JP2016117632A - 水素生成装置及びその運転方法並びに燃料電池システム - Google Patents

水素生成装置及びその運転方法並びに燃料電池システム Download PDF

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Abstract

【課題】使用者が手動起動を選択した場合のみ高速で起動できるモードを設定することで、商品の耐久性を維持しつつ、商品性を向上させた水素生成装置及びその運転方法並びに燃料電池システムを提供する。【解決手段】水素生成装置は、炭化水素を含む原料を改質して水素含有ガスを生成する改質器と、前記改質器を加熱する加熱器と、手動起動が選択された場合に、前記加熱器で加熱される第1加熱量が、通常起動時に前記加熱器で加熱される第2加熱量より大きくなるよう制御する制御器とを備えることにより、手動起動時において水素生成装置に入力される熱量が増加するため、触媒の適正温度への昇温速度が大きくなり、通常時よりも高速で起動できる。【選択図】図1

Description

本発明は水素生成装置及びその運転方法並びに燃料電池システムに関するものである。
従来から、エネルギーを有効に利用することが可能である分散型の発電装置として、発電効率及び総合効率が共に高い燃料電池コージェネレーションシステム(以下、単に「燃料電池システム」という)が注目されている。
この燃料電池システムは、発電部の本体として、燃料電池を備えている。この燃料電池としては、たとえば、リン酸形燃料電池、溶融炭酸塩形燃料電池、アルカリ水溶液形燃料電池、固体高分子形燃料電池、或いは、固体電解質形燃料電池等が用いられる。これらの燃料電池の内、リン酸形燃料電池や固体高分子形燃料電池(略称、「PEFC」)は、発電運転の際の動作温度が比較的低いため、燃料電池システムを構成する燃料電池として好適に用いられる。特に、固体高分子形燃料電池は、リン酸形燃料電池と比べて、電極触媒の劣化が少なく、かつ電解質の逸散が発生しないため、携帯用電子機器や電気自動車等の用途において特に好適に用いられる。
さて、燃料電池の多く、たとえば、リン酸形燃料電池や固体高分子形燃料電池は、発電運転の際に水素を燃料として用いる。しかし、それらの燃料電池において発電運転の際に必要となる水素の供給手段は、通常、インフラストラクチャーとして整備されてはいない。
従って、リン酸形燃料電池や固体高分子形燃料電池を備える燃料電池システムにより電力を得るためには、その燃料電池システムの設置場所において、燃料としての水素を生成する必要がある。このため、燃料電池システムは、通常、改質器を有する水素生成装置を備える。改質器では、一般的な原料インフラガスである都市ガス、天然ガス或いはLPGから水素含有ガスが、改質反応により生成される。
たとえば、水蒸気改質反応が一般的に用いられている。この水蒸気改質反応では、原料となる都市ガス等と水蒸気とをNi系またはRu系等の貴金属系の改質触媒を用いて、600℃〜700℃程度の高温で反応させることにより、水素を主成分とした水素含有ガスが生成される。水蒸気改質反応を安定かつ効率に行うには、供給原料の組成に適した量の水を供給する必要がある。たとえば、メタン(CH4)やエタン(C2H6)が水蒸気改質されて水素と二酸化炭素とが生成される改質反応では、理論的には、1モルのメタンに対して必要な水の量は2モルである。また、1モルのエタンに対しては必要な水の量は4モルである。
通常は、改質器への水の供給量が不足すると供給原料中の炭素が析出する等の問題が生じることから、このような問題を防止すべく、原料の供給流量から算出された理論水量の1.5倍程度の水が改質器に供給されるように水供給流量が設定されている。そして、原料の供給流量に応じて水の供給流量が、所望の値になるよう、水素生成装置の運転が制御されている。
また、改質器の水蒸気改質反応に必要な熱エネルギーは、改質器に設けた燃焼器の原料燃焼によって改質器に供給されている。起動時は、水素生成装置を通流したガスを直接、燃焼器に戻して燃焼させ、燃料電池に水素含有ガスを供給している時は、燃料電池から排出される燃料オフガスを燃焼器で燃焼させる方法が一般的である。
改質器は上記のように高温で作動させる必要があるため、改質器を所定の温度まで上昇させるのに時間がかかり、それが燃料電池システムの起動時間の大きな割合を占めている。
燃料電池システムの起動を効率的に行うための手段として、燃料電池システムの電力負荷情報を蓄積し、この蓄積された電力負荷情報に基づいて燃料電池システムの起動パターンを決定し、電力使用タイミングにあわせて電力が供給できるよう自動で起動する方法が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
しかし、起動パターンを自動的に決めた場合、使用者が起動させたいと思ったときに起動しておらず不満を生じるという問題があった。これに対して自動運転と手動運転を備えた燃料電池システムが提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
特開2005−044714号公報 特開2012−084380号公報
しかしながら、前記従来の構成では、手動で起動させた場合には、使用者が起動時間を意識するようになり長時間かかると不満を生じるという課題を有していた。また、燃料電池システムを高速で起動させるには高温状態で作動する改質器の起動時間を短縮することが必要であるが、改質器の昇温速度を大きくすると構造体へ大きな負荷がかかることによる破壊や、触媒が過昇温し劣化するという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、使用者が手動起動を選択する回数は限定され得る点に着目し、使用者が手動起動を選択した場合のみ高速で起動できるモードを設定することで、装置の耐久性を維持しつつ、商品性を向上させた水素生成装置及びその運転方法並びに燃料電池システムを提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の水素生成装置は、炭化水素を含む原料を改質して水素含有ガスを生成する改質器と、前記改質器を加熱する加熱器と、手動起動が選択された場合に、前記加熱器で加熱される第1加熱量が、通常起動時に前記加熱器で加熱される第2加熱量より大きくなるよう制御する制御器とを備えたものである。
これにより、使用者が手動起動を選択した場合のみ高速で起動できるモードを設定することで、使用者が手動起動を選択する回数は限定され得ることと通常時は水素生成装置の構造体や触媒に負荷の少ない起動を行うため、商品の耐久性を維持でき、且つ、手動起動時において水素生成装置に入力される熱量が増加するため、触媒の適正温度への昇温速度が大きくなり、通常時よりも高速で起動できる。
本発明の水素生成装置及びその運転方法並びに燃料電池システムによれば、使用者が手動起動を選択していない通常起動の場合は水素生成装置の構造体や触媒への負荷の少ない起動を行うため、装置の耐久性が維持でき、且つ、使用者が手動起動を選択した場合は起動時間を早めることができるため、使用者の不満を解消し商品性を向上させることができる。
本発明の実施の形態1〜3における水素生成装置の構成の一例を示すブロック図 本発明の実施の形態1における水素生成装置の手動起動が選択されたときの動作の一例を示すフローチャート 本発明の実施の形態1における水素生成装置の制御パラメータ変更動作の一例を示すフローチャート 本発明の実施の形態1の変形例における水素生成装置の制御パラメータ変更動作の一例を示すフローチャート 本発明の実施の形態2における水素生成装置の手動起動が選択されたときの動作の一例を示すフローチャート 本発明の実施の形態2における水素生成装置の制御パラメータ変更動作の一例を示すフローチャート 本発明の実施の形態2の変形例1における水素生成装置の制御パラメータ変更動作の一例を示すフローチャート 本発明の実施の形態2の変形例2における水素生成装置の手動起動が選択されたときの動作の一例を示すフローチャート 本発明の実施の形態3における水素生成装置の手動起動が選択されたときの動作の一例を示すフローチャート 本発明の実施の形態3における水素生成装置の制御パラメータ変更動作の一例を示すフローチャート 本発明の実施の形態3の変形例における水素生成装置の制御パラメータ変更動作の一例を示すフローチャート 本発明の実施の形態4における燃料電池システムの構成の一例を示すブロック図
第1の発明の水素生成装置は、炭化水素を含む原料を改質して水素含有ガスを生成する改質器と、改質器を加熱する加熱器と、手動起動が選択された場合に、加熱器で加熱される第1加熱量が、通常起動時に加熱器で加熱される第2加熱量より大きくなるよう制御する制御器と、を備える。
これにより、使用者が手動起動を選択した場合のみ高速で起動できるモードを設定することで、使用者が手動起動を選択する回数は限定され得ることと通常時は水素生成装置の構造体や触媒に負荷の少ない起動を行うため、商品の耐久性を維持でき、且つ、手動起動時において水素生成装置に入力される熱量が増加するため、触媒の適正温度への昇温速度が大きくなり、通常時よりも高速で起動できる。
第2の発明は、特に、第1の発明の制御器において、改質器の温度を検知する改質器温度検知器を備え、制御器は、手動起動時に、改質器温度検知器によって検知される改質温度が第1温度以上となった場合又は加熱器の加熱開始から所定時間経過した場合に、加熱器で加熱される加熱量が、第1加熱量より低い第3加熱量となるよう制御する。
