JP2009234007A - 金型温度調節システムの洗浄方法及びこれに用いられる金型温度調節装置 - Google Patents

金型温度調節システムの洗浄方法及びこれに用いられる金型温度調節装置 Download PDF

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Abstract

【課題】メンテナンスが容易な金型温度調節システムの洗浄方法及びこれに用いられる金型温度調節装置を提供する。
【解決手段】温度制御がなされる金型3と、連結付加された該金型の温度を調節制御するため、媒体タンクに貯留された温調媒体を強制循環させる金型温度調節装置1Aとからなる金型温度調節システムSの洗浄方法であって、上記金型と上記金型温度調節装置との間は、送媒ホース4と返媒ホース5とで接続され、温調媒体循環路が構成されており、上記金型温度調節装置は、上記温調媒体循環路内に上記温調媒体を強制循環させるポンプ2とを備え、洗浄用液を上記媒体タンクに貯留し、上記ポンプによって上記洗浄用液を強制循環させることにより、上記温調媒体循環路内の洗浄を一括して行うことを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、プラスチック製品等を成型する金型の温度を温調媒体によって調節制御する金型温度調節システムの洗浄方法及びこれに用いられる金型温度調節装置に関する。
従来より、この種の金型温度調節装置を用いた金型温度調節システムとしては、図7(a)及び(b)に示すものが知られている。
図7(a)は直接冷却方式が採用された金型温度調節システムS’を模式的に示した概略構成図である。図中、100は温調媒体を加熱する加熱ヒータ101を備え、温調媒体を所定温度に温めるための加熱タンク、200はコントロールセンサ201の検出情報に基づいて動作制御され、温調媒体を金型300に送るポンプ、300は金型、400は温調媒体を金型300へ送る送媒ホース、500は金型300に形成された管路(不図示)を通った温調媒体を加熱タンク100に返す返媒ホース、600は金型300の管路の送媒側、返媒側の夫々に設けられたバルブ、650は圧力調整弁、700は給水電磁弁である。
温調媒体は、加熱タンク100で設定温度に調節された後、ポンプ200によって金型300へ送られる。金型300の管路を通ると温調媒体の温度は上昇するため、返媒ホース500を通って加熱タンク100内に戻った温調媒体は、給水電磁弁700から供給される冷却水と混合されて冷却される。そして、冷却された温調媒体は、ヒータ101によって所定温度に加熱され、再び金型300の管路へと送られる。このように温調媒体が温調媒体循環路内の循環を繰り返すことにより、金型300を一定温度に維持するようにしている。
しかしながら、直接冷却方式の場合、温調媒体として水道水や井戸水等の水が用いられると、加熱ヒータ101の加熱によって水に含まれているカルシウム、シリカ或いはマグネシウム等が固化し、温調媒体が循環して流通する箇所(加熱タンク100、送媒ホース400、返媒ホース500、金型300の管路等)にスケールとなって固着し堆積してしまう。すると、それが熱交換不良、ポンプ200の過負荷、給水電磁弁700の不良、ヒータ101の破損等のトラブルを誘発する原因となるため、スケールが堆積しないようにまめに洗浄を行う必要があった。
図7(b)は間接冷却方式が採用された金型温度調節システムS’’を模式的に示した概略構成図である。図中、図7(a)と共通する部分は共通の符号を付し、その説明は割愛する。800は排水電磁弁であり、媒体タンク100内に溜まった温調媒体が一定レベル以上になると自動的に排水を行う弁である。103は温調媒体を媒体タンク100に供給するサプライタンクである。
図7(b)は上述の直接冷却方式(図7(a)参照)とは、温調媒体の冷却方法が異なり、ヒータ101で媒体タンク100に貯留された温調媒体の加熱を行い、ヒータ101のまわりにスパイラル状の冷却管102を配し、冷却管102内に冷却水を流通させることにより、温調媒体の冷却を行っている。
間接冷却方式によれば、金型温度調節システム内を循環する温調媒体循環路と温調媒体を冷却する冷却水の流路を異ならせているので、温調媒体としてスケール発生成分のない媒体を用いれば、温調媒体の流路にはスケールが付着することがない。また、これらによれば、温調媒体に冷却水が温調媒体に給排水されることなく、冷却水が混入することがないから、温調媒体の必要量も少量ですむことになる。
しかしながらこの間接冷却方式においても、温調媒体及び冷却水としては水道水が用いられている実情があり、直接冷却方式と同様に、水道水が流通する流路にスケールが付着してしまう点が問題となる。図7(b)に示す構成の場合、温調媒体を排水する流路に排水電磁弁800が設けられているため、ここにスケールが付着すると排水電磁弁800の故障原因となる。また、冷却管内にスケールが付着して閉塞が生じると、冷却能力が低下し、金型温度調節装置全体の温調能力に弊害を来たす。よって、依然として温調媒体循環路及び冷却管を洗浄する必要性は残っていた。
