JP2009204379A - 硬度、加工性、並びに、防汚特性に優れたイリジウム合金 - Google Patents

硬度、加工性、並びに、防汚特性に優れたイリジウム合金 Download PDF

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Abstract

【課題】更なる微細化が求められると共に、使用環境が苛酷となるプローブピン用の材料について、これらの要求に対応可能な材料を提供する。
【解決手段】本発明は、ジルコニウム、アルミニウム、銅の少なくともいずれかよりなる添加元素1〜1000ppmと、残部イリジウムからなるプローブピン用の線材である。添加元素は、3〜600ppmが好ましく、更に好ましくは5〜400ppmとする。また、添加元素のうち特に効果的なものはジルコニウムであり、これを必須元素としつつ、アルミニウム及び/又は銅を添加したものも好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体集積回路等の電気特性を検査するためのプローブピンを構成する線材及びその製造方法に関する。
半導体集積回路等の電気特性の検査においては、その多数の電極パッドにプローブピンを接触させることによって行われている。プローブピンの構成材料に対しては、何百万回と繰返し行われる検査に対する耐磨耗性を確保するための硬度、酸化皮膜発生による検査対象物の汚染を抑制するための耐酸化性、更に、信号遅延を改善するための低比抵抗等の特性が要求されている。ここで、従来から用いられているプローブピン用の材料としては、ベリリウム銅(Be−Cu)、リン青銅(Cu−Sn−P)、タングステン(W)を使用したもの、パラジウム(Pd)に銀(Ag)等を添加した合金を用いたものなどがある。
特開平10−038922号公報 特開平05−154719号公報 特開2004−093355号公報
上記従来の材料は、その要求特性に対し全てを具備するものではない。即ち、銅合金やタングステンは、機械的性質においては十分であっても、比較的酸化し易い材料であり、一方のパラジウム合金は、耐酸化特性においては良好であっても硬度等においてやや劣る面がある。
そこで、プローブピンの新たな構成材料としてイリジウムが注目されている。イリジウムは、耐酸化特性、電気的特性、耐電流性に優れた金属であり、硬度においても十分なものであることから、繰返し接触を受けるプローブピンの材料として好適である。
しかし、イリジウムも、今後プローブピンに要求される特性に対応するためには不十分な点がいくつかある。例えば、近年の半導体集積回路等においては高密度化により電極パッド間がより狭ピッチ化する傾向にあることから、プローブピンの線径を微細にすることが要請される。この点、イリジウムは、硬度が高く細線化が困難であり、加工途中に断線することが多く、かかる要請に応え難い。
また、プローブピンには、上記のような高密度化と共に、回路の検査速度の上昇への対応も要求されるところであるが、検査速度の高速化は摩擦による負荷を増大せしめ、その際の発熱による強度低下が懸念される。この問題はイリジウムであっても生じ得るものであり、高温下での機械的特性の向上が求められる。
本発明は、以上のような事情を背景になされたものであり、今後更なる微細化が求められると共に、使用環境が苛酷となるプローブピン用の材料であって、これらの要求に対応可能な材料を提供するものである。
上記課題を解決すべく、本発明者等は鋭意研究を行い、上記従来材料である純イリジウムに対し、微量の添加元素を添加することによる加工性等の改善の可能性を検討した。そして、その検討から、ジルコニウム、アルミニウム、銅を単独又は複合的に添加することでプローブピン用の線材として好ましい特性を有するものとした。
即ち、本発明は、ジルコニウム、アルミニウム、銅の少なくともいずれかよりなる添加元素1〜1000ppmと、残部イリジウムからなるプローブピン用の線材である。
