JP2009201508A - 糸巻 - Google Patents

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Takuro Yamane
卓朗 山根
Kiichi Higashiyama
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Abstract

【課題】糸状体を巻き癖が付くことなく保持し、巻かれた糸状体の拡がりを抑えて円滑に引き出すことができる糸巻の提供。
【解決手段】この糸巻11は、ベースプレート14と、これに嵌め込まれる補助プレート98、99とを備える。ベースプレート14は、センタプレート53とサイドプレート94、95を有する。各サイドプレート94、95に一対の糸掛ボス15、16が設けられている。糸状体12は、糸掛ボス15と糸掛ボス16との間に8の字を描くように巻き取られる。サイドプレート94、95の縁部から補助プレート98、99の縁部に向かって堤部255、256が延びている。補助プレート98、99の縁部からサイドプレート94、95の縁部に向かって堤部257、258が延びている。
【選択図】図33

Description

本発明は、釣糸その他の長尺の糸状体を保持する糸巻の構造に関するものである。
糸状体として典型的には釣糸が例示される。釣糸は、従来から所定の長さ(例えば50m〜150m程度)に裁断されて市販されている。長尺の釣糸は取り扱いに不便であることから、通常、釣糸は糸巻に巻き取られた状態で販売される(例えば、特許文献1〜特許文献14参照)。一般に、糸巻は単一の円筒状のコアと、このコアの両端に形成されたフランジとを有しており、コアに所定長さの釣糸が巻き付けられている。また、糸巻に釣糸を巻き付ける装置も従来から提供されている(例えば、特許文献15〜特許文献25参照)。このような糸巻装置は、釣糸に一定のテンションを発生させた状態で当該釣糸を上記コアに巻き取るようになっている。
ところで、長尺の釣糸が単一の円筒状コアに一方向にのみ巻き取られた場合には、当該釣糸に巻き癖がつくおそれがある。巻き癖がついた釣糸は使用時に螺旋状に変形し、釣人にとって非常に使いにくいものとなる。このような不都合が解消されるために、例えば特許文献26に開示された糸巻が提供されている。この糸巻は、ほとんど巻き癖をつけることなく釣糸を巻き取ることができるようになっている。具体的には、特許文献26に開示された糸巻は、一対の円筒状の糸掛ボスを有している。長尺の釣糸は、これら一対の糸掛ボス間に8の字を描くように巻き掛けられる。そして、このように8の字を呈するように形成された釣糸がその中央部(釣糸同士が交差する部位)で折り曲げられ、全体として略円形に巻回された状態で(いわゆる蜷局状を成して)当該糸巻に保持される。
図36は、従来の糸巻の分解斜視図である。従来の糸巻の構造が詳述される。
この糸巻501は、内フレーム502と外フレーム503とを有する。釣糸504は内フレーム502に巻き取られており、この内フレーム502が外フレーム503に収容される。釣糸504の端部505は、外フレーム503に設けられた挿通孔506から外部へ導かれている。釣人は、外フレーム503を一方の手に持ち、他方の手で釣糸504の端部505を把持して引っ張ることにより、所望の長さの釣糸504を取り出すことができる。
図37は従来の糸巻の内フレームが展開された状態の斜視図であり、図38は釣糸が巻き付けられた状態の平面図である。
これらの図が示すように、内フレーム502はベースプレート507を有し、このベースプレート507に一対の糸掛ボス508、509が設けられている。これら糸掛ボス508、509を覆うように、それぞれフランジ510、511が設けられている。各フランジ510、511の端部512、513は、ベースプレート507に固定されている。釣糸504の基端518(図38参照)は、ベースプレート507の所定位置に固定される。図38が示すように、釣糸504は、糸掛ボス508と糸掛ボス509とに交互に巻き掛けられ、8の字を呈するように形成される。この状態でベースプレート507が中央部で折り曲げられることにより(図36参照)、結果として長尺の釣糸が略円形に巻回された状態で外フレーム502に収容されるようになっている。
釣糸504は、糸巻501に巻き取られた状態で製品として販売される。釣人が釣糸504を使用するときは、前述のように釣糸504の端部505を引っ張る。これにより、内フレーム502に巻き取られた釣糸504が順にほどけて糸巻501から引き出されるようになっている。そして、特許文献26によれば、釣糸504は前述のように8の字を描くように内フレーム502の糸掛ボス508、509に巻き掛けられているから、釣糸504に巻き癖がつくことがなく、したがって、糸巻501から引き出された釣糸504は、真直な状態を維持し、釣人にとって非常に使いやすくなるとされている。
特開2006−230207号公報 特開2006−223127号公報 特開2005−304358号公報 特開2005−218446号公報 特開2005−218334号公報 特開2005−000151号公報 特開2004−313150号公報 特開2004−215637号公報 特開2004−215636号公報 特開2003−009742号公報 特開2002−370871号公報 特開2002−369646号公報 特開2002−171887号公報 特開2001−299173号公報 特開2002−095399号公報 特開2002−084943号公報 特開2001−151206号公報 特開2001−148987号公報 特開2001−114471号公報 特開平11−180641号公報 特開平11−005671号公報 特開平10−109824号公報 特開平10−109822号公報 特開平9−188475号公報 特開平7−137933号公報 特許第3899117号公報
本願出願人は、引用文献26に記載された糸巻を試作し、これに釣糸を巻いて引き出す試験を繰り返し行うことにより、釣糸が8の字状に巻かれた糸巻の研究を行った。それによれば、釣糸504が糸巻501から引き出される際に、次のような問題があることが判明した。
まず、糸掛ボス508、509の周りに巻き掛けられた釣糸504は、その剛性により糸掛ボス15、16を中心にして外側へ拡がる傾向にある。そのため、釣糸504が引き出されると、ループ状に形成された釣糸504が一気に解けてしまう場合がある。また、釣糸504は、糸掛ボス508、509に幾重にもループ状に巻き掛けられていることから、一のループが解ける際にこれと隣り合う釣糸504が一緒に連れられて引き出されることもある。このような場合、内フレーム502内で釣糸504が縺れてしまうおそれがある。
さらに、釣糸504は、図38が示す要領で内フレーム502の糸掛ボス508、509に巻き掛けられ、且つ図36が示すように内フレーム502が折り畳まれることによって糸巻501内で保持されている。そのため、釣糸504が糸巻501から引き出される際に、釣糸504は、フランジ510、511の周縁に対して摺動しながらほどけることになる(図36及び図38参照)。詳述すれば、折り畳まれた状態での釣糸504は、フランジ510の傾斜面514で屈曲すると共に対向するフランジ511の傾斜面515で再度屈曲して糸掛ボス509の方へ向かっている。すなわち、釣糸504は、立体的に略Uの字を描くように保持されており、釣糸504が引っ張られると当該略Uの字が解かれるように引き出される。このとき、釣糸504は、上記傾斜面514、515を迫り上がっていくことになるが、釣糸504がこの傾斜面514、515の上端516、517(角部)を乗り越えることができずに、当該上端516、517に引っ掛かってしまうことがある。ただし、釣糸504の引張力が十分に大きい場合には、釣糸504がフランジ510、511を弾性的に変形させ、上記上端516、517が内側に変位するから、釣糸504は当該上端516、517から外れて引き出される。
ところが、前述のように釣糸504がフランジ510、511に対して強く摺動した場合、釣糸504が損傷するおそれがある。特にフランジ510、511の剛性が高い場合、釣糸504の外径が小さい場合、及び釣糸504がいわゆるPEラインの場合等はなおさらである。
もっとも、この問題は、フランジ510が十分に柔らかくて釣糸504に対する摩擦係数がきわめて小さい材料から構成されるならば解消され得る。ところが、そのような材料により内フレーム502が構成された場合には、内フレーム502に釣糸504を巻き取る作業が困難となるし、そもそもそのような材料は一般的なものではなく、そのため、糸巻の製造コストが上昇するという新たな問題が発生する。
そこで、本発明の第1の目的は、糸状体を巻き癖が付くことなく保持すると共にこの糸状体が損傷を受けることなく円滑に引き出される安価な糸巻を提供することである。本発明の第2の目的は、糸状体を巻き癖が付くことなく保持すると共に巻かれた糸状体の拡がりを抑えて円滑に引き出される糸巻を提供することである。
(1) 上記第1の目的が達成されるため、本発明に係る糸巻は、センタープレート及び当該センタープレートの両側に連続する一対のサイドプレートを有し、センタープレートと各サイドプレートとの境界で屈曲されることによって各サイドプレートが対向する折畳姿勢と各サイドプレートが離反する展開姿勢との間で姿勢変化するベースプレートと、ベースプレートが折畳姿勢となった状態で端面同士が対向するように各サイドプレートに設けられた一対の糸掛ボスと、各糸掛ボスの端面に設けられると共に当該端面から上記センタープレート側へ延設されてベースプレートに固定された一対の補助プレートとを有する。当該補助プレートは、上記各糸掛ボスの中心を結ぶ仮想中心線と平行に配置された仮想切断線に沿って切断されることによって真直な切断縁が形成されている。
この糸巻は、長尺の糸状体を保持することができる。糸状体としては、釣糸が例示される。糸状体は、次の要領で糸巻に巻き取られる。まず、ベースプレートが展開姿勢に変化され、センタープレートの両側に一対のサイドプレートが配置される。この状態で、一対の糸掛ボスがベースプレートの両端部に配置されることになる。続いて、糸状体の一方の端部がベースプレートの所定部位、例えば一対の糸掛ボスの中間に固定される。糸状体は、一方の糸掛ボスに巻き掛けられる。このとき、糸状体は、例えば補助プレートの上記仮想切断線に沿って切断された側から糸掛ボスに巻き掛けられる。さらに、この糸状体は、他方の糸掛ボスに巻き掛けられる。この場合も、補助プレートの上記仮想切断線に沿って切断された側から糸掛ボスに巻き掛けられる。もっとも、この糸状体は、補助プレートの上記仮想切断線に沿って切断された側と反対側から各糸掛ボスに巻き掛けられてもよい。この糸状体は、互いにクロスするように一方の糸掛ボス及び他方の糸掛ボスに巻き掛けられる。同様にして、この糸状体は、一対の糸掛ボスに交互に連続して巻き掛けられる。すなわち、この糸状体は、8の字を呈するように一対の糸掛ボス間に巻き取られ、ベースプレートに保持される。この状態でベースプレートが折畳姿勢に変化される。これにより、一対の糸掛ボスに8の字を呈するように巻き付けられていた糸状体は、ベースプレート内で環状に形成される。
前述のように、糸状体が一対の糸掛ボスに8の字を呈するように巻き付けられるから、当該糸状体が一方の糸掛ボスに巻かれる際に発生する撚りと、他方の糸掛ボスに巻かれる際に発生する撚りとが相殺され、結果的に糸状体が撚れることはない。糸状体は、強く引っ張られることなくきわめて緩やかに一対の糸掛ボスに巻き付けられる。糸状体が各糸掛ボスに巻き付けられた状態でベースプレートが折畳姿勢に変化されると、糸状体は環状に形成され、ほとんど無張力の状態でベースプレートに保持される。したがって、糸状体がベースプレートに長時間保持されたとしても巻き癖がつくことがない。
この糸状体の使用者は、ベースプレートに保持された糸状体の他方の端部を引っ張ることにより、所望の長さの糸状体をベースプレートから引き出すことができる。このとき、一方の糸掛ボス及び他方の糸掛ボスに巻き掛けられた糸状体は、これら各糸掛ボスから交互に解けるように引き出される。したがって、糸状体は、使用者の意に反して一気に多量にベースプレートから引き出されることはない。
