JP2009213247A - 保護制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】地震などの予知可能な災害等によって電力設備に被害を与える事態に遭遇した場合においても、本来の保護制御機能を維持することが可能な保護制御装置を提供することにある。
【解決手段】本発明の保護制御装置は、自動点検機能を有する保護制御装置であって、自動点検機能が起動していないとき、災害予知信号に応じて自動点検機能を起動させないようにする自動点検起動停止回路、または、自動点検機能が起動しているとき、災害予知信号に応じて自動点検機能を強制的に停止させる機能を起動させる自動点検強制停止回路を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力系統の保護制御装置に関し、特に自動点検機能または常時監視機能を有する保護制御装置に関する。
電力系統の保護制御装置(以下、単に「保護制御装置」という。)には高い信頼性が求められるため、従来から、自動点検機能または常時監視機能が設けられている(例えば非特許文献1および2)。本明細書においては自動点検機能と常時監視機能とを自動監視機能と総称することがある。
保護制御装置の自動点検は、系統事故が発生したとき正しく動作するかどうかを確認するためになされるものであり、保護制御装置が最終出力として主として常時不動作であるという特徴を有しているために必要なことであり、誤不動作の防止のためである。自動点検は、保護制御装置に模擬信号を入力し、対応する出力を点検するという工程を一定時間間隔で自動的に行なう。この自動点検によって保護制御装置の誤不動作が未然に発見され、誤不動作による不具合の発生を防止することが出来る。点検中は一般に、保護制御装置のトリップ回路をロックしておく必要がある。
保護制御装置の常時監視は、保護制御装置の保護制御機能が働いている連続した期間、またはディジタル型の場合は演算機能処理の空き時間等を利用して実施されている。常時監視は、保護制御装置を構成する個々の要素の状態を常に監視しておき、その状態の変化を検出して不良と判断される場合には、故障部位や運転方案に従って警報を出力する、あるいは、保護制御装置の出力を強制的にロックする対応がなされる。
電気協同研究、第59巻、第1号、平成15年7月(保護リレーシステムの開発・保守運用効率化3−1−1(6)−(a)〜(d)および 第3−1−11図) 電気協同研究、第28巻、第1号、昭和47年7月(保護リレー自動監視2−1−1常時監視方式第2−1図)
しかしながら、保護制御装置の自動監視機能が働いている状態は、保護制御装置本来の保護機能または制御機能の一部または全部が制限されている状態であり、この状態にある期間、電力系統の電力機器や送電線は、十分に保護または制御されていない状態になる。
例えば、保護制御装置の自動監視機能が働いている期間に地震に襲われると、電力系統が十分に保護または制御されず、重大な不具合が生じる恐れがある。
従来の保護制御装置において自動点検機能は一般に一定周期で起動されるため、例えば地震動が到達する直前や到達中に、自動点検機能の起動が開始される可能性がある。また、常時監視によって監視項目に異常が見つかった場合に保護制御装置からの誤出力を防止するために保護制御装置をロックする運転方案が採用されていることが多く、地震動が到達する際に保護制御装置がロックされている可能性がある。
一方、電力系統の電力機器や送電線は、地震によって被害を受ける可能性が高く、地震動に襲われている間または収束後には保護制御装置が機能していることが必要であり、地震の発生に際しては一時的であっても保護・制御が機能していない状態に置かれることは好ましくない。
本発明は、上記の諸点に鑑みてなされたものであり、その目的は、地震などの災害によって電力設備に被害を与える事態に遭遇した場合においても、本来の保護制御機能を維持することが可能な保護制御装置を提供することにある。
本発明の保護制御装置は、自動点検機能を有する保護制御装置であって、自動点検機能が起動していないとき、災害予知信号に応じて自動点検機能を起動させないようにする自動点検起動停止回路、または、自動点検機能が起動しているとき、災害予知信号に応じて自動点検機能を強制的に停止させる機能を起動させる自動点検強制停止回路を備えることを特徴とする。
本発明の他の保護制御装置は、常時監視機能を有する保護制御装置であって、災害予知信号に応じて常時監視機能を停止させる常時監視停止回路を備えることを特徴とする。
