JP2009242205A - 水素含有ガス生成装置の起動方法 - Google Patents

水素含有ガス生成装置の起動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】水蒸気生成部の損傷を抑制し得る水素含有ガス生成装置の起動方法を提供する。
【解決手段】水蒸気との混合状態で供給される炭化水素系の原燃料を改質バーナ17による加熱状態で改質処理して水素ガスを主成分とする改質ガスを生成する改質部3と、供給される改質用水を改質部3を加熱した後の改質バーナ17の燃焼排ガスにより加熱して原燃料に混合する水蒸気を生成する水蒸気生成部Jと、水蒸気生成部Jを加熱する補助加熱用電気ヒータ27とが設けられた水素含有ガス生成装置の起動方法であって、改質バーナ17の燃焼を開始し、その後において改質用水の供給開始条件を満たすと、水蒸気生成部Jへの改質用水の供給を開始し、その後において原燃料の供給開始条件を満たすと、水蒸気混合状態の原燃料の改質部3への供給を開始し、且つ、改質用水の水蒸気生成部Jへの供給開始と同時又は略同時に、補助加熱用電気ヒータ27による加熱を開始する。
【選択図】図1

Description

本発明は、水蒸気との混合状態で供給される炭化水素系の原燃料を改質バーナによる加熱状態で改質処理して水素ガスを主成分とする改質ガスを生成する改質部と、
供給される改質用水を前記改質部を加熱した後の前記改質バーナの燃焼排ガスにより加熱して原燃料に供給する水蒸気を生成する水蒸気生成部と、
前記水蒸気生成部を加熱する補助加熱用電気ヒータとが設けられた水素含有ガス生成装置の起動方法に関する。
かかる水素含有ガス生成装置は、改質部にて、原燃料を改質バーナによる加熱状態で水蒸気を用いて水素ガスを主成分とする改質ガスに改質処理することにより、水素含有ガスを生成するものであり、その改質部において改質処理用に用いる水蒸気は、水蒸気生成部において、供給される改質用水を改質部を加熱した後の改質バーナの燃焼排ガスにより加熱することにより生成するようになっている。
ちなみに、この水素含有ガス生成装置にて生成された水素含有ガスは、例えば、燃料電池において発電反応用の燃料ガスとして用いられる。
そして、このような水素含有ガス生成装置には、起動時に、水蒸気生成部の昇温を早くして起動時間を短縮すべく、水蒸気生成部を加熱する補助加熱用電気ヒータが設けられている(例えば、特許文献1参照。)。
前記特許文献1には、明確に記載されていないが、従来、このような水素含有ガス生成装置の起動方法としては、改質バーナの燃焼を開始し、その改質バーナの燃焼の開始と同時に、補助加熱用電気ヒータによる加熱を開始し、その後において改質用水の供給開始条件を満たすと、水蒸気生成部への改質用水の供給を開始し、その後において原燃料の供給開始条件を満たすと水蒸気混合状態の原燃料の改質部への供給を開始する方法としていた。
ちなみに、例えば、改質部やその後段の反応部が水蒸気の凝縮を防止可能な温度になると、前記改質用水の供給開始条件を満たすと判別し、例えば、改質部やその後段の反応部の温度が原燃料の改質処理が可能な温度になると、前記原燃料の供給開始条件を満たすと判別することになる。
つまり、起動時には、改質用水の供給開始条件を満たすと、水蒸気生成部への改質用水の供給を開始し、その後、原燃料の供給開始条件を満たすと、水蒸気混合状態の原燃料の改質部への供給を開始して、原燃料の改質処理を開始することになる(例えば、特許文献2参照。)。
特開2005−219991号公報 特開2002−356305号公報
上記のような従来の水素含有ガス生成装置の起動方法によれば、改質バーナの燃焼の開始と同時に、補助加熱用電気ヒータによる加熱を開始して、水蒸気生成部を改質バーナの燃焼排ガス及び補助加熱用電気ヒータの両方により加熱するものであるので、改質用水の供給開始条件が満たされたときには、水蒸気生成部が充分高温に加熱されている。
そして、そのように充分高温に加熱されている水蒸気生成部に改質用水が供給されると高温の水蒸気が速やかに生成されるが、水蒸気生成部における改質用水が供給された部分の温度が急激に大きく低下することとなって、水蒸気生成部に大きな熱応力が発生してその水蒸気生成部が損傷する虞があった。
例えば、蛇行状の膨出部を備えた流路形成体と通流室形成体とが、伝熱板の両側に振り分けられた状態で、且つ、流路形成体については、その周縁部分及び膨出部における隣接する膨出部分の間に相当する部分の夫々を溶接する状態で溶接接続され、水蒸気生成部が、伝熱板と通流室形成体との間に形成された通流室を通して改質バーナからの燃焼排ガスを通流させ、且つ、伝熱板と流路形成体との間に形成される蛇行状の流路に改質用水を供給して水蒸気を生成するように構成される場合は、上述のように、大きな熱応力が発生すると、特に、伝熱板と流路形成体との溶接部分が離脱するような損傷が生じ易かった。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、水蒸気生成部の損傷を抑制し得る水素含有ガス生成装置の起動方法を提供することにある。
本発明の水素含有ガス生成装置の起動方法の第1特徴構成は、水蒸気との混合状態で供給される炭化水素系の原燃料を改質バーナによる加熱状態で改質処理して水素ガスを主成分とする改質ガスを生成する改質部と、
供給される改質用水を前記改質部を加熱した後の前記改質バーナの燃焼排ガスにより加熱して原燃料に混合する水蒸気を生成する水蒸気生成部と、
前記水蒸気生成部を加熱する補助加熱用電気ヒータとが設けられた水素含有ガス生成装置の起動方法であって、
前記改質バーナの燃焼を開始し、その後において改質用水の供給開始条件を満たすと、前記水蒸気生成部への改質用水の供給を開始し、その後において原燃料の供給開始条件を満たすと、水蒸気混合状態の原燃料の前記改質部への供給を開始し、且つ、
前記改質用水の前記水蒸気生成部への供給開始と同時又は略同時に、前記補助加熱用電気ヒータによる加熱を開始する点を特徴とする。
前記改質用水の供給開始条件を満たすということは、少なくとも改質部が水蒸気の凝縮を防止可能な温度に昇温されている状態に対応する条件を満たすことに対応し、前記原燃料の供給開始条件を満たすということは、少なくとも改質部が原燃料の改質処理が可能な温度に昇温されている状態に対応する条件を満たすことに対応する。
つまり、本発明の発明者が鋭意研究した結果、改質用水の供給を開始するまでは補助加熱用電気ヒータにて水蒸気生成部を充分な高温状態に加熱しておかなくとも、改質用水の供給を開始するときから、水蒸気生成部を補助加熱用電気ヒータにて水蒸気の生成が所望通り行えるように加熱することにより、水素含有ガス生成装置の起動時間が長くなるのを極力抑制する状態で、水蒸気生成部にて所望通りの水蒸気が生成されて、原燃料の供給開始条件を満たしたときには、水蒸気混合状態の原燃料を改質部に供給できることが判明したのである。
