JP2009200225A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】チャネル領域に十分な応力を与え、形状異常のないエピタキシャル成長による埋め込みS/D(ソース・ドレイン)領域を実現する。
【解決手段】半導体装置の製造方法は、シリコン基板101に素子分離領域104により素子形成領域を設ける工程(a)と、素子形成領域内に、ゲート電極103P及びゲート電極の側面を覆うサイドウォール107Pを形成する工程(b)と、ゲート電極と素子分離領域との間のシリコン基板の上部一部を等方性エッチングにより除去して開口部112Bを形成する工程(c)と、開口部112Bの下側のシリコン基板の一部を異方性エッチングにより除去して開口部112Bに接続する溝部112Cを形成する工程(d)と、溝部112C及び開口部112Bにエピタキシャル層113を形成する工程(e)とを備える。エピタキシャル層113は、チャネル領域に応力を与える材料からなる。
【選択図】図3

Description

本発明は、一般の半導体装置に関するものであり、特に、歪み技術を用いることによって動作速度を向上させた半導体装置及びその製造方法に関するものである。
近年、半導体装置の高性能化の要望を受け、また1チップあたりのトランジスタの集積数を増大させるために微細化が進展し、現在では45nmノードの超微細トランジスタを備える半導体装置が量産されている。
しかし、従来のムーアの法則に従ったスケーリングの縮小だけではトランジスタの能力が確保できず、キャリアの移動度の低下、駆動力の低下によりデバイスが所望の特性を得られないといった問題が顕在化している。
一般に、Si基板を利用したCMOSトランジスタにおけるキャリアの移動度は、Nチャネルトランジスタの電子に比べてPチャネルトランジスタのホール(正孔)の方が小さい。このため、特にPチャネルトランジスタの動作速度を向上させることが求められる。
一方、キャリアの移動度を向上させる技術として、チャネル領域に歪を加える技術が報告されている。その一例を図9(a)に示す。
図9(a)の半導体装置において、Siからなる基板11上にゲート絶縁膜12を介してゲート電極13が設けられている。ゲート電極13下方のチャネル領域に隣接するソース・ドレイン拡散領域(ソース拡散領域とドレイン拡散領域を合わせてこのように呼ぶ)14として、エッチングにより形成した溝の内部にSiよりも格子定数が大きいSiGeがエピタキシャル成長により形成されている。これにより、チャネル領域に圧縮応力が印加される。このようにチャネル方向への圧縮応力が印加されることによって、チャネル領域を構成するSi結晶の対称性が変化し、重いホールの価電子帯と軽いホールの価電子帯との縮退が解ける。この結果、チャネル領域におけるホールの移動度が増大することが知られている。
また、図9(b)には、ゲート電極13端からSiGeが埋め込まれてなるソース・ドレイン拡散領域14までの距離D(図9(c)を参照)と、圧縮応力との関係をシミュレーションした結果を示す。図9(b)に示す通り、ゲート電極13端からの距離が短くなる、つまり、SiGe部分とチャネル領域との距離が近くなるにつれて強い応力がチャネル領域に加わることが分かる。
次に、従来のSiGe埋め込み形成プロセスの一例について、図10(a)〜(c)及び図11(a)、(b)を参照して説明する。
まず、図10(a)に示すように、半導体基板21上にSTI(Shallow Trench Isolation)型の素子分離構造24N及び24Pを形成し、NチャネルMOS(Metal-Oxide-Semiconductor)トランジスタ領域21N(以下、NMOS領域21Nと略す)及びPチャネルMOSトランジスタ領域21P(以下、PMOS領域21Pと略す)を設定する。
続いて、NMOS領域21N及びPMOS領域21Pに、それぞれゲート絶縁膜22を介してゲート電極23N及び23Pを形成する。更に、ゲート絶縁膜22及びゲート電極23Nをマスクとして、NMOS領域21Nに、加速電圧1keV、ドーズ量2×1015cm-2の条件にてAs+ をイオン注入し、N型エクステンション領域25Nを形成する。同様に、ゲート絶縁膜22及びゲート電極23Pをマスクとして、PMOS領域21Pに、加速電圧0.3keV、ドーズ量1×1015cm-2の条件にてB+ をイオン注入し、P型エクステンション領域25Pを形成する。
次に、図10(b)に示す工程を行なう。まず、半導体基板21上に、ゲート電極23N及び23Pを被覆するようにシリコン酸化膜26を厚さ10nmに堆積する。続いて、シリコン酸化膜26上にシリコン窒化膜を厚さ30nmに堆積する。更に、全面エッチバックにより、半導体基板21が露出するまでエッチングを行ない、NMOS領域21Nにおいてゲート電極23Nの両側壁にシリコン酸化膜26を介してサイドウォール27Nを形成すると共に、PMOS領域21Pにおいてもゲート電極23Pの両側壁にシリコン酸化膜26を介してサイドウォール27Pを形成する。
続いて、PMOS領域21Pをレジスト(図示省略)によって覆い、ゲート電極23N及びサイドウォール27Nをマスクとして、加速電圧10keV、ドーズ量3×1015cm-2の条件にてAs+ をイオン注入し、NMOS領域21Nにおいて、ソース・ドレイン拡散領域28SN及び28DNを形成する。