上記糸状体は、次の要領で引き出される。まず、糸状体の他方の端部が引っ張られると、当該端部の直近に形成された糸状体のループ、例えば一方の糸掛ボスに巻き掛けられている糸状体のループが絞られる。つまり、当該ループの径が小さくなる。当該ループの径が小さくなると、当該糸状体は、上記一方の補助プレートの縁部に沿ってスライドする。このとき、各補助プレートは上記真直縁を備えているから、当該糸状体は、当該真直縁に沿って円滑にスライドし、一方の補助プレートが変形しなくても円滑に一方の糸掛ボスから外れ、当該ループが解けることになる。このループに隣り合うループも同様に解け、その結果、幾重にも巻回された糸状体は、ストレスなく順に解けることになる。
(2) 上記第2の目的が達成されるため、本発明に係る糸巻は、センタプレート及び当該センタプレートの両側に連続する一対のサイドプレートを有し、センタプレートと各サイドプレートとの境界で屈曲されることによって各サイドプレートが対向する折畳姿勢と各サイドプレートが離反する展開姿勢との間で姿勢変化するベースプレートと、ベースプレートが折畳姿勢となった状態で端面同士が対向するように各サイドプレートに設けられた一対の糸掛ボスと、各糸掛ボスの端面に設けられると共に当該端面から上記センタープレート側へ延設されてベースプレートに固定された一対の補助プレートと、上記サイドプレートの縁部又は上記補助プレートの縁部のうちいずれか一方の縁部から他方の縁部に向かって延びる第1堤部とを備える。
この糸巻は、長尺の糸状体を保持することができる。糸状体としては、釣糸が例示される。糸状体は、次の要領で糸巻に巻き取られる。まず、ベースプレートが展開姿勢に変化され、センタプレートの両側に一対のサイドプレートが配置される。これにより、一対の糸掛ボスがベースプレートの両端部に配置されることになる。続いて、糸状体の一方の端部がベースプレートの所定部位、例えば一対の糸掛ボスの中間に固定される。糸状体は、一方の糸掛ボスに巻き掛けられる。さらに、この糸状体は、他方の糸掛ボスに巻き掛けられる。この場合に、糸状体は互いにクロスするように一方の糸掛ボス及び他方の糸掛ボスに巻き掛けられる。同様にして、この糸状体は、一対の糸掛ボス間に交互に連続して巻き掛けられる。すなわち、この糸状体は、8の字を呈するように一対の糸掛ボス間に巻き取られ、ベースプレートに保持される。この状態でベースプレートが折畳姿勢に変化される。これにより、一対の糸掛ボス間に8の字を呈するように巻き付けられていた糸状体は、ベースプレート内で環状に形成されることになる。
前述のように、糸状体が一対の糸掛ボス間に8の字を呈するように巻き付けられるから、当該糸状体が一方の糸掛ボスに巻かれる際に発生する撚りと、他方の糸掛ボスに巻かれる際に発生する撚りとが相殺され、結果的に糸状体が撚れることはない。また、糸状体は、強く引っ張られることなく緩やかに一対の糸掛ボスに巻き付けられ得るものであるから、糸状体が各糸掛ボスに巻き付けられた状態でベースプレートが折畳姿勢に変化されることにより、糸状体は環状に形成され、ほとんど無張力の状態でベースプレートに保持される。したがって、糸状体がベースプレートに長時間保持されたとしても巻き癖がつくことがない。
この糸状体の使用者は、ベースプレートに保持された糸状体の他方の端部を引っ張ることにより、所望の長さの糸状体をベースプレートから引き出すことができる。このとき、一方の糸掛ボス及び他方の糸掛ボスに巻き掛けられた糸状体は、これら各糸掛ボスから交互にほどけるように引き出される。したがって、糸状体は、使用者の意に反して多量にベースプレートから引き出されることはない。
上記糸状体は、次の要領で引き出される。まず、上記他方の端部が引っ張られると、当該端部の直近に形成された糸状体のループ、例えば一方の糸掛ボスに巻き掛けられている糸状体のループが絞られる。つまり、当該ループの径が小さくなる。当該ループの径が小さくなると、当該糸状体は、上記一方の補助プレートの縁部に沿ってスライドして一方の糸掛ボスから外れる。つまり、当該ループが解けることになる。そして、このループに隣り合うループも同様に解け、その結果、幾重にも巻回された糸状体は、ストレスなく解けることになる。
前述のように、糸状体は糸掛ボスの周りにループ状に幾重にも巻回されている。糸状体は、その剛性により糸掛ボスを中心にして外側へ拡がる傾向にあるから、ループ状の糸状体が一気に解けてしまうおそれがある。また、前述のように、糸状体に撚りが生じないのは、一方の糸掛ボスに巻かれる際に発生する撚りと、他方の糸掛ボスに巻かれる際に発生する撚りとが相殺されるからであるが、糸状体が引き出される場合、一つのループが解けていく際に、糸状体が一方の糸掛ボス側から外れた瞬間に撚りが発生する。この撚りは、当該糸状体が他方の糸掛ボスからも外れて他のループが解けることによって相殺されるのであるが、この撚りが相殺されるまでに当該糸状体が大きく拡がり、これに引きずられるようにして他のループが補助プレートの外側に外れてしまうことがある。これでは、糸状体が引き出される際に絡みついてしまうおそれがある。
しかし、本発明に係る糸巻は、上記第1堤部を備えているから、糸状体が糸掛ボスを中心にして外側へ拡がることはなく、各ループが補助プレートから外側へ外れてしまうことが防止される。したがって、糸状体の絡みが防止され、糸状体が円滑に引き出される。
(3) 上記第1堤部は、当該第1堤部の先端が上記他方の縁部に接触するように設けられているのが好ましい。
この構成では、糸掛ボスに巻かれた状態の糸状体の拡がりが第1堤部によって確実に防止される。ただし、糸状体が引っ張られると当該糸状体に一定のテンションが発生するから、このテンションによって糸状体は第1堤部の先端と上記他方の縁部との間をすり抜けて外部に引き出される。
(4) 上記第1堤部は、上記糸掛ボスを中心とする円弧状に形成された突条から構成されているのが好ましい。
この構成によれば、仮に糸状体が糸掛ボスを中心に外側に拡がろうとしても、第1堤部が糸状体の周囲に均等に当接するから、糸状体の拡がりが確実に防止される。
(5) 上記サイドプレートの側部に第2堤部がさらに設けられているのが好ましい。
この構成によれば、サイドプレートの側部の方向へ糸状体が拡がろうとしても、第2堤部に糸状体が当接するから、糸状体が糸掛ボスを中心にして外側へ拡がることがより一層防止される。特に、サイドプレートの側部方向への糸状体の拡がりが確実に防止される。
(6) 上記第1堤部に隣設され、上記サイドプレートの縁部又は上記補助プレートの縁部のうち上記第1堤部が設けられた一方の縁部に向かって他方の縁部から延びる第3堤部がさらに設けられているのが好ましい。
前述のように、糸状体は、ベースプレートが展開姿勢にあるときに糸巻に8の字状に巻き取られるが、その後、ベースプレートが折畳姿勢に変化される。このとき、糸状体は、8の字状から環状に折り畳まれることになるが、この折り畳まれる際に糸状体がその弾性により拡径する。つまり、糸状体が外側に膨らむように変形する。この場合、当該糸状体が上記第1堤部と上記他方の縁部との隙間から外側に移動してしまうことも考えられる。
しかし、本発明では、上記第3堤部が設けられているから、上記糸状体が外側に膨らんだとしても外側に移動することが確実に規制され、ベースプレートが折り畳まれる際に糸状体が糸巻から外れてしまうことが防止される。その結果、糸状体ユニットの組立作業時に糸状体が確実に糸巻に保持され、糸状体ユニットの組立作業がきわめて簡単なものとなる。
(7) 上記第3堤部は、当該第3堤部の先端が上記一方の縁部に接触するように設けられているのが好ましい。
この構成では、糸掛ボスに巻かれた状態の糸状体の拡がりが第1堤部及び第3堤部によって一層確実に防止される。ただし、糸状体が引っ張られると当該糸状体に一定のテンションが発生するから、このテンションによって糸状体は第1堤部の先端と上記他方の縁部との間、又は第3堤部の先端と上記一方の縁部との間をすり抜けて外部に引き出される。
(8) 上記第3堤部は、上記糸掛ボスを中心とする円弧状に形成された突条から構成されているのが好ましい。
ベースプレートが折畳姿勢となったときは、対向するサイドプレートと補助プレートとの間に、サイドプレートから補助プレート側へ延びる第1堤部と補助プレートからサイドプレート側へ延びる第3堤部とが配置される。しかも、本発明では、仮に糸状体が糸掛ボスを中心に外側に拡がろうとしても、第1堤部及び第3堤部が糸状体の周囲に均等に当接するから、糸状体の拡がりがより一層確実に防止される。
(9) 上記第1堤部と上記第3堤部とが隣り合うことによって対向する当該第1堤部の側面及び当該第3堤部の側面は、上記サイドプレートに直交する方向に対して傾斜しているのが好ましい。
この構成では、隣り合う第1堤部と第3堤部との隙間から糸状体が自然にすり抜けることが防止される。したがって、糸状体の拡がりがなお一層防止される。
(10) また、円筒状のコアと、当該コアの両端に設けられた一対のフランジと、一方のフランジの内面から他方のフランジ側に向かって延びる一方堤部と、他方のフランジの内面から一方のフランジ側に向かって上記一方堤部と対向するように延びる他方堤部とを備えた糸巻が構成され得る。
この糸巻は、従来と同様に円筒状のコアと一対のフランジとを有する。したがって、糸状体はコアの外周面に巻き付けられる。このコアに一対のフランジが設けられているから、糸状体は、コアに巻回された状態が維持される。ところが、たとえば糸状体の剛性が高い場合(典型的には糸状体の線径が大きい場合)、糸状体の使用者が巻回された糸状体を引き出す際に、コアに巻回された糸状体が大きく拡径するおそれがある。
しかし、本発明では、上記一方堤部及び他方堤部が設けられているから、コアに巻回された糸状体の拡がりが防止される。しかも、一方堤部と他方堤部とが対向しているので、糸状体が引っ張られれば一方堤部と他方堤部との間からすり抜けることができる。つまり、糸状体の使用者は、コアに巻回された糸状体を意図したときに意図した長さ分だけ容易に引き出すことができる。
(11) 上記一方堤部と上記他方堤部とが対向することによって向かい合う当該一方堤部の先端面及び当該他方堤部の先端面は、上記一対のフランジの周方向に対して傾斜しているのが好ましい。
この構成では、向かい合う一方堤部と他方堤部との隙間から糸状体が自然にすり抜けることが防止される。したがって、糸状体が拡径することがなお一層防止される。
本発明に係る糸巻は、巻き癖を付けることなく糸状体を巻き取ることができるので、この糸巻に糸状体が巻き付けられた糸巻ユニットでは、当該糸巻から引き出された糸状体は、真直で滑らかな状態が維持される。また、糸状体は、滑らかにストレス無く引き出されるので、糸状体が損傷を受けることがない。さらに、糸状体が補助プレート等に強く摺動することが防止されるので、補助プレートは可撓性を備えている必要はなく、補助プレートを構成する材料は特に限定されることはない。その結果、安価な糸巻が提供され得るという利点もある。加えて、糸状体が糸掛ボスを中心にして外側へ拡がることが防止されるため、糸状体が絡むことなく円滑に引き出される。