説明を加えると、改質用水の供給開始条件を満たすまでに、水蒸気生成部は改質バーナからの燃焼排ガスにより若干加熱されており、又、水蒸気生成部内にはある程度の水位までの容積マージンがあるため、改質用水の供給と同時又は略同時に補助加熱用電気ヒータによる加熱を開始しても、水蒸気生成部から改質用水が溢れ出るのを防止することができるので、水蒸気生成部以外の部分(例えば改質部等)に改質用水の流入による悪影響(触媒劣化やスケール析出等)を与えることなく、水蒸気生成部にて水蒸気を所望通り生成できることが判明したのである。
ちなみに、改質用水の供給開始条件を満たしたときの直後においては、水蒸気生成部から改質部に供給される水蒸気の温度が低いため、従来法に比べると改質部の昇温の度合いが少し低下する傾向が見られるものの、改質部を加熱する改質バーナの熱量が大きいため、改質用水の供給開始条件を満たしたときから補助加熱用電気ヒータにて水蒸気生成部を水蒸気の生成が所望通り行えるように加熱することを開始した場合の、改質バーナの燃焼を開始してから原燃料の供給開始条件を満たすまでの時間は、改質バーナの燃焼を開始するときに、併せて補助加熱用電気ヒータにて水蒸気生成部を水蒸気の生成が所望通り行えるように加熱することを開始した場合に比べて、起動時間が大幅に伸びることが無いことも判明した。
そこで、補助加熱用電気ヒータによる加熱を、改質用水の水蒸気生成部への供給開始と同時又は略同時に開始することにより、改質用水を水蒸気生成部へ供給するまでは、水蒸気生成部を改質バーナからの燃焼排ガスのみにて加熱して、改質用水の供給を開始する時点での水蒸気生成部の温度があまり高くならないようにして、改質用水の供給を開始したときに、水蒸気生成部に大きな熱応力が発生するのを抑制することができるようになり、水蒸気生成部が損傷するのを抑制することができるのである。
しかも、補助加熱用電気ヒータの消費電力を低減することができる。
従って、水蒸気生成部の損傷を抑制し得る水素含有ガス生成装置の起動方法を提供することができるようになった。
第2特徴構成は、水蒸気との混合状態で供給される炭化水素系の原燃料を改質バーナによる加熱状態で改質処理して水素ガスを主成分とする改質ガスを生成する改質部と、
供給される改質用水を前記改質部を加熱した後の前記改質バーナの燃焼排ガスにより加熱して原燃料に混合する水蒸気を生成する水蒸気生成部と、
前記水蒸気生成部を加熱する補助加熱用電気ヒータとが設けられた水素含有ガス生成装置の起動方法であって、
前記改質バーナの燃焼を開始し、その後において改質用水の供給開始条件を満たすと、前記水蒸気生成部への改質用水の供給を開始し、その後において原燃料の供給開始条件を満たすと、水蒸気混合状態の原燃料の前記改質部への供給を開始し、且つ、
前記改質バーナの燃焼を開始したとき又はそのときから前記改質用水の供給開始条件が満たされるまでの間において、前記補助加熱用電気ヒータの予備加熱制御操作による加熱を開始し、前記改質用水の前記水蒸気生成部への供給開始と同時又は略同時に、前記補助加熱用電気ヒータの前記予備加熱制御値よりも大きい昇温用加熱制御値による加熱制御操作を開始する点を特徴とする。
即ち、上記の第1特徴構成の欄にても述べた如く、本発明の発明者が鋭意研究した結果、改質用水の供給を開始するまでは補助加熱用電気ヒータにて水蒸気生成部を充分な高温状態に加熱しておかなくとも、改質用水の供給を開始するときから、水蒸気生成部を補助加熱用電気ヒータにて水蒸気の生成が所望通り行えるように加熱することにより、起動時間が長くなるのを極力抑制する状態で、又、水蒸気生成部から改質用水が溢れ出て水蒸気生成部以外の部分に悪影響を与えることなく、水蒸気生成部にて所望通りの水蒸気が生成されて、原燃料の供給開始条件を満たしたときには、水蒸気混合状態の原燃料を改質部に供給できることが判明したのである。
説明を加えると、改質用水の供給開始条件を満たすまでに、水蒸気生成部は改質バーナからの燃焼排ガスにより若干加熱されており、又、水蒸気生成部内にはある程度の水位までの容積マージンがあるため、改質用水の供給と同時又は略同時に補助加熱用電気ヒータによる昇温用加熱制御操作を開始しても、水蒸気生成部から改質用水が溢れ出るのを防止することができるので、水蒸気生成部以外の部分に改質用水の流入による悪影響を与えることなく、水蒸気生成部にて水蒸気を所望通り生成できることが判明したのである。
ちなみに、改質用水の供給開始条件を満たしたときの直後においては、水蒸気生成部から改質部に供給される水蒸気の温度が低いため、従来法に比べると改質部の昇温の度合いが少し低下する傾向が見られるものの、改質部を加熱する改質バーナの熱量が大きいため、改質用水の供給開始条件を満たしたときから補助加熱用電気ヒータにて水蒸気生成部を水蒸気の生成が所望通り行えるように昇温用加熱制御操作を開始した場合の、改質バーナの燃焼を開始してから原燃料の供給開始条件を満たすまでの時間は、改質バーナの燃焼を開始するときに、併せて補助加熱用電気ヒータにて水蒸気生成部を水蒸気の生成が所望通り行えるように昇温用加熱制御操作を開始した場合に比べて、起動時間が大幅に伸びることが無いことも判明した。
そこで、改質用水の供給開始条件を満たすまでは、補助加熱用電気ヒータによる加熱を予備加熱制御値にて行わせておき、改質用水の供給開始条件を満たして、改質用水の水蒸気生成部への供給開始と同時又は略同時に、予備加熱制御値よりも大きい昇温用加熱制御値による補助加熱用電気ヒータの加熱制御操作を開始することにより、改質用水を水蒸気生成部へ供給するまでは、補助加熱用電気ヒータの予備加熱制御操作による加熱と改質バーナからの燃焼排ガスにて水蒸気生成部を加熱して、改質用水の供給を開始する時点での水蒸気生成部の温度があまり高くならないようにして、改質用水の供給を開始したときに、水蒸気生成部に大きな熱応力が発生するのを抑制することができるようになり、水蒸気生成部が損傷するのを抑制することができるのである。
しかも、補助加熱用電気ヒータの消費電力を低減することができる。
従って、耐久性を向上し得る水素含有ガス生成装置の起動方法を提供することができるようになった。
第3特徴構成は、上記第1又は第2特徴構成に加えて、
前記水蒸気生成部の温度が起動時補助加熱停止用の設定温度に達すると、前記補助加熱用電気ヒータによる加熱を停止させる点を特徴とする。
即ち、起動時に水蒸気生成部をある程度の温度にまで加熱すると、改質部を加熱した後の改質バーナの燃焼排ガスによる加熱により、水蒸気生成部を水蒸気の生成が可能な状態に維持することができるものである。
そこで、前記起動時補助加熱停止用の設定温度として、水蒸気生成部に改質用水を供給している状態で、補助加熱用電気ヒータによる加熱を停止させても、水蒸気生成部を改質バーナの燃焼排ガスによる加熱により水蒸気の生成が可能な状態に維持することができる水蒸気生成部の温度に設定する。
