JP2009228298A - 支柱と横桟材との接合構造 - Google Patents

支柱と横桟材との接合構造 Download PDF

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Hiroaki Inukai
浩章 犬飼
Satoshi Isaka
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Abstract

【課題】支柱の間に横桟を取付ける際に、その取付作業を容易とすると共に、設置場所の傾斜に合わせて横桟の取付角度を調節可能とした横桟取付構造を提供する。
【解決手段】取付金具3は支柱1に取付けられる取付板部31と横桟2が支持される略L字状の受け板部32とを備え、取付金具3を各支柱1にそれぞれ取付けるに際して、隣合う支柱1の一方には、支持板部31の裏面を支柱1の正面側に接合させ、もう一方の支柱1には、これとは逆に、支持板部31の裏面を支柱1の背面側に接合させ、そして両取付金具3の受け板部32に横桟2の端部が支持されるように構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、住宅や工場等の敷地境界部や隣地境界部に沿って設けられるフェンスや、道路に設置される防護柵における支柱と横桟材との接合構造にするものである。
従来、フェンスや防護柵に用いられる支柱と横桟との接合構造において、特にフェンス等が積雪地に設置される場合は、積雪荷重が掛かる横桟を支えるために、支柱と横桟との接合金具は比較的大型なものとなり、又、この接合金具には、フェンスの端部支柱用、フェンス中間部の支柱用、傾斜地用等、設置場所に応じて金具を用意する場合が多いものであった。
ところで、柵柱と横杆とを接合する継手として、先部が半円形に形成されたホルダーを柵柱の前後に夫々対向するように配置させ、そのホルダーの基部を柵柱に一本のボルトで一体に軸支してなる柵柱の中間部用横杆の継手が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この継手は、柵柱に横杆の勾配に応じて継手の角度が自由に変更できるものであり、柵柱に対する勾配付きの横杆の取付けを簡単迅速にして、その施工費を軽減しようとするものである。
実開昭56−121842号公報
しかしながら、前記の継手には次のような問題点があった。すなわち、横杆の側端部は継手の内部に収まる構造であるため、隣合う支柱のそれぞれに予め継手を取付けると、その後に横杆を継手に取付けることは困難となり、又、後から継手を取付ける場合は、所定の位置で設置場所の勾配に合わせて横杆を支持しながら、継手の取付作業を実施する必要があるため、作業者ひとりでは取付作業が困難であり、その点が問題であった。
本発明は、前記の如き問題点を解消し、支柱の間に横桟を容易に取付けることができる支柱と横桟材との接合構造を提供せんとするものである。
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成としている。
すなわちこの発明に係る横桟の取付構造は、間隔をおいて立設された支柱に取付金具をそれぞれ取付け、該取付金具を介して横桟が各支柱間に架設された横桟の取付構造であって、前記取付金具は支柱に取付けられる取付板部と横桟が支持される略L字状の受け板部とを備え、前記取付金具を各支柱にそれぞれ取付けるに際して、隣合う支柱の一方には、支持板部の裏面を支柱側壁の正面側に接合させて取付けられ、もう一方の支柱には、これとは逆に、支持板部の裏面を支柱側壁の背面側に接合させて取付けられ、そして前記両取付金具の受け板部に横桟の端部がそれぞれ支持されていることを特徴とするものである。
又、前記取付金具の略L字状の受け板部は、横桟の端部が載置される載置部と、載置された横桟が載置部から離脱するのを防止するために、前記載置部の一側端より上方に立ち上がる縦板部とから構成されるようにしてもよい。
