JP2009222126A - 車両の制御装置および制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動源のトルクを変速機に伝達するクラッチ機構の係合状態をアクチュエータにより制御する車両において、クラッチ機構における係合開始位置を早期に精度よく学習する。
【解決手段】ECUは、学習開始条件が成立すると(S100にてYES)、記憶部に記憶された係合開始位置SX(C)を、学習用ストローク指令値SXLcomとしてアクチュエータに出力し(S102)、入力軸回転数NINのモニタを開始し(S104)、NINが所定領域α内に予め定められた時間Tだけ継続して含まれる場合(S106にてYES、S108にてYES、S110にてYES)、SXLcomでSX(C)を更新する(S112)。NINがα内に時間Tだけ含まれない場合(S106にてNO、S110にてNO)、SXLcomを補正した値でSX(C)を更新する(S116、S120)。
【選択図】図8

Description

本発明は、車両の制御に関し、特に、駆動源のトルクを変速機に伝達するクラッチ機構の係合状態をアクチュエータにより制御する車両の制御に関する。
近年、駆動源のトルクを機械式自動変速機に伝達するクラッチ機構の係合状態をアクチュエータによって制御する車両が開発、実用化されている。このような車両においては、アクチュエータによって可動部材を係合方向および解放方向のいずれかの方向に変位させることによって、クラッチ機構の係合状態を変化させる。このような車両においては、ショックを生じることなく速やかに変速を終了させることが大きな課題となっている。
特に、解放されたクラッチ機構を係合させる過程で、駆動源の入力軸に接続されたフライホイールと機械式自動変速機の入力軸に接続されたクラッチディスクとを当接させた状態で滑らせる制御(いわゆる半ラッチ制御)は、スムーズな変速制御を行なう上で重要である。この半クラッチ制御を適切に行なうためには、クラッチ機構の係合開始位置(フライホイールとクラッチディスクとが係合し始める時の可動部材の位置)を正確に把握する必要があるが、この係合開始位置は、部品の組付公差などの影響で車両ごとでばらつくとともに、フライホイールやクラッチディスクの磨耗によって変化する。そのため、半クラッチ制御を適切に行なうためには、係合開始位置を、車両製造前に予め設定しておくのではなく、車両製造後の所定のサイクルタイムで各車両ごとに学習することが望ましい。
この係合開始位置の学習の一例が、特開2004−197842号公報(特許文献1)に開示されている。特開2004−197842号公報に開示された制御装置は、駆動源の出力軸と一体的に回転するフライホイールおよびフライホイールに対向するとともに変速機の入力軸と一体的に回転するクラッチディスクとを有する摩擦クラッチと、その作動によってクラッチディスクとフライホイールとの係合状態を変化させるアクチュエータとを備えるクラッチ制御装置において、クラッチディスクが実質的に回転していない状態からクラッチディスクを係合方向に変位させてフライホイールの回転をクラッチディスクに伝達し、クラッチディスクの回転数が所定回転数に達した時点のアクチュエータによって変位されるロッドの位置をストロークセンサによって検出し、ストロークセンサの検出値を係合開始位置として学習している。
特開2004−197842号公報 特開2006−077926号公報 特開2004−044814号公報 特開平9−112588号公報
しかしながら、特開2004−197842号公報に開示された装置のように、ストロークセンサの検出値で係合開始位置を学習する場合、学習が早期に完了しないという問題がある。すなわち、アクチュエータによって変位されるロッドの位置は、駆動源の回転や振動の影響を受けて変動する。そのため、ストロークセンサの検出値は、検出するタイミングで検出値が異なるといった不安定な値となる。また、ストロークセンサの個体差の影響によって、ロッドの実際の位置が同じであってもストロークセンサの検出値が異なることも考えられる。このような不安定かつセンサごとにばらつくセンサ検出値で係合開始位置を学習すると、適切な学習ができず、あるいは学習する必要がない場合にまで学習してしまい、学習が早期に完了しない。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、駆動源のトルクを変速機に伝達するクラッチ機構の係合状態をアクチュエータにより制御する車両において、クラッチ機構における係合開始位置を早期に精度よく学習することができる制御装置および制御方法を提供することである。
第1の発明に係る制御装置は、駆動源の出力軸と変速機の入力軸との間に接続されたクラッチ機構と、係合方向および解放方向のいずれかの方向に変位することによりクラッチ機構の係合状態を変化させる可動部材と、可動部材の位置を制御するアクチュエータとを備えた車両を制御する。アクチュエータは、制御装置からの制御信号によって指令された位置に可動部材を変位させる。制御装置は、予め定められた学習開始条件が成立した場合、可動部材を係合方向に変位させる学習用制御信号をアクチュエータに出力するための出力手段と、出力手段から学習用制御信号が出力されたことによって変速機の入力軸に関する予め定められた回転条件が成立した場合、学習用制御信号によって指令された位置を、クラッチ機構の係合が開始される可動部材の係合開始位置として学習するための学習手段とを含む。