そして、起動時間を短縮すべく、起動時に補助加熱用電気ヒータによる加熱を行うにしても、水蒸気生成部の温度が起動時補助加熱停止用の設定温度に達すると、補助加熱用電気ヒータによる加熱を停止させるようにすることにより、水蒸気生成部を水蒸気の生成が可能な状態に維持することができながら、補助加熱用電気ヒータによる加熱を不必要に行うことを回避することができて、補助加熱用電気ヒータの消費電力を低減することができるのである。
従って、水蒸気生成部の損傷を抑制することができ、しかも、補助加熱用電気ヒータの消費電力を低減できる水素含有ガス生成装置の起動方法を提供することができるようになった。
第4特徴構成は、上記第1〜第3特徴構成のいずれかに加えて、
運転を停止させるときに前記改質部及びそれに連なる流路に原燃料が充填されている点を特徴とする。
即ち、運転を停止させるときに改質部及びそれに連なる流路に原燃料が充填された状態で保持されているので、起動時には、改質部及びそれに連なる流路に原燃料が充填されている。
そして、水素含有ガス生成装置を起動するときに、改質部及びそれに連なる流路に水蒸気を供給して、改質部及びそれに連なる流路に充填されている原燃料をそれらから排出する。
つまり、このような水素含有ガス生成装置では、運転の停止中に、改質部及びそれに連なる流路に備えられている改質処理のための触媒が酸化するのを防止する等のために、運転を停止させるときに改質部及びそれに連なる流路に触媒の酸化を防止するための充填用ガスが充填されている場合がある。
そして、充填用ガスとして原燃料を用いることにより、ボンベ等の充填用ガスの供給設備を不要とすることができるが、改質部内の原燃料が水蒸気が混合されていない状態で改質処理温度近くまで加熱されると、原燃料の熱分解により炭素が析出して触媒を劣化させたり、反応部を閉塞させたりする虞がある。
そこで、起動時に、改質用水の供給開始条件を満たした後、原燃料の供給開始条件を満たすまでの間に、多量の改質用水を水蒸気生成部に供給して、改質部の容積の数倍の体積の多量の水蒸気を改質部及びそれに連なる流路に供給することにより、それらに充填されている原燃料を的確に排出し、炭素析出を抑制することができる。
そして、そのように多量の改質用水を水蒸気生成部に供給するようにしても、そのときの水蒸気生成部の温度を低くすることが可能となるので、水蒸気生成部に大きな熱応力が発生するのを抑制することができて、水蒸気生成部の耐久性を低下させることがない。
従って、原燃料が充填用ガスとして改質部及びそれに連なる流路に充填されている場合に、原燃料を的確に排出して炭素析出による不具合を回避することができながら、水蒸気生成部の損傷を抑制し得る水素含有ガス生成装置の起動方法を提供することができるようになった。
第5特徴構成は、上記第1〜第4特徴構成のいずれかに加えて、
蛇行状の膨出部を備えた流路形成体と通流室形成体とが、伝熱板の両側に振り分けられた状態で、且つ、前記流路形成体については、その周縁部分及び前記膨出部における隣接する膨出部分の間に相当する部分の夫々を溶接する状態で溶接接続され、
前記水蒸気生成部が、前記伝熱板と前記通流室形成体との間に形成された通流室を通して前記改質バーナからの燃焼排ガスを通流させ、且つ、前記伝熱板と前記流路形成体との間に形成される蛇行状の流路に改質用水を供給して水蒸気を生成するように構成されている点を特徴とする。
即ち、伝熱板と流路形成体との間に形成される蛇行状の流路に供給された改質用水がその蛇行状の流路を通流する間に、伝熱板と通流室形成体との間に形成された通流室を通流する燃焼排ガスにより加熱されて、水蒸気が生成され、その生成された水蒸気が蛇行状の流路を通流して水蒸気生成部から排出されて、改質部に供給される、又は、原燃料に混合されて改質部に供給される。
つまり、改質用水を蛇行状の流路を通して通流させる状態で、燃焼排ガスにより加熱することにより、改質用水を燃焼排ガスにより効率良く加熱することができるので、原燃料の改質処理に必要な量の水蒸気を生成する能力を得ながら、水蒸気生成部の小型化を図ることができる。
そのような蛇行状の流路を形成するに当たっては、蛇行状の膨出部を備えた流路形成体をその周縁部分及び前記膨出部における隣接する膨出部分の間に相当する部分の夫々を溶接する状態で伝熱板に溶接接続して、伝熱板と流路形成体との間に蛇行状の流路を形成するようにすることにより、例えば、通流室内に邪魔板を配設して蛇行状の流路を形成する場合に比べて、構成を簡略化することができる。
そして、起動時に改質用水を供給するときの水蒸気生成部の温度を低くすることが可能となるので、上述のように蛇行状の流路を形成する場合においても、伝熱板と流路形成体との溶接部分に大きな熱応力が発生するのを抑制することができるようになって、溶接部分が離脱する等、水蒸気生成部が損傷するのを抑制することができる。
従って、小型低廉化を図った水蒸気生成部を備える場合においても、水蒸気生成部の損傷を抑制し得る水素含有ガス生成装置の起動方法を提供することができるようになった。
〔第1実施形態〕
以下、図面に基づいて、本発明を燃料電池用の水素含有ガス生成装置に適用した場合の第1実施形態を説明する。
図1は、本発明に係る水素含有ガス生成装置Pを備えた燃料電池発電装置を示し、この燃料電池発電装置は、炭化水素系の原燃料ガスを原料として水素ガスを主成分とする水素含有ガスを生成する前記水素含有ガス生成装置Pと、その水素含有ガス生成装置Pにて生成された水素含有ガスが燃料ガスとして供給されて発電する燃料電池Gと、運転を制御する制御部Cとを備えて構成されている。
前記燃料電池Gは、周知であるので詳細な説明及び図示は省略して簡単に説明すると、この燃料電池Gは、例えば、高分子膜を電解質層とするセルの複数を積層状態に設けた固体高分子型で構成され、各セルの燃料極に前記水素含有ガス生成装置Pから燃料ガスを供給し、各セルの空気極に反応用送風機36から空気を供給して、水素と酸素との電気化学反応により発電を行うように構成されている。
水素含有ガス生成装置Pは、原燃料ガスに含まれる硫黄分を脱硫処理する脱硫室1と、その脱硫室1で脱硫処理された原燃料ガスが水蒸気との混合状態で供給されてその原燃料ガスを改質バーナ17の加熱状態で改質処理して水素ガスを主成分とする改質ガスを生成する改質部としての改質室3と、供給される改質用水を前記改質室3を加熱した後の前記改質バーナ17の燃焼排ガスにより加熱して原燃料ガスに混合する水蒸気を生成する水蒸気生成部Jと、この水蒸気生成部Jを加熱する水蒸気生成用の補助加熱用電気ヒータ27と、前記改質バーナ17にて燃焼用燃料を燃焼させる燃焼室6と、前記改質室3から供給される改質ガス中の一酸化炭素ガスを水蒸気を用いて二酸化炭素ガスに変成処理する変成室4と、その変成室4から供給される改質ガス中に残っている一酸化炭素ガスを選択的に酸化処理する選択酸化室5等を備えて構成され、一酸化炭素濃度の低い水素含有ガスを生成するように構成されている。
更に、この水素含有ガス生成装置Pには、前記改質室3から排出される高温の改質ガスにより前記脱硫室1にて脱硫された脱硫後の原燃料ガスを加熱する脱硫後原燃料用熱交換器Ea、及び、その脱硫後原燃料用熱交換器Eaにて熱交換後の改質ガスにより脱硫室1にて脱硫処理する原燃料ガスを加熱する脱硫前原燃料用熱交換器Ebが設けられている。
