JP2009202477A - 製本方法及び製本装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冊子等の製本方法において、一つの冊子として製本しつつ、製本後には、小冊子及びバラの単位用紙に、簡単に、かつ間違えずに分離できる製本方法を提供する。
【解決手段】複数の単位用紙Nを積み重ねると共に、積層方向に隣り合う単位用紙N同士を用紙幅方向の端部又は端部近傍で接着剤により接着することにより、最上位の単位用紙から最下位の単位用紙までを一冊子として製作する製本方法である。単位用紙Nの幅方向Wの一端部の表面に接着領域Rを設定し、前記冊子となる最上位の単位用紙N1の接着領域Rには、接着剤を塗布せず、最上位の単位用紙N1以外の各単位用紙N2乃至N5の各接着領域Rには、接着後に剥離不能な本接着剤H1と、接着後に剥離可能な仮接着剤H2とのいずれかを、選択的に塗布し、各単位用紙をそれぞれ上位に隣接する単位用紙に接着する。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数の単位用紙を積み重ねると共に、積層方向に隣り合う単位用紙同士を用紙幅方向の端部又は端部近傍で接着剤により接着することにより、最上位の単位用紙から最下位の単位用紙までを一冊子として製作する製本方法及びその製法装置に関する。特に、納税用紙等のように、納税者に対して、複数用紙からなる小冊子状の納付説明書と単数又は複数用紙からなる納付書等を、同一の封筒に封入し、送付するのに適した冊子を製作する製本方法及び製本装置に関する。
近年、コンビニストア等で納税できる制度が普及してきており、この納税制度においては、公共団体又は公共団体から委託された業者が、各納税者に応じた内容の納付用紙及びこれに添付する説明書等を用意し、それらを納税者毎に一つの封筒に封入し、送付する必要がある。送付の際には、納付用紙と説明書を同じ封筒に封入した状態とするため、封入、封緘する作業が行われることになる。
従来、上記納付用紙及び説明書等の数種類の書類は、特許文献1等に記載されている製本装置により、一つの冊子として製本し、冊子状態で封入、封緘して、納税者に送付することが多かった。また、納付形式として、一括納付と分割納付とを選択でき、一括納付用紙と、複数の分割納付用紙が一緒に送付される場合であっても、それら複数の納付用紙と説明書とを、一つの冊子に綴じた状態で送付することが多かった。この場合、納税者は、必要な分納期間だけを分納する場合でも、総ての書類を綴じた冊子をコンビニストア等に持参し、税金の納付を行っていた。ところが、不慣れな店員が対応すると、領収していない分納期間の納付用紙に対しても領収印を押してしまったり、あるいは、一括納付用の用紙に領収印を押してしまう、という事態が発生していた。
図23及び図24は、納税書類等を一つの冊子に製本する従来の製本方法の一例を示している。図23において、各単位用紙N1乃至N5の用紙幅方向の一端部には、ミシン目M0により、用紙本体と切り離し可能な接着領域R0が設定されており、最上位の単位用紙N1以外の単位用紙N2乃至N5の接着領域R0の表面に、それぞれ糊等の接着剤Hを塗布し、全単位用紙N1乃至N5を積載し、上下から押圧して、一つの冊子を製本している。
図23及び図24に示す製本方法で製作した冊子は、ミシン目M0を利用して分納期間毎に簡単に納付書を分離することはできるが、不慣れな店員が対応する場合に、納付しない分納期間の納付用紙に対しても領収印を押してしまったりする事態が発生する。
このような製本方法に対し、特許文献2等記載された製本方法では、複数の単位用紙からなる冊子を、接着剤の塗布量及び塗布パターンに変化を持たせることにより、すなわち、接着剤を線状に塗布してなる強い接着箇所と、接着剤を点状に塗布してなる弱い接着箇所とを区別することにより、複数の小冊子又は単位用紙に分離可能となるように製本している。これにより、送付の際に、納付用紙と、説明書等の小冊子とを分離し、封入、封緘して、送付できるようにしている。
特開2006−321148号公報 特開2002−67530号公報
しかし、特許文献2の製本方法を採用した場合、同一の接着剤の塗布パターンを変えているだけであるので、接着剤の付着具合によっては、本来分離可能とした接着剤箇所であっても、強力に接着されることがあり、その場合には、冊子を無理分離しようとすることで、破ってしまう等の不具合が生じる。また、製本時において、同一の接着剤供給部からの接着剤供給量及びパターンを、必要に応じて変更しなければならず、接着剤供給手段の制御に手間がかかる。
(発明の目的)
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、複数の送付書類を封入、封緘する直前までは、一つの冊子として処理し、封入、封緘する直前に、作業者が、簡単に単位用紙と小冊子とに分離し、あるいは小冊子毎に分離できる製本方法及び製本装置を提供することを目的としている。また、単位用紙毎又は小冊子に分離して送付可能とすることにより、納税書類等において、コンビニエンスストア等の不慣れな店員が、領収印の捺印箇所を間違えることなく、処理できるようにすることも目的としている。
上記課題を解決するため、本発明による製本方法は、複数の単位用紙を積み重ねると共に、積層方向に隣り合う単位用紙同士を用紙幅方向の端部又は端部近傍で接着剤により接着することにより、最上位の単位用紙から最下位の単位用紙までを一冊子として製作する製本方法において、単位用紙の幅方向の一端部の表面に接着領域を設定し、前記冊子となる最上位の単位用紙の接着領域には、接着剤を塗布せず、最上位の単位用紙以外の各単位用紙の各接着領域には、接着後に剥離不能な本接着剤と、接着後に剥離可能な仮接着剤とのいずれかを、選択的に塗布し、各単位用紙をそれぞれ上位に隣接する単位用紙に接着することを特徴としている。
