JP2009205277A - 工作機械の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】起動プログラムのエラー発生時の表示を行うことができる工作機械の制御装置を提供する。
【解決手段】OSプログラムに先立ち起動するBIOSプログラムの動作状態を順次書き込むためのアドレス「080h」、及びOSプログラムの起動後に起動するLAプログラムの動作状態を順次書き込むためのアドレス「004h」を備えたI/Oレジスタ15と、アドレス「080h」又はアドレス「004h」に書き込んだデータを表示するために、これらアドレス「080h」又はアドレス「004h」に対し共通に設けた1つのLED16と、LED16へ出力するデータの入力元を、アドレス「080h」又はアドレス「004h」のいずれかに選択的に切り替える切替スイッチ17とを有する。
【選択図】図3
【解決手段】OSプログラムに先立ち起動するBIOSプログラムの動作状態を順次書き込むためのアドレス「080h」、及びOSプログラムの起動後に起動するLAプログラムの動作状態を順次書き込むためのアドレス「004h」を備えたI/Oレジスタ15と、アドレス「080h」又はアドレス「004h」に書き込んだデータを表示するために、これらアドレス「080h」又はアドレス「004h」に対し共通に設けた1つのLED16と、LED16へ出力するデータの入力元を、アドレス「080h」又はアドレス「004h」のいずれかに選択的に切り替える切替スイッチ17とを有する。
【選択図】図3
Description
本発明は、工作機械の起動制御を行うための制御装置に関する。
一般に、工作機械の制御装置は、制御機能ごとに複数のCPUを備え、これら複数のCPUがそれぞれ異なる複数の制御基板に実装された構成となっている。
このような工作機械の制御装置としては、例えば特許文献1に示すものが公知である。この従来技術の工作機械の制御装置は、工作機械の動作全体の制御を司るマスターCPUの他に、ワーク加工の制御を司るスレーブCPU、及び自動工具交換の制御を司る自動工具交換CPUを備えており、これらのCPUは、制御実行中のデータなどを一時的に記憶するためのRAM、制御プログラムなどが格納されたROM等とそれぞれ接続している。
特開2001−105265号公報(第4図)
上記特許文献では特に記載されていないが、一般に工作機械の制御装置においては、マスターCPUが、工作機械の起動時において、ROMに格納された起動プログラム(いわゆるBIOS:Basic Input/Output System)、オペレーションシステム(いわゆるOS:Operation System)プログラム、及びアプリケーションプログラムの順で起動を行う。このとき、マスターCPUは、起動プログラムの起動が完了したら、オペレーションシステムプログラムの起動を経て、記憶手段(レジスタ)へのアプリケーションの動作状態の書き込みを順次開始する。これにより、アプリケーションプログラムの起動後にエラーが生じた場合には、上記記憶手段の内容を表示することにより、エラー内容を確認することができる。しかしながら、起動プログラムの起動中にエラーが発生した場合には、起動プログラムの動作状態については書き込みを行っていないためにその表示を行うことができず、エラー内容を確認することができなかった。
本発明の目的は、起動プログラムのエラー発生時の表示を行うことができる工作機械の制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1発明の工作機械の制御装置は、工作機械の起動制御を行うための工作機械の制御装置において、オペレーションシステムプログラムに先立ち起動する起動プログラムの動作状態を順次書き込むための第1記憶領域、及び、前記オペレーションシステムプログラムの起動後に起動するアプリケーションプログラムの動作状態を順次書き込むための第2記憶領域、を備えた記憶手段と、前記第1記憶領域又は前記第2記憶領域に書き込んだデータを表示するために、前記第1記憶領域及び前記第2記憶領域に対し共通に設けた1つのデータ表示手段と、前記データ表示手段へ出力するデータの入力元を、前記第1記憶領域及び前記第2記憶領域のいずれかに選択的に切り替える入力切替手段とを有することを特徴とする。
