JP2009200301A - プリント配線板、およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、層間導通用穴内のレーザー加工残渣の有機物であるスミアの発生を抑制することにより、IVHやフィルドビアの形成がしやすいプリント配線板を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、内層銅と、この内層銅上に設けられた絶縁層と、この絶縁層を貫通し前記内層銅表面まで達するレーザー照射によって形成された層間接続穴と、この層間接続穴内に形成された導通体と、を有するプリント配線板であって、前記レーザー照射がなされる内層銅表面に、表面粗さが3μmから20μmの凹凸を設けたプリント配線板である。
【選択図】図1

Description

本発明は、IVHやフィルドビアの形成が容易なプリント配線板、およびその製造方法に関する。
従来、IVH(インタースティシャルバイヤホール)やフィルドビアなどの層間導通体を形成する場合、フォトプロセスによって上層の金属配線層にエッチング穴を設けた後、このエッチング穴の直径よりも大きなレーザー光を照射して、エッチング穴の下の樹脂層部分だけを除去して上下の層間を接続する穴を形成し、レーザー加工残差の有機物であるスミアを除去するデスミア処理をおこなってからこの穴内に層間導通体を形成していた。フィルドビアとは、層間接続のために設けた穴内に、めっきを充填して形成した層間接続のことである。
ところで、この層間導通用穴の底である内層銅は、熱伝導係数が大きいので、レーザーでスミア熱分解できず、層間導通用の穴底の内層銅表面に残りやすい。この穴内のスミアを除去しようとしてデスミア処理を強化しようとすると、側壁の樹脂が浸食されて、この穴の入り口が狭いタル形状となってしまい、その後にフィルドビアを形成しようとすると、穴内部をめっきで埋めることが困難になってしまう。
そのため、デスミア処理をより完全に行うために、特許文献1に開示された技術によれば、デスミア処理後、さらにアルカリ溶液中で電解処理を施すことが記載されている。
また、デスミア処理をより効果的に行うために、特許文献2に開示された技術によれば、プラズマクリーニングによりデスミア処理を行っていた。
特開平2−241082号公報 特開2001−168498号公報
しかしながら、上記の従来技術のように、デスミア処理後さらにアルカリ溶液中で電解処理をするような液中処理を行うと、層間導通用穴内に異物が混入するなど別の問題が生じやすい。また、プラズマクリーニングなどのデスミア処理では設備経費がかさむことになってしまう。
本発明は、上記の問題を解決するものであり、層間導通用穴内のレーザー加工残渣の有機物であるスミアの発生を抑制することにより、IVHやフィルドビアの形成を容易にするプリント配線板、およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下のものに関する。
(1) 内層銅と、この内層銅上に設けられた絶縁層と、この絶縁層を貫通し前記内層銅表面まで達するレーザー照射によって形成された層間接続穴と、この層間接続穴内に形成された導通体と、を有するプリント配線板であって、前記レーザー照射がなされる内層銅表面に、表面粗さが3μmから20μmの凹凸を設けたプリント配線板。
(2) 上記(1)において、表面粗さが3μmから20μmの凹凸の凸部に、銅粒を設けたプリント配線板。
(3) 上記(2)において、凸部に設けた銅粒を埋めるように、銅めっきの薄膜を形成したプリント配線板。
(4) 上記(1)から(3)の何れかにおいて、内層銅表面に設けた表面粗さが3μmから20μmの凹凸の凸部分の面積が、凹部分の面積と同等以上であるプリント配線板。
(5) 内層銅と、この内層銅上に設けられた絶縁層と、この絶縁層を貫通し前記内層銅表面まで達するレーザー照射によって形成された層間接続穴と、この層間接続穴内に形成された導通体と、を有するプリント配線板の製造方法であって、前記内層銅表面に表面粗さが3μmから20μmの凹凸を設ける工程と、前記凹凸の凸部に銅粒を設ける工程と、前記凸部に設けた銅粒を埋めるように、銅めっきの薄膜を形成する工程と、を有するプリント配線板の製造方法。
