JP2009211085A - 画像形成システム及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 キャリブレーションをユーザ要求により規制しつつも、実行すべき状況下では適切にキャリブレーションがなされる構成を提供する
【解決手段】 前回のエンジンキャリブレーション以降に、少なくともいずれかの現像カートリッジ35が交換されているか否かを判断する。交換されている場合には、S300にてYesに進み、実行制限モードを解除する。交換されていない場合にはS300にてNoに進む。いずれかの現像カートリッジ35の交換が行われた場合、規制設定に拘わらずエンジンキャリブレーションを実行するようにしている。即ち、現像カートリッジ35の交換後のような特性が変化しやすいタイミングでは規制設定にかかわらず、所定条件下でエンジンキャリブレーションを実行すると判断している。
【選択図】 図7

Description

本発明は、画像形成システム及び画像形成装置に関する。
従来より、画像形成装置の分野では、画像品質を維持するため、キャリブレーションが一般的に行われている。例えば、特許文献1では、ユーザが望むタイミングでキャリブレーションを実行しうる構成が提供されている。また、特許文献2では、ユーザがキャリブレーションの実行を規制している場合には、装置側がキャリブレーションを必要と判断したときであってもキャリブレーションの実行を禁止する技術が開示されている。
特開2004−252573公報 特開2000−190573公報
ところで、近年のプリンタは、LANなどによってネットワーク接続され、複数のユーザによって用いられる形態が増えている。従って、上記特許文献1のようにユーザによってキャリブレーションが実施可能な構成では、多数のユーザによって頻繁に、或いは無闇にキャリブレーションがなされてしまう虞があった。キャリブレーションは、一般的に消耗品の劣化や騒音を伴うため、必要以上に多く実施することはあまり望ましくなく、また、あるユーザが好んで使用していた色合いが、他のユーザによるキャリブレーションによって突然変更されてしまうという問題もあった。
一方、特許文献2には、装置が自動的に行おうとするキャリブレーションをユーザ要求により規制する技術が開示されているが、本技術は、キャリブレーションを実行すべき状況下にも拘わらず適切にキャリブレーションがなされないという問題があった。
本発明は上記のような事情に基づいてなされたものであって、キャリブレーションをユーザ要求により規制しつつも、実行すべき状況下では適切にキャリブレーションがなされる構成を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、濃度パッチを形成してその濃度パッチの濃度を測定するキャリブレーションの実行を制限するか否かを設定する設定手段と、前回実行したキャリブレーションからの稼動量が閾値以上となった際、設定手段によりキャリブレーションの実行を制限しないと設定されている場合は、キャリブレーションを実行すると判断し、設定手段によりキャリブレーションの実行を制限すると設定されている場合は、キャリブレーションを実行しないと判断する判断手段と、前記判断手段により、キャリブレーションを実行しないと判断された場合にはキャリブレーションを行わず、実行すると判断された場合にはキャリブレーションを行う制御手段と、交換可能な現像カートリッジとを備え、前記判断手段は、さらに、前記現像カートリッジの交換が行われた場合、前記設定に拘わらずキャリブレーションを実行すると判断することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の画像形成システムにおいて、ユーザにより、キャ
リブレーションの実行指令を入力可能な指令入力手段と、ユーザによる認証情報の入力が可能な認証情報入力手段とを更に備え、前記判断手段は、さらに、前記認証情報が正規のものである場合は前記実行指令に応じたキャリブレーションを実行すると判断することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2に記載の画像形成システムにおいて、前回実行したキャリブレーションからの稼動量が前記閾値以上となった際に、報知を行う報知手段を備えたことを特徴とする。
請求項4の発明は、画像形成装置において、濃度パッチを形成してその濃度パッチの濃度を測定するキャリブレーションの実行を制限するか否かを設定する設定手段と、前回実行したキャリブレーションからの稼動量が閾値以上となった際、設定手段によりキャリブレーションの実行を制限しないと設定されている場合は、キャリブレーションを実行すると判断し、設定手段によりキャリブレーションの実行を制限すると設定されている場合は、キャリブレーションを実行しないと判断する判断手段と、前記判断手段により、キャリブレーションを実行しないと判断された場合にはキャリブレーションを行わず、実行すると判断された場合にはキャリブレーションを行う制御手段と、交換可能な現像カートリッジとを備え、前記判断手段は、さらに、前記現像カートリッジの交換が行われた場合、前記設定に拘わらずキャリブレーションを実行すると判断することを特徴とする。
<請求項1、4の発明>
現像カートリッジの交換後のような特性が変化しやすいタイミングではキャリブレーションを実行すると判断するようにしている。従って、ユーザ要求に応じたキャリブレーションを適度に規制しつつ、実行すべき状況下では適切にキャリブレーションがなされることとなる。
<請求項2の発明>
請求項2の構成では、ユーザが必要と判断したときにキャリブレーションを実行できる構成となり、ユーザの要望に応じた適切な画像形成が可能となる。また、認証情報によってキャリブレーションを行うことができるユーザを選別できるため、不特定のユーザによって無闇にキャリブレーションがなされることを効果的に防止できる。
