JP2009223938A - 光ピックアップおよびこれを用いる光情報処理装置 - Google Patents

光ピックアップおよびこれを用いる光情報処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】光源への戻り光の入射を減らし、入射光量を最小にする機能を併有し、効率的で低アスペクト比の光学素子を得る。
【解決手段】DVD用光源11、CD用光源12からS偏光の光が偏光フィルタ1に入射する。偏光フィルタ1ではS偏光は不感帯透過し、P偏光は回折するため、偏光フィルタ1を素通りした光は、回折素子2で回折され3ビームとなり、偏光ビームスプリッタ3で反射し、コリメートレンズ4を経て1/4波長板5で円偏光に変換後、対物レンズ6に入射し光記録媒体7に集光する。光記録媒体7から反射の3ビームは、対物レンズ6に入射、1/4波長板5でP偏光の直線偏光に変換。P偏光の光の多くは偏光ビームスプリッタ3を透過し、検出レンズ8を経て受光素子9に入射するが、わずかな光が戻り光として光源側に向かい、回折素子2で3ビームに分光、偏光フィルタ1でP偏光のため回折されるため、光源への入射を減らし光学特性を安定化する。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学素子を備えた光ピックアップに係り、特に、光源からの出射光を適切に出射させるのに好適な光ピックアップおよびこれを用いる光情報処理装置に関するものである。
従来から採用されている光ピックアップの構成の一例を図14に示す。図14に示すように、光源20から出射されたコヒーレントな光である出射光は、直線偏光として出射され、往路光として、光学的に情報を扱う光記録媒体7に向かって進行することになる。光源20に対して往路光の出射側の位置には、偏光性回折素子22が配置されており、この偏光性回折素子22には、往路光が入射するようになっている。
また図15(a),(b)は、図14の偏光性回折素子22の一例を示したものである(例えば、特許文献1の段落0018、0019および図3参照)。ここで、偏光性回折素子22は、第1透光性平面基板23の光源側の表面と反対側の表面に格子状の複屈折材料24を複数配置した偏光性回折構造25と、第2透光性平面基板26の光源側の表面と反対側の表面に回折格子27を配設した3ビーム用回折構造28とを、透光性接着剤29によって、第1透光性平面基板23が光源20側となるように貼り合わせることによって構成されている。
偏光性回折構造25は、複屈折性を有する光学結晶や高分子液晶等の複屈折材料24が、周期性の凹凸構造を形成するように複数備えられたものである。ここで、複屈折材料24は、光源20から出射された所定の直線偏光の光に対しては透光性接着剤29と同じ屈折率となり、前記所定の直線偏光とは偏光方向が直交する直線偏光に対しては透光性接着剤29とは異なる屈折率となる複屈折材料が選ばれる。
図15(a)に示す偏光性回折素子22に入射した往路光は、まず、第1透光性平面基板23に入射した後、偏光性回折素子22における偏光性回折構造25に入射するようになっている。
偏光性回折構造25は、光源20側から入射した往路光としてのTM偏光(磁場の振動方向が偏光性回折構造25の格子溝の長手方向に平行な光)に対しては、複屈折材料24と透光性接着剤29の屈折率がほぼ同様となることで等方性の屈折層として作用し、TM偏光をそのまま透過させる。
すなわち、図15(a)に示す偏光性回折構造25は、光源20側から入射したTM偏光を回折させずにそのまま素通りさせるようになっている。偏光性回折構造25を透過したTM偏光は、第2透光性平面基板26に入射した後、偏光性回折素子22における3ビーム用回折構造28に入射するようになっている。
また、図14に示すように光ピックアップには、偏光プリズム30が配置されており、偏光性回折素子22側から入射した光ビームを、光記録媒体7側へ反射させるようになっている。
さらに、光記録媒体7の記録面によって反射された光ビームは、復路光として、往路光とは逆方向に進行することになる。対物レンズ6から出射された復路ビームは、1/4波長板5に入射し、この1/4波長板5によって往路ビームとは偏光方向(電場および磁場の振動方向)が90°回転された直線偏光に変換されてコリメートレンズ4側に出射されるようになっている。
そして偏光プリズム30に入射し、後述する受光素子9へ透過される。このとき、偏光プリズム30では、復路ビームの例えば、約95%が透過され、残りの約5%が光源20側に反射される。
この偏光プリズム20によって反射された復路光としての復路ビーム(以下、戻り光という)は、光源20に向かって戻り、偏光性回折素子22に入射するようになっている。
ここで、戻り光の偏光方向は、往路光の偏光方向に対して直交(90°回転)しており、このような戻り光に対して、偏光性回折素子22における偏光性回折構造25は、複屈折材料24と透光性接着剤29との屈折率差による位相差を生じさせる。このことによって、回折格子として作用するようになっている。
すなわち、図15(b)に示すように、偏光性回折構造25は、戻り光(TE偏光)を回折させることによって、±1次光以上の高次光を発生させ、0次光を減少させるようになっている。
これによって、戻り光が光源20に入射することを軽減することができ、この結果、光源20を正常に動作させて光記録媒体7に対する情報の書き込みや読み取りを適正に行うことができるようになっている。例えば、光源20として高出力のレーザ光源を用いる場合には、レーザ光を安定的に発振させることができる。
一方、特許文献1の課題として、透光性接着剤29を用いて貼り合わせた構造を有しているため、複数部材の選定や製造が非常に困難で、かつ実用性に欠けるといった問題点などを有し、これを克服したものとして、特許文献2がある。
図16に特許文献2の光ピックアップの構成図を示す。図14の光ピックアップの偏光性回折素子22の代わりに光学素子32を備えてなる。
光学素子32は、透光性基板33の光源20側の表面に、回折構造34を有している。この回折構造34は、透光性基板33を形成する樹脂材料と同一の樹脂材料によって、透光性基板33と一体として形成されている。
この回折構造34は、透光性基板33の光源20側の表面に、複数の格子状の凸部35が図17(a),(b)における横方向である幅方向に等間隔に整列された回折格子と、この回折格子における互いに隣位する凸部35同士の間に存在する格子溝37の位置に、それぞれ成形された微細周期構造体としての複数の微細構造体38とを有している。
微細構造体38の構造パラメータを調整することにより、このような回折構造34は、光源20から出射されて光記録媒体7に向かって進行する光源20からの出射光である往路光における直線偏光の段階の往路光である第1の直線偏光(磁場の振動方向が格子溝37の長手方向と平行な光)に対しては、光源20側から入射したTM偏光を回折させずにそのまま透過(以下、素通りと称する)させる。