前記脱硫後原燃料用熱交換器Eaは、前記改質室3から排出された改質ガスを通流させる上流側熱交換用通流室10と、前記脱硫室1にて脱硫処理されて改質室3に供給する脱硫後の原燃料ガスを通流させる脱硫後原燃料通流室11とを熱交換自在に設けて構成され、前記脱硫前原燃料用熱交換器Ebは、前記上流側熱交換用通流室10から排出された改質ガスを通流させる下流側熱交換用通流室12と、前記脱硫室1にて脱硫処理する原燃料ガスを通流させる脱硫前原燃料通流室13とを熱交換自在に設けて構成されている。
図2に基づいて、前記水蒸気生成部Jについて説明を加える。尚、図2において、(イ)は水蒸気生成部Jの斜視図であり、(ロ)は水蒸気生成部Jの縦断側面図である。
蛇行状の膨出部56bを備えた流路形成体56と皿状の通流室形成体57とが、伝熱板55の両側に振り分けられた状態で、且つ、前記流路形成体56については、その周縁部分及び前記膨出部56bにおける隣接する膨出部分の間に相当する部分の夫々を溶接する状態で伝熱板55に溶接接続され、前記通流室形成体57については、その周縁部分を溶接する状態で伝熱板55に溶接接続されている。
そして、前記水蒸気生成部Jが、前記伝熱板55と前記通流室形成体57との間に形成された加熱用排ガス通流室8を通して前記燃焼室6から排出される改質バーナ17の燃焼排ガスを通流させ、且つ、前記伝熱板55と前記流路形成体56との間に形成される蛇行状の蒸発処理流路2に改質用水を供給して水蒸気を生成するように構成されている。
前記膨出部56bは、前記蒸発処理流路2がプレス加工や邪魔板加工によって蛇行状に形成され、前記改質用水が下部から供給されるように構成されている。なお、この蒸発処理流路2内には、伝熱促進用にステンレスウール58等を充填しても良い。
前記排ガス通流室8は、蛇行状の前記蒸発処理流路2に沿って燃焼排ガスを蛇行状に上部から通流させるように形成され、例えば、前記排ガス通流室8内に蛇行状流路を形成するための複数の邪魔板59を配設したり、プレス加工によって形成されている。
前記伝熱板55、前記流路形成体56及び通流室形成体57は、夫々、ステンレス等の耐熱金属製であり、前記流路形成体56及び通流室形成体57は、その耐熱金属からなる板材をプレス成形して形成されている。
図1に示すように、前記加熱用排ガス通流室8の下端部分に、水蒸気生成部Jの温度を検出する水蒸気生成部温度センサTsが設けられている。
前記水蒸気生成用の補助加熱用電気ヒータ27は、前記水蒸気生成部Jの前記流路形成体56に当て付けた状態で設けられて、その補助加熱用電気ヒータ4にて蛇行状の前記蒸発処理流路2を加熱するように構成されている。
図3に基づいて、前記改質室3及び前記燃焼室6について説明を加える。
皿状の改質室形成体51と皿状の燃焼室形成体52とが、伝熱板53の両側に振り分けられた状態で、且つ、夫々の周縁部分を溶接する状態で伝熱板53に溶接接続されている。
そして、前記伝熱板53と前記改質室形成体51との間に、前記改質室3が形成され、前記伝熱板53と前記燃焼室形成体52との間に、前記燃焼室6が形成され、更に、その燃焼室6を形成する燃焼室形成体52を覆うように断熱材54が設けられている。
そして、前記改質室3内に、炭化水素系の原燃料ガスを水蒸気を用いて水素ガスを主成分とするガスに改質処理するルテニウム、ニッケル等の改質反応用触媒19が充填されている。
前記改質室3は、原燃料ガスと水蒸気とが混合状態で上端部から供給されて、下方側に向けて流動するように構成され、図1に示すように、その改質室3の下端部分(即ち、改質ガスの出口部分)における改質反応用触媒19の温度を検出するように改質温度センサTrが設けられている。
ちなみに、前記改質室3では、原燃料ガスがメタンガスを主成分とする天然ガスベースの都市ガス(13A)である場合は、改質反応用触媒19の触媒作用により、例えば600〜750°Cの範囲の改質処理温度の下で、原燃料ガスと水蒸気とを改質反応させて、水素ガスを主成分とする改質ガスを生成させる。
前記燃焼室6内における下端部に、その燃焼室6内にて燃焼用燃料を燃焼させるように、前記改質バーナ17が設けられている。
この改質バーナ17は、複数の第1噴出孔17aを長手方向に並べて列状に備えた第1噴出管17Aと複数の第2噴出孔17bを長手方向に並べて列状に備えた第2噴出管17Bとを第1噴出孔17aの噴出方向と第2噴出孔17bの噴出方向とが交差するように並べて設けて構成されている。
更に、燃焼室6内における改質バーナ17よりも上方側に、白金、パラジウム等から成る燃焼触媒を保持させた燃焼触媒保持体18が配設されている。
前記改質バーナ17に着火して改質室3を改質処理可能な温度に加熱する起動時は、改質室3に供給するのと同様の原燃料ガスを燃焼用燃料として燃焼用空気と混合させた状態で第1噴出管17Aに供給して燃焼させるように構成され、前記燃料電池Gの燃料極から排出された排燃料ガスとしてのオフガスを燃焼用燃料として燃焼させる通常運転時は、そのオフガスを第2噴出管17Bに供給し且つ燃焼用空気を第1噴出管17Aに供給するように構成されている。
又、前記改質室3を改質処理可能なように加熱するには、オフガスだけでは不足する場合、その不足分を補うように、原燃料ガスを燃焼用燃料として、燃焼用空気に混合させた状態で、第1噴出管17Aに追加供給するように構成されている。
前記脱硫室1には、炭化水素系の原燃料ガスを脱硫処理する脱硫反応用触媒(図示省略)が充填され、図1に示すように、起動時に脱硫室1を加熱する脱硫処理用の起動用電気ヒータ28が設けられている。
前記変成室4には、一酸化炭素ガスを水蒸気を用いて二酸化炭素ガスに変成処理する酸化鉄系又は銅亜鉛系の変成反応用触媒(図示省略)が充填され、図1に示すように、起動時に変成室4を加熱する変成処理用の起動用電気ヒータ29が設けられている。
ちなみに、前記変成室4では、変成反応用触媒の触媒作用により、改質室3から供給される改質ガス中の一酸化炭素と水蒸気とを、例えば、150〜400°Cの範囲の変成処理温度の下で変成反応させる。
前記選択酸化室5には、一酸化炭素ガスを選択的に酸化処理する白金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム等の貴金属系の選択酸化反応用触媒(図示省略)が充填されている。
図1に示すように、起動時に選択酸化室5を加熱する選択酸化処理用の起動用電気ヒータ30が設けられ、又、この選択酸化室5内の選択酸化反応用触媒の温度を検出するように、選択酸化温度センサTmが設けられている。
ちなみに、前記選択酸化室5では、選択酸化反応用触媒の触媒作用により、例えば80〜200°Cの選択酸化処理温度の下で、変成処理後の改質ガス中に残存している一酸化炭素ガスが選択酸化除去される。