続いて、NMOS領域21Nをレジスト(図示省略)によって覆い、ゲート電極23P及びサイドウォール27Pをマスクとして、加速電圧3keV、ドーズ量1×1015cm-2の条件にてBF2+ をイオン注入し、PMOS領域21Pにおいて、ソース・ドレイン拡散領域28SP及び28DPを形成する。
次に、図10(c)に示す工程を行なう。まず、NMOS領域21N及びPMOS領域21Pをいずれも覆うようにシリコン酸化膜30を形成した後、NMOS領域21Nをレジスト31によって覆う。その後、エッチングによりPMOS領域21Pの部分のシリコン酸化膜30を除去する。これにより図10(c)の構造が得られる。
次に、図11(a)に示す工程を行なう。まず、NMOS領域21Nをレジスト31によって覆った状態にて、ゲート電極23P及びサイドウォール27Pをマスクとしてドライエッチング又は有機アルカリエッチャントを用いたエッチングを行なう。これにより、PMOS領域21Pにおけるソース・ドレイン拡散領域28SP及び28DPを除去して溝形状の開口部42Aを形成する。この際、PMOS領域21Pにおけるゲート電極23Pの上部の一部についても除去され、凹部45が形成される。
次に、アッシング処理によりNMOS領域21Nにおけるレジスト31を除去し、フッ酸処理等を行なって開口部42Aの底面、側面等に生じていた残渣物を除去する。
次に、図11(b)に示すように、減圧CVD法を用い、シラン(SiH4 )ガス及びゲルマン(GeH4 )ガスをジボラン等のP型ドーパントガスと共に600℃以下にて供給する。これにより、溝形状の開口部42Aを充填するようにP型SiGe混晶層43をエピタキシャル成長させる。これにより、P型SiGe混晶からなるソース・ドレイン拡散領域29SP及び29DPを形成する。尚、ゲート電極23P上の凹部45に対しても、P型SiGe混晶46が形成される。
特開2006−196459号公報
しかしながら、従来の埋め込みSiGe形成プロセスの場合、次のような問題がある。つまり、溝形状の開口部42Aを形成するエッチング工程において、チャネル方向の応力を大きくするために開口部42Aとゲート電極23P端との距離を短くする(つまり、エッチング量を多くする)と、STI側素子分離構造24Pの側面が半導体基板21の表面から深い部分にまで亘って露出する。これを、図12(a)に示す。図12(a)は、図11(b)に示す工程におけるPMOS領域21Pを拡大して示す図に相当する。
この後、酸化膜からなる素子分離構造24Pの側面が露出した状態において、図11(b)の工程と同様にSiGeをエピタキシャル成長させた場合、素子分離構造24Pの露出した端部44においてSiGeの成長が抑制される。この結果、図12(b)に示すように、開口部42A全体を埋め込むようにSiGeを成長させることができない。このため、図11(b)に示すようなP型SiGe混晶からなるソース・ドレイン拡散領域29SP及び29DPを上手く形成することができず、半導体デバイスの動作及び歩留りに悪影響を与える。
45nm以細のデザインルールによるデバイス開発において、駆動力を増加させる歪み技術は不可欠であり、形状異常の無いSiGeの成長技術を得ることが必須の課題となっている。
以上の課題に鑑み、本発明の目的は、チャネル方向に延伸して十分な応力を与えることが可能である埋め込み型ソース・ドレイン拡散層が、エピタキシャル成長によって形状異常無く且つ歩留り良く形成された半導体装置及びその製造方法を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明の半導体装置の製造方法は、シリコン基板の上部に、絶縁膜を埋め込むことにより素子分離領域を形成して素子形成領域を区画する工程(a)と、素子形成領域内のシリコン基板上に、ゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、ゲート電極の側面を覆うサイドウォールとを形成する工程(b)と、素子分離領域、ゲート電極及びサイドウォールをマスクとして、ゲート電極と素子分離領域との間のシリコン基板の上部一部を等方性エッチングにより除去し、開口部を形成する工程(c)と、工程(c)の後に、素子分離領域、ゲート電極及びサイドウォールをマスクとして、開口部の下側のシリコン基板の一部を異方性エッチングにより除去し、開口部に接続する溝部を形成する工程(d)と、溝部及び開口部に半導体層を埋め込むことにより、埋め込みソース・ドレイン領域を形成する工程(e)とを備え、半導体層は、MOSトランジスタのチャネル領域に応力を与える材料からなる。
尚、工程(d)において、溝部の側面と素子分離領域の側面との間に、シリコン基板の材料からなるシリコン壁を残存させることが好ましい。
