JP2009215887A - エンジン回転停止制御装置 - Google Patents

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【課題】エンジン回転停止クランク角を精度良く目標クランク角範囲内に制御する。
【解決手段】エンジン回転が目標停止クランク角で停止するまでの回転挙動(以下「目標軌道」という)を算出し、エンジン回転を停止させる際に、実エンジン回転挙動を目標軌道に合わせるようにオルタネータの要求負荷トルクを算出して、この要求負荷トルクに応じた要求発電電流を算出すると共に、オルタネータの実発電電流を推定又は検出し、この実発電電流を要求発電電流に一致させるように発電指令値を算出してオルタネータの負荷トルクを制御する。これにより、環境変化等によってオルタネータの発電特性がばらついても、オルタネータの実発電電流を要求負荷トルクに対応した要求発電電流に精度良く制御して、オルタネータの負荷トルクを精度良く要求負荷トルクに制御することができ、エンジン回転停止クランク角を精度良く目標のクランク角範囲内に制御できる。
【選択図】図7

Description

本発明は、エンジン回転停止クランク角を制御する機能を備えたエンジン回転停止制御装置に関する発明である。
近年、特許文献1(特許第3772892号公報)に記載されているように、エンジン自動停止・始動システム(アイドルストップシステム)を搭載した車両では、再始動性を向上させるために、エンジン停止時にエンジン回転停止クランク角を始動に適したクランク角範囲に制御することを目的として、エンジンを自動停止させる際に、エンジン回転速度が所定値以下に低下するまでにオルタネータの目標発電電流をエンジン回転速度の低下状態に対応した値に設定するようにしたものがある。
特許第3772892号公報(第1頁等)
上記特許文献1に記載のエンジン回転停止制御装置は、エンジンを自動停止させる際にオルタネータの負荷を制御することでエンジン回転停止クランク角を目標のクランク角範囲に制御しようとするものであるが、実際の制御では、ピストンが圧縮上死点を通過する時点で検出されたエンジン回転速度が480rpm〜540rpm内であるときに、予め設定されたマップを用いてオルタネータの目標発電電流をその時点のエンジン回転速度に応じて設定するだけであるので(特許文献1の段落[0072]参照)、オルタネータ負荷の制御が大雑把であり、エンジン停止過程のエンジン回転挙動のばらつきを十分に補償することが困難である。このため、上記特許文献1のものでは、エンジン回転停止クランク角のばらつきを十分に低減できず、再始動性向上の効果が少ないと思われる。
この対策として、本発明者は、エンジン回転が目標停止クランク角で停止するまでの回転挙動を目標軌道として算出し、エンジン回転を停止させる際に実エンジン回転挙動を目標軌道に合わせるように発電機(オルタネータ)の負荷トルクを制御する技術を研究している。具体的には、実エンジン回転挙動を目標軌道に合わせるように発電機の要求負荷トルクを算出し、発電機のトルク特性(発電指令値とトルクとの関係)を用いて要求負荷トルクに応じた発電指令値を算出し、この発電指令値で発電機の発電制御電流(フィールド電流)を制御して発電機の負荷トルクを制御する。
しかし、この研究過程で次ような新たな課題が判明した。
発電機の製造ばらつき、経時変化、環境変化(例えば温度変化)等により発電機のトルク特性(発電指令値とトルクとの関係)がばらつくため、予め設定された標準的なトルク特性を用いて発電指令値を算出して発電機を制御しても、発電機のトルク特性のばらつきの影響を受けて、発電機の実発電電流が要求負荷トルクに対応した発電電流からずれてしまい、発電機の負荷トルクを精度良く要求負荷トルクに制御することができず、エンジン回転停止制御の精度が低下してしまう可能性がある。
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、エンジン停止過程の実エンジン回転挙動のばらつきを十分に補償することができて、エンジン回転停止クランク角を精度良く目標のクランク角範囲内に制御することができるエンジン回転停止制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、エンジン停止要求が発生したときに燃焼を停止させてエンジン回転を停止させるエンジン回転停止制御装置において、エンジンで駆動される発電機と、エンジン回転が目標停止クランク角で停止するまでの回転挙動(以下「目標軌道」という)を算出する目標軌道算出手段と、エンジン回転を停止させる際に実エンジン回転挙動を目標軌道に合わせるように発電機の負荷を制御する停止制御手段とを備え、停止制御手段は、実エンジン回転挙動を目標軌道に合わせるように発電機の制御可能な最大負荷よりも小さい所定負荷を基準にして発電機の要求負荷を要求負荷算出手段により算出して、この発電機の要求負荷に応じた要求発電電流を要求発電電流算出手段により算出すると共に、発電機の実発電電流を実発電電流判定手段により推定又は検出し、実発電電流を要求発電電流に一致させるように発電機の発電指令値を発電指令値算出手段により算出するようにしたものである。
