JP2009238540A - 無電極放電灯点灯装置及びそれを用いた照明器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】雑音低減効果の低下の防止及び立ち消えを防止するとともにデューティ比による調光制御を容易に行うことのできる無電極放電灯点灯装置及びそれを用いた照明器具を提供する。
【解決手段】無電極放電灯1に近接配置された誘導コイル2に共振回路を介して高周波電力を供給する高周波電源部3と、無電極放電灯1の点灯期間T2及び不点灯期間T3を交互に繰り返すように高周波電源部3の動作周波数finvを可変して制御する周波数制御部4とを有し、点灯期間T2において誘導コイル2に印加される高周波電圧Vcoilが点灯期間T2の周期よりも短い周期で且つ所定の大きさの電圧幅で変動するように高周波電源部3の動作周波数finvを可変して制御する変動制御部5を設けた。
【選択図】図1
【解決手段】無電極放電灯1に近接配置された誘導コイル2に共振回路を介して高周波電力を供給する高周波電源部3と、無電極放電灯1の点灯期間T2及び不点灯期間T3を交互に繰り返すように高周波電源部3の動作周波数finvを可変して制御する周波数制御部4とを有し、点灯期間T2において誘導コイル2に印加される高周波電圧Vcoilが点灯期間T2の周期よりも短い周期で且つ所定の大きさの電圧幅で変動するように高周波電源部3の動作周波数finvを可変して制御する変動制御部5を設けた。
【選択図】図1
Description
本発明は、無電極放電灯点灯装置及びそれを用いた照明器具に関する。
従来から、バルブ内に放電ガスを封入した無電極放電灯に近接配置された誘導コイルに高周波電流を供給することで無電極放電灯を点灯させる無電極放電灯点灯装置が知られており、例えば特許文献1に開示されている。この従来例は、誘導コイルに高周波電力を供給する高周波電源回路の動作周波数finvを変化させることで、無電極放電灯が点灯期間と不点灯期間とを交互に繰り返すように高周波電圧Vcoilを誘導コイルに印加するものであって、図10(a)に示すように、再点弧始動期間T1及び点灯期間T2において動作周波数finvを連続的に変化させることで、無電極放電灯より発生する雑音のピーク強度を平均化し、雑音を低減している。
特開2004−247201号公報
しかしながら、上記従来例では、調光が浅い、即ち、デューティ比が大きい場合には高周波電圧Vcoilの小さい部分が削られることから点灯電力があまり減少しないのに対して(図10(b)参照)、調光が深い、即ちデューティ比が小さい場合には高周波電圧Vcoilの大きい部分が削られることから点灯電力が大きく減少するため(図10(a)参照)、デューティ比と点灯電力との関係にずれが生じることでデューティ比だけで調光を制御するのが難しいという問題があった。また、デューティ比が小さい場合には、高周波で動作する部分が削られることから、動作周波数finvの変動幅が狭くなるとともに周波数帯に偏りが生じ、雑音を低減する効果が小さくなるという問題があった。更に、点灯期間T2において高周波電圧Vcoilを徐々に減少させることから、点灯期間T2の終盤では高周波電圧Vcoilが小さい状態が続くことで無電極放電灯の立ち消えが起こり易いという問題があった(図10(c)参照)。
本発明は、上記の点に鑑みて為されたもので、雑音低減効果の低下の防止及び立ち消えを防止するとともにデューティ比による調光制御を容易に行うことのできる無電極放電灯点灯装置及びそれを用いた照明器具を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、無電極放電灯に近接配置された誘導コイルに共振回路を介して高周波電力を供給する高周波電源部と、無電極放電灯の点灯期間及び不点灯期間を交互に繰り返すように高周波電源部の動作周波数を可変して制御する周波数制御部とを有する無電極放電灯点灯装置であって、点灯期間において誘導コイルに印加される高周波電圧が点灯期間の周期よりも短い周期で且つ所定の大きさの電圧幅で変動するように高周波電源部の動作周波数を可変して制御する変動制御部を設けたