JP2011131420A - 電子タグの貼り込み装置及びその貼り込み方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】中綴じ書籍の製本過程で生産効率を低下させることなく、冊子の所定位置にICタグを貼り込む。
【解決手段】中綴じ書籍は、搬送経路2上で複数の折丁と表紙が丁合された後、同じ搬送経路2の途中でICタグ貼り込み装置14に送られる。ICタグ貼り込み装置14は、リール28から送り出したICタグ38を吸着ドラム44に供給し、1本分の長さに切断して吸着ドラム44で搬送する。搬送の途中で糊塗布ユニット46によりICタグ38に接着剤が塗布され、さらにICタグ38は、冊子4が吸着ドラム44の上方位置に到達するタイミングに合わせてその位置に搬送される。そして、エアノズル52から空気流を発生させ、ICタグ38を冊子4の喉部に貼り付ける。
【選択図】図5

Description

本発明は、中綴じ書籍の製本過程で効率的に電子タグを書籍に貼り込むことができる電子タグの貼り込み装置及びその貼り込み方法に関する。
従来、中綴じ書籍の製本過程において、アタッチャーやラベラー等の装置を利用してRFID用のICタグ(電子タグ)を書籍に貼り込む先行技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。この先行技術は、本来の製本作業(丁合や中綴じ)を実行する前に表紙や折丁等の素材にICタグを貼り込んでおき、続く丁合工程で、予めICタグが貼り付けられている表紙や折丁を積み重ねて冊子に丁合するものである。電子タグの貼り込みに用いられるアタッチャーやラベラー等は通常、冊子の間に挟まれるサンプル品等を台紙に貼り込むためのものであるが、この先行技術はこれら既存の装置をICタグの貼り込みに活用している。
このため先行技術によれば、特にICタグを書籍に貼り込むための専用設備を新たに設けることなく、ICタグ付書籍を容易に生産することができると考えられる。
特開2003−11543号公報
しかしながら上述した先行技術は、通常の製本ラインとは別にアタッチャーやラベラー等の設備を使用して表紙や折丁にICタグを貼り込んでおく必要があることから、その作業時間が余計にかかり、書籍の生産効率が低下するという問題がある。
また、アタッチャーやラベラー等の装置は、確かに製本事業者にとって既存の設備ではあるものの、本来なら書籍に対してサンプル品等を追加しない限り、こうした設備をわざわざ稼働させる必要がなく、その使用はあくまで付加的なものである。その一方で、ICタグを書籍に貼り込付ける目的がその流通や販売の管理にあることに鑑みると、今後は書籍にICタグを貼り付けることが製本作業の主流になると見込まれる。ところが、先行技術のようにICタグの貼り込みをアタッチャーやラベラーに依存して行っていると、製本時は常にこれら別の設備を稼働させる必要に迫られるため、本来の製本ラインだけでは全ての(ICタグの貼り込みを含めた)製本作業を完了することができないという新たな問題が生じてくる。
そこで本発明は、生産効率の低下や作業時間の増加を招くことなく、電子タグを中綴じタイプの書籍に貼り込むことができる技術を提供しようとするものである。
上記の課題を解決するため、本発明は以下の解決手段を採用する。
先ず本発明は、所定の搬送経路に沿って搬送体を移動させつつ、この搬送体上に複数の折丁を開いた状態で順に供給しながら丁合して中綴じされる中綴じ書籍への電子タグの貼り込みを行う電子タグの貼り込み装置を提供する。特に本発明の貼り込み装置は、タグ供給部及び被覆層形成部を備える。このうちタグ供給部は、搬送体の移動に伴い搬送経路上を搬送される折丁に対し、搬送体を通じてその下方から電子タグを供給することにより、折丁の綴じ目となる喉部に電子タグを貼り付けるものである。なお電子タグの貼り付けを行うタイミングは、折丁と表紙が綴じ具で中綴じされた後でもよいし、その前でもよい。また被覆層形成部は、タグ供給部による電子タグの貼り付け後、搬送体の移動に伴い搬送経路上を搬送される折丁に対し、その喉部に沿って電子タグの被覆層を形成するものである。
また本発明は、中綴じ書籍への電子タグの貼り込み方法を提供する。本発明の貼り込み方法は、所定の搬送経路に沿って搬送体を移動させつつ、この搬送体上に複数の折丁を開いた状態で順に供給しながら丁合して中綴じされる中綴じ書籍への電子タグの貼り込みを行う電子タグの貼り込み方法であり、以下の工程から構成される。
(1)タグ供給工程
この工程では、搬送体の移動に伴い搬送経路上を搬送される折丁に対し、搬送体を通じてその下方から電子タグを供給することにより、折丁の綴じ目となる喉部に電子タグを貼り付ける。なお電子タグの貼り付けは、折丁(と表紙)が綴じ具で中綴じされた後でもよいし、その前でもよい。
(2)被覆層形成工程
この工程では、上記(1)タグ供給工程での電子タグの貼り付け後、搬送体の移動に伴い搬送経路上を搬送される折丁に対し、その喉部に沿って電子タグの被覆層を形成する。
上記のように本発明の貼り込み装置及び貼り込み方法によれば、本来の製本ラインを用いて丁合や中綴じといった通常の製本作業を進行させつつ、その過程で電子タグの貼り込み作業を行うことができる。このため、電子タグの貼り付けのためだけに製本ラインとは別の設備(例えばアタッチャー、ラベラー等)をわざわざ稼働させる必要がないし、製本ラインとは別のところで予め折丁(や表紙)に電子タグを貼り付ける作業を行っておく必要もない。これにより、製本作業に要する時間を引き延ばしたり、生産効率を低下させたりすることなく、中綴じ書籍への電子タグの貼り込みを効率よく確実に行うことができる。