第2の発明に係る制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、学習手段は、回転条件が成立しない場合、学習用制御信号によって指令された位置を補正し、係合開始位置として学習する。
第3の発明に係る制御装置においては、第2の発明の構成に加えて、学習手段は、回転条件が成立せずに学習用制御信号によって指令された位置を補正した場合、補正後の位置に対応する学習用制御信号を出力手段に出力させて、係合開始位置の学習を継続する。
第4の発明に係る制御装置においては、第1〜3のいずれかの発明の構成に加えて、回転条件は、変速機の入力軸回転数が所定領域に含まれる状態が所定時間継続するという条件である。
第5の発明に係る制御装置においては、第4の発明の構成に加えて、学習開始条件は、クラッチ機構が解放された状態で駆動源の出力軸が回転しており、かつ変速機の入力軸が回転しておらず、かつ変速機がニュートラル状態であるという条件である。所定領域は、学習開始条件が成立した場合において、クラッチ機構の係合が開始されたことに伴なって変速機の入力軸の回転数の増加が一時的に停滞する回転数に基づいて設定される。
第6の発明に係る制御装置は、第4の発明の構成に加えて、係合開始位置を記憶するための記憶手段をさらに含む。出力手段は、記憶手段に記憶された係合開始位置に可動部材を変位させる学習用制御信号をアクチュエータに出力する。学習手段は、入力軸回転数が所定領域の下限値よりも高くなった時から所定時間が経過した時に、入力軸回転数が所定領域に含まれるか否かを判断するための第1判断手段と、第1判断手段によって入力軸回転数が所定領域に含まれると判断された場合、学習用制御信号によって指令された位置で、記憶された係合開始位置を更新するための第1更新手段と、第1判断手段によって入力軸回転数が所定領域に含まれていないと判断された場合、入力軸回転数が所定領域の上限値よりも高いのか、それとも所定領域の下限値よりも低いのかを判断するための第2判断手段と、第2判断手段によって入力軸回転数が上限値よりも高いと判断された場合、学習用制御信号によって指令された位置を所定値だけ解放側に近づけるように補正した位置で、記憶された係合開始位置を更新するための第2更新手段と、第2判断手段によって入力軸回転数が下限値よりも低いと判断された場合、学習用制御信号によって指令された位置を所定値だけ係合側に近づけるように補正した位置で、記憶された係合開始位置を更新するための第3更新手段とを含む。
第7の発明に係る制御装置においては、第1〜6のいずれかの発明の構成に加えて、制御装置は、学習手段による学習結果に基づく変速用制御信号をアクチュエータに出力して、変速機で変速する場合のクラッチ機構の制御を行なうための手段をさらに含む。
第8〜14の発明に係る制御方法は、それぞれ第1〜7の発明に係る制御装置と同様の要件を備える。
本発明によれば、駆動源の回転や振動の影響、あるいはセンサの個体差の影響を受けない学習用制御信号で指令された位置に基づいて係合開始位置が学習される。そのため、センサ検出値で係合開始位置を学習する場合に比べて、係合開始位置を早期に精度よく学習することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
図1を参照して、本実施の形態に係る制御装置を備えた車両全体の制御ブロック図を説明する。なお、本発明に係る制御装置を適用できる車両は、駆動源のトルクを変速機に伝達するクラッチ機構の状態をアクチュエータにより制御する車両であれば、図1に示す車両に限定されず、他の態様を有する車両であってもよい。また、駆動源は、エンジンに限定されずモータであってもよい。
車両は、エンジン100と、クラッチ機構200と、アクチュエータ300と、機械式自動変速機400と、減速機500と、ドライブシャフト600と、駆動輪700と、ECU8000とを含む。
エンジン100は、インジェクタ(図示せず)から噴射された燃料をシリンダ(図示せず)の燃焼室内で燃焼させるガソリンエンジンである。燃焼によりシリンダ内のピストンが押し下げられて、クランクシャフト110が回転させられる。
クラッチ機構200は、エンジン100と機械式自動変速機400との間に設けられる。クラッチ機構200は、アクチュエータ300の作動により、クランクシャフト110に伝達されたエンジン100のトルク(エンジントルク)を、入力軸410を経由させて機械式自動変速機400に伝達する。
アクチュエータ300は、ECU8000からの制御信号(ストローク指令値SXcom)に応じて作動して、上述のように、クラッチ機構200の係合状態を変化させる。なお、クラッチ機構200およびアクチュエータ300については後に詳述する。
機械式自動変速機400は、クラッチ機構200および入力軸410を経由してクランクシャフト110に接続される。機械式自動変速機400は、変速用アクチュエータとして、セレクト方向およびシフト方向にそれぞれギヤシフト部材を駆動する電動モータ(図示せず)を備えている。変速操作時には、電動モータの作動によりギヤシフト部材を駆動して、内部のギヤ機構の噛合状態を切り替えることにより、所望のギヤ段を形成し、クランクシャフト110の回転数を所望の回転数に変速する。
