JP2009236952A - 像定着固化装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】遮断板81は、定着装置15によって加熱された空気が冷却装置16へ流出するのを遮断する。誘導板82は、遮断板81よりも定着装置15側に配置され、遮断板81との間に空気が流れる空気流路を形成する。この空気流路のうち代表的な流路は定着装置15の周囲の加熱された空気が、搬送装置17によって搬送される用紙のうち像が形成された面に沿って流れ、遮断板81に突き当たってからはこれに沿って上方へ流れていく流路であり、空気流路は用紙幅と同程度の幅で形成されるので、これを流れる空気は、用紙や搬送装置17の搬送面を均一に加熱する。排気ファン83は系外へ空気を排出する排気装置であり、冷却装置16から遠ざかる方向へ空気を排出する。
【選択図】図2
Description
請求項2に記載の像定着固化装置によれば、接触する前に加熱されたことにより発生した蒸気を記録紙から放出させることができるため、加熱された面を冷却する際に直接接触しても蒸気が記録紙内に留まることに起因したトナー像の乱れ等の画質欠陥を抑制することができ、かつ直接接触することで冷却効果をあげることができる。
請求項3に記載の像定着固化装置によれば本構成を有しない場合と比較し、像を平滑にすることができる。
請求項4に記載の像定着固化装置によれば本構成を有しない場合と比較し、記録材と冷却手段の密着性をあげ記録材を冷却する能力が向上する。
請求項5に記載の像定着固化装置によれば本構成を有しない場合と比較し、加熱手段によって加熱された空気が固化手段を加熱することに起因した固化手段の能力の低下を抑制することができる。
請求項6に記載の像定着固化装置によれば本構成を有しない場合と比較し、加熱手段側にある加熱された空気の流量を増すことができる。
請求項7に記載の像定着固化装置によれば本構成を有しない場合と比較し、第2空気流路に流れる空気が他に流れるのを抑制できる。
請求項8に記載の像定着固化装置によれば、凝縮した水分が記録材の表面に落ちて、画質を乱してしまうことを抑制する。
請求項9に記載の像定着固化装置によれば本構成を有しない場合と比較し、加熱手段と固化手段が離れている場合に、加熱手段から排出された記録材を搬送手段に密着させて固化手段へ搬送する搬送性があがる。
請求項10に記載の像定着固化装置によれば、固化する際の温度が異なる成分を含む像を固化させる場合に、固化が部分的にはじまる事を抑制できる。
請求項11に記載の画像形成装置によれば、記録材に像を形成し定着固化させることができる。
[A.実施形態]
[A−1.画像形成装置の構成]
図2は、本実施形態に係る像定着固化装置と像形成装置を一体に構成した画像形成装置1の構成を示す図である。同図に示すように、画像形成装置1は、用紙収容部12と、画像形成ユニット13Y,13M,13C,13Kと、転写装置14と、定着装置15と、冷却装置16と、搬送装置17と、ダクト18とを備えている。これらの各構成は、図示しない制御部によって制御されている。この制御部は、CPU(Central Processing Unit)とメモリなどを備え、CPUがメモリに記憶されているプログラムを実行することにより、画像形成装置1全体を制御する。なお、符号のY,M,C,Kはそれぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーに対応した構成であることを意味している。
用紙収容部12は、A3やA4などの所定サイズにカットされた用紙を収容する。用紙収容部12に収容されている用紙は、制御部の指示により1枚ずつ取り出され、用紙搬送路を経由して転写装置14へと搬送される。
また本実施形態では像を構成するものとして低融点トナーを使用した。この低融点トナーは省エネルギー化にむけ定着時の消費電力を抑えるべく従来のトナーと比較し融点温度が低くなっている。この低融点トナーは常温での保管性と定着時の低温定着適正を両立させる為に、トナー表面を高い温度で溶ける非晶性樹脂のコア表面とし、トナー内部を低い温度で溶ける結晶性樹脂で構成したコア・シェル構造となっており、保管性と定着特性を両立させるものとなっている。
ここで、非結晶性樹脂と結晶性樹脂について説明する。
