JP2009225692A - 油脂のエステル交換反応方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な固定化方法であるにも係わらず、固定化時のリパーゼの活性損失が少なく、また、経日的なリパーゼの脱落が少なく、さらには高価な密閉式耐圧型濾過器を使用する必要がなく、経済的で能率的なエステル交換反応方法を提供すること。
【解決手段】リパーゼを触媒として使用して油脂のエステル交換反応を行う方法において、リパーゼをシート状担体の表面に誘電泳動により付着保持させ、次いで、シート状担体の表面に付着保持されたリパーゼと油脂とを接触反応させることを特徴とする油脂のエステル交換反応方法
【選択図】なし

Description

本発明は、油脂のエステル交換反応方法に関する。
従来からリパーゼを触媒として使用した油脂のエステル交換反応によって油脂の改質を行なう方法が広く行なわれている。この油脂のエステル交換反応には回分反応と連続反応があり、またリパーゼは、担体に固定化又は固定化せずに粉末状のままで使用されてきた。
従来はリパーゼを担体、例えば陰イオン交換樹脂(特許文献1)、フェノール樹脂(特許文献2)、疎水性担体(特許文献3)、陽イオン交換樹脂(特許文献4)、キレート樹脂(特許文献5)に固定化して使用する方法が行なわれてきたが、これらに記載の方法は、リパーゼを担体に固定化することでリパーゼ活性が低下するという問題や、高価な担体を使用するため、コストが高くなるという問題や、固定化時に一旦水溶液として担体に含浸後、乾燥する必要があり工程が煩雑であるという問題があった。
一方、リパーゼを固定化せずに粉末状のまま使用する方法も行なわれきた。例えば、超音波処理等の方法で反応時の粉末状リパーゼ粒子の90%以上を1〜100μmの範囲の粒径となるように調整して回分反応をおこなう方法(特許文献6)や、濾過器内に粉末状リパーゼを単独又は濾過助剤とともに層を形成するように封入し、その濾過器に油脂を通液させる方法(特許文献7)が提案されている。
しかしながら、特許文献6の方法では、粉末状リパーゼの回収率が低く、徐々に粉末状リパーゼが流出し失われ、エステル交換活性が短期間で低下するという問題があった。また、特許文献7の方法では、粉末状リパーゼ粒子が細かいことから、圧力損失が高く、そのため反応器として高価な密閉式耐圧型濾過器を使用する必要がある。また、偏流が生じやすいため、エステル交換効率が低下するという問題もあった。
また、水系の酵素反応においては、酵素を電気泳動により担体に付着保持させ、次いで、付着保持された酵素と基質溶液とを接触反応させる方法(特許文献8)が提案されているが、油脂の酵素反応については、油脂が非電導体であることから電気泳動は不可能であるため、油脂のエステル交換反応への適用については未だ検討されていなかった。
特開昭60−98984号公報 特開昭61−202688号公報 特開平2−138986号公報 特開平3−61485号公報 特開平1−262795号公報 特開平7−79789号公報 特開2001−178488号公報 特開昭51−51577号公報
従って、本発明の目的は、簡単な固定化方法であるにも係わらず、固定化時のリパーゼの活性損失が少なく、また、経日的なリパーゼの脱落が少なく、さらには高価な密閉式耐圧型濾過器を使用する必要がなく、経済的で能率的なエステル交換反応方法を提供することにある。
本発明は、リパーゼを触媒として使用して油脂のエステル交換反応を行う方法において、リパーゼをシート状担体の表面に誘電泳動により付着保持させ、次いで、シート状担体の表面に付着保持されたリパーゼと油脂とを接触反応させることを特徴とする油脂のエステル交換反応方法を提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明のエステル交換反応方法によれば、簡単な固定化方法であるにも係わらず、高いエステル交換活性を長期間維持することができる。また、エステル交換時の圧力損失が少ないため高価な密閉式耐圧型濾過器を使用する必要がない。このため、経済的且つ能率的にエステル交換油脂を得ることができる。
以下、本発明のエステル交換反応方法について好ましい実施形態に基づき詳細に説明する。
