JP2009214477A - 液体噴射装置 - Google Patents
液体噴射装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009214477A JP2009214477A JP2008062202A JP2008062202A JP2009214477A JP 2009214477 A JP2009214477 A JP 2009214477A JP 2008062202 A JP2008062202 A JP 2008062202A JP 2008062202 A JP2008062202 A JP 2008062202A JP 2009214477 A JP2009214477 A JP 2009214477A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid
- refrigerant
- circuit
- liquid ejecting
- drive
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
Abstract
【課題】ヒートパイプの使用に伴う問題を一掃し、効率の高い駆動回路の冷却を可能とすると共に噴射される液体の乾燥を促進可能な液体噴射装置を提供する。
【解決手段】液体噴射ヘッド2に液体を噴射するためのノズルを複数形成すると共に各ノズルにノズルアクチュエータ22を配設し、各液体噴射ヘッド2の各ノズルアクチュエータ2を駆動信号COMで駆動することにより該当するノズルから印刷媒体1に向けて液体を噴射するにあたり、冷媒を断熱圧縮する断熱圧縮機43と、断熱圧縮機43で断熱圧縮された冷媒を冷却する冷却部36と、冷却部36で冷却された冷媒を断熱膨張する断熱膨張機44と、断熱膨張機44で断熱膨張された冷媒により、駆動信号COMを出力する駆動回路を冷却する熱交換部37を備え、例えば冷却部36は熱交換により加熱された空気により印刷媒体1の印刷面と反対側の面を加熱する。
【選択図】図1
【解決手段】液体噴射ヘッド2に液体を噴射するためのノズルを複数形成すると共に各ノズルにノズルアクチュエータ22を配設し、各液体噴射ヘッド2の各ノズルアクチュエータ2を駆動信号COMで駆動することにより該当するノズルから印刷媒体1に向けて液体を噴射するにあたり、冷媒を断熱圧縮する断熱圧縮機43と、断熱圧縮機43で断熱圧縮された冷媒を冷却する冷却部36と、冷却部36で冷却された冷媒を断熱膨張する断熱膨張機44と、断熱膨張機44で断熱膨張された冷媒により、駆動信号COMを出力する駆動回路を冷却する熱交換部37を備え、例えば冷却部36は熱交換により加熱された空気により印刷媒体1の印刷面と反対側の面を加熱する。
【選択図】図1
Description
本発明は、微小な液体を複数のノズルから噴射して、その微粒子(ドット)を印刷媒体上に形成することにより、所定の文字や画像等を印刷するようにした液体噴射装置に関するものである。
このような液体噴射装置の1つである液体噴射型印刷装置は、一般に安価で且つ高品質なカラー印刷物が容易に得られることから、パーソナルコンピュータやデジタルカメラなどの普及に伴い、オフィスのみならず一般ユーザにも広く普及してきている。
このような液体噴射型印刷装置のうち、液体噴射ノズルの形成された液体噴射ヘッドをキャリッジと呼ばれる移動体に載せて印刷媒体の搬送方向と交差する方向に移動させるものを一般に「マルチパス型印刷装置」と呼んでいる。これに対し、印刷媒体の搬送方向と交差する方向に長尺な液体噴射ヘッドを配置して、所謂1パスでの印刷が可能なものを一般に「ラインヘッド型印刷装置」と呼んでいる。ラインヘッド型の液体噴射ヘッドを構成する場合には、例えば下記特許文献1に記載されるように、複数のノズルが列状に形成されたブロック状の液体噴射ヘッドを印刷媒体搬送方向と交差する方向に複数配設してラインヘッド型の液体噴射ヘッドを構成する場合がある。
このような液体噴射型印刷装置のうち、液体噴射ノズルの形成された液体噴射ヘッドをキャリッジと呼ばれる移動体に載せて印刷媒体の搬送方向と交差する方向に移動させるものを一般に「マルチパス型印刷装置」と呼んでいる。これに対し、印刷媒体の搬送方向と交差する方向に長尺な液体噴射ヘッドを配置して、所謂1パスでの印刷が可能なものを一般に「ラインヘッド型印刷装置」と呼んでいる。ラインヘッド型の液体噴射ヘッドを構成する場合には、例えば下記特許文献1に記載されるように、複数のノズルが列状に形成されたブロック状の液体噴射ヘッドを印刷媒体搬送方向と交差する方向に複数配設してラインヘッド型の液体噴射ヘッドを構成する場合がある。
ところで、この種の液体噴射型印刷装置では、印刷時間のより一層の短縮化が望まれている。そして、その要求に対応するためには、例えば信号線の短縮化により駆動信号の出力から液体噴射までの所要時間を短縮可能とするように、各液体噴射ヘッドのノズルに対応して設けられているノズルアクチュエータに駆動信号を印加するための駆動回路を各液体噴射ヘッド自体に搭載することが考えられる。但し、駆動回路は比較的発熱量が多く、これに対して、例えば圧電素子をノズルアクチュエータとして用いる液体噴射ヘッドでは、ヘッドそのものを加熱してしまうと、つまり温度変化が生じてしまうとノズルからの液体噴射特性が変化してしまう。
そこで、例えば液体噴射ヘッドを冷却する必要が生じる。このように液体噴射ヘッドを冷却する方法としては、例えば下記特許文献1に記載されるように、液体噴射ヘッドの一方の側面に接触して熱交換を行う第1熱交換部及び液体噴射ヘッドから離れた位置の第2熱交換部をヒートパイプで構成し、第2熱交換部の放熱を冷却手段で補助することで効率的に液体噴射ヘッドを冷却しようとするものがある。
特開平3−175050号公報
しかしながら、ヒートパイプの熱処理量は、例えば一般的に各種コンピュータの中央演算部の冷却に用いられているものでも数W〜十数Wであり、実質的に数百W〜数kWもの排熱量がある液体噴射装置では、ヒートパイプを複数設ける必要があり、部品点数や消費電力の増大、装置の大型化、レイアウトの規制といった種々の問題が生じる。