機械式自動変速機400の出力軸420は、一方の端がスプライン嵌合によって機械式自動変速機400に接続され、他方の端部が減速機500に接続される。減速機500はドライブシャフト600に接続される。ドライブシャフト600を経由して、左右の駆動輪700に動力が伝達される。
ECU8000には、エンジン回転数センサ810と、ストロークセンサ820と、入力軸回転数センサ830と、出力軸回転数センサ840と、シフトレバー8004のポジションスイッチ8006と、アクセルペダル8008のアクセル開度センサ8010とがハーネスなどを介在させて接続されている。
エンジン回転数センサ810は、クランクシャフト110の回転数(エンジン回転数)NEを検出する。ストロークセンサ820は、クラッチ機構200におけるストローク位置SXを検出する。なお、ストローク位置SXについては、後に詳述する。入力軸回転数センサ830は、機械式自動変速機400の入力軸回転数NINを検出する。出力軸回転数センサ840は、機械式自動変速機400の出力軸回転数NOUTを検出する。ポジションスイッチ8006は、シフトレバー8004の位置(シフトポジション)SPを検出する。アクセル開度センサ8010は、アクセルペダル8008の開度(アクセル開度)ACCを検出する。これらの各センサは、検出結果を表わす信号をECU8000に送信する。
ECU8000は、エンジン回転数センサ810、ストロークセンサ820、入力軸回転数センサ830、出力軸回転数センサ840、ポジションスイッチ8006、アクセル開度センサ8010、その他の図示しないセンサ類などから送られてきた信号、記憶部8300に記憶されたプログラム、しきい値、マップ等の各種情報に基づいて、車両が所望の走行状態となるように、機器類を制御する。
図2〜図4を参照して、クラッチ機構200およびアクチュエータ300について説明する。
図2および図3に示すように、クラッチ機構200は、クランクシャフト110に接続されたフライホイール210と、フライホイール210に固定されたクラッチカバー220と、入力軸410に接続されたクラッチディスク230と、フライホイール210とによってクラッチディスク230を挟圧するプレッシャープレート240と、ダイヤフラムスプリング250とを含む。
ダイヤフラムスプリング250は、クラッチカバー220の内周端に複数設けられた折り曲げ部に設けられた1組のリング260を経由して挟持されることによりクラッチカバー220に取り付けられる。ダイヤフラムスプリング250の外周端252は、プレッシャープレート240の突起部242と当接する。ダイヤフラムスプリング250には、図4に示すように、複数のスリット256が設けられる。これらのスリット256は、内周端254側からリング260によって挟持されている位置まで設けられる。
アクチュエータ300は、内部を入力軸410が貫通する本体部302と、本体部302に挿入された可動部材304と、可動部材304を入力軸410の軸方向に移動させる油圧回路310とを含む。可動部材304の端部は、ダイヤフラムスプリング250の内周端254と当接する。可動部材304は、油圧回路310から供給される油圧に応じて、ダイヤフラムスプリング250側の方向(図2の矢印に示したX方向)に移動する。なお、アクチュエータ300は油圧式であることに限定されず、たとえば、電動式であってもよい。
アクチュエータ300には、ECU8000からの制御信号が入力される。この制御信号には、ストローク指令値SXcomあるいは学習用ストローク指令値SXLcomが含まれる。ストローク指令値SXcomおよび学習用ストローク指令値SXLcomは、可動部材304の初期位置からの変位量、すなわち可動部材304の初期位置に対する位置を示す値である。アクチュエータ300は、油圧を油圧回路310から可動部材304に供給することによって、制御信号に含まれるストローク指令値SXcomあるいは学習用ストローク指令値SXLcomで指令された位置に可動部材304を変位させる。
なお、以下の説明においては、説明の便宜上、ECU8000が、ストローク指令値SXcomあるいは学習用ストローク指令値SXLcomをアクチュエータ300に出力するものとして説明する。
図2は、ストローク指令値SXcomを初期値(たとえば零)に設定して可動部材304を初期位置にした場合のクラッチ機構200の状態を示す。可動部材304が初期位置にあると、ダイヤフラムスプリング250の内周端254がアクチュエータ300側(X方向とは反対の方向)へ変位し、ダイヤフラムスプリング250の外周端252がプレッシャープレート240側(X方向)へ移動する。そのため、クラッチディスク230がプレッシャープレート240とフライホイール210とにより挟圧される。これにより、クラッチ機構200がエンジントルクを機械式自動変速機400に伝達する状態(以下、このようなクラッチ機構200の状態を係合状態とも記載する)になる。
