JP2009228049A - 面圧疲労強度と低騒音性に優れた浸炭高周波焼入れ鋼部品 - Google Patents

面圧疲労強度と低騒音性に優れた浸炭高周波焼入れ鋼部品 Download PDF

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Abstract

【課題】 肌焼鋼に浸炭或いは浸炭窒化を施し、さらに高周波焼入れを施した鋼部品と同等の面圧疲労強度を有し、且つ、使用時に低騒音の鋼部品を提供する。
【解決手段】 化学成分が、質量%で、C:0.1〜1.2%、Si:0.5〜3.0%、Mn:0.1〜1.5%、P:0.05%以下、S:0.001〜0.3%、O:0.0050%以下、N:0.003〜0.03%、を含有し、さらに、Al:0.005〜0.2%、Ti:0.005〜0.2%、のうち1種または2種を含有し、残部が実質的に鉄と不可避不純物よりなる鋼からなり、表層に浸炭層または浸炭窒化層と高周波焼入れ層とを有し、窒化層を除く全断面に亙って、平均粒径が0.1〜10μmであり、最大粒径が20μm以下である黒鉛粒が存在することを特徴とする面圧疲労強度と低騒音性に優れた浸炭高周波焼入れ鋼部品。
【選択図】なし

Description

本発明は、浸炭高周波焼入れ鋼部品に関し、更に詳しくは、機械構造用部品、特に自動車等の動力伝達部品用に適用される歯車、無段変速機(CVT)のシーブ、等速ジョイント(CVJ)のトリポード、ハブ等部品の騒音の軽減に関する。
機械構造用部品、例えば自動変速機の歯車や無段変速機(CVT)のCVTシーブ、等速ジョイント(CVJ)のトリポード、ハブなどの動力伝達部品は、その面圧疲労強度が要求される。従来、一般に上記した部品には素材にJIS SCr420、SCM420等のCが0.2%前後の肌焼鋼を用い、浸炭焼入れ処理を施して部品表面をCが0.8%前後のマルテンサイト組織とさせて面圧疲労強度を高めて使用される。
また、特許文献1には、浸炭焼入れした後に高周波焼入れを施して高疲労強度を得る肌焼品の製造方法が提案されている。
さらに、特許文献2は、疲労特性と被削性を兼ね備えさせるために黒鉛粒を析出させた等速ジョイント内輪が開示されている。
特開昭64−36779号公報 特開2005−273007号公報
近年では、高疲労強度の他、環境問題から運転時の振動に起因する騒音を軽減することも求められてきているが、上記従来技術では、騒音の低減対策が図られていない。
そこで本発明は、肌焼鋼に浸炭或いは浸炭窒化を施し、さらに高周波焼入れを施した鋼部品と同等の面圧疲労強度を有し、且つ、使用時に低騒音の鋼部品を提供することを課題とする。
本発明者らは、浸炭或いは浸炭窒化を施し、さらに高周波焼入れを施す鋼部品において、高面圧疲労強度を低下させずに、使用時の騒音を低減するには、下記事項が少なくとも必要であることを知見し、本発明を完成するに至った。
振動を減衰させる効果が有る黒鉛粒を、全断面(但し、窒化層を除く)に存在させると、使用時に騒音が低減すること。
その黒鉛粒は、平均粒径0.1〜10μm、最大径20μm以下とする必要があること。
その黒鉛粒を析出させるには、適正な鋼材成分が必要であること。
その黒鉛粒を析出させるには、浸炭処理または浸炭窒化処理の後に黒鉛化焼鈍処理を施す必要があり、そして、その後に高周波焼入れを施す必要があること。
以上の知見により成した本発明の要旨は以下のとおりである。
(1) 化学成分が、質量%で、
C:0.1〜1.2%、
Si:0.5〜3.0%、
Mn:0.1〜1.5%、
P:0.05%以下、
S:0.001〜0.3%、
O:0.0050%以下、
N:0.003〜0.03%、
を含有し、さらに、
Al:0.005〜0.2%、
Ti:0.005〜0.2%、
のうち1種または2種を含有し、
残部が実質的に鉄と不可避不純物よりなる鋼からなり、
表層に浸炭層または浸炭窒化層と高周波焼入れ層とを有し、窒化層を除く全断面に亙って、平均粒径が0.1〜10μmであり、最大粒径が20μm以下である黒鉛粒が存在することを特徴とする面圧疲労強度と低騒音性に優れた浸炭高周波焼入れ鋼部品。
(2)さらに、化学成分が質量%で、
