JP2009242435A - 改良された特性を有するジチオカルバメ―ト殺菌剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】改良された特性を有するジチオカルバメート殺菌剤組成物を提供する。
【解決手段】a)1以上のジチオカルバメート殺菌剤、およびb)分子量10,000〜80,000、加水分解レベル77パーセント〜95パーセント、および粒子サイズ800ミクロン未満のポリビニルアルコールを含む組成物が開示される。
【選択図】なし
【解決手段】a)1以上のジチオカルバメート殺菌剤、およびb)分子量10,000〜80,000、加水分解レベル77パーセント〜95パーセント、および粒子サイズ800ミクロン未満のポリビニルアルコールを含む組成物が開示される。
【選択図】なし
Description
本発明は改良された物理的特性を有するジチオカルバメート殺菌剤配合物に関する。ジチオカルバメート類およびそれらの誘導体は植物病原菌の防除に役立つ殺菌剤の種類である。
部分的には、これらの物理的化学的特性のために、ジチオカルバメート組成物はしばしば、例えば、水和剤、粉剤、および顆粒剤のような乾燥形状で、および水性フロアブル配合物のような懸濁濃縮物として提供される。多くの添加剤が、組成物の物理的/化学的特性の改良を通じてそのような配合物の効力を改良するため、または適用後のジチオカルバメートの有効性を改良するために調査されている。そのような添加剤の1つはポリビニルアルコールである。フランス国特許第1493069号は、100,000ダルトンより大きい分子量を有するポリビニルアルコール(「PVA」)であって、その95%より多くが加水分解されたポリビニルアルコールの葉面への殺菌剤の親和性を増加させるための使用を開示する。カナダ国特許第1328599号は、ジチオカルバメート類の耐雨固着性(rainfastness)の増加のための、80,000より大きい分子量を有するPVAの使用を開示する。
残念ながら、高分子量PVAの媒体は、水和剤および分散顆粒のような乾燥配合物における低懸濁能および凝集、および水性懸濁濃縮物におけるゲル化として現れる、ジチオカルバメートとの配合における重大な問題を引き起こす。湿潤条件下での粒子の接着のためには、高分子量媒体が必要とされることが一般に認められている。よって、配合物の物理的/化学的特性を低下することなく高分子量PVAの利点を与えるジチオカルバメート配合物添加剤の必要がある。
本発明者は、驚くべきことに、非常に低分子量のPVAでさえ、多くの物理的特性を維持し、または改良すらしつつ、ジチオカルバメート殺菌剤配合物に有意な接着を与えることができることを発見した。低分子量PVAはジチオカルバメート粒子を葉面に大変よく分散し、より高分子量のPVAよりも湿潤条件下でこれらの粒子のより良好な再分配を可能にする。再分配はジチオカルバメート類のような接触殺菌剤の増強された活性および効力のために重要である。
すなわち、本発明は、以下を提供する。
[1]a)1以上のジチオカルバメート殺菌剤、およびb)分子量10,000〜80,000、加水分解レベル77パーセント〜95パーセント、および粒子サイズ800ミクロン未満のポリビニルアルコールを含む組成物。
[2]組成物が水和剤、粉剤、顆粒剤、または懸濁濃縮物配合物の形である上記[1]記載の組成物。
[3]ジチオカルバメートが水和剤、粉剤、顆粒剤、または懸濁濃縮物配合物の形である上記[1]記載の組成物。
[4]ジチオカルバメートがマンコゼブ、マネブ、ジネブ、ジラム、プロピネブ、メチラム、チラム、ファーバム、メタム、またはダゾメットである上記[1]記載の組成物。
[5]農作物栽培上許容しうるキャリアをさらに含む上記[1]記載の組成物。
[6]ポリビニルアルコールが10,000〜50,000の分子量を有する上記[1]記載の組成物。
[7]ポリビニルアルコールが80〜90パーセントの加水分解レベルを有する上記[1]記載の組成物。
[8]ポリビニルアルコールが組成物の全重量の0.1〜2パーセントである上記[1]記載の組成物。
[9]1以上の殺虫剤、殺菌剤、除草剤またはこれらの組み合わせをさらに含む上記[1]記載の組成物。
[10]肥料をさらに含む上記[1]記載の組成物。
[1]a)1以上のジチオカルバメート殺菌剤、およびb)分子量10,000〜80,000、加水分解レベル77パーセント〜95パーセント、および粒子サイズ800ミクロン未満のポリビニルアルコールを含む組成物。
[2]組成物が水和剤、粉剤、顆粒剤、または懸濁濃縮物配合物の形である上記[1]記載の組成物。