発電用原燃料供給路31が前記脱硫前原燃料通流室13に接続され、その脱硫前原燃料通流室13と前記脱硫室1とが、その脱硫室1と前記脱硫後原燃料通流室11とが、その脱硫後原燃料通流室11と前記改質室3とが、その改質室3と前記上流側熱交換用通流室10とが、その上流側熱交換用通流室10と前記下流側熱交換用通流室12とが、その下流側熱交換用通流室12と前記変成室4とが、その変成室4と前記選択酸化室5とが、夫々、ガス処理流路32にて接続され、更に、その選択酸化室5と燃料電池Gの燃料ガス供給部とが燃料ガス流路33にて接続されている。
前記発電用原燃料供給路31には、改質処理用の原燃料ガスの供給を断続する発電用原燃料断続弁V1、及び、改質処理用の原燃料ガスの供給量を調節する発電用原燃料調節弁V2が設けられている。
又、前記変成室4と前記選択酸化室5とを接続するガス処理流路32には、選択酸化用送風機24から選択酸化用空気が供給される選択酸化用空気供給路25が接続されて、変成室4にて変成処理された改質ガスに選択酸化用空気を混合させて前記選択酸化室5に供給するように構成されている。
なお、図示しないが、前記変成室4と前記選択酸化室5とを接続するガス処理流路32の途中に、熱交換器とドレントラップを設置し、前記選択酸化室5に供給されるガスの温度や露点を制御するように構成しても良い。また、前記熱交換器には所望の温度の冷却水を流すように構成しても良い。
つまり、脱硫室1にて脱硫処理し、その脱硫処理した原燃料ガスに、前記蒸発処理流路2から水蒸気流路34を通して供給される水蒸気を混合させ、その水蒸気を混合させた原燃料ガスを改質室3にて改質処理し、その改質ガスを変成室4にて変成処理し、その変成処理した改質ガスを選択酸化室5にて選択酸化処理して、一酸化炭素濃度の低い水素含有ガスを生成し、その水素含有ガスを燃料ガスとして燃料ガス流路33を通じて燃料電池Gに供給するように構成されている。
前記燃料電池Gの前記燃料極から排出されるオフガスを導くオフガス路38が前記改質バーナ17の第2噴出管17Bに接続されて、前記燃料極から排出されるオフガスが燃焼用燃料として前記改質バーナ17に供給されるように構成されている。
前記燃料ガス流路33と前記オフガス路38とを前記燃料電池Gを迂回して接続するバイパス路44が設けられ、前記燃料ガス流路33における前記オフガス路38の接続箇所よりも前記燃料電池Gの側の箇所に、その燃料電池Gへの燃料ガスの供給を断続する燃料ガス断続弁V5が設けられ、前記バイパス路44には、そのバイパス路44を開閉するバイパス開閉弁V6が設けられ、前記オフガス路38における前記バイパス路44の接続箇所よりも上流側の箇所に電池下流側開閉弁V7が設けられている。
燃焼用送風機39から供給される燃焼用空気を導く燃焼用空気流路40及び原燃料ガスを燃焼用燃料として導くバーナ用原燃料供給路41が合流状態で前記改質バーナ17の第1噴出管17Aに接続されて、原燃料ガスを燃焼用空気と予混合した状態で第1噴出管17Aに供給するように構成されている。
前記バーナ用原燃料供給路41には、前記改質バーナ17への原燃料ガスの供給を断続するバーナ用原燃料断続弁V3、及び、このバーナ用原燃料供給路41を通して供給する原燃料ガスの供給量を調節するバーナ用原燃料調節弁V4が設けられている。
前記燃焼室6と前記加熱用排ガス通流室8とが燃焼排ガス流路37にて接続されて、燃焼室6から排出される燃焼排ガスを、加熱用排ガス通流室8に通流させるように構成されている。
改質用水を改質用水ポンプ42にて供給する改質用水供給流路43が前記蒸発処理流路2の下端に接続され、前記加熱用排ガス通流室8による加熱により前記蒸発処理流路2にて生成された水蒸気を導く前記水蒸気流路34が、前記脱硫室1と前記脱硫後原燃料通流室11とを接続するガス処理流路32に接続されて、前記改質室3に供給される脱硫後の原燃料ガスに水蒸気を混合させるように構成されている。
次に、上述のように構成した水素含有ガス生成装置の起動方法について、説明する。
この水素含有ガス生成装置を起動するときは、前記改質バーナ17の燃焼を開始し、その後において改質用水の供給開始条件を満たすと、前記水蒸気生成部Jへの改質用水の供給を開始し、その後において原燃料ガスの供給開始条件を満たすと、水蒸気混合状態の原燃料ガスの前記改質室3への供給を開始し、且つ、前記改質用水の前記水蒸気生成部Jへの供給開始と同時に、前記補助加熱用電気ヒータ27による加熱を開始する。
又、前記水蒸気生成部温度センサTsにて検出される水蒸気生成部Jの温度(以下、水蒸気生成部温度と記載する場合がある)が起動時補助加熱停止用設定温度に達すると、前記補助加熱用電気ヒータ27による加熱を停止させる。
前記改質バーナ17の燃焼開始は、前記燃焼用送風機39の作動を開始して、前記改質バーナ17への燃焼用空気の供給を開始し、且つ、イグナイタ(図示省略)を作動させた状態で、バーナ用原燃料断続弁V3を開弁して、前記改質バーナ17への原燃料ガスの供給を開始することにより行う。
前記水蒸気生成部Jへの改質用水の供給の開始は、前記改質用水ポンプ42の作動を開始することにより行う。
この実施形態では、前記改質温度センサTrにて検出される改質室温度が改質用水供給開始用設定温度になると、前記改質用水の供給開始条件を満たすと判別するように構成されている。この改質用水供給開始用設定温度は、原燃料ガスの熱分解を防止でき且つ水蒸気の凝縮を防止できる温度、例えば100〜450°Cの間で設定されている。
そして、この起動時の改質用水ポンプ42の作動は、前記水蒸気生成部Jへの改質用水の供給流量が起動時用設定流量となるように行う。
この起動時用設定流量は、原燃料ガス改質処理用の水蒸気を生成するための改質用水の流量以上の流量(例えば、改質処理用の水蒸気生成用の流量の1〜5倍程度)に設定される。
また、この起動時用設定流量は、前記改質用水ポンプ42の作動を開始してから一定時間(1〜10分程度)の間だけ改質処理用の水蒸気生成用の流量の1〜5倍程度に設定し、起動時に改質室3及びそれに連なる流路に充填されている原燃料ガスが的確に排出された後に、改質処理用の水蒸気生成用の流量の0〜1.5倍程度に設定変更しても良い。
前記水蒸気混合状態の原燃料ガスの前記改質室3への供給の開始は、前記改質用水ポンプ42の制御値を前記起動時用設定流量から原燃料ガス改質処理用の水蒸気を生成するための改質用水の流量と同等の流量(例えば、改質処理用の水蒸気生成用の流量の1〜1.5倍程度)が確保できる制御値に変更した状態で、前記発電用原燃料断続弁V1を開弁して、前記脱硫室1への原燃料ガスの供給を開始することにより行う。
なお、前記改質温度センサTrにて検出される改質室温度が原燃料供給開始用設定温度以上になると、前記原燃料ガスの供給開始条件を満たすと判別するように構成されている。この原燃料供給開始用設定温度は、原燃料ガスの改質処理が開始可能な温度、例えば、500〜750°Cの間に設定されている。