以上のように直接冷却方式においても、間接冷却方式においても、スケールの発生を防ぐためには、温調媒体が循環する温調媒体循環路や冷却水が流通する冷却管のまめな洗浄、メンテナンスを行うことが望ましい。
下記特許文献1には、金型冷却部の錆を除去する専用の装置が開示されており、下記特許文献2、3には、金型を洗浄する専用の装置が開示されている。
特許第3240248号公報 特開平11−114974号公報 特開2007−15229号公報
このように、従来の金型温度調節装置は、冷却管内も含めた自らの装置内部や温調媒体循環路を洗浄することを目的に設計されていないため、温調媒体循環路中に電磁弁が設けられていたり、洗浄用洗剤を投入できる投入口や洗浄用液を排出する排出口が設けられていなかった。よって、洗浄を行う際には送媒ホース、返媒ホースを金型から外して上述のような専用の装置で洗浄したり、洗浄用液を送り込む専用のポンプを別途接続して洗浄を行う必要があった。
しかしながら、温調媒体循環路や金型温度調節装置内のスケールなどの付着状況は、外部から見ることができない構造となっているため、メンテナンス時期が遅れてしまう傾向にある。またメンテナンス時期を一律に設定できれば、メンテナンスを促すこともできるが、メンテナンス時期は、温調媒体或いは冷却水として用いられる水の性質(軟水か硬水か等)や金型温度調節装置の使用頻度によっても異なるため、一律に決めることも難しい。更にこれらの事情に加えて金型の管路を含む温調媒体循環路及び冷却管を洗浄するためには、専用の装置を持ち込む必要があるとなると、洗浄行為自体が非常に面倒になり、疎かになってしまう実情があった。また温調媒体循環路に電磁弁が設けられていると、洗浄時に剥離されたスケールが電磁弁にかみ込むおそれがあるため、その流路の洗浄は難しく、一括してくまなく温調媒体循環路を洗浄することはできなかった。
そこで洗浄用の専用装置を持ち込むまでもなく、容易にメンテナンスができる金型温度調節システムが望まれていた。
本発明は、このような事情を考慮して提案されたもので、その目的は、メンテナンスが容易な金型温度調節システムの洗浄方法及びこれに用いられる金型温度調節装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の金型温度調節システムの洗浄方法は、温度制御がなされる金型と、連結付加された該金型の温度を調節制御するため、媒体タンクに貯留された温調媒体を強制循環させる金型温度調節装置とからなる金型温度調節システムの洗浄方法であって、上記金型と上記金型温度調節装置との間は、送媒ホースと返媒ホースとで接続され、温調媒体循環路が構成されており、上記金型温度調節装置は、上記温調媒体循環路内に上記温調媒体を強制循環させるポンプとを備え、洗浄用液を上記媒体タンクに貯留し、上記ポンプによって上記洗浄用液を強制循環させることにより、上記温調媒体循環路内の洗浄を一括して行うことを特徴とする。
本発明において、上記金型温度調節装置に温調媒体を加熱する加熱ヒータを備えられている場合は、洗浄用液を上記加熱ヒータによって所定の温度に加熱し、上記温調媒体循環路内の洗浄を行うこともできる。また上記金型温度調節装置に、上記返媒ホースから返媒された上記温調媒体を冷却するための冷却水が流通する細管及び該冷却水を排水する排水弁を備えた冷却回路が更に設けられている場合は、上記冷却回路の上記排水弁に上記送媒ホースを接続し、上記ポンプによって上記洗浄用液を強制循環させることにより、上記冷却回路内の洗浄を行うこともできる。
また本発明の金型温度調節システムの洗浄方法は、上記ポンプを逆循環させることにより、上記洗浄用液の流れを逆流させ洗浄を行うこともできる。
本発明の請求項1〜4のいずれか1項に記載の金型温度調節システムの洗浄方法に用いられる上記金型温度調節装置は、上記媒体タンクの上部には、洗浄剤を投入するための洗浄剤投入口が設けられるとともに、上記媒体タンクの下部には、洗浄剤を排出させるための洗浄剤排出口が設けられているものとすることができる。
また本発明の金型温度調節装置は、上記送媒ホースが接続される送媒口は3方向切替弁で構成されており、一方は上記金型に接続され、一方は、上記冷却回路の上記排水弁に接続されているものとすることができる。
更に本発明の金型温度調節装置は、上記返媒ホースが接続される返媒口近傍には、空気取入弁が設けられているものとすることができ、洗浄用液が通じる流路には、電磁弁が介在しないものとすることもできる。
