JP2009241109A - チャンネル部材の曲げ成形方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】2段曲げ成形方法により、湾曲状チャンネル部を含むチャンネル部材を曲げ成形する際に、負方向のねじれを抑制する。また、湾曲外側の縦壁部に生じる折れ筋やしわ痕の発生を抑制する。
【解決手段】本発明の成形方法は、湾曲状チャンネル部1cを備えたチャンネル部材を成形するに際し、まずその仮成形体を第1成形し、次いで前記仮成形体を第2成形する2段曲げ成形方法である。前記仮成形体は、仮横壁部11aと仮縦壁部12aとのなす角θpaがチャンネル部材の横壁部と縦壁部とのなす角θpよりも大きく設定される。また、前記θpaの内、仮湾曲状チャンネル部1caの湾曲外側の仮第1曲げ部14aoの曲げ角βcが仮直線状チャンネル部1saの湾曲外側の仮第1曲げ部14aoの曲げ角βsよりも小さく設定される。(βs−βc)は10°以上に設定することが好ましい。
【選択図】 図12
【解決手段】本発明の成形方法は、湾曲状チャンネル部1cを備えたチャンネル部材を成形するに際し、まずその仮成形体を第1成形し、次いで前記仮成形体を第2成形する2段曲げ成形方法である。前記仮成形体は、仮横壁部11aと仮縦壁部12aとのなす角θpaがチャンネル部材の横壁部と縦壁部とのなす角θpよりも大きく設定される。また、前記θpaの内、仮湾曲状チャンネル部1caの湾曲外側の仮第1曲げ部14aoの曲げ角βcが仮直線状チャンネル部1saの湾曲外側の仮第1曲げ部14aoの曲げ角βsよりも小さく設定される。(βs−βc)は10°以上に設定することが好ましい。
【選択図】 図12
Description
本発明は、自動車などの各種輸送機の車体や産業機械類の機体などの構造部材として用いられる湾曲状チャンネル部を有するチャンネル部材の曲げ成形方法に関し、特に曲げ成形に際して生じる成形部材のねじれを抑制する方法に関する。
近年、燃費の向上、環境への配慮、安全性の向上などを企図して、自動車の車体や部品の強化と軽量化が推し進められている。その手段の一つとして車体構造部材(フレーム部材、メンバー部材)やパネル類(外板、内板)などに対して鋼板の高強度化(ハイテン化)やアルミニウム合金板等の軽量材への転換が進められている。
前記構造部材の代表的断面形状としては、図1に示すように、横断面形状が横壁部(ウェブ)11と、前記横壁部11の両端に第1曲げ部14を介して屈曲形成された縦壁部12と、各縦壁部22の他端に第2曲げ部15を介して屈曲形成されたフランジ部13を備え、横断面(垂直断面)の中心を連ねた線が直線状となっているハット形のチャンネル部材(このようなチャンネル部材を「直線状チャンネル部材」という。)1sが知られている。
前記直線状チャンネル部材1sの最終成形目標形状(製品の設計形状)は、その横断面形状によって特定される。すなわち、図1に示すように、幅(縦壁部12の内幅)W、高さ(フランジ部13の下面から横壁部11の下面までの高さ)H、フランジ部13の幅Lf(フランジ部の先端から第2曲げ部のフランジ側曲げ止め端までの長さ)、第1曲げ部14の曲げ半径rp、第2曲げ部15の曲げ半径rd、横壁部11と縦壁部12とのなす角(以下、「第1曲げ部の曲げ角」という。)θp、縦壁部12とフランジ部13とのなす角(以下、「第2曲げ部の曲げ角」という。)θdによって特定される。通常、θp、θdは直角に設定されるが、θpは鈍角に設定され、縦壁部12が傾斜状に形成される場合もある。なお、横壁部の幅W' は、両側の第1曲げ部の曲げ止め端の間の長さ(W’=W−2rp)を意味する。
前記直線状チャンネル部材1sは、通常、絞り成形(ドロー成形)あるいは曲げ成形(フォーム成形)によって成形される。図2は、前記チャンネル部材の絞り成形の説明図であり、パンチ31の上平坦部に載置された金属素板(ブランク)Bは、パッド32によってパンチ31の上平坦部で位置がずれないように保持され、ダイ33の下平坦部と板押さえ34との間に挟持される。そして、ダイ33を板押さえ34の押圧力に抗して下方に移動させることにより、パンチ31とダイ33との協働によってブランクBはハット形チャンネルに成形される。
図3は、前記ハット形チャンネル部材1sの曲げ成形の説明図であり、パンチ31の上平坦部に載置されたブランクBは、パッド32によってパンチ31の上平坦部で位置がずれないように保持される。この状態でダイ33を下方に移動させると、パンチ31とダイ33との協働によって、縦壁部12が成形され、成形終了時点(下死点)でダイ33の下平坦部とフランジ成形部35との間でフランジ部13が成形される。
