JP2011032133A - 燃料製造装置及びその始動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、始動運転を短時間で行うことができ、しかも改質ガスに含まれる不純物ガスの割合を低減することができる燃料製造装置の始動方法を提供することにある。
【解決手段】本発明の燃料製造装置の始動方法は、改質器23を暖機する第1始動バーナと、燃焼処理器21を暖機する第2始動バーナと、第1始動バーナ及び第2始動バーナに始動用燃料を供給する一つの供給器と、を備える改質ガス製造装置の始動方法であって、供給器から始動用燃料を供給して第1始動バーナ及び第2始動バーナを始動する第1工程と、供給器からの始動用燃料の供給を停止する第2工程と、供給器からの始動用燃料の供給を再開する第3工程と、供給器からの始動用燃料の供給を停止すると共に、改質器23に炭化水素系の原燃料を供給する第4工程と、を有することを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、燃料製造装置及びその始動方法に関する。
改質ガスは、例えばガソリンやメタノール等の炭化水素系の原燃料を改質器で水素リッチな燃料に改質したものであり、従来、燃料電池の燃料ガスとして使用されている。ところで、改質ガスを燃料ガスとして直接使用すると、改質ガス中に含まれる一酸化炭素(CO)が燃料電池の電極の触媒毒となる。そのため、この改質利用の燃料製造装置は、改質ガス中に含まれる一酸化炭素(CO)を除去するための反応器を、改質器の下流側に複数備えている。そして、これらの反応器は、燃料電池でその燃料ガスを利用する際には、既に各反応器温度が正常である必要がある。したがって、改質器を正常に機能する温度とする暖機は極めて重要である。
従来、反応器を予め暖機する方法としては、改質器にバーナを付設すると共に、このバーナに供給した改質ガスの燃焼熱で改質器を暖機することによりその下流側の反応器を間接的に暖機する方法が知られている。しかしながら、この方法で燃料製造装置を始動すると、反応器の暖機が完了するまでに長時間を要すると共に、暖機に長時間を要することでバーナで燃焼消費される改質ガス量が多くなる問題がある。
そこで、改質ラインに複数の始動用燃焼器を備える燃料製造装置(例えば、特許文献1参照)や、始動用電気ヒータを備える燃料製造装置(例えば、特許文献2及び3参照)が提案されている。
特許文献1の燃料製造装置は、改質器の前段に設けた始動用燃焼器で予熱した原燃料を改質器の後段に設けた中間燃焼器に噴霧する共に、始動用燃焼器から改質器を通って送られてきた燃焼ガス中の余剰空気で、噴霧した原燃料を燃焼し、この燃焼ガスによって更に後段に配置された機器を暖機するようになっている。
特許文献2の燃料製造装置は、CO除去触媒を含む触媒体の前段に配置した始動用電気ヒータに通電することでこの触媒体を暖機するようになっている。また、特許文献3の燃料製造装置は、始動用電気ヒータに通電することで、改質触媒部及び熱交換器を暖機するようになっている。
その結果、特許文献1乃至3の燃料製造装置によれば、複数設けられた始動用燃焼器や、通電で発熱する始動用電気ヒータで暖機することによって、始動運転時間を短縮することができる。
特開2000−323163号公報 特開平11−130405号公報 特開2003−192306号公報
しかしながら、特許文献1の燃料製造装置は、始動用燃焼器を複数備えているので、燃焼に使用される原燃料が多く消費される。つまり、この燃料製造装置は、改質器にバーナを付設した前記燃料製造装置と同様に、暖機のための燃焼消費(消費エネルギ)が大きい点について改善されていない。
また、特許文献2及び3の燃料製造装置は、始動運転時間を短縮するために多くの電力を消費するので、消費エネルギが大きい点は改善されていない。
したがって、始動運転終了までの所要時間が短く、始動運転終了までの所要エネルギの低減を図ることができる燃料製造装置及びその始動方法が望まれている。
本発明の課題は、始動運転終了までの所要時間が短く、始動運転終了までの所要エネルギの低減を図ることができ、かつ暖機手段を極力小型で簡単なものにできる燃料製造装置及びその始動方法を提供することにある。
前記課題を解決した本発明は、炭化水素系の原燃料を改質反応させることで水素リッチな燃料とする改質部と、始動用燃料を供給されその反応熱により前記改質部を暖機する第1暖機部と、水素リッチな前記燃料を燃焼処理する燃焼処理部と、前記始動用燃料を供給されその反応熱により前記燃焼処理部を暖機する第2暖機部と、前記第1暖機部及び前記第2暖機部に前記始動用燃料を供給する一つの供給部と、を備える燃料製造装置の始動方法であって、前記供給部から前記始動用燃料を供給して前記第1暖機部及び前記第2暖機部を始動する第1工程と、前記供給部からの前記始動用燃料の供給を停止する第2工程と、前記供給部からの前記始動用燃料の供給を再開する第3工程と、前記供給部からの前記始動用燃料の供給を停止すると共に、前記改質部に前記原燃料を供給する第4工程と、を有することを特徴とする燃料製造装置の始動方法である。
この始動方法によれば、一つの供給部により始動用燃料が供給された第1暖機部と第2暖機部のそれぞれで燃焼処理部と改質部とが暖機され、次いで、原燃料を供給された改質部が原燃料の改質反応による発熱で暖機されるので、小型で簡単な暖機手段により始動運転を短時間で行うことができる。
