JP2009235673A - 地中壁及びその造成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】自沈により掘削孔に鋼矢板を配設する際における作業性を向上させることができ、しかも鋼矢板の配置の自由度を向上させることが可能な地中壁を提供する。
【解決手段】スラリー状又は液体状の経時性固化材14を掘削孔13に充填し、経時性固化材14が充填された掘削孔13に、複数の鋼矢板10をその継手部24を互いに嵌合させることなく配設し、経時性固化材14を固化させることにより地中壁1を造成することにより上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、土木、建築分野において、地盤を掘削する際に山留め等の地下構造物の壁体として使用される地中壁及びその造成方法に関する。
従来より、建物の地下構造物を施工する場合は、地下構造物の外周に山留め壁を施工し、山留め壁で囲まれた内部を掘削していく工法が広く実施されている。この山留め壁としては、掘削孔をモルタルによって置換充填するモルタル柱列壁、地盤中にセメントミルクを注入し、これと原位置の土とを攪拌混合することによって固化壁体を造成するソイルセメント柱列壁又はソイルセメント厚壁等が従来において提案されている。また、この山留め壁としては、掘削に使用した泥水を固化させることにより造成する泥水固化壁、更には泥水を使用して掘削した掘削孔中にコンクリートを打設することにより造成する地中連続壁等も提案されている。
ちなみに、この地中連続壁には、図12に示すように、壁体70に対する芯材71としてH形鋼が用いられる場合が多い。また近年においては、この地中連続壁を構成する芯材として、嵌合継手を有するH型形状の鋼製部材を用いる構成も提案されている(例えば、特許文献1参照。)。例えば図13に示すように、壁体80に対する芯材として鋼矢板81を用いる場合において、かかる鋼矢板81の継手部82を互いに嵌合させる技術が提案されている。また地中連続壁を構成する芯材として、嵌合継手を有する直線状の鋼製部材を用いる構成も提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平11−158865号公報 特開2007−291630号公報
しかしながら、芯材に鋼矢板81を用いる地中連続壁では、継手部82を互いに嵌合させて地中に設置することになるが、特にこの設置時に互いに嵌合すべき継手部82間において摩擦抵抗が生じる。特にこの鋼矢板81を自沈させることにより、掘削孔内に配設する方法では、かかる継手部82間において発生する大きな摩擦抵抗により、作業性が著しく低下してしまう。このためバイブロハンマ工法や圧入工法等の施工重機により鋼矢板81を地中に押し込むか、或いは鋼矢板81にフレーム等の付加重量を加える等、かかる地中への設置を補助する必要があった。
また継手部82を互いに嵌合させて鋼矢板81を地中に設置する従来技術では、鋼矢板81について僅かに変形や反りが生じ、又は継手部82自体の変形が大きい場合には、継手摩擦抵抗が更に大きくなり、或いは継手部82間において嵌合が不可能となるという問題点がある。このため、バイブロハンマ工法又は圧入工法等により直接地盤に打設或いは圧入する場合と同様に、鋼矢板81の寸法許容差を一定の範囲内に抑える必要がある。
また、隣接する鋼矢板81における継手部82を互いに嵌合することにより、壁体の法線方向Xに対して、鋼矢板81における継手嵌合軸がほぼ平行となる場合に限定されてくる。このため、この継手板81の配設方向はどうしても限定されることから、鋼矢板81の配置の自由度が低下してしまうという問題点があった。
また、H形鋼を芯材とした地中連続壁の場合には、自沈によりスラリー状のソイルセメント中に配設できる利点はある。しかし、かかる地中連続壁の背面に土圧及び水圧が作用した場合に、H形鋼とソイルセメントを初めとした経時性固化材の肌離れが生じ、止水性の低下や土砂崩壊が生じてしまう。これを防止するためには、芯材としてのH形鋼と経時性固化材との密着性を向上させる必要があるが、平板としてのフランジやウェブからなるH形鋼の周囲に経時性固化材を充填する構成では、かかる密着性を向上させることができないという問題点があった。
また、この密着性を向上させるためには、経時性固化材としてのソイルセメント自体の強度を上げる方法もある。しかしながら、この経時性固化材の強度を向上させることにより、逆に流動性が低下してしまう傾向があり、芯材の建て込む際の支障となり、自沈により芯材を配設することができなくなるという問題点があった。