この構成では、発電機の実発電電流を発電機の要求負荷に対応した要求発電電流に一致させるように発電機の発電指令値を算出して発電機の負荷を制御することができるため、発電機の製造ばらつき、経時変化、環境変化等によって発電機の発電特性がばらついても、発電機の実発電電流を要求負荷に対応した要求発電電流に精度良く制御して、発電機の負荷を精度良く要求負荷に制御することができる。これにより、実エンジン回転挙動を目標軌道に合わせるように発電機の負荷を精度良く制御することができるため、エンジン停止過程の実エンジン回転挙動のばらつきを十分に補償することができて、エンジン回転停止クランク角を精度良く目標のクランク角範囲内に制御することができる。
しかも、本発明は、発電機の制御可能な最大負荷よりも小さい所定負荷(以下「基準負荷」という)を基準にして該発電機の要求負荷を算出するため、仮想的に発電機の負荷トルクを正負両方向に制御することが可能となり(基準負荷以下の負荷トルクを仮想的に負の負荷トルクとし、基準負荷以上の負荷トルクを正の負荷トルクとして発電機の負荷トルクを制御することが可能となり)、目標軌道への実エンジン回転挙動の追従性を向上できる。
ところで、実発電電流判定手段として発電機の実発電電流を検出するセンサを設けるようにしても良いが、請求項2のように、発電機と車載電装品との間で電力の授受を行うバッテリを備えている場合には、エンジン回転が停止した状態でバッテリ電圧とバッテリ電流とに基づいて車載電装品の消費電力を消費電力算出手段により算出し、実発電電流判定手段は、エンジン回転を停止させる際にバッテリ電圧とバッテリ電流と消費電力算出手段で事前(例えば前回のエンジン回転停止中)に算出した車載電装品の消費電力とに基づいて発電機の実発電電流を算出するようにしても良い。
エンジン回転が停止した状態(エンジン回転停止中)では、発電機の発電電力が0になるため、バッテリの放電電力が車載電装品の消費電力とほぼ等しくなる。従って、エンジン回転停止中に、バッテリ電圧とバッテリ電流とからバッテリの放電電力を求めることで車載電装品の消費電力を求めることができる。一方、エンジン回転を停止させる際には、発電機が発電しているため、車載電装品の消費電力と発電機の発電電力との差がバッテリの放電電力(又は充電電力)となる。従って、エンジン回転を停止させる際に、バッテリ電圧とバッテリ電流とから求めたバッテリの放電電力(又は充電電力)と、エンジン回転停止中に求めた車載電装品の消費電力とを用いれば、発電機の発電電力を求めることができ、この発電電力から実発電電流(=発電電力/バッテリ電圧)を求めることができる。このようにすれば、エンジン回転を停止させる際に発電機の実発電電流を推定することができるため、発電機の実発電電流を検出するセンサを新たに設ける必要がなく、低コスト化することができる。
或は、請求項3のように、エンジン停止要求の発生直前に発電機の発電を停止させた状態でバッテリ電圧とバッテリ電流とに基づいて車載電装品の消費電力を消費電力算出手段により算出し、実発電電流判定手段により、エンジン回転を停止させる際にバッテリ電圧とバッテリ電流と消費電力算出手段で事前(エンジン停止要求の発生直前)に算出した車載電装品の消費電力とに基づいて発電機の実発電電流を算出するようにしても良い。このようにしても、エンジン回転を停止させる際に発電機の実発電電流を推定することができるため、発電機の実発電電流を検出するセンサを新たに設ける必要がなく、低コスト化することができる。
更に、請求項4のように、車載電装品の消費電力を算出したときの該車載電装品の稼働状態と、その車載電装品の消費電力を用いて発電機の実発電電流を算出するときの該車載電装品の稼働状態とを比較して発電機の実発電電流を補正するようにしても良い。このようにすれば、エンジン回転停止中やエンジン停止要求の発生直前に車載電装品の消費電力を算出したときと、その後、エンジン回転を停止させる際にその車載電装品の消費電力を用いて発電機の実発電電流を算出するときとの間で、車載電装品の稼働状態(例えばヘッドライトのオン/オフやブレーキランプのオン/オフ等)が変化して車載電装品の消費電力が変化した場合でも、その車載電装品の消費電力の変化分に応じて発電機の実発電電流を補正することができ、発電機の実発電電流を精度良く推定することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を具体化した一実施例を説明する。
まず、図1に基づいてエンジン制御システム全体の構成を概略的に説明する。
エンジン11の吸気ポート12に接続された吸気管13の途中には、スロットルバルブ14が設けられ、このスロットルバルブ14の開度(スロットル開度)がスロットル開度センサ15によって検出される。尚、スロットルバルブ14をバイパスするバイパス通路を設け、このバイパス通路にアイドルスピードコントロールバルブを設けた構成としても良い。スロットルバルブ14の下流側には、吸気管圧力を検出する吸気管圧力センサ18が設けられ、各気筒の吸気ポート12の近傍には、それぞれ燃料噴射弁19が取り付けられている。
