JP2010263679A - ブラシレスモータ - Google Patents

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隆康 豊島
Nobumitsu Oda
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Abstract

【課題】コイルの端部との接続後に給電ターミナルをステータに対して配置してもコイルの端部が他部品に接触することが抑制されるとともに、組付け性が良好なブラシレスモータを提供する。
【解決手段】ブラシレスモータは、複数のコイルを有しモータケース1内に収容される環状のステータ2と、ステータ2に対して配置されコイルの接続端部14が接続される給電ターミナル16と、ステータ2の軸方向の一端側に配置された端部保持グロメット31とを備えている。端部保持グロメット31は、給電ターミナル16を保持する固定保持部31aと、コイルから給電ターミナル16まで延びるコイルの接続端部14に対し径方向外側に配置されて接続端部14の径方向外側への移動を規制するストッパ部31nと、径方向外側に開口しストッパ部31nの径方向内側に接続端部14を導くための挿入スリット部31pとを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ブラシレスモータに関するものである。
ブラシレスモータには、有底円筒状のモータケース内に略円環状のステータを収容し、更に該ステータの内側にロータを回転可能に収容して構成したものがある。ステータは、径方向に沿って延びる複数のティースを有し、これらティースには、導線を複数回巻回してなるコイルが巻装されている。コイルを構成する前記導線は絶縁性の絶縁被膜にて被覆された金属線よりなるとともに、所定のコイルの巻始めの端部及び所定のコイルの巻終わりの端部は、ステータに電源を供給するための給電ターミナルに溶接により接続されている。このようなブラシレスモータは、コイルの巻数を増加させて占積率を高くすると、トルク定数等のモータ特性を向上できることが知られている。
しかし、モータの体格を大型化することなくコイルの巻数を増加させると、ブラシレスモータの内部で各コイルの占める割合が大きくなり、コイルから給電ターミナルまで延びるコイルの端部を配置するスペースが狭くなる。また、導線は紐状であるため、該導線よりなるコイルの端部は、単体では位置が安定しづらい。そのため、撓んだコイルの端部が、ブラシレスモータの製造時にブラシレスモータの構成部品に接触したり摺動したりすることにより絶縁被膜が損傷して、ブラシレスモータを構成する導電性の部品(ステータコア、モータケース等)と短絡されることがある。また、コイルの端部において給電ターミナルに溶接にて接続するために絶縁被膜が除去された先端側の部位が撓んでブラシレスモータを構成する導電性の部品に接触して短絡されることがある。そして、コイルの端部がブラシレスモータを構成する導電性の部品と短絡されるとモータ特性が低下する虞がある。
そこで、例えば、非特許文献1に記載されたブラシレスモータでは、ステータに対して固定される巻線端ホルダの胴部に貫通形成された孔にコイルの端部を挿通することにより同コイルの端部を保持している。尚、胴部に形成された孔は、導線の直径よりも若干大きな内径を有する。
また、特許文献1及び特許文献2に記載されたブラシレスモータでは、コイルの端部は、径方向外側に延ばされた後に、緊張状態を維持しつつ径方向内側に向けて移動され、給電ターミナルと接合するための所望の位置に配置される。その後、コイルの端部と給電ターミナルとが溶接により接合される。従って、特許文献1及び特許文献2に記載されたブラシレスモータでは、コイルの端部の撓みが少ない状態で給電ターミナルとコイルの端部とが接合される。
特開2006−136089号公報 特開2007−236180号公報
「ステータの巻線端ホルダ」,デンソー公開技報,株式会社デンソー,2008年4月15日,整理番号159−039
しかしながら、非特許文献1に記載されたブラシレスモータにおいては、巻線端ホルダの胴部に形成された孔は、その内径が、コイルを構成する導線の直径よりも若干大きな値に設定されているため、コイルの端部を当該孔に挿入することは容易ではない。従って、組付け性の観点において問題が残っている。
また、特許文献1及び特許文献2に記載されたブラシレスモータにおいては、コイルの端部の長さが短いとコイルの端部を径方向内側へ移動させづらくなるため、余裕を持たせてコイルの端部を長めに形成することになる。そして、給電ターミナルとコイルの端部との溶接の容易さを考慮して、給電ターミナルとコイルの端部との溶接を先に行い、その後にコイルの端部を径方向内側に移動させて給電ターミナルをステータに対して配置する場合には、長めのコイルの端部が撓んでしまい、ブラシレスモータを構成する導電性の部品と短絡される虞がある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、コイルの端部との接続後に給電ターミナルをステータに対して配置してもコイルの端部が他部品に接触することが抑制されるとともに、組付け性が良好なブラシレスモータを提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、複数のコイルをステータコアに巻装してなりモータケース内に収容される環状のステータと、前記ステータに対して配置され前記コイルの端部が接続される給電ターミナルと、を備えたブラシレスモータであって、前記ステータの軸方向の一端側に配置され、前記給電ターミナルを保持するターミナル保持部と、前記コイルから前記給電ターミナルまで延びる前記コイルの端部に対し径方向外側に配置されて前記コイルの端部の径方向外側への移動を規制するストッパ部と、径方向外側に開口し前記ストッパ部の径方向内側に前記コイルの端部を導くための挿入スリット部とを有する端部保持グロメットを備えたことを備えたことをその要旨としている。