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、自沈により掘削孔に鋼矢板を配設する際における作業性を向上させることができ、しかも鋼矢板の配置の自由度を向上させることが可能な地中壁及びその造成方法を提供することにある。
本発明者は、上述した課題を解決するために、スラリー状又は液体状の経時性固化材が充填された掘削孔に複数の鋼製部材を配設し、その後上記経時性固化材を固化させることにより造成される地中壁において、継手部を互いに嵌合せずに鋼矢板を配設した地中壁を発明した。
即ち、請求項1記載の地中壁は、スラリー状又は液体状の経時性固化材が充填された掘削孔に複数の鋼製部材を配設し、その後上記経時性固化材を固化させることにより造成される地中壁において、上記鋼製部材は、少なくとも継手部を有する鋼矢板であり、上記継手部を互いに嵌合せずに配設することを特徴とする。
請求項2記載の地中壁は、泥水が充填された掘削孔に複数の鋼製部材を配設し、その後上記泥水を固化させることにより造成される地中壁において、上記鋼製部材は、少なくとも継手部を有する鋼矢板であり、上記継手部を互いに嵌合せずに配設することを特徴とする。
請求項3記載の地中壁は、請求項1又は2記載の発明において、上記鋼製部材は、当該地中壁の法線方向に対して上記継手部における嵌合軸方向が略平行となるように配設されていることを特徴とする。
請求項4記載の地中壁は、請求項1又は2記載の発明において、上記鋼製部材は、当該地中壁の法線方向に対して上記継手部における嵌合軸方向が略垂直となるように配設されていることを特徴とする。
請求項5記載の地中壁は、請求項1又は2記載の発明において、上記鋼製部材は、当該地中壁の法線方向に対して上記継手部における嵌合軸方向が傾斜されて配設されていることを特徴とする。
請求項6記載の地中壁は、スラリー状又は液体状の経時性固化材を掘削孔に充填し、上記経時性固化材が充填された上記掘削孔に、複数の鋼矢板をその継手部を互いに嵌合させることなく配設し、上記経時性固化材を固化させることにより地中壁を造成することを特徴とする。
請求項7記載の地中壁は、泥水を掘削孔に充填し、上記泥水が充填された上記掘削孔に、複数の鋼矢板をその継手部を互いに嵌合させることなく配設し、上記泥水を固化させることにより地中壁を造成することを特徴とする。
上述した構成からなる本発明では、継手部を互いに嵌合させることなく、掘削孔に配設する構成としている。即ち、隣接する鋼矢板の継手部間を互いに嵌合させる工程が無くなることから、上述したようにH形鋼と同様に自沈により配設することが可能となる。また、従来のように隣接する鋼矢板の継手部間を互いに嵌合させて地中に設置する必要性が無くなることから継手部間において大きな摩擦抵抗が生じることも無くなり、ひいては作業性を大きく改善することが可能となる。
また、継手部を互いに嵌合させることの無い、本発明を適用した地中壁では、継手部における嵌合溝が開いた状態とされている。この継手部は、嵌合溝が開口しており、この嵌合溝の中には、経時性固化材が入り込んでいる。そして、この嵌合溝の表面は、この嵌合溝に入り込んだ経時性固化材が密着することになる。特にこの経時性固化材は、スラリー状又は液体状とされており、粘度がより低いことから、この嵌合溝の奥の方まで隙間無く入り込み、嵌合溝の表面と、経時性固化材との密着性を向上させることが可能となる。
また、密着性を向上させるために経時性固化材の強度を増加させる必要も無くなり、流動性の高い低粘度の経時性固化材中に鋼矢板を配設すればよいことから、自沈による配設が可能となり、施工性を向上させることが可能となる。
このようにして、経時性固化材と、嵌合溝の表面との密着性を向上させることにより、経時性固化材と鋼矢板の付着力をより向上させることが可能となり、鋼矢板により強固に補強された地中壁を造成することが可能となる。なお、継手部を互いに嵌合させずに芯材として用いることにおり、止水性は低下するが、H形鋼を芯材として用いた場合と同等以上の止水性は確保することが可能となる。
更に、本発明を適用した地中壁では、鋼矢板としてスクラップの対象となるものを使用することも可能となる。隣接する鋼矢板の継手部を互いに嵌合させない本発明においては、仮にスクラップの対象となる鋼矢板の継手部が、変形され、或いは折り曲げられていた場合においても、それが配設の上での支障とはならない。このため、スクラップの対象となる鋼矢板をより有効に活用することが可能となる。このため、材料の調達コストを極めて低く抑えることができるという利点がある。
