JP2009235421A - 似ていない材料を連結するための連結器部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】PVCとポリオレフィンプラスチックまたは他の接着性の不適合性材料の両方をシールするための連結器部材に形成され得るポリマーブレンドを提供すること。
【解決手段】本発明は、ブレンドの約25%〜約35%の重量の、プロピレン含有ポリマーの第1成分;ポリエステル、ポリエステルエラストマー、およびポリウレタンからなる群より選択される第2の成分であって、第2の成分が、該ブレンドの約35%〜約45%の重量で存在する、第2の成分;ならびにブレンドの約25%〜約35%の重量のエチレンビニルアセテートコポリマーの第3の成分、を含む、ポリマーブレンドを提供する。本発明1つの実施形態に従って、PVCとポリオレフィンプラスチックまたは他の接着性の不適合性材料の両方をシールするための連結器部材に形成され得るポリマーブレンドが開示される。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、ブレンドの約25%〜約35%の重量の、プロピレン含有ポリマーの第1成分;ポリエステル、ポリエステルエラストマー、およびポリウレタンからなる群より選択される第2の成分であって、第2の成分が、該ブレンドの約35%〜約45%の重量で存在する、第2の成分;ならびにブレンドの約25%〜約35%の重量のエチレンビニルアセテートコポリマーの第3の成分、を含む、ポリマーブレンドを提供する。本発明1つの実施形態に従って、PVCとポリオレフィンプラスチックまたは他の接着性の不適合性材料の両方をシールするための連結器部材に形成され得るポリマーブレンドが開示される。
【選択図】図1
Description
(関連出願に対する相互参照)
適用されない。
適用されない。
(連邦政府の支援による研究または開発)
適用されない。
適用されない。
(発明の背景)
多くの使い捨ての医療用デバイス(例えば、外来腹膜透析(CAPD)使い捨てセット、血液バッグ、I.V.溶液容器、治療流体送達セット、血液のための管理(administrative)セット、など)は、可撓性の折り畳み可能なポリ塩化ビニルプラスチックから作製される。あるいは、ポリオレフィンタイプの材料または他の材料が、ポリ塩化ビニルプラスチックに対する代替物としての使用として提案されている。例えば、米国特許第4,140,162号(これは、可撓性の折り畳み可能な容器を作製するためのポリオレフィンタイプのブレンドを開示する)を参照のこと。
多くの使い捨ての医療用デバイス(例えば、外来腹膜透析(CAPD)使い捨てセット、血液バッグ、I.V.溶液容器、治療流体送達セット、血液のための管理(administrative)セット、など)は、可撓性の折り畳み可能なポリ塩化ビニルプラスチックから作製される。あるいは、ポリオレフィンタイプの材料または他の材料が、ポリ塩化ビニルプラスチックに対する代替物としての使用として提案されている。例えば、米国特許第4,140,162号(これは、可撓性の折り畳み可能な容器を作製するためのポリオレフィンタイプのブレンドを開示する)を参照のこと。
多くの場合において、デバイスのある部分が1つのタイプのプラスチック(例えば、ポリオレフィン)から作製され、デバイスの別の部分が異なるタイプのプラスチック(例えば、ポリ塩化ビニル)から作製される製品(例えば、医療用デバイス)を製造することは、望ましくあり得る。例えば、PVCから作製された血液バッグが、ポリ塩化ビニル処方物の適用(administration)セットに接続されることが望ましくあり得る。PVCのチュービングセグメントを非PVCチュービングに接続することもまた望ましくあり得る。
不運なことに、PVCは、大部分のポリオレフィン型材料と接着的に不適合性であり、その結果、不適合性の材料間のシールした滅菌接続の維持は、かなりの技術的な問題である。
種々の機構のシールによってこれを解決しようとする試みがなされている(例えば、Vcelka and Winchell特許文献1を参照のこと)。しかし、不適合性材料をシールするためのこれらの機構の技術は全て、シールされる材料が適合性である場合に使用可能なより単純なシールよりも、複雑性および費用を増加している構造を含む。
連結デバイスはまた、不適合性材料を接続するためのポリマーブレンドから作製されている。例えば、特許文献2は、13%ポリプロピレン、35%ポリエステルエラストマー(Hytrel)、13%エチレンビニルアセテートコポリマーおよび39%SEBSのポリマーブレンドを開示する。このポリマーブレンドは、PVCとポリオレフィンプラスチックの両方に同時にシールし得るコネクタに成型され得る。
特許文献3は、PVCをポリオレフィン材料に接続するための連結器を作製するためのポリマーブレンドを開示する。このポリマーブレンドは、1〜8%ポリプロピレン、35%〜55%ポリエステルエラストマー(Hytrel)、0〜15%EVAおよび40〜65%SEBSを有する。
本発明に従って、PVCとポリオレフィンプラスチックまたは他の接着的に不適合な材料の両方をシールするための連結器部材に形成され得るポリマーブレンドが開示される。
この結果として、種々のデバイス、および具体的には医療用デバイスが、本発明に従って、異なる材料から作製された種々の部分を用いて作製され得、そして一緒に接続され得る。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
ポリマーブレンドであって、以下:
該ブレンドの約25%〜約35%の重量の、プロピレン含有ポリマーの第1成分;
ポリエステル、ポリエステルエラストマー、およびポリウレタンからなる群より選択される第2の成分であって、該第2の成分が、該ブレンドの約35%〜約45%の重量で存在する、第2の成分;ならびに
該ブレンドの約25%〜約35%の重量のエチレンビニルアセテートコポリマーの第3の成分、
を含む、ポリマーブレンド。
(項目2)
項目1に記載のブレンドであって、前記プロピレン含有ポリマーが、ポリプロピレンのホモポリマーおよびポリプロピレンのコポリマーからなる群より選択される、ブレンド。
(項目3)
項目2に記載のブレンドであって、前記ポリプロピレンのホモポリマーが、アイソタクチック、シンジオタクチック、アタクチック、ヘミアイソタクチックおよびステレオブロックからなる群より選択される立体化学を有する、ブレンド。
(項目4)
項目2に記載のブレンドであって、前記ポリプロピレンのコポリマーが、ランダムコポリマーおよびブロックコポリマーからなる群より選択される、ブレンド。
(項目5)
項目2に記載のブレンドであって、ポリプロピレンのコポリマーが、プロピレンモノマーを、2〜20個の炭素を有するα−オレフィンと重合することによって得られる、ブレンド。
(項目6)
項目2に記載のブレンドであって、前記ポリプロピレンのコポリマーが、エチレンとのランダムコポリマーおよびエチレンとのブロックコポリマーからなる群より選択される、ブレンド。
(項目7)
項目1に記載のブレンドであって、前記ポリエステルエラストマーが、ポリブチレンテレフタレートの第1セグメントおよびポリエーテルグリコールの第2セグメントを有する、ブレンド。
(項目8)
項目1に記載のブレンドであって、前記ポリウレタンが、ジイソシアネートと鎖延長剤を反応させることによって得られ、ここで、該ジイソシアネートが、ジフェニルメタンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、ヘキシレンジイソシアネート、およびイソホロンジイソシアネートからなる群より選択され、そして鎖延長剤が、ジオール型、ジアミン型、ポリエステル含有ポリオールおよびポリエーテル含有ポリオールからなる群より選択される、ブレンド。
(項目9)
項目1に記載のブレンドであって、エチレンビニルアセテートコポリマーが、約8重量%〜約40重量%のビニルアセテート含有量を有する、ブレンド。
(項目10)
項目9に記載のブレンドであって、前記エチレンビニルアセテートコポリマーが、結合する改変基を有し、該改変基は、芳香族炭化水素、二酸化炭素、モノエチレン性不飽和炭化水素、アクリロニトリル、ビニルエーテル、ビニルエステル、ビニルアミド、ビニルケトン、ビニルハライド、エポキシド、カルボン酸およびこれらの無水物誘導体からなる群より選択される、ブレンド。
(項目11)
項目10に記載のブレンドであって、前記改変基が無水マレイン酸である、ブレンド。
(項目12)
第1の材料の第1のチュービングを第2の材料の第2のチュービングに接続するための物品であって、ここで、該第2の材料が、第1のチュービングと不適合性であり、該物品が、以下:
第1のポリマーブレンドの本体であって、以下:該ブレンドの約25%〜約35%の重量の、プロピレン含有ポリマーの第1成分;ポリエステル、ポリエステルエラストマー、およびポリウレタンからなる群より選択される第2の成分であって、該第2の成分が、該ブレンドの約35%〜約45%の重量で存在する、第2の成分;ならびに該ブレンドの約25%〜約35%の重量のエチレンビニルアセテートコポリマーの第3の成分、を含む、本体、
を含む、物品。
(項目13)
項目12に記載の物品であって、前記本体が、対向する端部を有し、各端部が、チュービング取り付け部分を有する、物品。
(項目14)
項目13に記載の物品であって、前記チュービング取り付け部分が、チュービングの流体経路内に一致するように適合されている、物品。
(項目15)