また、本発明は、製本装置として、複数の単位用紙を用紙幅方向と該用紙幅方向と直交する用紙搬送方向のうち、少なくとも用紙搬送方向に連ねてなる連続用紙を、少なくとも用紙搬送方向に複数列に裁断する裁断手段と、裁断された単位用紙を一列に整列させる整列搬送手段と、一列に整列された単位用紙の表面に順次接着剤を塗布する接着剤塗布手段と、接着剤が塗布された複数の単位用紙を積載することにより隣り合う単位用紙同士を前記接着剤で接着する積載製本手段と、を備えた製本装置において、前記接着剤塗布手段は、単位用紙の幅方向の一端部に設定された接着領域に対応する位置に、接着後に剥離不能な本接着剤を供給する第1の接着剤供給部と、接着後に剥離可能な仮接着剤を供給する第2の接着剤供給部とを有し、前記第1及び第2の接着剤供給部は、制御手段により、各単位用紙の接着領域に選択的に接着剤を塗布するように制御される、製本装置を提供する。
本発明の製本方法によると、製本時には、第一の接着剤供給部による本接着と、第二の接着剤供給による仮接着とにより、必要な全部の単位用紙を一つの冊子として製本し、取り扱うことができる。そして、その後、必要に応じて、仮接着された接着面を剥離することにより、間違えることなく、小冊子とバラの単位用紙に分離し、又は複数の小冊子に分離できる。
具体的な例として、納税書類の製本について説明すると、同一納税者に対し、単位用紙毎に分かれる分納期間用の複数の納付用紙と、複数の単位用紙よりなる説明書(小冊子)を送付する場合に、製本時には、接着領域における本接着又は仮接着により、総ての単位用紙及び小冊子を一つの冊子として製本する。次に、前記一つの冊子として製本された納税書類をそのまま、封入、封緘し、各納税者に送付する。そして、各納税者は、必要な分納期間の納付書のみを仮接着箇所で分離し、コンビニエンスストア等に持参することができ、店員の領収印の押し間違えや、分離ミス等が発生することはなくなる。なお、一冊子を封入する作業は、作業者によって手作業で封入する方法を利用したり、複数の冊子を載置でき、一冊子ずつ給紙してそのまま封入する装置を用いたりする。
[製本方法の第1の実施形態]
図1乃至図5は、本発明による製本方法の第1の実施形態であり、図1は、製本前の連続用紙の一部の平面図、図2は、連続用紙を各単位用紙に分離後、接着剤を塗布した状態を示す平面図、図3は接着剤塗布後の単位用紙を積み重ね、冊子状に接着した状態を示す正面図、図4は、仮接着箇所で分離した状態の小冊子及び各単位用紙を示す斜視図、図5は、図4と同じ状態の小冊子等の正面図である。
図1において、製本前の連続用紙Pは、たとえば、多数の単位用紙N(N1、…、N5等)が、用紙幅方向に2列に連なると共に、用紙幅方向と直角な用紙搬送方向Fに、連続的に長く連なっている。なお、図では、搬送方向Fには3列だけ表示してある。ただし、単位用紙Nの番号の付し方は任意であり、本実施形態では右より順に数字が大きくなるように積み重ねる順番の番号を付しているが、左より順に数字が大きくなるように積み重ねる順番の番号を付することも可能である。
説明の都合上、用紙幅方向Wを左右方向と仮定して説明すると、図1において、連続用紙Pの左右端部には、ピン式トラクタからなる搬送機構のピンが係合する多数の送り孔11が、搬送方向Fに所定ピッチで形成されると共に、該送り孔11を含むようにマージン領域Sがそれぞれ設定されており、各マージン領域Sは、用紙搬送方向Fに延びる縦向きのミシン目M1により用紙本体から切除可能となっている。連続用紙Pの左右幅の中央部には、連続用紙Pを左右に二分割するための中央ミシン目M4が、前記ミシン目M1と平行に形成されている。さらに、連続用紙Pには、搬送方向Fの前後の単位用紙Nを分離するために、用紙搬送方向Fに所定間隔を置いて、左右方向に延びる複数の横向きのミシン目M5が形成されている。
左端部のマージン領域Sの右隣と、中央のミシン目M4の右隣には、接着領域Rが設定されており、接着領域Rは、それぞれは搬送方向Fに延びる縦向きのミシン目M2により、用紙本体から切除可能となっている。
上記連続用紙Pは、製本過程において、まず、左右端部のミシン目M1で両マージン領域Sが切除され、次に、中央の縦向きのミシン目M4で左右に二分割され、そして、各横向きのミシン目M5で、最終的に各単位用紙Nに分割される。
各単位用紙Nの左前隅部分には、必要な接着剤塗布領域を識別するための識別マークBが、必要に応じて標示されている。識別マークBとしては、必要に応じて一本又は2本の黒色のバーが附されている。識別マークBとしてのバーが附されていない場合には、その単位用紙Nは、冊子の表紙のように接着剤が塗布されない単位用紙であることを示し、識別マークBとして一本のバーが附されている場合は、その単位用紙Nは、接着領域Rに剥離可能な仮接着剤H2を塗布することを示し、識別マークBとして二本のバーが附されている場合は、その単位用紙Nは、接着領域Rに剥離不能な本接着剤H1を塗布することを示している。
該第1の実施形態は、5枚の単位用紙Nを一冊子として製本する場合を説明するものであり、一冊子を構成する5枚の単位用紙Nに、それぞれN1乃至N5の符号を附している。さらに、該第1の実施の形態では、最上位から第三位までの単位用紙N1乃至N3を小冊子として綴じ、第四位及び第五位の単位用紙N4及びN5をバラで使用できる冊子を提供するものであるので、最上位にくる単位用紙N1には識別マークBは附されておらず、第二位と第三位の単位用紙N2及びN3には二本のバーからなる識別マークBが附され、第四位と第五位の単位用紙N4及びN5には一本のバーからなる識別マークBが附されている。すなわち、5枚の単位用紙N1乃至N5のうち、単位用紙N1乃至N3を、納付説明書として一つの小冊子に作製し、単位用紙N4及びN5を、分割期間納付用の納付用紙として作製することになる。