(6) 内層銅と、この内層銅上に設けられた絶縁層と、この絶縁層を貫通し前記内層銅表面まで達するレーザー照射によって形成された層間接続穴と、この層間接続穴内に形成された導通体と、を有するプリント配線板の製造方法であって、前記内層銅表面に表面粗さが3μmから20μmの凹凸を設ける工程と、前記凹凸の凸部分の面積が、凹部分の面積と同等以上となるよう、前記凸部分をつぶして凸部頂上を広げる工程と、を有するプリント配線板の製造方法。
本発明によれば、層間接続穴内のレーザー加工残渣の有機物であるスミアの発生を抑制することにより、IVHやフィルドビアの形成を容易にするプリント配線板、およびその製造方法を提供することが可能となる。
本発明の対象となるプリント配線板は、層間接続穴として、IVHやフィルドビアを有するプリント配線板である。
本発明における内層銅とは、プリント配線板の内層に設けられた銅導体を言う。内層銅の形成方法としては、例えば、一般的に補強基材に樹脂組成物を含浸した樹脂含浸基材の必要枚数の上面及び又は下面に、銅箔を積層一体化し、この銅箔をエッチング等により回路形成する方法が挙げられる。銅箔の材料としては、プリント配線板の内層銅として使用されるものであればよく、特に制限はない。
本発明における絶縁層とは、内層銅と他の内層銅、または、内層銅と表層の銅導体との間の電気的絶縁を図るものを言う。絶縁層の材料としては、プリント配線板の絶縁層として使用されるものであればよく、特に制限はない。絶縁層の形成方法としては、例えば、補強基材に樹脂組成物を含浸した樹脂含浸基材の必要枚数の上面及び又は下面に、銅箔を積層一体化することで、銅箔と銅箔との間に形成される。
本発明で使用するレーザーとしては、CO、CO、エキシマ等の気体レーザーや、YAG等の固体レーザーがある。COレーザーは、容易に大出力を得られることから、φ50μm以上のIVHの加工に適している。φ50μm以下の微細なIVHを加工する場合は、より短波長で集光性のよいYAGレーザーが適している。
本発明におけるレーザー照射とは、層間接続のための穴(層間接続穴)を形成するための手段であり、例えばIVHやフィルドビアのような層間接続をめっきによって行う場合に、必要な層間接続穴を形成するための手段である。使用するレーザーは、COレーザー穴あけ機などプリント配線板に使用される一般的なものであればよく、特に制限はない。また、照射条件は、プリント配線板を構成するものの材質、厚さ等を考慮して設定する。レーザー照射エネルギー量を大きくしたり、あるいはパルス幅を大きくしたりすれば、内層銅により大きな熱がかかりスミアも除去されやすいが、過剰な熱で内層銅に穴があいたり、IVH形状が樽型になってしまうため、少なくともパルス幅は20〜30μsec以下には抑えるのが望ましい。
本発明における層間接続孔とは、内層銅と他の内層銅、または内層銅と表層の銅導体との間の電気的導通を得るものを言う。この層間接続穴は、絶縁層を貫通し内層銅表面まで達するようにレーザーを照射することにより形成される。一例として、絶縁層を挟んで、内層銅と表層の銅導体を有するプリント配線板の場合は、フォトプロセス等によって表層の銅導体を部分的に除去して銅導体に開口を設けた後、この開口を狙ってレーザー光を照射する。開口は、絶縁層が露出しているため、レーザーが絶縁層に直接照射され、容易に穴が形成される。この穴が、内層銅表面まで達すると、絶縁層を貫通して表層から内層銅に到る層間接続穴が形成される。このとき、レーザーが内層銅表面に達するように照射されることになる。つまり、レーザーが内層銅表面まで達するように照射されることにより、表層から内層銅に到る層間接続穴が形成される。また、同時に、内層銅表面には、レーザー加工残差の有機物であるスミアが生成するが、後述するように、レーザー照射がなされる内層銅表面に表面粗さが3μmから20μmの凹凸を設けることにより、このスミアが熱分解される。なお、使用するレーザーの種類や、レーザーの照射条件によっては、表層の銅導体に開口を設ける必要はなく、表層の銅導体上から、その下の絶縁層を貫通して内層銅表面まで達するように、レーザーを照射することによって、層間接続穴を形成することも可能である。