図2および図3では、プレス開始時において、パンチ31がダイ33の下方に配置され、成形過程でダイ33をパンチ31側へ移動させることでブランクを成形したが、これとは上下逆に、パンチをダイの上方に配置し、成形過程でダイをパンチ側へ上昇させて成形する場合もある。また、図例では、パンチ31を固定側とし、ダイ33を移動側としたが、これとは逆に、ダイを固定側とし、パンチを移動側とする場合もある。
前記チャンネル部材1sの成形においては、絞り成形、曲げ成形のいずれの成形においても、その縦壁部12が曲げ曲げ戻し変形を受けるため、縦壁部12の表裏面に引張、圧縮の応力分布が生じ、離型後、この応力が解放されて弾性回復(スプリングバック)により、図4に示すように、縦壁部12に外側が凹んだ反りを生じる。また、第1曲げ部14についても成形目標の曲げ角よりも大きくなる。なお、絞り成形は曲げ成形に比して曲げ曲げ戻し変形が大きいため、反りも大きく、成形荷重も曲げ成形に比して大きくなる。
ところが、断面中心線が湾曲したチャンネル部材(このようなチャンネル部材を「湾曲状チャンネル部材」という。)では、チャンネル部材の縦壁部に反りが生じるだけでなく、部材にねじれ(ひねり)が生じるようになる。
図5は、湾曲状チャンネル部材1cの成形後のねじれ状態を示す。図5(1) は横壁部11側から見た湾曲状チャンネル部材1cの平面図を、図5(2) は図5(1) のA−A線断面(横断面)図を示し、実線は成形後の部材形状を、二点鎖線は最終成形目標形状を示す。湾曲状チャンネル部材1cにおいても、最終成形目標形状における横断面は直線状チャンネル部1sと同様、図1によって示される。もっとも、図5(2) では湾曲の径方向の外側(湾曲外側)、湾曲の径方向の内側(湾曲内側)の部材を区別するために、横断面における各部位の符号の後に「o」(湾曲外側)、「i」(湾曲内側)の文字が付されている。すなわち、図中、13oは湾曲外側のフランジ部を、13iは湾曲内側のフランジ部を示す。なお、湾曲外側のフランジ部13oは「縮みフランジ部」と、湾曲内側のフランジ部13iは「伸びフランジ部」という場合がある。
図5は、湾曲状チャンネル部材1cの成形後のねじれ状態を示す。図5(1) は横壁部11側から見た湾曲状チャンネル部材1cの平面図を、図5(2) は図5(1) のA−A線断面(横断面)図を示し、実線は成形後の部材形状を、二点鎖線は最終成形目標形状を示す。湾曲状チャンネル部材1cにおいても、最終成形目標形状における横断面は直線状チャンネル部1sと同様、図1によって示される。もっとも、図5(2) では湾曲の径方向の外側(湾曲外側)、湾曲の径方向の内側(湾曲内側)の部材を区別するために、横断面における各部位の符号の後に「o」(湾曲外側)、「i」(湾曲内側)の文字が付されている。すなわち、図中、13oは湾曲外側のフランジ部を、13iは湾曲内側のフランジ部を示す。なお、湾曲外側のフランジ部13oは「縮みフランジ部」と、湾曲内側のフランジ部13iは「伸びフランジ部」という場合がある。
図5(2) で示したねじれ状態は、湾曲状チャンネル部材1cの横壁部11が同一平面(水平面)となるように拘束すべく、横壁部の周方向の両端部を4点支持した状態における、部材のねじれ状態を示している。図中の丸印は拘束点である。ここで、ねじれの方向を以下のように定義する。図例のように、成形後の湾曲外側のフランジ部13oが最終成形目標形状における同フランジ部に対して上方へ離れるようにねじれる場合を「正」、その逆の場合を「負」と定義する。そして成形後の横壁部11が最終成形目標形状の横壁部11に対してなす角θtを「ねじれ角」と呼ぶ。
前記湾曲状チャンネル部材1cの成形において、ねじれが生じる原因として種々の説があるが、特開2006−255747号公報(特許文献1)には以下の原因が指摘されている。すなわち、成形の際に縮みフランジ部13oおよびその隣接部に生じた圧縮応力、伸びフランジ部13iおよびその隣接部に生じた引張応力、さらに縦壁部12o,12iに反りを発生させる原因となる応力が相互に関係し合ってねじれが生じる。なお、湾曲外側に圧縮応力が、湾曲内側に引張応力が生じるのは、特許文献1(図7)に示されているように、成形の際に扇状の金属素板が金型へ流入して成形されることによる。
前記湾曲状チャンネル部材1cの縦壁部12の反りは、チャンネル部材の高さがフランジ部の幅に比して大きいほど増大し、正方向のねじれが生じる。このため、一般的な湾曲状チャンネル部材では、正のねじれが生じる。また、平成17年度塑性加工春季講演会論文集、p137〜138(非特許文献1)に記載されているように、素板の強度が高いほど、その正方向のねじれも大きくなり、また湾曲状チャンネル部材を曲げ成形する場合よりも絞り成形する場合の方がねじれの程度は大きくなる。
