JP2009242472A - 熱硬化性樹脂組成物および熱硬化性樹脂成形材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形時に発生するバリの量が少ない熱硬化性樹脂組成物および熱硬化性樹脂成形材料を提供する。
【解決手段】一般式(1)で表される化合物(a)および硬化剤(b)を含む熱硬化性樹脂組成物、及び前記熱硬化性樹脂組成物と充填材とを含んでなる熱硬化性樹脂成形材料。

【選択図】なし

Description

本発明は、熱硬化性樹脂組成物および熱硬化性樹脂成形材料に関するものである。
フェノール樹脂は、一般的に、熱硬化性フェノール樹脂組成物として用いられ、耐熱性、機械的強度および電気特性等の種々の優れた特性を有しており、成形材料、積層板および接着剤等の種々の用途に使用されている。
反面、フェノール樹脂成形材料は、成形加工時にバリが発生し易い問題がある。バリは、成形時に、金型の合わせ面やエアベントなどの狭い隙間へ、溶融した成形材料が、入り込むことにより生じるものであり、成形後の成形品から、このバリを除去するのに、多大の工数を費やしている為、フェノール樹脂成形材料のバリの低減が、強く望まれている。
フェノール樹脂成形材料は、射出成形機のシリンダ内で、80〜100℃程度で可塑化され、その状態から、160〜180℃程度に加熱された金型内に射出される。その為に、金型内で、成形材料の温度が上昇して、粘度が著しく低下し、金型内の合わせ面やエアベントなどの狭い隙間にも流れ込み、バリが発生し易いと考えられる。
これまで、バリを低減する方法として、高分子量のノボラック型フェノール樹脂を使用する方法が提案されているが(例えば、特許文献1参照。)、バリ抑止の効果は十分に得られていない。
特開2001−40177号公報
本発明は、成形時に発生するバリの量が少ない熱硬化性樹脂組成物および熱硬化性樹脂成形材料を提供するものである。
本発明者等は、ヒドロキシル基のオルソ位が2つ共に水素を有するヒドロキシフェニル基を1分子内に少なくとも1つ有する化合物を用いることにより、成形時に発生するバリの量が少ない熱硬化性樹脂組成物を見出し、更に検討を進めることにより、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、
(1) 一般式(1)で表される化合物(a)および硬化剤(b)を含む熱硬化性樹脂組成物、
(式中、Rは、水素または炭素数1〜4のアルキル基、XおよびYは、ヒドロキシル基のオルソ位に水素を有する1つ以上のヒドロキシフェニル基またはヒドロキシル基のオルソ位に水素を有するヒドロキシフェニル基で置換された1つ以上のアルキル基を示す。)
(2) 前記熱硬化性樹脂組成物は、ノボラック型フェノール樹脂(c)を含むものである第(1)項に記載の熱硬化性樹脂組成物、
(3) 前記一般式(1)で表される化合物(a)は、水酸基当量が120以下、数平均分子量が800以下の化合物である、第(1)項又は第(2)項に記載の熱硬化性樹脂組成物、
(4) 第(1)項〜第(3)項のいずれか1項に記載された熱硬化性樹脂組成物と充填材とを含んでなる熱硬化性樹脂成形材料、
を提供するものである。
本発明よれば、成形時に発生するバリの量が少ない熱硬化性樹脂組成物および熱硬化性樹脂成形材料が得られる。
本発明は、一般式(1)で表される化合物(a)および硬化剤(b)を含む熱硬化性樹脂組成物である。また、本発明は、前記熱硬化性樹脂組成物と充填剤を含んでなる熱硬化性樹脂成形材料である。このような成分とすることにより、成形時に発生するバリの量が少ない成形品が得られるものである。
本発明に用いる一般式(1)で表される化合物(a)としては、ヒドロキシル基のオルト位が2つ共に水素を有するヒドロキシフェニル基を少なくとも1つ有するものである。前記一般式(1)で表される化合物(a)は、ヒドロキシル基の2つのオルソ位の水素がきわめて活性であり、フェノール樹脂の硬化、すなわち芳香環への親電子置換による架橋反応時に、急激な架橋反応による増粘作用で、成形硬化におけるバリの発生を抑制する作用がある。したがって、水酸基のオルソ位の置換基が2つとも水素であるフェノール基を1分子内に少なくとも1つ有する化合物(a)以外の樹脂を併用しない単独系は言うに及ばず、他の樹脂との併用系においてもこの化合物(a)の反応活性点を起点に急激に分子量が増大し、バリを抑制する効果を奏するものである。
