JP2009220389A - 液体噴射ヘッド及びその製造方法並びに液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】流路形成基板及び流路形成基板に接合される接合基板を小型化することができると共に両基板を高精度に位置決めして接合でき、且つ各基板の割れを防止することができる液体噴射ヘッド及びその製造方法並びに液体噴射装置を提供する。
【解決手段】流路形成基板10の接合基板20との接合面に複数の第1の凹部16が設けられ、接合基板20の流路形成基板10との接合面に第1の凹部16のそれぞれに対応する複数の第2の凹部22が設けられていると共に、流路形成基板10及び接合基板20よりも軟質な材料からなり第1の凹部16と第2の凹部22とで画成される空間部17内に空間部17の形状に沿って変形した状態で係合保持される係合部材25を有し、流路形成基板10と接合基板20とが、空間部17に係合保持された係合部材25によって位置決めされた状態で接合されている構成とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、インク滴等の液滴を噴射する液体噴射ヘッド及びその製造方法並びに液体噴射装置に関する。
液体噴射ヘッドの代表的な例としては、ノズルからインク滴を噴射するインクジェット式記録ヘッドが挙げられる。インクジェット式記録ヘッドとしては、例えば、インク滴を噴射するノズルと連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を圧電素子により変形させて圧力発生室のインクを加圧してノズルからインク滴を吐出させるものがある。また、インクジェット式記録ヘッドに採用される圧電素子としては、例えば、一対の電極とこれらの電極間に挟持される圧電体層とからなるものが知られている。
このようなインクジェット式記録ヘッドとしては、圧力発生室が形成された流路形成基板を含む複数の基板が積層されてなるものがある。例えば、圧力発生室が形成された流路形成基板、流路形成基板に接合されてノズルが穿設されたノズルプレート、流路形成基板に接合されて圧電素子を保護するための保護基板等を有するものがある(例えば、特許文献1)。
このような流路形成基板を含む各基板は、所定位置に位置決めされた状態で接合される。流路形成基板と流路形成基板に接合される接合基板との位置決めの方法としては、例えば、特許文献1に記載されているように、各基板に位置決め孔をそれぞれ形成し、これらの位置決め孔に位置決めピンを挿入する方法が一般的に知られている。
しかしながら、このように各基板の位置決めを行う場合、位置決めピンに合わせて孔径が比較的大きい位置決め孔を形成する必要がある。各基板を高精度に位置決めするためには、位置決めピンの径をある程度太くする必要がある。このため、基板が大型化し、それに伴いインクジェット式記録ヘッドが大型化してしまうという問題がある。
このような問題を解消する方法としては、例えば、接合する各基板に凹部又は穴部を設け、これら凹部と穴部とで画成される空間内に略球形状の係止部材を係合保持することで、両基板を位置決めする方法がある(例えば、特許文献2)。
特開2003−159801号公報 特開2001−287371号公報
このような特許文献2に記載の方法を採用することで、位置決め孔を形成することなく基板の位置決めを行うことができ、インクジェット式記録ヘッドのさらなる小型化が可能となる。しかしながら、係止部材を挟んで二枚の基板を圧接した場合、係止部材が各基板に接触して割れが生じる等の問題が発生する虞がある。
例えば、特許文献2には係止部材の材質について明記されていないものの、図面を参照すると二枚の基板を接合した状態で球形が維持されていることから、係止部材はかなり硬質の材料が用いられていると推測される。係止部材によって二枚の基板を高精度に位置決めするためには、二枚の基板同士が当接した状態で係止部材を各基板に接触させる必要がある。
各基板に形成する凹部や穴部、或いは係止部材を比較的高精度に形成したとしても、ある程度の寸法誤差は生じる。例えば、凹部や穴部の内径が若干小さくなったり、係止部材の直径が若干大きくなったりすることで、二枚の基板同士が当接する前に各基板に係止部材が接触してしまい、そのまま両基板を圧接すると係止部材によって各基板に局所的に圧力が加わり基板に割れが生じてしまう虞がある。