さらに、回折構造34は、光源20から出射された後に光記録媒体7によって反射された光である復路光における光源20に向かって進行する戻り光である第1の直線偏光と偏光方向が直交する第2の直線偏光(磁場の振動方向が格子溝37の長手方向と直交する光)に対しては、回折させて0次光以外の回折光を発生させ、0次光を最小化するための条件を示している。また、この条件は、戻り光であるTE偏光が、光源20に入射しないための条件と同様である。
特開2002−170272号公報 特開2006−318568号公報 特開2005−141849号公報
ところで、特許文献2には具体的な数値例が記載されている。そのうち、微細構造体38についてみてみると(例えば、特許文献2の段落0065、0076)、そのアスペクト比は30倍以上であり、加工が難しいことがわかる。また、このような高アスペクト比の場合、この光学素子32を光ピックアップに組付工程などにおいて破損せぬよう品質保証面を管理する必要が生じてくる。
さらに、以下のような課題もある。DVDとCDの光ディスクを1つの装置で再生できるようにした装置が知られている。この装置の場合、DVD用の光と、それとは波長の異なるCD用の光とをそれぞれ出射する光源が必要になる。この装置は、両者の兼用を達成するため、波長の異なる2つの光を同じ光路で照射する、いわゆるツインビーム方式の光源を用いる(例えば、特許文献3)。このツインレーザの前段に前記のような不要光除去手段を設けようとした場合、DVD,CDの2波長対応とする必要がある。特許文献2の光学素子32の微細構造体を、2波長対応の条件下で計算を行うと、さらに高アスペクト比を必要とする(なお、素子のアスペクト比については、実施形態にて詳述する)。
本発明は、前記従来技術の問題を解決することに指向するものであり、光源への戻り光の入射を減らし、入射光量を最小にする機能を併有する、効率的で簡便(低アスペクト比)な偏光光学素子を得ることができ、あわせて、コストを削減した実用性および量産性に優れた光学素子を備えた光ピックアップ、ならびに不要光の除去方法を提供すること、さらにツインビーム方式の光源を用いた場合においてもこの特性を確保することができる光ピックアップおよびこれを用いた光情報処理装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載した光ピックアップは、使用波長の異なる第1光記録媒体と第2光記録媒体(例えば、DVD系、CD系)に情報の記録もしくは再生もしくは消去を行うために用いられる光ピックアップにおいて、波長λ1の光を出射する第1光源(赤色波長帯域(λ=640〜670nm)の半導体レーザ)と、波長λ2(>λ1)の光を出射する第2光源(赤外波長帯域(λ=770〜800nm)の半導体レーザ)と、第1光源からの出射光と、第2光源からの出射光を光記録媒体のアクセス対象の記録面に集光させる集光手段と、集光手段と第1,第2光源の間の光路上に配置され、集光手段を介した戻り光を分岐する分岐光学素子と、分岐光学素子で分岐された戻り光を所定の受光位置で受光する受光手段と、第1,第2光源と分岐光学素子の間の光路上に配置された偏光光学素子とを備え、第1光源からの出射光の偏光方向が、第2光源からの出射光の偏光方向と同一の方向となるように配置されてなり、偏光光学素子は、波長λ2以上の周期をもち、1周期が、波長λ1以下の周期をもつ2種類のサブ波長凹凸構造が隣り合わせに直交するように形成されてなり、2種類のサブ波長凹凸構造の有効屈折率が、第1,第2光源からの出射光の偏光方向に対しては、同一となり、かつ第1,第2光源からの出射光の偏光方向とは直交する偏光方向に対しては、位相差がπとなるように2種類のサブ波長凹凸構造のフィリングファクタおよび溝深さが決定されることを特徴とする。
この構成によって、光源への戻り光の入射を減らし、入射光量を最小にする機能を併有する効率的で簡便(低アスペクト比)な偏光光学素子を得ることができ、あわせて、コストを削減できる実用性および量産性に優れた偏光光学素子を備えた光ピックアップ、ならびに不要光の除去方法を提供でき、また、波長の異なる2つの光源を備えたツインビーム方式の光源を用いた場合にもこの特性を確保することができる。
また、請求項2に記載した発明は、請求項1の光ピックアップにおいて、第1,第2光源からの出射光を略同一方向に揃えて出射するように、1つのパッケージに収められてなることを特徴とする。
この構成によって、2波長の光源を1つのパッケージに収めたツインレーザ方式を用いることで、部品点数削減による工数削減、低コスト化が図ることができる。
また、請求項3に記載した光ピックアップは、使用波長の異なる第1光記録媒体と第2光記録媒体に情報の記録もしくは再生もしくは消去を行うために用いられる光ピックアップにおいて、波長λの光を出射する光源と、光源からの出射光を光記録媒体のアクセス対象の記録面に集光させる集光手段と、集光手段と光源の間の光路上に配置され、集光手段を介した戻り光を分岐する分岐光学素子と、分岐光学素子で分岐された戻り光を所定の受光位置で受光する受光手段と、光源と分岐光学素子の間の光路上に配置された偏光光学素子とを備え、偏光光学素子は、波長λ以上の周期をもち、1周期が、波長λ以下の周期をもつ2種類のサブ波長凹凸構造が隣り合わせに直交するように形成されてなり、2種類のサブ波長凹凸構造の有効屈折率が、光源からの出射光の偏光方向に対しては、同一となり、かつ光源からの出射光の偏光方向とは直交する偏光方向に対しては、位相差がπとなるように2種類のサブ波長凹凸構造のフィリングファクタおよび溝深さが決定されることを特徴とする。
この構成によって、光源への戻り光の入射を減らし、入射光量を最小にする機能を併有する効率的で簡便(低アスペクト比)な偏光光学素子を得ることができ、あわせて、コストを削減することができる実用性および量産性に優れた偏光光学素子を備えた光ピックアップ、ならびに不要光の除去方法を提供できる。
また、請求項4に記載した光情報処理装置は、使用波長の異なる第1光記録媒体と第2光記録媒体の記録面に光を照射して情報の記録もしくは再生もしくは消去を行う光情報処理装置において、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光ピックアップを備えたことを特徴とする。
この構成によって、光源への戻り光の入射を減らし、入射光量を最小にする機能を併有する光ピックアップにより高汎用性、高信頼性を有する情報の記録または再生を行うことができる。
