JP2006077926A - 動力伝達装置の冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】湿式クラッチ20を備えた動力伝達装置14において、湿式クラッチ20のクラッチ板22、23に介在するクラッチ板冷却の為の冷却油の油量によっては、動力の伝達を遮断するために湿式クラッチを解放したとしても、引き摺りトルクが生じ、湿式クラッチの係合開始点、つまり、動力伝達開始点が正確に学習できない可能性があった。
【解決手段】動力伝達開始点の学習時は湿式クラッチ20のクラッチ板22、23に介在する冷却油の油量を所定量以下とする。
【選択図】図7

Description

本発明は、動力伝達装置の冷却装置に係るものであり、好適には車両の動力伝達系に用いられる湿式クラッチの冷却装置に関するものである。
クラッチのクラッチストロークをアクチュエータによって制御することにより、クラッチにおける動力の伝達割合を変化させる動力伝達装置にあっては、クラッチ、アクチュエータなどの各部品の個体差や磨耗などによる変化によって、クラッチストロークに対する動力の伝達割合にばらつきが生じ、延いては変速ショックなどが生ずる可能性があるため、クラッチの係合開始点、つまり、動力伝達開始点を学習することがなされている。
その一例として、特許文献1には、変速機がニュートラルに入っている場合、クラッチを完断にしてインプットシャフトの回転停止を確認した後、徐々にクラッチをストロークさせていき、インプットシャフトが回転し始める点を検出し、このときのクラッチ位置を動力伝達開始点として学習することが開示されている。
また、動力源と変速機との間に配置され、該動力源と変速機との間での動力の断続を行うために備えられる湿式クラッチにあっては、特許文献2に開示されるように、係合する際の摩擦熱による焼損を防ぐために、クラッチの摩擦熱発生部位に冷却油を供給することがなされている。
特公平6−23037号公報 特開2004−169885号公報
ところで、前記焼損を防ぐための冷却油量が該冷却装置により供給されている状態で、動力の伝達を遮断するために湿式クラッチを解放したとしても、解放量によっては動力源側の摩擦面とインプットシャフト側の摩擦面との間の一部または全体に前記冷却装置の供給する冷却油が介在し、動力源からの動力がインプットシャフトに一部伝達されることによるトルク、いわゆる引き摺りトルクが生ずることとなる。
また、冷却油が介在しないように摩擦面と摩擦面とを充分離したとしても、湿式クラッチを徐々に係合させていった場合に、摩擦面と摩擦面が接触する前に前述のごとく一部または全体に冷却油が介在し、同様に引き摺りトルクが生ずることとなる。
このため、前記冷却装置では、変速機がニュートラルなどの非駆動状態にある場合には、インプットシャフトは自由に回転可能であるため、上述のごとく動力伝達開始点を学習しようとしても、摩擦面と摩擦面が接触する前に引き摺りトルクによりインプットシャフトが回転してしまい、その結果、動力伝達開始点が学習できないという問題があった。
そこで、以上の問題に鑑みて本発明は創案され、その目的は湿式クラッチにおける動力伝達開始点の学習を可能とした冷却装置を提供することにある。
本発明に係る動力伝達装置の冷却装置は、 動力源と変速機とを断接する湿式クラッチのクラッチストロークをアクチュエータによって制御するとともに該湿式クラッチの動力伝達開始点を前記変速機のインプットシャフトの回転に基づいて学習する動力伝達装置に用いられ、前記湿式クラッチの摩擦面に冷却油を供給する動力伝達装置の冷却装置において、前記動力伝達開始点の学習時には前記湿式クラッチの摩擦面に供給する冷却油量を前記動力伝達開始点を学習しないときに比べて少なくする若しくは零にする冷却油量制御手段を備えたことを特徴とするものである。
上記の手段により、動力伝達開始点の学習時には、冷却油が供給されることにより前記湿式クラッチに生じ得る引き摺りトルクを動力伝達開始点を学習しないときに比べて確実に低減若しくは零にすることができる。
「動力源」には内燃機関、電動機を問わず、動力を発生する全てのものを含む。