以下、本発明を実施するための最良の形態として、土木、建築分野において、地盤を掘削する際に山留め等の地下構造物の壁体として使用される地中壁について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明を適用した地中壁1の斜視図であり、図2は、その平面図である。地中壁1は、掘削孔13に配設された複数の鋼製部材としての鋼矢板10と、この掘削孔13に充填された経時性固化材14とを備えている。
鋼矢板10は、いわゆるハット形鋼矢板であり、ウェブ部21の両側に図中内側に向かって傾斜するようにフランジ部22が一体に設けられ、そのフランジ部22の先端からウェブ部21に略平行にアーム部23が設けられ、更にそのアーム部23の先端部に継手部24が設けられている。この左右の継手部24のうち、一方の継手部24と、他方の継手部24は、互いに点対称の形状となるように調整されている。
この継手部24は、隣接する他の鋼矢板における継手部24と互いに嵌合可能な形状で成形されたものであり、特に嵌合時において継手部24が相互に離脱しないようにかん合強度が高められている。ちなみに、この継手部24において、実際に嵌合すべき他の鋼矢板10の継手部24の嵌合方向をBとする。
ここで地中壁1の図中長手方向を、地中壁1の法線方向Aとするとき、本発明を適用した地中壁1では、このような形状からなる鋼矢板10を嵌合軸方向Bと、地中壁の法線方向Aとが互いに略平行となるように配設されている。即ち、この鋼矢板10は、法線方向Aに向かって間隔をおいて複数個に亘り配設されることになる。
ここで、隣接して配置される鋼矢板10間において、継手部24は、互いに嵌合させることなく配設する。このとき、隣接する鋼矢板10の継手部24は互いに離間されていてもよいし、また離間されることなく互いに接触されていてもよい。
図3は、本発明を適用した地中壁1の他の実施形態を示している。この地中壁1では、鋼矢板10における継手部24を互いに嵌合させることなく、またA方向においてアーム部23、継手部24が重複するように配設されている。
次に、本発明を適用した地中壁1の造成方法について説明をする。
まず、スラリー状又は液体状の経時性固化材14を掘削孔13に充填する。この経時性固化材14は、セメント系固化剤と水を混ぜ合わせてスラリー状とされた、いわゆるセメントミルクとして構成されていてもよい。次に、この経時性固化材14が充填された掘削孔13に、鋼矢板10をその継手部24を互いに嵌合させることなく配設する。この段階において、経時性固化材14はスラリー状又は液体状とされていることから、鋼矢板10をそのまま自沈させることにより、当該鋼矢板10を配設することが可能となる。次に経時性固化材14を固化させることにより地中壁1を造成する。その結果、この締め固められた経時性固化材14と鋼矢板10とが一体化されることになる。
このように本発明を適用した地中壁1では、継手部24を互いに嵌合させることなく、掘削孔13に配設する構成としている。即ち、隣接する鋼矢板10の継手部24間を互いに嵌合させる工程が無くなることから、上述したようにH形鋼と同様に自沈により配設することが可能となる。また、従来のように隣接する鋼矢板の継手部間を互いに嵌合させて地中に設置する必要性が無くなることから継手部間において大きな摩擦抵抗が生じることも無くなり、ひいては作業性を大きく改善することが可能となる。
また、継手部24を互いに嵌合させることの無い、本発明を適用した地中壁1では、継手部24における嵌合溝が開いた状態とされている。この継手部24は、嵌合溝28が開口しており、この嵌合溝28の中には、経時性固化材14が入り込んでいる。そして、この嵌合溝28の表面は、この嵌合溝28に入り込んだ経時性固化材14が密着することになる。特にこの経時性固化材14は、スラリー状又は液体状とされており、粘度がより低いことから、この嵌合溝28の奥の方まで隙間無く入り込み、嵌合溝28の表面と、経時性固化材14との密着性を向上させることが可能となる。
また、密着性を向上させるために経時性固化材14の強度を増加させる必要も無くなり、流動性の高い低粘度の経時性固化材14中に鋼矢板10を配設すればよいことから、自沈による配設が可能となり、施工性を向上させることが可能となる。