図1は、本発明の実施形態に係る糸巻を備えた糸状体ユニットの斜視図である。 図2は、本発明の実施形態に係る糸状体ユニットの分解斜視図である。 図3は、本発明の実施形態に係る糸巻の拡大斜視図である。 図4は、本発明の実施形態に係る糸巻の平面図である。 図5は、図4におけるV−V断面図である。 図6は、本発明の実施形態に係る糸巻の前面蓋の要部拡大断面図である。 図7は、本発明の実施形態に係る糸巻のケーシングの要部拡大断面図である。 図8は、本発明の実施形態に係る糸巻の糸状体の巻取要領を模式的に示す図である。 図9は、本発明の実施形態に係る糸巻の側面図である。 図10は、本発明の実施形態の変形例に係る糸巻の平面図である。 図11は、図10におけるXI−XI断面図である。 図12は、本発明の実施形態の変形例に係る糸巻の側面図である。 図13は、本発明の実施形態の第2の変形例に係る糸状体ユニットのケーシングの展開図である。 図14は、本発明の実施形態の第2の変形例に係る糸状体ユニットのベースプレートの平面図である。 図15は、本発明の実施形態の第2の変形例に係る糸状体ユニットのベースプレートの一部断面側面図である。 図16は、図14におけるXVI−XVI断面図である。 図17は、図14におけるXVII−XVII断面図である。 図18は、本発明の実施形態の第2の変形例に係る糸状体ユニットの補助プレートの平面図である。 図19は、本発明の実施形態の第2の変形例に係る糸状体ユニットの補助プレートの一部断面側面図である。 図20は、ベースプレート及び補助プレートがケーシングに組み込まれた状態を示す平面図である。 図21は、ベースプレート及び補助プレートがケーシングに組み込まれた状態における一部断面側面図である。 図22は、糸状体の巻取要領を模式的に示す図である。 図23は、本発明の実施形態の第3の変形例に係るベースプレートの平面図である。 図24は、本発明の実施形態の第4の変形例に係るベースプレートの平面図である。 図25は、本発明の実施形態の第4の変形例に係るベースプレートの一部断面側面図である。 図26は、図24におけるXXVI−XXVI断面図である。 図27は、本発明の実施形態の第5の変形例に係る糸状体ユニットのベースプレートの平面図である。 図28は、本発明の実施形態の第5の変形例に係る糸状体ユニットのベースプレートの一部断面側面図である。 図29は、図27におけるIXXX−矢視図である。 図30は、本発明の実施形態の第5の変形例に係る糸巻の補助プレートの平面図である。 図31は、本発明の実施形態の第5の変形例に係る糸巻の補助プレートの一部断面側面図である。 図32は、図31における要部拡大図である。 図33は、本発明の実施形態の第5の変形例に係る糸巻のベースプレート及び補助プレートがケーシングに組み込まれた状態を示す平面図である。 図34は、本発明の実施形態の第5の変形例に係る糸巻のベースプレート及び補助プレートがケーシングに組み込まれた状態の一部断面側面図である。 図35は、図33におけるXXXV−矢視図である。 図36は、従来の糸巻の分解斜視図である。 図37は従来の糸巻の内フレームの斜視図である。 図38は従来の糸巻の内フレームの平面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は、本発明の実施形態に係る糸巻を備えた糸状体ユニットの斜視図である。図2は、この糸状体ユニットの分解斜視図である。
この糸状体ユニット10は、糸巻11と、この糸巻11に巻き取られて保持された糸状体12と、糸状体12及び糸巻11を収容するケーシング13とを備えている。本実施形態では、糸状体12は釣糸である。したがって、本実施形態に係る糸状体ユニット10は、釣糸が糸巻に巻き取られた釣糸ユニットとして構成されている。もっとも、糸状体12は釣糸に限定されるものではない。
図3は、上記糸巻11の拡大斜視図である。図4は、糸巻11の平面図、図5は、図4におけるV−V断面図である。
図2及び図3が示すように、糸巻11は、ベースプレート14と、糸掛ボス15、16と、補助プレート17、18とを備えている。
ベースプレート14は、樹脂、紙、金属等からなる。ベースプレート14は、薄肉の平板からなり、細長の矩形に形成されている。ベースプレート14は、センタプレート53と、サイドプレート54、55とを備えている。サイドプレート54は、センタプレート53の一方側に設けられ、サイドプレート55は、センタプレート53の他方側に設けられている。本実施形態では、各サイドプレート54、55は、センタプレート53と一体的に形成されている。サイドプレート54は、センタプレート53に対して折り曲げられるようになっている。すなわち、サイドプレート54は、第1境界部位19でセンタプレート53に対して屈曲可能となっている。サイドプレート55もセンタプレート53に対して折り曲げられるようになっている。すなわち、サイドプレート55は、第2境界部位20でセンタプレート53に対して屈曲可能となっている。このため、ベースプレート14は、図3が示すように真直に延びた姿勢(展開姿勢)と、当該姿勢から図2が示すように折り曲げられた姿勢(折畳姿勢)との間で姿勢変化することができるようになっている。ベースプレート14が折畳姿勢となったときは、サイドプレート54、55同士が対向するようになっている(図2及び図9参照)。ベースプレート14が展開姿勢となったときは、ベースプレート14の両端部同士(すなわち、サイドプレート54、55同士)がセンタプレート53を中心に対称に離反する(図3及び図4参照)。
糸掛ボス15及び糸掛ボス16は、樹脂、木材、金属等からなる。糸状体12は、後述の要領で糸掛ボス15、16に巻き掛けられるようになっている。本実施形態では、糸掛ボス15は、円柱状に形成されている。したがって、糸掛ボス15の外周面22は円弧状に形成されており、糸掛ボス15に巻き掛けられた糸状体12は、円弧を呈するようになっている。糸掛ボス15は、サイドプレート54の内面23に立設配置されており、ベースプレート14が折畳姿勢となった状態で内側に突出する。この糸掛ボス15の軸方向29(仮想軸線方向)の寸法(図3において上下方向の寸法t)は、例えば5mm〜10mmに設定される。ただし、この寸法tは、糸状体12の線径に対応して適宜設計変更され得るものである。
糸掛ボス16は、糸掛ボス15と同様の構造を有する。すなわち、糸掛ボス16は、円柱状に形成されており、その外周面24は円弧状に形成されている。したがって、糸掛ボス16に巻き掛けられた糸状体12は、円弧を呈するようになっている。糸掛ボス16は、糸掛ボス15と同様にベースプレート14のサイドプレート55の内面21に立設配置されており、ベースプレート14が折畳姿勢となった状態で内側に突出する。すなわち、糸掛ボス16は、センタプレート53を基準として糸掛ボス15と対称位置に配置されており、ベースプレート14が折畳姿勢に変化したときは、糸掛ボス15の先端面25と糸掛ボス16の先端面26とが対向するようになっている。糸掛ボス16の軸方向30(仮想軸線方向)の寸法(同図において上下方向の寸法t)は、糸掛ボス15の軸方向29寸法と同様に5mm〜10mmに設定される。ただし、糸掛ボス16側の軸方向30寸法tは、糸掛ボス15の軸方向29寸法に応じて変化し、糸掛ボス15の軸方向29寸法と同一寸法に設定される。
本実施形態では、糸掛ボス15、16は、円柱状に形成されているが、これら糸掛ボス15、16の形状は円柱状に限定されるものではない。すなわち、これら糸掛ボス15、16は、巻き掛けられた糸状体が滑らかな曲線状を呈するような外周面を備えていれば、他の種々の形状が採用され得る。したがって、糸掛ボス15、16は、断面が半円形の柱状に形成されていてもよいし、外周面の一部に曲面が形成された異形の柱状に形成されていてもよい。なお、本明細書において、ベースプレート14が展開姿勢に変化した状態で糸掛ボス15の中心と糸掛ボス16の中心とを結ぶ仮想線は、仮想中心線58(図4参照)と定義される。
補助プレート17は、樹脂、金属等からなる。補助プレート17は、薄肉の板状部材からなる。図3及び図5が示すように、補助プレート17は、糸掛ボス15の先端面25に固定されている。補助プレート17の固定手段は、接着剤のほか熱融着その他の既知の固着手段が採用され得る。図3及び図4が示すように、この補助プレート17は、糸掛ボス15に固定されると共にセンタプレート53側へ延びて上記第1境界部位19に連結されている。糸掛ボス15の先端面25と上記第1境界部位19との間には高低差があるため、補助プレート17の中間部分が折り曲げられている。この補助プレート17は、円形部27と、脚部28とを備えており、これらは一体的に形成されている。図4が示すように、円形部27は、二点差線56で示される円形に形成されており、その一部が後に詳述される仮想切断線57に沿って切断されている。そして、上記脚部28は、円形部27に連続してセンタプレート53側へ延びている。この脚部28の幅方向寸法Wは、円形部27からセンタプレート53側へ向かう方向に沿って漸次小さくなっている。ここで、上記幅方向寸法Wとは、上記円形部27の径方向であって仮想中心線58に直交する方向の寸法である。
円形部27の中心は糸掛ボス15の中心と一致されており、円形部27は、糸掛ボス15の先端面25に設けられたフランジを構成している。また、脚部28は略台形状に形成されており、底縁59、第1側縁60、第2側縁61及び円弧縁62を備えている。底縁59は、上記第1境界部位19に固定されており、仮想中心線58を中心として対称に配置されている。第1側縁60及び第2側縁61は、仮想中心線58を中心として対称に配置されている。第1側縁60は、底縁59の一端に連続して円形部27の一端側(図4において上側)へ延びている。第1側縁60は、円形部27を形成する上記二点鎖線56に外接している。また、第2側縁61は、底縁59の他端に連続して円形部27の他端側(図4において下側)へ延びている。第2側縁61も円形部27を形成する上記二点鎖線56に外接している。さらに、円弧縁62は、円形部27に連続している。すなわち、円弧縁62は、第1側縁60と第2側縁61とを連続するものであり、上記二点鎖線56と一致している。言い換えれば、本実施形態においては円形部27と脚部28とは一体的に形成されているから、円弧縁62は、円形部27と脚部28との仮想の境界を示すものである。
上記仮想切断線57は、上記仮想中心線58と平行に配置されている。仮想切断線57は、仮想中心線58から距離Sの位置に配置されている。この距離Sは、
d/2<S≦D/2−(D−d)/6 −−−−−−−−−−(1)
で示される範囲に設定される。但し、dは糸掛部15の外径であり、Dは円形部27の外径である。
補助プレート18も樹脂、金属等からなり、補助プレート17と同様の構造である。なお、図3では、補助プレート18及び糸掛ボス16の構造が明瞭に図示されるように、補助プレート18が起立した状態で描かれている。ただし、実際には、補助プレート18は、糸掛ボス16に固定されている。図4及び図5が示すように、補助プレート18は、センタプレート53を基準にして補助プレート17と対称に配置されている。
補助プレート18は、糸掛ボス16の先端面26に固定されている。補助プレート18の固定手段は、接着剤のほか熱融着その他の既知の固着手段が採用され得る。図3及び図4が示すように、この補助プレート18は、糸掛ボス16に固定されると共にセンタプレート53側へ延びて上記第2境界部位20に連結されている。この補助プレート18は、円形部64と、脚部65とを備えており、これらは一体的に形成されている。図4が示すように、円形部64は、二点鎖線66で示される円形に形成されており、その一部が後に詳述される仮想切断線57に沿って切断されている。そして、上記脚部65は、円形部64に連続してセンタプレート53側へ延びている。この脚部65の幅方向寸法Wは、円形部64からセンタプレート53側へ向かう方向に沿って漸次小さくなっている。ここで、上記幅方向寸法Wとは、上記円形部64の径方向であって仮想中心線58に直交する方向の寸法である。
円形部64の中心は糸掛ボス16の中心と一致されており、円形部64は、糸掛ボス16の先端面26に設けられたフランジを構成している。また、脚部65は略台形状に形成されており、底縁69、第1側縁70、第2側縁71及び円弧縁72を備えている。底縁69は、上記第1境界部位20に固定されており、仮想中心線58を中心として対称に配置されている。第1側縁70及び第2側縁71は、仮想中心線58を中心として対称に配置されている。第1側縁70は、底縁69の一端に連続して円形部64の一端側(図4において上側)へ延びている。第1側縁70は、円形部64を形成する上記二点鎖線66に外接している。また、第2側縁71は、底縁69の他端に連続して円形部64の他端側(図4において下側)へ延びている。第2側縁71も円形部64を形成する上記二点鎖線66に外接している。さらに、円弧縁72は、円形部64に連続している。すなわち、円弧縁72は、第1側縁70と第2側縁71とを連続するものであり、上記二点鎖線66と一致している。言い換えれば、本実施形態においては円形部64と脚部65とは一体的に形成されているから、円弧縁72は、円形部64と脚部65との仮想の境界を示すものである。