非晶性樹脂とは、示差走査熱量測定(Differential scanning calorimetry:DSC)を用いた熱分析測定において、明確な吸熱ピークではなく、階段状の吸熱変化のみを有するものであり、常温固体で、ガラス転移温度以上の温度において熱可塑化するものを指す。
結晶性樹脂とは、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱量変化ではなく、明確な吸熱ピークを有するものをいう。
結晶性樹脂としては、結晶性を有する樹脂であれば特に制限はなく、具体的には、結晶性ポリエステル樹脂、結晶性ビニル系樹脂が挙げられるが、定着時の紙への定着性や帯電性、及び好ましい範囲での融点調整の観点から、結晶性ポリエステル樹脂が好ましい。また、適度な融点をもつ直鎖脂肪族系の結晶性ポリエステル樹脂がより好ましい。
例えば定着装置で加熱された空気により温めずに、冷却装置に接触する際の温度が融点および軟化点以上に保つために、定着装置温度を高く設定したりする場合と比較し消費電力を抑制している。
図1は、定着装置15、冷却装置16、搬送装置17およびダクト18を説明するための図である。本実施形態においては加熱手段として上述の像形成手段によってトナー像が形成された用紙に接触し、その用紙を加熱する定着装置15を用いた。具体的には、定着装置15は、加熱ロール51と加圧ロール52とを備え、二次転写ロール42から搬送されてきた用紙に熱と圧力とを加えてその表面に保持されたトナー像を溶融状態にし、用紙に定着させる。加熱ロール51は、その内部にハロゲンランプなどの熱源511を有し、用紙表面の温度を約90度に加熱する。加圧ロール52は、加熱ロール51に押し当てられており、加熱ロール51と加圧ロール52との間を通る用紙に圧力を加える。また、加熱ロール51の表面近傍には、金属や樹脂などで形成された剥離部材53が設けられている。加熱ロール51と加圧ロール52によって熱と圧力とが加えられることで定着工程を経た用紙は、この剥離部材53によって加熱ロール51から剥離され、搬送装置17によって冷却装置16へと搬送されるようになっている。
例えば図3(a)に示す搬送装置の場合には、複数の細い搬送ベルトが用紙の搬送方向と平行に配置されており、これらの搬送ベルトにより用紙が搬送される。本実施形態における空気形成手段としては吸引装置73を使用した。この吸引装置73は図1に示すとおり搬送装置17の搬送ベルト72が用紙を搬送する面の裏面側に配置され、空気を吸引している。用紙の裏面と各ベルトとの間の空気は、各搬送ベルト間の空隙を通って吸引されたのち、系外へ排気される。このようにすると、用紙の裏面側の気圧が用紙の表面側の気圧よりも負圧になるため、各搬送ベルトと用紙の裏面が密着する。
また、図3(b)に示す搬送装置は、搬送ベルトのベルト面に複数の孔が開けられたベルトである。この場合も、同様に用紙裏面側にある空気を吸引することで、用紙を搬送装置に密着させる空気流を形成するものであり、吸引された空気はこの複数の孔を通過して系外に排出される。
以下の説明において、搬送ベルト72は、図3(a)に示すような複数の搬送ベルトからなるものとして説明する。
このように冷却装置と用紙の密着性を高めると用紙を冷却する効率があがる。またベルトとヒートシンクで構成することにより、例えば冷却ロールで冷却する場合より限られたスペース内で冷却体に密着している冷却時間が長くなる。
本実施形態における遮断端部として最も下方の端部を遮断板端部811とし、本実施形態における誘導端部として最も下方の誘導板端部821とする。遮断板端部811および誘導板端部821は、ともに図3の奥行き方向に少なくとも用紙の幅と同程度の長さを有する稜である。遮断板端部811は、誘導板端部821よりも搬送ベルト72の搬送面に近い。つまり、遮断板端部811は、誘導板端部821よりも、搬送ベルト72上にある用紙Pに近い。
上述した実施形態を次の例のように変形してもよい。また、これらの変形例を適宜組み合わせてもよい。
