JP2009236952A - 像定着固化装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱手段と固化手段の間に設けられた搬送手段上で記録材上の像が固化手段に達する前に固化し始めることに起因する画質の低下を抑制する。
【解決手段】遮断板81は、定着装置15によって加熱された空気が冷却装置16へ流出するのを遮断する。誘導板82は、遮断板81よりも定着装置15側に配置され、遮断板81との間に空気が流れる空気流路を形成する。この空気流路のうち代表的な流路は定着装置15の周囲の加熱された空気が、搬送装置17によって搬送される用紙のうち像が形成された面に沿って流れ、遮断板81に突き当たってからはこれに沿って上方へ流れていく流路であり、空気流路は用紙幅と同程度の幅で形成されるので、これを流れる空気は、用紙や搬送装置17の搬送面を均一に加熱する。排気ファン83は系外へ空気を排出する排気装置であり、冷却装置16から遠ざかる方向へ空気を排出する。
【選択図】図2

Description

本発明は、像定着固化装置および画像形成装置に関する。
像を記録材に定着させるものに、トナー像を加熱して溶融し、記録材に定着させる定着装置が用いられている。定着装置から記録材が排出された後もトナー像の温度は比較的高く、記録材が外力を受けるとトナー像が乱れやすいため、定着工程を経た記録材を冷却してトナー像を固化させることがある。特許文献1には、未定着のトナー像を担持する転写材を定着する第1の定着部の下流側に配置された、加熱ローラと分離ローラにベルトを張架し、当該ベルトの内側で、かつ、前記加熱ローラと前記ベルトとの当接部より下流側で、前記分離ローラと前記ベルトとの当接部より上流側に冷却手段を有するベルトユニットを2セット備え、各ベルトユニットの加熱ローラ同士および分離ローラ同士が2つのベルトを介して互いに圧接するように構成する第2の定着部で前記第1の定着部で加熱された転写材が、前記加熱ローラで押圧された前記ベルト間に挟持・搬送され、前記分離ローラへ搬送される過程で冷却される工程をもつ定着装置が提案されている。
特開2006−201657号公報
本発明の目的は、加熱手段と固化手段の間に設けられた搬送手段上で記録材上の像が固化手段に達する前に固化し始めることに起因する画質の低下を抑制することにある。
上述した課題を解決するため、本発明の請求項1に係る像定着固化装置は、像が形成されている記録材に接触し、該記録材を加熱する加熱手段と、前記加熱手段で加熱された記録材の像が形成されている面と反対側の面に接して、該記録材を搬送する搬送手段と、前記搬送手段で搬送されている記録材のうち前記加熱手段より下流側の像が形成されている面に沿って、前記加熱手段により加熱された空気が流れる第1空気流路と、前記搬送手段により搬送された記録材の像を固化させる固化手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係る像定着固化装置は、請求項1の態様において、前記固化手段は少なくとも記録材の像が形成されている面側に接触し前記記録材を冷却する冷却手段であることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係る像定着固化装置は、請求項2の態様において、前記冷却手段は少なくとも複数のロールで張架され循環移動することで記録材の像が形成されている面側に接触し記録材を搬送する第1搬送ベルトを有することを特徴とする。
また、本発明の請求項4に係る像定着固化装置は、請求項3の態様において、前記冷却手段は複数のロールで張架され循環移動することで前記第1搬送ベルトと共に記録材を挟持し搬送する第2搬送ベルトと、前記第1搬送ベルトと前記第2搬送ベルトとで記録材を挟持搬送している区間における該第1搬送ベルトの内周面に接触し該第1搬送ベルトを冷却する冷却体とを有することを特徴とする。
また、本発明の請求項5に係る像定着固化装置は、請求項1から4のいずれかの態様において、前記加熱手段と前記固化手段との間にあって該固化手段へ前記第1空気流路を通った空気が流入するのを遮断する遮断板と、前記遮断板に沿って、前記第1空気流路を通った空気が流れる第2空気流路とを備えたことを特徴とする。
また、本発明の請求項6に係る像定着固化装置は、請求項5の態様において、前記遮断板と対向し前記第2空気流路へと空気を誘導する誘導板と前記遮断板の前記搬送手段側の端部である遮断端部と前記誘導板の前記搬送手段側の端部である誘導端部とを含んで形成される端部面は前記加熱手段が設けられている側に向いていることを特徴とする。
また、本発明の請求項7に係る像定着固化装置は、請求項6の態様において、前記遮断板と前記誘導板とを少なくとも含むダクトを備え前記第2空気流路は前記ダクトの中を流れるものであることを特徴とする。
また、本発明の請求項8に係る像定着固化装置は、請求項5の態様において、前記遮蔽板に沿って流れる空気中に含まれる水蒸気が結露した水分を受け止める受止手段を有することを特徴とする。
また、本発明の請求項9に係る像定着固化装置は、請求項1から7のいずれかの態様において、前記搬送手段は前記記録材の一部に接触して該記録材を搬送する第3搬送ベルトであって、前記記録材を前記第3搬送ベルトに密着させる空気流を形成する空気流形成手段を具備することを特徴とする。
