JP2009212697A - テレビドアホン装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】子機及び親機の間において送受信させる制御データ信号をFSK変調して多重し、且つ全二重通信を同一周波数チャンネルで行うことにより、通信速度の向上を図るとともに、全二重通信に必要な周波数帯域の選択自由度を高めて通信効率の向上を図る。
【解決手段】子機1及び親機2の間において送受信させる制御データ信号として、親機2を呼び出しする際の子機1から当該親機に伝送される呼出信号や子機1のカメラ11にて撮像された映像が親機2のモニタ21に表示されている際の当該カメラへの動作制御信号等をFSK変調して多重し、且つ全二重通信を同一周波数チャンネルで行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、テレビドアホン装置に係り、特に、子機及び親機の間において送受信させる制御データ信号をFSK(Frequency Shift Keying)変調して多重し、且つ全二重通信を同一周波数チャンネルで行うことができるテレビドアホン装置に関する。
従来から、伝送路である2線ケーブルを経由して、カメラを有する子機からモニタを有する親機に映像信号を送信し、子機及び親機の間で通話を成立させるテレビドアホンシステムが開示されている(例えば、特許文献1を参照。)。
このテレビドアホンシステムによれば、子機及び親機の間で通話を成立させるための音声信号や子機のカメラにて撮像された映像信号に、制御信号や電力(電源)を多重化して伝送する全二重通信が行われ、映像信号を伝送する周波数帯域と音声信号を伝送する周波数帯域とが重ならないように多重化伝送を行っていた。
特開2007−6416号公報
背景技術に記載した特許文献1のテレビドアホンシステムにおいて、子機及び親機の間で全二重通信を行うにあたり送受信される制御信号は、通常、親機から子機への下り回線を伝送させる周波数帯域と、子機から親機への上り回線を伝送させる周波数帯域が重ならないようにして多重化伝送を行っていた。
このため、制御信号の多重化伝送のために使用可能な周波数帯域が限定、例えば、単一の周波数帯域に限定されている場合には、送信周波数と受信周波数との分離が完全に行えないことにより、送信周波数の帯域チャンネルと受信周波数の帯域チャンネルとの間で相互に干渉(トラフィック)が発生し、正常な全二重通信を行うことができないばかりでなく、各帯域チャンネルの間隔を狭くした場合には、周波数帯域の選択度が限定される難点があった。また、周波数変調信号を時分割により多重した場合、無信号となる時間が存在する難点があった。
本発明は、これらの難点を解消するためになされたもので、子機及び親機の間において送受信させる制御データ信号をFSK変調して多重し、且つ全二重通信を同一周波数チャンネルで行うことにより、通信速度の向上を図るとともに、全二重通信に必要な周波数帯域の選択自由度を高めて通信効率の向上が図られたテレビドアホン装置を提供することを目的としている。
前述の目的を達成するため、本発明の第1の態様であるテレビドアホン装置は、カメラを有する子機からモニタを有する親機に呼出信号を伝送して親機呼び出しを行い、子機のカメラにて撮像された映像信号を親機のモニタに表示し、子機及び親機の間で音声信号を送受信して通話を成立させるとともに、子機及び親機の間で制御データ信号を送受信して親機呼び出し、通話、映像信号の伝送及び表示等の制御を行うにあたり、子機及び親機の間において、呼出信号、カメラへの動作制御信号等の制御データ信号をFSK変調して多重し、且つ全二重通信を同一周波数チャンネルで行うものである。
また、本発明の第2の態様であるテレビドアホン装置は、本発明の第1の態様において、全二重通信時において、送信信号を定電流出力としてレベル変動を抑えるための電流増幅回路と、受信信号から送信信号を減算して当該受信信号を取り出すための減算回路とを用いるものである。
本発明のテレビドアホン装置によれば、子機及び親機の間において送受信させる制御データ信号として、親機を呼び出す際の子機から当該親機に伝送される呼出信号や子機のカメラにて撮像された映像が親機のモニタに表示されている際の当該カメラへの動作制御信号等をFSK変調して多重し、且つ全二重通信を同一周波数チャンネルで行うことができるばかりでなく、送信信号が定電流出力となりレベル変動が抑えられ、さらには、受信信号の取り出しが容易となる。これにより、全二重通信を行う際、未使用の周波数帯域のチャンネル幅を大きくとることで通信速度が向上する。また、同一のチャンネル幅のまま他方の当該チャンネルに異なる用途で適用される制御データ信号を割り当てることにより、複数のチャンネルを確保することができ、周波数帯域の選択自由度が高められて通信効率が向上する。