また、この始動方法では、第1暖機部と第2暖機部のそれぞれで燃焼処理部と改質部とが暖機される第1工程に続いて、第2工程では供給部からの始動用燃料の供給を停止し、またその間に改質部の特に後段まで熱伝達を行っておくことができるので、始動用燃料を消費せずに始動運転までの所要エネルギの低減を図ることができると共に、短時間の始動を図ることができる。
また、このような始動方法においては、前記第1工程は、前記第1暖機部が前記始動用燃料を燃焼させた燃焼ガスを前記改質部に送出することで前記改質部を暖機し、前記改質部を通流した前記燃焼ガスを前記燃焼処理部に供給する構成であってもよい。
この始動方法によれば、改質部を通流した燃焼ガスに未燃焼の始動用燃料が含まれる場合に、燃焼処理部が未燃焼の始動用燃料を燃焼処理することができるので、上記に加え未燃焼の始動用燃料がそのまま大気中に放出されるのを防止することができる。
また、このような始動方法においては、前記改質部は、上流側から順に、改質器及びCO除去器を備え、前記第2工程を、前記改質器の温度が予め設定した第1の所定値となった際に実施し、前記第3工程を、前記CO除去器の関連温度が予め設定した第2の所定値となった際に実施する構成であってもよい。
この始動方法によれば、改質部及びCO除去器が効率よく動作する温度に第1の所定値及び第2の所定値を設定することで、より速やかで効率のよい始動運転を実現することができる。
また、このような始動方法においては、前記供給部は、前記始動用燃料に代えて掃気ガスを供給できるように構成されており、前記第2工程は、前記供給部からの前記始動用燃料の供給を止めた後に、前記供給部から前記掃気ガスを、前記第1暖機部を介して前記改質部に通流させる掃気工程を更に有し、前記掃気工程後に前記第3工程における前記供給部からの前記始動用燃料の供給を再開する工程を実施する構成であってもよい。
この始動方法によれば、掃気工程の実施が第1工程の実施後に行われることで、第1暖機部で暖機された改質部の上流側の熱が、掃気ガスによって改質部の下流側に送り込まれる。その結果、より速やかに暖機が行われて始動運転時間をより短縮することができる。
また、前記課題を解決した本発明は、改質ガスを生成する複数の触媒反応器からなる改質部を備える改質ガス製造装置の始動方法であって、暖機部により前記改質部の前段に位置する前記触媒反応器を暖機する暖機工程と、前記暖機工程後に前段の前記触媒反応器の熱を、前記改質部の後段の前記触媒反応器に送り込む掃気工程と、前記掃気工程後に前記暖機部により前段の前記触媒反応器を暖機する再暖機工程と、を有するように構成することができる。
また、以上のような始動方法を実現する改質ガス製造装置は、炭化水素系の原燃料を改質反応させることで水素リッチな燃料とする改質部と、始動用燃料を供給されその反応熱により前記改質部を暖機する第1暖機部と、水素リッチな前記燃料を燃焼処理する燃焼処理部と、前記始動用燃料が供給されその反応熱により前記燃焼処理部を暖機する第2暖機部と、前記第1暖機部及び前記第2暖機部に前記始動用燃料を供給する一つの供給部と、前記供給部から前記始動用燃料を供給して前記第1暖機部及び前記第2暖機部を始動する第1工程と、前記供給部からの前記始動用燃料の供給を停止する第2工程と、前記供給部からの前記始動用燃料の供給を再開する第3工程と、前記供給部からの前記始動用燃料の供給を停止すると共に、前記改質部に前記原燃料を供給する第4工程と、を順番に実行する制御部と、を備えるように構成することができる。
本発明によれば、始動運転終了までの所要時間が短く、始動運転終了までの所要エネルギの低減を図ることができ、かつ暖機手段を極力小型で簡単なものにできる燃料製造装置及びその始動方法を提供することができる。
本実施形態に係る改質ガス製造装置の構成説明図である。 本実施形態に係る改質ガス製造装置を制御する際のタイムチャートである。 本実施形態に係る改質ガス製造装置における動作を示すフローチャートである。 本実施形態に係る改質ガス製造装置の始動運転中における改質器、燃焼処理器及び第2CO選択酸化器の温度変化と、改質ガス製造装置で製造される改質ガス中の一酸化炭素濃度の変化とを示すタイムチャートである。 参考例の改質ガス製造装置における動作を示すフローチャートである。 参考例の改質ガス製造装置の始動運転中における改質器、燃焼処理器及び第2CO選択酸化器の温度変化と、改質ガス製造装置で製造される改質ガス中の一酸化炭素濃度の変化とを示すタイムチャートである。 (a)は、始動運転終了までの所要時間について参考例の改質ガス製造装置と本実施形態に係る改質ガス製造装置(実施例)とを比較して示すグラフ、(b)は、始動運転終了までの所要エネルギについて参考例の改質ガス製造装置と本実施形態に係る改質ガス製造装置(実施例)とを比較して示すグラフである。
以下、本発明に係る実施形態について適宜図を参照して説明する。本実施形態に係る燃料製造装置は、水素の供給を必要とする様々なシステムに使用することができ、特に燃料電池の燃料ガス供給源として好適に使用することができる。なお、燃料電池としては、例えば定置式の燃料電池、自動車、船舶、航空機等の乗物用の燃料電池等が挙げられる。