本発明によれば、光源への戻り光の入射を減らし、入射光量を最小にする機能を併有する効率的で簡便(低アスペクト比)な偏光光学素子を得ることができ、あわせて、コストを削減することができる実用性および量産性に優れた偏光光学素子を備えた光ピックアップ、ならびに不要光の除去方法を提供でき、また、波長の異なる2つの光源を備えたツインビーム方式の光源を用いた場合においてもこの特性を確保することができるという効果を奏する。
以下、図面を参照して本発明における実施の形態を詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1における光ピックアップの概略構成を示す図である。図1において、1は偏光光学素子である偏光フィルタ、2は3ビーム用の回折素子、3は偏光ビームスプリッタ、4はコリメートレンズ、5は1/4波長板、6は対物レンズ、7は光記録媒体、8は検出レンズ、9は受光素子、10は半導体レーザ、11はDVD用光源、12はCD用光源である。なお便宜上、紙面垂直方向の偏光方向をS偏光、紙面内での偏光方向をP偏光と呼ぶこととする。
偏光フィルタ1は、P偏光成分の光を回折し、S偏光成分の光を回折せずにそのまま透過させる。
3ビーム用の回折素子2は、3ビーム法やDPP方式などによりトラックエラー信号を検出するように、半導体レーザ10から出射される光を0次光(メイン光)および±1次光(サブ光)に分岐する。これにより光記録媒体7で反射された0次光の検出信号から再生信号を得、光記録媒体7で反射された0次光および±1次光の検出信号の演算によりトラックエラー信号を得ることができる。
偏光ビームスプリッタ3は、半導体レーザ10から出射された光を集束させて記録媒体、すなわち、光記録媒体7に光スポットとして結ばせる対物レンズ6へ向かう往路光と、光記録媒体7から反射した復路光を受光素子9に導くように進路を変えるための光路変換器であり、光学系での高効率要求を満足するように、入射光の進路を偏光によって変換するための偏光依存性光路変換器である。
コリメートレンズ4は、半導体レーザ10からの発散入射光を平行光に変換するとともに、光記録媒体7からの反射し受光素子9へ向かう復路光に対しては集光レンズとして作用する。
1/4波長板5は、光学系での高効率要求を満足するように、偏光ビームスプリッタ3と対物レンズ6の間に配置され、入射光の偏光を変化させる手段として使用する。
対物レンズ6は、例えば、DVD系光記録媒体、CD系光記録媒体のそれぞれに集光されるようなレンズであり、樹脂製の回折レンズである。レンズ表面に回折構造が形成されてなり、入射光の波長に応じて集光位置、開口数の切り替えが可能なレンズである。波長660nmの入射光束に対しては開口数:NAが0.65でDVD系光記録媒体に集光し、波長785nmの入射光束に対しては開口数:NAが0.50でCD系光記録媒体に集光する。
光記録媒体7は、CD系光記録媒体およびDVD系光記録媒体である。
検出レンズ8は、非点収差法によりフォーカスエラー信号を検出できるように非点収差を発生させる非点収差レンズである。
受光素子9は、光記録媒体7で反射された光を受光して情報信号および/または誤差信号を検出する。
半導体レーザ10は、波長660nm帯域の光を出射するレーザダイオードからなるDVD用光源11と、波長785nm帯域の光を出射するレーザダイオードからなるCD用光源12が共通パッケージに収納された2波長光源ユニットである。2波長光源(半導体レーザ10)としては、同一半導体基板上に2波長光源が形成されたモノリッシックタイプ、または個別チップを組み込んだハイブリットタイプを採用することができる。
また、本実施形態1においてはCD用光源から出射される光の偏光方向と、DVD用光源から出射される光の偏光方向は同一とする。
図1示す光ピックアップは、光記録媒体7としてCD系光記録媒体から情報を再生等するときは、CD用光源12から波長が785nmの光を出射する。偏光フィルタ1、回折素子2、偏光ビームスプリッタ3、コリメートレンズ4、1/4波長板5を介して対物レンズ6によって、CD系光記録媒体の記録面に光スポットとして収束し、CD系光記録媒体の記録面で反射した戻り光が、偏光ビームスプリッタ3を介して受光素子9に集光し、受光素子9で検出された信号によりCD系の情報再生が行われる。
これに対して、光記録媒体7としてDVD系光記録媒体から情報を再生等するときは、DVD用光源11から波長が660nmの光を出射する。同様に、偏光フィルタ1、回折素子2、偏光ビームスプリッタ3、コリメートレンズ4、1/4波長板5を介して対物レンズ6によって、DVD系光記録媒体の記録面に光スポットとして収束し、DVD系光記録媒体の記録面で反射した戻り光が、偏光ビームスプリッタ3を介して受光素子9に集光し、受光素子9で検出された信号によりDVD系の情報再生が行われる。
以下、光路の流れについて図1を参照しながらDVD系光路を用いて説明する。DVD系光記録媒体に対する情報の読み込み、書き込みを行うには、まず、DVD用光源11から、往路光として、紙面垂直方向であるS偏光を出射させると、このS偏光は、偏光フィルタ1に入射する。偏光フィルタ1はS偏光に対しては不感帯透過し、P偏光に対しては回折するような構造が形成されており、偏光フィルタ1に入射したS偏光成分の光は素通りする。
偏光フィルタ1を素通りしたS偏光成分の光は、3ビーム用の回折素子2に入射し回折される。これにより、往路光としてのDVD往路3ビームが発生して偏光ビームスプリッタ3に向かって出射される。S偏光成分に対しては反射する偏光ビームスプリッタ3において反射し、光路を90度変換する。続くコリメートレンズ4によって平行光に変換されて、1/4波長板5に入射し、この1/4波長板5によって直線偏光から円偏光に変換されて対物レンズ6側に出射される。対物レンズ6に入射し、この対物レンズ6によって(DVD系)光記録媒体7に集光される(往路)。
対物レンズ6から出射されたDVD往路3ビームは、光記録媒体7であるDVD系光記録媒体の記録面に入射して集光し、この記録面によって、入射方向と逆方向となる対物レンズ6側に、復路光としてのDVD復路3ビームとして反射する。これにより、DVD往路3ビームにおけるメインビームは、例えば記録面の情報を読み込んだり、記録面に情報を書き込んだりするようになっている。
また、DVD往路3ビームにおけるサブビームは、トラックエラー信号の検出に用いられる。光記録媒体7の記録面によって反射されたDVD復路3ビームは、対物レンズ6に入射し、この対物レンズ6によって平行光に変換されて1/4波長板5側に出射される。対物レンズ6から出射されたDVD復路3ビームは、1/4波長板5に入射し、この1/4波長板5によって円偏光からP偏光成分の直線偏光に変換されてコリメートレンズ4側に出射される。1/4波長板5から出射されたDVD復路3ビームは、コリメートレンズ4に入射し、このコリメートレンズ4によって収束光に変換される。P偏光成分の光を透過する偏光ビームスプリッタ3を透過し、検出レンズ8を透過した後、受光素子9に入射し、この受光素子9によって電気信号に変換される(復路)。