また、貼り付けられた電子タグは、その後に形成される被覆層で保護されることから、残りの製本過程(例えば断裁工程)で一度貼り付けた電子タグが剥離したり、脱落したりするのを防止することができる。また被覆層は、実際に書籍の流通・販売過程で電子タグが剥離したり、脱落したりするのを防止するほか、電子タグが直に露出するのを防止し、その存在を目立たなくすることもできる。これにより、中綴じ書籍の流通・販売過程での電子タグの利用を確実に保証し、その利便性(販売・流通の情報管理に資する性質)を有効に発揮させることができる。
本発明の貼り込み装置において、上記の搬送体は、供給される折丁をその綴じ目を頂点にした山形状に開いた状態で積載するべく搬送経路の横断方向に対向して対をなし、かつ、供給される折丁の綴じ目が位置する中央に隙間をおいた状態で搬送経路に沿って複数に配列されているものとする。そしてタグ供給部は、搬送経路の横断方向で対向する搬送体同士の隙間を通じて折丁の喉部に電子タグを貼り付けることができる。
この場合、中綴じ書籍の製本ラインとして一般的な態様を採用しつつ、その特性(互いに対をなす搬送体同士の中央に隙間が形成されている点)をうまく利用して、電子タグの貼り込み作業を効率的に実現することができる。
また本発明の貼り込み装置において、被覆層形成部は、搬送経路の横断方向で対向する搬送体同士の隙間を通じて折丁の喉部に被覆層を形成することが好ましい。
この場合も同様に、一般的な態様の製本ラインを採用しつつ、その特性をうまく利用して被覆層の形成を行うことができる。また、供給経路に沿って電子タグの貼り込み位置と被覆層の形成位置とを互いに近接して配置することができるため、貼り付け済みの電子タグに対して、流れ作業で即座に被覆層による保護を施すことができる。これにより、貼り付け後の電子タグの剥離や脱落を確実に防止することができる。
またタグ供給部は、搬送経路上を搬送される折丁に対して電子タグを連続的に供給するため、例えば以下の構成を有することが好ましい。
すなわちタグ供給部は、電子タグの吸着ドラムやその供給ユニット、接着剤の塗布ユニット、そしてエアノズルを有する。このうち吸着ドラムは、搬送経路の横断方向で対向する搬送体の間に配置されており、その外周に形成された吸着面に電子タグを吸着した状態で回転する。このような吸着ドラムは、その回転に伴い、搬送体同士の隙間を通じて折丁の喉部に対向する近接位置で吸着面を搬送体の移動に同期して移動させることができる。
次に供給ユニットは、吸着ドラムの回転に伴い、上記の近接位置から離れた別の供給位置で吸着面に電子タグを供給する。また塗布ユニットは、吸着ドラムの回転に伴い、供給位置で供給された電子タグが近接位置に到達するまでの間に吸着ドラムの外側から電子タグに接着剤を塗布する。そしてエアノズルは、近接位置で吸着ドラムの内側から吸着面を通じてその外側へ向かう空気流を発生させることにより、吸着ドラムの回転に伴い近接位置に到達した電子タグを折丁の喉部に貼り付けるものである。
上記の構成によれば、先ず吸着ドラムの外周上に近接位置と供給位置がそれぞれ規定され、このうち近接位置は、上記のように吸着面が折丁の喉部に対向する場所であるが、供給位置はそこから離れた別の場所(例えば回転方向に半周離れた場所)にある。この場合、(1)供給ユニットによる供給位置での吸着ドラムへの電子タグの供給、(2)供給された電子タグへの塗布ユニットによる接着剤の塗布、及び(3)エアノズルによる近接位置での電子タグの貼り付けといった個々の動作を吸着ドラムの回転に伴って連続的に実行することができる。そしてこのとき、近接位置での吸着面の移動は搬送体の移動に同期(特に搬送経路に沿う方向への移動速度が同期)しているため、その内周から電子タグに空気を吹き付けるだけで、電子タグが吸着面から折丁の喉部に向かってスムーズに移行する。これにより、搬送体を用いた製本過程で、折丁の喉部に対して効率よく確実に電子タグを貼り付けることができる。
また、吸着ドラムの回転周期を搬送体による1冊分の搬送ピッチに同期させることで、搬送体の移動に伴い複数の書籍を連続的に製本しつつ、吸着ドラムを連続的に回転させることで、次々と製本される中綴じ書籍への電子タグの貼り込み作業を連続して行うことができる。
また本発明の貼り込み装置において、タグ供給部は、綴じ具を用いて行われる中綴じの後、折丁の喉部に露出した状態にある綴じ具を避けた位置に電子タグを貼り付けることができる。そして被覆層形成部は、電子タグとともに綴じ具を含む領域にわたって被覆層を形成する。同様に本発明の貼り込み方法において、タグ供給工程では、綴じ具を用いて行われる中綴じの後、折丁の喉部に露出した状態にある綴じ具を避けた位置に電子タグを貼り付ける。また被覆層形成工程では、電子タグとともに綴じ具を含む領域にわたって被覆層を形成することが好ましい。
本発明の装置及び方法が上記の態様であれば、単に被覆層で電子タグを被覆するだけでなく、綴じ具(例えば針金)をも一緒に被覆することができる。この場合、中綴じ書籍を完成状態でみたとき、電子タグとともに綴じ具が喉部に露出しなくなるため、ユーザが電子タグだけでなく、綴じ具に誤って触れるのを確実に防止することができる。