以下、本発明のテレビドアホン装置を適用した最良の実施の形態例について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例によるテレビドアホン装置の全体構成を示すブロック図である。このテレビドアホン装置には、住戸玄関、門扉等の住戸外に設置され、来訪者が親機呼び出しを行い通話を成立させるとともに、来訪者の映像や住戸外の周囲近傍の映像(監視映像を含む。)を撮像するための子機1と、住戸内に設置され、伝送路Lを経由して接続される子機1からの親機呼び出しが報知され、この親機呼び出しに応答した居住者が来訪者との間で通話を成立させるとともに、子機1にて撮像された映像を表示するための親機2とが設けられている。
また、子機1には、子機操作部10、カメラ11、子機映像処理部12、子機マイク13、子機スピーカ14、子機音声処理部15、子機電源部16、子機制御部17、子機データ送受信部18及び子機インターフェース(以下、子機I/Fという。)19が備えられている。
この子機1において、子機操作部10は、子機制御部17によって操作検出され、来訪者が親機呼び出しを行うために操作するものであり、例えば、呼出ボタンで構成されている。
カメラ11は、子機制御部17によって例えば、パン、チルト、ズーム等のように動作制御され、来訪者の映像や住戸玄関の周囲近傍の映像(監視映像を含む。)を撮像するためのものであり、例えば、CCD、CMOS等の各種の映像撮像媒体で構成されている。
子機映像処理部12は、子機制御部17によって制御され、カメラ11にて撮像された映像であり信号処理された映像信号をFM変調し、子機I/F19に送出するためのものである。
子機マイク13及び子機スピーカ14は、来訪者が親機呼出先である居住者との間で通話を成立せるための音声(送話音声、受話音声)を入出力するものである。
子機音声処理部15は、子機制御部17によって制御され、子機マイク13及び子機スピーカ14にて入出力される音声(送話音声、受話音声)であり信号処理された音声信号を4線/2線変換又は2線/4線変換し、ベースバンド方式の当該音声信号として子機I/F19との間で送受信するためのものである。
子機電源部16は、子機制御部17によって制御され、親機2から伝送路Lを経由して供給されてくる子機電源を受電し、所定の電圧レベルの待受電源又は動作電源として子機1の構成各部に供給するためのものである。
子機制御部17は、子機1の構成各部を制御するためのものである。具体的な制御として、子機制御部17は、子機操作部10にて行われる呼出操作を検出し、その旨の制御データ信号である呼出信号を生成して子機データ送受信部18に送出するとともに、カメラ11及び子機映像処理部12がそれぞれ能動となるように制御することができる。また、子機制御部17は、親機2から伝送路Lを経由して伝送されてくる制御データ信号として、居住者によるカメラ11への駆動指示があったことを示す動作制御信号を受信し、カメラ11を例えば、パン、チルト、ズーム等のように動作制御することができる。また、子機制御部17は、親機2から伝送路Lを経由して伝送されてくる制御データ信号として、居住者による住戸外の周囲近傍の様子をモニタ監視するための動作制御信号を受信し、カメラ11及び子機映像処理部12がそれぞれ能動となるように制御することができるとともに、子機音声処理部15を制御して子機マイク13から子機I/F19への信号伝送ラインを形成することもできる。また、子機制御部17は、親機2から伝送路Lを経由して伝送されてくる制御データ信号として、居住者による応答操作があったことを示す応答信号、或いは、終話操作があったこと又は所定の通話時間のタイムアップを示す終話信号を受信し、子機音声処理部15が能動又は非能動となるように制御することができる。さらに、子機制御部17は、子機電源部16を制御し、子機1の構成各部に供給させる子機電源の電圧レベルを可変することができる。
子機データ送受信部18は、子機制御部17及び子機I/F19の間で制御データ信号を送受信させるにあたって、この制御データ信号をFSK変調して多重し、且つ全二重通信を同一周波数チャンネルにおいて行うためのものであり、図2(A)のブロック図に示すように、FSK変調回路180、電流増幅回路181、緩衝増幅回路182、減算回路183、帯域通過フィルタ184及びFSK復調回路185が備えられている。