一方、エンジン11の排気ポート20に接続された排気管21の途中には、排気ガス浄化用の触媒22が設置されている。エンジン11のシリンダブロックには、冷却水温を検出する冷却水温センサ23が設けられている。エンジン11のクランク軸24に取り付けられたシグナルロータ25の外周に対向してクランク角センサ26が設置され、このクランク角センサ26からシグナルロータ25の回転に同期して所定クランク角毎(例えば30℃A毎)にクランクパルス信号が出力される。また、エンジン11のカム軸27に取り付けられたシグナルロータ28の外周に対向してカム角センサ29が設置され、このカム角センサ29からシグナルロータ28の回転に同期して所定のカム角でカムパルス信号が出力される。
また、オルタネータ33(発電機)には、クランク軸24に連結されたクランクプーリ34の回転がベルト35を介して伝達される。これにより、エンジン11の動力でオルタネータ33が回転駆動されて発電するようになっている。このオルタネータ33の発電制御電流(フィールド電流)をデューティ制御することで、オルタネータ33の負荷を制御することができる。
このオルタネータ33の発電電力は、各種の車載電装品(例えば、空調装置、オーディオ装置、ヘッドライト、ブレーキランプ等)に供給される。その際、オルタネータ33の発電電力が車載電装品の消費電力よりも大きいときには、その余剰分の電力がバッテリ36に充電される。一方、オルタネータ33の発電電力が車載電装品の消費電力よりも小さいときには、その不足分の電力がバッテリ36から車載電装品に供給される。また、電圧センサ37によってバッテリ電圧(バッテリ36の電圧)が検出され、電流センサ38によってバッテリ電流(バッテリ36の充電電流や放電電流)が検出される。
上述した各種センサの出力は、エンジン制御回路(以下「ECU」と表記する)30に入力される。このECU30は、マイクロコンピュータを主体として構成され、各種センサで検出したエンジン運転状態に応じて、燃料噴射弁19の燃料噴射量や噴射時期、点火プラグ31の点火時期を制御すると共に、エンジン運転中に所定の自動停止条件(例えばアクセル全閉、ブレーキ操作中、アイドル運転中等の条件)が成立してエンジン停止要求が発生したときに、燃焼(点火及び/又は燃料噴射)を停止させてエンジン回転を停止させるアイドルストップを実行し、このアイドルストップによるエンジン回転停止中(アイドルストップ中)に運転者が車両発進のための準備操作(ブレーキ解除、シフトレバー操作等)や発進操作(アクセル踏み込み等)が行われたとき或は車載機器からの始動要求が発生したときに、所定の自動始動条件が成立してスタータ(図示せず)に通電してエンジン11をクランキングして再始動させる。
更に、ECU30は、後述する図10乃至図13の各ルーチンを実行することで、エンジン回転が目標停止クランク角で停止するまでの回転挙動(以下「目標軌道」という)を算出する目標軌道算出手段として機能すると共に、エンジン回転を停止させる際に実エンジン回転挙動を目標軌道に合わせるようにオルタネータ33の負荷を制御する停止制御手段として機能する。
ここで、目標軌道は、目標停止クランク角に至るまでのクランク角と目標エンジン回転速度との関係を所定クランク角間隔で算出してテーブル(図示せず)に割り付けたものである。この目標軌道は、例えば、ロストルクを考慮したエネルギ保存則の関係式を用いて、目標停止クランク角を初期値としてクランク角を溯る方向に算出される(図2参照)。エネルギ保存則の関係式は次式で表される。
Ne(i+1)2 =Ne(i)2 −2/J×{Tloss( θ(i) ) −Tref(Ne(i))}
ここで、Ne(i+1)は、現時点(i) よりも所定クランク角前の時点(i+1) のエンジン回転速度、Ne(i)は現時点(i) のエンジン回転速度、Jはエンジン11の慣性モーメント、Tloss( θ(i) )は、現時点(i) のクランク角θ(i) におけるポンピングロスとフリクションロスを合計したロストルクであり、予め設定されたマップ等を用いて、現時点(i) のクランク角θ(i) に応じたロストルクTloss( θ(i) )が算出される。Tref(Ne(i))は、現時点(i) のエンジン回転速度Ne(i)におけるオルタネータ33の基準負荷トルクである。
上記エネルギ保存則の関係式において、「Tloss( θ(i) )−Tref(Ne(i))」は、ポンピングロスとフリクションロスとオルタネータ33の基準負荷トルクTref(Ne(i))を合計したロストルクに相当する。