図2において、分離された単位用紙N1乃至N5は、積み重ねられる前段階において、上記識別マークBに従って、単位用紙N1乃至N5毎に、接着領域に接着剤が塗布される。すなわち、最上位の単位用紙N1の接着領域Rには接着剤を塗布せず、第二位及び第三位の単位用紙N2及びN3には、接着後に剥離不能な本接着剤H1を塗布し、第4及び第5の単位用紙N4及びN5の接着領域Rには、接着後に剥離可能な仮接着剤H2を塗布する。本接着剤H1及び仮接着剤H2は、同種の接着剤、たとえば両接着剤H1及びH2は共に水性エマルジョンタイプの接着剤であるが、各接着剤H1及びH2の合成成分や合成比率を異ならせることにより、本接着剤H1の接着強度を剥離不能な程度とし、仮接着剤H2の接着強度を剥離可能な程度としているのである。なお、水性エマルジョンタイプの他に、樹脂製の各種接着剤やでんぷん糊を使用することも可能である。また、本実施形態において、仮接着剤H2の塗布長さ及び塗布位置は、本接着剤H1の塗布長さ及び塗布位置と略同じに設定されているが、それらは変更可能である。
上記のように接着剤を塗布後、図3のように、上側から順に5枚の単位用紙N1乃至N5を重ね合わせ、上下から加圧することにより、積層方向に隣り合う単位用紙同士を接着し、5枚の単位用紙N1乃至N5からなる冊子を製本する。
冊子の製本方法は図3の段階で終了するが、一冊子として納税書類を製本後、公共団体等は、前記各冊子を納税者毎に一つの封筒に封入、封緘し、送付する。受け取った納税者は、図4および図5に示すように、仮接着箇所で分離することにより、3枚の単位用紙N1乃至N3からなる説明書の小冊子と、バラ状態の第四位及び第五位の単位用紙N4及びN5とに簡単に分けることができる。
したがって、納税者は、必要な納付用紙(単位用紙N4又はN5)のみをコンビニエンスストア等の店舗に持参し、納付することができ、不慣れな店員でも、領収印の押し間違い等をする心配もない。
[製本装置]
図6乃至図16は、前記製本方法を実施できる製本装置の一例であり、これらの図面に基づいて、製本装置10の構成を説明する。図6は製本装置10の概略側面図であり、該製本装置10は、裁断搬送機構13と、単位用紙分離搬送機構16と、不要単位用紙排除機構15と、接着剤塗布機構14と、積層製本機構17と、で主構成されている。
〔裁断搬送機構13の構成〕
裁断搬送機構13は、連続用紙搬送手段19と、列裁断手段20と、列重合搬送手段23と、マージン領域裁断手段22と、単位用紙裁断手段21と、を備えている。
図7は、裁断搬送機構13を概略的に示す斜視図である。連続用紙搬送手段19は、回送チェーン19Aの外周全周に多数のピン19Bを突設してなるピン式トラクタにより構成されている。そして、ピン式トラクタ19は、ピン19Bを連続用紙Pのマージン領域Sに形成した送り孔11に挿通して回送チェーン19Aを作動することで連続用紙Pを搬送方向Fに搬送するようになっている。
列裁断手段20は、連続用紙Pの中央のミシン目M4において、連続用紙Pを左右に二分割するものである。列裁断手段20は、ミシン目M4に対応して配置された上刃ユニット24及び下刃ユニット25を備えている。
列重合搬送手段23は、列裁断手段20によって左右に裁断された各列の連続用紙PL,PLを、互いに上下に重ね合わせて搬送方向Fに搬送するものである。各列の連続用紙PL,PLを上下に重ね合わせると、図8に示すように、各連続用紙PL,PLのマージン領域Sは、左右方向に関して互いに反対側に配置され、上下一方の連続用紙PLのマージン領域Sは、上下他方の連続用紙PLから横方向に突出する。列重合搬送手段23は、各連続用紙PL,PLのマージン領域Sに対応するように、左右一対のピン式トラクタ26を備えている。ピン式トラクタ26は、回送チェーン26Aの外周全周に多数のピン26Bを突設してなり、連続用紙PLのマージン領域Sに形成した送り孔11にピン26Bを挿通し、回送チェーン26Aを作動することで、連続用紙PL,PLを搬送方向Fに搬送するようになっている。
図7に示すように、マージン領域裁断手段22は、列重合搬送手段23によって搬送された各連続用紙PL,PLのミシン目M1に対応して配置されている。マージン領域裁断手段22は、ユニットケース27内に、上刃28及び下刃29を備えている。そして、この上刃28及び下刃29を用いてミシン目M1でマージン領域Sを裁断する。
列重合搬送手段23は、図8に示すように、2列の連続用紙PL,PLをそれぞれのマージン領域S側へ幅方向Wに少しずれるように保持している。このズレ量をTで示している。これにより、マージン領域裁断手段22で一方の連続用紙PLのマージン領域Sを裁断するときに、他方の連続用紙PLの同じ側の端縁を切り落としてしまうのを防止している。なお、図8では、マージン領域Sのミシン目M1を明確に示すため、マージン領域裁断手段22の上刃28と下刃29とを上下に離して示しているが、実際は、上刃28と下刃29とが先端部で摺り合うように配置されている。
図7に示すように、単位用紙裁断手段21は、上下に重ね合わせた2列の連続用紙PLを、それぞれミシン目M5を介して単位用紙N(N1、N2…)に裁断するものである。単位用紙裁断手段21は、上下に重なった2列の連続用紙PLに対応して1つ備えられている。
図6に示すように、単位用紙裁断手段21は、搬送方向Fの前後にそれぞれ上下一対の送りローラ31、32を備え、前後の送りローラ31、32の間にバーストローラ33を備えている。
搬送方向Fの前側(下流側)の送りローラ31は、後側(上流側)の送りローラ32よりも高速で回転し、上下の間隔が僅かに開いている。そして、搬送方向Fの前後の上下送りローラ31、32で、重ね合わせた2列の連続用紙PL,PLを同時に挟持して搬送し、ミシン目M5がバーストローラ33の位置までくると、搬送方向Fの前側の上下送りローラ31で連続用紙Pを挟持する。これにより、連続用紙PLが前後方向に引っ張られるとともにバーストローラ33に接触し、図7に示すように、ミシン目M5の部分で裁断されるようになっている。単位用紙裁断手段21により裁断された単位用紙N(N1、N2…)は、重ね合わせた状態で図6の単位用紙分離搬送機構16に送られる。