なお、このような問題は、インク滴を噴射するインクジェット式記録ヘッドだけではなく、インク以外の液滴を噴射する他の液体噴射ヘッドにおいても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、流路形成基板及び流路形成基板に接合される接合基板を小型化することができると共に両基板を高精度に位置決めして接合でき、且つ各基板の割れを防止することができる液体噴射ヘッド及びその製造方法並びに液体噴射装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明は、液滴を噴射するノズルに連通する流路が画成される前記流路形成基板と、該流路形成基板と接合される接合基板とを具備し、前記流路形成基板の前記接合基板との接合面に複数の第1の凹部が設けられ、前記接合基板の前記流路形成基板との接合面に前記第1の凹部のそれぞれに対応する複数の第2の凹部が設けられていると共に、前記流路形成基板及び前記接合基板よりも軟質な材料からなり前記第1の凹部と前記第2の凹部とで画成される空間部内に当該空間部の形状に沿って変形した状態で係合保持される係合部材を有し、前記流路形成基板と前記接合基板とが、前記空間部に係合保持された前記係合部材によって位置決めされた状態で接合されていることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる本発明では、係合部材によって流路形成基板と接合基板とが高精度に位置決めされた状態で接合される。また流路形成基板及び接合基板に、位置決めピンを挿入するための位置決め孔を形成する必要がなくなるため、液体噴射ヘッドの小型化を図ることができる。さらに、係合部材が流路形成基板及び接合基板よりも軟質な材料からなることで、係合部材が流路形成基板及び接合基板との間に挟持されてこれら流路形成基板又は接合基板に割れが生じることもない。
ここで、前記係合部材が、弾性材料からなることが好ましい。あるいは前記係合部材が、プラスチックからなることが好ましい。これにより、流路形成基板又は接合基板に割れが生じるのをより確実に防止することができる。
また前記係合部材が、球状であることが好ましい。これにより、流路形成基板と接合基板とを接合する際、係合部材が比較的容易且つ良好に空間部に収容される。
また前記接合基板が、前記ノズルが穿設されたノズルプレートであり、前記第2の凹部がダミーのノズルであってもよい。この場合前記ノズルが、前記ノズルプレートの接合面とは反対側の面に開口する小径部と、該小径部に連通して当該小径部よりも内径の広い大径部とで構成され、前記ダミーのノズルの前記大径部が前記第2の凹部として機能することが好ましい。このような構成によっても、流路形成基板と接合基板とを良好に接合することができ、また製造工程を簡略化することができるため製造コストを削減することができる。
また本発明は、液滴を噴射するノズルに連通する流路が画成される前記流路形成基板と、該流路形成基板と接合される接合基板とを具備し、前記流路形成基板の前記接合基板との接合面に複数の第1の凹部が設けられ、前記接合基板の前記流路形成基板との接合面に前記第1の凹部のそれぞれに対応する複数の第2の凹部が設けられていると共に、前記流路形成基板及び前記接合基板よりも軟質な材料からなり前記第1の凹部と前記第2の凹部とで画成される空間部内に当該空間部の形状に沿って変形した状態で係合保持される係合部材を有し、前記流路形成基板と前記接合基板とが、前記空間部に係合保持された前記係合部材によって位置決めされた状態で接合されている液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置にある。かかる本発明では、液体噴射ヘッドを小型化した液体噴射装置が実現される。
さらに本発明は、液滴を噴射するノズルに連通する流路が画成される前記流路形成基板と、該流路形成基板と接合される接合基板とを具備する液体噴射ヘッドの製造方法であって、前記接合基板との接合面に複数の第1の凹部が形成された前記流路形成基板と、前記流路形成基板との接合面に前記第1の凹部のそれぞれに対応する複数の第2の凹部が形成された前記接合基板とを接合するに際し、前記流路形成基板及び前記接合基板よりも軟質な材料からなり前記第1の凹部と前記第2の凹部とで画成される空間部と同程度の体積を有する係合部材を、前記流路形成基板と前記接合基板とを相対向させた状態で前記第1の凹部と前記第2の凹部との間に配し、前記係合部材を挟んで前記流路形成基板と前記接合基板とを圧接し、前記係合部材が変形して前記空間部内に係合保持された状態で前記流路形成基板と前記接合基板とを接合することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法にある。