V:0.01〜0.3%、
Nb:0.01〜0.3%
の1種または2種を含有することを特徴とする上記(1)記載の面圧疲労強度と低騒音性に優れた浸炭高周波焼入れ鋼部品。
(3)さらに、化学成分が質量%で、
Ni:0.2〜3.0%、
Cu:0.2〜3.0%、
Co:0.2〜3.0%
の1種または2種以上を含有することを特徴とする上記(1)または(2)記載の面圧疲労強度と低騒音性に優れた浸炭高周波焼入れ鋼部品。
(4)さらに、化学成分が質量%で、
Cr:0.05〜0.4%、
Mo:0.05〜0.4%、
W:0.05〜0.4%、
B:0.0006〜0.0050%
の1種また2種以上を含有することを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の面圧疲労強度と低騒音性に優れた浸炭高周波焼入れ鋼部品。
(5) 鋼部品が、歯車、無段変速機のシーブ、等速ジョイントのトリポード、またはハブのいずれかであることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の面圧疲労強度と低騒音性に優れた浸炭高周波焼入れ鋼部品。
自動車等の動力伝達部品用に適用できる面圧疲労強度と、黒鉛の活用による騒音の軽減とが両立した歯車、無段変速機(CVT)のシーブ、等速ジョイント(CVJ)のトリポード、ハブ等の部品を提供することができ、これにより自動車の快適性向上に大きく寄与する。
浸炭効果と黒鉛粒効果の活用を両立させるためには、好適な成分の鋼材を用いることに加えて、浸炭処理又は浸炭窒化処理の後に、黒鉛化焼鈍処理を施し、その後に高周波焼入れ処理を施すことが必要である。その理由は下記(a)〜(c)による。
騒音の軽減の観点からは黒鉛のサイズは平均粒径0.1μm以上を確保する必要があるが、面圧疲労強度の観点からは最大粒径を20μm以下に制限する必要があり、そのためには後述の化学成分とさせる必要がある。
面圧疲労強度の観点から、浸炭処理又は浸炭窒化処理によって部品表層のC濃度は0.4〜1.5%にさせる必要がある。しかし黒鉛化焼鈍処理の後にカーボンポテンシャル0.4〜1.5%の浸炭処理又は浸炭窒化処理を行うと、黒鉛がオーステナイト中に固溶してしまう問題があり、浸炭処理は黒鉛化焼鈍処理に先立って行う必要がある。
本発明成分の鋼材を用いて、浸炭処理に引き続き650〜720℃の温度範囲内で24時間未満の黒鉛化焼鈍処理を行うことによって、表層の浸炭層も芯部も平均粒径が0.1〜10μmと微細な黒鉛粒を分散させることができる。しかし該黒鉛化焼鈍処理はフェライト域での処理であるため、動力伝達部品としては柔らかすぎる。そこで一旦、オーステナイト温度域(約723℃以上)に加熱したうえで焼入れ処理する必要がある。そのためには数秒オーダーで短時間加熱ができる高周波焼入れ処理が必要である。一般的な炉を用いた浸炭焼入れ処理や焼入れでは、加熱に数分オーダー以上が必要となり、微細な黒鉛粒が固溶してしまう問題がある。
先ず、本発明の鋼部品にとって重要である、組織の規定理由について説明する。
[表層に浸炭層または浸炭窒化層と高周波焼入れ層とを有し、窒化層を除く全断面に亙って平均粒径が0.1〜10μm、最大粒径が20μm以下の黒鉛粒が存在すること]
表層に浸炭層又は浸炭窒化層と高周波焼入れ層の両方が存在することにより、表層はHV700以上の高硬さが得られて必要な面圧疲労強度が確保できる。
騒音の軽減の観点からは平均粒径が0.1μm以上の黒鉛粒が必要である。しかし最大粒径が20μmを超える黒鉛粒が存在すると、使用時に該黒鉛粒に応力が集中して破壊起点となってしまい必要な面圧疲労強度が確保できないため、黒鉛サイズは偶発的に含まれる最大のものでも20μm以下、平均粒径では10μm以下とする必要がある。望ましくは平均粒径で1〜7μmの範囲である。
ここで、平均粒径とは、黒鉛粒の個々における球形換算径を個数で単純に平均したもの(個々の球形換算径の合計値/個数)であり、また、最大粒径とは、黒鉛粒の個々における最長径であって、その最大のものをいう。