前記起動時補助加熱停止用設定温度は、前記補助加熱用電気ヒータ27による加熱を停止させても、燃焼排ガスによる加熱により蒸発処理室2を水蒸気の生成が可能な状態に維持できる温度、例えば、100〜150°Cの間に設定される。
この第1実施形態では、上述の起動方法を前記制御部Cに実行させるように構成されている。
以下、この制御部Cによる制御動作を説明する。
図4のフローチャートに示すように、前記制御部Cは、起動タイミングになると、改質バーナ17の燃焼を開始して、改質室3を改質処理可能な温度に加熱してその改質室3での原燃料ガスの改質処理を開始する起動運転処理を実行し、その起動運転処理が終了すると、前記燃料電池Gの発電電力を電気負荷に応じて調節する通常運転処理を実行し、停止タイミングになると、水素含有ガス生成部Pの運転を停止する停止処理が実行され、前記脱硫室1、前記改質室3、前記変成室4及び前記選択酸化室5並びにそれらを接続するガス処理流路32に原燃料ガスが充填された状態で保持される。
次に、制御部Cによる起動運転処理における制御動作について説明を加える。
図5のフローチャートにて示すように、前記起動タイミングになると、前記燃料ガス断続弁V5及び電池下流側開閉弁V7を閉弁し、且つ、前記バイパス開閉弁V6を開弁して、後述する停止処理により、前記改質室3、前記変成室4、前記選択酸化室5及びそれらを接続するガス処理流路32に充填されていた原燃料ガスが前記改質バーナ17に供給される状態とし、続いて、前記燃焼用送風機39の作動を開始し、且つ、イグナイタを作動させた状態でバーナ用原燃料断続弁V3を開弁して、前記改質バーナ17の燃焼を開始させる燃焼開始処理を実行し、その燃焼開始処理と同時に、前記起動用電気ヒータ28,29,30による加熱を開始する(ステップ#1,2)。
続いて、改質温度センサTrにて検出される改質室温度が前記改質用水供給開始用設定温度以上になると、前記改質用水ポンプ42の作動を前記起動時用設定流量にて開始して、前記水蒸気生成部Jの蒸発処理流路2への改質用水の供給を開始し、その改質用水ポンプ42の作動開始と同時に、前記補助加熱用電気ヒータ27による加熱を昇温用加熱制御操作にて開始する(ステップ#3,4)。ちなみに、前記昇温用加熱制御操作は、改質バーナ17の燃焼排ガスにて加熱される水蒸気生成部Jを、起動時間を短縮すべく補助的に加熱するために予め設定した制御値、例えば、水蒸気生成部温度センサTsにて計測される温度として50〜150℃程度の間の温度の値をその制御値として制御することができる。この制御値は、水蒸気生成部温度センサTsの設置位置によって、ヒータ制御のオーバーシュート等を考慮し、改質用水が前記水蒸気生成部Jから溢れない範囲で選択されることが好ましい。
また、前記補助加熱用電気ヒータ27の出力制御は、ON/OFF制御やPID制御等の通常用いられる電気ヒータの制御方法が採用可能である。
続いて、前記水蒸気生成部温度センサTsにて検出される水蒸気生成部温度が前記起動時補助加熱停止用設定温度になるまで、前記補助加熱用電気ヒータ27による加熱を昇温用加熱制御操作にて継続し、前記水蒸気生成部温度センサTsにて検出される水蒸気生成部温度が前記起動時補助加熱停止用設定温度になると、前記補助加熱用電気ヒータ27による加熱を停止させる(ステップ#5〜7)。
続いて、前記改質温度センサTrにて検出される改質室温度が前記原燃料供給開始用設定温度以上になると、前記発電用原燃料断続弁V1を開弁して前記脱硫室1への原燃料ガスの供給を開始し、前記選択酸化用送風機24の作動を開始して選択酸化用空気の供給を開始し、起動用電気ヒータ28,29,30による加熱制御操作を停止する(ステップ#8〜10)。これらの起動用電気ヒータ28,29,30も、前記補助加熱用電気ヒータ27と同様に、ON/OFF制御やPID制御等の通常用いられる制御方法によって制御される。
続いて、待機用設定時間が経過すると、前記燃料ガス断続弁V5及び電池下流側開閉弁V7を開弁し、且つ、前記バイパス開閉弁V6を閉弁して、前記燃料電池Gへの燃料ガスの供給を開始し、通常運転処理モードへ移行する(ステップ#11,12)。
ちなみに、前記待機用設定時間は、例えば、前記脱硫室1への原燃料ガスの供給を開始してから、水素含有ガス生成装置Pで生成される水素含有ガスが燃料電池Gに供給可能な組成に安定するのに要する時間に設定される。
前記通常運転処理について、説明を加える。
制御部Cは、この通常運転処理では、前記燃料電池Gの発電電力を電気負荷に応じて調節するように、原燃料ガスの供給量を調節すべく前記発電用原燃料調節弁V2を制御し、且つ、予め設定されたS/C(改質室3への原燃料ガス供給量に対する水蒸気供給量の比)になるように、改質用水の供給量を調節すべく前記改質用水ポンプ42を制御する。ちなみに、S/Cは、改質室3への原燃料ガス供給量(炭素のモル数)に対する水蒸気供給量(モル数)の比にて、例えば、2.5〜3.5程度に設定される。
又、制御部Cは、通常運転処理では、前記改質温度センサTrの検出温度が改質処理用設定温度(例えば600〜750°C)になるように、バーナ用原燃料調節弁V4を調節し、且つ、前記改質バーナ17へ設定空気比となる量の燃焼用空気を供給するように、燃焼用送風機39を制御し、並びに、選択酸化温度センサTmの検出温度が選択酸化用設定温度(例えば、80〜200°C)になるように、冷却用送風機(図示省略)を制御する。
前記制御部Cは、現時点の改質バーナ17への燃焼用燃料の供給量(オフガスと原燃料ガスを合わせた量)を求めて、その求めた燃焼用燃料の供給量に対して設定空気比となる量の燃焼用空気を供給するように、前記燃焼用送風機39を制御するように構成されている。
前記停止処理について説明を加える。
前記停止タイミングになると、前記改質用水ポンプ42の作動は継続した状態で、前記発電用原燃料断続弁V1を閉弁して前記脱硫部1への原燃料ガスの供給を停止し、前記選択酸化用送風機24の作動を停止して選択酸化用空気の供給を停止する。
この状態では、水蒸気生成部Jへの改質用水の供給が継続されているので、その水蒸気生成部Jにて生成された水蒸気が前記改質室3に供給され、その改質室3、変成室4、選択酸化室5及びそれらを接続するガス処理流路32に残留していた改質ガスが水蒸気によって置換される。
なお、バーナ用原燃料断続弁V3の閉弁と前記燃焼用送風機39の停止が適宜行なわれ、前記改質バーナ17の燃焼が適宜停止され、水素含有ガス生成装置Pの温度は低下する。また、前記改質用水ポンプ42も適宜停止され、前記水蒸気の供給が停止される。
続いて、前記改質温度センサTrにて検出される改質室温度が置換切り替え用設定温度に低下すると、前記発電用原燃料断続弁V1を開弁することにより、前記脱硫室1に原燃料ガスを供給して、改質室3、変成室4、選択酸化室5及びそれらを接続するガス処理流路32に原燃料ガスが充填される。
前記置換切り替え用設定温度は、原燃料ガスの熱分解を防止でき且つ水蒸気の凝縮を防止できる温度として、前記改質温度センサTrの測定温度が、例えば、105〜450°Cの間に設定される。