また、本発明の請求項10に係る像定着固化装置は、請求項2の態様において、前記記録材に形成されている像は、非晶性樹脂と結晶性樹脂を成分中に含み、前記第1空気流路により前記記録材上の像が温められた状態を保たれ、前記冷却手段に該記録材が接触する際の温度は非晶性樹脂のガラス転移温度および結晶性温度より高い温度であって、前記冷却手段により非晶性樹脂のガラス転移温度および結晶性樹脂の融点の温度より低い温度に冷却されることを特徴とする。
また、本発明の請求項11に係る画像形成装置は、記録材に像を形成する像形成手段と上述の像定着固化装置とを備えたことを特徴とする。
請求項1に記載の像定着固化装置によれば、加熱手段と固化手段の間に設けられた搬送手段上で記録材上の像が固化手段に達する前に固化し始めることに起因する画質の低下を抑制することができる。
請求項2に記載の像定着固化装置によれば、接触する前に加熱されたことにより発生した蒸気を記録紙から放出させることができるため、加熱された面を冷却する際に直接接触しても蒸気が記録紙内に留まることに起因したトナー像の乱れ等の画質欠陥を抑制することができ、かつ直接接触することで冷却効果をあげることができる。
請求項3に記載の像定着固化装置によれば本構成を有しない場合と比較し、像を平滑にすることができる。
請求項4に記載の像定着固化装置によれば本構成を有しない場合と比較し、記録材と冷却手段の密着性をあげ記録材を冷却する能力が向上する。
請求項5に記載の像定着固化装置によれば本構成を有しない場合と比較し、加熱手段によって加熱された空気が固化手段を加熱することに起因した固化手段の能力の低下を抑制することができる。
請求項6に記載の像定着固化装置によれば本構成を有しない場合と比較し、加熱手段側にある加熱された空気の流量を増すことができる。
請求項7に記載の像定着固化装置によれば本構成を有しない場合と比較し、第2空気流路に流れる空気が他に流れるのを抑制できる。
請求項8に記載の像定着固化装置によれば、凝縮した水分が記録材の表面に落ちて、画質を乱してしまうことを抑制する。
請求項9に記載の像定着固化装置によれば本構成を有しない場合と比較し、加熱手段と固化手段が離れている場合に、加熱手段から排出された記録材を搬送手段に密着させて固化手段へ搬送する搬送性があがる。
請求項10に記載の像定着固化装置によれば、固化する際の温度が異なる成分を含む像を固化させる場合に、固化が部分的にはじまる事を抑制できる。
請求項11に記載の画像形成装置によれば、記録材に像を形成し定着固化させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
[A.実施形態]
[A−1.画像形成装置の構成]
図2は、本実施形態に係る像定着固化装置と像形成装置を一体に構成した画像形成装置1の構成を示す図である。同図に示すように、画像形成装置1は、用紙収容部12と、画像形成ユニット13Y,13M,13C,13Kと、転写装置14と、定着装置15と、冷却装置16と、搬送装置17と、ダクト18とを備えている。これらの各構成は、図示しない制御部によって制御されている。この制御部は、CPU(Central Processing Unit)とメモリなどを備え、CPUがメモリに記憶されているプログラムを実行することにより、画像形成装置1全体を制御する。なお、符号のY,M,C,Kはそれぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーに対応した構成であることを意味している。
用紙収容部12は、A3やA4などの所定サイズにカットされた用紙を収容する。用紙収容部12に収容されている用紙は、制御部の指示により1枚ずつ取り出され、用紙搬送路を経由して転写装置14へと搬送される。
画像形成ユニット13Y,13M,13C,13Kは、それぞれ、感光体ドラム、帯電部、露光部、現像部、一次転写ロール及びクリーニング部材を備えており、対応するトナーを用いて画像データに応じたトナー像を形成し、中間転写ベルト41に重ねて転写する。この画像データは、図示せぬ画像読取装置によって原画像が読み取られたものであってもよいし、図示せぬコンピュータ装置から送信されてきたデータに基づいて生成されたものであってもよい。転写装置14は、中間転写ベルト41と、二次転写ロール42と、中間転写ベルト41を挟んで二次転写ロール42と対向する対向ロール43とを備えており、画像形成ユニット13Y,13M,13C,13Kによって形成されたトナー像を用紙に転写する転写手段である。中間転写ベルト41は、図示せぬ駆動ロールによって図中のA方向に周回させられており、画像形成ユニット13Y,13M,13C,13Kによってトナー像が重ねて転写されると、そのトナー像を二次転写ロール42及び対向ロール43の位置へと搬送する。二次転写ロール42は、中間転写ベルト41との電位差によって、中間転写ベルト41上のトナー像を用紙収容部12から搬送されてきた用紙に転写させる。トナー像を転写された用紙は定着装置15へ送られる。
[A−2.像を構成する材料]
また本実施形態では像を構成するものとして低融点トナーを使用した。この低融点トナーは省エネルギー化にむけ定着時の消費電力を抑えるべく従来のトナーと比較し融点温度が低くなっている。この低融点トナーは常温での保管性と定着時の低温定着適正を両立させる為に、トナー表面を高い温度で溶ける非晶性樹脂のコア表面とし、トナー内部を低い温度で溶ける結晶性樹脂で構成したコア・シェル構造となっており、保管性と定着特性を両立させるものとなっている。