本発明は、これらの諸問題に着目して開発されたものであり、ヒートパイプの使用に伴う問題を一掃し、効率の高い駆動回路の冷却を可能とする液体噴射装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、これらの諸問題に着目して開発されたものであり、ヒートパイプの使用に伴う問題を一掃し、効率の高い駆動回路の冷却を可能とする液体噴射装置を提供することを目的とするものである。
上記諸問題を解決するため、本発明の液体噴射装置は、液体噴射ヘッドに設けられた複数のノズルと、前記ノズルに対応して設けられたノズルアクチュエータと、前記ノズルアクチュエータに駆動信号を印加する駆動回路と、印刷媒体を搬送する搬送ベルトと、
を備えた液体噴射装置であって、冷媒を断熱圧縮する断熱圧縮手段と、前記断熱圧縮手段で断熱圧縮された冷媒を冷却する冷却手段と、前記冷却手段で冷却された冷媒を断熱膨張する断熱膨張手段と、前記断熱膨張手段で断熱膨張された冷媒により、前記駆動回路を冷却する熱交換手段と、を備え、前記熱交換手段で熱交換された冷媒を前記断熱圧縮手段で断熱圧縮することを特徴とするものである。
を備えた液体噴射装置であって、冷媒を断熱圧縮する断熱圧縮手段と、前記断熱圧縮手段で断熱圧縮された冷媒を冷却する冷却手段と、前記冷却手段で冷却された冷媒を断熱膨張する断熱膨張手段と、前記断熱膨張手段で断熱膨張された冷媒により、前記駆動回路を冷却する熱交換手段と、を備え、前記熱交換手段で熱交換された冷媒を前記断熱圧縮手段で断熱圧縮することを特徴とするものである。
而して、本発明の液体噴射装置によれば、ノズルアクチュエータ駆動のための駆動信号の駆動回路を効率的に冷却することができると共に、その熱交換で加熱された空気によって印刷媒体の印刷面に噴射される液体の乾燥を促進することが可能となる。
また、本発明の液体噴射装置は、前記冷却手段は、第1の熱交換器と第1の送風機とを備えて構成され且つ熱交換により加熱された空気により前記印刷媒体の印刷面と反対側の面を加熱することを特徴とするものである。
本発明の液体噴射装置によれば、印刷媒体の印刷面に噴射される液体の乾燥を促進することができる。
また、本発明の液体噴射装置は、前記冷却手段は、第1の熱交換器と第1の送風機とを備えて構成され且つ熱交換により加熱された空気により前記印刷媒体の印刷面と反対側の面を加熱することを特徴とするものである。
本発明の液体噴射装置によれば、印刷媒体の印刷面に噴射される液体の乾燥を促進することができる。
また、本発明の液体噴射装置は、前記駆動回路を熱伝導性の低い材料からなる回路ケースに収納すると共に、前記熱交換手段は、第2の熱交換器と第2の送風機とを備えて構成され且つ熱交換により冷却された空気を前記回路ケースに送給して前記駆動回路を冷却することを特徴とするものである。
本発明の液体噴射装置によれば、ノズルアクチュエータを駆動するための駆動信号の駆動回路を効率的に冷却することができると共に、噴射された液体の霧が駆動回路に付着したり侵入したりするのを防止することが可能となる。
本発明の液体噴射装置によれば、ノズルアクチュエータを駆動するための駆動信号の駆動回路を効率的に冷却することができると共に、噴射された液体の霧が駆動回路に付着したり侵入したりするのを防止することが可能となる。
また、本発明の液体噴射装置は、前記駆動回路を熱伝導性の低い材料からなる回路ケースに収納すると共に、前記熱交換手段は、熱伝導性の高い材料からなる冷媒流路を前記駆動回路に接合して構成されることを特徴とするものである。
本発明の液体噴射装置によれば、ノズルアクチュエータを駆動するための駆動信号の駆動回路を効率的に冷却することができると共に、噴射された液体の霧が駆動回路に付着したり侵入したりするのを防止することが可能となる。
本発明の液体噴射装置によれば、ノズルアクチュエータを駆動するための駆動信号の駆動回路を効率的に冷却することができると共に、噴射された液体の霧が駆動回路に付着したり侵入したりするのを防止することが可能となる。
次に、本発明の液体噴射装置の第1実施形態についてインクジェット式印刷装置を用いて説明する。
図1は、本実施形態の印刷装置の概略構成図であり、図において、印刷媒体1は、図の右から左に向けて矢印方向に搬送され、その搬送途中の印刷領域で印刷される、ラインヘッド型印刷装置である。
図1は、本実施形態の印刷装置の概略構成図であり、図において、印刷媒体1は、図の右から左に向けて矢印方向に搬送され、その搬送途中の印刷領域で印刷される、ラインヘッド型印刷装置である。
図1中の符号2は、印刷媒体1の搬送ライン上方に設けられた複数の液体噴射ヘッドであり、印刷媒体搬送方向と交差する方向に並べて配設されて、夫々、ヘッド固定プレート11に固定されている。ヘッド固定プレート11は、印刷装置の筐体全体を印刷媒体1の搬送ライン上方で区画する大きさで、液体噴射ヘッド2の下端部のみが挿通する凹陥部が形成され、この凹陥部内に液体噴射ヘッド2の下端部が差し込まれるようにして固定されている。各液体噴射ヘッド2の最下面には、多数のノズルが形成されており、この面がノズル面と呼ばれている。ノズルは、一般的に、噴射する液体の色毎に、印刷媒体搬送方向と交差する方向に列状に配設されており、その列をノズル列と呼んだり、その列方向をノズル列方向と呼んだりする。そして、印刷媒体搬送方向と交差する方向に配設された全ての液体噴射ヘッド2のノズル列によって、印刷媒体1の搬送方向と交差する方向の幅全長に及ぶラインヘッドが形成されている。印刷媒体1は、これらの液体噴射ヘッド2のノズル面の下方を通過するときに、ノズル面に形成されている多数のノズルから液体が噴射され、印刷が行われる。
液体噴射ヘッド2には、例えばイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のインクなどの液体が、図示しない各色の液体タンクから液体供給チューブを介して供給される。そして、各液体噴射ヘッド2に形成されているノズルから同時に必要箇所に必要量の液体を噴射することにより、印刷媒体1上に微小な色ドットを形成する。これを各色毎に行うことにより、搬送部4で搬送される印刷媒体1を一度通過させるだけで、所謂1パスによる印刷を行うことができる。
