JP2009213348A - 電動機 - Google Patents

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Abstract

【課題】大掛かりな工程を経ずに低コストで製造でき、しかもステータの熱放出特性が優れている電動機を提供する。
【解決手段】本発明は、ロータと、そのロータを囲むステータを具備する電動機に関する。そのステータは、端部側で、フランジによって閉塞されている。溝絶縁部が、軸方向から上記ステータに装着され、上記ロータとフランジのうちの少なくとも一方を上記ステータと相対的に心合わせする手段を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、ロータと、ステータ並びにステータの一方端部に配設された、少なくとも1のフランジ構造体を具備する電動機に関する。
本発明の好適な利用分野としては、ブラシレス直流モータ及びステップモータ並びに、インナーロータ型モータとして構成された永久磁石モータの分野があげられる。インナーロータ型電動機は、軸に取り付けられつつステータ構造体に同軸に挿入されたロータ構造体を含む。ステータ構造体は、通常、複数枚の打抜薄板から成り、それらの打抜薄板は巻線を担持している。上述したステータ構造体は、その内側に、ステータ巻線を収容するステータ溝及びステータ極が位置する保磁子を含む。
従来の技術では、電動機は、金属製ハウジングと、ハウジングの片側若しくは両側端部に配設された固定用フランジを具備して製造する。先ずは、ステータを、パッケージとして作り上げる。すなわち、ステータ体を、打抜薄板を複数枚積層して作った後、巻線を巻回する。ロータパッケージをステータの中に挿入し、次に、ステータをハウジングの中及び2個の固定用フランジに、接着、ネジ、リベット、かしめ、溶接等の適切な手段によって固定する。そのような技術については、下記に引用する特許文献1の中でも説明されている。
小型電動機では、多くの場合、用いることができるスペースが制約されているので、公知の技術に従って固定用フランジをモータハウジングに取り付けた場合、モータの大きさが増して、スペースが限られている場合、フランジに曲がりが生じたり組み立てが複雑になったりして大掛かりな製造工程を経なければならないことが考えられる。それに加えて、通常のモータハウジングは、モータの稼動中にステータを冷却するために最適化されていない。熱は、単に金属製のハウジングを介して周囲に放出され、その熱を除去するための特別な対策は講じられていない。
ハウジングを追加することを完全にやめて、モータの稼動中に生じた熱を、直接ステータの表面から周囲に放出することも知られている。このことについては、下記に引用する特許文献2中に記載されている。
特許文献1では、薄板パッケージとして結束された複数枚のステータ用薄板から成る、溝が加工された電動機用ステータが記載されている。その薄板パッケージは、その内側に、ステータ巻線を収容するステータ溝及びステータ極が位置する保磁子を成す。上記薄板の外側の輪郭は、その角が円形の輪郭を成すべく面取りされた均一な多角形、好ましくは、四角形の形状をしている。個々の薄板は、角度をずらしつつ、面取りされた多角形の角が円形の投影面を描くよう互いに配設される。このようにして、ステータの外周面とともに熱を周囲に放出する熱交換面が拡大される。
特許文献1では、ステータは、ステータを冷却する目的で、空気といった冷却メディアをハウジングの内側とステータの外側の間にガイドする流路を備えたハウジングの中に配設されている。このような構造は、比較的大きなスペースを必要とし、且つ、ハウジングに冷却用流路を備えることは大掛かりである。
特許文献2には、インナーロータ型モータとして構成された電動機に具備されるステータ構造が記載されている。そのステータは、保磁子と、その保磁子の内側に形成されたステータ極とステータ溝を備える。ステータ極をステータ巻線に対して絶縁する目的で、ステータ極及びステータ溝には絶縁層が被覆されている。その絶縁層は、保磁子の外側の面が自由の状態に保たれるようにしてステータ体に射出される。又、ハウジング体がステータに直接成形されるが、そのハウジング体は、二つの端部側に位置するハウジングの区分を含む。ステータ溝の底部及びステータ極の側面には、全面的に射出が施されている。上述した二つの端部側に位置する区分は、保磁子の外周面と同列に位置しつつ、外に対して密閉された構造体を成すべくその外周面に直接接続する。それによって、ハウジングを別に設ける必要がなくなる。上述した二つの端部側に位置するハウジングの区分は、その都度、フランジに結合されてよい。そのようにして、非常にコンパクトに形成されるものの、ステータの冷却状態が、最初に説明した電動機よりも劣る電動機が構成される。
独国特許公開公報第695 02 496 号明細書(特表平09-502079) 独国特許出願公開第10 2004 050 373号明細書(特開2006-115687)
本発明の課題は、大掛かりな工程を経ずに低コストで製造でき、しかもステータの熱放出特性が優れている電動機を提供することである。
この課題は、請求項1に記載された特徴を有する電動機によって解決される。