なお、鋼部品の黒鉛サイズは、鋼部品の表面から中心(中空の場合は内面)までの全断面を走査型電子顕微鏡にて観察し、反射電子線の強度を2値化して画像解析装置により、測定視野における平均粒径と最大粒径最大粒径と個数平均の平均粒径を計測することができる。
本発明は、浸炭処理又は浸炭窒化処理の後に黒鉛化焼鈍処理を施し、その後に高周波焼入れ処理を施すことが必要である。浸炭処理又は浸炭窒化処理の後に黒鉛化処理することが重要である。その理由は黒鉛サイズの安定性にある。若し黒鉛処理を先に処理した場合、その後の浸炭処理又は浸炭窒化処理でカーボンポテンシャルが1.5%未満の場合には数分から数10分で黒鉛がオーステナイト中に固溶して焼失してしまうし、カーボンポテンシャルが1.5%超の場合には後述の黒鉛化焼鈍処理(600〜720℃)に比べて高温であることに起因して既にある黒鉛粒が急速に粗大化してしまいサイズが20μmを超えてしまい、いずれにしても微細な黒鉛粒を存在させることができない。
浸炭処理又浸炭窒化処理は、そのカーボンポテンシャルが0.4〜1.5%の範囲内でかつカーボンポテンシャルを鋼材の炭素濃度より0.2%以上高くすることにより、その後の高周波焼入れ処理時に−300MPa以上の充分な表層圧縮残留応力を付与して面圧疲労強度を確保するのが望ましい。カーボンポテンシャルと鋼材の炭素濃度の差が0.2%未満であると、マルテンサイト変態に伴う変態膨張量の表層と芯部の差が小さくなるために、その後の高周波焼入れ処理時に−300MPa以上の充分な表層圧縮残留応力を付与することができなくなるので好ましくない。なお浸炭処理後の冷却速度は、冷却中に析出する黒鉛の粗大化を防止する観点から1℃/秒以上とすることが好ましく、焼入れを行っても良い。
本発明の化学成分を有する鋼に上述の浸炭処理又は浸炭窒化処理を行った後、600〜720℃に保持(以降、黒鉛化焼鈍という)することによって表面の浸炭層および芯部の全領域に黒鉛粒が析出される。黒鉛化焼鈍時間は、短いと黒鉛粒が微細で析出量が少量であり、長くなるにつれて徐々に黒鉛粒が大きくなり析出量を増加する傾向となり、1〜24時間の範囲内が目安となる。黒鉛化焼鈍時間を長くするほど黒鉛粒のサイズは大きくなる傾向があり、好ましい形態としては700℃、2時間程度の処理により黒鉛粒の平均粒径を3μmとさせることである。
本発明の化学成分を有する鋼に上述の浸炭処理又は浸炭窒化処理と黒鉛化焼鈍処理を行った後に、高周波焼入れを施すことで表面を硬化させつつ−300MPa以上の表層圧縮残留応力を付与させることによって面圧疲労強度を確保する。ここで高周波により加熱する理由は、数秒オーダーで短時間加熱するためである。一般的な炉を用いた浸炭焼入れ処理や焼入れでは、加熱に数分オーダー以上が必要となり、微細な黒鉛が固溶してしまうからである。また高周波焼入れ処理は広く知られているように、通常の浸炭焼入れ処理よりも結晶粒が微細化されることと圧縮残留応力の増加を通じて疲労強度に有利であり、従って面圧疲労強度にも有利に働く。高周波焼入れ時の加熱方法については、特に格段な手法を採用する必要はなく、一般的な方法で充分である。例えば周波数は小物部品であれば400kHz前後、大物部品であれば5kHz前後が目安になる。焼入れに用いる冷媒も特に格段な手法を採用する必要はないが、水、ポリマー焼入剤など水系で冷却能が大きなものを使用したほうが表層の圧縮残留応力を大きくすることができ好ましい。高周波焼入後は一般的な浸炭焼入れ品に準じて、150℃前後の低温焼戻を施して部品の靭性を確保することが好ましい。
本発明では浸炭処理、浸炭窒化処理いずれも可能であるが、違いは最表層の状態にある。
浸炭処理を採用した場合には、その後の黒鉛化焼鈍処理と高周波焼入れ処理後には表面から芯部にかけて平均粒径が0.1〜10μmのサイズの黒鉛を有する。浸炭窒化処理を採用した場合には、表面から0.2mm前後の窒化層が生成すること起因して、その後の黒鉛化焼鈍処理での黒鉛の析出が抑制されるため、窒化層の領域は黒鉛が無いか、又は少なく、深さ0.2mm前後から中心(中空の場合は内面)にかけて平均粒径が0.1〜10μmのサイズの黒鉛を有するものとなる。この場合、若干の黒鉛が減少した分だけ騒音の軽減の性能は低下するものの従来技術の浸炭処理品に比べては格段に騒音軽減の性能には優れ、窒化層は窒素が及ぼす焼戻軟化抵抗向上の効果によって従来技術の浸炭処理品に比べて強化され、面圧疲労強度が向上する。この浸炭窒化処理は特に格段な手法を採用する必要はなく、一般的な方法で充分である。例えば浸炭のための変成ガスにアンモニアを体積%で10%程度添加し、900℃で30min程度以上を保持することによって、鋼材には約0.1質量%の窒化層が0.1mm深さ程度以上とさせることができる。