これらの添加元素の微量添加は、イリジウム材料の結晶粒に寄与する。これにより加工性及び高温強度が上昇する。これにより、純イリジウムよりも、本来の加工性が良好となる上に、高温での加工が容易となる。その結果、本発明に係る材料は、0.05〜0.5mmの極細線への加工も可能とすることができ、プローブピンの高密度化に対応することができる。また、高温強度の上昇は、硬度の上昇にも繋がり、その表面硬度は、加工直後の状態で700Hv以上を示し、1000℃の熱処理を受けても600Hv以上を維持することができるものとなる。そして、繰返し接触による温度上昇により高温となっても摩耗することなく、安定した接触特性を維持することができる。
ここで、添加元素の添加量を1〜1000ppmとするのは、本発明の課題達成に必要な濃度範囲だからである。即ち、添加元素量が1ppm未満では加工性改善に十分寄与することができないからであり、1000ppmを超えても加工性が悪化し、細線加工中に断線が生じるおそれがあるのに加え、細線化できてもその後の加工の際に割れなどが生じることがあるからである。そして、添加元素の過度の添加は、比抵抗を上昇させ電気的特性を悪化させてしまうからである。そして、より好ましい添加元素濃度は3〜600ppmであり、更に好ましくは5〜400ppmとする。
イリジウムに添加する添加元素は、ジルコニウム、アルミニウム、銅を単独又は組み合わせて添加することができる。好ましくは、ジルコニウムを必須の添加元素とするものである。この場合、ジルコニウムのみを添加元素としても良いが、ジルコニウムに更にアルミニウム、銅の少なくともいずれかを添加しても良い。ジルコニウムが添加元素として得に好ましい理由は、ジルコニウムは結晶粒微細化に加えて、イリジウムの再結晶温度を上昇させる作用も有することから、高温強度の上昇及び高温での加工性確保に好適だからである。
また、上記のように、ジルコニウムを必須の添加元素としつつ、アルミニウム、銅の少なくともいずれかを添加する場合、ジルコニウム濃度を1〜500ppmとし、アルミニウム濃度、銅濃度を1〜500ppm(アルミニウム、銅の両者の合計濃度)とするのが好ましい。
本発明に係るプローブピン用線材は、ジルコニウム、アルミニウム、銅を添加した所定組成のイリジウム合金からなるインゴット、棒材を製造し、これを線材加工することにより製造される。具体的には、以下の工程からなるものが好ましい。
(a)ジルコニウム,アルミニウム、銅のいずれか1種以上を1〜1000ppm、残部イリジウムからなる合金を鋳造し、鋳造品を棒材とする工程。
(b)前記棒材を熱間加工して線径0.5〜1.0mmの線材とする工程。
(c)前記線材について、1000〜1200℃での焼鈍と1パス以上の通電加熱伸線加工との組み合わせを少なくとも1回行う工程。
(d)通電加熱伸線後の線材について、900〜1200℃での焼鈍と1パス以上の冷間伸線加工との組み合わせを少なくとも1回行う工程。
上記製造工程において、合金の鋳造及び棒材への鍛造、更にこれを線径0.5〜1.0mmの線材(以下、粗線材と称する)とすることについては、公知の方法で対応できる。本発明においては、粗線材について、通電加熱伸線と冷間加工とを組み合わせて行うことにより、材料硬度の確保及び欠陥の抑制を行いつつ、0.5mm以下の線材に加工するものである。本発明に係る加工方法について以下、詳細に説明する。
合金の鋳造においては、イリジウムが高融点であることからアーク溶解、高周波溶解等の高エネルギー密度の鋳造法が適用される。ジルコニウム濃度は、鋳造の際に調整されるが、このときの原料の形態としては粉末状、小塊状のものが使用できる。合金鋳造後のインゴットを棒材にするため加工としては、熱間鍛造及び熱間圧延が適用され、これらを繰り返し行っても良い。この工程での加工サイズの目安は、断面が角形状の棒材としては3〜10mm角程度にする(以上、(a)工程)。
棒材を粗線材とする工程((b)工程)における加工は、棒材を焼鈍した後、熱間加工により線径0.5〜1.0mmの線材とするものである。焼鈍温度としては、1100℃〜1300℃とし、非酸化性ガス雰囲気で行うのが好ましい。そして、熱間加工としては、スウェージング加工、ドローベンチ加工が好ましく、これらを組み合わせたものがより好ましい。このとき、それぞれの加工を複数パス行うことができる。また、この工程においては焼鈍を複数回行っても良い。例えば、焼鈍後にスウェージング加工、ドローベンチ加工を行い、再度焼鈍した後にドローベンチ加工を行い目的の線径の線材とすることができる。
