JP2011210686A - 燃料電池発電装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】収納容器10内に、改質器4と燃料電池部Gと排改質ガス中の可燃成分を燃焼させる燃焼部6とが設けられ、改質器4が、燃焼部6での燃焼により発生する燃焼熱を用いて原燃料の改質処理を行うように構成された燃料電池発電装置であって、燃焼部6の燃焼不良を検出する燃焼不良検出手段24と、燃料電池部Gの発電出力を調整自在な発電出力調整手段8と、燃焼不良検出手段24により燃焼不良が検出された場合に、改質器4への原燃料供給量及び水蒸気供給量並びに燃料電池部Gへの酸素含有ガス供給量夫々は変更させない状態で、燃料電池部Gの発電出力を低下側に変更調整すべく発電出力調整手段8の作動を制御する制御手段9とが設けられている。
【選択図】図1
Description
燃料電池部としては、例えば、固体電解質を用いた固体酸化物形の燃料電池部が用いられる。
そこで、従来では、燃焼部に、着火用ヒータ(電気ヒータ)を設け、燃焼部で燃焼不良が発生すると着火用ヒータを作動させることにより、燃焼部での燃焼不良を解消して燃焼を安定化させるように構成されたものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
又、着火用ヒータの近くの部材が繰り返し局部的に一段と高温に加熱されることから、その着火用ヒータの近くの部材の劣化が早まる虞があり、燃料電池全体としての耐久性が低下する虞もあった。
即ち、改質器への原燃料供給量及び水蒸気供給量を増加することにより、改質器で改質処理されて生成された改質ガスが増加しても、そのように増加した改質ガスが燃料電池部に供給されたのちその燃料電池部から排出されることによって、排改質ガスが増加して燃焼部での燃焼量が増加するので、迅速に燃焼部での燃焼量の増加に反映されず、燃焼部の燃焼不良を迅速に解消することができなかった。
しかも、改質器への原燃料供給量及び水蒸気供給量を増加させる場合に、それらの増加率が大きくなると、改質器内の温度分布が変化して、改質処理反応が却って不安定になる虞もあり、それが原因で、改質ガスの増加が更に遅くなって、燃焼部での燃焼量の増加が更に遅れることになり、燃焼部の燃焼不良を迅速に解消することができなかった。
その特徴構成は、前記燃焼部の燃焼不良を検出する燃焼不良検出手段と、
前記燃料電池部の発電出力を調整自在な発電出力調整手段と、
前記燃焼不良検出手段により前記燃焼不良が検出された場合に、前記改質器への原燃料供給量及び水蒸気供給量並びに前記燃料電池部への酸素含有ガス供給量夫々を、前記燃焼不良時における発電出力に対して前記燃焼不良を解消するために必要な増大量よりも少ない量で増大させ、且つ、前記燃料電池部の発電出力を低下側に変更調整すべく前記発電出力調整手段の作動を制御する制御手段とが設けられている点にある。
ここで、改質器への原燃料供給量及び水蒸気供給量夫々の増大量、並びに、燃料電池部への酸素含有ガス供給量の増大量は、燃料電池部の発電出力である目標出力を変化させない状態で燃焼部を高温化して、燃焼不良を解消するために必要な増大量よりも少ない量に設定される。
すると、改質器への原燃料供給量及び水蒸気供給量並びに燃料電池部への酸素含有ガス供給量夫々が増加し、並びに、燃料電池部の発電出力を低下させる分、燃料電池部から排出される排改質ガスの量及び排酸素含有ガスの量が増加すると共に、排改質ガス中の可燃成分の量及び排酸素含有ガス中の酸素の量が増加して、燃焼部での燃焼量が増加するので、燃焼部が高温化して燃焼不良が解消される。
しかも、燃料電池部の発電出力の低下は、迅速に排改質ガス中の可燃成分及び排酸素含有ガス中の酸素の増加に反映されて、燃焼部での燃焼量が迅速に増加するので、燃焼温度を迅速に高温化することができ、燃焼部の燃焼不良を迅速に解消することができる。