<請求項3の発明>
請求項3の構成では、稼動量が閾値以上となった場合に報知を行うようにしている。従って、キャリブレーションの不実施が長期間続きそうな場合に、ユーザがそれを察知し、対処できる構成となり、ひいては画像品質が低下した状態での稼動が効果的に防止されることとなる。
本発明の実施形態1に係るカラーレーザープリンタを例示する主要部概略断面図 図1のカラーレーザプリンタの電気的構成を例示するブロック図 定常処理の流れを例示するフローチャート 実行制限処理の流れを例示するフローチャート ユーザキャリブレーション処理の流れを例示するフローチャート 濃度パッチを例示する説明図 自動キャリブレーション処理の流れを例示するフローチャート 印刷処理の流れを例示するフローチャート
<実施形態1>
本発明の実施形態1について図面を参照しつつ説明する。
1.全体構成
図1は、本実施形態に係る画像形成装置としてのカラーレーザープリンタ1の主要部概略断面図である。図1に示すカラーレーザープリンタ1は4サイクル方式のカラーレーザープリンタとして構成されており、本体ケーシング3内に、用紙5を給紙するための給紙部7や、給紙された用紙5に所定の画像を形成するための画像形成部9などを備えている。
給紙部7は、用紙5を積層して収容した給紙トレイ11と、給紙トレイ11の最上位にある用紙5に当接し、回転により用紙5を一枚ずつ取り出す給紙ローラ13と、用紙5を画像形成位置に搬送する搬送ローラ15およびレジストローラ17を備えている。
この画像形成位置は、後述する中間転写ベルト51上のトナー像を用紙5に転写する転写位置であり、本実施例の場合、中間転写ベルト51と、後述する転写ローラ27との接触位置である。
画像形成部9は、スキャナユニット21、プロセス部23、中間転写ベルト機構部25、転写ローラ27および定着部29などを備えている。
スキャナユニット21は、本体ケーシング3内の中央部に、図示しないレーザ発光部、ポリゴンミラー、複数のレンズおよび反射鏡を備えている。このスキャナユニット21では、レーザ発光部から発光される画像データに基づくレーザービームを、ポリゴンミラー、反射鏡およびレンズを介して通過あるいは反射させて、後述するベルト感光体機構部31のベルト感光体(OPC:Organic Photo Conductor)33の表面上に高速走査にて照
射させる。
プロセス部23は、複数(4つ)の現像カートリッジ35、ベルト感光体機構部31などを備えている。4つの現像カートリッジ35は、色毎に、イエローのトナーが収容されるイエロー現像カートリッジ35Y、マゼンタのトナーが収容されるマゼンタ現像カートリッジ35M、シアンのトナーが収容されるシアン現像カートリッジ35Cおよびブラックのトナーが収容されるブラック現像カートリッジ35Kのそれぞれが、本体ケーシング3内の前側において、上下方向において互いに所定の間隔を隔てて下から上に向かって並列状に順次配置されている。
各現像カートリッジ35は、それぞれ、現像ローラ37(イエロー現像ローラ37Y、マゼンタ現像ローラ37M、シアン現像ローラ37C、ブラック現像ローラ37K)、図示しない層厚規制ブレード、供給ローラおよびトナー収容部などを備えており、各現像ローラ35を後述するベルト感光体33の表面に接触または離間させるために、それぞれ離間用ソレノイド38(イエロー離間用ソレノイド38Y、マゼンタ離間用ソレノイド38M、シアン離間用ソレノイド38C、ブラック離間用ソレノイド38K)によって、水平方向に移動可能に構成されている。
現像ローラ37は、金属製のローラ軸に、導電性のゴム材料である弾性部材からなるローラが被覆されている。より具体的には、現像ローラ37のローラは、カーボン微粒子などを含む導電性のウレタンゴム、シリコンゴムまたはEPDMゴムなどからなる弾性体のローラ部分と、そのローラ部分の表面に被覆される、ウレタンゴム、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂などが主成分とされる、コート層との2層構造によって形成されている。また、この現像ローラ37には、ベルト感光体33に対して、現像時には所定の現像バイアス
が印加され、トナー回収時には所定の回収バイアスが印加される。例えば、所定の現像バイアスは、+300Vとし、所定の回収バイアスは、−200Vとする。
各現像カートリッジ35のトナー収容部には、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの各色の正帯電性の非磁性1成分の球形の重合トナーがそれぞれ収容されている。そして、現像時には、そのトナーが供給ローラの回転によって、現像ローラ37に供給され、供給ローラと現像ローラ37との間で正に摩擦帯電され、さらに、現像ローラ37上に供給されたトナーは、現像ローラ37の回転に伴って、層厚規制ブレードと現像ローラ37の間に進入し、ここでさらに十分に摩擦帯電されて、一定の厚さの薄層として現像ローラ37上に担持される。また、回収時には、現像ローラ37に逆バイアスを印加することにより、ベルト感光体33からトナーを回収して、トナー収容部にトナーが収容される。
ベルト感光体機構部31は、第1ベルト感光体ローラ39、第2ベルト感光ローラ41、第3ベルト感光体ローラ43と、これら第1ベルト感光体ローラ39、第2ベルト感光体ローラ41、及び第3ベルト感光体ローラ43に巻回されるベルト感光体33と、ベルト感光体帯電器45と、電位付加器47と、電位勾配制御器49と、を備えている。このベルト感光体機構部31の構成については後に詳述する。
