JP2009230935A - 多層膜の形成方法及び多層膜並びに半導体デバイス又は液晶デバイス - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一つのスパッタリング用電極上に、異種成分からなる複数の素材を張り合わせて取り付け、前記複数の素材同士の境界の上方に分離板を設けておき、放電行いながら基板を前記ターゲット上を移動させて該基板上に多層膜を形成すること特徴とする多層膜の形成方法。
【選択図】図1
Description
この方式で多層膜を形成する場合、2つ以上のスパッタ電極を並べて配置し、それぞれの電極上に成分が異なるターゲットを搭載する。そして、両ターゲットを同時スパッタすることにより多層膜が形成される。
しかし、この方式では、スパッタ電極の追加により装置価格が高くなること、更には、真空槽の拡張が必要になることの欠点を有する。
請求項2に係る発明は、前記分離板は、前記ターゲット面から5〜15mm離して配置することを特徴とする請求項1記載の多層膜の形成方法である。
請求項3に係る発明は、前記素材の成分は、ZnO系材料と、ITO又はSnO2である請求項1又は2記載の多層膜の形成方法である。
請求項4に係る発明は、前記基板をZnO素材側からITO素材又はSnO2素材側に移動させることを特徴とする請求項3記載の多層膜の形成方法である。
請求項5に係る発明は、前記基板と前記ターゲットとの間隔を30〜100mmとすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の多層膜の形成方法である。
請求項6に係る発明は、前記ターゲット背面に磁石を配置しておきマグネトロンスパッタリングにより成膜を行う請求項1乃至5のいずれか1項記載の多層膜の形成方法である。
請求項7に係る発明は、前記ターゲットの中心軸と、前記磁石の中心軸との間隔を調整することにより多層膜の膜厚比を調整することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の多層膜の形成方法である。
請求項8に係る発明は、ITO膜又はSnO2膜を5nm以上形成することを特徴とする請求項3乃至7のいずれか1項記載の多層膜の形成方法である。
請求項9に係る発明は、請求項1乃至8のいずれか1項記載の方法により形成したことを特徴とする多層膜である。
請求項10に係る発明は、ZnO系材料からなる層と、前記ZnO系材料からなる層上に形成された5nm以上の層厚のITO層又はSnO2層とを有することを特徴とする多層膜である。
請求項11に係る発明は、請求項9又は10記載の膜をフレキシブル透明電極として有する半導体デバイス又は液晶デバイスである。
でスパッタ成膜すると、簡単に多層膜が形成できる。
れる。
以下により詳細に説明する。
紙面の下に磁石を内蔵するスパッタ電極があり、その上にターゲットが配置される。その場合、紙面の上方に基板が配置されることになる。ターゲットを固定し、基板を右側に移動しながら薄膜を堆積する。最初、ZnO系材料ターゲットの上に基板が移動し、ZnO系薄膜が堆積される。次いで、ITOターゲット上に基板が移動して、ITO膜が形成され、二層膜となる。
二層膜の形成には、ZnOプラズマとITOプラズマの混合を防ぐ分離板を配置する。すなわち、a・bの直上に主としてZnOとITOスパッタ粒子を分離する薄板の分離板が重要な役目をする。側面から見たそれぞれの配置図を図2に示す。この分離板は、ターゲット面から約5〜15mm離れて配置することが好ましい8〜12mm離すことがより好ましい。その範囲とすることにより放電の安定性の確保とZnO系材料とITOとの混合膜の発生の抑制という効果が達成される。
6.5mm×12mm×86mmのITO焼結体を中心軸(AB)からX=28〜40mmの位置(abCD)に、また、Ga203を4wt.%添加したZnO(GZO)焼結体(6.5mm×68mm×258mm)をX=−40〜28mmの位置(ABba)に配置して、5mm×80mm×258mmの銅板に張り合わせて、単一の焼結ターゲットを作製した。
実施例1のターゲットを用いて、ITO境界を磁石の中心軸に3mm近づけて100℃のカラス基板上にスパッタしたところ、ITO膜厚が43nmのとき、GZO膜厚は152nmとなる。逆に、2mm遠ざけると、GZO膜厚150nmに対しITO膜厚は9nmになった。
GZO膜厚150nmで、30nmのITO膜厚にするには、磁石中心軸に約1.5mm近づけた位置で実現できた。
耐牲の測定法として、4端子法による電気抵抗の変化により調べた。試料の大きさは、約25mm×4mmとし、Al電極を取り付けた。電圧端子間を約15mmとした。電流は、1mAとし、電圧端子間の電圧の時間変化を測定した。測定において、塩酸水溶液を1滴垂らした後、測定を開始した。
GZO焼結夕一ゲットを用いて、5枚のガラス基板上に150nmの膜厚の薄膜を作製した。
SnO2被覆においても、被覆厚の増加につれてtdが上昇することが分る。5nmのSnO2被覆においても1桁以上の向上が見られる。膜厚の増加とともにtdが著しく増大しているが、これは、SnO2は耐食性がITOに比べ優れていることを反映している。
例えば、透明電極の他に、熱線遮断膜、透明ヒータ等の多層膜を必要とする用途に適用することができる。
また、液晶表示装置、エレクトロルミネッセンス表示装置の透明電極、帯電防止導電膜コーティング、ガスセンサーなどに用いられる導電膜としても利用できる。
Claims (11)
- 一つのスパッタリング用電極上に、異種成分からなる複数の素材を張り合わせて取り付け、前記複数の素材同士の境界の上方に分離板を設けておき、放電を行いながら基板を前記ターゲット上を移動させて該基板上に多層膜を形成すること特徴とする多層膜の形成方法。
- 前記分離板は、前記ターゲット面から5〜15mm離して配置することを特徴とする請求項1記載の多層膜の形成方法。
- 前記素材の成分は、ZnO系材料と、ITO又はSnO2である請求項1又は2記載の多層膜の形成方法。
- 前記基板をZnO系材料素材側からITO素材又はSnO2素材側に移動させることを特徴とする請求項3記載の多層膜の形成方法。
- 前記基板と前記ターゲットとの間隔を30〜100mmとすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の多層膜の形成方法。
- 前記ターゲット背面に磁石を配置しておきマグネトロンスパッタリングにより成膜を行う請求項1乃至5のいずれか1項記載の多層膜の形成方法。
- 前記ターゲットの中心軸と、前記磁石の中心軸とを間隔を調整することにより多層膜の膜厚比を調整することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の多層膜の形成方法。
- ITO膜又はSnO2膜を5nm以上形成することを特徴とする請求項3乃至7のいずれか1項記載の多層膜の形成方法。
- 請求項1乃至8のいずれか1項記載の方法により形成したことを特徴とする多層膜。
- ZnO系材料からなる層と、前記ZnO系材料からなる層上に形成された5nm以上の層厚のITO層又はSnO2層とを有することを特徴とする多層膜。
- 請求項9又は10記載の膜をフレキシブル透明電極として有する半導体デバイス又は液晶デバイス。
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JP2018522135A (ja) * | 2015-05-14 | 2018-08-09 | ヴァリアン セミコンダクター イクイップメント アソシエイツ インコーポレイテッド | 多層堆積装置及び方法 |
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2008
- 2008-03-19 JP JP2008072574A patent/JP2009230935A/ja active Pending
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