本発明における導通体とは、プリント配線板の上下の層間を接続する層間接続穴を使用して、上下の層間の電気的な導通をとるもので、IVHやフィルドビアといわれる一般的にプリント配線板で使用する層間接続穴内に形成される導通体をさす。層間接続穴内に導通体を形成する方法としては、一般的にプリント配線板で用いられる、無電解めっきや電気めっき等を使用することができる。
本発明で使用する内層銅表面に設けられた凹凸は、表面粗さが3μmから20μmである。この表面粗さは、十点平均高さRzで表示した表面粗さをさす。このように、レーザー照射がなされる内層銅表面に表面粗さが3μmから20μmの凹凸を設けることにより、熱の伝導率の大きな銅の熱の横伝導を分断することになり、レーザー照射熱の蓄熱作用が実現することができる。このことにより、レーザーでスミアを熱分解しやすくなる。内層銅表面に表面粗さが3μm以下であると、レーザー照射熱の蓄熱作用が弱く、また、内層銅表面に表面粗さが20μm以上である場合、凸部形状が細いと折れやすく、太いと凸間ピッチが広くなりやすく高密度プリント配線板の層間を接続する穴には不向きである。
凹凸の形成方法は、化学エッチング等の化学処理、電解エッチング等の電気化学処理、ショットブラスト等の物理処理など特に限定はないが、内層導体となるため、種々の積層材との密着性が必要なため、処理後の酸化皮膜が残ったり、有機残渣など、積層材との密着性に悪さするものが表面に残ったりするものは望ましくない。
化学エッチングとしては、塩酸、硫酸などの無機酸、有機酸等の単独または混合したり、無機酸に過酸化水素、トリアゾール、ハロゲン化物、ニカワ等を添加したりしたものが使用できる。
電解エッチングとしては、硫酸、塩酸、スルファミン酸などの酸性浴や、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ピロリン酸、シアン浴などのアルカリ浴が使用できる。
また、これらの酸またはアルカリ系の溶液に必要により添加剤を加える。添加剤は化学エッチングに使用されているものと同様のもの、または通常光沢めっき液に使用する市販の添加剤等々が使用できる。
ショットブラストとしては、金属やセラミック微粒子と圧縮空気とを混合して吹き付ける一般的なものが使用できる。
両面粗化箔を使用した銅張積層板を内層基板に用い、銅箔の粗面形状を、そのまま内層銅表面の凹凸としてもよい。
本発明で使用する内層銅表面に設けた、表面粗さが3μmから20μmの凹凸の凸部に、銅粒を設けるのが望ましい。本発明における銅粒は、銅めっきにより形成された粗化面を生じさせる銅の微細粒子をさす。このように、内層銅表面に表面粗さが3μmから20μmの凹凸のほかに、その凹凸の凸部に銅粒を設けることにより、細い凸部先端を太く、分割させることになり、銅箔表面の溶融蒸発を遅延させることができるので、よりレーザー照射熱の蓄熱作用が実現することができる。また、レーザー光の照射を開始すると、所定の粗さを持つ銅箔表面が熱溶融を初め、初期照射面の銅成分が溶融し蒸発すると、その下には滑らかな鏡面の銅表面が形成されることとなる。この鏡面となった銅箔表面の持つ反射率は、高反射率を持つ表面となる。この結果、コンフォーマルバイア形成用のレーザー穴あけ加工法に用いられる一般的なレーザーパワー及び加工条件では、一定深さ以上の銅箔層のレーザー加工が困難となるため銅箔に穴が開くことはない。
内層銅表面に設けた、表面粗さが3μmから20μmの凹凸の凸部に、銅粒を設ける方法は、一例として、以下の方法を使用することができる。すなわち、表面粗さが3μmから20μmの凹凸を形成した内層銅を準備し、この内層銅表面に対して、第一の銅めっきを行う。このような凹凸を有する表面の場合、凸部頂上付近に集中して銅が電析し、谷の部分にはあまり電析しない。このため、内層銅表面に設けた凹凸の凸部に、銅粒が形成される。