前記一般式(1)で表される化合物(a)としては、水酸基当量が130以下であり、数平均分子量が800以下であることが好ましい。このようにすることで、架橋反応でより急激に増粘する樹脂組成物が得られる。
本発明における数平均分子量は、分子量既知の標準ポリエチレングリコールで検量線を作成したゲル浸透クロマトグラフ分析(GPC)で求めることができる。
前記一般式(1)におけるRとしての炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基及びtert−ブチル基などが挙げられる。
前記一般式(1)におけるXおよびYとしてのヒドロキシフェニル基としては、3−ヒドロキシフェニル基、4−ヒドロキシフェニル基が挙げられる。
また、ヒドロキシフェニル基で置換されたアルキル基は、前記のヒドロキシル基のオルソ位に水素を有するヒドロキシフェニル基で1つ以上置換された、鎖式飽和炭化水素の末端から水素を1つ取り除いた基である。
該ヒドロキシフェニル基で置換されたアルキル基の具体例としては、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メチル基、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル基、2,2,4−トリス(3−ヒドロキシフェニル)プロピル基及び2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロピル基などの炭素数2〜4のアルキル基として挙げられ、炭素数5以上のものの具体例も同様に挙げることができる。
前記一般式(1)で表される化合物(a)で、水酸基当量が120以下であり、数平均分子量が800以下の化合物の具体例としては、例えば、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,3,3−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンなどが挙げられ、1種または2種以上を用いることができる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物において、ノボラック型フェノール樹脂(c)を用いることができ、ノボラック型フェノール樹脂(c)としては、フェノール化合物とアルデヒド化合物とを、無触媒又は塩酸若しくは蓚酸などの酸触媒存在下で、反応させて得られるフェノール樹脂を挙げることができ、樹脂構造として、ランダムノボラック型及びハイオルソノボラック型のいずれであっても良い。前記フェノール化合物としては、フェノール、クレゾール、キシレノール及びナフトールなどのフェノール類が挙げられる。また、前記アルデヒド化合物としては、ホルムアルデヒド及びパラホルムアルデヒドなどが挙げられる。これらの中でも、熱硬化性樹脂組成物の硬化速度を最も速くする上で、前記フェノール類として、フェノールを用い、前記アルデヒド類として、ホルムアルデヒドを用いて反応させて得られるノボラック型フェノール・ホルムアルデヒド樹脂が、最も好ましい。
前記ノボラック型フェノール樹脂(c)の分子量は、特に制限はないが、好ましくは、数平均分子量が400以上、10,000以下、より好ましくは、数平均分子量が800以上、5,000以下である。前記数平均分子量は、前記範囲外でも使用できるが、このようにすることで、架橋反応でより急激に増粘する樹脂組成物が得られ、樹脂組成物の流動性が良好なものとなる。
前記ノボラック型フェノール樹脂(c)と前記一般式(1)で表される化合物(a)を用いる場合の使用量の割合としては、99重量部対1重量部〜1重量部対99重量部が好ましく、熱硬化性樹脂組成物の特性に影響のない割合であれば、特に制限はない。
