JP2009242805A - フルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類およびその製造方法、並びにその用途 - Google Patents

フルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類およびその製造方法、並びにその用途 Download PDF

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英夫 沢田
Tadashi Sugiya
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Abstract

【課題】優れたイオン伝導度を有し、非水系の界面活性剤として有用な新規のフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類および前記フルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類を含有する高分子固体電解質を提供する。
【解決手段】フルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類および前記フルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類を含有する特定の高分子固体電解質であって、かかるフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類を有効成分とすることを特徴とする界面活性剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規なフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類およびその製造方法、並びに非水系の界面活性剤、優れたイオン伝導度を有する高分子固体電解質に関するものである。
フルオロアルキル基を含有する化合物は、耐光性、撥水撥油性、更には生理活性等の有用な性質を示す化合物として注目を集めている。
従来よりペルフルオロオクタン酸等のフルオロアルキル基含有カルボン酸が、水溶液中において高い界面特性を示すことは、広く知られており、フッ素系界面活性剤として利用されている。
しかしながら、公知のフッ素系界面活性剤は、親水性基及び撥水性基のみにより構成された化合物であるため、撥水撥油性等のフッ素原子に起因する優れた特性と、親水性とを種々の環境下において交互に発現させることが困難であった。
界面活性剤の分野において、フッ素、特に長鎖のフルオロアルキル基が導入された界面活性剤は、従来の炭化水素系界面活性剤に比べて、フッ素に起因した優れた性能を有することがことが注目され、低分子量界面活性剤についてその報告は非常に多い。しかしながら、フルオロアルキル基を導入した高分子量界面活性剤の知見はほとんどない。
近年、イオン伝導度の高い高分子材料が注目され、固体状態でイオン伝導度の高い高分子材料は、高分子固体電解質と呼ばれ、次世代のリチウムイオン二次電池用電解質として、特に注目されている。
また、高性能電池として電解質に電解質溶液ではなくポリマーを利用したポリマー電池が注目を集めている(非特許文献1)。例えば、下記の化学式における高分子固体電解質中のイオン移動に示すように、ポリマー電池中では、ポリエチレンオキシドに代表される高分子固体電解質のイオン伝導はリチウムイオンなど、カチオンのイオン伝導をエーテル酸素の非共有電子対が媒体となって行われる(非特許文献2)。
Figure 2009242805
このようなポリマー電池は、高エネルギー密度であるため電池を小さく薄くすることが可能である(非特許文献3)。また、下記の構造式における高分子ゲル電解質の構造に示すように、固体の高分子電解質より高いイオン伝導性を目的として高分子ゲル電解質の開発が最近積極的に展開されている(非特許文献4)。しかし、液漏れや耐薬品性、耐候性が低いなどの欠点が指摘されており、これらの問題点を解決することが急務となっている。したがって、これらの問題点を解決するためにもフッ素の機能が付与された新しい高分子ゲル電解質を開発することは重要な研究項目である。
Figure 2009242805
本発明者らは、先にフルオロアルキル基の利点を生かしつつ、新規な機能性材料を種々提案してきた。
例えば、抗菌性を有するフルオロアルキル基含有ホスホニウム塩オリゴマー類(特許文献1〜3)、界面活性剤として有用なフルオロアルキル基含有ホスホネートオリゴマー類(特許文献4〜5)及びフルオロアルキル基含有ホスフィン酸オリゴマー類(特許文献6〜7)を提案した。
特開平11−246577号公報 特開平11−246578号公報 特開平11−246579号公報 特開平11−246573号公報 特開平11−246574号公報 特願平11−45901号公報 特願平11−45915号公報
芦田勝二「電子材料」No.11、109頁、1993年 小野勝道「日本ゴム協会誌」9、61頁、1993年 市野敏弘「高分子」45、868頁、1996年 小山昇、波戸崎修「現代化学」No.10、34頁、1996年
