JP2009227716A - ポリアリレート樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】シロキサン系化合物を難燃剤とし、難燃性に優れ、さらには透明性に優れたポリアリレート樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(A)ポリアリレート樹脂ペレットと、(B)ポリアリレート樹脂100質量部、ポリオルガノシロキサン0.05〜3質量部および有機酸金属塩0.01〜1質量部からなる樹脂組成物ペレットとからなり、(A)/(B)が質量比20/80〜80/20でブレンドされていることを特徴とするポリアリレート樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は難燃剤として塩素、臭素化合物等のハロゲン系難燃剤ならびにリン系難燃剤を含有せず、機械的性質、流動性ならびに成形品の外観を損なうことなく難燃性を向上させたポリアリレート樹脂組成物に関する。
二価フェノール類とテレフタル酸及び/又はイソフタル酸とからなるポリアリレートはエンジニアリングプラスチックとして既によく知られている。係るポリアリレートは耐熱性が高く、機械的強度や寸法安定性に優れ、加えて透明であるので、その成形品は電気・電子機器、自動車、機械などの分野に幅広く使用されている。
これら電気・電子機器の分野では高度な難燃性が要求される部品が少なくなく、安全上の要求を満たすため、UL94V-0や94V-1相当の高い難燃性がプラスチック材料に求められる場合が多い。もともとポリアリレート樹脂は、自己消火性を備えたプラスチック材料であるが、電気、電子機器の要求に対して難燃性が十分とは言えないものである。
プラスチック材料の難燃化には一般に有機ハロゲン化合物、またはこれと三酸化アンチモンとを添加されている場合が多い。しかし、ハロゲン系化合物は、加工時あるいは燃焼時に腐食性または有毒性のガスが発生するという欠点を有している。
また、非ハロゲン系難燃剤としては、有機リン系化合物が用いられている。代表的な有機リン化合物としてはトリフェニルホスフェートがよく知られているが、これは耐熱性に劣り、揮発性が高いため、ポリアリレートのような溶融加工温度が高い樹脂に対しては効果が不十分である。揮発性の低い有機リン系化合物としては、縮合型リン酸エステルを用いる技術があるが(例えば特許文献1、2)、これらは樹脂成分に対して数パーセント配合するため、得られる組成物の熱変形温度と機械特性を低下させるといった課題がある。
ハロゲン系、リン系以外の難燃成分としては、シロキサン系化合物が挙げられる。シロキサン系化合物によるプラスチック材料の難燃化はポリカーボネート樹脂に対して有効であることが報告されている。例えば、架橋構造を構成成分に有するポリオルガノシロキサン化合物を使用するもの(例えば特許文献3、4)、フェニル基、アルキル基、アルコキシル基を有し分子量が10000以下であるポリオルガノシロキサン化合物を使用するもの(例えば特許文献5)などが開示されている。
一方、ポリアリレート樹脂の場合には、ハロゲン系難燃剤を使用したものが開示されているが(例えば特許文献6)、シロキサン系化合物による難燃化、特にポリアリレート樹脂の特徴のひとつである透明性を維持した処方は見出されていなかった。
米国特許第5204394号明細書 米国特許第5122556号明細書 特開平10-139964号公報 特開平11-140294号公報 特開平11-222559号公報 特開平10-158491号公報
本発明が解決しようとする課題は、シロキサン系化合物を難燃剤とし、難燃性に優れ、さらには透明性に優れたポリアリレート樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、このような課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ポリアリレート樹脂のペレットに、ポリアリレート、ポリオルガノシロキサン、および、有機酸金属塩からなる樹脂組成物のペレットをブレンドすることにより、透明性、および、難燃性に優れた樹脂組成物が得られることを見出し、本発明に到達した。
すなわち本発明の要旨は次のとおりである。
(1) (A)ポリアリレート樹脂ペレットと、(B)ポリアリレート樹脂100質量部、ポリオルガノシロキサン0.05〜3質量部および有機酸金属塩0.01〜1質量部からなる樹脂組成物ペレットとからなり、(A)/(B)が質量比20/80〜80/20でブレンドされていることを特徴とするポリアリレート樹脂組成物。
(2) ポリオルガノシロキサンが次式(I) で表されることを特徴とする(1)のポリアリレート樹脂組成物。