本発明によると、地震などの災害の発生を予知する災害予知信号を用いて、保護制御装置の自動点検機能または常時監視機能を制限または停止することによって、災害発生時(例えば地震動の到達時)において、保護制御装置の本来の保護制御機能を維持または復帰させることができる。
以下、図面を参照して、本発明による保護制御装置の実施の形態を説明する。
ここでは、災害として地震を例に、災害予知信号として緊急地震速報信号などの地震予知信号を用いる場合を例示するがこれに限られない。なお、緊急地震速報信号は、大きな揺れを起こすS波よりも早く到達するP波を感知して情報伝達するものであり、最近利用可能となったものである。緊急地震速報信号に限らず、実際の地震動を感じて応動する加速度計測器などの出力信号を災害予知信号として用いることもできる。また、津波や台風などの災害についても、保護制御装置が設けられている場所が災害に見舞われる時刻を予知する信号を用いることができる。
(実施の形態1)
図1は、本発明による実施の形態1の保護制御装置のトリップ回路の自動点検回路を示した構成図である。
保護制御装置のトリップ回路20からの出力は、保護対象である電力機器の遮断器が投入された条件で閉路する第1の遮断器補助接点25−1を経由して、遮断器引き外しコイル24に与えられる。トリップ回路20において、事故検出リレー出力22と主検出リレー出力23とは直列に接続されている。自動点検中、すなわち自動点検機能が起動している間は、トリップ回路ロック回路5からのトリップ回路ロック出力21によってトリップ回路20を無効にする。
保護制御装置は緊急地震速報信号などの地震予知信号1を受信し、オフ・ディレイ・タイマー2で地震予知信号1を引き延ばす。自動点検スタート回路3の出力信号はインヒビット回路4を経由してトリップ回路ロック回路5に入力され、トリップ回路ロック回路5はトリップ回路ロック出力21をb接点に出力する。ここで、インヒビット回路4は、自動点検機能を起動させないようにする自動点検起動停止回路である。
トリップ回路ロック回路5の出力は事故検出回路6に接続されており、事故検出リレートリップ回路点検回路11の出力は事故検出回路12に接続される。
自動点検中に系統事故を検出しない場合、事故検出回路6および12は、事故検出なし信号7または13を点検順にそれぞれのインヒビット回路9または15を経由して出力し、事故検出リレートリップ回路点検回路11と主検出リレートリップ回路点検回路17に対して順次に動作入力を与え、それぞれ事故検出リレー出力22のa接点出力と主検出リレー出力23のa接点出力の点検を順番に実施する。
一方、自動点検中に電力系統に系統事故が発生した場合には、事故検出回路6または12は、事故検出あり信号8または14を出力し、それを受けたトリップロック解除回路18はトリップロックを解除し、自動点検終了19をする。
地震発生が無く且つ電力系統に系統事故が発生していない通常の状態で自動点検がスタートした場合には、トリップ回路ロック回路5からの出力によってトリップ回路ロック出力21のb接点が開となり、トリップ回路20はロックされる。
このトリップ回路20のロック後、系統事故が発生していないときには、事故検出回路6から事故検出なし信号7が出力される。このとき、オフ・ディレイ・タイマー2の出力信号がインヒビット回路9に加えられない状態であり、インヒビット回路9から事故検出リレートリップ回路点検回路11に動作入力が与えられ、事故検出リレー出力22の出力点検が行われる。
この後、事故検出リレートリップ回路点検回路11の入力を除去することによって、事故検出リレー出力22を復帰させる。
次に、事故検出回路12から事故検出なし信号13が出力され、オフ・ディレイ・タイマー2の出力信号がインヒビット回路15に加えられない状態では、インヒビット回路15から主検出リレートリップ回路点検回路17に動作入力が与えられ、主検出リレー出力23の出力点検が行われる。
この後、主検出リレートリップ回路点検回路17の入力を除去することによって、主検出リレー出力23を復帰させる。
各点検ステップで正常に動作・復帰を確認した後で、トリップロック解除回路18でトリップロックを解除して自動点検終了19とする。
トリップ回路20が自動点検で不良と判断された場合は、一般的には保護制御装置からの出力を強制的にロックすると共に、警報等を出力する。
一方、トリップ回路20の自動点検中に電力系統に系統事故が発生し、強制的に点検入力を与えていない機能が事故を検出すれば、事故検出回路6または12は事故検出あり信号8または14を出力し、即座にトリップロック解除回路18でトリップロックを解除して自動点検終了19し、保護制御装置としての本来の保護制御機能を回復し、系統事故に対応させ事故対応を行なう。なお、この機能を本明細書において自動点検の事故対応機能と呼ぶことがある。