なお、実際の鋼部品において表層に浸炭層又は浸炭窒化層と高周波焼入れ層との両方が存在することは、鋼部品からミクロサンプルを採取してナイタール腐食後に光学顕微鏡にて観察される組織分布と、表面から芯部への硬さ分布と、さらに、EPMAにて測定される表面から芯部へのC分布、N分布により、判別できる。
また、本発明に係る浸炭高周波焼入れ鋼部品は高周波焼入れ処理した後、更にサブゼロ処理、焼戻処理、WPC処理、バレル研磨処理、歯研処理、ホーニング仕上加工等の追加処理を行っても何ら効果を妨げるものではない。
次に、本発明の鋼の化学成分の規定理由について説明する。なお、ここで記載の%は質量%を意味する。
C:0.1〜1.2%
Cは黒鉛を生成する重要な元素であり、高周波焼入れ後の強度を確保するため必要不可欠の元素である。そこで本発明ではC量の下限を0.1%とした。しかし、その含有量が1.2%を超えると部品製作時の切削性や鍛造性を著しく害するため、上限を1.2%未満とした。最も好ましい添加量は0.2〜0.8%である。
Si:0.5〜3.0%
Siは黒鉛化を促進する有力な元素の一つである。更には焼戻軟化抵抗の増加を通じて面圧疲労強度向上にも有効な元素の一つである。短時間の焼鈍処理により充分な黒鉛を析出させるには0.5%以上とすることが好ましい。しかし3.0%を超えると鍛造時の脱炭が著しくなるため、3.0%を上限とした。最も好ましい添加量は1.0〜2.0%である。
Mn:0.1〜1.5%
MnはSと結合してMnS介在物、あるいはマトリックス中に固溶Mnとして存在する。固溶Mnは焼入れ性の向上に有効であり、またMnSは単独あるいは複合介在物を形成し黒鉛の生成サイトとなる。その効果を得るには0.1%以上の添加が必要である。しかし、1.5%を超えると黒鉛化を著しく阻害するので1.5%を上限とした。最も好ましい添加量は0.2〜0.7%である。
P:0.05以下
Pは鋼中に不純物として含有される成分で、粒界に偏析して靭性を低下させるため極力低減する必要があり、0.05%以下に制限する必要がある。
S:0.001〜0.3%
SはMn、MgあるいはCu等の合金元素と反応して硫化物として存在する。これらの硫化物は黒鉛の核生成サイトとして機能するため0.001%以上は必要である。そこで、本発明ではS量の下限を0.001%とした。しかしながら0.30%を超えると鍛造性を阻害するため0.3%を上限とした。最も好ましい添加量は0.001〜0.020%である。
O:0.0050%以下、
Oはアルミナやチタニア等の酸化物系介在物として鋼中に存在するが、Oが多いと該酸化物が大型化してしまい、これを起点として動力伝達部品の破損に至るため、0.0050%以下に制限する必要がある。少ないほど好ましいため0.0020%以下が望ましく、更に、高寿命を指向する場合は0.0015%以下が望ましい。
N:0.003〜0.03%
Nは各種窒化物を形成して高周波焼入処理時のオーステナイト組織の細粒化に有効に働くため0.003%以上は必要である。しかし、0.03%を超えると鍛造性を著しく阻害するため0.03%を上限とした。最も好ましい添加量は0.005〜0.02%である。
Al:0.005〜0.2%、Ti:0.005〜0.2%のうち1種または2種
Al、Tiは窒化物として鋼中に析出分散することにより、高周波焼入処理時のオーステナイト組織の細粒化に有効に働くため、Al、Tiのうち1種または2種で夫々0.005%以上は必要である。しかし、0.2%を超えると析出物が粗大化して鋼を脆化させるため上限を夫々0.2%とした。最も好ましいのはAlを0.005〜0.05%添加することである。
V:0.01〜0.3%、Nb:0.01〜0.3%のうち1種または2種