項目14に記載の物品であって、前記本体が、対向する端部の中間にチュービングストップを有する、物品。
(項目16)
項目15に記載の物品であって、前記チュービングストップおよびチュービング取り付け部分が、流体経路を規定する、物品。
(項目17)
項目16に記載の物品であって、前記チュービングストップが、第1の外径を有し、そして前記チュービング取り付け部分が、該第1の外径よりも小さい第2の直径を有する、物品。
(項目18)
項目13に記載の物品であって、第1の材料の第1のチュービングが、チュービング取り付け部分の1つに接続され、そして第1のチュービング材料と不適合性の第2の材料の第2のチュービングが、該対向するチュービング取り付け部分に接続される、物品。
(項目19)
項目18に記載の物品であって、前記チュービング取り付け部分および前記チュービングストップが同心的に配置される、物品。
(項目20)
項目18に記載の物品であって、前記第1の材料が、ポリ塩化ビニルである、物品。
(項目21)
項目20に記載の物品であって、前記第2の材料が、ポリオレフィンを含む、物品。
(項目22)
項目21に記載の物品であって、前記第2の材料が、第2のポリマーブレンドである、物品。
(項目23)
項目22に記載の物品であって、前記第2のポリマーブレンドが、以下:
レーザビームに熱的に応答性でない材料の第4の成分であって、ポリオレフィン、エチレンおよび低級アルキルアクリレートコポリマー、エチレンおよび低級アルキル置換アルキルアクリレートコポリマー、エチレンビニルアセテートコポリマー、ポリブタジエン、ポリエステル、ポリアミド、ならびにスチレンおよび炭化水素のコポリマーからなる群より選択される、第4の成分;
水性媒体において低い溶解度を有する、レーザ応答性材料の第5の成分;
を含み、該ブレンドが、約700nm〜約1500nmの範囲の波長内の波長を有するレーザビームに対する暴露に対して十分に熱応答性であり、短い期間のレーザビームへの暴露の際に、溶融する、
物品。
(項目24)
項目23に記載の物品であって、前記第4の成分が、2〜20個の炭素を有するα−オレフィンのモノマーから得られる、物品。
(項目25)
項目23に記載の物品であって、前記第4の成分が、プロピレン含有ポリマーおよびエチレン含有ポリマーからなる群より選択される、物品。
(項目26)
項目25に記載の物品であって、前記第4の成分が、ポリプロピレンの第1のホモポリマーおよびポリプロピレンの第1のコポリマーからなる群より選択される、物品。
(項目27)
項目26に記載の物品であって、前記ポリプロピレンの第1のホモポリマーが、アイソタクチック、シンジオタクチック、アタクチック、ヘミアイソタクチックまたはステレオブロックからなる群より選択される立体化学を有する、物品。
(項目28)
項目26に記載の物品であって、前記ポリプロピレンの第1のコポリマーが、ランダムコポリマーおよびブロックコポリマーからなる群より選択される、物品。
(項目29)
項目26に記載の物品であって、前記ポリプロピレンの第1のコポリマーが、プロピレンモノマーを、2〜20個の炭素を有するα−オレフィンと重合することによって得られる、物品。
(項目30)
項目26に記載の物品であって、前記ポリプロピレンの第1のコポリマーが、エチレンとのランダムコポリマーおよびエチレンとのブロックコポリマーからなる群より選択される、物品。
(項目31)
項目24に記載の物品であって、前記ポリオレフィンが、約60ジュール/g〜約160ジュール/gの融合熱を有する、物品。
(項目32)
項目24に記載の物品であって、前記ポリオレフィンが、約165℃未満のピーク融点を有する、物品。
(項目33)
項目23に記載の物品であって、前記第4の成分が、第2のポリプロピレン、ならびにスチレンおよび炭化水素のコポリマーの第3のポリマーブレンドである、物品。
(項目34)
項目33に記載の物品であって、前記スチレンおよび炭化水素のコポリマーが、スチレンおよび炭化水素のランダムコポリマー、ならびにスチレンおよび炭化水素のブロックコポリマーからなる群より選択される、物品。
(項目35)
項目34に記載の物品であって、前記スチレンおよび炭化水素のブロックコポリマーが、ジブロックコポリマー、トリブロックコポリマー、マルチブロックコポリマー、およびスターブロックコポリマーからなる群より選択される、物品。
(項目36)
項目35に記載の物品であって、前記スチレンおよび炭化水素のブロックコポリマーがオイル改変されている、物品。
(項目37)
項目33に記載の物品であって、前記第3のブレンドが、第3のポリプロピレンを含み、該第3のポリプロピレンが、高い溶融強度を有する、物品。
(項目38)
項目37に記載の物品であって、前記第3のブレンドが、約10重量%〜約50重量%の、第2のポリプロピレンおよび第3のポリプロピレンの重量の合計
を有し、前記スチレンおよび炭化水素のコポリマーが、第3のブレンドの残りの重量部分を構成する、物品。
(項目39)
項目24に記載の物品であって、前記第4の成分が、エチレンのホモポリマーおよびエチレンのコポリマーからなる群より選択される、物品。
(項目40)
項目39に記載の物品であって、前記エチレンのコポリマーが、エチレンモノマーを、3〜20個の炭素を有するα−ポリオレフィンと重合することによって得られる、物品。
(項目41)
項目39に記載の物品であって、前記エチレンのコポリマーが、エチレンモノマーを、4〜8個の炭素を有するα−ポリオレフィンと重合することによって得られる、物品。
(項目42)
項目39に記載の物品であって、前記エチレンのコポリマーが、約0.915g/cc未満の密度を有する、物品。
(項目43)
項目39に記載の物品であって、前記エチレンのコポリマーが、約0.900g/cc未満の密度を有する、物品。
(項目44)
項目39に記載の物品であって、前記第4の成分が、超低密度ポリエチレンである、物品。
(項目45)
項目41に記載の物品であって、前記エチレンのコポリマーが、単一部位触媒を利用して得られる、物品。
(項目46)
項目41に記載の物品であって、前記エチレンのコポリマーが、メタロセン触媒を利用して得られる、物品。
(項目47)
項目23に記載の物品であって、前記第4の成分が、ポリブタジエンである、物品。
(項目48)
項目12に記載の物品であって、前記レーザ応答性材料が、ポリメチン、ポルフィリン、インダントレン、キノン、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、および金属錯体化ジチオール染料からなる群より選択される官能基を有する、物品。
(項目49)
項目48に記載の物品であって、前記レーザ応答性材料が、染料である、物品。
(項目50)
項目49に記載の物品であって、前記染料が、前記ブレンドの押し出し処理の間に達する温度で熱的に安定である、物品。
(項目51)
項目12に記載の物品であって、射出成型によって形成される、物品。
(項目52)
項目12に記載の物品であって、ガンマ線、蒸気オートクレーブおよび気相滅菌によって滅菌され得る、物品。
(項目53)
ポリマーブレンドであって、以下:
ポリエステル、ポリエステルエラストマー、およびポリウレタンからなる群より選択される第1の成分であって、該第1の成分が、ブレンドの約40%〜約60%の重量で存在する、第1の成分;ならびに
ブレンドの約60%〜約40%の重量のエチレンビニルアセテートコポリマーの第2の成分、
を含む、ポリマーブレンド。
(項目54)
項目53に記載のブレンドであって、前記ポリエステルエラストマーが、ポリブチレンテレフタレートの第1セグメントおよびポリエーテルグリコールの第2セグメントを有する、ブレンド。
(項目55)
項目53に記載のブレンドであって、前記ポリウレタンが、ジイソシアネートを、鎖延長剤と反応させることによって得られ、ここで、該ジイソシアネートが、ジフェニルメタンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、ヘキシレンジイソシアネート、およびイソホロンジイソシアネートからなる群より選択され、該鎖延長剤が、ジオール型、ジアミン型、ポリエステル含有ポリオールおよびポリエーテル含有ポリオールからなる群より選択される、ブレンド。
(項目56)
項目53に記載のブレンドであって、前記エチレンおよびビニルアセテートのコポリマーが、約8重量%〜約40重量%のビニルアセテート含有量を有する、ブレンド。
(項目57)
項目53に記載のブレンドであって、前記エチレンおよびビニルアセテートのコポリマーが、結合した改変基を有し、該改変基が、芳香族炭化水素、二酸化炭素、モノエチレン性不飽和炭化水素、アクリロニトリル、ビニルエーテル、ビニルエステル、ビニルアミド、ビニルケトン、ビニルハライド、エポキシド、カルボン酸およびこれらの無水物誘導体からなる群より選択される、ブレンド。
(項目58)
項目57に記載のブレンドであって、前記改変基が、無水マレイン酸である、ブレンド。
(項目59)
多層フィルムおよびチュービングであって、以下:
第1の材料の第1の層;
該第1の層と接着的に不適合性である第2の材料の第2の層;ならびに
該第1の層を該第2の層に接続する第3の層であって、ブレンドの該第3の層が、ブレンドの約25%〜約35%の重量のプロピレン含有ポリマーの第1成分;ポリエステル、ポリエステルエラストマー、およびポリウレタンからなる群より選択される第2の成分であって、該第2の成分が、該ブレンドの約35%〜約45%の重量で存在する、第2の成分;ならびに該ブレンドの約25%〜約35%の重量のエチレンビニルアセテートコポリマーの第3の成分、を含む、第3の層、