銅粒を析出させる第一のめっきでは、たとえば、やけめっきの条件が採用できる。このやけめっき条件は、特に限定されるものではなく、生産ラインの特質を考慮して定められるものである。例えば、硫酸銅系溶液を用いるのであれば、濃度が銅5〜30g/l、硫酸10〜200g/l、その他必要に応じた添加剤(α−ナフトキノリン、デキストリン、ニカワ、チオ尿素、モリブデン、鉄、ニッケル、セレン、テルル等)、液温10〜40℃、電流密度は、電解液の限界電流密度付近の条件とする等である。見かけ上の膜厚は、0.2から10μm程度である。
上述したように、内層銅表面に銅粒を設けると、凹凸表面の場合、凸部頂上付近に集中して電析する。このため、この銅粒が内層銅表面から脱着しないようにするため、銅粒を有する内層銅表面に対して、凸部に設けた銅粒を埋めるように、銅めっきの薄膜を形成するのが望ましい。そうすることにより、レーザー照射により、凸部分の先端が高温になりすぎて容易には蒸発飛散することはなく、スミアのみを選択して蒸発飛散することができる。
銅粒を有する内層銅表面に、凸部に設けた銅粒を埋めるように、銅めっきの薄膜を形成する方法としては、銅粒を有する内層銅表面に対して、第二の銅めっきを行う。第二の銅めっきでは、内層銅表面および粒子間に、銅粒の隙間を充填して、凸部に設けた銅粒を埋めるように、銅めっきの薄膜を設ける。
銅めっきの薄膜を形成する第二のめっきは、平滑めっき条件で微細銅粒を埋めるように銅を均一析出させるための工程である。この平滑めっき条件は、特に限定されるものではなく、生産ラインの特質を考慮して定められるものである。例えば、硫酸銅系溶液を用いるのであれば、濃度が銅50〜80g/l、硫酸50〜150g/l、液温40〜50℃、電流密度10〜50A/dm2の条件とする等である。見かけ上の膜厚は、0.1から3μm程度である。好ましくは1から3μm程度である。
本発明の内層銅表面に設けた凹凸は、凸部分の面積が凹部分と同等以上であるのが好ましい。このように、内層銅の表面が、表面粗さが3μmから20μmの凹凸で、凸部分の面積が凹部分と同等以上であると、レーザー照射により、内層銅の凸部分の先端が高温になりすぎて容易には蒸発飛散することはなく、スミアのみを選択的に蒸発飛散することができる。本発明における凸部分の面積とは、凹凸部分を断面で見た場合の凸部分が占める面積をさす。つまり、凹凸部分の断面図において、隣接する凹部の底を結んだ直線よりも上側の、凸部分の面積を言う。また、本発明における凹部分の面積とは、凹凸部分を断面で見た場合の凹部分が占める面積をさす。つまり、凹凸部分の断面図において、隣接する凸部の頂上を結んだ直線よりも下側の、空白部分の面積を言う。
内層銅表面に設けた凹凸を、凸部分の面積が、凹部分と同等以上になるように形成する方法は、粗化液を使用する場合、その種類にもよるが、粗化液でエッチングした後、圧延ロール等で表面の鋭角な凸部分を少しつぶして凸部頂上を広げる方法が、簡易であるため好ましい。また、内層銅表面に銅めっきをしない場合は、両面粗化箔を使用した銅張積層板を内層基板に用い、圧延ロール等で表面の鋭角な凸部分を少しつぶして凸部頂上を広げてもよい。
以下、本発明のプリント配線板について、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明のプリント配線板の概略図を示している。図1の構成を得るために、まず、銅箔付きの内層基材1を用意し、内層銅4となる銅箔を回路状に加工する。次に、内層銅4の表面に表面粗さが3μmから20μmの凹凸10を設ける。内層銅4の表面に表面粗さが3μmから20μmの凹凸10を設けてから、内層銅4となる銅箔を回路状に加工してもかまわない。
図2は、本発明の内層銅の表面に設けた凹凸10の概略断面図である。図2(a)は、加工前の凹凸10の状態を示している。凹凸10の形成は、いわゆる銅箔のマット面処理と同様に、エッチングによる粗化を行い、その後、その表面に0.5μm〜1.0μm、あるいは3.0μm以下までめっきを行って表面を均一にするのが適している。図2(b)は、凹凸10表面に銅の微細粒子(銅粒6)を設けた様子を示している。図2(c)は、銅の微細粒子(銅粒6)を埋めるように銅を均一析出させて、薄膜7を形成した様子を示している。
図3は、本発明の内層銅の表面に設けた凹凸10の他の例の概略断面図を示している。図3(a)は、加工前の凹凸10の状態を示している。図3(b)は、圧延ロールなどで表面の鋭角な凸部分11を少しつぶした後の様子を示している。