中間転写ベルト機構部25は、ベルト感光体機構部31の後側に配置されており、第2ベルト感光体ローラ41にベルト感光体33および後述する中間転写ベルト(ITB:Inter Transfer Belt)51を介して略対向配置される第1中間転写ベルトローラ53と、第1中間転写ベルトローラ53の斜め後側下方に配置される第2中間転写ベルトローラ55と、第2中間転写ベルトローラ55の後方であって、後述する転写ローラ27と中間転写ベルト51を介して対向配置される第3中間転写ベルトローラ57と、第1中間転写ベルトローラ53ないし第3中間転写ベルトローラ57の外周に巻回される、中間転写ベルト51とを備えている。
中間転写ベルト51は、カーボンなどの導電性粒子を分散した導電性のポリカーボネートやポリイミドなどの樹脂からなるエンドレスベルトから形成されている。これら第1中間転写ベルトローラ53ないし第3中間転写ベルトローラ57は、三角形状に配置されており、その周りに中間転写ベルト51が巻回されている。そして、メインモータ96(図2:後述)の駆動により図示しない駆動ギヤを介して第1中間転写ベルトローラ53が回転駆動されるとともに、第2中間転写ベルトローラ55および第3中間転写ベルトローラ57が従動することにより、中間転写ベルト51が、これら第1中間転写ベルトローラ53ないし第3中間転写ベルトローラ57の間を周回移動(時計方向に周回移動)される。
また、中間転写ベルト51上の各色の濃度を検知するための濃度検知センサ71が設けられている。濃度検知センサ71は、赤外領域の光を発光する光源と、光源を中間転写ベルト51上に照射するレンズと、その反射光を受光するフォトトランジスタから構成される。
転写ローラ27は、中間転写ベルト機構部25の第3中間転写ベルトローラ57と中間転写ベルト51を挟んで対向するように配置され、金属製のローラ軸に導電性のゴム材料からなるローラが被覆されており、回転可能に支持されている。この転写ローラ27は、図示しない転写ローラ接離機構によって、中間転写ベルト51から離間する待機位置と、中間転写ベルト51に近接する転写可能位置とに移動可能に構成されている。なお、転写ローラ接離機構は、用紙5の幅方向において、用紙5の搬送経路59を挟んで両側に対向配置されており、転写可能位置では、中間転写ベルト51との間で搬送経路59を通過する用紙5を押圧するように構成されている。
そして、転写ローラ27は、印刷時には、後述するように、色毎の可視像が、中間転写ベルト51に順次転写される間は、待機位置に位置し、全ての可視像がベルト感光体33から中間転写ベルト51に転写され中間転写ベルト51上にカラー画像が形成された時に、転写可能位置に位置する。また、キャリブレーション時には、待機位置に位置するよう制御される。
また、この転写ローラ27は、図示しない転写バイアス印加回路によって、転写可能位置において、中間転写ベルト51に対して所定の転写バイアスが印加される。定着部29は、中間転写ベルト機構部25の後方に配置され、加熱ローラ61と、その加熱ローラ61を押圧する押圧ローラ63と、加熱ローラ61および押圧ローラ63の下流側に設けられる1対の搬送ローラ65とを備えている。加熱ローラ61は、外層がシリコンゴム、内
層が金属製で加熱のためのハロゲンランプを備えている。
次に、画像形成部9のベルト感光体機構部31について更に詳細に説明する。
第1ベルト感光体ローラ39は、4つの現像カートリッジ35の後方に対向配置され、最下位に位置するイエロー現像カートリッジ35Yよりも下方に配置される。この第1ベルト感光体ローラ39は従動して回転するローラである。
第2ベルト感光体ローラ41は、この第1ベルト感光体ローラ39の垂直方向上方で、最上位に位置するブラック現像カートリッジ35Kよりも上方に配置される。この第2ベルト感光体ローラ41は、図示しないメインモータの駆動により図示しない駆動ギヤを介して回転駆動される。
第3ベルト感光体ローラ43は、前記第1ベルト感光体ローラ39の斜め後側上方に配置される。この第3ベルト感光体ローラ43は従動して回転するローラである。よって、これら第1ベルト感光体ローラ39、第2ベルト感光体ローラ41、及び第3ベルト感光体ローラ43は、三角形状に配置されている。
第2ベルト感光体ローラ41は、その近傍に配置されている電位付加器47により、ベルト感光体帯電器45の電源を用いて、+800ボルトの電位を付与される。また、第1ベルト感光体ローラ39と第3ベルト感光体ローラ43とは、導電性部材、例えばアルミニウムから成り、ベルト感光体33の後述する基材層と接するとともに、図示しないGND端子に接続している。つまり、第1ベルト感光体ローラ39と第3ベルト感光体ローラ43とは、それらが接する場所におけるベルト感光体33の電位をGNDに保つ。
ベルト感光体33は、第1ベルト感光体ローラ39、第2ベルト感光体ローラ41、及び第3ベルト感光体ローラ43に巻き回しされている。そして、第2ベルト感光体ローラ41が回転駆動されるとともに、第1ベルト感光体ローラ39及び第3ベルト感光体ローラ43が従動することにより、ベルト感光体33は、周回移動(反時計方向に周回移動)する。
このベルト感光体33は、厚さ0.08mmの基材層(導電性基材層)と、その片側に、厚さ25μmの感光層を備えたエンドレスベルトである。この基材層は、ニッケル電鋳法で形成されたニッケル導電体から成り、感光層は、ポリカーボネート系樹脂の感光体から成る。
ベルト感光体帯電器45は、ベルト感光体機構部31の下方であって、スキャナユニット21によるベルト感光体33への露光部分の上流側に、第1ベルト感光体ローラ39の近傍において、ベルト感光体33に接触しないように、所定の間隔を隔てて対向配置され
ている。このベルト感光体帯電器45は、タングステンなどの帯電用ワイヤからコロナ放電を発生させる正帯電用のスコロトロン型の帯電器であり、ベルト感光体33の表面を正極性に一様に帯電させるように構成されている。
電位勾配制御器49は、第2ベルト感光体ローラ41と第1ベルト感光体ローラ39の間に位置し、ブラック現像カートリッジ35Kよりも上方において、ベルト感光体33の基材層に接している。この電位勾配制御器49は、それが接する場所において、基材層の電位をGNDに落としている。