なお、P偏光成分の光が、偏光ビームスプリッタ3の透過時に、その多くの光(例えば、95%)は受光素子9側に透過するのに対して、わずかな光(例えば、5%)は反射し、DVD用光源11側に向かうことになる。
この偏光ビームスプリッタ3によって反射された戻り光は、DVD用光源11に向かって戻ることになる。まず、回折素子2に入射した戻り光は、回折素子2によって回折されることによって戻り光の3ビームに分光される。続く、偏光フィルタ1に入射した戻り光は、P偏光成分の光であるため回折される。
これによって、0次光以外の回折光が発生し、0次光を最小化して偏光フィルタ1から出射される。偏光フィルタ1からの戻り光の回折光は、DVD用光源11から離れる方向に出射されるため、DVD用光源11に直接入射することはない。ここで、偏光フィルタ1は、DVD用光源11の光を出射する出射部への戻り光の入射を阻止するように、すなわち、DVD用光源11への不要光の入射を妨げる位置に配置する。
この結果、DVD用光源11を正常に駆動することができる。また、光ピックアップの所定位置に偏光フィルタ1を配置することで、光ピックアップの光学系全体の光学特性の不安定化を最小限に抑えることができ、DVD系光記録媒体に対する情報の読み取り、書き込みを適切に行うことができる。
なお、本実施形態1の偏光フィルタ1は、CD用光源12からの光に対しても同様の機能を有する。すなわちCD用光源12から出射したS偏光成分の光は不感帯透過し、光記録媒体からのP偏光戻り光は回折する。
図2(a),(b)は偏光フィルタ1のマクロ構造を示す図である。図2(a)は偏光フィルタ1の正面図、(b)は断面図であり、偏光フィルタ1は、P偏光成分の光を回折し、S偏光成分の光を回折せずにそのまま透過させる格子面を有する。
図3は偏光フィルタに形成されている格子形状の拡大図であり、偏光フィルタ1に形成されている入射光の波長以上の周期のうちの3周期分を示している。図3に示すように、波長以上の周期Pを有する周期構造に、さらに波長よりも短い周期q1,q2を有するサブ波長凹凸構造が形成されてなる。波長以上の周期構造に応じて入射光は回折し、サブ波長凹凸構造によってP,Sいずれの偏光成分で回折するかの偏光選択性を出している。これにより、図2(b)に示すように偏光フィルタ1はP偏光成分の光が入射したときは回折し、S偏光成分の光に対しては不感帯透過する。
(実施形態2)
図4は本発明の実施の形態2における光ピックアップの概略構成を示す図である。本実施形態2は、前述の実施形態1の図1で示した2波長光源ユニット方式に限定されるものではなく、2つの別光源を個別パッケージの半導体レーザとして用いたものである。
図4に示す光ピックアップの構成は、DVD用光源11、CD用光源12を1つのパッケージに収めた半導体レーザ10の代わりに、それぞれの光源を1パッケージに収めたものを使用している。図4において、11aはDVD用半導体レーザであり、12aはCD用半導体レーザである。また13はダイクロイックプリズムであり、波長660nmの光は透過し、波長785nmの光は反射する多層膜13aを有している。多層膜13aにより、波長660nmの光と波長785nmの光を合成して光記録媒体7側に向かわせている。
なお、本発明は、波長の異なる2つの光源を備えた光ピックアップに限定されるものでなく、1波長の光学系においても有効である。すなわち、実施形態2の光ピックアップにおいて、例えば光源のCD用半導体レーザ12a、ダイクロイックプリズム13を除いた構成であってもよい。
ここで、本発明における実施形態1,2の光ピックアップに搭載されてなる偏光フィルタについて詳述する。図2に示すマクロ構造を有する偏光フィルタ1は、P偏光成分の光を回折し、S偏光成分の光を回折せずにそのまま透過させる格子面を有しており、図3には偏光フィルタ1に形成されている格子形状を拡大したもので、偏光フィルタ1に形成されている入射光の波長以上の周期のうちの3周期分を示している。
図3に記載されている偏光フィルタ1は、波長以上の周期構造に、サブ波長凹凸構造A,Bが重畳された構造となっている。サブ波長凹凸構造AはS偏光方向に溝方向をもつ入射光の波長以下の周期を有する。またサブ波長凹凸構造BはP偏光方向に溝方向をもつ入射光の波長以下の周期を有する。
図4において、
Pは、偏光フィルタ1に形成されている波長以上の周期構造の周期を表す。
Lは、後述するサブ波長凹凸構造Aが形成されている領域の幅である。
L/Pは、偏光フィルタ1のDutyと呼んでおり、後述する回折効率の計算などに用いる。
q1は、サブ波長凹凸構造Aの周期を表す。
m1は、サブ波長凹凸構造Aの凸部の幅である。
m1/q1は、フィリングファクタと呼んでおり、後述する有効屈折率の計算に用いる。
q2は、サブ波長凹凸構造Bの周期を表す。
m2は、サブ波長凹凸構造Bの凸部の幅である。
m2/q2は、フィリングファクタと呼んでおり、後述する有効屈折率の計算に用いる。
d1は、サブ波長凹凸構造Aの溝深さを表す。
d2は、サブ波長凹凸構造Bの溝深さを表す。
偏光フィルタ1は、図3に示すように、波長以上の周期Pを有する周期構造に、さらに波長よりも短い周期q1,q2を有するサブ波長凹凸構造が形成されてなる。波長以上の周期構造に応じて入射光は回折し、サブ波長凹凸構造によってP,Sいずれの偏光成分で回折するかの偏光選択性を出している。これにより、図2(b)に示すように偏光フィルタ1はP偏光成分の光が入射したときは回折し、S偏光成分の光に対しては不感帯透過する。
偏光フィルタ1面に形成されているサブ波長凹凸構造は、一般に知られている構造性複屈折を呈する(発現する)。この構造性複屈折とは、屈折率の異なる2種類の媒質を光の波長よりも短い周期でストライプ状に配置したとき、ストライプに平行な偏光成分(TE波)とストライプに垂直な偏光成分(TM波)とで屈折率(有効屈折率と呼ぶ)が異なり、複屈折作用が生じることをいう。
ここで、屈折率の異なる2種類の媒質として、空気と屈折率nの媒質を想定して、サブ波長凹凸構造の周期よりも2倍以上の波長をもつ光が垂直入射したと仮定する。このときの入射光の偏光方向がサブ波長凹凸構造の溝に平行(TE方向)であるか垂直(TM方向)であるかによってサブ波長凹凸構造の有効屈折率は各々次の(数1),(数2)で与えられる。入射光の偏光方向がサブ波長凹凸構造の溝に平行である場合をn(TE)、垂直である場合をn(TM)と表し、符号tは前述のフィリングファクタを表す。
Figure 2009223938
Figure 2009223938
図5(a),(b)はフィリングファクタに対する偏光方向別の屈折率を示す図である。図5(a)はそれぞれの屈折率の計算結果の例を示し、計算にはTaの波長660nmの屈折率n(DVD)=2.147を用いた。また、図5(b)はそれぞれの屈折率の計算結果の例を示し、計算にはTaの波長785nmの屈折率n(CD)=2.124を用いた。