本発明の貼り込み装置及び貼り込み方法によれば、特別な設備を使用することなく、本来の製本ラインを稼働させるだけで中綴じ書籍への電子タグの貼り込み作業を実行することができる。また、作業の効率化を図りながらも、単に電子タグを貼り込むだけにとどまらず、その後の保護にまで配慮しているため、製本された電子タグ付き中綴じ書籍の品質を高く維持することができる。これにより、電子タグ付き書籍の生産効率を向上し、その流通・販売の管理に大きく寄与することができる。
中綴じ書籍の製本ラインに一実施形態の貼り込み装置を適用した場合における各工程を順に示したフローチャートである。 中綴じ書籍の製本ラインの一部とともに製本作業の流れを概略的に示す図である。 搬送経路とともにICタグ貼り込み装置の構成を具体的に示す平面図である。 ICタグ貼り込み装置の構成を搬送経路の上流側からみた背面図である。 ICタグ貼り込み装置の全体的な構成とその動作を概略的に示した図である。 ICタグ貼り込み工程でタグ貼り込み装置の動作タイミングを制御するための手順例を示すフローチャートである。 ICタグ貼り込み装置を用いてICタグが貼り付けられた中綴じ書籍の形態を一例として示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、中綴じ書籍の製本ラインに一実施形態の貼り込み装置を適用した場合における各工程を順に示したフローチャートである。ここでは先ず、貼り込み装置の具体的な構成を挙げる前に、製本過程の概略について説明する。なお以下の説明中、図2以降の図面に示した構成要素については適宜、各図中に付した参照符号と図番を合わせて付記しているので、必要があれば対応する図面を参照されたい。また以下の説明により、一実施形態の貼り込み装置を用いて実行される電子タグの貼り込み方法の概要も明らかとなる。
〔丁合工程〕
ステップS10:中綴じ書籍の丁合工程では、製本ラインの搬送経路に沿って搬送体(図1には示されていない)を移動させながら、この搬送体に対し、喉部で二つ折りにされた折丁を山形状に開いた状態で順に積層していき、最後に表紙(表紙がなくてもよい)を重ねて冊子一冊分の丁合を完成させる。なお本実施形態では一般的な態様として、いわゆるギャザリングチェーン(冊子搬送チェーン)を用いた製本ラインの使用を例に挙げるものとする。
〔ズレ・タレ検査工程〕
ステップS12:ズレ・タレ検査では、丁合した冊子の天部、地部及び小口部のそれぞれが整っていることを検査する。検査には、例えば光学式センサを用いた搬送方向の長さ(天地寸法)の検査、そして、搬送方向と直交する方向(例えば上下方向)の長さ(幅寸法)の検査が含まれる。
〔厚み検査工程〕
ステップS14:厚み検査工程では、冊子の厚みを検査して増丁及び落丁の有無を判断する。ここでは例えば、表紙の背の部分に対してその上下から計測用ローラ等の計測具を接触させることで、冊子が通過するときの厚み方向の寸法を検査する。
〔針金打ち工程〕
ステップS16:次の針金打ち工程では、表紙の背の方向から例えば2箇所に針金を打って冊子を中綴じする。またここでは、例えば冊子に針金が打たれた位置が適正であるか否か、また、綴じ漏れがないか否かの検査が合わせて行われる。
〔ICタグ貼り込み工程(タグ供給工程)〕
ステップS18:ICタグ貼り込み工程では、搬送経路上を搬送される冊子に対し、上記の搬送体を通じてその下方から折丁の綴じ目となる喉部にICタグ(電子タグ)を貼り付ける。なお、製本ライン内でICタグを貼り込む装置の構成については、別の図面を参照してさらに後述する。
〔モールド工程(被服層形成工程)〕
ステップS20:モールド工程では、冊子に貼り込まれたICタグに対し、モールド材(例えば被服用樹脂材料)を塗布して被服層を形成する。モールド材で被覆されたICタグは、元の接着剤と合わせて本文の喉部に固定されるとともに、モールド材によって保護された状態となる。なお本実施形態では、本文の綴じ目(折り目)線上に露出している針金に対しても、ICタグと同様にモールド材が塗布される。
〔断裁工程〕
ステップS22:断裁工程では、上記のギャザリングチェーンから三方断裁機(図示されていない)に冊子が受け渡され、この三方断裁機にて冊子の天部、地部及び小口の三方が予め設定された寸法に基づいて断裁される。
〔通信品質検査工程〕
ステップS24:そして通信品質検査工程では、冊子に貼り込まれたICタグに対し、冊子の外部から例えばリーダ/ライタを用いてICタグとの通信品質(例えば信号強度、通信可否等)を検査する。
なお、ここでは特に図示していないが、例えば先のステップS12,S14,S24のいずれかの検査で不良品に該当すると判定された場合、その不良品は製本ラインから除外される。
図2は、中綴じ書籍の製本ライン1の一部とともに製本作業の流れを概略的に示す図である。製本ライン1は、上記のように搬送経路2を有しており、この搬送経路2は例えば水平な直線状に延びている。ここでは便宜上、搬送経路2が簡略化して示されているが、上記のように搬送経路2は多数の搬送体(図2には示されていない)を用いたギャザリングチェーンで構成されている。製本ライン1での製本作業は、搬送経路2に沿って搬送体を移動させつつ、この搬送体上に折丁6を順に供給しながら進行する。なお図2中、製本ライン1の流れ方向(搬送体の移動方向)が白抜きの矢印で示されている。
図2に示される搬送経路2の部分よりも上流の部分では、図示しない丁合機により複数の折丁6が順番に供給されて一冊分に丁合されている。このとき個々の折丁6は、例えばその折り目を頂点とした山形状に開いた状態で供給され、図示しない搬送体に跨がる(あるいは鞍を載せる)ようにして積層される。全ての折丁6が供給されると、最後に表紙8が供給されて丁合が完了する(丁合工程)。