次に、カラーレーザープリンタ1の印刷時の動作を説明する。これらの動作は、後述する制御装置90が各部を制御することにより実現される。
給紙部7の給紙トレイ11に収容された用紙5のうち、最上位のものには給紙ローラ13が押圧されており、その給紙ローラ13の回転によって、用紙5は1枚毎に取り出される。取り出された用紙5は、搬送ローラ15およびレジストローラ17により、画像形成位置に給紙される。尚、給紙される用紙5には、レジストローラ17によって、所定のレジストが実行される。
ベルト感光体33の表面は、ベルト感光体帯電器45により一様に正帯電された後、画像データに基づき、スキャナユニット21からのレーザービームの高速走査により露光される。露光された部分では、帯電が解消されるので、ベルト感光体33の表面には、前記画像データに従って、正帯電された部分と、帯電されていない部分とが配置された静電潜像が形成される。
この時、第1ベルト感光体ローラ39及び第3ベルト感光体ローラ43は、それらが当接するベルト感光体33の基材層に給電し、その当接部の電位をGNDに維持する。
静電潜像が形成されたベルト感光体33に、イエロー離間用ソレノイド38Yによって、現像カートリッジ35のうちの、イエロー現像カートリッジ35Yを水平方向後方に移動させて、イエロー現像カートリッジ35Yの現像ローラ37を、静電潜像が形成されたベルト感光体33に接触させる。
イエロー現像カートリッジ35Yに収容されるイエローのトナーは、正に帯電しており、ベルト感光体33上において、帯電していない部分にのみ付着する。その結果、ベルト感光体33上に、イエローの可視像が形成される。
この時、マゼンタ現像カートリッジ35M、シアン現像カートリッジ35Cおよびブラック現像カートリッジ35Kは、各離間用ソレノイド38M,38C,38Kによって水平方向前方に移動させて、ベルト感光体33から離間させておく。
ベルト感光体33上に形成されたイエローの可視像は、ベルト感光体33の移動により、中間転写ベルト51と対向した時に、中間転写ベルト51の表面に転写される。
この時、第2ベルト感光体ローラ41には、ベルト感光体帯電器45の電源により、順バイアス(+300Vの電位)を付加する。すると、導電性の基材層を介して、第2ベルト感光体ローラ41近傍の感光層も、+300Vの電位となる。そのため、正に帯電したイエローのトナーと感光層との間には反発力が生じ、中間転写ベルト51に転写され易くなる。
上記と同様に、マゼンタについても、ベルト感光体33上に、静電潜像を形成し、続い
て、マゼンタの可視像を形成し、更には、中間転写ベルト51にマゼンタの可視像を転写する。
つまり、再びベルト感光体33上に静電潜像を形成し、次に、マゼンタ現像カートリッジ35Mを、マゼンタ離間用ソレノイド38Mによって水平方向後方に移動させて、マゼンタ現像カートリッジ35Mの現像ローラ37を、ベルト感光体33に接触させるとともに、イエロー現像カートリッジ35Y、シアン現像カートリッジ35Cおよびブラック現像カートリッジ35Kを、各離間用ソレノイド38Y,38C,38Kによって水平方向前方に移動させて、ベルト感光体33から離間させておくことにより、マゼンタ現像カートリッジ35Mに収容させるマゼンタのトナーのみによってベルト感光体33にマゼンタの可視像が形成されると、そのマゼンタの可視像は、上記と同様にして、ベルト感光体33の移動により、そのマゼンタの可視像が中間転写ベルト51と対向した時に、すでにイエローの可視像が転写されている、中間転写ベルト51上に重ねて転写される。
このような同様の動作が、シアン現像カートリッジ35Cに収容されるシアンのトナーおよびブラック現像カートリッジ35Kに収容されるブラックのトナーによって繰り返され、これによって、中間転写ベルト51上にカラー画像が形成される。
中間転写ベルト51上に形成されたカラー画像は、用紙5が中間転写ベルト51と転写ローラ27との間を通る間に、転写可能位置に位置された転写ローラ27によって、用紙5に一括転写される。
画像形成部9の加熱ローラ61は、用紙5上に転写されたカラー画像を、用紙5が加熱ローラ61と押圧ローラ63との間を通過する間に熱定着させる。
そして、このように定着部29においてカラー画像が熱定着された用紙5は、搬送ローラ65によって1対の排紙ローラ67に搬送される。排紙ローラ67に送られた用紙5は、その排紙ローラ67によって本体ケーシング3の上部に形成される排紙トレイ69上に排紙される。
このようにして用紙に、カラー印刷を行うことができる。
2.電気的構成
次に、上記レーザプリンタ1の電気的構成について説明する。
図2は、レーザプリンタ1の電気的構成を概念的に示すブロック図である。
レーザプリンタ1は、図2に示すようにCPU91、ROM92、RAM93、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)からなる制御部95によって各構成要
素を制御する制御装置90が構成されている。さらに、制御部95と電気的に接続される形態にて、メインモータ96、スキャナモータ97、入力パネルなどからなる操作部98、各種ランプなどからなる表示部99、各種センサなどからなる検出部100などが設けられ、これらにより制御系が構成されている。
ROM92、RAM93は、CPU91に接続されており、CPU91は、ROM92に記憶された処理手順に従って、その処理結果をRAM93に記憶させながら、制御部95を介して各構成要素を制御する。
メインモータ96は、上述の第2ベルト感光体ローラ41、第1中間転写ベルトローラ53などを同期させつつ回転させるモータである。また、スキャナモータ97は、スキャ
ナユニット21内のポリゴンミラー等を回転させるモータである。