同構成によれば、コイルの端部は、径方向外側に開口した挿入スリット部から径方向内側に向けて挿入されることにより、ストッパ部の径方向内側に配置される。従って、端部保持グロメットに対するコイルの端部の配置を容易に行うことができ、端部保持グロメットへのコイルの端部の組付け性が良好である。また、コイルの端部の径方向外側に配置されたストッパ部によって、コイルの端部の径方向外側への移動が抑制されるため、コイルの端部が径方向外側にあるブラシレスモータの構成部品(端部保持グロメットを除く)に接触することが抑制される。尚、本発明においては、挿入スリット部は、径方向外側から径方向内側にコイルの端部が通過可能な形状であればよく、隙間の無い切り込み状のものも含む。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のブラシレスモータにおいて、前記端部保持グロメットは、弾性を有する絶縁性の樹脂材料よりなるとともに、前記ターミナル保持部から径方向外側に延びる周方向係止部を備え、前記ストッパ部は、前記周方向係止部における前記ターミナル保持部と径方向に離間した位置から周方向に沿って延びており、前記挿入スリット部は、前記ストッパ部の周方向の先端と隣り合って形成され、前記コイルの端部は、前記ターミナル保持部と前記ストッパ部との間に配置されていることをその要旨としている。
同構成によれば、ストッパ部は、周方向係止部におけるターミナル保持部と径方向に離間した位置から周方向に沿って延びているため、挿入スリット部からストッパ部の径方向内側にコイルの端部を挿入する際に、ストッパ部が容易に弾性変形することができるため、コイルの端部のストッパ部の径方向内側への配置をより容易に行うことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のブラシレスモータにおいて、前記挿入スリット部は、その軸方向の中央部における周方向の幅が狭く形成されていることをその要旨としている。
同構成によれば、挿入スリット部は、その軸方向の中央部における周方向の幅が部分的に狭く形成されているため、ストッパ部の径方向内側でコイルの端部が撓んだ場合であっても、挿入スリット部からコイルの端部がストッパ部の径方向外側に出てしまうことが抑制される。また、挿入スリット部は、その軸方向の中央部における周方向の幅が部分的に狭い形状であるため、その軸方向の両端部は軸方向の中央部分に比べて周方向の幅が広い。従って、挿入スリット部の軸方向の端部側から同挿入スリット部を通過するようにコイルの端部を径方向内側に向けて移動させることにより、同コイルの端部を容易にストッパ部の径方向内側に配置することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は至請求項3に記載のブラシレスモータにおいて、前記周方向係止部には、前記コイルの端部に向かって周方向に突出した突部が設けられていることをその要旨としている。
同構成によれば、周方向係止部に周方向に突出した突部が形成されると、該突部によってコイルの端部が周方向に屈曲される。これにより、コイルから突部までのコイルの端部の撓みが軽減される(緊張状態に近付く)ため、コイルの端部がステータコアの軸方向の端面に接触することが更に抑制される。また、突部は、周方向係止部からコイルの端部側に向かって周方向に突出しているため、コイルの端部が屈曲される方向の前方側(即ち突部の先端側)には空間が存在し、ストッパ部等によってコイルの端部の屈曲が阻止されない。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のブラシレスモータにおいて、前記ストッパ部は、前記ターミナル保持部におけるステータ側の端部に形成され、前記ストッパ部には、径方向に延びる底部が形成されるとともに、前記底部には、前記ステータの軸方向に沿って前記ターミナル保持部側に延びる柱状部が形成され、前記コイルの端部は、前記コイルと前記給電ターミナルとの間で前記柱状部に巻き付けられていることをその要旨としている。
同構成によれば、柱状部にコイルの端部が巻き付けられることにより、コイルと柱状部との間のコイルの端部の撓みが減少される(緊張状態に近付く)。また、ストッパ部の径方向内側に位置するコイルの端部のステータコア側への移動は、底部によって阻止される。これらのことから、コイルの端部がステータコアの軸方向の端面に接触することが一層抑制される。
本発明によれば、コイルの端部との接続後に給電ターミナルをステータに対して配置してもコイルの端部が他部品に接触することが抑制されるとともに、組付け性が良好なブラシレスモータを提供できる。
ブラシレスモータの斜視図。 (a)はステータの平面図、(b)はステータの側面図、(c)は中性点の断面図。 (a)はハウジングケースを除いたブラシレスモータの側面図、(b)は図3(a)における部分拡大図。 ブラシレスモータの平面図。 ブラシレスモータの分解側面図。 ハウジングケースを除いたブラシレスモータの斜視図。 ハウジングケースを除いたブラシレスモータの側面図。 ブラシレスモータにおける端部保持グロメット付近の部分拡大斜視図。 ブラシレスモータにおける端部保持グロメット付近の部分拡大平面図。 (a)は別の形態の端部保持グロメットの平面図、(b)は別の形態の端部保持グロメットの斜視図。 (a)は別の形体の端部保持グロメットの平面図、(b)は別の形態の端部保持グロメットの断面図(図11(a)におけるA−A断面図)。 (a)及び(b)は別の形態の端部保持グロメットの斜視図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1は、本実施形態のブラシレスモータを示す。ブラシレスモータは、有底円筒状のモータケース1内に、ステータ2及びロータ3を配置して形成されている。
モータケース1は導電性の金属材料にて形成されるとともに、該モータケース1の開口部には、径方向外側に向かって延び略円環状をなすフランジ部1aが形成されている。
図2(a)及び図2(b)に示すように、ステータ2を構成するステータコア11は、略円環状をなし、円筒状のヨーク部11aと、該ヨーク部11aから径方向内側に向かって延びる12本のティース11bとから構成されている。ヨーク部11aの内周面には、軸方向に沿って延びる固定溝11cが周方向に等角度間隔となる24箇所に形成されるとともに、各固定溝11cは、軸方向から見た形状が矩形状をなしている。また、ヨーク部11aの外周面には、24個の固定溝11cのうち1つ固定溝11c(図2(a)において上側の固定溝11c)と径方向に対応する位置に、軸方向に沿って延びる基準溝11dが形成されている。このようなヨーク部11aは、磁性金属板材を環状に打ち抜いてなるコアシート(図示略)を複数枚積層して形成されている。
また、各ティース11bの径方向外側の端部には、径方向外側に突出した固定突条部11eが形成されるとともに、各固定突条部11eは、固定溝11cに対応した形状をなしている。このようなティース11bは、ヨーク部11aと同様に、ティース11bの形状に応じて磁性金属板材を打ち抜いてなるコアシート(図示略)を複数枚積層して形成されている。そして、12本のティース11bは、周方向に1つ置きの固定溝11cに、ヨーク部11aの軸方向の一端側から固定突条部11eを嵌入することにより、ヨーク部11aに対して組み付けられている。