本実施例では、オルタネータ33の基準負荷トルクTref(Ne(i))は、図3に示すようにオルタネータ33の制御可能な最大負荷の半分(1/2)に設定されている。このようにすれば、オルタネータ33は、モータジェネレータと異なり、アシストトルクを出力できないという事情があっても、仮想的にオルタネータ33の負荷トルクを正負両方向に制御することが可能となり(基準負荷Tref 以下の負荷トルクを仮想的に負の負荷トルクとし、基準負荷Tref 以上の負荷トルクを正の負荷トルクとしてオルタネータ33の負荷トルクを制御することが可能となり)、目標軌道へのエンジン回転挙動の追従性を向上することができる。
尚、オルタネータ33の基準負荷トルクTref(Ne(i))は、最大負荷の半分(1/2)に限定されず、例えば、最大負荷の1/3、1/4、2/3、3/4等であっても良く、要は、オルタネータ33の制御可能な最大負荷よりも小さく、0よりも大きい適宜の負荷を基準負荷トルクTref(Ne(i))に設定すれば良い。
0<Tref(Ne(i))<最大負荷
図5(a)は、基準負荷トルクTref(Ne(i))=0に設定してエンジン回転停止制御を行った比較例を示している。この比較例では、オルタネータ33の負荷トルクを正方向にしか制御できないため、実エンジン回転挙動がオーバーシュートした場合は、実エンジン回転挙動を目標軌道に一致させることができなくなる。
これに対して、本実施例のように、オルタネータ33の基準負荷トルクTref(Ne(i))を最大負荷よりも小さい適宜の負荷に設定すれば、図4に示すように、仮想的にオルタネータ33の負荷トルクを正負両方向に制御することが可能となるため、図5(b)に示すように、実回転挙動がオーバーシュートした場合でも、実回転挙動を目標軌道に一致させることができる。
更に、本実施例では、図6に示すように、目標軌道を算出する際に、オルタネータ33の基準負荷トルクTref(Ne(i))に応じた目標軌道を算出し、エンジン回転停止制御中は、エンジン回転速度Ne(i)に応じた基準負荷トルクTref(Ne(i))を算出すると共に、現時点(i) のクランク角θ(i) における目標エンジン回転速度と実エンジン回転速度との偏差を小さくするようにベース負荷トルクを算出して、このベース負荷トルクに基準負荷トルクTref(Ne(i))を加算して要求負荷トルクTalt を求める(実際には、この要求負荷トルクTalt にプーリ比Ratioを乗算して要求軸トルクTalt.final に変換する)。
この後、図7に示すように、要求発電電流算出部39(要求発電電流算出手段)で、オルタネータ33の発電トルク特性(図8参照)を用いて、オルタネータ33の要求負荷トルクTalt に応じた要求発電電流を算出した後、発電指令値算出部40で、オルタネータ33の発電電流特性(図9参照)を用いて、オルタネータ33の要求発電電流とエンジン回転速度Ne(i)に応じた発電指令値(デューティDuty )を算出する。尚、図9に示す発電電流特性は、オルタネータ33の出力電圧が13.5Vで一定の場合の特性であり、出力電圧毎に同様の特性が設定されている。
更に、実発電電流推定部41(実発電電流判定手段)で、オルタネータ33の実発電電流を次のようにして推定する。
アイドルストップ中(エンジン回転停止中)に、バッテリ電圧とバッテリ電流を用いて、次式により車載電装品の消費電力を算出してECU30のバックアップRAM39に記憶する。ここで、バッテリ電流は充電方向をプラス値とする。
消費電力=−(バッテリ電圧×バッテリ電流)
=バッテリ放電電力
アイドルストップ中は、オルタネータ33の発電電力が0になるため、バッテリ36の放電電力が車載電装品の消費電力とほぼ等しくなる。従って、アイドルストップ中に、バッテリ電圧とバッテリ電流とを乗算してバッテリ36の放電電力を求めることで車載電装品の消費電力を求めることができる。
また、このアイドルストップ中に車載電装品の消費電力を算出したときの車載電装品の稼働状態(例えばヘッドライトのオン/オフやブレーキランプのオン/オフ等)をECU30のバックアップRAM39に記憶する。
そして、エンジン回転停止制御中(エンジン回転低下中)に、バッテリ電圧及びバッテリ電流、前回のアイドルストップ中に算出した車載電装品の消費電力を用いて、次式によりオルタネータ33の実発電電流を算出する。ここで、バッテリ電流は充電方向をプラス値とする。
実発電電流={−(バッテリ電圧×バッテリ電流)+消費電力}/バッテリ電圧
=発電電力/バッテリ電圧
エンジン回転停止制御中は、オルタネータ33が発電しているため、車載電装品の消費電力とオルタネータ33の発電電力との差がバッテリ36の放電電力(又は充電電力)となる。従って、エンジン回転停止制御中に、バッテリ電圧とバッテリ電流とを乗算して求めたバッテリ36の放電電力(又は充電電力)と、アイドルストップ中に求めた車載電装品の消費電力とを用いれば、オルタネータ33の発電電力を求めることができ、この発電電力から実発電電流(=発電電力/バッテリ電圧)を求めることができる。