本発明では、ロータとステータを具備し、ステータがロータを囲み、且つ、そのステータに溝絶縁部が設けられた電動機が提供される。フランジ構造体が、ステータの、少なくとも一方端部側に配設されている。本発明では、その溝絶縁部は、ロータ及び/又はフランジ構造体をステータと相対的に心合わせするための手段を備える。
本発明の好適な実施態様では、上述したフランジ構造体は、ステータ端部側に直に接続
され、そのステータの外周と相まってモータハウジングを成す。但し、そのフランジ構造体は、上述したステータの外周によって、或いは、上述したステータの外周のみによって心合わせされるのではなく、本発明によれば、溝絶縁部によって心合わせされる。その一方で、ロータは、上記フランジ構造体又は溝絶縁部によって心合わせされる。それによって、ステータの外周がモータハウジングの一部を成し、別個のハウジングに閉じ込められることがない、モータ構造が得られる。その結果、モータの熱を、より効率的に外に放出できる。ロータ及び/又はフランジ構造体を、モータハウジング若しくはステータの外周を介してではなく、溝絶縁部を介して心合わせすることで、ロータ、ステータ及びフランジ構造体の間の公差の連鎖を短縮できる。
ロータ軸受のための軸受台座が、前述した溝絶縁部に一体に形成されてよいが、その溝絶縁部に、軸受台座を心合わせする手段を具備するようにしてもよい。ロータ構造体のための軸受台座は、フランジ構造体に具備されてもよい。
本発明の好適な実施態様では、上記溝絶縁部に、フランジ構造体を当接させる周囲面が形成される。そのフランジ構造体を、例えば、鍋型に形成して、先の溝絶縁部を包み込むようにしてよい。それによって、上述した鍋型の内壁が上記溝絶縁部の周囲面に当接する。
本発明の1つの実施態様では、上記溝絶縁部は、先述したフランジ構造体に結合できるようにピンを具備する。それらのピンは、例えば、フランジ構造体と溝絶縁部を熱かしめする目的で形成されてよい。
上記とは別に、或いは、上記とは別の選択肢として、ステータの外周にフランジ構造体を装着する段部を形成してよい。これで、上記フランジ構造体は、先述した溝絶縁部の周囲面と上記段部の両方、場合によっては、更に先に述べたピンによって心合わせされる。先に述べたピンを介した熱かしめに加えて、或いは、それとは別の選択肢として、ステータとフランジ構造体を、溶接(特に、レーザー溶接)或いは接着して、互いに結合することも考えられる。
これまでに説明した実施態様を更に発展させた態様では、溝絶縁部は、ステータ端部のプリント基板を心合わせする手段を備える。溝絶縁部とプリント基板は、例えば、スナップ結合手段又は結合ピンによって結合されてよい。
本発明の別な実施態様では、本電動機の一方又は両端部に位置するフランジ構造体は、ステータの端部側と境を接しつつ、その形状がステータの端面に合わせられた結合面を有する第1のフランジ構成部材を含む。それによって、ステータに巻回されるステータ巻線を、上記ステータの端部側と境を接する結合面の裏側の上を通る様に巻回して、上記ステータと上記フランジ構成部材とを、ステータ巻線の助けによって互いに結合してもよい。上述したステータとフランジ構成部材とは、ステータ巻線を介してのみ互いに結合させるようにしてよいが、接着或いはコネクターといった別の固定手段を具備することも考えられる。
上記第1のフランジ構成部材は、好ましくは、鍋型であって、その場合、結合面がその「鍋」の底面を成す。鍋型をした第1のフランジ構成部材に、その第1のフランジ構成部材の蓋として形成された第2のフランジ構成部材を結合してもよい。その第2のフランジ構成部材或いは又第1のフランジ構成部材は、好ましくは、ジャーナル軸受を収容するための軸受台座を含む。その軸受台座は、上述したフランジ構成部材と一体に形成されるか、若しくはそのフランジ構成部材の中に保持されてよい。
本発明のこの実施態様では、上記第1のフランジ構成部材の結合面が上記溝絶縁部と先述したステータの端部側の間に位置するようにして、溝絶縁部がステータに取り付けられる。上記溝絶縁部は、ステータ巻線が取り付けられる前に、ステータ及び境を接する結合面の上から装着される。因みに、その溝絶縁部は、フランジ及び/又は軸受台座を心合わせするための手段を具備する。
ステータの両側端部には、好ましくは、夫々1つの同一の実施態様若しくは互いに異なる実施態様によって形成されてよいフランジ構造体が具備される。そのようにして形成されたフランジ構造体の外周は、ステータの外周と、実質的には同列に位置する。ここで、同列に位置するとは、それらの外径が実質的に同一であって軸方向に並ぶように配置されていることを意味する。
本発明の好適な実施態様では、ステータは、保磁子と、その保磁子の内周に形成されつつステータ巻線を収容するステータ溝とステータ極とを含む。そのステータの両側端部に相応のフランジ構造体が具備されている場合、それらのフランジ構造体は、上記保磁子と相まって、電動機に属するハウジングを成す。
本発明による電動機の構成により、フランジとステータの結合に係る問題は、上述したそれらのフランジ構造体が、フランジ構造体を担持する別なハウジングを介在させることなく、溝絶縁部を介してステータと心合わせされることで解決される。そのフランジ構造体のために必要とされるのは、ステータの端面と同列に来るよう形成され、溝絶縁部を介して心合わせされる結合面だけである。ステータとフランジの結合も上記溝絶縁部によって実現できる。それに加えて、ステータとフランジを、電動機の一方端部若しくは両側端部において溶接することも可能である。別の選択肢として、上記ステータとフランジをステータ巻線によって結合することも考えられる。