図1の構成を得るために、次に、回路形成した内層銅4の表面に、絶縁層2と、それよりも上層の表層銅3となる銅箔とを積層一体化する。積層一体化する方法としては、内層基材1と絶縁層2となるプリプレグと表層銅3となる銅箔とを積層プレスする方法や、内層基材1に、絶縁層2と表層銅3とを一体化した片面銅箔付樹脂をラミネートとする方法、等を用いることができる。絶縁層2の厚みは、10から100μm程度、望ましくは20から60μmがよく、表層銅3となる銅箔の厚みは1から18μm程度である。
片面銅箔付樹脂は、樹脂ワニスを銅箔にキスコーター、ロールコーター、コンマコーター等を用いて塗布するか、或いはフィルム状の樹脂を銅箔にラミネートして行う。樹脂ワニスを銅箔に塗布する場合は、その後、加熱ならびに乾燥させるが、条件は100〜200℃の温度で30〜180分とし、この加熱、乾燥後の樹脂組成物中における残留溶剤量は、0.2〜10%程度が適当である。フィルム状の樹脂を銅箔にラミネートする場合は、50〜150℃、0.1〜5MPaの条件で真空或いは大気圧の条件が適当である。
次に、上層の表層銅3となる銅箔に、層間接続穴5の形状の開口をパターニングした後、この開口を設けた位置に、レーザーにより層間接続穴5を形成する。
(実施例1)
ガラスエポキシ材に厚さ18μmの銅箔を張り合わせた銅張積層板(日立化成工業株式会社製 MCL−E−679FG)を、エッチングによりパターンニングを行い、内層銅を形成した。
次に、内層銅表面の凹凸の形成方法は、CZ処理(メックエッチボンドCZ−8100、メックエッチボンドは、メック株式会社の登録商標。)により、表面粗さが3から5μmの凹凸を設けた。
その内層材にプリプレグ(日立化成工業株式会社製 GEA−679FG)とその上層に外層配線用の銅箔(三井金属鉱業株式会社製 MT18S5DH)とを積層一体化し、その外層配線用の銅箔をエッチングにより銅箔を除去し、レーザー穴あけ加工用のコンフォーマルマスクを形成した。
次に、銅箔を除去し樹脂が露出しているコンフォーマルマスクの部分へ、炭酸ガスレーザー(日立ビアメカニクス株式会社製 レーザー加工条件:周波数1000Hz、パルス幅10〜30μsec、サイクル数5〜10)を照射し、樹脂を燃焼分解して除去することにより、非貫通穴を複数形成した。
デスミア処理は、膨潤部にスウェリングディップセキュリガントP(アトテックジャパン株式会社製、セキュリガントは、ドイツ国のアトテツク社の登録商標。)約500ml/lと苛性ソーダ(信越化学工業株式会社製)pH9.5〜11.8を使用、エッチング部にNaMnO4約60g/lを使用、還元部にリダクションセキュリガントP(アトテックジャパン株式会社製、セキュリガントは、ドイツ国のアトテツク社の登録商標。)約70ml/lと98%H2SO4(古河機械金属株式会社製)約50ml/lを使用したドイツ国のアトテック社製デスミア水平ラインをライン速度1.0m/min.で、通常は2pass処理(2回処理)するところを、1passのみ処理(1回処理)を行った。
次に、金属箔上及びビアホール内部にパラジウムコロイド触媒であるHS201B(日立化成工業株式会社製、商品名)を使用して触媒核を付与後、CUST2000(日立化成工業株式会社製、商品名)を使用して厚さ0.5〜1.0μmの下地無電解めっき層を穴内及び表面銅体層上に形成した。
次に、電解フィルドめっき(メルテックス株式会社製)により、厚み約20μmのめっきを穴内及び表面銅体層上に行った。
その後、ドライフィルムH−9040(日立化成工業株式会社、商品名)を使用して、めっきを完了した基板上全面にラミネートを行い、厚さ40μmのレジストを形成する。そのレジスト上に直描機により回路を焼付け、現像・塩化鉄によるエッチング・アルカリ性剥離液を用いてレジストの剥離、の各処理をおこなうフォト法にて外層回路形成を行った。
この方法で作製された導通体ビアの接続不良率(ホットオイル試験260℃、5秒⇔流水5秒、30サイクル後導通抵抗変化率±10%以下で合格)を表1に示す。
(実施例2)