V、Nbは添加しなくてもよいが、添加することによってAl、Tiは窒化物として鋼中に析出分散することにより、高周波焼入処理時のオーステナイト組織の細粒化に有効である。これらの効果を発揮させるためには、V、Nbのうち1種または2種で夫々0.01%以上の添加が必要である。しかし、0.3%を超えて添加してもその効果は飽和して経済性を損ねるため上限を夫々0.3%とした。最も好ましいのはVを0.1〜0.2%添加することである。
Ni、Cu、Coの1種または2種以上
Ni:0.2〜3.0%
Niは、添加すればセメンタイトを不安定化させ黒鉛化を促進されるとともに、焼入れ性を高める効果がある。その効果を得るには0.2%以上とすることが好ましい。しかし、3.0%を超えて添加しても効果は飽和するとともに経済的に不利となるため3.0%を上限とした。
Cu:0.2〜3.0%
Cuは、添加すればセメンタイトを不安定化させ黒鉛化を促進されるとともに、焼入れ性を高める効果がある。その効果を得るには0.2%以上とすることが好ましい。しかし、3.0%を超えて添加しても効果は飽和するとともに経済的に不利となるため3.0%を上限とした。
Co:0.2〜3.0%
Coは、添加すればセメンタイトを不安定化させ黒鉛化を促進されるとともに、焼入れ性を高める効果がある。その効果を得るには0.2%以上とすることが好ましい。しかし、3.0%を超えて添加しても効果は飽和するとともに経済的に不利となるため3.0%を上限とした。
Cr、Mo、W、Bの1種または2種以上
Cr:0.05〜0.4%
Crは、添加すれば焼入れ性を高める効果がある。その効果を得るには0.05%以上とすることが好ましい。但し、0.4%を超えて添加すると著しく黒鉛化を阻害するので0.4%を上限とした。
Mo:0.05〜0.4%
Moは添加しなくてもよい。添加すれば焼入れ性を高める効果がある。その効果を得るには0.05%以上とすることが好ましい。但し、0.4%を超えて添加すると著しく黒鉛化を阻害するので0.4%を上限とした。
W:0.05〜0.4%
Wは、添加すれば焼入れ性を高める効果がある。その効果を得るには0.05%以上とすることが好ましい。但し、0.4%を超えて添加すると著しく黒鉛化を阻害するので0.4%を上限とした。
B:0.0006〜0.0050%
Bは、添加すれば焼入性の向上に寄与する。その効果を得るには0.0006%以上とすることが好ましい。但し、0.0050%を超えると黒鉛化を阻害すると共に、B化合物が粒界に析出し破壊靭性を劣化させるため0.0050%を上限とした。
本発明は、上記の成分の他、本発明の効果を損なわない範囲でCa、Mg、Zr、Te、Ceを添加できる。
以下に本発明を実施例によって具体的に説明する。なお、これらの実施例は本発明を説明するためのものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
表1に示す化学組成を有する各鋼材に鍛造と焼鈍を施した後、機械加工により直径が26mm、幅28mmの円筒部を有する小ローラー試験片と、直径130mm、幅18mmで外周にはR=150mmのクラウニングを有した大ローラー試験片を製作した。その後、該小ローラー試験片と該大ローラー試験片にはNo.1〜No.21及びNo.25から28については表2に示すカーボンポテンシャルで浸炭処理(950℃×2時間のRXガス浸炭→油焼入)を行い、引き続いて表2に示す温度と時間で黒鉛化焼鈍処理を行い、その後に高周波焼入(周波数100kHz、加熱温度980℃)を施した。高周波焼入時の冷媒は水を用いた。その後、150℃で90分の焼戻処理を行い試験に供した。No.25〜No.28については表2に示すカーボンポテンシャルで浸炭窒化処理(950℃×2時間の10%アンモニア−90%RXガス浸炭混合→油焼入)を行い、引き続いて表2に示す温度と時間で黒鉛化焼鈍処理を行い、その後に高周波焼入(周波数100kHz、加熱温度980℃)を施した。高周波焼入時の冷媒は水を用いた。その後、150℃で90分の焼戻処理を行い試験に供した。No.29については表2に示すカーボンポテンシャルで浸炭処理(950℃×2時間のRXガス浸炭→油焼入)を行い、その後、150℃で90分の焼戻処理を行い試験に供した。