(式中、nは正の整数、R1、R2、R3およびR4は同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素原子数10以下の非置換の炭化水素基、-OH、-NH2、-SH、-COOH、エポキシ基、エポキシシクロヘキシル基あるいはそれら置換基を有する炭素原子数10以下の炭化水素基である)
(3)ポリアリレート樹脂ペレットがポリアリレート樹脂100質量部と有機酸金属塩0.01〜1質量部との組成物からなることを特徴とする(1)または(2)のポリアリレート樹脂組成物。
(4)有機酸金属塩が1、2、12あるいは13族から選ばれる少なくとも一種の金属からなることを特徴とする(1)〜(3)のポリアリレート樹脂組成物。
(5)有機酸金属塩がリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、亜鉛、アルミニウムから選ばれる少なくとも一種の金属からなることを特徴とする(1)〜(4)のポリアリレート樹脂組成物。
(6)有機酸金属塩が炭素原子数30以下の有機酸からなることを特徴とする(1)〜(5)のポリアリレート樹脂組成物。
(7)有機酸金属塩が炭素原子数30以下の脂肪族カルボン酸からなることを特徴とする(1)〜(6)のポリアリレート樹脂組成物。
(8)有機酸金属塩が酢酸、こはく酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、12-ヒロドキシステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、モンタン酸から選ばれる少なくとも一種の有機酸からなることを特徴とする(1)〜(7)のポリアリレート樹脂組成物。
(9)(A)ポリアリレート樹脂ペレットと、(B)ポリアリレート樹脂、ポリオルガノシロキサンおよび有機酸金属塩からなる樹脂組成物ペレットをブレンドし用いることを特徴とする(1)〜(8)のポリアリレート樹脂組成物の成形方法。
(10)(9)の方法で成形された成形体。
本発明のポリアリレート樹脂組成物は、透明性と難燃性に加え、優れた機械特性を有しているため、有用である。さらには塩素、臭素化合物等からなる難燃剤を含まないことから、燃焼時に当該難燃剤に起因するハロゲンを含むガスの発生の懸念もなく、環境保護の面においても優れた性能を併せ持つため、産業上の利用価値は極めて高い。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のポリアリレート樹脂組成物はポリアリレート樹脂ペレットと、ポリアリレート、ポリオルガノシロキサンおよび有機酸金属塩からなる樹脂組成物ペレットとをブレンドしたものであることが重要である。
ポリアリレート、ポリオルガノシロキサンおよび有機酸金属塩からなる樹脂組成物ペレットは単独でもUL94規格V-0の難燃性を有しているが、ポリアリレート樹脂とブレンドすることにより、全組成物中のポリオルガノシロキサンの比率を下げても難燃性が損なわれず、透明性を向上することができる。
ポリアリレート樹脂ペレット(A)とポリアリレート、ポリオルガノシロキサンおよび有機酸金属塩からなる樹脂組成物ペレット(B)の混合比率は(A)/(B)の質量比が20/80〜80/20であることが好ましく、30/70〜70/30であることがより好ましい。(A)の質量比が20%より低い場合は(B)単独の場合と同等の透明性にしかならず、ブレンドする意味がほとんどなく、逆に80%を超えると難燃性が低下してしまう。
本発明のポリアリレート樹脂組成物において、ポリアリレート樹脂ペレットと、ポリアリレート、ポリオルガノシロキサンおよび有機酸金属塩からなる樹脂組成物ペレットはそのままドライブレンドされていればよい。
ブレンド方法はタンブラー型やV型のブレンダーやミキサーなど、公知の装置を使用してペレット同士を混合できれば特に限定されない。また、両ペレットを押出機やニーダーなどにより溶融混合すると、均一なポリアリレート樹脂組成物となるが、ポリアリレート、ポリオルガノシロキサンおよび有機酸金属塩からなる樹脂組成物がポリアリレートで希釈されるだけであり、難燃性がやや低下する場合がある。
本発明に用いられるポリアリレート樹脂とは、芳香族ジカルボン酸またはその誘導体と、二価フェノールまたはその誘導体とよりなるポリエステルであり、溶液重合、溶融重合、界面重合などの方法により製造される。