本発明で用いられるリパーゼとしては、特に限定されず、例えば、リゾプス属、ムコール属、アスペルギルス属、シュードモナス属、アルカリゲネス属、キャンディダ属等の微生物由来のもの、及び動植物由来のものを挙げることができる。本発明においては、エステル交換能が最も高いことからアルカリゲネス属のリパーゼを使用することが最も好ましい。
リパーゼは粉末状リパーゼそのものを使用してもよいが、誘電泳動によりシート状担体に付着保持させた際に、固定化時の活性の損失が少ないため、高いエステル交換活性を得られる点、また、シート状担体からの脱離がおこりにくいことから長期間にわたってその高いエステル交換活性を維持可能である点、さらには、脱離した場合であっても粉末状リパーゼに比べて回収が容易である点で、微細固定化リパーゼを使用することが好ましい。
上記微細固定化リパーゼとは、市販の固定化リパーゼを粉砕し微細化したもの、或いは粉末状リパーゼを粉末状担体に担持したものであり、従来の固定化リパーゼと粉末状リパーゼの中間の粒度分布を示すものである。その好ましい粒径は、粒径1〜100μmの粒子が90%以上(体積基準)であり、且つ粒径0.45μm以下の粒子が5%以下(個数基準)であり、より好ましくは、粒径1〜100μmの粒子が95%以上(体積基準)であり、且つ粒径0.45μm以下の粒子が5%以下(個数基準)であり、さらに好ましくは、粒径1〜100μmの粒子が95%以上(体積基準)であり、且つ粒径0.45μm以下の粒子が1%以下(個数基準)である。この範囲外の粒径であると、誘電泳動により濾過膜等のシート状担体に付着保持させた際のエステル交換活性が低くなってしまうおそれがある。尚、本発明の油脂のエステル交換反応方法では、上記微細固定化リパーゼとして、市販の固定化リパーゼを粉砕し微細化したものに比べ、比活性が高い点で、粉末状リパーゼを粉末状担体に担持したものを使用することが好ましい。
上記担体としては、シリカ、珪藻土、パーライト、セルロース、活性炭等を挙げることができるが、本発明では、上記微細固定化リパーゼから粉末状リパーゼの脱離が少なく安定性が高い点で、シリカ及び珪藻土を併用したものであることが好ましい。
上記シリカとは、合成二酸化珪素のことであり、連続的に網の目のような微細な孔を形成しており、微粉末状又は粒子状のものが使用できる。
上記珪藻土とは、二酸化珪素質の殻をもつ珪藻の化石を破砕、乾燥、焼成等の処理をしたものであり、シリカとは異なり、多様・独特な構造と高次の微細な孔を有するものである。
上記シリカと珪藻土との比率は、20:80〜80:20(質量比)(前者:後者)であることが好ましく、より好ましくは30:70〜70:30(質量比)である。シリカの割合が20%未満、又は80%を超えると、極端に固定化率が低下するので好ましくない。
上記担体としてシリカ及び珪藻土を併用した微細固定化リパーゼにおける、上記シリカ及び珪藻土を合計した含有量は、50〜98質量%であることが好ましく、より好ましくは70〜95質量%である。50質量%未満であると、リパーゼの脱離が起こりやすく、98質量%を超えると、相対的にリパーゼ含量が少ないためエステル交換活性が低下してしまうため好ましくない。
上記微細固定化リパーゼは、本発明の効果に影響のない限り、上記シリカ及び珪藻土以外の担体や、有機酸や脂肪酸等のリパーゼの活性化物質、さらには、トコフェロール等の酸化防止剤等のその他の物質を含むものであってもよい。その他の物質の含有量は、上記微細固定化リパーゼ中、好ましくは、20質量%未満とすることが好ましく、より好ましくは10質量%未満とする。
ここで上記粉末状リパーゼを粉末状担体に担持した微細固定化リパーゼの製造方法について述べる。
上記粉末状リパーゼを粉末状担体に担持した微細固定化リパーゼの製造方法としては、粉末状リパーゼを水中に分散させた分散液とし、これを、シリカ、珪藻土等の担体からなる混合物に吸着させた後、乾燥、続いて粉末化する方法等公知の方法を採ることもできるが、粉末状の担体及び粉末状リパーゼを、油脂中に分散し、撹拌することにより、粉末状担体に粉末状リパーゼを固定化する方法を採ることが、固定化の際にダマを生じることなく、上記粒径の微細固定化リパーゼを容易に得ることができることに加え、固定化リパーゼの乾燥の工程を必要とせず、ただちに油脂のエステル交換反応に用いることができる点、さらには、得られた微細固定化リパーゼが極めて親油性の高い状態であるため、エステル交換時に原料油脂への分散性が極めて高く、簡単に分散させることが可能な点で好ましい。