また、これまで本発明者らは、フルオロアルキル基が両末端に導入されたオリゴマー類の合成と性質に関する研究を積極的に行っている。(H.Sawada(沢田英夫),“Chem.Rev.”,vol.96,ppl779、1996年)特に最近、下記に示す反応により合成された両末端にフルオロアルキル基が導入されたポリ(オキシエチレン)ユニット含有コオリゴマー類のリチウムイオン存在下におけるキャストフィルムは、イオン伝導性を示すことを報告した。(H.Sawada(沢田英夫) et al.,“J.Jpn.Oil Chem.Soc.”,vol.47,pp685、1998年)
Figure 2009242805
また、下記に示す反応により、両末端にフルオロアルキル基が導入されたオリゴマーにおいて、ベタインセグメントあるいはトリオールセグメントを導入させることにより、フルオロアルキル基の凝集作用以外にベタインセグメント間のイオン的相互作用あるいはトリオールセグメント間の水素結合が相乗的に作用し、架橋剤を用いない系にも関わらず水さらには極性有機溶媒中にてゲルを形成することを報告した。(H.Sawada(沢田英夫) et al.,“Polymer”,vol.38,pp743、1998年)、(H.Sawada(沢田英夫) et al.,“Bull.Chem.Soc.Jpn.”,vol.70,pp2839、1997年)
Figure 2009242805
そこで本発明は、フッ素の優れた機能が付与された新規な高分子ゲル電解質を開発するため、両末端にフルオロアルキル基が導入されたベタインセグメントあるいはトリオールセグメントを有するポリ(オキシエチレン)ユニット含有コオリゴマー類の合成と性質、特にこれらオリゴマー類のゲル化能について検討を行った。さらに高分子ゲル電解質への応用についても検討を行った。
更に、本発明者らは、フルオロアルキル基を有する新規な機能性材料について鋭意研究を重ねた結果、フルオロアルキル基を有するオリゴマー類にホスホン酸セグメントを導入することにより、非水系の界面活性剤として有用であり、更には、高いイオン伝導度を持ち高分子固体電解質としても有用なオリゴマー類となることを知見し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、優れたイオン伝導度を有する新規なフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類およびその製造方法、並びにその用途として非水系の界面活性剤、高分子固体電解質を提供することを目的とする。
本発明が提供しようとするフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類は、下記一般式(1)
Figure 2009242805
(式中、R1 、R2 は−(CF2m1Y又は−CF(CF3)−〔OCF2 CF(CF3 )〕m2−OC37を示す。{但し、Yは水素原子、フッ素原子又は塩素原子を示す。m1は1〜10の整数、m2は0〜10の整数を示す。}
3、R4は水素原子又はメチル基を示す。Bはアルキレン基を示す。
Aは、下記一般式(2)
Figure 2009242805
{式中、X1 は水素原子又はメチル基、X2 は炭素数1〜6のアルキル基を示し、tは、2〜300の整数を示す。}で表されるエステル結合を有するアルキレンオキシド基、又は下記一般式(3)
Figure 2009242805
{式中、Zはアルキレン基を示す。}で表されるスルホン酸基を示す。
nは1〜1000の整数を示す。a:bのモルは1:99〜99:1である。)
で表されることを構成上の特徴とする。
さらに、本発明が提供しようとする上記一般式(1)で表されるフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類の製造方法は、下記一般式(4)
Figure 2009242805
(式中、R1 、R2 は前記と同義。)
で表される過酸化フルオロアルカノイル類と、下記一般式(5)
Figure 2009242805
(式中、R3 、Bは前記と同義。)
で表される(メタ)アクリル基を有するホスホン酸化合物と、下記一般式(6)
Figure 2009242805
(式中、R4 、Aは前記と同義。)
で表される(メタ)アクリル基を有する化合物とを反応させることを構成上の特徴とする。
また、本発明が提供しようとする界面活性剤は、上記の一般式(1)で表されるフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類を有効成分とすることを構成上の特徴とするものである。
また、本発明が提供しようとする高分子固体電解質は、上記の一般式(1)で表されるフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類を含有することを構成上の特徴とするものである。
本発明のフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類は、新規な化合物であり、非水系の界面活性剤として有用であり、更に、優れたイオン伝導度を有することから、リチウムイオンポリマー電池の電解質や可塑剤として利用することが出来る。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係るフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類は、下記一般式(1)