そして、(c)工程で行う通電加熱伸線とは、被加工線材をダイス、加圧ローラーに通過させる伸線加工であるが、被加工線材を外部から通電し、その際の抵抗熱を加工性確保のための熱源とするものである。通電加熱伸線は、印加する電流を調整することで高温かつ均一な加熱が可能であり、高温強度の高いジルコニウム含有イリジウム合金も比較的容易に加工することができる。
本発明で行う通電伸線加工の条件としては、印加電流を8.0〜12.0mAとするのが好ましい。また、加工部材としてダイスを使用するのが好ましく、加工率はダイスの孔径により設定される。1パスあたりの加工率は、15〜20%に設定することが好ましい。また、この伸線加工においては、ダイスと被加工線材との摩擦を緩和するための潤滑剤を使用することが好ましいが、断線、欠陥を抑制する潤滑剤としてカーボン粉末を用いることが好ましい。
通電加熱伸線の前には、加工性確保のために1000〜1200℃での焼鈍が必要であり、焼鈍と1パス以上の加工との組み合わせを1セットとして、1セット以上の加工処理を行う。この通電加熱伸線工程において達成する線径の目安としては、0.2〜0.8mmとし、特に、最終的に0.15mm以下の極細線を製造する場合には、0.2〜0.3mmを目安とするのが好ましい。
冷間伸線工程((d)工程)は、最終的な線径の調整と、冷間加工による強度付与のために行う。この伸線加工では1パスあたりの加工率を4〜10%に設定することが好ましい。また、この冷間伸線においては潤滑剤としてナタネ油を用いることが好ましい。尚、この伸線加工の前においても、加工性確保のために900〜1200℃での焼鈍処理を行うことが必要である。そして以上の冷間伸線加工により線径0.05〜0.5mmの線材へ加工することができる。
以上説明したように、本発明に係るプローブピン用の線材は、ジルコニウム、アルミニウム、銅を添加元素とするイリジウム合金を適用することで、高温強度の上昇を図って加工性を確保し、純イリジウムでは達成できない細線化及び高強度化を可能とするものである。本発明によれば、狭ピッチ化されるプロープピンの製造を可能とし、また、繰返し摩擦を受ける使用環境においても安定した特性を維持することができる。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。本実施形態では、ジルコニウム、アルミニウム、銅の添加量を適宜に変更したイリジウム合金を製造し、これを線材として加工の可否を検討した。
図1は、本実施形態におけるプローブピン用線材の製造工程を示す。この製造工程は、大別すると、溶解(鋳造)工程、熱間加工工程、粗線材加工工程、通電加熱伸線工程、冷間伸線工程に分けられる。以下、各工程について説明する。
<溶解工程>:純イリジウム粉末と、添加元素(ジルコニウム、アルミニウム、銅)の粉末とを、所定組成となるように秤量混合し、これをアーク溶解して棒状のイリジウム合金インゴットを製造した。
<熱間加工工程>:上記棒状インゴットを、1400℃で熱間鍛造し、8mm角の棒材とした。そして、溝付き圧延ロールによる熱間圧延を行い(温度1400℃)、5mm角の線材とした。
<粗線材加工工程>:加工前に1200℃で30分間、窒素雰囲気下で焼鈍処理を行い、熱間スウエージング加工、ドローベンチ加工を行った。熱間スウエージング加工は、線材をバーナー加熱しつつスェージャーを通過させ、これを10パス行い線径3.04mmとした。次に、この線材をバーナー加熱しつつドローベンチにより加工し、これを20パス行って、線径1.90mmとした。そして、再度の焼鈍を行い、ドローベンチ加工を20パス行い、線径0.51mmの粗線材とした。
<通電加熱伸線工程>:以上の工程を経て加工された粗線材について、通電加熱伸線装置を用いて伸線加工を行った。この通電加熱伸線装置においては、粗線材を送りロールから送りつつダイスに通過させて伸線される。このときの通電加熱は、送りロール及びダイスを電極として通電し、これにより粗線材が通電加熱される。尚、ダイスは単独で加熱している。本実施形態での、加工条件は、電流9.5mA、送り速度2.72m/minとした。また、送りローラーの直後でカーボン粉末を線材に塗布している。