各ティース11bには、絶縁性の樹脂材料よりなるインシュレータ12が軸方向の両側から装着されており、インシュレータ12によって、ティース11bの軸方向の両端面及び周方向の両側面が被覆されている。そして、各ティース11bには、インシュレータ12の上から導線13が集中巻にて複数回巻回されることにより、コイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4が巻装されている。導線13は、導電性の金属線13aを絶縁性の絶縁被膜13b(図2(c)参照)にて被覆してなるものであるとともに、コイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4は、インシュレータ12によってステータコア11と電気的に絶縁されている。本実施形態では、コイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4のうち、同相のコイルが渡り線(図示略)にて連結されつつ連続して巻回されている。例えば、U相のコイルU1〜U4を例に説明すると、コイルU1を巻回した後、反時計方向に90°進んだ位置にあるティース11bにコイルU4を巻回し、更に反時計方向に90°進んだ位置にあるティース11bにコイルU3を巻回し、また更に反時計方向に90°進んだ位置にあるティース11bにコイルU2を巻回してU相のコイルの巻回を終了する。V相のコイルV1〜V4及びW相のコイルW1〜W4にもU相のコイルU1〜U4と同様にティース11bに巻回されている。
尚、12本のティース11bは、インシュレータ12が装着されコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4がそれぞれ巻装された後にヨーク部11aに組み付けられる。詳しくは、12本のティース11bは、各コイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4が、基準溝11dの径方向内側に設けられたコイルU2から時計方向に、コイルW3、コイルV3、コイルU3、コイルW4、コイルV4、コイルU4、コイルW1、コイルV1、コイルU1、コイルW2、コイルV2の順に周方向に並ぶようにヨーク部11aに組み付けられる。
そして、コイルU4の巻き終わり部とコイルU3の巻き始め部とを連結する渡り線(図示略)は、切断されて2本の接続端部14とされるとともに、各接続端部14の先端側の部位における絶縁被膜13bが除去される。同様に、コイルV4の巻き終わり部とコイルV3の巻き始め部とを連結する渡り線(図示略)は、切断されて2本の接続端部14とされるとともに、各接続端部14の先端側の部位における絶縁被膜13bが除去される。また同様に、コイルW4の巻き終わり部とコイルW3の巻き始め部とを連結する渡り線(図示略)は、切断されて2本の接続端部14とされるとともに、各接続端部14の先端側の部位における絶縁被膜13bが除去される。そして、これらのコイルU4,U3,V4,V3,W4,W3の合計6本の接続端部14は、図2(c)に示すように、束ねられてその先端がアーク溶接により互いに接合され中性点とされるとともに、絶縁被膜13bが除去された部位に略円筒状の絶縁性を有するゴム製のチューブ15が被せられている。尚、6本の接続端部14は、全てステータコア11の軸方向の一端側に引き出されている。
また、図2(a)及び図2(b)に示すように、U相のコイルU1〜U4の巻き始めと巻き終わりの端部、即ち、コイルU1の巻き始めの端部である接続端部14と、コイルU2の巻き終わりの端部である接続端部14とは、一組にまとめられてコイルU1の近傍からステータコアの軸方向の一端側に引き出されている。同様に、V相のコイルV1〜V4の巻き始めと巻き終わりの端部、即ち、コイルV1の巻き始めの端部である接続端部14と、コイルV2の巻き終わりの端部である接続端部14とは、一組にまとめられてコイルV1の近傍からステータコアの軸方向の一端側に引き出されている。また同様に、W相のコイルU1〜U4の巻き始めと巻き終わりの端部、即ち、コイルW1の巻き始めの端部である接続端部14と、コイルW2の巻き終わりの端部である接続端部14とは、一組にまとめられてコイルW1の近傍からステータコアの軸方向の一端側に引き出されている。
軸方向に引き出されたU相のコイルの巻き始めと巻き終わりの2本の接続端部14、V相のコイルの巻き始めと巻き終わりの2本の接続端部14、及びW相のコイルの巻き始めと巻き終わりの2本の接続端部14は、その先端側の部位における絶縁被膜13bが除去されて金属線13aが露出した状態となっている。そして、U相のコイルの巻き始めと巻き終わりの2本の接続端部14には、その先端に給電ターミナル16が接続されている。同様に、V相のコイルの巻き始めと巻き終わりの2本の接続端部14及びW相のコイルの巻き始めと巻き終わりの2本の接続端部14には、それぞれ先端に給電ターミナル16が接続されている。
図2(b)に示すように、給電ターミナル16は、導電性の金属板材をプレス加工により所定形状に打ち抜いた後に複数個所を屈曲して形成されている。給電ターミナル16は、長方形の板状をなすターミナル本体部16aと、該ターミナル本体部16aの長手方向の2箇所に設けられた第1の保持爪16b及び第2の保持爪16cと、同ターミナル本体部16aの長手方向の一端から延びる外部接続部16dとから構成されている。
図1、図3(a)及び図3(b)に示すように、第1の保持爪16bは、ターミナル本体部16aの長手方向の他端部(外部接続部16dと反対側の端部)から同ターミナル本体部16aの幅方向に延びるとともに、先端がターミナル本体部16a側を向くようにその基端部において屈曲されて折り返されている。また、第2の保持爪16cは、ターミナル本体部16aの長手方向の中央部から同ターミナル本体部16aの幅方向(第1の保持爪16bと同じ方向)に延びるとともに、先端がターミナル本体部16a側を向くようにその基端部において屈曲されて折り返されている。そして、第2の保持爪16cは、ターミナル本体部16aとの間に接続端部14を挟持可能である。
