JP2009225626A - ワイヤハーネスプロテクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】剛性面および強度面に優れるとともにワイヤハーネスを構造物から取り外す作業を簡単にすることで分別回収のための解体作業性を良好にし、環境性能に優れるワイヤハーネスプロテクタを提供する。
【解決手段】ワイヤハーネスプロテクタは、ワイヤハーネス収容部を備えた中空筒状のプロテクタ本体と、係合レールが形成されたかんぬき部材と、レール溝が形成された取付部材とを備え、構造物に取り付けられたレール溝に、プロテクタ本体のかんぬき部材の係合レールがスライド係合して構造物に取り付けられる。更に、観音開き状に開閉可能である一対の扉体と、扉体の閉状態を維持する扉体保持部と、プロテクタ本体に対するかんぬき部材の位置を固定するロック機構とを備える。かんぬき部材の一端部を引き上げると、かんぬき部材がプロテクタ本体から離脱可能となり、係合レールをレール溝から離脱させることにより、プロテクタ本体が構造物から離脱される。
【選択図】図5
【解決手段】ワイヤハーネスプロテクタは、ワイヤハーネス収容部を備えた中空筒状のプロテクタ本体と、係合レールが形成されたかんぬき部材と、レール溝が形成された取付部材とを備え、構造物に取り付けられたレール溝に、プロテクタ本体のかんぬき部材の係合レールがスライド係合して構造物に取り付けられる。更に、観音開き状に開閉可能である一対の扉体と、扉体の閉状態を維持する扉体保持部と、プロテクタ本体に対するかんぬき部材の位置を固定するロック機構とを備える。かんぬき部材の一端部を引き上げると、かんぬき部材がプロテクタ本体から離脱可能となり、係合レールをレール溝から離脱させることにより、プロテクタ本体が構造物から離脱される。
【選択図】図5
Description
本発明は、ワイヤハーネスを収容して構造物上にワイヤハーネスを配索するワイヤハーネスプロテクタに関し、特に、環境対応策として、構造物上のワイヤハーネスの分別回収のための解体作業を容易にするための改良に関する。
近年、廃棄物中の資源のリサイクル化等により環境への負荷を軽減する環境対応策の一つとして、使用済み製品の廃棄時に各種の部品の分別回収のための解体作業を容易にする工夫等が要求されている。
このような分別回収を容易にするワイヤハーネスプロテクタの一例として、図11に示すように、底板101と、両側板102とを断面視コ字に形成し、両側板102の間に仕切板103を設けたプロテクタ本体104をもち、このプロテクタ本体104の内部にワイヤハーネスWを収容したワイヤハーネスプロテクタ100がある(例えば、特許文献1参照)。
上記特許文献1に開示されたワイヤハーネスプロテクタ100では、プロテクタ本体104の両側板102に複数の係合部105がそれぞれ設けられており、これら係合部105に、カバー106に設けた複数の係止突起107をそれぞれ係止されることで、ワイヤハーネスWを収容したプロテクタ本体104の開口部をカバー106で覆う。
そして、ワイヤハーネスプロテクタ100では、プロテクタ本体104の両側板102にそれぞれ設けられている複数のブラケット108を介して車両のボディパネル等の構造物にボルト止めすることで、ワイヤハーネスWを構造物上に配索するようにしている。
また、このような分別回収を容易にするワイヤハーネスプロテクタの他の一例として、図12、図13に示すように、ウェルドライン201を破断させながらワイヤハーネスWを引き出すようにしたワイヤハーネスプロテクタ200がある(例えば、特許文献2参照)。
上記特許文献2に開示されたワイヤハーネスプロテクタ200では、ワイヤハーネスWを収容する本体202の一端から他端までの構造物取付側にウェルドライン201が設けられており、本体202に装着されたクリップ203が構造物Bに嵌め込まれることで、ワイヤハーネスWが構造物B上に配索される。
分別回収のための解体時に、ワイヤハーネスWを構造物Bから剥すに際し、ワイヤハーネスWに専用の治具を引っ掛けてワイヤハーネスWを図12中の左方向に向けて引っ張ることで、ワイヤハーネスWとともにワイヤハーネスプロテクタ200が構造物Bから分離される。