本発明に用いる硬化剤(b)としては、前記一般式(1)で表される化合物(a)および/またはノボラック型フェノール樹脂(c)の硬化剤として作用し、フェノール核同士を結合させる化合物ならば、特に限定されない。そのような硬化剤としては、ヘキサメチレンテトラミン、ポリアセタール樹脂、レゾール型フェノール樹脂などが例示され、前記硬化剤は1種または2種以上を用いることができる。
前記ヘキサメチレンテトラミンとしては、通常のノボラック型フェノール樹脂の硬化剤として使用される粉末状のものが用いられ、前記ヘキサメチレンテトラミンの使用量としては、前記一般式(1)で表される化合物(a)、ノボラック型フェノール樹脂(c)の合計量100重量部に対して、好ましい下限値が5重量部で、好ましい上限値が50重量部である。より好ましくは下限値が10重量部、より好ましい上限値が35重量部である。前記範囲外でも使用できるが、前記下限値以上では、充分な硬化速度を得ることができ、前記上限値以下では、硬化時のガス発生量が少なく硬化物の外観がより良好なものとなるので好ましい。
前記ポリアセタール樹脂としては、オキシメチレン基を主たる構成単位とする高分子化合物であり、ホモポリマー型ポリアセタール樹脂でも、オキシメチレン基以外に、オキシエチレンなどの他の構成単位を、50重量%未満含有するコポリマー型ポリアセタール樹脂でもよく、ポリアセタール樹脂は、離型剤、酸化防止剤などを含有しているものでもよい。
前記ポリアセタール樹脂の使用量としては、前記一般式(1)で表される化合物(a)、ノボラック型フェノール樹脂(c)の合計量100重量部に対して、好ましい下限値が5重量部で、好ましい上限値が50重量部である。より好ましくは下限値が15重量部、より好ましい上限値が45重量部である。前記範囲外でも使用できるが、前記下限値以上では、充分な硬化速度を得ることができ、前記上限値以下では、硬化時のガス発生量が少なく硬化物の外観がより良好なものとなるので好ましい。
前記硬化剤(b)として前記ポリアセタール樹脂を用いるときには、硬化促進剤として、酸性化合物あるいは塩基性化合物を併用することが望ましい。
前記酸性化合物としては、有機酸及び無機酸が有効である。前記有機酸としては、カルボン酸基、スルホン酸基、スルフィン酸基及びリン酸基から選ばれる基を有する化合物が挙げられる。例えば、カルボン酸基を有する化合物としては、蟻酸、酢酸、乳酸等が挙げられ、スルホン酸基を有する化合物としては、ナフタレン−α−スルホン酸、ナフタレン−β−スルホン酸、p−トルエンスルホン酸等が挙げられ、スルフィン酸基を有する化合物としては、ベンゼンスルフィン酸及びパラトルエンスルフィン酸等が挙げられ、リン酸基を有する化合物としては、グルコース−1−リン酸、グリセリン酸−1−リン酸、フルクトース−6−リン酸、ジヒドロキシアセトンリン酸等が挙げられる。前記無機酸としては、例えば、塩酸、臭酸、ヨウ素酸及び弗酸等のハロゲン化水素酸;硫酸、亜硫酸;硝酸、亜硝酸;リン酸、ポリリン酸、亜リン酸;炭酸、ホウ酸及び珪酸等が挙げられる。これらの酸性化合物は、1種又は2種以上を用いることができる。
前記塩基性化合物としては、塩基性金属の、水酸化物、酸化物及び弱酸塩などが挙げられるが、前記塩基性金属水酸化物としては、アルカリ金属水酸化物及びアルカリ土類金属水酸化物が好ましく、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム及び水酸化バリウム等が挙げられる。前記塩基性金属酸化物としては、アルカリ金属酸化物及びアルカリ土類金属酸化物が好ましく、例えば、酸化マグネシウム及び酸化カルシウム等が挙げられる。これらの塩基性化合物は、1種又は2種以上を用いることができる。
前記ポリアセタール樹脂の硬化促進剤の使用量としては、前記一般式(1)で表される化合物(a)、ノボラック型フェノール樹脂(c)の合計量100重量部に対して、好ましい下限値が0.1重量部で、好ましい上限値が10重量部である。前記配合量とすることにより、より好ましい硬化速度が得られ、硬化物の特性が良好なものとなる。
前記レゾール型フェノール樹脂としては、フェノール核間結合基がメチレン基、メチロール基、及びジメチレンエーテル基より構成されるものであればよく、メチロール型であってもジメチレンエーテル型であっても良い。