通電加熱伸線の前には、1100℃で30分間、窒素雰囲気下で焼鈍処理を行った。そして、上記条件にて伸線加工を4パス行った。この焼鈍と通電加熱伸線との組み合わせを2回行い、線径0.27mmの線材とした。
<冷間伸線工程>:1100℃で30分間、窒素雰囲気下で焼鈍処理を行い、冷間伸線を行った。熱処理と冷間伸線との組み合わせを10回行い、最終的に線径0.1mmの線材とした。
本実施形態では、以上の製造工程において、1ロット(全長300m)の線材(線径0.1mm)を得るための加工中に断線が発生した回数を記録した。そして、製造された線材について曲げ試験を行った。この曲げ試験は、線材を90°に曲げて戻す動作を断線するまで行い、破断が生じる曲げ回数を計測するものである。更に、製造された線材について、製造直後及び1000℃で30分間熱処理した後の表面硬度をビッカース硬度計にて測定した。これらの検討結果を表1〜4に示す。
Figure 2009204379
Figure 2009204379
Figure 2009204379
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表1〜3から、ジルコニウム、アルミニウム、銅のいずれかを1ppm以上添加したイリジウムは、加工途中の断線も少なく、線材に加工後も曲げに強いことがわかる。また、その硬度は、加工直後で700Hvを超えており、1000℃の熱処理を受けても600Hv以上を維持している。以上の添加元素の効果は、特にジルコニウムの改善効果が高い。また、添加元素は、ジルコニウム、アルミニウム、銅を単独で添加しても良いが、これらを複合的に添加しても優れた特性を示す。
これに対し、表4の比較例からわかるように、添加元素量が1ppm未満であると、加工性が劣る上に、硬度の面でも不足が生じ熱処理により著しい硬度低下が見られる。また、添加元素量が1000ppmを超えると、硬度は改善されても、加工性は劣ったままである。
尚、本実施形態と対比すべく添加元素を添加せずに純イリジウムインゴットを製造し、本実施形態と同様の工程での細線の製造を試みた。その結果、粗線材製造工程までは一応の加工ができ線径1.0mmとすることができた。しかし、その後通電加熱伸線のための1000℃×30分の焼鈍を行ったところ、結晶粒粗大化組織となりその後の加工で断線が頻繁に生じ細線への加工ができなかった。
次に、上記実施例、比較例の中から任意に選択した細線を切断及び先端加工してプローブピンとして、繰返し接触による耐汚染特性を検討した。上述のように、プローブピンにおいては、繰返し使用によるプローブピン自体の酸化皮膜形成、接触相手からの異物の付着といった汚染の問題があり、汚染に対する耐性も重要な特性となっている。
この耐汚染特性の評価は、図2で示す模擬試験装置にておこなった。この試験は、製造したプローブピンを装置にセットし、下記条件にて繰返し接触しつつ電気抵抗を測定するものである。試験では、接触回数の増加に伴い電気抵抗が上昇するが、5Ωを超えた時点を汚染によるクリーニングが必要となる時点として、それまでの接触回数を測定した。接触抵抗が5Ωを超えるまでの接触回数の測定結果を表5に示す。尚、表5には、従来材であるタングステンの試験結果もあわせて示した。
試験条件
・接触相手:アルミ製パッド
・接触圧力:8g/1ピン
・印加電流:100mmA/1ピン
Figure 2009204379
表5から、各実施例に係る材料からなるプローブピンは、従来材であるタングステンに対し、クリーニングを要するまでの接触回数が150倍以上となり、極めて高い耐汚染特性があることが確認された。この点、比較例1、5にも耐汚染特性改善の効果はみられるものの、各実施例と比較すると劣ることがわかる。この模擬試験結果から、本願発明に係るプローブピンの高い耐汚染特性が確認されたが、このことは実際の試験装置においてもプローブピンのクリーニングレス化(クリーニング頻度の現象)を図り、トータルでの検査時間の大幅に短縮せしめることに繋がる。
第1実施形態に係るプローブピン用の線材の製造工程を説明する図。 耐汚染特性評価のための模擬試験装置の構成を説明する図。
本発明は、半導体集積回路等の電気特性を検査するためのプローブピンを構成する線材に適したイリジウム合金及びその製造方法に関する。