を含む、フィルムおよびチュービング。
(項目60)
項目59に記載のフィルムおよびチュービングであって、前記第1の層が、PVCである、フィルムおよびチュービング。
(項目61)
項目60に記載のフィルムおよびチュービングであって、前記第2の層が、ポリオレフィンを含む、フィルムおよびチュービング。
(項目62)
項目59に記載のフィルムおよびチュービングであって、前記第1の層が、第1のポリオレフィンを含む、フィルムおよびチュービング。
(項目63)
項目62に記載のフィルムおよびチュービングであって、前記第2の層が、前記第1のポリオレフィンと接着的に不適合性である第2のポリオレフィンを含む、フィルムおよびチュービング。
(項目64)
項目59に記載のフィルムおよびチュービングであって、前記チュービングが、複数管腔チュービングである、フィルムおよびチュービング。
(項目1)
ポリマーブレンドであって、以下:
該ブレンドの約25%〜約35%の重量の、プロピレン含有ポリマーの第1成分;
ポリエステル、ポリエステルエラストマー、およびポリウレタンからなる群より選択される第2の成分であって、該第2の成分が、該ブレンドの約35%〜約45%の重量で存在する、第2の成分;ならびに
該ブレンドの約25%〜約35%の重量のエチレンビニルアセテートコポリマーの第3の成分、
を含む、ポリマーブレンド。
(項目2)
項目1に記載のブレンドであって、前記プロピレン含有ポリマーが、ポリプロピレンのホモポリマーおよびポリプロピレンのコポリマーからなる群より選択される、ブレンド。
(項目3)
項目2に記載のブレンドであって、前記ポリプロピレンのホモポリマーが、アイソタクチック、シンジオタクチック、アタクチック、ヘミアイソタクチックおよびステレオブロックからなる群より選択される立体化学を有する、ブレンド。
(項目4)
項目2に記載のブレンドであって、前記ポリプロピレンのコポリマーが、ランダムコポリマーおよびブロックコポリマーからなる群より選択される、ブレンド。
(項目5)
項目2に記載のブレンドであって、ポリプロピレンのコポリマーが、プロピレンモノマーを、2〜20個の炭素を有するα−オレフィンと重合することによって得られる、ブレンド。
(項目6)
項目2に記載のブレンドであって、前記ポリプロピレンのコポリマーが、エチレンとのランダムコポリマーおよびエチレンとのブロックコポリマーからなる群より選択される、ブレンド。
(項目7)
項目1に記載のブレンドであって、前記ポリエステルエラストマーが、ポリブチレンテレフタレートの第1セグメントおよびポリエーテルグリコールの第2セグメントを有する、ブレンド。
(項目8)
項目1に記載のブレンドであって、前記ポリウレタンが、ジイソシアネートと鎖延長剤を反応させることによって得られ、ここで、該ジイソシアネートが、ジフェニルメタンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、ヘキシレンジイソシアネート、およびイソホロンジイソシアネートからなる群より選択され、そして鎖延長剤が、ジオール型、ジアミン型、ポリエステル含有ポリオールおよびポリエーテル含有ポリオールからなる群より選択される、ブレンド。
(項目9)
項目1に記載のブレンドであって、エチレンビニルアセテートコポリマーが、約8重量%〜約40重量%のビニルアセテート含有量を有する、ブレンド。
(項目10)
項目9に記載のブレンドであって、前記エチレンビニルアセテートコポリマーが、結合する改変基を有し、該改変基は、芳香族炭化水素、二酸化炭素、モノエチレン性不飽和炭化水素、アクリロニトリル、ビニルエーテル、ビニルエステル、ビニルアミド、ビニルケトン、ビニルハライド、エポキシド、カルボン酸およびこれらの無水物誘導体からなる群より選択される、ブレンド。
(項目11)
項目10に記載のブレンドであって、前記改変基が無水マレイン酸である、ブレンド。
(項目12)
第1の材料の第1のチュービングを第2の材料の第2のチュービングに接続するための物品であって、ここで、該第2の材料が、第1のチュービングと不適合性であり、該物品が、以下:
第1のポリマーブレンドの本体であって、以下:該ブレンドの約25%〜約35%の重量の、プロピレン含有ポリマーの第1成分;ポリエステル、ポリエステルエラストマー、およびポリウレタンからなる群より選択される第2の成分であって、該第2の成分が、該ブレンドの約35%〜約45%の重量で存在する、第2の成分;ならびに該ブレンドの約25%〜約35%の重量のエチレンビニルアセテートコポリマーの第3の成分、を含む、本体、
を含む、物品。
(項目13)
項目12に記載の物品であって、前記本体が、対向する端部を有し、各端部が、チュービング取り付け部分を有する、物品。
(項目14)
項目13に記載の物品であって、前記チュービング取り付け部分が、チュービングの流体経路内に一致するように適合されている、物品。
(項目15)
項目14に記載の物品であって、前記本体が、対向する端部の中間にチュービングストップを有する、物品。
(項目16)
項目15に記載の物品であって、前記チュービングストップおよびチュービング取り付け部分が、流体経路を規定する、物品。
(項目17)
項目16に記載の物品であって、前記チュービングストップが、第1の外径を有し、そして前記チュービング取り付け部分が、該第1の外径よりも小さい第2の直径を有する、物品。
(項目18)
項目13に記載の物品であって、第1の材料の第1のチュービングが、チュービング取り付け部分の1つに接続され、そして第1のチュービング材料と不適合性の第2の材料の第2のチュービングが、該対向するチュービング取り付け部分に接続される、物品。
(項目19)
項目18に記載の物品であって、前記チュービング取り付け部分および前記チュービングストップが同心的に配置される、物品。
(項目20)
項目18に記載の物品であって、前記第1の材料が、ポリ塩化ビニルである、物品。
(項目21)
項目20に記載の物品であって、前記第2の材料が、ポリオレフィンを含む、物品。
(項目22)
項目21に記載の物品であって、前記第2の材料が、第2のポリマーブレンドである、物品。
(項目23)
項目22に記載の物品であって、前記第2のポリマーブレンドが、以下:
レーザビームに熱的に応答性でない材料の第4の成分であって、ポリオレフィン、エチレンおよび低級アルキルアクリレートコポリマー、エチレンおよび低級アルキル置換アルキルアクリレートコポリマー、エチレンビニルアセテートコポリマー、ポリブタジエン、ポリエステル、ポリアミド、ならびにスチレンおよび炭化水素のコポリマーからなる群より選択される、第4の成分;
水性媒体において低い溶解度を有する、レーザ応答性材料の第5の成分;
を含み、該ブレンドが、約700nm〜約1500nmの範囲の波長内の波長を有するレーザビームに対する暴露に対して十分に熱応答性であり、短い期間のレーザビームへの暴露の際に、溶融する、
物品。
(項目24)
項目23に記載の物品であって、前記第4の成分が、2〜20個の炭素を有するα−オレフィンのモノマーから得られる、物品。
(項目25)
項目23に記載の物品であって、前記第4の成分が、プロピレン含有ポリマーおよびエチレン含有ポリマーからなる群より選択される、物品。
(項目26)
項目25に記載の物品であって、前記第4の成分が、ポリプロピレンの第1のホモポリマーおよびポリプロピレンの第1のコポリマーからなる群より選択される、物品。
(項目27)
項目26に記載の物品であって、前記ポリプロピレンの第1のホモポリマーが、アイソタクチック、シンジオタクチック、アタクチック、ヘミアイソタクチックまたはステレオブロックからなる群より選択される立体化学を有する、物品。
(項目28)
項目26に記載の物品であって、前記ポリプロピレンの第1のコポリマーが、ランダムコポリマーおよびブロックコポリマーからなる群より選択される、物品。
(項目29)
項目26に記載の物品であって、前記ポリプロピレンの第1のコポリマーが、プロピレンモノマーを、2〜20個の炭素を有するα−オレフィンと重合することによって得られる、物品。
(項目30)
項目26に記載の物品であって、前記ポリプロピレンの第1のコポリマーが、エチレンとのランダムコポリマーおよびエチレンとのブロックコポリマーからなる群より選択される、物品。
(項目31)
項目24に記載の物品であって、前記ポリオレフィンが、約60ジュール/g〜約160ジュール/gの融合熱を有する、物品。
(項目32)
項目24に記載の物品であって、前記ポリオレフィンが、約165℃未満のピーク融点を有する、物品。
(項目33)
項目23に記載の物品であって、前記第4の成分が、第2のポリプロピレン、ならびにスチレンおよび炭化水素のコポリマーの第3のポリマーブレンドである、物品。
(項目34)
項目33に記載の物品であって、前記スチレンおよび炭化水素のコポリマーが、スチレンおよび炭化水素のランダムコポリマー、ならびにスチレンおよび炭化水素のブロックコポリマーからなる群より選択される、物品。
(項目35)
項目34に記載の物品であって、前記スチレンおよび炭化水素のブロックコポリマーが、ジブロックコポリマー、トリブロックコポリマー、マルチブロックコポリマー、およびスターブロックコポリマーからなる群より選択される、物品。
(項目36)
項目35に記載の物品であって、前記スチレンおよび炭化水素のブロックコポリマーがオイル改変されている、物品。
(項目37)
項目33に記載の物品であって、前記第3のブレンドが、第3のポリプロピレンを含み、該第3のポリプロピレンが、高い溶融強度を有する、物品。