本発明によれば、取付金具は支柱に取付けられる取付板部と横桟が支持される略L字状の受け板部とを備え、前記取付金具を各支柱にそれぞれ取付けるに際して、隣合う支柱の一方には、支持板部の裏面を支柱側壁の正面側に接合させて取付けられ、もう一方の支柱には、これとは逆に、支持板部の裏面を支柱側壁の背面側に接合させて取付けられ、そして前記両取付金具の受け板部に横桟の端部がそれぞれ支持されているので、隣合う支柱に予め取付金具を取付けておけば、作業者が1人であっても、取付金具の受け板部に横桟の端部を支持させて支柱間に横桟を架設させることができ、施工性を高めることができる。
又、前記取付金具の略L字状の受け板部は、横桟の端部が載置される載置部と、載置された横桟が載置部から離脱するのを防止するために、前記載置部の一側端より上方に立ち上がる縦板部とから構成されるようになされれば、横桟を受け板部の載置部の高さまで持ち上げ、その高さで横桟を前後斜め方向に配置して隣合う支柱間に通して、そして、横桟の両端部を受け板部に支持されることができ、施工性をより高めることができる。加えて、隣合う支柱に取付けられた取付金具において、受け板部の縦板部は、一方の支柱側では支柱の前面側に位置し、もう一方の支柱側では支柱の背面側に位置しているので、横桟を載置部に載置した状態では、横桟はこれら縦板部により支柱の前面側及び背面側への離脱を防止することができ、施工性を更に高めることができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照し、具体的に説明する。
すなわち、図1は本発明に係る横桟の取付構造の実施の一形態を示す正面図、図2は図1のA−A断面における拡大縦断面図、図3は取付金具の説明図、図4は取付金具の取付構造を示す分解斜視図、図5は取付金具の取付構造を示す別の分解斜視図、図6は図1の横桟の取付構造を示す説明図、図7は図1の部分分解説明図である。
図面において、1は間隔をおいて立設された支柱、2は支柱1、1の間に架設される横桟、3は支柱1、1に取付けられる取付金具であり、本発明に係る横桟の取付構造は、支柱1、横桟2、取付金具3とから主に構成されるものであり、隣合う支柱1に取付金具3が取付けられ、この取付金具3を介して支柱1の間に横桟2が架設されるものである。
図1は本発明に係る横桟の取付構造において実施の一形態を示す正面図である。先ず、支柱1は、その下部は地中に埋設され適宜間隔で複数本地表に立設される。図4に示すように、支柱1の正面側と背面側の適宜位置にボルト孔11が相対して同一水準で穿設されている。支柱1の頂部にはキャップ12が取付けられ、見栄えを良くすると共に、雨水などが支柱1の内面に流入するのを防いでいる。支柱1は断面円形状等の適宜断面形状の金属管で作製され、その表面は塗装やめっき等の処理が施されている。尚、支柱1の間には格子フェンスFが取付けられているが、例えば、格子フェンスFの代わりに縦格子状のフェンスを取付けてもよく、或いは横ビームを架設してもよく、適宜選択することができる。
横桟2は、隣合う支柱1の相対向する側壁間に取付金具3を介して架設されている。横桟2の端部側面には相対して同一水準で横桟取付孔21が穿設されている。横桟2も、一般的に従来から用いられている断面円形状等の適宜断面形状の金属管で作製され、その表面は塗装やメッキ等の処理が施されている。
図3は、取付金具3の説明図であり、(a)は正面図、(b)は底面図は、(c)は右側面図である。取付金具3は、支柱1に取付けられる取付板部31と横桟2が支持される略L字状の受け板部32とを備えている。取付板部31は、縦板状に形成されると共に、取付板部31の中央部には取付孔33が穿設されている。次に、受け板部32は、横桟2の端部が載置される横板状の載置部34と、この載置部34の側端より上方に立ち上がる縦板部35とからなる略L字状に構成されている。本実施形態においては、取付板部31と縦板部35とが左右方向に連続する平板状に形成されているが、取付板部31と縦板部35とが連結箇所を介して接合された形態でもよい。