この子機データ送受信部18において、FSK変調回路180は、子機制御部17にて生成される制御データ信号として、例えば、来訪者による親機呼び出しがあったことを示す呼出信号をFSK変調するためのものである。また、電流増幅回路181は、FSK変調回路180を経由してFSK変調された制御データ信号を、定電流出力の当該信号で伝送路L上のレベル変動が抑えられるように増幅し、子機I/F19に送出するためのものである。また、緩衝増幅回路182は、親機2から伝送路Lを経由して伝送されてくる制御データ信号として、例えば、子機1のカメラ11への駆動指示を示す動作制御信号、居住者による応答操作があったことを示す応答信号、同様に終話操作があったこと又は所定の通話時間のタイムアップを示す終話信号等の負荷変動による影響を抑えるために増幅し、FSK復調回路185にて安定した復調信号を得るものである。また、減算回路183は、緩衝増幅回路182からの出力である受信信号の制御データ信号よりFSK変調回路180からの出力である送信信号の制御データ信号を減算し、当該受信信号を取り出すためのものである。また、帯域通過フィルタ184は、減算回路183から出力された制御データ信号の所定の周波数帯域、例えば、2MHz〜5MHzの帯域のみを通過させるためのものである。さらに、FSK復調回路185は、帯域通過フィルタ184から出力された制御データ信号をFSK復調し、子機制御部17に送出するためのものである。
子機I/F19は、子機映像処理部12から伝送路Lへの信号伝送ラインと、子機音声処理部15及び伝送路Lの間の双方向の信号伝送ラインと、伝送路Lから子機電源部16への電源供給ラインと、子機データ送受信部18及び伝送路Lの間の双方向の信号伝送ラインとをそれぞれ形成するためのものである。
さらに、親機2には、親機操作部20、モニタ21、親機映像処理部22、親機マイク23、親機スピーカ24、親機音声処理部25、親機電源部26、子機電源供給部27、親機制御部28、親機データ送受信部29及び親機I/F30が備えられている。
この親機2において、親機操作部20は、親機制御部28によって操作検出され、来訪者からの親機呼び出しに居住者が応答し、親機マイク23及び親機スピーカ24の使用による通話を成立させるための応答操作と、成立中の通話を終了させるための終話操作と、子機1のカメラ11を例えば、パン、チルト、ズーム等のように動作制御するための駆動指示操作と、当該テレビドアホン装置が待受状態において住戸外の周囲近傍の様子をモニタ監視するための監視指示操作等を行うものであり、例えば、各種の操作機能に対応させた操作ボタンやモニタ21の前面に配置されるタッチパネルで構成されている。
モニタ21は、親機制御部28によって制御され、子機1のカメラ11にて撮像された映像を表示するためのものであり、例えば、LCD、TFT、PDP、有機ELディスプレイ等の各種の表示媒体で構成されている。なお、モニタ21は、前述の映像表示機能のみならず、通常、来訪者からの親機呼び出しがある旨の呼出メッセージや絵データ等を表示する呼出表示機能も備えられている。
親機映像処理部22は、親機制御部28によって制御され、子機1のカメラ11にて撮像され伝送路Lを経由して伝送されてくる映像信号をFM復調し、モニタ21に送出するためのものである。
親機マイク23及び親機スピーカ24は、居住者が親機呼出元である来訪者との間で通話を成立せるための音声(送話音声、受話音声)を入出力するものである。なお、親機スピーカ24は、前述の通話機能のみならず、通常、来訪者からの親機呼び出しがある旨の呼出音や音声メッセージ等を出力させる呼出報知機能も備えられており、この呼出報知機能は、親機制御部28によって制御されるものである。
親機音声処理部25は、親機制御部28によって制御され、親機マイク23及び親機スピーカ24にて入出力される音声(送話音声、受話音声)であり信号処理された音声信号を4線/2線変換又は2線/4線変換し、ベースバンド方式の当該音声信号として親機I/F30との間で送受信するためのものである。
親機電源部26は、親機制御部28によって制御され、例えば、AC100Vの商用電源を整流・平滑させた直流電源を生成し、所定の電圧レベルの待受電源又は動作電源として親機2の構成各部に供給するためのものである。
子機電源供給部27は、親機制御部28によって制御され、親機電源部26にて生成された直流電源を子機電源として、伝送路Lを経由して子機1に供給するためのものである。
親機制御部28は、親機2の構成各部を制御するためのものであり、計時機能が備えられている。具体的な制御として、親機制御部28は、子機1から伝送路Lを経由して伝送されてくる制御データ信号として、例えば、来訪者による親機呼び出しがあったことを示す呼出信号を受信し、モニタ21及び親機スピーカ24をそれぞれ制御して所定の呼出報知を行うとともに、親機映像処理部22が能動となるように制御することができる。また、親機制御部28は、親機操作部20にて行われる応答操作、或いは、親機操作部20にて行われる終話操作又は計時機能による所定の通話時間のタイムアップを検出し、その旨の制御データ信号である応答信号又は終話信号を生成して親機データ送受信部29に送出するとともに、親機音声処理部25が能動又は非能動となるように制御することができる。また、親機制御部28は、親機操作部20にて行われる子機1のカメラ11への駆動指示操作を検出し、その旨の制御データ信号である動作制御信号を生成して親機データ送受信部29に送出することができる。また、親機制御部28は、親機操作部20にて行われる住戸外の周囲近傍の様子をモニタ監視するための監視指示操作を検出し、その旨の制御データ信号である動作制御信号を生成して親機データ送受信部29に送出することができる。さらに、親機制御部28は、親機電源部26を制御し、親機2の構成各部に供給させる親機電源の電圧レベルを可変することができるとともに、子機電源供給部27を制御し、伝送路Lを経由して子機1に供給させる子機電源の電圧レベルを可変することができる。