上記粉末状リパーゼを粉末状担体に担持した微細固定化リパーゼの製造方法では、リパーゼは粉末の形態で使用する。このリパーゼの粉末化方法は特に限定されず、例えば、リパーゼを含む微生物培養液をアセトン沈殿、精製、乾燥等の工程により粉末化したものを用いることができ、また、市販の粉末状リパーゼを使用することもできる。
上記粉末状リパーゼの粒径は、リパーゼ剤の種類にもよるが、粒径1〜100μmの粒子の占める割合が50〜100%(体積基準)であり、且つ粒径0.1〜0.5μmの粒子の占める割合が80%〜100%(個数基準)であるような微細なものを使用することが好ましい。
上記粉末状リパーゼを粉末状担体に担持した微細固定化リパーゼの製造方法で使用する油脂は特に限定されず、例えばパーム油、大豆油、菜種油、コーン油、ヒマワリ油、サフラワー油、オリーブ油、キャノーラ油、綿実油、米油、カカオ脂、サル脂、シア脂、マンゴー核油、ヤシ油、パーム核油、牛脂、豚脂、魚油、乳脂等の各種植物油脂、動物油脂、並びにこれらを水素添加、及び/又はエステル交換、及び/又は分別処理を施した加工油脂から選ばれた1種又は2種以上を挙げることができる。
上記粉末状リパーゼを粉末状担体に担持した微細固定化リパーゼの製造方法で使用するシリカの粒度については、シリカは硬度が高く、固定化時の撹拌程度では微細化しないため、求める微細固定化リパーゼの粒度と同じ粒度を有するシリカを使用することが好ましい。即ち、上記微細固定化リパーゼの製造方法では、粒径1〜100μmの粒子が90%以上(体積基準)であり、且つ粒径0.45μm以下の粒子が5%以下(個数基準)であり、より好ましくは、粒径1〜100μmの粒子が95%以上(体積基準)であり、且つ粒径0.45μm以下の粒子が5%以下(個数基準)であり、さらに好ましくは、粒径1〜100μmの粒子が95%以上(体積基準)であり、且つ粒径0.45μm以下の粒子が1%以下(個数基準)であるシリカを用いる。
上記粉末状リパーゼを粉末状担体に担持した微細固定化リパーゼの製造方法で使用する珪藻土の粒度については、粒径1〜100μmの粒子が90%以上(体積基準)であり、且つ粒径0.45μm以下の粒子が5%以下(個数基準)であり、より好ましくは、粒径1〜100μmの粒子が95%以上(体積基準)であり、且つ粒径0.45μm以下の粒子が5%以下(個数基準)であり、さらに好ましくは、粒径1〜100μmの粒子が95%以上(体積基準)であり、且つ粒径0.45μm以下の粒子が1%以下(個数基準)である珪藻土を用いる
上記粉末状リパーゼを粉末状担体に担持した微細固定化リパーゼの製造方法におけるシリカと珪藻土との比率は上述のとおりである。
以下、具体的に、微細固定化リパーゼの好ましい製造方法について述べる。
先ず、水分含有量を好ましくは100〜1000ppmに調整した油脂を加温し、溶解する。もちろん液状油を使用した場合は特に加温する必要はない。次いで、粉末状リパーゼ、シリカ及び珪藻土を添加し、分散させ、パドル式撹拌機等を用いて、好ましくは50〜1000rpm、より好ましくは100〜500rpmで、好ましくは30〜200分撹拌する。
上記粉末状リパーゼを粉末状担体に担持した微細固定化リパーゼの製造方法では、一度に上記粉末状リパーゼ、シリカ及び珪藻土を添加、撹拌してもよいが、製造中のだまの発生を防止することが可能である点、及び短時間で固定化リパーゼを得ることが可能な点で、先ず、粉末状リパーゼを添加、分散、撹拌した後、さらに、シリカ及び珪藻土を添加し、さらに撹拌する方法を採ることが好ましい。
この方法を採る場合、粉末状リパーゼを添加してからの撹拌は、好ましくはパドル式撹拌機、ホモミキサー等を用い、好ましくは50〜10000rpm、より好ましくは100〜5000rpmで、好ましくは20〜180分撹拌する。この撹拌により、粉末状リパーゼは微細化し、油脂中に均一に分散する。次にシリカ及び珪藻土を添加、分散した後、好ましくはパドル式撹拌機等を用い、好ましくは50〜1000rpm、より好ましくは100〜500rpmで、好ましくは10〜180分撹拌する。この撹拌により、先の撹拌により微細化し、均一に分散した粉末状リパーゼが、シリカ及び珪藻土に効率よく固定化され、遊離した微細な粉末状リパーゼが消失する。