No.30については表2に示すカーボンポテンシャルで浸炭処理(950℃×2時間のRXガス浸炭→油焼入)を行い、その後に高周波焼入(周波数100kHz、加熱温度980℃)を施した。高周波焼入時の冷媒は水を用いた。その後、150℃で90分の焼戻処理を行い試験に供した。No.31については表2に示すカーボンポテンシャルで浸炭窒化処理(950℃×2時間の10%アンモニア−90%RXガス浸炭混合→油焼入)を行い、その後、150℃で90分の焼戻処理を行い試験に供した。No.32については表2に示すカーボンポテンシャルで浸炭窒化処理(950℃×2時間の10%アンモニア−90%RXガス浸炭混合→油焼入)を行い、その後に高周波焼入(周波数100kHz、加熱温度980℃)を施した。高周波焼入時の冷媒は水を用いた。その後、150℃で90分の焼戻処理を行い試験に供した。
なお、部品の黒鉛サイズは、直径が26mmの円筒部の横断面を鏡面研磨した後、表面からの距離が0.05、0.1、0.2、0.4、0.6、1.0、1.5、2.0、3.0、5.0、13.0mmの箇所をそれぞれ走査型電子顕微鏡での反射電子像を倍率10000で縦0.009mm×横0.012mmの領域を5視野撮影した後、該画像を2値化して黒鉛と鋼を識別し、画像解析装置により、平均粒径と最大粒径を計測した。
本実施例で浸炭窒化処理したものはEPMAのN分布測定結果より、表面から0.05mm深さにおいては窒化層であることが確認できたので窒化層の黒鉛サイズは0.05mm深さの測定結果を採用した。また、EPMAのC分布により浸炭層の深さを測定し、ナイタール腐食写真後の光学顕微鏡写真により高周波焼入れ層の深さを測定した結果を用いて、上述の黒鉛サイズ測定箇所が浸炭層であるか、高周波焼入れ層であるか、或いは、未高周波焼入れ層であるかを判別してそれぞれの黒鉛サイズ測定結果を表2に記載した。
また、表面の残留応力はX線法にて計測した。
騒音の評価として振動減衰試験を行った。上述の製作した小ローラーの円筒部にストレインゲージを貼着して糸で吊り下げて、該ストレインゲージの反対側をハンマーで打撃して、その歪み振動をストレインゲージで検出することによって対数減衰率を測定した。
面圧疲労強度の評価として、上述の製作した大ローラーと小ローラーを用いてローラーピッチング疲労試験を行った。ローラーピッチング疲労試験は、小ローラーに面圧をヘルツ応力2500MPaとして大ローラーを押し付けて、接触部での両ローラーの周速方向を同一方向とし、滑り率を−40%(小ローラーよりも大ローラーの方が接触部の周速が40%大きい)として回転させて、小ローラーにおいてピッチングが発生するまでの小ローラーの回転数を寿命とした。前記接触部に供給するギア油の油温は80℃とした。ピッチング発生の検出は試験機に備え付けてある振動計によって行い、振動検出後に両ローラーの回転を停止させてピッチングの発生と回転数を確認した。回転数が1000万回に達してもピッチングが発生しない場合は充分に面圧疲労強度を有しているものと評価できるので、1000万回で試験を停止した。
表2に示すように、本発明例のNo.1〜No.24の対数減衰率は0.010を上回る優れた振動減衰特性を有し騒音軽減特性に優れるものとなったことに加え、ローラーピッチング疲労試験の寿命は1000万回で耐久となり、優れた面圧疲労強度を有していることが明らかになった。
これに対し本発明において規定したCの上限を上回った比較例No.25は素材の切削性が悪く、部品製作不可のため評価中止せざるを得なかった。本発明に置いて規定したCの下限を下回った比較例No.26はローラーピッチング疲労試験の寿命が110万回と短かった。これはCが低いことにより高周波焼入れ後の強度が確保できなかったためである。