請求項1に記載の金型温度調節システムの洗浄方法によれば、媒体タンクに洗浄用液を貯留し、上記ポンプによって洗浄用液を強制循環させれば、温調媒体循環路内を容易にくまなく一括して洗浄することができる。よって従来のように洗浄するために専用装置を持ち込み、ホースを繋ぎ替えたり、金型を取外して専用装置に含浸させるといった作業が要らないので洗浄作業の効率もよい。またこのように容易に温調媒体循環路の洗浄が行えるので、まめにメンテナンスをすることができ、スケールの発生を未然に防ぐことができる。またこのように洗浄を行うことにより、温調媒体循環路内をメンテナンスが行き届いた状態とすることができるので、熱交換不良、過負荷、バルブ及び電磁弁の故障、温調媒体を加熱する加熱ヒータの破損等、種々のトラブルを予防することもでき,金型温度調節システム全体の長寿命化を図ることもできる。
請求項2に記載の金型温度調節システムの洗浄方法によれば、洗浄用液を加熱ヒータによって所定の温度に加熱し、温調媒体循環路内を自動洗浄するので、洗浄用液の効果を発揮しやすい適切な温度で洗浄作業を行うことができる。よって、温調媒体循環路内に強固にこびりついたスケールなどの汚れを効果的に洗浄することができる。
請求項3に記載の金型温度調節システムの洗浄方法によれば、冷却回路の排水弁に送媒ホースを接続し、ポンプによって洗浄用液を強制循環させることにより、冷却回路内を洗浄することできる。すなわち、温調媒体循環路内だけでなく、送媒ホースの接続先を冷却回路の排水弁に繋ぎ替えるだけで、冷却回路内の洗浄も容易に行うことができる。
よって間接冷却方式が採用された金型温度調節システムであっても、スケールが堆積しやすい冷却回路内を容易に洗浄することができ、熱交換不良等、トラブルを予防することができるので冷却性能を長く維持することができる。
請求項4に記載の金型温度調節システムの洗浄方法によれば、ポンプを逆循環させることにより、洗浄用液の流れを逆流させ洗浄することができる。よって逆流させることにより、通常の流れでは取りにくかった汚れ、スケールを取り除くことができる。
請求項5に記載の金型温度調節装置によれば、媒体タンクの上部には、洗浄剤を投入するための洗浄剤投入口が設けられているので、該洗浄剤投入口から洗浄剤を投入すれば容易に媒体タンク内の液を洗浄用液とすることができる。また媒体タンクの下部には、洗浄剤排出口が設けられているので、温調媒体循環路内を洗浄し汚れた洗浄用液をスムーズに排出させることができるともに、洗浄時には、もともと媒体タンク内に貯留されていた温調媒体を排出させる排出口とすることもできる。よって容易に洗浄剤投入口から洗浄剤を投入することができ、容易に汚れた洗浄剤或いは貯留されていた温調媒体を排出させることができる。また自己洗浄機能を有した金型温度調節装置を構成することができるので、メンテナンス性に優れた装置とすることができる。更に装置本体内の洗浄を容易に行うことができるので、金型温度調節装置自体の長寿命化を図ることができる。
請求項6に記載の金型温度調節装置によれば、送媒口は3方向切替弁で構成されており、流路を冷却回路側に切替るだけで、冷却水が流通する冷却回路の細管への流路を確立させることができる。よって冷却回路を洗浄する際には、上記切替弁を冷却回路の排水弁側へと切替えれば、ホースを繋ぎ替えることなく、すぐに洗浄を開始させることができる。
請求項7に記載の金型温度調節装置によれば、返媒口近傍には、空気取入弁が設けられているので、金型を取外す際には、ポンプを逆循環させ、空気取入弁を開とすれば、金型の管路内に残留した温調媒体或いは洗浄用液を残さず媒体タンクへ吸い上げることができる。よってこれら液体が漏れることなく、金型と金型温度調節装置との接続解除をスムーズに行うことができる。
請求項8に記載の金型温度調節装置によれば、洗浄用液が通じる流路には電磁弁が介在しないので、従来は電磁弁があるため洗浄ができないかった流路もくまなく洗浄することができる。また上記流路に電磁弁が介在しないので、洗浄作業により取り除かれたスケールなどの異物が電磁弁に咬みこんで故障してしまうことがない。
以下に、本発明の実施の形態について、添付図面とともに説明する。
図1〜図3は本発明の洗浄方法が採用された金型温度調節システムを模式的に示す概略構成図、図4は本発明の金型温度調節システムの洗浄方法における洗浄工程を示すフローチャート、図5は本発明の洗浄方法が採用された別の実施形態を示す概略構成図、図6は本発明の洗浄方法が採用された更に別の実施形態を示す概略構成図である。
ここに示す金型温度調節装置1Aはプラスチック等からなる成型品を作製する成型工程において、成型品質を安定させるために金型3を最適な温度に調整するために用いられ、射出成形機全体は不図示であるが、金型3を含む射出成形機の近傍に設置されるものである。
図に示す金型温度調節システムSは、金型温度調節装置1Aと金型3とを備え、これらに送媒ホース4及び返媒ホース5を接続して構成されている。金型3の温度を調節するための温調媒体は、金型温度調節装置1Aに設けられたポンプ2によって、後記する温調媒体循環路内を強制循環するように構成されている。