芳香族ジカルボン酸残基を導入するための原料の好ましい例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、クロルフタル酸、ニトロフタル酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、メチルテレフタル酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、2,2’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ビフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルメタンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルフォンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルイソプロピリデンジカルボン酸、1,2−ビス(4−カルボキシフェノキシ)エタン、5−ナトリウムスルホイソフタル酸など等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上を混合して用いてもよい。この中でテレフタル酸およびイソフタル酸が好ましく、溶融加工性および機械的特性の点から、両者を混合して用いることが特に好ましい。その場合、混合モル比率(テレフタル酸/イソフタル酸)は100/0〜0/100の範囲の任意であるが、好ましくは70/30〜0/100、より好ましくは50/50〜0/100である。
また、前述した芳香族ジカルボン酸の一部を、実質的にその特性を損なわない範囲で、他の脂肪族ジカルボン酸類で置き換えてもよい。そのようなジカルボン酸としては、ジカルボキシメチルシクロヘキサン、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、グルタル酸、ドデカン二酸等を挙げることができる。
ポリアリレ-トを構成する二価フェノ-ル成分としては、例えばビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(4-メチル-2-ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)メタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-4-メチルペンタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-4-メチルペンタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルエタン、2,2-ビス(3-フェニル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)メタン、4,4’-ビフェノ-ル、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルプロパン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、1,1-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビスフェノ-ルフルオレン、4,4’-ジヒドロキシフェニルエ-テル、ビス(2-ヒドロキシフェニル)メタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、3,3-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルエタン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、テルペンジフェノ-ル、2,2-ビス(3-シクロヘキシル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、3,3’-ジメチル-4,4’-ビフェノ-ル、3,3’,5,5’-テトラメチル-4,4’-ビフェノ-ル、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ジメチルシラン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)チオエ-テル、1,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5,5-テトラメチルシクロヘキサン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,4-トリメチルシクロヘキサン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロペンタン等のジフェノ-ル類を挙げることができる。これらの化合物は単独で使用してもよいし、あるいは2種類以上混合して使用してもよい。これらの化合物の中で、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパンを使用することが好ましい。