これにより、通常運転時に比べ、高い熱量で水素生成装置を加熱することによる構造体、触媒の熱劣化を最小限に抑えることができる。また手動起動時には通常起動時より高い加熱量で水素生成装置を加熱するため、通常起動時に比べ触媒の温度分布が異なり、水素含有ガス生成時の効率低下、あるいは生成した水素含有ガスの品質低下が発生することがあるが、これを抑制できる。
なお、第3加熱量が第2加熱量より大きい場合、構造体や触媒の過昇温を抑えつつ、通常起動よりも速い起動が可能となる。第3加熱量が第2加熱量と等しい場合、高温域での昇温速度を通常起動と同等にすることができるため、構造体内部で温度分布ができることにより生じる応力からのダメージを抑えることができる。第3加熱量が第2加熱量より小さい場合、構造体や触媒の過昇温を抑制でき温度の制御性を向上させることができる。
第3の発明の水素生成装置は、炭化水素を含む原料を改質して水素含有ガスを生成する改質器と、改質器を加熱する加熱器と、改質器に水を供給する水供給器と、手動起動が選択された場合に、改質器の加熱開始から水供給器から改質器への水供給を開始するまでの第1時間が、通常起動時に、改質器の加熱開始から水供給器から改質器への水供給を開始するまでの第2時間よりも短くなるよう制御する制御器と、を備える。
これにより、通常起動時より早期、あるいは改質器温度が低い段階から炭化水素の水蒸気改質が開始される。水蒸気改質によりガス体積が大きくなることから、改質器より下流側の触媒への熱移動が早期に開始され、触媒の昇温を早めることができる。なお、下流側の触媒には変成触媒、メタン化触媒、選択酸化触媒が例示される。
第4の発明の水素生成装置は、炭化水素を含む原料を改質して水素含有ガスを生成する改質器と、改質器を加熱する加熱器と、改質器に水を供給する水供給器と、改質器の温度を検知する改質器温度検知器と、通常起動時に、改質器温度検知器によって検知される改質温度が第2温度になると改質器への水供給を開始し、使用者が手動起動を選択した場合に、改質温度が第2温度より低い第3温度になると改質器への水供給を開始するよう制御する制御器と、を備える。
これにより、通常起動時より早期、あるいは改質器温度が低い段階から炭化水素の水蒸気改質が開始される。水蒸気改質によりガス体積が大きくなることから、改質部位より下流側の触媒への熱移動が早期に開始され、触媒の昇温を早めることができる。また、加熱開始からの時間によらず、改質器温度により制御を行う事により、原料ガスの熱量や、外気温の変化、加熱開始前の触媒温度の差を補正でき、より早く触媒間の熱移動を開始できる。
第5の発明は、特に、第3〜第4のいずれか1つの発明の制御器が、通常起動時に、第1流量で改質器へ水を供給し、手動起動時に、第1流量より少ない第2流量で改質器へ水を供給するよう制御する。
これにより、通常運転時に比べ早期から水供給を行った場合においても、触媒の低温部での結露を抑制でき、触媒の劣化を抑制できる。
第6の発明は、特に、第5の発明の制御器において、改質器が生成する水素含有ガス中の一酸化炭素を低減するCO低減器と、CO低減器の温度を検知するCO低減器温度検知器と、を備え、制御器は、手動起動時に、CO低減器温度検知器によって検知されるCO低減器温度が第4温度以上となった場合又は加熱器の加熱開始から第3時間経過した場合に、第2流量より多い第3流量で改質器へ水を供給するよう制御する。
これにより、CO低減器の温度が上がり、CO低減器の結露の可能性がなくなった際に水素生成量を増加させ、ガス体積の増加による改質器からの熱移動をさらに増大させることができる。なお、第3流量が第1流量より大きい場合、改質反応後のガス量が通常起動より多くなるため、CO低減器への伝熱を大きくでき触媒の昇温速度を大きくすることができる。第3流量が第1流量と等しい場合、水量過多で起こる触媒の水濡れによる劣化や、水不足による改質触媒上での炭素析出を抑え触媒の性能を維持することができる。
第3流量が第1流量より小さい場合水の蒸発に使用される熱量を小さくでき、構造体や触媒に与える熱量を大きくできるため水素生成装置の昇温速度を大きくすることができる。
第7の発明の水素生成装置は、炭化水素を含む原料を改質して水素含有ガスを生成する改質器と、改質器を加熱する加熱器と、改質器に水を供給する水供給器と、通常起動時に、第4流量で改質器へ水を供給し、使用者が手動起動を選択した場合に、第4流量より多い第5流量で改質器へ水を供給するよう制御する制御器と、を備える。
これにより、通常起動時より改質器での水蒸気改質反応が促進され、通常起動時よりガス体積が大きくなる。よって、改質器より相対的に低温で運転されるCO低減器、あるいは選択酸化器への熱移動が促進され、改質器より下流側の触媒の昇温を早めることができる。
第8の発明は、特に、第7の発明の制御器において、改質器が生成する水素含有ガス中の一酸化炭素を低減するCO低減器と、CO低減器の温度を検知するCO低減器温度検知器と、を備え、制御器は、手動起動時に、CO低減器温度検知器によって検知されるCO低減器温度が第5温度以上となった場合又は加熱器の加熱開始から第4時間経過した場合に、第5流量より少ない第6流量で改質器へ水を供給するよう制御する。
これにより、改質器以降の触媒が十分な温度となった後に水供給量を低減し、水蒸気発生による熱消費を抑制することで、熱効率が向上する。なお、第6流量が第4流量より大きい場合、改質反応後のガス量が通常起動より多くなるため、CO低減器への伝熱を大きくでき触媒の昇温速度を大きくすることができる。
第6流量が第4流量と等しい場合、水量過多で起こる触媒の水濡れによる劣化や、水不足による改質触媒上での炭素析出を抑え触媒の性能を維持することができる。第6流量が第4流量より小さい場合、水の蒸発に使用される熱量を小さくでき、構造体や触媒に与える熱量を大きくできるため水素生成装置の昇温速度を大きくすることができる。
第9の発明は、特に、第6または第8のいずれか1つの発明の制御器において、CO低減器は、改質器が生成する水素含有ガス中の一酸化炭素を酸化反応により低減する選択酸化器を含み、選択酸化器に酸素含有ガスを供給する酸素含有ガス供給器を備え、制御器は、通常起動時に、第7流量で選択酸化器へ酸素含有ガスを供給し、手動起動時に、第7流量より多い第8流量で選択酸化器へ酸素含有ガスを供給するよう制御する。
これにより、CO低減器での水素含有ガス、あるいは燃料ガスの酸化反応により選択酸化器が発熱し、通常運転時より早期に選択酸化器の昇温が可能となる。
第10の発明は、特に、第9の発明の制御器において、選択酸化器の温度を検知する選択酸化器温度検知器を備え、制御器は、手動起動時に、選択酸化器温度検知器によって検知される選択酸化器温度が第6温度以上となった場合又は加熱器の加熱開始から第5時間経過した場合に、酸素含有ガスを第8流量より少ない第9流量で選択酸化器へ供給するよう制御する。
これにより、選択酸化器の温度が所定の温度となった際に、酸素含有ガス供給量を低減し、水素含有ガスの酸化による効率低下を抑制することができる。なお、第9流量が第7流量より大きい場合、構造体や触媒の過昇温を抑えつつ、通常起動よりも速い起動が可能となる。第9流量が第7流量と等しい場合、触媒の過昇温を抑えつつ、水素含有ガスの酸
化による効率低下を抑制することができる。第9流量が第7流量より小さい場合、構造体や触媒の過昇温を抑制でき温度の制御性を向上させることができる。
第11の発明は、特に、第3〜10のいずれか1つの発明の制御器が、手動起動が選択された場合に、加熱器で加熱される第1加熱量が、通常起動時に加熱器で加熱される第2加熱量より大きくなるよう制御する。
これにより、手動起動時において水素生成装置に入力される熱量が増加するため、触媒の適正温度への昇温速度が大きくなり、通常時よりも高速で起動できる。
第12の発明は、特に、第3〜第11のいずれか1つの発明の制御器が、手動起動時に、改質器温度検知器によって検知される改質温度が第1温度以上となった場合又は加熱器の加熱開始から第1時間経過した場合に、加熱器で加熱される加熱量が、第1加熱量より低い第3加熱量となるよう制御する、
これにより、通常運転時に比べ、高い熱量で水素生成装置を加熱することによる構造体、触媒の熱劣化を最小限に抑えることができる。また手動起動時には通常起動時より高い加熱量で水素生成装置を加熱するため、通常起動時に比べ触媒の温度分布が異なり、水素含有ガス生成時の効率低下、あるいは生成した水素含有ガスの品質低下が発生することがあるが、これを抑制できる。なお、第3加熱量が第2加熱量より大きい場合、構造体や触媒の過昇温を抑えつつ、通常起動よりも速い起動が可能となる。第3加熱量が第2加熱量と等しい場合、高温域での昇温速度を通常起動と同等にすることができるため、構造体内部で温度分布ができることにより生じる応力からのダメージを抑えることができる。第3加熱量が第2加熱量より小さい場合、構造体や触媒の過昇温を抑制でき温度の制御性を向上させることができる。
第13の発明は、特に、第1〜12のいずれか1つの発明の制御器が、手動起動の使用回数を記憶し、手動起動の使用回数が所定の回数を上回った場合に、使用者が手動起動を選択した場合でも通常起動を行うよう制御する。
これにより、手動起動を繰り返すことによる改質器構造体への負荷や触媒の熱劣化を抑えることができ、耐久性を維持することができる。
第14の発明は、特に第1〜第13のいずれかの水素生成装置が、本発明の燃料電池システム酸化剤ガスおよび水素生成装置からの水素含有ガスを用いて発電する燃料電池と、を備える。
第15の発明の水素生成装置の運転方法は、炭化水素を含む原料を改質して水素含有ガスを生成する改質器と、改質器を加熱する加熱器と、を備えた水素生成装置の運転方法であって、手動起動が選択されたか確認する入力ステップと、手動起動が選択された場合に、加熱器で加熱される第1加熱量が、通常起動時に加熱器で加熱される第2加熱量より大きくなるよう制御する制御ステップと、を備える。