丁合が完了すると、折丁6及び表紙8は一冊分の冊子4となり、この状態で上記のズレ・タレ検査が行われる(ズレ・タレ検査工程)。搬送経路2の途中には、例えばその搬送方向に対をなして2つの光学式センサ(フォトスイッチ)が配置されている。これら光学式センサの配置間隔は、予め断裁前でみた冊子4の天地寸法と略同じか、それより僅かに大きく設定されている。このため、2つの光学式センサの間を冊子4が通過する際、例えば天地方向に折丁6又は表紙8がずれていると(ズレ)、同時に2つの光学式センサが反応することから、それによってズレ不良と判定することができる。また光学式センサは、例えば上下方向にも対をなして配置されており、このうち下方の光学式センサは、例えば断裁前でみた冊子4の小口よりも下方の位置にその検出光軸が設定されている。このため冊子4内で折丁6又は表紙8の折り目が厚み方向に整合しておらず、いずれかが左右に垂れ下がっていると(タレ)、下方の光学式センサが反応することでタレ不良と判定することができる。
次に冊子4は検査用の計測ローラ10を通過し、ここで上記の厚み検査が行われる(厚み検査工程)。計測ローラ10は、搬送経路2に対して上下方向に移動できる状態で設置されており、冊子4が計測ローラ10を通過する際、計測ローラ10は冊子4の背に押し上げられた状態となる。このときの計測ローラ10の位置(例えば、搬送経路2の基準面からの高さ)から冊子4の厚みが適正であるか否か(増丁又は落丁の有無)を検査することができる。
厚み検査が行われると、次に冊子4は図示しないステープラにより針金12で中綴じされる。このとき針金12は、例えば冊子4の背の方向から天地方向で2箇所に打ち付けられる。中綴じされた冊子4は、例えば図示しない磁気検出装置を用いて針金12の打ち損じがあるか否かを検査される。
本実施形態では中綴じ(針金打ち)の完了後、搬送経路2上で冊子4にICタグ(図2には示されていない)が貼り付けられるものとなっている。このため搬送経路2上には、上記のステープラより下流位置で、冊子4が通過する位置よりも下方にICタグ貼り込み装置14が設置されている。このときICタグ貼り込み装置14は、冊子4(中央頁の折丁6)の喉部のうち、例えば2箇所に打たれた針金12の中間にICタグを貼り付ける。なお、ICタグ貼り込み装置14のより具体的な構成については、図3〜5を参照してさらに後述する。
ICタグ貼り込み装置14のさらに下流側で冊子4の下方には、モールド材塗布ユニット16が配置されている。モールド材塗布ユニット16には、予め冊子4の搬送速度に応じてモールド材の塗布量とその塗布時間が設定されており、これら設定に基づいて、モールド材塗布ユニット16の上方を通過する冊子4に対し、その中央頁の喉部に沿ってモールド材が塗布される。これにより、喉部に貼り付けられたICタグがモールド材で被覆された状態となる。なお本実施形態では、ICタグと合わせて2箇所の針金12を含む範囲にわたってモールド材が塗布されるものとなっている。
ICタグの貼り込みとモールド材の塗布が完了すると、冊子4は搬送経路2から図示しない断裁装置に移送され、そこで天部、地部及び小口の三方が断裁される。またこの後、上記のように図示しないリーダ/ライタによるICタグの通信品質検査が行われる。
〔ICタグ貼り込み装置の全体構成〕
図3は、搬送経路2とともにICタグ貼り込み装置14の構成を具体的に示す平面図である。また図4は、ICタグ貼り込み装置14の構成を搬送経路2の上流側からみた背面図である。
上記のように搬送経路2は一般的なギャザリングチェーンで構成されており、ギャザリングチェーンは例えば、主に2本の駆動チェーン24及びブレード26(搬送体)の配列を有している。駆動チェーン24及びブレード26は搬送方向でみて両側に一対をなしており、これら駆動チェーン24及びブレード26の対が互いに平行に延びている。個々のブレード26は、例えば駆動チェーン24の外リンクごとに1つずつ取り付けられており、搬送経路2の全体では、複数のブレード26が搬送方向に連なるようにして配列された状態になる。なお図3には示されていないが、駆動チェーン24には冊子4の一冊分に相当する間隔ごとに、ブレード26とは別のプッシャプレートが取り付けられており、これらプッシャプレート間に折丁6及び表紙4が供給されるものとなっている。供給された折丁6及び表紙4は、搬送方向でみてその後端をプッシャプレートに押されながら搬送されていく。
また図4に示されているように、個々のブレード26は例えば基端部26a及び傾斜部26bを有しており、このうち基端部26aが駆動チェーン24の外側面に沿って垂直に取り付けられている。一方の傾斜部26bは基端部26aから斜め上方に延びており、その先端(上端)は搬送経路2の幅方向(横断方向)でみた中央近傍にまで達している。両側一対をなすブレード26は、その中央で互いの傾斜部26bの先端を向かい合わせ(合掌)にした状態で山形状に配置されている。このとき傾斜部26bの先端同士は接触しておらず、これらの間には搬送経路2の幅方向に隙間(例えば十数mm〜数十mm程度)が形成されている。
なお駆動チェーン24は、例えば図示しない一対のスプロケット間に掛け回されて無端状につながっており、搬送経路2上ではガイドレール27に沿って水平に案内されている。このためブレード26及びプッシャプレートは、搬送経路2の終端位置ではスプロケットに案内されて180°回転し、その後は下側の戻り経路を走行する。