また、外部接続部16dは、ターミナル本体部16aの長手方向の一端(図1及び図3(a)において上端)から該ターミナル本体部16aの長手方向に延び、その長手方向の複数個所が屈曲されることによりターミナル本体部16aの幅方向から見た形状が略コ字状をなしている。図3(b)に示すように、外部接続部16dの基端側の部位であってターミナル本体部16aと直角をなす固定挿入部16eは、ターミナル本体部16aよりも幅広に形成され、ターミナル本体部16aよりも幅方向の両側に突出している。また、外部接続部16dにおいて固定挿入部16eよりも先端側で同固定挿入部16eと直角をなす部位は、固定挿入部16eよりも幅が狭く形成されるとともに、外部接続部16dの先端の固定挿入部16eと平行をなす部位は、固定挿入部16e及びターミナル本体部16aよりも幅が狭く形成されている。
そして、各給電ターミナル16に接続される2本の接続端部14は、各接続端部14の先端側の金属線13a(図2(b)参照)が露出した部位が第1の保持爪16b及び第2の保持爪16cとターミナル本体部16aとの間に配置されるとともに第2の保持爪16cとターミナル本体部16aとによって挟持される。その後、第2の保持爪16cにおいてヒュージングが施されることにより、2本ずつの接続端部14はそれぞれ給電ターミナル16と接合されて電気的に接続される。尚、給電ターミナル16に接続された接続端部14は、各接続端部14の基端側のコイル(即ち、コイルU1,U2,V1,V2,W1,W2)と給電ターミナル16との間に所定の長さを有する(図2(b)参照)。
図1に示すように、ステータ2は、2本ずつの接続端部14に給電ターミナル16が接続された状態(即ち図2(b)に示す状態)でモータケース1の内部に嵌入されてモータケース1の内周面に固定されている。
図4に示すように、モータケース1の開口部には、略円板状のエンドフレーム21が固定されている。エンドフレーム21の外径は、モータケース1のフランジ部1aの外径と略等しく形成されるとともに、このエンドフレーム21は、その外周縁がフランジ部1aに重ね合わされた状態で、フランジ部1aの周方向の複数個所に設けられ軸方向に突出した突出部1c(図5参照)が径方向内側に折り曲げられることによりモータケース1に対して固定されている。
また、エンドフレーム21の外周縁には、コイルV1の近傍となる位置(即ち、給電ターミナル16が接続された6本の接続端部14が引き出された位置の近傍となる位置(図1参照))に、径方向内側に向かって略矩形状に凹設された導出凹部21aが形成されている。導出凹部21aは、エンドフレーム21を軸方向に貫通して形成されるとともに、径方向外側に開口している。そして、3つの給電ターミナル16に2本ずつ接続された接続端部14は、それぞれ導出凹部21aからモータケース1の外部に導出される。
また、エンドフレーム21の径方向の中央部には、該エンドフレーム21を有底円筒状に凹設してなるレゾルバ収容部21cが形成されるとともに、該レゾルバ収容部21cの底部中央には、該底部を有底円筒状に凹設してなる軸受収容部21dが形成されている。レゾルバ収容部21c及び軸受収容部21dは、何れもモータケース1と反対側に突出するように形成されモータケース1側に開口している。そして、レゾルバ収容部21c内には後述のレゾルバ26が収容されるともに、軸受収容部21dには円環状の軸受22が収容されている。
図5に示すように、ステータ2の内側に配置されるロータ3は、その回転軸23の先端側の部位(図5において上側の部位)がエンドフレーム21に固定された前記軸受22(図4参照)にて軸支されている。そして、回転軸23の基端部には、軸受22と共に該回転軸23を軸支する軸受24が外挿されるとともに、この軸受24は、モータケース1の底部中央に固定される。
また、回転軸23における基端側の部位には、N極とS極とが周方向に交互に形成されるように着磁されたマグネット25が固定されている。更に、回転軸23における先端側の部位には、レゾルバ26(図4参照)を構成する円環状のセンサロータ(図示略)が固定されるとともに、該センサロータは、前記レゾルバ収容部21c内に収容された円環状のセンサステータ26a(図4参照)の内側に配置されて該センサステータ26aと径方向に対向する。センサロータ及びセンサステータ26aからなるレゾルバ26は、ステータ2に対するロータ3の回転状態(回転位置、回転速度等)を検出するためのものである。
図4に示すように、センサステータ26aからは、4本のレゾルバ端子27が延びており、これらのレゾルバ端子27は、エンドフレーム21におけるレゾルバ収容部21cの径方向外側に貫通形成された挿通孔21eを貫通してブラシレスモータの外部に突出している。これらレゾルバ端子27の先端部には、センサステータ26aへの電源供給及びセンサロータの回転状態(即ちロータ3の回転状態)に応じた回転検出信号の出力を行うための外部コネクタ(図示略)が接続される。この外部コネクタを介して、レゾルバ26は、ブラシレスモータの外部に設けられる駆動回路(図示略)に電気的に接続される。
また、エンドフレーム21の外側面上には、前記挿通孔21eの径方向外側となる位置に絶縁性の樹脂材料よりなるホルダ28が配置されている。このホルダ28は、円弧状をなすとともに、その内側面がレゾルバ端子27に当接することにより該レゾルバ端子27の径方向外側への倒れを抑制可能である。
ホルダ28における前記導出凹部21a側の周方向の端部から、延設固定部28aが延設されている。延設固定部28aは、エンドフレーム21の外側面上でレゾルバ収容部21cと導出凹部21aとの間に配置され、その延設方向(ホルダの周方向にほぼ同じ)の長さが導出凹部21aの周方向の幅と略等しく形成されている。また、図6に示すように、延設固定部28aの軸方向の高さは、レゾルバ収容部21cの軸方向の幅よりも若干低く形成されている。そして、延設固定部28aの径方向外側の当接面28bは、軸方向と平行且つ径方向と直交する平面状をなすとともに、該当接面28bから一対の係合突起28cが径方向外側に向かって突出形成されている。一対の係合突起28cは、周方向に離間するとともに軸方向位置が等しく形成されている。また、各係合突起28cは、円柱状をなしている。
延設固定部28aには、絶縁性及び弾性を有するゴム材料よりなる端部保持グロメット31が固定されている。端部保持グロメット31を構成する固定保持部31aは、四角形の板状をなすとともに、径方向内側の固定面31bに前記延設固定部28aが係合される係合段部31cが形成されている。また、固定保持部31aには、該固定保持部31aを厚さ方向(図6においてエンドフレーム21の径方向に同じ)に貫通した一対の係合孔31dが形成されている。一対の係合孔31dは、延設固定部28aに設けられた一対の係合突起28cに対応して形成されており、固定保持部31aの厚さ方向から見た形状が円形状をなすとともに、各係合孔31dの内径が係合突起28cの外径と等しく形成され、更に一対の係合孔31d間の間隔が一対の係合突起28c間の間隔と等しく形成されている。
