JP2009236166A - オートテンショナ - Google Patents

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Tadahisa Tanaka
唯久 田中
Masayoshi Yamada
政義 山田
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Abstract

【課題】圧力室の圧力変動に対するシールリングの応答性を確保するとともに、オートテンショナの組立て作業性を確保する。
【解決手段】シリンダ10の底9に形成したスリーブ嵌合凹部12にスリーブ11の下部外周を嵌め合わせ、スリーブ11内にロッド13を摺動可能に挿入してシリンダ10内を圧力室14とリザーバ室15に区画し、圧力室14の容積を拡大する方向にロッド13を付勢するリターンスプリング17を設け、スリーブ嵌合凹部12とスリーブ11の嵌合面間に油通路24を形成し、油通路24の圧力室14側の端部をスリーブ11の下部内周に沿って円環状に開口させ、その円環状の開口を閉鎖するシールリング25をスリーブ11の下部内周に軸方向に摺動可能に設け、油通路24の開口を閉鎖する方向にシールリング25を付勢するコイルばね27を組み込み、そのコイルばね27の密着高さでシールリング25の移動範囲を制限する。
【選択図】図2

Description

この発明は、オルタネータ等の自動車補機を駆動するベルトの張力保持に用いられるオートテンショナに関する。
自動車の補機、たとえばオルタネータやカーエアコンやウォータポンプなどは、その回転軸がエンジンのクランクシャフトにベルトで連結されており、そのベルトを介してエンジンで駆動される。このベルトの張力を適正範囲に保つために、一般に、支点軸を中心として揺動可能に設けたプーリアームと、そのプーリアームに回転可能に取り付けたテンションプーリと、そのテンションプーリをベルトに押さえ付ける方向にプーリアームを付勢するオートテンショナとからなる張力調整装置が使用される。
この張力調整装置に組み込まれるオートテンショナとして、下部に底を有するシリンダ内に作動油を溜め、そのシリンダの底に形成したスリーブ嵌合凹部にスリーブの下部外周を嵌め合わせ、そのスリーブ内にロッドを軸方向に摺動可能に挿入してシリンダ内を圧力室とリザーバ室に区画し、そのロッドを、前記圧力室の容積を拡大する方向にリターンスプリングで付勢したものが知られている(特許文献1)。
このオートテンショナは、リターンスプリングの付勢力がベルトの張力とつり合う位置までロッドが移動することにより、ベルトの張力変動を吸収する。
また、圧力室とリザーバ室は、スリーブとロッドの摺動面間に形成されるリーク隙間を介して連通しており、圧力室の容積が縮小する方向にロッドが移動すると、圧力室内の作動油がリーク隙間を通って流出する。このとき、リーク隙間を流れる作動油の流量が制限されてダンピング効果が生じるので、ロッドがゆっくりと移動し、ベルトを安定した状態に保つ。
また、このオートテンショナは、スリーブ嵌合凹部とスリーブの嵌合面間に、圧力室の下部とリザーバ室の下部を連通する油通路が形成され、その油通路の圧力室側の端部に、リザーバ室側から圧力室側への作動油の流れのみを許容するチェックバルブが設けられている。そのため、このオートテンショナは、圧力室の容積が拡大する方向にはロッドが速やかに移動し、ベルトの弛みを迅速に吸収する。
特表2000−504395号公報
ところで、上記のオートテンショナのチェックバルブは、スリーブの下部内周に圧入したバルブシートと、そのバルブシートの中央を上下に貫通する弁孔の上端開口を閉鎖するチェックボールと、そのチェックボールの上方への移動範囲を制限するリテーナと、弁孔を閉鎖する方向にチェックボールを付勢するバルブスプリングとからなる。