ここで、非結晶性樹脂と結晶性樹脂について説明する。
[A−2−1.非晶性樹脂]
非晶性樹脂とは、示差走査熱量測定(Differential scanning calorimetry:DSC)を用いた熱分析測定において、明確な吸熱ピークではなく、階段状の吸熱変化のみを有するものであり、常温固体で、ガラス転移温度以上の温度において熱可塑化するものを指す。
非晶性樹脂の重量平均分子量(Mw)は5000〜100000の範囲であることが好ましく、15000〜85000の範囲であることが好ましい。分子量が5000より低いと耐ホットオフセット性が悪くなる場合があり、100000より大きいとトナー造粒性・形状制御性が悪くなる場合がある。さらに、結着剤樹脂中の解離基含有成分量は2質量%以下が好ましい。これより大きいと形状制御性が損なわれる。なお、解離基含有成分量としてより好ましくは0.25〜1.75%の範囲、さらに好ましくは0.5〜1.5質量%の範囲である。
非晶性樹脂のガラス転移温度は、45〜80℃の範囲であることが好ましく、50〜70℃の範囲であることがより好ましい。ガラス転移温度が45℃未満であると、トナーが貯蔵中または現像器中でブロッキング(トナーの粒子が凝集して塊になる現象)を起こしやすい傾向にある。一方、ガラス転移温度が80℃を超えると、トナーの定着温度が高くなってしまう。
[A−2−2.結晶性樹脂]
結晶性樹脂とは、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱量変化ではなく、明確な吸熱ピークを有するものをいう。
結晶性樹脂としては、結晶性を有する樹脂であれば特に制限はなく、具体的には、結晶性ポリエステル樹脂、結晶性ビニル系樹脂が挙げられるが、定着時の紙への定着性や帯電性、及び好ましい範囲での融点調整の観点から、結晶性ポリエステル樹脂が好ましい。また、適度な融点をもつ直鎖脂肪族系の結晶性ポリエステル樹脂がより好ましい。
上記結晶性ポリエステル樹脂は、酸(ジカルボン酸)成分と、アルコール(ジオール)成分とから合成されるものである。なお、本発明では、結晶性のポリエステル主鎖に対して、他成分を50質量%以下の割合で共重合した共重合体も結晶性ポリエステル樹脂とする。
結晶性樹脂の融点は、40℃以上が好ましく、60℃以上がより好ましい。但し、上限としては100℃以下が好ましく、90℃以下がより好ましい。また、特に低温定着性のためには結晶性樹脂の融点は60〜95℃の範囲であることが好ましい。結晶性樹脂の融点が40℃より低い場合は、トナーの保存時や使用時に、トナーがブロッキングを起こすおそれがある。また、結晶性樹脂の融点が100℃より高い場合は、粒子化に時間がかかったり、粒度分布が拡大したりして、画質が低下するおそれがある。
結晶性樹脂の分子量は、特に限定されないが、重量平均分子量が8000以上であることが好ましく、10000以上であることがより好ましい。但し、100000以下であることが好ましく、70000以下であることがより好ましい。結晶性樹脂の重量平均分子量が8000より小さいと、定着像の強度不足、現像器攪拌中の破砕等が生じるおそれがある。また、結晶性樹脂の重量平均分子量が100000より大きいと、定着温度が上昇するおそれがある。
またトナーには、上述した非結晶性樹脂と結晶性樹脂の他に着色剤、離型剤、帯電制御剤など公知の添加剤を添加されている。
ここで、定着装置を通過した後に用紙が冷えるとトナーの固化がはじまるが、このとき軟化温度近傍と溶融温度近傍での温度変化の勾配が緩やかであると、高い温度で溶ける非晶性樹脂と低い温度で溶ける結晶性樹脂という互いに温度による固化状態が異なる物質が含まれているため、結晶化が一部ではじまったりすることがあり、トナー像にムラが生じることがある。そこで本実施形態では非晶性樹脂のガラス転移温度が65℃そして結晶性樹脂の融点が80℃の二つの成分を含むトナーを採用し、定着装置で加熱された空気により冷却装置に突入する際の用紙を90℃以上に保ち、冷却装置で自然冷却よりも急な温度勾配で冷却し、冷却後用紙の温度が60℃まで下がるように冷却している。
例えば定着装置で加熱された空気により温めずに、冷却装置に接触する際の温度が融点および軟化点以上に保つために、定着装置温度を高く設定したりする場合と比較し消費電力を抑制している。
[A−3.定着装置、冷却装置、搬送装置およびダクトの構成]
図1は、定着装置15、冷却装置16、搬送装置17およびダクト18を説明するための図である。本実施形態においては加熱手段として上述の像形成手段によってトナー像が形成された用紙に接触し、その用紙を加熱する定着装置15を用いた。具体的には、定着装置15は、加熱ロール51と加圧ロール52とを備え、二次転写ロール42から搬送されてきた用紙に熱と圧力とを加えてその表面に保持されたトナー像を溶融状態にし、用紙に定着させる。加熱ロール51は、その内部にハロゲンランプなどの熱源511を有し、用紙表面の温度を約90度に加熱する。加圧ロール52は、加熱ロール51に押し当てられており、加熱ロール51と加圧ロール52との間を通る用紙に圧力を加える。また、加熱ロール51の表面近傍には、金属や樹脂などで形成された剥離部材53が設けられている。加熱ロール51と加圧ロール52によって熱と圧力とが加えられることで定着工程を経た用紙は、この剥離部材53によって加熱ロール51から剥離され、搬送装置17によって冷却装置16へと搬送されるようになっている。