「変速機」には、有段変速機と無段変速機を含み、該有段変速機には手動、自動を問わずプラネタリ式および常時噛合式の変速機を含み、該無段変速機には流体式、少なくとも一つの電動機と内燃機関を備えた電気式、ベルト式およびトロイダル式の変速機を含む。
「湿式クラッチ」は、冷却油が供給される摩擦面を有し、該摩擦面を断接することにより動力を遮断および伝達するもの全てを含み、単板、多板を問わない。また、該湿式クラッチは複数設けられてもよい。
「アクチュエータ」は、油圧式、モータ式、その他の駆動方式を問わず、前記湿式クラッチのクラッチストロークを制御することのできる全てのものを含む。
「冷却装置」は、前記湿式クラッチへの冷却油の供給を制御可能な装置である。好適には、オイルパンの冷却油をストレーナを介して油圧源により冷却油供給路に送り出し、前記供給路に設けられた冷却油供給孔から前記湿式クラッチに供給する装置であって、前記オイルポンプと前記冷却油供給孔の油路上若しくは前記油路から分岐した油路に冷却油の供給を制御可能な弁を含む装置である。
「動力伝達装置」は、動力源からの動力を変速機に伝達し、時には遮断することを目的とする装置である。好適には、前記湿式クラッチと、該湿式クラッチを圧接係合および解放するためにクラッチストロークを制御可能なアクチュエータと、該湿式クラッチのクラッチストロークまたはクラッチストロークに基づく値を検出可能なセンサと、該アクチュエータを制御し、該インプットシャフトの回転に基づいて前記動力伝達開始点を学習可能な電子制御装置と、を備える。
本発明は、好適には、前記湿式クラッチのクラッチストロークをアクチュエータによって制御し、湿式クラッチを係合することで動力源からの動力を変速機のインプットシャフトへ伝達し、また湿式クラッチを解放することで動力のインプットシャフトへの伝達を遮断し、場合によっては湿式クラッチのクラッチストロークを半係合位置に制御することでインプットシャフトへ伝達されるトルクを減少させる動力伝達装置において、変速機がニュートラルなどの非駆動状態にある場合に、湿式クラッチを解放位置に制御し、インプットシャフトの回転停止を確認した後、徐々に湿式クラッチをストロークさせていき、インプットシャフトが回転し始める点を検出し、このときのクラッチ位置を動力伝達開始点とする。
変速機がニュートラルなどの非駆動状態である場合に前記動力伝達開始点の学習を行う理由としては、例えば、前進ギヤが選択されている状態で該学習を行うと、湿式クラッチのクラッチストロークを動力伝達開始点またはそれ以上の係合位置に制御するため、動力が駆動輪に伝達されることとなるか、または湿式クラッチのクラッチストロークが実際の動力伝達開始点またはそれ以上の係合位置に達しているにも関わらずインプットシャフトが回転しないため、適切な動力伝達開始点を学習できないといった問題が生ずる可能性を排除するためである。
従って、動力が駆動輪に伝達されることを防止し、なおかつ湿式クラッチのクラッチストロークが動力伝達開始点に達した場合に、インプットシャフトが適切な回転数に達するように、変速機がニュートラルなどの非駆動状態であることを条件とする。
上記の手段を用いることで、引き摺りトルクにより実際の動力伝達開始点よりも解放側でインプットシャフトが回転してしまうという事態を回避することができ、動力伝達開始点を正確に学習することが出来る。
以下、本発明のさらに具体的な実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明が適用された車両用駆動装置10の概略構成を説明する骨子図で、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)車両用のものであり、動力源としてのエンジン12、動力伝達装置14、有段変速機16、差動歯車装置18を備えている。
図1において、前記有段変速機16は、差動歯車装置18と共に共通のハウジング40内に配設されてトランスアクスルを構成しており、そのハウジング40内に所定量だけ充填された潤滑油に浸漬され、差動歯車装置18と共に潤滑されるようになっている。