そして、本体202からクリップ203を抜き出して、ワイヤハーネスプロテクタ200をひっくり返しにしてウェルドライン201を上面に向けてから、ワイヤハーネスプロテクタ200を一方の手で押さえ、他方の手でウェルドライン201を押すようにワイヤハーネスWを引っ張り上げる。
すると、ウェルドライン201の一端に荷重がかかり、ワイヤハーネスWの引き上げに伴ってウェルドライン201が一端から他端に向けて連続的に破断されていくことで、ワイヤハーネスWがワイヤハーネスプロテクタ200から分離される。
ワイヤハーネスWがワイヤハーネスプロテクタ200から分離されることで、銅線等を含むワイヤハーネスWと、樹脂材料からなるワイヤハーネスプロテクタ200と、が分別される。
ところが、上記特許文献1に開示されたワイヤハーネスプロテクタ200では、分別のための解体時に、ボルト止めされているプロテクタ本体104のブラケット108を構造物から外すのに、ボルトを緩めて取り外さなければない。そのため、複数のブラケット108にそれぞれ挿通されている複数のボルトをそれぞれ緩めて取り外す作業が面倒であって大きな労力を伴うとともに、取り外された複数のボルトを、金属製部品として集めなければならないので、作業性が良好とは言えない。
また、上記特許文献1に開示されたワイヤハーネスプロテクタ200では、同じく分別のための解体時に、カバー106の複数の係止突起107をプロテクタ本体104の複数の係合部105から外さなければならず、この作業に専用の治具が必要であるために、作業性が良好とは言えない。
一方、上記特許文献2に開示されたワイヤハーネスプロテクタ200では、ワイヤハーネスWを収容している本体202が、例えば、踏みつけられた際に、本体202を通じてワイヤハーネスWが損傷を受けるおそれがある。
また、上記特許文献2に開示されたワイヤハーネスプロテクタ200では、分別のための解体時に、本体202に挿通されているクリップ203を本体202から分離させるに際し、専用の治具によりクリップ203を本体202から抜き出すか、或いは、カッター等でクリップ203を切断する等しなければならない。その場合、ワイヤハーネスWが長尺であると、クリップ203を本体202から抜き出す作業が面倒であり、カッター等で切断する作業とともに、解体作業を簡単に行えないおそれがある。
また、上記特許文献2に開示されたワイヤハーネスプロテクタ200では、同じく分別のための解体時に、構造物B側に配置されているウェルドライン201がワイヤハーネスWの引き上げ方向に向くように、ワイヤハーネスプロテクタ200をひっくり返さなければならないので、その作業をし難い。
また、上記特許文献2に開示されたワイヤハーネスプロテクタ200では、同じく分別のための解体時に、ウェルドライン201を目印にしてワイヤハーネスWを引き上げるために、作業者がウェルドライン201を探さなければならない。そのため、作業者に熟練を要することになって、経験の浅い作業者では、作業が容易でない。
また、上記特許文献2に開示されたワイヤハーネスプロテクタ200では、ワイヤハーネスWの位置決めをするために、ワイヤハーネスプロテクタ200の端部をワイヤハーネスWにテープ巻きしている場合、分別のための解体時に、カッター等で、そのテープ巻きを破断しなければならない。そのため、作業性が良好とは言えない。
さらに、上記特許文献2に開示されたワイヤハーネスプロテクタ200では、同じく分別のための解体時に、ウェルドライン201を介してワイヤハーネスWを引き上げたワイヤハーネスプロテクタ200が、構造物側に残ってしまい、樹脂製のワイヤハーネスプロテクタ200を金属製の構造物から分別し難い。
本発明の目的は、上記課題を解消することに係り、剛性面および強度面に優れるとともにワイヤハーネスを構造物から取り外す作業を簡単にすることで分別回収のための解体作業性を良好にし、且つ効率化することができる環境性能に優れるワイヤハーネスプロテクタを提供することにある。
本発明の上記目的は、下記構成により達成される。
(1) ワイヤハーネスをその延長方向に沿って収容するためのワイヤハーネス収容部として中空部を備えた中空筒状のプロテクタ本体と、
係合レールが形成されたかんぬき部材と、
レール溝が形成された取付部材と、
を備え、
構造物に取り付けられた前記取付部材のレール溝に、前記プロテクタ本体に取り付けられた前記かんぬき部材の係合レールがスライド係合し、これにより前記構造物に取り付けられるワイヤハーネスプロテクタであって、