(1)上述した実施形態では、遮断板81は平板であったが、遮断板は平板に限られない。例えば、搬送装置17の近傍で折り曲げられていてもよい。図5は、このように折り曲げられた形状の遮断板一例を示す図である。ここで本実施形態における受止手段として折曲部812を構成した。遮断板と誘導板の間を通る空気は通って図1における上方へ送られるが、これらの空気には水蒸気が含まれている。そのため、空気流路D3を通過する過程で空気が露点温度以下に冷やされると、水蒸気の一部が水となり、ダクト18の内部を落下することがある。図に示すように、遮断板81は、折曲部812によって搬送方向上流側に向けて折り曲げられている。そして、折り曲げられた先端には遮断板端部811がある。このようにすると、折曲部812と遮断板端部811とで構成される部分によって、落下する水分を受け止める。なお、図5の手前側または奥側において、搬送される用紙から離れた位置に、上述の受け止められた水分を排出する排出口を設けてもよい。また本実施形態では受止手段を遮断板の一部を折り曲げることにより構成したが、端部ではなく空気流路D2の途中に設けてもよく、また遮断板に別の板を設けたり、誘導板に設けたりしてもよい。
Claims (11)
- 像が形成されている記録材に接触し、該記録材を加熱する加熱手段と、
前記加熱手段で加熱された記録材の像が形成されている面と反対側の面に接して、該記録材を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段で搬送されている記録材のうち前記加熱手段より下流側の像が形成されている面に沿って、前記加熱手段により加熱された空気が流れる第1空気流路と、
前記搬送手段により搬送された記録材の像を固化させる固化手段と
を備えたことを特徴とする像定着固化装置。 - 前記固化手段は少なくとも記録材の像が形成されている面側に接触し前記記録材を冷却する冷却手段であることを特徴とする請求項1記載の像定着固化装置。
- 前記冷却手段は少なくとも複数のロールで張架され循環移動することで記録材の像が形成されている面側に接触し記録材を搬送する第1搬送ベルトを有することを特徴とする請求項2記載の像定着固化装置。
- 前記冷却手段は
複数のロールで張架され循環移動することで前記第1搬送ベルトと共に記録材を挟持し搬送する第2搬送ベルトと、
前記第1搬送ベルトと前記第2搬送ベルトとで記録材を挟持搬送している区間における該第1搬送ベルトの内周面に接触し該第1搬送ベルトを冷却する冷却体と
を有することを特徴とする請求項3記載の像定着固化装置。 - 前記加熱手段と前記固化手段との間にあって該固化手段へ前記第1空気流路を通った空気が流入するのを遮断する遮断板と、
前記遮断板に沿って、前記第1空気流路を通った空気が流れる第2空気流路と
を備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の像定着固化装置。 - 前記遮断板と対向し前記第2空気流路へと空気を誘導する誘導板と、を備え
前記遮断板の前記搬送手段側の端部である遮断端部と前記誘導板の前記搬送手段側の端部である誘導端部とを含んで形成される端部面は前記加熱手段が設けられている側に向いている
ことを特徴とする請求項5に記載の像定着固化装置。 - 前記遮断板と前記誘導板とを少なくとも含むダクトを備え、
前記第2空気流路は前記ダクトの中を流れるものである
ことを特徴とする請求項6記載の像定着固化装置。 - 前記遮蔽板に沿って流れる空気中に含まれる水蒸気が結露した水分を受け止める受止手段を有する
ことを特徴とする請求項5記載の像定着固化装置。 - 前記搬送手段は
前記記録材の一部に接触して該記録材を搬送する第3搬送ベルトであって、
前記記録材を前記第3搬送ベルトに密着させる空気流を形成する空気流形成手段
を具備することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の像定着固化装置。 - 前記記録材に形成されている像は、非晶性樹脂と結晶性樹脂を成分中に含み、
前記第1空気流路により前記記録材上の像が温められた状態を保たれ、前記冷却手段に該記録材が接触する際の温度は非晶性樹脂のガラス転移温度および結晶性温度より高い温度であって、
前記冷却手段により非晶性樹脂のガラス転移温度および結晶性樹脂の融点の温度より低い温度に冷却されることを特徴とする請求項2記載の像定着固化装置。 - 記録材に像を形成する像形成手段と、
請求項1から10のいずれかに記載の像定着固化装置と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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