かかる本発明では、係合部材によって流路形成基板と接合基板とが高精度に位置決めされた状態で接合される。また流路形成基板及び接合基板に、位置決めピンを挿入するための位置決め孔を形成する必要がなくなるため、液体噴射ヘッドの小型化を図ることができる。さらに、係合部材が流路形成基板及び接合基板よりも軟質な材料からなることで、係合部材が流路形成基板及び接合基板との間に挟持されてこれら流路形成基板又は接合基板に割れが生じることもない。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドの概略構成を示す分解斜視図であり、図2(a)は、インクジェット式記録ヘッドの要部平面図であり、図2(b)は、図2(a)のA−A′断面図である。
図示するように、流路形成基板10は、結晶面方位が(110)のシリコン単結晶基板からなり、その一方の面には酸化膜からなる弾性膜50が形成されている。この流路形成基板10には、その他方面側から異方性エッチングすることにより、流路形成基板10には、複数の隔壁11によって区画された複数の圧力発生室12がその幅方向(短手方向)に並設されている。また、流路形成基板10の圧力発生室12の長手方向一端部側には、インク供給路13と連通路14とが隔壁11によって区画されている。また、連通路14の一端には、各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバ100の一部を構成する連通部15が形成されている。
また、流路形成基板10の開口面側には、各圧力発生室12のインク供給路13とは反対側の端部近傍に連通するノズル21が穿設された接合基板の一例であるノズルプレート20が接着剤や熱溶着フィルム等によって固着されている。なお、ノズルプレート20は、ガラスセラミックス、シリコン単結晶基板又はステンレス鋼などからなる。
ここで、これら流路形成基板10とノズルプレート20とは、これら流路形成基板10とノズルプレート20との間に挟持された係合部材25によって高精度に位置決めされた状態で接合されている。具体的には、流路形成基板10のノズルプレート20との接合面には複数の第1の凹部16が設けられており、ノズルプレート20の流路形成基板10との接合面には、各第1の凹部16に対応する位置に第2の凹部22が設けられている。そして、流路形成基板10とノズルプレート20とを当接させた状態で、これら第1の凹部16と第2の凹部とで画成される空間部17内に係合部材25が係合保持されている。
第1の凹部16及び第2の凹部22の形状は、開口側ほど内径が大きい形状であることが好ましい。例えば、本実施形態では、第1の凹部16及び第2の凹部22は、それぞれ略四角錐形状となるように形成されている。勿論、これら第1の凹部16及び第2の凹部22の形状は、特に限定されず、一定の内径で形成されていてもよい。
係合部材25は、流路形成基板10及びノズルプレート20よりも軟質な材料、例えば、硬質のゴム材料等の弾性材料や、プラスチック等からなる。また係合部材25は、空間部17の形状とは異なる形状を有するが、空間部17の体積と同等の体積を有する。なお、係合部材25の形状は特に限定されないが、略球形であることが好ましい。
そして以下に説明するように、このような係合部材25を挟んで流路形成基板10とノズルプレート20とを圧接することで、係合部材25は空間部17内に、空間部17の形状に沿って変形した状態で係合保持される。これにより、流路形成基板10とノズルプレート20とが高精度に位置決めされる。
詳細には、まず図3(a)に示すように、例えば、ノズルプレート20の第2の凹部22又は流路形成基板10の第1の凹部16内に係合部材25を載置し、第2の凹部22と第1の凹部16とが向き合うようにノズルプレート20と流路形成基板10とに相対向させて配置する。このとき、流路形成基板10とノズルプレート20とは、面内方向においてある程度位置決めされている必要はあるが、完全に位置決めされている必要はない。また、このとき流路形成基板10又はノズルプレート20の少なくとも何れか一方は、その面内方向で移動自在に支持しておく。
そしてこのような状態から、図3(b)に示すように、流路形成基板10とノズルプレート20とを近づけると、ノズルプレート20の第2の凹部22の内面に係合部材25が接触する。このとき流路形成基板10とノズルプレート20とが面内方向で位置ずれが生じていると、流路形成基板10とノズルプレート20とが相対的に移動して両者が面内方向において位置決めされる。つまり、流路形成基板10とノズルプレート20とがセルフアライメントされる。さらに流路形成基板10とノズルプレート20とに圧力を加えて両者を圧接することにより、係合部材25が変形して空間部17内に係合保持され、流路形成基板10とノズルプレート20が高精度に位置決めされた状態で接合される(図3(c))。特に本実施形態では、係合部材25が略球形を有するため、係合部材25が比較的容易且つ良好に空間部17内に収容される。