前記プロテクタ本体に形成され、該プロテクタ本体の前記延長方向に延長する割れ目部の所から観音開き状に開閉可能である一対の扉体と、
前記かんぬき部材に形成され、前記一対の扉体の前記割れ目側の自由端部それぞれを自身の両側部で保持して前記扉体の閉状態を維持する扉体保持部と、
前記扉体及び前記かんぬき部材の双方の前記延長方向の一端部に互いに係合するように設けられ、前記かんぬき部材の扉体保持部による前記扉体の保持時に前記プロテクタ本体に対する前記かんぬき部材の前記延長方向の位置を固定するロック機構と、
を備え、
前記ワイヤハーネスが前記プロテクタ本体のワイヤハーネス収容部に収容され、前記扉体保持部が前記扉体の閉状態を維持するように前記かんぬき部材が前記プロテクタ本体に取り付けられ、そして前記割れ目部と略平行に延長する前記かんぬき部材の係合レールが前記取付部材のレール溝に挿入され支持されることで前記ワイヤハーネスが前記構造物上に配索され、この状態で、前記かんぬき部材の前記一端部を前記構造物と反対側に引き上げることで、前記ロック機構の係合が解除されて前記かんぬき部材が前記プロテクタ本体から離脱可能となり、前記かんぬき部材を前記レール溝に沿って移動させて前記係合レールを前記レール溝から離脱させるとともに前記かんぬき部材を前記プロテクタ本体から離脱することにより、前記プロテクタ本体が前記構造物から離脱されることを特徴とするワイヤハーネスプロテクタ。
(1) ワイヤハーネスをその延長方向に沿って収容するためのワイヤハーネス収容部として中空部を備えた中空筒状のプロテクタ本体と、
係合レールが形成されたかんぬき部材と、
レール溝が形成された取付部材と、
を備え、
構造物に取り付けられた前記取付部材のレール溝に、前記プロテクタ本体に取り付けられた前記かんぬき部材の係合レールがスライド係合し、これにより前記構造物に取り付けられるワイヤハーネスプロテクタであって、
前記プロテクタ本体に形成され、該プロテクタ本体の前記延長方向に延長する割れ目部の所から観音開き状に開閉可能である一対の扉体と、
前記かんぬき部材に形成され、前記一対の扉体の前記割れ目側の自由端部それぞれを自身の両側部で保持して前記扉体の閉状態を維持する扉体保持部と、
前記扉体及び前記かんぬき部材の双方の前記延長方向の一端部に互いに係合するように設けられ、前記かんぬき部材の扉体保持部による前記扉体の保持時に前記プロテクタ本体に対する前記かんぬき部材の前記延長方向の位置を固定するロック機構と、
を備え、
前記ワイヤハーネスが前記プロテクタ本体のワイヤハーネス収容部に収容され、前記扉体保持部が前記扉体の閉状態を維持するように前記かんぬき部材が前記プロテクタ本体に取り付けられ、そして前記割れ目部と略平行に延長する前記かんぬき部材の係合レールが前記取付部材のレール溝に挿入され支持されることで前記ワイヤハーネスが前記構造物上に配索され、この状態で、前記かんぬき部材の前記一端部を前記構造物と反対側に引き上げることで、前記ロック機構の係合が解除されて前記かんぬき部材が前記プロテクタ本体から離脱可能となり、前記かんぬき部材を前記レール溝に沿って移動させて前記係合レールを前記レール溝から離脱させるとともに前記かんぬき部材を前記プロテクタ本体から離脱することにより、前記プロテクタ本体が前記構造物から離脱されることを特徴とするワイヤハーネスプロテクタ。
(2) 前記ロック機構が、
前記扉体に形成された係止穴と、
前記かんぬき部材が前記プロテクタ本体に装着された際に当該係止穴に係止される前記かんぬき部材の係止突起と、
前記かんぬき部材の一端部に形成された、前記かんぬき部材を構造物と反対側に引き上げて当該プロテクタ本体から引き出すためのレバーと、
を備えていることを特徴とする前記(1)記載のワイヤハーネスプロテクタ。
前記扉体に形成された係止穴と、
前記かんぬき部材が前記プロテクタ本体に装着された際に当該係止穴に係止される前記かんぬき部材の係止突起と、
前記かんぬき部材の一端部に形成された、前記かんぬき部材を構造物と反対側に引き上げて当該プロテクタ本体から引き出すためのレバーと、
を備えていることを特徴とする前記(1)記載のワイヤハーネスプロテクタ。
(3) 前記プロテクタ本体の前記構造物と反対側の部分には、ワイヤハーネス位置決め孔が設けられており、前記ワイヤハーネスには、当該ワイヤハーネス位置決め孔に挿入される突起を有する結束バンドが結束されていることを特徴とする前記(1)または(2)記載のワイヤハーネスプロテクタ。