又、燃焼部の燃焼不良を解消するために着火用ヒータを作動させることがないので、その着火用ヒータの消費電力の増加に起因したエネルギ効率の低下、並びに、その着火用ヒータによる局部加熱に起因した耐久性の低下を回避することができる。
従って、エネルギ効率の低下及び耐久性の低下を回避しながら、燃焼部での燃焼不良を迅速に解消することにより運転を安定化し得る燃料電池発電装置を提供することができるようになった。
その特徴構成は、前記燃焼部の燃焼不良を検出する燃焼不良検出手段と、
前記燃料電池部の発電出力を調整自在な発電出力調整手段と、
前記燃焼不良検出手段により前記燃焼不良が検出された場合に、前記改質器への原燃料供給量及び水蒸気供給量並びに前記燃料電池部への酸素含有ガス供給量夫々は変更させない状態で、前記燃料電池部の発電出力を低下側に変更調整すべく前記発電出力調整手段の作動を制御する制御手段とが設けられている点にある。
すると、燃料電池部の発電出力を低下させる分、燃料電池部から排出される排改質ガス中の可燃成分の量及び排酸素含有ガス中の酸素の量が増加して、燃焼部での燃焼量が増加するので、燃焼部が高温化して燃焼不良が解消される。
しかも、燃料電池部の発電出力の低下は、迅速に排改質ガス中の可燃成分及び排酸素含有ガス中の酸素の増加に反映されて、燃焼部での燃焼量が迅速に増加するので、燃焼温度を迅速に高温化することができ、燃焼部の燃焼不良を迅速に解消することができる。
又、燃焼部の燃焼不良を解消するために着火用ヒータを作動させることがないので、その着火用ヒータの消費電力の増加に起因したエネルギ効率の低下、並びに、その着火用ヒータによる局部加熱に起因した耐久性の低下を回避することができる。
従って、エネルギ効率の低下及び耐久性の低下を回避しながら、燃焼部での燃焼不良を迅速に解消することにより運転を安定化し得る燃料電池発電装置を提供することができるようになった。
前記制御手段が、前記燃焼不良検出手段により前記燃焼不良が検出されなくなった場合に、前記改質器への原燃料供給量及び水蒸気供給量並びに前記燃料電池部への酸素含有ガス供給量夫々は変更させない状態で、前記燃料電池部の発電出力を低下側に変更調整する前の元の発電出力となるように調整すべく前記発電出力調整手段の作動を制御するように構成されている点にある。
しかしながら、この場合は、燃焼部の燃焼不良が確実に解消されてから通常の処理に戻るようにするためには、設定時間を多少長めに設定する必要が生じ、負荷電力に対して燃料電池発電装置の発電出力では不足する分を補うために、商用系統の電力の消費量が多少増加する場合もある。
そこで、本特徴構成のように、燃焼不良検出手段により燃焼不良が検出されなくなった場合に通常の処理に戻るようにすることにより、商用系統の電力の消費量増加を極力抑制しながら、燃焼部の燃焼不良を迅速且つ的確に解消することができるのである。
従って、エネルギ効率の低下及び耐久性の低下を回避し、しかも、商用系統の電力の消費量増加を極力抑制しながら、燃焼部での燃焼を迅速且つ的確に解消して運転を安定化することができるようになった。
前記燃料電池部が、改質ガスが通流する燃料通流部と酸素含有ガスが通流する酸素含有ガス通流部とを備えた複数のセルを前記燃料通流部及び前記酸素含有ガス通流部夫々のガス排出口が上向きになる姿勢で配列して構成され、
前記改質器が、前記燃料電池部の上方に配設され、前記改質器と前記燃料電池部との空間が、各セルの前記燃料通流部及び前記酸素含有ガス通流部夫々のガス排出口から排出される排改質ガスと排酸素含有ガスとを燃焼させる燃焼空間である前記燃焼部として構成されている点にある。
そして、その燃焼により発生した燃焼ガスは、上方に流動して燃焼空間の上方の改質器に当たって改質器が加熱されて、その改質器において原燃料が改質処理される。
前記燃焼不良検出手段が、前記燃焼部の温度を検出する温度センサにて構成され、
前記制御手段が、前記温度センサの検出温度が燃焼不良検出用の設定温度よりも低い場合に、前記燃焼部が燃焼不良であると判別するように構成されている点にある。