本発明の構成により、フランジとステータを、スペースを節約しつつ、しかも、大掛かりな作業技術を投入することなく結合できるだけでなく、ステータの外周面をフリーにしたモータ構成が実現できる。それは、フランジを固定する目的で別個のハウジングを追加することが必要ないからである。それによって、電動機稼動中に発生した熱を、直接、ステータの外周面から外に放出できる。
本発明の別な様相によれば、ステータは、薄板パッケージを成すべく結合された複数枚のステータ用薄板から構成されている。尚、個々のステータ用薄板の外周には突起が形成され、それらのステータ用薄板は、ステータの外側面積を、完全な円筒形を成す外面と比べて大きくなるよう、互いに角度をずらして配されている。これにより、ステータにおいて、周囲の空気に触れる面積が大きくなり、放熱が効率的に行われる。
上述したステータ用薄板の外周には、好ましくは、(P /n)個の突起が形成され、各々の薄板は、互いに(360°/ P)・mの角度をずらして配されている。ここで、Pは、ステータ極の数を、nとmは、夫々0より大きい整数を表わす。上記突起は、好ましくは、磁性の保磁子が更に拡大されるような形に配される。そのため、それらの突起は、隣接する二つの極の間に位置する少なくても1本のステータ溝を架け渡しする。言い換えると、一つの突起が、好適には、1個のステータ極の中心軸の半径方向延長部から、隣接する極の中心軸の半径方向延長部にまで延びる。それらの突起は、2本又はそれ以上のステータ溝を架け渡ししてよい。
特に好適な実施態様では、上述した突起は、先に述べたステータ用薄板の円筒外周に接続する円形セグメントの形状をしている。複数枚のステータ用薄板を、互いに角度をずらして配すると、上記円形セグメントは、好適には、概ね円筒形を成すべく補い合う。その場合、互いに同列に来る夫々円形セグメントの間には流路が形成されている。
電動機に属するハウジングの一部を成すステータの外周面が特殊に構成されていることで、ハウジングの胴部を大幅に拡大できる。
先述したステータ用薄板の外輪郭は、いわば「冷却用リブ」が形成されるように構成できる。そのような「冷却用リブ」によって、ステータ外周面を5から10倍に拡大できる。
これまでに述べた、本発明の様相は、夫々本発明の根幹を成す課題を解決するものであって、夫々個別に用いても、組み合わせて用いてもよい。
本発明の電動機によれば、大掛かりな工程を経ずに低コストで製造でき、しかもステータの熱放出特性が優れている。
本発明の出発点となる電動機の断面図である。 図1に示す電動機の分解斜視図である。 本発明の1つの実施態様による電動機の断面図である。 図3に示す電動機の側面図である。 図3に示す電動機の分解斜視図である。 本発明の別の実施態様による電動機の断面図である。 図6に示す電動機の等角図である。 図6に示す電動機の分解斜視図である。 本発明の更に別な実施態様による電動機の断面図である。 図8に示す電動機の分解斜視図である。 図8に示す電動機に属する溝絶縁部が具備されたステータの等角図である。 本発明によるステータを構成するために用いられる個々のステータ用薄板の頂面図である。 本発明による電動機に用いられるステータ体の透視図である。
次に、本発明を、好適な実施態様を基に、図面と関連付けて詳しく説明する。
本発明の実施態様を述べるに先立って、本発明の出発点となる態様のブラシレス直流モータについて、断面図を図1に示し、分解斜視図を図2に示して説明する。このモータは、ステータ10と、ステータ10に囲まれるロータ12を含む。ロータ12は、磁石保持体14を介して軸18に取り付けられた複数個の永久磁石16を含む。磁石保持体14は、永久磁石16のための保磁子を成すように強磁性材料から作られている。
ステータ10は、保磁子と、その保磁子の内周に形成されつつステータ巻線20を収容する複数のステータ溝146とステータ極144を含む。ステータ10は、薄板パッケージを成すべく結合された複数枚のステータ用薄板から構成されている。このことについては後に詳しく説明する。
ステータ10の両側端部10a及び10bでは、夫々フランジ構造体22a、22bが、ステータ10に結合されている。フランジ構造体22a、22bの各々が、鍋型に形成された第1のフランジ構成部材24a、24bを含む。鍋型底部26a、26bは、その形状がステータ端面の形状に合わせられている。このことは、鍋型底部26a、26bの形状が、ステータ10に巻線20を巻回する際、巻線を鍋型底部26a、26bのステータから見て反対側の面の上にも亘るように巻回して、それによって第1のフランジ構成部材24a、24bをステータ10に固く結合できるほどに、ステータに属する薄板部分(その薄板は、図2に示すとおり、ステータ極とステータ溝を具備する)に合わせられていることを意味する。因みに、鍋型底部26a、26bの形状は、ステータに属する薄板部分の形状と概ね一致しているのがよいが、正確に一致しなければならないということではない。