半導体集積回路等の電気特性の検査においては、その多数の電極パッドにプローブピンを接触させることによって行われている。プローブピンの構成材料に対しては、何百万回と繰返し行われる検査に対する耐磨耗性を確保するための硬度、酸化皮膜発生による検査対象物の汚染を抑制するための耐酸化性、更に、信号遅延を改善するための低比抵抗等の特性が要求されている。ここで、従来から用いられているプローブピン用の材料としては、ベリリウム銅(Be−Cu)、リン青銅(Cu−Sn−P)、タングステン(W)を使用したもの、パラジウム(Pd)に銀(Ag)等を添加した合金を用いたものなどがある。
特開平10−038922号公報 特開平05−154719号公報 特開2004−093355号公報
上記従来の材料は、その要求特性に対し全てを具備するものではない。即ち、銅合金やタングステンは、機械的性質においては十分であっても、比較的酸化し易い材料であり、一方のパラジウム合金は、耐酸化特性においては良好であっても硬度等においてやや劣る面がある。
そこで、プローブピンの新たな構成材料としてイリジウムが注目されている。イリジウムは、耐酸化特性、電気的特性、耐電流性に優れた金属であり、硬度においても十分なものであることから、繰返し接触を受けるプローブピンの材料として好適である。
しかし、イリジウムも、今後プローブピンに要求される特性に対応するためには不十分な点がいくつかある。例えば、近年の半導体集積回路等においては高密度化により電極パッド間がより狭ピッチ化する傾向にあることから、プローブピンの線径を微細にすることが要請される。この点、イリジウムは、硬度が高く細線化が困難であり、加工途中に断線することが多く、かかる要請に応え難い。
また、プローブピンには、上記のような高密度化と共に、回路の検査速度の上昇への対応も要求されるところであるが、検査速度の高速化は摩擦による負荷を増大せしめ、その際の発熱による強度低下が懸念される。この問題はイリジウムであっても生じ得るものであり、高温下での機械的特性の向上が求められる。
本発明は、以上のような事情を背景になされたものであり、今後更なる微細化が求められると共に、使用環境が苛酷となるプローブピン用の材料であって、これらの要求に対応可能な材料を提供するものである。
上記課題を解決すべく、本発明者等は鋭意研究を行い、上記従来材料である純イリジウムに対し、微量の添加元素を添加することによる加工性等の改善の可能性を検討した。そして、その検討から、ジルコニウム、アルミニウム、銅を単独又は複合的に添加することでプローブピン用の線材として好ましい特性を有するものとした。
即ち、本発明は、ジルコニウム、アルミニウム、銅の少なくともいずれかよりなる添加元素1〜1000ppmと、残部イリジウムからなるプローブピン用のイリジウム合金である。
これらの添加元素の微量添加は、イリジウム材料の結晶粒に寄与する。これにより加工性及び高温強度が上昇する。これにより、純イリジウムよりも、本来の加工性が良好となる上に、高温での加工が容易となる。その結果、本発明に係る材料は、0.05〜0.5mmの極細線への加工も可能とすることができ、プローブピンの高密度化に対応することができる。また、高温強度の上昇は、硬度の上昇にも繋がり、その表面硬度は、加工直後の状態で700Hv以上を示し、1000℃の熱処理を受けても600Hv以上を維持することができるものとなる。そして、繰返し接触による温度上昇により高温となっても摩耗することなく、安定した接触特性を維持することができる。
ここで、添加元素の添加量を1〜1000ppmとするのは、本発明の課題達成に必要な濃度範囲だからである。即ち、添加元素量が1ppm未満では加工性改善に十分寄与することができないからであり、1000ppmを超えても加工性が悪化し、細線加工中に断線が生じるおそれがあるのに加え、細線化できてもその後の加工の際に割れなどが生じることがあるからである。そして、添加元素の過度の添加は、比抵抗を上昇させ電気的特性を悪化させてしまうからである。そして、より好ましい添加元素濃度は3〜600ppmであり、更に好ましくは5〜400ppmとする。