つまり、燃焼部の燃焼が不安定になると燃焼温度が低下するので、燃焼部の温度に基づいて、燃焼部の燃焼不良を検出することができるのである。
そして、通常は、燃焼部の温度を管理するために、燃焼部の温度を検出する温度センサは元々設けられているものである。
そこで、元々設けられている温度センサを用いて燃焼不良検出手段を構成することにより、燃料電池発電装置の低廉化を図ることができる。
図1に示すように、この燃料電池装置は、都市ガス等の炭化水素系の原燃料を脱硫する脱硫器1と、改質水タンク2から供給される改質水から水蒸気を生成する気化器3と、気化器3にて生成された水蒸気を用いて脱硫器1にて脱硫された原燃料を水蒸気改質する改質器4と、改質器4から改質反応により生成された改質ガスが供給され且つブロア5から酸素含有ガスとしての空気が供給されてそれらを発電反応させて発電する燃料電池部Gと、その燃料電池部Gから発電反応したのちに排出される排改質ガスと排空気とを混合させて排改質ガス中の可燃成分を燃焼させる燃焼部6と、燃料電池部Gの出力電力を調整自在な発電出力調整手段としてのインバータ8と、この燃料電池発電装置の運転を制御する制御手段としての制御部9とを備えて構成されている。尚、インバータ8は、燃料電池部Gの出力電力を商用系統(図示省略)から受電する受電電力と同じ電圧及び同じ周波数にするように構成されている。
そして、気化器3、改質器4、燃料電池部G、及び、燃焼部6は、収納容器10内に収納され、改質器4が、燃焼部6での燃焼により発生する燃焼熱を用いて原燃料の改質処理を行うように構成されている。
改質器4にて生成された改質ガスは、改質ガス供給路16を通して燃料電池部Gへ供給される。
図示は省略するが、セル19は、燃料極と空気極との間に固体電解質層を備えた固体酸化物形に構成され、燃料通流部17を改質ガスが通流することで燃料極に改質ガスが供給され、空気通流部18を空気が通流することで空気極に空気が供給される。
そして、そのような燃料電池部Gが、複数のセル19が燃料通流部17の改質ガス排出口17e(ガス排出口に相当する)及び空気通流部18の空気排出口18e(ガス排出口に相当する)が上向きになる姿勢で配列されて、収納容器10内に配設されている。
複数のセル19夫々における空気通流部18の下端部近傍には、収納容器10内と空気通流部18内とを連通する空気供給孔(図示省略)が設けられている。そして、複数のセル19夫々の空気通流部18には収納容器10内の空気がこの空気供給孔を通して供給されて、各空気通流部18を下方側から上方側に通流して発電反応に供され、その発電反応に供されたのちの排空気が上端の空気排出口18eから排出される。
ちなみに、セル19としては、燃料通流部17及び空気通流部18を備えた各種の形状や構成のセルが使用可能であり、その形状や構成については上記に限定されるものではない。
そして、燃焼空間23での排改質ガス中の可燃成分の燃焼により発生する燃焼熱が、改質器4での改質処理に用いられ、並びに、気化器3での水蒸気の生成に用いられる。
又、燃焼空間23の温度を検出する燃焼空間温度センサ24(温度センサに相当する)が設けられている。
この制御部9は、燃焼空間温度センサ24の検出温度が予め設定された燃焼不良検出用の設定温度よりも低くなった場合に、燃焼空間23の燃焼が不安定になる燃焼不良であると判別するように構成されている。
つまり、燃焼不良検出手段が、燃焼空間温度センサ24により構成されている。
この実施形態では、制御部9は、燃焼空間温度センサ24の検出温度が設定温度以上になって燃焼が正常であると判別すると(即ち、燃焼不良が検出されなくなった場合に相当する)、改質器4への原燃料供給量及び水蒸気供給量並びに燃料電池部Gへの空気供給量夫々は変更させない状態で、燃料電池部Gの発電出力を低下側に変更調整する前の元の発電出力となるように調整すべくインバータ8の作動を制御するように構成されている。