液体噴射ヘッドの各ノズルから液体を噴射する方法としては、静電方式、ピエゾ方式、膜沸騰液体噴射方式などがあり、本実施形態ではピエゾ方式を用いた。ピエゾ方式は、ノズルアクチュエータである圧電素子に駆動信号を与えると、キャビティ内の振動板が変位してキャビティ内に圧力変化を生じ、その圧力変化によって液滴がノズルから噴射されるというものである。そして、駆動信号の波高値や電圧増減傾きを調整することで液滴の噴射量を調整することが可能となる。なお、ピエゾ方式に用いられる圧電素子は容量性負荷である。また、本発明は、ピエゾ方式以外の液体噴射方法にも、同様に適用可能である。
液体噴射ヘッド2の下方には、印刷媒体1を搬送方向に搬送するための搬送部4が設けられている。搬送部4は、駆動ローラ8及び従動ローラ9に搬送ベルト6を巻回して構成され、駆動ローラ8には図示しない電動モータが接続されている。また、搬送ベルト6の内側には、当該搬送ベルト6の表面に印刷媒体1を吸着するための図示しない吸着装置が設けられている。この吸着装置には、例えば負圧によって印刷媒体1を搬送ベルト6に吸着する空気吸引装置や、静電気力で印刷媒体1を搬送ベルト6に吸着する静電吸着装置などが用いられる。従って、図示右方の給紙部3から印刷媒体1を一枚だけ搬送ベルト6上に送給し、電動モータによって駆動ローラ8を回転駆動すると、搬送ベルト6が印刷媒体搬送方向に回転され、吸着装置によって搬送ベルト6に印刷媒体1が吸着されて搬送される。この印刷媒体1の搬送中に、液体噴射ヘッド2から液体を噴射して印刷を行う。印刷の終了した印刷媒体1は、搬送方向下流側、即ち図示左方の排紙部に排紙される。
この印刷装置内には、自身を制御するための制御装置が設けられている。この制御装置は、例えば図2に示すように、例えばパーソナルコンピュータ、デジタルカメラ等のホストコンピュータ60から入力された印刷データに基づいて、印刷装置や給紙装置等を制御することにより印刷媒体に印刷処理を行うものである。そして、ホストコンピュータ60から入力された印刷データや図示しない各種センサで検出された検出データを読込むための入力インタフェース61と、この入力インタフェース61から入力された印刷データに基づいて印刷処理等の演算処理を実行する例えばマイクロコンピュータで構成される制御部62と、前記給紙部3内の給紙ローラに接続されている給紙ローラモータ17を駆動制御する給紙ローラモータドライバ63と、後述する2つのファンに接続されている第1ファンモータ18i及び第2ファンモータ18oを駆動制御する第1ファンモータドライバ64i及び第2ファンモータドライバ64oと、各液体噴射ヘッド2を駆動制御するヘッドドライバ65と、前記駆動ローラ8に接続されている電動モータ7を駆動制御する電動モータドライバ66と、各ドライバ63、65、66と外部の給紙ローラモータ17、ファンモータ18i,18o、液体噴射ヘッド2,3、電動モータ7とを接続するインタフェース67とを備えて構成される。
制御部62は、印刷処理等の各種処理を実行するCPU(Central Processing Unit)62aと、入力インタフェース61を介して入力された印刷データ或いは当該印刷データ印刷処理等を実行する際の各種データを一時的に格納し、或いは印刷処理等のプログラムを一時的に展開するRAM(Random Access Memory)62cと、CPU62aで実行する制御プログラム等を格納する不揮発性半導体メモリで構成されるROM(Read-Only Memory)62dを備えている。この制御部62は、インタフェース61を介してホストコンピュータ60から印刷データ(画像データ)を入手すると、CPU62aが、この印刷データに所定の処理を実行して、何れの液体噴射ヘッド2の何れのノズルから液体を噴射するか或いはどの程度の液体を噴射するかという液体噴射ヘッド選択データやノズル選択データ(駆動信号選択データ)を算出し、この印刷データや液体噴射ヘッド選択データ、駆動信号選択データ及び各種センサからの入力データに基づいて、各ドライバ63、65、66に制御信号を出力する。各ドライバ63、65、66からはアクチュエータを駆動するための駆動信号が出力され、給紙ローラモータ17、電動モータ7が夫々作動して、印刷媒体1の給紙及び搬送及び排紙、並びに印刷媒体1への印刷処理が実行される。なお、本実施形態では、後述するように、各液体噴射ヘッド2に駆動回路が搭載されているので、ヘッドドライバ65からは制御信号のみが各液体噴射ヘッド2に出力される。また、制御部62内の各構成要素は、図示しないバスを介して電気的に接続されている。
図3には、各液体噴射ヘッド2に搭載されている駆動回路の具体的な構成を示す。液体噴射ヘッド2に駆動回路を搭載すると、ノズルアクチュエータを駆動するための駆動信号の信号線が短くなり、損失を低減したり、ノズルアクチュエータのレスポンスを向上したりすることができ、これらにより印刷所要時間を短くすることが可能となる。本実施形態の駆動回路は、マイクロコンピュータなどで構成されて独自の演算処理を行う制御回路23と、駆動信号を創成出力するための駆動波形データや演算処理のプログラミングを記憶するメモリ24と、前記駆動波形データに基づいて、駆動信号の元、つまりノズルアクチュエータ22の駆動を制御する信号の基準となる駆動波形信号WCOMを生成する駆動波形信号発生回路25と、駆動波形信号発生回路25で生成された駆動波形信号WCOMをパルス変調する変調回路26と、変調回路26でパルス変調された変調信号を電力増幅するデジタル電力増幅器、所謂D級アンプ28と、デジタル電力増幅器28で電力増幅された電力増幅変調信号を平滑化して、駆動信号COM(駆動パルスPCOM)として選択スイッチ201からノズルアクチュエータ22に供給する平滑フィルタ29とを備えて構成される。また、この駆動回路には、前記図2の制御装置からの制御信号を入出力する制御信号用接続部13i,13o及びノズルアクチュエータ駆動用電力を入出力する電力用接続部14i,14oが設けられている。
