JP2009223436A - 電子マネー入金方法、電子マネー入金支援システム、端末装置、およびコンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】電子マネーの残高があまり高くならないようにしつつ、電子マネーの不足を生じにくくする。
【解決手段】1つまたは複数の施設ごとに、ユーザが施設で所定の期間に使用できる電子マネーの金額である限度額を、限度額記憶手段に予め記憶させておき(#14)、ユーザがいずれかの施設に入場する際に、この入場する施設の限度額とこのユーザのアカウントの入場する前の残高との差額を算出しこの差額以下の金額に相当する電子マネーをこのアカウントに入金するように電子マネー管理センタに依頼する(#16)。
【選択図】図11
【解決手段】1つまたは複数の施設ごとに、ユーザが施設で所定の期間に使用できる電子マネーの金額である限度額を、限度額記憶手段に予め記憶させておき(#14)、ユーザがいずれかの施設に入場する際に、この入場する施設の限度額とこのユーザのアカウントの入場する前の残高との差額を算出しこの差額以下の金額に相当する電子マネーをこのアカウントに入金するように電子マネー管理センタに依頼する(#16)。
【選択図】図11
Description
本発明は、電子マネーの入金の方法およびそのためのシステムなどに関する。
近年、電子マネーのシステムが急速に普及している。ユーザは、自分の電子マネー用のアカウントに電子マネーを入金(チャージ)し、購入した商品または提供を受けたサービスの代金の支払を、入金した金額の範囲内で行うことができる。
ユーザは、コンビニエンスストア、スーパマーケット、または駅などの施設に設置されている入金用装置を使って、自分のアカウントに電子マネーを入金することができる。
または、ユーザは、電子マネー機能を備えた携帯電話端末によって電子マネーのサービスを受けている場合は、その携帯電話端末を使ってオンラインで入金することができる。この場合は、入金した分の金額は、そのユーザの銀行口座から引き落とされ、または、クレジット会社から後日請求される。
ユーザは、代金の支払のときになって初めて、自分のアカウントの電子マネーが不足していることに気付く場合がある。この場合は、ユーザは、上述の方法で電子マネーを入金しなければならない。このように、支払をスムーズに行うことができるという電子マネーのメリットが、しばしば得られないことがある。
そこで、特許文献1には、次のような方法が提案されている。特許文献1に記載される方法によると、携帯通信端末は、スケジュール情報に基づいて、現在位置情報及び行き先情報(施設の位置等)を路線案内サービスサーバに送信する。路線案内サービスサーバは、現在位置情報から乗車駅を決定し、また、行き先情報から下車駅を決定すると、この間の最適な路線経路を検索する。そして、検索した路線経路とその料金の情報を携帯通信端末に送信する。携帯通信端末1は、案内する路線経路を表示すると共に、自己が保持する電子マネー残高と料金とを比較し、残高不足が生じる場合に、残高部不足を報知するメッセージを表示する。
そのほか、特許文献2には、不正行為を防止しつつ電子マネーのチャージを行う方法が提案されている。
特開2006−252169号公報
特開2002−117221号公報
しかし、特許文献1に記載される方法によると、ユーザは、受けるサービスの内容が具体的に決まらなければ、不足分の金額を知ることができない。また、ユーザは、不足分の金額を知ることができても、最終的には、入金用装置を使って入金しなければならない。それならば、いつも、できるだけ多くの金額の電子マネーを入金し残高を高く保つようにすればよい。ところが、そうすると、今度は、認証用のICカードまたは携帯電話端末を紛失してしまった場合に、不正に電子マネーを使用されてしまうおそれがある。
本発明は、このような問題点に鑑み、電子マネーの残高があまり高くならないようにしつつ、電子マネーの不足を生じにくくすることを、目的とする。
本発明の一実施形態に係る電子マネー入金方法は、ユーザの電子マネー用のアカウントに電子マネーを入金する電子マネー入金方法である。本電子マネー入金方法では、1つまたは複数の場所ごとに、前記ユーザが当該場所で所定の期間に使用できる電子マネーの限度額を、限度額記憶手段に予め記憶させておき、前記ユーザが前記場所のうちのいずれかに入場することを検知し、記ユーザが前記場所のいずれかに入場する際に、前記限度額記憶手段に記憶されている当該入場する場所の前記限度額と前記アカウントの入場する前の残高である入場前残高との差額以下の金額に相当する電子マネーを当該アカウントに入金するための入金処理を、コンピュータに実行させる。