固定化の完了を知るには、粉末状リパーゼを、油脂中で分散、撹拌した際の粒度分布(個数基準)をあらかじめ測定しておき、担体を添加、分散、撹拌後の粒度分布と比較し、粉末状リパーゼに由来する微細粉末、特に粒径0.45μm未満の微粒子が消失していることをもって簡単に確認することができる。尚、油脂中の粒度分布は、レーザー式粒度分布測定器等を用いて簡単に測定することができる。
次に、必要に応じ、密閉型加圧濾過、膜分離、遠心分離、有機溶媒による洗浄等の公知の方法で、油脂を濾別し、微細固定化リパーゼを得る。
尚、得られた微細固定化リパーゼは必要に応じ、乾燥してもよい。
次に、本発明のエステル交換反応方法で使用するシート状担体について述べる。
上記シート状担体とは、以下に述べる誘電泳動によって泳動させた上記リパーゼを捕捉し、保持するための担体であり、そのエステル交換活性を高く維持させるために、その表面に層状にリパーゼを保持させるためにシート状である必要がある。また、以下に述べる誘電泳動で上記リパーゼを補足し、保持するためには担体は広い遮断面積で電界をさえぎる必要があり、その効果が高いことからもシート状であることが必要である。
上記シート状担体は、折りたたんだり、複数枚を層状にしたり、或いはダンボール状に成形すること等で、反応器の容積あたりのシート状担体の表面積を増やすことができる。
上記シート状担体の材質としては電界を遮断可能な素材であれば特に制限されず、濾紙、濾布等を使用することができるが、その保持能が高い点、及び電界を遮断する能力が高い点から濾紙を使用することが好ましい。
上記シート状担体の厚さについては、折りたたむことが容易な点、及び電界を遮断する能力が高い点から、0.1mm〜2mmであることが好ましく、より好ましくは0.5mm〜2mmのものを使用する。
本発明の油脂のエステル交換反応方法では、上記リパーゼを上記シート状担体表面に、誘電泳動により付着保持させ、次いで、油脂を接触反応させる。
ここで、誘電泳動とは、非電導体中に設置した2つの電極間に電流を流し、その電界を遮断するかたちで非電導体を設置すると、電気をかけてもプラスにもマイナスにもチャージしない、いわゆる中性粒子がその非電導体表面に吸着されて付着保持されるというものであり、電導体である水中に設置した2つの電極間に電流を流し、粒子の帯電性によって分離させる電気泳動とは明確に異なるものである。即ち、油脂のエステル交換反応で使用するリパーゼが中性粒子であることから、この方法が使用できるのである。
実際には、非電導体中で付着させることが必要であるため、空中や油脂中で付着させることになるが、空中であると、空気中にリパーゼを高濃度に分散させることが難しく、粉塵爆発の危険性もあるため、油脂中にリパーゼを分散させ、油脂中でシート状担体に付着保持させることが好ましい。
使用する油脂としては、特に制限されないが、溶解した状態で使用することが必要である。尚、ここで、以下に述べるエステル交換反応の基質となる油脂を使用すると、付着保持させるためにリパーゼを油脂中に分散させ、付着保持させる操作中からエステル交換が行なわれることから効率的であり、さらには、付着保持させた後、油脂を分離除去する必要がないことからも好ましい。
シート状担体にリパーゼを付着保持させるための装置としては、陽極と陰極、及び両極間にリパーゼを補足するためのシート状担体を有する装置であればよく、開放型であっても密閉型であっても問題なく使用できるが、密閉型容器を用いることが好ましい。また、シート状担体に均質に付着保持させるためには、電極もその表面積が大であることが好ましい。よって、面状の電極体の間にシート状の担体を挟む形状の装置であることが好ましい。
このような装置としては、空中で付着保持させる場合は、市販の静電集塵機、静電式空気洗浄機を使用することができ、油脂中で付着保持させる場合は、市販の静電浄油機を使用することができる。