内層銅箔の凹凸の形成は、両面粗化箔を内層基板の導張積層板に使用することにより形成し、表面粗さが5から7μmの凹凸を設けた以外は実施例1と同様に製作し、その基板の接続不良率を表1に示す。
(実施例3)
内層銅箔の凹凸の形成後に、圧延ロールで表面の鋭角な凸部分を0.7μmから1.2μmつぶして凸部頂上を広げた以外は実施例1と同様に製作し、その基板の接続不良率を表1に示す。
(実施例4)
内層銅箔の凹凸の形成後に、その凹凸の凸部に銅粒を設けて、それ以外は実施例1と同様に製作し、その基板の接続不良率を表1に示す。
銅粒は、濃度が銅10g/l、硫酸100g/l、デキストリンとニカワを添加し、液温25℃、電流密度は、電解液の限界電流密度付近で行った。見かけ上の膜厚は、0.5から2μm程度であった。
(実施例5)
内層銅箔の凹凸の形成後に、その凹凸の凸部に銅粒を設け、さらに銅粒を埋めるように、銅めっきの薄膜を形成した。それ以外は実施例1と同様に製作し、その基板の接続不良率を表1に示す。
銅粒は、濃度が銅10g/l、硫酸100g/l、デキストリンとニカワを添加し、液温25℃、電流密度は、電解液の限界電流密度付近で行った。見かけ上の膜厚は、0.5から2μm程度であった。
次に、その凹凸の凸部に銅粒と銅粒間を隙間なく充填し、銅めっきの薄膜を形成するような平滑めっき条件は、濃度が銅70g/l、硫酸100g/l、液温40℃、電流密度30A/dmの条件とした。見かけ上の膜厚は、0.5から1.0μmであった。
(比較例1)
内層銅箔の表面に特に凹凸加工をしないで、それ以外実施例1と同様に製作し、その基板の接続不良率を表1に示す。
(比較例2)
内層銅箔に設けた凹凸の表面粗さを1から2μmとし、それ以外実施例1と同様に製作し、その基板の接続不良率を表1に示す。
Figure 2009200301
表1に示すように、内層銅箔に表面粗さが3μm以上の凹凸を設けることにより、スミア除去性が確実に向上していることがわかる。
本発明の本発明の概略断面図を示している。 本発明の内層銅箔の表面に設ける凹凸の概略断面図を示している。 本発明の内層銅箔の表面に設ける別の凹凸の概略断面図を示している。
符号の説明
1…内層基材、2…絶縁層、3…表層の銅導体(表層銅)、4…内層銅、5…層間接続穴、6…銅粒、7…薄膜、8…導通体、9…プリント配線板、10…凹凸(内層銅表面)、11…凸部分、12…凹部分

Claims (6)

  1. 内層銅と、この内層銅上に設けられた絶縁層と、この絶縁層を貫通し前記内層銅表面まで達するレーザー照射によって形成された層間接続穴と、この層間接続穴内に形成された導通体と、を有するプリント配線板であって、前記レーザー照射がなされる内層銅表面に、表面粗さが3μmから20μmの凹凸を設けたプリント配線板。
  2. 請求項1において、表面粗さが3μmから20μmの凹凸の凸部に、銅粒を設けたプリント配線板。
  3. 請求項2において、凸部に設けた銅粒を埋めるように、銅めっきの薄膜を形成したプリント配線板。
  4. 請求項1から3の何れかにおいて、内層銅表面に設けた表面粗さが3μmから20μmの凹凸の凸部分の面積が、凹部分の面積と同等以上であるプリント配線板。
  5. 内層銅と、この内層銅上に設けられた絶縁層と、この絶縁層を貫通し前記内層銅表面まで達するレーザー照射によって形成された層間接続穴と、この層間接続穴内に形成された導通体と、を有するプリント配線板の製造方法であって、前記内層銅表面に表面粗さが3μmから20μmの凹凸を設ける工程と、前記凹凸の凸部に銅粒を設ける工程と、前記凸部に設けた銅粒を埋めるように、銅めっきの薄膜を形成する工程と、を有するプリント配線板の製造方法。
  6. 内層銅と、この内層銅上に設けられた絶縁層と、この絶縁層を貫通し前記内層銅表面まで達するレーザー照射によって形成された層間接続穴と、この層間接続穴内に形成された導通体と、を有するプリント配線板の製造方法であって、前記内層銅表面に表面粗さが3μmから20μmの凹凸を設ける工程と、前記凹凸の凸部分の面積が、凹部分の面積と同等以上となるよう、前記凸部分をつぶして凸部頂上を広げる工程と、を有するプリント配線板の製造方法。
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