JP2011210686A - 燃料電池発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エネルギ効率の低下及び耐久性の低下を回避しながら、燃焼部での燃焼不良を迅速に解消することにより運転を安定化し得る燃料電池発電装置を提供する。
【解決手段】収納容器10内に、改質器4と燃料電池部Gと排改質ガス中の可燃成分を燃焼させる燃焼部6とが設けられ、改質器4が、燃焼部6での燃焼により発生する燃焼熱を用いて原燃料の改質処理を行うように構成された燃料電池発電装置であって、燃焼部6の燃焼不良を検出する燃焼不良検出手段24と、燃料電池部Gの発電出力を調整自在な発電出力調整手段8と、燃焼不良検出手段24により燃焼不良が検出された場合に、改質器4への原燃料供給量及び水蒸気供給量並びに燃料電池部Gへの酸素含有ガス供給量夫々は変更させない状態で、燃料電池部Gの発電出力を低下側に変更調整すべく発電出力調整手段8の作動を制御する制御手段9とが設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、収納容器内に、炭化水素系の原燃料と水蒸気とが供給されて原燃料を改質処理する改質器と、その改質器にて改質処理されて生成された改質ガスと酸素含有ガスとが供給されてそれらを発電反応させて発電する燃料電池部と、その燃料電池部から発電反応したのちに排出される排改質ガスと排酸素含有ガスとを混合させて排改質ガス中の可燃成分を燃焼させる燃焼部とが設けられ、前記改質器が、前記燃焼部での燃焼により発生する燃焼熱を用いて原燃料の改質処理を行うように構成された燃料電池発電装置に関する。
かかる燃料電池発電装置は、収納容器内に改質器、燃料電池部及び燃焼部が設けられて、燃料電池部により、改質器にて改質処理されて生成された改質ガスと外部から供給される酸素含有ガスとを発電反応させて発電するものである。そして、燃焼部では、燃料電池部から排出される排改質ガスと排酸素含有ガスとを混合させて、排改質ガス中の可燃成分を燃焼させ、改質器では、燃焼部での燃焼により発生する燃焼熱を用いて、原燃料を水蒸気により改質処理する。
燃料電池部としては、例えば、固体電解質を用いた固体酸化物形の燃料電池部が用いられる。
ところで、このような燃料電池発電装置では、燃焼部での燃焼が不安定になって燃焼不良が発生すると、燃焼部での燃焼温度が低下し、それに伴い改質器での改質処理が適正に行われなくなって、正常な運転が困難となる場合がある。従って、燃焼部で燃焼不良が発生するとその燃焼不良を解消するための対策を講じて、燃焼部での燃焼を安定化させる必要がある。
そこで、従来では、燃焼部に、着火用ヒータ(電気ヒータ)を設け、燃焼部で燃焼不良が発生すると着火用ヒータを作動させることにより、燃焼部での燃焼不良を解消して燃焼を安定化させるように構成されたものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
又、燃焼部で燃焼不良が発生すると、燃料電池部の発電出力である目標出力は変化させない状態で、改質器への原燃料の供給量及び水蒸気の供給量並びに燃料電池部への酸素含有ガスの供給量を増加させて、燃料電池部からの排改質ガス及び排酸素含有ガスの排出量を増加させることにより、燃焼部での燃焼量を増加させ、それによって、燃焼部の燃焼温度を高温化して燃焼不良を解消するように構成されたものもあった。
特開2007−242626号公報
しかしながら、燃焼部で燃焼不良が発生した場合に着火用ヒータを作動させるものでは、着火用ヒータの電力消費量が多くなって、燃料電池発電装置のエネルギ効率(例えば、投入エネルギ量に対する出力エネルギ量の比率)が低下するという問題があった。
又、着火用ヒータの近くの部材が繰り返し局部的に一段と高温に加熱されることから、その着火用ヒータの近くの部材の劣化が早まる虞があり、燃料電池全体としての耐久性が低下する虞もあった。
又、燃焼部で燃焼不良が発生した場合に、燃料電池部の発電出力である目標出力は変化させない状態で、改質器への原燃料供給量及び水蒸気供給量並びに燃料電池部への酸素含有ガス供給量を増加させるものでは、以下に説明を加えるように、それらの増加が燃焼部での燃焼量増加に迅速に反映されないので、燃焼部の燃焼不良を迅速に解消することができなかった。
即ち、改質器への原燃料供給量及び水蒸気供給量を増加することにより、改質器で改質処理されて生成された改質ガスが増加しても、そのように増加した改質ガスが燃料電池部に供給されたのちその燃料電池部から排出されることによって、排改質ガスが増加して燃焼部での燃焼量が増加するので、迅速に燃焼部での燃焼量の増加に反映されず、燃焼部の燃焼不良を迅速に解消することができなかった。
しかも、改質器への原燃料供給量及び水蒸気供給量を増加させる場合に、それらの増加率が大きくなると、改質器内の温度分布が変化して、改質処理反応が却って不安定になる虞もあり、それが原因で、改質ガスの増加が更に遅くなって、燃焼部での燃焼量の増加が更に遅れることになり、燃焼部の燃焼不良を迅速に解消することができなかった。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、エネルギ効率の低下及び耐久性の低下を回避しながら、燃焼部での燃焼不良を迅速に解消することにより運転を安定化し得る燃料電池発電装置を提供することにある。