このチェックバルブは、弁孔を閉鎖するチェックボールが球状なので、動作の安定性に優れるが、弁孔を開放したときの作動油の流路面積が小さい。そのため、圧力室の容積が拡大する方向にロッドが移動したときに、圧力室内への作動油の流入量が不足して、圧力室の圧力がリザーバ室の圧力よりも小さくなる恐れがあった。特に、低温により作動油の粘性が高いときは、圧力室内への作動油の流入量が不足しやすいので、圧力室の圧力がリザーバ室の圧力よりも小さくなりやすく、その圧力差が大きいと、その後、圧力室の容積が縮小する方向にロッドが移動するときに、オートテンショナが十分なダンピング効果を発揮しない。
そこで、この発明の発明者は、作動油の粘性が高いときにも安定したダンピング効果を発揮可能なオートテンショナを検討し、そのようなオートテンショナとして、下部に底を有するシリンダ内に作動油を溜め、そのシリンダの底に形成したスリーブ嵌合凹部にスリーブの下部外周を嵌め合わせ、そのスリーブ内にロッドを軸方向に摺動可能に挿入してシリンダ内を圧力室とリザーバ室に区画し、前記スリーブと前記ロッドの摺動面間に形成されるリーク隙間を介して前記圧力室と前記リザーバ室を連通し、前記圧力室の容積を拡大する方向に前記ロッドを付勢するリターンスプリングを設け、前記スリーブ嵌合凹部と前記スリーブの嵌合面間に圧力室の下部とリザーバ室の下部を連通する油通路を形成し、その油通路の圧力室側の端部をスリーブの下部内周に沿って円環状に開口させ、その円環状の開口を閉鎖するシールリングを前記スリーブの下部内周に軸方向に摺動可能に設け、そのシールリングで、前記油通路のリザーバ室側から圧力室側への作動油の流れのみを許容するようにし、前記油通路の開口を閉鎖する方向に前記シールリングを付勢するコイルばねを組み込んだオートテンショナを考案した。
このオートテンショナは、油通路の端部がスリーブの下部内周に沿って円環状に開口しているので、その開口をシールリングが開放したときの作動油の流路面積が大きい。そのため、圧力室の容積が拡大する方向にロッドが移動したときに、圧力室内に作動油が流入しやすく、低温により作動油の粘性が高いときにも、安定したダンピング効果を発揮することができる。
ところで、このオートテンショナは、シールリングが油通路を開放したときのシールリングの軸方向の移動量が大きいと、エンジンの高回転域で、圧力室の圧力が短い周期で増減を繰り返したときに、シールリングによる油通路の閉鎖が間に合わず、オートテンショナがダンピング効果を発揮しない恐れがある。
そこで、圧力室の圧力変動に対するシールリングの応答性を確保するため、シールリングの移動範囲を制限するリテーナを更に設けることが考えられるが、このようにすると、オートテンショナの部品点数が増えて構造が複雑となるので、オートテンショナの組立て作業性が低下する。
この発明が解決しようとする課題は、圧力室の圧力変動に対するシールリングの応答性を確保するとともに、オートテンショナの組立て作業性を確保することである。
上記の課題を解決するため、上記オートテンショナのシールリングの移動範囲を、前記コイルばねの密着高さで制限するようにした。
このオートテンショナは、次の構成を加えることができる。
1)前記スリーブの内周に形成した段部で前記コイルばねの上端を支持し、そのコイルばねの下端で前記シールリングを押圧する。
2)前記コイルばねの外周と前記スリーブの内周との間の半径方向隙間を、コイルばねの線径よりも小さくする。
3)前記シールリングの軸方向の移動量を0.1〜1.0mmの範囲に設定する。
4)前記シールリングの外周上部を周方向に分割し、そのシールリングの外周下部を外周上部の分割位置に対して周方向にずれた位置で周方向に分割し、そのシールリングの内周部を、外周上部の分割位置と外周下部の分割位置のいずれの位置に対しても周方向にずれた位置で周方向に分割し、その各分割位置の周方向隙間の大きさを変化させることにより前記シールリングを拡径可能とする。