〔単位用紙分離搬送機構16の構成〕
単位用紙分離搬送機構16は、単位用紙分離搬送手段45と、単位用紙幅揃え搬送手段46とを備えている。
図9は、単位用紙分離搬送手段45及び単位用紙幅揃え搬送手段46の平面図であり、図10は、単位用紙分離搬送手段45の動作を概略的に示す側面図である。図11は、単位用紙分離搬送手段45の正面図である。単位用紙分離搬送手段45は、単位用紙裁断手段21によって裁断され、重ね合わせた状態の単位用紙Nを1枚ずつに搬送方向Fに分離して搬送するものであり、上下一対の搬送体47,48を備えている。
上下一対の搬送体47,48は、それらの間に単位用紙Nを保持(挟持)して搬送するものであり、各搬送体47,48は、搬送方向Fに延びるベルトコンベア49,50を用紙幅方向Wに複数並設してなる。ベルトコンベア49,50は、前後の複数のローラ49A,50Aに搬送ベルト49B,50Bを巻き掛けてなる。
図11に示すように、上搬送体47は、用紙幅方向Wに間隔をあけて3つのベルトコンベア49を備えており、下搬送体48は、用紙幅方向Wに間隔をあけて2つのベルトコンベア50を備えている。そして、下搬送体48の2つのベルトコンベア50は、上搬送体47の3つのベルトコンベア49の各間に対応するように配置されている。
また、上搬送体47のベルトコンベア49と下搬送体48のベルトコンベア50とは、上下方向に関して、Dで示す重なり代で重複(交差)するように配置されている。したがって、上下搬送体47,48の間に挟まれた単位用紙Nは、上下に波打つように弾性変形する。これにより、上側の単位用紙Nは上搬送体47に,下側の単位用紙Nは下搬送体48に強く接触するようになっている。
図10に示すように、下搬送体48は、上搬送体47よりも搬送方向Fの後側(上流側)に長く延びており、上搬送体47の搬送方向Fの後方に下搬送体48のベルトコンベア50上面に接する押さえ従動ローラ51が設けられている。
単位用紙分離搬送手段45の上搬送体47の搬送速度V1は、単位用紙裁断手段21の用紙排出速度V2と略同じに設定されており、下搬送体48の搬送速度V3は、上搬送体47の速度V1よりも速く設定されている。
具体的に、本実施形態では、単位用紙裁断手段21から排出される単位用紙の速度V2と、上搬送体47の搬送速度V1とを、27.5m/minに設定し、下搬送体48の搬送速度V3を、その4倍の110m/minに設定している。なお、図10では、各速度V1,V2,V3を矢印で示し、その大きさを矢印の長さで比較できるようにしてある。また、図10では、単位用紙Nの動きを理解しやすくするために、上下搬送体47,48の重なり代D(図7)は表しておらず、上下搬送体47,48の間、及び下搬送体48と押さえ従動ローラ51との間を少しあけて示している。
単位用紙裁断手段21から速度V2で送られた2枚重ねの単位用紙N、Nは、まず、下搬送体48上に載せられ、下搬送体48と押さえ従動ローラ51に挟持されながら搬送される。この際、下搬送体48の搬送速度V3は、単位用紙裁断手段21の排出速度V2よりも速い(約4倍)ので、先に排出された単位用紙N,Nと、後に排出された単位用紙N,Nとの間には、少なくとも単位用紙N1枚分の間隔Lがあけられる。
その後、2枚重ねの単位用紙N,Nは、上下搬送体47,48の間に挟まれ、上側の単位用紙Nは上搬送体47の速度V1で搬送され、下側の単位用紙Nは下搬送体48の速度V3で搬送される。したがって、下側の単位用紙Nは、その前側の単位用紙Nとの間に入り込むように、矢印bの如く上側の単位用紙Nに先行して搬送される。その結果、2枚重ねの単位用紙N,Nは徐々に搬送方向Fにずれていき、最終的に1枚ずつに分離されるようになっている。
図9に示すように、単位用紙幅揃え搬送手段46は、単位用紙分離搬送手段45から1枚ずつ送られた単位用紙Nの用紙幅方向Wの位置を揃えながら搬送するものであり、ローラコンベア53と、押さえ部材54と、規制部材55とを備えている。ローラコンベア53は、搬送方向Fに複数のローラ53Aを並設して備えており、各ローラ53Aの軸心は、用紙幅方向Wに対して若干前後に傾斜している。各ローラ53Aの搬送方向Fの後側の幅方向Wの一端部側には、押さえ部材54及び規制部材55が配置されている。
図12は、図9のXII−XII断面図である。押さえ部材54は、ローラコンベア53の上面に接するとともに上下動自在に支持された球体54Aを備え、該球体54Aとローラコンベア53との間で単位用紙Nを挟み、単位用紙Nを搬送方向Fに移動可能に保持している。規制部材55は、ローラコンベア53の幅方向Wの一端部上に立設した搬送方向Fに延びる板状体であり、単位用紙Nの幅方向Wの一端が当接することによって、該単位用紙Nの幅方向Wの位置を揃えるようになっている。
図9に示すように、単位用紙分離搬送手段45から送られた単位用紙Nは、ローラコンベア53上に載せられると共に各ローラ53Aの回転によって搬送方向Fに送られる。そして、各ローラ53Aの傾斜によって、幅方向Wの一側にも矢印a方向に平行移動し、規制部材55に当接するようになっている。
図10に示すように、単位用紙幅揃え搬送手段46の搬送速度V4は、上搬送体47の搬送速度V1よりも速く、下搬送体48の搬送速度V3よりも遅くなっている。具体的には、単位用紙幅揃え搬送手段46の搬送速度V4は、上搬送体47の搬送速度V1(27.5m/min)の2倍で下搬送体48の搬送速度V3(110m/min)の1/2の、55m/minに設定されている。