金型温度調節装置1Aは、温調媒体を加熱する加熱ヒータ10aを備えた媒体タンク10と、所定量の温調媒体を金型3へと送媒ホース4を通じて送媒するポンプ2と、金型3から返媒ホース5を通じて返媒されてきた温調媒体を冷却する冷却回路6とを備えている。
媒体タンク10にはフロートレススイッチ(不図示)或いは水位計(不図示)が設けられており、温調媒体の液面の変化を検知して電磁弁1bが開閉し、給水口から温調媒体が供給されるようになっている。温調媒体としては、水道水の他、イオン交換樹脂等で処理された清水(軟水)、防錆剤入りの精製水、或いは合成油系或いは鉱物系の熱媒体等を用いることができる。
媒体タンク10の上部には洗浄剤を投入するための洗浄剤投入口10bが設けられている。また媒体タンク10の下部には、洗浄剤を排出させるための洗浄剤排出口10cが設けられている。
よって金型温度調節システムSの洗浄を行う際には、洗浄剤排出口10cから温調媒体を排出させた後、洗浄剤(液体或いは固体のもの)を洗浄剤投入口10bから投入することができる。
また洗浄が終わった後、媒体タンク10に返媒される汚れた洗浄用液は、この洗浄剤排出口10cから排出させることができる。
尚、洗浄剤投入口10bを温調媒体の供給口と兼用することもでき、洗浄剤排出口10cをドレン口と兼用することもできる。
ポンプ2はコントロールセンサなどの検出情報に基づいて制御されており、媒体タンク10に貯留された温調媒体或いは後記する洗浄用液の強制循環を行っている。送媒ホース4は2分岐されたマニホールドを備えた送媒口4aの送媒バルブ4bと金型3の管路3aとの間を接続しており、返媒ホース5は2分岐されたマニホールドを備えた返媒口5aの返媒バルブ5bと金型3の管路3aとの間を接続している。
51の返媒管は、返媒口5aと冷却回路6との間を繋ぐ配管である。
図中52は3方向切替弁で構成された空気取入弁を示しており、空気取入弁52の52aは流入口、52bは空気取入口、52cは流出口である。通常時(金型温度調節時)或いは金型3と接続した状態で洗浄を行う場合は、流入口52a及び流出口52c(紙面左右)を開とし、空気取入口52bを閉として、温調媒体或いは洗浄用液を流通させる。また金型3を金型温度調節装置1Aから取外す際には、流出口52cを閉とし、空気取入口52b及び流入口52aとを開とする。これにより、空気取入弁52は空気抜きとして機能する。よって空気取入弁52が設けられる位置は、金型3の返媒側の温調媒体循環路に設けられればよく、図例のように返媒管51上の返媒口5a近傍に限定されるものではない。尚、金型3を外すときの空気取入弁52の操作手順については、後に詳述する。
媒体タンク10に貯留された温調媒体は、ポンプ2によって汲み上げられ、送媒ホース4を通じて金型3の管路3aへと送媒される。管路3aを通じた温調媒体は返媒ホース5を通じて再び金型温度調節装置1A内に戻される。戻ってきた温調媒体は返媒管51を通じて冷却回路6の温調細管6aを通じた後、媒体タンク1に返媒され再び所定の温度に温められる。このように温調媒体が循環流通する経路を温調媒体循環路という。
温調媒体循環路の配管材としては、耐蝕性素材を採用すれば、錆、スケールの発生を効果的に防止することができる。
冷却回路6は、温調媒体が流通する温調細管6aと、冷却水が流通する冷却細管6bとからなる細管60を備えている。細管60は管状のものに限定されずプレートを積層してその間を冷却水或いは温調媒体が流通するようにしたプレート式のものであってもよく、プレート式のものを用いれば熱交換率が高い冷却回路6を構成することができる。冷却回路6の冷却水を給水する側には給水電磁弁1c、冷却水を排水側には排水弁61が設けられている。そして冷却回路6を通じる流路は給水電磁弁1cと冷却回路6を結ぶ流路と、冷却回路6と媒体タンク10とを結ぶ流路に分岐されており、媒体タンク10側を結ぶ流路の途中には切替弁1dが設けられている。該切替弁1dは手動で弁の開閉を行うボール弁で構成され、通常は閉じられており、後記する冷却回路6の洗浄時のみ、開として洗浄用液を媒体タンク10に戻す流路を確立する。このように切替弁1dを設けることにより、洗浄時は同じ洗浄用液を循環させて使用できるので、無駄なく効率のよい洗浄を行うことができる。排水弁61は、3方向切替弁で構成されており、通常は給水電磁弁1cを通じて供給された冷却水の排水口になるとともに、冷却回路6の洗浄時には、洗浄用ホース7(図3参照)が接続できるよう構成されている。
図中、排水弁61の61aは受入口、61bは排出口、61cはホース口である。