前記湾曲状チャンネル部材のねじれを抑制する方法としては、例えば、前記特許文献1に記載されているように、湾曲状チャンネル部材の周方向両端から周方向長さの1/4の部位から端部までの領域における縦壁部の反りを抑制することが有効である。また、チャンネル部材が湾曲状チャンネル部材の両端に直線状チャンネル部材が連成されたものでは、湾曲状チャンネル部材の周方向両端から周方向長さの1/4の部位から直線状チャンネル部材の端部までの領域に対して縦壁部の反りを抑制することが有効である。なお、このように湾曲状チャンネル部材と直線状チャンネル部材とが一体的に連成されたチャンネル部材においては、前記湾曲状チャンネル部材を「湾曲状チャンネル部」と、直線状チャンネル部材を「直線状チャンネル部」ということがある。
一方、特開2006−15404号公報(特許文献3)には直線状チャンネル部材の成形方法について、縦壁部の反りが効果的に抑制される曲げ成形方法が提案されている。この曲げ成形方法(以下、「2段曲げ成形方法」という。)は、第1成形工程によって仮成形体を曲げ成形した後、第2成形工程により前記仮成形体から最終成形目標形状(製品の設計形状)の成形品を成形する方法である。
図6に示すように、仮成形体1saは、最終成形目標形状の直線状チャンネル部材1sの各部に対応するように、仮横壁部11aの両側に仮第1曲げ部14aを介して仮縦壁部12aが形成され、前記仮縦壁部12aの他端に仮第2曲げ部15aを介して仮フランジ部13aが形成されたものである。前記仮横壁部11aの幅Wa'は、最終成形目標形状のチャンネル部材1sの横壁部11の幅W’より2×ΔW長く設定される。前記仮第1曲げ部14aの曲げ角θpaは、最終成形目標形状(図1参照)の第1曲げ角θpよりも15°〜60°程度大きく設定される。また、前記仮第2曲げ部の曲げ半径rdaおよび曲げ角θdaは、最終成形目標形状のrd、θdと同等に設定され、仮フランジ部13aも最終成形目標形状のフランジ部13と同幅に形成される。最終成形目標形状のθpが90°の場合、θpaは105°〜150°、好ましくは130°〜140°程度に設定される。なお、図6は仮成形体1saの成形目標形状(設計形状)を示している。成形目標形状は成形終了時点において、金型が下死点にあって、成形体が成形金型に拘束された状態にあるときの形状である。
前記仮成形体1saの成形終了時(下死点)における金型による成形状態を図7に示す。この第1成形用金型は、仮フランジ部成形溝を有するダイ41と、前記仮フランジ部成形溝に係合して仮縦壁部12aおよび仮フランジ部13aを曲げ形成するパンチ42を有し、成形中に金属素板Bを位置決めする板押さえ43を備えている。この仮成形体の成形の際に、特許文献3(図6参照)に記載されているように、仮縦壁部12aに「踊り」と呼ばれる変形が生じて、縦壁部の反りが抑制される。
第2成形工程では、図8に示すように、前記仮第1曲げ部14aの仮横壁部11a側の曲げ止め端をダイ45の横壁成形部の曲げ止め端からΔWをずらせた状態で、曲げ刃46を下降し、ダイ45の縦壁成形面に沿って仮第1曲げ部14aの一部を曲げ戻して、最終成形目標形状の縦壁部12の上端部を形成するように成形する。成形に際して、仮成形体1aは板押さえ47によってダイ45の横平坦面にその仮横壁部11aが押しつけられて位置決めされる。前記ΔW、仮第1曲げ部14aの曲げ半径rpaを適宜設定することにより、第2成形工程において、仮第2曲げ部14aの一部が曲げ戻されて縦壁部12の上端部となる領域を調整することができる。これにより従来、第1曲げ部14の曲げ角に生じていたスプリングバックに起因した角度変位を抑制することができる。
特開2006−255747号公報
特開2006−15404号公報
平成17年度塑性加工春季講演会論文集、p137〜138
近年、二酸化炭素排出の抑制、燃費向上の観点から自動車等の構造部材に対して車体の軽量化がより強く望まれており、構造部材がより強度の高い高強度材で製作される傾向にある。素板として高強度材を用いてチャンネル部材を成形する場合、絞り成形あるいは図3に示す一工程による曲げ成形では成形荷重が大きく、成形が困難となる。これに対して、前記2段曲げ成形方法によれば、高強度材でも比較的容易に曲げ成形することができる。また、前記2段曲げ成形方法では、チャンネル部材の縦壁部の反りを好適に抑制することができるため、湾曲状チャンネル部材の曲げ成形に対しても有効な方法と考えられる。