本発明に係る燃料電池発電装置は、収納容器内に、炭化水素系の原燃料と水蒸気とが供給されて原燃料を改質処理する改質器と、その改質器にて改質処理されて生成された改質ガスと酸素含有ガスとが供給されてそれらを発電反応させて発電する燃料電池部と、その燃料電池部から発電反応したのちに排出される排改質ガスと排酸素含有ガスとを混合させて排改質ガス中の可燃成分を燃焼させる燃焼部とが設けられ、前記改質器が、前記燃焼部での燃焼により発生する燃焼熱を用いて原燃料の改質処理を行うように構成されたものであって、
その特徴構成は、前記燃焼部の燃焼不良を検出する燃焼不良検出手段と、
前記燃料電池部の発電出力を調整自在な発電出力調整手段と、
前記燃焼不良検出手段により前記燃焼不良が検出された場合に、前記改質器への原燃料供給量及び水蒸気供給量並びに前記燃料電池部への酸素含有ガス供給量夫々を、前記燃焼不良時における発電出力に対して前記燃焼不良を解消するために必要な増大量よりも少ない量で増大させ、且つ、前記燃料電池部の発電出力を低下側に変更調整すべく前記発電出力調整手段の作動を制御する制御手段とが設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、制御手段は、燃焼不良検出手段により燃焼不良が検出された場合に、改質器への原燃料供給量及び水蒸気供給量並びに燃料電池部への酸素含有ガス供給量夫々を、燃焼不良時における発電出力に対して燃焼部の燃焼不良を解消するために必要な増大量よりも少ない量で増大させ、且つ、燃料電池部の発電出力を低下側に変更調整すべく発電出力調整手段の作動を制御する。
ここで、改質器への原燃料供給量及び水蒸気供給量夫々の増大量、並びに、燃料電池部への酸素含有ガス供給量の増大量は、燃料電池部の発電出力である目標出力を変化させない状態で燃焼部を高温化して、燃焼不良を解消するために必要な増大量よりも少ない量に設定される。
すると、改質器への原燃料供給量及び水蒸気供給量並びに燃料電池部への酸素含有ガス供給量夫々が増加し、並びに、燃料電池部の発電出力を低下させる分、燃料電池部から排出される排改質ガスの量及び排酸素含有ガスの量が増加すると共に、排改質ガス中の可燃成分の量及び排酸素含有ガス中の酸素の量が増加して、燃焼部での燃焼量が増加するので、燃焼部が高温化して燃焼不良が解消される。
しかも、燃料電池部の発電出力の低下は、迅速に排改質ガス中の可燃成分及び排酸素含有ガス中の酸素の増加に反映されて、燃焼部での燃焼量が迅速に増加するので、燃焼温度を迅速に高温化することができ、燃焼部の燃焼不良を迅速に解消することができる。
ちなみに、一般に、このような燃料電池発電装置は、負荷電力に対して燃料電池発電装置の発電出力では不足する分を補うために、燃料電池部が商用系統に連系されるので、上述のように、燃料電池部の発電出力を低下させることにより、負荷電力に対して燃料電池発電装置の発電出力が不足しても、その不足分は商用系統から補われることになる。
そして、改質器への原燃料供給量及び水蒸気供給量夫々を増大させるにしても、その増大量は少ないので、改質器内の温度分布の変化を極力小さくすることができて、改質器での改質処理を安定して行うことができる。
又、燃焼部の燃焼不良を解消するために着火用ヒータを作動させることがないので、その着火用ヒータの消費電力の増加に起因したエネルギ効率の低下、並びに、その着火用ヒータによる局部加熱に起因した耐久性の低下を回避することができる。
従って、エネルギ効率の低下及び耐久性の低下を回避しながら、燃焼部での燃焼不良を迅速に解消することにより運転を安定化し得る燃料電池発電装置を提供することができるようになった。
本発明に係る燃料電池発電装置は、収納容器内に、炭化水素系の原燃料と水蒸気とが供給されて原燃料を改質処理する改質器と、その改質器にて改質処理されて生成された改質ガスと酸素含有ガスとが供給されてそれらを発電反応させて発電する燃料電池部と、その燃料電池部から発電反応したのちに排出される排改質ガスと排酸素含有ガスとを混合させて排改質ガス中の可燃成分を燃焼させる燃焼部とが設けられ、前記改質器が、前記燃焼部での燃焼により発生する燃焼熱を用いて原燃料の改質処理を行うように構成されたものであって、
その特徴構成は、前記燃焼部の燃焼不良を検出する燃焼不良検出手段と、
前記燃料電池部の発電出力を調整自在な発電出力調整手段と、
前記燃焼不良検出手段により前記燃焼不良が検出された場合に、前記改質器への原燃料供給量及び水蒸気供給量並びに前記燃料電池部への酸素含有ガス供給量夫々は変更させない状態で、前記燃料電池部の発電出力を低下側に変更調整すべく前記発電出力調整手段の作動を制御する制御手段とが設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、制御手段は、燃焼不良検出手段により燃焼不良が検出されると、改質器への原燃料供給量及び水蒸気供給量並びに燃料電池部への酸素含有ガス供給量夫々は変更させない状態で、燃料電池部の発電出力を低下側に変更調整すべく発電出力調整手段の作動を制御する。尚、改質器への原燃料供給量及び水蒸気供給量並びに燃料電池部への酸素含有ガス供給量夫々は変更させない状態とは、現状の原燃料供給量、水蒸気供給量及び酸素含有ガス供給量をそのまま維持する他、現状の原燃料供給量、水蒸気供給量及び酸素含有ガス供給量を変更させる場合でも、その変更量が微小で、主に発電出力の低下側への変更調整で、燃焼部の燃焼不良を解消できる範囲の変更も含む。