図3は、ストローク指令値SXcomを初期値から増加させて可動部材304を初期位置からX方向に変位させた場合のクラッチ機構200の状態を示す。可動部材304をX方向に変位させると、ダイヤフラムスプリング250の内周端254がプレッシャープレート240側(X方向)へ変位し、ダイヤフラムスプリング250はリング260を支点として反り返り、ダイヤフラムスプリング250の外周端252がプレッシャープレート240と反対側(X方向とは反対の方向)へ移動する。これにより、プレッシャープレート240がクラッチディスク230から離れる方向に移動するため、クラッチディスク230が挟圧されなくなる。そのため、クラッチ機構200がエンジントルクを機械式自動変速機400に伝達しない状態(以下、このようなクラッチ機構200の状態を解放状態とも記載する)になる。
ストロークセンサ820は、アクチュエータ300の本体部302に設けられ、可動部材304の初期位置に対する実際の位置(以下、ストローク位置SXとも記載する)を検出する。すなわち、ストローク位置SXは、可動部材304が図2あるいは図3に示すX方向(以下、解放方向とも記載する)に変位する場合に増加し、図2あるいは図3に示すX方向とは反対の方向(以下、係合方向とも記載する)に変位する場合に減少する。
ECU8000は、機械式自動変速機400での変速を行なう際、ストローク指令値SXcomを増加させてクラッチ機構200を図3に示す解放状態にした後、機械式自動変速機400での変速を行い、機械式自動変速機400での変速完了後に、ストローク指令値SXcomを減少させてクラッチ機構200を図2に示す係合状態にする。
また、ECU8000は、車両停止中においては、燃費向上のために、ストローク指令値SXcomを増加させてクラッチ機構200を図3に示す解放状態に維持する。
図5に、変速完了後にクラッチ機構200を係合させる際にECU8000で実行されるプログラムの制御構造を示す。なお、図5に示すフローチャートはあくまで一例であってこれに限定されない。
ステップ(以下、ステップをSと略す)10にて、ECU8000は、係合開始位置SX(C)を記憶部8300から読み出す。この係合開始位置SX(C)は、解放状態のクラッチ機構200を係合状態にする際に、フライホイール210とクラッチディスク230の係合が開始される時の可動部材304の位置である。係合開始位置SX(C)は、予め記憶部8300に記憶される。
S12にて、ECU8000は、係合開始位置SX(C)に応じてストローク指令値SXcomをアクチュエータ300(油圧回路310)に出力する。なお、本処理で出力されるストローク指令値SXcomは、変速制御用の値であって、後述する学習用ストローク指令値SXLcomとは異なるものである。
図6に、S12の処理でECU8000からアクチュエータ300に出力される変速制御用のストローク指令値SXcomのタイミングチャートを示す。図6に示す変速制御用のストローク指令値SXcomは、あくまで一例であってこれに限定されるものではない。
ストローク指令値SXcomは、機械式自動変速機400での変速が完了する時刻t(1)までは、クラッチ機構200を解放状態に維持するSXcom(1)に維持されている。
時刻t(1)で機械式自動変速機400での変速が完了すると、ストローク指令値SXcomは、係合開始位置SX(C)より所定量Aだけ大きいSXcom(A)まで比較的急激に減少され、アクセルオンされる時刻t(2)までSXcom(A)に維持される。これにより、可動部材304が係合開始直前の位置で待機した状態となる。
時刻t(2)を過ぎると、ストローク指令値SXcomは係合開始位置SX(C)より所定量Bだけ小さいSXcom(B)まで徐々に減少させられ、エンジン回転数NEと入力軸回転数NINとが同期する時刻t(3)まで、SXcom(B)に維持される。これにより、可動部材304が係合開始位置SX(C)よりも係合側に変位し、クラッチ機構200は、フライホイール210とクラッチディスク230とが完全には係合せずに滑っている状態(いわゆる半クラッチ状態)となる。
時刻t(3)を過ぎると、ストローク指令値SXcomは零まで徐々に減少される。これにより、可動部材304が初期位置に変位し、フライホイール210とクラッチディスク230とが完全に係合される。
上述のように、機械式自動変速機400での変速完了後にクラッチ機構200を係合させる過程において、ECU8000は、ストローク指令値SXcomを一時的に係合開始位置SX(C)に応じた値にして、クラッチ機構200を半クラッチ状態に制御する。したがって、この半クラッチ状態を適切に制御するためには、係合開始位置SX(C)を精度よく把握することが重要となる。
そこで、本実施の形態に係るECU8000は、ストローク指令値SXcomに基づいて、係合開始位置SX(C)を学習する。
図7に、係合開始位置SX(C)を学習する場合におけるECU80000の機能ブロック図を示す。ECU80000は、入力インターフェイス(入力I/F)8100と、演算処理部8200と、記憶部8300と、出力インターフェイス(出力I/F)8400とを含む。