図1に示すように、本実施形態に係る燃料製造装置としての改質ガス製造装置1は、改質部22、燃焼処理器21、第1始動バーナ11a、第2始動バーナ11b、供給器10、及び制御部50を備えている。
なお、燃焼処理器21は、特許請求の範囲にいう「燃焼処理部」に相当し、第1始動バーナ11aは、特許請求の範囲にいう「第1暖機部」に相当し、第2始動バーナ11bは、特許請求の範囲にいう「第2暖機部」に相当し、供給器10は、特許請求の範囲にいう「供給部」に相当する。
改質部22は、複数の触媒反応器で構成されており、燃料電池FCに供給する改質ガスを生成する。改質部22を構成する触媒反応器は、後記する蒸発器21bを介して供給される炭化水素系の原燃料等の供給側(上流側)から、改質器23、CO変成器24、第1CO選択酸化器25、第2CO選択酸化器26の順番に並んで配置されている。
なお、CO変成器24、第1CO選択酸化器25、及び第2CO選択酸化器26は、特許請求の範囲にいう「CO除去器」に相当する。
改質器23は、ハニカム担体に改質触媒を担持して構成されており、この改質触媒の触媒作用により改質器23内で炭化水素系の原燃料の部分酸化改質反応と水蒸気改質反応とが行われる。その結果、原燃料が水素リッチなガスに改質される。
炭化水素系の原燃料としては、例えば天然ガス、プロパン、LPG、灯油、バイオエタノール、メタノール、ガソリン等が挙げられる。
部分酸化改質反応と水蒸気改質反応は、炭化水素系の原燃料、空気及び水が改質器23内に導入されて行われる。
部分酸化改質反応は、例えば炭化水素系の原燃料としてメタン(CH)を使用した場合には(1)式のように進行し、メタノール(CHOH)を使用した場合には(2)式のように進行する。
CH+O→2H+CO(−319kJ/mol)・・・(1)
CHOH+1/2O→2H+CO(−193kJ/mol)・・・(2)
水蒸気改質反応は、例えば炭化水素系の原燃料としてメタン(CH)を使用した場合には(3)式のように進行し、メタノール(CHOH)を使用した場合には(4)式のように進行する。
CH+2HO→4H+CO(+165kJ/mol)・・・(3)
CHOH+HO→3H+CO(+49kJ/mol)・・・(4)
なお、この改質ガスには、副反応により生じたCO(一酸化炭素)が数%程度含まれている。この改質ガスは、次に説明するCO変成器24に導入される。
CO変成器24は、例えばハニカム担体に白金系のCO変成触媒を担持させて構成されており、このCO変成触媒の作用によりCO変成器24の内部で(5)式に示すようなシフト反応が行われ、改質ガス中のCOが水素(H)と二酸化炭素(CO)に変成される。
CO+HO→CO+H・・・(5)
このCO変成器24を通流した改質ガスは、第1CO選択酸化器25、そして第2CO選択酸化器26の順番に流通する。
第1CO選択酸化器25は、例えばハニカム担体にCOを選択酸化する白金系のCO除去触媒を備えて構成されており、第1CO選択酸化器25には、図示しない供給ラインからCO酸化用空気が供給される。第1CO選択酸化器25では、CO除去触媒の触媒作用により、(6)式に示すような酸化反応が行われ、改質ガス中に微量に残留するCOがCOに酸化される。
CO+1/2O→CO・・・(6)
第2CO選択酸化器26は、第1CO選択酸化器25と同様に構成されており、導入するCO濃度及び送出するCO濃度の目標値のみが第1CO選択酸化器25と異なっている。
第2CO選択酸化器26から送出される改質ガスは、始動運転終了後には燃料電池FCとの間に設けられた配管P1を介して燃料電池FCのアノードに供給される。そして、燃料電池FCは、アノードに供給された改質ガスに含まれる水素と、カソードに供給される空気に含まれる酸素との電気化学反応により発電を行う。ちなみに、燃料電池FCから排出される燃料オフガス(改質ガス)は、配管P2を介して後記する燃焼処理器21に導入される。
また、始動運転終了前に第2CO選択酸化器26から送出される改質ガスは、COや炭化水素系の原燃料を含む恐れがある不安定な組成となるので本実施形態では改質部22の始動運転に必要な熱源として利用される。つまり、この改質ガスは、配管P1の途中に設けられた切替弁33及びバイパス配管P3を介して次に説明する燃焼処理器21に導入される。
燃焼処理器21は、内部に触媒燃焼部21aと蒸発器21bとを備えている。
触媒燃焼部21aは、組成が不安定な前記改質ガスや、燃料電池FCから排出される燃料オフガス(改質ガス)等が導入された際にこれらを触媒の存在下に燃焼処理するように構成されている。また、触媒燃焼部21aは、後記するように、改質部22の暖機に使用された第1始動バーナ11aからの燃焼ガス、及び燃焼処理器21の暖機に使用された第2始動バーナ11bからの燃焼ガスが導入された際に、この燃焼ガスに含まれる未燃焼の始動用燃料を燃焼処理するように構成されている。なお、触媒燃焼部21aで燃焼処理された改質ガス等は二酸化炭素及び水となって大気中へ放出される。
蒸発器21bは、弁32を介して供給される炭化水素系の原燃料、空気及び水を加熱することによってこれらを混合ガス化し、この混合ガスを改質器23に送出するように構成されている。蒸発器21bでの加熱には、触媒燃焼部21aにおける燃焼熱が使用される。