そして、一対の係合孔31dに前記ホルダ28の一対の係合突起28cが嵌入されることにより、端部保持グロメット31は、ホルダ28に固定されるとともに、該ホルダ28を介してエンドフレーム21に対して固定される。図7に示すように、端部保持グロメット31がホルダ28に固定された状態においては、固定保持部31aの係合段部31cに延設固定部28aが係合して、係合段部31cの底面に当接面28bが当接している。また、図8に示すように、係合突起28cの先端面は、固定保持部31aの径方向外側の保持面31eよりも径方向内側に配置されている。そして、図1に示すように、端部保持グロメット31は、エンドフレーム21の外側面上に固定されたホルダ28に固定されることにより、ステータ2の軸方向の一端側(即ちステータコア11におけるモータケース1の開口部側の端部側)で、同ステータ2の外周縁上(即ちヨーク部11aの軸方向の一端面上)に配置される。また、ホルダ28に固定された端部保持グロメット31は、固定保持部31aがモータケース1の開口部から該モータケース1の外部に突出している。
図8に示すように、固定保持部31aの軸方向の一端部(図8において上端部)には、3つのターミナル保持凹部31fが凹設されている。3つのターミナル保持凹部31fは、固定保持部31aの幅方向(エンドフレーム21の周方向に同じであり図8において左右方向)に等間隔に形成されている。各ターミナル保持凹部31fは、軸方向の一方側(即ち図8において上側)及び径方向外側の2方向に開口しており、略L字状に凹設されている。そして、各ターミナル保持凹部31fの幅(エンドフレーム21の周方向に沿った幅)は、前記給電ターミナル16の外部接続部16d(図3(b)参照)においてターミナル本体部16aと平行をなす部位の幅と等しく形成されている。また、各ターミナル保持凹部31fの底部には、その幅方向の両側に一対の係合溝31gが形成されている。各ターミナル保持凹部31fにおける一対の係合溝31gは、ターミナル保持凹部31fの底部の幅を広げるように形成されており、固定保持部31aの厚さ方向に延びるとともに互いに平行をなしている。
また、固定保持部31aの保持面31eには、3つの仕切り壁31hが立設されている。3つの仕切り壁31hは、固定保持部31aにおいて周方向の一方側の端部(図8において右側の端部)と、軸方向から見てターミナル保持凹部31fの間となる2箇所とに形成され、それぞれ軸方向に沿って延びている。
更に、固定保持部31aの軸方向の他端部(即ちターミナル保持凹部31fと反対側の端部)には、保持面31eから径方向外側に突出した3つの周方向係止部31kが一体に形成されている。図9に示すように、3つの周方向係止部31kは、軸方向から見ると、3つのターミナル保持凹部31fに対して周方向にずれた位置に形成されている。詳しくは、3つの周方向係止部31kのうち2つの周方向係止部31kは、軸方向から見てターミナル保持凹部31f間にそれぞれ位置するように形成され、同じくターミナル保持凹部31f間にそれぞれ位置するように形成された前記仕切り壁31hと一体化されている。そして、この2つの周方向係止部31kの径方向の長さは、略等しく形成されている。また、残りの1つの周方向係止部31kは、固定保持部31aの幅方向の両端部のうち仕切り壁31hが形成されていない側の端部(図9において左側の端部)に形成されるとともに、その径方向の長さは、前記2つの周方向係止部31kよりも若干短く形成されている。そして、これら3つの周方向係止部31kは、周方向に等間隔に形成されている。また、固定保持部31aの軸方向の他端部において、同固定保持部31aの幅方向の両端部のうち仕切り壁31hが形成された側の端部(図9において右側の端部)には、径方向外側に向かって補助係止部31mが突出形成されるとともに、該補助係止部31mは、周方向係止部31kよりも径方向に長く形成されている。この補助係止部31mは、固定保持部31aの幅方向の端部に形成された前記仕切り壁31hと一体に形成されている。
また、各周方向係止部31kの径方向外側の先端部には、それぞれストッパ部31nが一体に形成されている。各ストッパ部31nは、各周方向係止部31kの先端部から周方向に沿って前記補助係止部31m側に延びるとともに、保持面31eとの間に隙間を有することにより固定保持部31aと径方向に離間している。また、図8に示すように、各ストッパ部31nは、軸方向に沿って固定保持部31aから離間する方向(即ちステータ2側)にも延びており、導出凹部21aからモータケース1内に突出している。そして、各ストッパ部31nは、径方向から見た形状が略短冊状をなすとともに、軸方向の片側端面(固定保持部31aから遠い方の軸方向の端面)がステータコア11におけるモータケース1の開口部側の軸方向の端面に当接する(図7参照)。また、図9に示すように、3つのストッパ部31nは、軸方向から見ると、その径方向外側の外周面が前記ステータコア11の外周面に沿った円弧状をなしている。そして、各周方向係止部31kと各周方向係止部31kの先端部に一体に形成されたストッパ部31nの内側には、接続端部14を配置するための配置空間Sが形成される。
周方向に隣り合うストッパ部31n間(若しくは周方向に隣り合うストッパ部31nと補助係止部31mとの間)には、ストッパ部31nの径方向内側に(即ち前記配置空間Sに)接続端部14を導き入れるための挿入スリット部31pが形成されている。この挿入スリット部31pは、周方向に隣り合うストッパ部31n間(若しくは周方向に隣り合うストッパ部31nと補助係止部31mとの間)の隙間で構成されており、径方向外側に開口している。本実施形態では、各挿入スリット部31pの周方向の幅は、接続端部14の直径よりも広く形成されている。
図3(a)及び図3(b)に示すように、上記のように構成された端部保持グロメット31は、2本ずつ接続端部14が接続された前記給電ターミナル16を保持している。3つの給電ターミナル16は、それぞれターミナル保持凹部31fに外部接続部16dが配置された状態で端部保持グロメット31にて保持されている。そして、外部接続部16dの固定挿入部16eがターミナル保持凹部31fの底面に当接配置されるとともに、該固定挿入部16eの幅方向の両端部がそれぞれ係合溝31g内に圧入されることにより、給電ターミナル16は端部保持グロメット31に対して固定されている。また、端部保持グロメット31にて保持された各給電ターミナル16のターミナル本体部16aは、仕切り壁31hの側方に配置されるとともに、同ターミナル本体部16aの裏面(第1の保持爪16b及び第2の保持爪16cと反対側の面)が、固定保持部31aの保持面31eに当接している。