(4) 前記かんぬき部材と前記プロテクタ本体とが、異なる色を有しており、前記かんぬき部材が、解体に際して専用の治具が不要であることを示す色を有していることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項記載のワイヤハーネスプロテクタ。
前記(1)の構成によれば、プロテクタ本体が筒形状であるので、踏みつけ等の外力に耐える剛性および強度を得ることができる。また、ロック機構によるロックを解除してかんぬき部材をプロテクタ本体から引き出してから、ワイヤハーネスを反構造物側に引き上げることで、プロテクタ本体がワイヤハーネスとともに引き上げられる。これにより、分別のための解体時に、ワイヤハーネスを引き上げるだけで、ワイヤハーネスを構造物から簡単に分離させることができ、作業性を良好にして効率化を図ることができる。
上記(2)の構成によれば、引き上げ用のレバーを構造物と反対側に引き上げてかんぬき部材をプロテクタ本体から引き出すだけで、プロテクタ本体に位置決めされているかんぬき部材において、プロテクタ本体の係止穴からかんぬき部材の係止突起を係止解除させて極めて簡単に離脱させることができる。
上記(3)の構成によれば、結束バンドの突起をプロテクタ本体のワイヤハーネス位置決め孔に挿入させておけば、配索時にワイヤハーネスの位置決めが図られ、ワイヤハーネスが構造物と反対側に引き上げられる際には、ワイヤハーネスとプロテクタ本体とをいっしょに引き上げることができる。
上記(4)の構成によれば、かんぬき部材がプロテクタ本体とは異なる色に着色されていることで、かんぬき部材が、専用の治具を用いずに解体作業を行えることを解体作業者に表示して、解体作業の効率を向上させることができる。
本発明に係るワイヤハーネスプロテクタでは、プロテクタ本体が筒形状をなすことで、踏みつけ等の外力に耐える剛性および強度を得ることができる。
そして、構造物上に配索されているワイヤハーネスを構造物から取り外す際に、ワイヤハーネスを引き上げるだけで、プロテクタ本体がワイヤハーネスといっしょに引き上げられて、ワイヤハーネスを構造物から取り外すことができる。
即ち、ワイヤハーネスを構造物から取り外す際に、ワイヤハーネスを引き出すための専用の治具や、クリップおよびテープ巻きを切断するためのカッター等を必要とせずに、極めて簡単にワイヤハーネスを構造物から取り外すことができる。
従って、剛性面および強度面を強化することができるとともに、ワイヤハーネスが配索されている構造物を廃棄する際における、ワイヤハーネスの分別回収のための解体作業を容易に且つ効率化することができ、廃棄物中の資源のリサイクル化等の環境対応に適したワイヤハーネスの分離・分別回収を容易にすることができる。
以下、本発明に係るワイヤハーネスプロテクタの好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1〜図10は本発明に係るワイヤハーネスプロテクタの一実施形態を示すもので、図1は本発明に係るワイヤハーネスプロテクタの一実施形態に適用される扉体が閉じられているプロテクタ本体の前方斜め上方から視た外観斜視図、図2は図1に示した扉体が開いているプロテクタ本体の前方斜め上方から視た外観斜視図、図3は本発明に係るワイヤハーネスプロテクタの一実施形態に適用されるかんぬき部材の前方斜め上方から視た外観斜視図、図4は本発明に係るワイヤハーネスプロテクタの組立を説明する各部材の前方斜め上方から視た分解斜視図、図5は図4に示したワイヤハーネスプロテクタの組立後の前方斜め上方から視た外観斜視図である。
また、図6は図5に示したワイヤハーネスプロテクタにおけるロック機構のロック状態を説明するロック機構周りの縦断面図、図7は図5に示したワイヤハーネスプロテクタの構造物への組付け前の前方斜め上方から視た外観斜視図、図8は図6に示したワイヤハーネスプロテクタの構造物への組付け後の前方斜め上方から視た外観斜視図、図9は図8に示したワイヤハーネスプロテクタにおけるロック機構のアンロック状態を説明するロック機構周りの縦断面図、図10は図8に示したワイヤハーネスプロテクタの構造物からの離脱動作を説明する前方斜め上方から視た外観斜視図である。
