JP2009236285A - 自動変速機における潤滑構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数のドリブンプレート20およびドライブプレート30を有するブレーキ機構を備える自動変速機における潤滑構造であって、複数のドリブンプレート20を嵌合支持する複数のスプライン11が内周面に形成された筒状部材10を変速機ケース100に内嵌固定し、筒状部材10の周方向に沿って筒状部材10と変速機ケース100との間に設けた隙間と、筒状部材10の内側のスプライン溝部12とを、スプライン溝部12の底部に設けられた筒状部材10を径方向に貫通する開口14で連通させて、スプライン溝部12に達した潤滑油が、開口14を通って隙間に排出されるようにした。
【選択図】図1
Description
特許文献1には、変速機ケース100に組み込むドラム状部材200と、ドラム状部材200の内側のブレーキ機構210とから構成されるブレーキ機構が開示されている。
ここで、変速機ケース100側に位置する周壁部201の内周面には、ドリブンプレート230と嵌合するスプライン220が、周方向に沿って複数設けられている。
そのため、潤滑油が、周壁部201の内側で、スプライン220の間のスプライン溝部に滞留し、変速機ケース100の下部に位置するオイルパンへの潤滑油の戻りが悪くなることで、オイルパン内の油量が減少し、オイルパン内のオイルを吸引するオイルポンプが、エアの吸込みを起こすことがあるという問題があった。
図1は、筒状部材10が内嵌した変速機ケース100の一部を切欠いて示した概略斜視図である。図2の(a)は、筒状部材10を軸方向から見た平面図であり、(b)は、(a)におけるX−X線断面図であり、(c)は、(a)におけるY−Y線断面図である。図3の(a)は、図1に示す変速機ケース100を符号Aを付した面で切断した断面図であり、(b)は、(a)における符号Cで示す範囲の部分拡大図であり、(c)は、(a)における符号Dで示す範囲の部分拡大図である。図4の(a)は、筒状部材10を内嵌した変速機ケース100の断面図であり、(b)は、(a)の部分拡大図である。
周方向において隣接するスプライン11の間のスプライン溝部12には、図中鎖線で示すように、後記するブレーキ機構のドリブンプレート20の歯部21が嵌合される。
そのため、筒状部材10の凹部13が、筒状部材10と変速機ケース100との間に隙間を形成する。
ドリブンプレート20は、外周に形成された歯部21をスプライン11に嵌合して、変速機ケース100に対する回転を規制されている。また、リテーニングプレート25も同様である。
ピストン機構40は、ドライブプレート30とドリブンプレート20とを、スプライン11の軸方向に変位させ、これらドライブプレート30とドリブンプレート20の締結・解放により、回転部材260の回転・停止を行う。
図3および図4に示すように、筒状部材10の凹部13とスプライン溝部12とは開口14により連通している。
そのため、回転部材260の回転による遠心力で、入力軸80側から、変速機ケース100の外壁側に移動して、筒状部材10のスプライン溝部12に導かれた潤滑油は、スプライン溝部12を挟んで対向するスプライン11の側壁11cの間を図中矢印方向に流れたのち、開口14を通過して、変速機ケース100と筒状部材10の間の隙間(凹部13)内に排出される(図3の(b)、図4の(b)参照)。
そして、凹部13内に排出された潤滑油は、筒状部材10と変速機ケース100との間の隙間を通って、変速機ケース100の下方に移動する。
これにより、回転部材260の遠心力により筒状部材10のスプライン溝部12内に達した潤滑油は、開口14を通って隙間内に排出される。
したがって、潤滑油がスプライン溝部12内に滞留してオイルパンへの潤滑油の戻りが悪くなり、オイルパン内の油量が減少し過ぎることがない。よって、ストレーナを介してオイルパン内のオイルを吸引するオイルポンプが、エアの吸込みを起こしにくくなる。
また、ドリブンプレート20とドライブプレート30との締結時に生ずる熱を吸収した潤滑油が、スプライン溝部12内に滞留しないので、締結時に生ずる熱が筒状部材10の内側に籠もることがない。