この際、前回のアイドルストップ中に車載電装品の消費電力を算出したときの該車載電装品の稼働状態(例えばヘッドライトのオン/オフやブレーキランプのオン/オフ等)と、エンジン回転停止制御中にその車載電装品の消費電力を用いてオルタネータ33の実発電電流を算出するときの該車載電装品の稼働状態とを比較して、その比較結果から車載電装品の消費電力の変化量が所定値以上であるか否かを判定し、車載電装品の消費電力の変化量が所定値以上であると判定された場合には、その車載電装品の消費電力の変化分に応じてオルタネータ33の実発電電流を補正する。
この後、電流フィードバック制御部42で、オルタネータ33の実発電電流を要求発電電流に一致させるようにPI制御等により発電指令補正量を算出し、この発電指令補正量を発電指令値算出部40で算出した発電指令値に加算することで発電指令値を補正して最終的な発電指令値(デューティDuty )を算出する。この発電指令値(デューティDuty )でオルタネータ33の発電制御電流(フィールド電流)を制御してオルタネータ33の負荷トルクを制御する。この場合、発電指令値算出部40、電流フィードバック制御部42等が発電指令値算出手段としての役割を果たす。
このようなオルタネータ33の負荷トルクの制御を、エンジン回転速度がオルタネータ33の発電限界回転速度Nelow(図3参照)以下に低下するまで所定クランク間隔で周期的に実行することで、エンジン回転挙動を目標軌道に合わせるようにオルタネータ33の負荷トルクをフィードバック制御する。
以上説明したエンジン回転停止制御は、ECU30によって図10乃至図13の各ルーチンに従って実行される。以下、これら各ルーチンの処理内容を説明する。
[目標軌道算出ルーチン]
図10の目標軌道算出ルーチンは、ECU30の電源オン中に所定周期で実行される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ101で、目標軌道算出完了フラグが目標軌道の算出前を意味する「0」にセットされているか否かを判定し、この目標軌道算出完了フラグが目標軌道算出完了を意味する「1」にセットされていれば、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
一方、このステップ101で、目標軌道算出完了フラグ=0(目標軌道の算出前)と判定されれば、ステップ102に進み、ロストルクTloss( θ(i) )とオルタネータ33の基準負荷トルクTref(Ne(i))を用いて、次式で表されるエネルギ保存則の関係式を用いて次の時点(i+1) の目標エンジン回転速度Ne(i+1)の二乗を算出する。
Ne(i+1)2 =Ne(i)2 −2/J×{Tloss( θ(i) )−Tref(Ne(i))}
ここで、Jはエンジン11の慣性モーメント、Tloss( θ(i) )は、ポンピングロスとフリクションロスを合計したロストルクであり、予め設定されたマップ等を用いて、現時点(i) のクランク角θ(i) に応じたロストルクTloss( θ(i) )を算出する。
上記エネルギ保存則の関係式において、「Tloss( θ(i) )−Tref(Ne(i))」は、ポンピングロスとフリクションロスとオルタネータ33の基準負荷トルクTref(Ne(i))を合計したロストルクに相当する。
初期値は、i=0、θ(0) =目標停止クランク角、Ne(0)=0rpm(停止時のエンジン回転速度)である。目標軌道は、目標停止クランク角θ(0) を初期値としてクランク角を溯る方向に所定クランク角毎(例えばTDC毎)に算出する。
この後、ステップ103に進み、目標エンジン回転速度Ne(i+1)の二乗がエンジン回転停止制御を実行可能な最大エンジン回転速度Nemaxの二乗を越えたか否かを判定し、まだ最大エンジン回転速度Nemaxの二乗を越えていなければ、ステップ104に進み、目標軌道算出完了フラグを「0」に維持する(セットし直す)。
この後、ステップ106に進み、目標エンジン回転速度Ne(i+1)の二乗の平方根を算出して目標エンジン回転速度Ne(i+1)を求め、これを目標軌道のテーブル(図示せず)に割り付けて、本ルーチンを終了する。尚、ECU30の演算負荷を低減するため、エンジン回転速度の二乗をそのままテーブルに割り付けても良い。目標軌道のテーブルは、ECU30のメモリに記憶される。
以上のような処理を繰り返して、目標停止クランク角θ(0) を初期値としてクランク角を溯る方向に所定クランク角毎(例えばTDC毎)に目標エンジン回転速度Ne(i+1)の二乗を算出して目標軌道のテーブルに目標エンジン回転速度Ne(i+1)を割り付ける処理を繰り返す。そして、上記ステップ103で、目標エンジン回転速度Ne(i+1)の二乗がエンジン回転停止制御を実行可能な最大エンジン回転速度Nemaxの二乗を越えたと判定された時点で、ステップ105に進み、目標軌道算出完了フラグを目標軌道算出完了を意味する「1」にセットして、ステップ106に進み、最後の目標エンジン回転速度Ne(i+1)の二乗の平方根を算出して目標エンジン回転速度Ne(i+1)を求め、これを目標軌道のテーブルに割り付けて、本ルーチンを終了する。
[要求負荷算出ルーチン]