入力I/F8100は、エンジン回転数センサ810からのエンジン回転数NE、入力軸回転数センサ830からの入力軸回転数NIN、出力軸回転数センサ840からの出力軸回転数NOUT、ポジションスイッチ8006からのシフトポジションSP、アクセル開度センサ8010からのアクセル開度ACCを受信して、演算処理部8200に送信する。
記憶部8300には、上述した係合開始位置SX(C)の他、各種情報、プログラム、しきい値、マップ等が記憶され、必要に応じて演算処理部8200からデータが読み出されたり、格納されたりする。
演算処理部8200は、ストローク指令部8210と、停滞判断部8220と、更新部8230と、指令値補正部8240とを含む。
ストローク指令部8210は、学習開始条件が成立すると、係合開始位置SX(C)を学習するための学習用ストローク指令値SXLcomを、出力インターフェイス8400を経由してアクチュエータ300に出力する。学習開始条件は、たとえば、クラッチ機構200が解放された状態(たとえば車両停止中)でエンジン100のクランクシャフト110が回転中(NE>0)であり、かつ機械式自動変速機400の入力軸410が回転しておらず(NIN=0)、かつ機械式自動変速機400がニュートラル状態であるという条件である。ストローク指令部8210は、記憶部8300に記憶された係合開始位置SX(C)を読み出し、読み出した係合開始位置SX(C)を学習用ストローク指令値SXLcomとして出力する。
停滞判断部8220は、学習用ストローク指令値SXLcomの出力後、入力軸回転数NINが所定領域αに含まれる状態が所定時間継続するか否かを判断する。この所定領域αは、上述の学習開始条件の成立時にクラッチ機構200を係合させる際に、クラッチ機構200の係合開始に伴なって入力軸回転数NINの増加が一時的に停滞するときの入力軸回転数NINの回転数に基づいて設定され、記憶部8300に予め記憶されている。停滞判断部8220は、判断結果を更新部8230あるいは指令値補正部8240に出力する。
更新部8230は、入力軸回転数NINが所定領域αに含まれることを示す判断結果を停滞判断部8220から受信した場合、ストローク指令部8210から出力された学習用ストローク指令値SXLcomで、記憶部8300に記憶される係合開始位置SX(C)を更新する。
指令値補正部8240は、入力軸回転数NINが所定領域αに含まれないことを示す判断結果を停滞判断部8220から受信した場合、ストローク指令部8210から出力された学習用ストローク指令値SXLcomを補正し、補正後の学習用ストローク指令値SXLcomで、記憶部8300に記憶される係合開始位置SX(C)を更新する。
なお、本実施の形態において、ストローク指令部8210と、停滞判断部8220と、更新部8230と、指令値補正部8240とは、いずれも演算処理部8200であるCPUが記憶部8300に記憶されたプログラムを実行することにより実現される、ソフトウェアとして機能するものとして説明するが、ハードウェアにより実現されるようにしてもよい。なお、このようなプログラムは記憶媒体に記録されて車両に搭載される。
以下、図8を参照して、本実施の形態に係る制御装置であるECU8000で係合開始位置SX(C)を学習する際に実行されるプログラムの制御構造について説明する。なお、このプログラムは、予め定められたサイクルタイムで繰り返し実行される。
S100にて、ECU8000は、学習開始条件が成立したか否かを判断する。たとえば、ECU8000は、クラッチ機構200が解放された状態でエンジン100のクランクシャフト110が回転中(NE>0)であり、かつ機械式自動変速機400の入力軸410が回転しておらず(NIN=0)、かつ機械式自動変速機400がニュートラル状態である場合に、学習開始条件が成立したと判断する。学習開始条件が成立すると(S100にてYES)、処理はS102に移される。そうでないと(S100にてNO)、この処理は終了する。
S102にて、ECU8000は、記憶部8300に記憶された係合開始位置SX(C)を、学習用ストローク指令値SXLcomとしてアクチュエータ300に出力する。
S104にて、ECU8000は、入力軸回転数NINのモニタを開始する。S106にて、ECU8000は、入力軸回転数NINが所定領域αの下限値より大きくなったか否かを判断する。入力軸回転数NINが所定領域αの下限値より大きくなると(S106にてYES)、処理はS108に移される。そうでないと(S106にてNO)、処理はS118に移される。
S108にて、ECU8000は、予め定められた時間Tが経過したか否かを判断する。予め定められた時間Tが経過すると(S108にてYES)、処理はS110に移される。そうでないと(S108にてNO)、処理はS108に戻され、予め定められた時間Tが経過するまで待つ。
S110にて、ECU8000は、入力軸回転数NINが所定領域α内に含まれるか否か(入力軸回転数NINが所定領域αの下限値よりも大きく、かつ上限値よりも小さいか否か)を判断する。入力軸回転数NINが所定領域α内に含まれると(S110にてYES)、処理はS112に移される。そうでないと(S110にてNO)、処理はS114に移される。
S112にて、ECU8000は、学習用ストローク指令値SXLcomで、記憶部8300に記憶される係合開始位置SX(C)を更新する。