Figure 2009242805
で表されるフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類である。
前記一般式(1)で示されるフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類の式中、R1 およびR2 は、下記一般式(7)
Figure 2009242805
(式中、Yは、水素原子、フッ素原子又は塩素原子を示す。m1は1〜10の整数を示す)で表されるフルオロアルキル基、又は、下記一般式(8)
Figure 2009242805
(式中、m2は0〜10の整数を示す)で表されるフルオロアルキル基である。R1 、R2 は同一であっても異なる基であってもよい。
前記一般式(1)の式中のR3 、R4 は、水素原子又はメチル基である。
Bは、直鎖状または分岐状のアルキレン基であり、具体的には炭素数1〜10の直鎖状または分岐状のアルキレン基が好ましく、例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、エチルエチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、デシレン基等が挙げられる。
nは1〜1000、好ましくは1〜50、特に好ましくは1〜20の整数である。
前記一般式(1)の式中、Aは、下記一般式(2)
Figure 2009242805
で表されるエステル結合を有するアルキレンオキシド基、又は下記一般式(3)
Figure 2009242805
で表されるスルホン酸基である。
前記一般式(2)で表させるエステル結合を有するアルキレンオキシド基の式中、X1 は、水素原子またはメチル基を示す。X2は、炭素数1〜6の低級アルキルを示す。低級アルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。tは2〜300の整数を示す。
また、前記一般式(3)で表されるスルホン酸基の式中、Zは具体的には、炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキレン基であり、具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基、デシレン基、2−メチルプロピレン基、2−メチルブチレン基、3−メチルブチレン基等が挙げられる。
また、前記一般式(1)で表されるオリゴマー類において、R1 及びR2 で示されるフルオロアルキル基がオリゴマー類の片末端のみに導入されたオリゴマー類を任意の割合で含んでいてもよい。
<製造方法>
次いで、本発明に係る一般式(1)で表されるフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類の製造方法について説明する。
前記一般式(1)で表されるフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類の製造方法は、反応原料として上記一般式(4)で表される過酸化フルオロアルカノイル類と、上記一般式(5)で表される(メタ)アクリル基を有するホスホン酸化合物及び下記一般式(6)
Figure 2009242805
(式中、R4、Aは前記と同義。)
で表される(メタ)アクリル基を有する化合物とを反応させることが特徴である。
<過酸化フルオロアルカノイル類>
反応原料となる上記一般式(4)で表される過酸化フルオロアルカノイル類の具体的な化合物例としては、過酸化ジペルフルオロ−2−メチル−3−オキサヘキサノイル、過酸化ジペルフルオロ−2,5−ジメチル−3,6−ジオキサノナノイル、過酸化ジペルフルオロ−2,5,8−トリメチル−3,6,9−トリオキサドデカノイル、過酸化ジペルフルオロブチリル、過酸化ジペルフルオロヘプタノイル、過酸化ジペルフルオロオクタノイル等を例示することができる。
かかる過酸化フルオロアルカノイル類の製造方法としては、広く公知の方法を用いることができ、一例を示せば、フルオロアルキル基含有ハロゲン化アシルに、含フッ素芳香族溶媒又は代替フロンのような含フッ素脂肪族溶媒の存在下、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムなどのアルカリの存在下で過酸化水素を反応させる方法等により容易に目的とする過酸化フルオロアルカノイル類を得ることができる。
<(メタ)アクリル基を有するホスホン酸化合物>
反応原料となる一般式(5)で表される(メタ)アクリル基を有するホスホン酸化合物において、式中、Bは、直鎖状または分岐状のアルキレン基であり、具体的には炭素数1〜10の直鎖状または分岐状のアルキレン基が好ましく、例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、エチルエチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、デシレン基等が挙げられる。
具体的な化合物例としては、
アクロイルオキシメチルホスホン酸、
メタクリロイルオキシメチルホスホン酸、
2−アクロイルオキシエチルホスホン酸、