本実施形態における第1空気流路として空気流路D1を図1に示す。また本実施形態における第2空気流路として空気流路D2を同じく図1に示す。
また、本実施形態における搬送手段としては搬送装置17を用いた。この搬送装置17は、定着装置15と冷却装置16との間に設けられている。ここで一般にこのように定着装置と冷却装置に距離をとると、他の部品とのレイアウト上の都合がよい場合があったり、定着装置が発する熱の影響を受けて冷却装置の像を冷却させる効果が低下することを抑制されたり、記録材と像が加熱されることにより発生する水蒸気に起因した像乱れ等の画質欠陥が記録材に現れたりすることを抑制されたりすることがある。
この搬送装置17は、搬送ロール71a,71b(以下、これらを区別しないときには単に搬送ロール71という)および本実施形態における第3搬送ベルトとして使用した搬送ベルト72を備え、定着装置15から排出された用紙を冷却装置16へ搬送する。搬送ロール71a,71bは、搬送ベルト72を支持するロールであり、少なくともいずれか一方が図示せぬ駆動部によって回転させられている。搬送ベルト72は、搬送ロール71に掛け回された無端ベルト部材であり、上述した剥離部材53によって加熱ロール51から剥離された用紙を載せて冷却装置16へ搬送する。このとき、搬送装置17は、トナー像が形成された面と反対側の面に接して、用紙を搬送する。
通常用紙を搬送する際には、上述のようにベルトで搬送する構成の他にロール対で搬送する構成等が用いられる。ロール対で搬送する場合のロールは、回転する軸に複数のゴム等を取り付け、用紙の一部に接触する方式をとるのが一般的である。これは例えば用紙の全てに接触するゴム等で構成すると一部に接触する場合より、搬送性に関し劣ったり、部品費用がかかったりするからである。しかしながら溶融状態のトナー像が形成されている用紙を走行する場合に、一部に接触することにより例えばゴムの温度が低さや、ロール表面の凹凸等により、トナー像がムラになる場合がありうる。
ここで、搬送装置17の搬送ベルト72は、トナー像が形成された面と反対側の面、すなわち用紙の裏面と接して用紙を搬送するから、用紙の裏面と搬送ベルト72とは搬送時においてできるだけ密着していることが望ましい。
図3は、搬送装置17の例を示した概略図である。
例えば図3(a)に示す搬送装置の場合には、複数の細い搬送ベルトが用紙の搬送方向と平行に配置されており、これらの搬送ベルトにより用紙が搬送される。本実施形態における空気形成手段としては吸引装置73を使用した。この吸引装置73は図1に示すとおり搬送装置17の搬送ベルト72が用紙を搬送する面の裏面側に配置され、空気を吸引している。用紙の裏面と各ベルトとの間の空気は、各搬送ベルト間の空隙を通って吸引されたのち、系外へ排気される。このようにすると、用紙の裏面側の気圧が用紙の表面側の気圧よりも負圧になるため、各搬送ベルトと用紙の裏面が密着する。
また、図3(b)に示す搬送装置は、搬送ベルトのベルト面に複数の孔が開けられたベルトである。この場合も、同様に用紙裏面側にある空気を吸引することで、用紙を搬送装置に密着させる空気流を形成するものであり、吸引された空気はこの複数の孔を通過して系外に排出される。
ここに例示したこれらの搬送装置は、空気を吸引することによって用紙を搬送装置に密着させるが、用紙裏面とこれを載せる搬送装置側の面との間の空気を吸引する必要があるので、搬送装置側の面は、用紙裏面の全部ではなく、その一部のみと接して用紙を搬送する。例えば、図3(b)において、破線で示した搬送ベルトの断面を矢線V方向から見ると、図3(c)に示すように、各ベルトの接触面Sが用紙裏面の一部と接しているという具合である。
以下の説明において、搬送ベルト72は、図3(a)に示すような複数の搬送ベルトからなるものとして説明する。
図1に戻って説明を続ける。定着装置で加熱された空気は空気流路D1を用紙の搬送方向下流側へと流れ、搬送装置17で搬送されている用紙のトナー像側の面を温める。
本実施形態においては固化手段として冷却装置16を使用した。冷却装置16は、定着装置15によって溶融状態になったトナー像を冷却して固化させる。冷却装置16は、複数の第1搬送ロール61と、第1搬送ベルト62と、複数の第2搬送ロール63と、第2搬送ベルト64と、本実施形態における冷却体として使用しているヒートシンク66とを備えている。
複数の第1搬送ロール61は、第1搬送ベルト62を支持するロールであり、これらのうち少なくともいずれか1つのロールが図示せぬ駆動部によって回転させられている。第1搬送ベルト62は、複数の第1搬送ロール61とヒートシンク66に掛け回された第1の無端ベルト部材であり、第1搬送ロール61の回転に従って周回移動する。複数の第2搬送ロール63は、第2搬送ベルト64を支持するロールである。第2搬送ベルト64は、複数の第2搬送ロール63に掛け回された第2の無端ベルト部材であり、第1搬送ベルト62に連れて図中の矢線B方向へ周回移動する。この第1搬送ベルト62の表面は平滑で、第1搬送ベルトに接触する前において溶融状態であった用紙上のトナー像は第1搬送ベルトに接触し高光沢になる。なお、別の形態として、第1搬送ロール61と第2搬送ロール63の両方を駆動してもよく、また逆に第1搬送ベルト62を第2搬送ベルト64に連れて回転させてもよい。上述した定着装置15によってトナー像が定着された用紙は、搬送装置17の搬送ベルト72に載せられて搬送されてきて、その用紙先端が、第1搬送ベルト62に突き当てられる。その後、この用紙は、第1搬送ベルト62と第2搬送ベルト64との間に挟持され、これらの周回移動に従って図中の用紙の搬送方向Cへと搬送されるようになっている。