制御回路23は、メモリ24に記憶されているデジタル駆動波形データを読出し、所定サンプリング周期で駆動波形信号発生回路25に出力したり、トランスミッションゲートで構成される選択スイッチ201のオンオフ制御を行ったりする。駆動波形信号発生回路25は、制御回路23から出力された駆動波形データを電圧信号に変換して所定サンプリング周期分ホールドすると共に、それをD/A変換器でアナログ変換して駆動波形信号WCOMとして出力する。本実施形態では、この駆動波形信号WCOMをパルス変調する変調回路26に、一般的なパルス幅変調(PWM)回路を用いた。パルス幅変調は、周知のように、三角波信号発生回路で所定周波数の三角波信号を発生し、この三角波信号と駆動波形信号WCOMとをコンパレータで比較して、例えば三角波信号より駆動波形信号WCOMが大きいときにオンデューティとなるパルス信号を変調信号として出力する。デジタル電力増幅器28は、実質的に電力を増幅するためのハイサイドのスイッチング素子Q1及びローサイドのスイッチング素子Q2からなるハーフブリッジD級出力段21と、変調回路26からの変調信号に基づいて、それらのスイッチング素子Q1、Q2のゲート−ソース間信号GH、GLを調整するためのゲート駆動回路30とを備えて構成されている。また、平滑フィルタ29は例えばコイルとコンデンサの組合せからなるローパスフィルタ(低域通過フィルタ)で構成され、このローパスフィルタによって電力増幅変調信号の変調周期成分、この場合は三角波信号の周波数成分が除去される。
デジタル電力増幅器28では、変調信号がHiレベルであるとき、ハイサイド側スイッチング素子Q1のゲート−ソース間信号GHはHiレベルとなり、ローサイド側スイッチング素子Q2のゲート−ソース間信号GLはLoレベルとなるので、ハイサイド側スイッチング素子Q1はON状態となり、ローサイド側スイッチング素子Q2はOFF状態となり、その結果、ハーフブリッジD級出力段21の出力は、供給電力VDDとなる。一方、変調信号がLoレベルであるとき、ハイサイド側スイッチング素子Q1のゲート−ソース間信号GHはLoレベルとなり、ローサイド側スイッチング素子Q2のゲート−ソース間信号GLはHiレベルとなるので、ハイサイド側スイッチング素子Q1はOFF状態となり、ローサイド側スイッチング素子Q2はON状態となり、その結果、ハーフブリッジ出力段21の出力は0となる。
このようにハイサイド及びローサイドのスイッチング素子がデジタル駆動される場合には、ON状態のスイッチング素子に電流が流れるが、ドレイン−ソース間の抵抗値は非常に小さく、損失は殆ど発生しない。また、OFF状態のスイッチング素子には電流が流れないので損失は発生しない。従って、このデジタル電力増幅器28の損失そのものは極めて小さく、小型のMOSFET等のスイッチング素子を使用することができる。なお、本実施形態の液体噴射装置では、デジタル電力増幅器に代えてアナログ電力増幅器を用いることも可能である。
図4には、本実施形態の印刷装置の制御装置から液体噴射ヘッド2に供給され、圧電素子からなるノズルアクチュエータを駆動するための駆動信号COMの一例を示す。本実施形態では、中間電位を中心に電位が変化する信号とした。この駆動信号COMは、ノズルアクチュエータを駆動して液体を噴射する単位駆動信号としての駆動パルスPCOMを時系列的に接続したものであり、各駆動パルスPCOMの立上がり部分がノズルに連通するキャビティ(圧力室)の容積を拡大して液体を引込む(液体の噴射面を考えればメニスカスを引き込むとも言える)段階であり、駆動パルスPCOMの立下がり部分がキャビティの容積を縮小して液体を押出す(液体の噴射面を考えればメニスカスを押出すとも言える)段階であり、液体を押出した結果、液滴がノズルから噴射される。
この電圧台形波からなる駆動パルスPCOMの電圧増減傾きや波高値を種々に変更することにより、液体の引込量や引込速度、液体の押出量や押出速度を変化させることができ、これにより液滴の噴射量を変化させて異なる大きさのドットを得ることができる。従って、複数の駆動パルスPCOMを時系列的に連結する場合でも、そのうちから単独の駆動パルスPCOMを選択してアクチュエータに供給し、液滴を噴射したり、複数の駆動パルスPCOMを選択してアクチュエータに供給し、液滴を複数回噴射したりすることで種々の大きさのドットを得ることができる。即ち、液体が乾かないうちに複数の液滴を同じ位置に着弾すると、実質的に大きな液滴を噴射するのと同じことになり、ドットの大きさを大きくすることができるのである。このような技術の組合せによって多階調化を図ることが可能となる。駆動信号選択データSI&SPで駆動信号を選択する仕組みとしては、例えば特開2003−1824号公報に記載されるような形態で実現が可能である。なお、図4の左端の駆動パルスPCOM1は、液体を引込むだけで押出していない。これは、微振動と呼ばれ、液滴を噴射せずに、例えばノズルの増粘を抑制防止したりするのに用いられる。
各液体噴射ヘッド2には、前記図2の制御装置から制御信号として、印刷データに基づいて噴射するノズルを選択すると共に圧電素子などのノズルアクチュエータの駆動信号COMへの接続タイミングを決定する駆動信号選択データSI&SP、全ノズルにノズル選択データが入力された後、駆動信号選択データSI&SPに基づいて駆動信号COMと液体噴射ヘッド2のノズルアクチュエータとを接続させるラッチ信号LAT及びチャンネル信号CH、駆動信号選択データSI&SPをシリアル信号として液体噴射ヘッド2に送信するためのクロック信号SCKが入力されている。なお、これ以後、ノズルアクチュエータを駆動する駆動信号の最小単位を駆動パルスPCOMとし、駆動パルスPCOMが時系列的に連結された信号全体を駆動信号COMと記す。即ち、ラッチ信号LATで一連の駆動信号COMが出力され始め、チャンネル信号CH毎に駆動パルスPCOMが出力されることになる。