第1始動バーナ11aは、始動用燃料を燃焼させた燃焼ガスを、改質部22に通流させることで改質部22を暖機するものである。この第1始動バーナ11aは、後記するタイミングで始動用燃料が供給されると自動着火するようになっている。
第2始動バーナ11bは、始動用燃料を燃焼させた燃焼ガスを、燃焼処理器21の触媒燃焼部21aに通流させることで、燃焼処理器21を暖機するものである。この第2始動バーナ11bは、第1始動バーナ11aと同期したタイミングで始動用燃料が供給されて自動着火するようになっている。
供給器10は、第1始動バーナ11a及び第2始動バーナ11bに始動用燃料を供給するものであり、一つの供給器10が弁31aを介して第1始動バーナ11a及び第2始動バーナ11bの両方に始動用燃料を供給するようになっている。
始動用燃料としては、公知の可燃性燃料であれば特に制限はなく、例えば、H、天然ガス、プロパン、LPG等が挙げられる。
また、供給器10は、第1始動バーナ11a及び第2始動バーナ11bに掃気用の空気を供給できるようにもなっており、一つの供給器10が弁31bを介して第1始動バーナ11a及び第2始動バーナ11bの両方に掃気用の空気を供給できるようになっている。なお、ここでの掃気用の空気は、特許請求の範囲にいう「掃気ガス」に相当する。そして、本実施形態では、空気を供給する供給器10としてブロア等の掃気手段を想定しているが、本発明での掃気ガスは、第1始動バーナ11a及び第2始動バーナ11bが送り込んだ前記の始動用燃料を含むガスを掃気するガスであればよい。つまり、本実施形態での掃気ガス(パージガスともいう)は、現在のガスを下流に排出させて替わりに入れるガスであれば、空気に限定されずに、窒素等の不活性ガスであってもよい。また、掃気ガスの供給器10は、掃気ガスを充填したボンベであってもよい。
制御部50は、第1始動バーナ11a及び第2始動バーナ11bのオンオフのタイミング、弁31a,31b,32の開閉のタイミング等を後記する手順で制御するものであり、この制御によって燃焼処理器21及び改質部22を効率よく暖機するようになっている。この制御部50は、CPU、ROM、RAM等で構成されている。
なお、図1中、符号T1、T2及びT3は、後記する温度センサを示している。
次に、改質ガス製造装置1の動作について説明すると共に、改質ガス製造装置1の始動方法について説明する。ここで参照する図2は、制御部が改質ガス製造装置を制御する際のタイムチャートである。なお、図2中、切替弁33の「A−B」及び「A−C」は、図1の切替弁33の流路がA−B方向及びA−C方向のそれぞれに設定されていることを示している。
改質ガス製造装置1は、図2に示すように、バーナ暖機工程と、掃気工程と、バーナ再暖機工程と、改質暖機工程を含む始動運転を行うことで、燃焼処理器21及び改質部22(図1参照)を暖機し、この始動運転の終了後に燃料電池FC(図1参照)のアノードに対して改質ガスを供給する改質ガス供給工程を行うことで燃料電池FCに発電を開始させる。ここでのバーナ暖機工程は、特許請求の範囲にいう「第1工程」に対応し、掃気工程は、特許請求の範囲にいう「第2工程」に対応し、バーナ再暖機工程は、特許請求の範囲にいう「第3工程」に対応し、改質暖機工程は、特許請求の範囲にいう「第4工程」に対応する。なお、図2に示す始動運転は、掃気工程と、バーナ再暖機工程と、改質暖機工程を含んでいるが、本発明の始動方法はこれに限定されず、後記するように改質器23及び第2CO選択酸化器26が所定の温度条件を満たした場合には、これらの掃気工程と、バーナ再暖機工程と、改質暖機工程とを省略することもできる(図3のステップS3のYesからステップS8へのフロー参照)。
本実施形態に係る始動運転のバーナ暖機工程では、図1に示す改質ガス製造装置1が起動することでオンとなった制御部50が弁31aを開くと、供給器10の始動用燃料が第1始動バーナ11a及び第2始動バーナ11bに供給されることで着火し、第1始動バーナ11a及び第2始動バーナ11bは、図2に示すように、共にオンとなる。このとき、弁31b及び弁32は、「閉」となっている。そして、切替弁33はA−B方向(図1参照)に流路が設定されている。つまり、バーナ暖機工程では、図1に示す改質器23に第1始動バーナ11aの燃焼ガスが導入されると共に、図1に示す燃焼処理器21の触媒燃焼部21aに第2始動バーナ11bの燃焼ガスが導入される。その結果、改質器23及び触媒燃焼部21aは昇温していく。この際、図1に示す制御部50は、改質器23の温度、触媒燃焼部21aの温度、及び第2CO選択酸化器26の温度を、それぞれに設けられた温度センサT1,T2,T3からの検出信号に基づいて監視している。
なお、このバーナ暖機工程では、切替弁33はA−B方向(図1参照)に流路が設定されているので、第1始動バーナ11aの燃焼ガスは、改質部22を通流した後に、バイパス配管P3を介して燃焼処理器21の触媒燃焼部21aに向かって送出される。つまり、第1始動バーナ11a及び第2始動バーナ11bからの燃焼ガスに含まれる未燃焼の始動用燃料は、前記したように、触媒燃焼部21aで燃焼処理される。