搬送経路2の幅方向でみた中央位置にはセンターガイド55(2点鎖線で示す)が設置されており、このセンターガイド55は両側一対をなすブレード26の間(傾斜部26bの先端間の隙間)を搬送経路2に沿って延びている。センターガイド55は、搬送経路2の方向でみた断面が山形状(アングル状)をなしており、その上面は両側一対をなすブレード26(傾斜部26b)の上面と連なって1つの山形状をなしている。上記のように、丁合工程で折丁6及び表紙4は開いた状態でブレード26及びセンターガイド55の上に供給される。このとき折丁6及び表紙4は、両側一対をなすブレード26の上にその綴じ目を頂点にした山形状に開いた状態で積層されるものとなっている。
ICタグ貼り込み装置14は、両側一対をなす駆動チェーン24及びブレード26の配列の間に設置されている。ICタグ貼り込み装置14は、例えばリール28やタグ送り出しローラ30、タグセット台34、吸着ドラム44、糊塗布ユニット46といったメインの機構部品を有しており、これら機構部品が搬送経路2の幅方向でみた中央位置に略一列で配置されている。またICタグ貼り込み装置14は、上記の機構部品に付随してタグ送り出しモータ40やロータリソレノイド42、駆動モータ56といった駆動部品を有しており、これら駆動部品はそれぞれ駆動対象となるタグ送り出しローラ30、タグセット台34及び吸着ドラム44の各駆動軸(特に図示していない)に連結されている。
また吸着ドラム44は、その外周面が吸着面として形成されている。すなわち吸着面には、周方向に多数のサクション孔48が配列して形成されており、吸着ドラム44は、これらサクション孔48を通じて吸着力を発生させることができる。なお、ここでは吸着面の幅方向にスリット状のサクション孔48を形成した例を挙げているが、サクション孔48は丸穴形状であってもよい。例えば図4に示されているように、吸着ドラム44はその吸着面にICタグ38を吸着した状態で回転する。このときICタグ38は、その長手方向を吸着ドラム44の周方向(回転方向)に合致させた状態で吸着されている。
図4に示されているように、吸着ドラム44は、その回転軸線を水平として搬送経路2の幅方向(横断方向)に合致させた状態で設置されている。回転軸線上には従動プーリ44aが取り付けられており、その鉛直下方には駆動プーリ56aが設置されている。駆動プーリ56aは上記の駆動モータ56の出力軸に取り付けられており、駆動プーリ56aと従動プーリ44aとの間に駆動ベルト57が掛け回されている。駆動モータ56はその回転に伴い、駆動ベルト57を介して吸着ドラム44を回転させることができる。
また吸着ドラム44は上下方向でみて、両側一対をなすブレード26(傾斜部26b)の先端同士の隙間内に外周面の一部(頂部)を位置付けた状態で回転する。このため吸着ドラム44は、搬送される冊子4の喉部(中央頁の折丁6でもよい。これ以降も同様。)に対し、その下方から吸着面の一部を対向させた状態で回転することができる。なお吸着ドラム44の外周上で、上記のように吸着面の一部が冊子4の喉部と対向する位置(以下、「近接位置」と称する。)では、搬送経路2に沿ってセンターガイド55が部分的に除去されている。このため近接位置ではセンターガイド55に遮られることなく、吸着ドラム44の吸着面に吸着(保持)されたICタグ38が冊子4の喉部に対して直に近接(対向)した状態となる。
この他にもセンターガイド55は、上記のモールド材塗布ユニット16の上方で搬送経路2に沿って部分的に除去されている。このためモールド材塗布ユニット16は、その上方を通過する冊子4の喉部に対し、モールド材を適切に塗布することができる。
次に図5は、ICタグ貼り込み装置14の全体的な構成とその動作を概略的に示した図である。なお図5中、各種の機構部品や駆動部品は適宜、簡略化した状態で示されている。以下、ICタグ貼り込み装置14によるICタグ38の貼り込み動作について説明する。
〔供給ユニット〕
ICタグ38は、例えば長尺な帯状材(TABテープ等)の形態でリール28に巻き取られている。このためリール28には、個片に切断される前の多数のICタグ38が長手方向に連続した状態でセットされている。
リール28から引き出されたICタグ38の帯状材は、上記のタグ送り出しローラ30とピンチローラ32との間を通過して延び、その先頭はタグセット台34の上面全域を経て先端に達している。ピンチローラ32はタグ送り出しローラ30の直下に配置されており、この位置でタグ送り出しローラ30との間にICタグ38の帯状材を挟み付けている。タグ送り出しローラ30はタグ送り出しモータ40によって図5中の矢印方向に駆動され、これによりICタグ38の帯状材がタグセット台34上に送り出される。
タグセット台34は、例えば平坦な上面を有した角棒状をなしており、その上面にICタグ38の帯状材を載せた状態で案内することができる。タグセット台34はローラ30,32の対と吸着ドラム44との間を搬送経路2の方向に延びており、その基端部には上記のロータリソレノイド42が連結されている。タグセット台34は、搬送経路2に対してその下流側に基端部を位置付けた状態で設置されており、この基端部にて上下方向に一定の角度で回転自在に支持されている。ロータリソレノイド42の駆動に伴い、タグセット台34は水平から僅かに先端を下げた待機位置(図5中の実線)と水平な作動位置(図5中の2点鎖線)との間で変位する。