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、変動制御部は、共振回路の共振周波数からずらした周波数領域で動作周波数を可変制御することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、変動制御部は、点灯期間における動作周波数で不点灯期間における動作周波数を可変制御することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れか1項の発明において、周波数制御部には、再点弧始動時において変動制御部が動作周波数の可変制御を行うのを停止させる変動停止部が設けられたことを特徴とする。
請求項5の発明は、少なくとも無電極放電灯を保持する器具本体と、無電極放電灯に近接配置される誘導コイルと、誘導コイルに高周波電力を供給する請求項1乃至4の何れか1項に記載の無電極放電灯点灯装置とを備えたことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、誘導コイルに印加される高周波電圧が点灯期間よりも短い周期で且つ所定の大きさの電圧幅で変動するため、デューティ比の可変に応じて一定の点灯電力が増減し、デューティ比と点灯電力との関係にずれが生じることがなくデューティ比による調光制御を容易に行うことができる。また、デューティ比の大小に関わらず動作周波数の変動幅が一定であり、変動幅が狭くなったり周波数帯が偏ることがないので、雑音を低減する効果が低下するのを防止することができる。更に、点灯期間において高周波電圧が小さい状態が続くことがないので、無電極放電灯の立ち消えを防止することができる。
請求項2の発明によれば、高周波電源部を構成する部品へのストレスを回避することができ、動作が不安定になるのを防止することができる。
請求項3の発明によれば、点灯期間と同様に不点灯期間においても動作周波数を可変制御することで、不点灯期間において発生する無電極放電灯の雑音を低減することができる。また、変動制御部を点灯期間と不点灯期間とで共用できるので、部品点数を削減することができる。
請求項4の発明によれば、再点弧期間において誘導コイルに印加される電圧が変動しないため、再点弧性を改善するとともに再点弧動作が不安定になるのを防止することができる。
請求項5の発明によれば、請求項1乃至4の何れか1項の効果を奏する照明器具を実現することができる。
(実施形態1)
以下、本発明に係る無電極放電灯点灯装置の実施形態1について図面を用いて説明する。本実施形態は、図1(a)に示すように、交流電源ACからの交流電圧を変換して直流電圧VDCを出力する直流電源回路30、及び直流電源回路30からの直流電圧VDSを変換して高周波電圧Vcoilを出力する電力変換回路31から成る高周波電源部3と、電力変換回路31の出力端に接続されて両端に高周波電圧Vcoilが印加される誘導コイル2と、誘導コイル2に近接配置される無電極放電灯1と、電力変換回路31を駆動するドライブ回路40、及び無電極放電灯1の点灯・不点灯を制御するためのPWM信号を電力変換回路31に与えるPWM信号発振回路41、並びにドライブ回路40とPWM信号発振回路41との間に設けられて動作周波数finvをスイープさせる始動スイープ回路42から成る周波数制御部4と、高周波電源部3の動作周波数finvを可変して制御する変動制御部5とから構成される。
以下、本発明に係る無電極放電灯点灯装置の実施形態1について図面を用いて説明する。本実施形態は、図1(a)に示すように、交流電源ACからの交流電圧を変換して直流電圧VDCを出力する直流電源回路30、及び直流電源回路30からの直流電圧VDSを変換して高周波電圧Vcoilを出力する電力変換回路31から成る高周波電源部3と、電力変換回路31の出力端に接続されて両端に高周波電圧Vcoilが印加される誘導コイル2と、誘導コイル2に近接配置される無電極放電灯1と、電力変換回路31を駆動するドライブ回路40、及び無電極放電灯1の点灯・不点灯を制御するためのPWM信号を電力変換回路31に与えるPWM信号発振回路41、並びにドライブ回路40とPWM信号発振回路41との間に設けられて動作周波数finvをスイープさせる始動スイープ回路42から成る周波数制御部4と、高周波電源部3の動作周波数finvを可変して制御する変動制御部5とから構成される。