第1のフランジ構成部材24a、24bは、夫々第2のフランジ構成部材28a、28bによって閉塞されている。これらの第2のフランジ構成部材28a、28bは、図示された態様では、簡単な薄板型の蓋として形成されている。第2のフランジ構成部材28a、28bは、夫々軸18を軸支する玉軸受32a、32bを収容する軸受台座30a、30bを保持する。第2のフランジ構成部材28a、28bは、かしめ又はその他の方法によって第1のフランジ構成部材24a、24bと結合されている。
図示された態様では、第1のフランジ構造体22aの端部にセンサーカバー34が接続する。そのセンサーカバーの中には、軸18に結合されたセンサーマグネット36が配設されている。
本電動機では、そのハウジングは、二つの部分から形成されたフランジ構造体22a、22b及びステータ10の外周面から形成されている。すなわち、ハウジングを成す別の部材を追加することが必要ない構造となっている。フランジ構造体22a、22bは、ステータ10と直に接続する。上記フランジ構成部材は、例えば、深絞り加工部材部材又は打抜・曲げ加工部材であってよく、その場合、鍋型底部26a、26bが、ステータ10の端部側の形状に合わせられている。ステータ10に巻線を巻回する前に第1のフランジ構成部材24a、24bをステータ10の両端部10a、10bに配設し、次に巻線を巻回する。その後で、必要に応じて、巻線に合成樹脂を塗布する。このようにして、フランジが、ステータ巻線によってステータに固く結合され、その際、別の結合素子を介在させることも必要ない構造体が得られる。次いで、第2のフランジ構成部材28a、28bが第1のフランジ構成部材24a、24bに挿入される。ここで、第2のフランジ構成部材28a、28bは、例えば、簡単に打抜薄板から作られてよく、第1のフランジ構成部材24a、24bに、かしめ若しくは別の方法によって結合されてもよい。
次に、図2に基づいて、電動機の組立を、特にフランジ構造体22bの関連について説明する。フランジ構造体22aの構成については、図に示すとおりである。第1のフランジ構成部材24bの鍋型底部26bは、その形状がステータ10の端部側10bに相応する。第1のフランジ構成部材24bをステータ10にのせてから、第1のフランジ構成部材24bとステータ10の双方に亘って巻線を巻回する。第1のフランジ構成部材24bの周囲において、軸方向に突出している突起27bは、第1のフランジ構成部材24bと第2のフランジ構成部材28bとを結合する役目を果たす。上述した突起は、それらに対応する第2のフランジ構成部材28bに設けられた切欠き29bと対向する。突起をかしめることで、突起と切欠きとの結合が得られる。ここでは、三つの切欠き29bと三つの突起27bが図示されている。尚、それらの突起は、各々2個の突出部から成るが、突起の数及び形状、更に一般的には、フランジ構成部材の結合方法は、上記に限定されない。
第2のフランジ構成部材28bには、玉軸受32bを担持する軸受台座30bが挿入されている。第2のフランジ構成部材28bと第1のフランジ構成部材24bが、例えば、フランジ構造体22bのかしめによって結合される際、軸受台座30bが、鍋型底部26bとの接触により、心合わせされた状態で配置される。本発明によれば、後述する実施態様に示すように、軸受台座30bの心合わせは、ステータに取り付けられた溝絶縁部の助けを借りて実行される。そのような溝絶縁部は、ステータに射出成形するか、ステータとは別個に形成してステータの上に押し付けるようにしてもよい(図示せず)。その溝絶縁部は、ステータ端部と第1のフランジ構成部材の底部の間に配された上、フランジ構造体と共に、巻線の巻回によってステータに固定される。本発明によれば、その溝絶縁部には、軸受台座を心合わせする手段を成形してよい。
更に、第1のフランジ構成部材24bを軸方向に延長して、それによって鍋型底部26bと第2のフランジ構成部材の間のスペースを拡大することも可能である。そのフランジ構造体22bの中に位置するスペースは、例えば、モータを冷却するファンの収容スペースとして活用されてよい。
上述した溝絶縁部が、ロータ及び/又はフランジ構造体をステータ及びロータと相対的に心合わせする手段を備える、本発明の態様については、図3から図11と関連付けて以下に述べる。
本発明の第1の実施態様を、図3から図5に示す。この実施態様では、本電動機の一方端部における第1のフランジ構造体は、図1との関連で説明したのと同様な形でステータに結合されている。その一方で、本電動機のもう一方の端部には、上記とは異なる方法で心合わせされ、しかもステータとフランジの結合方法も異なる第2のフランジ構造体が具備されている。
図3から図5に示す電動機は、ステータ10と、ステータ10に囲まれたロータ12を含む。ステータ10の一方端部には、先に説明した態様と同様に構成された第1のフランジ構造体22が具備されている。第1のフランジ構造体22は、鍋型に形成された第1のフランジ構成部材24を含む。鍋型底部26の形状は、上述したステータの端面の形状に合わせられているため、ステータ巻線(図3には図示せず)を、ステータに巻回する際、巻線を鍋型底部26のステータ側から見て反対側の面の上にも亘るように巻回して第1のフランジ構成部材24をステータ10と結合することが可能である。