〔ICタグの供給〕
タグセット台34は、その先端部分を吸着ドラム44の下方に位置付けた状態で設置されており、タグセット台34が上記の作動位置に変位すると、その先端部分が吸着ドラム44の吸着面に対して下方から略密着する。このように、タグセット台34の先端部分が吸着面に密着する位置(以下、「供給位置」と称する。)は、上述した「近接位置」とは約180°反対側の下方に位置している。そして、このときタグセット台34の上面に案内されているICタグ38の帯状材は、その先頭部分が吸着面での吸着力(サクション力)によって吸い付けられる。
吸着ドラム44の内周には、その略半周分の範囲にわたってエア吸着用の吸着ユニット50が設置されている。すなわち吸着ユニット50は、上記の供給位置から近接位置の手前までの領域をカバーする長さを有しており、その全域でエア吸着による吸着力を発生させている。なお、吸着ユニット50は吸着ドラム44と別体の状態で例えば図示しない装置フレームに固定されており、装置フレームには吸着ドラム44だけが回転自在に支持されている。このため吸着面にて吸着力が発生する区間は、吸着ドラム44の回転中も常に上記の供給位置から近接位置の手前までの区間にわたって発揮されることになる。
吸着ドラム44は、上記の供給位置でICタグ38の帯状材の先頭部分を吸い付けると、この状態で図中の矢印方向に回転する。この回転に同期してタグ送り出しモータ40がタグ送り出しローラ30を駆動し、ICタグ38の帯状材をリール28から送り出す。これに伴い、ICタグ38の帯状材はその先頭部分から順に吸着面に吸い付けられつつ、吸着ドラム44の回転に伴ってタグセット台34からさらに送り出されていく。
〔ICタグの個片化〕
一方でタグセット台34には、その先端にカッタ36が取り付けられており、このカッタ36は、例えばタグセット台34が上記の作動位置に変位した状態で、リニアソレノイド(図示されていない)により上下に移動する。このときカッタ36はその上昇に伴い、タグセット台34の先端縁の位置でICタグ38の帯状材を切断する。カッタ36による帯状材の切断は、個片としてのICタグ38の長さ(1本分)が引き出されたタイミングで行われる。そして帯状材の切断後、リニアソレノイドが作動を停止してカッタ36を下降させるとともに、ロータリソレノイド42が作動を停止してタグセット台34を待機位置に復帰させる。
〔吸着ドラムによるICタグの搬送〕
これにより、吸着ドラム44には個片に切断された1本のICタグ38だけが吸着された状態となり、この後、1本のICタグ38は吸着ドラム44の回転に伴い、上記の近接位置に向けて搬送されていく。
〔塗布ユニットによる接着剤の塗布〕
吸着ドラム44の外側(一側方)には、上記の供給位置から近接位置までの間(ここでは略中間)に上記の糊塗布ユニット46が設置されている。糊塗布ユニット46はその吐出口から接着剤を噴出することで、ICタグ38の搬送過程でこれに接着剤を塗布することができる。接着剤を塗布されたICタグ38は、さらに吸着ドラム44の回転に伴い近接位置に向けて搬送される。
〔エアノズルによるICタグの貼り付け〕
吸着ドラム44の内周には、上記の近接位置にエアノズル52が設置されている。エアノズル52は、例えばその噴出口から上方向へ圧搾空気を噴出し、サクション孔48を通じて吸着面の内側から上方へ向かう空気流を発生させる。このようなエアノズル52による空気流の発生は、ICタグ38の先頭部分が近接位置に到達するタイミングで行われる。これにより、吸着面に吸着されていたICタグ38がその先頭部分から冊子4の喉部に向かって移行し、先に塗布されていた接着剤を介して喉部に貼り付けられる。
ICタグ38の先頭部分が冊子4の喉部に貼り付けられると、この後、ICタグ38は冊子4の搬送に伴って吸着ドラム44の吸着面から引き剥がされていく。1本分のICタグ38が全て引き剥がされるまでの間、エアノズル52による空気流の発生を継続することで、冊子4の喉部の略中央位置(貼り付け位置)に対して確実にICタグ38の貼り付けを行うことができる。
またICタグ38の貼り付け後、冊子4が上記のモールド材塗布ユニット16の上方を通過する際、その喉部に沿ってモールド材が塗布される。本実施形態では、冊子4の喉部において2箇所の針金12の間にICタグ38が貼り付けられており、このときモールド材を塗布する範囲は、ICタグ38とともに2箇所の針金12を含む範囲内に設定されている。
以上はICタグ貼り込み装置14によるICタグ38の貼り付け動作の流れと、さらにモールド材の塗布動作についての説明であるが、これら一連の貼り付け動作やモールド材の塗布動作は、駆動チェーン24による冊子4の搬送に同期して行われる。すなわち、上述したタグ送り出しモータ40、ロータリソレノイド42、リニアソレノイド、駆動モータ56の作動は、駆動チェーン24が移動するタイミングに合わせてそれぞれのタイミング(シーケンス)が予め設定されている。また、糊塗布ユニット46による接着剤の塗布とその塗布時間や、エアノズル52による空気流の発生とその継続時間については、例えば駆動モータ56の作動タイミングに基づいてそれぞれのタイミング(シーケンス)が予め設定されている。さらにモールド材塗布ユニット16によるモールド材の塗布とその塗布時間についても、駆動チェーン24の移動タイミングに合わせてそのタイミング(シーケンス)が予め設定されている。