また、前述した二価フェノ-ルの一部を、実質的にその特性を損なわない範囲で、他の二価アルコ-ル類で置き換えてもよい。そのような二価アルコ-ルとしては、エチレングリコ-ル、プロピレングリコ-ル、ブタンジオ-ル、ペンタンジオ-ル、ヘキサンジオ-ル、ヘプタンジオ-ル、オクタンジオ-ル、ドデカンジオ-ル、ネオペンチルグリコ-ル、シクロヘキサンジオ-ル、1,4-ジヒドロキシメチルシクロヘキサン等を挙げることができる。
本発明のポリアリレート、ポリオルガノシロキサン、および、有機酸金属塩からなる樹脂組成物のペレットに用いるポリアリレートは、ポリオルガノシロキサンが特定の反応性官能基を有したものである場合には、酸末端あるいは酸無水物結合を有したものであると、樹脂組成物の透明性がよくなって好適である。酸末端および酸無水物結合は滴定法によって酸価として定量可能であり、20mmol/kg以上であることが好ましい。酸価は大きいほうが樹脂組成物の透明性が優れたものとなりやすいが、300mmol/kgを超えると溶融加工時のポリアリレートの安定性が悪くなるため好ましくない。
前記のようなポリアリレートを製造する方法としては、水と相溶しない有機溶剤に溶解させた二価のカルボン酸ハライドとアルカリ水溶液に溶解させた二価フェノールとを混合する界面重合法(W.M.EARECKSON J.Poly.Sci.XL399 1959年、特公昭40-1959号公報)が好適に採用される。界面重合法は、溶液重合法と比較して反応が速く、そのため高分子量のポリマーを得る場合に有利であり、好適である。
本発明のポリアリレート樹脂は任意の方法でペレット化したものを使用できる。ポリアリレート樹脂を一旦溶融し、それを冷却固化できれば特に限定されない。そのような方法には押出機で溶融押出することが好ましい。
その場合、押出機の押出温度は熱可塑性樹脂が溶融する温度であれば特に限定されないが、極力低くした方が得られる樹脂組成物の色調の黄変が抑制されやすくなって好ましい。押出機から押出されたストランド状の樹脂組成物を空冷あるいは水冷した後、切断することで樹脂組成物のペレットを得ることができる。あるいは、押出機の口金部分において、空気中もしくは水中で押出された樹脂組成物を溶融したまま切断した後、冷却して固化する方法でも該ペレットを得ることが可能である。
本発明のポリアリレート樹脂ペレットはポリアリレート樹脂を主成分としたものであるが、有機酸金属塩を配合されたものであっても差し支えない。
該ペレットはポリアリレート樹脂を溶融加工してペレット化するが、ポリアリレート樹脂単体よりもポリアリレート樹脂を有機酸金属塩とともに溶融加工したほうが、剪断発熱による樹脂の黄変が抑制され、得られるポリアリレート樹脂組成物を成形品に加工する場合の色調が良好なものとなって好ましい。
また、ポリアリレート樹脂組成物を射出成形など溶融加工する場合に、該ペレットとポリアリレート、ポリオルガノシロキサン、および、有機酸金属塩からなる樹脂組成物のペレットとが互いに分散されやすくなり、得られる成形品の透明性が良好になるため好適である。
ポリアリレート樹脂ペレットに有機酸金属塩を配合する場合、ポリアリレート樹脂100質量部に対し0.01〜1質量部とすることが好ましく、より好ましくは0.05〜0.5質量部とすることがより好ましい。0.01質量部より少ない場合には、ポリアリレート樹脂ペレットの黄変を抑制する効果が不十分となる場合があり、逆に1質量部より多い場合には、溶融時に分子量が低下しやすくなって、機械特性が劣ったものとなりやすく好ましくない。
本発明のポリアリレート、ポリオルガノシロキサン、および、有機酸金属塩からなる樹脂組成物のペレットに用いられるポリオルガノシロキサンは、次式(I) で表される化合物である。
前記化合物において、R1、R2、R3およびR4はメチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基、ビニル基、フェニル基およびナフチル基等の炭化水素基を挙げることができ、また、これらの全部あるいは一部において、アルコキシ基や水酸基、アミノ基、チオール基、カルボキシル基、エポキシ基、エポキシシクロヘキシル基などで置換されていてもよい。さらには、前期アルキル基の構造中に、エーテル結合、チオエーテル結合あるいはカルボニル結合を有していてもよい。
それらの中で好ましいものはR1およびR2は水素原子あるいは炭素原子数10以下の非置換の炭化水素基、R3および/またはR4は水酸基、アミノ基、チオール基、カルボキシル基、エポキシ基、エポキシシクロヘキシル基あるいはそれら置換基を有する炭素原子数10以下の炭化水素基で表されるような、側鎖が非置換の炭化水素基、片側あるいは両側の末端基に反応性置換基を有するものである。
これらの中で、より好ましいものは、側鎖がメチル基もしくはフェニル基、末端基の片側もしくは両側が水酸基、アミノ基、チオール基、カルボキシル基、エポキシ基、エポキシシクロヘキシル基で置換されたエチル基あるいはプロピル基を有するものである。