5)前記シールリングを樹脂材料で形成する。
この発明のオートテンショナは、油通路の端部がスリーブの下部内周に沿って円環状に開口しているので、その開口をシールリングが開放したときの作動油の流路面積が大きい。そのため、圧力室の容積が拡大する方向にロッドが移動したときに、圧力室内に作動油が流入しやすく、低温により作動油の粘性が高いときにも、安定したダンピング効果を発揮することができる。
また、このオートテンショナは、前記シールリングの移動範囲をコイルばねの密着高さで制限しているので、シールリングが油通路を開放したときのシールリングの軸方向の移動量が小さく、圧力室の圧力変動に対するシールリングの応答性が高い。そのため、エンジンの高回転域で、圧力室の圧力が短い周期で増減を繰り返したときに、安定したダンピング効果を発揮することが可能である。
また、このオートテンショナは、リテーナ等の別部材を使用せずにシールリングの移動範囲の制限を行なうので、部品点数が少なく、組み立て作業性に優れる。
さらに、前記スリーブの内周に形成した段部で前記コイルばねの上端を支持するようにしたものは、リテーナ等の別部材を使用せずにコイルばねの上端を支持するので、部品点数が少なく、組み立て作業性に優れる。
さらに、前記コイルばねの外周と前記スリーブの内周との間の半径方向隙間を、コイルばねの線径よりも小さくしたものは、スリーブの内周がコイルばねの姿勢を保持するので、コイルばねの倒れや胴曲りが生じにくく、シールリングの移動量が安定する。
また、前記シールリングの分割位置の周方向隙間の大きさを変化させることにより前記シールリングを拡径可能としたものは、シールリングで油通路を閉鎖したときに、圧力室とリザーバ室の圧力差によってシールリングが拡径するので、シールリングの外周とスリーブの内周の間に隙間が生じにくく、圧力室内の作動油がシールリングの外周とスリーブの内周の間を通ってリークしにくい。
また、このオートテンショナは、シールリングの外周上部の分割位置と、外周下部の分割位置とが互いにずれているので、シールリングで油通路を閉鎖したときに、圧力室内の作動油がシールリングの上面から下面にリークしにくい。さらに、シールリングの内周部の分割位置が、外周上部の分割位置と外周下部の分割位置のいずれに対してもずれているので、シールリングで油通路を閉鎖したときに、圧力室内の作動油がシールリングの内周から下面にリークしにくい。
図1に、自動車補機を駆動するベルト1の張力調整装置を示す。この張力調整装置は、支点軸2を中心として揺動可能に支持されたプーリアーム3と、プーリアーム3に回転可能に取り付けたテンションプーリ4とを有する。
プーリアーム3には、この発明の実施形態に係るオートテンショナ5の一端が連結軸6を介して連結され、そのオートテンショナ5の他端が、エンジンブロック7(図2参照)に固定した支点軸8で支持されている。オートテンショナ5は、テンションプーリ4をベルト1に押さえ付ける方向にプーリアーム3を付勢している。
図2に示すように、オートテンショナ5は、下部に底9を有するシリンダ10内に作動油が溜められている。シリンダ10内には、シリンダ10と同軸にスリーブ11が挿入され、シリンダ10の底9に形成されたスリーブ嵌合凹部12にスリーブ11の下部外周が嵌め合わされている。スリーブ11内には、ロッド13が軸方向に摺動可能に挿入されており、スリーブ11とロッド13によって、シリンダ10内が圧力室14とリザーバ室15に区画されている。
ロッド13の上部には、ばね座16が固定されている。ばね座16とシリンダ10の底9との間にはリターンスプリング17が組み込まれ、リターンスプリング17は、圧力室14の容積を拡大する方向にロッド13を付勢している。
ばね座16には、シリンダ10の上部内周に装着した環状のシール部材18に摺動可能に接触する筒状のスカート19が設けられ、これにより、シリンダ10内の作動油が密封されている。