S114にて、ECU8000は、入力軸回転数NINが所定領域αの上限値よりも大きいか否かを判断する。入力軸回転数NINが所定領域αの上限値よりも大きいと(S114にてYES)、処理はS116に移される。そうでないと(S114にてNO)、処理はS120に移される。
S116にて、ECU8000は、学習用ストローク指令値SXLcomに所定値ΔSを加えた値(学習用ストローク指令値SXLcomを解放側に所定値ΔSだけ近づけた値)で、記憶部8300に記憶される係合開始位置SX(C)を更新する。
S118にて、ECU8000は、所定時間が経過したか否かを判断する。この所定時間は、係合開始位置SX(C)が適切値であると想定した場合における、入力軸回転数NINの所定領域αへの到達予測時間に基づいて設定される。所定時間が経過すると(S118にてYES)、処理はS120に移される。そうでないと(S118にてNO)、処理はS106に戻される。
S120にて、ECU8000は、学習用ストローク指令値SXLcomから所定値ΔSを減じた値(学習用ストローク指令値SXLcomを係合側に所定値ΔSだけ近づけた値)で、記憶部8300に記憶される係合開始位置SX(C)を更新する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る制御装置であるECU8000で行なわれる係合開始位置SX(C)の学習について、図9を参照しつつ説明する。図9は、学習用ストローク指令値SXLcom、ストローク位置SXおよび入力軸回転数NINのタイミングチャートの一例である。
車両停止中の時刻t(5)にて、学習開始条件が成立(S100にYES)すると、記憶部8300に記憶された係合開始位置SX(C)が、学習用ストローク指令値SXLcomとしてアクチュエータ300に出力される(102)。これにより、可動部材304が係合開始位置SX(C)まで変位する。
時刻t(6)にて、入力軸回転数NINが所定領域αの下限値を超えると(S108にてYES)、所定時間Tの経過した時刻t(7)での入力軸回転数NINが所定領域α内に含まれるか否かが判断される(S110)。
ここで、時刻t(7)においても入力軸回転数NINが所定領域α内に含まれる場合、時刻t(7)での可動部材304の位置が係合開始位置であると考えられる。なぜなら、所定領域αは、クラッチ機構200の係合開始に伴なって入力軸回転数NINの増加が一時的に停滞するときの入力軸回転数NINの回転数に基づいて設定されているためである。
しかしながら、時刻t(7)における可動部材304の位置をストロークセンサ820で検出し、ストロークセンサ820による検出結果であるストローク位置SXを係合開始位置SX(C)として学習すると、学習が早期に完了しない場合がある。
すなわち、上述した図3に示したように、可動部材304の端部がダイヤフラムスプリング250の内周端254と当接している。そのため、エンジン100の回転や振動が内周端254を経由して可動部材304に伝達されてしまい、ストロークセンサ820によるストローク位置SXは、図9に示すように、時間経過によって変動する不安定な値となる。特に、複数の内周端254のX方向の位置がばらついていると、エンジン100が回転するたびに可動部材304がX方向に振動するため、ストローク位置SXの変動量はより大きくなる。
また、図9の一点鎖線と二点鎖線とに示すように、ストロークセンサ820の個体差によって、異なるストローク位置SXが検出されることも考えられる。
このような不安定かつセンサごとにばらつくストローク位置SX(センサ検出値)で係合開始位置SX(C)を学習すると、係合開始位置SX(C)を学習する必要がない場合にまで学習してしまい、係合開始位置SX(C)が適切な値に早期に収束しない場合がある。
そこで、本実施の形態においては、時刻t(7)でのストローク位置SXではなく、時刻t(7)での学習用ストローク指令値SXLcomで、係合開始位置SX(C)を更新する(112)。図9に示す場合には、学習用ストローク指令値SXLcomとして出力した係合開始位置SX(C)が、適切な値であるとしてそのまま更新される。
そのため、時刻t(7)でのストローク位置SXで係合開始位置SX(C)を学習する場合に比べて、学習する必要がない場合にまで学習してしまうといった問題が生じず、係合開始位置SX(C)を適切な値に早期に安定させることができる。
なお、入力軸回転数NINが所定領域αの下限値に達しない場合(S106にてNO、S118にてNO)や、時刻t(7)における入力軸回転数NINが所定領域α内に含まれない場合(S110にてNO)は、学習用ストローク指令値SXLcomを補正した値で、係合開始位置SX(C)が更新される(S114、S116、S120)。その後、学習開始条件が成立している限り(S100にYES)、更新された係合開始位置SX(C)(すなわち学習用ストローク指令値SXLcomを補正した値)が学習用ストローク指令値SXLcomとしてアクチュエータ300に出力され(102)、係合開始位置SX(C)の学習が継続される。そのため、時刻t(7)でのストローク位置SXで係合開始位置SX(C)を補正して学習する場合に比べて、係合開始位置SX(C)の値を早期に適切な値に収束させることができる。