図11の要求負荷算出ルーチンは、ECU30の電源オン中に所定周期で実行される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ201で、エンジン停止要求(アイドルストップ信号)が発生したか否かを判定し、エンジン停止要求が発生していなければ、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了して、エンジン運転(燃料噴射制御及び点火制御)を継続する。
その後、上記ステップ201で、エンジン停止要求が発生したと判定された時点で、ステップ202に進み、現在のクランク角θとエンジン回転速度Ne を算出する。この後、ステップ203に進み、現在のクランク角θがオルタネータ33の負荷トルクの制御タイミング(例えばTDC)であるか否かを判定し、オルタネータ33の負荷トルクの制御タイミングでなければ、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
上記ステップ203で、現在のクランク角θがオルタネータ33の負荷トルクの制御タイミングであると判定されれば、ステップ204に進み、現在のエンジン回転速度Ne がエンジン回転停止制御を実行可能な最大エンジン回転速度Nemaxよりも低いか否かを判定し、現在のエンジン回転速度Ne が最大エンジン回転速度Nemax以上であれば、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
これに対して、上記ステップ204で、現在のエンジン回転速度Ne が最大エンジン回転速度Nemaxよりも低いと判定されれば、ステップ205に進み、停止制御実行フラグを「1」にセットした後、ステップ206に進み、目標軌道のテーブルを参照して、今回の制御タイミングに対応した目標エンジン回転速度Netg を求める。ここで、車両がMT車(マニュアルミッション車)の場合は、クラッチが開放状態かどうか判断し、クラッチ開放・継合状態に応じた目標軌道を選択することもできる。
この後、ステップ207に進み、現在のエンジン回転速度Ne と目標エンジン回転速度Netg とオルタネータ33の基準負荷トルクTref(Ne) を用いて、次式により要求負荷トルクTalt を算出する。
Figure 2009215887
ここで、Jはエンジン11の慣性モーメント、Kはフィードバックゲイン、Δθはクランク角変化量である。
この後、ステップ208に進み、要求負荷トルクTalt にプーリ比Ratioを乗算して、オルタネータ33の要求軸トルクTalt.final に変換して、本ルーチンを終了する。
[電流制御ルーチン]
図12の電流制御ルーチンは、ECU30の電源オン中に所定周期で実行される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ301で、停止制御実行フラグが「1」にセットされているか否かを判定し、停止制御実行フラグが「1」にセットされていなければ、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
その後、上記ステップ301で、停止制御実行フラグが「1」にセットされていると判定された時点で、ステップ302に進み、現在のエンジン回転速度Ne を検出した後、ステップ303に進み、現在のバッテリ電圧とバッテリ電流を検出する。
この後、ステップ304に進み、発電トルク特性マップ(図8参照)を用いて、現在のオルタネータ33の要求軸トルクTalt.final に応じた要求発電電流を算出した後、ステップ305に進み、バッテリ電圧毎に作成された複数の発電電流特性マップ(図9参照)の中から、現在のバッテリ電圧に対応する発電電流特性マップを選択して、現在の要求発電電流とエンジン回転速度Ne に応じた発電指令値(デューティDuty )を算出する。
この後、ステップ306に進み、現在のバッテリ電圧及びバッテリ電流、前回のアイドルストップ中に算出した車載電装品の消費電力を用いて、次式によりオルタネータ33の実発電電流を算出する。ここで、バッテリ電流は充電方向をプラス値とする。
実発電電流={−(バッテリ電圧×バッテリ電流)+消費電力}/バッテリ電圧
この際、前回のアイドルストップ中に車載電装品の消費電力を算出したときの該車載電装品の稼働状態(例えばヘッドライトのオン/オフやブレーキランプのオン/オフ等)と、現在の車載電装品の稼働状態とを比較して、その比較結果から車載電装品の消費電力の変化量が所定値以上であるか否かを判定し、車載電装品の消費電力の変化量が所定値以上であると判定された場合には、その車載電装品の消費電力の変化分に応じてオルタネータ33の実発電電流を補正する。
この後、ステップ307に進み、オルタネータ33の実発電電流を要求発電電流に一致させるようにPI制御等により発電指令補正量を算出した後、ステップ308に進み、発電指令補正量を発電指令値に加算することで発電指令値を補正して最終的な発電指令値(デューティDuty )を算出する。