2−メタクリロイルオキシエチルホスホン酸、
3−アクロイルオキシプロピルホスホン酸、
3−メタクリロイルオキシプロピルホスホン酸、
4−アクロイルオキシブチルホスホン酸、
4−メタクリロイルオキシブチルホスホン酸、
5−アクロイルオキシペンチルホスホン酸、
5−メタクリロイルオキシペンチルホスホン酸、
6−アクロイルオキシヘキシルホスホン酸、
6−メタクリロイルオキシヘキシルホスホン酸、
7−アクロイルオキシヘプチルホスホン酸、
7−メタクリロイルオキシヘプチルホスホン酸、
8−アクロイルオキシオクチルホスホン酸、
8−メタクリロイルオキシオクチルホスホン酸、
9−アクロイルオキシノニルホスホン酸、
9−メタクリロイルオキシノニルホスホン酸、
10−アクロイルオキシデシルホスホン酸、
10−メタクリロイルオキシデシルホスホン酸
等を例示することができる。
上記した(メタ)アクリル基を有するホスホン酸化合物の製造方法は、特に限定はなく広く公知の方法を用いることが出来、その一例を示せば、先に、本出願人らが提案した、次亜リン酸または次亜リン酸塩と不飽和アルコールとをアルコール溶媒中でラジカル開始剤の存在下で反応させて、ヒドロキシアルキルホスフィン酸を得、次いで、得られたヒドロキシアルキルホスフィン酸を酸化して、ヒドロキシアルキルホスホン酸を得た後、該ヒドロキシアルキルホスホン酸と(メタ)アクリル酸ハロゲン化物とを反応させることにより容易に得ることが出来る(特願平10−187017号)。
<(メタ)アクリル基を有する化合物>
前記一般式(6)で表される(メタ)アクリル基を有する化合物としては、下記一般式(9)
Figure 2009242805
で表される(メタ)アクリル基を有するエチレングリコール類、又は、下記一般式(10)
Figure 2009242805
で表される(メタ)アクリル基を有するスルホン酸化合物である。
前記一般式(9)及び(10)で表される(メタ)アクリル基を有する化合物の式中、R4 は、水素原子又はメチル基である。
前記一般式(9)で表される(メタ)アクリル基を有するエチレングリコール類の式中、X1 は、水素原子又はメチル基を示し、X2は、炭素数1〜6の低級アルキルを示す。低級アルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。tは、2〜300、好ましくは2〜10である。そのエチレングリコール類は、具体的には、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、メトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシトリエチレングリコールメタクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート等が挙げられ、これらの化合物は、共栄社化学株式会社;ライトエステルシリーズとして市販されている。
前記一般式(10)で表される(メタ)アクリル基を有するスルホン酸化合物の式中、Zは、炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキレン基であり、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基、デシレン基、2−メチルプロピレン基、2−メチルブチレン基、3−メチルブチレン基等が挙げられる。具体的な化合物としては、本発明において、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)が好ましく用いられる。
次いで、反応条件について説明する。
前記一般式(1)で表されるフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類の製造方法において、前記一般式(4)で表される過酸化フルオロアルカノイル類と、前記一般式(5)で表される(メタ)アクリル基を有するホスホン酸化合物及び前記一般式(6)で表される(メタ)アクリル基を有する化合物とのモル比は、通常1:1〜100:1〜100の範囲であり、好ましくは1:1〜50:1〜50の範囲である。
上記の反応は常圧で行うことが可能である。
反応温度は、通常100℃以下であり、好ましくは10〜50℃である。反応温度が低すぎると、反応に長時間要する傾向があり、一方、100℃より大きくなると反応系内の圧力が高くなって、反応操作が困難になる傾向があるので好ましくない。
反応時間は、通常、20時間以内、好ましくは2〜5時間である。
この反応は、無溶媒下で行うこともできるが、過酸化フルオロアルカノイル類との反応をより円滑に行うため、溶媒下で反応を行うことが望ましい。反応溶媒としては、ハロゲン化脂肪族系の溶媒が特に好ましく用いられ、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、2−クロロ−1,2−ジブロモ−1,1,2−トリフルオルエタン、1,2−ジブロモヘキサフルオロプロパン、1,2−ジブロモテトラフルオロエタン、フルオロトリクロロメタン、ヘプタフルオロ−2,3,3−トリクロロブタン、1,1,1,3−テトラクロロテトラフルオロプロパン、1,1,2−トリクロロトリフルオロプロパン、1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン、1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパン、1,3−ジクロロ−1,2,2,3,3−ペンタフルオルプロパン等の1種又は2種以上で用いることができる。この中、特に1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパンと1,3−ジクロロ−1,2,2,3,3−ペンタフルオルプロパンとの混合溶媒が好ましく用いられる。