ロッド13の下部外周には、周方向に連続する溝20が形成され、その溝20に、C形リング状の止め輪21が嵌め込まれている。また、スリーブ11の内周には、リザーバ室15側を小径とする段部22が形成されており、圧力室14の容積を拡大する方向にロッド13が移動したときに止め輪21が段部22に係止し、その係止によって、ロッド13がスリーブ11から抜け止めされるようになっている。
スリーブ11とロッド13の摺動面間には、圧力室14とリザーバ室15を連通するリーク隙間23が形成されている。
スリーブ嵌合凹部12とスリーブ11の嵌合面間には、図3、図4に示すように圧力室14の下部とリザーバ室15の下部を連通する油通路24が形成され、油通路24の圧力室14側の端部が、スリーブ11の下部内周に沿って円環状に開口している。また、スリーブ11の下部内周には、シールリング25が軸方向に摺動可能に設けられており、そのシールリング25で、油通路24の圧力室14側の端部の開口を閉鎖可能となっている。
スリーブ11の内周には、下側を大径とする段部26が形成され、段部26とシールリング25の間には、スリーブ11と同軸にコイルばね27が組み込まれている。コイルばね27は、上端が段部26で支持され、下端がシールリング25を押圧しており、その押圧によって、シールリング25を油通路24の開口を閉鎖する方向に付勢している。ここで、シールリング25は、油通路24のリザーバ室15側から圧力室14側への作動油の流れのみを許容するチェックバルブの弁体として機能する。
コイルばね27は、密着高さ(隣り合うコイルが密着したときのコイルばね27の高さ)で使用したときに永久変形が生じないものが用いられ、そのコイルばね27の外径は、コイルばね27の外周とスリーブ11の内周との間の半径方向隙間が、コイルばね27の線径よりも小さくなるように設定されている。
コイルばね27の上端を支持する段部26は、シールリング25が油通路24の圧力室14側の開口を閉鎖する位置(図3に示す位置)から、コイルばね27が圧縮してコイルばね27の隣り合うコイルが密着する位置(図5に示す位置)まで移動するときの、シールリング25の軸方向の移動量Sが、0.1〜1.0mmの範囲となるよう形成されている。
シールリング25は、図6に示すように、外周上部25Aが周方向に分割され、外周下部25Bが外周上部25Aの分割位置に対して周方向にずれた位置で周方向に分割され、内周部25Cが、外周上部25Aの分割位置と外周下部25Bの分割位置のいずれの位置に対しても周方向にずれた位置で周方向に分割された形状となっており、各分割位置の周方向隙間の大きさを変化させることにより拡径可能となっている。また、シールリング25は樹脂材料(例えば、フッ素樹脂)からなる。そのため、スリーブ11の内周に対する摩擦が小さく、円滑に油通路24を開閉することが可能となっている。
次に、このオートテンショナ5の動作例を説明する。
ベルト1の張力が大きくなると、その張力が、テンションプーリ4、プーリアーム3、ばね座16を介してロッド13に伝達し、圧力室14の圧力が高まる。圧力室14の圧力がリザーバ室15の圧力よりも高くなると、作動油がリーク隙間23を圧力室14側からリザーバ室15側に流れる。このとき、図3に示すように、圧力室14とリザーバ室15の圧力差によってシールリング25が下方に移動して油通路24の圧力室14側の開口を閉じるので、油通路24を作動油は流れない。また、圧力室14の圧力によりシールリング25が拡径してスリーブ11の下部内周に密着し、シールリング25の外周とスリーブ11の下部内周の間がシールされる。
このようにして、作動油がリーク隙間23を流れることによりロッド13が下方に移動し、ベルト1の張力とリターンスプリング17の付勢力とがつり合う位置までテンションプーリ4が移動する。このとき、リーク隙間23を流れる作動油の流量が制限されてダンピング効果が生じるので、テンションプーリ4はゆっくりと移動し、ベルト1を安定した状態に保ちながらその緊張を吸収する。