[3]ジチオカルバメートが水和剤、粉剤、顆粒剤、または懸濁濃縮物配合物の形である上記[1]記載の組成物。
[4]ジチオカルバメートがマンコゼブ、マネブ、ジネブ、ジラム、プロピネブ、メチラム、チラム、ファーバム、メタム、またはダゾメットである上記[1]記載の組成物。
[5]農作物栽培上許容しうるキャリアをさらに含む上記[1]記載の組成物。
[6]ポリビニルアルコールが10,000〜50,000の分子量を有する上記[1]記載の組成物。
[7]ポリビニルアルコールが80〜90パーセントの加水分解レベルを有する上記[1]記載の組成物。
[8]ポリビニルアルコールが組成物の全重量の0.1〜2パーセントである上記[1]記載の組成物。
[9]1以上の殺虫剤、殺菌剤、除草剤またはこれらの組み合わせをさらに含む上記[1]記載の組成物。
[10]肥料をさらに含む上記[1]記載の組成物。
本発明は、a)1以上のジチオカルバメート殺菌剤、およびb)分子量10,000〜80,000、加水分解レベル77パーセント〜95パーセント、および粒子サイズ800ミクロン未満のポリビニルアルコールを含む組成物に関する。
好ましくは、ジチオカルバメート殺菌剤は、マンコゼブ(mancozeb)(亜鉛イオンおよびマンガンエチレンビスジチオカルバメートの配位化合物)、マネブ(maneb)(マンガンエチレンビスジチオカルバメート)、ジネブ(zineb)(亜鉛エチレンビスジチオカルバメート)、ジラム(ziram)(亜鉛ジメチルジチオカルバメート)、プロピネブ(propineb)([[(1−メチル−1,2−エタンジイル)ビス[カルバメートチオエート]](2−)]亜鉛ホモポリマー)、メチラム(metiram)(トリス[アミン−[エチレンビス(ジチオカルバメート)]亜鉛(II)][テトラヒドロ−1,2,4,7−ジチアジアゾシン−3,8−ジチオン]ポリマー)、チラム(thiram)(ビス(ジメチルチオカルバモイル)ジスルフィド)、ファーバム(ferbam)(鉄ジメチルジチオカルバメート)、メタム(metham)(ナトリウムN−メチルジチオカルバメート)、およびダゾメット(dazomet)(テトラヒドロ−3,5−ジメチル−1,3,5−チアジアジン−2−チオン)から選択される。ジチオカルバメートは、水和剤、粉剤、顆粒剤、または水性懸濁濃縮物の形であることができる。水和剤または顆粒剤配合物が好ましい。さらに、組成物自体は水和剤、粉剤、顆粒剤または水性懸濁濃縮物の形であることができる。組成物は1重量%〜95重量%、好ましくは50重量%〜85重量%、より好ましくは60重量%〜80重量%のジチオカルバメートを含むことができる。
本発明において有用なPVAポリマー類は10,000〜80,000ダルトンの範囲(すなわち、4%溶液の粘度は20cp未満)、より好ましくは10,000〜50,000ダルトンの範囲、そして最も好ましくは15,000〜25,000ダルトンの範囲の分子量を有する。許容されるPVA加水分解レベルは77〜95%の範囲(すなわち、ケン化価は150と30の間)、より好ましくは80〜90%の範囲、そして最も好ましくは86〜89%の範囲である。PVAは配合物重量に基づいて0.1〜2.0%のレベルで添加されることができる。より好ましい範囲は配合物重量に基づいて0.2〜1.0%の範囲であり、そして最も好ましい範囲は配合物重量に基づいて0.3〜0.7%の範囲である。水和剤類、分散顆粒類および他の乾燥配合物については、PVAは配合物と乾燥ブレンドされるか、または、水に溶解されて乾燥の前にジチオカルバメートの水性組成物とブレンドされる。水性懸濁濃縮物の場合には、PVAは配合工程の任意の点で水性相に溶解されることができる。好ましい方法は、配合物へのポリマーの均一な分配を確保するためにPVAを水性相に溶解することである。平均PVA粒子サイズは、溶解を助けるために、直径で800ミクロン未満、より好ましくは500ミクロン未満、および最も好ましくは250ミクロン未満であるべきである。
いくつかの製品については、1以上の他の農薬が本発明のジチオカルバメート類に添加されることができ、それにより、追加の利点および効力を提供する。農薬の混合物が用いられるとき、使用される相対的な比率は、防除されるべき菌、雑草および昆虫に関する混合物中の各農薬の相対的な効力に応ずる。