有段変速機16は、所謂常時噛合型平行軸式変速機であって、(a) 平行な一対のインプットシャフト42、アウトプットシャフト44間にギヤ比が異なる複数の変速ギヤ対46a〜46eが配設されるとともに、それ等の変速ギヤ対46a〜46eの被同期側歯車をインプットシャフト42或いはアウトプットシャフト44に選択的に連結するためのシンクロメッシュタイプの複数の噛合クラッチ48a〜48eが設けられた2軸噛合式の変速機構と、(b) それ等の噛合クラッチ48a〜48eの3つのクラッチハブスリーブ50a、50b、50cに相対回転可能にそれぞれ係合させられ、クラッチハブスリーブ50a、50b、50cを軸心方向に移動させることにより何れかの変速段を成立させる3本のフォークシャフト(一本のみ52aとして図示)と、(c) 軸方向であるセレクト方向へ移動させられることにより前記複数のフォークシャフトなどの任意の一つに選択的に係合させられるとともに、そのセレクト方向と略直角なシフト方向、実施例では軸心まわりに回動させられることによりフォークシャフトなどを軸方向へ移動させて所定の変速段を成立させる図示しないシフト・セレクトシャフトとを備えており、前進5段の変速段が成立させられるようになっている。
また、上記インプットシャフト42およびアウトプットシャフト44には更に後進ギヤ対54が配設され、図示しないカウンタシャフトに配設された後進用アイドル歯車と噛み合わされることにより後進変速段が成立させられるようになっている。 なお、インプットシャフト42は、前記動力伝達装置14のクラッチディスクハブ30に連結されているとともに、アウトプットシャフト44には出力歯車56が配設されて差動歯車装置18のリングギヤ58と噛み合わされている。 図1は、インプットシャフト42、アウトプットシャフト44、およびリングギヤ58の軸心を共通の平面内に示した展開図である。
図1において、前記差動歯車装置18は傘歯車式のもので、一対のサイドギヤ80R、80Lにはそれぞれドライブシャフト82R、82Lがスプライン嵌合などによって連結され、左右の前輪(駆動輪)84R、84Lを回転駆動する。
図2に、エンジン12と有段変速機16の間に配置され、湿式クラッチ20のクラッチストロークをアクチュエータ31によって制御し、湿式クラッチ20を係合することで図1に示すエンジン12からの動力を図1に示す有段変速機16のインプットシャフト42へ伝達し、また湿式クラッチ20を解放することで動力のインプットシャフト42への伝達を遮断し、場合によっては湿式クラッチ20のクラッチストロークを半係合位置に制御することでインプットシャフト42へ伝達されるトルクを減少させる図1に示す動力伝達装置14の断面の一部を示す。
エンジン12からの動力は、ドライブプレート27と、ドライブプレート27とスプライン嵌合するトーショナルダンパ28を介して、トーショナルダンパ28と連結されたドリブンプレート29、そしてドラム21に伝達される。
このドラム21の内周壁面には、図示しないスプライン溝が等間隔で刻設され、複数の第1クラッチ板22には、外側周壁に図示しない角型の外歯が等間隔に刻設されている。
複数の第1クラッチ板22は、ドラム21のスプライン溝と複数の第1クラッチ板22の外歯が進退自在に嵌合され、ドラム21と同軸に配列されている。ここで、第1クラッチ板が図2の右側方向へ所定量以上移動しないようにストッパ24が設けられている。 これにより、ドラム21に伝達された動力は第1クラッチ板22に伝達され、第1クラッチ板22はドラム21とともに回転する。
また、複数の第2クラッチ板23には、内側周壁に図示しない角型の外歯が等間隔に刻設されており、インプットシャフト42とスプライン嵌合しているクラッチディスクハブ30の外側周壁に刻設された図示しないスプライン溝と進退自在に嵌合されている。
ここで、クラッチディスクハブ30の外側周壁には、後述する冷却油供給孔39からの冷却油をクラッチ板22、23に導く孔26が設けられる。
そして、第1クラッチ板22と、第1クラッチ板と第1クラッチ板との間に介装された第2クラッチ板23とが圧接分離可能に構成されている。
第1クラッチ板22および第2クラッチ板23の両面には湿式摩擦材が塗布されており、クラッチ圧接時における第1クラッチ板22と第2クラッチ板23相互の摩擦抵抗を大きくしてある。