イリジウムに添加する添加元素は、ジルコニウム、アルミニウム、銅を単独又は組み合わせて添加することができる。好ましくは、ジルコニウムを必須の添加元素とするものである。この場合、ジルコニウムのみを添加元素としても良いが、ジルコニウムに更にアルミニウム、銅の少なくともいずれかを添加しても良い。ジルコニウムが添加元素として得に好ましい理由は、ジルコニウムは結晶粒微細化に加えて、イリジウムの再結晶温度を上昇させる作用も有することから、高温強度の上昇及び高温での加工性確保に好適だからである。
また、上記のように、ジルコニウムを必須の添加元素としつつ、アルミニウム、銅の少なくともいずれかを添加する場合、ジルコニウム濃度を1〜500ppmとし、アルミニウム濃度、銅濃度を1〜500ppm(アルミニウム、銅の両者の合計濃度)とするのが好ましい。
本発明に係るプローブピン用線材に適するイリジウム合金は、ジルコニウム、アルミニウム、銅を添加した所定組成のイリジウム合金からなるインゴット、棒材を製造し、これを線材加工することにより製造される。具体的には、以下の工程からなるものが好ましい。
(a)ジルコニウム,アルミニウム、銅のいずれか1種以上を1〜1000ppm、残部イリジウムからなる合金を鋳造し、鋳造品を棒材とする工程。
(b)前記棒材を熱間加工して線径0.5〜1.0mmの線材とする工程。
(c)前記線材について、1000〜1200℃での焼鈍と1パス以上の通電加熱伸線加工との組み合わせを少なくとも1回行う工程。
(d)通電加熱伸線後の線材について、900〜1200℃での焼鈍と1パス以上の冷間伸線加工との組み合わせを少なくとも1回行う工程。
上記製造工程において、合金の鋳造及び棒材への鍛造、更にこれを線径0.5〜1.0mmの線材(以下、粗線材と称する)とすることについては、公知の方法で対応できる。本発明においては、粗線材について、通電加熱伸線と冷間加工とを組み合わせて行うことにより、材料硬度の確保及び欠陥の抑制を行いつつ、0.5mm以下の線材に加工するものである。本発明に係る加工方法について以下、詳細に説明する。
合金の鋳造においては、イリジウムが高融点であることからアーク溶解、高周波溶解等の高エネルギー密度の鋳造法が適用される。ジルコニウム濃度は、鋳造の際に調整されるが、このときの原料の形態としては粉末状、小塊状のものが使用できる。合金鋳造後のインゴットを棒材にするため加工としては、熱間鍛造及び熱間圧延が適用され、これらを繰り返し行っても良い。この工程での加工サイズの目安は、断面が角形状の棒材としては3〜10mm角程度にする(以上、(a)工程)。
棒材を粗線材とする工程((b)工程)における加工は、棒材を焼鈍した後、熱間加工により線径0.5〜1.0mmの線材とするものである。焼鈍温度としては、1100℃〜1300℃とし、非酸化性ガス雰囲気で行うのが好ましい。そして、熱間加工としては、スウェージング加工、ドローベンチ加工が好ましく、これらを組み合わせたものがより好ましい。このとき、それぞれの加工を複数パス行うことができる。また、この工程においては焼鈍を複数回行っても良い。例えば、焼鈍後にスウェージング加工、ドローベンチ加工を行い、再度焼鈍した後にドローベンチ加工を行い目的の線径の線材とすることができる。
そして、(c)工程で行う通電加熱伸線とは、被加工線材をダイス、加圧ローラーに通過させる伸線加工であるが、被加工線材を外部から通電し、その際の抵抗熱を加工性確保のための熱源とするものである。通電加熱伸線は、印加する電流を調整することで高温かつ均一な加熱が可能であり、高温強度の高いジルコニウム含有イリジウム合金も比較的容易に加工することができる。
本発明で行う通電伸線加工の条件としては、印加電流を8.0〜12.0mAとするのが好ましい。また、加工部材としてダイスを使用するのが好ましく、加工率はダイスの孔径により設定される。1パスあたりの加工率は、15〜20%に設定することが好ましい。また、この伸線加工においては、ダイスと被加工線材との摩擦を緩和するための潤滑剤を使用することが好ましいが、断線、欠陥を抑制する潤滑剤としてカーボン粉末を用いることが好ましい。
通電加熱伸線の前には、加工性確保のために1000〜1200℃での焼鈍が必要であり、焼鈍と1パス以上の加工との組み合わせを1セットとして、1セット以上の加工処理を行う。この通電加熱伸線工程において達成する線径の目安としては、0.2〜0.8mmとし、特に、最終的に0.15mm以下の極細線を製造する場合には、0.2〜0.3mmを目安とするのが好ましい。