ポリオルガノシロキサンが反応性官能基を有していない場合、難燃性は十分となるものの、得られるポリアリレート樹脂組成物の透明性が良くないものとなる場合があるが、前記のような反応性置換基を有していると、ポリアリレート樹脂の分子中のエステル基、末端基、あるいは、酸無水物結合と反応することにより、得られるポリアリレート樹脂組成物の透明性が優れたものとなる。一方、一つの分子中に反応性置換基を3つ以上有するものの場合、ポリアリレート分子が架橋したゲル状物が生成するため好ましくない。
さらには、側鎖の炭化水素基にフェニル基を含有している方が、得られるポリアリレート樹脂組成物の透明性が優れたものとなりやすく好適である。また、側鎖の一部がポリシロキサンで置換された分岐構造を有していてもよい。
本発明に使用されるポリオルガノシロキサンはその25℃における動粘度が2〜200mm2/sのものが好ましく、5〜100 mm2/sのものがより好ましい。動粘度が2mm2/sより小さい場合、得られる樹脂組成物が低分子量化して機械特性が劣ったものとなり、逆に200mm2/sより大きいと、ポリアリレート樹脂中のポリオルガノシロキサンの分散が良くなく、そのため得られる樹脂組成物が不透明となって好ましくない。
本発明のポリアリレート、ポリオルガノシロキサン、および、有機酸金属塩からなる樹脂組成物のペレットにおいて、ポリオルガノシロキサンの配合量はポリアリレート樹脂100質量部に対し0.05〜3質量部とすることが好ましく、より好ましくは0.1〜2質量部とすることがより好ましい。0.05質量部より少ない場合には、樹脂組成物の難燃性が不十分となり、逆に3質量部より多い場合には、樹脂組成物の機械特性が劣ったものとなりやすくなるほか、樹脂組成物を使用した成形品の外観が著しく悪化して好ましくない。
本発明のポリアリレート、ポリオルガノシロキサン、および、有機酸金属塩からなる樹脂組成物のペレットに用いられる有機酸金属塩は、カルボン酸、有機スルホン酸、有機硫酸、ホスホン酸、ホスフィン酸等の置換基を有する脂肪族あるいは芳香族化合物と金属イオンとの塩である。
有機カルボン酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、トリアコンタン酸などのアルキルカルボン酸、シュウ酸、マロン酸、こはく酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸などのアルキルジカルボン酸、アクリル酸、メタクリル酸、ブテン酸、ペンテン酸、ヘキセン酸、ヘプテン酸、オクテン酸、デセン酸、ドデセン酸、テトラデセン酸、ヘキサデセン酸、オレイン酸、イコセン酸、エルカ酸、リノール酸などのアルケニルカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、グルタコン酸、ヘキセン二酸などのアルケニルジカルボン酸およびそれらの異性体などの脂肪族カルボン酸、安息香酸、フタル酸、ナフタレンカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族カルボン酸などが挙げられる。
また、有機スルホン酸あるいは有機硫酸としては、ベンゼンスルホン酸、メチルベンゼンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸、プロピルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸などのアルキルベンゼンスルホン酸、メチル硫酸、エチル硫酸、プロピル硫酸、ラウリル硫酸などのアルキル硫酸が挙げられる。
また、有機ホスホン酸あるいは有機ホスフィン酸としては、メチルホスホン酸、エチルホスホン酸、プロピルホスホン酸、フェニルホスホン酸、メチルホスフィン酸、エチルホスフィン酸、プロプルホスフィン酸、ジメチルホスフィン酸、ジエチルホスフィン酸、ジプロピルホスフィン酸、フェニルホスフィン酸、ジフェニルホスフィン酸などが挙げられる。
前記の有機酸はそれら分子中の脂肪族基あるいは芳香族基にハロゲン基、水酸基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、エポキシ基、フェニル基などの置換基を有していてもよい。
本発明の有機酸金属塩を構成する有機酸としては、炭素原子数30以下の脂肪族カルボン酸の金属塩が好ましく、酢酸、こはく酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、12-ヒロドキシステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、モンタン酸などが安全性の点から好ましい。
本発明に用いる有機酸金属塩を構成する金属としては前記有機酸と塩を形成することができるものであればよいが、1族、2族、12族あるいは13族の金属から選ばれるものが好ましく、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、亜鉛、アルミニウムなどが安全性の点から好ましい。