本発明に置いて規定したSiの下限を下回った比較例No.27は対数減衰率が0.007と低く騒音軽減特性に劣るものとなった。これは部品中に黒鉛が無いためである。黒鉛化焼鈍時間を50時間と長くして黒鉛を粗大化させ、本発明において規定した黒鉛サイズの平均粒径および最大径を共に上回った比較例No.28はローラーピッチング疲労試験の寿命が560万回と短かった。試験後の試験片を調査した結果、これは粗大化した黒鉛を起点として亀裂が伝播して破損に至っていたことから、粗大化した黒鉛が原因で低寿命になったためである。黒鉛化焼鈍温度を730℃と高くして黒鉛を粗大化させ、本発明において規定した黒鉛の最大サイズを上回った比較例No.29はローラーピッチング疲労試験の寿命が480万回と短かった。試験後の試験片を調査した結果、これは粗大化した黒鉛を起点として亀裂が伝播して破損に至っていたことから、粗大化した黒鉛が原因で低寿命になったためである。発明において規定した黒鉛の平均サイズを上回った比較例No.30はローラーピッチング疲労試験の寿命が850万回と短かった。試験後の試験片を調査した結果、これは粗大化した黒鉛を起点として亀裂が伝播して破損に至っていたことから、粗大化した黒鉛が原因で低寿命になったためである。これに対し、黒鉛化処理を行わず一般的な鋼に浸炭処理の施した比較例のNo.31は、対数減衰率が0.007と低く騒音軽減特性に劣るものとなった。これは部品中に黒鉛が無いためである。黒鉛化処理を行わず一般的な鋼に浸炭処理と高周波焼入れ処理を施した比較例のNo.32は、対数減衰率が0.007と低く騒音軽減特性に劣るものとなった。これは部品中に黒鉛が無いためである。黒鉛化処理を行わず一般的な鋼に浸炭窒化処理の施した比較例のNo.33は、対数減衰率が0.007と低く騒音軽減特性に劣るものとなった。これは部品中に黒鉛が無いためである。黒鉛化処理を行わず一般的な鋼に浸炭窒化処理と高周波焼入れ処理を施した比較例のNo.34は、対数減衰率が0.007と低く騒音軽減特性に劣るものとなった。これは部品中に黒鉛が無いためである。
Figure 2009228049
Figure 2009228049

Claims (5)

  1. 化学成分が、質量%で、
    C:0.1〜1.2%、
    Si:0.5〜3.0%、
    Mn:0.1〜1.5%、
    P:0.05%以下、
    S:0.001〜0.3%、
    O:0.0050%以下、
    N:0.003〜0.03%、
    を含有し、さらに、
    Al:0.005〜0.2%、
    Ti:0.005〜0.2%、
    のうち1種または2種を含有し、
    残部が実質的に鉄と不可避不純物よりなる鋼からなり、
    表層に浸炭層または浸炭窒化層と高周波焼入れ層とを有し、窒化層を除く全断面に亙って、平均粒径が0.1〜10μmであり、最大粒径が20μm以下である黒鉛粒が存在することを特徴とする面圧疲労強度と低騒音性に優れた浸炭高周波焼入れ鋼部品。
  2. さらに、化学成分が質量%で、
    V:0.01〜0.3%、
    Nb:0.01〜0.3%
    の1種または2種を含有することを特徴とする請求項1記載の面圧疲労強度と低騒音性に優れた浸炭高周波焼入れ鋼部品。
  3. さらに、化学成分が質量%で、
    Ni:0.2〜3.0%、
    Cu:0.2〜3.0%、
    Co:0.2〜3.0%
    の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1または2記載の面圧疲労強度と低騒音性に優れた浸炭高周波焼入れ鋼部品。
  4. さらに、化学成分が質量%で、
    Cr:0.05〜0.4%、
    Mo:0.05〜0.4%、
    W:0.05〜0.4%、
    B:0.0006〜0.0050%
    の1種また2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の面圧疲労強度と低騒音性に優れた浸炭高周波焼入れ鋼部品。
  5. 鋼部品が、歯車、無段変速機のシーブ、等速ジョイントのトリポード、またはハブのいずれかであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の面圧疲労強度と低騒音性に優れた浸炭高周波焼入れ鋼部品。
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