冷間伸線工程((d)工程)は、最終的な線径の調整と、冷間加工による強度付与のために行う。この伸線加工では1パスあたりの加工率を4〜10%に設定することが好ましい。また、この冷間伸線においては潤滑剤としてナタネ油を用いることが好ましい。尚、この伸線加工の前においても、加工性確保のために900〜1200℃での焼鈍処理を行うことが必要である。そして以上の冷間伸線加工により線径0.05〜0.5mmの線材へ加工することができる。
以上説明したように、本発明に係るプローブピン用の線材は、ジルコニウム、アルミニウム、銅を添加元素とするイリジウム合金を適用することで、高温強度の上昇を図って加工性を確保し、純イリジウムでは達成できない細線化及び高強度化を可能とするものである。本発明によれば、狭ピッチ化されるプロープピンの製造を可能とし、また、繰返し摩擦を受ける使用環境においても安定した特性を維持することができる。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。本実施形態では、ジルコニウム、アルミニウム、銅の添加量を適宜に変更したイリジウム合金を製造し、これを線材として加工の可否を検討した。
図1は、本実施形態におけるプローブピン用線材の製造工程を示す。この製造工程は、大別すると、溶解(鋳造)工程、熱間加工工程、粗線材加工工程、通電加熱伸線工程、冷間伸線工程に分けられる。以下、各工程について説明する。
<溶解工程>:純イリジウム粉末と、添加元素(ジルコニウム、アルミニウム、銅)の粉末とを、所定組成となるように秤量混合し、これをアーク溶解して棒状のイリジウム合金インゴットを製造した。
<熱間加工工程>:上記棒状インゴットを、1400℃で熱間鍛造し、8mm角の棒材とした。そして、溝付き圧延ロールによる熱間圧延を行い(温度1400℃)、5mm角の線材とした。
<粗線材加工工程>:加工前に1200℃で30分間、窒素雰囲気下で焼鈍処理を行い、熱間スウエージング加工、ドローベンチ加工を行った。熱間スウエージング加工は、線材をバーナー加熱しつつスェージャーを通過させ、これを10パス行い線径3.04mmとした。次に、この線材をバーナー加熱しつつドローベンチにより加工し、これを20パス行って、線径1.90mmとした。そして、再度の焼鈍を行い、ドローベンチ加工を20パス行い、線径0.51mmの粗線材とした。
<通電加熱伸線工程>:以上の工程を経て加工された粗線材について、通電加熱伸線装置を用いて伸線加工を行った。この通電加熱伸線装置においては、粗線材を送りロールから送りつつダイスに通過させて伸線される。このときの通電加熱は、送りロール及びダイスを電極として通電し、これにより粗線材が通電加熱される。尚、ダイスは単独で加熱している。本実施形態での、加工条件は、電流9.5mA、送り速度2.72m/minとした。また、送りローラーの直後でカーボン粉末を線材に塗布している。
通電加熱伸線の前には、1100℃で30分間、窒素雰囲気下で焼鈍処理を行った。そして、上記条件にて伸線加工を4パス行った。この焼鈍と通電加熱伸線との組み合わせを2回行い、線径0.27mmの線材とした。
<冷間伸線工程>:1100℃で30分間、窒素雰囲気下で焼鈍処理を行い、冷間伸線を行った。熱処理と冷間伸線との組み合わせを10回行い、最終的に線径0.1mmの線材とした。
本実施形態では、以上の製造工程において、1ロット(全長300m)の線材(線径0.1mm)を得るための加工中に断線が発生した回数を記録した。そして、製造された線材について曲げ試験を行った。この曲げ試験は、線材を90°に曲げて戻す動作を断線するまで行い、破断が生じる曲げ回数を計測するものである。更に、製造された線材について、製造直後及び1000℃で30分間熱処理した後の表面硬度をビッカース硬度計にて測定した。これらの検討結果を表1〜4に示す。
Figure 2009204379
Figure 2009204379
Figure 2009204379
Figure 2009204379