本願第1発明の制御装置は記憶手段を有し、記憶手段は第1記憶領域と第2記憶領域とを備えている。工作機械の起動時には、起動プログラム、オペレーションシステムプログラム、アプリケーションプログラムの順で起動を行う。各プログラムの起動順序に沿って、記憶手段においてまず第1記憶領域に起動プログラムの動作状態を順次書き込む。起動プログラムの起動が完了したら、記憶手段において第2記憶領域にアプリケーションの動作状態を順次書き込む。
本願第1発明の制御装置はまた、入力切替手段とデータ表示手段とを有する。入力切替手段は、第1記憶領域に書き込んだ起動プログラムの動作状態と、第2記憶領域に書き込んだアプリケーションの動作状態とのうち、いずれか1つを選択的にデータ表示手段に出力する。したがって、入力切替手段は、上記のプログラムの起動順序に沿い、データの入力元を、第1記憶領域から第2記憶領域へと切り替えることが可能となる。データ表示手段は、入力切替手段から出力された動作状態データを入力し、対応する表示を行う。入力切替手段がデータの入力元を第1記憶領域から第2記憶領域へと切り替えた場合、データ表示手段は、起動プログラムの動作状態からアプリケーションプログラムの動作状態の順で表示を行うことが可能となる。起動プログラムの動作中に何らかのエラーが発生した場合、入力切替手段はそのエラー状態を表すデータをデータ表示手段に出力し、データ表示手段が起動プログラムのエラー発生表示を行うことができる。アプリケーションプログラムの動作中に何らかのエラーが発生した場合、(既に第2記憶領域側へと切り替わっている)入力切替手段はそのエラー状態を表すデータをデータ表示手段に出力し、データ表示手段がアプリケーションプログラムのエラー発生表示を行うことができる。
以上のようにして、本願第1発明の工作機械の制御装置は、アプリケーションプログラムのエラー発生時の表示のみならず、起動プログラムのエラー発生時の表示を(特別な治具等を用いることなく)行うことができる。特に、1つのデータ表示手段を共用し、起動プログラムのエラー発生表示とアプリケーションのエラー発生表示との両方を行うことができる。したがって、それぞれに別々のデータ表示手段(つまり合計2個のデータ表示手段)を設ける場合よりも、構成を簡素化し、低コスト化を図ることができる。さらに、既にアプリケーションプログラムのエラー発生時の表示用にデータ表示手段を設けてある場合には、そのデータ表示手段を起動プログラム用としても活用し、起動プログラムのエラー発生時の表示を行うことができる。
第2発明の工作機械の制御装置は、上記第1発明において、前記データ表示手段は、前記工作機械の制御基板に設けたLEDであることを特徴とする。
1つのLEDを共用し、起動プログラムのエラー発生表示とアプリケーションのエラー発生表示との両方を行うことができる。アプリケーションプログラムのエラー発生時の表示用に既に制御基板にLEDが設けてある場合は、これを活用して、起動プログラムのエラー発生時の表示を行うことができる。
第3発明の工作機械の制御装置は、上記第1又は第2発明において、前記記憶手段に記憶したデータ内容に応じ、前記入力切替手段の切替動作を制御する切替制御手段を有することを特徴とする。
入力切替手段は、記憶手段の記憶データの内容に基づき、データの入力元を第1記憶領域から第2記憶領域へと切り替えることが可能となる。データ表示手段は、起動プログラムの動作状態からアプリケーションプログラムの動作状態の順で表示を行うことが可能となる。
第4発明の工作機械の制御装置は、上記第3発明において、前記切替制御手段は、前記記憶手段の前記第1記憶領域への書き込みデータを監視する監視手段と、前記監視手段の監視結果に基づき、前記入力元を前記第1記憶領域から前記第2記憶領域へ切り替えるように、前記入力切替手段を制御する切替指示手段とを備えることを特徴とする。
これにより、入力切替手段は、監視手段が監視している第1記憶領域への書き込みデータが所定の内容となったら、切替指示手段の制御によりデータの入力元を第1記憶領域から第2記憶領域へと切り替えることができる。この結果、データ表示手段は、起動プログラムの動作状態からアプリケーションプログラムの動作状態のように、表示するデータを切り替えることができる。