過酸化アルカノイル類のこれら溶媒中の濃度は、0.5〜30重量%の範囲とすることが好ましい。
かくして、目的とするフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類が容易に得られるが、本発明では所望により、透析、再結晶、蒸留、カラムクロマトグラフィー等の常法の精製手段により精製することができる。
本発明のフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類は、非水系の界面活性剤及び優れたイオン伝導性を有することから、高分子固体電解質として有用であり、リチウムイオンポリマー電池の電解質、可塑剤として用いることが出来る。
次いで、本発明の界面活性剤について説明する。
本発明の界面活性剤は、前記一般式(1)で表されるフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類を有効成分として含有することを特徴とするものである。
好ましい化合物としては、前記一般式(1)において、式中、R1 、R2 は、前記一般式(7)及び前記一般式(8)で表されるフルオロアルキル基中、Yはフッ素原子であり、m1は好ましくは1〜8であり、m2は、好ましくは1〜10である。
界面活性の効果は、R1 、R2 のフルオロアルキル基の長さに影響を受け、例えば、前記一般式(8)で表されるフルオロアルキル基の場合、m2が大きくなるに従って、界面活性の効果が高くなる傾向がある。また、R1 、R2 は同一の基であることが好ましい。R3 は、水素原子又はメチル基である。nの範囲は、好ましくは1〜50、特に好ましくは1〜10である。
本発明の界面活性剤においては、濃度が通常0.5g/dm3 以上、好ましくは1g/dm3 以上で、優れた界面活性効果を発揮する。
本発明の界面活性剤を使用するには、通常の方法で使用することができ、公知の界面活性剤と併用することもできる。併用することが出来る界面活性剤としては、特に限定はなく陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤及び陽イオン界面活性剤が挙げられる。
陰イオン界面活性剤としては、例えばスルホネート系、スルフェート系、カルボキシレート系等ものが挙げられる。
スルホネート系界面活性剤としては、炭素原子数が9〜15のアルキルベンゼンスルホネート類、炭素原子数12〜16のアルキルスルホネート類、アルケン及びヒドロキシアルカンスルホネート、ジスルホネート、αーオレフィンスルホネート等が挙げられる。スルフェート系界面活性剤としては、獣脂脂肪アルコール、オレインアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール等の第一アルコール又は/及び炭素原子数10〜20のオキソアルコール等の第二アルコールの硫酸モノエステル、ヒドロキシカルボン酸、アミノカルボン酸、ヒドロキシスルホン酸、アミノスルホン酸、アルキルスルホコハク酸、スルホコハク酸エステル、スルホコハク酸アルコール等が挙げられる。また、ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ヤシ油、パーム核油、獣脂脂肪酸等の石鹸も挙げることができる。
非イオン界面活性剤としては、脂肪アルコール、アルキルフェノール、脂肪酸、脂肪酸アミン、脂肪酸アミド、エチレンオキシド−プロピレンオキシドブロック共重合体、ポリエチレン化カルボン酸アミド、アミノキシド、スルホキシド系のものも用いることができる。
陽イオン界面活性剤としては、少なくとも1つが炭素原子数12〜18のアルキル基である脂肪族アミンの有機酸塩又は無機酸塩、およびその4級アンモニウム塩、ベンジル基等のアルキル基を持つ芳香族4級アンモニウム塩、ピリジウム塩、イミダゾリウム塩などの複素環4級アンモニウム塩や、スルホニル塩、ホスホニウム塩などのオニウム塩が挙げられる。
これらの化合物の1種又は2種以上で、またこれら化合物はナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、モノ−、ジ−又はトリエタノールアミン等の有機酸塩として存在しても差し支えない。
また、その他の成分として通常の洗浄剤の成分、例えば泡安定剤、泡抑制剤、カルシウムの錯化剤もしくは沈澱剤、柔軟付与剤、アルカリ剤又は電解質、漂白剤、漂白剤活性剤、再沈着防止剤、腐蝕防止剤、殺菌性物質、酵素、酵素安定剤、増白剤、着色剤、蛍光剤等と併用することができる。
本発明の界面活性剤は、撥水撥油性等のフッ素原子に起因した優れた特性を有するので、安定性の高いペシクル剤、医薬農薬の助剤、医療材料、酸素富化膜、各種潤滑剤の添加剤、塗料、インキのレベリング剤、ペイントムーバー、レジスト剥離剤、洗浄用起泡剤、繊維処理剤及びフッ素系樹脂表面改質剤等として利用することができる。