ちなみに、本実施形態では、CO除去器としての第2CO選択酸化器26の温度を、温度センサT3で検出しているが、本発明は温度センサT3で直接検出される温度に限定されず、例えば、予め改質ガス製造装置1の使用を想定したシミュレーション試験等の実験を行って、第2CO選択酸化器26の温度との関係性が把握できる箇所(例えば、改質器23や、CO変成器24、周囲の配管等)での温度と、第2CO選択酸化器26の温度との関数、マップ等を求めておき、この関数やマップ等に基づいて第2CO選択酸化器26の温度を間接的に検出してもよい。なお、これらの第2CO選択酸化器26の温度を間接的に求める前記箇所での温度は、特許請求の範囲にいう「CO除去器の関連温度」に相当する。そして、詳しくは後記するが、本実施形態では制御部50が温度センサT3の温度を参照すると共に、この温度と所定の閾値(図4中のTc参照)とを比較する工程を有している(図3のステップS3及びS5参照)。この際、制御部50は、温度センサT3の温度に代えて、前記したように間接的に求めた(推定した)第2CO選択酸化器26の温度に基づいて所定の閾値との比較を行ってもよいし、前記箇所での温度を直接参照すると共に閾値Tcに対応するように設定した所定の閾値と、前記箇所での温度との比較を行ってもよい。
次に、制御部50は、改質器23及び燃焼処理器21(触媒燃焼部21a)の温度のいずれもが後記する所定の温度(図4の閾値Ta及び閾値Tb参照)に達した際に、改質ガス製造装置1を次の掃気工程に移行させる。つまり、図2に示すように、制御部50は、弁31aを閉じることで第1始動バーナ11a及び第2始動バーナ11bをオフにすると共に、弁31bを開くことで空気を、図1に示すように、第1始動バーナ11a及び第2始動バーナ11bを介して改質器23及び燃焼処理器21の触媒燃焼部21aに導入する。その結果、バーナ暖機工程で昇温した改質器23の熱は、導入された空気の流れによって、改質部22の後段に位置する第2CO選択酸化器26に伝えられる。つまり、第2CO選択酸化器26は空気の流れによって迅速に昇温される。ちなみに、この空気の流れによって、改質器23及び触媒燃焼部21aの温度は若干低下することとなる。
なお、図2に示すように、この掃気工程においては、弁32は「閉」状態が維持され、切替弁33は、流路がA−B方向に維持されている。
次に、制御部50は、第2CO選択酸化器26の温度が後記する所定の温度(図4の閾値Tc参照)に達した際に、改質ガス製造装置1を次のバーナ再暖機工程に移行させる。つまり、図2に示すように、制御部50は、弁31aを開くことで第1始動バーナ11a及び第2始動バーナ11bをオンにすると共に、弁31bを閉じて第1始動バーナ11a及び第2始動バーナ11bへの空気の供給を止める。その結果、前記した掃気工程で温度が低下した図1に示す改質器23及び触媒燃焼部21aは再び昇温することとなる。
なお、図2に示すように、このバーナ再暖機工程においては、弁32は「閉」状態が維持され、切替弁33は、流路がA−B方向に維持されている。
次に、図1に示す制御部50は、改質器23の温度、及び触媒燃焼部21aの温度のいずれもが、後記する所定の温度(図4の閾値Ta及び閾値Tb参照)に達した際に、改質ガス製造装置1を次の改質暖機工程に移行させる。つまり、図2に示すように、制御部50は、弁31aを閉じることで第1始動バーナ11a及び第2始動バーナ11bをオフにすると共に、弁32を開くことで、図1に示す蒸発器21bに炭化水素系の原燃料、空気及び水を供給する。そして、蒸発器21bで炭化水素系の原燃料、空気及び水はガス化すると共にこの混合ガスが改質器23に導入されると、改質が開始する。その結果、この改質暖機工程では、この改質によって改質器23で発生するガスが後段に位置するCO変成器24、第1CO選択酸化器25、及び第2CO選択酸化器26の反応安定化を行う。
なお、図2に示すように、この改質暖機工程においては、弁31bは「閉」状態が維持され、切替弁33は、流路がA−B方向に維持されている。
そして、制御部50は、図1の温度センサT1,T2,T3からの検出信号、並びにCO変成器24及び第1CO選択酸化器25に設けられた図示しない温度センサからの検出信号に基づいて、改質部22の暖機が十分であると判断した際に始動運転を終了する。つまり、図2に示すように、制御部50は、弁31a,31b及び弁32を改質暖機工程における状態と同じに維持したままで、切替弁33の流路をA−C方向に設定することで、改質ガス製造装置1を改質ガス供給工程に移行させる。その結果、前記したように、燃料電池FCが発電を開始することとなる。
次に、制御部50が前記した始動運転時に実施する手順を図3のフローチャートを参照しながら更に具体的に説明する。
制御部50は、図3に示すように、第1始動バーナ11a及び第2始動バーナ11bをオンにすることで(ステップS1)、前記したバーナ暖機工程を実行する。そして、制御部50は、改質器23及び燃焼処理器21の暖機が十分であるか否かを判断する(ステップS2)。この判断は、改質器23及び触媒燃焼部21aの温度と、予め設定した閾値(図4の閾値Ta及び閾値Tb参照)とを比較することで行われる。この閾値は、例えば改質器23及び触媒燃焼部21aにおける触媒が十分な活性を示す温度の範囲内で適宜に設定することができる。