第1のフランジ構成部材24は、第2のフランジ構成部材28によって閉塞されている。図示された態様では、軸受台座30が第2のフランジ構成部材28と一体化されている。軸受台座30は、軸18を軸支する玉軸受32を保持している。第2のフランジ構成部材28は、かしめ、溶接又はその他の方法によって第1のフランジ構成部材24に結合されている。
ステータに巻線を巻回する前に、図示された態様では2個の絶縁体40、42を含む溝絶縁部をステータに装着する。絶縁体40は、フランジ構造体22を備えるステータ10の端部と対向する。因みに、その絶縁体はプラスチックから成り、好適には軸方向からステータ10の上に挿入後、ステータの溝に押し込まれて装着されるよう構成されたプラスチック成形部材である。
本電動機の組み立てに当たって、図3に示す実施態様では、先ず鍋型のフランジ構成部材24をステータ10の端部に配置する。次に、絶縁体40を軸方向から装着する。その際、絶縁体40をステータ10の溝に食い込ませて、フランジ構成部材24が上記ステータと相対的に心合わせ及び固定されるようにする。このとき、溝絶縁体40の周囲面200がフランジ構成部材24の鍋型の内面に当接することで、フランジ構造体22は溝絶縁体40を介してステータ10と心合わせされることとなる。図1との関連でも説明したように、ステータに巻線を後から巻回することで、フランジ構成部材24とステータ10は強固に結合される。
本発明の構造では、組み立てが非常に容易であるだけでなく、ロータ12も、簡単且つ精確に心合わせできる。それは、玉軸受32a、32bの位置決め及び心合わせが、フランジ構造体22、22a、22bを介しつつ、直接、ステータ10の内径部を基準にして実行されるからである。これにより、軸受台座がハウジングに結合されたフランジに配設された場合と比べて、ステータからロータへの公差の連鎖が短縮される。これに伴って、フランジ構造体22、22a、22bの同心度要求が緩和されたり、ステータとロータの間の空隙の縮小が図られたりする。その結果、本電動機の小型化にかかわらず、出力の向上が考えられる。
図3から図5に示す態様では、絶縁体40は、本電動機を起動及び給電するための部品群を担持する回路板44を心合わせ及び固定する手段を備える。絶縁体40と回路板44は、例えば、クリップといったスナップ結合手段50を使って結合すればよい。
第2のフランジ構成部材28には、本電動機を信号配線及び給電配線と接続する際に用いるブッシュを具備できる孔46が形成されている。
玉軸受32の内輪には、バネ48を介して予圧が付与されている。図3に示す実施態様では、ロータ12は、ステータ10から見ると、軸方向に延長され、本電動機の回転位置、回転方向及び/又は回転速度を検出する目的で回路板44に具備された磁気センサ(例えば、ホールセンサ)に、軸方向の漂遊磁界を与える。
図3から図5に示す実施態様では、本電動機の一方端部における絶縁部の絶縁体40は、フランジ22の心合わせだけでなく回路板44をも心合わせする働きをする。さらに、フランジ22を介して、ロータ12を支承する玉軸受32をも心合わせする役目を担う。そのようにして、上記ロータは、上記絶縁体との関連において、ステータの内周を基準に心合わせされる。これは、ロータをステータの外周と相対的に心合わせしたり、ハウジングと相対的に心合わせしたりする従来の技術とは異なる。その結果、ステータからロータの公差の連鎖を短くできる。
図3から図5に示す実施態様では、本電動機の出力側に、第2のフランジ構造体が具備されている。その第2のフランジ構造体では、フランジの心合わせ及び固定方法が上記とは異なる。溝絶縁部の絶縁体42は、本電動機の端部側でも、軸方向からステータ10の溝に押し込む。絶縁体42には導線案内部52が直接成形されている。その導線案内部から、絶縁体42をフランジと結合させる結合ピン54が軸方向に突出している。このことについては後に説明する。更に、絶縁体42は、半径内方に突出する突起56並びに半径外方に突出する突起58を備える。半径内方に突出する突起56は、軸受台座を心合わせする役目を担い、半径外方に突出する突起58は、フランジを心合わせする役目を担う。軸受台座60が突起56に当接しつつ、軸18と併せてロータ12を支承する玉軸受62を収容する。絶縁体42がステータ10にはめ込まれ、それに伴ってステータと相対的に配置されていることから、ロータ12を、溝絶縁部の助けによって、直接、ステータと相対的に心合わせ及び位置決めできる。
フランジ構成部材64が端部側から絶縁体42の上から軸方向に押着される。それによって、絶縁体42の結合ピン54が、フランジ構成部材64に設けられた相応の孔66に入る。それに伴って、フランジ構成部材64は、絶縁体42と相対的に心合わせされ、並びにステータ及びロータとも相対的に心合わせされる。更に、好適な実施態様では、結合ピン54は、孔66から突出する。それによって、結合ピン54を熱かしめすることで、溝絶縁部とフランジ構成部材24が結合される。その際、結合ピン54の自由端部には、フランジ構成部材64を絶縁体42とともに本電動機に永続的に結合させるドーム68が生じる。ドーム68は、図3に最も鮮明に示されている。