上記仮想切断線57は、補助プレート17を切断する仮想切断線57と一致しており、上記仮想中心線58と平行に配置されている。すなわち、補助プレート18を切断する仮想切断線57は、仮想中心線58から距離Sの位置に配置されている。この距離Sは、
d/2<S≦D/2−(D−d)/6 −−−−−−−−−−(1)
で示される範囲に設定される。但し、dは糸掛部16の外径であり、Dは円形部64の外径である。
補助プレート17及び補助プレート18が上記仮想切断線57で切断されることにより、上記第1側縁60、70が屈曲され、真直縁63、73(真直な切断縁)が形成される。このように上記第1側縁60、70が屈曲され且つ真直縁63、73が形成されることによる作用効果については後述される。
図1及び図2が示すように、ケーシング13は、直方体の箱状に形成されている。本実施形態では、ケーシング13は、樹脂や紙等から構成される。ケーシング13の前面に開口が設けられており、この開口に連続してケーシング13の内部に収容室35が区画されている。この収容室35は、折畳姿勢となったベースプレート14を収容することができるようになっている。しかも、この収容室35は、折畳姿勢となったベースプレート14の外形形状に対応して形成されている。このため、ベースプレート14が図2において矢印37の方向に沿って収容室35に収容された状態では、ケーシング13は、ベースプレート14の周囲を被覆した状態で所定の保持力で当該ベースプレート14を保持するようになっている。
ケーシング13は、前面蓋36を備えている。この前面蓋36は、ケーシング13と一体的に形成されており、上記収容室35の開口を開閉することができる。この前面蓋36は、面ファスナー38(図1参照)を備えている。この面ファスナー38は、フックテープ39及びループテープ40を有する(図2参照)。ループテープ40がケーシング13に設けられ、フックテープ39が前面蓋36側の内側に設けられている。したがって、前面蓋36が閉じられたときは、フックテープ39とループテープ40とが係合し、前面蓋36は、閉じた状態が維持される。なお、本実施形態では、前面蓋36がケーシング13に設けられているが、この前面蓋36がベースプレート14に設けられていてもよい。
図6は、前面蓋36の要部拡大断面図である。
図1及び図2が示すように、前面蓋36は、ガイドリング41を備えている。このガイドリング41は、樹脂、金属その他の材料からなる。典型的には、ガイドリング41は、SiC(シリコーンカーバイド)から構成される。図6が示すように、ガイドリング41は、チューブ状に形成されている。ガイドリング41は、前面蓋36を貫通し、当該前面蓋36に固定されている。具体的には、ガイドリング41は、リング本体42と固定具43とを備えている。リング本体42及び固定具43は、それぞれ貫通孔44、45を備えている。リング本体42は、前面蓋36の内側から当該前面蓋36を貫通して嵌め込まれている。固定具43は、前面蓋36を貫通したリング本体42に当該前面蓋36の外側から嵌め込まれている。したがって、リング本体42及び固定具43は、協働して前面蓋36を挟み込み、これにより、ガイドリング41が前面蓋36に取り付けられている。
ガイドリング41が前面蓋36に取り付けられた状態で、上記貫通孔44、45が連通し、ケーシング13の内部と外部とを連通する挿通孔46(糸引出孔)が構成される。上記糸状体12は、この挿通孔46に挿通され、ケーシング13の内部から外部へと円滑に案内される。本実施形態では、この挿通孔46の一部が拡径されている。具体的には、上記貫通孔44の内径寸法は、ケーシング13の内側に向かって漸次大きくなるように設定されている。つまり、挿通孔44は、ケーシング13の内側に向かって開く漏斗状に形成されている。挿通孔46が係る形状に形成されることによる作用効果は、後述される。
図7は、ケーシング13の要部拡大断面図である。
図1及び図2が示すように、ケーシング13は糸止具47を備えている。図7が示すように、この糸止具47は、円形の平板からなる。糸止具47は、中央部48と外縁部49とを有し、外縁部49は、中央部48の周縁に連続して若干上方へ折り曲げられている。この糸止具47は、糸状体12を仮保持する。具体的には、図1が示すようにケーシング13から引き出された糸状体12の先端部が、ケーシング13と外縁部49(図7参照)との間に形成される隙間50に押し込まれる。これにより、糸状体12は、糸止具47に保持される。ただし、糸状体12が引っ張られることにより、糸状体12は、簡単に糸止具47から離脱する。
図8は、糸状体12の巻取要領を模式的に示す図である。同図(a)は平面図であり、同図(b)は側面図である。
前述のように、本実施形態では糸状体12は釣糸である。ベースプレート14が展開姿勢に変化された状態で、糸状体12の一端51がベースプレート14の内面23に固定される。糸状体12の固定位置は特に限定されるものではないが、本実施形態では、糸状体12は、両糸掛ボス15、16中間に固定されている。この糸状体12は、ベースプレート14と補助プレート17との間を糸掛ボス15側に引き回され、当該糸掛ボス15の外周面22に時計回りに巻き掛けられる。続いて、糸状体12は、ベースプレート14と補助プレート17との間からベースプレート14と補助プレート18との間に引き回され、当該糸掛ボス16の外周面24に反時計回りに巻き掛けられる。さらに、糸状体12は、ベースプレート14と補助プレート18との間からベースプレート14と補助プレート17との間に引き回される。このとき、糸状体12は、当該糸状体12とクロスするように引き回される。そして、当該糸状体12は、糸掛ボス15の外周面22に時計回りに巻き掛けられた後、前述と同様に糸掛ボス16に巻き掛けられる。なお、本実施形態では、糸状体12は、糸掛ボス15の外周面22に時計回りに巻き掛けられた後、糸掛ボス16の外周面24に反時計回りに巻き掛けられるが、糸状体12は、糸掛ボス15の外周面22に反時計回りに巻き掛けられた後、糸掛ボス16の外周面24に時計回りに巻き掛けられてもよい。
詳述すれば、ベースプレート14が展開姿勢に変化された状態で、糸状体12の一端51が前述の位置に固定される。糸状体12は、一方の糸掛ボス15に巻き掛けられる。このとき、糸状体12は補助プレート17の真直縁63が設けられた側(上記仮想切断線57に沿って切断された側)から糸掛ボス15に巻き掛けられる。さらに、この糸状体12は、他方の糸掛ボス16に巻き掛けられる。この場合も、糸状体12は補助プレート18の真直縁73(上記仮想切断線57に沿って切断された側)から糸掛ボス16に巻き掛けられる。つまり、この糸状体12は、互いにクロスするように糸掛ボス15及び糸掛ボス16に巻き掛けられる。この糸状体12は、同様にして一対の糸掛ボス15、16間に交互に連続して巻き掛けられる。
すなわち、この糸状体12は、8の字を呈するように一対の糸掛ボス15、16間に巻き取られ、ベースプレート14に保持される。なお、所定長さの糸状体12がベースプレート14に巻き付けられると、当該糸状体12が切断され、その他端52が糸巻11から外部へ導かれる(図8、図1参照)。糸状体12が一対の糸掛ボス15、16間に8の字を呈するように巻き付けられるから、糸状体12が糸掛ボス15に巻かれる際に発生する撚りと、糸掛ボス16に巻かれる際に発生する撚りとが相殺され、結果的に糸状体12が撚れることはない。しかも、糸状体12は、強く引っ張られることなくきわめて緩やかに糸掛ボス15、16に巻き付けられる。
図9は、ベースプレート14が折畳姿勢に変化したときの糸巻11の側面図である。
前述のように糸巻11に糸状体12が巻き掛けられた状態でベースプレート14が折畳姿勢に変化されると、同図が示すように、糸状体12は環状に形成される。このとき、糸状体12は、ほとんど無張力の状態で糸掛ボス15、16に巻き付けられ、ベースプレート14に保持される。したがって、糸状体12がベースプレート14に長時間保持されたとしても糸状体12に巻き癖がつくことがない。
そして、この糸巻11は、図2が示すようにケーシング13に収容される。このとき、ケーシング13の前面蓋36が開かれ、糸巻11がケーシング13に挿入される。換言すれば、糸巻11は、ケーシング13によって囲繞され保持される。糸状体12の他端52は、ケーシング13の前面蓋36に設けられたガイドリング41に挿通され、この状態で当該前縁蓋36が閉じられる。これにより、糸状体12は、ケーシング13の外部に引き出され、糸状体ユニット10の組み立てが完成する。
この糸状体12の使用者(釣人)は、糸状体12の他端52を引っ張ることにより、所望の長さの糸状体12をベースプレート14から引き出すことができる。このとき、糸掛ボス15及び糸掛ボス16に巻き掛けられた糸状体12は、これら各糸掛ボス15、16から交互に解けるように引き出される。したがって、糸状体12は、使用者の意に反して多量にベースプレート14から引き出されることはない。
糸状体12が保持されている状態ではベースプレート14が折畳姿勢となっている。すなわち、図9が示すように、一対の糸掛ボス15、16は互いに対向し、これら糸掛ボス15、16に設けられた補助プレート17、18も互いに対向している。図8及び図9が示すように、糸状体12は、糸掛ボス15に巻き掛けられた後に補助プレート17の脚部28の第2側縁61及び補助プレート18の脚部65の第1側縁70を経て糸掛ボス16に巻き掛けられ、続いて当該脚部65の第2側縁71及び補助プレート17の脚部28の第1側縁60を経て糸掛ボス15に巻き掛けられている。つまり、糸状体12は、糸掛ボス15に巻き掛けられた後に、螺旋ループを描くように糸掛ボス16に巻き掛けられ、その後同様に各糸掛ボス15、16に交互に巻き掛けられている。
このように、糸状体12は幾重にも重なった螺旋ループ状に巻回される。そして、糸状体12の使用者が当該糸状体12の他端52を引っ張ると、当該他端52に最も近いループが解け、続いて当該ループに隣り合うループが順に解ける。
糸状体12によって形成される螺旋ループは、次の要領で解ける。まず、糸状体12の他端52が引っ張られると、ガイドリング41(図1参照)から糸状体12が引き出される。これにより、上記他端52の直近の螺旋ループ、例えば糸掛ボス15に巻き掛けられている螺旋ループが絞られる。つまり、当該ループの径が小さくなる。このとき、図8及び図9が示すように、糸状体12は、補助プレート17の脚部28の第1側縁60、糸掛ボス15、当該脚部28の第2側縁61に巻き掛けられているから、上記螺旋ループの径が小さくなると、当該糸状体12は、上記脚部28の第1側縁60に沿って当該脚部28から円形部27側へ移動する。しかも、当該第1側縁60は上記仮想切断線57(図4参照)に沿って切断されているから、当該糸状体12は、補助プレート17が変形しなくても上記第1側縁60及び真直縁63に沿って移動して円滑に糸掛ボス15から外れる。このようにして、上記螺旋ループが解けることになる。そして、この螺旋ループに隣り合う螺旋ループも同様に解け、その結果、幾重にも巻回された糸状体12は、ストレスなく順番に解けることになる。
このように本実施形態に係る糸巻11は、巻き癖を付けることなく糸状体12を巻き取ることができるので、この糸巻11から引き出された糸状体12は、真直で滑らかな状態が維持される。また、糸巻11の補助プレート17、18が上記仮想切断線57で切断されているから、糸状体12が糸巻11から引き出される際に補助プレート17、18等に強く摺動することがない。したがって、糸状体12は、損傷を受けることなく円滑に引き出される。言い換えれば、糸状体12が補助プレート17、18等に強く摺動することがないので、補助プレート17、18が可撓性を備える必要がなく、補助プレート17、18を構成する材料は特に限定される必要がなく、安価な材料が採用され得る。その結果、糸巻11がコスト安価に製造され、糸状体ユニット10の製造コストも低減される得る。