一方、ベルト1の張力が小さくなると、リターンスプリング17の付勢力によってロッド13が上方に移動し、このとき、圧力室14の容積が拡大するので、圧力室14の圧力が低くなる。圧力室14の圧力がリザーバ室15の圧力よりも低くなると、図5に示すように、圧力室14とリザーバ室15の圧力差によってシールリング25が上方に移動し、その移動によって油通路24の圧力室14側の開口が開き、作動油が油通路24をリザーバ室15側から圧力室14側に流れる。これにより、テンションプーリ4は、ベルト1の張力とリターンスプリング17の付勢力とがつり合う位置まで速やかに移動し、ベルト1の弛みを迅速に吸収する。
このオートテンショナ5は、油通路24の端部がスリーブ11の下部内周に沿って円環状に開口しているので、その開口をシールリング25が開放したときの作動油の流路面積が大きい。そのため、圧力室14の容積が拡大する方向にロッド13が移動したときに、圧力室14内に作動油が流入しやすく、低温により作動油の粘性が高いときにも、安定したダンピング効果を発揮することができる。
また、このオートテンショナ5は、油通路24の開口を閉鎖する方向にシールリング25を付勢するコイルばね27を有するので、コイルばね27が無いものと比較して、圧力室14の圧力が大きくなったときに、シールリング25による油通路24の開口の閉じ遅れが生じにくい。
また、このオートテンショナ5は、シールリング25の移動範囲をコイルばね27の密着高さで制限しており、シールリング25が油通路24を開放したときのシールリング25の軸方向の移動量Sが小さいので、圧力室14の圧力変動に対するシールリング25の応答性が高い。そのため、エンジンの高回転域で、圧力室14の圧力が短い周期で増減を繰り返したときに、安定したダンピング効果を発揮することができる。ここで、シールリング25の軸方向の移動量Sは、1.0mm以下に設定すると、シールリング25の応答性を確保することができ、0.1mm以上に設定すると、シールリング25が油通路24を開放したときの作動油の流路面積を確保することができる。
また、このオートテンショナ5は、コイルばね27の密着高さでシールリング25の移動範囲を制限しているので、シールリング25の移動範囲を制限する別部材(リテーナ)を設ける必要がない。そのため、部品点数が少なく、組み立て作業性に優れる。
また、このオートテンショナ5は、スリーブ11の内周の段部26でコイルばね27の上端を支持しているので、コイルばね27の上端を支持する別部材を設ける必要がない。そのため、部品点数が少なく、組み立て作業性に優れる。
また、このオートテンショナ5は、コイルばね27の外周とスリーブ11の内周との間の半径方向隙間がコイルばね27の線径よりも小さいので、コイルばね27の姿勢がスリーブ11の内周で保持され、コイルばね27の倒れや胴曲りが生じにくい。そのため、圧力室14の圧力が急激に小さくなって、強い圧縮力がコイルばね27に作用したときにも、シールリング25の移動量Sが安定する。
また、このオートテンショナ5は、シールリング25が拡径可能なので、シールリング25で油通路24の開口を閉鎖したときに、圧力室14とリザーバ室15の圧力差によってシールリング25に拡径作用が生じ、シールリング25の外周がスリーブ11の内周に押さえつけられる。そのため、シールリング25の外周とスリーブ11の内周の間に隙間が生じにくく、圧力室14内の作動油がシールリング25の外周とスリーブ11の内周の間を通ってリークしにくい。