なお、親機制御部28が有する計時機能は、当該親機制御部自体に備えられる態様に限定されるものではなく、例えば、図1に破線で示すように、当該親機制御部と別体で計時部として備えることもできる。
親機データ送受信部29は、親機制御部28及び親機I/F30の間で制御データ信号を送受信させるにあたって、この制御データ信号をFSK変調して多重し、且つ全二重通信を同一周波数チャンネルにおいて行うためのものであり、図2(B)のブロック図に示すように、FSK変調回路290、電流増幅回路291、緩衝増幅回路292、減算回路293、帯域通過フィルタ294及びFSK変調回路295が備えられている。
この親機データ送受信部29において、FSK変調回路290は、親機制御部28にて生成される制御データ信号として、例えば、子機1のカメラ11への駆動指示を示す動作制御信号、住戸外の周囲近傍の様子をモニタ監視するための監視指示を示す動作制御信号、居住者による応答操作があったことを示す応答信号、同様に終話操作があったこと又は所定の通話時間のタイムアップを示す終話信号等をFSK変調するためのものである。また、電流増幅回路291は、FSK変調回路290を経由してFSK変調された制御データ信号を、定電流出力の当該信号で伝送路L上のレベル変動が抑えられるように増幅し、親機I/F30に送出するためのものである。また、緩衝増幅回路292は、子機1から伝送路Lを経由して伝送されてくる制御データ信号として、例えば、来訪者による親機呼び出しがあったことを示す呼出信号の負荷変動による影響を抑えるために増幅し、FSK復調回路295にて安定した復調信号を得るものである。また、減算回路293は、緩衝増幅回路292からの出力である受信信号の制御データ信号よりFSK変調回路290からの出力である送信信号の制御データ信号を減算し、当該受信信号を取り出すためのものである。また、帯域通過フィルタ294は、減算回路293から出力された制御データ信号の所定の周波数帯域、例えば、2MHz〜5MHzの帯域のみを通過させるためのものである。さらに、FSK復調回路295は、帯域通過フィルタ294から出力された制御データ信号をFSK復調し、親機制御部28に送出するためのものである。
親機I/F30は、伝送路Lから親機映像処理部22への信号伝送ラインと、親機音声処理部25及び伝送路Lの間の双方向の信号伝送ラインと、子機電源供給部27から伝送路Lへの電源供給ラインと、親機データ送受信部29及び伝送路Lの間の双方向の信号伝送ラインとをそれぞれ形成するためのものである。
このように構成された本発明の実施例によるテレビドアホン装置において、以下、具体的な動作について説明する。
図1に示すテレビドアホン装置が待受状態において、住戸内に在室中の居住者が住戸外の周囲近傍の様子をモニタ監視するにあたり、親機2の親機操作部20を使用して監視指示操作を行うと、この操作を検出した親機制御部28は、モニタ21及び親機映像処理部22がそれぞれ能動となるように制御するとともに、親機音声処理部25を制御して親機I/F30から親機スピーカ24への信号伝送ラインを形成し、さらには、図3に示す所定の周波数帯域、例えば、2MHz〜5MHzの制御データ信号であり、住戸外の周囲近傍の様子をモニタ監視するための動作制御信号(以下、監視用動作制御信号という。)を生成して親機データ送受信部29に送出する。
親機2の親機データ送受信部29において、図2(B)に示すFSK変調回路290は、親機制御部28にて生成された監視用動作制御信号をFSK変調し、電流増幅回路291及び減算回路293にそれぞれ送出する。また、電流増幅回路291は、監視用動作制御信号が定電流出力の当該信号で伝送路L上のレベル変動が抑えられるように増幅した後、親機I/F30、伝送路L、子機1の子機I/F19を経由して子機データ送受信部18に送出する。なお、減算回路293では、当該テレビドアホン装置が待受状態であり、緩衝増幅回路182からの受信信号が入力されないため、ゆえに、帯域通過フィルタ294への出力もないことになる。