すると、燃料電池部の発電出力を低下させる分、燃料電池部から排出される排改質ガス中の可燃成分の量及び排酸素含有ガス中の酸素の量が増加して、燃焼部での燃焼量が増加するので、燃焼部が高温化して燃焼不良が解消される。
しかも、燃料電池部の発電出力の低下は、迅速に排改質ガス中の可燃成分及び排酸素含有ガス中の酸素の増加に反映されて、燃焼部での燃焼量が迅速に増加するので、燃焼温度を迅速に高温化することができ、燃焼部の燃焼不良を迅速に解消することができる。
そして、改質器への原燃料供給量及び水蒸気供給量夫々は変更させないことから、改質器内の温度分布を安定に維持することができるので、改質器での改質処理を安定して行うことができる。
又、燃焼部の燃焼不良を解消するために着火用ヒータを作動させることがないので、その着火用ヒータの消費電力の増加に起因したエネルギ効率の低下、並びに、その着火用ヒータによる局部加熱に起因した耐久性の低下を回避することができる。
従って、エネルギ効率の低下及び耐久性の低下を回避しながら、燃焼部での燃焼不良を迅速に解消することにより運転を安定化し得る燃料電池発電装置を提供することができるようになった。
本発明に係る燃料電池発電装置の更なる特徴構成は、
前記制御手段が、前記燃焼不良検出手段により前記燃焼不良が検出されなくなった場合に、前記改質器への原燃料供給量及び水蒸気供給量並びに前記燃料電池部への酸素含有ガス供給量夫々は変更させない状態で、前記燃料電池部の発電出力を低下側に変更調整する前の元の発電出力となるように調整すべく前記発電出力調整手段の作動を制御するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、制御手段が、燃焼不良検出手段により燃焼不良が検出されなくなった場合に、改質器への原燃料供給量及び水蒸気供給量並びに燃料電池部への酸素含有ガス供給量夫々は変更させない状態で、燃料電池部の発電出力を低下側に変更調整する前の元の発電出力となるように調整すべく発電出力調整手段の作動を制御するようして、通常の処理に戻る。
ところで、燃焼不良検出手段により燃焼不良が検出されることにより、上述の如き燃焼不良を解消するための処理を開始した後に、通常の処理に戻るに当たって、燃焼不良を解消するための処理の開始後、予め設定した設定時間が経過すると通常の処理に戻るように構成する場合も考えられる。
しかしながら、この場合は、燃焼部の燃焼不良が確実に解消されてから通常の処理に戻るようにするためには、設定時間を多少長めに設定する必要が生じ、負荷電力に対して燃料電池発電装置の発電出力では不足する分を補うために、商用系統の電力の消費量が多少増加する場合もある。
そこで、本特徴構成のように、燃焼不良検出手段により燃焼不良が検出されなくなった場合に通常の処理に戻るようにすることにより、商用系統の電力の消費量増加を極力抑制しながら、燃焼部の燃焼不良を迅速且つ的確に解消することができるのである。
従って、エネルギ効率の低下及び耐久性の低下を回避し、しかも、商用系統の電力の消費量増加を極力抑制しながら、燃焼部での燃焼を迅速且つ的確に解消して運転を安定化することができるようになった。
本発明に係る燃料電池発電装置の更なる特徴構成は、
前記燃料電池部が、改質ガスが通流する燃料通流部と酸素含有ガスが通流する酸素含有ガス通流部とを備えた複数のセルを前記燃料通流部及び前記酸素含有ガス通流部夫々のガス排出口が上向きになる姿勢で配列して構成され、
前記改質器が、前記燃料電池部の上方に配設され、前記改質器と前記燃料電池部との空間が、各セルの前記燃料通流部及び前記酸素含有ガス通流部夫々のガス排出口から排出される排改質ガスと排酸素含有ガスとを燃焼させる燃焼空間である前記燃焼部として構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、複数のセルの燃料通流部及び酸素含有ガス通流部夫々の上向きのガス排出口から、改質器と燃料電池部との空間に向けて排改質ガス及び排酸素含有ガスが排出されて、その空間においてそれら排改質ガス及び排酸素含有ガスが混合して排改質ガス中の可燃成分が燃焼する。すなわち、改質器と燃料電池部との空間が、排改質ガスと排酸素含有ガスとが燃焼する燃焼空間である燃焼部として構成されている。
そして、その燃焼により発生した燃焼ガスは、上方に流動して燃焼空間の上方の改質器に当たって改質器が加熱されて、その改質器において原燃料が改質処理される。
本発明に係る燃料電池発電装置の更なる特徴構成は、
前記燃焼不良検出手段が、前記燃焼部の温度を検出する温度センサにて構成され、
前記制御手段が、前記温度センサの検出温度が燃焼不良検出用の設定温度よりも低い場合に、前記燃焼部が燃焼不良であると判別するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、制御手段は、温度センサの検出温度が燃焼不良検出用の設定温度よりも低い場合に、燃焼部が燃焼不良であると判別する。