次いで、本発明の高分子固体電解質について説明する。
本発明の高分子固体電解質は、非プロトン性溶媒に前記一般式(1)で表されるフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類を電解質として含有させゲル化したものである。
用いることが出来る非プロトン性溶媒としては、特に制限されないが、例えば、γ−ブチロラクトン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、1,3−ジオキソラン、スルホラン、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルアセテート、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ニトロメタン、蟻酸メチル、酢酸メチル、リン酸トリエステル、トリメトキシメタン、スルホラン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、ジエチルエーテル、1,3−プロパンサルトン等のエーテル化合物やエステル化合物が挙げられ、これらは1種又は2種以上で用いられる。
非プロトン性溶媒に対する前記一般式(1)で表されるフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類の添加量は、通常0.1〜80wt%、好ましくは1〜50wt%である。
更に、本発明の高分子固体電解質は、他の電解質と併用することが出来る。他の電解質としては、非プロトン性溶媒に溶解するものであれば特に限定されないが、例えば、LiClO4 、LiCl、LiBr、LiI、LiBF4 、LiPF6 、LiCF3 SO3 、LiAsF6 、LiAlCl4 、LiB(C664 、CF3 SO3 Li、LiSbF6 、LiB10Cl10、LiSiF6 、LiN(SO2 CF32 、LiC(SO2 CF32 、LiN(CF3 SO32 、低級脂肪酸カルボン酸リチウム、クロロボランリチウム及び4フェニルホウ酸リチウム等が挙げられ、これらのリチウム塩は、1種又は2種以上で用いられる。これらのリチウム塩の好ましい添加量は、上記溶媒1Kgに対して0.1〜3モル、好ましくは0.5〜2モルである。
本発明の高分子固体電解質は、リチウムイオンポリマー電池の電解質や、可塑剤として用いることが出来る。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
コンデンサー、温度計、攪拌機、滴下ロートを備えた200ml四つ口フラスコに、3−アクロイルオキシプロピルホスホン酸3.65g(19mmol)、メトキシノニルエチレングリコールメタクリレート0.93g(1.9mmol)を、AK−225溶液100gおよび水10gに溶解させ、過酸化ジペルフルオロブチリル0.85g(1.9mmol)を20gのAK−225溶液へ室温下、窒素気流中で、すばやく滴下した。45℃に加熱し、5時間攪拌させた。反応後、減圧下にて溶媒を留去させ、得られた粗生成物を水を溶媒として透析精製を行った。その後、残留物を真空乾燥させることにより、コオリゴマー0.26g(収率5%)を得た。FT−IR、1H−NMR、19F−NMRにより、生成物の確認を行った。
また、 1H−NMRから求めたモル重合比(3−アクロイルオキシプロピルホスホン酸:メトキシノニルエチレングリコールメタクリレート)は、72:28であった。
<FT−IR(KBr、cm-1)>
3450(OH)、1719(C=O)、1315(CF3)、1242(CF2)、1030(−O−)
1H−NMR(δ、D2O+NaOD)>
0.68(CH3)、0.98〜1.78(CH2)、1.91(CH)、3.25〜3.40(CH2)、4.70〜4.73(CH2
19F−NMR(δ、D2O+NaOD、ext.CF3COOH)>
−5.65(6F)、−45.01(4F)、−54.52(4F)
分析結果より、得られた生成物は下記一般式(2a)で表される表1中の試料Fの構造を有するフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類であることを確認した。
3−アクロイルオキシプロピルホスホン酸5.02g(26mmol)、メトキシノニルエチレングリコールメタクリレート1.41g(2.6mmol)、過酸化ジペルフルオロ−2−メチル−3−オキサヘキサノイル1.71g(2.6mmol)を用いる以外は実施例1と同様に合成することにより、コオリゴマー1.45g(収率18%)を得た。FT−IR、1H−NMR、19F−NMRにより、生成物の確認を行った。
また、 1H−NMRから求めたモル重合比(3−アクロイルオキシプロピルホスホン酸:メトキシノニルエチレングリコールメタクリレート)は、68:32であった。
<FT−IR(KBr、cm-1)>
3456(OH)、1731(C=O)、1240(CF3)、1180(CF2)、1016(−O−)
1H−NMR(δ、D2O+NaOD)>
0.91〜0.97(CH3)、1.06〜1.32(CH2)、1.88〜1.99(CH)、3.12〜3.24(CH2)、4.71〜4.77(CH2