この一実施形態のワイヤハーネスプロテクタ10は、ワイヤハーネスWを収容するプロテクタ本体11と、このプロテクタ本体11に装着されるかんぬき部材12と、ワイヤハーネスWに取り付けられる結束バンド13と、プロテクタ本体11及びかんぬき部材12を車両のボディパネル等の構造物Bに固定するための取付部材60と、を備え、ワイヤハーネスWを構造物Bに固定するものである。なお、取付部材60は予め構造物Bに固定されたり、構造物と一体化されている。
図1に示すように、プロテクタ本体11は、比較的硬い樹脂材等の高分子材料を用いて断面視箱形の角筒状に形成されて、例えば、灰色に着色されており、図1中の下方である構造物B側に一対の扉体14,15を観音開き状に開閉自在に有する。このプロテクタ本体11は、内側にワイヤハーネス収容部16を有する。
このプロテクタ本体11は、天板17と、一対の側板18,19を有し、両側板18,19の構造物B側の下端部に、一対の扉体14,15がヒンジ部20,21を介して接続されている。一対の扉体14,15の間には、かんぬき部材12が装着されるように割れ目部22が空けられている。
また、プロテクタ本体11は、天板17のほぼ中央部に、丸孔形状のワイヤハーネス位置決め孔23を有する。
そして、プロテクタ本体11は、一対の扉体14,15のうちの図1中の左方側に配置されている一方の扉体14の先端部寄りに、ロック機構を構成する係止穴24が形成されている。係止穴24は、一方の扉体14の先端部に向けて深くなるように傾斜している。
図2に示すように、プロテクタ本体11は、一対の扉体14,15に拘束がないと、一対の扉体14,15が、それらの自重により構造物B側にそれぞれ開放されるようになっている。
図3に示すように、かんぬき部材12は、プロテクタ本体11と同様に、比較的硬い樹脂材等の高分子材料を用いて断面視略H字形に形成されて、例えば、黄色に着色されている。
かんぬき部材12は、上下に配置されている一対の支持板25,26と、これら支持板25,26を中央部で連結している連結板27と、下側の支持板26から構造物B側に突出している係合レール28と、ロック機構を構成する係止突起29と、ロック機構を構成する引き上げ用のレバー30と、を備える。そして、一対の支持板25,26と、連結板27とで扉体保持部35を構成している。
一対の支持板25,26は、予め定められた厚さ寸法を有して、プロテクタ本体11の長さ寸法と同等の長さ寸法をそれぞれ有する。
また、一対の支持板25,26のうちの構造物B側に配置されている支持板26の先端部には、構造物B側に当接される当接板31が構造物B側にわずかに突出して形成されている。
連結板27は、一対の支持板25,26の中央部において、一対の支持板25,26と同様にプロテクタ本体11の長さ方向に連続している。
この連結板27は、プロテクタ本体11の一対の扉体14,15の厚さ寸法よりもわずかに大きい高さ寸法を有するために、一対の支持板25,26の間隔を、それぞれの扉体14,15が挿入できるように定めている。
係合レール28は、下側の他方の支持板26の中央部において、構造物B側に逆T字形状に突出しており、一対の支持板25,26と同様の長さ寸法を有する。
また、係合レール28は、構造物B側の下面に、複数の凸部32が長さ方向に等間隔で、構造物Bに向けて突出形成されている。
係止突起29は、一対の支持板25,26のうちの構造物Bと反対側に配置されている一方の支持板25の先端部寄りにおいて、支持板25の先端部に行くに従って、構造物B側に突出するように傾斜して形成されている。
レバー30は、一対の支持板25,26のうちの構造物Bと反対側に配置されている一方の支持板25の、係止突起29と同列となる端部から略C字形状をなして突出形成されている。
このレバー30は、構造物Bと反対側に引き上げられることで、一方の支持板25を弾性変形させて、係止突起29を構造物Bと反対側に変位させる機能を有する。
図4に示すように、結束バンド13は、ワイヤハーネスWを束ねて取り付けられており、その上部に、丸い軸形状の突起33を突出して有する。
突起33は、プロテクタ本体11の天板17のワイヤハーネス位置決め孔23に挿入されることで、プロテクタ本体11に対してワイヤハーネスWを位置決めする機能を有する。なお、突起33は、丸い軸形状に代えて、半球形状や三角錐或いは四角錐等の突出形状を適用しても良い。