これにより、手動起動時において水素生成装置に入力される熱量が増加するため、触媒の適正温度への昇温速度が大きくなり、通常時よりも高速で起動できる。
第16の発明の水素生成装置の運転方法は、炭化水素を含む原料を改質して水素含有ガスを生成する改質器と、改質器を加熱する加熱器と、改質器に水を供給する水供給器と、を備えた水素生成装置の運転方法であって、改質器に水を供給する水供給ステップと、手動起動が選択されたか確認する入力ステップと、手動起動が選択された場合に、加熱器による改質器の加熱開始から水供給ステップを開始するまでの第1時間が、通常起動時に、改質器の加熱開始から水供給ステップを開始するまでの第2時間よりも短くするよう制御
するステップと、を備える。
これにより、通常起動時より早期、あるいは改質器温度が低い段階から炭化水素の水蒸気改質が開始される。水蒸気改質によりガス体積が大きくなることから、改質器より下流側の触媒への熱移動が早期に開始され、触媒の昇温を早めることができる。なお、下流側の触媒には変成触媒、メタン化触媒、選択酸化触媒が例示される。
第17の発明の水素生成装置の運転方法は、炭化水素を含む原料を改質して水素含有ガスを生成する改質器と、改質器を加熱する加熱器と、改質器に水を供給する水供給器と、を備えた水素生成装置の運転方法であって、改質器に水を供給する水供給ステップと、手動起動が選択されたか確認する入力ステップと、通常起動時に、改質器の温度が第2温度になると水供給ステップを開始し、手動起動が選択された場合に、改質器の温度が第2温度より低い第3温度になると水供給ステップを開始するよう制御するステップと、を備える。
これにより、通常起動時より早期、あるいは改質器温度が低い段階から炭化水素の水蒸気改質が開始される。水蒸気改質によりガス体積が大きくなることから、改質部位より下流側の触媒への熱移動が早期に開始され、触媒の昇温を早めることができる。また、加熱開始からの時間によらず、改質器温度により制御を行う事により、原料ガスの熱量や、外気温の変化、加熱開始前の触媒温度の差を補正でき、より早く触媒間の熱移動を開始できる。
第18の発明の水素生成装置の運転方法は、炭化水素を含む原料を改質して水素含有ガスを生成する改質器と、改質器を加熱する加熱器と、改質器に水を供給する水供給器と、を備えた水素生成装置の運転方法であって、改質器に水を供給する水供給ステップと、手動起動が選択されたか確認する入力ステップと、通常起動時に、第4流量で水供給ステップを行い、手動起動選択された場合に、第4流量より多い第5流量で水供給ステップを行うよう制御するステップと、を備える。
これにより、通常起動時より改質器での水蒸気改質反応が促進され、通常起動時よりガス体積が大きくなる。よって、改質器より相対的に低温で運転されるCO低減器、あるいは選択酸化器への熱移動が促進され、改質器より下流側の触媒の昇温を早めることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、全ての図面において、同一または相当部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する場合がある。また、全ての図面において、本実施の形態を説明するために必要となる構成要素のみを抜粋して図示しており、その他の構成要素については図示を省略している。
なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1〜3における水素生成装置の構成の一例を示すブロック図である。
図1において、水素生成装置100は、改質器1と、改質器1に原料を供給する原料供給器2と、改質器1に水を供給する水供給器3と、改質器1を加熱する加熱器4と、加熱器に空気を供給する空気供給器5と、改質器1の温度を検知する改質器温度検知器7と、加熱器4に燃料を供給する燃料供給器10と、改質器1が生成する水素含有ガス中のCOを低減するCO低減器12と、CO低減器12の温度を検知するCO低減器温度検知器13と、CO低減器に含まれる選択酸化器14と、選択酸化器14に酸素含有ガスを供給す
る酸素含有ガス供給器6と、選択酸化器の温度を検知する選択酸化器温度検知器15と、水素生成装置100を制御する制御器50と、制御器50の動作を手動で操作できる操作部51とを備える。
改質器温度検知器7と選択酸化器温度検知器15はたとえば熱電対によって構成される。
なお、加熱器4は、燃焼器とする。なお、加熱器4は、ヒーターまたは触媒燃焼器であってもよい。
改質器1は、原料及び水蒸気を用いて改質反応により水素含有ガスを生成する。原料は、少なくとも炭素及び水素を構成元素とする有機化合物を含み、具体的には、天然ガス、都市ガス、LPG、LNG等の炭化水素、及びメタノール、エタノール等のアルコールが例示される。都市ガスとは、ガス会社から配管を通じて各家庭等に供給されるガスをいう。
改質反応は、原料及び水蒸気から水素含有ガスが生成される反応であれば、いずれの改質反応でもよい。具体的には、水蒸気改質反応、及びオートサーマル反応が例示される。改質器1で生成された水素含有ガスは、水素供給路9を介して水素利用機器150に供給される。
原料供給器2は、原料を改質器1に供給する。原料供給器2は、たとえば、昇圧器及び流量調整弁の少なくともいずれか一方により構成される。
水供給器3は、水を改質器1に供給する。水供給器3は、水の流量を調整し、ポンプによって構成される。なお、水供給器3は、流量調整弁または、ポンプ及び流量調整弁の少なくともいずれか一方により構成されてもよい。水量の調整は水流量検知器によって行う。なお、水量調整は、ポンプの操作量に基づいて行ってもよい。
加熱器4は、改質器1を加熱する。加熱器4の燃料には、少なくとも改質器1より排出される水素含有ガスが用いられる。加熱器4に供給される水素含有ガスは、改質器1から燃料供給路11を介して加熱器4に直接供給される。なお、水素含有ガスの加熱器4への供給は水素利用機器150を経由し、水素利用機器150から排出されて加熱器4に供給されてもよいし、加熱器4において、燃料供給器10から水素含有ガスに燃料を追加して燃焼されてもよい。
空気供給器5は、加熱器4に燃焼空気を供給する。空気供給器5は、たとえば、ファン及びポンプの少なくともいずれか一方により構成される。
CO低減器12は、改質器1から出た水素含有ガス中のCOをシフト反応、酸化反応、メタン化反応により低減させる。
CO低減器温度検知器13は、CO低減器12の温度を検知する。なお、CO低減器12内部の触媒温度を直接測定することが望ましいが、検知された値から触媒温度を推定できるのであれば、CO低減器12外部、あるいは近傍に温度検知部を設置してもかまわない。CO低減器温度検知器13としては熱電対やサーミスタによって構成される。
選択酸化器14は酸化反応により、一酸化炭素を低減させる。選択酸化器14の外郭は、高温になるため耐熱性を有する材質で構成されるのが良く、たとえば、ステンレススチール等の金属からなるのが好ましい。
酸素含有ガス供給器6は、選択酸化器14に供給される酸素含有ガスを供給するものであって、たとえばブロアが挙げられる。
選択酸化器温度検知器15は、選択酸化器14の温度を検知する。なお、選択酸化器14内部の触媒温度を直接測定することが望ましいが、検知された値から触媒温度を推定できるのであれば、選択酸化器14外部、あるいは近傍に温度検知部を設置してもかまわない。選択酸化器温度検知器15としては熱電対やサーミスタで構成される。
制御器50は、水素生成装置100全体あるいは一部を制御可能な制御装置とする。制御器50は、たとえば、演算処理部(図示せず)と、制御プログラムを記憶する記憶部(図示せず)とを備える。演算処理部としては、MPU、CPUが例示される。記憶部としては、メモリが例示される。
制御器50は記憶部(図示せず)に起動時の運転パラメータ群を記憶している。制御器50は、集中制御を行う単独の制御器で構成されている。なお、制御器50は互いに協働して分散制御を行う複数の制御器で構成されていてもよい。この点は、後述の他の実施形態の制御器においても同様である。操作部51は制御器50の動作を手動で設定できる。
操作部51は装置の状態情報を表示する操作画面とともに、装置の初期設定や各種運転モードを使用者が選択・変更し設定する入力部を備えたリモコンや、装置に設置された入力操作パネルや、パソコンやスマートフォンなどの端末の通信手段を介して遠隔操作で操作できるアプリケーションなどで構成される。
以上のように、構成された水素生成装置について、以下その動作、作用を説明する。なお、以下の動作は、制御器50が水素生成装置100を制御することによって行われる。
水素生成装置100が起動すると、加熱器4における燃焼を開始する。このとき、封止器8を閉止しているが、水素供給路9から分岐して伸び、加熱器4に至る燃焼用の燃料供給路11がガス通気状態となっている。
よって、原料供給器2の動作開始により原料が改質器1に供給されると、改質器1を通過した原料は、上記燃焼用の燃料供給路11を用いて加熱器4に供給される。同時に、空気供給器5の動作開始により、燃焼用の空気が加熱器4に供給される。加熱器4において、点火電極(図示せず)により着火動作がおこなわれ、燃焼用の空気を用いて、燃料の燃焼が起こる。このようにして、加熱器4から供給される燃焼熱により、改質器1が加熱される。