取付金具3は、横桟2を支えることを考慮すると金属製のものを用いるのが好ましく、一般にはアルミニウム合金板、ステンレス鋼板、鋼板等の金属板をプレス成形加工したものや、それらにめっき、塗装を施したもの等を好適に用いることができる。本実施形態では、1個の鋼板をプレス成形により形成したものであるが、複数の金属板を溶接等の手段で接合して形成したものでもよい。
次に、横桟2を支柱1に架設する方法について詳しく説明する。図4、5は、隣合う支柱1に取付けられる取付金具3の取付構造を示すものであり、図4の支柱1は隣合う一方の支柱1を示し、図5の支柱1は隣合うもう一方の支柱1を示すものである。図4に示すように、一方の支柱1の前面側に取付金具3の取付板部31を配置し、支柱1の正面側から取付板部31の取付孔33に取付ボルトB1を通し、この取付ボルトB1を支柱1の前後方向に貫通するボルト11を貫通させて、支柱1の背面側からナットN1で締め付けることにより、取付板部31の裏面側を支柱1の正面側に当接させて、取付板部31を支柱1に取付ける。
又、図5に示すように、隣合うもう一方の支柱1の背面側に取付金具3の取付板部31を配置し、支柱1の背面側から取付板部31の取付孔33に取付ボルトBを通し、この取付ボルトB1を支柱1の前後方向に貫通するボルト11を貫通させて、支柱1の前面側からナットN1で締め付けることにより、取付板部31の裏面側を支柱1の背面側に当接させて、取付板部31を支柱1に取付ける。
図6は、隣合う支柱1に取付けられた取付金具3に横桟2を支持する支持方法の一形態を示すものである。(a)に示すように、横桟2を取付金具3の受け板部32の高さまで持ち上げ、隣合う支柱1の間に配置させる。そして(b)に示すように、横桟2の端部を受け板部32の載置部34にそれぞれ載置して、横桟2の仮置きが完了する。尚、横桟2が傾斜面に沿って取付けられる時は、取付金具3を傾斜面の傾斜角度に合わせて傾斜させて支柱1に取付けて同様な作業をすればよい。
かような横桟の支持構造としているので、上述の如く、取付金具3を支柱1に固定した状態で、横桟2を受け部32に仮置きすることができ、作業者一人で柵の施工を実施することができる。加えて、作業者は横桟2の固定作業を両手で行うことができるので、その作業効率も格段に向上され、また、横桟2を取付金具3の受け板部32に仮置きする際、横桟2を受け板部32の載置部34の上方まで持ち上げて載置する必要が無く、労力も手間もかからず簡単に横桟2を受け金具3の受け板部32に仮置きすることができる。
更に、図6に示すように、一方の支柱1において載置部34の前面側側端から縦板部35が立ち上がり、もう一方の支柱1において載置部34の背面側側端から縦板部35が立ち上がっているので、仮置きされた横桟2が載置部34の前側或いは後側から離脱することを防止することができる。又、本実施形態のように、載置部34において縦板部35と対向する側端部に上方に向けて曲折された曲折部36を設ければ、横桟2は仮置きされた載置部34からより離脱しにくくなりより好ましい。
加えて、図3及び図6に示すように、受け板部32において、縦板部35の上端を内側に折り返し、受け板部32を略コ字状に形成すると共に、取付板部31と反対側の受け板部32の端部において、載置部34と縦板部35との角部、及び縦板部35とその上端の折返し部との角部とが内側に向けて切り欠かれた傾斜面37,38が形成されている。これにより、横桟2の端部を載置部34に載置した際、横桟の荷重により載置部34が下方に変形することを抑えることができ、更に、縦板部35の剛性を高めることができる。
横桟2を受け板部32に固定する際は、図6の(b)に示された状態において、縦板部35に設けられた固定孔39から固定ボルトB2を挿入し、横桟2を横方向に貫通させ、ナットN2で締め付けて固定してもよいが、図7に示すように、横桟2において取付金具3と反対側から被せ金具4を取付けてもよい。