(項目38)
項目37に記載の物品であって、前記第3のブレンドが、約10重量%〜約50重量%の、第2のポリプロピレンおよび第3のポリプロピレンの重量の合計
を有し、前記スチレンおよび炭化水素のコポリマーが、第3のブレンドの残りの重量部分を構成する、物品。
(項目39)
項目24に記載の物品であって、前記第4の成分が、エチレンのホモポリマーおよびエチレンのコポリマーからなる群より選択される、物品。
(項目40)
項目39に記載の物品であって、前記エチレンのコポリマーが、エチレンモノマーを、3〜20個の炭素を有するα−ポリオレフィンと重合することによって得られる、物品。
(項目41)
項目39に記載の物品であって、前記エチレンのコポリマーが、エチレンモノマーを、4〜8個の炭素を有するα−ポリオレフィンと重合することによって得られる、物品。
(項目42)
項目39に記載の物品であって、前記エチレンのコポリマーが、約0.915g/cc未満の密度を有する、物品。
(項目43)
項目39に記載の物品であって、前記エチレンのコポリマーが、約0.900g/cc未満の密度を有する、物品。
(項目44)
項目39に記載の物品であって、前記第4の成分が、超低密度ポリエチレンである、物品。
(項目45)
項目41に記載の物品であって、前記エチレンのコポリマーが、単一部位触媒を利用して得られる、物品。
(項目46)
項目41に記載の物品であって、前記エチレンのコポリマーが、メタロセン触媒を利用して得られる、物品。
(項目47)
項目23に記載の物品であって、前記第4の成分が、ポリブタジエンである、物品。
(項目48)
項目12に記載の物品であって、前記レーザ応答性材料が、ポリメチン、ポルフィリン、インダントレン、キノン、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、および金属錯体化ジチオール染料からなる群より選択される官能基を有する、物品。
(項目49)
項目48に記載の物品であって、前記レーザ応答性材料が、染料である、物品。
(項目50)
項目49に記載の物品であって、前記染料が、前記ブレンドの押し出し処理の間に達する温度で熱的に安定である、物品。
(項目51)
項目12に記載の物品であって、射出成型によって形成される、物品。
(項目52)
項目12に記載の物品であって、ガンマ線、蒸気オートクレーブおよび気相滅菌によって滅菌され得る、物品。
(項目53)
ポリマーブレンドであって、以下:
ポリエステル、ポリエステルエラストマー、およびポリウレタンからなる群より選択される第1の成分であって、該第1の成分が、ブレンドの約40%〜約60%の重量で存在する、第1の成分;ならびに
ブレンドの約60%〜約40%の重量のエチレンビニルアセテートコポリマーの第2の成分、
を含む、ポリマーブレンド。
(項目54)
項目53に記載のブレンドであって、前記ポリエステルエラストマーが、ポリブチレンテレフタレートの第1セグメントおよびポリエーテルグリコールの第2セグメントを有する、ブレンド。
(項目55)
項目53に記載のブレンドであって、前記ポリウレタンが、ジイソシアネートを、鎖延長剤と反応させることによって得られ、ここで、該ジイソシアネートが、ジフェニルメタンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、ヘキシレンジイソシアネート、およびイソホロンジイソシアネートからなる群より選択され、該鎖延長剤が、ジオール型、ジアミン型、ポリエステル含有ポリオールおよびポリエーテル含有ポリオールからなる群より選択される、ブレンド。
(項目56)
項目53に記載のブレンドであって、前記エチレンおよびビニルアセテートのコポリマーが、約8重量%〜約40重量%のビニルアセテート含有量を有する、ブレンド。
(項目57)
項目53に記載のブレンドであって、前記エチレンおよびビニルアセテートのコポリマーが、結合した改変基を有し、該改変基が、芳香族炭化水素、二酸化炭素、モノエチレン性不飽和炭化水素、アクリロニトリル、ビニルエーテル、ビニルエステル、ビニルアミド、ビニルケトン、ビニルハライド、エポキシド、カルボン酸およびこれらの無水物誘導体からなる群より選択される、ブレンド。
(項目58)
項目57に記載のブレンドであって、前記改変基が、無水マレイン酸である、ブレンド。
(項目59)
多層フィルムおよびチュービングであって、以下:
第1の材料の第1の層;
該第1の層と接着的に不適合性である第2の材料の第2の層;ならびに
該第1の層を該第2の層に接続する第3の層であって、ブレンドの該第3の層が、ブレンドの約25%〜約35%の重量のプロピレン含有ポリマーの第1成分;ポリエステル、ポリエステルエラストマー、およびポリウレタンからなる群より選択される第2の成分であって、該第2の成分が、該ブレンドの約35%〜約45%の重量で存在する、第2の成分;ならびに該ブレンドの約25%〜約35%の重量のエチレンビニルアセテートコポリマーの第3の成分、を含む、第3の層、
を含む、フィルムおよびチュービング。
(項目60)
項目59に記載のフィルムおよびチュービングであって、前記第1の層が、PVCである、フィルムおよびチュービング。
(項目61)
項目60に記載のフィルムおよびチュービングであって、前記第2の層が、ポリオレフィンを含む、フィルムおよびチュービング。
(項目62)
項目59に記載のフィルムおよびチュービングであって、前記第1の層が、第1のポリオレフィンを含む、フィルムおよびチュービング。
(項目63)
項目62に記載のフィルムおよびチュービングであって、前記第2の層が、前記第1のポリオレフィンと接着的に不適合性である第2のポリオレフィンを含む、フィルムおよびチュービング。
(項目64)
項目59に記載のフィルムおよびチュービングであって、前記チュービングが、複数管腔チュービングである、フィルムおよびチュービング。
(発明の要旨)
本発明は、ブレンドの約25%〜約35%の重量のプロピレン含有ポリマーの第1の成分;ポリエステル、ポリエステルエラストマー、およびポリウレタンからなる群より選択される第2の成分であって、該第2の成分が、ブレンドの約35%〜約45%の重量で存在する、第2の成分;ならびにブレンドの約25%〜約35%の重量のエチレンビニルアセテートコポリマーの第3の成分、を有するポリマーブレンドを提供する。
本発明は、ブレンドの約25%〜約35%の重量のプロピレン含有ポリマーの第1の成分;ポリエステル、ポリエステルエラストマー、およびポリウレタンからなる群より選択される第2の成分であって、該第2の成分が、ブレンドの約35%〜約45%の重量で存在する、第2の成分;ならびにブレンドの約25%〜約35%の重量のエチレンビニルアセテートコポリマーの第3の成分、を有するポリマーブレンドを提供する。
本発明はさらに、第1の材料の第1のチュービングを第2の材料の第2のチュービングに接続するための物品を提供し、ここで、この第2の材料は、第1のチュービングと不適合性である。この物品は、以下を有する第1のポリマーブレンドの本体を有する:ブレンドの約25%〜約35%の重量のプロピレン含有ポリマーの第1の成分;ポリエステル、ポリエステルエラストマー、およびポリウレタンからなる群より選択される第2の成分であって、該第2の成分が、ブレンドの約35%〜約45%の重量で存在する、第2の成分;ならびにブレンドの約25%〜約35%の重量のエチレンビニルアセテートコポリマーの第3の成分。
本発明はさらに、2つの成分を有するポリマーブレンドを提供する。第1の成分は、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、およびポリウレタンから選択される。第1の成分は、ブレンドの約40%〜約60%の重量で存在する。ブレンドの第2の成分は、ブレンドの約60%〜約40%の重量のエチレンビニルアセテートコポリマーである。
本発明は、第1の材料の第1の層、第1の層と接着的に不適合性である第2の材料の第2の層;および第1の層を第2の層に接続する第3の層を有する多層フィルムをさらに提供する。ブレンドの第3の層は、以下:ブレンドの約25%〜約35%の重量のプロピレン含有ポリマーの第1の成分;ポリエステル、ポリエステルエラストマー、およびポリウレタンからなる群より選択される第2の成分であって、該第2の成分が、ブレンドの約35%〜約45%の重量で存在する、第2の成分;ならびにブレンドの約25%〜約35%の重量のエチレンビニルアセテートコポリマーの第3の成分を有する。
本発明のこれらおよび他の局面、ならびに性質は、以下の図面および添付の明細書を参照して考察される。
(発明の詳細な説明)
本発明が多くの異なる形態でなされ得るものの、本発明の好ましい実施形態は、本開示において記載され、そして添付の図面に示される。本開示は、本発明の原理を例示し、本発明の幅広い局面を示された実施形態のみに制限しない。
本発明が多くの異なる形態でなされ得るものの、本発明の好ましい実施形態は、本開示において記載され、そして添付の図面に示される。本開示は、本発明の原理を例示し、本発明の幅広い局面を示された実施形態のみに制限しない。
本発明は、2つの接着的に不適合性の材料を一緒に結合するための連結器を提供する。この連結器は、成分が異なる不適合性材料および/または接着的に不適合性の材料から作製される治療流体送達システムの成分を連結する際に使用するのに特に十分適している。接着的に不適合性とは、材料が、その意図された目的に役立つのに十分に強力な接続を形成するために、標準的な熱シール技術によって互いに直接的に連結することができないことを意味する。本発明の1つの好ましい形態において、連結器は、PVCから作製された成分を非PVCから作製された成分と接続するために使用される。連結器はまた、互いに接着的に不適合性の異なる非PVC材料からの2つの成分を接続するために使用され得る。