第5発明の工作機械の制御装置は、上記第4発明において、前記切替指示手段は、前記監視手段が監視している前記第1記憶領域への書き込みデータが、前記起動プログラムの初期設定が終了したことを表す初期設定終了情報となったら、前記第1記憶領域から前記第2記憶領域へ切り替えるよう前記入力切替手段を制御することを特徴とする。
これにより、起動プログラムの初期設定が終了したら(起動プログラムの起動が正常に完了したら)、入力切替手段へのデータ入力元が、第1記憶領域から第2記憶領域へと切り替わる。この結果、データ表示手段は、起動プログラムの動作状態からアプリケーションプログラムの動作状態のように、表示するデータを切り替えることができる。
第6発明の工作機械の制御装置は、上記第5発明において、前記記憶手段、前記入力切替手段、及び前記切替制御手段を、内部論理を変更可能な集積回路で構成し、前記工作機械の制御基板に設けたことを特徴とする。
記憶手段、入力切替手段、切替制御手段を集積回路(いわゆるFPGA等)で構成することにより、高性能な各手段を安価に実現することができ、また省スペース化を図れる。
第7発明の工作機械の制御装置は、上記第6発明において、前記記憶手段は、前記集積回路に設けたI/Oレジスタであり、前記第1記憶領域は、前記起動プログラムの動作状態を順次書き込むために予め設定した、前記I/Oレジスタの特定の第1アドレスであり、前記第2記憶領域は、前記アプリケーションプログラムの動作状態を順次書き込むために予め設定した、前記I/Oレジスタの特定の第2アドレスであることを特徴とする。
監視手段は、I/Oレジスタの第1アドレスを監視する。第1アドレスは、起動プログラムの動作状態を順次書き込むために予め用意したものであり、起動プログラムの初期設定が終了した場合には、初期設定終了情報を書き込む。すると、これを見つけた監視手段の監視結果に基づき、入力切替手段へのデータ入力元が、I/Oレジスタの第1アドレスから第2アドレスへと切り替わる。第2アドレスは、アプリケーションプログラムの動作状態を順次書き込むために予め用意したものである。この結果、データ表示手段は、第1アドレスの起動プログラムの動作状態の表示から第2アドレスのアプリケーションプログラムの動作状態の表示のように、表示を切り替えることができる。
本発明によれば、アプリケーションプログラムのエラー発生時の表示のみならず、起動プログラムのエラー発生時の表示を行うことができる。
以下、本発明の一実施形態について図1乃至図5を参照しつつ説明する。
図1は、工作機械(図示せず)の起動制御を行う工作機械の制御装置1の基板構成を示すブロック図である。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
制御装置1は、NC(Numerical Control)基板2と、ローカル基板4とを備えている。NC基板2(制御基板)は、工作機械の動作全体の制御を司るメインCPU5を搭載し、ローカル基板4は、ファイル転送、通信、画面表示など外部との入出力制御を司るローカルCPU7を搭載している。上記NC基板2は、図2に示すように、コネクタ3などを介してローカル基板4に接続するようになっている。
NC基板2は、メインCPU5、メインROM8、メインRAM9、メイン−ローカル共通RAM10、メイン−スレーブ共通DRAM(Dynamic RAM)11、スレーブROM14、I/Oレジスタ15、及び図2に示すように複数のLED16(例えば8bit分)を備えている。メインCPU5は、メインROM8に格納している工作機械制御用のソフトウェアをメインRAM9にアクセス(参照や書き込み)しながら実行することにより、工作機械の動作全般を制御する。
メイン−ローカル共通RAM10は、メイン−ローカル共通SRAM(Static RAM)12と、メイン−ローカル共通DRAM13とを有している。これらメイン−ローカル共通SRAM12及びメイン−ローカル共通DRAM13は、メインCPU5及びローカルCPU7にそれぞれ接続しており、これらメインCPU5及びローカルCPU7が共通にアクセス可能となっている。
メイン−ローカル共通DRAM13は、制御装置1が制御実行中に使用する情報(例えばソフトウェア制御で使用するフラグ、画面情報、工作機械の動作情報等)を格納するようになっている。このメイン−ローカル共通DRAM13が格納した情報は、制御装置1の電源がオフになると消去するようになっている。