以上のように、本実施の形態に係る制御装置によれば、エンジンの回転や振動の影響、あるいはストロークセンサの個体差の影響を受けない学習用ストローク指令値に基づいて、クラッチ機構における係合開始位置が学習される。そのため、ストロークセンサの検出値で係合開始位置を学習する場合に比べて、係合開始位置を早期に精度よく学習することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態に係る制御装置が適用される車両全体の制御ブロック図である。 本発明の実施の形態に係るクラッチ機構およびアクチュエータの断面図(その1)である。 本発明の実施の形態に係るクラッチ機構およびアクチュエータの断面図(その2)である。 本発明の実施の形態に係るクラッチカバーおよびダイヤフラムスプリングを示す図である。 本発明の実施の形態に係る制御装置であるECUの制御構造を示すフローチャート(その1)である。 本発明の実施の形態に係るECUから出力されるストローク指令値のタイミングチャートである。 本発明の実施の形態に係る制御装置であるECUの機能ブロック図である。 本発明の実施の形態に係る制御装置であるECUの制御構造を示すフローチャート(その2)である。 学習用ストローク指令値SXLcom、ストローク位置SXおよび入力軸回転数NINのタイミングチャートである。
符号の説明
100 エンジン、110 クランクシャフト、200 クラッチ機構、210 フライホイール、220 クラッチカバー、230 クラッチディスク、240 プレッシャープレート、242 突起部、250 ダイヤフラムスプリング、252 外周端、254 内周端、256 スリット、260 リング、300 アクチュエータ、302 本体部、304 可動部材、310 油圧回路、400 機械式自動変速機、410 入力軸、420 出力軸、500 減速機、600 ドライブシャフト、700 駆動輪、810 エンジン回転数センサ、820 ストロークセンサ、830 入力軸回転数センサ、840 出力軸回転数センサ、8004 シフトレバー、8006 ポジションスイッチ、8008 アクセルペダル、8010 アクセル開度センサ、8000 ECU、8200 演算処理部、8100 入力インターフェイス、8210 ストローク指令部、8220 停滞判断部、8230 更新部、8240 指令値補正部、8300 記憶部、8400 出力インターフェイス。

Claims (14)

  1. 駆動源の出力軸と変速機の入力軸との間に接続されたクラッチ機構と、係合方向および解放方向のいずれかの方向に変位することにより前記クラッチ機構の係合状態を変化させる可動部材と、前記可動部材の位置を制御するアクチュエータとを備えた車両の制御装置であって、前記アクチュエータは、前記制御装置からの制御信号によって指令された位置に前記可動部材を変位させ、
    前記制御装置は、
    予め定められた学習開始条件が成立した場合、前記可動部材を前記係合方向に変位させる学習用制御信号を前記アクチュエータに出力するための出力手段と、
    前記出力手段から前記学習用制御信号が出力されたことによって前記変速機の入力軸に関する予め定められた回転条件が成立した場合、前記学習用制御信号によって指令された位置を、前記クラッチ機構の係合が開始される前記可動部材の係合開始位置として学習するための学習手段とを含む、車両の制御装置。
  2. 前記学習手段は、前記回転条件が成立しない場合、前記学習用制御信号によって指令された位置を補正し、前記係合開始位置として学習する、請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. 前記学習手段は、前記回転条件が成立せずに前記学習用制御信号によって指令された位置を補正した場合、補正後の位置に対応する前記学習用制御信号を前記出力手段に出力させて、前記係合開始位置の学習を継続する、請求項2に記載の車両の制御装置。
  4. 前記回転条件は、前記変速機の入力軸回転数が所定領域に含まれる状態が所定時間継続するという条件である、請求項1〜3のいずれかに記載の車両の制御装置。
  5. 前記学習開始条件は、前記クラッチ機構が解放された状態で前記駆動源の出力軸が回転しており、かつ前記変速機の入力軸が回転しておらず、かつ前記変速機がニュートラル状態であるという条件であり、
    前記所定領域は、前記学習開始条件が成立した場合において、前記クラッチ機構の係合が開始されたことに伴なって前記変速機の前記入力軸の回転数の増加が一時的に停滞する回転数に基づいて設定される、請求項4に記載の車両の制御装置。
  6. 前記制御装置は、前記係合開始位置を記憶するための記憶手段をさらに含み、
    前記出力手段は、前記記憶手段に記憶された前記係合開始位置に前記可動部材を変位させる前記学習用制御信号を前記アクチュエータに出力し、
    前記学習手段は、
    前記入力軸回転数が前記所定領域の下限値よりも高くなった時から前記所定時間が経過した時に、前記入力軸回転数が前記所定領域に含まれるか否かを判断するための第1判断手段と、
    前記第1判断手段によって前記入力軸回転数が前記所定領域に含まれると判断された場合、前記学習用制御信号によって指令された位置で、前記記憶された前記係合開始位置を更新するための第1更新手段と、