なお、前記燃料ガス断続弁V5、前記バイパス開閉弁V6、電池下流側開閉弁V7などの開閉操作は、燃料電池システム構成の種類によって、それぞれ適切な方法で行なわれる。
以下、本発明の第2及び第3の実施形態を説明するが、第2及び第3の各実施形態は、水素含有ガス生成装置の起動方法の別の実施形態を説明するものであり、水素含有ガス生成装置の構成、及び、制御部Cにおける起動運転処理以外の処理の制御動作は、上記の第1実施形態と同様であるので、第1実施形態と同じ構成要素や同じ作用を有する構成要素については説明を省略し、主として、水素含有ガス生成装置の起動方法について説明する。
〔第2実施形態〕
以下、第2実施形態を説明する。
この第2実施形態では、水素含有ガス生成装置を起動するときは、前記改質バーナ17の燃焼を開始し、その後において改質用水の供給開始条件を満たすと、前記水蒸気生成部Jへの改質用水の供給を開始し、その後において原燃料ガスの供給開始条件を満たすと、水蒸気混合状態の原燃料ガスの前記改質室3への供給を開始し、且つ、前記改質バーナ17の燃焼を開始したときにおいて、前記補助加熱用電気ヒータ27の予備加熱制御操作による加熱を開始し、前記改質用水の前記水蒸気生成部Jへの供給開始と同時に、前記補助加熱用電気ヒータ27の前記予備加熱制御値よりも大きい昇温用加熱制御値による加熱制御操作を開始する。
ちなみに、前記予備加熱制御値は、前記蒸発処理流路2を改質バーナ17からの燃焼排ガスと共に補助加熱用電気ヒータ27にて加熱しても、改質用水の供給開始条件を満たした時点で、前記水蒸気生成部Jへ改質用水を供給しても前記水蒸気生成部Jに大きな応力がかからない程度の温度に維持できる制御値に設定され、例えば、水蒸気生成部温度センサTsにて計測される温度として0〜50℃程度の間の温度の値をその制御値として制御することができる。この制御値は、水蒸気生成部温度センサTsの設置位置によって、ヒータ制御のオーバーシュート等を考慮して選択されることが好ましい。
また、前記補助加熱用電気ヒータ27の出力制御は、ON/OFF制御やPID制御等の通常用いられる制御方法が採用可能である。
又、上記の第1実施形態と同様に、前記水蒸気生成部温度センサTsにて検出される水蒸気生成部温度が起動時補助加熱停止用設定温度に達すると、前記補助加熱用電気ヒータ27による加熱を停止させる。
この第2実施形態においても、上述の起動方法を前記制御部Cに実行させるように構成されている。
以下、図6に示すフローチャートに基づいて、この制御部Cによる起動運転処理における制御動作を説明する。
尚、起動運転処理における制御動作は、上記の第1実施形態において説明した図5に示すフローチャートと、ステップ#2及びステップ#4以外は同様であるので、ステップ#2及びステップ#4について説明して、その他のステップについては説明を省略する。
ステップ#2では、前記改質バーナ17の燃焼を開始させる燃焼開始処理を実行し、その燃焼開始処理と同時に、前記起動用電気ヒータ28,29,30による加熱を開始し、並びに、前記補助加熱用電気ヒータ27による加熱を予備加熱制御操作にて開始する。
ステップ#4では、前記改質用水ポンプ42の作動を前記起動時用設定流量にて開始して、前記水蒸気生成部Jの蒸発処理流路2への改質用水の供給を開始し、その改質用水ポンプ42の作動開始と同時に、前記補助加熱用電気ヒータ27による加熱制御操作を昇温用加熱制御操作に変更する。
〔第3実施形態〕
以下、第3実施形態を説明する。
この第3実施形態においても、上記の第1実施形態と同様に、前記改質バーナ17の燃焼を開始し、その後において改質用水の供給開始条件を満たすと、前記水蒸気生成部Jへの改質用水の供給を開始し、その後において原燃料ガスの供給開始条件を満たすと、水蒸気混合状態の原燃料ガスの前記改質室3への供給を開始し、且つ、前記改質用水の前記水蒸気生成部Jへの供給開始と同時に、前記補助加熱用電気ヒータ27による加熱を開始する。
但し、上記の第1実施形態においては、水蒸気生成部Jの温度が起動時補助加熱停止用設定温度になると、補助加熱用電気ヒータ27による加熱を停止させたが、この第3実施形態では、補助加熱用電気ヒータ27による加熱を停止させることなく、水蒸気生成部Jの温度が所定の水蒸気生成用の設定温度になるように補助加熱用電気ヒータ27による加熱を制御することを継続する。
この第3実施形態においても、上述の起動方法を前記制御部Cに実行させるように構成されている。
以下、図7に示すフローチャートに基づいて、この制御部Cによる起動運転処理における制御動作を説明する。
尚、起動運転処理における制御動作は、上記の第1実施形態において説明した図5に示すフローチャートと、ステップ#4までは同様であるので、ステップ#4以降について説明して、その他のステップについては説明を省略する。
ステップ#4からステップ#8までは、改質温度センサTrにて検出される改質室温度が前記改質用水供給開始用設定温度以上になると、前記改質用水ポンプ42の作動を前記起動時用設定流量にて開始して、前記水蒸気生成部Jの蒸発処理流路2への改質用水の供給を開始し、その改質用水ポンプ42の作動開始と同時に、前記補助加熱用電気ヒータ27による加熱を昇温用加熱制御操作にて開始する。
続いて、前記改質温度センサTrにて検出される改質室温度が前記原燃料供給開始用設定温度以上になるまで、前記水蒸気生成部温度センサTsにて検出される水蒸気生成部温度が起動用設定温度になるように、前記補助加熱用電気ヒータ27による加熱を制御し、前記改質温度センサTrにて検出される改質室温度が前記原燃料供給開始用設定温度以上になると、前記発電用原燃料断続弁V1を開弁して前記脱硫室1への原燃料ガスの供給を開始し、前記選択酸化用送風機24の作動を開始して選択酸化用空気の供給を開始し、起動用電気ヒータ28,29,30による加熱制御操作を停止すると共に、前記補助加熱用電気ヒータ27による加熱制御操作を停止する。
なお、第3実施形態において図7に示しているステップ#9及びステップ#10は、第1実施形態において図5に示したステップ#11及びステップ#12と同様の操作である。
ちなみに、前記起動用設定温度は、例えば150°Cに設定され、前記昇温用加熱制御操作における制御値(水蒸気生成部温度センサTsの温度)は、前記起動用設定温度よりも低い温度、例えば105°Cに設定される。
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
(イ) 上記の第1及び第3の各実施形態においては、改質用水の水蒸気生成部Jへの供給開始と同時に、前記補助加熱用電気ヒータ27による加熱を開始する場合について例示したが、燃料電池システム内での改質用水ポンプ42から水蒸気生成部Jまでの配管容積等を考慮して、改質用水の水蒸気生成部Jへの供給開始よりも少し前、あるいは、改質用水の水蒸気生成部Jへの供給開始よりも少し後に、前記補助加熱用電気ヒータ27による加熱を開始するように構成しても良い。