上記誘電泳動の際の電圧は、好ましくは5,000〜20,000V、より好ましくは10,000〜15,000Vである。5,000V未満であると電界強度が不十分となる問題があり、20,000Vを超えると反応装置が高価となる等の問題がある。
上記誘電泳動に要する時間は、好ましくは30〜240分、より好ましくは60〜180分である。30分未満であるとリパーゼの付着保持が完全になされない可能性があり、240分を超えると工程時間が長くなる等の問題がある。
誘電泳動を行なう際は、バッチ式であっても連続式であってもよいが、より均質にシート状担体の表面にリパーゼを付着保持させることが可能な点で、連続式であることが好ましく、また、連続式の場合、循環式であることが好ましい。
以上、誘電泳動によりリパーゼをシート状担体に付着保持させる方法として最も好ましい方法としては、溶解した油脂、好ましくは40〜70℃の溶解した油脂に上記リパーゼ、好ましくは上記微細固定化リパーゼを、油脂中に好ましくは0.1〜5質量%添加し、十分に分散させる。次に、密閉型容器、好ましくは静電浄油機を使用し、電極間に好ましくは5,000〜20,000V、より好ましくは10,000〜15,000Vの電圧をかけた状態で、好ましくは30〜240分、より好ましくは60〜180分間、上記リパーゼ分散油脂を連続式で循環通液し、リパーゼをシート状担体の表面に付着保持させる方法を採ることが好ましい。
本発明のエステル交換反応方法では、上記のようにしてリパーゼをシート状担体の表面に誘電泳動により付着保持させ、次いで、油脂をこれに接触させ、エステル交換反応を行う。
本発明のエステル交換反応方法において、基質となる原料油脂としては、特に限定されず、脂肪酸組成が炭素数4〜24の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸からなる油脂、例えばパーム油、大豆油、菜種油、コーン油、ヒマワリ油、サフラワー油、オリーブ油、キャノーラ油、綿実油、米油、カカオ脂、サル脂、シア脂、マンゴー核油、ヤシ油、パーム核油、牛脂、豚脂、魚油、乳脂等の各種植物油脂、動物油脂、並びにこれらを水素添加、及び/又はエステル交換、及び/又は分別処理を施した加工油脂から選ばれた1種又は2種以上を挙げることができる。
これらの油脂は、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸等の炭素数が6〜24の脂肪酸又はその低級アルコールエステル及び植物ステロール等の、水酸基を有する化合物を添加した混合物とすることもできる。
本発明のエステル交換反応方法を実施するに際しては、上記原料油脂中の水分を常法により、5000ppm以下、好ましくは、1000ppm以下に調整することが好ましい。5000ppmを超えると誘電泳動の際に高電圧により電流が多く流れることで、ジュール熱が発生して油脂温度が過度に上昇してしまうので好ましくない。
本発明の油脂のエステル交換反応方法は、連続反応又は回分反応のどちらでも問題なく使用できるが連続反応であることが好ましい。
連続反応の場合、カラム等の反応器に上記リパーゼを付着保持させたシート状担体(以下シート状固定化リパーゼと言う)を充填し、原料油脂を通液するだけでよく、プロセスが簡略であるという利点を有する。原料油脂の通液速度はエステル交換油脂の反応率を測定しながら、随時所望の反応率が得られるよう調整する。また、反応器を通過したエステル交換油脂を再び同一の反応器に通液する循環反応として、所望の反応率が得られるよう調整することもできる。
連続反応の場合のシート状固定化リパーゼの反応器への充填方法は、特に制限はないが、通液時の圧力損失が特に少ない点で通液方向と平行方向であることが好ましく、具体的には、上述のように、折りたたんだり、複数枚を層状にしたり、或いはダンボール状に成形すること等で反応器の容積あたりのシート状担体の表面積を増やしたシート状担体を使用してリパーゼを付着保持させたシート状固定化リパーゼを反応器内に充填し、原料油脂をシート状固定化リパーゼと平行方向に通液させることが好ましい。
この場合、シート状固定化リパーゼを折りたたんだり、複数枚を層状にしたり、或いはダンボール状に成形すること等の方法で反応器の容積あたりのシート状担体の表面積を増やした状態として反応器内に充填し、原料油脂をシート状固定化リパーゼと平行方向に通液させる方法によってもよい。