ヒートシンク66は、第1搬送ベルト62の内周側に、その内周面に接するように設けられており、第1搬送ベルト62を冷却する。このヒートシンク66は、第1搬送ベルト62の内周面に接する基部と、基部の長手方向に対してほぼ垂直に設けられた多数のフィンと、基部及びフィンを覆うケース部と、画像形成装置1の開口部に設けられた2つの回転ファンと、これらの回転ファンを回転させる駆動源としてのモータ(図示略)とを備えている。基部やフィンは熱伝導性の良いアルミニウムなどで形成されており、基部が、用紙から第1搬送ベルト62を介して伝わってくる熱を吸収して、フィンがその熱を放出する。このフィンにより、ヒートシンク66の空気と接する表面積が大きくなり、基部が吸収した熱を空気中に拡散する効率があがる。冷却装置16内の熱せられた空気は、回転する回転フィンによって画像形成装置1の外部へと放出される。このようにして、冷却装置16は用紙から熱を奪って、その用紙を冷却する。
このように冷却装置と用紙の密着性を高めると用紙を冷却する効率があがる。またベルトとヒートシンクで構成することにより、例えば冷却ロールで冷却する場合より限られたスペース内で冷却体に密着している冷却時間が長くなる。
なお、本実施形態では用紙の搬送速度が速く設定しており、その速さは定着装置を通過した後冷却を行わずに画像形成装置から用紙を排出して排出トレイにスタックしたとすると、排紙トレイにスタックされた用紙のトナー像の温度が下がりきる前に次の用紙が排出され、次に排出された用紙の裏面にトナーが付着してしまう程度の速さである。搬送速度を遅くし、生産性を下げた場合には排紙トレイにスタックした用紙間でのトナーの付着は低減される。
本実施形態におけるダクトとして空気流路D2を覆うダクト18を構成した。ダクト18は、本実施形態における遮断板としての遮断板81及び本実施形態における誘導板としての誘導板82を含むものである。遮断板81は、用紙の搬送方向に直交する方向に、搬送可能な最大用紙幅と同じ程度の幅を有する平板である。この遮断板81は、冷却装置16の近傍に配置され、定着装置15によって加熱された空気が冷却装置16の方へ流出するのを遮断する。誘導板82は、遮断板81と同様に、用紙の搬送方向に直交する方向に搬送可能な最大用紙幅と同じ程度の幅を有しており、本実施形態では遮断板81よりも定着装置15側に配置されている。さらに、この誘導板82は用紙の搬送方向に平行な2つの図示しない面を含み、例えば図1における上方から見るとカタカナの「コ」の字型をしている。つまり、このような平板の遮断板81と「コ」の字型の誘導板82とにより、図中上下方向に延びる筒状のダクト18が形成されている。排気ファン83は、空気流路D2の下流側であるダクト18の端に配置されており、ダクト18内の空気を系外へ排出する排気装置であり、空気流路D2へ用紙の搬送経路側から空気が流入するのを促している。
図4は、ダクト18による空気の吸引作用を説明する図である。
本実施形態における遮断端部として最も下方の端部を遮断板端部811とし、本実施形態における誘導端部として最も下方の誘導板端部821とする。遮断板端部811および誘導板端部821は、ともに図3の奥行き方向に少なくとも用紙の幅と同程度の長さを有する稜である。遮断板端部811は、誘導板端部821よりも搬送ベルト72の搬送面に近い。つまり、遮断板端部811は、誘導板端部821よりも、搬送ベルト72上にある用紙Pに近い。
ここで、本実施形態における端部面として遮断板端部811と誘導板端部821を結ぶ面を開口面80とする。この開口面80の向きとは、開口面80に垂直で、かつ、ダクト18の外側(つまり遮断板81と誘導板82によって囲まれていない側)に延びる方向である。ダクト18の開口面80が定着装置15の設けられている方に向いている状態とは、ここでは開口面80の向きを示すベクトルが定着装置15の方向に延びる成分を有している状態のことを言う。ダクト18の開口面80が定着装置15の設けられている方に向いている場合、用紙Pと遮断板端部811との間と、用紙Pと誘導板端部821との間とを比較すると、用紙Pと遮断板端部811との間の方が、用紙Pと誘導板端部821との間よりも狭くなる。
用紙Pの表面側にある空気は、用紙Pと遮断板端部811または誘導板端部821との間を通過してダクト18に吸引されるが、用紙P、遮断板端部811及び誘導板端部821とが上記のような位置関係にあるので、用紙Pと遮断板端部811との間を流れる空気流路D3においては、用紙Pと誘導板端部821との間を流れる空気流路D1に比べて、空気が通りにくくなり空気流路D3が形成されにくくなっている。したがって、冷却装置16側から空気流路D3に沿ってダクト18に吸引される空気の量よりも、定着装置15側から空気流路D1に沿ってダクト18に吸引される空気の量の方が多くなる。空気流路D1は用紙幅と同程度の幅で形成されており、定着装置15の加熱による温められた空気が空気流路D1を通るので、この空気によって用紙や搬送装置17の搬送面が温められることになる。また、定着装置で加熱された空気は、空気流路D1で搬送装置17によって搬送される用紙の像が形成された面に沿って流れたのち、遮断板81に突き当たり、そして遮断板81に沿って図4中上方へ流れる空気流路D2へと流れる。