ちなみに、改質用水の水蒸気生成部Jへの供給開始よりも少し前は、前記改質温度センサTrにて検出される改質室温度が改質用水供給開始用設定温度よりも少し低い温度(例えば、1〜10°C)になることにより判別するように構成しても良い。又、改質用水の水蒸気生成部Jへの供給開始よりも少し後は、前記改質温度センサTrにて検出される改質室温度が改質用水供給開始用設定温度よりも少し高い温度(例えば、1〜10°C)になることにより判別するように構成しても良い。
(ロ) 上記の第2実施形態において、前記改質バーナ17の燃焼を開始したときにおいて、前記補助加熱用電気ヒータ27の予備加熱出力による加熱を開始するように構成する場合について例示したが、前記改質バーナ17の燃焼を開始したときから改質用水の供給開始条件が満たされるまでの間において、前記補助加熱用電気ヒータ27の予備加熱出力による加熱を開始するように構成しても良い。
(ハ) 上記の第2実施形態において、改質用水の前記水蒸気生成部Jへの供給開始と同時に、前記補助加熱用電気ヒータ27による昇温用加熱出力による加熱を開始する場合について例示したが、改質用水の水蒸気生成部Jへの供給開始よりも少し前、あるいは、改質用水の水蒸気生成部Jへの供給開始よりも少し後に、前記補助加熱用電気ヒータ27による昇温用加熱制御値による加熱制御操作を開始するように構成しても良い。
尚、改質用水の水蒸気生成部Jへの供給開始よりも少し前、及び、少し後の判別は、上記の(イ)の別実施形態において説明したのと同様に判別するように構成しても良い。
(ニ) 改質用水の供給開始条件を満たすことの判別は、上記の第1ないし第3の各実施形態においては、改質室温度が改質用水供給開始用設定温度以上になることにより行う場合について例示したが、これに限定されるものではなく、例えば、改質バーナ17の燃焼開始後の経過時間が改質用水供給開始用の設定時間を経過することにより行うように構成しても良い。
原燃料ガスの供給開始条件を満たすことの判別は、上記の第1ないし第3の各実施形態においては、改質室温度が原燃料供給開始用設定温度以上になることにより行う場合について例示したが、これに限定されるものではなく、例えば、改質バーナ17の燃焼開始後の経過時間が原燃料供給開始用の設定時間を経過することにより行うように構成しても良い。
(ホ) 運転の停止時に、前記脱硫室1、前記改質室3、前記変成室4及び前記選択酸化室5並びにそれらを接続するガス処理流路32に充填する充填用ガスは、上記の実施形態において例示した原燃料ガスに限定されるものではなく、例えば、窒素ガス等の不活性ガスでも良い。
(ヘ) 炭化水素系の原燃料としては、上記の実施形態において例示した天然ガスベースの都市ガス(13A)に限定されるものではなく、プロパンガスや灯油等の炭化水素類や、メタノール等のアルコール類等、種々のものを用いることができる。
(ト) 本発明による水素含有ガス生成装置は、上記の実施形態において例示した如き燃料電池に供給する燃料ガスの生成用以外に、種々の用途で用いることができる。
水素含有ガス生成装置を備えた燃料電池発電装置のブロック図 水蒸気生成部の構成を示す図 改質室及び燃焼室の構成を示す図 第1実施形態に係る制御動作のフローチャートを示す図 第1実施形態に係る制御動作のフローチャートを示す図 第2実施形態に係る制御動作のフローチャートを示す図 第3実施形態に係る制御動作のフローチャートを示す図
符号の説明
2 蛇行状の流路
3 改質部
8 通流室
17 改質バーナ
27 補助加熱用電気ヒータ
32 流路
55 伝熱板
56 流路形成体
56b 膨出部
57 通流室形成体
J 水蒸気生成部

Claims (5)

  1. 水蒸気との混合状態で供給される炭化水素系の原燃料を改質バーナによる加熱状態で改質処理して水素ガスを主成分とする改質ガスを生成する改質部と、
    供給される改質用水を前記改質部を加熱した後の前記改質バーナの燃焼排ガスにより加熱して原燃料に混合する水蒸気を生成する水蒸気生成部と、
    前記水蒸気生成部を加熱する補助加熱用電気ヒータとが設けられた水素含有ガス生成装置の起動方法であって、
    前記改質バーナの燃焼を開始し、その後において改質用水の供給開始条件を満たすと、前記水蒸気生成部への改質用水の供給を開始し、その後において原燃料の供給開始条件を満たすと、水蒸気混合状態の原燃料の前記改質部への供給を開始し、且つ、
    前記改質用水の前記水蒸気生成部への供給開始と同時又は略同時に、前記補助加熱用電気ヒータによる加熱を開始する水素含有ガス生成装置の起動方法。
  2. 水蒸気との混合状態で供給される炭化水素系の原燃料を改質バーナによる加熱状態で改質処理して水素ガスを主成分とする改質ガスを生成する改質部と、
    供給される改質用水を前記改質部を加熱した後の前記改質バーナの燃焼排ガスにより加熱して原燃料に混合する水蒸気を生成する水蒸気生成部と、
    前記水蒸気生成部を加熱する補助加熱用電気ヒータとが設けられた水素含有ガス生成装置の起動方法であって、
    前記改質バーナの燃焼を開始し、その後において改質用水の供給開始条件を満たすと、前記水蒸気生成部への改質用水の供給を開始し、その後において原燃料の供給開始条件を満たすと、水蒸気混合状態の原燃料の前記改質部への供給を開始し、且つ、
    前記改質バーナの燃焼を開始したとき又はそのときから前記改質用水の供給開始条件が満たされるまでの間において、前記補助加熱用電気ヒータの予備加熱制御操作による加熱を開始し、前記改質用水の前記水蒸気生成部への供給開始と同時又は略同時に、前記補助加熱用電気ヒータの前記予備加熱制御値よりも大きい昇温用加熱制御値による加熱制御操作を開始する水素含有ガス生成装置の起動方法。
  3. 前記水蒸気生成部の温度が起動時補助加熱停止用の設定温度に達すると、前記補助加熱用電気ヒータによる加熱を停止させる請求項1又は2水素含有ガス生成装置の起動方法。
  4. 運転を停止させるときに前記改質部及びそれに連なる流路に原燃料が充填されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の水素含有ガス生成装置の起動方法。
  5. 蛇行状の膨出部を備えた流路形成体と通流室形成体とが、伝熱板の両側に振り分けられた状態で、且つ、前記流路形成体については、その周縁部分及び前記膨出部における隣接する膨出部分の間に相当する部分の夫々を溶接する状態で溶接接続され、
    前記水蒸気生成部が、前記伝熱板と前記通流室形成体との間に形成された通流室を通して前記改質バーナからの燃焼排ガスを通流させ、且つ、前記伝熱板と前記流路形成体との間に形成される蛇行状の流路に改質用水を供給して水蒸気を生成するように構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の水素含有ガス生成装置の起動方法。
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