CPU91は、予めROM92に格納されたプログラムに基づいて、メインモータ96やスキャナモータ97の駆動制御を行う。
制御部95は、CPU91からの指令に従い画像形成部5を制御する。具体的には、スキャナユニット21を構成する各部によりベルト感光体33表面を露光する露光制御を行ったり、中間転写ベルト51から用紙5にトナーを転写する際の転写バイアスの制御等を行う。
また、制御装置90には、パーソナルコンピュータなどの外部機器と接続するためのネットワークインターフェイス(ネットワークI/F)94が設けられている。ネットワークインターフェース94は、コンピュータ150に接続されており、レーザプリンタ1とコンピュータ150によって画像形成システム200が構成されている。CPU91は、ネットワークインターフェイス94を介してコンピュータ150より入力される画像データに基づく画像を、上述のように各部の駆動制御を行うことにより用紙3(記録面)上に形成する処理を行う。
また、検出部100は、上述した濃度検知センサ71、用紙の濃度を検出する用紙センサ82及び各種センサによって構成されており、これらセンサが、制御部95に電気的に接続されている。
3.特徴構成
次に、本実施形態の特徴的な部分について説明する。
本実施形態では、ユーザによってキャリブレーションの実行指令が入力可能とされ、その入力された実行指令に応じてキャリブレーションを実行できるように構成されている。一方、キャリブレーションを規制する規制設定も可能とされており、その規制設定に基づき、実行指令に応じたキャリブレーションを規制するか否かを判断し、規制すると判断された場合には、実行指令に応じたキャリブレーションを行わず、規制しないと判断された場合に実行指令に応じたキャリブレーションを行うようにしている。なお、本実施形態では、操作部98が、特許請求の範囲でいう指令入力手段に相当し、CPU91が特許請求の範囲でいう制御手段、設定手段、判断手段、に相当する。以下、本概念を実現するための具体的制御の流れについて説明する。
カラーレーザプリンタ1では、表示部99として表示パネルが設けられている。表示パネルは、複数メニューの項目が表示可能とされており、操作部98の操作により、そのメニュー項目の中から所望のメニューを選択できるようになっている。そして、表示パネルに表示されるメニューの中からいずれかのメニューが選択される場合、S10にてYesに進む。実行制限設定メニューの選択の場合には、S20にてYesに進み、実効制限処理を行う(S30)。
図4に示すように、実行制限処理では、まず設定者確認情報(例えば、文字や数字の組合せ情報等)の入力を促すメニューを表示する(S100)。その後、所定期間内に設定者確認情報が入力されると、S110にてYesに進み、その設定者確認情報を予め登録されている登録情報と比較して正しいか否かを判断する(S120)。一方、所定期間内に設定者確認情報の入力がない場合にはS110にてNoに進み、当該処理を終了する。なお、登録情報は、入力操作に基づいて変更可能とされるものであってもよく、装置固有の変更不能のものであってもよい。そして、設定者確認情報が正しければS120にてYesに進み、実行制限モードに設定する(S130)。この設定は、RAM93や不揮発
性メモリなどの記憶手段に、実行制限モードに設定されていることを示す情報を記憶することにより行われる。一方、入力された設定者確認情報が正しくなければS120にてNoに進み、実行制限モードに設定せずに当該処理を終了する。
本構成では、実行制限処理を行おうとする設定者の任意の入力操作に応じて規制設定がなされるようになっている。この構成では、設定者が必要に応じて後述のエンジンキャリブレーションの規制を行うか否かを決めることができる。従って、より利便性の高い構成となる。なお、設定者とは、規制設定のための入力操作を行う者を指し、キャリブレーションの実行指令を入力するユーザ(即ち、図3におけるS40でのユーザキャリブレーション処理の選択及び、図5におけるS210パスワード入力を行うユーザ)とは別の者(例えば、カラーレーザプリンタ1の管理者)であってもよく、同一の者であってもよい。
図3に戻り、実行制限設定メニューが選択されなかった場合には、S20にてのNoに進む。ユーザキャリブレーションメニューの選択があった場合には、S40にてYesに進み、ユーザキャリブレーション処理を実行する(S50)。
図5に示すように、ユーザキャリブレーション処理では、許可されたユーザの実行指令によって後述のエンジンキャリブレーションが行われる。まず、前回実施されたエンジンキャリブレーションからの稼動量が、第1閾値に達しているか否かを判断する。(S200)。具体的には印刷枚数によって稼動量を把握するようにしており、前回実施されたエンジンキャリブレーションからの印刷枚数が第1閾値に相当する枚数に達していない場合には、S200にてYesに進み、当該ユーザキャリブレーション処理を終了する。即ち、S200では、前回実行したエンジンキャリブレーションからの稼動量(印刷枚数)が第1閾値以下であった場合、実行指令に応じたエンジンキャリブレーションを行わないと判断する。これにより、エンジンキャリブレーションを行わなくてもあまり問題とならない稼動量の少ない段階でエンジンキャリブレーションを省略できるため、画像品質を低下させずにエンジンキャリブレーションの頻度を効果的に抑えることができる。
前回実施されたエンジンキャリブレーションからの印刷枚数が第1閾値に相当する印刷枚数に達している場合には、S200にてNoに進み、パスワード(このパスワードは、特許請求の範囲でいう認証情報に相当する)の入力を促す。所定時間内にパスワードの入力があった場合には、S210にてYesに進み、その入力されたパスワードを、記憶手段に記憶されている登録パスワードと比較し、入力されたパスワードが正しいか否かを判断する(S220)。所定時間内にパスワード入力がなかった場合にはS210にてNoに進み当該処理を終了する。なお、登録パスワードは装置固有のものとして変更不能な情報であってもよく、何らかの方法(例えば、許可された者による設定変更操作)によって変更可能な情報であってもよい。なお、「登録パスワード」は、上述した設定者確認情報の確認のための「登録情報」と異なる概念の情報であるが、この登録情報と、同一の情報としてもよく、別の情報としてもよい。