図5には、駆動信号COM(駆動パルスPCOM)をノズルアクチュエータ22に供給するために制御回路23内に構築されたスイッチングコントローラの具体的な構成を示す。このスイッチングコントローラは、液体を噴射させるべきノズルに対応した圧電素子などのノズルアクチュエータ22を指定するための駆動信号選択データSI&SPを保存するシフトレジスタ211と、シフトレジスタ211のデータを一時的に保存するラッチ回路212と、ラッチ回路212の出力をレベル変換して選択スイッチ201に供給することにより、駆動信号COMをピエゾ素子などのノズルアクチュエータ22に接続するレベルシフタ213を備えて構成されている。
シフトレジスタ211には、駆動信号選択データ信号SI&SPが順次入力されると共に、クロック信号SCKの入力パルスに応じて記憶領域が初段から順次後段にシフトする。ラッチ回路212は、ノズル数分の駆動信号選択データSI&SPがシフトレジスタ211に格納された後、入力されるラッチ信号LATによってシフトレジスタ211の各出力信号をラッチする。ラッチ回路212に保存された信号は、レベルシフタ213によって次段の選択スイッチ201をオンオフできる電圧レベルに変換される。これは、駆動信号COMが、ラッチ回路212の出力電圧に比べて高い電圧であり、これに合わせて選択スイッチ201の動作電圧範囲も高く設定されているためである。従って、レベルシフタ213によって選択スイッチ201が閉じられる圧電素子などのノズルアクチュエータは駆動信号選択データSI&SPの接続タイミングで駆動信号COM(駆動パルスPCOM)に接続される。また、シフトレジスタ211の駆動信号選択データSI&SPがラッチ回路212に保存された後、次の印刷情報をシフトレジスタ211に入力し、液体の噴射タイミングに合わせてラッチ回路212の保存データを順次更新する。なお、図中の符号HGNDは、圧電素子などのノズルアクチュエータのグランド端である。また、この選択スイッチ201によれば、圧電素子などのノズルアクチュエータを駆動信号COM(駆動パルスPCOM)から切り離した後も、当該ノズルアクチュエータ22の入力電圧は、切り離す直前の電圧に維持される。
このような駆動回路は、例えば前述したデジタル電力増幅器の使用により損失が低減するとはいえ、発熱そのものは回避できない。一方、液体噴射ヘッド2が発熱によって温度変化すると、ノズル径や液体粘度が変化し、液体噴射特性が変化してしまうので、駆動回路の熱は液体噴射ヘッドに伝導しないようにしなければならない。そのため、本実施形態では、駆動回路を熱伝導率の低い回路ケース31で気密に密閉した。図6には、液体噴射ヘッド2並びに回路ケース31の詳細を示す。回路ケース31には、ポリエステルやポリプロピレン樹脂、望ましくはセラミック材料が好適である。この回路ケース31は、同じく熱伝導率の低い連結部材32によって液体噴射ヘッド2自体の筐体に固定支持されている。なお、連結部材32と回路ケース31或いは液体噴射ヘッド2の筐体との接触面積を小さくして、回路ケース31からの熱伝導を低減している。ちなみに、図中の符号33は、前述した液体流入口である。液体は、図6bの最下面であるノズル面から、図の矢印方向に噴射される。
また、回路ケース31の下部及び上部には、内部に収納されている駆動回路に連通する空気口34,35が設けられており、このうち回路ケース31の下部に設けられた空気口34が導入空気口、回路ケース31の上部に設けられた空気口35が排出空気口である。図7には、複数の液体噴射ヘッド2の夫々に連結された回路ケース31の導入空気口34及び排出空気口35同士の接続形態の一例を示す。この接続形態は、装置の平面図であり、各回路ケース31の導入空気口34は、熱伝導率の低い材料からなる分岐部40を介して、同じく熱伝導率の低い材料からなる一連の第1空気搬送経路39に接続されている。また、各回路ケース31の排出空気口35は、図示しない分岐部を介して、熱伝導率の低い材料からなる一連の第2空気搬送経路41に接続されている。なお、第1空気搬送経路39や分岐部40、第2空気搬送経路41は熱伝導率の低い材料で構成するのが好ましく、そのような材料としては樹脂製パイプなどが挙げられる。
第1空気搬送経路39は、冷媒経路に設けられた熱交換部37に接続されている。この熱交換部37は、前述した第2ファンモータ18oで駆動される第2ファン(送風機)38oと、その第2ファン38oによって熱交換を行う第2熱交換器42oを備えて構成され、この場合は、後述するように、冷却された冷媒を熱交換して冷却された空気として第1空気搬送経路39に送給する。一方、第2空気搬送経路41は、図示しない印刷装置筐体の外部に連通されている。従って、熱交換部37から第1空気搬送経路39に送給された冷たい空気は、各回路ケース31の導入空気口34から各回路ケース31内に送給され、各回路ケース31内の駆動回路を冷却した後、各回路ケース31の排出空気口35から第2空気搬送経路41を経て印刷装置筐体の外部に排出される。
前記熱交換部37で冷たさを失った、即ち加熱された冷媒は断熱圧縮機(回転式断熱圧縮機が望ましい)43で断熱圧縮され、次いで冷却部36で冷却され、次いで断熱膨張機44で断熱膨張される。冷媒が断熱圧縮されると温度が高まる(高温高圧気体状態)。この温度の高い冷媒を冷却部36で冷却した(液化)後、断熱膨張すると、冷媒の温度が大きく低下する(気液混合状態)。気液混合状態となった冷媒は非常に高い蒸発潜熱を有し、第2熱交換器42oにおいて、第2ファン38oによって送られる周囲空気との間で熱交換が生じ、空気から熱を奪って冷却する。従って、前記熱交換部37では、第2熱交換器42o及び第2ファン38oで冷却した空気を第1空気搬送経路39に送給することができる。駆動回路の冷却制御は、例えば各回路ケース31の排出空気口35における空気の温度を用い、この排出空気口35の空気の温度と所定の温度との温度差が所定値以内であれば、現状の冷却運転を維持し、所定値を超える場合には、熱交換部37への冷媒流量を増大する。冷媒流量の増大は、例えば断熱圧縮機43の動力(摺動数又は回転数)を増大したり、圧縮比(第1の熱交換器42iでの凝縮(冷却)圧力と断熱膨張機44での膨張(減圧)圧力の比)を小さくしたりすればよい。なお、冷媒には、例えばアンモニアなどのような圧縮性冷媒を使用する。また、断熱圧縮機43は駆動時に振動が生じるため、防振対策などを付加して、印刷装置の下部に配置するのがよい。また、断熱圧縮機43の振動の伝播をできるだけ低減するため、冷媒経路を構成する配管には、樹脂やゴムなどからなる高分子材料を用いるのがよい。