また、図9に示すように、端部保持グロメット31にて保持された各給電ターミナル16に接続された2本ずつの接続端部14は、径方向外側から挿入スリット部31pを通ってそれぞれストッパ部31nの径方向内側の配置空間S内に配置される。更に、配置空間S内に配置された接続端部14は、軸方向から見るとストッパ部31nと固定保持部31aとの間で、周方向係止部31k、ストッパ部31n及び固定保持部31aにて形成される凹部の底部となる周方向係止部31kに当接する。そして、配置空間S内に配置された接続端部14は、ストッパ部31nによって径方向外側への移動が規制されるとともに、周方向係止部31k若しくは補助係止部31mによって周方向の移動が規制される。
端部保持グロメット31にて保持された3つの給電ターミナル16には、外部の電源装置に接続された給電コネクタ(図示略)が接続される。そして、該給電コネクタにて保持された電源側ターミナルが、給電ターミナル16の外部接続部16dの先端部と溶接により接合され、給電ターミナルを介して各コイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4への電源の供給が可能となる。
上記のようなブラシレスモータでは、コイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4のうちの所定のコイルに給電ターミナル16を介して通電されてロータ3が回転されると、回転軸23と共にセンサロータが回転する。そして、レゾルバ26が、センサロータの回転状態、即ちロータ3の回転状態に応じた回転検出信号をレゾルバ端子27を介して駆動回路(図示略)へ出力する。この回転検出信号に基づいて駆動回路がコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4への通電を制御する。
尚、本実施形態のブラシレスモータは下記の順序で組み付けられて製造される。
まず、図5に示すように、エンドフレームアッセンブリ組付け工程が行われ、エンドフレーム21に、軸受22、レゾルバ端子27が延出されたセンサステータ26a、軸受24及びセンサロータが固定されたロータ3、ホルダ28、端部保持グロメット31が組付けられる。
次いで、ステータ収容工程が行われ、モータケース1の内周面にステータ2が固定される。ステータ収容工程でモータケース1の内周面に固定されるステータ2においては、ステータ2の軸方向の一方側に引き出された2本1組の合計6本の接続端部14には、図2(a)及び図2(b)の如く、それぞれ溶接により給電ターミナル16が電気的に接続されている。
次いで、ターミナル組付け工程が行われ、ホルダ28を介してエンドフレーム21に固定された端部保持グロメット31に対して3つの給電ターミナル16が組付けられる。このターミナル組付け工程は、図1に示すように、モータケース1のフランジ部1aにエンドフレーム21が載置された状態で行われる。そして、図3(a)に示すように、各給電ターミナル16は、各給電ターミナル16に接続された2本ずつの接続端部14が、径方向外側から挿入スリット部31pを通ってストッパ部31nの径方向内側に配置された後に、給電ターミナル16の外部接続部16dがそれぞれターミナル保持凹部31f内に配置されることにより端部保持グロメット31に対して固定される。尚、図3(a)は、エンドフレーム21が載置されたモータケース1を省略して図示している。
次いで、ロータ収容工程が行われ、ステータ2の内側にロータ3が挿入されるとともに、エンドフレーム21がモータケース1のフランジ部1aに対して配置される。このとき、コイルU1,U2,V1,V2,W1,W2と各給電ターミナル16との間の接続端部14が、エンドフレーム21のモータケース1側への移動に伴って径方向外側に突出するように撓んだとしても、接続端部14の径方向外側にはストッパ部31nが存在するため、接続端部14のモータケース1への接触が抑制される。
次いで、エンドフレーム固定工程が行われ、フランジ部1aに設けられた複数の突出部1c(図5参照)がエンドフレーム21を挟み込むように径方向内側に折り曲げられることにより、モータケース1に対してエンドフレーム21が固定される。これによりブラシレスモータが完成する。
上記したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)コイルU1,U2,V1,V2,W1,W2の接続端部14は、径方向外側に開口した挿入スリット部31pから径方向内側に向けて挿入されることにより、ストッパ部31nの径方向内側に配置される。従って、端部保持グロメット31に対する接続端部14の配置を容易に行うことができ、端部保持グロメット31への接続端部14の組付け性が良好である。また、接続端部14の径方向外側に配置されたストッパ部31nによって、接続端部14の径方向外側への移動が抑制されるため、接続端部14が径方向外側にあるブラシレスモータの構成部品(端部保持グロメットを除く)、即ちモータケース1等に接触することが抑制される。そして、金属線13aが露出した接続端部14がブラシレスモータを構成する導電性の部品と短絡されることに起因するモータ特性の低下が抑制される。
(2)ストッパ部31nは、周方向係止部31kにおける固定保持部31aと径方向に離間した位置から周方向に沿って延びているため、挿入スリット部31pからストッパ部31nの径方向内側に接続端部14を挿入する際に、ストッパ部31nが容易に弾性変形することができるため、接続端部14のストッパ部31nの径方向内側への配置をより容易に行うことができる。
(3)コイルU1,U2,V1,V2,W1,W2の接続端部14は、周方向係止部31kに当接した状態で固定保持部31aとストッパ部31nとの間に配置されるため、周方向係止部31k、ストッパ部31n及び固定保持部31aにて形成される凹部の奥側(即ち周方向係止部31k側)に配置されることになる。従って、接続端部14が、ストッパ部31nの周方向の先端側に設けられた挿入スリット部31pからストッパ部31nの径方向外側に出てしまうことが抑制される。更に、接続端部14は、周方向係止部31kに当接して配置されることにより、該周方向係止部31kによって周方向の移動が規制され、その配置状態が安定しやすくなる。