自動点検のスタートは、一般的に、毎日とか一週間毎の決められた曜日の決められた時刻に、計時回路からの信号で起動する。実施の形態1の保護制御装置は、計時回路からの信号で起動する自動点検の開始直前に地震予知信号1を受信した場合は、その地震予知信号1をオフ・ディレイ・タイマー2で引き延ばしてインヒビット回路4に加え、自動点検スタート回路3の信号出力を阻止して、トリップ回路ロック回路5への信号を遮断することによって自動点検そのものをスタートさせない。
従って、地震予知信号1の到着後に地震動が到着して、電力機器や送電線などの設備に事故が発生しても、保護制御装置が本来の保護制御機能を発揮する。
なお、地震動の到着予想時刻までに自動点検が終了するのであれば、自動点検機能を起動させなくする必要はない。従って、自動点検起動停止回路は、予定されている自動点検動作中に、地震動の到着が予想される場合にのみ上記動作を行うように設定される。一般に、自動点検に要する時間は数秒から数分であり、これに数分の余裕を見込んで、自動点検起動停止回路を動作させる。自動点検機能を無効化される時間は、典型的には数分から十数分ということになる。
(実施の形態2)
図1を参照して、本発明による実施の形態2の保護制御装置の動作を説明する。実施形態2の保護制御装置は実施形態1の保護制御装置の動作を行うことができるとともに、下記の動作を行うことができる。
図1において自動点検スタート回路3の出力信号によって自動点検が始まっている状態において、地震予知信号1を受信したとする。
地震予知信号1を受信した場合、オフ・ディレイ・タイマー2で地震予知信号1を引き延ばした出力信号と、それぞれの事故検出回路6または12の事故検出なし信号7または13との論理積を、論理積回路10または16で求め、トリップロック解除回路18を経由して自動点検終了19を強制的に成立させる。この例では、事故検出回路6および12と論理積回路10および16、ならびにトリップロック解除回路18が自動点検機能を強制的に停止させる機能を起動させる自動点検強制停止回路を構成している。
自動点検機能が起動し自動点検が始まっている状態では、各インヒビット回路4、9または15のどれかからの出力によって、トリップ回路ロック回路5、事故検出リレートリップ回路点検回路11または主検出リレートリップ回路点検回路17のいずれかがが動作している。
系統事故が無い状態で、地震予知信号1を受信した場合には、各インヒビット回路4、9または15にオフ・ディレイ・タイマー2の信号が入力され、事故検出回路6と12からの事故検出なし信号7と13の信号にかかわらず、トリップ回路ロック回路5、事故検出リレートリップ回路点検回路11および主検出リレートリップ回路点検回路17の全ての入力が遮断され、トリップ回路ロック出力21が復帰してトリップ回路が形成されるとともに、自動点検していた事故検出リレー出力22および主検出リレー出力23が復帰する。
系統事故が無い状態であるから、事故検出回路6と12からは事故検出なし信号7と13の信号が出力されているので、これらの出力とオフ・ディレイ・タイマー2の出力信号とで論理積回路10と16の論理積が成立し、論理積回路10と16からの出力がトリップロック解除回路18に与えられてトリップロック解除を行い、事故対応機能と同じ流れで自動点検終了19を行なう。
このように、自動点検が始まりトリップロックした状態で地震予知信号1を受信する場合には、事故対応機能と同じ流れで自動点検終了19させ、保護制御装置としての本来の機能を回復させることができる。
地震予知信号1を受信した場合のオフ・ディレイ・タイマー2の時間設定は、少なくとも地震の本震襲来から収束までの時間を考慮して、実施の形態1について上述のように決定する。
ここでは、地震予知信号1に基づいて、自動点検を中止するようにしたが、実際に地震予知信号1で自動点検開始を阻止したり自動点検中であれば事故対応に遷移させたりした場合、地震動が到達し収束した後も、自動点検が未実施である、あるいは、点検を中断したままの状態にあり、次の点検開始時刻までの期間、自動点検の目的が達成されない状態が続くことになる。通常は、運転員が押しボタンスイッチ等により手動で自動点検をスタートさせることで対応する場合が多い。手動スタートの代わりに、地震予知信号1で自動点検を中断した情報を記憶して所定の時間経過後に自動点検スタート信号を出力する自動点検再起動回路を設けておけば、地震動の収束後、可及的速やかに自動点検を再起動するようにすることができる。