図3のフィリングファクタtはそれぞれ次のとおり、サブ波長凹凸構造Aのフィリングファクタt1は(数3)、サブ波長凹凸構造Bのフィリングファクタt2は(数4)
Figure 2009223938
Figure 2009223938
となる。
よって、各サブ波長凹凸構造の有効屈折率は以下のとおり、サブ波長凹凸構造AのTE方向のDVD適用時の有効屈折率:n(TE、DVDA)は(数5)、
サブ波長凹凸構造AのTM方向のDVD適用時の有効屈折率:n(TM、DVDA)は(数6)、サブ波長凹凸構造BのTE方向のDVD適用時の有効屈折率:n(TE、DVDB)は(数7)、サブ波長凹凸構造BのTM方向のDVD適用時の有効屈折率:n(TM、DVDB)は(数8)、サブ波長凹凸構造AのTE方向のCD適用時の有効屈折率:n(TE、CDA)は(数9)、サブ波長凹凸構造AのTM方向のCD適用時の有効屈折率:n(TM、CDA)は(数10)、サブ波長凹凸構造BのTE方向のCD適用時の有効屈折率:n(TE、CDB)は(数11)、サブ波長凹凸構造BのTM方向のCD適用時の有効屈折率:n(TM、CDB)は(数12)
Figure 2009223938
Figure 2009223938
Figure 2009223938
Figure 2009223938
Figure 2009223938
Figure 2009223938
Figure 2009223938
Figure 2009223938
である。
また位相差は、以下のDVD適用時、P偏光方向の光が入射したときのサブ波長凹凸構造AとBの位相差ψ(DVD、P偏光)は(数13)、DVD適用時、S偏光方向の光が入射したときのサブ波長凹凸構造AとBの位相差ψ(DVD、S偏光)は(数14)、CD適用時、P偏光方向の光が入射したときのサブ波長凹凸構造AとBの位相差ψ(CD、P偏光)は(数15)、CD適用時、S偏光方向の光が入射したときのサブ波長凹凸構造AとBの位相差ψ(CD、S偏光)は、(数16)
Figure 2009223938
Figure 2009223938
Figure 2009223938
Figure 2009223938
になる。
ここで、dはサブ波長凹凸構造の溝深さである。これからフィリングファクタ、および溝深さdを適当に選択することで位相差を任意に調整可能である。
偏光フィルタ1の回折機能を担う、波長以上の周期Pは、使用波長より大きい長波長側のCD用光源波長の785nmよりも大きく、回折格子のDutyであるL/Pは0.5を設定する。
そして、波長よりも短い周期のサブ波長凹凸構造の周期qは、使用波長よりも十分に小さな短波長側のDVD用光源波長の660nmよりも小さく、半波長の330nm以下であることが望ましい。
前述したように、偏光フィルタ1は、P偏光成分の光を回折し、S偏光成分の光を回折せずにそのまま透過させる格子面を有しており、S偏光成分の光を不感帯透過させるには、位相差が0あるいは2nπ(nは整数)である必要がある。
以下に具体的な数値の一例を示すと
n=2.147の媒質に、
サブ波長凹凸構造Aのフィリングファクタ:t1=0.337
サブ波長凹凸構造Bのフィリングファクタ:t2=0.700
とした場合、
サブ波長凹凸構造AのTE方向の有効屈折率:n(TE、DVDA)=1.489
サブ波長凹凸構造AのTM方向の有効屈折率:n(TM、DVDA)=1.166
サブ波長凹凸構造BのTE方向の有効屈折率:n(TE、DVDB)=1.878
サブ波長凹凸構造BのTM方向の有効屈折率:n(TM、DVDB)=1.488
サブ波長凹凸構造A,Bにおいて溝深さを同一のdとした場合、
P偏光方向の光が入射したときのサブ波長凹凸構造AとBの位相差
ψ(DVD、P偏光)=(2πd/660nm)×(1.878−1.166)
S偏光方向の光が入射したときのサブ波長凹凸構造AとBの位相差
ψ(DVD、S偏光)≒0
である。
図6(a)は、以上のような条件において、偏光フィルタ1に波長660nmの光を入射させた場合の0次透過率および1次回折効率を示す図である。縦軸は回折効率、横軸はサブ波長凹凸構造の溝深さdである。図6(a)におけるS偏光成分については、不感帯透過するため0次光が1.0で±1次回折光は発生しない。
一方、P偏光成分については回折しており、0次光成分をなるべく小さくしたいので、そのような溝深さを選定すればよい。後述するCD適用時との兼ね合いから、例えば図6(a)のような 溝深さd=0.50μmの目印の位置が望ましい。
また、偏光フィルタ1は、P偏光成分の光を回折し、S偏光成分の光を回折せずにそのまま透過させる格子面を有し、S偏光成分の光を不感帯透過させるには、位相差が0あるいは2nπ(nは整数)である必要がある。
以下に具体的な数値の一例を示すと
n=2.124の媒質に、
サブ波長凹凸構造Aのフィリングファクタ:t1=0.337
サブ波長凹凸構造Bのフィリングファクタ:t2=0.700
とした場合、
サブ波長凹凸構造AのTE方向の有効屈折率:n(TE、CDA)=1.478
サブ波長凹凸構造AのTM方向の有効屈折率:n(TM、CDA)=1.164
サブ波長凹凸構造BのTE方向の有効屈折率:n(TE、CDB)=1.859
サブ波長凹凸構造BのTM方向の有効屈折率:n(TM、CDB)=1.482
サブ波長凹凸構造A,Bにおいて溝深さを同一のdとした場合、
P偏光方向の光が入射したときのサブ波長凹凸構造AとBの位相差
ψ(CD、P偏光)≒0
S偏光方向の光が入射したときのサブ波長凹凸構造AとBの位相差
ψ(CD、S偏光)=(2πd/785nm)×(1.859−1.164)
である。
図6(b)は、以上のような条件において、偏光フィルタ1に波長785nmの光を入射させた場合の0次透過率および1次回折効率を示す図である。縦軸は回折効率、横軸はサブ波長凹凸構造の溝深さdである。図6(b)におけるS偏光成分については、不感帯透過するため0次光が1.0で±1次回折光は発生しない。
一方、P偏光成分については回折しており、0次光成分をなるべく小さくしたいので、そのような溝深さを選定すればよい。前述のとおりDVD適用時との兼ね合いから、例えば図6(b)のような 溝深さd=0.50μmの目印の位置が望ましい。
以上のように、本発明では互いに直交するサブ波長凹凸構造を用いて偏光フィルタを形成しており、このような構成にした場合は、従来技術である特許文献2に対して、いずれかの偏光方向の光を完全に不感帯透過させることが可能である。例えば、特許文献2の段落0058〜0089に記載されている内容をもとに図6(a)と同様の計算を行った結果を図7(a)に示す。図7(a)に示すようにP偏光方向、S偏光方向いずれの光に対してもサインカーブを描いている。すなわち溝深さが少しずれると戻り光の回折効率が下がるだけでなく、光記録媒体へ向かう往路光の透過率も低下してしまう不具合が生じる。