単位用紙幅揃え搬送手段46は、回転駆動するローラコンベア53上に単位用紙Nを載せて搬送するだけであるので、上下搬送体47,48からそのままの速度V1,V3で単位用紙Nが送られると、即座に規定の速度V4にならず、各単位用紙Nの搬送方向Fの間隔が不均一になる恐れがある。そのため、単位用紙分離搬送手段45と単位用紙幅揃え搬送手段46との間には、単位用紙Nの速度を単位用紙幅揃え搬送手段46の速度に同調させる、同調搬送ローラ(同調搬送手段)52が設けられている。この同調搬送ローラ52は、上下一対設けられ、その間に単位用紙Nを挟持して単位用紙幅揃え搬送手段46と同速V4で搬送するようになっている。
また、図6に示すように、単位用紙分離搬送手段45と単位用紙幅揃え搬送手段46との間には、光学センサー等からなる分離検知センサー56が設けられており、各単位用紙Nが適切に搬送方向Fに分離されているか否かを検知するようになっている。仮に、分離されていないことが検知された場合は、製本装置10を自動停止し、警告音やランプ等の報知手段によって異常を知らせるようになっている。
〔不要単位用紙排除機構15の構成〕
図6に示すように、単位用紙分離搬送機構16を過ぎた単位用紙Nは、接着剤塗布機構14に到る前に不要単位用紙排除機構15に搬送される。幅方向2列に連なる連続用紙Pを用いた場合、通常、偶数枚の単位用紙Nで1つの冊子を作製することになる。しかし、前記製本方法の第1の実施形態のように、奇数枚の単位用紙Nで冊子を作製したい場合であって、残った奇数枚の単位用紙を排除したい場合には、不要単位用紙排除機構15を作動することにより、不要な1枚の単位用紙Nを搬送経路から排除して、残った奇数枚の単位用紙Nを次工程に搬送するようにすることもできる。
図13は、不要単位用紙排除機構15を示す拡大側面図であり、不要単位用紙排除機構15は、上下揺動可能に支持されたリジェクト板42と、該リジェクト板42を上下に揺動動作させる駆動部(図示略)とを有する排除手段43を備えている。
リジェクト板42は、上方に揺動したときに、単位用紙Nの搬送経路から退避し、下方に揺動したときに、単位用紙Nの搬送経路に張り出し、搬送されている単位用紙Nを、搬送経路から外れるように誘導するようになっている。
なお、図6に示すように、単位用紙分離搬送機構16と、不要単位用紙排除機構15とは、可搬車輪4Aによって移動可能な第3装置機枠4に設けられている。
また、図6に示すように、リジェクト板42よりも搬送方向Fの後方には、光学センサー等からなるリジェクト検知センサー57が設けられており、不要となる単位用紙Nに設けた所定の識別表示(図示略)を検知し、その検知に基づいてリジェクト板42を作動するようになっている。
〔接着剤塗布機構14の構成〕
図6に示すように、接着剤塗布機構14は、単位用紙搬送手段35と、接着剤塗布手段36と、マーク識別センサー(読み取りセンサー)37と、用紙検出センサー40と、を備えている。単位用紙搬送手段35は、単位用紙Nを挟持して搬送する上下一対のベルトコンベア38,38を備えている。
図14は接着剤塗布機構14の平面図、図15は同正面図であるが、この図15においては、搬送方向の上流側のマーク識別センサー37を、下流側の接着剤塗布手段36よりも下方に描いている。図15において、接着剤塗布手段36は、用紙搬送方向Fに並設された一対の第1、第2接着剤吐出ノズル41a,41bから構成されており、両接着剤塗布ノズル41a、41bは、搬送状態の単位用紙Nの接着領域Rの上方に配置されている。第1接着剤吐出ノズル41aは、接着後は剥離不能な成分よりなる本接着剤H1(図2参照)の貯蔵部に接続され、第2接着剤吐出ノズル41bは、接着後に剥離可能な成分よりなる仮接着剤H2(図2参照)の貯蔵部に接続されている。前述のように、本接着剤H1及び仮接着剤H2は、同種の接着剤、たとえば両接着剤H1及びH2は共に水性エマルジョンタイプの接着剤であるが、各接着剤H1及びH2の合成成分や合成比率を異ならせることにより、本接着剤H1の接着強度を剥離不能な程度とし、仮接着剤H2の接着強度を剥離可能な程度としているのである。なお、水性エマルジョンタイプの他に、樹脂製の各種接着剤やでんぷん糊を使用することも可能である。図15に戻り、各接着剤吐出ノズル41a,41bの駆動部は制御装置44にそれぞれ電気的に接続され、後で詳しく説明するが、制御装置44からのノズル選択及び吐出指示信号により、両接着剤吐出ノズル41a,41bのうち、必要な吐出ノズルを選択して、本接着剤H1又は仮接着剤H2を吐出し、接着領域Rに塗布するように構成されている。
図14において、マーク識別センサー37は、接着剤吐出ノズル41a,41bよりも所定距離だけ搬送方向Fの上流側に配置されると共に、用紙幅方向Wにおいて、単位用紙Nの識別マークBに対応する位置の上方に配置されており、識別マークBを光学的に読み取り、読み取った識別データ(具体的にはバーの数)を前記制御装置44に入力する。制御装置44は、各単位用紙Nの識別データに基づき、接着剤吐出ノズル41a,41bを選択し、駆動信号を送る。すなわち、制御装置44は、各単位用紙Nに対して、第1接着剤吐出ノズル41aを駆動するか、あるいは第2の接着剤吐出ノズル41bを駆動するのか、あるいはいずれの接着剤吐出ノズル41a、41bも駆動しないかを選択し、必要な接着剤吐出ノズルの駆動部に駆動信号を送る。
用紙検出センサー40は、たとえば搬送方向Fに所定間隔を置いて3個配置されており、搬送方向Fの上流側から第1、第2及び第3センサー部40a、40b、40cとすると、第1センサー部40aと第2センサー部40bとの搬送方向間に第1の接着剤吐出ノズル41aが配置され、第2センサー部40bと第3センサー部40cとの搬送方向間に第2の接着剤吐出ノズル41bが配置されており、それぞれ単位用紙Nの有無を光学的に検出する機能を有し、前記制御装置44に電気的に接続されている。該制御装置44は、前記第1センサー部40aと第2センサー部40bのいずれもが単位用紙Nを検知しているときのみ、第1接着剤吐出ノズル41aを駆動し、前記第2センサー部40bと第3センサー部40cのいずれもが単位用紙Nを検知しているときのみ、第2接着剤吐出ノズル41bを駆動するように、各接着剤吐出ノズル41a、41bを制御する。
