JP2009221120A - 皮膚又は毛髪用の洗浄剤組成物 - Google Patents

皮膚又は毛髪用の洗浄剤組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた安定性、優れた泡性能と、すすぎ時から乾燥後までの良好な使用感を有する、皮膚又は毛髪用の洗浄剤組成物の提供。
【解決手段】次の成分
(A)アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤及び両性界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤
8〜50重量%
(B)ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、脂肪酸変性シリコーン及び分岐ポリグリセロール変性シリコーンから選ばれる1種以上の変性シリコーン
0.1〜3重量%
及び(C)多価アルコールのエチレンオキサイド付加物と炭素数8〜22の分岐脂肪酸とのエステル、多価アルコールと炭素数8〜22の分岐脂肪酸とのエステルのエチレンオキサイド付加物及びポリエチレングリコールと炭素数8〜22の分岐脂肪酸とのエステルからなる群から選ばれる1種以上の化合物
0.05〜3重量%
を含有し、成分(B)と成分(C)の重量比率 [(B)/(C)]が、0.3〜3である、皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、皮膚又は毛髪用の洗浄剤組成物に関する。
洗浄剤組成物には、油などの汚れ成分の乳化力や可溶化力又は洗浄力といった種々の機能が求められている。なかでも皮膚又は毛髪用途の洗浄剤は、工業用洗浄剤と異なり、洗浄時の泡立ちの良さや泡の感触と、すすぎ時の指とおり、乾燥後の櫛通り、乾燥後の柔らかさ等の使用感とが求められている。
使用感向上のため、皮膚又は毛髪用の洗浄剤組成物には様々な種類のシリコーン類及び油剤が配合されている。このうちシリコーン類は毛髪に対する吸着性に優れ、潤滑作用に優れるため多用されている。更にシリコーン類の油性感や残留性を改善したものとしてアミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン及びポリグリセロール変性シリコーンの変性シリコーンが上市されている(特許文献1、2)。
特開平7−187959号公報 特開2005−97150号公報
しかし、これらの変性シリコーンは、シャンプー等の洗浄剤に配合すると、泡性能(起泡性と泡の感触)が低下し、長期間保存すると分離してしまい配合が困難であると言う課題があった。
本発明の目的は、保存安定性を維持しつつ、優れた泡性能(起泡性と泡の感触)とすすぎ時から乾燥後までの良好な使用感(すすぎ時の指とおり、乾燥後の櫛通り、乾燥後の柔らかさ)を有する、皮膚又は毛髪用の洗浄剤組成物を提供することにある。
斯かる実情に鑑み、本発明者らは、鋭意研究を行ったところ、下記成分(A)、(B)及び(C)を含有し、成分(B)と成分(C)の重量比率が(B)/(C)=0.3〜3である皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物が、保存安定性を維持しつつ、優れた泡性能とすすぎ時から乾燥後までの良好な使用感を有することを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤及び両性界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤
8〜50重量%
(B)ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、脂肪酸変性シリコーン及び分岐ポリグリセロール変性シリコーンから選ばれる1種以上の変性シリコーン
0.1〜3重量%
(C)多価アルコールのエチレンオキサイド付加物と炭素数8〜22の分岐脂肪酸とのエステル、多価アルコールと炭素数8〜22の分岐脂肪酸とのエステルのエチレンオキサイド付加物及びポリエチレングリコールと炭素数8〜22の分岐脂肪酸とのエステルからなる群から選ばれる1種以上の化合物
0.05〜3重量%
を含有し、成分(B)と成分(C)の重量比率 [(B)/(C)]が、0.3〜3である、皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物を提供するものである。
本発明によれば、優れた保存安定性、優れた泡性能(起泡性と泡の感触)と、すすぎ時から乾燥後までの良好な使用感(すすぎ時の指とおり、乾燥後の櫛通り、乾燥後の柔らかさ)を有する、皮膚又は毛髪用の洗浄剤組成物が得られる。