子機1の子機データ送受信部18において、図2(A)に示す緩衝増幅回路182は、親機2から伝送路Lを経由して伝送されてきた監視用動作制御信号を、負荷変動による影響が抑えられるように増幅し、減算回路183に送出する。また、減算回路183は、当該テレビドアホン装置が待受状態であり、FSK変調回路180からの送信信号が入力されないため、監視用動作制御信号を何ら信号処理せずに帯域通過フィルタ184へ送出する。また、帯域通過フィルタ184は、入力された監視用動作制御信号の所定の周波数帯域、例えば、2MHz〜5MHzの帯域のみを通過させ、FSK復調回路185を経由してFSK復調することにより、このFSK復調された監視用動作制御信号を検出した子機制御部17は、カメラ11及び子機映像処理部12がそれぞれ能動となるように制御するとともに、子機音声処理部15を制御し、子機マイク13から当該子機音声処理部を経由して子機I/F19への信号伝送ラインを形成することができる。
前述までの制御により、子機1のカメラ11にて撮像された住戸外の周囲近傍の監視映像は、子機映像処理部12にてFM変調された例えば、図3に示す10MHz〜15MHzの映像信号として、子機I/F19、伝送路L、親機2の親機I/F30を経由して親機映像処理部22に伝送され、親機映像処理部22にてFM復調された後、モニタ21に表示されることになる。また、子機マイク13に集音(入力)された住戸外の周囲環境音は、子機音声処理部15にて4線/2線変換された例えば、図3に示す0.2kHz〜10kHzの音声信号として、子機I/F19、伝送路L、親機2の親機I/F30を経由して親機音声処理部25に伝送され、親機音声処理部25にて2線/4線変換された後、親機スピーカ24から出力されることになる。
なお、前述までの説明によれば、住戸内に在室中の居住者が親機2の親機操作部20を使用して監視指示操作を行った際の動作として、子機1のカメラ11にて撮像された住戸外の周囲近傍の監視映像を親機2のモニタ21に表示させる動作のみならず、子機1の子機マイク13に集音(入力)された住戸外の周囲環境音を親機2の親機スピーカ24から出力させる動作を適用したが、このモニタ監視動作としては、親機2のモニタ21を使用した映像表示のみを行うことで、親機2の親機スピーカ24を使用した音響出力は非能動に制御することもできる。
次に、親機2のモニタ21に表示されている監視映像を確認した居住者にとって、この監視映像の視認性が低い場合には、子機1のカメラ11を例えば、パン、チルト、ズーム等のように動作制御するための駆動指示操作を、親機操作部20を使用して行うことができる。この操作を検出した親機制御部28は、図3に示す所定の周波数帯域、例えば、前述の監視用動作制御信号と同一の周波数帯域(2MHz〜5MHz)及び同一のチャンネル幅の制御データ信号であり、カメラ11への駆動指示を示す動作制御信号(以下、駆動用動作制御信号という。)を生成して親機データ送受信部29に送出する。
親機2の親機データ送受信部29において、図2(B)に示すFSK変調回路290は、親機制御部28にて生成された駆動用動作制御信号をFSK変調し、電流増幅回路291及び減算回路293にそれぞれ送出する。また、電流増幅回路291は、駆動用動作制御信号が定電流出力の当該信号で伝送路L上のレベル変動が抑えられるように増幅した後、親機I/F30、伝送路L、子機1の子機I/F19を経由して子機データ送受信部18に送出する。なお、減算回路293では、当該テレビドアホン装置が待受状態に基づくモニタ監視状態であり、緩衝増幅回路292からの受信信号が入力されないため、ゆえに、帯域通過フィルタ294への出力もないことになる。
子機1の子機データ送受信部18において、図2(A)に示す緩衝増幅回路182は、親機2から伝送路Lを経由して伝送されてきた駆動用動作制御信号を、負荷変動による影響が抑えられるように増幅し、減算回路183に送出する。また、減算回路183は、当該テレビドアホン装置が待受状態に基づくモニタ監視状態であり、FSK変調回路180からの送信信号が入力されないため、駆動用動作制御信号を何ら信号処理せずに帯域通過フィルタ184へ送出する。また、帯域通過フィルタ184は、入力された駆動用動作制御信号の所定の周波数帯域、例えば、2MHz〜5MHzの帯域のみを通過させ、FSK復調回路185を経由してFSK復調することにより、このFSK復調された駆動用動作制御信号を検出した子機制御部17は、カメラ11を例えば、パン、チルト、ズーム等のように動作制御することができる。
前述までの制御により、子機1のカメラ11にて撮像される住戸外の周囲近傍の監視映像は、住戸外に在室中の居住者により例えば、パン、チルト、ズーム等のように動作制御された映像信号となり、この映像信号がカメラ11から子機映像処理部12、子機I/F19、伝送路L、親機2の親機I/F30、親機映像処理部22を経由してモニタ21に伝送され、居住者により駆動指示が行われた視認性の高い映像がモニタ21に表示されるため、居住者は、モニタ21の表示映像(及び親機スピーカ24からの音響出力)をもとに、住戸外の周囲近傍の様子を住戸内に在室しながら容易にモニタ監視することができる。
