JP2009220676A - 車両のフロント構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両のフロント構造15は、ロアグリル開口部25を形成する上辺の開口周縁51aが、バンパビーム21の前方で、かつ、下方に設けられ、バンパビーム21の下部21bに、上辺の開口周縁51a(ロアグリルの上端部26b)の車体後方への移動を所定量に抑える後退防止ブラケット28が設けられている。後退防止ブラケット28でロアグリルの上端部26bの移動を所定量に抑えることで、衝撃荷重を衝撃吸収部材22で吸収するとともに、ロアグリルの上端部26bがラジエータユニット17に当たることを防ぐことができる。
【選択図】図2
Description
よって、バンパビームに衝撃荷重が作用した場合に、ラジエータユニットにバンパビームが当たってラジエータユニットが破損することを防ぐことができる。
よって、通常の車両のフロント構造によれば、バンパフェイスに衝撃荷重が作用した場合に、衝撃荷重でバンパフェイスが車体後方側に変形してバンパビームに当たる。
バンパフェイスがバンパビームに当たった後、バンパビームに衝撃荷重が作用してバンパビームが車体後方に変形する。
このため、車体後方側に変形したバンパフェイスがラジエータユニットに当たって、ラジエータユニットが損傷することが考えられる。
しかし、バンパフェイスが車体後方に向けて移動することを阻止してしまうと、バンパビームおよびバンパフェイス間に介在された衝撃吸収部材に衝撃荷重が作用し難くなる。
このため、衝撃吸収部材で衝撃荷重を吸収することが難しくなる虞がある。
よって、バンパフェイスに衝撃荷重が作用した場合に、バンパフェイスを車体後方に向けて所定量移動させて、衝撃荷重を衝撃吸収部材に作用させることができる。
これにより、車両が低速走行中に、バンパフェイスに障害物が衝突した場合に、障害物を保護することができる。
これにより、上辺の開口周縁がラジエータユニットに当たることを防止できるという利点がある。
よって、後退防止ブラケットの前壁に衝撃荷重が作用した場合、後退防止ブラケットが前壁の上端部を支点にして車体後方に向けて傾斜しようとする。
よって、後退防止ブラケットが車体後方に向けて傾斜しようとすると、左右の側壁の上辺部がバンパビームの下壁部にそれぞれ押し付けられる。
これにより、後退防止ブラケットの車体後方への傾斜量を、左右の側壁の上辺部をバンパビームの下壁部に対向させるだけの簡単な構成で適正に確保できるという利点がある。
よって、後退防止ブラケットが車体後方に向けて傾斜した場合に、上辺の開口周縁を係止片に係止させることができる。
これにより、後退防止ブラケットを、上辺の開口周縁が車体後方へ所定量移動した位置に確実に保持することができるという利点がある。
車両10は、ボンネット11でエンジンルーム12が覆われ、ボンネット11の左右側に左右のフロントフェンダ13,14が設けられ、ボンネット11および左右のフロントフェンダ13,14の下方に車両のフロント構造15が設けられている。
ラジエータ18は、エンジンの冷却水を冷却する部材である。
コンデンサ19は、例えば、エアコン用の冷媒ガスを冷却して液化する部材である。
図3に示すように、左右のフロントサイドフレーム33,34の前端部33a,34aに左右の衝撃吸収部材35,36がそれぞれ設けられている。そして、左右の衝撃吸収部材35,36の前端部にバンパビーム21が架け渡されている。
前壁部41、上壁部42および下壁部43でバンパビーム21が断面略コ字状に形成されている。
前プレート部47、上プレート部45および下プレート部46で衝撃吸収部材22が断面略U字状に形成されている。
バンパフェイス23の中央部23bには、ライセンスプレート(図示せず)を取り付けるベース24が設けられている。
アッパグリル開口部38にアッパグリル39が設けられ、ロアグリル開口部25にロアグリル26が設けられている。
開口周縁51のうち、上辺の開口周縁51aが、バンパビーム21の前方で、かつ、バンパビーム21の下方近傍に設けられている。
ロアグリル26の収納溝53は、ロアグリル26の外周に略矩形状に形成されている。この収納溝53は、車体前方に向けて開口されている。
この状態において、ロアグリル26の上端部26bが、後退防止ブラケット28の前方近傍に設けられている。
後退防止ブラケット28は、一例として、バンパビーム21の左端部21cに所定間隔をおいて2個設けられ、バンパビーム21の右端部21dに所定間隔をおいて2個設けられている。
そして、露出した前壁部41および下壁部43に後退防止ブラケット28が取り付けられている。
後退防止ブラケット28は、前壁61および左右の側壁62,63で断面略コ字形状に形成されている。
前壁61は、上端部61aに上方に向けて突出された接合片64が略く字状に設けられている。
この状態で、後退防止ブラケット28は、バンパビーム21の下部21bに、バンパビーム21の下壁部43から下方に突出した状態で設けられている。
前壁61の下端部61bに係止片65を設けることで、後退防止ブラケット28が車体後方に向けて傾斜した場合に、図2に示す上辺の開口周縁51a(具体的には、ロアグリル26の上端部26b)を係止片65に確実に係止させることができる。