通常時(金型温度調節時)は、冷却回路6から排出される冷却水が受入口61aと排出口61bとを通じて排出されるよう、受入口61aと排出口61bとは開とし、ホース口61cは閉としておく。また洗浄時において洗浄用ホース7が接続されるときは、受入口61a及びホース口61cを開とし、排出口61bを閉とする。
ここでは冷却水を温調媒体と同じ給水口から供給する構成を示しているが、これに限定されるものではない。
次に図1に基づいて、金型温度調節装置1Aの設定温度を70℃とした場合における温調媒体の循環状態の一例について説明する。
媒体タンク10においておよそ70℃に加熱された温調媒体は、ポンプ2によって送媒ホース4を通じて金型3の管路3aへ送られる。金型3の管路を通じた温調媒体は、およそ71℃〜72℃となり、返媒ホース5、返媒管51を通じて冷却回路6の温調細管6a内を通っている間に冷却細管6bを通じる冷却水によっておよそ68℃〜69℃まで冷却される。そして冷却された温調媒体は再び媒体タンク10に戻され、設定温度(70℃)に加熱される。以上の循環を繰り返すことにより、金型3の表面温度がおよそ70℃前後に維持される。
尚、上述の測定温度結果は一例に過ぎず、設置環境や金型3の大きさや形状等によって異なることは言うまでもない。
次にこのような金型温度調節システムSの洗浄方法について、図1〜図3を参照しながら、図4のフローチャートに基づいて詳述する。
まず媒体タンク10内を空の状態とし、媒体タンク10の温度を室温にするとともに、媒体タンク10内の圧力を大気圧にする(S1)。そして媒体タンク10の洗浄剤投入口10bを開放し、洗浄用液を投入する(S2)。ここで固形の洗浄剤を用いる場合は、媒体タンク10に水を溜め、固形洗浄剤を投入することになる。
洗浄剤投入口を閉め(S3)、洗浄用液ごとに定められている設定温度に金型温度調節装置1Aを設定するとともに(S4)、駆動時間(洗浄時間)の設定を行った後、ポンプ2を駆動して動作状態にする(S5)。
すると、ポンプ2によって洗浄用液が媒体タンク10から汲み上げられ、温調媒体循環路内を強制循環するので(図1の矢印方向参照)、配管の接続切替や金型の取外し、更には洗浄のための専用の装置を持ち出すまでもなく、一括して温調媒体循環路内の洗浄を行うことができる。すなわち、温調媒体循環路洗浄時の洗浄用液の流れは、通常の温調媒体が流れる流路と同じであるので、温調媒体循環路内を一度にくまなく洗浄用液で洗浄することができるのである。
また洗浄用液を加熱ヒータ10aによって所定の温度に加熱し、温調媒体循環路内を洗浄するので、洗浄用液の効果を発揮しやすい適切な温度で洗浄作業を行うことができる。よって、温調媒体循環路内に強固にこびりついたスケールなどの汚れを効果的に洗浄することができる。
こまめにメンテナンスが行われている場合やスケールの発生を抑える温調媒体を使用している場合は、上述の工程で洗浄を終了させることもできるが(S13)、更にメンテナンスを行いたい場合は、ポンプ2を逆回転させ、更に洗浄を行うことができる(S6、図2参照)。
これによれば、ポンプを逆回転させることにより、洗浄用液の流れが通常時とは逆に流れるので、通常の流れでは取りにくかった汚れ、スケールを効果的に取り除くことができる。図2に示す一部拡大断面図は、ポンプ2を逆回転させ、洗浄用液が逆流している状態を示している。図2の一部拡大断面図からもわかるように、通常の流れでは取り除くことは難しいスケール41も逆流する洗浄用液の水流によって取り除くことができる。
続いて冷却回路6の洗浄を行う場合は、ポンプ2を逆回転させ、返媒管51に残っている洗浄用液を吸い上げたタイミングで、空気取入弁52の流出口52cを閉とし、空気取入口52b及び流入口52aを開とする(S7)。そしてこの状態で逆回転としたポンプ2で返媒ホース5内、金型3の管路3a内、送媒ホース4内に残っている洗浄用液を媒体タンク10に戻す。
すると返媒ホース5内、金型3の管路3a内、送媒ホース4内の洗浄用液が逆回転のポンプ2によって吸い出されるので、金型3と金型温度調節装置1Aとの接続を解除する際に、管路3a内などに残留した洗浄用液が漏れて周囲を濡らすことがなく、スムーズに接続解除を行うことができる。
水抜き(S7)の工程が完了した後、金型3の管路3aに接続されていた送媒ホース4、返媒ホース5を取外し、洗浄用ホース7を送媒口4aと排水弁61とに接続しホースの繋ぎ替えを行う(S8)。尚、洗浄用ホース7は洗浄専用のものに限定されず、洗浄された送媒ホース4或いは、返媒ホース5を用いてもよい。また媒体タンク10に戻された洗浄用液の汚れがひどい場合は、洗浄剤排出口10cから洗浄用液を排出し、新たに洗浄用液を媒体タンク10に貯留し、所定の温度に洗浄用液を温めてから冷却回路6の洗浄を開始させてもよい。