〔積層製本機構17の構成〕
図6に示すように、積層製本機構17は、接着剤塗布機構14から送られた単位用紙Nを搬送方向Fに搬送する搬送部58と、該搬送部58によって搬送された単位用紙Nを載置する載置部59と、載置部59上の単位用紙Nをガイドして所定の位置に位置決めする位置規制部60と、を有する積層製本手段61を備えている。
図16は、積層製本手段61を拡大して示す側面図である。搬送部58は、上下のベルトコンベア63、64を備え、この上下のベルトコンベア63、64の間に単位用紙Nを挟持して搬送するようになっている。下側ベルトコンベア64は、搬送方向Fの前後のローラ65、66及び中間のローラ67と、これらローラ65,66,67に巻掛けられたベルト68とを有する。上側ベルトコンベア63は、搬送方向Fの後側の1つのローラ69と、搬送方向前側の上下2つのローラ70、71と、3角配置されたこれら3つのローラ69,70,71に巻掛けられたベルト72とを有している。
載置部59は、搬送部58の搬送方向Fの前側(下流側)に隣接して設けられている。本実施形態では、搬送部58の下側ベルトコンベア64を搬送方向Fの前方に延長し、該延長部分を載置部59としている。この載置部59には、下側ベルトコンベア64以外に単位用紙Nの下側を支持する支持ローラ73が複数設けられている。
載置部59の上面59Aは、搬送部58による搬送高さ58Aよりもやや高くなっており、両者の間で、下側ベルトコンベア64が斜め上方に傾斜している。この傾斜をKで示している。載置部59に載置されている単位用紙Nの搬送方向Fの後端部は、載置部59の上面59Aから突出し、下側ベルトコンベア64の傾斜Kの上方に配置されている。そして、搬送部58から送られた単位用紙Nは、前記傾斜Kによって斜め上方に指向し、既に載置部59に載置されている単位用紙Nの下へ挿入され、単位用紙Nが順次下側に積層されるようになっている。
位置規制部60は、載置部59上の単位用紙Nの搬送方向Fの前端部の位置を規制する前規制部76と、同後端部の位置を規制する後規制部77と、幅方向Wの位置を規制する横規制部78と、を有している。前規制部76は、縦向きに立設した規制板79を備え、この規制板79に単位用紙Nの搬送方向Fの前端を当接している。規制板79は、載置部59の上に積層された単位用紙Nの下部に対応するように、比較的低い高さに形成されている。後規制部77は、単位用紙Nの搬送方向Fの後端部が当接可能な後規制ガイド80を備えている。後規制ガイド80は、上下に長い棒材であり、載置部59に対する単位用紙Nの最大積層量に対応する長さに形成されている。
横規制部78は、載置部59の上面59Aに積層された単位用紙Nの下部に対応して配置されるとともに、単位用紙Nの幅方向Wの両端部に当接するガイドローラ81と、単位用紙Nの幅方向Wの両端が当接するガイドロッド82とからなる。ガイドローラ81は、下側ベルトコンベア64の中間のローラ67と同軸芯上に設けられ、これらローラ67とともに回転する。ガイドロッド82は、載置部59に対する単位用紙Nの最大積層量に対応する長さに形成されている。
載置部59には、載置部59の上の単位用紙Nを上から押さえる押さえ部材84が設けられている。この押さえ部材84は、単位用紙Nと略同じ大きさの板材により形成されている。本実施形態では、アクリル等の樹脂材により透明に形成されており、押さえ部材84の下方の様子を視認できるようになっている。押さえ部材84の上面には、門型の取手85が設けられている。
〔製本装置の作動の概略〕
各手段の作用については、既に詳しく説明しているので、ここでは、製本装置全体の作動について簡単に説明する、ただし、本発明の製本装置10の要部となる接着剤塗布機構14の作用は、詳しく説明する。
(1)図6において、給紙台等に折り畳み状態で積載された連続用紙Pは、ピン式トラクタを有する連続用紙搬送手段19により、所定速度で搬送方向Fに送られ、図7に示すように、列裁断手段20により、幅方向中央のミシン目M4によって、左右の連続用紙PL,PLに二分割される。
(2)左右に分割された連続用紙PL、PLは、一旦、下方にU字状に垂ませられた後、列重合搬送手段23により、左右に各マージン領域Sが突出する状態で整列させられ、図8のように、マージン領域裁断手段22により、左右のマージン領域Sが切除され、図6に示す次行程の単位用紙裁断手段21に送り込まれる。
(3)単位用紙裁断手段21では、搬送方向Fの前後の送りローラ31,32の速度差及びバーストローラ33の押圧力により、上下の連続用紙PL、PLは、ミシン目M5で単位用紙Nに裁断される。上下に重なり、かつ左右にずれた状態で裁断された単位用紙Nは、図10に示す次行程の単位用紙分離搬送機構16に送られる。
(4)単位用紙分離搬送機構16では、単位用紙分離搬送手段45により、一枚ずつ搬送方向に所定間隔を置くように前後に分離され、かつ、単位用紙幅揃え搬送手段46により、左右幅が揃えられ、図14に示す次行程の接着剤塗布機構14に送り込まれる。
(5)図14において、接着剤塗布機構14に送り込まれた単位用紙Nは、まず、マーク識別センサー37により、識別マークBが読み取られる。すなわち、識別マークBが存在するか否か、存在する場合には、その識別マークBには何本のバーが描かれているかが読み取られる。識別マークBが検出されない単位用紙N(すなわち図2の最上位の単位用紙N1)は、接着剤塗布手段36を素通りし、接着剤が塗布されずに次工程に搬送される。一方、識別マークBが検出される単位用紙N(すなわち図2の第二位乃至第五位の単位用紙N2乃至N5)については、その識別マークBが一本のバーで構成されているか、二本のバーで構成されているかを識別し、図15の制御装置44に識別信号を送る。