以下、本発明の洗浄剤組成物を構成する成分を詳細に説明する。
成分(A)の界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤からなる群より選ばれる1種以上の界面活性剤であり、主に泡性能を向上させるために用いられる。
具体的には以下のものが挙げられる。
本発明で用いるアニオン性界面活性剤としては、硫酸系、スルホン酸系、カルボン酸系、リン酸系及びアミノ酸系のものが好ましく、例えばアルキル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸塩、スルホコハク酸アルキルエステル塩、ポリオキシアルキレンスルホコハク酸アルキルエステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルカンスルホン酸塩、アシルイセチオネート、アシルメチルタウレート、高級脂肪酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、アシルグルタミン酸塩、アラニン誘導体、グリシン誘導体、アルギニン誘導体等が挙げられる。
これらの塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩;アルカリ土類金属塩;アンモニウム塩;モノメチルアンモニウム基、ジメチルアンモニウム基、トリメチルアンモニウム基;モノエチルアンモニウム基、ジエチルアンモニウム基、トリエチルアンモニウム基;モノメタノールアンモニウム基、ジメタノールアンモニウム基、トリメタノールアンモニウム基等を有する有機アンモニウム塩が好ましく挙げられる。
これら界面活性剤のうち、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、高級脂肪酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、が好ましく、特にポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩及びアルキル硫酸塩、すなわち、一般式(A−1)又は(A−2)で表されるものが、成分(B)及び成分(C)との相互作用により、泡性能と濯ぎ時及び乾燥後の感触の点から好ましい。好ましい。
31−O(CH2CH2O)pSO3M (A−1)
32−OSO3M (A−2)
〔式中、R31は炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基を示し、R32は炭素数10〜18のアルキル基を示し、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルカノールアンモニウム又は塩基性アミノ酸を示し、pはエチレンオキサイド平均付加モル数で、0.5〜5の数を示す。〕
式中、R31は、起泡性の観点から、炭素数10〜14の基が好ましく、pは起泡性の観点から好ましくは0.5〜3あり、Mは、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、トリエタノールアンモニウムが好ましい。
具体的には、ポリオキシエチレン(平均付加モル数0.5〜3)デシルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン(平均付加モル数0.5〜3)ラウリルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン(平均付加モル数0.5〜3)ミリスチルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン(平均付加モル数0.5〜3)セチルエーテル硫酸塩等が挙げられ、塩としてナトリウム、カリウム、アンモニウム、トリエタノールアンモニウム等が挙げられる。
本発明で用いるノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシアルキレン(硬化)ヒマシ油類、ショ糖脂肪酸エステル類、ポリグリセリンアルキルエーテル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、脂肪酸アルカノールアミド、アルキルグリコシド類、成分(C)以外のポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレンソルビット脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル類等が挙げられる。