好ましくは、前記入場前残高を入場前残高記憶手段に記憶させておき、前記ユーザが入場済みの前記場所のうちのいずれかから退場することを検知し、前記ユーザが前記場所から退場する際に、前記アカウントの退場する前の残高である退場前残高と前記残高記憶手段に記憶されている前記入場前残高との差額の金額の電子マネーを当該アカウントから払い戻すための払戻し処理を、前記コンピュータに実行させる。
または、前記場所は、商品を販売しまたはサービスを提供する施設であり、前記コンピュータとして、前記ユーザが所有する電子マネー機能を備えた携帯型の端末装置を用い、前記限度額記憶手段を前記コンピュータに設ける。
本発明によると、電子マネーの残高があまり高くならないようにしつつ、電子マネーの不足を生じにくくすることができる。
図1は電子マネー残高変更支援システム1の全体的な構成の例を示す図、図2は携帯電話端末3のハードウェア構成の例を示す図、図3は携帯電話端末3の機能的構成の例を示す図、図4は残高変更依頼サーバ2のハードウェア構成の例を示す図、図5は残高変更依頼サーバ2の機能的構成の例を示す図である。
図1に示すように、電子マネー残高変更支援システム1は、残高変更依頼サーバ2、携帯電話端末3、および施設コード発信装置4などによって構成される。
電子マネー残高変更支援システム1は、ユーザの電子マネー用のアカウントに電子マネーを入金したり入金済の電子マネーつまり残高の一部または全部をユーザに払い戻したりするための支援を行うシステムである。電子メール用のアカウントに入金することを、一般に、「ICカードに電子マネーをチャージする」などと言うことがある。
以下、プリペイド方式の電子マネーのサービスのために電子マネー残高変更支援システム1が使用される場合を例に説明する。また、本サービスの電子マネー用のアカウントを単に「アカウント」と記載する。
携帯電話端末3は、電子マネー機能が備わった携帯電話端末である。本サービスに加入しているユーザは、1台ずつ携帯電話端末3を所有している。また、ユーザには、ユニークなユーザコードが1つずつ与えられている。
携帯電話端末3は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)30a、メモリ30b、無線回路30c、液晶パネル30d、操作ボタン群30e、アンテナ30f、マイク30g、スピーカ30h、入出力インタフェース30i、およびIC(Integrated Circuit)タグ30jなどによって構成される。このように、携帯電話端末3のハードウェア構成は、従来の携帯電話端末のハードウェア構成と基本的に同様である。
また、メモリ30bに記憶されているソフトウェアも、基本的に従来と同様である。ただし、メモリ30bには、さらに、図3に示す入場検知部301、入場通知部302、退場検知部303、退場通知部304、および支払通知部305などの機能を実現するためのプログラムおよびデータが記憶されている。これらのプログラムは、適宜、CPU30aによって実行される。または、図3に示す各部の機能の一部または全部を専用の回路などハードウェアのみによって実現してもよい。
そのほか、メモリ30bには、その携帯電話端末3の所有者であるユーザのユーザコードが記憶されている。
携帯電話端末3として、例えば、富士通製の「FOMA F705i」または「FOMA F905i」などが用いられる。
ユーザは、携帯電話端末3を用いて、従来通り、他の携帯電話端末または固定電話機に電話を掛けたり、電子メールのやり取りを行ったり、インターネット上のWebサイトで公開される情報を閲覧したりすることができる。
さらに、ユーザは、従来通り、携帯電話端末3を電子マネー用のICカードとして用いることによって、商品を購入した際またはサービスを受けた際の代金を電子マネーで支払うことができる。
また、電子マネーの入金(チャージ)も、従来通り、携帯電話端末3を操作することによって行うことができる。ユーザが入金の操作を行うと、携帯電話端末3は、電子マネーの管理を行うコンピュータセンタ(以下、「電子マネー管理センタ5」と記載する。)に基地局またはインターネットなどを介してアクセスし、入金の依頼を行う。すると、電子マネー管理センタ5は、その依頼に従って、電子マネーをそのユーザのアカウントに入金するとともに、その電子マネーの分のお金をそのユーザの銀行口座などから引き落とす処理を行う。なお、携帯電話端末3は、残高変更依頼サーバ2にも、基地局またはインターネットを介してアクセスする。
これらの従来の使い方に加え、ユーザは、携帯電話端末3の図3の各部および残高変更依頼サーバ2などによって、店舗または駅などの施設に入場したときに電子マネーの入金などを自動的に行ってもらうことができる。これについては、後に詳しく説明する。
図1に戻って、施設コード発信装置4は、本サービスの電子マネーを代金として顧客(ユーザ)から受け取る施設、例えば、コンビニエンスストア、衣料品店、パチンコ店、ボーリング場、スーパマーケット、レストラン、または駅など、様々な種類の施設に設置されている。施設には、ユニークな施設コードが割り当てられている。