図1は、容器12および投与ポート14を有する治療流体容器システム10を示す。図2は、投与ポート14に接続されるチュービング16を示す。本発明の好ましい実施形態において、容器12は、可撓性ポリマー性材料から作製される。ポリマー材料は、シート形態で提供され得、2つのシートが、位置合わせ(in registration)されて配置され、その周囲でシールされて、治療流体を保持するための流体密なチャンバ18を形成し得る。容器12はまた、容器を形成するために、2つの端部のみがシールされなければならないインフレーションチューブ(blown tube)から形成され得る。用語、治療流体とは、患者を処置するための潜在的に有利な効果を有する任意の流体を含むことを意味し、これには、I.V流体(例えば、生理食塩水またはデキストロース溶液)、薬物含有溶液、CAPD療法のための溶液、血液、血液成分、血液置換物などが挙げられるがこれらに限定されない。
容器を製造するためのポリマー材料は、PVC含有材料および非PVC材料からであり得る。医療用容器におけるPVCの使用から離れるための工業における一般的な傾向が存在するものの、PVCは、多くの他の材料と比較した場合、赤血球が、PVC容器においてより長い貯蔵寿命を有するので血液を含有するのに特に適していることが見出されている。医療用容器を製造するための適切な非PVCポリマーブレンドおよびフィルムとしては、例えば、米国特許第5,849,843号および同第5,998,019号(これらは、本明細書中において参考として援用され、本明細書の一部をなす)が挙げられる。
示されるチュービングセグメント16は、少し挙げれば、I.V.投与セット、血液投与または収集セット、あるいはCAPD投与セットのような流体投与セットの一部であり得る。チュービングは、好ましくは、ポリオレフィンベースのポリマーのような非PVCポリマーから作製される。チュービングセットは、当該分野で周知の標準的なヒートシーリング技術を使用して、投与ポート14に熱シールされ得る。
2つの接続部材20および22を有する投与ポート14が示されるが、投与ポート14が、本発明の範囲から逸脱することなく、より多いかまたはより少ない接続部材を有し得ることが理解されるべきである。投与ポート14は、容器の材料およびチュービング16の材料と適合性であるポリマーブレンドから作製され、従って、本発明の連結器の例である。投与ポートは、任意の適切なポリマー処理技術によって、最も好ましくは、射出成形によってポリマーブレンドから作製され得る。
本発明の好ましい形態において、投与ポートは、ポリマーブレンドから構成される。本発明の1つの好ましい形態において、ブレンドは、約40%〜約60%EVAおよび約60%〜約40%のポリエステル、ポリエステルエラストマー、またはポリウレタンの第2成分の2つの成分を有する。EVAは、好ましくは、結合した改変基を有し、そしてこの改変基は、芳香族炭化水素、二酸化炭素、モノエチレン性不飽和炭化水素、アクリロニトリル、ビニルエーテル、ビニルエステル、ビニルアミド、ビニルケトン、ビニルハライド、エポキシド、カルボン酸およびこれらの無水物誘導体(縮合環カルボン酸無水物を含む)からなる群より選択される。最も好ましくは、改変基は、マレイン酸または無水マレイン酸である。
本発明の別の好ましい形態において、ポリマーブレンドは、3つの成分を有する。第1の成分は、ポリオレフィンであり、最も好ましくは、約25%〜約35%の重量のプロピレン含有ポリマー(例えば、商品名FORTILENE下でSolvayによって販売されたものおよび最も詳細には、FORTILENEグレートKS490)である。第2の成分は、ポリエステルであり、最も好ましくは、ポリエステルエラストマー(例えば、商品名HYTREL(登録商標)下でDuPontによって販売されるもの)であり、ブレンドの約35%〜約45%の重量である。第2の成分はまた、ポリウレタンであり得る。第3の成分は、約8%ビニルアセテート〜約40%ビニルアセテートのビニルアセテート含有量を有するエチレンビニルアセテートコポリマーであり、より好ましくは、カルボン酸改変EVAまたは無水カルボン酸改変EVAである。EVAは、ブレンドの約25%〜約35%の重量で存在する。本発明は、さらに、EVAへの改変の代わりに、またはEVAへの改変に加えて、酸、カルボン酸または無水カルボン酸を用いてプロピレン成分を改変することを意図する。
適切なポリウレタンとしては、芳香族型のポリウレタンおよび脂肪族型のポリウレタンの両方が挙げられる。適切なポリウレタンは、ジイソシアネートと鎖延長剤(chain extender)と反応させることによって形成される。ジイソシアネートとしては、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トルエンジイソシアネート(TDI)、ヘキシレンジイソシアネート(HDI)、およびイソホロンジイソシアネート(IPDI)が挙げられる。鎖延長剤としては、ジオール型、ジアミン型、ポリエステル含有ポリオールおよびポリエーテル含有ポリオールが挙げられる。ジオール型としては、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、および1,4−ビス−β−ヒドロキシエトキシベンゼンが挙げられる。ジアミン型としては、脂肪族型および芳香族型が挙げられる。脂肪族型としては、エチレンジアミンが挙げられる。芳香族型としては、トルエンジアミンおよびジアミノジフェニルメタンが挙げられる。
適切な非PVC含有ポリマーとしては、ポリオレフィン、エチレンおよび低級アルキルアクリレートコポリマー、エチレンおよび低級アルキル置換アルキルアクリレートコポリマー、エチレンビニルアセテートコポリマー、ポリブタジエン、ポリエステル、ポリアミド、ならびにスチレンおよび炭化水素のコポリマーが挙げられる。
適切なポリオレフィンとしては、2〜20個の炭素原子、より好ましくは、2〜10個の炭素原子を含むα−オレフィンを重合することによって得られるホモポリマーおよびコポリマーが挙げられる。従って、適切なポリオレフィンとしては、プロピレン、エチレン、ブテン−1、ペンテン−1,4−メチル−1−ペンテン、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、およびデセン−1のポリマーおよびコポリマーが挙げられる。最も好ましくは、ポリオレフィンは、プロピレンのホモポリマーまたはコポリマー、あるいはポリエチレンのホモポリマーまたはコポリマーである。
ポリプロピレンの適切なホモポリマーは、無定形、アイソタクチック、シンジオタクチック、アタクチック、ヘミアイソタクチックまたはステレオブロックの立体化学を有し得る。本発明のより好ましい形態において、ポリプロピレンは、約20ジュール/g〜約220ジュール/g、より好ましくは、約60ジュール/g〜約160ジュール/g、最も好ましくは、約80ジュール/g〜約130ジュール/gの低い融合熱を有する。本発明の好ましい形態において、ポリプロピレンホモポリマーが、約165℃未満の融点、より好ましくは、約130℃〜約160℃、より好ましくは、約140℃〜約150℃の融点を有することがまた望ましい。本発明の1つの好ましい形態において、ポリプロピレンのホモポリマーは、単一部位触媒を使用して得られる。
プロピレンの適切なコポリマーは、2〜20個の炭素を有するα−オレフィンとプロピレンモノマーを重合することによって得られる。本発明のより好ましい形態において、プロピレンは、コポリマーの約1%〜約20%、より好ましくは、約1%〜約10%、最も好ましくは、2%〜約5%の重量で、エチレンと共重合される。プロピレンおよびエチレンのコポリマーは、ランダムコポリマーまたはブロックコポリマーであり得る。プロピレンコポリマーは、約40ジュール/g〜約140ジュール/g、より好ましくは、約60ジュール/g〜約90ジュール/gの低い融合熱を有する。本発明の好ましい形態において、プロピレンコポリマーは、単一部位触媒を使用して得られる。
ポリプロピレンおよびα−オレフィンコポリマーのブレンドを使用することも可能であり、ここで、プロピレンコポリマーは、α−オレフィン中の炭素の数によって種々であり得る。例えば、本発明は、ポリプロピレンおよびα−オレフィンコポリマーのブレンドを企図し、ここで、1つのコポリマーは、2炭素α−オレフィンを有し、そして別のコポリマーは、4炭素α−オレフィンを有する。2〜20個の炭素、より好ましくは、2〜8個の炭素のα−オレフィンの任意の組み合わせを使用することも可能である。従って、本発明は、プロピレンおよびα−オレフィンコポリマーのブレンドを企図し、ここで、第1のα−オレフィンおよび第2のα−オレフィンが、以下の炭素数の組み合わせ(2個および6個、2個および8個、4個および6個、4個および8個)を有する。ブレンド中の2つより多くのポリプロピレンおよびα−オレフィンコポリマーを使用することもまた企図する。適切なポリマーは、カタロイル(catalloyl)手順を使用して得られ得る。