入力されたパスワードが正しい場合には、S220にてYesに進み、後述のエンジンキャリブレーションを実行する。入力されたパスワードが誤りであると判断された場合には、S220にてNoに進み、当該処理を終了する。
この流れでは、ユーザによって認証情報たるパスワードが入力され、そのパスワードが正規のものであるか否かに基づいて、実行指令に応じたエンジンキャリブレーションを行うか否かが判断されることとなる。従って、パスワードによってエンジンキャリブレーションを行うことができるユーザを選別できるため、不特定のユーザによって無闇にエンジンキャリブレーションがなされなくなる。
S230のエンジンキャリブレーション処理では、濃度パッチを形成し、その濃度パッチの濃度を測定する濃度測定処理が行われる。この濃度測定処理では、まず、中間転写ベルト51(図1)上に図6に示すようなパッチ列100が印刷される。このパッチ列100は、直線的につながり、中間転写ベルト51の周回移動方向に沿って一周長以内に収まるように中間転写ベルト51上に形成される。なお、このパッチ列は、色別に構成された濃度パッチが組み合わさって構成されている。具体的には、K色のマークK1、K2・・K5(途中K3、K4は省略)によりK色の濃度パッチが構成され、C色のマークC1、C2・・C5(途中C3、C4は省略)によってC色の濃度パッチが構成されており、その他にもM色、Y色の濃度パッチが構成されているが、各色の濃度パッチの1番目が102、2番目が103といった具合に配列されている。
そして、パッチ列100が形成されると、パッチ列100の各濃度が測定される。これは、中間転写ベルト51を周回移動させて濃度検知センサ71が中間転写ベルト51上のパッチ列100を測定することによって行われる。なお、中間転写ベルト51の周回移動方向に沿って一周長以内に収まるようにパッチ列100が形成されているため、中間転写ベルト51を一周させるだけで、濃度検知センサ71はパッチ列100の全パッチの濃度を測定することができる。
この測定された濃度は、測定結果としてRAM93や図示しない不揮発性メモリ(EEPROM等)などの記憶手段に記憶される(S240)。
このような構成により、ユーザが任意に濃度測定処理を行うことができ、ユーザの望むタイミングで濃度情報を取得しておくことができる。一方、このようなユーザの濃度測定処理を無条件で許容すると、濃度測定処理の頻度増加に起因する問題(例えば、現像剤の消耗や騒音など)が懸念されるが、本構成では、パスワードの入力によってエンジンキャリブレーション処理の実行の可否を判断しているため、濃度パッチの形成頻度を抑制でき、現像剤の消耗や騒音などの頻度増加に起因する問題を効果的に抑えることができる。
図3に戻り、S10においてメニューの選択がなかった場合、あるいは、実行制限メニューやユーザキャリブレーションメニューが選択された後、メニュー実施完了、キャンセルなどにより当該メニューが終了した場合には、S60にて自動キャリブレーション処理が行われるようになっている。
図7に示すように、自動キャリブレーション処理は、まず、前回のエンジンキャリブレーション以降に、少なくともいずれかの現像カートリッジ35が交換されているか否かを判断する。交換されている場合には、S300にてYesに進み、実行制限モードを解除する。交換されていない場合にはS300にてNoに進む。
本構成では、いずれかの現像カートリッジ35の交換が行われた場合、規制設定に拘わらずエンジンキャリブレーションを実行するようにしている。即ち、現像カートリッジ35の交換後のような特性が変化しやすいタイミングでは規制設定にかかわらず、所定条件下でエンジンキャリブレーションを実行すると判断している。従って、ユーザ要求に応じたエンジンキャリブレーションを適度に規制しつつ、実行すべき状況下では適切にエンジンキャリブレーションがなされることとなる。
図7のS320では、前回のエンジンキャリブレーションからの印刷枚数(稼動量)が、第2閾値に相当する印刷枚数に達しているか否かを判断する(S320)。達していない場合には、320にてNoに進み、当該処理を終了する。達している場合には、S320にてYesに進み、実行制限モードに設定されているか否かを判断する(S330)。実行制限モードに設定されていない場合には、S330にてNoに進み、上述のエンジン
キャリブレーションを実行し(S340)、上記と同様にその測定結果を記憶手段に記憶する(S350)。なお、上述したように、カートリッジの交換後は、S310にて制限が解除されるため、S330ではNoとなり、エンジンキャリブレーションが実施されることとなる。
一方、実行制限モードに設定されている場合には、S330にてYesに進み、エンジンキャリブレーションを実行する旨の警告(報知)を行う。即ち、本構成では、前回実行したエンジンキャリブレーションからの印刷枚数(稼動量)が第2閾値に相当する枚数以上となった際に、エンジンキャリブレーションの実行を促す報知が行われるようになっている。例えば表示部99を構成する表示パネルに「キャリブレーションを実行してください」といった情報を表示することにより報知を行う。本実施形態では、表示部99が特許請求の範囲でいう報知手段に相当する。