またこのように係合部材25によって流路形成基板10とノズルプレート20とを位置決めすることで、これら流路形成基板10及びノズルプレート20に、位置決めピンを挿入するための位置決め孔を形成する必要がなくなる。したがって、インクジェット式記録ヘッドの小型化を図ることができる。さらに、係合部材25が流路形成基板10及びノズルプレート20よりも軟質な材料からなるため、係合部材25が流路形成基板10及びノズルプレート20との間に挟持されてこれら流路形成基板10又はノズルプレート20に割れが生じることもない。
なお本実施形態では、ノズルプレート20に係合部材25が係合保持される空間部17を画成するための第2の凹部22を形成するようにしたが、例えば、ダミーのノズルを第2の凹部としてもよい。具体的には、例えば、図4に示すように、ノズルプレート20Aには、ダミーのノズル21Aを含むノズル21が列設されている。すなわち、各圧力発生室12に対応するノズル21の列の外側に、インク滴が噴射されないダミーのノズル21Aを設け、このダミーのノズル21Aと流路形成基板10に設けられた第1の凹部16とで画成される空間部17Aに係合部材25が係合されるようにしてもよい。このような構成においても、勿論、上述のように流路形成基板10とノズルプレート20Aとを良好に接合することができる。
またこのようにダミーのノズル21Aを第2の凹部とする場合、ダミーのノズル21Aを含むノズル21は、ノズルプレート20Aの流路形成基板10とは反対側の面に開口する小径部21aと、小径部21aに連通して小径部21aよりも内径の広い大径部21bとで構成されていることが好ましい。例えば、図4に示す例では、大径部21bは小径部21a側に向かって内径が漸小している。勿論、大径部21bは、一定の内径で形成されていてもよい。この場合、ダミーのノズル21Aの大径部21bが第2の凹部として機能する。このような構成とすることで、第1の凹部16とダミーのノズル21Aとで画成される空間部17Aであっても、係合部材25が良好に係合保持される。また第2の凹部を形成する工程が不要となり製造工程が簡略化されるため、製造コストも削減することができる。
なお流路形成基板10の開口面とは反対側には、上述したように酸化膜からなる弾性膜50が形成され、この弾性膜50上には、弾性膜50とは異なる材料の酸化膜からなる絶縁体膜55が積層形成されている。また絶縁体膜55上には、下電極膜60と、圧電体層70と、上電極膜80とからなる圧電素子300が形成されている。一般的に、圧電素子300を構成する一対の電極のうちの一方の電極は、複数の圧電素子300に共通する共通電極として機能し、他方の電極が各圧電素子300で独立する個別電極として機能する。例えば、本実施形態では、下電極膜60を圧電素子300の共通電極とし、上電極膜80を各圧電素子300の個別電極としている。勿論、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。なお本実施形態では、弾性膜50、絶縁体膜55及び下電極膜60が振動板として作用するが、勿論これに限定されるものではなく、例えば、弾性膜50、絶縁体膜55を設けずに、下電極膜60のみが振動板として作用するようにしてもよい。また、圧電素子300自体が実質的に振動板を兼ねるようにしてもよい。また圧電素子300の個別電極である各上電極膜80には、インク供給路13側の端部近傍から引き出され、絶縁体膜55上にまで延設される、例えば、金(Au)等からなるリード電極90が接続されている。
圧電素子300が形成された流路形成基板10上には、圧電素子300に対向する領域に、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を有する圧電素子保持部31を有する保護基板30が、接着剤35によって接合されている。なお、圧電素子保持部31は、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を有していればよく、当該空間は密封されていても、密封されていなくてもよい。
また、保護基板30には、連通部15に対向する領域にリザーバ部32が設けられており、このリザーバ部32は、上述したように流路形成基板10の連通部15と連通されて各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバ100を構成している。また、保護基板30の圧電素子保持部31とリザーバ部32との間の領域には、保護基板30を厚さ方向に貫通する貫通孔33が設けられ、この貫通孔33内に下電極膜60の一部及びリード電極90の先端部が露出されている。