高い溶融強度のポリプロピレンを使用することもまた望ましくあり得る。高い溶融強度のポリプロピレンは、10g/10分〜800g/10分、より好ましくは、30g/10分〜200g/10分の範囲内、またはこれらの任意の範囲もしくは範囲の組み合わせのメルトフローインデックスを有するポリプロピレンのホモポリマーまたはコポリマーであり得る。高い溶融強度のポリプロピレンは、プロピレン単位の自由末端長鎖分枝を有することが公知である。高い溶融強度の特徴を示すポリプロピレンを調製する方法は、米国特許第4,916,198号;同第5,047,485号;および同第5,605,936号に記載され、これらは、本明細書中において参考として援用され、そしてその一部をなす。1つのこのような方法は、活性酸素濃度が約15体積%である環境下で線形プロピレンポリマーを、実質的な量の線形プロピレンポリマーの鎖切断が生じるが、材料がゼラチン化するには不十分である時間の間、1〜104メガラド/分の線量で高いエネルギーイオン化エネルギー照射で照射することを包含する。この照射は、鎖の切断を生じる。鎖フラグメントの引き続く再結合は、新しい鎖の形成、および分枝を形成するための鎖への鎖フラグメントの結合を生じる。これはさらに、所望の自由端長鎖分枝高分子量非線形プロピレンポリマー材料を生じる。照射は、十分な量の長鎖が形成されるまで、維持される。次いで、この材料は、照射材料に存在する実質的に全てのフリーラジカルを不活化するために処理される。
高い溶融強度のポリプロピレンはまた、米国特許第5,416,169号に記載されるように得られ得、これは、本明細書中において参考として援用され、その一部をなし、特定の有機ペルオキシド(ジ−2−エチルヘキシルペルオキシジカルボネート)が、特定の条件下でポリプロピレンと反応し、続いて、溶融してこねられる。このようなポリプロピレンは、実質的に1の分枝係数を有する線形の結晶性ポリプロピレンであり、従って、自由末端長鎖分枝を有さず、約2.5dl/g〜10dl/gの固有粘度を有する。
エチレンの適切なホモポリマーとしては、0.915g/ccを超える密度を有するものが挙げられ、そして低密度ポリエチレン(LDPE)、中程度密度ポリエチレン(MDPE)および高密度ポリエチレン(HDPE)が挙げられる。
エチレンの適切なコポリマーは、エチレンのモノマーを、3〜20個の炭素、より好ましくは、3〜10個の炭素、最も好ましくは、4〜8個の炭素を有するα−オレフィンと重合することによって得られる。エチレンのコポリマーが、ASTM−792によって測定される場合、約0.915g/cc未満、より好ましくは、0.910g/cc未満、さらにより好ましくは、約0.900g/cc未満の密度を有することがまた望ましい。このようなポリマーは、しばしば、VLDPE(超低密度ポリエチレン)またはULDPE(超低密度ポリエチレン)と呼ばれる。好ましくは、エチレンα−オレフィンコポリマーは、単一部位触媒触媒を使用して作製され、さらにより好ましくは、メタロセン触媒系を使用して作製される。単一部位触媒は、触媒部位の混合物を有することが公知のZiegler−Natta型触媒とは対照的に、単一の立体的および電気的に等価な触媒位置を有すると考えられている。このような単一部位触媒によるエチレンα−オレフィンは、AFFINITYの商品名でDOWによって、商標ENGAGE(登録商標)でDuPontによって、商品名EXACTで、Exxonによって販売される。これらのコポリマーは、時々、m−ULDPEと呼ばれる。
エチレンの適切なコポリマーとしてはまた、エチレンおよび低級アルキルアクリレートコポリマー、エチレンおよび低級アルキル置換アルキルアクリレートコポリマー、ならびにエチレンおよびビニルアセテートコポリマー(コポリマーの約8重量%〜約40重量%のビニルアセテート含有量を有する)が挙げられる。用語「低級アルキルアクリレート」とは、図式1に示される式を有するコノモノマーをいう。
用語「アルキル置換アルキルアクリレート」とは、図式2に示される式を有するコモノマーをいう。
適切なポリブタジエンとしては、1,3−ブタジエンの1,2−付加生成物および1,4−付加生成物(これらは、集合的に、ポリブタジエンと呼ばれる)が挙げられる。本発明のより好ましい形態において、ポリマーは、1,3ブタジエンの1,2−付加生成物(これらは、1,2ポリブタジエンと呼ばれる)である。本発明のさらにより好ましい形態において、目的のポリマーは、シンジオタクチック1,2−ポリブタジエンであり、さらにより好ましくは、低結晶性、シンジオタクチック1,2−ポリブタジエンである。本発明の好ましい形態において、低結晶性、シンジオタクチック1,2−ポリブタジエンは、50%未満、より好ましくは、45%未満、さらにより好ましくは、約40%未満の結晶度を有し、さらにより好ましくは、この結晶度は、約13%〜約40%、最も好ましくは、約15%〜約30%である。本発明の好ましい形態において、低結晶性、シンジオタクチック1,2−ポリブタジエンは、ASTM3418に従って測定して、約70℃〜約120℃の融点を有する。適切な樹脂としては、グレード名JSR RB810、JSR RB820、およびJSR RB830で、JSR(Japan Synthetic Rubber)によって販売されるものが挙げられる。
適切なポリエステルとしては、ジカルボン酸またはポリカルボン酸ならびにジヒドロキシアルコールもしくはポリヒドロキシアルコールまたはアルキレンオキシドの重縮合生成物が挙げられる。本発明の好ましい形態において、ポリエステルは、ポリエステルエーテルである。適切なポリエステルエーテルは、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸およびポリテトラメチレングリコールエーテルを反応させることから得られ、一般的に、PCCEと呼ばれる。適切なPCCEは、商品名ECDELでEastmanによって販売される。適切なポリエステルとしては、さらに、ポリブチレンテレフタレートの硬質結晶性セグメントおよび軟質(非結晶性)ポリエーテルグリコールの第2セグメントのブロックコポリマーであるポリエステルエラストマーが挙げられる。このようなポリエステルエラストマーは、商標名HYTREL(登録商標)で、DuPont Chemical Companyによって販売される。
適切なポリアミドとしては、4〜12個の炭素を有するラクタムの開環反応から生じるものが挙げられる。従って、ポリアミドのこの基としては、ナイロン6、ナイロン10、およびナイロン12が挙げられる。受容可能なポリアミドとしてはまた、2〜13個の炭素数を有するジアミンの縮合反応から生じるポリアミド、2〜13個の範囲内の炭素数を有する二酸の縮合反応から生じるポリアミド、ダイマー脂肪酸の縮合反応から生じるポリアミド、およびアミド含有コポリマーが挙げられる。従って、適切な脂肪族ポリアミドとしては、例えば、ナイロン66、ナイロン6,10、およびダイマー脂肪酸ポリアミドが挙げられる。
スチレンおよび炭化水素のコポリマーのスチレンとしては、スチレンおよび種々の置換スチレン(アルキル置換スチレンおよびハロゲン置換スチレンを含む)が挙げられる。アルキル基は、1〜約6個の炭素を含み得る。置換スチレンの特定の例としては、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、ビニルトルエン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、4−イソプロピルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、o−クロロスチレン、p−クロロスチレン、o−ブロモスチレン、2−クロロ−4−メチルスチレンなどが挙げられる。スチレンが最も好ましい。
スチレンおよび炭化水素のコポリマーの炭化水素部分は、共役ジエンを含む。利用され得る共役ジエンは、4〜10個の炭素原子、より一般的には、4〜6個の炭素原子を含むものである。例としては、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、クロロプレン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエンなどが挙げられる。これらの共役ジエンの混合物もまた、使用され得る(例えば、ブタジエンおよびイソプレンの混合物)。好ましい共役ジエンは、イソプレンおよび1,3−ブタジエンである。
スチレンおよび炭化水素のコポリマーは、ジブロック、トリブロック、マルチブロック、およびスターブロックを含むブロックコポリマーであり得る。ジブロックコポリマーの特定の例としては、スチレン−ブタジエン、スチレン−イソプレン、およびこれらの水素化誘導体が挙げられる。トリブロックポリマーの例としては、スチレン−ブタジエン−スチレン、スチレン−イソプレン−スチレン、α−メチルスチレン−ブタジエン−α−メチルスチレン、およびα−メチルスチレン−イソプレン−α−メチルスチレン、ならびにこれらの水素化誘導体が挙げられる。
上記ブロックコポリマーの選択的水素化は、Raneyニッケル、貴金属(例えば、白金、パラジウムなど)、および可溶性遷移金属触媒のような触媒の存在下での水素化を含む種々の周知のプロセスによって実行され得る。使用され得る適切な水素化プロセスは、ジエン含有ポリマーまたはコポリマーが不活性炭化水素希釈剤(例えば、シクロヘキサン)中に溶解され、可溶性水素化触媒の存在下で水素との反応によって水素化される。適切な手順は、米国特許第3,113,986号および同第4,226,952号に記載され、これらの開示は、本明細書中において参考として援用され、その一部をなす。