ところが、発明者らが前記2段曲げ成形方法によって湾曲状チャンネル部材を曲げ成形したところ、縦壁部の反りが抑制されて正方向のねじれの発生が防止されたが、これとは反対に負方向のねじれが発生することが明らかとなった。これは、第2成形工程の成形終了時(下死点)において、縮みフランジ部およびその隣接部の湾曲の周方向に生じた圧縮応力、並びに伸びフランジ部およびそれらの隣接部の湾曲の周方向に生じた引張応力が十分に解消されないことに起因するものである。
また、第2成形工程において、図9に示すように、成形の途中で縮みフランジ部側の縦壁部12oが周方向に沿って折れ曲がり、成形後、縦壁部12に折れ曲がりに起因した折れ筋が残存する。また、図10に示すように、成形終了直前(下死点より5mm程度上)に縮みフランジ部に周方向に沿って激しいしわが生じ、成形後にこれが圧潰されてフランジ部にしわ痕が残存することが分かった。
本発明はかかる問題点に鑑みなされたものであり、2段曲げ成形方法により湾曲状チャンネル部を含むチャンネル部材を曲げ成形する際に、負方向のねじれを抑制することができる曲げ成形方法、さらには縮みフランジ部側の縦壁部に生じる折れ筋やしわ痕の発生を抑制することができる曲げ成形方法を提供することを目的とする。
本発明者は、湾曲状チャンネル部を含むチャンネル部材を2段曲げ成形するに際し、その仮成形体の仮湾曲状チャンネル部における湾曲外側の仮第1曲げ部の曲げ角を種々変えた仮成形体を用いて第2成形を行った場合の変形挙動を有限要素法に基づいてコンピュータ解析した結果、仮湾曲状チャンネル部の中央部における湾曲外側の第1曲げ部の曲げ角βcを仮湾曲状チャンネル部の周方向端部における湾曲外側の仮第1曲げ部の曲げ角βeよりも小さく設定することにより、チャンネル部材の負方向のねじれを抑制することができることを知見した。さらに、ねじれの抑制だけでなく、湾曲状チャンネル部の湾曲外側の縦壁部の折れ筋や縮みフランジ部のしわ痕の発生を抑制できることを知見した。本発明はかかる知見を基になされたものである。
すなわち、本発明のチャンネル部材の曲げ成形方法は、横壁部の両側に第1曲げ部を介して縦壁部が形成され、前記縦壁部の他端に第2曲げ部を介してフランジ部が形成された横断面形状を有し、断面中心線が湾曲状とされた湾曲状チャンネル部を備えたチャンネル部材の曲げ成形方法であって、前記チャンネル部材の横壁部、第1曲げ部、縦壁部、第2曲げ部及びフランジ部にそれぞれ対応する仮横壁部、仮第1曲げ部、仮縦壁部、仮第2曲げ部及び仮フランジ部を有し、前記仮横壁部と仮縦壁部とのなす角すなわち仮第1曲げ部の曲げ角θpaが前記横壁部と縦壁部とのなす角すなわち第1曲げ部の曲げ角θpよりも大きく設定された仮成形体を金属素板から曲げ成形する第1成形工程と、前記仮成形体から前記チャンネル部材を曲げ成形する第2成形工程を備え、前記仮成形体は前記チャンネル部材の湾曲状チャンネル部に対応した前記仮成形体の仮湾曲状チャンネル部の中央部における湾曲の径方向外側(すなわち湾曲外側)の仮第1曲げ部の曲げ角βcが前記仮湾曲状チャンネル部の周方向端部における湾曲の径方向外側(すなわち湾曲外側)の仮第1曲げ部の曲げ角βeよりも小さく設定される。
この成形方法によると、βc<βeとなるように金属素板から曲げ成形した仮成形体を用いて第2成形を行うので、第2成形後のチャンネル部材の負方向のねじれが抑制される。さらに、第2成形の途中に湾曲状チャンネル部の湾曲外側の縦壁部に生じる折れが抑制されると共に、成形の終期に湾曲状チャンネル部の湾曲外側のフランジ部(縮みフランジ部)に生じるしわを抑制することができる。このため、成形後にチャンネル部材の表面に折れやしわの圧潰に起因した表面欠陥の発生を防止することができる。上記のように仮第1曲げ部の曲げ角をβc<βeに設定することにより、第2成形の際にねじれや折れ、しわの発生を防止するメカニズムは必ずしも明らかではないが、上記角度関係を備えた仮成形体を曲げ成形すると、仮成形体から湾曲状チャンネル部を成形する際に、湾曲外側の縦壁部あるいはフランジ部において湾曲の中央部から周方向へと材料の流動が生じ、湾曲外側の縦壁部やフランジ部における周方向の圧縮応力の残留が抑制されるためと考えられる
また、前記第1成形工程において成形する仮成形体には、前記仮湾曲状チャンネル部の湾曲の径方向内側における仮縦壁部あるいはさらに仮フランジ部に湾曲の周方向断面が凹凸形状とされたビードを成形することができる。このビードの成形は、上記仮第1曲げ部の曲げ角の設定と複合して、あるいは単独で実施することができる。