メイン−ローカル共通SRAM12は、高速に動作する特性及び電力供給のある間は情報を保持する特性を有したSPRAM(ソフトプロテクトRAM)領域と、高速に動作する特性を有したNPRAM(ノンプロテクトRAM)領域とを有している。
SPRAM領域は、保存する必要がある情報(アラーム履歴や機械状態(工作機械の動作状態)等)を格納するようになっている。このSPRAM領域は、格納した情報を、制御装置1の電源がオフとなっても、電池(図示せず)からの電力供給により保持するようになっている。また、NPRAM領域は、高頻度又は高速でアクセスを行う必要がある情報(例えばユーザパラメータ、機械パラメータ等)を格納するようになっている。
メイン−ローカル共通SRAM12、メイン−ローカル共通DRAM13及びI/Oレジスタ15は、内部論理を変更可能な集積回路(いわゆるFPGA:Field Programmable Gate Array)で構成している。
メイン−スレーブ共通DRAM11は、メインCPU5に接続しており、このメインCPU5がアクセス可能となっている。このメイン−スレーブ共通DRAM11は、制御装置1が制御実行中に使用する情報を格納するようになっている。なお、このメイン−スレーブ共通DRAM11は、スレーブROM14に接続している。
ローカル基板4は、ローカルROM22及びローカルRAM23を備えている。ローカルROM22及びローカルRAM23は、ローカルCPU7に接続しており、当該ローカルCPU7がアクセス可能となっている。ローカルCPU7は、ローカルROM22に格納している工作機械の起動制御用のソフトウェア(オペレーションシステムプログラムに先立ち起動する起動プログラム(以下、BIOS(Basic Input/Output System)プログラムと記載)、オペレーションシステムプログラム(以下、OS(Operation System)プログラムと記載)、及び、オペレーションシステムプログラムの起動後に起動するローカルアプリケーションプログラム(以下、LA(Local Application)プログラムと記載)をローカルRAM23にアクセス(参照や書き込み)しながら実行することにより、工作機械の起動制御を行うようになっている。なお、上記LAプログラムが特許請求の範囲各項記載のアプリケーションプログラムを構成する。
ローカルCPU7は、工作機械の起動時には、BIOSプログラム、OSプログラム、LAプログラムの順で起動を行う。この際、ローカルCPU7は、各プログラムの起動順序に沿って、NC基板2のI/Oレジスタ15において、まず第1記憶領域(第1アドレス)としてのアドレス「080h」にBIOSプログラムの動作状態を順次書き込む。BIOSプログラムの起動が完了したら、OSプログラムの起動を経て、I/Oレジスタ15において、第2記憶領域(第2アドレス)としてのアドレス「004h」にLAプログラムの動作状態を順次書き込むようになっている。
また、ローカルCPU7は、各種情報を入力するためのキーボード24、各種情報(アラーム情報、入力情報、動作情報等)を表示するためのCRT25及び各種情報の通信を行うためのシリアルインターフェース26に接続している。また、ローカル基板4(メイン−ローカル共通RAM10を有する制御基板とは別の制御基板に相当)は、USB端子(図示せず)を介してUSB27が着脱可能な構成となっている。このUSB27は、ローカルCPU7に接続するようになっており、当該ローカルCPU7は、USB27への各種情報の読み書きが可能となっている。
図3は、I/Oレジスタ15とLED16との接続部分の構成を表すブロック図である。
I/Oレジスタ15(記憶手段)は、BIOSプログラムの動作状態を順次書き込むために予め設定した特定のアドレス「080h」と、LAプログラムの動作状態を順次書き込むために予め設定した特定のアドレス「004h」とを有している。これらアドレス「080h」とアドレス「004h」に書き込んだデータを表示するために、アドレス「080h」とアドレス「004h」に対し共通にLED16(データ表示手段)を設けている。