無電極放電灯1は、図6(b)に示すように、不活性ガス・金属蒸気等の放電ガス(例えば、水銀及び希ガス)が封入された透明な略球状のバルブ10と、バルブ10に封止されてバルブ10の内方に突出した略円筒状のキャビティ11とから成り、キャビティ11には、バルブ10を保持するとともにバルブ10に対する誘導コイル2の位置決めをする略円筒状のカプラ12(図6(a)参照)が挿入される。カプラ12にはフェライトコア(図示せず)が設けられており、該フェライトコアに誘導コイル2が巻設される。また、カプラ12は、出力線9aを介して金属製のケース9の内部に収納される無電極放電灯点灯装置と接続されている。而して、カプラ12をキャビティ11に挿入するとともにバルブ10に設けられた口金13に嵌合することで、口金13と電気的に接続された出力線9aを介してカプラ12の誘導コイル2に高周波電流が供給される。尚、ケース9には、本実施形態若しくは後述する実施形態2の無電極放電灯点灯装置が収納される。このような無電極放電灯1及び無電極放電灯点灯装置は、例えば街路灯の器具本体7(図7(a)参照)や防犯灯の器具本体8(図7(b)参照)に搭載される。
直流電源回路30は、図1(a)に示すように、ダイオードブリッジから成る整流回路DBとスイッチング素子Q1、インダクタL1、ダイオードD1、制御回路CC及び平滑用コンデンサC1から成る昇圧チョッパ回路で構成される。而して、交流電源ACからの交流電圧を整流し、整流された脈流電圧を昇圧した後に平滑化することで直流電圧VDCを出力するようになっている。
電力変換回路31は、図1(a)に示すように、スイッチング素子Q2,Q3と、インダクタLs、コンデンサCs,Cpから成る共振回路とで構成されており、スイッチング素子Q2,Q3のオン/オフを高周波でスイッチングして誘導コイル2に対して数十kHzから数百kHzの高周波電圧Vcoilを印加することにより、誘導コイル2に高周波電磁界を発生させて無電極放電灯1に高周波電力を供給する。これに応じて、無電極放電灯1内に高周波プラズマ電流を発生させて紫外線若しくは可視光を発生させるようになっている。
ドライブ回路40は、図1(a)に示すように、定電圧電源Es、電圧制御発振器VCO、抵抗R1,R2で構成される。電圧制御発振器VCOの入力端子VIには、定電圧電源Esの出力電圧が抵抗R1,R2で分圧されて与えられており、その分圧点からのシンク電流Ivpに応じて電圧が変化する。したがって、電圧制御発振器VCOの入力端子VIにはシンク電流Ivpに応じた電圧が入力され、電圧制御発振器VCOは入力された電圧に応じた動作周波数finvでHout端子とH−GND端子間、Lout端子とL−GND端子間に、相互に位相が180度ずれたスイッチング素子Q2,Q3に対する略矩形波状の駆動信号を出力する。本実施形態では、入力端子VIの電圧が大きくなるにつれて動作周波数finvが小さくなるように設定されている。尚、本実施形態では、スイッチング素子Q2,Q3としてFETを例示しているが、これに限定されるものではない。
PWM発振回路41は、図1(a)に示すように、任意の周波数fpwmのPWM信号(電圧Vpwm)を発生し、そのデューティ比は利用者の操作によって所定の値に設定される。PWM発振回路41の出力は後述する始動スイープ回路42を介してドライブ回路40に接続され、PWM信号に応じてシンク電流Ivpを変化させ、動作周波数finvを可変する。尚、本実施形態ではPWM発振回路41は無電極放電灯点灯装置に内蔵されているが、PWM発振回路41を装置の外部に設け、外部からPWM信号を装置に与える構成にしても構わない。
始動スイープ回路42は、図1(a)に示すように、PWM発振回路41からのPWM信号を受けて動作周波数finvのスイープを行い、誘導コイル2に印加する高周波電圧Vcoilを所定の速度で徐々に上昇させ、無電極放電灯1の点弧始動、再点弧始動を行う。始動スイープ回路42は、直流電源E1、オペアンプOP1、抵抗R3、コンデンサC2から成る積分回路、コンデンサC2の電荷放電のためのスイッチング素子Q4、抵抗R4,R5等から構成される。