また、本発明においては、DVD系とCD系の2波長適用時においても、前述のとおり、P偏光成分の光を回折し、S偏光成分の光を回折せずにそのまま透過させる機能を維持できている。同様に特許文献2の段落0058〜0089に記載の構造で、波長785nmの光を透過させた場合についても計算を行った(図7(b)参照)。この結果、図7(a)に対してサインカーブが大きく変化してしまい、波長785nmでは偏光フィルタとしては機能しない。なお、図7(a),(b)からわかるとおり、溝深さ10μm以下においては、2波長偏光フィルタとして機能する解は見当たらず、製造可能な範囲において、特許文献2の構造では偏光フィルタの作製は困難である。
また、本発明では、サブ波長凹凸構造のピッチとして、例えば特許文献2と同様の0.20μm程度と考えた場合、溝深さは0.236μmの2倍程度である。一方、特許文献2の段落0065、0076は、そのアスペクト比は30倍以上であり、加工が難しいことがわかる。このような高アスペクト比の場合、加工が困難であるとともに、光ピックアップ組付工程などにおいて破損せぬよう品質保証面を管理する必要が生じてくる。
(実施形態3)
次に、本発明の実施形態3として前述した各実施形態での偏光フィルタの製作手順につて説明する。まず、偏光フィルタの作製の説明に先立って型の作製方法について述べる。
図8(a)〜(d)は石英を基材とした型の作製方法を説明するための工程図である。図8(a)において、石英材料50を基板とし、その表面に電子線52の描画用のレジスト51を所定の厚さに塗布し、プリベークする。予め設計されたプログラムにより、偏光フィルタの諸元に対応したピッチ・線幅に描画する。
図8(b)において、レジスト51に対し、現像およびリンスを行うことにより、レジスト上にサブ波長凹凸構造53が形成される。溝の底は石英材料50が露出している。
図8(c)において、サブ波長凹凸構造53のレジストパターンをマスクとして石英材料50のドライエッチングを行う。エッチングには、RIE(Reactive Ion Etching:反応性イオンエッチング)、NLD(Magnetic Neutral Loop Discharge:磁気中性線放電)、TCP(Transformer Coupled Plasma:電磁結合型プラズマ)等のエッチング装置にて、CF4(四フッ化メタン)、CF3(トリフルオロメチル)ガスを用いる。基板にバイアスをかけることで、面に垂直にエッチングを進行させる。
図8(d)において、レジストを剥離する。剥離の方法はドライエッチング装置内で、酸素ガスを導入し、酸素ガスプラズマ中でレジスト除去を行う方法と、基板を装置から取り出してCAROS(硫酸と過酸化水素水の混合液)を用いた洗浄で除去する方法とがある。完成したものを石英型として用いる。
また、図9(a)〜(d)はシリコンを基材とした型の作製方法を説明するための工程図である。図9(a)において、シリコン55を基板とし、その表面に電子線52の描画用のレジスト51を所定の厚さに塗布し、プリベークする。予め設計されたプログラムにより、偏光フィルタの諸元に対応したピッチ・線幅に描画する。
図9(b)において、レジスト51に対し、現像およびリンスを行うことにより、レジスト上にサブ波長凹凸構造53が形成される。溝の底はシリコン55の基材が露出している。
図9(c)において、サブ波長凹凸構造53のレジストパターンをマスクとしてシリコン55のアルカリウェットエッチング(KOH溶液使用)を行う。シリコン55基板は面の壁として、ピッチを維持したまま深さ方向にエッチングされる。なお、ボッシュプロセス用いたドライエッチングでも同様の構造を制作できる。
図9(d)において、レジストを剥離する。完成したものをシリコン型として用いる。
このようにして作られた石英型、あるいはシリコン型を便宜上、金型と呼ぶことがある。
図10(a)〜(g)はガラス基板にTaを成膜し、Taに偏光フィルタを形成する手順を示す工程図である。
図10(a)において、ガラス基板表面にTa膜(5酸化タンタル膜)を形成する。形成方法としては、スパッタリング法を次の
1.基板温度 :70〜100℃
2.製膜時圧力:5〜8×10−4Torr
3.成膜速度 :0.7〜1.0Å/sec
4.RFパワー:300〜500W
条件で用いる。
図10(b)において、Ta膜上にUV硬化樹脂を塗布し、上からモールド型で押圧する。モールド型としてはシリコン型、石英型ともに使用しうるが、微細構造を形成するナノインプリントにおいては、石英金型の方が光透過性なので適している。UV硬化樹脂はグランディックRC8790(大日本インキ製)を用いる。
図10(c)において、モールド背面からUV(紫外線)を照射し、樹脂を固める。モールド型としてシリコン金型を用いる場合は、UVをガラス基板側から与える。
図10(d)において、モールド型を離型する。ガラス基板上のUV硬化樹脂に凸状の微細構造が形成されている。図10(e)において、Taが露出するまで樹脂をドライエッチングする。ドライエッチングは以下の
1.ガス種 :酸素ガス(O
2.ガス流入量 :20sccm
3.圧力 :0.4Pa
4.樹脂エッチング速度:30nm/sec
5.上部バイアス電力 :1KW
6.下部バイアス電力 :60W
条件で行う。
図10(f)において、Ta溝が所望の深さになるまでドライエッチングする。このドライエッチングは以下の
1.ガス種 :CHF3(トリフルオロメタン)、Ar(アルゴン)
2.ガス流入量
Ar :5sccm
CHF3 :20sccm
3.圧力 :0.3Pa
4.Taエッチング速度:8nm/sec
5.上部バイアス電力 :1KW
6.下部バイアス電力 :400W
条件で行う。
最後に、最上部に残った樹脂マスクを酸素ガス(プラズマ)中でドライエッチングによる剥離処理により除去する。
図10(g)の状態になって偏光フィルタが完成し、ガラス基板上の5酸化タンタル(Ta)が偏光フィルタを形成している。
また、図11(a)〜(i)はシリコン膜とモールド型を利用してガラス基板に偏光フィルタを形成する手順を示す工程図である。
図11(a)において、ガラス基板表面にシリコン膜(Si膜)を形成する。形成方法としては、スパッタリング法を次の
1.基板温度 :70〜100℃
2.製膜時圧力:7〜8×10−4Torr
3.成膜速度 :0.5〜1.0Å/sec
4.RFパワー:100〜200W
条件で用いる。
図11(b)において、Si膜上にUV硬化樹脂を塗布し、上からモールドで押圧する。モールド型としてはシリコン型,石英型ともに使用しうるが、微細構造を形成するナノインプリントにおいては、石英金型の方が光透過性なので適している。UV硬化樹脂はグランディックRC8790(大日本インキ製)を用いる。