施設コード発信装置4は、施設の出入口またはゲートに配置されている。そして、自らの施設の施設コードを、携帯電話端末3のICタグ30jの規格に対応した帯域で発信する。これにより、その施設コードを、その施設に入場しまたはその施設から退場するユーザの携帯電話端末3のICタグ30jに書き込むことができる。
なお、これらの施設は、取り扱う商品またはサービスの種類または価格帯などに応じて、グループ分けされている。そして、グループごとにユニークなグループコードが与えられている。
残高変更依頼サーバ2は、ユーザのアカウントへの電子マネーの入金およびユーザのアカウントからの電子マネーの払い戻しなどを行うように、電子マネー管理センタ5に対して依頼する処理を行う。
残高変更依頼サーバ2は、図4に示すように、CPU20a、RAM(Random Access Memory)20b、ROM(Read Only Memory)20c、ハードディスク20d、NIC(Network Interface Card)20e、その他種々の回路によって構成されている。
NIC20eは、インターネット、専用線、または公衆回線などを介して携帯電話端末3および電子マネー管理センタ5と通信を行うために用いられる。
ハードディスク20dまたはROM20cには、図5に示す施設属性登録処理部201、残高設定規則登録処理部202、入場等通知受付部203、実績金額更新部204、変更金額算出部205、残高変更依頼部206、施設属性データ記憶部211、および残高設定規則テーブル記憶部212などの機能を実現するためのプログラムおよびデータがインストールされている。これらのプログラムおよびデータは必要に応じてRAM20bにロードされ、CPU20aによってプログラムが実行される。
次に、図3に示す携帯電話端末3の各部および図5に示す残高変更依頼サーバ2の各部の処理内容について、詳細に説明する。
〔入場または退場の際の残高の変更のための準備の処理〕
図6は施設属性データ記憶部211および施設属性データDTの例を示す図、図7は残高設定規則テーブルTLAおよび残高設定規則データRAの例を示す図、図8は設定画面HG1の例を示す図である。
図6は施設属性データ記憶部211および施設属性データDTの例を示す図、図7は残高設定規則テーブルTLAおよび残高設定規則データRAの例を示す図、図8は設定画面HG1の例を示す図である。
図5において、施設属性データ記憶部211には、図6のように、施設ごとの施設属性データDTが記憶されている。施設属性データDTの「施設コード」は、この施設属性データDTに係る施設の施設コードを示している。「施設名」は、その施設の名称を示している。「グループコード」は、その施設が属するグループのグループコードを示している。「営業期間」は、その施設がいつ営業しまたは休業しているのかを示している。
施設属性データDTは、施設属性登録処理部201によって、次のような手順で新たに生成され登録される。
施設の従業員は、パーソナルコンピュータに所定のコマンドを入力するなどして、そのパーソナルコンピュータを残高変更依頼サーバ2にアクセスさせる。すると、施設属性登録処理部201は、施設コード、施設名、グループコード、および営業期間を入力するための画面をそのパーソナルコンピュータに表示させる。従業員がそのパーソナルコンピュータにこれらを入力すると、そのパーソナルコンピュータは、入力された内容を示す入力データ8Aを残高変更依頼サーバ2に送信する。
残高変更依頼サーバ2において入力データ8Aが受信されると、施設属性登録処理部201は、その入力データ8Aに示される内容と同一の内容を示す施設属性データDTを生成する。そして、その施設属性データDTを施設属性登録処理部201に記憶させる。
残高設定規則テーブル記憶部212には、ユーザごとの残高設定規則テーブルTLAが、そのユーザのユーザコードと対応付けられて記憶されている。残高設定規則テーブルTLAには、そのユーザが施設に入場した際にそのユーザのアカウントの残高をいくらにするのかを決定するための規則、つまり、施設への入場時の残高の設定に関する規則が、示されている。
ユーザは、自分の残高設定規則テーブルTLAを残高設定規則テーブル記憶部212に記憶させておくことによって、施設に入場しまたは施設から退場するごとに、自分の嗜好などに応じて自分のアカウントの残高を電子マネー残高変更支援システム1に自動的に調整してもらうことができる。
具体的には、残高設定規則テーブルTLAには、図7のように、ユーザがよく利用する施設のグループごとの残高設定規則データRAが格納されている。