変動制御部5は、図1(a)に示すように、基準となる周波数f0の発振信号を出力する発振回路50と、発振回路50からの出力信号を分周して所望の周波数fdの正弦波状の発振信号(電圧Vd)を出力する分周回路51とから構成され、分周回路51からの発振信号をダイオードD3を介してドライブ回路40に出力する。分周回路51から出力される発振信号の周波数fdは、PWM信号の周波数fpwmよりも大きく、且つその周期が再点弧始動期間T1よりも長くなるように設定される。また、分周回路51からの発振信号の振幅は、高周波電圧Vcoilの変動する電圧の幅が所定の大きさとなるように動作周波数finvを変動させるように設定される。
以下、本実施形態の点滅動作について図1(b)を用いて説明する。尚、図1(b)は、電力変換回路31の再点弧始動時の共振曲線Aと点灯時の共振曲線Bを示す。先ず、PWM信号がハイレベルの場合、動作周波数finvはf1とf2との間の周波数で変動する。このため、高周波電圧Vcoilは無電極放電灯1の点灯維持に必要な電圧を下回る電圧で周期的に変動する。PWM信号がハイレベルからローレベルになると、始動スイープ回路42のスイッチング素子Q4はオフとなり、直流電源E1からの電圧供給を受けて抵抗R3を介してコンデンサC2を充電し、コンデンサC2の両端電圧VC2をオペアンプOP1の非反転入力端子に印加し、その出力である制御電圧Vfを抵抗R6、ダイオードD2を介してドライブ回路40に出力する。その結果、抵抗R3、コンデンサC2により決定される時定数に応じて動作周波数finvがf1とf2との間の周波数からf3とf4との間の周波数まで徐々にスイープする。而して、動作周波数finvのスイープに応じて高周波電圧Vcoilが不点灯期間T3における電圧から徐々に上昇し、再点弧電圧に達すると無電極放電灯1が点灯する。その後、PWM信号がハイレベルになるまで動作周波数finvはf3とf4との間で変動し、高周波電圧Vcoilは無電極放電灯1の点灯維持に必要な電圧を下回る電圧で周期的に変動する。
PWM信号がローレベルからハイレベルになると、始動スイープ回路42のスイッチング素子Q4がオフからオンに変化し、コンデンサC2の電荷が抵抗R5、スイッチング素子Q4を介して放電され、コンデンサC2の両端電圧VC2は抵抗R3と抵抗R4,R5の並列回路との分圧で決定される。このため、高周波電圧Vcoilは低下して無電極放電灯1の点灯維持に必要な電圧を下回ることで消灯する。したがって、PWM信号によって周期的にスイッチング素子Q4のオン/オフを繰り返すことで無電極放電灯1の点滅動作が可能となり、PWM信号のデューティ比を可変することによって無電極放電灯1の出力を所定の出力に可変することができる。
尚、動作周波数finvは、装置の低コスト化のために数十kHz〜数百kHzとし、点滅動作時のPWM信号の周波数fpwmは、人間の目にちらつき感を与えないように100Hz〜数kHzに設定される。また、PWM信号の周波数fpwmは、無電極放電灯1を安定点灯させるために、点灯期間のうち再点弧始動に要する時間の占有率が50%以下となるように設定される。
ここで、本実施形態では、高周波電圧Vcoilが点灯期間T2よりも短い周期で且つ所定の大きさの電圧幅で変動するため、図2(a),(b)に示すように、デューティ比の可変に応じて一定の点灯電力が増減し、デューティ比と点灯電力との関係にずれが生じることがなくデューティ比による調光制御を容易に行うことができる。また、デューティ比の大小に関わらず動作周波数finvの変動幅が一定であり、変動幅が狭くなることがないので、雑音を低減する効果が低下するのを防止することができる。更に、従来例のように点灯期間T2において高周波電圧Vcoilが小さい状態が続くことがないので、無電極放電灯1の立ち消えを防止することができる。尚、図2(c)に示すように、全点灯時においても高周波電圧Vcoilが変動するので、雑音を低減することができる。