同様に、右側壁63は、上辺部63aがバンパビーム21の下壁部43に対向された状態で配置され、かつ当接されている。
よって、上辺の開口周縁51(ロアグリル26の上端部26b)が車体後方へ移動した場合に、移動したロアグリル26の上端部26bを後退防止ブラケット28に当てることができる。
これにより、ロアグリル26の上端部26bの車体後方への移動を後退防止ブラケット28で所定量に抑えることができる。
これにより、衝撃吸収部材22で衝撃荷重を良好に吸収することができる。
これにより、ロアグリル26の上端部26bがラジエータユニット17に当たることを防止できる。
すなわち、目隠し用のブラケット31は、整流板67から上方に向けて突出され、下端部26aの車体後方に配置された突片である。
目隠し用のブラケット31を設けることで、車両10の外部からエンジンルーム12内が見えないように目隠しすることができる。
整流板67は、支持ブラケット68を介してバンパフェイス23の底部23dに連結されている。
図6(a),(b)は本発明に係る車両のフロント構造に障害物が衝突した場合を説明する図である。
(a)において、車両10が通常の速度で走行中に、バンパフェイス23の中央部23bに障害物(図示せず)が衝突する。
バンパフェイス23の中央部23bに衝撃荷重F1が作用する。
さらに、バンパフェイス23が車体後方に矢印Aの如く移動することで、バンパフェイス23の中央部23bが衝撃吸収部材22に当たる。
(a)において、衝撃吸収部材22が変形を継続することで、バンパフェイス23が車体後方に矢印Aの如く継続して移動する。
後退防止ブラケット28の接合片64を支点にして、後退防止ブラケット28が矢印Bの如く傾斜(スイング移動)する。
よって、後退防止ブラケット28が車体後方に向けて傾斜しようとすると、上辺部62a,63aがバンパビーム21の下壁部43に押し付けられる。
このように、左右の側壁62,63を変形させることで、後退防止ブラケット28の車体後方への傾斜量(スイング移動)を適正に確保(抑えることが)できる。
後退防止ブラケット28の車体後方への傾斜量(スイング移動)を適正に確保することで、バンパビーム21に対する上端部26bの移動量Lを好適に抑えることができる。
これにより、衝撃吸収部材22を変形させて衝撃荷重F1を良好に吸収することができる。
左右の衝撃吸収部材35,36が変形してバンパビーム21が車体後方に向けて矢印Cの如く移動する。
左右の衝撃吸収部材35,36が変形することで、左右の衝撃吸収部材35,36に伝わった衝撃荷重が吸収される。
これにより、ロアグリル26の上端部26bがラジエータユニット17に当たることを防止できる。
図6(a)において、車両10が時速16kmの低速走行中に、バンパフェイス23の中央部23bに障害物(図示せず)が衝突する。
バンパフェイス23の中央部23bに、図示しない軽衝撃荷重(衝撃荷重)F2が衝撃荷重F1と同様に作用する。
さらに、バンパフェイス23が車体後方に矢印Aの如く移動することで、バンパフェイス23の中央部23bが衝撃吸収部材22に当たる。
ロアグリル26の上端部26bが、後退防止ブラケット28の係止片65に係止した状態で矢印Aの如く移動する。
後退防止ブラケット28を傾斜(スイング移動)させることで、バンパフェイス23を車体後方に向けて所定量L移動させることができる。
これにより、車両10が時速16kmの低速走行中に、バンパフェイス23に障害物が衝突した場合に、障害物を保護することができる。
Claims (3)
- ラジエータユニットの車体前方側にバンパビームが設けられ、前記バンパビームの前部に衝撃吸収部材が設けられ、前記衝撃吸収部材の車体前方側にバンパフェイスが設けられ、前記バンパフェイスのうち、前記バンパビームの下方部位に前記ラジエータユニット側へ空気を取り入れるグリル開口部が形成され、前記グリル開口部にグリルが設けられた車両のフロント構造において、
前記グリル開口部を形成する開口周縁のうち、上辺の開口周縁が、前記バンパビームの前方で、かつ、前記バンパビームの下方に設けられ、
前記バンパビームの下部に、前記上辺の開口周縁の車体後方への移動を所定量に抑える後退防止ブラケットが設けられ、
前記後退防止ブラケットで前記上辺の開口周縁の移動を所定量に抑えることで、前記バンパフェイスに作用した衝撃荷重を前記衝撃吸収部材で吸収するとともに、前記上辺の開口周縁が前記ラジエータユニットに当たることを防ぐように構成したことを特徴とする車両のフロント構造。 - 前記後退防止ブラケットは、断面略コ字形状に形成する前壁および左右の側壁を有し、
前記前壁の上端部から突出された接合片が前記バンパビームの前壁部に設けられ、
前記左右の側壁の上辺部が前記バンパビームの下壁部にそれぞれ対向されたことを特徴とする請求項1記載の車両のフロント構造。 - 前記後退防止ブラケットは、前記前壁の下端部に車体前方に向けて略水平に張り出された係止片が設けられたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の車両のフロント構造。
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