特に有用な水素化ブロックコポリマーは、スチレン−イソプレン−スチレンの水素化ブロックコポリマー(例えば、スチレン−(エチレン/プロピレン)−スチレンブロックコポリマー)である。ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンブロックコポリマーは、水素化される場合、得られる生成物は、エチレンおよび1−ブテン(EB)の規則的なコポリマーに似ている。上記のように、使用される共役ジエンがイソプレンである場合、得られる水素化生成物は、エチレンおよびプロピレン(EP)の規則的なコポリマーブロックに似ている。市販の選択的に水素化されたものの1つの例は、KRATON G−1652であり、これは、30%スチレン末端ブロックを含む水素化SBSトリブロックであり、中間ブロック等価物は、エチレンおよび1−ブテン(EB)のコポリマーである。この水素化ブロックコポリマーは、しばしば、SEBSと呼ばれる。他の適切なSEBSまたはSISコポリマーは、商品名SEPTON(登録商標)およびHYBRAR(登録商標)でKurrarryによって販売される。
α,β−不飽和モノカルボン酸またはジカルボン酸試薬を上記選択的水素化ブロックコポリマー上にグラフト化することによってグラフト改変スチレンおよび炭化水素ブロックコポリマーを使用することがまた望ましくあり得る。
共役ジエンおよびビニル芳香族化合物のブロックコポリマーは、α,β−不飽和モノカルボン酸またはジカルボン酸試薬でグラフト化される。カルボン酸試薬としては、カルボン酸自体およびそれらの官能性誘導体(例えば、無水物、イミド、金属塩、エステル、など)が挙げられ、これらは、選択的に水素化されるブロックコポリマー上にグラフト化され得る。グラフト化ポリマーは、ブロックコポリマーおよびグラフト化カルボン酸のカルボン酸試薬の合計重量の基づいて、通常、約0.1〜約20重量%、好ましくは、約0.1〜約10重量%を含む。有用な一塩基性カルボン酸の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、桂皮酸、クロトン酸、無水アクリル酸、アクリル酸ナトリウム、アクリル酸カルシウム、およびアクリル酸マグネシウムなどが挙げられる。ジカルボン酸およびそれらの有用な誘導体の例としては、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、イタコン酸、シトラコン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノナトリウムなどが挙げられる。
スチレンおよび炭化水素ブロックコポリマーは、製品名KRATON G2705下でShell Chemical Companyによって販売されるオイル改変SEBSのようなオイルで改変され得る。
本発明の1つの好ましい形態において、チュービングは、複数成分のポリマーブレンドから構成される。本発明は、上記のポリマーの任意の2つ以上をブレンドすることを企図する。本発明の好ましい形態において、ポリマーブレンドとしては、スチレンおよび炭化水素コポリマーとブレンドされたポリオレフィンが挙げられる。本発明の好ましい形態において、ポリオレフィンは、プロピレン含有ポリマーであり、そして高い溶融強度のポリプロピレンを含む上記プロピレンのホモポリマーおよびコポリマーから選択され得る。種々のタイプのポリプロピレンのブレンドと、スチレンおよび炭化水素コポリマーを含む3つ以上の成分を有することが望ましくあり得る。ポリプロピレンは、単独で、または合計して、ブレンドの約10%〜約50%、より好ましくは、約15%〜約45%、最も好ましくは、約20%〜約40%の重量で存在し得、このブレンドの残りは、スチレンおよび炭化水素のブロックコポリマーである。
オイル改変SEBSを使用する場合、重要ではないが、ブレンド成分として、高い溶融強度のポリプロピレンを使用することが望ましくあり得る。適切なポリプロピレンおよびSEBSを含むブレンドとしては、(1)商品名CAWITON、特にグレードPR 3670E、PR5526、およびPR4977下でWittenburguによって販売されるPPおよびSEBSの予め混合されたブレンド;(2)2〜10%Basell PROFAX PF611高溶融強度ポリプロピレンを有する90〜98重量%KRATON G2705;(3)ポリプロピレンおよびエチレンの23%のBasell PROFAX SA861ランダムコポリマー(2%Basell PROFAX PF611を有する)を有する75%KRATON G2705(高い溶融強度のPPである);ならびに(4)グレード70585 E下でJ−Vonによって販売されるPP/SEBSの予め混合されたブレンドが挙げられる。
本発明の別の好ましい形態において、チュービングは、単一のm−ULDPE樹脂またはm−ULDPE樹脂のブレンドから作製される。1つの特定の適切なm−ULDPE樹脂は、商標ENGAGE(登録商標)、より詳細には、ENGAGE(登録商標)8003(密度0.885g/cc)によって販売される。1つより多くのm−ULDPE樹脂をブレンドすることを企図する。このような樹脂ならびにこれらから作製されるチュービングおよびフィルムは、米国特許第6,372,848号により十分に記載され、これは、本明細書中で参考として援用され、その一部をなす。
上記ポリブタジエンまたはポリブタジエンのブレンドからチュービングを作製することも企図される。
特定の適用について、レーザに暴露されてチューブを加熱することが望ましい。レーザ応答性チュービングは、米国特許出願第10/061,835号および文書整理番号DI−5771AおよびDI−5771B(これは、本明細書中で参考として援用され、その一部をなす)に記載される医療用流体送達セットに作製され得る。適切な非PVC含有ポリマーおよびポリマーブレンドが代表的にレーザ応答性でないので、ポリマーまたはポリマーブレンドにレーザ応答性成分を組み込まなければならない。適切なレーザ応答性成分としては、染料、着色剤および/または顔料が挙げられる。本発明のより好ましい形態において、レーザ応答性材料は、染料であり、より好ましくは、ある波長、または狭い範囲の波長、近赤外線スペクトルの範囲の波長、より好ましくは、約700nm〜約1500nmのレーザビームに応答性である官能基を有する、有機染料である。応答性の官能基としては、ポリメチン、ポルフィリン、インダントレン(indanthrene)、キノン、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、および金属錯体化ジチオール染料が挙げられる。本発明の好ましい形態において、染料は、染料が応答性である周波数範囲内の光を提供するレーザビームに暴露される場合、約50(光学密度/g)より高い吸収を有する。本発明の好ましい形態において、染料は、約780nm〜約810nmのピーク波長のレーザビームに応答性であり、非PVCポリマーまたはポリマーブレンドの融解を可能にするのに十分な熱を短時間にわたって生成する。短期間とは、15秒未満であることを意味する。
染料は、好ましくは、水性媒体(水、生理食塩水溶液、デキストロース溶液、脂質含有溶液およびタンパク質含有溶液を含む)において溶解が乏しいかまたは不溶性であり、その結果、これらが、溶液接触層の一部を形成する場合、これらが、溶液中に有意なまたは有害な量で容易に溶出しない。染料はまた、好ましくは、ポリマーまたはポリマーブレンドの押し出し処理の間に達する温度で熱安定性である。適切な染料は、商品名EPOLIGHT4121および4149で、Epolin Inc.によって販売される。約50より高い吸収を有するレーザ応答性材料を使用する場合、ほんの低量のこのような染料材料が、必要とされ、代表的に、約20ppm〜約2000ppm、より好ましくは、約100ppm〜約1500ppm、最も好ましくは、約200ppm〜約1000ppmの量でチュービングブレンドに添加される。50未満の吸収度を有するレーザ応答性材料を使用することが企図されるが、より高い濃度のレーザ応答性材料を使用し得る。レーザに応答性でないが、上記カラーコードの目的のために使用されることがまた企図される。
本発明の別の好ましい形態において、レーザ応答性材料は、ブレンド内にレーザ応答性材料を組み込むことの代わりに、連結される材料の表面に適用される。この目的のために、レーザ応答性材料は、適切なキャリアまたは溶媒中に溶解または懸濁され、そしてこの形態において、連結される表面の選択された部分に特異的に適用され得る。レーザ応答性材料は、連結される表面をレーザ応答性材料内に浸すことによって適用され得るか、またはレーザ応答性材料は、ブラシ、噴霧、プリントなどされ得る。
本発明のチュービングは、任意の公知のポリマー処理技術によって製造され得るが、本発明の好ましい形態において、押し出し、共押し出しまたは射出成型によって形成される。このようなチュービングは、軟質、可撓性、よれ耐性であり、良好な接触感覚(触覚)を有し、蒸気滅菌、ガンマ線暴露または気相滅菌技術(例えば、エチレンオキシド(EtO)暴露または過酸化水素暴露)によって滅菌され得る。
(チュービングコネクター)
図3は、反対のチュービング取り付け部分32、チュービングストップ34およびこれらを通る流体経路36を有するチュービングカプラー30を示す。図4に示されるように、連結器は、第1のチュービング36を第2のチュービング38に接続するために使用され、ここで、第1のチュービングおよび第2のチュービングは、互いに不適合性である。チュービング取り付け部分32は、それらにチュービングを容易に取り付けるために、その遠位端において、テーパー状部分を有し得る。連結器表面は、感触のあり(textured)得るか、またはチュービングの取り付けを容易にするためにつやのない(matte)仕上げを有し得る。チュービング取り付け部分32は、比較的同じ長さを有することが示されるが、本発明の範囲から逸脱することなく異なる長さを有し得る。チュービング取り付け部分32は、チュービングとチュービング取り付け部分32との間で熱濃縮するためまたは締まりばめを向上するために、隆起または他のふくらみを有し得る。