19F−NMR(δ、D2O+NaOD、ext.CF3COOH)>
−5.71〜−7.66(16F)、−48.83(6F)
分析結果より、得られた生成物は下記一般式(2a)で表される表1中の試料Gの構造を有するフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類であることを確認した。
3−アクロイルオキシプロピルホスホン酸4.06g(21mmol)、メトキシノニルエチレングリコールメタクリレート1.04g(2.1mmol)、過酸化ジペルフルオロ−2,5−ジメチル−3,6−ジオキサノナノイル2.07g(2.1mmol)を用いる以外は実施例1と同様に合成することにより、コオリゴマー0.22g(収率3%)を得た。FT−IR、1H−NMR、19F−NMRにより、生成物の確認を行った。
また、 1H−NMRから求めたモル重合比(3−アクロイルオキシプロピルホスホン酸:メトキシノニルエチレングリコールメタクリレート)は、45:55であった。
<FT−IR(KBr、cm-1)>
3436(OH)、1721(C=O)、1341(CF3)、1245(CF2)、1029(−O−)
1H−NMR(δ、D2O+NaOD)>
0.73(CH3)、0.99〜1.72(CH2)、1.96(CH)、3.21〜3.34(CH2)、4.64〜4.69(CH2
19F−NMR(δ、D2O+NaOD、ext.CF3COOH)>
−4.48〜−6.90(26F)、−17.37(6F)、−70.76(2F)
分析結果より、得られた生成物は下記一般式(2a)で表される表1中の試料Hの構造を有するフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類であることを確認した。
3−アクロイルオキシプロピルホスホン酸3.57g(18mmol)、メトキシノニルエチレングリコールメタクリレート0.91g(1.8mmol)、過酸化ジペルフルオロ−2,5,8−トリメチル−3,6,9−トリオキサドデカノイル2.38g(1.8mmol)を用いる以外は実施例1と同様に合成することにより、コオリゴマー0.39g(収率6%)を得た。FT−IR、1H−NMR、19F−NMRにより、生成物の確認を行った。
また、 1H−NMRから求めたモル重合比(3−アクロイルオキシプロピルホスフィン酸:メトキシノニルエチレングリコールメタクリレート)は、45:55であった。
<FT−IR(KBr、cm-1)>
3469(OH)、1731(C=O)、1253(CF3)、1170(CF2)、1024(−O−)
1H−NMR(δ、D2O+NaOD)>
0.70〜0.80(CH3)、1.01〜1.84(CH2)、1.98(CH)、3.23〜3.36(CH2)、4.60〜4.73(CH2
19F−NMR(δ、D2O+NaOD、ext.CF3COOH)>
−6.72〜−8.70(36F)、−47.43(6F)、−56.38(4F)
分析結果より、得られた生成物は下記一般式(2a)で表される表1中の試料Iの構造を有するフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類であることを確認した。
Figure 2009242805
Figure 2009242805
3−アクロイルオキシプロピルホスホン酸0.91g(4.7mmol)、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸0.97g(4.7mmol)、過酸化ジペルフルオロ−2−メチル−3−オキサヘキサノイル0.62g(1.0mmol)を用いる以外は実施例1と同様に合成することにより、コオリゴマー1.33g(収率51%)を得た。FT−IR、1H−NMR、19F−NMRにより、生成物の確認を行った。
また、 1H−NMRから求めたモル重合比(3−アクロイルオキシプロピルホスホン酸:2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸)は、31:69であった。
<FT−IR(KBr、cm-1)>
3426(OH,NH)、1641(C=O)、1220(CF3)、1195(CF2
1H−NMR(δ、D2O+NaOD)>
0.81(CH3)、1.04〜1.74(CH)、1.98(CH)、2.98〜3.42(CH2)、4.59〜4.67(CH2
19F−NMR(δ、D2O+NaOD、ext.CF3COOH)>
−5.48〜−7.40(16F)、−47.04(6F)
分析結果より、得られた生成物は下記一般式(2b)で表される表2中の試料Jの構造を有するフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類であることを確認した。
3−アクロイルオキシプロピルホスホン酸1.17g(6.0mmol)、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸1.24g(6.0mmol)、過酸化ジペルフルオロ−2,5−ジメチル−3,6−ジオキサノナノイル1.19g(1.2mmol)を用いる以外は実施例1と同様に合成することにより、コオリゴマー0.27g(収率31%)を得た。FT−IRにより、生成物の確認を行った。なお、ゲル形成能が高くNMR測定は困難であった。