つまり、燃焼部の燃焼が不安定になると燃焼温度が低下するので、燃焼部の温度に基づいて、燃焼部の燃焼不良を検出することができるのである。
そして、通常は、燃焼部の温度を管理するために、燃焼部の温度を検出する温度センサは元々設けられているものである。
そこで、元々設けられている温度センサを用いて燃焼不良検出手段を構成することにより、燃料電池発電装置の低廉化を図ることができる。
燃料電池発電装置の全体構成を示す図 燃料電池発電装置の制御動作のフローチャートを示す図 エネルギ出力状態を示す図 発電出力調整処理を実行したときの燃焼空間温度及び出力電流夫々の時間経過に伴う変動を示す図 原燃料増大処理を実行したときの燃焼空間温度及び原燃料流量夫々の時間経過に伴う変動を示す図
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
図1に示すように、この燃料電池装置は、都市ガス等の炭化水素系の原燃料を脱硫する脱硫器1と、改質水タンク2から供給される改質水から水蒸気を生成する気化器3と、気化器3にて生成された水蒸気を用いて脱硫器1にて脱硫された原燃料を水蒸気改質する改質器4と、改質器4から改質反応により生成された改質ガスが供給され且つブロア5から酸素含有ガスとしての空気が供給されてそれらを発電反応させて発電する燃料電池部Gと、その燃料電池部Gから発電反応したのちに排出される排改質ガスと排空気とを混合させて排改質ガス中の可燃成分を燃焼させる燃焼部6と、燃料電池部Gの出力電力を調整自在な発電出力調整手段としてのインバータ8と、この燃料電池発電装置の運転を制御する制御手段としての制御部9とを備えて構成されている。尚、インバータ8は、燃料電池部Gの出力電力を商用系統(図示省略)から受電する受電電力と同じ電圧及び同じ周波数にするように構成されている。
そして、気化器3、改質器4、燃料電池部G、及び、燃焼部6は、収納容器10内に収納され、改質器4が、燃焼部6での燃焼により発生する燃焼熱を用いて原燃料の改質処理を行うように構成されている。
原燃料は、昇圧ポンプ11の作動により原燃料供給路12を通して脱硫器1に供給される。改質水タンク2の改質水は、改質水ポンプ13の作動により改質水供給路14を通して気化器3に供給される。そして、原燃料供給路12において脱硫器1よりも下流側部位が改質水供給路14の途中部位に合流されており、収納容器10外にて合流された改質水と原燃料とが収納容器10内に備えられた気化器3に供給される。また、気化器3にて生成された水蒸気を含む原燃料は、水蒸気含有原燃料供給路15を通して改質器4に供給されて、その改質器4にて原燃料が水蒸気改質されて水素ガスを主成分とする改質ガスが生成される。
改質器4にて生成された改質ガスは、改質ガス供給路16を通して燃料電池部Gへ供給される。
燃料電池部Gは、改質ガスが通流する燃料通流部17と空気が通流する酸素含有ガス通流部としての空気通流部18とを備えた複数の固体酸化物形のセル19を電気的に直列接続された状態で備えたセルスタックにて構成されている。
図示は省略するが、セル19は、燃料極と空気極との間に固体電解質層を備えた固体酸化物形に構成され、燃料通流部17を改質ガスが通流することで燃料極に改質ガスが供給され、空気通流部18を空気が通流することで空気極に空気が供給される。
そして、そのような燃料電池部Gが、複数のセル19が燃料通流部17の改質ガス排出口17e(ガス排出口に相当する)及び空気通流部18の空気排出口18e(ガス排出口に相当する)が上向きになる姿勢で配列されて、収納容器10内に配設されている。
図1に示すように、燃料電池部Gには、改質器4から改質ガス供給路16を通して供給される改質ガスを受け入れるガスマニホールド20が備えられており、複数のセル19は、ガスマニホールド20の上方側に配列され、ガスマニホールド20と複数のセル19における燃料通流部17の下端のガス導入口(図示省略)とが連通接続されている。そして、ガスマニホールド20に供給された改質ガスが複数のセル19夫々の燃料通流部17に対して下端のガス導入口から供給されて、各燃料通流部17を下方側から上方側に通流して発電反応に供され、その発電反応に供されたのちの排改質ガスが上端の改質ガス排出口17eから排出される。
収納容器10には、空気導入口21が設けられると共に、その空気導入口21に、空気供給路22が接続されて、ブロア5の作動により、空気が空気供給路22を通して収納容器10内に供給される。
複数のセル19夫々における空気通流部18の下端部近傍には、収納容器10内と空気通流部18内とを連通する空気供給孔(図示省略)が設けられている。そして、複数のセル19夫々の空気通流部18には収納容器10内の空気がこの空気供給孔を通して供給されて、各空気通流部18を下方側から上方側に通流して発電反応に供され、その発電反応に供されたのちの排空気が上端の空気排出口18eから排出される。
ちなみに、セル19としては、燃料通流部17及び空気通流部18を備えた各種の形状や構成のセルが使用可能であり、その形状や構成については上記に限定されるものではない。