残高設定規則データRAの「グループコード」は、その残高設定規則データRAに係るグループのグループコードを示している。「日次限度額」は、そのグループに属する施設で一日当たりに使ってもよい電子マネーの金額を示している。「月次限度額」は、そのグループに属する施設で一ヶ月当たりに使ってもよい電子マネーの金額を示している。
「当日実績金額」は、本日にそのグループに属する施設で使用した電子マネーの合計金額を示している。一日が終わるごとに、つまり、午後12時を過ぎるごとに、当日実績金額は「0円」にリセットされる。「当月実績金額」は、本月にそのグループに属する施設で使用した電子マネーの合計金額を示している。一ヶ月が終わるごとに、つまり、月末の日の午後12時を過ぎるごとに、当月実績金額は「0円」にリセットされる。
残高設定規則テーブルTLAは、残高設定規則登録処理部202によって、次のような手順で新たに生成されまたは更新される。
ユーザは、自分の残高設定規則テーブルTLAの登録を所望する場合は、自分のコンピュータに所定のコマンドおよび自分のユーザコードを入力するなどして、そのコンピュータを残高変更依頼サーバ2にアクセスさせる。すると、残高設定規則登録処理部202は、残高設定規則テーブルTLAを生成し、それをそのユーザのユーザコードと対応付けて残高設定規則登録処理部202に記憶させる。なお、この時点では、残高設定規則テーブルTLAには残高設定規則データRAは1つも格納されていない。コンピュータとして、パーソナルコンピュータを用いてもよいし携帯電話端末3を用いてもよい。
さらに、残高設定規則登録処理部202は、図8のような設定画面HG1をそのコンピュータに表示させる。
ユーザは、テキストボックスTX11、TX12、およびTX13に、それぞれ、入場または退場の際に残高を変更してもらいたい施設のグループのグループコード、そのグループの施設で一日当たりに使用する電子マネーの限度額(つまり、日次限度額)、およびそのグループの施設で一ヶ月当たりに使用する電子マネーの限度額(つまり、月次限度額)を、自分の嗜好、家計、または日々の生活パターンなどに合わせて入力する。そして、設定ボタンBN11を押す。
すると、そのコンピュータは、入力された内容を示す入力データ8Bを残高変更依頼サーバ2に送信する。
残高変更依頼サーバ2において入力データ8Bが受信されると、残高設定規則登録処理部202は、その入力データ8Bに示されるグループコード、日次限度額、および月次限度額を示す残高設定規則データRAを生成し、そのユーザの残高設定規則テーブルTLAに格納する。なお、この時点では、残高設定規則データRAの当月実績金額および当月実績金額の値は、ともに「0円」である。
入力データ8Bの送信後、設定画面HG1のテキストボックスTX11〜TX13はリセットされて空欄になる。ユーザは、引き続き、他のグループについても同様に、設定を行うことができる。コンピュータは、テキストボックスTX11〜TX13に入力が行われ設定ボタンBN11が押されるごとに、入力データ8Bを残高変更依頼サーバ2に送信する。
このようにして、ユーザの残高設定規則テーブルTLAに、必要な残高設定規則データRAが次々に登録(格納)される。
〔入場の際、代金の支払の際、および退場の際の処理〕
図9はチャージ依頼処理の流れの例を説明するフローチャート、図10は払戻し処理の流れの例を説明するフローチャートである。
図9はチャージ依頼処理の流れの例を説明するフローチャート、図10は払戻し処理の流れの例を説明するフローチャートである。
図3において、携帯電話端末3の入場検知部301は、ユーザが施設に入場したことを、例えば次のような方法で検知する。
上述の通り、施設コード発信装置4は、自らの施設の施設コードを発信している。ユーザが施設に入場する際に、施設コード発信装置4から発信された施設コードが、そのユーザの携帯電話端末3のICタグ30jに書き込まれる。入場検知部301は、ICタグ30jに新た書き込まれた施設コードを検知することによって、施設に入場したことを検知する。
入場通知部302は、入場検知部301によって検知された施設コードおよびその携帯電話端末3のユーザのユーザコードを示す入場検知データ81を残高変更依頼サーバ2に送信する。これにより、ユーザが施設に入場したことが残高変更依頼サーバ2に通知される。
退場検知部303は、ユーザが施設から退場したことを、例えば次のような方法で検知する。
ユーザが施設に退場する際に、施設コード発信装置4から発信された施設コードが、そのユーザの携帯電話端末3のICタグ30jに書き込まれる。ICタグ30jには、入場の際に同一の施設コードが書き込まれている。退場検知部303は、ICタグ30jに同一の施設コードがもう一度書き込まれたことを検知することによって、施設から退場したことを検知する。
退場通知部304は、退場検知部303によって検知された施設コードおよびその携帯電話端末3のユーザのユーザコードを示す退場検知データ82を残高変更依頼サーバ2に送信する。これにより、ユーザが施設から退場したことが残高変更依頼サーバ2に通知される。