次に、前述のモニタ監視状態が保持され、且つ居住者による子機1のカメラ11への駆動指示が継続されている状態において、住戸外に居る来訪者が親機呼び出しを行うにあたり、子機1の子機操作部10を使用して呼出操作を行うと、この操作を検出した子機制御部17は、図3に示す所定の周波数帯域、例えば、前述の監視用動作制御信号及び駆動用動作制御信号と同一の周波数帯域(2MHz〜5MHz)及び同一のチャンネル幅の制御データ信号であり、親機呼び出しがあったことを示す呼出信号を生成して子機データ送受信部18に送出する。
子機1の子機データ送受信部18において、図2(A)に示すFSK変調回路180は、子機制御部17にて生成された呼出信号をFSK変調し、電流増幅回路181及び減算回路183にそれぞれ送出する。また、電流増幅回路181は、呼出信号が定電流出力の当該信号で伝送路L上のレベル変動が抑えられるように増幅した後、子機I/F19、伝送路L、親機2の親機I/F30を経由して親機データ送受信部29に送出する。さらに、減算回路183は、緩衝増幅回路182からの受信信号である駆動用動作制御信号よりFSK変調回路180からの送信信号である呼出信号を減算することにより、駆動用動作制御信号の取り出しが容易となる。これにより、減算回路183から帯域通過フィルタ184及びFSK復調回路185を経由して伝送されてくる駆動用動作制御信号を検出した子機制御部17は、呼出信号をFSK変調して多重している場合であっても、図3に示す同一の周波数帯域及び同一のチャンネル幅で全二重通信により伝送されてくる駆動用動作制御信号を正常に受信することができ、カメラ11を例えば、パン、チルト、ズーム等のように動作制御する当該動作が継続されることになる。
親機2の親機データ送受信部29において、図2(B)に示す緩衝増幅回路292は、子機1から伝送路Lを経由して伝送されてきた呼出信号を、負荷変動による影響が抑えられるように増幅し、減算回路293に送出する。また、減算回路293は、緩衝増幅回路292からの受信信号である呼出信号よりFSK変調回路290からの送信信号である駆動用動作制御信号を減算することにより、呼出信号の取り出しが容易となる。また、帯域通過フィルタ294は、入力された呼出信号の所定の周波数帯域、例えば、2MHz〜5MHzの帯域のみを通過させ、FSK復調回路295を経由してFSK復調する。これにより、減算回路293から帯域通過フィルタ294及びFSK復調回路295を経由して伝送されてくる呼出信号を検出した親機制御部28は、駆動用動作制御信号をFSK変調して多重している場合であっても、図3に示す同一の周波数帯域及び同一のチャンネル幅で全二重通信により伝送されてくる呼出信号を正常に受信することができ、モニタ21及び親機映像処理部22への動作制御を保持しつつ、親機スピーカ24からの呼出音や音声メッセージ等の出力及びモニタ21への呼出メッセージや絵データ等の表示をもとに親機呼び出しの報知を行うことができる。
次に、前述の親機呼び出しの報知が行われた後において、住戸内に在室中の居住者が親機呼び出しに応答するにあたり、親機2の親機操作部20を使用して応答操作を行うと、この操作を検出した親機制御部28は、所定の通話時間の計時を開始するとともに、親機音声処理部25が能動となるように制御し、親機マイク23及び親機スピーカ24と当該親機音声処理部を経由して親機I/F30との間の双方向の信号伝送ラインを形成し、さらには、図3に示す所定の周波数帯域、例えば、前述の監視用動作制御信号、駆動用動作制御信号及び呼出信号と同一の周波数帯域(2MHz〜5MHz)及び同一のチャンネル幅の制御データ信号であり、応答操作があったことを示す応答信号を生成して親機データ送受信部29に送出する。
親機2の親機データ送受信部29において、図2(B)に示すFSK変調回路290は、親機制御部28にて生成された応答信号をFSK変調し、電流増幅回路291及び減算回路293にそれぞれ送出する。また、電流増幅回路291は、応答信号が定電流出力の当該信号で伝送路L上のレベル変動が抑えられるように増幅した後、親機I/F30、伝送路L、子機1の子機I/F19を経由して子機データ送受信部18に送出する。なお、減算回路293では、前述の呼出操作を行った来訪者により子機1の子機操作部10にて再度、呼出操作が行われていない、又は別途の来訪者により子機1の子機操作部10にて新たな呼出操作が行われていない限り、緩衝増幅回路292からの受信信号である呼出信号の入力がないため、ゆえに、帯域通過フィルタ294への出力もないことになる。