各セル9が配列されてなるセルスタックと、セルスタックの上方に配置された改質器4との空間が、各セル19の燃料通流部17の改質ガス排出口17eから排出される排改質ガスと空気通流部18の空気排出口18eから排出される排空気とを燃焼させる燃焼空間23である燃焼部6として構成されている。以下の説明において、燃焼部6を燃焼空間23として説明する。
そして、燃焼空間23での排改質ガス中の可燃成分の燃焼により発生する燃焼熱が、改質器4での改質処理に用いられ、並びに、気化器3での水蒸気の生成に用いられる。
又、燃焼空間23の温度を検出する燃焼空間温度センサ24(温度センサに相当する)が設けられている。
収納容器10には、燃焼空間23にて発生した燃焼ガスを外部に排出させる排出部25が下面部等に形成されている。そして、収納容器10内には、排出部25から外部に排出される燃焼排ガス中の一酸化炭素ガスを除去する燃焼触媒部26(例えば、白金系触媒)が備えられている。
次に、制御部9の制御動作について、説明する。
この制御部9は、燃焼空間温度センサ24の検出温度が予め設定された燃焼不良検出用の設定温度よりも低くなった場合に、燃焼空間23の燃焼が不安定になる燃焼不良であると判別するように構成されている。
つまり、燃焼不良検出手段が、燃焼空間温度センサ24により構成されている。
そして、本発明では、制御部9は、燃焼空間温度センサ24の検出温度が燃焼不良検出用の設定温度よりも低くなって燃焼不良であると判別すると、改質器4への原燃料供給量及び水蒸気供給量並びに燃料電池部Gへの空気供給量夫々は変更させない状態で、燃料電池部Gの発電出力を低下側に変更調整すべくインバータ8の作動を制御する発電出力調整処理を実行するように構成されている。ここで、改質器4への原燃料供給量及び水蒸気供給量並びに燃料電池部への酸素含有ガス供給量夫々は変更させない状態とは、現状の原燃料供給量、水蒸気供給量及び酸素含有ガス供給量をそのまま維持する他、現状の原燃料供給量、水蒸気供給量及び酸素含有ガス供給量を変更させる場合でも、その変更量が微小で、主に発電出力の低下側への変更調整で、燃焼不良を解消できる範囲の変更も含む。
この実施形態では、制御部9は、燃焼空間温度センサ24の検出温度が設定温度以上になって燃焼が正常であると判別すると(即ち、燃焼不良が検出されなくなった場合に相当する)、改質器4への原燃料供給量及び水蒸気供給量並びに燃料電池部Gへの空気供給量夫々は変更させない状態で、燃料電池部Gの発電出力を低下側に変更調整する前の元の発電出力となるように調整すべくインバータ8の作動を制御するように構成されている。
制御部9の制御動作について、更に説明を加える。
制御部9は、運転開始指令が指令されると、起動用ガス供給路(図示省略)による燃焼空間23への原燃料の供給を開始すると共にブロア5を作動させ、並びに、点火プラグ(図示省略)を作動させて、燃焼空間23にて原燃料を燃焼させる起動処理を開始する。
そして、改質器4の温度を検出する改質器温度センサ(図示省略)の検出温度が予め設定された改質開始用の設定温度以上になると、起動用ガス供給路による原燃料の供給を停止して起動処理を終了し、続いて、通常処理を開始する。
制御部9は、通常処理では、燃料電池部Gの発電出力を目標出力に調整すべくインバータ8の作動を制御し、且つ、改質器4への原燃料供給量、水蒸気の供給量、燃料電池部Gへの空気供給量をそれぞれ目標出力に応じた目標原燃料供給量、目標水蒸気供給量、目標空気供給量に調整すべく、昇圧ポンプ11、改質水ポンプ13、ブロア5の作動を制御する。
制御部9による目標出力の設定について説明を加える。
電力負荷(図示省略)で消費される実負荷電力が燃料電池部Gの発電出力調整範囲内であれば、目標出力は実負荷電力と同一の電力に設定され、実負荷電力が発電出力調整範囲よりも大きいときは、目標出力は発電出力調整範囲の上限電力に設定され、実負荷電力が発電出力調整範囲よりも小さいときは、目標出力は発電出力調整範囲の下限電力に設定される。
尚、燃料電池部Gの出力電圧は一定であるので、発電出力の調整は、インバータ8により出力電流を調整することにより行うことになり、目標出力は電流値で設定されている。
目標原燃料供給量、目標水蒸気供給量及び目標空気供給量夫々は、上述のように設定される目標出力に応じて予め設定されて、目標供給量設定情報として制御部9のメモリに記憶されている。
ちなみに、目標原燃料供給量、目標水蒸気供給量及び目標空気供給量夫々は、目標出力の電力を出力し、しかも、燃焼空間23において排改質ガス中の可燃成分を適切に燃焼できると共に、改質器4を改質処理可能なように加熱し得る熱量が得られるような量に、目標出力に応じて設定されることになる。
そして、制御部9は、メモリに記憶されている目標供給量設定情報に基づいて、目標出力に応じた目標原燃料供給量、目標水蒸気供給量及び目標空気供給量を求めることになる。
又、発電出力調整処理において発電出力を低下側に変更調整するための設定出力低下幅も、予め設定されて、制御部9のメモリに記憶されている。ちなみに、この設定出力低下幅は、燃焼不良が的確に解消されるように燃焼空間23の温度を上昇させるべく、燃焼空間23での燃焼量を増加させることができるような出力電力の減少量に設定される。