このうち、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、アルキルグリコシド類、ポリオキシアルキレンC8−C20脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、脂肪酸アルカノールアミドが好ましい。ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンアルキルエーテルが好ましい。アルキルグリコシド類としては、アルキル基の炭素数8〜14で、糖(グルコース)の縮合度1〜2のものが好ましい。脂肪酸アルカノールアミドとしては、炭素数8〜18、特に炭素数10〜16のアシル基を有するものが好ましく、またモノアルカノールアミド、ジアルカノールアミドのいずれでもよいが炭素数2〜3のヒドロキシアルキル基を有するものが好ましい。脂肪酸アルカノールアミドの具体例としては、オレイン酸ジエタノールアミド、パーム核油脂肪酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ラウリン酸モノイソプロパノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、パーム核油脂肪酸メチルエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸メチルエタノールアミド等が挙げられる。
本発明で用いる両性界面活性剤としては、カルボベタイン、脂肪酸アミドプロピルベタイン等のアミドベタイン、アルキルヒドロキシスルホベタイン等のスルホベタイン、アミドスルホベタイン、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン等のイミダゾリニウムベタイン、ホスホベタイン等のベタイン系界面活性剤等が挙げられる。
これらの中でも、アミドベタイン及びスルホベタインからなる群から選ばれる一種以上が、成分(C)との相互作用により、泡性能と濯ぎ時及び乾燥後の感触を向上させる観点から好ましい。
これらの化合物の具体例として、脂肪酸アミドプロピルベタイン及びアルキルヒドロキシスルホベタインは、炭素数8〜18、特に炭素数10〜16のアルキル基を有するものが好ましく、特にラウリン酸アミドプロピルベタイン、パーム核油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン等が好ましい。
成分(A)の界面活性剤は、起泡性の観点からアニオン性界面活性剤が好ましく、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩又はアルキル硫酸塩が好ましい。
成分(B)は、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、脂肪酸変性シリコーン及び分岐ポリグリセロール変性シリコーンから選ばれる1種以上の変性シリコーンであり、主に、泡の感触、すすぎ時、乾燥後の感触を向上させるために用いられる。
(B−1) アミノ変性シリコーンは、側鎖又は末端に、アルキル基を有していてもよい、アミノ基又はアンモニウム基を有するポリシロキサン鎖骨格を有するものであり、例えば、下記式(1−1)又は(1−2)で表わされるアミノ変性シリコーン が挙げられる。アミノ基又はアンモニウム基は、泡質、感触及びコンディショニング効果の観点から、アミノ変性シリコーン1g当たり、0.02〜3mmolであることが好ましい。アミン量はクロロホルム/メタノール(容積比1/1)溶液にて、塩酸による電位差滴定で求めることができる。
Figure 2009221120
これらのうち、特に好ましいアミノ変性シリコーンは次の一般式(1−3)又は(1−4)で表わされるものである。
Figure 2009221120
(式中、R3 、c1 及びc2 は前記の意味を有する。)
また、本発明におけるアミノ変性シリコーンの代表的なものは次の一般式で表わされ、平均分子量が約3000〜100000のものであり、これはアモジメチコーン(Amodimethicone)の名称でCTFA辞典(米国,Cosmetic Ingredient Dictionary)第3版中に記載されている。
Figure 2009221120
(式中、c1 及びc2 は前記の意味を有する。)
上記のアミノ変性シリコーンは水性乳濁液として用いることが好ましく、該水性乳濁液は、例えば、特公昭56−38609号公報に記載されている方法に従って得ることができる。