本発明のポリアリレート、ポリオルガノシロキサン、および、有機酸金属塩からなる樹脂組成物のペレットにおける有機酸金属塩の配合量は0.01〜1質量部が好ましく、0.05〜0.5質量部とすることがより好ましい。0.01質量部より少ない場合には、樹脂組成物の難燃性が不十分となり、逆に1質量部より多い場合には、樹脂組成物の溶融時に分子量が低下しやすくなって、機械特性が劣ったものとなりやすく好ましくない。
本発明のポリアリレート、ポリオルガノシロキサンおよび有機酸金属塩からなる樹脂組成物ペレットの製造には、任意の方法が採用される。ポリアリレート樹脂中に、ポリオルガノシロキサンおよび有機酸金属塩を十分に分散できれば特に限定されないが、ポリオルガノシロキサンの反応性官能基とポリアリレート樹脂のエステル結合、酸末端あるいは酸無水物結合とを反応せしめるために溶融混練することが好ましい。
そのような方法には押出機で溶融押出することが好ましく、中でも二軸押出機を使用することがポリアリレート樹脂中にポリオルガノシロキサンおよび有機酸金属塩の分散性を高めることができて好適である。その場合、押出機の押出温度は熱可塑性樹脂が溶融する温度であれば特に限定されないが、極力低くした方が得られる樹脂組成物の色調の黄変が抑制されやすくなって好ましい。
押出機から押出されたストランド状の樹脂組成物を空冷あるいは水冷した後、切断することで樹脂組成物のペレットを得ることができる。あるいは、押出機の口金部分において、空気中もしくは水中で押出された樹脂組成物を溶融したまま切断した後、冷却して固化する方法でも該ペレットを得ることが可能である。
ポリアリレート樹脂のペレット、および、ポリアリレート、ポリオルガノシロキサンおよび有機酸金属塩からなる樹脂組成物ペレットの形状は円柱型、楕円柱型、球型など、特に限定されない。また、その大きさも押出機や射出成形機のホッパーからスクリューに食い込ませることが、可能な大きさであれば限定しないが、一般的には直径あるいは長さが2〜5mmのものであれば、特に問題ない。本発明に用いる両ペレットの大きさと形状は揃えたほうがブレンド品で組成ムラが発生しにくくなって好ましい。
本発明のポリアリレート樹脂ペレット、および、ポリアリレート、ポリオルガノシロキサンおよび有機酸金属塩からなる樹脂組成物ペレットは、いずれも1,1,2,2-テトラクロロエタン100mlに試料1.0gを溶解し、温度25℃におけるインヘレント粘度が0.40〜0.70であることが好ましく、0.45〜0.60であることがより好ましい。対数粘度が0.40未満であると機械的特性が劣ったものとなり、逆に0.70を超えると溶融粘度が高く射出成形時の流動性が悪化してよくない。
本発明のポリアリレート樹脂組成物には、その難燃性、透明性、機械特性を損なわない範囲で、樹脂の混合時、成形時に他の添加剤、例えば、顔料、染料、耐衝撃改良剤、耐熱剤、酸化劣化防止剤、耐候剤、滑剤、離型剤、可塑剤、流動性改良剤、帯電防止剤などを添加することができる。
次に実施例に基づき本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
1.評価方法
(1)インヘレント粘度(ηinh):1,1,2,2-テトラクロロエタンを溶媒として、濃度1g/dl、温度25℃において測定し、dl/g単位で表した。
(2)全光線透過率:厚み2mmのプレート型成形品について、日本電色工業社製ヘイズメータNDH-2000を使用して測定した。
(3)難燃性:厚み0.8mm、長さ125mm、幅12mmの短冊型成形品について、アンダーライターズ・ラボラトリーズが定めているUL94試験に準拠し、垂直に保持した成形品にバーナーの炎を10秒間2回接炎した後のそれぞれの残炎時間とドリップ性によって難燃性を評価し、表1に示すクラスに分類した。
2.原料
実施例と比較例に使用した原材料は、次の通りである。
(A)ポリアリレート樹脂
以下の方法により合成したものを使用した。
製造例1
(A-0)
水冷用ジャケットと攪拌装置を備えた内容積500Lの反応容器中に、水酸化ナトリウム3kgを250Lのイオン交換水に溶解し、ついで2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン(以下BPA)8.25kgおよびp-tertブチルフェノール0.18kgを溶解した。別の容器でテレフタル酸ジクロリド(以下TPC)3.75kg、イソフタル酸ジクロリド(以下IPC)3.75kgをジクロロメタン100Lに溶解した。それぞれの液を20℃になるよう調節した後、反応槽で前記水溶液を攪拌したところへ、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライドの50%水溶液を0.15kg添加し、さらに前記ジクロロメタン溶液を全量投入し、6時間攪拌を続けた後、攪拌機を停止した。