    前記第1判断手段によって前記入力軸回転数が前記所定領域に含まれていないと判断された場合、前記入力軸回転数が前記所定領域の上限値よりも高いのか、それとも前記所定領域の前記下限値よりも低いのかを判断するための第2判断手段と、
    前記第2判断手段によって前記入力軸回転数が前記上限値よりも高いと判断された場合、前記学習用制御信号によって指令された位置を所定値だけ解放側に近づけるように補正した位置で、前記記憶された前記係合開始位置を更新するための第2更新手段と、
    前記第2判断手段によって前記入力軸回転数が前記下限値よりも低いと判断された場合、前記学習用制御信号によって指令された位置を所定値だけ係合側に近づけるように補正した位置で、前記記憶された前記係合開始位置を更新するための第3更新手段とを含む、請求項4に記載の車両の制御装置。
  7. 前記制御装置は、前記学習手段による学習結果に基づく変速用制御信号を前記アクチュエータに出力して、前記変速機で変速する場合の前記クラッチ機構の制御を行なうための手段をさらに含む、請求項1〜6のいずれかに記載の車両の制御装置。
  8. 駆動源の出力軸と変速機の入力軸との間に接続されたクラッチ機構と、係合方向および解放方向のいずれかの方向に変位することにより前記クラッチ機構の係合状態を変化させる可動部材と、前記可動部材の位置を制御するアクチュエータとを備えた車両を制御する制御装置が行なう制御方法であって、前記アクチュエータは、前記制御装置からの制御信号によって指令された位置に前記可動部材を変位させ、
    前記制御方法は、
    予め定められた学習開始条件が成立した場合、前記可動部材を前記係合方向に変位させる学習用制御信号を前記アクチュエータに出力する出力ステップと、
    前記出力ステップにて前記学習用制御信号が出力されたことによって前記変速機の入力軸に関する予め定められた回転条件が成立した場合、前記学習用制御信号によって指令された位置を、前記クラッチ機構の係合が開始される前記可動部材の係合開始位置として学習する学習ステップとを含む、車両の制御方法。
  9. 前記学習ステップは、前記回転条件が成立しない場合、前記学習用制御信号によって指令された位置を補正し、前記係合開始位置として学習する、請求項8に記載の車両の制御方法。
  10. 前記学習ステップは、前記回転条件が成立せずに前記学習用制御信号によって指令された位置を補正した場合、補正後の位置に対応する前記学習用制御信号を前記出力ステップに出力させて、前記係合開始位置の学習を継続する、請求項9に記載の車両の制御方法。
  11. 前記回転条件は、前記変速機の入力軸回転数が所定領域に含まれる状態が所定時間継続するという条件である、請求項8〜10のいずれかに記載の車両の制御方法。
  12. 前記学習開始条件は、前記クラッチ機構が解放された状態で前記駆動源の出力軸が回転しており、かつ前記変速機の入力軸が回転しておらず、かつ前記変速機がニュートラル状態であるという条件であり、
    前記所定領域は、前記学習開始条件が成立した場合において、前記クラッチ機構の係合が開始されたことに伴なって前記変速機の前記入力軸の回転数の増加が一時的に停滞する回転数に基づいて設定される、請求項11に記載の車両の制御方法。
  13. 前記制御装置は、前記係合開始位置を記憶する記憶部を備え、
    前記出力ステップは、前記記憶部に記憶された前記係合開始位置に前記可動部材を変位させる前記学習用制御信号を前記アクチュエータに出力し、
    前記学習ステップは、
    前記入力軸回転数が前記所定領域の下限値よりも高くなった時から前記所定時間が経過した時に、前記入力軸回転数が前記所定領域に含まれるか否かを判断する第1判断ステップと、
    前記第1判断ステップで前記入力軸回転数が前記所定領域に含まれると判断された場合、前記学習用制御信号によって指令された位置で、前記記憶された前記係合開始位置を更新する第1更新ステップと、
    前記第1判断ステップで前記入力軸回転数が前記所定領域に含まれていないと判断された場合、前記入力軸回転数が前記所定領域の上限値よりも高いのか、それとも前記所定領域の前記下限値よりも低いのかを判断する第2判断ステップと、
    前記第2判断ステップで前記入力軸回転数が前記上限値よりも高いと判断された場合、前記学習用制御信号によって指令された位置を所定値だけ解放側に近づけるように補正した位置で、前記記憶された前記係合開始位置を更新する第2更新ステップと、
    前記第2判断ステップで前記入力軸回転数が前記下限値よりも低いと判断された場合、前記学習用制御信号によって指令された位置を所定値だけ係合側に近づけるように補正した位置で、前記記憶された前記係合開始位置を更新する第3更新ステップとを含む、請求項11に記載の車両の制御方法。
  14. 前記制御方法は、前記学習ステップでの学習結果に基づく変速用制御信号を前記アクチュエータに出力して、前記変速機で変速する場合の前記クラッチ機構の制御を行なうステップをさらに含む、請求項8〜13のいずれかに記載の車両の制御方法。
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