好ましいアミノ変性シリコーン水性乳濁液の市販品としては、SM 8702C(トーレ・シリコーン株式会社製)やDC 929(ダウ・コーニング株式会社製)等が挙げられる。
(B−2) 脂肪酸変性シリコーンは、側鎖又は末端に、脂肪酸エステル基を有するポリシロキサン鎖骨格を有するものであり、下記式(2−1)のものが好ましく挙げられる。脂肪酸エステル基は、泡質、感触及びコンディショニング効果の観点から、脂肪酸変性シリコーン1g当たり、0.02〜3mmolであることが好ましい。
Figure 2009221120
〔式中、d1 、d2 及びd3 は1〜350の数を、d4 は0〜10の数を示し、R9 はCn12n1+1 (n1 =9〜21)を示す。〕
(B−3)ポリエーテル変性シリコーンは、側鎖、末端又は分子中に、ポリオキシアルキレン基を有するポリシロキサン鎖骨格を有するポリシロキサン骨格を有するものであり、下記式(3−1)、(3−2)、(3−3)又は(3−4)で表わされるものが好ましいものとして挙げられる。ポリオキシアルキレン基は、泡質、感触及びコンディショニング効果の観点から、脂肪酸変性シリコーン1g当たり、0.02〜3mmolであることが好ましい。
Figure 2009221120
(B−4) 分岐ポリグリセロール変性シリコーンは、下記構造式(1)、(2)、(3)又は(4)で表されるグリセロール基又はグリシドール基が平均して3個以上結合し、かつ、構造式(1)で表される分岐グリセロール基を少なくとも1つ含む分岐ポリグリセロール鎖が、連結基を介して、シリコーンのケイ素原子に少なくとも1つ結合した分岐ポリグリセロール変性シリコーンである。分岐ポリグリセロール鎖は、泡質、感触及びコンディショニング効果の観点から、分岐ポリグリセロール変性シリコーン1g当たり、0.02〜3mmolであることが好ましい。
Figure 2009221120
尚、上記構造式(1)の2つの酸素原子には、同一又は異なって上記構造式(1)、(2)、(3)又は(4)で表されるグリセロール基又はグリシドール基が結合し、構造式(2)の酸素原子には、上記構造式(1)、(2)、(3)又は(4)で表されるグリセロール基又はグリシドール基が結合し、構造式(3)の酸素原子には、上記構造式(1)、(2)、(3)又は(4)で表されるグリセロール基又はグリシドール基が結合する。
分岐ポリグリセロール変性シリコーンは、好ましくは下記式(4−1)のものが挙げられる。
Figure 2009221120
(式中、R14、R15、R16、t個のR17、t個のR18、R19、R20、R21は、同一又は異なって、分岐ポリグリセロール鎖が結合した連結基、置換基を有していてもよく、フッ素原子で置換されていてもよい、炭素数1〜22の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、アルケニル基又はアルコシキ基、あるいは炭素数6〜22のアリール基を示し、R14、R15、R16、t個のR17、t個のR18、R19、R20、R21のうち少なくとも1つは分岐ポリグリセロール鎖が結合した連結基である。tは0〜10,000の数を示す。)
本発明で用いられる分岐ポリグリセロール変性シリコーンは、特開2005−97150号により製造することができる。
本発明に用いられる(B)変性シリコーンの数平均分子量は、好ましくは500〜50万、更に好ましくは750〜20万、特に好ましくは1000〜10万である。この数平均分子量の測定方法は、GPC(カラム:G4000HXL+G2000HXL(東ソー(株)製)、THF溶液(50mmol/L酢酸添加)、40℃、ポリスチレン換算)による。
これらの中でも、成分(C)との相互作用による、泡の感触、並びに、すすぎ時及び乾燥後の感触を向上させる観点から、アミノ変性シリコーン又は分岐ポリグリセロール変性シリコーンが好ましく、分岐ポリグリセロール変性シリコーンがより好ましい。
成分(C)は、多価アルコールのエチレンオキサイド付加物と炭素数8〜22の分岐脂肪酸とのエステル、多価アルコールと炭素数12〜22の分岐脂肪酸とのエステルのエチレンオキサイド付加物及びポリエチレングリコールと炭素数8〜22の分岐脂肪酸エステルからなる群から選ばれる1種以上の化合物であり、主に、成分(A)及び成分(B)との相互作用により、起泡性、泡の感触、並びに、すすぎ時及び乾燥後の感触を向上させるために用いられる。
ここで、多価アルコールは、保存安定性、起泡性及び感触の観点から、3〜6価のものが好ましい。具体的には、グリセリン、ペンタエリスリトール、グルコース、ソルビトール等の糖類が挙げられる。