このようなビードを湾曲外側の仮縦壁部あるいはさらに仮フランジ部に成形しておくことにより、第2成形の際に前記ビードが圧潰され、湾曲内側のフランジ部およびその隣接領域生じる引張応力を緩和することができる。このため、成形後のチャンネル部材の負方向のねじれを軽減することができる。
前記チャンネル部材は、前記湾曲状チャンネル部の両側に断面中心線が直線状とされた直線状チャンネル部を有する形態とすることができる。この場合、前記仮成形体は、前記直線状チャンネル部に対応した前記仮成形体の仮直線状チャンネル部における湾曲の径方向外側の仮第1曲げ部の曲げ角をβsとするとき、前記βeを前記βsよりも小さく設定することができる。
図11は、実施形態に係るチャンネル部材の平面形状(最終成形目標形状)を示しており、このチャンネル部材は湾曲状チャンネル部1cと、その周方向の両端に連成された直線状チャンネル部1sとを備えている。前記湾曲状チャンネル部1c、直線状チャンネル部1sの横断面は、図1と同様のハット形チャンネル形状をしている。このため、直線状チャンネル部1s、湾曲状チャンネル部1cは、それぞれ図1の直線状チャンネル部材1s、図5の湾曲状チャンネル部材1cと同符号を用い、またその構成部分である横壁部11、縦壁部12、フランジ部13、第1曲げ部14、第2曲げ部15についても図1と同じ符号を用いることにする。同様に、前記第1曲げ部14の曲げ角をθp、第2曲げ部の曲げ角15をθdで表す。
前記湾曲チャンネル部1cについて、湾曲外側と湾曲内側の構成部分を区別するときは、図5に示した湾曲状チャンネル部材と同様に、湾曲外側の部分の符号の末尾に「o」を、湾曲内側の部分の符号の末尾に「i」を付すことにする。また、直線状チャンネル部1sについても、前記湾曲状チャンネル部1cの湾曲中心から見て外側(この場合も「湾曲外側」という。)の部分の符号の末尾に「o」を、湾曲中心から見て内側(この場合も「湾曲内側」という。)の部分の符号の末尾に「i」を付すことにする。従って、図11に示すように、湾曲状チャンネル部1cの湾曲外側のフランジ部は13oで、湾曲内側のフランジ部は13iで表される。同様に直線状チャンネル部1sについても湾曲外側のフランジ部は13oで、湾曲内側のフランジ部は13iで表される。また、湾曲状チャンネル部1cの湾曲した断面中心線を「湾曲中心線」といい、その曲率半径をRで表し、湾曲チャンネル部1cの周方向の両端を挟む、曲率中心(湾曲中心)周りの角を「湾曲中心角」といい、θcで表す。Lsは直線状チャンネル部1sの長さである。
実施形態に係るチャンネル部材の曲げ成形方法は、従来の直線状チャンネル部材についての2段曲げ成形方法と同様、平面が扇形状の金属素板を曲げ成形して中間材である仮成形体を曲げ成形する第1成形工程と、前記仮成形体を曲げ成形して最終成形目標形状のチャンネル部材を成形する第2成形工程とから構成される。なお、本発明の曲げ成形方法も成形金型を用いた成形動作自体は従来と基本的には同様であるので、2段曲げ成形方法と呼ぶ。
前記仮成形体は、前記チャンネル部材の湾曲状チャンネル部1cの元になる仮湾曲状チャンネル部1caと、その両側に連成された、前記直線状チャンネル部1sの元になる仮直線状チャンネル部1saとを備える。前記仮直線状チャンネル部1saの周方向端部の横断面(図11のB線断面に対応する仮成形体の横断面。但し、端部という場合、その末端でもよい。)を図12(1) に、仮湾曲状チャンネル部1caの中央部の横断面(図11のA線断面に対応する仮成形体の横断面。但し、端部という場合、その末端でもよい。)を図12(2) に示す。図12(仮成形体の成形目標形状)に示すように、前記仮湾曲状チャンネル部1ca、仮直線状チャンネル部1saは、それぞれ仮横壁部11aと、その両端から仮第1曲げ部14ao,14aiを介して形成された仮縦壁部12ao,12aiと、前記仮縦壁部12ao,12aiの他端に仮第2曲げ部15ao,15aiを介して形成された仮フランジ部13ao,13aiを有する。仮成形体についても、湾曲外側と湾曲内側の構成部分を区別するため、湾曲外側の部分の符号の末尾には「o」を、湾曲内側の部分の符号の末尾には「i」を付した。なお、湾曲外側、内側を区別する必要がない場合は「o」、「i」の添え字を省略することにする。
前記仮横壁部11aの幅Wa’は、最終成形目標形状の横壁部11の幅W’に対して2×ΔWだけ長く設定され、仮第2曲げ部15aの曲げ角θda、仮フランジ部13aの幅は最終成形目標形状の第2曲げ部15の曲げ角θd、フランジ部13の幅と同様に設定される。また、前記ΔWは、通常、仮第1曲げ部14aの一部が曲げ戻されて最終成形目標形状の縦壁部12の上端部を形成するように設定される。前記上端部を形成する、仮第1曲げ部14aの曲げ戻される長さとしては、rp/5〜rp/2程度(rp:最終成形目標形状の第1曲げ部14の曲げ半径)が好ましい。