制御部9は、運転開始指令が指令されると、起動用ガス供給路(図示省略)による燃焼空間23への原燃料の供給を開始すると共にブロア5を作動させ、並びに、点火プラグ(図示省略)を作動させて、燃焼空間23にて原燃料を燃焼させる起動処理を開始する。
そして、改質器4の温度を検出する改質器温度センサ(図示省略)の検出温度が予め設定された改質開始用の設定温度以上になると、起動用ガス供給路による原燃料の供給を停止して起動処理を終了し、続いて、通常処理を開始する。
電力負荷(図示省略)で消費される実負荷電力が燃料電池部Gの発電出力調整範囲内であれば、目標出力は実負荷電力と同一の電力に設定され、実負荷電力が発電出力調整範囲よりも大きいときは、目標出力は発電出力調整範囲の上限電力に設定され、実負荷電力が発電出力調整範囲よりも小さいときは、目標出力は発電出力調整範囲の下限電力に設定される。
尚、燃料電池部Gの出力電圧は一定であるので、発電出力の調整は、インバータ8により出力電流を調整することにより行うことになり、目標出力は電流値で設定されている。
ちなみに、目標原燃料供給量、目標水蒸気供給量及び目標空気供給量夫々は、目標出力の電力を出力し、しかも、燃焼空間23において排改質ガス中の可燃成分を適切に燃焼できると共に、改質器4を改質処理可能なように加熱し得る熱量が得られるような量に、目標出力に応じて設定されることになる。
そして、制御部9は、メモリに記憶されている目標供給量設定情報に基づいて、目標出力に応じた目標原燃料供給量、目標水蒸気供給量及び目標空気供給量を求めることになる。
制御部9は、運転開始指令が指令されると上述のように起動処理を実行し、その起動処理が終了すると上述のように通常処理を実行する(ステップ#1〜3)。
その通常処理の実行中は、ステップ#4で燃焼空間温度センサ24の検出温度Tを監視し、並びに、ステップ#8で運転停止指令が指令されるか否かを監視し、燃焼空間温度センサ24の検出温度Tが燃焼不良検出用の設定温度Td以上であり(ステップ#4:No)、且つ、運転停止指令が指令されない(ステップ#8:No)間は、通常処理を継続する。
制御部9は、発電出力調整処理の実行中も、ステップ#6で燃焼空間温度センサ24の検出温度Tを監視し、燃焼空間温度センサ24の検出温度Tが燃焼不良検出用の設定温度Tdよりも低く、燃焼空間23が燃焼不良であると判別している間は(ステップ#6:No)、発電出力調整処理を継続する。一方、燃焼空間温度センサ24の検出温度Tが燃焼不良検出用の設定温度Td以上になると(ステップ#6:Yes)、昇圧ポンプ11、改質水ポンプ13及びブロア5夫々の作動状態は変化させない状態で、燃料電池部Gの発電出力Iを燃焼不良検出時の目標出力Ipに戻すべくインバータ8の作動を制御して(ステップ#7)、発電出力調整処理を終了し通常処理に戻る。
尚、図3は、改質器4に供給された原燃料のエネルギが、発電出力、回収熱量及び損失熱量の3つの出力に分かれて出力される状態(以下、エネルギ出力状態と記載する場合がある。)を矢印にて示し、矢印の太さによりエネルギ量の大きさを示す。ちなみに、回収熱量は、主として排出部25から排出される燃焼排ガスから回収される熱量であり、損失熱量は、主として収納容器10の外壁から放熱される熱量である。
そして、図3の(a)は、通常処理でのエネルギ出力状態を示し、図3の(b)は、発電出力調整処理でのエネルギ出力状態を示し、図3の(c)は、燃料電池部Gの発電出力を変更せずに、改質器4への原燃料供給量を増大すると共に、その増大に応じて、水蒸気供給量及び燃料電池部Gへの空気供給量を夫々増加させたとき(以下、原燃料増大処理と記載する場合がある。)のエネルギ出力状態を示す。ちなみに、原燃料増大処理における改質器4への原燃料供給量及び水蒸気供給量夫々の増大量、並びに、燃料電池部Gへの空気供給量の増大量は、燃料電池部Gの発電出力は変化させない状態で燃焼空間23を高温化して、燃焼不良を十分に解消するために必要な量に設定される。