なお本実施形態における誘導板82は遮断板81に対向している面の他に搬送方向に平行な2つの面を含む「コ」の字状で構成したが、搬送方向に平行な2つの面を含まないで構成してもよく、その場合は、端部面は遮断端部と誘導端部を含む面となる。
なお、本実施形態においては冷却装置の搬送ベルト内に用紙を再加熱するための加熱手段を有していない。ここで本実施形態は冷却装置内に加熱手段を有する場合と比較し、再加熱にかかる消費電力を抑制し、小型化を実現している。また仮に変形例として冷却装置内に再加熱を行う手段を加えたとしても、空気流路D1がある場合は空気流路D1がない場合と比較し、再加熱にかかる消費電力が抑制される。
記録材として多く用いられる用紙には水分が含まれており、定着工程によってこの水分が蒸発して水蒸気が発生する場合がある。この場合、この水蒸気が画像形成装置の筐体内側で凝縮し結露が生じ、記録材の表面に形成されたトナー像へと落ちて、画質を乱してしまうおそれがある。また、このような水分が充分に取り除かれないまま用紙とトナーの間に封じ込められると、用紙が冷却装置のベルト間で挟持されたときに、水蒸気がトナー層を破って画質を乱してしまうこともある。上記実施形態によれば、用紙に含まれる水蒸気は、ダクト18を通って系外へ排出されるため、結露した水分が用紙に落ちる可能性は低くなるし、用紙とトナーとの間に水分が介在する可能性も低くなる。
また、画像形成装置の初期駆動時においては、搬送装置17は環境温度とほぼ同じ温度になっている場合が多い。この場合、定着装置15で加熱された用紙の温度に比べて、搬送装置17の温度が低いことがあり、用紙の搬送中にその用紙上のトナー像が固化する虞がある。特に、空気を吸引することにより用紙を密着させるような搬送装置の場合には、図3(c)で示したように、搬送時において用紙裏面の一部のみが搬送装置に接することになるから、搬送装置に接している用紙部分と接していない用紙部分とで温度差が大きくなり、用紙全体におけるトナー像の固化にムラが生じる虞がある。本実施形態においては、定着装置が稼動中はダクト18による吸引を行うよう構成しており、定着装置15におけるプレヒーティングにおいて温められた空気により搬送装置17の搬送ベルト72の外周面を温めておくので、搬送装置17に用紙を通過させる際には上述のようなトナー像の固化が起こりにくくなる。
なお、図3(d)および図3(e)は図3(b)のような搬送装置を用いた際に、本実施形態の構成で用紙を走行させた場合(図3(d))と、その比較として本実施形態の構成を用いず従来の構成で用紙を走行させた場合(図3(e))の用紙の状態を示した図である。ここで図3(e)では図3(d)に比較し搬送装置17に接触した部分としなかった部分で用紙のトナー像のムラが強くでている。なおこのムラは搬送装置通過後、冷却装置に突入する前でも、また冷却装置を通過した後でも確認された。
[B.変形例]
上述した実施形態を次の例のように変形してもよい。また、これらの変形例を適宜組み合わせてもよい。
(1)上述した実施形態では、遮断板81は平板であったが、遮断板は平板に限られない。例えば、搬送装置17の近傍で折り曲げられていてもよい。図5は、このように折り曲げられた形状の遮断板一例を示す図である。ここで本実施形態における受止手段として折曲部812を構成した。遮断板と誘導板の間を通る空気は通って図1における上方へ送られるが、これらの空気には水蒸気が含まれている。そのため、空気流路D3を通過する過程で空気が露点温度以下に冷やされると、水蒸気の一部が水となり、ダクト18の内部を落下することがある。図に示すように、遮断板81は、折曲部812によって搬送方向上流側に向けて折り曲げられている。そして、折り曲げられた先端には遮断板端部811がある。このようにすると、折曲部812と遮断板端部811とで構成される部分によって、落下する水分を受け止める。なお、図5の手前側または奥側において、搬送される用紙から離れた位置に、上述の受け止められた水分を排出する排出口を設けてもよい。また本実施形態では受止手段を遮断板の一部を折り曲げることにより構成したが、端部ではなく空気流路D2の途中に設けてもよく、また遮断板に別の板を設けたり、誘導板に設けたりしてもよい。
また図5のように構成した場合、用紙Pと遮断板端部811との間の方が、用紙Pと誘導板端部821との間よりも狭く、また、開口面80の向きも定着装置15の方向に延びる成分を有しているので、空気流路D3に沿って流れる冷却装置16側の空気の量よりも、空気流路D1に沿って流れる定着装置15側の空気の量が多くなるのに加えて、冷却装置からの空気は812と811の隙間を通らなければならないためよりD3に沿って冷却装置側からの空気が入り込むことが抑制される。