制御部9は、通常処理の実行中は、燃焼空間温度センサ24の検出温度を監視し、燃焼空間温度センサ24の検出温度が燃焼不良検出用の設定温度よりも低くなった場合に、燃焼不良であると判別し、燃料電池部Gの発電出力を低下側に変更調整する発電出力調整処理を実行する。そして、制御部9は、その発電出力調整処理では、改質器4への原燃料供給量、水蒸気供給量、燃料電池部Gへの空気供給量を、それぞれ燃焼不良を検出した時点の目標出力に応じた目標原燃料供給量、目標水蒸気供給量、目標空気供給量に維持する状態で、燃料電池部Gの発電出力を目標出力よりも設定出力低下幅だけ小さくすべく、インバータ8の作動を制御する。つまり、発電出力調整処理では、昇圧ポンプ11、改質水ポンプ13及びブロア5夫々は、燃焼不良検出時点の作動状態に維持される。
又、制御部9は、発電出力調整処理の実行中も、燃焼空間温度センサ24の検出温度を監視し、燃焼空間温度センサ24の検出温度が燃焼不良検出用の設定温度以上になった場合に、燃焼が正常であると判別し、改質器4への原燃料供給量、水蒸気供給量、燃料電池部Gへの空気供給量はそれぞれ燃焼不良検出時点の目標出力に応じた目標原燃料供給量、目標水蒸気供給量、目標空気供給量に維持する状態で、燃料電池部Gの発電出力を燃焼不良検出時点の目標出力となるように調整すべくインバータ8の作動を制御する。つまり、昇圧ポンプ11、改質水ポンプ13及びブロア5夫々の作動状態は変化させない状態で、燃料電池部Gの発電出力が燃焼不良検出時点の出力に戻されることになり、基本的には、発電出力調整処理を実行する前の運転状態に戻される。
以下、図2に示すフローチャートに基づいて、制御部9の制御動作を説明する。
制御部9は、運転開始指令が指令されると上述のように起動処理を実行し、その起動処理が終了すると上述のように通常処理を実行する(ステップ#1〜3)。
その通常処理の実行中は、ステップ#4で燃焼空間温度センサ24の検出温度Tを監視し、並びに、ステップ#8で運転停止指令が指令されるか否かを監視し、燃焼空間温度センサ24の検出温度Tが燃焼不良検出用の設定温度Td以上であり(ステップ#4:No)、且つ、運転停止指令が指令されない(ステップ#8:No)間は、通常処理を継続する。
制御部9は、ステップ#4で、燃焼空間温度センサ24の検出温度Tが燃焼不良検出用の設定温度Tdよりも低くなって、燃焼空間23が燃焼不良であると判別すると(ステップ#4:Yes)、昇圧ポンプ11、改質水ポンプ13及びブロア5夫々の作動状態は変化させない状態で、燃料電池部Gの発電出力Iを目標出力Ipよりも設定出力低下幅ΔI小さくすべくインバータ8の作動を制御して(ステップ#5)、発電出力調整処理を開始する。
制御部9は、発電出力調整処理の実行中も、ステップ#6で燃焼空間温度センサ24の検出温度Tを監視し、燃焼空間温度センサ24の検出温度Tが燃焼不良検出用の設定温度Tdよりも低く、燃焼空間23が燃焼不良であると判別している間は(ステップ#6:No)、発電出力調整処理を継続する。一方、燃焼空間温度センサ24の検出温度Tが燃焼不良検出用の設定温度Td以上になると(ステップ#6:Yes)、昇圧ポンプ11、改質水ポンプ13及びブロア5夫々の作動状態は変化させない状態で、燃料電池部Gの発電出力Iを燃焼不良検出時の目標出力Ipに戻すべくインバータ8の作動を制御して(ステップ#7)、発電出力調整処理を終了し通常処理に戻る。
ステップ#8で運転停止指令が指令されると、制御部9は、原燃料、水蒸気及び空気夫々の供給を停止すべく、昇圧ポンプ11、改質水ポンプ13及びブロア5夫々の作動を停止する停止処理を実行する(ステップ#9)。
次に、図3〜図5に基づいて、上述のように発電出力調整処理を実行することにより、燃焼空間23の燃焼不良を迅速に解消することができる点を説明する。
尚、図3は、改質器4に供給された原燃料のエネルギが、発電出力、回収熱量及び損失熱量の3つの出力に分かれて出力される状態(以下、エネルギ出力状態と記載する場合がある。)を矢印にて示し、矢印の太さによりエネルギ量の大きさを示す。ちなみに、回収熱量は、主として排出部25から排出される燃焼排ガスから回収される熱量であり、損失熱量は、主として収納容器10の外壁から放熱される熱量である。
そして、図3の(a)は、通常処理でのエネルギ出力状態を示し、図3の(b)は、発電出力調整処理でのエネルギ出力状態を示し、図3の(c)は、燃料電池部Gの発電出力を変更せずに、改質器4への原燃料供給量を増大すると共に、その増大に応じて、水蒸気供給量及び燃料電池部Gへの空気供給量を夫々増加させたとき(以下、原燃料増大処理と記載する場合がある。)のエネルギ出力状態を示す。ちなみに、原燃料増大処理における改質器4への原燃料供給量及び水蒸気供給量夫々の増大量、並びに、燃料電池部Gへの空気供給量の増大量は、燃料電池部Gの発電出力は変化させない状態で燃焼空間23を高温化して、燃焼不良を十分に解消するために必要な量に設定される。
図3において、Qiは、通常処理で供給される原燃料によるエネルギ量を示し、Qfは、通常処理での原燃料によるエネルギ量Qiのうち、発電出力として出力された残りのエネルギ量であり、燃焼空間23での燃焼熱量を示す。
図3の(a)、(b)を参照して、発電出力調整処理では、供給エネルギ量は通常処理での供給エネルギ量Qiと同量に維持する状態で、発電出力を低下させることにより、その発電出力の低下分に相当するエネルギ量Quだけ燃焼空間23での燃焼熱量が増加する。