図11(c)において、モールド背面からUV(紫外線)を照射し、樹脂を固める。モールド型としてシリコン金型を用いる場合は、UVをガラス基板側から与える。
図11(d)において、モールド型を離型する。ガラス基板上のUV硬化樹脂に凸状の微細構造が形成されている。
図11(e)において、ドライエッチングで、Si膜が露出するまで樹脂を除去する。ドライエッチングは以下の
1.ガス種 :酸素ガス(O
2.ガス流入量 :20sccm
3.圧力 :0.4Pa
4.樹脂エッチング速度:30nm/sec
5.上部バイアス電力 :1KW
6.下部バイアス電力 :60W
条件で行う。
図11(f)において、ガラス基板が露出するまでSi膜と樹脂をドライエッチングする。ドライエッチングは以下の
1.ガス種 :SF6(六フッ化硫黄)、CHF3
2.ガス流入量
SF6 :20sccm
CHF3:5sccm
3.圧力 :0.3Pa
4.樹脂エッチング速度:5nm/sec
Siエッチング速度:30nm/sec
5.上部バイアス電力 :1KW
6.下部バイアス電力 :50W
条件で行う。
図11(g)において、ガラス溝が所望の深さになるまでドライエッチングする。ドライエッチングは以下の
1.ガス種 :CHF3、Ar
2.ガス流入量
Ar :5sccm
CHF3:20sccm
3.圧力 :0.3Pa
4.Siエッチング速度:4nm/sec
ガラスエッチング速度:12nm/sec
5.上部バイアス電力 :1KW
6.下部バイアス電力 :400W
条件で行う。
図11(h)において、最上部に残ったSi膜を剥離処理により除去する。 シリコンマスクはアルカリ(KOH)液でウェット剥離する。
図11(i)の状態になって偏光フィルタが完成し、ガラス基板自身の片面が偏光フィルタになっている。
また、図12(a)〜(g)は金型を使用しない偏光フィルタの製法を説明する工程図である。
図12(a)において、ガラス基板表面にシリコン膜(Si膜)を形成する。形成方法としては、スパッタリング法を次の
1.基板温度 :70〜100℃
2.製膜時圧力:7〜8×10−4Torr
3.成膜速度 :0.5〜1.0Å/sec
4.RFパワー:100〜200W
条件で用いる。
図12(b)において、Si膜上に電子線用レジストを塗布する。
図12(c)において、「高精度微細幅露光装置」等によって、I線ステッパを使用する。露光後、現像工程を経て部分的にレジストを除去し、Si膜を露出させる。残っているレジストは、以後のエッチング用マスクパターンとなる。
図12(d)において、ガラス基板が露出するまでSi膜をドライエッチングする。ドライエッチングは以下の
1.ガス種 :SF6、CHF3
2.ガス流入量
SF6 :20sccm
CHF3: 5sccm
3.圧力 :0.4Pa
4.Siエッチング速度:30nm/sec
5.上部バイアス電力 :1KW
6.下部バイアス電力 :50W
条件で行う。
図12(e)において、ガラス基板の溝が所望の深さになるまでドライエッチングする。ドライエッチングは以下の
1.ガス種 :CHF3、Ar
2.ガス流入量
Ar : 5sccm
CHF3 :20sccm
3.圧力 :0.3Pa
4.ガラスエッチング速度:12nm/sec
5.上部バイアス電力 :1KW
6.下部バイアス電力 :400W
条件で行う。
図12(f)において、最上部に残ったSi膜を剥離処理により除去する。シリコンマスクはアルカリ(KOH)液でウェット剥離する。
図12(g)の状態になって偏光フィルタが完成し、ガラス基板自身の片面が偏光フィルタになっている。
(実施形態4)
図13は本発明の実施形態4における光情報処理装置を略示するブロック図である。図13に示すように、光記録媒体10に対して、情報信号の記録および再生を行う装置であり、前述した光ピックアップに相当する41を備えて構成されている。そして光記録媒体10を回転操作するスピンドルモータ48と、情報信号の記録再生を行うに当たって使用される光ピックアップ41と、光ピックアップ41を光記録媒体10の内外周に移動操作するための送りモータ42と、所定の変調および復調処理を行う変復調回路44と、光ピックアップ41のサーボ制御などを行うサーボ制御回路43と、光情報処理装置の全体の制御を行うシステムコントローラ47とを備えている。
その動作をとしてスピンドルモータ48は、サーボ制御回路43により駆動制御され、所定の回転数で回転駆動される。すなわち、記録再生の対象となる光記録媒体10は、スピンドルモータ48の駆動軸上にチャッキングされ、サーボ制御回路43により駆動制御されるスピンドルモータ48によって、所定の回転数で回転走査される。
光ピックアップ41は、光記録媒体10に対する情報信号の記録および再生を行うとき、前述したように、回転駆動される光記録媒体10に対してレーザ光を照射し、その戻り光を検出する。この光ピックアップ41は、変復調回路44に接続されている。そして、情報信号の記録を行う際には、外部回路45から入力され変復調回路44によって所定の変調処理が施された信号が光ピックアップ41に供給される。光ピックアップ41は、変復調回路44から供給される信号に基づいて、光記録媒体10に対して、光強度変調が施されたレーザ光を照射する。
また、情報信号の再生を行う際には、光ピックアップ41は、回転駆動される光記録媒体10に対して、一定の出力のレーザ光を照射し、その戻り光から再生信号が生成され、当該再生信号が変復調回路44に供給される。
また、この光ピックアップ41は、サーボ制御回路43にも接続されている。そして、情報信号の記録再生時に、回転駆動される光記録媒体10によって反射されて戻ってきた戻り光から、前述したように、フォーカスサーボ信号およびトラッキングサーボ信号が生成され、それらのサーボ信号がサーボ制御回路43に供給される。
変復調回路44は、システムコントローラ47および外部回路45に接続されている。この変復調回路104は、情報信号を光記録媒体10に記録するときには、システムコントローラ47による制御のもとで、光記録媒体10に記録する信号を外部回路45から受け取り、当該信号に対して所定の変調処理を施す。変復調回路44によって変調された信号は、光ピックアップ41に供給される。
また、この変復調回路44は、情報信号を光記録媒体10から再生するときには、システムコントローラ47による制御のもとで、光記録媒体10から再生された再生信号を光ピックアップ41から受け取り、当該再生信号に対して所定の復調処理を施す。そして、変復調回路44によって復調された信号は、変復調回路44から外部回路45へ出力される。
送りモータ42は、情報信号の記録および再生を行うとき、光ピックアップ41を光記録媒体10の径方向の所定の位置に移動させるためのものであり、サーボ制御回路43からの制御信号に基づいて駆動される。すなわち、この送りモータ42は、サーボ制御回路43に接続されており、サーボ制御回路43により制御される。