支払通知部305は、その携帯電話端末3を用いて電子マネーによる代金の支払が行われるごとに、その支払の金額、その支払を行ったユーザのユーザコード、およびその施設の施設コードを示す支払通知データ8Cを残高変更依頼サーバ2に送信する。
なお、電子マネーによる代金の支払の処理は、従来通り、施設のPOSレジスタおよび電子マネー管理センタ5によって行われる。
図5において、残高変更依頼サーバ2の入場等通知受付部203は、携帯電話端末3から送信されてきた入場検知データ81、退場検知データ82、および支払通知データ8Cを受け付ける。
実績金額更新部204は、入場等通知受付部203によって受け付けられた支払通知データ8Cに基づいて、残高設定規則データRAを更新する処理を次のように行う。
実績金額更新部204は、その支払通知データ8Cに示されるユーザコードに対応付けられている残高設定規則テーブルTLAの中から、その支払通知データ8Cに示される施設コードの施設が属するグループのグループコードを示す残高設定規則データRAを検索する。その施設がどのグループに属するのかは、図6の施設属性データ記憶部211に記憶されている施設属性データDTを参照すれば分かる。
そして、検索した残高設定規則データRAの当日実績金額および当月実績金額の両方に、その支払通知データ8Cに示される金額を加算する。
変更金額算出部205は、入場等通知受付部203によって入場検知データ81または退場検知データ82が受け付けられるごとに、それらのデータの送信元である携帯電話端末3のユーザのアカウントに入金すべき電子マネーの金額またはそのアカウントから払い戻すべき電子マネーの金額を算出する。
残高変更依頼部206は、変更金額算出部205によって算出された金額の入金または払戻しを行うように、つまり、残高を変更するように、電子マネー管理センタ5に対して依頼(要求)する。
ここで、変更金額算出部205による金額の算出の処理および残高変更依頼部206による依頼の算出の処理を、図9および図10のフローチャートを参照して説明する。
入場検知データ81が受け付けられた場合は、変更金額算出部205は、アカウントに入金すべき電子マネーの金額を、図9に示す手順で算出する。その入場検知データ81に示されるユーザコードに対応付けられている残高設定規則テーブルTLA(図7参照)の中から、その入場検知データ81に示される施設コードの施設が属するグループのグループコードを示す残高設定規則データRAを検索する(#101)。
その残高設定規則データRAに示される当月実績金額が月次限度額に達している場合は(#102でYes)、入金は行わない。その残高設定規則データRAに示される当日実績金額が日次限度額に達している場合も同様に(#103でYes)、入金は行わない。
当月実績金額が月次限度額に達しておらず、かつ、当日実績金額が日次限度額に達していない場合は(#102でNo、#103でNo)、そのユーザのアカウントの現在の(つまり、入場時の)残高をチェックする(#104)。残高は、携帯電話端末3に問い合せることによってチェックしてもよいし、電子マネー管理センタ5に問い合せることによってチェックしてもよい。後述する退場時の残高のチェックも、同様である。
チェックした入場時の残高を一時的にRAM20bなどに記憶しておく(#105)。これは、後述する退場時における払戻し(返金)の処理の際に、用いられる。
日次限度額から当日実績金額と入場時の残高とを引いた金額を算出する(#106)。月次限度額から当月実績金額と入場時の残高とを引いた金額を算出する(#107)。
そして、残高変更依頼部206は、ステップ#106で算出された金額およびステップ#107で算出された金額のうちの安いほうの金額をそのユーザのアカウントに入金するように、電子マネー管理センタ5に対して依頼する(#108)。この際に、その金額およびそのユーザのユーザコードを示す入金依頼データ8Dを電子マネー管理センタ5に送信する。
すると、電子マネー管理センタ5によって、入金依頼データ8Dに基づいて、その金額の電子マネーをそのユーザのアカウントに入金する処理と、その金額のお金をそのユーザの銀行口座などから引き落とす処理とが、行われる。
なお、ステップ#106、#107で算出された金額のうちのいずれか一方の金額が「0円」以下である場合は、依頼を行わない。または、その施設での支払ができないように、残高をすべて払い戻すように電子マネー管理センタ5に依頼を行ってもよい。
一方、退場検知データ82が受け付けられた場合は、変更金額算出部205は、今回の入場時に入金(チャージ)した電子マネーのうち退場時までに使わなかった分の金額、つまり、未使用分の金額を算出する。残高変更依頼部206は、その未使用分の金額の電子マネーをユーザのアカウントから払い戻す(返金する)ように電子マネー管理センタ5に対して依頼する。