I/Oレジスタ15とLED16との間には、LED16へ出力するデータの入力元を、アドレス「080h」又はアドレス「004h」のいずれかに選択的に切り替える切替スイッチ17(入力切替手段)を設けている。また、デコーダ18(監視手段)はI/Oレジスタ15に接続しており、アドレス「080h」へアクセスしてその書き込みデータを監視することが可能である。ラッチ19(切替指示手段)は、デコーダ18の監視結果に基づき、LED16へ出力するデータの入力元をアドレス「080h」からアドレス「004h」へ切り替えるように切替スイッチ17を制御するようになっている。なお、上記切替スイッチ17、デコーダ18及びラッチ19は、I/Oレジスタ15と同様に、内部論理を変更可能な集積回路(いわゆるFPGA)で構成している。なお、上記デコーダ18とラッチ19とが、特許請求の範囲各項記載の記憶手段に記憶したデータ内容に応じ、入力切替手段の切替動作を制御する切替制御手段を構成する。
図4は、工作機械の起動制御時に、ローカルCPU7によって実行される制御内容を表すフローチャートである。ローカルCPU7は、制御装置1の電源が投入されるとこのフローを開始する。
まずステップS10では、ローカルCPU7は、I/Oレジスタ15のアドレス「080h」にBIOSプログラムの動作状態を書き込む。ローカルCPU7は、この動作状態をチェックポイントコード(後述の図5参照)を用いて書き込む。
次のステップS20では、ローカルCPU7は、I/Oレジスタ15のアドレス「080h」に書き込んだ動作状態(チェックポイントコード)を、切替スイッチ17を介してLED16に出力する。これにより、LED16はBIOSプログラムの動作状態を表示する。
次のステップS30では、ローカルCPU7は、I/Oレジスタ15のアドレス「080h」に書き込んだ動作状態(チェックポイントコード)が、BIOSプログラムの初期設定が終了したことを表す初期設定終了情報(チェックポイントコード=「071h」)であるか否かを判定する。BIOSプログラムの初期設定が終了していない場合(起動プログラムの起動が正常に完了していない場合)には、先のステップS10に戻る。一方、BIOSプログラムの初期設定が終了した場合(起動プログラムの起動が正常に完了した場合)には、次のステップS40に移行する。
ローカルCPU7が、以上のステップS10〜ステップS30を繰り返すことにより、BIOSプログラムの起動中(OSプログラムの起動前)において、LED16はBIOSプログラムの動作状態を表示する。このBIOSプログラムの起動中にエラーが発生した場合には、ローカルCPU7は、その時点でアドレス「080h」へのBIOSプログラムの動作状態の書き込みを停止する。これにより、LED16は、アドレス「080h」に記憶された、エラー発生時のBIOSプログラムの動作状態を表示することができるようになっている。
ステップS40では、ローカルCPU7は、デコーダ18の監視結果に基づくラッチ19の制御により切替スイッチ17を切り替えて、LED16へ出力するデータの入力元をアドレス「080h」からアドレス「004h」へ切り替える
次のステップS50では、ローカルCPU7は、I/Oレジスタ15のアドレス「004h」にLAプログラムの動作状態を書き込む。ローカルCPU7は、上述したBIOSプログラムと同様に、この動作状態をチェックポイントコードを用いて書き込む。
次のステップS60では、ローカルCPU7は、I/Oレジスタ15のアドレス「004h」に書き込んだ動作状態(チェックポイントコード)を、アドレス「004h」側に切り替わった切替スイッチ17を介してLED16に出力する。これにより、LED16はLAプログラムの動作状態を表示する。
次のステップS70では、ローカルCPU7は、処理を終了するか否か(例えば工作機械又制御装置1の電源がオフとなったか否か)を判定する。処理を終了しない場合には、先のステップS50に戻り同様の手順を繰り返す。一方、処理を終了する場合には、本フローを終了する。
ローカルCPU7が、以上のステップS50〜ステップS70を繰り返すことにより、LAプログラムの動作中において、LED16はLAプログラムの動作状態を表示する。このLAプログラムの動作中にエラーが発生した場合には、ローカルCPU7は、その時点でアドレス「004h」へのLAプログラムの動作状態の書き込みを停止する。これにより、LED16は、アドレス「004h」に記憶された、エラー発生時のLAプログラムの動作状態を表示することができるようになっている。
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は変更等をしてもよい。