図3は、反対のチュービング取り付け部分32、チュービングストップ34およびこれらを通る流体経路36を有するチュービングカプラー30を示す。図4に示されるように、連結器は、第1のチュービング36を第2のチュービング38に接続するために使用され、ここで、第1のチュービングおよび第2のチュービングは、互いに不適合性である。チュービング取り付け部分32は、それらにチュービングを容易に取り付けるために、その遠位端において、テーパー状部分を有し得る。連結器表面は、感触のあり(textured)得るか、またはチュービングの取り付けを容易にするためにつやのない(matte)仕上げを有し得る。チュービング取り付け部分32は、比較的同じ長さを有することが示されるが、本発明の範囲から逸脱することなく異なる長さを有し得る。チュービング取り付け部分32は、チュービングとチュービング取り付け部分32との間で熱濃縮するためまたは締まりばめを向上するために、隆起または他のふくらみを有し得る。
チュービング取り付け部分32は、互いに対して、そして流体経路36に対して、同心的に取り付けて示される。連結器が、チュービング部分32が互いに関 して同心的に配置されない多くの形状を有し得ることが企図される。1つのチュービング取り付け部分が第一の軸を有し得、そして他のチュービング取り付け部分が、第1の軸に対して横方向の第2の軸を有することが企図される。横方向によって、1つの軸が、たとえその軸が交差しないとしても、第2の軸を交差する方向に伸びることを意味する。連結器が2つより多くのチュービング取り付け部分、1つより多くのチュービングストップおよび1つより多くの流体経路を有し得ることがまた企図される。連結器に結合される場合、チュービングは、引っ張り試験によって試験される場合、15lbf過剰の結合強度を有することが望ましい。チュービングが15lbf未満の引っ張り力で破壊するか、または連結器からはずされる場合、アセンブリは、引っ張り試験を失敗している。
連結器は、蒸気滅菌(オートクレーブ)、ガンマ線暴露または気相滅菌技術(例えば、エチレンオキシド(EtO)暴露または過酸化水素暴露)によって滅菌され得る。
(ブシュ(bushing)
図5は、側壁42および通路44を有するブシュ40を示す。ブシュ40は、一般的に、円筒形の断面である。図6は、第1チュービング36を第2チュービング38に接続するブシュ40を示す。ブシュ40は、チュービングの流体経路内に取り付けられて示されるが、経路44内のチュービングを受容する寸法であり得るか、または1つのチュービングが流体経路44内に受容され、一方、第2のチュービングがチュービングの流体経路内に挿入される組み合わせであり得る。
図5は、側壁42および通路44を有するブシュ40を示す。ブシュ40は、一般的に、円筒形の断面である。図6は、第1チュービング36を第2チュービング38に接続するブシュ40を示す。ブシュ40は、チュービングの流体経路内に取り付けられて示されるが、経路44内のチュービングを受容する寸法であり得るか、または1つのチュービングが流体経路44内に受容され、一方、第2のチュービングがチュービングの流体経路内に挿入される組み合わせであり得る。
(多層フィルムの層)
図7は、第1の層52、連結層54および第2の層56を有する多層フィルム50を示し、ここで、第1の層52および第2の層56は、接着的に不適合性である。これらの層は、上記のポリマーのいずれかから作製され得る。本発明の好ましい形態において、第1の層52は、PVCから作製され、そして第2の層56は、ポリオレフィンから作製される。連結層54は、上記ポリマーブレンドから作製され、そして不適合性材料の2つの層を一緒に結合する。このフィルム50は、共押し出しプロセス、積層化または他の適切な技術によって形成され得る。
図7は、第1の層52、連結層54および第2の層56を有する多層フィルム50を示し、ここで、第1の層52および第2の層56は、接着的に不適合性である。これらの層は、上記のポリマーのいずれかから作製され得る。本発明の好ましい形態において、第1の層52は、PVCから作製され、そして第2の層56は、ポリオレフィンから作製される。連結層54は、上記ポリマーブレンドから作製され、そして不適合性材料の2つの層を一緒に結合する。このフィルム50は、共押し出しプロセス、積層化または他の適切な技術によって形成され得る。
このフィルムは、蒸気滅菌、ガンマ線暴露または気相滅菌技術(例えば、エチレンオキシド(EtO)暴露または過酸化水素暴露)によって滅菌され得る。
実施例1:連結器を、50%HYTRL(登録商標)5556と50%BYNEL1123の二成分ポリマーブレンドから射出成型した。ブレンド成分を1・1/2インチDavid Standardツインスクリュー押し出し器を用いてペレット化し、そして25ton Arburg射出成型機を用いて射出成型した。PVCの第1のチュービングを、第1チュービング取り付け部分上にスライドし、そして無線周波数シーリングによって連結器に接続した。第2のチュービングを、200ppm染料(Epolin4121)を有するCawiton PR3670のポリマーブレンドから作製した。これらの成分を、David Standardツインスクリュー押し出し器でブレンドし、壁の厚み0.039インチ、0.157インチのID、0.235インチのODのさいころ(die)に押し出した。第2のチュービングを連結器の第2のチュービング取り付け部分上にスライドさせ、次いで、1時間、121℃でオートクレーブにかけた。このアセンブリを冷却し、そして第1のチュービングおよび第2のチュービングを、チュービングが破壊するまでかまたは連結器からはずれるまで引っ張り、そのようにするのに必要とされる力を、29.3lbfおよび29.4lbfでそれぞれ測定した。
実施例2:連結器を、30%ポリプロピレン(Solvay KS490)、40%ポリエステルエラストマー(HYTREL(登録商標)5556)および30%無水改変EVA(BYNEL3810)の三成分ポリマーブレンドから、実施例1に記載されるように射出成型した。実施例1に示すように、PVCの第1のチュービングを、第1のチュービング取り付け部分上にスライドし、そして、無線周波数シーリングを使用して、それにシールした。第2のチュービングを、実施例1に示すように作製し、そして第2のチュービング取り付け部分上にスライドした。アセンブリを121℃に1時間オートクレーブした。アセンブリを冷却し、そして第1のチュービングおよび第2のチュービングを、チュービングが破壊するまでかまたは連結器からはずれるまで引っ張り、そのようにするのに必要とされる力を、48.2bfおよび34.3lbfでそれぞれ測定した。
本明細書中に記載される本発明の好ましい実施形態に対する種々の変更および改変が、当業者に明らかであることが理解されるべきである。このような変更および改変は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、その意図される利点を減少させることなく、なされ得る。従って、このような変更および改変が、添付の特許請求の範囲によって網羅されることが意図される。
Claims (6)
- ポリマーブレンドであって、以下:
ポリエステル、ポリエステルエラストマー、およびポリウレタンからなる群より選択される第1の成分であって、該第1の成分が、ブレンドの約40%〜約60%の重量で存在する、第1の成分;ならびに
ブレンドの約60%〜約40%の重量のエチレンビニルアセテートコポリマーの第2の成分、
を含む、ポリマーブレンド。 - 請求項1に記載のブレンドであって、前記ポリエステルエラストマーが、ポリブチレンテレフタレートの第1セグメントおよびポリエーテルグリコールの第2セグメントを有する、ブレンド。
- 請求項1に記載のブレンドであって、前記ポリウレタンが、ジイソシアネートを、鎖延長剤と反応させることによって得られ、ここで、該ジイソシアネートが、ジフェニルメタンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、ヘキシレンジイソシアネート、およびイソホロンジイソシアネートからなる群より選択され、該鎖延長剤が、ジオール型、ジアミン型、ポリエステル含有ポリオールおよびポリエーテル含有ポリオールからなる群より選択される、ブレンド。
- 請求項1に記載のブレンドであって、前記エチレンおよびビニルアセテートのコポリマーが、約8重量%〜約40重量%のビニルアセテート含有量を有する、ブレンド。
- 請求項1に記載のブレンドであって、前記エチレンおよびビニルアセテートのコポリマーが、結合した改変基を有し、該改変基が、芳香族炭化水素、二酸化炭素、モノエチレン性不飽和炭化水素、アクリロニトリル、ビニルエーテル、ビニルエステル、ビニルアミド、ビニルケトン、ビニルハライド、エポキシド、カルボン酸およびこれらの無水物誘導体からなる群より選択される、ブレンド。
- 請求項5に記載のブレンドであって、前記改変基が、無水マレイン酸である、ブレンド。
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