静置分離後に水相を抜き出し、残ったジクロロメタン相に酢酸0.25kgを添加した。その後、イオン交換水130Lを投入し、20分間攪拌してから再度静置して水相を抜き出した。この水洗操作を水相が中性になるまで繰り返した後、ジクロロメタン相を、ホモミキサーを装着した容器に入った50℃の温水中に投入して塩化メチレンを蒸発させ、粉末状ポリアリレートを得た。この粉末状ポリアリレートを脱水した後、真空乾燥機を使用して、減圧下120℃で24時間乾燥してポリアリレート樹脂A-0を得た。この樹脂のインヘレント粘度は0.71dl/g、酸価は8mmol/kgであった。
製造例2
(A-1)
乾燥状態の2kgのポリアリレート樹脂A-0をクボタ製ロスインウェイト式連続定量供給装置CE-W-1を用いて、ベント部を二箇所有するスクリュー径26mm、L/D40の二軸押出機(東芝機械社製TEM-26SS)の主供給口に供給した。そして、押出機のバレル温度設定350℃、ベント減圧度-0.099MPa(ゲージ圧)、吐出量20kg/hで溶融混練を行い、ノズルからストランド状に引き取った樹脂組成物を水浴して冷却固化し、ペレタイザーでカッティングした後、120℃で8時間熱風乾燥することによってポリアリレート樹脂のペレット(A-1)を得た。この樹脂のインヘレント粘度は0.68dl/g、酸価は10mmol/kgであった。
製造例3
(A-2)
乾燥状態のポリアリレート樹脂A-0を2kgと、ステアリン酸カルシウム2g混合した後、クボタ製ロスインウェイト式連続定量供給装置CE-W-1を用いて、ベント部を二箇所有するスクリュー径26mm、L/D40の二軸押出機(東芝機械社製TEM-26SS)の主供給口に供給した。そして、押出機のバレル温度設定350℃、ベント減圧度-0.099MPa(ゲージ圧)、吐出量20kg/hで溶融混練を行い、ノズルからストランド状に引き取った樹脂組成物を水浴して冷却固化し、ペレタイザーでカッティングした後、120℃で8時間熱風乾燥することによってポリアリレート樹脂のペレット(A-2)を得た。この樹脂のインヘレント粘度は0.59dl/g、酸価は11mmol/kgであった。
(B)ポリオルガノシロキサン
以下の種々の末端基および動粘度を有するものを使用した。
(B-1)ポリジメチルシロキサン(両末端アミノ基、動粘度13mm2/s、東レダウコーニング社製BY16-853U)
(B-2)ポリジメチルシロキサン(両末端エポキシ基、動粘度25mm2/s、東レダウコーニング社製BY16-855)
(B-3)ポリジメチルシロキサン(両末端OH基、動粘度80mm2/s、東レダウコーニング社製BY16-799)
(B-4)ポリジメチルシロキサン(両末端カルボキシル基、動粘度180mm2/s、東レダウコーニング社製BY16-750)
(B-5)ポリジメチルシロキサン(両末端エポキシシクロヘキシル基、動粘度30mm2/s、信越化学社製X-22-169AS)
(B-6)ポリメチルフェニルシロキサン(両末端アミノ基、動粘度110mm2/s、信越化学社製X-22-9409)
(C)有機酸金属塩
下記のものを使用した。
(C-1)ステアリン酸カルシウム(堺化学工業社製)
(C-2)ステアリン酸マグネシウム(堺化学工業社製)
(C-3)ステアリン酸亜鉛(堺化学工業社製)
(C-4)モンタン酸カルシウム(クラリアント社製)
(C-5)ラウリン酸ナトリウム(ナカライテスク社製)
(C-6)ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ナカライテスク社製)
実施例1〜10
乾燥状態のポリアリレート樹脂A-0と、ポリオルガノシロキサンおよび有機酸金属塩とを表2に記載の配合割合で総仕込み量2kgで混合した後、クボタ製ロスインウェイト式連続定量供給装置CE-W-1を用いて、ベント部を二箇所有するスクリュー径26mm、L/D40の二軸押出機(東芝機械社製TEM-26SS)の主供給口に供給した。そして、押出機のバレル温度設定330℃、ベント減圧度-0.099MPa(ゲージ圧)、吐出量20kg/hで溶融混練を行い、ノズルからストランド状に引き取った樹脂組成物を水浴して冷却固化し、ペレタイザーでカッティングした後、120℃で8時間熱風乾燥することによって樹脂組成物のペレットを得た。このインヘレント粘度を測定した。さらに、このペレットとポリアリレート樹脂ペレットA-1とを表2に記載のブレンド比率でドライブレンドして、ポリアリレート樹脂組成物を得た。
得られたポリアリレート樹脂組成物を36mmφ射出成形機(東芝機械社製IS-100E)を使用してプレート型および短冊型成形品を射出成形し、ヘイズ、外観および難燃性を評価した。結果を表2に示す。
実施例11〜17