さらに、潤滑油の流れが良くなるので、ブレーキ機構の潤滑性も向上すると共に、スプライン溝部12内に潤滑油が滞留しすぎて、潤滑油がフリクション要素となるようなこともない。
これにより、潤滑油の油路が確保されて、変速機ケース100の下部に設けたオイルパンへの潤滑油の戻りが良くなると共に早くなる。よって、ストレーナを介してオイルパン内のオイルを吸引するオイルポンプが、エアの吸込みをいっそう起こしにくくなる。
特に、エンジンの始動直後のように潤滑油の温度が低く、潤滑油の流動性が良好でないときでも、潤滑油の戻りが早くなるので、エアの吸い込みを好適に防止できる。
これにより、スプライン溝部12の略全域が、筒状部材10と変速機ケース100との間の隙間と連通するので、スプライン溝部12内への潤滑油の滞留を確実に防止できる。
変形例にかかる潤滑構造では、ドリブンプレート20を嵌合支持するスプラインが、変速機ケース100に内嵌されるドラム部材70に設けられている。
ドラム部材70は、側壁部72のボルト穴76に挿入したボルト17と、変速機ケース100を貫通したボルト16とにより、変速機ケース100に対する回転が規制されつつ、変速機ケース100に固定されている。
図5の(b)、(c)に示すように、周壁部71内のスプライン73の間のスプライン溝部74と凹部71aとは、当該周壁部71を厚み方向に貫通する開口75により、連通している。
したがって、スプライン溝部74内に滞留する潤滑油が多くなりすぎてフリクション要素となることがない。さらに、潤滑性の向上などの、前記実施形態の場合と同様の効果が奏される。
また、図6の(b)に示すように、変速機ケース100の内周面に段差102を設けて、段差を境にして変速機ケース100の空間の内径が大きくなっている部分(拡径部)103との間で隙間104が形成されるようにしても良い。
また、この場合、変速機ケース100に内嵌合される部材(筒状部材10、ドラム部材70)の外周面に凹部を設けずに済むので、内嵌合される部材の剛性が高くなる。
さらに、変速機ケース100の内側から肉厚を薄くすることができる、すなわち変速機ケース100に内嵌合される部材の剛性が高くなり、内嵌合される部材の肉厚を薄くできるので、変速機ケース100内の容積を広く取ることができるようになる。
この場合、筒状部材10側の凹部の位置と、変速機ケース100側の凹部の位置とが、互いに整合するようにすることで、筒状部材10と変速機ケース100との間に形成される隙間の面積(流路断面積)を広く取ることができるので、潤滑油の流れをさらに良くすることができる。
11 スプライン
12 スプライン溝部(スプライン溝)
13 凹部
14 開口(開口部)
15 ボルト穴
16 ボルト
20 ドリブンプレート
25 リテーニングプレート
30 ドライブプレート
40 ピストン機構
50 スナップリング
70 ドラム部材
71 周壁部
71a 凹部
72 側壁部
73 スプライン
74 スプライン溝部
75 開口
80 入力軸
100 変速機ケース
Claims (4)
- 複数の摩擦板を有するブレーキ機構を備える自動変速機における潤滑構造であって、
前記複数の摩擦板を嵌合支持する複数のスプラインが内周面に形成された筒状部材を変速機ケースに内嵌固定し、筒状部材の周方向に沿って筒状部材と変速機ケースとの間に形成した隙間と、前記筒状部材の内部とを、スプライン溝の底部に設けられた前記筒状部材を径方向に貫通する開口部で連通させたことを特徴とする自動変速機における潤滑構造。 - 前記隙間は、前記筒状部材の外周面に周方向に沿って設けた凹部により形成されることを特徴とする請求項1に記載の自動変速機における潤滑構造。
- 前記開口部は、前記複数のスプライン間において、前記スプライン部を除く全域に亘って形成されていることを特徴とする請求項2に記載の自動変速機における潤滑構造。
- 前記隙間は、前記変速機ケースの内周面に周方向に沿って設けた凹部により形成されることを特徴とする請求項1から請求項3のうちの何れか一項に記載の自動変速機における潤滑構造。
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