連続反応の場合、一度誘電泳動によりシート状担体の表面に付着保持されたリパーゼの脱離を防止する目的で、誘電泳動のための電圧を印加しながらエステル交換反応を行なうことが好ましい。
連続反応の場合の反応器は、上記シート状固定化リパーゼを充填することができる装置であればどのような装置でも使用することができるが、上記原料油脂中でリパーゼをシート状担体に付着保持させた装置と同一の装置をそのまま使用すると、シート状担体へのリパーゼの付着保持と、原料油脂のエステル交換反応とを連続して行うことが可能な点はもちろん、エステル交換反応中に電圧を印加可能であることからリパーゼの脱離を防止可能な点、原料油脂をシート状担体と平行方向に通液することが可能である点をも併せ持つため極めて好ましい。
本発明の油脂のエステル交換反応方法では、得られた反応油脂は必要に応じ、濾過により脱離したリパーゼを回収し、得られた反応油脂は定法により精製処理してエステル交換油脂を得る。
そして上記のエステル交換反応を繰り返すことで、長期にわたって高いエステル交換活性を保持したままの状態とすることができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例等により何等制限されるものではない。
〔実施例1〕
<微細固定化リパーゼの製造>
50Lのステンレス製容器にパーム油(水分300ppmに調整)4kgとアルカリゲネス属由来の粉末状リパーゼ(リパーゼQLM:名糖産業(株)製)10gを添加、分散し、窒素雰囲気下で、60℃、20分間、200rpmで、パドル式攪拌機を用いて撹拌した。ここで原料油脂中に存在する粒子の粒径を、(株)島津製作所製レーザー式粒度分布計により測定したところ、粒径1〜100μmの粒子が85%(体積基準)であり、粒径0.20〜0.45μmの粒子が85%(個数基準)であった。続いて、シリカ(Silopute202:富士シリシア化学製、粒径1〜100μmの粒子が99%(体積基準)、粒径0.45μm以下の粒子が0%(個数基準))40g、及び珪藻土(Celite Standard super−cel:Celite社製、粒径1〜100μmの粒子が98%(体積基準)、粒径0.45μm以下の粒子が0%(個数基準))40gを添加、分散し、60℃、120分間、200rpmでパドル式攪拌機を用いて撹拌し、微細固定化リパーゼを得た。ここで油脂中に存在する粒子の粒径を、再度測定し、固定化率を次式により求め、その結果を表1に記載した。得られた微細固定化リパーゼ分散油脂は、油脂と微細固定化リパーゼを分離することなく、以下に述べるシート状担体への付着保持に用いた。
固定化率(%)=〔(固定化前の0.45μm以下の粒子個数%−固定化後の0.45μm以下の粒子個数%)/(固定化前の0.45μm以下の粒子個数%−シリカ及び珪藻土由来の0.45μm以下の粒子個数%)〕×100
<シート状固定化リパーゼの製造及び油脂のエステル交換反応>
静電浄油機(EDC−R3P・KLEENTEK社製)を使用して、シート状固定化リパーゼを製造し、続けて油脂のエステル交換反応を行った。
尚、シート状担体としては付属のコレクター(厚さ1mmの濾紙を2cm間隔でひだ折りし両側を厚さ1mmの濾紙で挟んで段ボール状に成形したものを同心円状に9層含む)を使用した。
上記コレクターを静電浄油機にセットし、上記微細固定化リパーゼ分散油脂を、シート状担体であるコレクターに対して平行方向に、3kg/min、12,000V、60℃の条件で120分間循環通液した。ここで、濁度計により循環液の濁度を測定したところ、油脂のみの測定値と同じであり、微細固定化リパーゼがシート状担体に全て付着保持され、シート状固定化リパーゼとなったことを確認した。
次に、循環液を抜き出し、基質となる原料油脂として新たに60℃に加温したパーム油(水分300ppmに調整)40kgを反応率が0.9以上となる速度v(g/h)で通液して接触反応させ、エステル交換反応を行った。
反応生成物については、HPLCでトリパルミチン含量を測定し、下記に示す式で反応率を求め、さらに下記に示す式でエステル交換初期活性値を求め、表1に記載した。