次に、制御部50は、改質器23及び燃焼処理器21の暖機が十分であると判断した場合(ステップS2のYes)に、ステップS3に進み、暖機が十分でない場合(ステップS2のNo)は、ステップS2の判断を繰り返す。ステップS3では、制御部50は、第2CO選択酸化器26の暖機が十分であるか否かを判断する。この判断は、第2CO選択酸化器26の温度と、予め設定した閾値(図4の閾値Tc参照)とを比較することで行われる。この閾値は、例えば第2CO選択酸化器26における触媒が十分な活性を示す温度の範囲内で適宜に設定することができる。
第2CO選択酸化器26の暖機が十分でないと判断した場合(ステップS3のNo)には、制御部50は、第1始動バーナ11a及び第2始動バーナ11bをオフにすると共に、掃気を開始する(ステップS4)。つまり、制御部50は、前記した掃気工程を実行する。この掃気工程が行われることによって、第2CO選択酸化器26は前記したように効率よく暖機される。一方、第2CO選択酸化器26の暖機が十分と判断した場合(ステップS3のYes)には、制御部50は、後記するステップS8を実行する。
掃気工程を行った制御部50は、第2CO選択酸化器26の暖機が十分か否かを判断する(ステップS5)。この判断は、前記したステップS3と同様にして行われる。そして、第2CO選択酸化器26の暖機が十分と判断された場合(ステップS5のYes)には、制御部50は、第1始動バーナ11a及び第2始動バーナ11bをオンにすることで(ステップS6)、前記したバーナ再暖機工程を実行する。その後、制御部50は、改質器23及び燃焼処理器21の暖機が十分であるか否かを判断する(ステップS7)。この判断は、ステップS2と同様にして行われる。
このステップS7で改質器23及び燃焼処理器21の暖機が十分であると判断した場合(Yes)、及び前記したステップS3で第2CO選択酸化器26の暖機が十分であると判断した場合(Yes)には、制御部50は、第1始動バーナ11a及び第2始動バーナ11bをオフにすると共に、改質を開始する(ステップS8)。つまり、制御部50は、前記した改質暖機工程を実行する。この改質暖機工程が行われることによって、改質器23で発生するガスが後段に位置するCO変成器24、第1CO選択酸化器25、及び第2CO選択酸化器26の反応安定化を行う。
次に、制御部50は、改質部22の暖機が十分であるか否かを判断し(ステップS9)、暖機が十分でない場合(ステップS9のNo)は、ステップS9の判断を繰り返す。そして、改質部22の暖機が十分であると判断した場合(ステップS9のYes)には、燃料電池FCに改質ガスを供給する準備(図2に示す改質ガス供給工程への移行準備)が完了したとして、制御部50は改質ガス製造装置1の始動運転を終了する。
次に、改質ガス製造装置1及びその始動方法の作用効果について説明する。ここで参照する図4は、始動運転中における改質器、燃焼処理器及び第2CO選択酸化器の温度変化と、改質ガス製造装置で製造される改質ガス中の一酸化炭素濃度の変化とを示すタイムチャートである。
図4に示すように、改質ガス製造装置1は、バーナ暖機工程を実行することによって、改質器23の温度が閾値Taに達し、かつ燃焼処理器21の温度が閾値Tbに達した際に、改質器23及び燃焼処理器21の暖機が十分であるとして掃気工程に移行する。
掃気工程を実行する改質ガス製造装置1は、第2CO選択酸化器26の温度が閾値Tcに達した際に、バーナ再暖機工程に移行する。
バーナ再暖機工程を実行する改質ガス製造装置1は、掃気工程で低下した改質器23及び燃焼処理器21の温度を上昇させる。そして、改質器23の温度が閾値Taに達し、かつ燃焼処理器21の温度が閾値Tbに達した際に、改質ガス製造装置1は改質暖機工程に移行する。
改質暖機工程に移行した改質ガス製造装置1は、改質反応による発熱で改質器23が昇温すると共に、第2CO選択酸化器26から廃棄された改質ガスの燃焼処理による燃焼熱で燃焼処理器21が昇温する。また、第2CO選択酸化器26は、COの反応熱によって昇温する。図示しないが、第2CO選択酸化器26よりも上流側に配置されたCO変成器24及び第1CO選択酸化器25の温度は、第2CO選択酸化器26の温度よりも高い温度となる。
そして、改質暖機工程を実行する改質ガス製造装置1は、改質部22(図1参照)を十分に暖機して、改質器23が効率よく改質ガスを生成すると共に、CO変成器24、第1CO選択酸化器25、及び第2CO選択酸化器26がCOを効率よく除去する。
以上のような改質ガス製造装置1及び始動方法によれば、一つの供給器10により始動用燃料が供給された第1始動バーナ11aと第2始動バーナ11bのそれぞれで燃焼処理器21と改質部22とが暖機され、次いで、原燃料を供給された改質部22が原燃料の改質反応による発熱で暖機されるので、始動運転を短時間で行うことができる。
また、この始動方法では、第1始動バーナ11aと第2始動バーナ11bのそれぞれで燃焼処理部21と改質部22とが暖機されるバーナ暖機工程に続いて、掃気工程では供給器10からの始動用燃料の供給を停止し、またその間に改質部22の特に後段(例えば、第2CO選択酸化器26等)まで熱伝達を行っておくことができるので、始動用燃料を消費せずに始動運転までの所要エネルギの低減を図ることができると共に、短時間の始動を図ることができる。
また、この始動方法では、一つの供給器10で第1始動バーナ11aと第2始動バーナ11bとに始動用燃料を供給するので、改質ガス製造装置1の小型化を図ることができる。