図4に示すように、上記で説明した実施態様から、ハウジングが、ステータ10の外周並びにフランジ構成部材24、64の外側面によって形成される電動機が得られる。同図に示すように、ステータ10とその両側のフランジ構成部材24、64は、それらの外径が実質的に同一であって軸方向に並ぶように配置されている。溝絶縁部は、その全体がこれらの構成部材の中に位置し、本電動機の骨格を成す。
図3に示す、本電動機の出力側における第2のフランジ構造体の態様では、ステータに巻線を巻回した後でも本電動機の内部に手が届く。それによって、巻線の接続をより簡単に実行できる点が、冒頭で説明した第1のフランジ構造体には見られない利点である。というのは、第2のフランジ構造体が、巻線の巻回とは無関係に、後続の作業工程によって装着されるからである。第2のフランジ構造体は一体構造であり、第2のフランジ構造体を溝絶縁部の助けによって心合わせ及び結合することは簡単であり、しかも容易に実行できる。先述した接続ピンによる結合方法は、本電動機の対向する端部のように、回路板又はその他の部品をフランジの中に収容しなければならないような場合とは違って、結合区間が短い場合に好適に利用できる。
本発明の、更に別な実施態様を図6から図8に示す。これまでに説明した実施態様と同様に、この実施態様による電動機も、ステータ10と、ステータ10に囲まれたロータ12を含む。ロータ12は軸18に取り付けられている。ステータ10は、ステータ10の外周を成し、保磁子を備えたステータ体10cと、その保磁子の内周に形成されたステータ極及びステータ溝を含む。そのステータ極及びステータ溝は、ステータ巻線20を収容する。ステータ体10cは、薄板パッケージを成すように結合された複数枚のステータ用薄板から構成されている。
上述したステータ10の溝には、第1及び第2の絶縁体68、70を含む溝絶縁部が装入されている。絶縁体68、70は、先に説明した実施態様における絶縁体42と同様に構成されている。絶縁体68、70は、夫々巻線20の線を案内及び位置決めするための導線案内部72、74を備える。本電動機の出力側から離れている絶縁体68に設けられた個々の導線案内部72には、結合ピン76が配設されている。これらの結合ピンが、回路板78を溝絶縁部68に対して心合わせし、回路板78と溝絶縁部を結合させる。結合ピン76は、回路板78を溝絶縁部68に固定するための手段として、ノッチ又はその他の手段を備えている。尚、それらの結合ピンは、熱かしめによる回路板78との結合を実行する目的で形成されてもよい。
更に、絶縁体68、70の両方に、2個のフランジ構成部材84、86を心合わせする半径外方向に突出した突起80、82が直接成形されている。フランジ構成部材84、86は鍋型であって、互いに対向するステータ10の両端部側から、ステータ10の端部側に来るまで、絶縁体68、70の上を軸方向に押される。この際、フランジ構成部材84、86は、半径方向の突起80、82によって心合わせされる。フランジ構成部材84は、回路板78及びその回路板が担持する本電動機を起動及び給電するための部品群をも囲む形状に形成されている。フランジ構成部材84には、軸18を軸支する玉軸受90のための軸受台座88が一体に形成されている。また、バネ92が玉軸受90の内輪に予圧を付与する役目を担う。
対向する本電動機の出力側では、玉軸受98のための軸受台座96を心合わせする半径内方に突出する突起94が、絶縁体70に直接成形されている。
2個のフランジ構成部材84、86は、レーザー溶接によってロータ10に固定される。図7には溶接点100が示されている。
図6から図8に示す実施態様では、ステータに巻線を巻回した後でも本電動機の内部に手が届き、回路板78は、簡単な方法で溝絶縁部の結合ピン76に取り付け及び結合できる。回路板78、軸受及びフランジ構成部材は、溝絶縁部によって心合わせする。その際、フランジ構成部材84、86は、単に端部側において、先の溝絶縁部の上から押着されて、内周面をもって突起80、82に当接する。その溝絶縁部は、全面的にステータとフランジ構成部材の中に位置し、本電動機のハウジングは、フランジ構成部材及びステータの外側部によって形成される。フランジ構成部材とステータを、上記で説明した方法によって固定した上で、更に溶接によって固定する固定方法や、溶接のみによって固定する固定方法が別の選択肢として考えられる。溶接による固定方法をとった場合、フランジ構成部材を簡単に製造できると共に、そのフランジ構成部材の軸方向長さに関係なく、確実な結合を行うことができるという利点が得られる。
上記した実施態様では、ステータとロータは、従来の技術のように、追加されたハウジングによってではなく、絶縁部によって直接心合わせされるので、公差の連鎖が短縮されるという利点が得られる。
本発明の、更に別の実施態様を図9から図11に示す。この実施態様は、図6から図8に示す実施態様と類似する。従って、両実施態様に共通する部品については同一の符号を付した上、相違点のみを説明する。
図9から図11に示す実施態様では、絶縁体68、70が間隔を開けて対向し合うのではなく、溝に押し込まれた端部がテーパを有し、しかも絶縁体68、70が互いにオーバーラップしているのがこれまでに述べた実施態様と僅かに異なる点である。更に、本電動機の出力側に位置する導線案内部74はまっすぐになっている。また、対向する端部側では、導線案内部72に形成された結合ピン76が、熱かしめによって回路板78に結合される。それによって、回路板78を溝絶縁部の上に保持するドーム76’が生じることが図9から見出される。