一方、仮第1曲げ部14aの曲げ角θpaの内、仮湾曲状チャンネル部1caの湾曲外側の中央部のθpaをβcと、仮直線状チャンネル部1saの湾曲外側の周方向端部のθpaをβsで表すとき、図12に示すように、βc<βsに設定する。好ましくは、βs=βc+αとするとき、α=10°〜30°に設定するのがよい。また、湾曲外側において、仮湾曲状チャンネル部1caの中央部から仮直線状チャンネル部1saの周方向端部の間においては、θpaは滑らかに変化するように設定する。これにより仮湾曲状チャンネル部1caにおける周方向端部(図11のC線断面に対応する仮湾曲状チャンネル部の端部)における湾曲外側のθpaをβeとするとき、βc<βe<βsとなる。また、前記βs、仮湾曲状チャンネル部1ca及び仮直線状チャンネル部1saの湾曲内側のθpaについては、最終成形目標形状の第1曲げ部14の曲げ角θpに対して、(θp+15°)〜(θp+60°)程度、好ましくは(θp+35°)〜(θp+55°)程度に設定する。なお、θpaを上記のようにθpよりも大きく設定することにより、縦壁部の反りは抑制されるので、第1曲げ部14の曲げ角θpの角度を厳密に制御する必要がない場合は前記ΔWをゼロとしてもよい。
次に、従来の2段曲げ成形と同様、第2成形工程において、前記仮成形体を曲げ成形して最終成形目標形状のチャンネル部材を得る。第2成形において、前記仮湾曲状チャンネル部1caおよび仮直線状チャンネル部1saのそれぞれの仮第1曲げ部14aが曲げ戻されて、前記湾曲状チャンネル部1cおよび直線状チャンネル部1sのそれぞれの縦壁部12の上端部を形成する。
上記のとおり、第1成形工程において成形した仮成形体の仮湾曲状チャンネル部1caの湾曲外側の仮第1曲げ部14aの曲げ角βcは、仮直線状チャンネル部1saの湾曲外側の第1曲げ部14aの曲げ角βsよりも小さく設定されている。このため、この仮成形体を第2成形する際、仮湾曲状チャンネル部1caの湾曲外側において、中央部から周方向外側への材料の流動が生じるようになり、チャンネル部材の湾曲状チャンネル部1cの負方向のねじれが抑制され、また、湾曲状チャンネル部1cの湾曲外側の縦壁部12oの折れやフランジ部13oのしわの発生が防止される。
上記実施形態のように、仮成形体の湾曲外側の仮第1曲げ部の曲げ角を調整して、第2成形することにより、チャンネル部材の負方向のねじれが抑制されるが、さらに、図13に示すように、仮成形体の成形の際に、仮湾曲状チャンネル部1caの湾曲内側の仮縦壁部12ai、あるいはさらに仮フランジ部13aiに周方向に沿って凹凸状とされたビードを成形することにより、チャンネル部材の負方向のねじれをより一層抑制することができる。前記ビードの凹凸形状は、図のように方形状の凹凸に限らず、円弧状(波形)の凹凸でもよい。なお、図13は、仮湾曲状チャンネル部1caを直線状に展開して表示したものである。
前記ビードを成形することにより、仮湾曲状チャンネル部1caにおける仮縦壁部12aiの下端(仮第2曲げ部の仮縦壁部側曲げ止め端)における周長(ビードの凹凸と交差する周方向の周長)が、最終成形目標形状における湾曲状チャンネル部1cの同部の周長よりも長くなり、第1成形の終了時において、仮第2曲げ部およびその周辺領域に最終成形目標形状を越える大きな伸びが付与される。このため、第2成形により、大きな伸びが付与された湾曲内側の領域に圧縮の塑性変形が付与され、この領域に本来的に発生する引張応力を低減することができる。その結果、チャンネル部材のねじれが抑制される。前記周長は、大き過ぎると成形時にクラックが入るおそれが生じるので、最終成形目標形状の同部の周長の10%以下で十分であり、好ましくは2〜5%程度の伸びひずみを付与すればよい。