前記レゾール型フェノール樹脂は一般的には、フェノール、クレゾール、キシレノール及びナフトールなどのフェノール類と、ホルムアルデヒド及びパラホルムアルデヒドなどのアルデヒド類とを、メチロール型の場合、水酸化ナトリウム、アンモニア水、第3級アミン、アルカリ土類金属の酸化物又は水酸化物、炭酸ナトリウムなどのアルカリ性触媒、ジメチレンエーテル型の場合、酢酸亜鉛、蟻酸亜鉛などの二価金属塩の存在下で反応させて得られる。
また、前記レゾール型フェノール樹脂の軟化点は60℃以上が好ましく、成形材料として用いる場合、製造や保管時のハンドリング性が良好となる。前記レゾール型フェノール樹脂の分子量としては、前記軟化点が好ましい範囲となるよう調整されたものが好ましい。
前記レゾール型フェノール樹脂の使用量としては、前記水酸基のオルソ位の置換基が2つとも水素であるフェノール基を1分子内に少なくとも1つ有する化合物(a)、ノボラック型フェノール樹脂(c)の合計量100重量部に対して、好ましい下限値が5重量部で、好ましい上限値が300重量部である。前記下限値以上では、充分な硬化速度を得ることができ、前記上限値以下では、硬化時のガス発生量が少なく硬化物の外観がより良好なものとなるので好ましい。
また、本発明の熱硬化性樹脂組成物には、上記成分以外の成分として、必要に応じて、ノボラック型フェノール樹脂(c)以外の樹脂、充填材、シランカップリング剤、着色剤、難燃剤および離型剤などの添加剤を配合することができる。
前記ノボラック型フェノール樹脂(c)以外の樹脂としては、エポキシ樹脂、イソシアネート樹脂及びレゾール型フェノール樹脂等の樹脂などが挙げられる。
前記充填材としては、有機充填材および無機充填材等、いずれでも用いることができる。前記有機充填材としては、例えば、木粉、合板粉、熱硬化性樹脂硬化物粉末および粉砕布などが挙げられ、これらの1種以上が使用できる。また、前記無機充填材としては、例えば、ガラスビーズ、ガラスパウダー、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、水酸化アルミニウム、クレーおよびマイカなどの粉末状充填材や、ガラス繊維およびカーボン繊維などの繊維状充填材などが挙げられ、これらの1種以上が使用できるが、これらに限定されるものではない。
本発明の熱硬化性樹脂組成物の製造方法としては、例えば、一般式(1)で表される化合物(a)、硬化剤(b)と、必要に応じて、ノボラック型フェノール樹脂(c)、上記添加剤等を混合し、これらを、必要に応じて、熱板や、加圧ニーダー、ロール、コニーダーおよび二軸押出し機等の混練機等を用いて、熱硬化性樹脂組成物が硬化する温度未満で、例えば、選択する原料により異なるが、50〜100℃程度で、加熱溶融混合してもよい。また、ノボラック型フェノール樹脂(c)を用いる場合、得られる熱硬化性樹脂組成物において、十分な硬化速度を発現するため、一般式(1)で表される化合物(a)、硬化剤(b)、ノボラック型フェノール樹脂(c)のうち、2種以上の成分を予め加熱混合したものを用いてもよい。
本発明の熱硬化性成形材料に用いられる充填材としては、前記熱硬化性樹脂組成物に用いられる有機充填材及び無機充填材などと同様のものを挙げることができ、前記有機充填材としては、例えば、木粉、合板粉、熱硬化性樹脂硬化物粉末および粉砕布などが挙げられ、これらの1種以上が使用できる。また、前記無機充填材としては、例えば、ガラスビーズ、ガラスパウダー、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、水酸化アルミニウム、クレーおよびマイカなどの粉末状のものや、ガラス繊維およびカーボン繊維などの繊維状のものが挙げられ、これらの1種以上が使用できるが、これらに限定されるものではない。
前記充填材の使用量としては、前記熱硬化性樹脂組成物における一般式(1)で表される化合物(a)、硬化剤(b)、必要に応じて、ノボラック型フェノール樹脂(c)の合計量100重量部に対して、好ましい下限値が30重量部で、好ましい上限値が400重量部である。前記範囲外でも使用できるが、前記下限値以上では、前記成形材料の硬化物である成形品の機械的強度が充分であり、前記上限値以下では、成形時の流動性が良好で、成形時に金型内の充填性がより良好なものとなる。