また、改質ガス製造装置1及び始動方法によれば、組成が不安定で廃棄される改質ガスや、燃料電池FCから排出される燃料オフガス(改質ガス)、第1始動バーナ11a及び第2始動バーナ11bの燃焼ガスに含まれる未燃焼の始動用燃料を、触媒燃焼部21aが燃焼処理するので、これらが大気中に放出されるのを防止することができる。
また、改質ガス製造装置1及び始動方法によれば、改質器23及びCO除去器としての第2CO選択酸化器26が効率よく動作する温度(触媒活性温度)に、閾値Ta及び閾値Tbを設定することで、より速やかで効率のよい始動運転を実現することができる。
また、改質ガス製造装置1及び始動方法によれば、例えば改質部22を構成する複数の触媒反応器ごとにヒータ等の加熱手段を設けたものと比較して、デバイス削減を図ることができるので製造コストを低減することができる。
また、改質ガス製造装置1及び始動方法によれば、掃気工程の実施が第1工程の実施後に行われることで、第1始動バーナ11aで暖機された改質部22の上流側の熱が、空気によって改質部22の下流側に送り込まれる。その結果、より速やかに暖機が行われて始動運転時間をより短縮することができる。
このことを参考例と比較して更に詳しく説明する。図5は、参考例の改質ガス製造装置における動作を示すフローチャートである。図6は、参考例の改質ガス製造装置の始動運転中における改質器、燃焼処理器及び第2CO選択酸化器の温度変化と、改質ガス製造装置で製造される改質ガス中の一酸化炭素濃度の変化とを示すタイムチャートである。図7(a)は、始動運転終了までの所要時間について参考例の改質ガス製造装置と本実施形態に係る改質ガス製造装置(実施例)とを比較して示すグラフ、図7(b)は、始動運転終了までの所要エネルギについて参考例の改質ガス製造装置と本実施形態に係る改質ガス製造装置(実施例)とを比較して示すグラフである。
図5に示すように、参考例に係る改質ガス製造装置は、本実施形態に係る改質ガス製造装置1でのステップS1及びステップS2(図3参照)に相当するステップS11及びステップS12を実行した後、本実施形態に係る改質ガス製造装置1でのステップS3からステップS7(図3参照)を実行せずに、ステップS8に相当するステップS13に進む。つまり、掃気工程及びバーナ再暖機工程を行わずに、バーナ暖機工程を行った後にはそのまま改質暖機工程に進む。そして、参考例に係る改質ガス製造装置は、第2CO選択酸化器26の暖機が十分であるか否かを判断し(ステップS14)、第2CO選択酸化器26の暖機が十分である場合(ステップS14のYes)に、改質ガスの供給を開始する(ステップS15)。
したがって、参考例に係る改質ガス製造装置は、図6に示すように、バーナ暖機工程で改質器23及び燃焼処理器21が暖機されてから、改質暖機工程に入る。この改質暖機工程で第2CO選択酸化器26が暖機され始めるが、与えられるのは改質器23における改質反応の発熱のみの熱量であり昇温が進まず、本実施形態に係る改質ガス製造装置1とは異なって、十分にCOを反応させられない状態が長時間続く。そして、第2CO選択酸化器26の閾値温度Tcよりもいくぶん低い所定の温度にまで第2CO選択酸化器26が至ると、ようやくそれ自体で反応が安定化するようになるので、発熱反応である一酸化炭素(CO)の酸化反応が開始される。この後、閾値Tcまで第2CO選択酸化器26が到達して始動暖機を終え、改質ガスの供給が開始される。このようにして、参考例に係る改質ガス製造装置は、第2CO選択酸化器26から送出される改質ガス中の一酸化炭素濃度が燃料電池FCの許容値未満になるまで、長時間を要することとなる。
これに対して、本実施形態に係る改質ガス製造装置1では、前記したように、バーナ暖機工程によって改質部22の前段に位置する改質器23が暖機されてから掃気工程が実行されることによって、改質部22の熱が、空気によって改質部22の後段に位置する第2CO選択酸化器26に送り込まれる。この時点で第2CO選択酸化器26は自己発熱可能な温度となる。そして、バーナ再暖機工程によって改質器23が再び暖機されると共に、この改質器23からの改質ガス供給に基づく自己発熱可能な状況の第2CO選択酸化器26が更に暖機されるので、始動運転を短時間で行うことができる。
そして、図7(a)に示すように、本実施形態に係る改質ガス製造装置1の始動運転時間は、始動運転終了までの所要時間の比で、参考例を100%とすると、本実施形態に係る改質ガス製造装置1は60%程度であった。また、図7(b)に示すように、本実施形態に係る改質ガス製造装置1の始動運転時間に費やしたエネルギは、始動運転終了までの所要エネルギの比で、参考例を100%とすると、本実施形態に係る改質ガス製造装置1は40%程度であった。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、種々の形態で実施することができる。
前記実施形態では、第1始動バーナ11a及び第2始動バーナ11bの燃焼は、始動用燃料に着火して行っているが、本発明は触媒燃焼の第1始動バーナ11a及び第2始動バーナ11bを使用するものであってもよい。更には、改質部22に供給される炭化水素系の原燃料と供給器10の始動用燃料は別のものとして記載したが、始動用燃料は原燃料と同じ燃料としてもよい。