このとき、排水弁61の受入口61aと、ホース口61cとを開とし、排出口61bは閉とする(S9)ともに、切替弁1dを開とする。そして所定時間ポンプ2を再び駆動させると、媒体タンク2の洗浄用液が洗浄用ホース7を通じた後、冷却回路6の冷却細管6b内を洗浄し、切替弁1dが設けられた流路を通じて洗浄用液を媒体タンク10内に戻す。そして、冷却回路6の洗浄が終了したら洗浄剤排出口10cから媒体タンク10内の洗浄用液を排出し(S11)、洗浄工程終了となる(S12、図3白抜矢示方向参照)。
ここで、冷却回路6の洗浄を行うことなく、終了させる場合は、洗浄剤排出口10cから媒体タンク10内の洗浄用液を排出させればよいことはいうまでもない。またもちろん水道水を冷却水としてスケールが堆積しやすい冷却回路6のみを洗浄することも可能である。この場合は、図4・S8〜S12の工程のみを行えばよく、ポンプ2を上述のように逆回転させ、水抜き作業を行えば洗浄用ホース7への接続切替がスムーズにできる。更にここでは、冷却回路6を洗浄するときも洗浄用液を循環させる例について述べたが、洗浄用液の排水口を設け(後記する図5の例参照)、随時洗浄用液を排水させてもよい。
以上の金型温度調節システムSの洗浄方法によれば、媒体タンク10に洗浄用液を貯留し、ポンプ2によって洗浄用液を強制循環させれば、温調媒体循環路内を容易にくまなく一括して洗浄することができる。よって従来のように洗浄するために専用装置を持ち込み、ホースを繋ぎ替えたり、金型3を取外して専用装置に含浸させるといった作業が要らないので洗浄作業の効率もよい。またこのように温調媒体循環路の洗浄が容易に行えるので、温調媒体として水を使用した場合でも、まめにメンテナンスをすることができ、スケールの発生を未然に防ぐことができる。更にこのように洗浄を行うことにより、温調媒体循環路内をメンテナンスが行き届いた状態とすることができる。よって、熱交換不良、過負荷、バルブ及び電磁弁の故障、温調媒体を加熱する加熱ヒータの破損等、種々のトラブルを予防することもでき,金型温度調節システムS全体の長寿命化を図ることもできる。そしてこの洗浄方法によれば、温調媒体循環路内を繰り返し同じ洗浄用液を循環させて使用できるので、無駄なく効率のよい洗浄を行うことができる。
またこのように間接冷却方式が採用された金型温度調節システムであっても、スケールが堆積しやすい冷却回路6内を容易に洗浄することができ、熱交換不良等、トラブルを予防することができるので冷却性能を長く維持することができる。更に洗浄用液が通じる流路には電磁弁が介在しないので、従来は電磁弁があるため洗浄ができないかった流路もくまなく洗浄することができる。また電磁弁が介在しないので、洗浄作業により取り除かれたスケールなどの異物が電磁弁に咬みこんで故障してしまうことがない。
そして、ここに用いられる金型温度調節装置1Aの媒体タンク10には、洗浄剤を投入するための洗浄剤投入口10bが形成されているので、該洗浄剤投入口10bから洗浄剤を投入すれば容易に媒体タンク10内の液を洗浄用液とすることができる。また媒体タンク10の下部には、洗浄剤排出口10cが設けられているので、温調媒体循環路内を洗浄し汚れた洗浄用液をスムーズに排出させることができるともに、洗浄時には、もともと媒体タンク10内に貯留されていた温調媒体を排出させる排出口とすることもできる。よって容易に洗浄剤投入口10bから洗浄剤を投入することができ、容易に汚れた洗浄剤或いは貯留されていた温調媒体を排出させることができる。またこのように自己洗浄機能を有した金型温度調節装置1Aを構成することができるので、メンテナンス性に優れた装置とすることができる。更に装置本体内の洗浄を容易に行うことができるので、金型温度調節装置1A自体の長寿命化を図ることができる。
図5は本発明について、上述とは異なる別の実施形態が採用された金型温度調節システムを模式的に示す概略構成図である。上述の実施形態と共通する点については図中も同じ符号を付し、その説明は割愛する。
この実施形態は、送媒口4aの送媒バルブ4cと、冷却回路6の排水弁61が3方向切替弁で構成されている点で異なるものである。また冷却回路6が媒体タンク10内に構成され、洗浄用液を排水する排水口62が設けられている点でも異なるものである。
上述の実施形態とは、温調媒体の冷却方法が異なり、加熱ヒータ10aで媒体タンク10に貯留された温調媒体の加熱を行い、電磁弁1cを通じて給水口から給水される冷却水をスパイラル状の冷却細管6b内に流通させることにより、媒体タンク10内の温調媒体の冷却を行っている。
送媒バルブ4cの一方は管路3aへの流路を構成する送媒ホース4と接続されており、他方は冷却回路6の冷却細管6bに繋がる排水弁61と接続されている。よって送媒バルブ4cは通常時(金型温度調節時)と温調媒体循環路の洗浄時には、管路3a側への流路(送媒バルブ4ca及び送媒バルブ4cbを開)を確立し、冷却回路6の洗浄時には、弁を切替えて冷却回路6側への流路(送媒バルブ4ca及び送媒バルブ4ccを開)を確立する。