(2)上述した実施形態では、ダクト18は、上方に延びているだけであったが、ダクト18の形状はこれに限られない。例えば、ダクト18の形状は、定着装置15や搬送装置17を囲むような形状であってもよい。図6は、定着装置15および搬送装置17を囲む形状のダクト18を示した図である。図に示すように、定着装置15および搬送装置17は、遮断板81によって冷却装置16側を囲われるとともに、遮断板81によって、用紙の搬送方向上流、すなわち、転写装置14側を囲われている。そして、誘導板82のうち、定着装置15の上方に開口部84が設けられており、この開口部84を通って、定着装置15によって加熱された空気の一部が矢線D5に沿って排出される。このように遮断板81と誘導板82とで形成されるダクト18の内部を定着装置15によって温められた空気が通過するので、定着装置15の周囲は保温され、定着装置によるエネルギー消費が抑制される。
(3)上述した実施形態において、定着装置15は、加熱ロール51と加圧ロール52とを備えていたが、定着装置15の構成はこれに限らない。例えば、定着装置15が、加熱ロール51と加圧ベルトとを備えていてもよい。この加圧ベルトは、ベルト部材と圧力パットとで構成されており、圧力パットがベルト部材を加熱ロール51側に押し当てることにより、加熱ロール51と加圧ベルトとの間を通る用紙に圧力を加えるようになっている。
(4)上述した実施形態では、ヒートシンク66は、第1搬送ベルト62の内周側においてその内周面に沿うように設けられていたが、第2搬送ベルト64の内周側においてその内周面に沿うように設けられていてもよいし、また、第1搬送ベルト62の内周側及び第2搬送ベルト64の内周側の両方に設けられていてもよい。また記録材のどちらかの片面にしか接触しないベルトを用いてもよい。また、実施形態では、冷却体としてフィンを備えたヒートシンク66を用いていたが、これは用紙などの記録材を冷却する装置であれば何であってもよく、例えば、送風機や冷媒などを用いるものであってもよい。また、ヒートシンク66などを設けなくても、記録材を冷却できればよい。この場合、例えば、挟持搬送中に充分に熱が拡散し、記録材が冷却されるに充分な程度に長い第1搬送ベルト62および第2搬送ベルト64を用いてもよい。また用紙に接触して冷却しなくても非接触で冷却する冷却風などにより冷却しても良い。
(5)上述した実施形態では、記録材としてA3やA4などの所定サイズにカットされた用紙を用いていたが、記録材は用紙に限らず、樹脂製のシートなどでもよく、カットされていないロール状の用紙を用いてもよい。
(6)上述した実施形態では、用紙裏面の周辺空気を吸引することで、用紙を搬送装置17の搬送面に密着させる搬送装置17を用いたが、搬送装置に用紙を密着させる手段はこれに限られない。例えば、静電吸着力によって用紙を密着させる搬送装置を用いてもよい。また、搬送装置17に替えて、用紙の自然落下を誘導するガイドを設けてもよい。
(7)上述した実施形態では、画像形成装置を用いたが、既に像が形成された用紙を用いて、その用紙上のトナー像を加熱し冷却させる像定着固化装置を個別に設けても良い。その場合、未定着トナー像が形成された用紙を用いて像定着固化を行ってもよいし、一度トナーを定着させた用紙を用いて像定着固化を行っても良い。ここで一度トナーを定着させた用紙を用いる場合を説明する。図示しない画像形成装置によって一旦トナー像が定着された用紙は、例えば図1の像定着固化装置の定着装置で再度トナー像が溶融状態となり、第1搬送ベルト62にその表面が接触することで高光沢となって排出される。像定着固化装置は加熱と冷却を行うため消費する電力が大きくなるため、画像形成部と一体に形成すると1つの装置として必要な電力が大きくなりそれを供給するのが困難になる場合もあるが別に構成しておくと、個々の装置として必要な消費電力が一体に構成するときよりも抑制される。
(8)上述した実施形態では、Y,M,C,Kのトナーを用いたが、透明トナーや発泡トナーを使用してもよい。特に通常のY,M,C,Kの画像に透明トナーや発泡トナーを更に用いる場合は像の厚さが厚くなる場合があり、トナーが溶融しにくくなることがある。そのような場合には加熱状態にある時間を通常のY,M,C,Kのトナーを用いる場合よりも長くしてトナーを溶融しやすくすることが望ましい。また複数のトナーを使用すると個々のトナーが溶融する軟化温度の差が大きくなる場合もある。そのような場合にはトナー像の加熱温度をこれら全てのトナーの固化温度(例えば溶融温度や軟化温度)よりも高い状態に保ち、一気にこれら全てのトナーの固化温度よりも低い状態まで冷却させることが望ましい。また用紙としてコート紙を利用してもよい。その場合固化装置に至るまで、コート紙の温度をコート層にトナーが入り込みやすい温度に保っておき、固化装置で固化させることが望ましい。このような温度調整は、例えば、画像形成装置内に適宜配置した温度センサで温度を周期的に測定し、測定された温度を基に熱源511の発熱量、搬送装置17の搬送速度、排気ファン83の排気量、ヒートシンク66の回転ファンの回転数などを制御部がフィードバック制御することで行ってもよいし、各機器や記録材などの配置や物性値などから数値計算によって求めた設定値に基づいてこれらを制御することで行ってもよい。