すなわち、図10において、変更金額算出部205は、その退場検知データ82に示されるユーザコードのユーザがその退場検知データ82に示される施設コードの施設に入場した際にRAM20bなどに記憶させておいた入場時の残高を呼び出すとともに(#121)、現在つまり退場時の残高をそのユーザの携帯電話端末3に問い合せるなどしてチェックする(#122)。退場時の残高から入場時の残高を引いた金額を、未使用分の金額として算出する(#123)。
そして、残高変更依頼部206は、その未使用分の金額をそのユーザのアカウントから払い戻すように依頼する(#124)。この際に、その金額およびそのユーザのユーザコードを示す払戻依頼データ8Eを電子マネー管理センタ5に送信する。
すると、電子マネー管理センタ5によって、払戻依頼データ8Eに基づいて、その金額の電子マネーをそのユーザのアカウントから引き出す処理と、その金額のお金をそのユーザの銀行口座などに振り込む処理とが、行われる。
図11は残高変更依頼サーバ2の全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。
次に、残高変更依頼サーバ2における、ユーザの電子マネーの残高の変更の依頼処理の全体的な流れを、図11のフローチャートを参照して説明する。
残高変更依頼サーバ2は、携帯電話端末3または施設の従業員のパーソナルコンピュータから受信したデータに応じて、次のような処理を実行する。
残高変更依頼サーバ2は、施設の従業員のパーソナルコンピュータから入力データ8Aすなわちその施設の属性に関するデータを受信すると(図11の#11でYes)、その入力データ8Aに基づいて、図6に示すような、その施設の施設属性データDTを生成し施設属性データ記憶部211に登録する(#12)。
または、入力データ8B(すなわち、ユーザが自分の嗜好などに基づいて指定した、施設での電子マネーの使用の限度額に関するデータ)を受信すると(#13でYes)、図7に示すような残高設定規則データRAを生成し残高設定規則テーブル記憶部212に登録する(#14)。
または、入場検知データ81すなわち施設へのユーザの入場の通知を受信すると(#15でYes)、そのユーザのアカウントにその施設に応じた電子マネーのチャージ(入金)を行うように電子マネー管理センタ5に対して依頼する処理を行う(#16)。この処理の手順は、前に図9で説明した通りである。
または、支払通知データ8Cすなわち施設での電子マネーによる支払の通知を受信すると(#17でYes)、その支払を行ったユーザの残高設定規則データRAの当月実績金額および当月実績金額に、今回の支払の金額を加算する(#18)。
または、退場検知データ82すなわち施設からのユーザの退場の通知を受信すると(#19でYes)、その施設への入場時にチャージした電子マネーのうちの未使用分を払い戻すように電子マネー管理センタ5に対して依頼する処理を行う(#20)。この処理の手順は、前に図10で説明した通りである。
残高変更依頼サーバ2は、携帯電話端末3または施設の従業員のパーソナルコンピュータからデータを受信するごとに、適宜、図11に示す各ステップの処理を実行する。
本実施形態によると、電子マネーの残高があまり高くならないようにしつつ、電子マネーの不足を生じにくくすることができる。
本実施形態では、取り扱う商品またはサービスの種類または価格帯などに応じて複数の施設をグループ化し、グループごとにユーザの嗜好などに合った限度額の設定を行ったが、これ以外の設定の仕方を用いてもよい。
例えば、1つの施設ごとに限度額の設定を行えるようにしてもよい。この場合は、1つの施設ごとに残高設定規則データRA(図7参照)を用意すればよい。ただし、この残高設定規則データRAには、グループコードの代わりにその施設の施設コードが示されるようにする。そして、残高変更依頼サーバ2の変更金額算出部205は、入場検知データ81に示される施設コードを示す残高設定規則データRAに基づいて、入金する金額を算出する。
または、取り扱う商品またはサービスの種類または価格帯以外の属性に応じてグループ化してもよい。例えば、市、町、村、区、大字、または小字など、建っている地域に応じてグループ化してもよい。この場合は、施設に入場しまたは施設から退場するごとに残高の変更を行うのではなく、地域に進入しまたは地域から離れるごとにその地域の設定に基づいて残高の変更を行ってもよい。
本実施形態では、施設コード発信装置4から発信される施設コードを携帯電話端末3に検知させることによってユーザの施設への入場および施設からの退場を検知させたが、GPS(Global Positioning Systems)によって携帯電話端末3の緯度および経度を測定し、緯度および経度の変化を追跡することによってユーザの施設への入場および施設からの退場を検知してもよい。