図4に示す組立にあたり、ワイヤハーネスWの上方から、扉体14,15が開かれているプロテクタ本体11が進行されていき、プロテクタ本体11のワイヤハーネス収容部16にワイヤハーネスWが収まったところで、扉体14,15が閉じられる。
図5に示すように、閉じられている扉体14,15の割れ目部22に、プロテクタ本体11の一端部側からかんぬき部材12の連結板27を嵌め込みながら、かんぬき部材12の支持板25,26を扉体14,15にそれぞれ外装させて、かんぬき部材12をプロテクタ本体11の後方に向けて進行させる。
図6に示すように、かんぬき部材12のプロテクタ本体11への進行に伴い、かんぬき部材12の一方の支持板25における係止突起29が、一方の扉体14の端部を乗り越えて移動し係止穴24に係止される。これにより、かんぬき部材12を介して閉じられている扉体14,15が閉状態に保持されて、かんぬき部材12がプロテクタ本体11に装着される。
かんぬき部材12がプロテクタ本体11に装着されてから、ワイヤハーネスWを、その軸方向に前後させたり、横方向に移動させたりして、ワイヤハーネスWの弛みや余長を無くした後に、結束バンド13の突起33がプロテクタ本体11のワイヤハーネス位置決め孔23に挿入されることで、ワイヤハーネスWがプロテクタ本体11の所定位置に位置決めされる。
このとき、レバー30は、ワイヤハーネスWを保持していてプロテクタ本体11とかんぬき部材13との組体50の先端部から突出して外部に露出している。
図7に示すように、組体50は、構造物B側に配置されているレール部材61に組み付けられる。レール部材61は、組体50と同様の長さ寸法を有して、係合レール28を抜け止めして支持するための逆T字形状のレール溝62と、レール溝62の両側部に形成されていてかんぬき部材12の構造物B側の支持板26を載置するための溝部63と、係合レール28に突出形成されている凸部32を嵌め込むための凹部64と、を有する。
図8に示すように、組体50は、かんぬき部材12の係合レール28が、レール部材61の側部からレール溝62に挿入されることで、係合レール28の下面の凸部32がレール溝62の凹部64に係合される。
同時的に、かんぬき部材12の他方の支持板26の当接板31がレール部材61の端面65に当接するために、組体50は、レール部材61に位置決めされて、構造物B上で移動不能にして構造物Bと反対側に抜け止めされて構造物B側に固定される。
このとき、組体50は、プロテクタ本体11が角筒形状をなすために、踏みつけ等の外力に耐える剛性および強度を有して、万が一に、踏みつけられたとしても、ワイヤハーネスWに損傷を与えないようにする。
図9に示すように、ワイヤハーネスWが配索されている構造物Bを廃棄する必要が生じた際に、まず、レバー30が、構造物Bとは反対側に引き上げられる。すると、かんぬき部材12の一方の支持板25における係止突起29が、一方の扉体14の係止穴24から係止解除される。そして、引き続きレバー30を構造物Bに沿って引っ張ることにより、係合レール28の凸部32がレール溝62の凹部64から外れる。
このとき、レバー30が一体に成形されているかんぬき部材12は例えば黄色に着色されており、これとは異なり、プロテクタ本体11が例えば灰色に着色されていることで、黄色に着色されているかんぬき部材12が、専用の治具を用いずに解体作業を行えることを解体作業者に表示することができる。すなわち、例えば「黄色に着色された部材は、専用の治具を用いずに解体作業を行える」と予め設定しておくことにより、作業者は解体に際して専用の治具が必用か否かを容易に認識することができる。
図10に示すように、レバー30の操作によりかんぬき部材12が構造物Bに沿って引かれることで、係合レール28がレール部材61のレール溝62に支持されながら、かんぬき部材12が構造物Bに沿って引き出される。これにより、かんぬき部材12が両扉体14,15から外れて両扉体14、15の開放を許容する。
次に、ワイヤハーネスWが構造物Bと反対側に向けて引き上げられる。すると、結束バンド13の突部33がワイヤハーネス位置決め孔23に挿入されているプロテクタ本体11が、ワイヤハーネスWといっしょに引き上げられる。
これにより、銅線等を含むワイヤハーネスWと、樹脂製のプロテクタ本体11とが、金属製の構造物Bから分離されて分別がなされる。