特に本実施形態では、吸着ドラム44の回転周期(1回転)が駆動チェーン24による冊子4の1冊分の搬送周期(1鞍分)に相当している。これにより、ICタグ38が近接位置まで搬送されてくるタイミングと、冊子4の貼り付け位置(喉部の略中央)が吸着ドラム44の直上(つまり近接位置)に到達するタイミングとが一致することで、製本ライン1で連続的に冊子4の製本作業を行いつつ、その過程でICタグ38の貼り込み作業を合わせて連続的に行うことが可能となる。これにより、特に生産効率を低下させることなく、ICタグ付きの中綴じ書籍を製本することができる。
図6は、ICタグ貼り込み工程でICタグ貼り込み装置14の動作タイミングを制御するための手順例を示すフローチャートである。上述したICタグ貼り込み装置14の動作は、例えば図示しない制御盤(コンピュータハードウェアとしての構成を備えたもの)により制御することができる。以下、ICタグ貼り込み装置14の制御盤が行う制御上の処理について、各手順を追って説明する。
ステップS100:ICタグ貼り込み装置14の制御盤は、リール28に巻き取られたICタグ38の帯状材をタグセット台34上に送り出した状態で待機している。
ステップS102:次に制御盤は、先の針金綴じ工程で中綴じされた冊子4が良品であるか否かを確認する。この確認は、針金綴じ工程でなされた針金12の打ち位置の検査結果や、綴じ漏れ検査の結果に基づいて行われる。このとき、冊子4が不良品であれば(No)、制御盤は今回ICタグ貼り込み工程についての制御をここまでで終了し、次回の工程に備えて最初の手順に復帰する。一方、中綴じされた冊子4が良品であることを確認した場合(Yes)、制御盤は次のステップS104に進む。
ステップS104:上記のように、冊子4の搬送タイミングに同期させつつ、制御盤は予め設定されたタイミング(シーケンス)でロータリソレノイド42を作動させる。これにより、タグセット台34が作動位置に上昇(変位)し、その上面に引き出された帯状材の先頭部分が吸着ドラム44の供給位置で吸着面に吸い付けられる。この間、駆動モータ56により吸着ドラム44は一定速度で回転されており、帯状材の先頭部分は吸着面に吸い付いた状態でその回転方向へ送り出されていく。
ステップS106:続いて制御盤は、予め設定されたタイミング(シーケンス)でタグ送り出しモータ40を駆動し、ICタグ38の1本分に相当する長さの帯状材をリール28から送り出す。合わせて制御盤は、予め設定されたタイミング(シーケンス)でリニアソレノイドを作動させ、カッタ36で帯状材を1本分のICタグ38の長さに切断する。
ここでは特に図示していないが、カッタ36による切断後、制御盤はロータリソレノイド42及びリニアソレノイドの作動をそれぞれ中止する。これにより、タグセット台34が作動位置から待機位置に復帰するとともに、カッタ36が下降する。このときタグセット台34の上面に残っているICタグ38は、次の冊子4が搬送されるまで待機した状態となっている(次回のステップS100に対応)。
ステップS110:制御盤は、予め設定されたタイミング(シーケンス)で糊塗布ユニット46を作動させ、搬送中のICタグ38に接着剤を塗布する。この間も吸着ドラム44は、冊子4の搬送に同期して回転しつつ、ICタグ38を搬送している。糊塗布ユニット46の作動タイミングは、例えば吸着ドラム44が供給位置でICタグ38を吸着面に吸い付けた後、約90°(4分の1周分)回転した時点に設定されている。また塗布時間については、ICタグ38の1本分の長さに相当する角度だけ吸着ドラム44が回転するのに必要な時間に設定されている。
ステップS112:そして制御盤は、予め設定されたタイミング(シーケンス)でエアノズル52を作動させ、空気流を発生させてICタグ38を冊子4の喉部(2箇所の針金12の間)に貼り付ける。エアノズル52の作動タイミングは、例えば吸着ドラム44が供給位置でICタグ38を吸着面に吸い付けた後、約180°(半周分)回転してICタグ38が近接位置に到達する時点に設定されている。また継続時間については、ICタグ38の1本分の長さに相当する角度だけ吸着ドラム44が回転するのに必要な時間に設定されている。
以上のように本実施形態のICタグ貼り込み装置14及びこれを用いた貼り込み方法によれば、通常の製本ライン1を用いて中綴じ書籍を製本する際、その製本過程でICタグ38を冊子4に貼り込むことができる。このため、特に別途の作業ラインを設けたり、別の設備を作動させたりすることなく、効率的にICタグ付きの中綴じ書籍を生産することができる。
また吸着ドラム44の周長と、駆動チェーン24による冊子4の1冊分の搬送距離(1鞍分)とが互いに等しく、これらの周期が同じに設定されていることから、吸着ドラム44を間欠的に回転駆動する必要がなく、等速で連続的に回転させながらICタグ38の貼り込み作業を実現することができる。これにより、搬送経路2上を連続的に搬送されてくる冊子4に対しても、その搬送効率を低下させることなくICタグ38を冊子4に貼り込むことができる。
図7は、ICタグ貼り込み装置14を用いてICタグ38が貼り付けられた中綴じ書籍の形態を一例として示す斜視図である。上記のようにICタグ38は、冊子4の喉部に沿ってその中央の位置に貼り付けられており、さらにモールド材17(被覆層)によって被覆された状態にある。これにより、製本後の後工程でICタグ38が剥離したり、脱落したりするのを防止し、完成状態まで確実にICタグ38を保護することができる。