本発明の熱硬化性樹脂成形材料の製造方法としては、例えば、前記熱硬化性樹脂組成物の各成分もしくは各成分の混合物と、前記充填材、必要に応じて、前記添加剤を混合し、前記熱硬化性樹脂組成物と同様の方法により、必要に応じて加熱混合、混練等を行い、冷却後に、粉砕して顆粒状として得ることができる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物及び熱硬化性樹脂成形材料は、加熱により硬化させ硬化物を得ることができるが、加熱温度としては、硬化物の大きさや形状等によっても異なるが、例えば、50℃以上、望ましくは80〜200℃に、更には、より硬化時間の短縮が必要とされる場合、150〜200℃程度で、加熱することにより硬化物とすることができる。
このようにして得られる本発明の熱硬化性樹脂組成物及び熱硬化性樹脂成形材料は、例えば、成形材料として、圧縮成形、移送成形または射出成形などの方法により、前記の硬化物に適用される加熱温度等で加熱成形して成形品とすることができる。また、溶媒に溶解してワニスとして、基材上に塗布して塗膜を形成し、前記の硬化物に適用される加熱温度等で硬化させて樹脂層やフィルムとすることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら制約されるものではない。
(実施例1)
化合物(a)相当として、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(本州化学工業(株)製)100重量部、硬化剤としてヘキサメチレンテトラミン(住友精化(株)製)31重量部、充填材としてガラス繊維(エヌエスジー・ヴェトロテックス社製 チョップドストランド RES)150重量部、その他の添加剤として滑剤(ステアリン酸)3重量部、着色剤(カーボンブラック)2重量部を配合して混合した後、90℃の加熱ロールで3分間混練し、冷却後粉砕して熱硬化性樹脂成形材料を得た。
上記で得られた熱硬化性樹脂成形材料を用いて、射出成形機を用いて、シリンダー温度90℃、金型温度175℃、射出圧30MPa、成形時間40秒間にて、円板(直径50mm、厚さ3mm)を成形し、金型に設置された厚み50μmのエアベントにおけるバリ長さを測定した。
得られた結果を表1に示す。
(実施例2〜11、比較例1〜2)
表1に示す原料とその割合により混合して、実施例1と同様の操作により熱硬化性樹脂成形材料を得た。また、これを実施例1と同様にして評価を行った。得られた結果を表1に示す。
上記の表1の結果からも明らかなように、本発明の熱硬化性樹脂成形材料は、成形時に発生するバリの量が少ない結果が得られた。
本発明よれば、成形時において発生するバリの量が少ない熱硬化性樹脂組成物および熱硬化性樹脂成形材料が得られ、成形品のバリ取り工数も削減できる。従って、コスト削減や生産性向上が求められる工業用熱硬化性樹脂成形材料として有用である。

Claims (4)

  1. 一般式(1)で表される化合物(a)および硬化剤(b)を含む熱硬化性樹脂組成物。
    (式中、Rは、水素または炭素数1〜4のアルキル基、XおよびYは、ヒドロキシル基のオルソ位に水素を有する1つ以上のヒドロキシフェニル基またはヒドロキシル基のオルソ位に水素を有するヒドロキシフェニル基で置換された1つ以上のアルキル基を示す。)
  2. 前記熱硬化性樹脂組成物は、ノボラック型フェノール樹脂(c)を含むものである請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. 前記一般式(1)で表される化合物(a)は、水酸基当量が120以下、数平均分子量が800以下の化合物である、請求項1又は2に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載された熱硬化性樹脂組成物と充填材とを含んでなる熱硬化性樹脂成形材料。
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