図5は、I/Oレジスタ15のアドレス「080h」書き込み用の、BIOSプログラムの動作状態を表すチェックポイントコードの一例を表す図である。
ローカルCPU7は、図に示すようなBIOSプログラムの動作状態を表す種々のチェックポイントコードを、I/Oレジスタ15のアドレス「080h」に書き込む。そして、この書き込んだチェックポイントコードを、切替スイッチ17を介してLED16に出力する。この結果、LED16はBIOSプログラムの動作状態を表示可能になっている。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態の工作機械の制御装置1は、I/Oレジスタ15を有し、このI/Oレジスタ15はアドレス「080h」とアドレス「004h」とを備えている。工作機械の起動時には、ローカルCPU7は、BIOSプログラム、OSプログラム、LAプログラムの順で起動を行う。このとき、ローカルCPU7は、各プログラムの起動順序に沿って、I/Oレジスタ15においてまずアドレス「080h」にBIOSプログラムの動作状態を順次書き込む。BIOSプログラムの起動が完了したら、I/Oレジスタ15においてOSプログラムの起動を経てアドレス「004h」にLAプログラムの動作状態を順次書き込む。
本実施形態の制御装置1はまた、切替スイッチ17とLED16とを有する。切替スイッチ17は、アドレス「080h」に書き込んだBIOSプログラムの動作状態と、アドレス「004h」に書き込んだLAプログラムの動作状態とのうち、いずれか1つを選択的にLED16に出力する。したがって、切替スイッチ17は、上記のプログラムの起動順序に沿い、データの入力元を、アドレス「080h」からアドレス「004h」へ切り替えることができる。LED16は、切替スイッチ17から出力された動作状態データを入力し、対応する表示を行う。切替スイッチ17がデータの入力元をアドレス「080h」からアドレス「004h」へ切り替えた場合、LED16は、動作状態の表示をBIOSプログラムの動作状態からLAプログラムの動作状態の順で表示を行うことができる。BIOSプログラムの動作中に何らかのエラーが発生した場合、切替スイッチ17はそのエラー状態を表すデータをLED16に出力し、LED16がBIOSプログラムのエラー発生表示を行うことができる。LAプログラムの動作中に何らかのエラーが発生した場合、既にアドレス「004h」へと切り替わっている切替スイッチ17はそのエラー状態を表すデータをLED16に出力し、LED16がLAプログラムのエラー発生表示を行うことができる。
以上のようにして、本実施形態の制御装置1は、LAプログラムのエラー発生時の表示のみならず、BIOSプログラムのエラー発生時の表示を特別な治具等を用いることなく行うことができる。特に、1つのLED16を共用し、BIOSプログラムのエラー発生表示とLAプログラムのエラー発生表示との両方を行うことができる。したがって、それぞれに別々のLEDを設ける場合よりも、構成を簡素化し、低コスト化を図ることができる。さらに、既にLAプログラムのエラー発生時の表示用にLED16を設けてある場合には、そのLED16をBIOSプログラム用としても活用し、BIOSプログラムのエラー発生時の表示を行うことができる。
また、本実施形態では特に、I/Oレジスタ15に記憶したデータ内容に応じ、切替スイッチ17の切替動作を制御するデコーダ18及びラッチ19を有する。これらデコーダ18及びラッチ19は、I/Oレジスタ15の記憶データの内容に基づき、データの入力元をアドレス「080h」からアドレス「004h」へと切り替えることができる。LED16は、BIOSプログラムの動作状態からLAプログラムの動作状態の順で表示を行うことができる。
また、本実施形態では特に、切替スイッチ17は、デコーダ18が監視しているアドレス「080h」への書き込みデータが所定の内容となったら、ラッチ19の制御によりデータの入力元をアドレス「080h」からアドレス「004h」へと切り替える。この結果、LED16は、BIOSプログラムの動作状態からLAプログラムの動作状態のように、表示するデータを切り替えることができる。