このように、ワイヤハーネスプロテクタ10は、ワイヤハーネスWが配索されている構造物Bを廃棄する際の分別作業において、レバー30を構造物Bに沿って引く動作と、ワイヤハーネスWを構造物Bと反対側に引き上げる動作とにより、構造物Bから、ワイヤハーネスWとプロテクタ本体11とをいっしょに分離することができる。
このとき、解体作業者は、ワイヤハーネスを引き出すための専用の治具や、クリップおよびテープ巻きを切断するためのカッター等を用いずに、ワイヤハーネスWを引き上げるだけの単純作業を行うこととなる。
以上説明したように、ワイヤハーネスプロテクタ10によれば、プロテクタ本体11が角筒形状であることで、踏みつけ等の外力に耐える剛性および強度を得ることができる。
そして、構造物B上に配索されているワイヤハーネスWを構造物から取り外す際に、レバー30を引く動作と、ワイヤハーネスWを構造物Bと反対側に引き上げる動作とにより、ワイヤハーネスWをプロテクタ本体11とともに引き上げて、ワイヤハーネスWを構造物Bから取り外すことができる。
即ち、ワイヤハーネスWを構造物Bから取り外す際に、ワイヤハーネスWを引き出すための専用の治具や、クリップおよびテープ巻きを切断するためのカッター等を必要とせずに、極めて簡単にワイヤハーネスWを構造物Bから取り外すことができる。
従って、剛性面および強度面を強化することができるとともに、ワイヤハーネスWが配索されている構造物Bを廃棄する際における、ワイヤハーネスWの分別回収のための解体作業を容易に且つ効率化することができ、廃棄物中の資源のリサイクル化等の環境対応に適したワイヤハーネスWの分離・分別回収を容易にすることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良等が自在である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置場所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
例えば、レバーの形状は、図示したC字形状に代えて、T字形状等、引く動作のし易い形状を適宜選択設定することができる。
また、扉体に形成される係止穴を半球形状の凹部とし、かんぬき部材の一方の支持板に形成される係止突起を同じく半球形状の凸部としても良い。
さらに、例えば、かんぬき部材が再生不能な樹脂材料を用いていて、これに反して、プロテクタ本体が再生可能な樹脂材料を用いている場合、それぞれの着色が異なることで、廃棄する部品と、再生する部品とを、目視で確認することができるので、解体作業の分別工程における作業性をさらに向上させることができる。
10 ワイヤハーネスプロテクタ
11 プロテクタ本体
12 かんぬき部材
13 結束バンド
14 扉体
15 扉体
16 ワイヤハーネス収容部
23 ワイヤハーネス位置決め孔
24 係止穴(ロック機構)
28 係合レール
29 係止突起(ロック機構)
30 レバー(ロック機構)
33 突起
35 扉体保持部
60 取付部材
62 レール溝
B 構造物
W ワイヤハーネス
11 プロテクタ本体
12 かんぬき部材
13 結束バンド
14 扉体
15 扉体
16 ワイヤハーネス収容部
23 ワイヤハーネス位置決め孔
24 係止穴(ロック機構)
28 係合レール
29 係止突起(ロック機構)
30 レバー(ロック機構)
33 突起
35 扉体保持部
60 取付部材
62 レール溝
B 構造物
W ワイヤハーネス
Claims (4)
- ワイヤハーネスをその延長方向に沿って収容するためのワイヤハーネス収容部として中空部を備えた中空筒状のプロテクタ本体と、
係合レールが形成されたかんぬき部材と、
レール溝が形成された取付部材と、
を備え、
構造物に取り付けられた前記取付部材のレール溝に、前記プロテクタ本体に取り付けられた前記かんぬき部材の係合レールがスライド係合し、これにより前記構造物に取り付けられるワイヤハーネスプロテクタであって、
前記プロテクタ本体に形成され、該プロテクタ本体の前記延長方向に延長する割れ目部の所から観音開き状に開閉可能である一対の扉体と、
前記かんぬき部材に形成され、前記一対の扉体の前記割れ目側の自由端部それぞれを自身の両側部で保持して前記扉体の閉状態を維持する扉体保持部と、