冷却部36は、前述した第1ファンモータ18iで駆動される第1ファン(送風機)38iと、その第1ファン38iによって熱交換を行う第2熱交換器42iを備えて構成され、この場合は加熱された冷媒を熱交換して加熱された空気が生じる。そこで、本実施形態では、図1に示すように、この加熱された空気を、送風ダクト45を介して、巻回される搬送ベルト6の下側下面に送給する。巻回される搬送ベルト6の下側下面は、回転すると上側上面になり、この上側上面に印刷媒体1が搭載・吸着されて搬送される。つまり、巻回される搬送ベルト6の下側下面が加熱空気によって加熱されると、当該搬送ベルト6に搭載・吸着される印刷媒体1の下面、即ち液体噴射ヘッド2から液体が噴射されて印刷される印刷面の反対側面が加熱されることになる。この印刷面と反対側の面が加熱された印刷媒体1に液体噴射ヘッド2から液体を噴射して印刷を行うと、その温度によって液体の乾燥が促進される。液体の乾燥能力を増大させたい場合には、第1熱交換器42iから放出される空気の風量は変えずに、より高温にする必要があり、この場合には第1ファン38iの風量は変えずに、断熱圧縮機43からの冷媒流量を増大し、断熱膨張機44による膨張圧力を低下させればよい。また、搬送ベルト6を、例えば放熱シート素材などの熱伝導性の良い材料で構成することで、効率よく、高温の空気の熱を吸収することができる。
このように本実施形態の液体噴射装置によれば、液体噴射ヘッド2に設けられた複数のノズルと、ノズルに対応して設けられたノズルアクチュエータ22と、ノズルアクチュエータ22に駆動信号COMを印加する駆動回路と、印刷媒体1を搬送する搬送ベルト6と、を備えた液体噴射装置にあって、冷媒を断熱圧縮する断熱圧縮機43と、断熱圧縮機43で断熱圧縮された冷媒を冷却する冷却部36と、冷却部36で冷却された冷媒を断熱膨張する断熱膨張機44と、断熱膨張機44で断熱膨張された冷媒により、駆動回路を冷却する熱交換部37と、を備え、熱交換部37で熱交換された冷媒を断熱圧縮機43で断熱圧縮することとしたため、ノズルアクチュエータ駆動のための駆動信号COMの駆動回路を効率的に冷却することができると共に、その熱交換で加熱された空気によって印刷媒体1の印刷面に噴射される液体の乾燥を促進することが可能となる。
また、冷却部36は、第1熱交換器42iと第1ファン38iを備えて構成され且つ熱交換により加熱された空気により印刷媒体1の印刷面と反対側の面を加熱することとしたため、印刷媒体1の印刷面に噴射される液体の乾燥を促進することができる。
また、駆動回路を熱伝導性の低い材料からなる回路ケース31に収納すると共に、熱交換部37は、第2熱交換器42oと第2ファン38oを備えて構成され且つ熱交換により冷却された空気を回路ケース31に送給して駆動回路を冷却することとしたため、ノズルアクチュエータを駆動するための駆動信号COMの駆動回路を効率的に冷却することができると共に、噴射された液体の霧が駆動回路に付着したり侵入したりするのを防止することが可能となる。
また、駆動回路を熱伝導性の低い材料からなる回路ケース31に収納すると共に、熱交換部37は、第2熱交換器42oと第2ファン38oを備えて構成され且つ熱交換により冷却された空気を回路ケース31に送給して駆動回路を冷却することとしたため、ノズルアクチュエータを駆動するための駆動信号COMの駆動回路を効率的に冷却することができると共に、噴射された液体の霧が駆動回路に付着したり侵入したりするのを防止することが可能となる。
次に、本発明の液体噴射装置の第2実施形態について、図8を用いて説明する。本実施形態では、前記第1実施形態の熱交換部37が変更されている他は、当該第1実施形態と同様であり、同等の構成部材には同等の符号を付して、その詳細な説明を省略する。図8の回路ケース31は、横断面状態を示しており、図中の符号30が駆動回路本体、即ち駆動回路の基板を示している。そして、本実施形態の熱交換部37は、この駆動回路本体30に接合する冷媒流路46からなる。冷媒流路46は、例えば銅などの熱伝導率の高い材料で構成される中空容器或いは管からなる。また、回路ケース31には、この冷媒流路46に冷媒を導入する導入冷媒口47及び冷媒流路46から冷媒を排出する排出冷媒口48が形成されている。この図8では、例えば断熱膨張機44によって断熱膨張された気液混合状態の冷媒が図の左端の回路ケース31の導入冷媒口47から当該回路ケース31内の冷媒流路46に導入され、その排出冷媒口48から排出された冷媒は、一つ右側の回路ケース31の導入冷媒口47から当該回路ケース31内の冷媒流路46に導入され、その排出冷媒口から排出された冷媒が、一つ右側の回路ケース31の導入冷媒口47から当該回路ケース31内の冷媒流路46に導入されるといったように、各回路ケース31の冷媒流路46が直列に接続されている。
従って、本実施形態では、各回路ケース31内の冷媒流路46内に、断熱膨張機44によって断熱膨張された気液混合状態の冷たい冷媒を供給することで、駆動回路本体27と直接的に熱交換を行って当該駆動回路を効率的に冷却することができる。その際、空気を媒体とする場合に比較して、熱伝達段階での熱伝達損失を低減でき、より一層効率的に駆動回路を冷却することができる。また、ファン(送風機)を必要としない分、部品点数や消費電力の増大を回避することができる。冷却能力の制御は、例えば冷媒が最後に循環する回路ケース31内の冷媒流路46の排出冷媒口48における温度を用いて行い、この排出冷媒口48の冷媒の温度と所定の温度との温度差が所定値以内であれば、現状の冷却運転を維持し、所定値を超える場合には、熱交換部37への冷媒流量を増大する。冷媒流量の増大は、前記第1実施形態と同様にして行えばよい。なお、冷媒流路46は、熱伝導率の高い材料からなる管を、駆動回路基板の両面に引き回して配設することで、より効率の高い冷却を行うことができる。