本実施形態のように規制設定に基づいてエンジンキャリブレーションを規制する構成では、エンジンキャリブレーションが長期間行われなくなるようなケースも想定され、このように長期間キャリブレーションが行われないと、画像品質の低下を招いてしまう虞がある。そこで、本実施形態では、前回実行したエンジンキャリブレーションからの稼動量が第2閾値以上となった場合に報知を行うようにしている。従って、エンジンキャリブレーションの不実施が長期間行われていない場合に、ユーザがそれを知ることができ、パスワードをしている他のユーザにキャリブレーションを実行してもらう等の対処ができる構成となり、ひいては画像品質が低下した状態での稼動が効果的に防止されることとなる。
さらに、エンジンキャリブレーションが長期間不実施である場合、S370にてYesに進み、実行制限モードを解除し(S380)、当該処理を終了する。長期間に達していない場合には、S370にてNoに進み当該処理を終了する。本実施形態では、前回実行したエンジンキャリブレーションからの印刷枚数(稼動量)が第3閾値(第3閾値は第2閾値以上の値である)に相当する枚数以上となった場合に「長期間不実施」としている。この処理では、前回実行したエンジンキャリブレーションからの印刷枚数(稼動量)が第3閾値に相当する枚数以上となった場合、実行制限モードに設定されていた場合であっても規制が解除され、次回の自動キャリブレーション処理でエンジンキャリブレーションが実行されることとなる(S320:Yes、S330:No)。
本構成では、規制設定に基づきユーザ要求に応じたエンジンキャリブレーションを適度に規制しつつ、ある程度の稼動量となったところで規制設定に拘わらずエンジンキャリブレーションを行うようにしている。従って、画像品質が低下した状態での稼動を防止でき、画像品質が適切に維持されることとなる。
なお、本実施形態では、第1閾値、第2閾値、第3閾値は互いに別々の概念の閾値であり、これらの閾値はいずれか2つ、又は3つが同じ値であってもよく、すべてが異なる値であってもよい(但し、第3閾値は、第1閾値及び第2閾値以上である)。
次に、印刷処理について説明する。
図3のS70にて印字要求があった場合には、S80にて印刷処理が実施される。
図8は、印刷処理の流れを例示するフローチャートである。図8に示すように、印刷処理が開始されると、まずS400にてデータ取得がなされ、中間データが作成される(S410)。その後、上述の実行制限モードに設定されているか否かの判断がなされ(S420)、設定されていない場合には、S430にてソフトキャリブレーション処理が行われる。
ソフトキャリブレーション処理は、画像濃度の補正を行う補正テーブルを更新する更新処理である。即ち、上述したようにエンジンキャリブレーション処理で濃度パッチの濃度が測定され、その濃度測定結果が記憶手段(RAM93や不揮発メモリなど)に記憶されているが、ソフトキャリブレーション処理では、更に、記憶手段に記憶された濃度測定結果に基づいて、プリンタに与えた入力レベルと、実際の出力レベルとの対応関係を表す補正テーブル(γテーブル)を作成し、それまで記憶されていた補正テーブルの更新を行う。この補正テーブルは、特許請求の範囲でいう濃度変換情報に相当する。
ソフトキャリブレーション処理では、エンジンキャリブレーション処理において中間転写ベルト51上のパッチを実測して得た濃度値(0%,10%,15%,20%,25%,30%階調等)から推測される印刷媒体上の濃度値を用い、従来から知られた補間手法(例えば直線補間や二次曲線補間)によって0%から100%まで256等分した階調に対応する印刷媒体上の濃度値を算出する。そして、これらの各濃度値が理想濃度となるように補正データを算出し、算出した補正データを補正テーブルとしてRAM93或いは不揮発メモリ(図示略)などの記憶手段に記憶し、ソフトキャリブレーション処理を終了する。
このように、本実施形態では、実行制限モードに設定されている場合には、補正テーブルの更新を行わないため、不特定多数のユーザによって闇雲に補正テーブルが変更され、画像の色合いが変わってしまうという不具合を効果的に抑制できるようになっている。また、エンジンキャリブレーション(濃度測定処理)についてはソフトキャリブレーション(補正テーブル作成、更新処理)とは独立して実行され、ソフトキャリブレーションについては規制設定にもとづく規制がなされている。従って、無闇に色合いが変更されてしまうことがなく、必要な場合には、蓄積された濃度測定結果に応じて迅速にかつ精度高く更新できることとなる。
ソフトキャリブレーション処理終了後は、γ補正処理が行われる(S440)。γ補正処理は、上記のように作成された補正テーブルを印刷時の印刷データに補正値として反映する処理である。即ち、この処理により、これから印刷を行おうとする印刷データ中に含まれる濃度と、印刷する印刷物の濃度とが一致するように、補正テーブルに基づく補正がなされる。γ補正処理後は、S450にてディザリング処理が行われた後、用紙への印刷がなされる(S460)。なお、印刷時には、γ補正処理にて反映された補正値に基づいてレーザービームのパルス幅の調整、各現像ローラ37やベルト感光体帯電器45に印加する電圧の調整等が行われ、各色の濃度が補正されることとなる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)「前回実行したキャリブレーションからの稼動量」とは、前回実行したキャリブレーションからの、稼動度合いを定量的に示しうるものであれば印刷枚数に限らず、例えば、「前回実行したキャリブレーションからの稼働時間」等の他の稼動量でもよい。
(2)規制設定は、ユーザ入力(設定者による入力)に基づいてなされる設定だけでなく、ユーザ入力に基づかない設定をも含む。例えば、カラーレーザプリンタ1自体が、所定条件に基づいて自動的に規制設定するような構成であってもよい。
(3)本実施形態では、カラーレーザプリンタに設けられた入力装置によって指令入力
手段が構成されているが、コンピュータ150に設けられた入力装置によって指令入力手段が構成されていてもよい。即ち、コンピュータ150側から実行指令が入力できる構成であってもよい。