[消費電力算出ルーチン]
図13の消費電力算出ルーチンは、ECU30の電源オン中に所定周期で実行され、特許請求の範囲でいう消費電力算出手段としての役割を果たす。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ401で、アイドルストップ中(エンジン回転停止中)であるか否かを判定し、アイドルストップ中でなければ、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
その後、上記ステップ401で、アイドルストップ中であると判定されたときに、ステップ402に進み、現在のバッテリ電圧とバッテリ電流を検出した後、ステップ403に進み、現在のバッテリ電圧とバッテリ電流を用いて、次式により車載電装品の消費電力を算出してECU30のバックアップRAM39に記憶する。ここで、バッテリ電流は充電方向をプラス値とする。
消費電力=−(バッテリ電圧×バッテリ電流)
この後、ステップ404に進み、アイドルストップ中に車載電装品の消費電力を算出したときの該車載電装品の稼働状態(例えばヘッドライトのオン/オフやブレーキランプのオン/オフ等)をECU30のバックアップRAM39に記憶する。
以上説明した本実施例では、エンジン回転が目標停止クランク角で停止するまでの回転挙動(目標軌道)を算出し、エンジン回転停止制御中は、実エンジン回転挙動を目標軌道に合わせるように(実エンジン回転速度と目標エンジン回転速度との偏差を小さくするように)オルタネータ33の要求負荷トルクを算出して、この要求負荷トルクに応じた要求発電電流を算出すると共に、オルタネータ33の実発電電流を推定し、この実発電電流を要求発電電流に一致させるように発電指令値を算出してオルタネータ33の負荷トルクを制御するようにしたので、オルタネータ33の製造ばらつき、経時変化、環境変化等によってオルタネータ33の発電特性がばらついても、オルタネータ33の実発電電流を要求負荷トルクに対応した要求発電電流に精度良く制御して、オルタネータ33の負荷トルクを精度良く要求負荷トルクに制御することができる。これにより、実エンジン回転挙動を目標軌道に合わせるようにオルタネータ33の負荷トルクを精度良く制御することができるため、エンジン停止過程の実エンジン回転挙動のばらつきを十分に補償することができて、エンジン回転停止クランク角を精度良く目標のクランク角範囲内に制御することができる。
しかも、本実施例では、オルタネータ33の制御可能な最大負荷の半分に設定された基準負荷トルクを基準にしてオルタネータ33の要求負荷トルクを算出するようにしたので、仮想的にオルタネータ33の負荷トルクを正負両方向に制御することが可能となり、目標軌道への実エンジン回転挙動の追従性を向上させることができる。
また、本実施例では、アイドルストップ中に、バッテリ電圧とバッテリ電流を用いて、車載電装品の消費電力を算出し、エンジン回転停止制御中に、バッテリ電圧及びバッテリ電流、前回のアイドルストップ中に算出した車載電装品の消費電力を用いて、オルタネータ33の実発電電流を算出することで、オルタネータ33の実発電電流を推定するようにしたので、オルタネータ33の実発電電流を検出するセンサを新たに設ける必要がなく、低コスト化することができる。
更に、本実施例では、前回のアイドルストップ中に車載電装品の消費電力を算出したときの該車載電装品の稼働状態と、エンジン回転停止制御中にその車載電装品の消費電力を用いてオルタネータ33の実発電電流を算出するときの該車載電装品の稼働状態とを比較して、その比較結果から車載電装品の消費電力の変化量が所定値以上であるか否かを判定し、車載電装品の消費電力の変化量が所定値以上であると判定された場合には、その車載電装品の消費電力の変化分に応じてオルタネータ33の実発電電流を補正するようにしたので、アイドルストップ中に車載電装品の消費電力を算出したときと、その後、エンジン回転停止制御中にその車載電装品の消費電力を用いてオルタネータ33の実発電電流を算出するときとの間で、車載電装品の稼働状態が変化して車載電装品の消費電力が変化した場合でも、オルタネータ33の実発電電流を精度良く推定することができる。
尚、オルタネータ33の実発電電流の推定方法を適宜変更しても良く、例えば、エンジン停止要求の発生直前にオルタネータ33の発電を停止させた状態で、バッテリ電圧とバッテリ電流を用いて、車載電装品の消費電力を算出し、エンジン回転停止制御中に、バッテリ電圧及びバッテリ電流、エンジン停止要求の発生直前に算出した車載電装品の消費電力を用いて、オルタネータ33の実発電電流を算出することで、オルタネータ33の実発電電流を推定するようにしても良い。
しかしながら、本発明は、オルタネータ33の実発電電流を推定する構成に限定されず、オルタネータ33の実発電電流を検出する電流センサを設け、エンジン回転停止制御中に電流センサでオルタネータ33の実発電電流を検出するようにしても良い。