このように本実施形態の液体噴射装置によれば、駆動回路を熱伝導性の低い材料からなる回路ケース31に収納すると共に、熱交換部37、熱伝導性の高い材料からなる冷媒流路46を駆動回路に接合して構成されることとしたため、ノズルアクチュエータ22を駆動するための駆動信号COMの駆動回路を効率的に冷却することができると共に、噴射された液体の霧が駆動回路に付着したり侵入したりするのを防止することが可能となる。
図9には、本実施形態の冷媒経路の異なる接続形態を示す。この接続形態では、全ての回路ケース31の導入冷媒口47を断熱膨張機44に並列に接続することで、全ての回路ケース31内の冷媒流路46に均等な温度の冷媒を供給すると共に、全ての回路ケース31の排出冷媒口48を断熱圧縮機43に並列に接続することで、全ての回路ケース31内の冷媒流路46から冷媒を回収する。このようにすることで、各回路ケース31内の駆動回路本体27の冷却を均等にすることができる。冷却能力の制御は、例えば各回路ケース31の排出冷媒口48の冷媒温度に基づいて行い、例えばこの排出冷媒口48の冷媒の温度と所定の温度との温度差が所定値以内であれば、現状の冷却運転を維持し、所定値を超える場合には、熱交換部37への冷媒流量を増大する。冷媒流量の増大は、前記第1実施形態と同様にして行えばよい。
なお、前記実施形態では、本発明の液体噴射装置をラインヘッド型印刷装置に用いた場合についてのみ詳述したが、本発明の液体噴射装置は、マルチパス型印刷装置にも同様に適用可能である。
なお、前記実施形態では、本発明の液体噴射装置をラインヘッド型印刷装置に用いた場合についてのみ詳述したが、本発明の液体噴射装置は、マルチパス型印刷装置にも同様に適用可能である。
また、前記実施形態では、本発明の液体噴射装置をインクジェット式印刷装置に具体化したが、この限りではなく、インク以外の他の液体(液体以外にも、機能材料の粒子が分散されている液状体、ジェルなどの流状体を含む)や液体以外の流体(流体として流して噴射できる固体など)を噴射したり吐出したりする液体噴射装置に具体化することもできる。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッサンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散又は溶解の形態で含む液状体を噴射する液状体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられて試料となる液体を噴射する液体噴射装置であってもよい。更に、時計やカメラなどの精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子などに用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するための紫外線硬化樹脂などの透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリなどのエッチング液を噴射する液体噴射装置、ジェルを噴射する流状体噴射装置、トナーなどの粉体を例とする固体を噴射する流体噴射式記録装置であってもよい。そして、これらのうち何れか一種の噴射装置に本発明を適用することができる。
1は印刷媒体、2は液体噴射ヘッド、3は給紙部、4は搬送部、5は給紙ローラ、6は搬送ベルト、7は電動モータ、8は駆動ローラ、9は従動ローラ、10は排紙部、11は固定プレート、12はスライドスイッチ、13i,13oは制御信号用接続部、14i,14oは電力用接続部、18i,18oは第1及び第2ファンモータ、21はハーフブリッジD級出力段、22はノズルアクチュエータ、23は制御回路、24はメモリ、25は駆動波形信号発生回路、26は変調回路、27は駆動回路本体、28はデジタル電力増幅器、29は平滑フィルタ、30はゲート駆動回路、31は回路ケース、32は連結部材、34は導入空気口、35は排出空気口、36は冷却部、37は熱交換部、38i,38oは第1及び第2ファン、39は第1空気搬送経路、40は分岐部、41は第2空気搬送経路、42i,42oは第1及び第2熱交換器、43は断熱圧縮機、44は断熱膨張機、45は送風ダクト、46は冷媒流路、47は導入冷媒口、48は排出冷媒口、62は制御部、64i,64oは第1及び第2ファンモータドライバ、65はヘッドドライバ
Claims (4)
- 液体噴射ヘッドに設けられた複数のノズルと、
前記ノズルに対応して設けられたノズルアクチュエータと、
前記ノズルアクチュエータに駆動信号を印加する駆動回路と、
印刷媒体を搬送する搬送ベルトと、
を備えた液体噴射装置であって、
冷媒を断熱圧縮する断熱圧縮手段と、
前記断熱圧縮手段で断熱圧縮された冷媒を冷却する冷却手段と、
前記冷却手段で冷却された冷媒を断熱膨張する断熱膨張手段と、
前記断熱膨張手段で断熱膨張された冷媒により、前記駆動回路を冷却する熱交換手段と、
を備え、前記熱交換手段で熱交換された冷媒を前記断熱圧縮手段で断熱圧縮することを特徴とする液体噴射装置。 - 前記冷却手段は、第1の熱交換器と第1の送風機とを備えて構成され且つ熱交換により加熱された空気により前記印刷媒体の印刷面と反対側の面を加熱することを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
- 前記駆動回路を熱伝導性の低い材料からなる回路ケースに収納すると共に、前記熱交換手段は、第2の熱交換器と第2の送風機とを備えて構成され且つ熱交換により冷却された空気を前記回路ケースに送給して前記駆動回路を冷却することを特徴とする請求項1又は2に記載の液体噴射装置。
- 前記駆動回路を熱伝導性の低い材料からなる回路ケースに収納すると共に、前記熱交換手段は、熱伝導性の高い材料からなる冷媒流路を前記駆動回路に接合して構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体噴射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008062202A JP2009214477A (ja) | 2008-03-12 | 2008-03-12 | 液体噴射装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008062202A JP2009214477A (ja) | 2008-03-12 | 2008-03-12 | 液体噴射装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009214477A true JP2009214477A (ja) | 2009-09-24 |