また排水弁61は通常時(金型温度調節時)は、冷却回路6の冷却水の排水口として機能するので、排水側へ流路(排水弁61a及び排水弁61bを開)を確立し、冷却回路6の洗浄時には、弁を切替えて送媒バルブ4cから流れてくる洗浄用液の流路(排水弁61c及び排水弁61aを開)を確立して、冷却細管6bを通じた洗浄用液は排水口62から排水される。
このように排水口62が設けられているので、電磁弁1cを介することなく、洗浄を行うことができる。
ここでは、冷却回路6の洗浄時は、随時洗浄用液を排水する例を示しているが、これに限定されず、上述の実施形態のように媒体タンク10内に洗浄用液を返媒する流路を設け、循環洗浄させるものとすることもできる(図1〜図3参照)。
このように送媒バルブ4cと排水弁61とを3方向切替弁で構成すれば、ホースを接続切替する必要がなく(図4のS7の水抜き工程やS8の接続切替が不要)、弁を切替えるだけで流路の変更を行うことができる。
よって弁を切替えれば、冷却回路6の洗浄を開始させることができるので、スパイラル状でスケールの堆積が起こりやすい冷却細管6bのメンテナンスをまめに行えるようになり、これによって冷却回路6の冷却性能を長く維持させることができる。また冷却回路6を洗浄した洗浄用液は排水口62から随時排水されるので、冷却細管6bに付着していたスケールなどを含んだ洗浄用液が再び温調媒体循環路や冷却回路6内を流通することがないので、効果的な洗浄を行うことができる。
尚、温調媒体循環路の洗浄方法は上述の実施形態と何ら変わるところはない。
図6は上述とは更に異なる別の実施形態が採用された金型温度調節システムを模式的に示す概略構成図である。上述の実施形態と共通する点については図中も同じ符号を付し、その説明は割愛する。
上述では温調媒体が水の場合は最高概ね120℃、合成油系或いは鉱物系の熱媒体の場合は最高概ね200℃に対応でき、金型3を80℃程度の一定の温度に温め維持する制御を行う金型温度調節システムSの洗浄方法及びこれに用いられる金型温度調節装置1Aについて述べた。この洗浄方法は、金型3を5℃〜30℃の低温に維持する制御を行う金型冷却を行う金型温度調節システムSの洗浄方法にも適用可能である。
図6に示す実施形態は、送媒口4aの送媒バルブ4cと、冷却回路6の冷却細管6bの供給側の流路に設けられた供給バルブ63とが3方向切替弁で構成されている例を示しているが図1〜図4に示す実施形態のように、冷却回路6の洗浄時にはホースを繋ぎ替えるものとすることもできる。
金型温度調節装置1Bは、温調媒体循環路内と媒体タンク10との間を温調媒体が強制循環するよう第1のポンプP1を備えるとともに、冷却回路6と媒体タンク10との間を温調媒体が強制循環するよう第2のポンプP2を備えている。媒体タンク10に貯留される温調媒体は、給水口から供給され、冷却回路6の冷却細管6bを通じる冷却水は別の供給口から供給される。冷却細管6bへ送媒される冷却水は、図示していないが圧縮器、凝縮器、ストレーナ、キャピラリーチューブを介して冷却された媒体であり、温調細管6aを通じる温調媒体を冷却回路内で冷却する作用を及ぼす。
図6では供給口から供給された冷却水及び洗浄用ホース7を通じて流通してきた洗浄用液は排水口へ排水されるものを示しているが、洗浄用液の排水口を別途設け、冷却細管6bを環状に形成し、冷却水は冷却細管6b内を循環するものとしてもよい。
媒体タンク10に洗浄剤投入口10bと洗浄剤排出口10cを備えている点は上述の実施形態と同様である。
このように構成された金型温度調節システムSでは、まず媒体タンク10に貯留された温調媒体が第2のポンプP2によって冷却回路6に送媒され、冷却される。そして媒体タンク2に返媒される。返媒された温調媒体は第1のポンプP1によって金型3の管路3aに送媒される。そして管路3aを通じて返媒された温調媒体は、返媒管51を通じて媒体タンク10に返媒される。以上の流れを繰り返すことにより、金型3を一定の温度に維持制御する。
金型温度調節システムSの温調媒体循環路を洗浄する場合は、上述の実施形態と同様に洗浄剤投入口10bから洗剤を投入し、媒体タンク10に洗浄用液を溜め、第1のポンプP1によって洗浄用液を強制循環させることにより温調媒体循環路内の一括洗浄を行うことができる。
そして冷却回路6を洗浄する場合は、送媒バルブ4cの接続を冷却回路6側に切替えるとともに、供給バルブ63も洗浄用ホース7からの流路を確立するよう切替えれば、第1のポンプP1によって送り出された洗浄用液が冷却細管6bに到達し、冷却細管6bを洗浄することができる。
ここに示す媒体タンク10には加熱ヒータがないが、加熱ヒータを設けたものにも適用可能である。
このように、本発明の洗浄方法は、低温に維持する金型温度調節システムSにも適用することができ、温調媒体循環路内をメンテナンスが行き届いた状態とすることができるので、上述の実施形態と同様に、熱交換不良、過負荷、バルブ及び電磁弁の故障、温調媒体を加熱する加熱ヒータの破損等、種々のトラブルを予防することもでき,金型温度調節システムS全体の長寿命化を図ることができる。