(実施の形態3)
非特許文献2に記載されている保護制御装置の常時監視は、保護制御装置の保護制御機能が働いている連続した期間、またはディジタル型の場合は演算機能処理の空き時間等を利用して実施されている。
図2は、本発明による実施の形態3の保護制御装置において、3相のトリップ回路が正常に接続され導通状態に保たれているかを常時監視する構成を示した図である。
保護制御装置のトリップ回路20からの出力は、主検出リレー出力23、遮断器引き外しコイル24、第1の遮断器補助接点25−1および常時監視用ロックリレーコイル30の接点回路30−1を経由して出力され、遮断器引き外しコイル24に電流を流す。
遮断器が投入され第1の遮断器補助接点25−1が閉の条件で、監視リレーコイル28と抵抗29から成る電流検出回路27を通して遮断器引き外しコイル24に、遮断器引き外し電流の閾値以下の微少な監視電流を流す。第1の遮断器補助接点25−1は、3つの電力系統の相(1〜3)にそれぞれ対応する遮断器52a1、52a2および52a3を有している。ここで、添え字「a」は付勢されたときに閉となる接点を表す。
監視リレーコイル28と抵抗29から成る電流検出回路27、第2の遮断器補助接点25−2および常時監視用ロックリレーコイル30をまとめて常時監視回路26と称する。
オフ・ディレイ・タイマー2の条件、監視リレーコイル28の条件および遮断器の条件を、それぞれの接点回路2−1、28−1および25−2の直列回路によって、常時監視用ロックリレーコイル30に付勢する。
常時監視用ロックリレーコイル30は、その接点回路30−1で保護制御装置のトリップ回路20を開放するように構成されている。
オフ・ディレイ・タイマー2は地震予知信号1を受けて応動し、その接点回路2−1は即動・緩放型である。
図2では、説明の便宜上、保護制御装置のトリップ回路20の内部を3個の単相の主検出リレー出力23のみで表し、トリップ回路ロック出力および事故検出リレーを省略している。
保護制御装置が遮断器引き外しコイル24の断線や第1の遮断器補助接点25−1の接触不良などで、遮断電流が流せない状態になったままで放置されると、電力系統の系統事故が発生して保護制御装置が正常に判断し遮断器を開放したい場合には、不動作となる不具合が発生する。
このため、電力系統を運用中で遮断器が投入されている時は、第1の遮断器補助接点25−1は閉となり、監視リレーコイル28と抵抗29から成る電流検出回路27を通して、遮断器が動作する閾値以下の微少な監視電流を遮断器引き外しコイル24に流す。
遮断器引き外しコイル24を通して流れる微小な監視電流を、監視リレーコイル28が検出して動作することによって、遮断器引き外しコイル24の断線や第1の遮断器補助接点25−1の接触不良などの異常を監視する。
遮断器が投入され、第2の遮断器補助接点25−2が閉となっている場合は、地震予知信号1が無い状態では、オフ・ディレイ・タイマー2の接点回路2−1が閉となるが、監視リレーコイル28の接点回路28−1は開となっているので常時監視用ロックリレーコイル30は付勢されず、常時監視が正常に機能していることになる。
系統事故が発生して保護制御装置のトリップ回路20が動作しても、遮断器引き外しコイル24の断線や第1の遮断器補助接点25−1の接触不良などで、遮断器引き外し電流が流せない状態となれば、監視リレーコイル28の微少電流が遮断され接点回路28−1が復帰して、常時監視用ロックリレーコイル30を付勢して、その接点回路30−1を開放して、保護制御装置から遮断指令が出力されないようにすると共に、保護制御装置から、図示はしないが警報等が出力し、その結果で不具合箇所を特定して、装置の修復を行なう。
この遮断電流が流せない状態の常時監視異常が発生してから修復を行なうまでの間は、保護制御装置は本来の機能を失って電力系統の系統事故に対応することが出来ない。
この間に地震が発生し、地震予知信号1を受信した場合には、オフ・ディレイ・タイマー2が励起してその即動・緩放型の接点回路2−1が高速度で開となり、常時監視用ロックリレーコイル30の回路が切断されて復帰する。常時監視用ロックリレーコイル30の接点回路30−1が復帰して、トリップ回路20のロックを解除して系統事故の発生に備える。
この状態で監視不良が発生した相を除いた他の相が系統事故を検出すれば、事故発生相の主検出リレー出力23が動作して、トリップ回路20からのトリップ電流が遮断器コイル24を流れて遮断器を動作させる。