以下、より具体的な成形実施例に挙げて、本発明を説明する。この実施例において、成形対象のチャンネル部材は、図11に示した湾曲状チャンネル部1cの両側に直線状チャンネル部1sを連成したものである。成形に用いた金属素板は、板厚1.4mm、強度980MPaの冷延鋼板とした。また、成形対象のチャンネル部材(最終成形目標形状)の平面形状は、湾曲状チャンネル部の曲率半径R=1000mm、湾曲中心角θc=14.4°、直線状チャンネル部の長さLs=200mmとした(図11参照)。また、最終成形目標形状の横断面寸法は、部材幅W=100mm、部材高さH=60mm、フランジ部幅Lf=20mm、第1,第2曲げ部の曲げ角θp=θd=90°、第1,第2曲げ部の曲げ半径rp=rd=5mmとした(図1参照)。また、基本形として定めた仮成形体の成形目標形状の横断面寸法は、仮横壁部の幅Wa’=最終成形目標形状の横壁部の幅W’(90mm)+10mm(ΔW=5mm)、仮第1,仮第2曲げ部の曲げ半径rpa=rda=5mm、仮フランジ部幅Lfa=20mm、仮第2曲げ部の曲げ角θda=90°、仮第1曲げ部の曲げ角θpaの内、仮湾曲状チャンネル部の湾曲外側の曲げ角βc=110°、仮直線状チャンネル部の湾曲外側の曲げ角βs=135°、その他のθpa=135°に設定した(図12参照)。
また、仮成形体の基本形に対して、仮湾曲状チャンネル部の湾曲内側に図13に示したビードを追加形成したものも計画した(このタイプの仮成形体を「ビード付き基本形」と呼ぶ。)。前記ビードの周長(仮縦壁部の下端における周長)は、最終成形目標形状の湾曲状チャンネル部の同部位における周長の1.02倍(周長の増分2%)となるように、ビードの凹凸を設けた。また、仮成形体の基本形に対して、全てのθpaを135°として、前記ビードのみを形成したものも成形対象とした(このタイプの仮成形体を「ビード単独形」と呼ぶ。)。さらに、比較のため、仮成形体の基本形に対して、ビードを形成することなく、全てのθpaを135°としたものも成形対象とした(このタイプの仮成形体を「従来形」と呼ぶ。)。
上記各タイプの仮成形体を第1成形し、得られた仮成形体を用いて第2成形し、最終的に得られたチャンネル部材の各部位(第1曲げ部の横壁部側曲げ止め端、第2曲げ部のフランジ部側曲げ止め端、フランジ部の先端)の変位を有限要素法を用いてコンピュータ解析した。その結果を図14(湾曲状チャンネル部の中央部での横断面)に示す。図14(1) はビード単独形、(2) は基本形、(3) はビード付き基本形、(4) は従来形の仮成形体を用いて成形した結果である。なお、図14では各タイプの変形状態と共に最終成形目標形状も併せて示した。同図より、従来形では、負のねじれが生じていたが、ビード単独形および基本形ではねじれがかなり抑制され、さらに基本形にビード形を付加したビード付き基本形では、部材のねじれはほぼ解消され、各部位の変位も他のタイプに比して小さいことが確認された。図中の矢印は負のねじれ方向を示す。
また、従来形の仮成形体を用いて成形したチャンネル部材の応力分布を図15、図16に示す。同図では応力の正負(正:引張応力、負:圧縮応力)、強弱は表示されていないが、実際の解析結果では、応力の正負、強弱はカラーマップされて表示された。図15から湾曲内側では湾曲状チャンネル部のフランジ部を中心に、中心部ほど大きい引張応力が残存していることが確認された。また、図16から湾曲外側では湾曲状チャンネル部のフランジ部を中心に、中心部ほど大きい圧縮応力が残存していることが確認された。
次に、下記のように、βc、βsを種々変えた仮成形体を用いて第2成形したチャンネル部材について、同様にコンピュータによる数値解析により第2成形における湾曲状チャンネル部の湾曲外側の縦壁部における折れ、湾曲外側のフランジ部におけるしわの発生状態を調べた。なお、検討対象にした仮成形体の形状は下記βcおよびβsを除いて上記基本形の仮成形体と同形である。
仮成形体1:βs=135°、βc=145°(比較例)
仮成形体2:βs=135°、βc=135°(従来例)
仮成形体3:βs=135°、βc=125°(発明例)
仮成形体4:βs=135°、βc=110°(発明例)
仮成形体1:βs=135°、βc=145°(比較例)
仮成形体2:βs=135°、βc=135°(従来例)
仮成形体3:βs=135°、βc=125°(発明例)
仮成形体4:βs=135°、βc=110°(発明例)
折れの具合は、下死点から30mm上における、湾曲状チャンネル部の湾曲外側における縦壁部に生じた折れ角ψの大きさによって評価した。前記折れ角ψは、図9に示すように、第2成形により屈曲することなく成形された縦壁部の成形面と、屈曲した縦壁部の未成形面とのなす角を意味する。また、しわの具合は、下死点から5mm上での湾曲状チャンネル部の湾曲外側のフランジ部の先端の周長から最終成形目標形状における同先端の周長を引いた、しわによる余剰周長ΔLによって評価した。なお、数値解析における下死点から5mm程度上におけるしわと、実際にプレス成形して生じたしわとは一般的にしわの程度がよく一致することが知られている。