また、点灯期間T2のみならず不点灯期間T3においても高周波電圧Vcoilが変動するため、不点灯期間T3においても雑音を低減することができる。更に、変動制御部5を点灯期間T2と不点灯期間T3とで共用できるので、部品点数を削減することができる。本実施形態では、上記のように不点灯期間T3においても変動制御部5を動作させているが、不点灯期間T3に変動制御部5の動作を停止させても構わない。また、不点灯期間T3における動作周波数finvは、高周波電圧Vcoilが大きくなって損失が大きくなることがないように十分に高周波側に設定されるのが望ましい。
尚、分周回路51から出力される発振信号の周波数fdは可聴領域以上である20kHz以上に設定されるのが望ましい。このように設定することで、カプラ12に設けられたフェライトコアの振動によって発生する騒音を聞こえないようにすることができる。
ところで、電力変換回路31の出力側から負荷側を見たインピーダンスZの周波数特性は図3(a)のようになり、3つの共振点ア〜ウを持つ。本実施形態では、一番高周波側の共振点ウ近傍の領域で無電極放電灯1の点滅動作を行うように動作周波数finvを設定しており、変動制御部5によって変動する周波数領域は動作周波数finvよりも低い周波数領域に設定される。しかしながら、上記周波数領域に一番低周波側の共振点アが含まれると、図3(b)に示すように進相領域での動作となってスイッチング素子Q2,Q3に過大なストレスが発生することになり、動作が不安定になる。そこで、変動制御部5が共振回路の共振周波数からずらした周波数領域で動作周波数finvを可変制御する、即ち、一番低周波側の共振点Aからずらした周波数領域で可変制御することで、スイッチング素子Q2,Q3へのストレスを回避することができ、動作が不安定になるのを防止することができる。
(実施形態2)
以下、本発明に係る無電極放電灯点灯装置の実施形態2について図面を用いて説明する。但し、本実施形態の基本的な構成は実施形態1と共通であるので、共通する部位には同一の番号を付して説明を省略するものとする。本実施形態は、図4に示すように、変動制御部5の分周回路51から矩形波状の発振信号を出力することに特徴がある。また、本実施形態では、始動スイープ回路42をマイコン43で構成している。マイコン43は、実施形態1の始動回路42と同様に再点弧始動時に高周波電圧Vcoilを徐々に上昇させる始動スイープ機能を有する。而して、本実施形態では、図5に示すように高周波電圧Vcoilが矩形波状に変動し、実施形態1と同様の効果を奏することができる。
以下、本発明に係る無電極放電灯点灯装置の実施形態2について図面を用いて説明する。但し、本実施形態の基本的な構成は実施形態1と共通であるので、共通する部位には同一の番号を付して説明を省略するものとする。本実施形態は、図4に示すように、変動制御部5の分周回路51から矩形波状の発振信号を出力することに特徴がある。また、本実施形態では、始動スイープ回路42をマイコン43で構成している。マイコン43は、実施形態1の始動回路42と同様に再点弧始動時に高周波電圧Vcoilを徐々に上昇させる始動スイープ機能を有する。而して、本実施形態では、図5に示すように高周波電圧Vcoilが矩形波状に変動し、実施形態1と同様の効果を奏することができる。
(実施形態3)
以下、本発明に係る無電極放電灯点灯装置の実施形態3について図面を用いて説明する。但し、本実施形態の基本的な構成は実施形態1と共通であるので、共通する部位には同一の番号を付して説明を省略するものとする。本実施形態は、図6に示すように、再点弧始動期間T1において変動制御部5が動作周波数finvの可変制御を行うのを停止させる変動停止部6を周波数制御部4に設けている。
以下、本発明に係る無電極放電灯点灯装置の実施形態3について図面を用いて説明する。但し、本実施形態の基本的な構成は実施形態1と共通であるので、共通する部位には同一の番号を付して説明を省略するものとする。本実施形態は、図6に示すように、再点弧始動期間T1において変動制御部5が動作周波数finvの可変制御を行うのを停止させる変動停止部6を周波数制御部4に設けている。