本実施形態では、糸掛ボス15、16は、外径がdである円柱状に形成されている。つまり、糸掛ボス15、16の構造がきわめて簡単であり、糸巻11の製造コストが一層低減されるという利点がある。そして、特に本実施形態では、上記仮想切断線57が上記仮想中心線58から上記距離Sの位置に配置されているから、糸状体12の材質にかかわらず糸状体12が糸巻11から円滑に引き出される。すなわち、糸状体12がナイロン糸、フロロカーボン糸、いわゆるPEラインであっても円滑に糸巻11から引き出される。
さらに、本実施形態に係る糸状体ユニット10では、図1及び図2が示すようにガイドリング41が設けられている。したがって、糸状体12は、ガイドリング41に案内されて糸巻11の内部から円滑に引き出されるという利点がある。特に、図6が示すように、ガイドリング41の挿通孔46の一部が拡径されている。このため、糸状体12はケーシング13の内側からガイドリング41へ滑らかに進入することができる。したがって、糸状体12がガイドリング41に進入する際に屈曲することがなく、糸状体12の損傷がより一層防止される。
加えて、本実施形態に係る糸状体ユニット10は、前述のように、糸巻11が糸状体12とは別個に製造され、糸巻11に対して糸状体12が巻き付けられる工程、ベースプレート14が折畳姿勢に姿勢変化される工程及び糸巻11がケーシング13に収容される工程を経て完成される。すなわち、糸巻11のみが予め大量に製造され得るので、部品としての糸巻11がきわめて安価に製造され得るという利点がある。また、糸状体12も大量生産され得るものであるから、糸状体ユニット10の製造コストが一層低減される。しかも、糸巻11は、前述のように姿勢変化するベースプレート14を備えているから、糸状体12が使用された後は、ベースプレート14が展開姿勢に変化されることにより、再び糸状体12のみが糸巻11に巻き付けられる。すなわち、糸巻11のリサイクルが可能であり、ゴミの発生が抑制される。
図10は本実施形態の変形例に係る糸巻の平面図、図11は図10におけるXI−XI断面図である。また、図12は、本変形例に係る糸巻の側面図である。
この変形例に係る糸巻80では、係止部材81が設けられている。この係止部材81は、一対の糸掛ボス15、16に巻回された糸状体12を当該巻回状態に安定させるためのものである。例えば糸状体12が線径の大きいナイロン糸等であるときは、糸状体12は、その剛性によって一対の糸掛ボス15、16に巻回された状態が維持されにくく、特に、センタプレート53の近傍で折り畳まれた部分82(図12参照)が糸掛ボス15、16の方に移動する傾向にある。このように、糸状体12の折り畳まれた部分82が糸掛ボス15、16の方に移動すると、糸状体12が自然に解けてしまい、いわゆるバックラッシュが発生するおそれがある。
上記係止部材81は、挟持部83及び支持部84を備えている。この係止部材81は、樹脂あるいは金属等により構成され得る。挟持部83は、一対の挟持板85、86を有し、断面形状が略C字状になるように形成されている。挟持部83は、図10が示すように、上記真直縁63、73が形成されている側(同図において上側)からセンタプレート53に嵌め込まれる。挟持板85及び挟持板86は、センタプレート53を挟持する。これにより、挟持部83がセンタプレート53に固定される。また、支持部84は、略L字状に形成された部材からなる。すなわち、支持部84は、挟持板86に連結された連結脚部87と、これに直交するように設けられた押さえ部88とを有する。この押さえ部88は、図10が示すように、センタプレート53と平行に配置され、上記真直縁63、73が設けられた側から真っ直ぐに(同図において上方から下方へ真直に)延びている。
本変形例においても、糸状体12は、前述の糸巻11と同様の要領で糸巻80に巻き取られる。すなわち、ベースプレート14が展開姿勢に変化された状態で(図8参照)、糸状体12の一端51が前述の位置に固定される。糸状体12は、一方の糸掛ボス15に巻き掛けられる。このとき、糸状体12は補助プレート17の真直縁63が設けられた側(上記仮想切断線57に沿って切断された側)から糸掛ボス15に巻き掛けられる。さらに、この糸状体12は、センタプレート53と係止部材81の押さえ部88との間を通って他方の糸掛ボス16に巻き掛けられる。この場合も、糸状体12は補助プレート18の真直縁73(上記仮想切断線57に沿って切断された側)から糸掛ボス16に巻き掛けられる。つまり、この糸状体12は、互いにクロスするように糸掛ボス15及び糸掛ボス16に巻き掛けられる。この糸状体12は、再びセンタプレート53と上記押さえ部88との間を通って糸掛ボス15に巻き掛けられる。この糸状体12は、同様にして一対の糸掛ボス15、16間に交互に連続して8の字を呈するように巻き掛けられる。なお、前述のように、糸状体12の巻付方向は、逆であってもよい。
図12が示すように、糸巻80に糸状体12が巻き掛けられた状態でベースプレート14が折畳姿勢に変化されると、同図が示すように、糸状体12は環状に形成される。このとき、糸状体12は、ほとんど無張力の状態で糸掛ボス15、16に巻き付けられ、ベースプレート14に保持される。したがって、糸状体12がベースプレート14に長時間保持されたとしても糸状体12に巻き癖がつくことがない。しかも、巻回された糸状体12のうちセンタプレート53の近傍で折り畳まれた部分82は、係止部材81によって押さえられる。具体的には、糸状体12が高い剛性を有するナイロン糸等であった場合は、前述のように上記折り畳まれた部分82が糸掛ボス15、16の方に移動する傾向にあるが、仮にそうなった場合であっても係止部材81の押さえ部88が上記折り畳まれた部分82を押圧するので、糸状体12がバックラッシュを起こすことが防止される。その結果、糸状体12の巻き量が多くなるという利点もある。
また、上記押さえ部88は、連結脚部87に片持ち状に設けられており、図10が示すように、上記真直縁63、73が設けられた側から真っ直ぐに延びている。糸状体12は、前述の要領で糸掛ボス15、16間に8の字を呈するように巻き掛けられることから、この糸状体12が糸巻80から引き出されるときは、当該糸状体12は、センタプレート53上では必ず上記真直縁63、73が設けられた側から真っ直ぐ下方に移動しつつ解けることになる。したがって、上記押さえ部88が前述似ように片持ち状に配置されていたとしても、糸状体12は円滑に糸巻80から引き出される。
図13は、本実施形態の第2の変形例に係る糸状体ユニットのケーシングの展開図である。図14及び図15は、当該第2の変形例に係る糸状体ユニットのベースプレートの平面図及び一部断面側面図である。また、図16及び図17は、図14におけるXVI−XVI断面図及びXVII−XVII断面図である。さらに、図18は、当該第2の変形例に係る糸状体ユニットの補助プレートの平面図であり、図19は、当該補助プレートの一部断面側面図である。そして、図20は、ベースプレート及び補助プレートがケーシングに組み込まれた状態を示す平面図であり、図21は、一部断面側面図である。
当該第2の変形例に係る糸状体ユニットが上記実施形態に係る糸状体ユニット10と異なるところは、(1) 図13及び図20が示すように、釣糸が引き出される挿通孔91(糸引出孔)がケーシング92の中心93から糸掛ボス15、16の径方向に距離fだけオフセットされている点、(2) 図14及び図15が示すように、サイドプレート94、95に堤部96、97(第1堤部)が立設されている点、(3) 図18が示すように、一対の補助プレート98、99が連結帯100により連結されることによって一体的に形成されている点、(4) 補助プレート98の第1側縁101の傾斜角θ1が第2側縁103の傾斜角θ2よりも小さく設定され、同様に、補助プレート99の第1側縁102の傾斜角θ1が第2側縁104の傾斜角θ2よりも小さく設定されている点、(5) 図14ないし図16が示すように、サイドプレート94、95にスタッド部105、106が設けられ、他方、図18及び図19が示すように、補助プレート98、99にソケット部107、108が設けられており、スタッド部105及びソケット部107が嵌合し且つスタッド部106及びソケット部108が嵌合することによって(図21参照)、補助プレート98、99がサイドプレート94、95に固定されると共にスタッド部105、106及びソケット部107、108によって糸掛ボス15、16が形成されるようになっている点である。
ケーシング92(図13参照)は、樹脂や紙等から構成されている。本変形例では、シート状の樹脂が図13が示すような形状に裁断される。そして、ケーシング92の側片部110〜113がそれぞれ折曲線114〜117で折り曲げられることにより中央部109に対して起立され、さらに、側片部110が折曲線118で折り曲げられると共に側片部113が折曲線119、120で折り曲げられることにより、直方体の箱状に形成されたケーシング92が組み立てられる。このとき、側片部113の端縁部121は側片部111に重ね合わされて固定される。側片部112は、ケーシング92の底部を構成し、側片部110は、前面蓋36(図1参照)を構成する。この前面蓋36の端縁部122に面ファスナーが設けられ、これにより、前面蓋36は開閉可能となっている。なお、本変形例に係るケーシング92の外形形状は、上記ケーシング13(図1参照)と同様である。
上記中央部109の幅寸法Eは、ベースプレート14(図14参照)の幅寸法Eに対応されている。これにより、ケーシング92は、折畳姿勢となったベースプレート14の周囲を被覆するように収容保持するようになっている(図20及び図21参照)。ケーシング92にベースプレート14が収容保持された状態で、ケーシング92の中心93とベースプレート92の中心線すなわち仮想中心線58とが一致するようになっている。また、前面蓋36に上記挿通孔91が設けられており、この挿通孔91にガイドリング41(図1参照)が取り付けられている。図13及び図20が示すように、この挿通孔91は、ケーシング92の中心93から距離fの位置に設けられている。本変形例では、距離fは、補助プレート98、99における仮想中心線58と真直縁63との距離sに対応されている。もっとも、この距離fは、他の種々の値に設定され得るものであり、要するに挿通孔91が上記仮想中心線58から変位した位置に設けられていればよい。
図14が示すように、ベースプレート14は、センタープレート53及びサイドプレート94、95を備えている。サイドプレート94の縁部123に堤部96が設けられている。また、サイドプレート94に上記スタッド部105が設けられている。このスタッド部105は、糸掛ボス15の一部を構成するものであり、図3が示す糸掛ボス15の位置と同じ位置に設けられている。これら堤部96及びスタッド部105は、熱成形によりサイドプレート94と一体的に形成されている。なお、サイドプレート95の縁部124にも堤部97が設けられており、当該サイドプレート95に上記スタッド部106が設けられている。この堤部97は、堤部96と同様の形状であり、堤部96と左右対称の位置に配置されている。スタッド部106は、スタッド部105と同様の形状であり、スタッド部105と左右対称の位置に配置されている。これらスタッド部105、106は、糸掛ボス15、16の一部を構成するものであり、図3が示す糸掛ボス15、16の位置と同じ位置に設けられている。これら堤部97及びスタッド部106は、熱成形によりサイドプレート94と一体的に形成されている。
図14及び図15が示すように、堤部96、97は、サイドプレート94、95の内面23、21に隆起するように設けられている。補助プレート98、99がサイドプレート94、95の上に配置されるから(図21参照)、堤部96は、サイドプレート94から補助プレート98側に向かって延びるように当該サイドプレート94に立設され、堤部97は、サイドプレート95から補助プレート99側に向かって延びるように当該サイドプレート95に立設されている。具体的には、堤部96、97は細長の突条からなる。堤部96、97は、スタッド部105、106の中心(すなわち糸掛ボス15、16の中心)を中心として円弧状に形成されている。図15が示すように、堤部96、97の断面形状は三角形を呈している。つまり、堤部96、97は、サイドプレート94、95から補助プレート98、99側に向かって尖った形状となっている。