図3において、Qiは、通常処理で供給される原燃料によるエネルギ量を示し、Qfは、通常処理での原燃料によるエネルギ量Qiのうち、発電出力として出力された残りのエネルギ量であり、燃焼空間23での燃焼熱量を示す。
この発電出力調整処理では、発電出力を低下した分、回収熱量が増加するが、損失熱量は通常処理と同等であり、発電出力調整処理を実行してもエネルギ効率が低下するのを回避することができる。
この原燃料増大処理では、供給エネルギを増加させるので、通常処理よりも回収熱量が増加するが、損失熱量も増加することになり、その結果、原燃料増大処理を実行すると、通常処理よりもエネルギ効率が低下することになる。
図5を参照して、燃焼空間温度センサ24の検出温度Tが燃焼不良検出用の設定温度Tdよりも低くなって、燃焼空間23が燃焼不良であると判別すると、改質器4への原燃料供給量を目標出力Ipに応じた目標原燃料供給量RpよりもΔR増大すべく昇圧ポンプ11の作動を制御し、燃焼空間温度センサ24の検出温度Tが燃焼不良検出用の設定温度Td以上になって、燃焼不良が検出されなくなる(燃焼が正常に戻る)と、改質器4への原燃料の供給量を目標出力Ipに応じた目標原燃料供給量Rpに戻すべく昇圧ポンプ11の作動を制御する。
又、燃焼空間23での燃焼が正常に戻る(燃焼空間温度センサ24の検出温度Tが設定温度Td以上になる)までに要する時間は、発電出力をΔI減少させることによる方が改質器4への原燃料供給量をΔR増大させることによるよりも短い。
更に、発電出力調整処理が終了して燃料電池部Gの発電出力Iが目標出力Ipに戻った後、及び、原燃料増大処理が終了して改質器4への原燃料供給量が目標原燃料供給量Rpに戻った後は、燃焼空間23の温度が定常状態よりも高くなってオーバーシュートするが、そのオーバーシュート時間は、発電出力調整処理の方が原燃料増大処理よりも短い。
そして、燃焼空間23の燃焼不良を解消するための処理を開始してから、燃焼空間23の燃焼不良が解消し、更に、燃焼空間23の温度が定常状態に戻るまでに要する時間は、発電出力調整処理を実行した場合は、例えば15〜20秒程度であり、原燃料増大処理を実行した場合は、例えば1分程度であり、発電出力調整処理を実行することにより、燃焼空間23での燃焼不良を迅速に解消できることが分かる。
次に別実施形態を説明する。
(イ) 制御部9を、発電出力調整処理として、改質器4への原燃料供給量及び水蒸気供給量並びに燃料電池部Gへの空気供給量夫々を、燃料電池部Gの発電出力を変化させない場合における燃焼空間23の燃焼不良を解消するために必要な増大量よりも少ない量で増大させるべく昇圧ポンプ11、改質水ポンプ13、ブロア5の作動を制御し、且つ、燃料電池部Gの発電出力を低下側に変更調整すべくインバータ8の作動を制御する処理を実行するように構成しても良い。
この場合の改質器4への原燃料供給量及び水蒸気供給量夫々の増大量、並びに、燃料電池部Gへの空気供給量の増大量は、燃料電池部Gの発電出力は変化させない状態で燃焼空間23を高温化して、燃焼不良を解消するために必要な増大量よりも少ない量に設定する。
例えば、改質器4への原燃料供給量の増大量は、上記の実施形態における原燃料増大処理での増大量Qaよりも少ない量に設定する。
又、この場合、制御部9を構成するに、燃焼空間温度センサ24の検出温度Tが燃焼不良検出用の設定温度Td以上になって、燃焼が正常であると判別する(即ち、燃焼不良が検出されなくなった場合に相当する)と、改質器4への原燃料供給量及び水蒸気供給量並びに燃料電池部Gへの空気供給量夫々を発電出力調整処理を実行する前の量に戻すべく昇圧ポンプ11、改質水ポンプ13、ブロア5の作動を制御し、且つ、燃料電池部Gの発電出力を発電出力調整処理を実行する前の発電出力となるように調整すべくインバータ8の作動を制御するように構成する。
6 燃焼部
8 インバータ(発電出力調整手段)
9 制御部(制御手段)
10 収納容器
17 燃料通流部