第1クラッチ板22と第2クラッチ板23は、アクチュエータ31により、レリーズベアリング34がエンジン12側に押圧され、ダイヤフラムスプリング35の外周側が、ピポットリング37を支点としてドラム21から離れる方向に動作し、プレッシャープレート25が有段変速機16側に移動することにより分離される。
また、アクチュエータ31により、レリーズベアリング34が変速機側に移動すると、ダイヤフラムスプリング35の外周側が、ピポットリング37を支点としてクラッチ板22、23を押圧する方向に動作し、プレッシャープレート25が動力源側に移動することにより圧接される。
クラッチハウジング41と当接するオイルセパレータ60、およびオイルセパレータ60とトーショナルダンパ28の間のオイルシール61により、冷却油が漏れ出すことを防止する。
インプットシャフト42の内部には図4または図5に示すオイルポンプ91から供給される冷却油が流れる油路43が設けられており、インプットシャフト42とクラッチディスクハブ30には、インプットシャフト42軸方向でクラッチ板22、23と略同じ位置にインプットシャフト42径方向の冷却油供給孔39が設けられている。
インプットシャフト42の遠心力または冷却油の自重により、冷却油供給孔39から出てクラッチディスクハブ30の外側周壁に到達した冷却油が、孔26を通りクラッチ板22、23を冷却する。
図3は、この発明が適用される車両の制御系統を示すブロック図である。
すなわち、前記クラッチレリーズシリンダ38には、図2にも示したクラッチチューブ33を介して同じく図2にも示したクラッチマスターシリンダ32が接続されている。クラッチマスターシリンダ32には、クラッチオイルを貯留したリザーブタンク65が設けられている。また、クラッチチューブ33とクラッチマスターシリンダ32との間には、クラッチレリーズシリンダ38側の油圧脈動がクラッチマスターシリンダ32に伝達されることを抑制するアキュームレータ66が設けられている。
さらに、クラッチマスターシリンダ32の油圧回路には図2にも示したアクチュエータ31が設けられており、アクチュエータ31により、クラッチマスターシリンダ32から出力される油圧が調整される。そして、この油圧がクラッチチューブ33を介してクラッチレリーズシリンダ38に供給される。
一方、クラッチレリーズシリンダ38のストローク(位置)を検出するクラッチストロークセンサ67が設けられている。このクラッチストロークセンサ67の検出信号は、冷却装置の一部を兼ねた動力伝達装置用電子制御装置68に入力されている。
この他に動力伝達装置用電子制御装置68には、図1に示すインプットシャフト42の回転数を検出する入力回転数センサ69の信号と、図1に示す有段変速機16の出力回転数を検出する出力回転数センサ70の信号と、シフト装置71の操作位置を検出するシフト位置センサ72の信号と、有段変速機16の変速段を検出するシフトポジションスイッチ73の信号とが入力されている。
動力伝達装置用電子制御装置68は、記憶装置(RAM,ROM)および演算処理装置(CPUまたはMPU)ならびに入出力インターフェースを備えたマイクロコンピュータにより構成されている。
また、有段変速機16は図2に示す動力伝達装置14を介してエンジン12に連結されており、このエンジン12のアイドル回転数、燃料噴射量、点火時期などが、エンジン用電子制御装置74により制御されている。このエンジン用電子制御装置74は、動力伝達装置用電子制御装置68と同様のマイクロコンピュータにより構成されている。
そして、エンジン12の出力回転数を検出するエンジン回転数センサ75の信号、エンジン12の吸気管に設けられたスロットルバルブ(図示せず)の開度を検出するスロットルセンサ76の信号などが、エンジン用電子制御装置74に入力されている。
なお、エンジン用電子制御装置74と動力伝達装置用電子制御装置68とは相互にデータ通信可能に接続されている。
ここで、図1ないし図3の構成を有する車両の動作を説明する。