子機1の子機データ送受信部18において、図2(A)に示す緩衝増幅回路182は、親機2から伝送路Lを経由して伝送されてきた応答信号を、負荷変動による影響が抑えられるように増幅し、減算回路183に送出する。また、減算回路183は、前述の呼出操作を行った来訪者により子機操作部10にて再度、呼出操作が行われていない、又は別途の来訪者により子機操作部10にて新たな呼出操作が行われていない限り、FSK変調回路180からの送信信号である呼出信号の入力がないため、応答信号を何ら信号処理せずに帯域通過フィルタ184へ送出する。また、帯域通過フィルタ184は、入力された応答信号の所定の周波数帯域、例えば、2MHz〜5MHzの帯域のみを通過させ、FSK復調回路185を経由してFSK復調することにより、このFSK復調された応答信号を検出した子機制御部17は、カメラ11及び子機映像処理部12への動作制御を保持しつつ、子機音声処理部15が能動となるように制御し、子機マイク13及び子機スピーカ14と当該子機音声処理部を経由して子機I/F19との間の双方向の信号伝送ラインを形成することができる。
前述までの制御により、住戸外に居る来訪者が使用する子機1の子機マイク13に入力された送話音声である音声信号は、子機音声処理部15にて4線/2線変換されたベースバンド方式の当該音声信号として、子機I/F19、伝送路L、親機2の親機I/F30を経由して親機音声処理部25に伝送される。この親機音声処理部25は、入力された音声信号を2線/4線変換して親機スピーカ24に送出することにより、来訪者の音声が受話音声として親機スピーカ24から出力されることになる。一方、住戸内に在室中の居住者が使用する親機2の親機マイク23に入力された送話音声である音声信号は、親機音声処理部25にて4線/2線変換されたベースバンド方式の当該音声信号として、親機I/F30、伝送路L、子機1の子機I/F19を経由して子機音声処理部15に伝送される。この子機音声処理部15は、入力された音声信号を2線/4線変換して子機スピーカ14に送出することにより、居住者の音声が受話音声として親機スピーカ24から出力されることになる。
なお、住戸外に居る来訪者及び住戸内に在室中の居住者の間で通話が成立されている通話時において、居住者は、前述のモニタ監視時と同様、親機2の親機操作部20を使用して子機1のカメラ11への駆動指示操作を継続して行うことができる。
次に、前述までの通話動作を終了させるにあたり、住戸内に在室中の居住者が親機2の親機操作部20を使用して応答操作を行う、又は応答操作時より計時が開始されていた通話時間がタイムアップになると、この操作又はタイムアップを検出した親機制御部28は、親機音声処理部25が非能動となるように制御し、親機マイク23及び親機スピーカ24と当該親機音声処理部を経由して親機I/F30との間の双方向の信号伝送ラインを遮断するとともに、図3に示す所定の周波数帯域、例えば、前述の監視用動作制御信号、駆動用動作制御信号、呼出信号及び応答信号と同一の周波数帯域(2MHz〜5MHz)及び同一のチャンネル幅の制御データ信号であり、終話操作があったこと又は通話時間のタイムアップを示す終話信号を生成して親機データ送受信部29に送出する。
親機2の親機データ送受信部29において、図2(B)に示すFSK変調回路290は、親機制御部28にて生成された終話信号をFSK変調し、電流増幅回路291及び減算回路293にそれぞれ送出する。また、電流増幅回路291は、終話信号が定電流出力の当該信号で伝送路L上のレベル変動が抑えられるように増幅した後、親機I/F30、伝送路L、子機1の子機I/F19を経由して子機データ送受信部18に送出する。なお、減算回路293では、前述の呼出操作を行った来訪者により子機1の子機操作部10にて再度、呼出操作が行われていない、又は別途の来訪者により子機1の子機操作部10にて新たな呼出操作が行われていない限り、緩衝増幅回路292からの受信信号である呼出信号の入力がないため、ゆえに、帯域通過フィルタ294への出力もないことになる。
子機1の子機データ送受信部18において、図2(A)に示す緩衝増幅回路182は、親機2から伝送路Lを経由して伝送されてきた終話信号を、負荷変動による影響が抑えられるように増幅し、減算回路183に送出する。また、減算回路183では、前述の呼出操作を行った来訪者により子機操作部10にて再度、呼出操作が行われていない、又は別途の来訪者により子機操作部10にて新たな呼出操作が行われていない限り、FSK変調回路180からの送信信号である呼出信号の入力がないため、終話信号を何ら信号処理せずに帯域通過フィルタ184へ送出する。また、帯域通過フィルタ184は、入力された終話信号の所定の周波数帯域、例えば、2MHz〜5MHzの帯域のみを通過させ、FSK復調回路185を経由してFSK復調することにより、このFSK復調された終話信号を検出した子機制御部17は、カメラ11及び子機映像処理部12への動作制御を保持しつつ、子機音声処理部15が非能動となるように制御し、子機マイク13及び子機スピーカ14と当該子機音声処理部を経由して子機I/F19との間の双方向の信号伝送ラインを遮断することにより、当該テレビドアホン装置はモニタ監視状態となる。