この発電出力調整処理では、発電出力を低下した分、回収熱量が増加するが、損失熱量は通常処理と同等であり、発電出力調整処理を実行してもエネルギ効率が低下するのを回避することができる。
図3の(a)、(c)を参照して、原燃料増大処理では、発電出力を通常処理時と同一に維持する状態で、原燃料による供給エネルギ量を通常処理よりもQa増加させることにより、その供給エネルギの増加分に相当するエネルギ量Qaだけ燃焼空間23での燃焼熱量が増加する。
この原燃料増大処理では、供給エネルギを増加させるので、通常処理よりも回収熱量が増加するが、損失熱量も増加することになり、その結果、原燃料増大処理を実行すると、通常処理よりもエネルギ効率が低下することになる。
図4は、発電出力調整処理を実行したときの燃焼空間温度及び出力電流夫々の時間経過に伴う変動を示し、図5は、原燃料増大処理を実行したときの燃焼空間温度及び原燃料流量夫々の時間経過に伴う変動を示す。
図4を参照して、燃焼空間温度センサ24の検出温度Tが燃焼不良検出用の設定温度Tdよりも低くなって、燃焼空間23が燃焼不良であると判別すると、燃料電池部Gの発電出力Iを目標出力Ipよりも設定出力低下幅ΔI小さくすべくインバータ8の作動を制御し、燃焼空間温度センサ24の検出温度Tが燃焼不良検出用の設定温度Td以上になって、燃焼不良が検出されなくなる(燃焼が正常に戻る)と、燃料電池部Gの発電出力Iを目標出力Ipに戻すべくインバータ8の作動を制御する。
図5を参照して、燃焼空間温度センサ24の検出温度Tが燃焼不良検出用の設定温度Tdよりも低くなって、燃焼空間23が燃焼不良であると判別すると、改質器4への原燃料供給量を目標出力Ipに応じた目標原燃料供給量RpよりもΔR増大すべく昇圧ポンプ11の作動を制御し、燃焼空間温度センサ24の検出温度Tが燃焼不良検出用の設定温度Td以上になって、燃焼不良が検出されなくなる(燃焼が正常に戻る)と、改質器4への原燃料の供給量を目標出力Ipに応じた目標原燃料供給量Rpに戻すべく昇圧ポンプ11の作動を制御する。
図4及び図5を比較すると、インバータ8により発電出力をΔI減少させるのに要する時間は、昇圧ポンプ11により改質器4への原燃料供給量をΔR増大させるのに要する時間よりも短く、インバータ8により発電出力をΔI増大させるのに要する時間は、昇圧ポンプ11により改質器4への原燃料供給量をΔR減少させるのに要する時間よりも短い。
又、燃焼空間23での燃焼が正常に戻る(燃焼空間温度センサ24の検出温度Tが設定温度Td以上になる)までに要する時間は、発電出力をΔI減少させることによる方が改質器4への原燃料供給量をΔR増大させることによるよりも短い。
更に、発電出力調整処理が終了して燃料電池部Gの発電出力Iが目標出力Ipに戻った後、及び、原燃料増大処理が終了して改質器4への原燃料供給量が目標原燃料供給量Rpに戻った後は、燃焼空間23の温度が定常状態よりも高くなってオーバーシュートするが、そのオーバーシュート時間は、発電出力調整処理の方が原燃料増大処理よりも短い。
そして、燃焼空間23の燃焼不良を解消するための処理を開始してから、燃焼空間23の燃焼不良が解消し、更に、燃焼空間23の温度が定常状態に戻るまでに要する時間は、発電出力調整処理を実行した場合は、例えば15〜20秒程度であり、原燃料増大処理を実行した場合は、例えば1分程度であり、発電出力調整処理を実行することにより、燃焼空間23での燃焼不良を迅速に解消できることが分かる。
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
(イ) 制御部9を、発電出力調整処理として、改質器4への原燃料供給量及び水蒸気供給量並びに燃料電池部Gへの空気供給量夫々を、燃料電池部Gの発電出力を変化させない場合における燃焼空間23の燃焼不良を解消するために必要な増大量よりも少ない量で増大させるべく昇圧ポンプ11、改質水ポンプ13、ブロア5の作動を制御し、且つ、燃料電池部Gの発電出力を低下側に変更調整すべくインバータ8の作動を制御する処理を実行するように構成しても良い。
この場合の改質器4への原燃料供給量及び水蒸気供給量夫々の増大量、並びに、燃料電池部Gへの空気供給量の増大量は、燃料電池部Gの発電出力は変化させない状態で燃焼空間23を高温化して、燃焼不良を解消するために必要な増大量よりも少ない量に設定する。
例えば、改質器4への原燃料供給量の増大量は、上記の実施形態における原燃料増大処理での増大量Qaよりも少ない量に設定する。
又、この場合、制御部9を構成するに、燃焼空間温度センサ24の検出温度Tが燃焼不良検出用の設定温度Td以上になって、燃焼が正常であると判別する(即ち、燃焼不良が検出されなくなった場合に相当する)と、改質器4への原燃料供給量及び水蒸気供給量並びに燃料電池部Gへの空気供給量夫々を発電出力調整処理を実行する前の量に戻すべく昇圧ポンプ11、改質水ポンプ13、ブロア5の作動を制御し、且つ、燃料電池部Gの発電出力を発電出力調整処理を実行する前の発電出力となるように調整すべくインバータ8の作動を制御するように構成する。
(ロ) 発電出力調整処理において燃料電池部Gの発電出力を低下させるに当たって、上記の実施形態では、発電出力の大きさに拘わらず発電出力の低下幅を一律の幅(設定出力低下幅ΔI)に設定したが、燃料電池部Gの発電出力が大きいほどΔIの値が大きくなる形態で、低下幅を発電出力の大きさに応じて変更設定するように構成しても良い。