また、このオートテンショナ5は、図4、図6に示すように、シールリング25の外周上部25Aの分割位置と、外周下部25Bの分割位置とが互いにずれているので、シールリング25で油通路24を閉鎖したときに、圧力室14内の作動油がシールリング25の上面から下面にリークしにくい。また、シールリング25の内周部25Cの分割位置が、外周上部25Aの分割位置と外周下部25Bの分割位置のいずれに対してもずれているので、シールリング25で油通路24を閉鎖したときに、圧力室14内の作動油がシールリング25の内周から下面にリークしにくい。
この発明の実施形態のオートテンショナを組み込んだ張力調整装置を示す正面図 図1のII−II線に沿った拡大断面図 図2のシールリング近傍の拡大断面図 図3のIV−IV線に沿った断面図 図3に示すロッドが圧力室の容積を拡大する方向に移動する過程を示す拡大断面図 図3に示すシールリングの拡大斜視図
符号の説明
5 オートテンショナ
9 底
10 シリンダ
12 スリーブ嵌合凹部
13 ロッド
14 圧力室
15 リザーバ室
17 リターンスプリング
23 リーク隙間
24 油通路
25 シールリング
25A シールリングの外周上部
25B シールリングの外周下部
25C シールリングの内周部
26 段部
27 コイルばね
S シールリングの移動量

Claims (6)

  1. 下部に底(9)を有するシリンダ(10)内に作動油を溜め、そのシリンダ(10)の底(9)に形成したスリーブ嵌合凹部(12)にスリーブ(11)の下部外周を嵌め合わせ、そのスリーブ(11)内にロッド(13)を軸方向に摺動可能に挿入してシリンダ(10)内を圧力室(14)とリザーバ室(15)に区画し、前記スリーブ(11)と前記ロッド(13)の摺動面間に形成されるリーク隙間(23)を介して前記圧力室(14)と前記リザーバ室(15)を連通し、前記圧力室(14)の容積を拡大する方向に前記ロッド(13)を付勢するリターンスプリング(17)を設け、前記スリーブ嵌合凹部(12)と前記スリーブ(11)の嵌合面間に圧力室(14)の下部とリザーバ室(15)の下部を連通する油通路(24)を形成し、その油通路(24)の圧力室(14)側の端部をスリーブ(11)の下部内周に沿って円環状に開口させ、その円環状の開口を閉鎖するシールリング(25)を前記スリーブ(11)の下部内周に軸方向に摺動可能に設け、そのシールリング(25)で、前記油通路(24)のリザーバ室(15)側から圧力室(14)側への作動油の流れのみを許容するようにし、前記油通路(24)の開口を閉鎖する方向に前記シールリング(25)を付勢するコイルばね(27)を組み込み、そのコイルばね(27)の密着高さで前記シールリング(25)の移動範囲を制限したオートテンショナ。
  2. 前記スリーブ(11)の内周に形成した段部(26)で前記コイルばね(27)の上端を支持し、そのコイルばね(27)の下端で前記シールリング(25)を押圧する請求項1に記載のオートテンショナ。
  3. 前記コイルばね(27)の外周と前記スリーブ(11)の内周との間の半径方向隙間を、コイルばね(27)の線径よりも小さくした請求項1または2に記載のオートテンショナ。
  4. 前記シールリング(25)の軸方向の移動量(S)を0.1〜1.0mmの範囲に設定した請求項1から3のいずれかに記載のオートテンショナ。
  5. 前記シールリング(25)の外周上部(25A)を周方向に分割し、そのシールリング(25)の外周下部(25B)を外周上部(25A)の分割位置に対して周方向にずれた位置で周方向に分割し、そのシールリング(25)の内周部(25C)を、外周上部(25A)の分割位置と外周下部(25B)の分割位置のいずれの位置に対しても周方向にずれた位置で周方向に分割し、その各分割位置の周方向隙間の大きさを変化させることにより前記シールリング(25)を拡径可能とした請求項1から4のいずれかに記載のオートテンショナ。
  6. 前記シールリング(25)を樹脂材料で形成した請求項1から5のいずれかに記載のオートテンショナ。
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