(9)上述した実施形態では常に定着後に冷却する場合を説明したが、冷却を必要としない場合を画像形成装置として用意し、そのモードの際には空気流路を定着装置からの空気流路を形成させるためのファンを停止させ流路が形成されないようにしてもよい。冷却を必要としないモードとは、例えば省エネモード冷却装置分の電力を削減するために搬送速度を落とし冷却せずにそのまま排出した場合であっても排紙トレイでトナーが付着することがないように構成したり、画像密度が少なく画像のムラが目立たない画像の場合は冷却を行わない構成にしたり、用紙の厚みが薄い場合には冷却を行わないように構成したりしてもよい。
定着装置、冷却装置、搬送装置およびダクトを説明するための図である。 本実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。 搬送装置および搬送装置通過後の用紙の例を示した概略図である。 空気流路を示す図である。 遮断板の一例を示す図である。 定着装置および搬送装置を囲む形状のダクトを示した図である。
符号の説明
1…画像形成装置、12…用紙収容部、14…転写装置、15…定着装置、16…冷却装置、17…搬送装置、18…ダクト、41…中間転写ベルト、42…二次転写ロール、43…対向ロール、51…加熱ロール、511…熱源、52…加圧ロール、53…剥離部材、61…第1搬送ロール、62…第1搬送ベルト、63…第2搬送ロール、64…第2搬送ベルト、66…ヒートシンク、71…搬送ロール、72…搬送ベルト、80…開口面、81…遮断板、811…遮断板端部、812…折曲部、82…誘導板、821…誘導板端部、83…排気ファン、84…開口部、C…搬送方向、D1,D2,D3…空気流路、P…用紙、S…接触面、T…トナー像。

Claims (11)

  1. 像が形成されている記録材に接触し、該記録材を加熱する加熱手段と、
    前記加熱手段で加熱された記録材の像が形成されている面と反対側の面に接して、該記録材を搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段で搬送されている記録材のうち前記加熱手段より下流側の像が形成されている面に沿って、前記加熱手段により加熱された空気が流れる第1空気流路と、
    前記搬送手段により搬送された記録材の像を固化させる固化手段と
    を備えたことを特徴とする像定着固化装置。
  2. 前記固化手段は少なくとも記録材の像が形成されている面側に接触し前記記録材を冷却する冷却手段であることを特徴とする請求項1記載の像定着固化装置。
  3. 前記冷却手段は少なくとも複数のロールで張架され循環移動することで記録材の像が形成されている面側に接触し記録材を搬送する第1搬送ベルトを有することを特徴とする請求項2記載の像定着固化装置。
  4. 前記冷却手段は
    複数のロールで張架され循環移動することで前記第1搬送ベルトと共に記録材を挟持し搬送する第2搬送ベルトと、
    前記第1搬送ベルトと前記第2搬送ベルトとで記録材を挟持搬送している区間における該第1搬送ベルトの内周面に接触し該第1搬送ベルトを冷却する冷却体と
    を有することを特徴とする請求項3記載の像定着固化装置。
  5. 前記加熱手段と前記固化手段との間にあって該固化手段へ前記第1空気流路を通った空気が流入するのを遮断する遮断板と、
    前記遮断板に沿って、前記第1空気流路を通った空気が流れる第2空気流路と
    を備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の像定着固化装置。
  6. 前記遮断板と対向し前記第2空気流路へと空気を誘導する誘導板と、を備え
    前記遮断板の前記搬送手段側の端部である遮断端部と前記誘導板の前記搬送手段側の端部である誘導端部とを含んで形成される端部面は前記加熱手段が設けられている側に向いている
    ことを特徴とする請求項5に記載の像定着固化装置。
  7. 前記遮断板と前記誘導板とを少なくとも含むダクトを備え、
    前記第2空気流路は前記ダクトの中を流れるものである
    ことを特徴とする請求項6記載の像定着固化装置。
  8. 前記遮蔽板に沿って流れる空気中に含まれる水蒸気が結露した水分を受け止める受止手段を有する
    ことを特徴とする請求項5記載の像定着固化装置。
  9. 前記搬送手段は
    前記記録材の一部に接触して該記録材を搬送する第3搬送ベルトであって、
    前記記録材を前記第3搬送ベルトに密着させる空気流を形成する空気流形成手段
    を具備することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の像定着固化装置。
  10. 前記記録材に形成されている像は、非晶性樹脂と結晶性樹脂を成分中に含み、
    前記第1空気流路により前記記録材上の像が温められた状態を保たれ、前記冷却手段に該記録材が接触する際の温度は非晶性樹脂のガラス転移温度および結晶性温度より高い温度であって、
    前記冷却手段により非晶性樹脂のガラス転移温度および結晶性樹脂の融点の温度より低い温度に冷却されることを特徴とする請求項2記載の像定着固化装置。
  11. 記録材に像を形成する像形成手段と、
    請求項1から10のいずれかに記載の像定着固化装置と
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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