次いで、水供給器3の動作開始により、改質器1に水が供給される。水の供給開始後、改質器1で生成された水素含有ガスの組成が水素利用機器150への供給に適した組成になった段階で、水素利用機器150に水素含有ガスが供給される。
水素生成装置100を停止させる場合、原料供給器2と水供給器3を停止させる。
図2は、本発明の実施の形態1における水素生成装置の手動起動が選択されたときの動作の一例を示すフローチャートである。水素生成装置において手動起動が選択されたときの起動方法について図2のフローチャートを用いて説明する。
使用者が操作部51において手動起動を選択したとき、制御器50に手動起動指令が入力される(S100)。使用者とは装置の所有者及びメンテマンを含む。
手動起動回数xと許容手動起動回数Aの大小を比較し、x<AのときS105へ移行し
、x≧AのときS102へ移行する(S101)。手動起動回数xの初期値は0であり制御器50にあらかじめ記憶されている。なお、許容手動起動回数Aは水素生成装置の構造体及び触媒の耐久性の観点からみて、手動起動による負荷が許容できる回数であり、たとえば30とする。これにより通常起動より負荷のかかる手動起動での負荷を抑制することができるため水素生成装置の耐久性を維持することができる。
S101で手動起動回数が許容手動起動回数以上のx≧Aである場合、手動起動が選択されていない場合の起動方法である通常起動と同様の起動モードに移行される。通常起動は、水素生成装置の耐久性を維持させるのに最適な起動方法である。
この場合、加熱器4において、図示されない点火装置により点火された原料ガスは燃焼用空気と共に燃焼する。原料ガスは加熱器による加熱量が第2加熱量となるように供給され、燃焼により発生した熱は、改質器1およびCO低減器12および選択酸化器14に伝わり、改質器1およびCO低減器12および選択酸化器14を昇温する。なお、同時にヒーターによる加熱を併用しても良い(S102)。ここで、第2加熱量をQ2と設定し、Q2はたとえば500Wとする。
次に水供給器3から水が供給され、改質反応が開始する(S103)。なお、水供給開始タイミングは所定の温度条件を改質器温度検知器7で検知される改質温度が所定の温度条件を満たしたときとし、所定温度は100℃とする。なお、水供給開始タイミングは、加熱開始から所定時間経過後でもよく(たとえば15分)、CO低減器温度検知器13や、選択酸化器温度検知器15が存在する場合は、CO低減器温度検知器13や、選択酸化器温度検知器15によって測定された温度に対して、あらかじめ設定した閾値に基づいて決定してもよい(たとえば110℃)。
次に酸素含有ガス供給器6から酸素含有ガスが第7流量で選択酸化器14に供給される(S104)。ここで第7流量をF7と設定し、F7とはたとえば0.7L/minとす
る。酸素含有ガス供給開始タイミングは、選択酸化器温度検知器15で検知される選択酸化器温度が所定の温度条件を満たしたときとし、所定温度はたとえば180℃とする。なお、酸素含有ガス供給開始タイミングは、加熱開始から所定時間経過後でもよい(たとえば15分)。
水素生成装置100の改質器1、CO低減器12、選択酸化器14の温度がそれぞれ所定の温度に到達し、水素生成装置100から水素利用機器150に水素が供給される。所定の温度とは、たとえば、改質温度は500℃、CO低減器温度が200℃、選択酸化器温度が150℃とする(S109)。
S101で手動起動回数が許容手動起動回数より少ないx<Aの場合、通常起動より高
速で起動できる手動起動モードに移行する。加熱器4において、図示されない点火装置により点火された原料ガスは燃焼用空気と共に燃焼する。原料ガスは加熱器による加熱量がQ2より大きい第1加熱量なるように供給され、燃焼により発生した熱は、改質器1およびCO低減器12および選択酸化器14に伝わり、改質器1およびCO低減器12および選択酸化器14を昇温する。なお、同時にヒーターによる加熱を併用してもよい(S105)。ここで、第1加熱量をQ1と設定し、Q1はたとえば700Wとする。
これにより、S102を経る通常起動モードに比べ、原料ガスが大きい加熱量で加熱器4に供給され燃焼される。加熱器4で燃焼により発生した熱は、改質器1およびCO低減器12および選択酸化器14および水供給器3、さらには水供給器下流配管に供給され、
これにより改質器1およびCO低減器12および選択酸化器14は通常起動時より大きい熱量で加熱されるので、昇温を早めることができる。
次に水供給器3から水が供給され、改質反応が開始する(S106)。なお、水供給開始タイミングは所定の温度条件を改質器温度検知器7で検知される改質温度が所定の温度条件を満たしたときとし、所定温度は100℃とする。なお、水供給開始タイミングは加熱開始から所定時間経過後でもよく(たとえば15分)、CO低減器温度検知器13や、選択酸化器温度検知器15が存在する場合は、CO低減器温度検知器13や、選択酸化器温度検知器15によって測定された温度に対して、あらかじめ設定した閾値に基づいて決定してもよい(たとえば110℃)。
次に酸素含有ガス供給器6から酸素含有ガスがF7より多い第8流量で選択酸化器14に供給される(S107)。ここで第8流量をF8と設定し、F8はたとえば1.0L/
minとする。酸素含有ガス供給開始タイミングは、選択酸化器温度検知器15で検知される選択酸化器温度が所定の温度条件を満たしたときとし、所定温度はたとえば180℃とする。なお、酸素含有ガス供給開始タイミングは、加熱開始から所定時間経過後でもよい(たとえば15分)。
選択酸化触媒では酸素量は水素含有ガス中の一酸化炭素量に対応する量が供給されており、水素の酸化反応が過剰に行われないように制御されている。通常起動時に対し、酸素含有ガスが増量されることにより、選択酸化器14での水素の酸化反応が促進され、反応熱により触媒が加熱される為、S104に比べ、選択酸化器14の昇温が早くなる。
次に手動起動回数xに1を加算する(S108)。水素生成装置100の改質器1、CO低減器12、選択酸化器14の温度がそれぞれ所定の温度に到達し、水素生成装置100から水素利用機器150に水素が供給される。所定の温度とは、たとえば、改質温度は500℃、CO低減器温度が200℃、選択酸化器温度が150℃とする(S109)。
これにより、手動起動時において水素生成装置に入力される熱量が増加するため、触媒の適正温度への昇温速度が大きくなり、通常時よりも高速で起動できる。
図3は本発明の実施の形態1における水素生成装置の制御パラメータ変更動作の一例を示すフローチャートである。
S105の加熱量とS107の酸素含有ガス供給量は、図3のフローチャートの通り変更されても良く、本フローはS101以下の手動起動モードに移行した場合において、S105以下と同時に進行しても良い。改質器1や選択酸化器14の温度に基づいて加熱量や酸素含有ガスの供給量を決定する。
まず、初期値として原料供給器2からの原料ガス供給量がQ1に、酸素含有ガス供給器6の酸素含有ガス供給量がF8にそれぞれ設定される(S111)。
改質器1の温度が第1温度以上なった場合にS113に移行する。条件を充たさない場合、S114に移行する(S112)。第1温度とは改質器が水蒸気改質反応を開始できる温度をいい、これをT1と設定し、T1はたとえば250℃とする。
改質器1の温度がT1以上である場合、制御器50は加熱器4で燃焼される加熱量をQ1より小さい第3加熱量に制御する(S113)。これにより、通常起動時に比べ高い加熱量で加熱し続ける期間を制限することができるので、通常起動時に比べ高い加熱量で加熱することによる改質器1の過昇温、および水素生成装置100の構造体が過熱されるこ
とによる熱的損傷、さらには火炎長が通常起動時と異なることによって生じる、加熱部位の変化による性能低下を抑制できる。ここで、第3加熱量をQ3と設定し、Q3はたとえば400Wとする。
なお、Q3がQ2より大きい場合、構造体や触媒の過昇温を抑えつつ、通常起動よりも速い起動が可能となる。Q3がQ2と等しい場合、高温域での昇温速度を通常起動と同等にすることができるため、構造体内部で温度分布ができることにより生じる応力からのダメージを抑えることができる。Q3がQ2より小さい場合(たとえば400W)、構造体や触媒の過昇温を抑制でき温度の制御性を向上させることができる。
次に選択酸化器14の温度が第6温度以上となった場合にS115に移行する。条件を充たさない場合、S116に移行する(S114)。ここで、第6温度をT6と設定し、T6はたとえば180℃とする。
選択酸化器14の温度がT6以上である場合、制御器50は酸素含有ガス供給器6から供給される酸素含有ガス量をF8より少ない第9流量に制御する(S115)。ここで、第9流量をF9と設定し、F9はたとえば0.8L/minとする。
これにより、選択酸化器14の温度が充分上がった時点で、選択酸化器14に供給される酸素含有ガス量が低下し、選択酸化触媒上での水素含有ガス中の水素の酸化反応が抑制され、酸化反応による水素の減少を低減できる。そのため、水素含有ガス中の水素濃度が上昇し、水素利用機器への水素供給量を増加させることが出来、同時に酸化反応による選択酸化器14の過熱を防ぐことができる。ところで、選択酸化器14が過熱されると酸化反応のみならず、二酸化炭素のメタン化反応も進行するが、この反応は発熱反応であり、反応によって、加速度的に選択酸化器14の温度が上昇し、いわゆる温度暴走状態となる。
温度暴走状態となると、水素含有ガス中の水素が二酸化炭素により消費され、水素濃度が低下するのみならず、選択酸化触媒が熱劣化するという問題がある。本ステップの実行により、水素の酸化反応を抑制するのみならず、上記の二酸化炭素のメタン化反応も抑制できるので、選択酸化触媒の熱劣化の抑制という効果を奏する。