制御装置44は、上記識別信号に基づき、識別マークBのバーが二本である場合には、第1の接着剤吐出ノズル41aのみに選択及び駆動信号を送り、第1の接着剤吐出ノズル41aを駆動させ、接着領域Rに本接着剤H1を塗布させる。一方、識別マークBのバーが一本である場合には、第2の接着剤吐出ノズル41bの駆動部に選択及び駆動信号を送り、第2の接着剤吐出ノズル41bを駆動させ、接着領域Rに仮接着剤H2を塗布させる。
たとえば、前記図1及び図2の第三位の単位用紙N3であれば、二本のバーの識別マークBを認識することにより、第1の接着剤吐出ノズル41aを駆動し、本接着剤H1を塗布し、図1及び図2の第四位の単位用紙N4であれば、一本バーの識別マークBを認識することにより、第2の接着剤吐出ノズル41bを駆動し、仮接着剤H2を塗布する。
上記のように、所定の単位用紙Nに識別マークBを設けておき、この識別マークBによる識別に基づいて接着剤塗布手段36の吐出ノズル41a、41bを制御することで、予め冊子の枚数情報及び接着剤の種類を制御装置等に記憶しておかなくても、糊塗布手段36の各接着剤吐出ノズル41a、41bを正確に制御することができる。また、途中で冊子の枚数が変化するような場合でも、所定の単位用紙Nに対して適切に接着剤を塗布することができる。
1枚の単位用紙Nに対する接着剤の塗布期間は、前記三つの用紙検出センサー40a、40b、40cによる検出に基づいて制御される。すなわち、第1の接着剤吐出ノズル41aが駆動する場合には、第1及び第2のセンサー部40a、40bが共に単位用紙Nを検出している間だけ第1の接着剤吐出ノズル41aから本接着剤H1を吐出し、第1及び第2のセンサー部40a、40bの一方でも単位用紙Nを検出しなくなると、本接着剤H1の吐出を停止する。
一方、第2の接着剤吐出ノズル41bが駆動する場合には、第2及び第3のセンサー部40b、40cが共に単位用紙Nを検出している間だけ第2の接着剤吐出ノズル41bから仮接着剤H2を吐出し、第2及び第3のセンサー部40b、40cの一方でも単位用紙Nを検出しなくなると、仮接着剤H2の吐出を停止する。
これによって、単位用紙Nの搬送方向Fの長さが変わった場合であっても、接着剤の塗布期間を調整する必要が無く、常に、単位用紙Nの搬送方向Fの長さに応じた接着剤の塗布を行うことができる。
このように、単位用紙N(N2乃至N5)毎に選択された接着剤H1又はH2を各接着領域Rに塗布し、接着剤が必要ない単位用紙N1には、接着剤を塗布せずに、次の積層製本工程に送り込むことができる。
(6)図16に示すように、接着剤塗布機構14から1枚ずつ送られた接着剤塗済みの単位用紙Nは、積層製本手段61の搬送部58により載置部59に搬送される。載置部59では、最初の1枚の単位用紙Nが、押さえ部材84の下側に挿入され、その後、載置部59上の単位用紙Nの下側に、順次新たな単位用紙Nが挿入され、積層される。この積層によって、所定の単位用紙Nに塗布した接着剤で単位用紙Nが接着され、冊子が作製される。
このように、単位用紙Nを順次下側から積層することによって、既に積層されている単位用紙Nの重量によって接着を促進することができる。また、押さえ部材84を設けることによって、単位用紙Nの接着をより促進することができる。
作製された冊子を載置部59から取り出すには、押さえ部材84を取り外し、最上部の冊子から順番に後方へ取り出す。したがって、製本動作中であっても冊子を取り出すことができる。また、連続用紙Pに印刷した順番で冊子として取り出すことができる。
[製本装置の別の実施形態]
本発明にかかる製本装置は、図17及び図18に示すような接着剤塗布手段36を備えることもできる。すなわち、図17において、本接着剤を塗布する第1の接着剤吐出ノズル41aと、仮接着剤H2(図2参照)を塗布する第2の接着剤吐出ノズル41bとを、用紙幅方向Wに並列に配置すると共に、図18に示すように各接着剤吐出ノズル41a、41bの下端吐出口が単位用紙の接着領域Rの上方にくるように傾斜させる。
かかる構造とすると、用紙検出センサー40は、搬送方向Fの前後一対のセンサー部40a、40bを配置するだけでよく、前記図14のように3つのセンサー部を備える必要はなくなる。その他の構成は、図6乃至図16の構成と同じであり、同じ部分には同じ符号を附してある。
[その他の実施形態]
(1)仮接着剤H2の塗布パターンは、前記製本方法及び製本装置の各例では、仮接着剤H2の塗布長さ及び塗布位置を、本接着剤H1の塗布長さ及び塗布位置と略同じに設定しているが、単位用紙の種類、たとえば用紙自体の剥離性の良し悪しによって、次のような塗布パターンで塗布することも可能である。
図19は仮接着剤H2の塗布パターンの第1の変形例であり、仮接着剤H2の塗布長さを、単位用紙Nの長さ(用紙搬送方向Fの長さ)の略半分とし、かつ、単位用紙Nの搬送方向Fの長さの中央よりも搬送方向F側に配置している。勿論、単位用紙Nの搬送方向Fの長さの中央よりも搬送方向F側と反対側に配置することも可能である。
図20は仮接着剤H2の塗布パターンの第2の変形例であり、仮接着剤H2の塗布長さを、単位用紙Nの長さ(用紙搬送方向Fの長さ)の略半分とし、かつ、単位用紙Nの搬送方向Fの中央に配置している。
図21は仮接着剤H2の塗布パターンの第3の変形例であり、仮接着剤H2の塗布長さを、単位用紙Nの長さ(用紙搬送方向Fの長さ)の1/3以下とし、搬送方向Fに間隔を置いて2箇所に塗布している。
図22は仮接着剤H2の塗布パターンの第4の変形例であり、仮接着剤H2の塗布長さを、単位用紙Nの長さ(用紙搬送方向Fの長さ)の1/3以下とし、搬送方向Fに間隔を置いて3箇所に塗布している。勿論、4箇所以上に分割して塗布することも可能である。