本発明のジチオカルバメート類と混合されることができる他の殺菌剤の例としては、例えば、(a)ジノキャップ(dinocap)、ビナパクリル(binapacryl)、および2−sec−ブチル−4,6−ジニトロフェニルイソプロピルカルボネートのようなニトロフェノール誘導体;(b)キャプタン(captan)、フォルペット(folpet)、グリオジン(glyodine)、ジチアノン(dithianon)、チオキノックス(thioquinox)、ベノミル(benomyl)、チアベンダゾール(thiabendazole)、ビノロゾリン(vinolozolin)、イプロジオン(iprodione)、プロシミドン(procymidone)、トリアジメノール(triadimenol)、トリアジメフォン(triadimefon)、ビテルタノール(bitertanol)、フルオロイミド(fluoroimide)、トリアリモール(triarimol)、シクロヘキシミド(cycloheximide)、エチリモール(ethirimol)、ドデモルフ(dodemorph)、ジメトモルフ(dimethomorph)、チフルザミド(thifluzamide)、およびキノメチオネート(quinomethionate)のような複素環式構造体;(c)クロラニル(chloranil)、クロロサロニル(chlorothalonil)、ジクロン(dichlone)、クロロネブ(chloroneb)、ジクロラン(dichloran)、およびポリクロロニトロベンゼン類のような種々のハロゲン化殺菌剤;(d)グリセオフルビン、カスガマイシンおよびストレプトマイシンのような殺菌性抗生物質;(e)ジフェニルスルホン、ドジン(dodine)、メトキシル(methoxyl)、1−チオシアノ−2,4−ジニトロベンゼン、1−フェニルチオセミカルバジド、チオファネート−メチル(thiophanate−methyl)、およびシモキサニル(cymoxanil)のような種々の殺菌剤;並びに、フララキシル(furalaxyl)、シプロフラム(cyprofuram)、オフレース(ofurace)、ベナラキシル(benalaxyl)およびオキサジキシル(oxadixyl)のようなアシルアラニン類;フラジナム(fluazinam)、フルメトバー(flumetover)、ヨーロッパ特許第578586A1号において開示されているようなフェニルベンズアミド誘導体、ヨーロッパ特許第550788A1号において開示されているバリン誘導体のようなアミノ酸誘導体、メチル(E)−2−(2−(6−(2−シアノフェノキシ)ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)−3−メトキシアクリレートのようなメトキシアクリレート類;ベンゾ(1,2,3)チアジアゾール−7−カルボチオ酸S−メチルエステル;プロパモカルブ(propamocarb);イマザリル(imazalil);カルベンダジム(carbendazim);マイクロブタニル(myclobutanil);フェンブコナゾール(fenbuconazole);トリデモルフ(tridemorph);ピラゾホス(pyrazophos);フェナリモール(fenarimol);フェンピクロニル(fenpiclonil)およびピリメタニル(pyrimethanil)を含む。本発明のジチオカルバメート類と混合されることができる殺虫剤の例としては、例えば、アセフェート、アルジカルブ、α−シペルメトリン、アジンホス−メチル、ビナパクリル、ブプロフェジン、カルバリール(carbaryl)、カルボフラン(carbofuran)、クロロピリフォス、クロフェンテジン、シヘキサチン、シペルメトリン、デルタメトリン、ジコフォール(dicofol)、ジフルベンズロン、ジメトエート、ジノキャップ、エンドスルファン、エンドチオン、エスフェンバレレート、エチオフェンカルブ、エチオン、エトエート−メチル(ethoate−methyl)、エトプロップ、フェンブタチン−オキシド、フェノキシカルブ、フェンスルホチオン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、フォスメチラン、ヘキシチアゾックス、メタミドフォス、メチダチオン、メチオカルブ、メトミル、メチルパラチオン、メキサカルベート、オキサミル、ペルメトリン、フォサロン、フォスメット、プロメカルブ、ピリダベン、レスメトリン、ロテノン、テブフェノジド、チオジカルブ、トリアザメートおよびバミドチオンを含む。本発明のジチオカルバメート類と混合されることができる除草剤の例としては、例えば、(a)安息香酸およびそれらの塩;フェノキシおよびフェニル置換カルボン酸およびそれらの塩;グリフォセート(glyphosate)およびその塩、およびトリクロロ酢酸およびその塩を含むカルボン酸誘導体;(b)エチル−N,N−ジ(n−プロピル)チオールカルバメートおよびプロナミドを含むカルバミン酸誘導体;(c)置換尿素類;(d)置換トリアジン類;(e)オキシフルオルフェン(oxyfluorfen)およびフルオログリコフェンのようなジフェニルエーテル誘導体;(f)プロパニル(propanil)のようなアニリド類;(g)オキシフェノキシ除草剤;(h)ウラシル類;(i)ニトリル類、および(j)ジチオピー(dithiopyr)およびチアゾピル(thiazopyr)のような他の有機除草剤を含む。除草剤の場合には、本発明の組成物が適用される穀物は除草剤に耐性であることを確かめるように注意が払われなければならない。