このようにして、経時性固化材14と、嵌合溝28の表面との密着性を向上させることにより、経時性固化材14と鋼矢板10の付着力をより向上させることが可能となり、鋼矢板10により強固に補強された地中壁1を造成することが可能となる。なお、継手部24を互いに嵌合させずに芯材として用いることにより、止水性は低下するが、H形鋼を芯材として用いた場合と同等以上の止水性は確保することが可能となる。
更に、本発明を適用した地中壁1では、鋼矢板10としてスクラップの対象となるものを使用することも可能となる。隣接する鋼矢板10の継手部24を互いに嵌合させない本発明においては、仮にスクラップの対象となる鋼矢板10の継手部24が、変形され、或いは折り曲げられていた場合においても、それが配設の上での支障とはならない。このため、スクラップの対象となる鋼矢板10をより有効に活用することが可能となる。このため、材料の調達コストを極めて低く抑えることができるという利点がある。
本発明を適用した地中壁1は、上述した実施の形態に限定されるものではない。以下に説明をする他の地中壁1を適用する場合においても、上述した効果を奏することは勿論である。
図4(a),(b)は、地中壁1の法線方向Aに対して、継手部24における嵌合軸方向Bが略平行となるように鋼矢板10を配設させた例を示している。ちなみに、図4(a)は、隣接する鋼矢板10間において互いのウェブ部21と、アーム部23との間で略同一直線を形成する形態であり、図4(b)は、隣接する鋼矢板10間において互いのウェブ部21と、アーム部23とを近接配置する形態を示している。ちなみに掘削孔13の形状は、曲線状とされているが、これに限定されるものではなく、直線状に構成されていてもよい。
図5(a),(b)は、地中壁1の法線方向Aに対して、継手部24における嵌合軸方向Bが略垂直となるように鋼矢板10を配設させた例を示している。ちなみに、図5(a)は、隣接する鋼矢板10を互いに同一方向に平行に配置した例であり、図5(b)は、隣接する1対の鋼矢板10を互いに対向するように配置した例である。
図6(a),(b)は、地中壁1の法線方向Aに対して、継手部24における嵌合軸方向Bが傾斜するように鋼矢板10を配設させた例を示している。ちなみに、図6(a)は、隣接する鋼矢板10を互いに同一方向に平行に配置した例であり、図6(b)は、隣接する1対の鋼矢板10を互いに対向するように配置した例である。
このように、本発明を適用した地中壁1では、継手部24を互いに嵌合させない構成を採用することにより、鋼矢板10の自由な配置を実現することが可能となる。
なお、鋼矢板10の例としては、いわゆるハット形鋼矢板に限定されるものではなく、例えばU形鋼矢板、Z形鋼矢板等、あらゆる鋼矢板を適用するようにしてもよいことは勿論である。
図7〜10は、ウェブ31とフランジ32と継手部34とを有するU形の鋼矢板30を芯材として適用する例を示している。ちなみに掘削孔36の形状は、直線状とされているが、これに限定されるものではなく、図4〜6に示すように曲線状に構成されていてもよい。
図7、8は、地中壁1の法線方向Aに対して、継手部34における嵌合軸方向Bが略平行となるように鋼矢板30を配設させた例を示している。ちなみに、図7(a)は、隣接する鋼矢板30間において互いのウェブ部31間で略同一直線を形成する形態であり、図7(b)は、隣接する鋼矢板30間においてウェブ部31を互いにA方向に対して略垂直方向にずらした構成を示している。図8(a)は、隣接する鋼矢板30間において互いのウェブ部31と、継手部34を近接配置する形態であり、図8(b)は、隣接する鋼矢板30間において互いのウェブ部31と、継手部34を近接配置させつつ、更にA方向に対して略垂直方向にずらした構成を示している。
図9(a),(b)は、地中壁1の法線方向Aに対して、継手部24における嵌合軸方向Bが略垂直となるように鋼矢板30を配設させた例を示している。ちなみに、図9(a)は、隣接する鋼矢板30を互いに同一方向に平行に配置した例であり、図5(b)は、隣接する1対の鋼矢板30を互いに対向するように配置した例である。
図10(a),(b)は、地中壁1の法線方向Aに対して、継手部34における嵌合軸方向Bが傾斜するように鋼矢板30を配設させた例を示している。ちなみに、図10(a)は、隣接する鋼矢板30を互いに同一方向に平行に配置した例であり、図10(b)は、隣接する1対の鋼矢板30を互いに対向するように配置した例である。