表1〜3から、ジルコニウム、アルミニウム、銅のいずれかを1ppm以上添加したイリジウムは、加工途中の断線も少なく、線材に加工後も曲げに強いことがわかる。また、その硬度は、加工直後で700Hvを超えており、1000℃の熱処理を受けても600Hv以上を維持している。以上の添加元素の効果は、特にジルコニウムの改善効果が高い。また、添加元素は、ジルコニウム、アルミニウム、銅を単独で添加しても良いが、これらを複合的に添加しても優れた特性を示す。
これに対し、表4の比較例からわかるように、添加元素量が1ppm未満であると、加工性が劣る上に、硬度の面でも不足が生じ熱処理により著しい硬度低下が見られる。また、添加元素量が1000ppmを超えると、硬度は改善されても、加工性は劣ったままである。
尚、本実施形態と対比すべく添加元素を添加せずに純イリジウムインゴットを製造し、本実施形態と同様の工程での細線の製造を試みた。その結果、粗線材製造工程までは一応の加工ができ線径1.0mmとすることができた。しかし、その後通電加熱伸線のための1000℃×30分の焼鈍を行ったところ、結晶粒粗大化組織となりその後の加工で断線が頻繁に生じ細線への加工ができなかった。
次に、上記実施例、比較例の中から任意に選択した細線を切断及び先端加工してプローブピンとして、繰返し接触による耐汚染特性を検討した。上述のように、プローブピンにおいては、繰返し使用によるプローブピン自体の酸化皮膜形成、接触相手からの異物の付着といった汚染の問題があり、汚染に対する耐性も重要な特性となっている。
この耐汚染特性の評価は、図2で示す模擬試験装置にておこなった。この試験は、製造したプローブピンを装置にセットし、下記条件にて繰返し接触しつつ電気抵抗を測定するものである。試験では、接触回数の増加に伴い電気抵抗が上昇するが、5Ωを超えた時点を汚染によるクリーニングが必要となる時点として、それまでの接触回数を測定した。接触抵抗が5Ωを超えるまでの接触回数の測定結果を表5に示す。尚、表5には、従来材であるタングステンの試験結果もあわせて示した。
試験条件
・接触相手:アルミ製パッド
・接触圧力:8g/1ピン
・印加電流:100mmA/1ピン
Figure 2009204379
表5から、各実施例に係る材料からなるプローブピンは、従来材であるタングステンに対し、クリーニングを要するまでの接触回数が150倍以上となり、極めて高い耐汚染特性があることが確認された。この点、比較例1、5にも耐汚染特性改善の効果はみられるものの、各実施例と比較すると劣ることがわかる。この模擬試験結果から、本願発明に係るプローブピンの高い耐汚染特性が確認されたが、このことは実際の試験装置においてもプローブピンのクリーニングレス化(クリーニング頻度の現象)を図り、トータルでの検査時間の大幅に短縮せしめることに繋がる。
第1実施形態に係るプローブピン用の線材の製造工程を説明する図。 耐汚染特性評価のための模擬試験装置の構成を説明する図。
Figure 2009204379
Figure 2009204379
Figure 2009204379
Figure 2009204379

Claims (4)

  1. ジルコニウム、アルミニウム、銅の少なくともいずれかよりなる添加元素1〜1000ppmと、残部イリジウムからなるプローブピン用の線材。
  2. 添加元素濃度が3〜600ppmである請求項1記載のプローブピン用の線材。
  3. 添加元素は、ジルコニウムを必須元素とし、更に、アルミニウム及び/又は銅を含む請求項1又は請求項2記載のプローブピン用の線材。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のプローブピン用の線材の製造方法であって下記工程からなる方法。
    (a)ジルコニウム、アルミニウム、銅の少なくともいずれかよりなる添加元素1〜1000ppmと、残部イリジウムからなる合金を鋳造し、鋳造品を棒材とする工程。
    (b)前記棒材を熱間加工して線径0.5〜1.0mmの線材とする工程。
    (c)前記線材について、1000〜1200℃での焼鈍と1パス以上の通電加熱伸線加工との組み合わせを少なくとも1回行う工程。
    (d)通電加熱伸線後の線材について、900〜1200℃での焼鈍と1パス以上の冷間伸線加工との組み合わせを少なくとも1回行う工程。
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