解析結果を図17(折れ抑制効果)、図18(しわ抑制効果)に示す。同図より、(βs−βc)を10°以上、好ましくは13°以上、より好ましくは15°以上とすることにより好適な抑制効果が得られることが確認された。なお、成形上、(βs−βc)は30°程度以下に設定することが好ましい。
上記実施形態では、仮湾曲状チャンネル部1caの中央部におけるβcを仮直線状チャンネル部1saの端部におけるβsより小さく設定したが、前記βcを仮湾曲状チャンネル部1caの周方向端部におけるβeより小さく設定し、βe=βsとして、βsおよびその他のθpaを共通にして、チャンネル部材の成形目標形状のθpより大きく設定してもよい。
また、上記実施形態は、図11に示した湾曲状チャンネル部1cの両側に直線状チャンネル部1sを連成した、ねじれが顕著に現れるチャンネル部材について説明したものであるが、本発明の成形対象としては、上記チャンネル部材に限らず、例えば図5に示した湾曲状チャンネル部のみからなるもの(湾曲状チャンネル部材)でもよい。この場合、仮湾曲状チャンネル部の中央部のβcを周方向端部のβeよりも小さく設定すればよい。図12(1) は、このような湾曲状チャンネル部材の仮成形体における周方向端部における横断面(図11のC線断面に対応する仮成形体の横断面)をも示している。但し、βeは括弧書きで示した。もちろん、仮成形体の湾曲内側の仮縦壁部や仮フランジ部にビードを仮第1曲げ部の曲げ角の制御と共に、あるいは単独に成形してもよい。
1c 湾曲状チャンネル部、1s 直線状チャンネル部、11 横壁部、12 縦壁部、13 フランジ部、14 第1曲げ部、15 第2曲げ部、θpa 第1曲げ部の曲げ角、1ca 仮湾曲状チャンネル部、1sa 仮直線状チャンネル部、11a 仮横壁部、12a 仮縦壁部、 13a 仮フランジ部、βc 仮湾曲状チャンネル部の湾曲外側の第1曲げ部の曲げ角、βs 仮直線状チャンネル部の湾曲外側の第1曲げ部の曲げ角
Claims (4)
- 横壁部の両側に第1曲げ部を介して縦壁部が形成され、前記縦壁部の他端に第2曲げ部を介してフランジ部が形成された横断面形状を有し、断面中心線が湾曲状とされた湾曲状チャンネル部を備えたチャンネル部材の曲げ成形方法であって、
前記チャンネル部材の横壁部、第1曲げ部、縦壁部、第2曲げ部及びフランジ部にそれぞれ対応する仮横壁部、仮第1曲げ部、仮縦壁部、仮第2曲げ部及び仮フランジ部を有し、前記仮横壁部と仮縦壁部とのなす角θpaが前記横壁部と縦壁部とのなす角θpよりも大きく設定された仮成形体を金属素板から曲げ成形する第1成形工程と、
前記仮成形体から前記チャンネル部材を曲げ成形する第2成形工程を備え、
前記仮成形体は、前記チャンネル部材の湾曲状チャンネル部に対応した前記仮成形体の仮湾曲状チャンネル部の中央部における湾曲の径方向外側の仮横壁部と仮縦壁部とのなす角βcが前記仮湾曲状チャンネル部の周方向端部における湾曲の径方向外側の仮横壁部と仮縦壁部とのなす角βeよりも小さく設定された、チャンネル部材の曲げ成形方法。 - さらに、前記仮成形体は、前記仮湾曲状チャンネル部の湾曲の径方向内側における仮縦壁部あるいはさらに仮フランジ部に湾曲の周方向断面が凹凸形状とされたビードが成形された、請求項1に記載したチャンネル部材の曲げ成形方法。
- 前記チャンネル部材は、前記湾曲状チャンネル部の両側に断面中心線が直線状とされた直線状チャンネル部を有し、前記仮成形体は前記直線状チャンネル部に対応した前記仮成形体の仮直線状チャンネル部における湾曲の径方向外側の仮横壁部と仮縦壁部とのなす角をβsとするとき、前記βeが前記βsよりも小さく設定された、請求項1又は2に記載したチャンネル部材の曲げ成形方法。
- 横壁部の両側に第1曲げ部を介して縦壁部が形成され、前記縦壁部の他端に第2曲げ部を介してフランジ部が形成された横断面形状を有し、断面中心線が湾曲状とされた湾曲状チャンネル部を備えたチャンネル部材の曲げ成形方法であって、
前記チャンネル部材の横壁部、第1曲げ部、縦壁部、第2曲げ部及びフランジ部にそれぞれ対応する仮横壁部、仮第1曲げ部、仮縦壁部、仮第2曲げ部及び仮フランジ部を有し、前記仮横壁部と仮縦壁部とのなす角θpaが前記横壁部と縦壁部とのなす角θpよりも大きく設定された仮成形体を金属素板から曲げ成形する第1成形工程と、
前記仮成形体から前記チャンネル部材を曲げ成形する第2成形工程を備え、
前記仮成形体は前記仮湾曲状チャンネル部の湾曲の径方向内側における仮縦壁部あるいはさらに仮フランジ部に湾曲の周方向断面が凹凸形状とされたビードが成形された、チャンネル部材の曲げ成形方法。
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