出力側に位置するフランジ構成部材86は、軸受台座102を、別個に設ける代わりにそのフランジ構成部材と一体化させている点がこれまでに説明した実施態様と異なる。このような変型例により、これまでに説明した本発明の電動機の特徴を、発明の対象を抜本的に変化させてしまうことなく更に発展させることが可能である。
図9に示す実施態様の重要な相違点は、ステータ10の外周において、ステータの両端部側に、フランジ構成部材84、86が食い込む段部104、106が成形されている点である。段部104、106は、例えば、1つのステータ薄板パッケージにおいて、その都度、外側の薄板層の外径をより小さく取ることで形成できる。ここで、段部104、106に沿って、フランジ構成部材84、86に設けられた相応の切欠き112、114と協働する突起108、110を、間隔を置いて残留させると特に好適である。それによって、ステータの上のフランジ構成部材84、86を、溝絶縁部及び段部104、106の助けで心合わせできるだけでなく、その回転位置も規定できる。
フランジ構成部材84、86を心合わせするための溝絶縁部の突起80、82は、段部104、106と面一であるか若しくは、段部104、106より僅かに大きい外径を有する。それは、フランジ構成部材84、86を、溝絶縁部を介しつつ確実に心合わせするためである。ステータ10及びフランジ構成部材84、86が、通常、金属から作られている一方で、溝絶縁部はプラスチックから作られている。そのため、上記構成部材がステータ段部と面一に配された場合、最適なかみ合せ効果が新たに得られる。ステータ10とフランジ構成部材84、86は、先に説明した実施態様と同様に、レーザー溶接、接着又はこれと同様の方法で互いに結合されてよい。
これまでに説明した実施態様では、フランジ構成部材は、ステータと相対的に、直接若しくは溝絶縁部によって心合わせされる。ロータは、ステータと相対的に、フランジ構成部材を介して或いは溝絶縁部を介して直接心合わせされる。回路板も、溝絶縁部を介して直接心合わせできる。それによって、心合わせにあたってハウジングを追加しなければならない従来の技術と比べて、公差の連鎖を短くできる。更に、本発明では、溝絶縁部を、フランジ構成部材及び/又は回路板を本電動機に固定するために用いる。上記実施態様の中で説明した、心合わせ及び固定のために用いられる本電動機の溝絶縁部並びにその他の部品に係るいろいろな特徴は、夫々独自に活用できるだけでなく、種々に組み合わせて活用することも可能である。
これまでに述べた実施態様に示された種々のフランジ構造体を任意に組み合わせた上で、夫々本電動機の両端部側に配設してよい。また、両端部側に具備される溝絶縁部は、それぞれのフランジ構造体に合わせることを前提に、同一の形状としてもよいし、互いに異なる形状としてもよい。
図12aは、本発明によるステータ10を作るための薄板を上から見た図である。その薄板は、その内側にステータ極144並びにそれらのステータ極の間に位置するステータ溝146が配された保磁子142を含む。これまでのところ、上述した薄板は、インナーロータ型電動機に具備されるステータに属する従来の薄板と変わらない。
本発明では、各々ステータ用薄板の外周と併せて保磁子142の外周に、本発明の好適な実施態様ではリングセグメントとして形成された突起148が形成されている。但し、本願では、ステータ用薄板の円筒胴部を起点に外方に突出するあらゆる形状を突起と呼ぶ。それにより、ステータ用薄板の外側輪郭部を多角形又は均一でない形状としてある部分を、当初は円筒状であるステータの胴部から突出させて突起を形成することも可能である。
本発明の好適な実施態様では、ステータ用薄板に、均一に配されたリングセグメント状の突起148が形成されている(図12aから図12c参照)。図示した9つの極を備えるステータの実施態様では、各々薄板に3個の突起が形成されている。突起の数は、有効的には、ステータ極の数の整数分の1、すなわち、1/2、1/3、1/4等である。突起148は、好適には、磁性の保磁子が更に拡大されるような形に配設される。そのため、それらの突起は、隣接する二つの極144の間に位置する少なくても1本のステータ溝146を架け渡しする。
ステータ用薄板の全てが、図示した実施態様では、同一の形状を有し、互いに角度をずらして、重ねて配設される(図12b及び図12c参照)。上記薄板は、極ピッチの整数倍に当たる角度において互いにずらされているので、各々ステータ極144は、夫々互いに角度方向で丁度重なる位置に来るようにされている。
図12bと図12cには、第1の薄板に具備された突起が符号148で表わされている。また、第2の薄板に具備された突起は符号148’で、第3の薄板に具備された突起は符号148”で夫々表わされている。これにより、各突起の位置を相対的に見ることができる。
図13は、本発明による電動機であって、図12aから図12cに図示された複数枚の薄板がステータを成すべく積層された電動機を示す。図13から、突起148、148’、148”により、ステータの外側に冷却用リブが形成されることが見出される。ここで、互いに同列に来る突起148、148’、148”の二つのグループが、長さ方向に延びる流路150によって互いに隔てられている。それにより、投影面では、突起148、148’、148”によって、ステータ体に属する円筒状の胴部の面が形成される。但し、その面は、長さ方向に延びる流路150によって中断されている。