(ハ) 発電出力調整処理を終了するタイミングは、上記の実施形態の如く、燃焼不良検出手段としての燃焼空間温度センサ24により燃焼不良が検出されなくなる時点に限定されるものではなく、例えば、発電出力調整処理の開始後、所定の設定時間が経過した時点でも良い。
(ニ) 燃焼部として、上記の実施形態では、上下方向に間隔を隔てて並ぶ燃料電池部Gと改質器4との間に側周部全体が開放された状態で形成される燃焼空間23を適用したが、全体が閉じられた燃焼室を適用することができる。
(ホ) 収納容器10内における燃料電池部G、改質器4及び気化器3の配置形態は、上記の実施形態において例示した形態に限定されるものではなく、種々の形態が可能である。
以上説明したように、エネルギ効率の低下及び耐久性の低下を回避しながら、燃焼部での燃焼不良を迅速に解消することにより運転を安定化し得る燃料電池発電装置を提供することができる。
4 改質器
6 燃焼部
8 インバータ(発電出力調整手段)
9 制御部(制御手段)
10 収納容器
17 燃料通流部
17e 改質ガス排出口(ガス排出口)
18 空気通流部(酸素含有ガス通流部)
18e 空気排出口(ガス排出口)
19 セル
23 燃焼空間
24 燃焼空間温度センサ(燃焼不良検出手段)
G 燃料電池部

Claims (5)

  1. 収納容器内に、炭化水素系の原燃料と水蒸気とが供給されて原燃料を改質処理する改質器と、その改質器にて改質処理されて生成された改質ガスと酸素含有ガスとが供給されてそれらを発電反応させて発電する燃料電池部と、その燃料電池部から発電反応したのちに排出される排改質ガスと排酸素含有ガスとを混合させて排改質ガス中の可燃成分を燃焼させる燃焼部とが設けられ、
    前記改質器が、前記燃焼部での燃焼により発生する燃焼熱を用いて原燃料の改質処理を行うように構成された燃料電池発電装置であって、
    前記燃焼部の燃焼不良を検出する燃焼不良検出手段と、
    前記燃料電池部の発電出力を調整自在な発電出力調整手段と、
    前記燃焼不良検出手段により前記燃焼不良が検出された場合に、前記改質器への原燃料供給量及び水蒸気供給量並びに前記燃料電池部への酸素含有ガス供給量夫々を、前記燃焼不良時における発電出力に対して前記燃焼不良を解消するために必要な増大量よりも少ない量で増大させ、且つ、前記燃料電池部の発電出力を低下側に変更調整すべく前記発電出力調整手段の作動を制御する制御手段とが設けられている燃料電池発電装置。
  2. 収納容器内に、炭化水素系の原燃料と水蒸気とが供給されて原燃料を改質処理する改質器と、その改質器にて改質処理されて生成された改質ガスと酸素含有ガスとが供給されてそれらを発電反応させて発電する燃料電池部と、その燃料電池部から発電反応したのちに排出される排改質ガスと排酸素含有ガスとを混合させて排改質ガス中の可燃成分を燃焼させる燃焼部とが設けられ、
    前記改質器が、前記燃焼部での燃焼により発生する燃焼熱を用いて原燃料の改質処理を行うように構成された燃料電池発電装置であって、
    前記燃焼部の燃焼不良を検出する燃焼不良検出手段と、
    前記燃料電池部の発電出力を調整自在な発電出力調整手段と、
    前記燃焼不良検出手段により前記燃焼不良が検出された場合に、前記改質器への原燃料供給量及び水蒸気供給量並びに前記燃料電池部への酸素含有ガス供給量夫々は変更させない状態で、前記燃料電池部の発電出力を低下側に変更調整すべく前記発電出力調整手段の作動を制御する制御手段とが設けられている燃料電池発電装置。
  3. 前記制御手段が、前記燃焼不良検出手段により前記燃焼不良が検出されなくなった場合に、前記改質器への原燃料供給量及び水蒸気供給量並びに前記燃料電池部への酸素含有ガス供給量夫々は変更させない状態で、前記燃料電池部の発電出力を低下側に変更調整する前の元の発電出力となるように調整すべく前記発電出力調整手段の作動を制御するように構成されている請求項2に記載の燃料電池発電装置。
  4. 前記燃料電池部が、改質ガスが通流する燃料通流部と酸素含有ガスが通流する酸素含有ガス通流部とを備えた複数のセルを前記燃料通流部及び前記酸素含有ガス通流部夫々のガス排出口が上向きになる姿勢で配列して構成され、
    前記改質器が、前記燃料電池部の上方に配設され、前記改質器と前記燃料電池部との空間が、各セルの前記燃料通流部及び前記酸素含有ガス通流部夫々のガス排出口から排出される排改質ガスと排酸素含有ガスとを燃焼させる燃焼空間である前記燃焼部として構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池発電装置。
  5. 前記燃焼不良検出手段が、前記燃焼部の温度を検出する温度センサにて構成され、
    前記制御手段が、前記温度センサの検出温度が燃焼不良検出用の設定温度よりも低い場合に、前記燃焼部が燃焼不良であると判別するように構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池発電装置。
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