ただし、GPSを用いる場合は、施設が営業していない時間帯であるにも関わらず、その施設の位置とユーザの現在地とが重なると、その施設に入場したと検知されてしまう。そこで、GPSを用いる場合は、その施設の施設属性データDT(図6参照)の営業期間に基づいてその施設が現在営業中であるか否かを判別し、営業中である場合にのみ入金を依頼するようにすればよい。
図12は電子マネー残高変更支援システム1の全体的な構成の変形例を示す図である。携帯電話端末3を所有せずICカードでアカウントの認証を行ってもらうユーザについても、本発明を適用することができる。この場合は、電子マネー残高変更支援システム1を図12のように構成すればよい。
施設ごとにICカードリーダ61およびコンピュータ62を設ける。ICカードリーダ61は、施設にユーザが入場する際および施設から退場する際に、そのユーザのICカードからそのユーザのユーザコードを読み取る。コンピュータ62は、ユーザが入場する際に読み取られたユーザコードおよびその施設の施設コードを示す入場検知データ81を残高変更依頼サーバ2に送信する。また、ユーザが退場する際に読み取られたユーザコードおよびその施設の施設コードを示す退場検知データ82を残高変更依頼サーバ2に送信する。電子マネーによる代金の支払があった場合は、施設のPOSレジスタなどが支払通知データ8Cを残高変更依頼サーバ2に送信する。
このように、携帯電話端末3の代わりにICカードリーダ61、コンピュータ62、およびPOSレジスタなどに、入場検知データ81、退場検知データ82、および支払通知データ8Cの送信の処理を行わせればよい。
本実施形態では、限度額の設定を一日および一ヶ月の期間の単位で行ったが、それ以外の期間の単位で行ってもよい。例えば、朝(午前5時〜午前11時)、昼(午前11時〜午後5時)、夜(午後5時〜午後11時)、および深夜(午後11時〜午前5時)のような期間の単位ごとに設定してもよい。または、曜日ごとに設定してもよい。そして、残高が入場時の該当する期間の限度額になるように、入金を行うように依頼してもよい。
本実施形態では、施設への入場の際に入金する金額および施設からの退場の際に払い戻す金額を算出する処理と、電子マネー管理センタ5に対して入金および払い戻しを依頼する処理とを、残高変更依頼サーバ2に実行させたが、携帯電話端末3に実行させてもよい。この場合は、図5の変更金額算出部205、残高変更依頼部206、施設属性データ記憶部211、および残高設定規則テーブル記憶部212を携帯電話端末3に設ければよい。そして、図9および図10で説明した処理を携帯電話端末3が実行すればよい。
その他、電子マネー残高変更支援システム1、残高変更依頼サーバ2、携帯電話端末3の全体または各部の構成、処理内容、処理順序、データの構成、グループのメンバ(施設)の構成などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
1 電子マネー残高変更支援システム(電子マネー入金支援システム)
2 残高変更依頼サーバ(依頼装置)
20b RAM(入場前残高記憶手段)
3 携帯電話端末(端末装置)
61 ICカードリーダ
62 コンピュータ
205 変更金額算出部(差額算出手段)
206 残高変更依頼部(入金依頼手段、払戻し依頼手段)
212 残高設定規則テーブル記憶部(限度額記憶手段)
301 入場検知部(入場検知手段)
302 入場通知部(入場場所通知手段)
303 退場検知部(退場検知手段)
304 退場通知部(退場場所通知手段)
2 残高変更依頼サーバ(依頼装置)
20b RAM(入場前残高記憶手段)
3 携帯電話端末(端末装置)
61 ICカードリーダ
62 コンピュータ
205 変更金額算出部(差額算出手段)
206 残高変更依頼部(入金依頼手段、払戻し依頼手段)
212 残高設定規則テーブル記憶部(限度額記憶手段)
301 入場検知部(入場検知手段)
302 入場通知部(入場場所通知手段)
303 退場検知部(退場検知手段)
304 退場通知部(退場場所通知手段)
Claims (8)
- ユーザの電子マネー用のアカウントに電子マネーを入金する電子マネー入金方法において、
1つまたは複数の場所ごとに、前記ユーザが当該場所で所定の期間に使用できる電子マネーの限度額を、限度額記憶手段に予め記憶させておき、
前記ユーザが前記場所のうちのいずれかに入場することを検知し、
前記ユーザが前記場所のいずれかに入場する際に、前記限度額記憶手段に記憶されている当該入場する場所の前記限度額と前記アカウントの入場する前の残高である入場前残高との差額以下の金額に相当する電子マネーを当該アカウントに入金するための入金処理を、コンピュータに実行させる、
ことを特徴とする電子マネー入金方法。 - 前記入場前残高を入場前残高記憶手段に記憶させておき、