スタッド部105、106は、それぞれ、基部125と嵌合部126とを備えている。これらは円柱状に形成されており、その中心は一致されている。両者の中心を結ぶ線は、糸掛ボス15、16の軸方向29及び軸方向30(仮想軸線の方向)を示している。基部125の外径よりも嵌合部126の外径が小さく設定されており、基部125上に嵌合部126が載せられた状態で形成されている。基部125及び嵌合部126もサイドプレート94、95の内面23、21に隆起するように設けられており、嵌合部126は、上記堤部96、97の立設方向と同方向に突出している。
図14及び図17が示すように、ベースプレート14のセンタプレート53に一対の位置決め片127が設けられている。この位置決め片127は、当該ベースプレート14に対する補助プレート98、99の位置決めを行うものである。位置決め片127は、熱成形によりベースプレート14と一体的に形成されている。各位置決め片127は、所定の間隔で並設されている。この間隔は、補助プレート98、99を連結する連結帯100(図18参照)の幅寸法に対応されている。したがって、この連結帯100が一対の位置決め片127の間に嵌め込まれて固定されることにより、ベースプレート14に対して補助プレート98、99の位置が決められる。
図18が示すように、補助プレート98、99は、連結帯100を基準に左右対称に形成されている。補助プレート98、99は、中央部にソケット部107、108を備えている。このソケット部107、108は、それぞれ、図3が示す糸掛ボス15、16の位置と同じ位置に設けられている。ソケット部107は上記スタッド部105と協働して、ソケット部108は上記スタッド部106と協働して、それぞれ、糸掛ボス15、16を構成する。これらソケット部107、108は、熱成形により補助プレート98、99と一体的に形成されている。
補助プレート98は、上記補助プレート17と同様に円形部27と、脚部28とを備えており、これらは一体的に形成されている。円形部27は、二点差線56で示される円形に形成されている。円形部27は、仮想切断線57に沿って切断されており、真直縁63が形成されている。脚部28は、円形部27に連続して補助プレート99側へ延びている。言い換えれば、補助プレート98がベースプレート14に取り付けられた状態で、脚部28は、センタプレート53側へ延びている(図20参照)。この脚部28の幅方向寸法Wは、円形部27からセンタプレート53側へ向かう方向に沿って漸次小さくなっている。この幅方向寸法Wとは、上記円形部27の径方向であって仮想中心線58に直交する方向の寸法である。
円形部27の中心はソケット部107の中心(すなわち糸掛ボス15の中心)と一致されている。前述のように、上記ソケット部107は上記スタッド部105と協働して糸掛ボス15を構成するから、ソケット部107の底面すなわち円形部27の上面は糸掛ボス15の先端面25を構成することになる。このため、円形部27は、糸掛ボス15の先端面25に設けられたフランジを構成することになる。
脚部28は略台形状に形成されており、底縁部128、第1側縁101、第2側縁103及び円弧縁62を備えている。底縁部128は、上記連結帯100により構成され、ベースプレート14の第1境界部位19に固定されている。図18が示すように、第1側縁101及び第2側縁103は、仮想中心線58の両側に配置されている。第1側縁101は、円形部27の一端側(図18において上側)へ延びている。第1側縁101は、連結帯100の一端(同図において上端)と真直縁63の下端129とを接続している。また、第2側縁103は、底縁部128の他端(同図において下端)に連続して円形部27の他端側(同図において下側)に接続されている。具体的には、第2側縁103は、円形部27を形成する上記二点鎖線56に外接している。さらに、円弧縁62は、円形部27に連続しており、上記二点鎖線56と一致している。言い換えれば、円弧縁62は、円形部27と脚部28とが一体的に形成されていることから、円形部27と脚部28との仮想の境界を示すものである。
上記仮想切断線57は、上記仮想中心線58と平行に配置されている。仮想切断線57は、仮想中心線58から距離Sの位置に配置されている。この距離Sは、
d/2<S≦D/2−(D−d)/6 −−−−−−−−−−(1)
で示される範囲に設定される。但し、dは糸掛部15の外径であり、Dは円形部27の外径である。
補助プレート99は、補助プレート98と同様の構成であって、円形部27と、脚部28とを備えている。円形部27は、二点差線66で示される円形に形成されている。円形部27も上記仮想切断線57に沿って切断されており、真直縁73が形成されている。脚部28は、円形部27に連続して補助プレート99側へ(センタプレート53側)へ延びている。この脚部28の幅方向寸法Wは、円形部27からセンタプレート53側へ向かう方向に沿って漸次小さくなっている。この幅方向寸法Wとは、上記円形部27の径方向であって仮想中心線58に直交する方向の寸法である。
円形部27の中心はソケット部108の中心(すなわち糸掛ボス16の中心)と一致されている。前述のように、上記ソケット部108は上記スタッド部106と協働して糸掛ボス16を構成するから、ソケット部108の底面すなわち円形部27の上面は糸掛ボス16の先端面26を構成することになる。このため、円形部27は、糸掛ボス16の先端面26に設けられたフランジを構成することになる。
補助プレート99の脚部28は略台形状に形成されており、底縁部130、第1側縁102、第2側縁104及び円弧縁72を備えている。底縁部130は、上記連結帯100により構成され、ベースプレート14の第2境界部位20に固定されている。図18が示すように、第1側縁102及び第2側縁104は、仮想中心線58の両側に配置されている。第1側縁102は、円形部27の一端側(図18において上側)へ延びている。第1側縁102は、連結帯100の一端(同図において上端)と切断縁73の下端131とを接続している。また、第2側縁104は、底縁部128の他端(同図において下端)に連続して円形部27の他端側(同図において下側)に接続されている。具体的には、第2側縁103は、円形部27を形成する上記二点鎖線66に外接している。さらに、円弧縁72は、円形部27に連続しており、上記二点鎖線66と一致している。言い換えれば、円弧縁72は、円形部27と脚部28とが一体的に形成されていることから、円形部27と脚部28との仮想の境界を示すものである。
上記仮想切断線57は、上記仮想中心線58と平行に配置されている。仮想切断線57は、仮想中心線58から距離Sの位置に配置されている。この距離Sは、前述のように、 d/2<S≦D/2−(D−d)/6 −−−−−−−−−−(1)
で示される範囲に設定される。但し、dは糸掛部15の外径であり、Dは円形部27の外径である。
図18及び図19が示すように、ソケット部107は、円筒状に形成されており、その中心線は、糸掛ボス15の軸方向29(仮想軸線の方向)を示している。ソケット部107は、補助プレート98の下面132に突設されている。ソケット部107は、熱成形により補助プレート98と一体的に形成されている。ソケット部107の内径寸法は、上記スタッド部105の嵌合部126の外径寸法に対応されている。このため、嵌合部126は、ソケット部107に圧入され、一定の保持力で固定されるようになっている。嵌合部126の保持力が確保されるために、ソケット部107の内壁面に凹部133が設けられている。本変形例では、ソケット部107の4箇所に凹部133が設けられているが、凹部133の数は適宜変更され得る。この凹部133が設けられることにより、ソケット部107に嵌合部126が嵌め込まれると、ソケット部107が弾性的に拡径され、その緊迫力によってスタッド部105が確実にソケット部107と嵌合固定される。
また、ソケット部108は、ソケット部107と同様に円筒状に形成されている。そして、その中心線は、糸掛ボス16の軸方向30(仮想軸線の方向)を示している。ソケット部108は、熱成形により補助プレート98と一体的に形成され、補助プレート98の下面132に突設されている。ソケット部108の内径寸法は、ソケット部107の内径寸法と同一であり、上記スタッド部106の嵌合部126の外径寸法に対応されている。このため、スタッド部106は、ソケット部108に圧入され、一定の保持力で固定されるようになっている。この保持力が確保されるために、ソケット部108の内壁面にも凹部134が設けられている。本変形例では、ソケット部108の4箇所に凹部134が設けられているが、凹部134の数は適宜変更され得る。この凹部134が設けられることによる作用効果は前述のとおりであり、スタッド部106が確実にソケット部108と嵌合固定される。
補助プレート98、99(図18参照)は、ベースプレート14(図14参照)に組み付けられる。具体的には、補助プレート98、99のソケット部107、108に、ベースプレート14のスタッド部105、106が嵌め合わされる。これにより、糸巻11が組み立てられ、上記実施形態と同様の要領で糸状体(典型的には釣糸)が巻き付けられる。なお、本変形例では、ソケット部107とスタッド部105との間、及びソケット部108とスタッド部106との間に目張りシート135が設けられている。目張りシート135は、樹脂製の薄肉シートであり、環状に形成されている。この目張りシート135が設けられることにより、ソケット部107、108とスタッド部105、106との間に隙間が生じることがない。したがって、糸掛ボス15、16に糸状体が巻き掛けられた場合に糸状体が糸掛ボス15、16に食い込むことが防止される。なお、この目張りシート135は、省略されてもよい。
図22は、糸状体12の巻取要領を模式的に示す図である。
前述のように、糸状体12は釣糸である。ベースプレート14が展開姿勢に変化された状態で、糸状体12の一端51がベースプレート14の内面23に固定される。糸状体12の固定位置は特に限定されるものではないが、本変形例では、糸状体12は、両糸掛ボス15、16中間であって、補助プレート98、99の第2側縁103、104側に固定されている。この糸状体12は、ベースプレート14と補助プレート98との間を糸掛ボス15側に引き回され、当該糸掛ボス15の外周面22に一方側から他方側へ反時計回りに(第2側縁103側から第1側縁101側に)巻き掛けられる。続いて、糸状体12は、ベースプレート14と補助プレート98との間からベースプレート14と補助プレート99との間に引き回され、当該糸掛ボス16の外周面24に時計回りに(第2側縁104側から第1側縁102側に)巻き掛けられる。さらに、糸状体12は、ベースプレート14と補助プレート99との間からベースプレート14と補助プレート98との間に引き回される。このとき、糸状体12は、図22が示すように当該糸状体12とクロスするように引き回される。そして、糸状体12は、糸掛ボス15の外周面22に反時計回りに巻き掛けられた後、前述と同様に糸掛ボス16に巻き掛けられる。なお、本変形例では、糸状体12は、糸掛ボス15の外周面22に反時計回りに巻き掛けられた後、糸掛ボス16の外周面24に時計回りに巻き掛けられるが、糸状体12は、糸掛ボス15の外周面22に時計回りに巻き掛けられた後、糸掛ボス16の外周面24に反時計回りに巻き掛けられてもよいことは勿論である。
換言すれば、ベースプレート14が展開姿勢に変化された状態で、糸状体12の一端51が前述の位置に固定される。糸状体12は、一方の糸掛ボス15に巻き掛けられる。このとき、糸状体12は補助プレート17の真直縁63が設けられた側と反対側(上記仮想切断線57に沿って切断された側と反対側)から糸掛ボス15に巻き掛けられる。さらに、この糸状体12は、他方の糸掛ボス16に巻き掛けられる。この場合も、糸状体12は補助プレート18の真直縁73が設けられた側と反対側(上記仮想切断線57に沿って切断された側と反対側)から糸掛ボス16に巻き掛けられる。この糸状体12は、互いにクロスするように糸掛ボス15及び糸掛ボス16に交互に幾重にも巻き掛けられる。