なお、上記各塗布パターンの塗布作業は、たとえば図14及び図15に示すような接着剤塗布手段36で塗布する場合には、制御装置44により、仮接着剤用の第2の接着剤塗布ノズル41bの接着剤吐出時期及び用紙搬送方向Fの位置を変更制御したり、第2のセンサー部40bと第3のセンサー部40cの間隔を調節したり、あるいはそれらの制御と調節とを組み合わせることにより、実施可能となる。これにより、剥離性の悪い用紙に対して、確実に剥離可能とすることや、接着剤の消費量を抑制することができる。なお、図17及び図18に示すような接着剤塗布手段36を備えている場合でも、たとえば制御装置44により、仮接着剤用の第2の接着剤塗布ノズル41bの接着剤吐出時期及び用紙搬送方向Fの位置を制御することにより、実施可能となる。
(2)前記各実施形態は、連続用紙の左右端部に送り孔11を備えた構成であるが、左右の一方の端部のみに送り孔を備えた連続用紙、あるいは送り孔を備えていない連続用紙でも、本発明にかかる製本方法は実施可能である。
(3)勿論、本発明は、5枚の単位用紙からなる冊子の製本には限定されず、3枚以上の任意の枚数の単位用紙から冊子の製本に適用できる。
(4)接着領域を識別するための識別マークBは、バー形式には限定されず、パンチ孔や他の記号等、各種識別マークを利用することが可能である。
本発明による製本方法は、納税書類の冊子の製本に限定されず、毎月の家賃の納付書やその他の料金支払い用の納付書等にも適用できることは勿論のこと、製本後の冊子を小冊子とバラの単位用紙とに分離する必要のある冊子類の製本にも適用できる。
本発明による製本方法の第1の実施形態であり、製本前の連続用紙の一部を示す平面図である。 図1の連続用紙を各単位用紙に分離後、接着剤を塗布した状態を示す平面図である。 図2の接着剤塗布後の単位用紙を積み重ね、冊子状に接着した状態を示す正面図である。 図3で製本した冊子を仮接着箇所で分離した状態を示す斜視図である。 図4の正面図である。 本発明にかかる製本装置の概略側面図である。 図6の製本装置の裁断搬送機構を概略的に示す斜視図である。 図6の製本装置の列重合搬送手段及びマージン領域裁断手段を示す正面断面図である。 図6の製本装置の単位用紙分離搬送手段及び単位用紙幅揃え搬送手段の平面図である。 図6の製本装置の単位用紙分離搬送手段の動作を概略的に示す側面図である。 図6の製本装置の単位用紙分離搬送手段の正面図である。 図6の製本装置の単位用紙幅揃え搬送手段の正面断面図(図9のXII-XII断面図)である。 図6の製本装置の排除手段を示す拡大側面図である。 図6の製本装置の接着剤塗布機構の概略平面図である。 図14の接着剤塗布機構の概略正面図である。 図6の製本装置の積層製本手段の概略側面図である。 本発明による製本方法の第2の実施形態であり、図14と同様の接着剤塗布機構の概略側面図である。 図17の正面図である。 仮接着剤の塗布パターンの第1の変形例を示す単位用紙の平面図である。 仮接着剤の塗布パターンの第2の変形例を示す単位用紙の平面図である。 仮接着剤の塗布パターンの第3の変形例を示す単位用紙の平面図である。 仮接着剤の塗布パターンの第4の変形例を示す単位用紙の平面図である。 従来の製本方法であり、連続用紙を各単位用紙に分離後、接着剤を塗布した状態を示す平面図である。 図23の接着剤塗布後の単位用紙を積み重ね、冊子状に接着した状態を示す正面図である。
符号の説明
P 連続用紙
PL 左右分離後の連続用紙
N(N1、N2、…) 単位用紙
M1乃至M5 ミシン目
S マージン領域
R 接着領域
H1 本接着剤
H2 仮接着剤
B 識別マーク
10 製本装置
14 接着剤塗布機構
20 列裁断手段
21 単位用紙裁断手段
23 列重合搬送手段
36 接着剤塗布手段
37 マーク識別センサー(読取センサー)
40 用紙検出センサー
41a 第1の接着剤ノズル(第1の接着剤供給部)
41b 第2の接着剤ノズル(第2の接着剤供給部)
44 制御装置
45 単位用紙分離搬送手段
46 単位用紙幅揃え搬送手段
61 積層製本手段

Claims (2)

  1. 複数の単位用紙を積み重ねると共に、積層方向に隣り合う単位用紙同士を用紙幅方向の端部又は端部近傍で接着剤により接着することにより、最上位の単位用紙から最下位の単位用紙までを一冊子として製作する製本方法において、
    単位用紙の幅方向の一端部の表面に接着領域を設定し、
    前記冊子となる最上位の単位用紙の接着領域には、接着剤を塗布せず、
    最上位の単位用紙以外の各単位用紙の各接着領域には、接着後に剥離不能な本接着剤と、接着後に剥離可能な仮接着剤とのいずれかを、選択的に塗布し、各単位用紙をそれぞれ上位に隣接する単位用紙に接着することを特徴とする製本方法。
  2. 複数の単位用紙を用紙幅方向と該用紙幅方向と直交する用紙搬送方向のうち、少なくとも用紙搬送方向に連ねてなる連続用紙を、少なくとも用紙搬送方向に複数列に裁断する裁断手段と、裁断された単位用紙を一列に整列させる整列搬送手段と、一列に整列された単位用紙の表面に順次接着剤を塗布する接着剤塗布手段と、接着剤が塗布された複数の単位用紙を積載することにより隣り合う単位用紙同士を前記接着剤で接着する積載製本手段と、を備えた製本装置において、
    前記接着剤塗布手段は、単位用紙の幅方向の一端部に設定された接着領域に対応する位置に、接着後に剥離不能な本接着剤を供給する第1の接着剤供給部と、接着後に剥離可能な仮接着剤を供給する第2の接着剤供給部とを有し、
    前記第1及び第2の接着剤供給部は、制御手段により、各単位用紙の接着領域に選択的に接着剤を塗布するように制御されることを特徴とする製本装置。
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