エチレンオキサイド付加モル数は、多価アルコール1モル又は多価アルコールと炭素数12〜22の分岐脂肪酸とのエステル1モルに対して、保存安定性、起泡性及び感触の観点から、40〜400モルが好ましく、80〜300モルが更に好ましく、120〜200モルが好ましい。
ポリエチレングリコールとしては、保存安定性、起泡性及び感触の観点から、平均分子量2000〜20000が好ましく、3500〜15000のものが更に好ましい。
分岐脂肪酸は、保存安定性、起泡性及び感触の観点から、炭素数8〜22であり、好ましくは炭素数12〜22であり、具体的には、2-エチルヘキサン酸、2-ブチルドデカン酸、2-イソブチルドデカン酸、2−イソブチルウンデカン酸、2−ヘプチルウンデカン酸、2−イソヘプチルウンデカン酸、2−イソヘプチルイソウンデカン酸、2−ドデシルヘキサン酸、2−イソドデシルヘキサン酸、2−オクチルドデカン酸等が挙げられる。
成分(C)として好ましいものとしては、2−ヘプチルウンデカン酸、2−イソヘプチルウンデカン酸が挙げられる。
これらの中でも、成分(A)及び成分(B)との相互作用により、起泡性、泡の感触、並びに、すすぎ時及び乾燥後の感触を向上させる観点から、多価アルコールのエチレンオキサイド付加物と炭素数8〜22の分岐脂肪酸とのエステル、多価アルコールと炭素数12〜22の分岐脂肪酸とのエステルのエチレンオキサイド付加物が好ましい。
本発明に用いられる成分(C)は、特開昭63−75097号に記載の方法に従って製造することができる。
成分(A)の界面活性剤は、本発明の洗浄剤組成物中に、1種以上を用いることができる。成分(A)は洗浄剤組成物中に8〜50重量%、更に10〜40重量%、特に10〜30重量%含まれるのが泡性能(起泡性と泡の感触)、経済性の観点から好ましい。
成分(B)の変性シリコーンは、本発明の洗浄剤組成物中に、1種以上を用いることができる。皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物中の成分(B)の含有量は、起泡性、及び良好な使用感(すすぎ時の指とおり、乾燥後の櫛通り、乾燥後の柔らかさ)の観点から、全組成中に好ましくは0.1〜3重量%、より好ましくは0.2〜2重量%、特に好ましくは0.3〜1.5重量%である。
成分(C)の化合物は、本発明の洗浄剤組成物中に、1種以上を用いることができる。皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物中の成分(C)の含有量は、保存安定性及び成分(A)及び成分(B)との相互作用により、起泡性、泡の感触、並びに、すすぎ時及び乾燥後の感触を向上させる観点から、全組成中に好ましくは0.05〜3重量%、より好ましくは0.1〜2重量%、特に好ましくは0.2〜2重量%である。
成分(B)と(A)の比率は、すすぎ時から乾燥後までの良好な使用感(すすぎ時の指とおり、乾燥後の櫛通り、乾燥後の柔らかさ)の観点から、重量比で(B)/(A)=0.005〜0.1が好ましく、更に0.01〜0.1が好ましく、特に0.01〜0.08が好ましい。
成分(B)と成分(C)の比率は、保存安定性、泡性能(起泡性と泡の感触)とすすぎ時から乾燥後までの良好な使用感(すすぎ時の指とおり、乾燥後の櫛通り、乾燥後の柔らかさ)の観点から、重量比で(B)/(C)=0.3〜3であり、好ましくは0.5〜3、更に好ましくは0.6〜2.5である。
0.3未満、又は3を超える場合は、泡性能とすすぎ時から乾燥後までの良好な使用感に劣る。
成分(C)と(A)の比率は、保存安定性の観点から重量比で(C)/(A)=0.003〜0.2が好ましく、更に0.008〜0.1が好ましく、特に0.01〜0.05が好ましい。
本発明の洗浄剤組成物は更に、グリセリン、保湿剤、カチオン性ポリマー、多糖類、ポリペプタイド、パール化剤、溶剤、液晶形成基剤、色素、香料、噴射剤、エデト酢酸塩やクエン酸塩などのキレート剤、pH調整剤、防腐剤、抗フケ剤等を、適宜配合することができる。カチオンポリマーとしてはカチオン化セルロース、特開平11−71435記載のカチオン性ポリマーなどがあげられ、抗フケ剤としては、ジンクピリチオン、ピロクトンオラミンなどが挙げられる。
本発明の洗浄剤組成物は、常法に従って製造できる。また、その剤型も特に制限されず、液体状、泡状、ペースト状、クリーム状、固形状、粉末状等、任意の剤型とすることができるが、液体状、ペースト状又はクリーム状とするのが好ましく、特に液体状とするのが好ましい。液体状とする場合には、液体媒体として水、ポリエチレングリコール等を用いるのが好ましく、水の配合量は、全組成中に50〜90重量%が好ましく、70〜85重量%が更に好ましい。