また、中綴じ書籍の完成後、その販売・流通過程でICタグ38が剥離したり、脱落したりするのも防止できるため、「電子タグ付き中綴じ書籍」としての機能を十分に活用することに寄与する。さらにモールド材17は、針金打ち工程後に喉部に露出していた針金12を含めた範囲を被覆しているため、ユーザが針金12に触れるのも防止することができる。
本発明は上述した一実施形態に制約されることなく、種々に変更して実施可能である。例えば、一実施形態では吸着ドラム44を用いてICタグ38を貼り付けているが、吸着ドラム44の代わりに吸着コンベアを用いてもよい。
また、一実施形態ではICタグ38を帯状材の形態でリール28から供給しているが、予め個片に切り離された形態のICタグ38をトレイに積載した状態で供給してもよい。
その他、一実施形態で挙げた機構部品や駆動部品の構成は一例であり、これらを適宜変形や置換して貼り込み装置を実施することが可能である。
1 製本ライン
2 搬送経路
4 冊子
6 折丁
8 表紙
12 針金(綴じ具)
14 ICタグ貼り込み装置
16 モールド材塗布ユニット
24 駆動チェーン
38 ICタグ
44 吸着ドラム
46 糊塗布ユニット

Claims (7)

  1. 所定の搬送経路に沿って搬送体を移動させつつ、この搬送体上に複数の折丁を開いた状態で順に供給しながら丁合して中綴じされる中綴じ書籍への電子タグの貼り込みを行う電子タグの貼り込み装置であって、
    前記搬送体の移動に伴い前記搬送経路上を搬送される折丁に対し、前記搬送体を通じてその下方から電子タグを供給することにより、折丁の綴じ目となる喉部に前記電子タグを貼り付けるタグ供給部と、
    前記タグ供給部による前記電子タグの貼り付け後、前記搬送体の移動に伴い前記搬送経路上を搬送される折丁に対し、その喉部に沿って前記電子タグの被覆層を形成する被覆層形成部と
    を備えた電子タグの貼り込み装置。
  2. 請求項1に記載の電子タグの貼り込み装置において、
    前記搬送体は、
    供給される折丁をその綴じ目を頂点にした山形状に開いた状態で積載するべく前記搬送経路の横断方向に対向して対をなし、かつ、供給される折丁の綴じ目が位置する中央に隙間をおいた状態で前記搬送経路に沿って複数に配列されており、
    前記タグ供給部は、
    前記搬送経路の横断方向で対向する前記搬送体同士の隙間を通じて折丁の喉部に電子タグを貼り付けることを特徴とする電子タグの貼り込み装置。
  3. 請求項2に記載の電子タグの貼り込み装置において、
    前記被覆層形成部は、
    前記搬送経路の横断方向で対向する前記搬送体同士の隙間を通じて折丁の喉部に前記被覆層を形成することを特徴とする電子タグの貼り込み装置。
  4. 請求項2又は3に記載の電子タグの貼り込み装置において、
    前記タグ供給部は、
    前記搬送経路の横断方向で対向する前記搬送体の間に配置され、外周に形成された吸着面に電子タグを吸着した状態で回転するとともに、この回転に伴い、前記隙間を通じて折丁の喉部に対向する近接位置で前記吸着面を前記搬送体の移動に同期して移動させる吸着ドラムと、
    前記吸着ドラムの回転に伴い、前記近接位置から離れた別の供給位置で前記吸着面に電子タグを供給する供給ユニットと、
    前記吸着ドラムの回転に伴い、前記供給位置で供給された電子タグが前記近接位置に到達するまでの間に前記吸着ドラムの外側から電子タグに接着剤を塗布する塗布ユニットと、
    前記近接位置で前記吸着ドラムの内側から前記吸着面を通じてその外側へ向かう空気流を発生させることにより、前記吸着ドラムの回転に伴い前記近接位置に到達した電子タグを折丁の喉部に貼り付けるエアノズルと
    を有することを特徴とする電子タグの貼り込み装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の電子タグの貼り込み装置において、
    前記タグ供給部は、
    綴じ具を用いて行われる中綴じの後、折丁の喉部に露出した状態にある綴じ具を避けた位置に電子タグを貼り付けるものであり、
    前記被覆層形成部は、
    電子タグとともに前記綴じ具を含む領域にわたって前記被覆層を形成することを特徴とする電子タグの貼り込み装置。
  6. 所定の搬送経路に沿って搬送体を移動させつつ、この搬送体上に複数の折丁を開いた状態で順に供給しながら丁合して中綴じされる中綴じ書籍への電子タグの貼り込みを行う電子タグの貼り込み方法であって、
    前記搬送体の移動に伴い前記搬送経路上を搬送される折丁に対し、前記搬送体を通じてその下方から電子タグを供給することにより、折丁の綴じ目となる喉部に前記電子タグを貼り付けるタグ供給工程と、
    前記タグ供給工程での前記電子タグの貼り付け後、前記搬送体の移動に伴い前記搬送経路上を搬送される折丁に対し、その喉部に沿って前記電子タグの被覆層を形成する被覆層形成工程と
    から構成される電子タグの貼り込み方法。
  7. 請求項6に記載の電子タグの貼り込み方法において、
    前記タグ供給工程では、
    綴じ具を用いて行われる中綴じの後、折丁の喉部に露出した状態にある綴じ具を避けた位置に電子タグを貼り付け、
    前記被覆層形成工程では、
    電子タグとともに前記綴じ具を含む領域にわたって前記被覆層を形成することを特徴とする電子タグの貼り込み方法。
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