このような保護基板30の材料としては、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料、例えば、ガラス、セラミック材料等を用いることが好ましく、例えば、流路形成基板10と同一材料のシリコン単結晶基板が好適に用いられる。
保護基板30上には、封止膜41及び固定板42とからなるコンプライアンス基板40が接合されている。封止膜41は、剛性が低く可撓性を有する材料からなり、この封止膜41によってリザーバ部32の一方面が封止されている。また、固定板42は、金属等の硬質の材料で形成される。この固定板42のリザーバ100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部43となっているため、リザーバ100の一方面は可撓性を有する封止膜41のみで封止されている。
このような本実施形態のインクジェット式記録ヘッドでは、図示しない外部インク供給手段からインクを取り込み、リザーバ100からノズル21に至るまで内部をインクで満たした後、駆動回路からの記録信号に従い、圧力発生室12に対応する圧電素子300に上電極膜80側から駆動信号を入力し、弾性膜50、絶縁体膜55、下電極膜60及び圧電体層70をたわみ変形させることにより、各圧力発生室12内の圧力が高まりノズル21からインク滴が噴射する。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、勿論、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態では、流路形成基板10と接合基板の一例であるノズルプレート20とを係合部材25によって位置決めするようにしたが、例えば、流路形成基板10と接合基板としての保護基板30との位置決め等にも、勿論、適用することができる。
また、例えば、本実施形態では、圧力発生室に圧力変化を生じさせる圧力発生手段として、薄膜型の圧電素子を例示したが、勿論、圧力発生手段はこれに限定されるものではない。圧力発生手段は、例えば、グリーンシートを貼付する等の方法により形成される厚膜型の圧電素子や、圧電材料と電極形成材料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型の圧電素子等であってもよい。また、圧力発生手段は、圧力発生室内に配置された発熱素子であってもよいし、静電気力を利用するタイプのものであってもよい。
また、上述した実施形態のインクジェット式記録ヘッドは、インクカートリッジ等と連通するインク流路を具備する記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。図5は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。
図5に示すように、インクジェット式記録ヘッドを有する記録ヘッドユニット1A及び1Bは、インク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着脱可能に設けられ、この記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。この記録ヘッドユニット1A及び1Bは、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。
そして、駆動モータ6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5に沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8に巻き掛けられて搬送されるようになっている。
また上述の実施形態では、液体噴射ヘッドの製造方法の一例として、インクを吐出するインクジェット式記録ヘッドを例示したが、本発明は、広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものである。液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンタ等の画像記録装置に用いられる記録ヘッド、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレー、FED(電界放出ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられる。