17e 改質ガス排出口(ガス排出口)
18 空気通流部(酸素含有ガス通流部)
18e 空気排出口(ガス排出口)
19 セル
23 燃焼空間
24 燃焼空間温度センサ(燃焼不良検出手段)
G 燃料電池部
Claims (5)
- 収納容器内に、炭化水素系の原燃料と水蒸気とが供給されて原燃料を改質処理する改質器と、その改質器にて改質処理されて生成された改質ガスと酸素含有ガスとが供給されてそれらを発電反応させて発電する燃料電池部と、その燃料電池部から発電反応したのちに排出される排改質ガスと排酸素含有ガスとを混合させて排改質ガス中の可燃成分を燃焼させる燃焼部とが設けられ、
前記改質器が、前記燃焼部での燃焼により発生する燃焼熱を用いて原燃料の改質処理を行うように構成された燃料電池発電装置であって、
前記燃焼部の燃焼不良を検出する燃焼不良検出手段と、
前記燃料電池部の発電出力を調整自在な発電出力調整手段と、
前記燃焼不良検出手段により前記燃焼不良が検出された場合に、前記改質器への原燃料供給量及び水蒸気供給量並びに前記燃料電池部への酸素含有ガス供給量夫々を、前記燃焼不良時における発電出力に対して前記燃焼不良を解消するために必要な増大量よりも少ない量で増大させ、且つ、前記燃料電池部の発電出力を低下側に変更調整すべく前記発電出力調整手段の作動を制御する制御手段とが設けられている燃料電池発電装置。 - 収納容器内に、炭化水素系の原燃料と水蒸気とが供給されて原燃料を改質処理する改質器と、その改質器にて改質処理されて生成された改質ガスと酸素含有ガスとが供給されてそれらを発電反応させて発電する燃料電池部と、その燃料電池部から発電反応したのちに排出される排改質ガスと排酸素含有ガスとを混合させて排改質ガス中の可燃成分を燃焼させる燃焼部とが設けられ、
前記改質器が、前記燃焼部での燃焼により発生する燃焼熱を用いて原燃料の改質処理を行うように構成された燃料電池発電装置であって、
前記燃焼部の燃焼不良を検出する燃焼不良検出手段と、
前記燃料電池部の発電出力を調整自在な発電出力調整手段と、
前記燃焼不良検出手段により前記燃焼不良が検出された場合に、前記改質器への原燃料供給量及び水蒸気供給量並びに前記燃料電池部への酸素含有ガス供給量夫々は変更させない状態で、前記燃料電池部の発電出力を低下側に変更調整すべく前記発電出力調整手段の作動を制御する制御手段とが設けられている燃料電池発電装置。 - 前記制御手段が、前記燃焼不良検出手段により前記燃焼不良が検出されなくなった場合に、前記改質器への原燃料供給量及び水蒸気供給量並びに前記燃料電池部への酸素含有ガス供給量夫々は変更させない状態で、前記燃料電池部の発電出力を低下側に変更調整する前の元の発電出力となるように調整すべく前記発電出力調整手段の作動を制御するように構成されている請求項2に記載の燃料電池発電装置。
- 前記燃料電池部が、改質ガスが通流する燃料通流部と酸素含有ガスが通流する酸素含有ガス通流部とを備えた複数のセルを前記燃料通流部及び前記酸素含有ガス通流部夫々のガス排出口が上向きになる姿勢で配列して構成され、
前記改質器が、前記燃料電池部の上方に配設され、前記改質器と前記燃料電池部との空間が、各セルの前記燃料通流部及び前記酸素含有ガス通流部夫々のガス排出口から排出される排改質ガスと排酸素含有ガスとを燃焼させる燃焼空間である前記燃焼部として構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池発電装置。 - 前記燃焼不良検出手段が、前記燃焼部の温度を検出する温度センサにて構成され、
前記制御手段が、前記温度センサの検出温度が燃焼不良検出用の設定温度よりも低い場合に、前記燃焼部が燃焼不良であると判別するように構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池発電装置。
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