<FT−IR(KBr、cm-1)>
3430(OH,NH)、1639(C=O)、1320(CF3)、1218(CF2
分析結果より、得られた生成物は下記一般式(2b)で表される表2中の試料Kの構造を有するフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類であることを確認した。
Figure 2009242805
Figure 2009242805
<界面活性剤としての評価>
1.実施例1〜6で得られた試料のフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類について、各種溶剤に対する溶解性を試験した。その結果を表3に示した。
表中の記号は下記のことを示す。
○;非常によく溶ける、△;あまりよく溶けない、×;全く溶けない、
G;ゲル化
Figure 2009242805
(注)表中の略号は下記のとおりである。
AK−255;Cl2CHCF2CF3とCClF2CF2CHClFの1:1混合溶液、
THF;テトラヒドロフラン、
DMSO;ジメチルスルホキシド、
DE;ジクロロエタン
<ゲル化特性>
実施例2〜5で得られた試料のフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類について、水及びDMSOに対する30℃での最小ゲル化濃度(Cmin)を測定した。その結果を表4に示した。
Figure 2009242805
<高分子固体電解質>
実施例5および実施例6で得られた試料JおよびKについて、イオン伝導度を測定した。その結果を表5に示した。
なお、イオン伝導度の測定は、次にように行った。
オリゴマーをゲル化する量のDMSOに、表5に示す割合でLi塩を加え、さらにオリゴマー0.18gを加えて測定用ゲルを作製した。測定用ゲルをパイレツクスガラスセルに入れ、真鍮で作成した上部電極と下部電極ではさみこみ導電率を測定した。また、マイクロヘッドを用いてゲルの厚さを測定し、これらによりイオン伝導度を算出した。
Figure 2009242805
(注)Li塩はLiN(CF3 SO32 、溶媒はDMSOを用いた。
本発明のフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類は、新規な化合物であり、非水系の界面活性剤として有用であり、更に、優れたイオン伝導度を有することから、リチウムイオンポリマー電池の電解質や可塑剤として利用することが出来る。

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)で表されることを特徴とするフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類。
    Figure 2009242805
    (式中、R1 、R2 は−(CF2m1Y又は−CF(CF3)−〔OCF2 CF(CF3 )〕m2−OC37を示す。{但し、Yは水素原子、フッ素原子又は塩素原子を示す。m1は1〜10の整数、m2は0〜10の整数を示す。}
    3、R4は水素原子又はメチル基を示す。Bはアルキレン基を示す。
    Aは、下記一般式(2)
    Figure 2009242805
    {式中、X1 は水素原子又はメチル基、X2 は炭素数1〜6のアルキル基を示し、tは、2〜300の整数を示す。}で表されるエステル結合を有するアルキレンオキシド基、又は下記一般式(3)
    Figure 2009242805
    {式中、Zはアルキレン基を示す。}で表されるスルホン酸基を示す。
    nは1〜1000の整数を示す。a:bのモルは1:99〜99:1である。)
  2. 下記一般式(4)
    Figure 2009242805
    (式中、R1 、R2 は前記と同義。)
    で表される過酸化フルオロアルカノイル類と、下記一般式(5)
    Figure 2009242805
    (式中、R3 、Bは前記と同義。)
    で表される(メタ)アクリル基を有するホスホン酸化合物と、下記一般式(6)
    Figure 2009242805
    (式中、R4 、Aは前記と同義。)
    で表される(メタ)アクリル基を有する化合物とを反応させることを特徴とする下記一般式(1)
    Figure 2009242805
    (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、A、B、a、b及びnは前記と同義。)
    で表されるフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類の製造方法。
  3. 請求項1記載のフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類を有効成分とすることを特徴とする界面活性剤。
  4. 請求項1記載のフルオロアルキル基含有ホスホン酸オリゴマー類を含有することを特徴とする高分子固体電解質。
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