農薬の使用としては、本発明の組成物は、公知の高容量液圧スプレー、低容量スプレー、エアブラスト、エアリアルスプレーのような公知の方法によって、粉剤、顆粒剤、水和剤または水性スプレー剤として適用されることができる。稀釈および適用の比率は、用いられる装置のタイプ、所望の適用の方法および頻度、農薬適用率、および防除されるべき有害生物に応ずるであろう。本発明の組成物の配合物または稀釈された配合物は農作物栽培上許容しうるアジュバントを含むこともできる。そのようなアジュバントは、界面活性剤、分散剤、展着剤、固着剤、消泡剤、乳化剤、および、McCutcheon Division of MC Publishing Company(New Jersey)によって年一回出版される、McCutcheon’s Emulsifiersand Detergents、McCutcheon’s Emulsifiers and Detergents/Functional Materials、および McCutcheon’s Functional Materialsに記載される他の同様の材料を含む。さらに、本発明の組成物は1以上の農作物栽培上許容しうるキャリアを含むことができる。「農作物栽培上許容しうるキャリア」の用語は、水、オイル中で、または有害生物を防除するために使用される粉剤のような配合物中で、活性材料の効力を損なうことなく組成物の活性材料の分散を助けるのに使用されることができ、それ自身が土壌、装置、所望の植物、または農作物栽培上の環境に対して、有意に有害な効果を有さない任意の物質を意味する。
本発明の組成物は、それらを施す前に、肥料又は成長促進材料(fertilizing materials)と混合することもできる。組成物および成長促進材料は、混合又はブレンド装置内で混合することもでき、或いは、顆粒剤、水和剤、粉剤、または溶液濃縮物配合物中に肥料とともに加えることができる。処理される穀物に対して好適な任意の相対割合の肥料を用いることができる。本発明の組成物は、一般に、5から50%の肥料組成物を含むであろう。これらの組成物は、有害生物の防除と同時に所望の植物の迅速な成長を行うような肥料物質を提供する。
次の実施例は発明を例示する。次の実施例においては、次の一般的方法を用いて懸濁能、摩耗、および効力が評価された。
懸濁能試験250ミリリットルの(ストッパー付)メスシリンダー中で、2.0グラムの配合物が250ミリリットルの水に添加される。シリンダーは、粒子を分散するために30回転倒され、次いで、30分間静置される。上部の225ミリリットルがサイホンで除かれ、残りの沈殿物が乾燥皿に洗い込まれ、そしてオーブン中で乾燥される。2.0グラムから沈殿物の重量を引いた値を2.0グラムで割り、次いで100をかけることによって、%懸濁能が計算される。
懸濁能試験250ミリリットルの(ストッパー付)メスシリンダー中で、2.0グラムの配合物が250ミリリットルの水に添加される。シリンダーは、粒子を分散するために30回転倒され、次いで、30分間静置される。上部の225ミリリットルがサイホンで除かれ、残りの沈殿物が乾燥皿に洗い込まれ、そしてオーブン中で乾燥される。2.0グラムから沈殿物の重量を引いた値を2.0グラムで割り、次いで100をかけることによって、%懸濁能が計算される。
顆粒摩耗試験50グラムの分散顆粒配合物が、直径3/8インチのスチールボール10個を有する標準8インチふるい皿内に置かれる。皿は蓋をされそしてRo−Tap(商標)振とう器に置かれ10分間振とうされる。スチールボールを除いた後、得られた粉が、底部に皿を有し250ミクロン〜45ミクロンの範囲の網目サイズのふるいのスタック上にのせられる。スタックは振とう器に置かれ、10分間振とうされる。各ふるい上に残っている粉の重量が決定され、もとのサンプル50グラムのパーセンテージとして表される。