前記ユーザが入場済みの前記場所のうちのいずれかから退場することを検知し、
前記ユーザが前記場所から退場する際に、前記アカウントの退場する前の残高である退場前残高と前記残高記憶手段に記憶されている前記入場前残高との差額の金額の電子マネーを当該アカウントから払い戻すための払戻し処理を、前記コンピュータに実行させる、
請求項1記載の電子マネー入金方法。 - 前記場所は、商品を販売しまたはサービスを提供する施設であり、
前記コンピュータとして、前記ユーザが所有する電子マネー機能を備えた携帯型の端末装置を用い、
前記限度額記憶手段を前記コンピュータに設ける、
請求項1または請求項2記載の電子マネー入金方法。 - ユーザの電子マネー用のアカウントに電子マネーを入金するための処理を実行する電子マネー入金支援システムにおいて、
電子マネー機能を備えた携帯型の端末装置と、前記アカウントを管理する管理センタにアクセス可能な依頼装置と、を有し、
前記端末装置には、
前記ユーザが前記場所のうちのいずれに入場したかを検知する入場検知手段と、
前記入場検知手段によって検知された前記場所を前記依頼装置に通知する入場場所通知手段と、が設けられており、
前記依頼装置には、
1つまたは複数の場所ごとに、前記ユーザが当該場所において所定の期間に使用できる電子マネーの金額である限度額を予め記憶する、限度額記憶手段と、
前記限度額記憶手段に記憶されている、前記入場場所通知手段から通知された前記場所の前記限度額と、前記アカウントの、前記ユーザが当該場所に入場する前の残高である入場前残高との、差額を算出する、差額算出手段と、
前記差額算出手段によって算出された前記差額以下の電子マネーを前記アカウントに入金するように前記管理センタに依頼する入金依頼手段と、が設けられている、
ことを特徴とする電子マネー入金支援システム。 - 前記端末装置には、
前記入場前残高を記憶する入場前残高記憶手段と、
前記ユーザが前記場所のうちのいずれから退場したかを検知する退場検知手段と、
前記退場検知手段によって検知された前記場所を前記依頼装置に通知する退場場所通知手段と、が設けられており、
前記依頼装置には、
前記退場場所通知手段から前記場所が通知された場合に、前記アカウントの、当該場所から退場する前の残高である退場前残高と前記残高記憶手段に記憶されている前記入場前残高との第二の差額の金額の電子マネーを当該アカウントから返金するように前記管理センタに依頼する、払戻し依頼手段と、が設けられている、
請求項4記載の電子マネー入金支援システム。 - 前記所定の期間は複数あり、
前記限度額記憶手段は、前記所定の期間ごとの前記限度額を記憶し、
前記差額算出手段は、前記差額として、前記限度額記憶手段に記憶されている、前記入場場所通知手段から通知された前記場所の、当該場所に前記ユーザが入場した時の前記限度額と、前記アカウントの、前記ユーザが当該場所に入場する前の残高である入場前残高との、差額を算出する、
請求項4または請求項5記載の電子マネー入金支援システム。 - 電子マネー機能を備えた携帯型の端末装置において、
1つまたは複数の場所ごとに、当該端末装置のユーザが当該場所において所定の期間に使用できる電子マネーの金額である限度額を記憶する、限度額記憶手段と、
前記ユーザが前記場所のうちのいずれに入場したかを検知する入場検知手段と、
前記限度額記憶手段に記憶されている、前記入場検知手段によって検知された前記場所の前記限度額と、前記ユーザの電子マネー用のアカウントの、当該ユーザが当該場所に入場する前の残高である入場前残高との、差額を算出する、差額算出手段と、
前記差額算出手段によって算出された前記差額以下の電子マネーを前記アカウントに入金するように、電子マネーを管理するセンタに依頼する、入金依頼手段と、
を有することを特徴とする端末装置。 - ユーザの電子マネー用のアカウントに電子マネーを入金するように依頼するコンピュータに用いられるコンピュータプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
1つまたは複数の場所ごとに、前記ユーザが当該場所で所定の期間に使用できる電子マネーの金額である限度額を記憶する、限度額記憶処理と、
当該ユーザが前記場所のうちのいずれかに入場することを検知する検知処理と、
前記検知処理にて入場が検知された際に、当該入場する場所の前記限度額を検索する処理と、
検索した前記限度額と前記アカウントの入場する前の残高である入場前残高との差額を算出する処理と、
算出した前記差額以下の金額の電子マネーを前記アカウントに入金するように電子マネーを管理するセンタに依頼する処理を実行させる、
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
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