まず、シフト装置71が非走行レンジ(ニュートラルレンジ)にある場合は、クラッチレリーズシリンダ38内の油圧が所定値以上に制御されている。このため、レリーズベアリング34がクランクシャフト13側に押圧される。
すると、ダイアフラムスプリング35の外周側が、クラッチカバー36に固定されたピポットリング37を支点としてドラム21から離れる方向に動作し、プレッシャープレート25が図2の左方向に移動する。その結果、第1クラッチ板22と第2クラッチ板23との隙間(距離)が所定の値に制御される。つまり、図1に示す動力伝達装置14が解放状態に制御され、エンジン12のトルクはインプットシャフト42に伝達されない。
一方、シフト装置71が走行レンジにある場合は、クラッチレリーズシリンダ38内の油圧が所定値未満に制御されている。このため、レリーズベアリング34に作用する押圧力が、前述の場合に比べて低下する。すると、ダイアフラムスプリング35の外周側が、ピポットリング37を支点としてクラッチ板22、23を押圧する方向に動作し、プレッシャープレート25が図2の右方向に移動する。
その結果、第1クラッチ板22と第2クラッチ板23との隙間(距離)が狭められて、クラッチ板22、23がプレッシャープレート25およびストッパ24により挟持される。つまり、動力伝達装置14が係合状態になり、エンジン12のトルクがインプットシャフト42に伝達される。
ここで、前期のように第1クラッチ板22と第2クラッチ板23との隙間が狭められ、エンジン12のトルクのインプットシャフト42への伝達が始まる位置が動力伝達開始点としている。
図4に、この発明が適用される冷却装置を示す。
電動モータ90により駆動されたオイルポンプ91により、オイルパン92からストレーナ93を介して汲み上げられた冷却油がリニアソレノイドバルブ94のポート95を経由して冷却油供給油路96へ供給される。
前述のインプットシャフト42の内部に設けられた油路43はこの冷却油供給油路96の一部を構成する。動力伝達装置用電子制御装置68から出力されてリニアソレノイドバルブ94へ入力される電流の強弱により冷却油供給油路96への供給油圧や供給流量を調整することができる。
図5に示すように、オイルポンプ91を駆動する制御モータ98への電流出力が動力伝達装置用電子制御装置68から直接なされてもよい。この場合、好適にはリリーフ弁97を設けて所定値以上の油圧とならないようにする。
なお、本実施例は動力伝達装置用電子制御装置68からの電流出力により供給油量を制御する冷却装置を示したが、動力伝達装置用電子制御装置68とは異なる電子制御装置を用いて供給油量を制御する冷却装置であってもよい。この場合、該異なる電子制御装置は少なくとも動力伝達装置用電子制御装置からデータ送信可能に接続されている必要がある。
また冷却油供給油路96への供給油圧や供給流量を制御できる回路であれば、図4、図5に示す油圧回路以外の回路でもよい。
以上において説明した図1ないし図4もしくは図5の構成を有する車両においては、前述のごとく、湿式クラッチ、アクチュエータなどの各部品の個体差や磨耗などによる変化によって、クラッチストロークに対する動力の伝達割合にばらつきが生じ、延いては変速ショックなどが生ずる可能性がある。このため、クラッチの係合開始点、すなわち動力伝達開始点を学習することが必要となる。
そこで、動力伝達開始点の学習の内容を、図6のフローチャートに基づいて説明する。
動力伝達装置用電子制御装置68により、まず、有段変速機16が非走行レンジ(ニュートラルレンジ)にあり、走行レンジへの操作がなされていないことを、シフトポジションスイッチ73およびシフト位置センサ72により確認する(100)。
次に、動力伝達装置14が解放状態にあることをクラッチストロークセンサ67により確認(101)し、動力伝達装置14を解放方向に制御する(102)。
インプットシャフト42の回転数が学習可能とされる所定値以下であることを入力回転数センサ69により確認(103)した後、
動力伝達装置14を係合方向に制御する(104)。
なお、好適には該所定値は略零がよい。