なお、F9がF7より大きい場合(たとえば0.8L/min)、構造体や触媒の過昇
温を抑えつつ、通常起動よりも速い起動が可能となる。F9がF7と等しい場合、触媒の過昇温を抑えつつ、水素含有ガスの酸化による効率低下を抑制することができる。F9がF7より小さい場合(たとえば0.6L/min)、構造体や触媒の過昇温を抑制でき温
度の制御性を向上させることができる。
全パラメータが初期状態から変更されているかを判定し、変更されている場合はパラメータ変更完了し、変更されていない場合はS112に移行する(S116)。
本実施例では手動起動が選択された場合の動作を説明したが、手動起動が選択されていない場合は、上述の通常起動モードでの運転が行われ水素利用機器の需要に応じて自動で起動する。なお、水素利用機器の過去の運転パターンに基づいて需要が増加すると想定される時間に水素が供給できるよう自動的に前もって起動させてもよい。
(変形例)
上述の第1の実施の形態では、パラメータ変更動作を改質温度および選択酸化器温度に基づいて行っているが、本変形例は、パラメータ変更動作において、改質器温度、あるいは選択酸化器によらず、加熱開始からの時間によって制御を行う。それ以外の点は、第1
の実施の形態と同様の構成であるので、同一の符号及び用語を付して、その説明を省略する。
図4は本発明の実施の形態1の変形例における水素生成装置の制御パラメータ変更動作の一例を示すフローチャートである。本フローは図3に示した第1の実施の形態のS112をS122に、S114をS124に置換したものである。 その他のステップは第1の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
(S122)加熱器4の加熱開始から第1時間以上経過した場合にS113に移行する。条件を充たさない場合、S124に移行する。ここで、第1時間をt1と設定し、t1とはたとえば10分とする。
(S124)加熱器4の加熱開始から第6時間以上経過した場合にS115に移行する。条件を充たさない場合、S116に移行する。ここで、第6時間をt6と設定し、t6とはたとえば15分とする。
これにより、改質器温度検知器7と、酸素含有ガス供給器6が故障等により機能しなかったとしても、水素生成装置100の昇温を早めることができる。
(実施の形態2)
本実施形態における水素生成装置の構成も図1となる。
図5は、本発明の実施の形態2における水素生成装置の手動起動が選択されたときの動作の一例を示すフローチャートである。
水素生成装置において手動起動が選択された場合の起動方法について図5のフローチャートを用いて説明する。
使用者が操作部51において手動起動を選択したとき、制御器50に手動起動指令が入力される(S200)。使用者とは装置の所有者及びメンテマンを含む。
手動起動回数xと許容手動起動回数Aの大小を比較し、x<AのときS206へ移行し
、x≧AのときS202へ移行する(S201)。手動起動回数xの初期値は0であり制御器50にあらかじめ記憶されている。なお、許容手動起動回数Aは水素生成装置の構造体及び触媒の耐久性の観点からみて、手動起動による負荷が許容できる回数であり、たとえば30とする。これにより通常起動より負荷のかかる手動起動での負荷を抑制することができるため水素生成装置の耐久性を維持することができる。
S201で手動起動回数が許容手動起動回数以上のx≧Aである場合、手動起動が選択されていない場合の起動方法である通常起動と同様の起動モードに移行される。通常起動は、水素生成装置の耐久性を維持させるのに最適な起動方法である。この場合、加熱器4において、図示されない点火装置により点火された原料ガスは燃焼用空気と共に燃焼する。燃焼により発生した熱は、改質器1およびCO低減器12および選択酸化器14に伝わり、改質器1およびCO低減器12および選択酸化器14を昇温する。なお、同時にヒーターによる加熱を併用しても良い(S202)。
改質器1が、第2温度となっていることを改質器温度検知器7で検知した後に(S203)、水供給器3から水が第1流量にて供給され、改質反応が開始する(S204)。なお、CO低減器温度検知器13や、選択酸化器温度検知器15が存在する場合は、CO低減器温度検知器13や、選択酸化器温度検知器15によって測定された温度に対し、あらかじめ閾値を設定し、水供給を開始する。ここで第2温度をT2と設定し、T2はたとえ
ば250℃とする。ここで、第1流量をF1と設定し、F1はたとえば3ml/minと
する。
選択酸化器14が所定の温度に到達したことが選択酸化器温度検知器15で検知された場合に、酸素含有ガス供給器6から酸素含有ガスがF7で選択酸化器14に供給される(S205)。F7とはたとえば0.7L/minとする。
水素生成装置100の改質器1、CO低減器12、選択酸化器14の温度がそれぞれ所定の温度に到達し、水素生成装置100から水素利用機器150に水素が供給される。所定の温度とは、たとえば、改質温度は500℃、CO低減器温度が200℃、選択酸化器温度が150℃とする(S211)。
S201で手動起動回数が許容手動起動回数より少ないx<Aの場合、通常起動より高
速で起動できる手動起動モードに移行する。加熱器4において、図示されない点火装置により点火された原料ガスは燃焼用空気と共に燃焼する。燃焼により発生した熱は、改質器1およびCO低減器12および選択酸化器14に伝わり、改質器1およびCO低減器12および選択酸化器14を昇温する。なお、同時にヒーターによる加熱を併用してもよい(S206)。
改質器1が、T2より低い第3温度以上となっていることを改質器温度検知器7で検知すると(S207)、水供給器3からF1より少ない第2流量にて供給され、改質反応が開始する(S208)。なお、CO低減器温度検知器13や、選択酸化器温度検知器15が存在する場合は、CO低減器温度検知器13や、選択酸化器温度検知器15によって測定された温度に対し、あらかじめ閾値を設定し、水供給を開始しても良い。ここで第3温度をT3と設定し、T3はたとえば、200℃とする。また、ここで、第2流量をF2と設定し、F2はたとえば、2ml/minとする。
これにより、S203に比べ、早期に水供給を開始できる。供給された水と原料ガスは改質器1にて、水蒸気改質反応を起こし、原料ガスは改質ガスとなり体積が増加し、下流側にあるCO低減器12及び選択酸化器14を流通する。改質器1での水蒸気改質反応はCO低減器12及び選択酸化器14での反応より温度が高いので、改質ガスからCO低減器12及び選択酸化器14に熱移動が生じる。この移動熱量は、流通するガス量が多いと流速が大きくなり、熱伝達が促進される。よって、改質器1より下流側に存在するCO低減器12、選択酸化器14への改質器1からの熱移動が促進される為、これらの昇温を早めることができる。
また、S204に比べ、水の流量を下げることで、水蒸気改質反応による改質ガスに含まれる水蒸気量が小さくなり改質ガスの露点が低下するので、下流側のCO低減器12、選択酸化器14内の触媒への結露を抑制することが出来、触媒の耐久性低下を抑制できる。なお、水蒸気改質反応は改質器1内の改質触媒が好適な温度(250℃以上、好ましくは350℃以上)になることにより促進される為、本ステップはS105で示した加熱器4への加熱量増加と組み合わせる事により、さらに高い効果が得られる。
次に酸素含有ガス供給器6から酸素含有ガスがF7より多いF8で選択酸化器14に供給される(S208)。F8とはたとえば1.0L/minとする。酸素含有ガス供給開
始タイミングは、選択酸化器温度検知器15で検知される選択酸化器温度が所定の温度条件を満たしたときとし、所定温度はたとえば180℃とする。なお、酸素含有ガス供給開始タイミングは、加熱開始から所定時間経過後でもよい(たとえば15分)。
選択酸化触媒では酸素量は水素含有ガス中の一酸化炭素量に対応する量が供給されており、水素の酸化反応が過剰に行われないように制御されている。通常起動時に対し、酸素
含有ガスが増量されることにより、選択酸化器14での水素の酸化反応が促進され、反応熱により触媒が加熱される為、S205に比べ、選択酸化器14の昇温が早くなる。
次に手動起動回数xに1を加算する(S210)。水素生成装置100の改質器1、CO低減器12、選択酸化器14の温度がそれぞれ所定の温度に到達し、水素生成装置100から水素利用機器150に水素が供給される。所定の温度とは、たとえば、改質温度は500℃、CO低減器温度が200℃、選択酸化器温度が150℃とする(S211)。
これにより、通常起動時より早期、あるいは改質器温度が低い段階から炭化水素の水蒸気改質が開始される。水蒸気改質によりガス体積が大きくなることから、改質部位より下流側の触媒への熱移動が早期に開始され、触媒の昇温を早めることができる。
図6は本発明の実施の形態2における水素生成装置の制御パラメータ変更動作の一例を示すフローチャートである。
S208の水供給量とS209の酸素含有ガス供給量は、図6のフローチャートの通り変更されても良く、本フローはS201以下の手動起動モードに移行した場合において、S206以下と同時に進行し、改質器1や選択酸化器14の温度に基づいて酸素含有ガスの供給量を決定する。
まず、初期値として水供給器3からの水供給量がF2に、酸素含有ガス供給器6の酸素含有ガス供給量がF8にそれぞれ設定される(S221)。
CO低減器12の温度が第4温度以上になった場合にS223に移行する。条件を充たさない場合、S224に移行する(S222)。ここで第4温度をT4と設定し、T4はたとえば150℃とする。