反応率=〔(反応生成物のトリパルミチン含量−原料油脂のトリパルミチン含量)/(反応平衡組成物のトリパルミチン含量−原料油脂のトリパルミチン含量)〕
エステル交換初期活性値=ln〔1/(1−反応率)〕×〔v/x/y〕×100
x:微細固定化リパーゼ使用量(g)
y:微細固定化リパーゼ調製に供した粉末状リパーゼの割合=粉末状リパーゼ使用量(g)/(粉末状リパーゼ使用量+担体使用量)(g)
同一の操作を、エステル交換活性値が1/4となるまで繰り返し、その間に生産することができたエステル交換油脂の総生産量(kg)を、固定化時に投入した粉末状リパーゼ量(g)で除し、エステル交換活性値が1/4となるまでの期間における固定化時に使用した粉末状リパーゼ1gあたりのエステル交換油脂の生産量(kg)を、エステル交換油脂の生産性の指標とし、表1に記載した。
さらに、反応器の入口と出口の圧力を計測し、その差を圧力損失とし、結果を表1に記載した。
〔実施例2〕
エステル交換反応時についても誘電泳動のための12,000Vの電圧の印加を行ったほかは、実施例1と同様にしてエステル交換反応を行った。
尚、エステル交換初期活性値、エステル交換油脂の生産性、圧力損失についても、実施例1と同様に求め、表1に記載した。
〔比較例1〕
実施例1で調製した微細固定化リパーゼを断面積10cm2のステンレス製カラムに充填し、反応条件は実施例1と同様にしてエステル交換反応を行った。
尚、エステル交換初期活性値、エステル交換油脂の生産性、圧力損失についても、実施例1と同様に求め、表1に記載した。
Figure 2009225692
上記表1に示す結果から、本発明の油脂のエステル交換反応方法によれば、エステル交換活性が高く(固定化リパーゼの初期活性値参照)、長期にわたってエステル交換活性を高く保持することができるため、生産性が極めて高いことがわかる(エステル交換油脂生産性参照)。特に、エステル交換反応時においても誘電泳動のための電圧の印加を行なった場合は、より生産性が高くなることがわかる。
また、本発明の油脂のエステル交換反応方法によれば、原料油脂をシート状担体に対して平行方向に通液させる方法によっても、高いエステル交換活性が得られるため圧力損失がなく(圧力損失参照)、そのため高価な密閉式耐圧型濾過器を使用することなくエステル交換油脂を得ることができることから経済的である。
これに対し、カラムを用いる従来のエステル交換反応方法によれば、初期のエステル交換活性は極めて高いものの、微細固定化リパーゼの脱離による損失が大きいため、長期にわたってエステル交換活性を高く保持することができず、生産性は低くなってしまうことがわかる。

Claims (7)

  1. リパーゼを触媒として使用して油脂のエステル交換反応を行う方法において、リパーゼをシート状担体の表面に誘電泳動により付着保持させ、次いで、シート状担体の表面に付着保持されたリパーゼと油脂とを接触反応させることを特徴とする油脂のエステル交換反応方法。
  2. 上記誘電泳動を上記油脂中で行なうことを特徴とする請求項1記載の油脂のエステル交換反応方法。
  3. 上記リパーゼとして、微細固定化リパーゼを使用することを特徴とする請求項1又は2記載の油脂のエステル交換反応方法。
  4. 上記微細固定化リパーゼが、粒径1〜100μmの粒子が90%以上(体積基準)、且つ粒径0.45μm以下の粒子が5%以下(個数基準)の条件を満たすことを特徴とする請求項3記載の油脂のエステル交換反応方法。
  5. 上記微細固定化リパーゼに使用する担体が、シリカ及び珪藻土であり、且つ両者の比率が20:80〜80:20(質量比)(前者:後者)であることを特徴とする請求項3又は4記載の油脂のエステル交換反応方法。
  6. 上記油脂をシート状担体に対して平行方向に通液させることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の油脂のエステル交換反応方法。
  7. 誘電泳動のための通電を行いながら上記接触反応を行うこと特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の油脂のエステル交換反応方法。
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