(4)本実施形態では、カラーレーザプリンタに設けられたCPUが制御手段、設定手段、判断手段として構成されているが、これらは、コンピュータ150側にあってもよい。例えば、コンピュータ150に設けられたCPUによって、制御手段、設定手段、判断手段が構成されていてもよい。例えば、コンピュータ150でソフトキャリブレーションを実行できる構成とし、ユーザ要求に基づくソフトキャリブレーションをコンピュータ150内の処理で規制するような構成であってもよい。
(5)上記実施形態では、交換可能なカートリッジとして、各色ごとに交換可能な現像カートリッジを例示したが、全ての色の現像カートリッジを一体的に交換するような構成であってもよい。この場合、その一体的なカートリッジが交換された場合にS300にて、Yesと判断されることとなる。また、このような現像カートリッジが他の部品(例えば、ダイレクトタンデム方式のカラーレーザプリンタにおいては感光体等)と組み合わされてユニット化されたカートリッジであってもよい。
(6)上記実施形態では、特許請求の範囲でいう「キャリブレーション」としてエンジンキャリブレーションとソフトキャリブレーションが別々に実施されるようになっており、規制設定に基づき、両キャリブレーションを規制できるようになっているが、いずれか一方のみのキャリブレーションを規制する構成であってもよい。
(7)上記実施形態では、ユーザキャリブレーション処理において、エンジンキャリブレーションのみを行うようにしているが、ソフトキャリブレーションも行うようにしてもよい。例えば、図5のS240の後に、S430と同様の処理を実施するようにできる。このようにすると、ユーザが任意に濃度変換情報を更新する更新処理を行うことができることとなり、かつその更新処理をパスワードによって規制できることとなる。
(8)上記実施形態では、ユーザが実行指令を入力した直後、或いは実行指令の入力後、所定処理を行った後にキャリブレーションを行うようにしているが、「ユーザによるキャリブレーションの実行指令」は、ユーザがキャリブレーションタイミングを任意に設定できる指令であれば、これに限定されない。例えば、ユーザがキャリブレーション実行条件(例えば、3時間おきにキャリブレーション実行、500枚おきにキャリブレーション実行などの実行条件)を指定するような指令も含まれる。
(9)上記実施形態では、カラーレーザプリンタとして4サイクル方式のものを例示したが、このような4サイクル方式に限らず、タンデム方式などの他の方式のカラーレーザプリンタであってもよい。
(10)上記実施形態では、中間転写ベルト上に濃度パッチを形成する例を示したが、濃度パッチの形成対象はこれ以外であってもよい。例えば、感光体上であったり、用紙搬送機能を備えた用紙搬送ベルト上であってもよい。
1…カラーレーザプリンタ(画像形成装置)
35…現像カートリッジ(交換可能な現像カートリッジ)
91…CPU(制御手段、設定手段、判断手段)
93…RAM(記憶手段)
98…操作部(指令入力手段、認証情報入力手段
99…表示部(報知手段)
200…画像形成システム

Claims (4)

  1. 濃度パッチを形成してその濃度パッチの濃度を測定するキャリブレーションの実行を制限するか否かを設定する設定手段と、
    前回実行したキャリブレーションからの稼動量が閾値以上となった際、設定手段によりキャリブレーションの実行を制限しないと設定されている場合は、キャリブレーションを実行すると判断し、設定手段によりキャリブレーションの実行を制限すると設定されている場合は、キャリブレーションを実行しないと判断する判断手段と、
    前記判断手段により、キャリブレーションを実行しないと判断された場合にはキャリブレーションを行わず、実行すると判断された場合にはキャリブレーションを行う制御手段と、
    交換可能な現像カートリッジと
    を備え、
    前記判断手段は、さらに、前記現像カートリッジの交換が行われた場合、前記設定に拘わらずキャリブレーションを実行すると判断することを特徴とする画像形成システム。
  2. ユーザにより、キャリブレーションの実行指令を入力可能な指令入力手段と、
    ユーザによる認証情報の入力が可能な認証情報入力手段と
    を更に備え、
    前記判断手段は、さらに、前記認証情報が正規のものである場合は前記実行指令に応じたキャリブレーションを実行すると判断することを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
  3. 前回実行したキャリブレーションからの稼動量が前記閾値以上となった際に、報知を行う報知手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の画像形成システム。
  4. 濃度パッチを形成してその濃度パッチの濃度を測定するキャリブレーションの実行を制限するか否かを設定する設定手段と、
    前回実行したキャリブレーションからの稼動量が閾値以上となった際、設定手段によりキャリブレーションの実行を制限しないと設定されている場合は、キャリブレーションを実行すると判断し、設定手段によりキャリブレーションの実行を制限すると設定されている場合は、キャリブレーションを実行しないと判断する判断手段と、
    前記判断手段により、キャリブレーションを実行しないと判断された場合にはキャリブレーションを行わず、実行すると判断された場合にはキャリブレーションを行う制御手段と、
    交換可能な現像カートリッジと
    を備え、
    前記判断手段は、さらに、前記現像カートリッジの交換が行われた場合、前記設定に拘わらずキャリブレーションを実行すると判断することを特徴とする画像形成装置。
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