また、本実施形態では特に、ローカルCPU7は、デコーダ18が監視しているアドレス「080h」への書き込みデータが、BIOSプログラムの初期設定が終了したことを表す初期設定終了情報(チェックポイントコード=「071h」)となったら、アドレス「080h」からアドレス「004h」へ切り替えるよう切替スイッチ17を制御する。これにより、BIOSプログラムの初期設定が終了したら、切替スイッチ17へのデータ入力元が、アドレス「080h」からアドレス「004h」へと切り替わる。この結果、LED16は、BIOSプログラムの動作状態からLAプログラムの動作状態に、表示するデータを切り替えることができる。
また、本実施形態では特に、I/Oレジスタ15、切替スイッチ17、デコーダ18及びラッチ19を、内部論理を変更可能な集積回路(FPGA)で構成し、工作機械のNC基板2に設けている。これにより、高性能な各回路素子を安価に実現することができ、また省スペース化を図れる。
なお、以上においては、データ表示手段として、8ビット分(8個)のLEDを設けた場合を例示したが、これに限定するものではなく、例えば4ビット分(4個)又は16ビット分(16個)など、その他の個数のLEDを設けてもよい。
1 制御装置
2 NC基板(制御基板)
15 I/Oレジスタ(記憶手段)
16 LED(データ表示手段)
17 切替スイッチ(入力切替手段)
18 デコーダ(監視手段、切替制御手段)
19 ラッチ(切替指示手段、切替制御手段)
2 NC基板(制御基板)
15 I/Oレジスタ(記憶手段)
16 LED(データ表示手段)
17 切替スイッチ(入力切替手段)
18 デコーダ(監視手段、切替制御手段)
19 ラッチ(切替指示手段、切替制御手段)
Claims (7)
- 工作機械の起動制御を行うための工作機械の制御装置において、
オペレーションシステムプログラムに先立ち起動する起動プログラムの動作状態を順次書き込むための第1記憶領域、及び、前記オペレーションシステムプログラムの起動後に起動するアプリケーションプログラムの動作状態を順次書き込むための第2記憶領域、を備えた記憶手段と、
前記第1記憶領域又は前記第2記憶領域に書き込んだデータを表示するために、前記第1記憶領域及び前記第2記憶領域に対し共通に設けた1つのデータ表示手段と、
前記データ表示手段へ出力するデータの入力元を、前記第1記憶領域及び前記第2記憶領域のいずれかに選択的に切り替える入力切替手段と
を有することを特徴とする工作機械の制御装置。 - 請求項1記載の工作機械の制御装置において、
前記データ表示手段は、
前記工作機械の制御基板に設けたLEDである
ことを特徴とする工作機械の制御装置。 - 請求項1又は請求項2記載の工作機械の制御装置において、
前記記憶手段に記憶したデータ内容に応じ、前記入力切替手段の切替動作を制御する切替制御手段を有する
ことを特徴とする工作機械の制御装置。 - 請求項3記載の工作機械の制御装置において、
前記切替制御手段は、
前記記憶手段の前記第1記憶領域への書き込みデータを監視する監視手段と、
前記監視手段の監視結果に基づき、前記入力元を前記第1記憶領域から前記第2記憶領域へ切り替えるように、前記入力切替手段を制御する切替指示手段と
を備えることを特徴とする工作機械の制御装置。 - 請求項4記載の工作機械の制御装置において、
前記切替指示手段は、
前記監視手段が監視している前記第1記憶領域への書き込みデータが、前記起動プログラムの初期設定が終了したことを表す初期設定終了情報となったら、前記第1記憶領域から前記第2記憶領域へ切り替えるよう前記入力切替手段を制御する
ことを特徴とする工作機械の制御装置。 - 請求項5記載の工作機械の制御装置において、
前記記憶手段、前記入力切替手段、及び前記切替制御手段を、内部論理を変更可能な集積回路で構成し、前記工作機械の制御基板に設けた
ことを特徴とする工作機械の制御装置。 - 請求項6記載の工作機械の制御装置において、
前記記憶手段は、
前記集積回路に設けたI/Oレジスタであり、
前記第1記憶領域は、
前記起動プログラムの動作状態を順次書き込むために予め設定した、前記I/Oレジスタの特定の第1アドレスであり、
前記第2記憶領域は、
前記アプリケーションプログラムの動作状態を順次書き込むために予め設定した、前記I/Oレジスタの特定の第2アドレスである
ことを特徴とする工作機械の制御装置。
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