図5、図9に示すように法線方向Aに対する嵌合軸方向Bが略垂直となるように配設する方法では、図4、図7に示すような法線方向Aに対する嵌合軸方向Bが略平行となるように配設する方法と比較して、断面二次モーメントを大きくすることができる。仮に鋼矢板30として、ハット形鋼矢板を使用する場合に、法線方向Aに対する嵌合軸方向Bが略垂直となるように配設する方法では、鋼矢板10一枚あたりの断面二次モーメントを4.2〜15倍程度、また断面係数については1.6〜4.9倍程度まで向上させることが可能となる。
また図11に示すように、法線方向Aへの単位長さ当たりの鋼矢板30の配列枚数を増加させることができる。この構成では、隣接する鋼矢板30間において、互いに接触させるようにして列状に重ねて配置する。
このため、同じ法線方向Aへの単位長さにおいてH形鋼を芯材として配設する場合と比較して、断面二次モーメント、断面係数を大きくすることができ、より高強度の地中壁1とすることが可能となる。
本発明を適用した地中壁の斜視図である。 本発明を適用した地中壁の平面図である。 本発明を適用した地中壁の他の実施形態を示す平面図である。 地中壁の法線方向Aに対して継手部における嵌合軸方向Bが略平行となるようにハット形鋼矢板を配設した例を示す図である。 地中壁の法線方向Aに対して継手部における嵌合軸方向Bが略垂直となるようにハット形鋼矢板を配設した例を示す図である。 地中壁の法線方向Aに対して継手部における嵌合軸方向Bを傾斜させつつハット形鋼矢板を配設した例を示す図である。 地中壁の法線方向Aに対して継手部における嵌合軸方向Bが略平行となるようにU形鋼矢板を配設した例を示す図である。 地中壁の法線方向Aに対して継手部における嵌合軸方向Bが略平行となるようにU形鋼矢板を配設した他の例を示す図である。 地中壁の法線方向Aに対して継手部における嵌合軸方向Bが略垂直となるようにU形鋼矢板を配設した例を示す図である。 地中壁の法線方向Aに対して継手部における嵌合軸方向Bを傾斜させつつU形鋼矢板を配設した例を示す図である。 法線方向Aへの単位長さ当たりの鋼矢板の配列枚数を増加させた例を示す図である。 壁体に対する芯材としてH形鋼を用いた従来例を示す図である。 壁体に対する芯材として鋼矢板を用いる場合において、かかる鋼矢板の継手部を互いに嵌合させる例を示す図である。
符号の説明
1 地中壁
10、30 鋼矢板
13 掘削孔
14 経時性固化材
21、31 ウェブ部
22、32 フランジ部
23 アーム部
24、34 継手部
28 嵌合溝

Claims (7)

  1. スラリー状又は液体状の経時性固化材が充填された掘削孔に複数の鋼製部材を配設し、その後上記経時性固化材を固化させることにより造成される地中壁において、
    上記鋼製部材は、少なくとも継手部を有する鋼矢板であり、上記継手部を互いに嵌合せずに配設すること
    を特徴とする地中壁。
  2. 泥水が充填された掘削孔に複数の鋼製部材を配設し、その後上記泥水を固化させることにより造成される地中壁において、
    上記鋼製部材は、少なくとも継手部を有する鋼矢板であり、上記継手部を互いに嵌合せずに配設すること
    を特徴とする地中壁。
  3. 上記鋼製部材は、当該地中壁の法線方向に対して上記継手部における嵌合軸方向が略平行となるように配設されていること
    を特徴とする請求項1又は2記載の地中壁。
  4. 上記鋼製部材は、当該地中壁の法線方向に対して上記継手部における嵌合軸方向が略垂直となるように配設されていること
    を特徴とする請求項1又は2記載の地中壁。
  5. 上記鋼製部材は、当該地中壁の法線方向に対して上記継手部における嵌合軸方向が傾斜されて配設されていること
    を特徴とする請求項1又は2記載の地中壁。
  6. スラリー状又は液体状の経時性固化材を掘削孔に充填し、
    上記経時性固化材が充填された上記掘削孔に、複数の鋼矢板をその継手部を互いに嵌合させることなく配設し、
    上記経時性固化材を固化させることにより地中壁を造成すること
    を特徴とする地中壁の造成方法。
  7. 泥水を掘削孔に充填し、
    上記泥水が充填された上記掘削孔に、複数の鋼矢板をその継手部を互いに嵌合させることなく配設し、
    上記泥水を固化させることにより地中壁を造成すること
    を特徴とする地中壁の造成方法。
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