本発明の皮膚又は毛髪用の洗浄剤組成物は、シャンプー、洗顔料、身体洗浄剤等に用いることができる。
本発明の洗浄剤組成物のpH(25℃)は、4〜7が好ましく、5〜7が更に好ましい。
本発明の洗浄剤組成物の粘度は、保存安定性及び使い安さの観点から、下記の測定条件で、1000〜30000mPa・sが好ましく、2000〜15000mPa・sが更に好ましい。
以下、実施例を挙げてさらに詳細に説明する。
表1、2に示す洗浄剤組成物を常法に従って調整し、pH(25℃)を、6.5に調整した。
そして、下記の方法で、粘度、50℃保存安定性、起泡性、泡の感触、すすぎ時の指通り、及び乾燥後の櫛通りと髪の柔らかさの評価を行った。その結果を表1、2に示す。表中の数値は純分の重量%である。
<粘度測定>
粘度の測定条件は次の通りである。
使用粘度計 B形粘度計((株)東機産業(株)製)
ローターNo./回転数 No.3、No.4/6rpm 測定時間 1分間
温度30℃:30℃±1の恒温槽にサンプルの入ったガラス瓶を1時間つけた後測定
<50℃保存安定性>
50℃で30日間保存した後、外観を観察した。
A:30日間変化無し
B:20〜30日後分離
C:10〜20日後分離
D:0〜10日後分離
<起泡性、泡の感触、すすぎ時の指通り、及び乾燥後の櫛通りと髪の柔らかさ>
ブリーチ処理した日本人女性の毛髪20g(20cm)にシャンプー1gを塗布し、30秒間泡立てた時点の起泡性、泡の感触、すすぎ時の指通り、及びドライヤーで乾燥させた後の櫛通りと髪の柔らかさについて専門パネラー5名により下記の基準で評価した。
1)起泡性
4:起泡性が非常に良い。
3:起泡性が良い。
2:起泡性が普通。
1:起泡性が悪い。
2)泡の感触
4:クリーミーな泡質で感触が非常に良い。
3:普通の泡質で感触が良い。
2:普通の泡質で感触がやや悪い。
1:粗い泡質で感触悪い。
3)すすぎ時の指通り
4:きしみは全くなく、指通りが非常に良い。
3:きしみが弱く、指通りが良い。
2:きしみがやや強く、指が通りづらい。
1:きしみが強く、指通りが悪い。
4)乾燥後の櫛通り
4:櫛通りが良く非常になめらか。
3:櫛を通すのに多少ひっかかるが、おおむねなめらか。
2:櫛を通すのにひっかかりが目立つ。
1:櫛通りが悪く、ひっかかりが非常に多い。
5)乾燥後の髪の柔らかさ
4:非常に柔らかく、しなやか。
3:柔らかい。
2:柔らかさに少し欠ける。
1:ゴワつく。
いずれも5名の評価の平均点を求めた。
Figure 2009221120
Figure 2009221120
比較品1,3に示すように、(B)成分の変成シリコーンを含まないものは、保存安定性は良いが、すすぎ時の指通り、乾燥後の櫛通り、乾燥後の柔らかさは好ましくない。
比較品2及び比較品8〜18の組成物は(B)成分を含むので、すすぎ時の指通り、乾燥後の櫛通り、乾燥後の柔らかさに優れるものと期待されたが、本発明品と比較して、評価はあまり好ましいものではなく、さらに保存安定性、泡性能がばらつきがあった。
比較品5〜7は、(A)〜(C)成分を含むが、比較品5,6に示すように、(B)/(C)値が低いものは、保存安定性は良いが、泡性能(起泡性、泡の感触)、すすぎ時の指通り、乾燥後の櫛通り、乾燥後の柔らかさはあまり良くなく、比較品7に示すように、(B)/(C)値が高いものは、保存安定性に劣り、泡性能、すすぎ時の指通り、乾燥後の櫛通り、乾燥後の柔らかさは同様にあまり良くない。
一方、成分(C)を一定量含む本発明品は、泡性能、保存安定性に加えて、すすぎ時の指通り、乾燥後の櫛通り、乾燥後の柔らかさも更に向上していることが判る。
以下の実施例の重量(%)は純分の数値である。
実施例2
下記組成のヘアシャンプーを製造した。
(成分) (重量%)
ポリオキシエチレン(1)ラウリルエーテル硫酸アンモニウム 12.0
ラウリン酸モノエタノールアミド 0.8
シリコーンエマルション* 2.0
カチオン性ポリマー** 0.2
アミノ変性シリコーン*** 0.5
トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン
ソルビタン(EO:160)**** 0.5
香料,メチルパラベン 適量
精製水 バランス
計 100.0
*:BY22−060〔東レ・ダウコーニング(株)製〕
**:ポイズ C-150L〔花王(株)製〕
***:JP−8500〔東レ・ダウコーニング株式会社製〕
****:レオドールTW−IS399C〔花王(株)製〕
実施例3
下記組成のシャンプーを製造した。
(成分) (重量%)
ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム* 15.0
ポリグリセロール変成ポリジメチルシロキサン** 0.5
ベヘニルアルコール 0.5
ラウリルヒドロキシスルホベタイン*** 2.0
トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン
ソルビタン(EO:160)**** 0.2
香料,メチルパラベン 適量
精製水 バランス
計 100.0
*:エマール327〔花王(株)製〕
**:ソフケアGS−G〔花王(株)製〕
***:アンヒトール20HD〔花王(株)製〕
****:レオドールTW−IS399C〔花王(株)製〕
実施例4
下記組成のボディシャンプーを製造した。
(成分) (重量%)
ラウリルリン酸塩* 30.0
ポリグリセロール変成ポリジメチルシロキサン** 1.0
アミドプロピルベタイン*** 2.0
グリセリン 3.0
トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン
ソルビタン(EO:190) 1.0
香料,メチルパラベン 適量
精製水 バランス
計 100.0
*:プライオリー B−650D〔花王(株)製〕
**:ソフケアGS−G〔花王(株)製〕
***:アンヒトール20AB〔花王(株)製〕
実施例5
次の組成の洗顔料を調製した。
(成分) (重量%)
ラウリルリン酸塩* 22.5
ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム** 5.0
ラウリルヒドロキシスルホベタイン*** 5.0
グリセリン 1.0
ソルビトール 2.0
ポリエーテル変成シリコーン**** 0.6
トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン
ソルビタン(EO:160) 2.0
香料、メチルパラベン 適量
精製水 バランス
計 100.0
*:プライオリー B−650D〔花王(株)製〕
**:エマール227〔花王(株)製〕
***:アンヒトール20HD〔花王(株)製〕
*****:KF−6012〔信越化学工業(株)製〕
実施例2〜5の洗浄剤は、保存安定性が良好で、優れた泡性能(起泡性と泡の感触)とすすぎ時から乾燥後までの良好な使用感(すすぎ時の指とおり、乾燥後の櫛通り、乾燥後の柔らかさ)を有していた。

Claims (4)

  1. 次の成分(A)、(B)及び(C):
    (A)アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤及び両性界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤
    8〜50重量%
    (B)ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、脂肪酸変性シリコーン及び分岐ポリグリセロール変性シリコーンから選ばれる1種以上の変性シリコーン
    0.1〜3重量%
    (C)多価アルコールのエチレンオキサイド付加物と炭素数8〜22の分岐脂肪酸とのエステル、多価アルコールと炭素数8〜22の分岐脂肪酸とのエステルのエチレンオキサイド付加物及びポリエチレングリコールと炭素数8〜22の分岐脂肪酸とのエステルからなる群から選ばれる1種以上の化合物
    0.05〜3重量%
    を含有し、成分(B)と成分(C)の重量比率 [(B)/(C)]が、0.3〜3である、皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物。
  2. 変性シリコーンが、分岐ポリグリセロール変性シリコーン又はアミノ変性シリコーンである請求項1記載の皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物。
  3. 界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩又はアルキル硫酸塩である請求項1又は2記載の皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物。
  4. 成分(B)と成分(A)との重量比率 [(B)/(A)] が、0.005〜0.1である請求項1〜3の何れか1項記載の皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物。
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