サーボ制御回路43は、システムコントローラ47による制御のもとで、光ピックアップ41が光記録媒体10に対向する所定の位置に移動されるように、送りモータ42を制御する。また、サーボ制御回路43は、スピンドルモータ48にも接続されており、システムコントローラ47による制御のもとで、スピンドルモータ48の動作を制御する。すなわち、サーボ制御回路43は、光記録媒体10に対する情報信号の記録および再生時に、該光記録媒体10が所定の回転数で回転駆動されるように、スピンドルモータ48を制御する。
これにより、光源への戻り光の入射を減らし、入射光量を最小にする機能を併有する前述した光ピックアップを用いることで、高汎用性,高信頼性を有する情報の記録または再生を行うことができる。
本発明に係る光ピックアップおよびこれを用いる光情報処理装置は、光源への戻り光の入射を減らし、入射光量を最小にする機能を併有する効率的で簡便(低アスペクト比)な偏光光学素子を得ることができ、あわせて、コストを削減することができる実用性および量産性に優れた偏光光学素子を備えた光ピックアップ、ならびに不要光の除去方法を提供でき、また、波長の異なる2つの光源を備えたツインビーム方式の光源を用いた場合においてもこの特性を確保することができ、光源からの出射光を適切に出射させるのに好適であり、光ピックアップおよびこれを用いる光情報処理装置として有用である。
本発明の実施形態1における光ピックアップの概略構成を示す図 偏光フィルタのマクロ構造を示す(a)は正面図、(b)は側面図 偏光フィルタに形成されている格子形状の拡大図 本発明の実施の形態2における光ピックアップの概略構成を示す図 フィリングファクタに対する(a)は波長660nm、(b)は波長785nmの偏光方向別の屈折率を示す図 偏光フィルタ1に(a)は波長660nm、(b)は785nmの光を入射させた場合の0次透過率および1次回折効率を示す図 従来の回折素子に異なる偏光方向の光を入射させた場合の回折効率で、(a)はDVD系、(b)はCD系を示す図 石英を基材とした型の作製方法の手順(a)〜(d)を示す工程図 シリコンを基材とした型の作製方法の手順(a)〜(d)を示す工程図 ガラス基板にTaを成膜し、Taに補正素子を形成する手順(a)〜(g)を示す工程図 シリコン膜とモールド型を利用してガラス基板に補正素子を形成する手順(a)〜(i)を示す工程図 金型を使用しない補正素子の製法の手順(a)〜(g)を示す工程図 本発明の実施形態4における光情報処理装置を略示するブロック図 従来の光ピックアップの構成例を示す図 偏光性回折素子の構成例を示し、(a)は入射光、(b)は戻り光の光路図 従来の光ピックアップの別の構成例を示す図 光学素子の構成例を示し、(a)は入射光、(b)は戻り光の光路図
符号の説明
1 偏光フィルタ
2 回折素子
3 偏光ビームスプリッタ
4 コリメートレンズ
5 1/4波長板
6 対物レンズ
7 光記録媒体
8 検出レンズ
9 受光素子
10 半導体レーザ
11 DVD用光源
11a DVD用半導体レーザ
12 CD用光源
12a CD用半導体レーザ
13 ダイクロイックプリズム
13a 多層膜
41 光ピックアップ
42 送りモータ
43 サーボ制御回路
44 変復調回路
45 外部回路
47 システムコントローラ
48 スピンドルモータ
50 石英材料
51 レジスト
52 電子線
53 サブ波長凹凸構造
55 シリコン材料

Claims (4)

  1. 使用波長の異なる第1光記録媒体と第2光記録媒体に情報の記録もしくは再生もしくは消去を行うために用いられる光ピックアップにおいて、
    波長λ1の光を出射する第1光源と、
    波長λ2(>λ1)の光を出射する第2光源と、
    前記第1光源からの出射光と、前記第2光源からの出射光を光記録媒体のアクセス対象の記録面に集光させる集光手段と、
    前記集光手段と前記第1,第2光源の間の光路上に配置され、前記集光手段を介した戻り光を分岐する分岐光学素子と、
    前記分岐光学素子で分岐された戻り光を所定の受光位置で受光する受光手段と、
    前記第1,第2光源と前記分岐光学素子の間の光路上に配置された偏光光学素子とを備え、
    前記第1光源からの出射光の偏光方向が、前記第2光源からの出射光の偏光方向と同一の方向となるように配置されてなり、
    前記偏光光学素子は、波長λ2以上の周期をもち、1周期が、波長λ1以下の周期をもつ2種類のサブ波長凹凸構造が隣り合わせに直交するように形成されてなり、前記2種類のサブ波長凹凸構造の有効屈折率が、前記第1,第2光源からの出射光の偏光方向に対しては、同一となり、かつ前記第1,第2光源からの出射光の偏光方向とは直交する偏光方向に対しては、位相差がπとなるように前記2種類のサブ波長凹凸構造のフィリングファクタおよび溝深さが決定されることを特徴とする光ピックアップ。
  2. 前記第1,第2光源からの出射光を略同一方向に揃えて出射するように、1つのパッケージに収められてなることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ。
  3. 使用波長の異なる第1光記録媒体と第2光記録媒体に情報の記録もしくは再生もしくは消去を行うために用いられる光ピックアップにおいて、
    波長λの光を出射する光源と、
    前記光源からの出射光を光記録媒体のアクセス対象の記録面に集光させる集光手段と、
    前記集光手段と前記光源の間の光路上に配置され、前記集光手段を介した戻り光を分岐する分岐光学素子と、
    前記分岐光学素子で分岐された戻り光を所定の受光位置で受光する受光手段と、
    前記光源と前記分岐光学素子の間の光路上に配置された偏光光学素子とを備え、
    前記偏光光学素子は、波長λ以上の周期をもち、1周期が、波長λ以下の周期をもつ2種類のサブ波長凹凸構造が隣り合わせに直交するように形成されてなり、前記2種類のサブ波長凹凸構造の有効屈折率が、前記光源からの出射光の偏光方向に対しては、同一となり、かつ前記光源からの出射光の偏光方向とは直交する偏光方向に対しては、位相差がπとなるように前記2種類のサブ波長凹凸構造のフィリングファクタおよび溝深さが決定されることを特徴とする光ピックアップ。
  4. 使用波長の異なる第1光記録媒体と第2光記録媒体の記録面に光を照射して情報の記録もしくは再生もしくは消去を行う光情報処理装置において、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光ピックアップを備えたことを特徴とする光情報処理装置。
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