(4)給電ターミナル16を保持する固定保持部31aがモータケース1の外部に突出しているため、電源供給用の給電コネクタを給電ターミナル16に容易に接続することができる。
(5)端部保持グロメット31は、エンドフレーム21の外側面上に固定されたホルダ28に固定されることにより、ステータ2の軸方向の一端側で、同ステータ2の外周縁上(即ちヨーク部11aの軸方向の一端面上)に配置されている。従って、コイルU1,U2,V1,V2,W1,W2の接続端部14は、ブラシレスモータの最外周にあるモータケース1との間により確実にストッパ部31nが介在されることになるため、該モータケース1に一層接触し難くなる。
(6)端部保持グロメット31は、ホルダ28に設けられた係合突起28cの係合孔31dへの嵌入によりホルダ28に対して容易に固定される。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態の端部保持グロメット31に替えて図10(a)及び図10(b)に示す端部保持グロメット51をブラシレスモータに備えてもよい。尚、図10(a)及び図10(b)では上記実施形態と同一の構成に同一の符号を付している。固定保持部31aにおけるステータ2側の端部(図10(a)においては下側の端部)に形成された各ストッパ部31nには、径方向に延びる底部51aが一体に形成されている。底部51aは、各ストッパ部31nにおけるステータ2側の端部から径方向内側に向かって延設され、軸方向と直交する板状をなしている。そして、各底部51aには、ステータ2の軸方向に沿って固定保持部31a側に延びる柱状部51bが一体に形成されている。各柱状部51bは、円柱状をなすとともに、軸方向の長さは、ストッパ部31nよりも若干短い長さとされている。そして、給電ターミナル16に接続された2本ずつの接続端部14は、挿入スリット部31pを通ってストッパ部31nの径方向内側に配置されるとともに、コイルU1,U2,V1,V2,W1,W2と給電ターミナル16との間で柱状部51bにらせん状に巻き付けられている。このようにすると、柱状部51bに接続端部14が巻き付けられることにより、コイルU1,U2,V1,V2,W1,W2と柱状部51bとの間の接続端部14の撓みが減少される(即ち、接続端部14が緊張状態に近付く)。また、ストッパ部31nの径方向内側に位置する接続端部14のステータコア11側への移動は、底部によって阻止される。これらのことから、コイルU1,U2,V1,V2,W1,W2の接続端部14がステータコア11の軸方向の端面に接触することが一層抑制される。尚、底部51aは、各ストッパ部31nにおけるステータ2側の端部よりも固定保持部31a側に設けられてもよい。
・上記実施形態の端部保持グロメット31に替えて図11(a)及び図11(b)に示す端部保持グロメット61をブラシレスモータに備えてもよい。尚、図11(a)及び図11(b)では上記実施形態と同一の構成に同一の符号を付している。端部保持グロメット61の周方向係止部31kには、配置空間S内の接続端部14に向かって周方向に突出した突部61aが設けられている。尚、図11(a)においては、端部保持グロメット61にて保持される3組の接続端部14のうち、最も左側に配置される1組の接続端部14のみを図示している。各周方向係止部31kに一体に形成された突部61aは、周方向係止部31kの軸方向(図11(a)において紙面垂直方向)の中央部に形成されている。このようにすると、突部61aによって接続端部14が周方向に屈曲される(図11(b)参照)。これにより、コイルU1,U2,V1,V2,W1,W2から突部61aまでの接続端部14の撓みが軽減される(即ち接続端部14が緊張状態に近付く)ため、接続端部14がステータコア11の軸方向の端面に接触することが更に抑制される。また、突部61aは、周方向係止部31kから接続端部14側に向かって周方向に突出しているため、接続端部14が屈曲される方向の前方側(即ち突部61aの先端側)には空間が存在し、ストッパ部31n等によって接続端部14の屈曲が阻止されない。尚、突部61aは、周方向係止部31kの軸方向の中央部からずれた位置に形成されても、同様の作用効果を得ることができる。
・ストッパ部31nの形状及び挿入スリット部31pの形状は上記実施形態の形状に限らない。例えば、図12(a)に示すように、挿入スリット部31pの周方向の幅を狭めるように、ストッパ部31nの周方向に長く形成してもよい。この場合、端部保持グロメット31は弾性を有するゴム材料よりなることからストッパ部31nを容易に弾性変形できるため、ストッパ部31nの周方向の先端が対向する周方向係止部31k(若しくは補助係止部31m)に当接する構成としてもよい。即ち、挿入スリット部31pの周方向の幅が無くし、挿入スリット部31pの形状が、ストッパ部31nと周方向係止部31k(若しくは補助係止部31m)との間の切り込みとなる構成としてもよい。このようにすると、接続端部14が、ストッパ部31nの周方向の先端側に設けられた挿入スリット部31pからストッパ部31nの径方向外側に出てしまうことがより抑制される。
また、図12(b)に示すようなストッパ部71aとしてもよい。ストッパ部71aは、軸方向の中央部に向かうに連れて周方向の幅(周方向係止部31k側の基端から挿入スリット部71b側の先端までの長さ)が徐々に大きくなるように形成されている。これにより、挿入スリット部71bは、その軸方向の中央部における周方向の幅が部分的に狭く形成されている。このようにすると、挿入スリット部71bは、その軸方向の中央部における周方向の幅が部分的に狭く形成されているため、ストッパ部71aの径方向内側でコイルU1,U2,V1,V2,W1,W2の接続端部14が撓んだ場合であっても、挿入スリット部71bから接続端部14がストッパ部71aの径方向外側に出てしまうことが抑制される。また、挿入スリット部71bは、その軸方向の中央部における周方向の幅が部分的に狭い形状であるため、その軸方向の両端部は軸方向の中央部分に比べて周方向の幅が広い。従って、挿入スリット部71bの軸方向の端部側から同挿入スリット部71bを通過するように接続端部14を径方向内側に向けて移動させることにより、同接続端部14を容易にストッパ部71aの径方向内側に配置することができる。更に、ストッパ部71aの先端部においては、基端側の部位に比べて軸方向の幅が狭いため、容易に弾性変形させることができ、接続端部14をより容易にストッパ部71aの径方向内側に配置することができる。