インプットシャフト42が回転を始め、入力回転数センサ69によりインプットシャフト42の回転が所定値以上であると検出された場合(105)、検出された時点でのクラッチストロークを動力伝達開始点として動力伝達装置用電子制御装置68に記憶し(106)、動力伝達装置14を解放方向に制御し(107)、この制御ルーチンを終了する(108)。
なお、該所定値は入力回転数センサ69の回転数検出能力に依存するものであり、確実に回転していると判断可能な値を該所定値とするのが望ましい。
前記確認後、所定時間経過した後、動力伝達装置14の係合方向への制御開始をしてもよい。
また、有段変速機16が走行レンジにされるか、またはシフト装置71が走行レンジを示す位置へ操作された場合は、直ちに動力伝達開始点の学習は終了する。
ここで、前述の動力伝達開始点の学習を正確に行うために、図4において説明された冷却装置が行う内容を図7のフローチャートに従い、説明する。
図7に示すフローチャートによると、まず、動力伝達開始点の学習が行われているか否かを判断する(110)。次に、学習が行われている場合には、冷却油量を所定量以下とするように動力伝達装置用電子制御装置68がリニアソレノイドバルブ94を制御し(111)、この制御ルーチンを終了する(112)。また、学習が行われていない場合には、クラッチ板22、23を冷却するに充分な冷却油量となるようにリニアソレノイドバルブ94を制御し(113)、この制御ルーチンを終了する(112)。
前記冷却油量の所定量は湿式クラッチの材質、サイズにより異なる。
以上により、動力伝達開始点の学習時には、冷却油が供給されることにより湿式クラッチ20に生じ得る引き摺りトルクを動力伝達開始点を学習しないときに比べて確実に低減若しくは零にすることにより、実際の動力伝達開始点よりも解放側でインプットシャフト42が回転してしまうという事態を回避することができ、従って動力伝達開始点を正確に学習することが可能となる。
なお、上述したのはあくまでも本発明の一実施例であり 本発明はその主旨を逸脱しない範囲において種々の変更が加えられ得るものである。
この発明が適用される車両用駆動装置の概略構成を説明する骨子図である。 図1に示す動力伝達装置を示す部分断面図である。 この発明が適用される車両の制御系統を示すブロック図である。 この発明が適用される冷却装置の一実施例を示す構成図である。 この発明が適用される冷却装置の一実施例を示す構成図である。 この発明が適用される動力伝達装置の動力伝達開始点の学習制御の制御例を示すフローチャートである。 この発明が適用される冷却装置の制御例を示すフローチャートである。
符号の説明
13 クランクシャフト
14 動力伝達装置
16 有段変速機
20 湿式クラッチ
21 ドラム
22 第1クラッチ板
23 第2クラッチ板
24 ストッパ
25 プレッシャープレート
26 孔
27 ドライブプレート
28 トーショナルダンパ
29 ドリブンプレート
30 クラッチディスクハブ
31 アクチュエータ
32 クラッチマスターシリンダ
33 クラッチチューブ
34 レリーズベアリング
35 ダイヤフラムスプリング
36 クラッチカバー
37 ピボットリング
38 クラッチレリーズシリンダ
39 冷却油供給孔
41 クラッチハウジング
42 インプットシャフト
43 油路
60 オイルセパレータ
61 オイルシール
90 電動モータ
91 オイルポンプ
94 リニアソレノイドバルブ
95 ポート
96 冷却油供給油路
97 リリーフ弁
98 制御モータ

Claims (1)

  1. 動力源と変速機とを断接する湿式クラッチのクラッチストロークをアクチュエータによって制御するとともに該湿式クラッチの動力伝達開始点を前記変速機のインプットシャフトの回転に基づいて学習する動力伝達装置に用いられ、
    前記湿式クラッチの摩擦面に冷却油を供給する動力伝達装置の冷却装置において、
    前記動力伝達開始点の学習時には前記湿式クラッチの摩擦面に供給する冷却油量を前記動力伝達開始点を学習しないときに比べて少なくする若しくは零にする冷却油量制御手段を備えたことを特徴とする、動力伝達装置の冷却装置。
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