変動停止部6は、ダイオードD4及び始動スイープ回路42の直列回路と並列に接続されており、非反転入力端子に直流電源E2が接続されるとともに反転入力端子にダイオードD5を介してPWM信号が入力されるオペアンプOP2と、オペアンプOP2の出力端子と直列に接続されるダイオードD6、抵抗R7、コンデンサC3と、抵抗R7とコンデンサC3との間の接続点からの入力に応じてオン/オフするスイッチング素子Q5と、直流電源E3と直列接続されるとともに抵抗R8を介したオペアンプOP2からの出力に応じてオン/オフするスイッチング素子Q6と、ダイオードD3とスイッチング素子Q6との間に挿入されるダイオードD7とから構成される。
以下、変動停止部6の動作について説明する。先ず、PWM信号がハイレベルからローレベルになると、オペアンプOP2の出力がハイレベルになることからスイッチング素子Q6がオンとなり、直流電源E3の電源電圧がダイオードD3を介してドライブ回路40に入力されるので、変動制御部5の動作を停止させる。同時に、オペアンプOP2の出力がダイオードD6を介して抵抗R7及びコンデンサC3に入力され、コンデンサC3が充電される。コンデンサC3の両端電圧が所定電圧を超えると、スイッチング素子Q5がオンされてスイッチング素子Q6がオフとなるので、変動制御部5の動作が再開する。ここで、コンデンサC3が所定電圧を超えるまでの充電時間は、始動スイープ回路42における始動スイープに要する時間、即ち、再点弧始動期間T1に相当する時間となるように設定される。PWM信号がローレベルからハイレベルになると、コンデンサC3の放電が開始される。この時、オペアンプOP2の出力がローレベルであることからスイッチング素子Q6はオフとなり、直流電源E3の電源電圧がダイオードD3を介してドライブ回路40に入力されないために変動制御部5の動作を停止することがない。
実施形態1,2では、再点弧始動期間T1においても変動制御部5が働いて周波数が変動するために、再点弧始動時の高周波電圧Vcoilが変動して再点弧性が悪化して再点弧できなくなったり、再点弧始動期間T1が長くなることで動作が不安定になったりする虞があった。そこで、上述のように再点弧始動期間T1において変動制御部5が働かないようにすることで、再点弧始動時の高周波電圧Vcoilが変動することが無いために確実に再点弧することができ、再点弧性を改善するとともに再点弧動作が不安定になるのを防止することができる。
1 無電極放電灯
2 誘導コイル
3 高周波電源部
30 直流電源回路
31 電力変換回路
4 周波数制御部
40 ドライブ回路
41 PWM発振回路
42 始動スイープ回路
5 変動制御部
2 誘導コイル
3 高周波電源部
30 直流電源回路
31 電力変換回路
4 周波数制御部
40 ドライブ回路
41 PWM発振回路
42 始動スイープ回路
5 変動制御部
Claims (5)
- 無電極放電灯に近接配置された誘導コイルに共振回路を介して高周波電力を供給する高周波電源部と、無電極放電灯の点灯期間及び不点灯期間を交互に繰り返すように高周波電源部の動作周波数を可変して制御する周波数制御部とを有する無電極放電灯点灯装置であって、点灯期間において誘導コイルに印加される高周波電圧が点灯期間の周期よりも短い周期で且つ所定の大きさの電圧幅で変動するように高周波電源部の動作周波数を可変して制御する変動制御部を設けたことを特徴とする無電極放電灯点灯装置。
- 前記変動制御部は、共振回路の共振周波数からずらした周波数領域で動作周波数を可変制御することを特徴とする請求項1記載の無電極放電灯点灯装置。
- 前記変動制御部は、点灯期間における動作周波数で不点灯期間における動作周波数を可変制御することを特徴とする請求項1又は2記載の無電極放電灯点灯装置。
- 前記周波数制御部には、再点弧始動時において変動制御部が動作周波数の可変制御を行うのを停止させる変動停止部が設けられたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の無電極放電灯点灯装置。
- 少なくとも無電極放電灯を保持する器具本体と、無電極放電灯に近接配置される誘導コイルと、誘導コイルに高周波電力を供給する請求項1乃至4の何れか1項に記載の無電極放電灯点灯装置とを備えたことを特徴とする照明器具。
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