本発明による電動機は、ステータの外側がハウジングとして機能するよう構成されているので、本発明によるステータ用薄板の構成により、ステータ熱の外部への放出を最適化できる。表面の拡大率は、円筒状のステータと比べておよそ5から10倍である。
上記説明、図及び請求項によって開示された特徴は、単独であろうと任意の組み合わせであろうと本発明を、本発明の様々な実施態様において実現する上で意味を持つものと考えられる。
10 ステータ
10a,10b ステータの端部側
10c ステータ体
12 ロータ
14 磁石保持体
16 永久磁石
18 軸
20 ステータ巻線
22,22a,22b フランジ構造体
24,24a,24b 第1のフランジ構成部材
26,26a,26b 鍋型底部
27a,27b 突起
28,28a,28b 第2のフランジ構成部材
29a,29b 切欠き
30,30a,30b 軸受台座
32,32a,32b 玉軸受
34 センサーカバー
36 センサーマグネット
38 溝絶縁部
40,42 絶縁体
44 回路板
46 孔
48 バネ
50 スナップ結合手段
52 導線案内部
54 結合ピン
56 突起
58 突起
60 軸受台座
62 玉軸受
64 フランジ構成部材
66 孔
68,70 絶縁体
72,74 導線案内部
76 結合ピン
76’ ドーム
78 回路板
80,82 突起
84,86 フランジ構成部材
88 軸受台座
90 玉軸受
92 バネ
94 突起
96 軸受台座
98 玉軸受
100 溶接点
102 軸受台座
104,106 段部
108,110 突起
112,114 切欠き
142 保磁子
144 ステータ極
146 ステータ溝
148,148’,148” 突起
150 流路
200 周囲面

Claims (10)

  1. ロータと、前記ロータを囲むステータと、前記ステータに取り付けられた溝絶縁部と、前記ステータの少なくとも一方端部側に配設されたフランジ構造体を具備する電動機であって、
    前記溝絶縁部が、前記ロータと前記フランジ構造体のうちの少なくとも一方を前記ステータと相対的に心合わせするための手段を備えることを特徴とする電動機。
  2. 前記溝絶縁部が、ロータ軸受のための軸受台座を心合わせするための手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の電動機。
  3. 前記溝絶縁部は周囲面を有し、前記フランジ構造体は鍋型であって、前記溝絶縁部の周囲面を包み込むように、これと当接することを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の電動機。
  4. 前記ステータの外周に、前記フランジ構造体と協同する段部が形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の電動機。
  5. 前記溝絶縁部が、前記ステータの端部側に配設された回路板を心合わせする手段を備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の電動機。
  6. 前記フランジ構造体が、前記ステータの端部側と境を接し、形状が前記ステータの端面形状と合わせられた結合面を有する第1のフランジ構成部材を備え、前記ステータに巻回するに当たって、境を接する前記結合面のステータ側から見て反対側の面の上にも亘って巻回されたステータ巻線が前記ステータと前記第1のフランジ構成部材を互いに結合することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の電動機。
  7. 前記結合面が、前記溝絶縁部と前記ステータの端部側の間に位置することを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の電動機。
  8. 前記ステータが、保磁子と、前記保磁子の内周に形成されつつ前記ステータ巻線を収容するステータ溝とステータ極とを備え、前記フランジ構造体が、前記保磁子と相まって、これらの外径が実質的に同一であって軸方向に並ぶように配置されて、前記電動機のハウジングを成すことを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の電動機。
  9. 前記溝絶縁部が、前記ステータの対向する端部側から前記ステータの溝に夫々押し込まれた第1の絶縁体と第2の絶縁体を含むことを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の電動機。
  10. 前記ステータが、薄板パッケージを成すべく結合された複数枚のステータ用薄板から構成され、且つ個々の前記ステータ用薄板の外周に突起が形成され、且つ前記複数枚のステータ用薄板が、前記ステータの外側面積が、完全な円筒形を成す外面と比べて大きくなるよう、互いに角度をずらして配されていることを特徴とする請求項1〜9の何れか一項に記載の電動機。
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