CO低減器12の温度がT4以上になった場合、制御器50は水供給器3からの水供給量をF2より多い第3流量に制御する(S223)。ここで第3流量をF3と設定し、F3はたとえば1ml/minとする。
これにより、通常起動時に比べ、少ない水量で水蒸気改質反応を行うことによる水素生成量の低下を抑制するとともに、低水量で発生する触媒表面への炭素析出を抑制できる。また、水量が増加することにより、供給された水と原料ガスは改質器1にて、水蒸気改質反応を起こし、原料ガスは改質ガスとなり体積が増加し、下流側にあるCO低減器12及び選択酸化器14を流通する。
改質器1での水蒸気改質反応はCO低減器12及び選択酸化器14での反応より温度が高いので、改質ガスからCO低減器12及び選択酸化器14に熱移動が生じる。この移動熱量は、流通するガス量が多いと流速が大きくなり、熱伝達が促進される。よって、改質器1より下流側に存在するCO低減器12、選択酸化器14への改質器1からの熱移動が促進される為、これらの昇温を早めることができる。
なお、F3がF1より大きい場合(たとえば4ml/min)、改質反応後のガス量が
通常起動より多くなるため、CO低減器への伝熱を大きくでき触媒の昇温速度を大きくすることができる。F3がF1と等しい場合、水量過多で起こる触媒の水濡れによる劣化や、水不足による改質触媒上での炭素析出を抑え触媒の性能を維持することができる。F3がF1より小さい場合(たとえば2.5ml/min)、水の蒸発に使用される熱量を小
さくでき、構造体や触媒に与える熱量を大きくできるため水素生成装置の昇温速度を大きくすることができる。
次に選択酸化器14の温度がT6以上となった場合にS225に移行する。条件を充た
さない場合、S226に移行する(S224)。
選択酸化器14の温度がT6以上である場合、制御器50は酸素含有ガス供給器6から供給される酸素含有ガス量をF8より少ないF9に制御する(S225)。
これにより、選択酸化器14の温度が充分上がった時点で、選択酸化器14に供給される酸素含有ガス量が低下し、選択酸化触媒上での水素含有ガス中の水素の酸化反応が抑制され、酸化反応による水素の減少を低減できる。そのため、水素含有ガス中の水素濃度が上昇し、水素利用機器への水素供給量を増加させることが出来、同時に酸化反応による選択酸化器14の過熱を防ぐことができる。
ところで、選択酸化器14が過熱されると酸化反応のみならず、二酸化炭素のメタン化反応も進行するが、この反応は発熱反応であり、反応によって、加速度的に選択酸化器14の温度が上昇し、いわゆる温度暴走状態となる。温度暴走状態となると、水素含有ガス中の水素が二酸化炭素により消費され、水素濃度が低下するのみならず、選択酸化触媒が熱劣化するという問題がある。本ステップの実行により、水素の酸化反応を抑制するのみならず、上記の二酸化炭素のメタン化反応も抑制できるので、選択酸化触媒の熱劣化の抑制という効果を奏する。
なお、F9がF7(たとえば0.7L/min)より大きい場合(たとえば0.8L/min)、構造体や触媒の過昇温を抑えつつ、通常起動よりも速い起動が可能となる。F9がF7と等しい場合、触媒の過昇温を抑えつつ、水素含有ガスの酸化による効率低下を抑制することができる。F9がF7より小さい場合(たとえば0.6L/min)、構造体
や触媒の過昇温を抑制でき温度の制御性を向上させることができる。
全パラメータが初期状態から変更されているかを判定し、変更されている場合はパラメータ変更完了し、変更されていない場合はS222に移行する(S226)。本実施例では手動起動が選択された場合の動作を説明したが、手動起動が選択されていない場合は、上述の通常起動モードでの運転が行われ水素利用機器の需要に応じて自動で起動させる。なお、水素利用機器の過去の運転パターンに基づいて需要が増加すると想定される時間に水素が供給できるよう自動的に前もって起動させてもよい。
なお、T2とT3を同等とした場合においても、手動起動の場合は水供給量が少なく、水蒸発に使用される熱量が少なくなり、その分の熱を構造体や触媒温度上昇に利用することができ、水素生成装置の昇温を早めることができる。
なお、本実施形態に第1の実施の形態での加熱量増加を組み合わせるとよりよい効果が得られる。
(変形例1)
上述の第2の実施の形態では、パラメータ変更動作をCO低減器温度および選択酸化器温度に基づいて行っているが、本変形例は、パラメータ変更動作において、CO低減器温度、あるいは選択酸化器によらず、加熱開始からの時間によって制御を行う。それ以外の点は、実施の形態2と同様の構成であるので、同一の符号及び用語を付して、その説明を省略する。
図7は、本発明の実施の形態2の変形例1における水素生成装置の制御パラメータ変更動作の一例を示すフローチャートである。
本フローは図6に示した第2の実施の形態のS222をS232に、S224をS23
4に置換したものである。 その他のステップは第2の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
(S232)加熱器4の加熱開始から第4時間以上経過した場合にS223に移行する。条件を充たさない場合、S234に移行する。ここで第4時間をt4と設定し、t4はたとえば15分とする。
(S234)加熱器4の加熱開始からt6以上経過した場合にS225に移行する。条件を充たさない場合、S226に移行する。
これにより、改質器温度検知器7と、酸素含有ガス供給器6が故障等により機能しなかったとしても、水素生成装置100の昇温を早めることができる。
(変形例2)
上述の第2の実施の形態では、手動起動が選択された場合の起動方法について、水供給開始タイミングを改質器の温度に基づいて制御を行っているが、本変形例は、水供給開始タイミングを加熱開始後の経過時間に基づいて制御を行う点であり、それ以外の点は、第2の実施の形態と同様の構成であるので、同一の符号及び用語を付して、その説明を省略する。
図8は、本発明の実施の形態2の変形例2における水素生成装置の手動起動が選択されたときの動作の一例を示すフローチャートである。
本フローは図5に示した実施の形態2のステップ203をS233に、S207をS237に置換したものである。 その他のステップは実施の形態2と同様であるので説明を省略する。
(S233)加熱器4の加熱開始から第3時間以上経過した場合にS204に移行する。ここで、第3時間をt3と設定し、t3とはたとえば10分とする。
(S237)加熱器4の加熱開始からt3より短い第2時間以上経過した場合にS208に移行する。ここで、第2時間をt2と設定し、t2はたとえば7分とする。
これにより、改質器温度検知器7が故障等により機能しなかったとしても、水素生成装置100の昇温を早めることができる。
なお、制御パラメータ変更方法については、変形例1のようにCO低減器温度、あるいは選択酸化器によらず、燃焼開始からの時間によって制御を行ってもよい。
なお、t2とt3を同等とした場合においても、手動起動の場合は水供給量が少なく、水蒸発に使用される熱量が少なくなり、その分の熱を構造体や触媒温度上昇に利用することができ、水素生成装置の昇温を早めることができる。
(実施の形態3)
本実施形態における水素生成装置の構成も図1となる。

図9は、本発明の実施の形態3における水素生成装置の手動起動が選択されたときの動作の一例を示すフローチャートである。
水素生成装置において手動起動が選択された場合の起動方法について図9のフローチャートを用いて説明する。
使用者が操作部51において手動起動を選択したとき、制御器50に手動起動指令が入力される(S300)。使用者とは装置の所有者及びメンテマンを含む。
手動起動回数xと許容手動起動回数Aの大小を比較し、x<AのときS305へ移行し
、x≧AのときS302へ移行する(S301)。手動起動回数xの初期値は0であり制御器50にあらかじめ記憶されている。なお、許容手動起動回数Aは水素生成装置の構造体及び触媒の耐久性の観点からみて、手動起動による負荷が許容できる回数であり、たとえば30とする。これにより通常起動より負荷のかかる手動起動での負荷を抑制することができるため水素生成装置の耐久性を維持することができる。
S301で手動起動回数が許容手動起動回数以上のx≧Aである場合、手動起動が選択されていない場合の起動方法である通常起動と同様の起動モードに移行される。通常起動は、水素生成装置の耐久性を維持させるのに最適な起動方法である。この場合、加熱器4において、図示されない点火装置により点火された原料ガスは燃焼用空気と共に燃焼する。燃焼により発生した熱は、改質器1およびCO低減器12および選択酸化器14に伝わり、改質器1およびCO低減器12および選択酸化器14を昇温する。なお、同時にヒーターによる加熱を併用しても良い(S302)。
次に水供給器3から水が供給され、改質反応が開始する(S303)。なお、水供給開始タイミングは所定の温度条件を改質器温度検知器7で検知される改質温度が所定の温度条件を満たしたときとし、所定温度は100℃とする。なお、水供給開始タイミングは、加熱開始から所定時間経過後でもよく(たとえば15分)、CO低減器温度検知器13や、選択酸化器温度検知器15が存在する場合は、CO低減器温度検知器13や、選択酸化器温度検知器15によって測定された温度に対して、あらかじめ設定した閾値に基づいて決定してもよい(たとえば110℃)。
次に酸素含有ガス供給器6から酸素含有ガスがF7で選択酸化器14に供給される(S304)。F7とはたとえば0.7L/minとする。酸素含有ガス供給開始タイミング
は、選択酸化器温度検知器15で検知される選択酸化器温度が所定の温度条件を満たしたときとし、所定温度はたとえば180℃とする。なお、酸素含有ガス供給開始タイミングは、加熱開始から所定時間経過後でもよい(たとえば15分)。