前記扉体及び前記かんぬき部材の双方の前記延長方向の一端部に互いに係合するように設けられ、前記かんぬき部材の扉体保持部による前記扉体の保持時に前記プロテクタ本体に対する前記かんぬき部材の前記延長方向の位置を固定するロック機構と、
を備え、
前記ワイヤハーネスが前記プロテクタ本体のワイヤハーネス収容部に収容され、前記扉体保持部が前記扉体の閉状態を維持するように前記かんぬき部材が前記プロテクタ本体に取り付けられ、そして前記割れ目部と略平行に延長する前記かんぬき部材の係合レールが前記取付部材のレール溝に挿入され支持されることで前記ワイヤハーネスが前記構造物上に配索され、この状態で、前記かんぬき部材の前記一端部を前記構造物と反対側に引き上げることで、前記ロック機構の係合が解除されて前記かんぬき部材が前記プロテクタ本体から離脱可能となり、前記かんぬき部材を前記レール溝に沿って移動させて前記係合レールを前記レール溝から離脱させるとともに前記かんぬき部材を前記プロテクタ本体から離脱することにより、前記プロテクタ本体が前記構造物から離脱されることを特徴とするワイヤハーネスプロテクタ。 - 前記ロック機構が、
前記扉体に形成された係止穴と、
前記かんぬき部材が前記プロテクタ本体に装着された際に当該係止穴に係止される前記かんぬき部材の係止突起と、
前記かんぬき部材の一端部に形成された、前記かんぬき部材を構造物と反対側に引き上げて当該プロテクタ本体から引き出すためのレバーと、
を備えていることを特徴とする請求項1記載のワイヤハーネスプロテクタ。 - 前記プロテクタ本体の前記構造物と反対側の部分には、ワイヤハーネス位置決め孔が設けられており、前記ワイヤハーネスには、当該ワイヤハーネス位置決め孔に挿入される突起を有する結束バンドが結束されていることを特徴とする請求項1または2記載のワイヤハーネスプロテクタ。
- 前記かんぬき部材と前記プロテクタ本体とが、異なる色を有しており、前記かんぬき部材が、解体に際して専用の治具が不要であることを示す色を有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のワイヤハーネスプロテクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008069931A JP2009225626A (ja) | 2008-03-18 | 2008-03-18 | ワイヤハーネスプロテクタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008069931A JP2009225626A (ja) | 2008-03-18 | 2008-03-18 | ワイヤハーネスプロテクタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009225626A true JP2009225626A (ja) | 2009-10-01 |
Family
ID=41241807
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2008069931A Pending JP2009225626A (ja) | 2008-03-18 | 2008-03-18 | ワイヤハーネスプロテクタ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2009225626A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013143832A (ja) * | 2012-01-11 | 2013-07-22 | Yazaki Corp | アダプタ取付構造 |
-
2008
- 2008-03-18 JP JP2008069931A patent/JP2009225626A/ja active Pending
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JP2013143832A (ja) * | 2012-01-11 | 2013-07-22 | Yazaki Corp | アダプタ取付構造 |
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