トマト疫病菌(Tomato Late Blight)(TLB、Phytophthora infestans)防除試験若いトマト植物が、1ヘクタールあたり活性成分およそ500グラムの比率で水中に分散された配合物でスプレーされる。数時間の乾燥時間の後、植物は1/2または1インチの人工雨を適用される。乾燥後、植物はTLB病菌を接種され、培養され、次いで、7〜10日の間温室に置かれる。病気に感染していない葉の面積を視覚的に判断することにより、疾病防除価が%で評価される。
実施例1PVAを含まない(サンプルA)、平均分子量18,000の88%加水分解されたPVAを含む(サンプルB)および平均分子量115,000の88%加水分解されたPVAを含む(サンプルC)、マンコゼブの水性スラリー(Dithane DF(登録商標)殺菌剤、ローム アンド ハース カンパニー(Rohm and Haas Company))をスプレー乾燥することによってマンコゼブ分散顆粒が調製された。PVAレベルは最終生成物の重量に基づいて0.5%であった。表Iはこれらのサンプルの物理的特性を示す。低分子量PVA(B)では良好な懸濁能が維持されたが、高分子量PVA(C)では懸濁能は非常に低下した。両方のPVAは顆粒の湿潤(wet−out)時間を改良した。健康と安全という理由から、粉体形成を最小にするためにストレスおよび取り扱い条件下で顆粒の完全性を維持することが望まれる。よって、サンプルはスチールボールと10分間撹拌され、ふるい分析を用いた粒子磨耗を評価された。生成物の理想の顆粒サイズは直径100〜250ミクロンである。表Iは低分子量サンプル(B)はより良い顆粒の完全性を有し、そして微細体(すなわち、100ミクロン未満の顆粒)の形成が標準サンプル(A)よりも少なかった。高分子量PVAを有するサンプルは、スプレーされるときノズルが詰まる問題を起こし得る、許容できないレベルの大きな集合体を含んでいた。
実施例22つの80%マンコゼブ水和剤サンプルが、市販の水和剤(DithaneM−45(登録商標)殺菌剤)(サンプルA)を0.5重量%の88%加水分解された平均分子量18,000のPVAと乾燥ブレンドすることによって調製され、サンプルBを形成した。これらのサンプルは、次いで、懸濁能、1インチの雨の後のプラスチックペトリ皿上への残留(視覚評価)、および温室中湿潤条件下でのトマト疫病菌(TLB)の防除を評価された。表IIは試験の結果を示す。低分子量PVAを含む配合物(B)は良好な懸濁能を維持しつつ、標準配合物に比較して増加した耐雨固着性および疾病防除価の両方を有した。
実施例33つの37%マンコゼブ懸濁濃縮物が、市販のマンコゼブ懸濁濃縮物(Dithane F−45(登録商標)殺菌剤、ローム アンド ハース カンパニー)(サンプルA)を平均分子量18,000の88%加水分解されたPVAと混合し(サンプルB)、および平均分子量115,000の88%加水分解されたPVAと混合する(サンプルC)ことにより調製された。PVAレベルは最終生成物の重量に基づいて0.15%であった。サンプルはすべてのポリマーが溶解するまで標準ラボミキサーで混合された。表IIIはこれらのサンプルの物理的特性を示す。ポリマーの分子量の増加とともに粘度が減少するが、分子量の増加とともにゲル強度は非許容レベル(すなわち、100グラム−センチメートルより大)に増加した。PVA(C)の分子量の増加とともに耐雨固着性は増加したが、湿潤条件下でのTLBの疾病防除価は低分子量PVA(B)のほうがより良好であった。より良好な疾病防除は、おそらく、低分子量PVAについて観察される、より良好な粒子再分配のせいである。
実施例43つの80%マネブ水和剤サンプルが、市販の水和剤(Dithane M−22(登録商標)殺菌剤、ローム アンド ハース カンパニー)(サンプルA)を0.5重量%の88%加水分解された平均分子量18,000のPVAと乾燥ブレンドによって調製され、サンプルBを形成し、また、0.5重量%の88%加水分解された平均分子量155,000のPVAと乾燥ブレンドによって調製され、サンプルCを形成した。これらのサンプルは、次いで、懸濁能、および0.5インチの雨の後のプラスチックペトリ皿上の残留(視覚評価)を評価された。表IVは試験の結果を示す。低分子量PVA(B)を含む配合物は高分子量PVA(C)のサンプルに比較して増加した懸濁能および耐雨固着性の両方を有した。また、PVA(B)配合物は、良好な懸濁能を維持しつつ、標準配合物(A)に比較して有意に増加した耐雨固着性を有した。
Claims (1)
- a)1以上のジチオカルバメート殺菌剤、およびb)分子量10,000〜80,000、加水分解レベル77パーセント〜95パーセント、および粒子サイズ800ミクロン未満のポリビニルアルコールを含む組成物。
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