・上記実施形態では、端部保持グロメット31は、ホルダ28を介してエンドフレーム21に固定されている。しかしながら、端部保持グロメット31は、エンドフレーム21に直接固定されてもよい。この場合、ホルダ28を省略してもよい。また、端部保持グロメット31は、ステータ2の軸方向の一端側に配置されるのであれば、モータケース1等に固定されるものであってもよい。
・上記実施形態では、端部保持グロメット31は、絶縁性のゴム材料にて形成されているが、端部保持グロメット31の材質は、絶縁性の樹脂材料(ゴム、エラストマを含む)であればよい。
・上記実施形態では、ブラシレスモータを組み付ける際、エンドフレームアッセンブリ組付け工程の後にステータ収容工程が行われるが、この2つの工程は逆の順序で行われてもよいし、同時に行われてもよい。また、ターミナル組付け工程においては、給電ターミナル16の外部接続部16dがそれぞれターミナル保持凹部31f内に配置された後に、各給電ターミナル16に接続された2本ずつの接続端部14が、径方向外側から挿入スリット部31pを通ってストッパ部31nの径方向内側に配置されてもよい。
・ティース11bの数等、ブラシレスモータを構成する部品の数は上記実施形態の数に限らず、適宜変更してもよい。
上記実施形態及び上記各変更例から把握できる技術的思想を以下に記載する。
(イ)請求項2乃至請求項4の何れか1項に記載のブラシレスモータにおいて、前記コイルの端部は、前記ターミナル保持部と前記ストッパ部との間で前記周方向係止部に当接して配置されていることを特徴とするブラシレスモータ。同構成によれば、コイルの端部は、周方向係止部に当接した状態でターミナル保持部とストッパ部との間に配置されるため、周方向係止部、ストッパ部及びターミナル保持部にて形成される凹部の奥側(即ち周方向係止部側)に配置されることになる。従って、コイルの端部が、ストッパ部の周方向の先端側に設けられた挿入スリット部からストッパ部の径方向外側に出てしまうことが抑制される。更に、コイルの端部は、周方向係止部に当接して配置されることにより、該周方向係止部によって周方向の移動が規制され、その配置状態が安定しやすくなる。
(ロ)請求項1乃至請求項5及び前記(イ)の何れか1項に記載のブラシレスモータにおいて、前記端部保持グロメットは、前記ターミナル保持部が前記モータケースの外部に突出していることを特徴とするブラシレスモータ。同構成によれば、給電ターミナルを保持するターミナル保持部がモータケースの外部に突出しているため、電源供給用の給電コネクタを給電ターミナルに容易に接続することができる。
(ハ)請求項1乃至請求項5、前記(イ)及び前記(ロ)の何れか1項に記載のブラシレスモータにおいて、前記端部保持グロメットは、前記ステータの軸方向の一端側で前記ステータの外周縁上に配置されていることを特徴とするブラシレスモータ。同構成によれば、コイルの端部は、ブラシレスモータの最外周にあるモータケースとの間にストッパ部が介在され、該モータケースに一層接触し難くなる。
1…モータケース、2…ステータ、11…ステータコア、14…コイルの端部としての接続端部、16…給電ターミナル、31,51,61…端部保持グロメット、31a…ターミナル保持部としての固定保持部、31k…周方向係止部、31n,71a…ストッパ部、31p,71b…挿入スリット部、51a…底部、51b…柱状部、61a…突部、U1〜U4,V1〜V4,W1〜W4…コイル。

Claims (5)

  1. 複数のコイルをステータコアに巻装してなりモータケース内に収容される環状のステータと、
    前記ステータに対して配置され前記コイルの端部が接続される給電ターミナルと、
    を備えたブラシレスモータであって、
    前記ステータの軸方向の一端側に配置され、前記給電ターミナルを保持するターミナル保持部と、前記コイルから前記給電ターミナルまで延びる前記コイルの端部に対し径方向外側に配置されて前記コイルの端部の径方向外側への移動を規制するストッパ部と、径方向外側に開口し前記ストッパ部の径方向内側に前記コイルの端部を導くための挿入スリット部とを有する端部保持グロメットを備えたことを備えたことを特徴とするブラシレスモータ。
  2. 請求項1に記載のブラシレスモータにおいて、
    前記端部保持グロメットは、弾性を有する絶縁性の樹脂材料よりなるとともに、前記ターミナル保持部から径方向外側に延びる周方向係止部を備え、
    前記ストッパ部は、前記周方向係止部における前記ターミナル保持部と径方向に離間した位置から周方向に沿って延びており、
    前記挿入スリット部は、前記ストッパ部の周方向の先端と隣り合って形成され、
    前記コイルの端部は、前記ターミナル保持部と前記ストッパ部との間に配置されていることを特徴とするブラシレスモータ。
  3. 請求項2に記載のブラシレスモータにおいて、
    前記挿入スリット部は、その軸方向の中央部における周方向の幅が狭く形成されていることを特徴とするブラシレスモータ。
  4. 請求項2又は至請求項3に記載のブラシレスモータにおいて、
    前記周方向係止部には、前記コイルの端部に向かって周方向に突出した突部が設けられていることを特徴とするブラシレスモータ。
  5. 請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のブラシレスモータにおいて、
    前記ストッパ部は、前記ターミナル保持部におけるステータ側の端部に形成され、
    前記ストッパ部には、径方向に延びる底部が形成されるとともに、前記底部には、前記ステータの軸方向に沿って前記ターミナル保持部側に延びる柱状部が形成され、
    前記コイルの端部は、前記コイルと前記給電ターミナルとの間で前記柱状部に巻き付けられていることを特徴とするブラシレスモータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2018062346A1 (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 日本電産株式会社 モータ
CN110971047A (zh) * 2018-09-28 2020-04-07 日本电产株式会社 马达
JP7394138B2 (ja) 2018-12-27 2023-12-07 エルジー イノテック カンパニー リミテッド モーター

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