Family
ID=41186874
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008062202A Withdrawn JP2009214477A (ja) | 2008-03-12 | 2008-03-12 | 液体噴射装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009214477A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011083950A (ja) * | 2009-10-15 | 2011-04-28 | Konica Minolta Holdings Inc | インクジェットプリンタ |
JP2012179881A (ja) * | 2011-03-03 | 2012-09-20 | Seiko Epson Corp | 液体噴射装置 |
WO2015198736A1 (ja) * | 2014-06-23 | 2015-12-30 | 株式会社日立産機システム | マーキング、マーキング方法、およびインクジェットプリンタ |
JP2017217872A (ja) * | 2016-06-09 | 2017-12-14 | セイコーエプソン株式会社 | 液体吐出装置 |
CN115087547A (zh) * | 2020-05-19 | 2022-09-20 | 惠普发展公司,有限责任合伙企业 | 包括风扇控制单元的打印机 |
-
2008
- 2008-03-12 JP JP2008062202A patent/JP2009214477A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011083950A (ja) * | 2009-10-15 | 2011-04-28 | Konica Minolta Holdings Inc | インクジェットプリンタ |
JP2012179881A (ja) * | 2011-03-03 | 2012-09-20 | Seiko Epson Corp | 液体噴射装置 |
WO2015198736A1 (ja) * | 2014-06-23 | 2015-12-30 | 株式会社日立産機システム | マーキング、マーキング方法、およびインクジェットプリンタ |
JP2016007729A (ja) * | 2014-06-23 | 2016-01-18 | 株式会社日立産機システム | マーキング、マーキング方法、およびインクジェットプリンタ |
JP2017217872A (ja) * | 2016-06-09 | 2017-12-14 | セイコーエプソン株式会社 | 液体吐出装置 |
CN115087547A (zh) * | 2020-05-19 | 2022-09-20 | 惠普发展公司,有限责任合伙企业 | 包括风扇控制单元的打印机 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7984956B2 (en) | Liquid jet apparatus and printing apparatus | |
JP5256768B2 (ja) | 液体噴射装置 | |
JP5145921B2 (ja) | 液体噴射装置 | |
JP5245767B2 (ja) | アクチュエータの駆動方法及び電力増幅装置 | |
WO2007086375A1 (ja) | インクジェットプリンタのヘッド駆動装置及びヘッド駆動方法、並びにインクジェットプリンタ | |
JP2007090691A (ja) | ラインヘッド及びインクジェット印画装置 | |
JP2009154477A (ja) | 液体噴射装置及びその駆動方法 | |
JP2007090690A (ja) | ラインヘッド及びインクジェット印画装置 | |
JP2009214477A (ja) | 液体噴射装置 | |
JP5163207B2 (ja) | 液体噴射装置、及び印刷装置 | |
JP2010114500A (ja) | 電力増幅装置 | |
JP2009184142A (ja) | 液体噴射装置 | |
JP2009214521A (ja) | 液体噴射装置 | |
JP2009178950A (ja) | 液体噴射装置 | |
JP2009196197A (ja) | 液体噴射装置 | |
JP2012126097A (ja) | ヘッドユニット、印刷装置、及び、印刷方法 | |
JP5521315B2 (ja) | 電力増幅装置および液体噴射装置、液体噴射型印刷装置 | |
JP2009208421A (ja) | 液体噴射装置 | |
JP5024145B2 (ja) | 液体噴射装置 | |
JP2009172833A (ja) | 液体吐出装置、及び、液体吐出方法 | |
JP2010125741A (ja) | 液体噴射型印刷装置 | |
JP5783203B2 (ja) | 液体噴射装置および印刷装置、液体噴射装置の駆動方法 | |
JP2009178949A (ja) | 液体噴射装置のヘッド配列位置調整方法 | |
JP2009172818A (ja) | 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 | |
JP2010124040A (ja) | 電力増幅装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20110607 |