また、上記実施例では、目標停止クランク角を初期値としてクランク角を溯る方向に目標軌道を求めるようにしたが、例えば、目標停止クランク角でエンジン回転が停止するように停止直前のエンジン回転速度とクランク角(例えばTDC)を初期値として設定しておき、そこからクランク角を溯る方向に目標軌道を求めるようにしても良い等、目標軌道の算出方法を適宜変更しても良い。
また、本発明の適用範囲は、車両の動力源としてエンジンのみを備えた一般的な車両に限定されず、車両の動力源としてエンジンとモータを備えたハイブリッド車に本発明を適用しても良い。
本発明の一実施例におけるエンジン制御システム全体の概略構成図である。 目標軌道の算出方法を説明する図である。 オルタネータ負荷特性を説明する図である。 エンジン回転停止制御時の見掛上のオルタネータ負荷特性を説明する図である。 (a)は準負荷トルクTref(Ne(i))=0に設定してエンジン回転停止制御を行った比較例を説明するタイムチャート、(b)は基準負荷トルクTref(Ne(i))を最大負荷の半分に設定してエンジン回転停止制御を行った実施例を説明するタイムチャートである。 ECUのエンジン回転停止制御機能を説明するブロック図である。 オルタネータ負荷特性モデルの構成を説明するブロック図である。 発電トルク特性のマップの一例を概略的に示す図である。 発電電流特性のマップの一例を概略的に示す図である。 目標軌道算出ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 要求負荷算出ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 電流制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 消費電力算出ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
11…エンジン、13…吸気管、14…スロットルバルブ、19…燃料噴射弁、21…排気管、26…クランク角センサ、29…カム角センサ、30…ECU(目標軌道算出手段,停止制御手段,要求負荷算出手段,要求発電電流算出手段,実発電電流判定手段,発電指令値算出手段,消費電力算出手段)、33…オルタネータ(発電機)、36…バッテリ、37…電圧センサ、38…電流センサ

Claims (4)

  1. エンジン停止要求が発生したときに燃焼を停止させてエンジン回転を停止させるエンジン回転停止制御装置において、
    エンジンで駆動される発電機と、
    エンジン回転が目標停止クランク角で停止するまでの回転挙動(以下「目標軌道」という)を算出する目標軌道算出手段と、
    エンジン回転を停止させる際に実エンジン回転挙動を前記目標軌道に合わせるように前記発電機の負荷を制御する停止制御手段とを備え、
    前記停止制御手段は、
    前記実エンジン回転挙動を前記目標軌道に合わせるように前記発電機の制御可能な最大負荷よりも小さい所定負荷を基準にして前記発電機の要求負荷を算出する要求負荷算出手段と、
    前記発電機の要求負荷に応じた要求発電電流を算出する要求発電電流算出手段と、
    前記発電機の実発電電流を推定又は検出する実発電電流判定手段と、
    前記実発電電流を前記要求発電電流に一致させるように前記発電機の発電指令値を算出する発電指令値算出手段とを備えていることを特徴とするエンジン回転停止制御装置。
  2. 前記発電機と車載電装品との間で電力の授受を行うバッテリと、
    エンジン回転が停止した状態でバッテリ電圧とバッテリ電流とに基づいて前記車載電装品の消費電力を算出する消費電力算出手段とを備え、
    前記実発電電流判定手段は、エンジン回転を停止させる際にバッテリ電圧とバッテリ電流と前記消費電力算出手段で事前に算出した前記車載電装品の消費電力とに基づいて前記発電機の実発電電流を算出することを特徴とする請求項1に記載のエンジン回転停止制御装置。
  3. 前記発電機と車載電装品との間で電力の授受を行うバッテリと、
    前記エンジン停止要求の発生直前に前記発電機の発電を停止させた状態でバッテリ電圧とバッテリ電流とに基づいて前記車載電装品の消費電力を算出する消費電力算出手段とを備え、
    前記実発電電流判定手段は、エンジン回転を停止させる際にバッテリ電圧とバッテリ電流と前記消費電力算出手段で事前に算出した前記車載電装品の消費電力とに基づいて前記発電機の実発電電流を算出することを特徴とする請求項1に記載のエンジン回転停止制御装置。
  4. 前記実発電電流判定手段は、前記消費電力算出手段で前記車載電装品の消費電力を算出したときの該車載電装品の稼働状態と、前記車載電装品の消費電力を用いて前記発電機の実発電電流を算出するときの該車載電装品の稼働状態とを比較して前記発電機の実発電電流を補正することを特徴とする請求項2又は3に記載のエンジン回転停止制御装置。
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