被せ金具4は、本実施形態では、取付金具3と同一で取付金具3の上下反転させた形態であり、支柱1に取付けられる取付板部41と横桟2の端部に被せられる被せ部42とを備えている。被せ金具4は、支柱1に対して取付金具3と反対側に取付板部41を配置し、ナットN1を一端外し、取付ボルトB1を取付板部41の取付孔43に通し、再びナットN1で締め付けることにより、取付板部41を支柱1に固定する。そして、取付金具3の縦板部35の固定孔39から固定ボルトB2を挿入し、横桟2を横方向に貫通させ、更に被せ金具4の被せ部42の固定孔44に通して、ナットN2で締め付け、横桟2を縦板部35と被せ部42とで挟持して固定する。
かような被せ金具4を用いることにより、図2に示すように、横桟2の端部を前後両側から挟んで支持することが可能となり横桟2をより安定的に支持することが可能となり、加えて、横桟2の端部を覆い、意匠性を高めることができる。
そして、取付金具3と被せ金具4とは同一であるため、取付金具3を1種類用意すれば、支柱1の間に横桟2を架設することができる。尚、被せ金具4は取付金具3と同一のものでなくてもよく、例えば、被せ部42のみからなる被せ金具4を用いてもよく、或いは、取付板部41の端縁から取付孔43に向けて取付ボルトB1の螺子部が通過可能なものを用いてもよい。後者の場合は、被せ金具4を支柱1に取付ける際、ナットN1を緩めれば、取付板部41の端縁から取付孔43に向けて取付ボルトB1を通して被せ金具4を支柱1に取付けることができる。
支柱1の両側に横桟2が架設される場合は、取付金具3を前後両側に取付けて左右両側に横桟2と架設できるものとしてもよく、或いは、取付金具3に対して左右対称形状となされた取付金具を用意して、支柱1に対して取付金具3と前記対称形状の取付金具を左右に配置したものでもよい。これにより、支柱1の左右で地面の傾斜角度が異なる場合であっても、それぞれの傾斜角度に合わせて取付金具3を支柱1に取付けることができ、横桟2をそれぞれの傾斜角度に合わせて設置することができる。尚、支柱1に対して、両側に架設される横桟2の設置角度の調整が不要である場合は、取付金具3において、取付板部41の両端に受け板部42が配置されたものを用いてもよい。又、横桟2を上下方向に複数取付けるようにしてもよい。
本発明によれば、支柱の間に横桟を容易に取付けることができ、更に傾斜地においてもその傾斜に合わせて横桟を取付けることが可能となり、又、フェンス等の上方に横桟が配置された場合は、積雪時にフェンス等に掛かる荷重を分担して支え、フェンス等の変形を抑えることができるので、フェンス、防護柵、防風雪柵等に好適に用いられる。
本発明に係る横桟の取付構造の実施の一形態を示す正面図である。 図1のA−A断面における拡大縦断面図である。 取付金具の説明図である。 取付金具の取付構造を示す分解斜視図である。 取付金具の取付構造を示す別の分解斜視図である。 図1の横桟の取付構造を示す説明図である。 図1の部分分解説明図である。
符号の説明
1 支柱
11 ボルト孔
2 横桟
3 取付金具
31 取付板部
32 受け板部
34 載置部
35 縦板部
37 傾斜面
38 傾斜面
4 被せ金具
B1、B2 取付ボルト
N1、N2 ナット

Claims (2)

  1. 間隔をおいて立設された支柱に取付金具をそれぞれ取付け、該取付金具を介して横桟が各支柱間に架設された横桟の取付構造であって、前記取付金具は支柱に取付けられる取付板部と横桟が支持される略L字状の受け板部とを備え、前記取付金具を各支柱にそれぞれ取付けるに際して、隣合う支柱の一方には、支持板部の裏面を支柱側壁の正面側に接合させて取付けられ、もう一方の支柱には、これとは逆に、支持板部の裏面を支柱側壁の背面側に接合させて取付けられ、そして前記両取付金具の受け板部に横桟の端部がそれぞれ支持されていることを特徴とする横桟の取付構造。
  2. 前記取付金具の略L字状の受け板部は、横桟の端部が載置される載置部と、載置された横桟が載置部から離脱するのを防止するために、前記載置部の一側端より上方に立ち上がる縦板部とから構成されている請求項1に記載の横桟の取付構造。

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