また、前記実施形態では、CO除去器として、CO変成器24、第1CO選択酸化器25、及び第2CO選択酸化器26を備えているが、CO除去器の種類及び数は特に制限はなく、例えばCO選択酸化器は一つであってもよいし、三つ以上であってもよい。更には、CO選択酸化器の無い構成(例えば、CO除去器としてCO変成器のみの構成)であってもよい。
また、前記実施形態では、CO除去器としての第2CO選択酸化器26の前記関連温度に基づいて制御部50はステップS3及びS5の判断を行っているが、本発明はCO除去器としてのCO変成器24、第1CO選択酸化器25、及び第2CO選択酸化器26のうちの少なくとも一つの関連温度に基づいて制御部50がステップS3及びS5の判断を行うように構成してもよい。
また、前記実施形態では、弁31a,31b,32として開閉弁の使用を想定しているが、これらは流量調整弁であってもよい。
1 改質ガス製造装置(燃料製造装置)
10 供給器(供給部)
11a 第1始動バーナ(第1暖機部)
11b 第2始動バーナ(第2暖機部)
21 燃焼処理器(燃焼処理部)
21a 触媒燃焼部
21b 蒸発器
22 改質部
23 改質器
24 CO変成器(CO除去器)
25 第1CO選択酸化器(CO除去器)
26 第2CO選択酸化器(CO除去器)
31a 弁
31b 弁
32 弁
33 切替弁
50 制御部
FC 燃料電池
Ta 閾値
Tb 閾値
Tc 閾値

Claims (6)

  1. 炭化水素系の原燃料を改質反応させることで水素リッチな燃料とする改質部と、
    始動用燃料を供給されその反応熱により前記改質部を暖機する第1暖機部と、
    水素リッチな前記燃料を燃焼処理する燃焼処理部と、
    前記始動用燃料を供給されその反応熱により前記燃焼処理部を暖機する第2暖機部と、
    前記第1暖機部及び前記第2暖機部に前記始動用燃料を供給する一つの供給部と、
    を備える燃料製造装置の始動方法であって、
    前記供給部から前記始動用燃料を供給して前記第1暖機部及び前記第2暖機部を始動する第1工程と、
    前記供給部からの前記始動用燃料の供給を停止する第2工程と、
    前記供給部からの前記始動用燃料の供給を再開する第3工程と、
    前記供給部からの前記始動用燃料の供給を停止すると共に、前記改質部に前記原燃料を供給する第4工程と、
    を有することを特徴とする燃料製造装置の始動方法。
  2. 前記第1工程は、前記第1暖機部が前記始動用燃料を燃焼させた燃焼ガスを前記改質部に送出することで前記改質部を暖機し、前記改質部を通流した前記燃焼ガスを前記燃焼処理部に供給することを特徴とする請求項1に記載の燃料製造装置の始動方法。
  3. 前記改質部は、上流側から順に、改質器及びCO除去器を備え、
    前記第2工程を、前記改質器の温度が予め設定した第1の所定値となった際に実施し、前記第3工程を、前記CO除去器の関連温度が予め設定した第2の所定値となった際に実施することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料製造装置の始動方法。
  4. 前記供給部は、前記始動用燃料に代えて掃気ガスを供給できるように構成されており、
    前記第2工程は、前記供給部からの前記始動用燃料の供給を止めた後に、前記供給部から前記掃気ガスを、前記第1暖機部を介して前記改質部に通流させる掃気工程を更に有し、
    前記掃気工程後に前記第3工程における前記供給部からの前記始動用燃料の供給を再開する工程を実施することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の燃料製造装置の始動方法。
  5. 改質ガスを生成する複数の触媒反応器からなる改質部を備える燃料製造装置の始動方法であって、
    暖機部により前記改質部の前段に位置する前記触媒反応器を暖機する暖機工程と、
    前記暖機工程後に前段の前記触媒反応器の熱を、前記改質部の後段の前記触媒反応器に送り込む掃気工程と、
    前記掃気工程後に前記暖機部により前段の前記触媒反応器を暖機する再暖機工程と、
    を有することを特徴とする燃料製造装置の始動方法。
  6. 炭化水素系の原燃料を改質反応させることで水素リッチな燃料とする改質部と、
    始動用燃料を供給されその反応熱により前記改質部を暖機する第1暖機部と、
    水素リッチな前記燃料を燃焼処理する燃焼処理部と、
    前記始動用燃料が供給されその反応熱により前記燃焼処理部を暖機する第2暖機部と、
    前記第1暖機部及び前記第2暖機部に前記始動用燃料を供給する一つの供給部と、
    前記供給部から前記始動用燃料を供給して前記第1暖機部及び前記第2暖機部を始動する第1工程と、
    前記供給部からの前記始動用燃料の供給を停止する第2工程と、
    前記供給部からの前記始動用燃料の供給を再開する第3工程と、
    前記供給部からの前記始動用燃料の供給を停止すると共に、前記改質部に前記原燃料を供給する第4工程と、
    を順番に実行する制御部と、
    を備えることを特徴とする燃料製造装置。
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