このように、常時監視で保護制御装置の異常を発見し、保護制御装置がトリップロックしたままの状態で地震予知信号1が発生すれば、常時監視を強制的に終了させ、保護制御装置としての本来の保護制御機能を回復させる。この例では、接点回路2−1および常時監視用ロックリレーコイル30の接点回路30−1が常時監視機能を強制的に終了させる常時監視停止回路を構成している。
地震予知信号1を受信した場合のオフ・ディレイ・タイマー2の接点回路2−1は、地震予知信号1を受けて高速で応動し、少なくとも地震の本震襲来から収束までの時間を考慮して即動・緩放型とする。
(実施の形態4)
上記の実施の形態1−3の保護制御回路では、オフ・ディレイ・タイマー(信号保持回路)2を用いて地震予知信号1を遅延させた出力信号に応じて、保護制御装置が備えている自動監視機能を無効にして本来の保護制御機能を維持または復帰させる。
本発明はこれに限られず、例えば、図1において、地震予知信号1を受信した後、コンピュータを用いて自動監視機能を無効化するタイミングを決定し、当該タイミングでインヒビット回路4に信号を出力してもよい。
このように、この発明の保護制御装置の自動監視装置は、緊急地震速報信号などの地震予知信号を利用して、保護制御装置の自動監視機能を無効にして、装置本来の責務に戻すようにして、地震によって引き起こされる電力系統の系統事故に対処するようにしたものである。したがって、自動監視機能によって装置の信頼度を向上させる一方、自動監視が地震発生時刻と重なった場合でも、その装置本来の機能の信頼性を保つことができるという効果がある。
上記説明では、電力系統の保護制御装置を例に説明したが、その他の装置でも、その機能を制限して自身の健否を自動監視する機能を持つ他の装置にも応用できる。
本発明による実施の形態1および実施の形態2の保護制御装置の自動点検回路の構成図である。 本発明による実施の形態3の保護制御装置の常時監視回路の構成図である。
符号の説明
1 地震予知信号
2 オフ・ディレイ・タイマー(信号保持回路)
2−1 オフ・ディレイ・タイマー接点回路
3 自動点検スタート信号
4、9、15 インヒビット回路(自動点検起動停止回路)
5 トリップ回路ロック回路
6、12 事故検出回路
7、13 事故検出なし信号
8、14 事故検出あり信号
10、16 論理積回路
11 事故検出リレートリップ回路点検回路
17 主検出リレートリップ回路点検回路
18 トリップロック解除回路
19 自動点検終了
20 トリップ回路
21 トリップ回路ロック出力
22 事故検出リレー出力
23 主検出リレー出力
24 遮断器引き外しコイル
25−1、25−2 遮断器補助接点
26 常時監視回路
27 電流検出回路
28 監視リレーコイル
28−1 監視リレー接点回路
29 抵抗
30 常時監視用ロックリレーコイル
30−1 常時監視用ロックリレー接点回路
52a1、52a2、52a3 遮断器

Claims (7)

  1. 自動点検機能を有する保護制御装置であって、
    自動点検機能が起動していないとき、災害予知信号に応じて自動点検機能を起動させないようにする自動点検起動停止回路を備える保護制御装置。
  2. 前記災害予知信号を受信し、一定時間保持する信号保持回路をさらに備え、
    前記自動点検起動停止回路は、前記信号保持回路からの出力を受けたときに自動点検機能を起動させないようにする、請求項1に記載の保護制御装置。
  3. 自動点検機能が起動しているとき、災害予知信号に応じて自動点検機能を強制的に停止させる機能を起動させる自動点検強制停止回路をさらに備える、請求項1に記載の保護制御装置。
  4. 前記災害予知信号を受信し、一定時間保持する信号保持回路をさらに備え、
    前記自動点検強制停止回路は、前記信号保持回路からの出力を受けたときに自動点検機能を強制的に停止させる機能を起動させる、請求項3に記載の保護制御装置。
  5. 常時監視機能を有する保護制御装置であって、
    災害予知信号に応じて常時監視機能を停止させる常時監視停止回路を備える保護制御装置。
  6. 前記災害予知信号を受信し、一定時間保持する信号保持回路をさらに備え、
    前記常時監視停止回路は、前記信号保持回路からの出力を受けたときに常時監視機能を停止させる、請求項5に記載の保護制御装置。
  7. 前記災害予知信号は緊急地震速報信号であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の保護制御装置。
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