実施例1〜10と同様に、表3に記載の配合割合でポリアリレート樹脂組成物を作製、評価した。結果を表3に示す。
比較例1〜8
実施例と同様に、表4に記載の配合割合でポリアリレート樹脂組成物を作製、評価した。結果を表4に示す。
比較例9〜10
表4に示す組成の実施例と同様にして作製したポリアリレート、ポリオルガノシロキサンおよび有機酸金属塩からなる樹脂組成物ペレットと、ポリアリレート樹脂ペレットA-1とを表4に示す組成でドライブレンドしたものを、クボタ社製ロスインウェイト式連続定量供給装置CE-W-1を用いて、ベント部を二箇所有するスクリュー径26mm、L/D40の二軸押出機(東芝機械社製TEM-26SS)の主供給口に供給した。そして、押出機のバレル温度設定330℃、ベント減圧度-0.099MPa(ゲージ圧)、吐出量20kg/hで溶融混練を行い、ノズルからストランド状に引き取った樹脂組成物を水浴して冷却固化し、ペレタイザーでカッティングした後、120℃で8時間熱風乾燥することによってポリアリレート樹脂組成物を作製した。実施例と同様に評価した。結果を表4に示す。
実施例では全光線透過率60%以上の透明性と難燃性がV-0である樹脂組成物が得られ、中でも80%前後の全光線透過率でありながら、合計残炎時間が40秒以下であるものを得ることができた。
比較例1〜3においては実施例3と同じポリアリレート、ポリオルガノシロキサン、有機酸金属塩からなる組成物のペレットを使用したにもかからず、ポリアリレート樹脂ペレットのブレンド比率が低いため、透明性が劣ったものとなり、比較例4あるいは5ではポリオルガノシロキサンあるいは有機酸金属塩を配合していないため、難燃性が劣ったものとなった。また、比較例6〜8では、実施例3よりもポリアリレート樹脂ペレットのブレンド比率が大きすぎるため、難燃性が劣ったものとなった。比較例9および10はそれぞれ実施例3および5と同組成であるが、ポリアリレート樹脂ペレットとポリアリレート、ポリオルガノシロキサン、有機酸金属塩からなる組成物のペレットとをブレンド後に溶融混練したため、透明性は優れたものとなったが、難燃性がやや劣ったものとなった。

Claims (10)

  1. (A)ポリアリレート樹脂ペレットと、(B)ポリアリレート樹脂100質量部、ポリオルガノシロキサン0.05〜3質量部および有機酸金属塩0.01〜1質量部からなる樹脂組成物ペレットとからなり、(A)/(B)が質量比20/80〜80/20でブレンドされていることを特徴とするポリアリレート樹脂組成物。
  2. ポリオルガノシロキサンが次式(I) で表されることを特徴とする請求項1に記載のポリアリレート樹脂組成物。
    (式中、nは正の整数、R1、R2、R3およびR4は同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素原子数10以下の非置換の炭化水素基、-OH、-NH2、-SH、-COOH、エポキシ基、エポキシシクロヘキシル基あるいはそれら置換基を有する炭素原子数10以下の炭化水素基である)
  3. ポリアリレート樹脂ペレットがポリアリレート樹脂100質量部と有機酸金属塩0.01〜1質量部との組成物からなることを特徴とする請求項1または2に記載のポリアリレート樹脂組成物。
  4. 有機酸金属塩が1、2、12あるいは13族から選ばれる少なくとも一種の金属からなることを特徴とする請求項1〜3に記載のポリアリレート樹脂組成物。
  5. 有機酸金属塩がリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、亜鉛、アルミニウムから選ばれる少なくとも一種の金属からなることを特徴とする請求項1〜4に記載のポリアリレート樹脂組成物。
  6. 有機酸金属塩が炭素原子数30以下の有機酸からなることを特徴とする請求項1〜5に記載のポリアリレート樹脂組成物。
  7. 有機酸金属塩が炭素原子数30以下の脂肪族カルボン酸からなることを特徴とする請求項1〜6に記載のポリアリレート樹脂組成物。
  8. 有機酸金属塩が酢酸、こはく酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、12-ヒロドキシステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、モンタン酸から選ばれる少なくとも一種の有機酸からなることを特徴とする請求項1〜7に記載のポリアリレート樹脂組成物。
  9. (A)ポリアリレート樹脂ペレットと、(B)ポリアリレート樹脂、ポリオルガノシロキサンおよび有機酸金属塩からなる樹脂組成物ペレットをブレンドし用いることを特徴とする請求項1〜8に記載のポリアリレート樹脂組成物の成形方法。
  10. 請求項9の方法で成形された成形体。


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