一実施形態に係る式記録ヘッドの一例を示す分解斜視図である。 一実施形態に係る式記録ヘッドの一例を示す平面図及び断面図である。 流路形成基板とノズルプレートの接合状態の概略を示す断面図である。 一実施形態に係る記録ヘッドの変形例を示す要部断面図である。 一実施形態に係る記録装置の概略斜視図である。
符号の説明
10 流路形成基板、 12 圧力発生室、 13 インク供給路、 14 連通路、 15 連通部、 16 第1の凹部、 17,17A 空間部、 20,20A ノズルプレート、 21,21A ノズル、 22 第2の凹部、 25 係合部材、 30 保護基板、 31 圧電素子保持部、 32 リザーバ部、 40 コンプライアンス基板、 50 弾性膜、 55 絶縁体膜、 60 下電極膜、 70 圧電体層、 80 上電極膜、 90 リード電極、 100 リザーバ、 300 圧電素子

Claims (8)

  1. 液滴を噴射するノズルに連通する流路が画成される前記流路形成基板と、該流路形成基板と接合される接合基板とを具備し、
    前記流路形成基板の前記接合基板との接合面に複数の第1の凹部が設けられ、前記接合基板の前記流路形成基板との接合面に前記第1の凹部のそれぞれに対応する複数の第2の凹部が設けられていると共に、前記流路形成基板及び前記接合基板よりも軟質な材料からなり前記第1の凹部と前記第2の凹部とで画成される空間部内に当該空間部の形状に沿って変形した状態で係合保持される係合部材を有し、
    前記流路形成基板と前記接合基板とが、前記空間部に係合保持された前記係合部材によって位置決めされた状態で接合されていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 前記係合部材が、弾性材料からなることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記係合部材が、プラスチックからなることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  4. 前記係合部材が、球状であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  5. 前記接合基板が、前記ノズルが穿設されたノズルプレートであり、前記第2の凹部がダミーのノズルであることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  6. 前記ノズルが、前記ノズルプレートの接合面とは反対側の面に開口する小径部と、該小径部に連通して当該小径部よりも内径の広い大径部とで構成され、前記ダミーのノズルの前記大径部が前記第2の凹部として機能することを特徴とする請求項5に記載の液体噴射ヘッド。
  7. 液滴を噴射するノズルに連通する流路が画成される前記流路形成基板と、該流路形成基板と接合される接合基板とを具備し、
    前記流路形成基板の前記接合基板との接合面に複数の第1の凹部が設けられ、前記接合基板の前記流路形成基板との接合面に前記第1の凹部のそれぞれに対応する複数の第2の凹部が設けられていると共に、前記流路形成基板及び前記接合基板よりも軟質な材料からなり前記第1の凹部と前記第2の凹部とで画成される空間部内に当該空間部の形状に沿って変形した状態で係合保持される係合部材を有し、
    前記流路形成基板と前記接合基板とが、前記空間部に係合保持された前記係合部材によって位置決めされた状態で接合されている液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置。
  8. 液滴を噴射するノズルに連通する流路が画成される前記流路形成基板と、該流路形成基板と接合される接合基板とを具備する液体噴射ヘッドの製造方法であって、
    前記接合基板との接合面に複数の第1の凹部が形成された前記流路形成基板と、前記流路形成基板との接合面に前記第1の凹部のそれぞれに対応する複数の第2の凹部が形成された前記接合基板とを接合するに際し、
    前記流路形成基板及び前記接合基板よりも軟質な材料からなり前記第1の凹部と前記第2の凹部とで画成される空間部と同程度の体積を有する係合部材を、前記流路形成基板と前記接合基板とを相対向させた状態で前記第1の凹部と前記第2の凹部との間に配し、
    前記係合部材を挟んで前記流路形成基板と前記接合基板とを圧接し、前記係合部材が変形して前記空間部内に係合保持された状態で前記流路形成基板と前記接合基板とを接合することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
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