すなわち、この糸状体12は、8の字を呈するように一対の糸掛ボス15、16間に巻き取られ、ベースプレート14に保持される。なお、所定長さの糸状体12がベースプレート14に巻き付けられると、当該糸状体12が切断され、その他端52が糸巻11から外部へ導かれる(図1参照)。糸状体12が一対の糸掛ボス15、16間に8の字を呈するように巻き付けられるから、糸状体12が糸掛ボス15に巻かれる際に発生する撚りと、糸掛ボス16に巻かれる際に発生する撚りとが相殺され、結果的に糸状体12が撚れることはない。しかも、糸状体12は、強く引っ張られることなくきわめて緩やかに糸掛ボス15、16に巻き付けられる。
図20及び図21が示すように、糸巻11に糸状体12が巻き掛けられた状態でベースプレート14が折畳姿勢に変化されると、糸状体12は環状に形成される(図9参照)。このとき、糸状体12は、ほとんど無張力の状態で糸掛ボス15、16に巻き付けられ、ベースプレート14に保持される。したがって、糸状体12がベースプレート14に長時間保持されたとしても糸状体12に巻き癖がつくことがない。
この糸巻11は、ケーシング92(図13及び図1参照)に収容される。このとき、ケーシング92の前面蓋36が開かれ、糸巻11がケーシング92に挿入される。これにより、ケーシング92は、ベースプレート14を隙間なく収容し、保持する。糸状体12の他端52は、ケーシング92の前面蓋36に設けられたガイドリング41に挿通され、この状態で当該前縁蓋36が閉じられる。これにより、糸状体12は、ケーシング92の外部に引き出され、糸状体ユニット10の組み立てが完成する。
この糸状体12の使用者(釣人)は、糸状体12の他端52を引っ張ることにより、所望の長さの糸状体12をベースプレート14から引き出すことができる。このとき、糸掛ボス15及び糸掛ボス16に巻き掛けられた糸状体12は、これら各糸掛ボス15、16から交互に解けるように引き出される。したがって、糸状体12は、使用者の意に反して多量にベースプレート14から引き出されることはない。
ベースプレート14が折畳姿勢となったときは、一対の糸掛ボス15、16は互いに対向し、補助プレート98、99も互いに対向している。そして、糸状体12は、糸掛ボス15に巻き掛けられた後に補助プレート98の脚部28の第1側縁101及び補助プレート99の脚部65の第2側縁104を経て糸掛ボス16に巻き掛けられ、続いて当該脚部65の第1側縁102及び補助プレート98の脚部28の第2側縁103を経て糸掛ボス15に巻き掛けられている。つまり、糸状体12は、糸掛ボス15に巻き掛けられた後に、螺旋ループを描くように糸掛ボス16に巻き掛けられ、その後同様に各糸掛ボス15、16に交互に巻き掛けられている。
このように、糸状体12は幾重にも重なった螺旋ループ状に巻回される。そして、糸状体12の使用者が当該糸状体12の他端52を引っ張ると、当該他端52に最も近いループが解け、続いて当該ループに隣り合うループが順に解ける。糸状体12によって形成される螺旋ループは、上記実施形態に係る糸巻11と同様の要領で解ける。まず、糸状体12の他端52が引っ張られると、ガイドリング41(図1参照)から糸状体12が引き出される。これにより、上記他端52の直近の螺旋ループ、例えば糸掛ボス15に巻き掛けられている螺旋ループが絞られる。つまり、当該ループの径が小さくなる。このとき、図22が示すように、糸状体12は、補助プレート98の脚部28の第2側縁103、糸掛ボス15、当該脚部28の第1側縁101に巻き掛けられているから、上記螺旋ループの径が小さくなると、当該糸状体12は、上記脚部28の第1側縁101に沿って当該脚部28から円形部27側へ移動する。しかも、円形部27は、上記仮想切断線57(図18参照)に沿って切断されているから、糸状体12は、補助プレート98が変形しなくても上記第1側縁101及び真直縁63に沿って移動して円滑に糸掛ボス15から外れる。このようにして、上記螺旋ループが解けることになる。そして、この螺旋ループに隣り合う螺旋ループも同様に解け、その結果、幾重にも巻回された糸状体12は、ストレスなく順番に解けることになる。
本変形例では、図18が示すように、上記第1側縁101の傾斜角度θ1は上記第2側縁103の傾斜角度θ2よりも小さい。換言すれば、上記第2側縁103は、上記仮想中心線58に対して横方向に大きく張り出している。したがって、ループ状の糸状体12が第1側縁101に沿って円滑に移動する一方、当該糸状体12は、第2側縁103に引っ掛かった状態になる傾向にある。このため、ループ状の糸状体12が勢いよく糸掛ボス15、16から外れ、これに引かれて一気に糸状体12が解けてしまうことが防止される。本変形例では、傾斜角度θ1は17°(degree)に設定され、傾斜角度θ2は45°に設定されている。なお、各傾斜角度θ1、θ2の大きさは特に限定されるものではなく、要するに、傾斜角度θ1が傾斜角度θ2よりも小さく設定されていればよい。また、図18において、第2側縁103が仮想中心線58に沿って下方に(糸掛ボス15から遠ざかる方向に)移動した位置(例えば、図20において二点鎖線144で示される位置)に配置され、第2側縁104が仮想中心線58に沿って上方に(糸掛ボス16から遠ざかる方向に)移動した位置(例えば、図20において二点鎖線144で示される位置)に配置されていてもよい。このように、第2側縁103、104が糸掛ボス15、16から遠ざかることによって、糸状体12が解ける際に一定の制動力が作用し、当該ループ状の糸状体12が解けていくに連れて隣り合うループ状の糸状体12が引きずられて解けてしまうことが確実に防止される。その結果、幾重にも巻回された糸状体12は、縺れることなく順番に解ける。
第1側縁101及び第2側縁103は、真直な辺部により構成されている必要はない。図18が示すように、本変形例では、第2側縁103は折り曲げられた2つの辺部を備えており、一方の辺部136は、上記仮想中心線58と平行(すなわち傾斜角度θ2=90°)である。このように、第1側縁101及び第2側縁103は、上記傾斜角度がθ1、θ2(但し、0°<θ1<90°、0°<θ2<90°)となる部分を備えていれば十分である。
このように本変形例に係る糸巻11は、巻き癖を付けることなく糸状体12を巻き取ることができるし、糸状体12が糸巻11から引き出される際に補助プレート98、99等に強く摺動することがない。したがって、補助プレート98、99が可撓性を備える必要がなく、補助プレート98、99を構成する材料は特に限定される必要がなく、安価な材料が採用され得る。その結果、糸巻11がコスト安価に製造され、糸状体ユニット10の製造コストも低減される得る。しかも、上記仮想切断線57が上記仮想中心線58から上記距離Sの位置に配置されているから、糸状体12の材質にかかわらず糸状体12が糸巻11から円滑に引き出される。すなわち、糸状体12がナイロン糸、フロロカーボン糸、いわゆるPEラインであっても円滑に糸巻11から引き出される。さらに、本変形例に係る糸状体ユニット10では、ガイドリング41が設けられているから、糸状体12は、より一層円滑に引き出されるという利点がある。
加えて、本変形例に係る糸状体ユニット10は、糸巻11が糸状体12とは別個に製造され、糸巻11に対して糸状体12が巻き付けられる工程、ベースプレート14が折畳姿勢に姿勢変化される工程及び糸巻11がケーシング13に収容される工程を経て完成される。すなわち、糸巻11のみが予め大量に製造され得るので、部品としての糸巻11がきわめて安価に製造され得るという利点がある。また、糸状体12も大量生産され得るものであるから、糸状体ユニット10の製造コストが一層低減される。しかも、糸巻11は、前述のように姿勢変化するベースプレート14を備えているから、糸状体12が使用された後は、ベースプレート14が展開姿勢に変化されることにより、再び糸状体12のみが糸巻11に巻き付けられる。すなわち、糸巻11のリサイクルが可能であり、ゴミの発生が抑制される。
特に本変形例では、図20及び図21が示すように、堤部96、97が設けられている。糸状体12は糸掛ボス15、16の周りにループ状に幾重にも巻回されており、その剛性により糸掛ボス15、16を中心にして外側へ拡がる傾向にある。そのため、糸状体12が引き出されると、ループ状の糸状体12が一気に解けてしまうおそれがある。また、前述のように、糸状体12に撚りが生じないのは、一方の糸掛ボス15(又は糸掛ボス16)に巻かれる際に発生する撚りと、他方の糸掛ボス16(又は糸掛ボス15)に巻かれる際に発生する撚りとが相殺されるからである。但し、糸状体12が引き出される場合、一つのループが解けていく際に、糸状体12が一方の糸掛ボス15(又は糸掛ボス16)側から外れた瞬間に撚りが発生する。この撚りは、糸状体12が他方の糸掛ボス16(又は糸掛ボス15)からも外れることによって相殺されるのでるが、この撚りが相殺されるまでに糸状体12が大きく拡がり、これに引きずられるようにして他のループが補助プレート98、99の外側に外れてしまうことがある。これでは、糸状体12が引き出される際に絡みついてしまうおそれがある。
しかし、この本変形例に係る糸巻11では、上記堤部96、97が設けられているから、糸状体12が糸掛ボス15、16を中心にして外側へ拡がることはなく、各ループが補助プレート98、99から外側へ外れてしまうことが防止される。したがって、糸状体12の絡みが防止され、糸状体12が円滑に引き出される。
堤部96、97の高さ寸法は、特に限定されるものではない。本変形例では、図21が示すように、堤部96、97の先端が補助プレート98、99に接するように堤部96、97の高さ寸法が設定されている。そのため、糸掛ボス15、16に巻かれた状態の糸状体12の拡がりが堤部96、97によって確実に防止される。また、糸状体12が引っ張られると糸状体12に一定のテンションが発生する。このテンションによって、糸状体12は堤部96、97の先端と補助プレート98、99との間をすり抜けて外部に引き出される。また、この堤部96、97は突条からなり、糸掛ボス15、16を中心とする円弧状に形成されている。これにより、仮に糸状体12が糸掛ボス15、16を中心に外側に拡がろうとしても、堤部96、97がループ状の糸状体12の周囲に均等に当接するから、糸状体12の拡がりが確実に防止される。
なお、本変形例では、サイドプレート94、95に堤部96、97が立設された例が説明されたが、例えば、サイドプレート94、95に堤部96、97が立設されおらず、一対の補助プレート98、99に堤部96、97が立設された構成が採用されてもよい。この場合、堤部96、97は、補助プレート98、99の縁部(例えば、図30の縁部259、260に相当する部位)からサイドプレート98、99の縁部123、124に向かって延びている。
また、本変形例では、ガイドリング41は、糸掛ボス15、16の中心すなわち仮想中心線58に対してオフセットされている。このオフセット量は、距離fであり、本変形例では、仮想切断線57の位置(距離s)に一致されている。もっとも、距離fが距離sと異なっていてもよいことは勿論である。糸状体12はガイドリング41から引き出されるから、糸状体12は、ガイドリング41の方へ引っ張られる。このガイドリング41は、前述のようにオフセットされているから、糸状体12は、上記第1側縁101をより一層滑らかに移動することができ、しかも、ループ状に形成された糸状体12は、その周方向に引っ張られることになり、なお一層ストレス無く円滑に引き出される。
図23は、本実施形態の第3の変形例に係るベースプレートの平面図である。
この変形例に係るベースプレート137が本実施形態に係るベースプレート14と異なるところは、上記ベースプレート14は仮想中心線58を基準に上下方向に対称に堤部96、97が設けられているのに対し、本変形例では、堤部138、139が仮想中心線58から下側に延びている点である。このように堤部138、139が仮想中心線に対して非対称に形成されていても、糸状体12が糸掛ボス15、16を中心にして外側へ拡がることはなく、ループ状の糸状体12が補助プレート98、99から外側へ外れてしまうことが防止される。