尚、金型温度調節システムSの構成は図例のものに限定されるものではなく、洗浄方法も図4のフローチャートで示した工程に限定されるものではない。ここでは冷却回路6の洗浄したときの洗浄用液を媒体タンク10に戻す例について述べたがこれに限定されず、別途排水口を設け、そこから洗浄用液を排出させるものとすることもできる。
また媒体タンク10に過温用サーモスタットが設け、何らかのトラブル等により媒体タンク10内が所定温度を超えた場合、システムの電源が自動的に遮断されるような安全装置を備えたものやホットランナー仕様の金型3の金型温度調節装置1Aとしても適用可能である点は言うまでもない。
本発明の洗浄方法が採用された金型温度調節システムを模式的に示す概略構成図である。 本発明の洗浄方法が採用された金型温度調節システムを模式的に示す概略構成図である。 本発明の洗浄方法が採用された金型温度調節システムを模式的に示す概略構成図である。 本発明の金型温度調節システムの洗浄方法における洗浄工程を示すフローチャートである。 本発明の洗浄方法が採用された別の実施形態を示す概略構成図である。 本発明の洗浄方法が採用された更に別の実施形態を示す概略構成図である。 (a)は直接冷却方式が採用された従来の金型温度調節システムを模式的に示す概略構成図、(b)は間接冷却方式が採用された従来の金型温度調節システムを模式的に示す概略構成図である。
符号の説明
S 金型温度調節システム
1A、1B 金型温度調節装置
10 媒体タンク
10a 加熱ヒータ
10b 洗浄剤投入口
10c 洗浄剤排出口
2 ポンプ
3 金型
3a 管路
4 送媒ホース
4a 送媒口
6 冷却回路
60 細管
61 排水弁

Claims (8)

  1. 温度制御がなされる金型と、連結付加された該金型の温度を調節制御するため、媒体タンクに貯留された温調媒体を強制循環させる金型温度調節装置とからなる金型温度調節システムの洗浄方法であって、
    上記金型と上記金型温度調節装置との間は、送媒ホースと返媒ホースとで接続され、温調媒体循環路が構成されており、
    上記金型温度調節装置は、上記温調媒体循環路内に上記温調媒体を強制循環させるポンプとを備え、
    洗浄用液を上記媒体タンクに貯留し、上記ポンプによって上記洗浄用液を強制循環させることにより、上記温調媒体循環路内の洗浄を一括して行うことを特徴とする金型温度調節システムの洗浄方法。
  2. 請求項1において、
    上記金型温度調節装置は温調媒体を加熱する加熱ヒータを備えており、
    上記洗浄用液を上記加熱ヒータによって所定の温度に加熱し、上記温調媒体循環路内の洗浄を行うことを特徴とする金型温度調節システムの洗浄方法。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    上記金型温度調節装置には、上記返媒ホースから返媒された上記温調媒体を冷却するための冷却水が流通する細管及び該冷却水を排水する排水弁を備えた冷却回路が更に設けられており、
    上記排水弁に上記送媒ホースを接続し、上記ポンプによって上記洗浄用液を強制循環させることにより、上記冷却回路内の洗浄を行うことを特徴とする金型温度調節システムの洗浄方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、
    上記ポンプを逆循環させることにより上記洗浄用液の流れを逆流させ洗浄を行うことを特徴とする金型温度調節システムの洗浄方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の金型温度調節システムの洗浄方法に用いられる上記金型温度調節装置において、
    上記媒体タンクの上部には、洗浄剤を投入するための洗浄剤投入口が設けられるとともに、上記媒体タンクの下部には、洗浄剤を排出させるための洗浄剤排出口が設けられていることを特徴とする金型温度調節装置。
  6. 請求項3に記載の金型温度調節システムの洗浄方法に用いられる上記金型温度調節装置において、
    上記送媒ホースが接続される送媒口は3方向切替弁で構成されており、一方は上記金型に接続され、一方は、上記冷却回路の上記排水弁に接続されることを特徴とする金型温度調節装置。
  7. 請求項6において、
    上記返媒ホースが接続される返媒口近傍には、空気取入弁が設けられていることを特徴とする金型温度調節装置。
  8. 上記請求項5〜7のいずれか1項において、
    上記洗浄用液が通じる流路には、電磁弁が介在しないことを特徴とする金型温度調節装置。
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