また、子機1の子機制御部17は、終話信号を検出したときの制御として、子機音声処理部15のみならず、カメラ11及び子機映像処理部12がそれぞれ非能動となるように制御することもできる。この制御によれば、当該テレビドアホン装置は待受状態に復旧されることになる。
なお、前述までの動作説明では、子機1及び親機2の間において送受信させる制御データ信号をFSK変調して多重し、且つ全二重通信を同一周波数チャンネルで行う動作として、子機1のカメラ11にて撮像された住戸外の周囲近傍の監視映像が親機2のモニタ21に表示されている状態において、居住者がカメラ11を例えば、パン、チルト、ズーム等のように動作制御させる駆動指示操作を行っているときに、住戸外に居る来訪者が親機呼び出しを行った場合の動作について説明したが、この動作に限定されるものではない。例えば、住戸外に居る来訪者が子機1にて親機呼び出しを行った呼出状態において、同一の来訪者により再度、呼出操作が行われたとき、又は別途の来訪者により新たな呼出操作が行われたときに、居住者がカメラ11を例えば、パン、チルト、ズーム等のように動作制御させる駆動指示操作を行う動作にも適用することができる。
前述までの説明から明らかなように、本発明のテレビドアホン装置によれば、子機1及び親機2の間において送受信させる制御データ信号として、親機2を呼び出しする際の子機1から当該親機に伝送される呼出信号や子機1のカメラ11にて撮像された映像が親機2のモニタ21に表示されている際の当該カメラへの動作制御信号等をFSK変調して多重し、且つ全二重通信を同一周波数チャンネルで行うことができるばかりでなく、送信信号が定電流出力となりレベル変動が抑えられ、さらには、受信信号の取り出しが容易となる。これにより、全二重通信を行う際、未使用の周波数帯域のチャンネル幅を大きくとることで通信速度が向上する。また、同一のチャンネル幅のまま他方の当該チャンネルに異なる用途で適用される制御データ信号を割り当てることにより、複数のチャンネルを確保することができ、周波数帯域の選択自由度が高められて通信効率が向上する。
最後に、本発明のテレビドアホン装置においては、特定の実施の形態をもって説明してきたが、この形態に限定されるものでなく、本発明の効果を奏する限り、これまで知られた如何なる構成のテレビドアホン装置であっても採用できるということはいうまでもないことである。
図1は、本発明の実施例によるテレビドアホン装置の全体構成を示すブロック図である。 図2(A)は、本発明の実施例によるテレビドアホン装置において、子機のデータ送受信部(子機データ送受信部)の具体的な構成を示すブロック図である。また、図2(B)は、本発明の実施例によるテレビドアホン装置において、親機のデータ送受信部(親機データ送受信部)の具体的な構成を示すブロック図である。 図3は、本発明の実施例によるテレビドアホン装置において、子機及び親機の間で送受信される各種信号(音声信号、制御データ信号、映像信号)の周波数帯域の分布状態を示す周波数特性図である。
符号の説明
1……子機
11……カメラ
181……電流増幅回路
183……減算回路
2……親機
21……モニタ
291……電流増幅回路
293……減算回路

Claims (2)

  1. カメラ(11)を有する子機(1)からモニタ(21)を有する親機(2)に呼出信号を伝送して親機呼び出しを行い、前記子機の前記カメラにて撮像された映像信号を前記親機の前記モニタに表示し、前記子機及び前記親機の間で音声信号を送受信して通話を成立させるとともに、前記子機及び前記親機の間で制御データ信号を送受信して前記親機呼び出し、前記通話、前記映像信号の伝送及び表示等の制御を行うテレビドアホン装置において、
    前記子機及び前記親機の間において、前記呼出信号、前記カメラへの動作制御信号等の制御データ信号をFSK変調して多重し、且つ全二重通信を同一周波数チャンネルで行うことを特徴とするテレビドアホン装置。
  2. 前記全二重通信時において、送信信号を定電流出力としてレベル変動を抑えるための電流増幅回路(181、291)と、受信信号から前記送信信号を減算して当該受信信号を取り出すための減算回路(183、293)とを用いることを特徴とする請求項1記載のテレビドアホン装置。
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JP2012119746A (ja) * 2010-11-29 2012-06-21 Aiphone Co Ltd テレビドアホン装置
JP2019193268A (ja) * 2014-11-12 2019-10-31 フラウンホーファー−ゲゼルシャフト・ツール・フェルデルング・デル・アンゲヴァンテン・フォルシュング・アインゲトラーゲネル・フェライン メディア信号を復号化する復号器及び、一次メディアデータについてのメタデータ又は制御データを含む二次メディアデータを符号化する符号器

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