図24は、本実施形態の第4の変形例に係るベースプレートの平面図であり、図25は、一部断面側面図である。また、図26は、図24におけるXXVI−XXVI断面図である。
この変形例に係るベースプレート142が本実施形態に係るベースプレート14と異なるところは、サイドプレート94の側部147にも堤部140(第2堤部)が設けられており、サイドプレート95の側部148にも堤部141(第2堤部)が設けられている点である。
この堤部140、141は、サイドプレート94、95と一体的に形成されている。堤部140、141の断面形状は、上記堤部96、97と同様であるが、堤部140、141は、サイドプレート94、95に沿って真直に延びている。図26が示すように、堤部140、141は三角形状に形成されている。各堤部140、141は、糸状体12が巻き取られた後に矢印75が示す方向に折り曲げられる。これにより、糸状体12が糸掛ボス15、16を中心にして外側へ拡がることがより一層防止される。特に、サイドプレート94、95の側部147、148の方向への糸状体の拡がりが確実に防止される。
次に、本実施形態の第5の変形例について説明される。
図27及び図28は、本実施形態の第5の変形例に係る糸状体ユニットのベースプレートの平面図及び一部断面側面図である。図29は、図27におけるIXXX−矢視図である。図30は、本実施形態の第5の変形例に係る糸巻の補助プレートの平面図である。図31は、本実施形態の第5の変形例に係る糸巻の補助プレートの一部断面側面図であり、図32は、図31における要部拡大図である。図33は、本実施形態の第5の変形例に係る糸巻のベースプレート及び補助プレートがケーシングに組み込まれた状態を示す平面図であり、図34は、一部断面側面図である。
本変形例に係る糸状体ユニットが上記第2の変形例に係る糸状体ユニットと異なるところは、サイドプレート94、95に堤部255、256(第1堤部)が設けられると共に、補助プレート98、99にも堤部257、258(第3堤部)が設けられている点である。堤部255、256は、上記第2の変形例及び第3の変形例に係る糸巻と同様に、サイドプレート94、95の縁部123、124から補助プレート98、99に向かって延びている(図27、図28、図34参照)。また、堤部257、258は、補助プレート98、99の縁部259、260からサイドプレート98、99の縁部123、124に向かって延びている(図30、図31、図34参照)。
補助プレート98の縁部259に上記堤部257が設けられている。補助プレート99の縁部260にも上記堤部258が設けられている。これら堤部257、258は同様の形状であり、図30が示すように左右対称の位置に配置されている。これら堤部257、258は、熱成形により補助プレート98、99と一体的に形成されている。
堤部257は、補助プレート98の一部が陥没することによって形成されている。同様に、堤部258も補助プレート99の一部が陥没することによって形成されている。補助プレート98、99は、サイドプレート94、95の内側に配置される(図34参照)。このため、堤部257は、補助プレート98からサイドプレート94側に向かって延びており、同様に、堤部258は、補助プレート99からサイドプレート95側に向かって延びている。
堤部257、258は細長の突条からなる。堤部257は、糸掛ボス15の中心を中心として円弧状に形成されている。堤部258は、糸掛ボス16の中心を中心として円弧状に形成されている。堤部257は、図33が示すように、補助プレート98、99がサイドプレート94、95に嵌め込まれた状態で堤部255と隣り合う位置に形成されている。同図では図示されていないが、堤部258も堤部256と隣り合う位置に形成されている。したがって、堤部257、258は、それぞれ、円弧状に形成された堤部255、256と滑らかに連続し、全体として円弧状を呈する。
図31、図32が示すように、堤部257、258の断面形状は三角形を呈している。堤部257は、補助プレート98からサイドプレート94に向かって尖った形状となっており、堤部258は、補助プレート99からサイドプレート95に向かって尖った形状となっている。本実施形態では、堤部257及び堤部258の先端は、それぞれ、サイドプレート94及びサイドプレート95に接触している(図34参照)。もっとも、堤部257、258の先端とサイドプレート94、95との間に隙間が形成されていてもよい。
図35は、図33におけるXXXV−矢視図である。
同図が示すように、補助プレート98、99がサイドプレート94、95に嵌め込まれることにより、堤部257と堤部255とが隣り合う。同様に、堤部258と堤部256とが隣り合う。この状態で、堤部257の側面261と堤部255の側面262とが対向する。同様に、堤部258の側面263と、堤部256の側面264とが対向する。そして、側面261及び側面262並びに側面263及び側面264は、それぞれ、サイドプレート94、95に直交する方向(同図において上下方向)に対して角度θだけ傾斜している。
本変形例に係る糸状体ユニットにおいても、前述の実施形態及び各変形例と同様の作用効果を奏する。加えて、本変形例では、次のような作用効果を奏する。
前述のように、糸状体12は、ベースプレート14が展開姿勢にあるときに8の字状に巻き取られるが、その後、ベースプレート14が折畳姿勢に変化されるときに、糸状体12は、8の字状から環状に折り畳まれることになる。糸状体12は、折り畳まれる際にその弾性により拡径する。つまり、糸状体12が外側に膨らむように変形する傾向にある。もし、上記第2の変形例に係る糸巻のように、サイドプレート94、85側から補助プレート98、99側へ突出する堤部96、97のみが設けられている場合には、堤部96、97と補助プレート98、99との間から糸状体12が外側へ外れてしまう可能性がある。しかし、本変形例では、図34及び図35が示すように、堤部257及び堤部258が補助プレート98、99側からサイドプレート94、85側へ突出すると共に、堤部255及び堤部256がサイドプレート94、85側から補助プレート98、99側へ突出しているから、糸状体12が外側に膨らんだとしても、いずれかの堤部255〜258が糸状体12の膨らみを規制して、糸状体12が外側に移動することを確実に防止する。このことは、糸状体ユニットの組立作業時に糸状体12が確実に糸巻に保持されること意味し、糸状体ユニットの簡単且つ円滑な組立作業が実現される。
また、堤部257、258も堤部255、256と同様に、その先端がサイドプレート94、95に接触している。このため、糸状体12が拡がって堤部255〜258を乗り越えて外側へ移動することが一層確実に防止される。ただし、上記実施形態及び各変形例と同様に、釣人が意図的に糸状体12を引張った場合は、当該糸状体12に一定のテンションが発生するから、このテンションによって糸状体12は堤部255、256と補助プレート98、99との間から、あるいは堤部257、258とサイドプレート94、95との間からすり抜けて外部に引き出される。
さらに、堤部257、258は、堤部255、256と同様に、糸掛ボス15、16を中心とする円弧状に形成された突条から構成されているので、前述のように、堤部257と堤部255とが円弧状に滑らかに連続すると共に、堤部258と堤部256とが円弧状に滑らかに連続する。したがって、仮に糸状体12が糸掛ボス15、16を中心に外側に拡がろうとしても、堤部255〜258が糸状体12の周囲に均等に当接するから、糸状体12の拡がりがより一層確実に防止される。
特に本変形例では、図35が示すように、堤部257、255の各側面261、262並びに堤部258、256の各側面263、264は、それぞれ、前述のように傾斜しているから、側面261、262の間及び側面263、264の間から糸状体12が自然にすり抜けることが防止される。したがって、糸状体12の拡がりがなお一層防止される。
10・・・糸状体ユニット
11・・・糸巻
12・・・糸状体
13・・・ケーシング
14・・・ベースプレート
15・・・糸掛ボス
16・・・糸掛ボス
17・・・補助プレート
18・・・補助プレート
19・・・第1境界部位
20・・・第2境界部位
22・・・外周面
24・・・外周面
25・・・端面
26・・・端面
27・・・円形部
28・・・脚部
51・・・糸状体の一端
52・・・糸状体の他端
53・・・センタプレート
54・・・サイドプレート
55・・・サイドプレート
57・・・仮想切断線
58・・・仮想中心線
59・・・底縁
60・・・第1側縁
61・・・第2側縁
62・・・円弧縁
63・・・真直縁
64・・・円形部
65・・・脚部
69・・・底縁
70・・・第1側縁
72・・・第2側縁
73・・・真直縁
91・・・挿通孔
92・・・ケーシング
94・・・サイドプレート
95・・・サイドプレート
96・・・堤部
97・・・堤部
98・・・補助プレート
99・・・補助プレート
101・・・第1側縁
102・・・第1側縁
103・・・第2側縁
104・・・第2側縁
137・・・ベースプレート
138・・・堤部
139・・・堤部
140・・・堤部
141・・・堤部
142・・・ベースプレート
147・・・側部
148・・・側部
255・・・堤部
256・・・堤部
257・・・堤部
258・・・堤部
261・・・側面
262・・・側面
263・・・側面
264・・・側面

Claims (9)

  1. センタプレート及び当該センタプレートの両側に連続する一対のサイドプレートを有し、センタプレートと各サイドプレートとの境界で屈曲されることによって各サイドプレートが対向する折畳姿勢と各サイドプレートが離反する展開姿勢との間で姿勢変化するベースプレートと、
    ベースプレートが折畳姿勢となった状態で端面同士が対向するように各サイドプレートに設けられた一対の糸掛ボスと、
    各糸掛ボスの端面に固定されると共に当該端面から上記センタープレート側へ延設されてベースプレートに固定された一対の補助プレートとを有し、
    当該補助プレートは、上記各糸掛ボスの中心を結ぶ仮想中心線と平行に配置された仮想切断線に沿って切断されることによって真直な切断縁が形成されている糸巻。
  2. センタプレート及び当該センタプレートの両側に連続する一対のサイドプレートを有し、センタプレートと各サイドプレートとの境界で屈曲されることによって各サイドプレートが対向する折畳姿勢と各サイドプレートが離反する展開姿勢との間で姿勢変化するベースプレートと、
    ベースプレートが折畳姿勢となった状態で端面同士が対向するように各サイドプレートに設けられた一対の糸掛ボスと、
    各糸掛ボスの端面に設けられると共に当該端面から上記センタープレート側へ延設されてベースプレートに固定された一対の補助プレートと、
    上記サイドプレートの縁部又は上記補助プレートの縁部のうちいずれか一方の縁部から他方の縁部に向かって延びる第1堤部とを備える糸巻。
  3. 上記第1堤部は、当該第1堤部の先端が上記他方の縁部に接触するように設けられている請求項2に記載の糸巻。
  4. 上記第1堤部は、上記糸掛ボスを中心とする円弧状に形成された突条から構成されている請求項2又は3に記載の糸巻。
  5. 上記サイドプレートの側部に第2堤部がさらに設けられている請求項2から4のいずれかに記載の糸巻。
  6. 上記第1堤部に隣設され、上記サイドプレートの縁部又は上記補助プレートの縁部のうち上記第1堤部が設けられた一方の縁部に向かって他方の縁部から延びる第3堤部がさらに設けられている請求項2から5のいずれかに記載の糸巻。
  7. 上記第3堤部は、当該第3堤部の先端が上記一方の縁部に接触するように設けられている請求項6に記載の糸巻。
  8. 上記第3堤部は、上記糸掛ボスを中心とする円弧状に形成された突条から構成されている請求項6又は7に記載の糸巻。
  9. 上記第1堤部と上記第3堤部とが隣り合うことによって対向する当該第1堤部の側面及び当該第3堤部の側面は、上記サイドプレートに直交する方向に対して傾斜している請求項6から8のいずれかに記載の糸巻。
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