水素生成装置100の改質器1、CO低減器12、選択酸化器14の温度がそれぞれ所定の温度に到達し、水素生成装置100から水素利用機器150に水素が供給される。所定の温度とは、たとえば、改質温度は500℃、CO低減器温度が200℃、選択酸化器温度が150℃とする(S309)。
S301で手動起動回数が許容手動起動回数より少ないx<Aの場合、通常起動より高
速で起動できる手動起動モードに移行する。加熱器4において、図示されない点火装置により点火された原料ガスは燃焼用空気と共に燃焼する。燃焼により発生した熱は、改質器1およびCO低減器12および選択酸化器14に伝わり、改質器1およびCO低減器12および選択酸化器14を昇温する。なお、同時にヒーターによる加熱を併用しても良い(S305)。
次に水供給器3から水が第4流量より多い第5流量で供給され、改質反応が開始する(S306)。ここで、第4流量をF4と設定し、F4はたとえば3ml/minとする。
また、ここで、第5流量をF5と設定し、F5はたとえば5ml/minとする。
これにより、通常起動時であるS303に比べ、水供給量が多くなる。供給された水と原料ガスは改質器1にて、水蒸気改質反応を起こし、原料ガスは改質ガスとなり体積が増
加し、下流側にあるCO低減器12及び選択酸化器14を流通する。改質器1での水蒸気改質反応はCO低減器12及び選択酸化器14での反応より温度が高いので、改質ガスからCO低減器12及び選択酸化器14に熱移動が生じる。
この移動熱量は、流通するガス量が多いと流速が大きくなり、熱伝達が促進される。水量が多いと水蒸気改質反応が促進され改質ガス量が増加し、流速が増加し熱伝達が促進される。よって、改質器1より下流側に存在するCO低減器12、選択酸化器14への改質器1からの熱移動が促進される為、これらの昇温を早めることができる。したがってS306ではS303に比べ、改質器1より下流側に存在するCO低減器12、選択酸化器14への改質器1からの熱移動が促進される為、これらの昇温を早めることができる。
なお、水供給開始タイミングは所定の温度条件を改質器温度検知器7で検知される改質温度が所定の温度条件を満たしたときとし、所定温度は100℃とする。なお、水供給開始タイミングは、加熱開始から所定時間経過後でもよく(たとえば15分)、CO低減器温度検知器13や、選択酸化器温度検知器15が存在する場合は、CO低減器温度検知器13や、選択酸化器温度検知器15によって測定された温度に対して、あらかじめ設定した閾値に基づいて決定してもよい(たとえば110℃)。
次に酸素含有ガス供給器6から酸素含有ガスがF7より多いF8で選択酸化器14に供給される(S307)。F8とはたとえば1.0L/minとする。酸素含有ガス供給開
始タイミングは、選択酸化器温度検知器15で検知される選択酸化器温度が所定の温度条件を満たしたときとし、所定温度はたとえば180℃とする。なお、酸素含有ガス供給開始タイミングは、加熱開始から所定時間経過後でもよい(たとえば15分)。
選択酸化触媒では酸素量は水素含有ガス中の一酸化炭素量に対応する量が供給されており、水素の酸化反応が過剰に行われないように制御されている。通常起動時に対し、酸素含有ガスが増量されることにより、選択酸化器14での水素の酸化反応が促進され、反応熱により触媒が加熱される為、S304に比べ、選択酸化器14の昇温が早くなる。
手動起動回数xに1を加算する(S308)。水素生成装置100の改質器1、CO低減器12、選択酸化器14の温度がそれぞれ所定の温度に到達し、水素生成装置100から水素利用機器150に水素が供給される。所定の温度とは、たとえば、改質温度は500℃、CO低減器温度が200℃、選択酸化器温度が150℃とする(S309)。
これにより、通常起動時より改質器での水蒸気改質反応が促進され、通常起動時よりガス体積が大きくなる。よって、改質器より相対的に低温で運転されるCO低減器、あるいは選択酸化器への熱移動が促進され、改質器より下流側の触媒の昇温を早めることができる。
図10は本発明の実施の形態3における水素生成装置の制御パラメータ変更動作の一例を示すフローチャートである。
S306の水供給量とS307の酸素含有ガス供給量は、図10のフローチャートの通り変更されても良く、本フローはS301以下の手動起動モードに移行した場合において、S305以下と同時に進行し、改質器1や選択酸化器14の温度に応じて、水供給量や酸素含有ガスの供給量を決定する。
まず、初期値として水供給器3からの水供給量がF5に、酸素含有ガス供給器6の酸素含有ガス供給量がF8にそれぞれ設定される(S311)。CO低減器12の温度が第5温度以上になった場合にS313に移行する。条件を充たさない場合、S314に移行す
る(S312)。ここで、第5温度をT5と設定し、T5はたとえば100℃とする。
CO低減器12の温度がT5以上である場合、制御器50は水供給器3からの水供給量をF5より小さい第6流量に制御する。(S313)。ここで、第6流量をF6と設定し、F6はたとえば3ml/minとする。
これにより、充分に下流側のCO低減器12の温度が上がった後に、水供給量を低下させる。よって、過剰な水蒸気発生に使用される熱量を抑制することができるため、水量を変更しない場合に対し、水素生成装置100の熱効率を高めることができる。
選択酸化器14の温度がT6以上である場合、制御器50は酸素含有ガス供給器6から供給される酸素含有ガス量をF8より少ないF9に制御する(S315)。
これにより、選択酸化器14の温度が充分上がった時点で、選択酸化器14に供給される酸素含有ガス量が低下し、選択酸化触媒上での水素含有ガス中の水素の酸化反応が抑制され、酸化反応による水素の減少を低減できる。そのため、水素含有ガス中の水素濃度が上昇し、水素利用機器への水素供給量を増加させることが出来、同時に酸化反応による選択酸化器14の過熱を防ぐことができる。
ところで、選択酸化器14が過熱されると酸化反応のみならず、二酸化炭素のメタン化反応も進行するが、この反応は発熱反応であり、反応によって、加速度的に選択酸化器14の温度が上昇し、いわゆる温度暴走状態となる。温度暴走状態となると、水素含有ガス中の水素が二酸化炭素により消費され、水素濃度が低下するのみならず、選択酸化触媒が熱劣化するという問題がある。本ステップの実行により、水素の酸化反応を抑制するのみならず、上記の二酸化炭素のメタン化反応も抑制できるので、選択酸化触媒の熱劣化の抑制という効果を奏する。
なお、F9がF7より大きい場合(たとえば0.9L/min)、構造体や触媒の過昇
温を抑えつつ、通常起動よりも速い起動が可能となる。F9がF7と等しい場合、触媒の過昇温を抑えつつ、水素含有ガスの酸化による効率低下を抑制することができる。F9がF7より小さい場合(たとえば0.6L/min)、構造体や触媒の過昇温を抑制でき温
度の制御性を向上させることができる。
全パラメータが初期状態から変更されているかを判定し、変更されている場合はパラメータ変更完了し、変更されていない場合はS322に移行する(S326)。
本実施例では手動起動が選択された場合の動作を説明したが、手動起動が選択されていない場合は、上述の通常起動モードでの運転が行われ水素利用機器の需要に応じて自動で起動する。なお、水素利用機器の過去の運転パターンに基づいて需要が増加すると想定される時間に水素が供給できるよう自動的に前もって起動させてもよい。
なお、本実施形態に第1の実施の形態での加熱量増加を組み合わせるとよりよい効果が得られる。
(変形例)
上述の第3の実施の形態では、パラメータ変更動作をCO低減器温度および選択酸化器温度に基づいて行っているが、本変形例は、パラメータ変更動作において、CO低減器温度、あるいは選択酸化器によらず、加熱開始からの時間によって制御を行う。それ以外の点は、第3の実施の形態と同様の構成であるので、同一の符号及び用語を付して、その説明を省略する。
図11は本発明の実施の形態3の変形例における水素生成装置の制御パラメータ変更動作の一例を示すフローチャートである。
本フローは図10に示した第3の実施の形態のS312をS322に、S314をS324に置換したものである。その他のステップは第3の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
(S322)加熱器4の加熱開始から第5時間以上経過した場合にS313に移行す
る。条件を充たさない場合、S324に移行する。ここで第5時間をt5と設定し、t5はたとえば15分とする。
(S314)加熱器4の加熱開始からt6以上経過した場合にS315に移行する。条件を充たさない場合、S316に移行する。
これにより、改質器温度検知器7と、酸素含有ガス供給器6が故障等により機能しなかったとしても、水素生成装置100の昇温を早めることができる。
(実施の形態4)
本実施形態の燃料電池システムは、第1〜3の実施の形態のいずれかの水素生成装置と、水素生成装置より供給される水素含有ガスを用いて発電する燃料電池とを備える。
図12は、本発明の実施の形態4における燃料電池システムの構成の一例を示すブロック図である。図12に示す例では、本実施形態の燃料電池システム200は、図1の水素生成装置100と、燃料電池151とを備える。
本実施形態の燃料電池システム200において、燃料電池151以外の構成は、第1〜3の実施の形態の水素生成装置と同様に構成できる。よって、図12と図1とで共通する構成要素については、同一の符号及び用語を付して、その説明を省略する。
燃料電池151は、水素生成装置より供給される水素含有ガスを用いて発電する。燃料電池151は、高分子電解質形燃料電池(PEFC)とする。なお、燃料電池151は固体酸化物形燃料電池、りん酸形燃料電池等を用いることができ、これらの構成はいずれも公知である。よって、燃料電池151の構成の詳細な説明を省略する。なお、燃料電池151が、固体酸化物形燃料電池であるときは、改質器1と燃料電池151が一体化された内部改質型の固体酸化物形燃料電池とする。
これにより、使用者が手動起動を選択していない通常起動の場合は水素生成装置の構造体や触媒への負荷の少ない起動を行うため、燃料電池システムの耐久性が維持でき、且つ、使用者が手動起動を選択した場合は起動時間を早めることができるため、使用者の不満を解消し商品性を向上させることができる。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明は、使用者が手動起動を選択していない通常起動の場合は水素生成装置の構造体や触媒への負荷の少ない起動を行うため、装置の耐久性が維持でき、且つ、使用者が手動起動を選択した場合は起動時間を早めることができるため、使用者の不満を解消し商品性
を向上させることができるので、水素生成装置及び燃料電池システムに利用できる。
1 改質器
2 原料供給器
3 水供給器
4 加熱器
5 空気供給器
6 酸素含有ガス供給器
7 改質器温度検知器
8 封止器
9 水素供給路
10 燃料供給器
11 燃料供給路
12 CO低減器
13 CO低減器温度検知器
14 選択酸化器
15 選択酸化器温度検知器
50 制御器
51 操作部
100 水素生成装置
150 水素利用機器
151 燃料電池
200 燃料電池システム

Claims (18)

  1. 炭化水素を含む原料を改質して水素含有ガスを生成する改質器と、
    前記改質器を加熱する加熱器と、
    手動起動が選択された場合に、前記加熱器で加熱される第1加熱量が、通常起動時に前記加熱器で加熱される第2加熱量より大きくなるよう制御する制御器と、
    を備えた、水素生成装置。
  2. 前記改質器の温度を検知する改質器温度検知器を備え、
    前記制御器は、前記手動起動が選択された場合に、前記改質器温度検知器によって検知される改質温度が第1温度以上となった場合又は前記加熱器の加熱開始から第1時間経過した場合に、前記加熱器で加熱される加熱量が、前記第1加熱量より低い第3加熱量となるよう制御する、請求項1に記載の水素生成装置。
  3. 炭化水素を含む原料を改質して水素含有ガスを生成する改質器と、
    前記改質器を加熱する加熱器と、
    前記改質器に水を供給する水供給器と、
    手動起動が選択された場合に、前記改質器の加熱開始から前記水供給器から前記改質器への水供給を開始するまでの第2時間が、通常起動時に、前記改質器の加熱開始から前記水供給器から前記改質器への水供給を開始するまでの第3時間よりも短くなるよう制御する制御器と、を備えた、水素生成装置。
  4. 炭化水素を含む原料を改質して水素含有ガスを生成する改質器と、
    前記改質器を加熱する加熱器と、
    前記改質器に水を供給する水供給器と、
    前記改質器の温度を検知する改質器温度検知器と、
    通常起動時に、前記改質器温度検知器によって検知される改質温度が第2温度になると前記改質器への水供給を開始し、手動起動が選択された場合に、改質温度が前記第2温度より低い第3温度になると前記改質器への水供給を開始するよう制御する制御器と、
    を備えた水素生成装置。
  5. 前記制御器は、通常起動時に、第1流量で前記改質器へ水を供給し、前記手動起動が選択された場合に、前記第1流量より少ない第2流量で前記改質器へ水を供給するよう制御する、請求項3又は4に記載の水素生成装置。
  6. 前記改質器が生成する水素含有ガス中の一酸化炭素を低減するCO低減器と、
    前記CO低減器の温度を検知するCO低減器温度検知器と、を備え、
    前記制御器は、前記手動起動が選択された場合に、前記CO低減器温度検知器によって検知されるCO低減器温度が第4温度以上となった場合又は前記加熱器の加熱開始から第4時間経過した場合に、前記第1流量より多い第3流量で前記改質器へ水を供給するよう制御する、請求項5に記載の水素生成装置。
  7. 炭化水素を含む原料を改質して水素含有ガスを生成する改質器と、
    前記改質器を加熱する加熱器と、
    前記改質器に水を供給する水供給器と、
    通常起動時に、第4流量で前記改質器へ水を供給し、手動起動が選択された場合に、前記第4流量より多い第5流量で前記改質器へ水を供給するよう制御する制御器と、
    を備えた、水素生成装置。
  8. 前記改質器が生成する水素含有ガス中の一酸化炭素を低減するCO低減器と、
    前記CO低減器の温度を検知するCO低減器温度検知器と、を備え、
    前記制御器は、前記手動起動が選択された場合に、前記CO低減器温度検知器によって検知されるCO低減器温度が第5温度以上となった場合又は前記加熱器の加熱開始から第5時間経過した場合に、前記第5流量より少ない第6流量で前記改質器へ水を供給するよう制御する、請求項7に記載の水素生成装置。
  9. 前記CO低減器は、前記改質器が生成する水素含有ガス中の一酸化炭素を酸化反応により低減する選択酸化器を含み、
    前記選択酸化器に酸素含有ガスを供給する酸素含有ガス供給器を備え、
    前記制御器は、通常起動時に、第7流量で前記選択酸化器へ酸素含有ガスを供給し、前記手動起動が選択された場合に、前記第7流量より多い第8流量で前記選択酸化器へ酸素含有ガスを供給するよう制御する、請求項6又は8に記載の水素生成装置。
  10. 前記選択酸化器の温度を検知する選択酸化器温度検知器を備え、
    前記制御器は、前記手動起動が選択された場合に、前記選択酸化器温度検知器によって検知される選択酸化器温度が第6温度以上となった場合又は前記加熱器の加熱開始から第6時間経過した場合に、酸素含有ガスを前記第8流量より少ない第9流量で前記選択酸化器へ供給するよう制御する、請求項9に記載の水素生成装置。
  11. 前記制御器は、手動起動が選択された場合に、前記加熱器で加熱される第1加熱量が、通常起動時に前記加熱器で加熱される第2加熱量より大きくなるよう制御する制御器と、を備えた、請求項3〜10のいずれか1つに記載の水素生成装置。
  12. 前記制御器は、前記手動起動が選択された場合に、前記改質器温度検知器によって検知される改質温度が第1温度以上となった場合又は前記加熱器の加熱開始から第1時間経過した場合に、前記加熱器で加熱される加熱量が、前記第1加熱量より低い第3加熱量となるよう制御する、請求項3〜11のいずれかに記載の水素生成装置。
  13. 前記制御器は、前記手動起動の使用回数を記憶し、前記手動起動の使用回数が所定の回数を上回った場合に、前記手動起動が選択された場合でも通常起動を行うよう制御する、請求項1〜12のいずれか1つに記載の水素生成装置。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の水素生成装置と、酸化剤ガスおよび前記水素生成装置からの水素含有ガスを用いて発電する燃料電池と、を備えた、燃料電池システム。
  15. 炭化水素を含む原料を改質して水素含有ガスを生成する改質器と、前記改質器を加熱する加熱器と、を備えた水素生成装置の運転方法であって、
    手動起動が選択されたか確認する入力ステップと、
    手動起動が選択された場合に、加熱器で加熱される第1加熱量が、通常起動時に前記加熱器で加熱される第2加熱量より大きくなるよう制御する制御ステップと、
    を備えた、水素生成装置の運転方法。
  16. 炭化水素を含む原料を改質して水素含有ガスを生成する改質器と、前記改質器を加熱する加熱器と、前記改質器に水を供給する水供給器と、を備えた水素生成装置の運転方法であって、
    前記改質器に水を供給する水供給ステップと、
    手動起動が選択されたか確認する入力ステップと、
    手動起動が選択された場合に、前記加熱器による前記改質器の加熱開始から前記水供給ステップを開始するまでの第2時間が、通常起動時に、前記改質器の加熱開始から前記水供給ステップを開始するまでの第3時間よりも短くするよう制御するステップと、
    を備えた、水素生成装置の運転方法。
  17. 炭化水素を含む原料を改質して水素含有ガスを生成する改質器と、前記改質器を加熱する加熱器と、前記改質器に水を供給する水供給器と、を備えた水素生成装置の運転方法であって、
    前記改質器に水を供給する水供給ステップと、
    手動起動が選択されたか確認する入力ステップと、
    通常起動時に、前記改質器の温度が第2温度になると前記水供給ステップを開始し、手動起動が選択された場合に、前記改質器の温度が前記第2温度より低い第3温度になると前記水供給ステップを開始するよう制御するステップと、
    を備えた、水素生成装置の運転方法。
  18. 炭化水素を含む原料を改質して水素含有ガスを生成する改質器と、前記改質器を加熱する加熱器と、前記改質器に水を供給する水供給器と、を備えた水素生成装置の運転方法であって、
    前記改質器に水を供給する水供給ステップと、
    手動起動が選択されたか確認する入力ステップと、
    通常起動時に、第4流量で水供給ステップを行い、手動起動選択された場合に、前記第4流量より多い第5流量で水供給ステップを行うよう制御するステップと、
    を備えた、水素生成装置の運転方法。
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