本発明の半導体装置の製造方法によると、ゲート電極の両側であって且つゲート電極と素子分離領域との間の部分のシリコン基板に、それぞれ埋め込みソース・ドレイン領域(埋め込みソース領域及び埋め込みドレイン領域を合わせてこのように呼ぶ)を備えるトランジスタが形成された半導体装置を製造することができる。該埋め込みソース・ドレイン領域を形成するために、ゲート電極と素子分離領域との間の部分のシリコン基板の上部を等方性エッチングにより除去して開口部を設けた後、開口部の下の部分のシリコン基板を異方性エッチングにより除去して開口部に繋がった溝部を設ける。このようにすると、溝部における素子分離領域側の側壁を覆うように、シリコン基板の一部をシリコン壁として残存させることができる。
溝部及び開口部に半導体層をエピタキシャル成長させることにより埋め込んで埋め込みソース・ドレイン領域を形成する際、素子分離領域が露出していると、半導体層の成長が抑制される。しかし、本発明の方法の場合、シリコン壁が素子分離領域の側面を覆っていることにより成長の抑制を避けることができる。結果として、形状異常無く埋め込みソース・ドレイン領域を形成し、該埋め込みソース・ドレイン領域によってチャネル領域に応力が印加された半導体装置を歩留り良く形成することができる。
また、工程(b)において、ゲート電極と素子分離領域との間のシリコン基板にソース・ドレイン領域を形成してトランジスタを構成し、工程(c)において、シリコン基板の上部一部としてソース・ドレイン領域の上部一部を除去し、工程(d)において、シリコン基板の一部としてソース・ドレイン領域の一部を除去することが好ましい。
また、工程(e)の後に、埋め込みソース・ドレイン領域を含む部分に対して不純物の注入を行なう工程を更に備えることも好ましい。
また、工程(e)では、溝部及び開口部に半導体層を埋め込んだ後に、半導体層に対して不純物の導入を行なって、埋め込みソース・ドレイン領域を形成することが好ましい。
このように、埋め込みソース・ドレイン領域となる半導体層の形成と、不純物の注入とは、どちらを先に行なうことも可能である。
また、工程(b)の後で且つ工程(c)の前に、素子分離領域上からゲート電極に向かって延伸し、シリコン基板上の素子分離領域に隣接する一部を覆うマスク絶縁膜を形成する工程(f)を更に備え、工程(c)において、等方性エッチングを行なう際にマスク絶縁膜もマスクとして用いると共に、工程(d)において、異方性エッチングを行なう際にマスク絶縁膜もマスクとして用いることが好ましい。
このようにすると、マスク絶縁膜がソース・ドレイン領域上の素子分離領域に隣接する一部を覆っていることから、等方性エッチングを行なう際に、素子分離領域の側面が露出するのを抑えながらゲート電極側(チャネル領域側)へのエッチングの入り込み量を長くすることができる。このため、よりチャネル領域に近い位置にまで埋め込みソース・ドレイン領域を形成し、チャネル領域に印加される応力を大きくすることができる。また、マスク絶縁膜を設けることにより、異方性エッチングを行なう際に、より確実に溝部における素子分離領域側の側壁にシリコン基板の一部をシリコン壁として残存させることができる。この結果、チャネル領域により大きな応力を印加することができると共に、より確実に形状異常無く埋め込みソース・ドレイン領域を備えた半導体装置を歩留り良く製造することができる。
また、溝部は、上方に向かって幅が広がるテーパー形状に形成することが好ましい。
このようにすると、溝部を埋め込むように半導体層を形成する際に、溝部の側面から半導体層を斜め上方に成長させることができ、より確実に半導体層を形成することができる。
また、テーパー形状は、溝部の素子分離領域側の側面が、シリコン基板に垂直な法線に対し、0°よりも大きく且つ70°以下の角度を取る形状であることが好ましい。
このようにすると、溝部をテーパー形状とする効果をより確実に得ることができる。
また、工程(e)において、半導体層としてチャネル領域に圧縮応力を印加する材料をエピタキシャル成長し、MOSトランジスタをPチャネル型とすることが好ましい。圧縮応力を印加する材料としては、SiGeであることが好ましい。
このようにすると、本発明の半導体装置の製造方法をPチャネル型のトランジスタ製造に適用することができる。
また、工程(e)において、半導体層としてチャネル領域に引っ張り応力を印加する材料をエピタキシャル成長し、MOSトランジスタをNチャネル型とすることが好ましい。引っ張り応力を印加する材料は、SiCであることが好ましい。
このようにして、本発明の半導体装置の製造方法をNチャネル型のトランジスタ製造に適用することができる。
また、前記の目的を達成するため、本発明の半導体装置は、シリコン基板上に素子形成領域を区画する素子分離領域と、素子形成領域内のシリコン基板上に形成され、ゲート絶縁膜を介して設けられたゲート電極、ゲート電極の側面を覆うサイドウォール、及び、ゲート電極と素子分離領域との間に設けられた埋め込みソース・ドレイン領域を有するトランジスタとを備え、埋め込みソース・ドレイン領域は、シリコン基板内においてトランジスタのチャネル領域に応力を与える材料からなり、素子分離領域の側面と埋め込みソース・ドレイン領域との間に、シリコン壁が介在している。
本発明の半導体装置によると、ゲート電極と素子分離領域との間に設けられた埋め込みソース・ドレイン領域がトランジスタのチャネル領域に応力を印加し、チャネル領域に歪みを生じさせる。これにより、チャネル領域におけるキャリアの移動度が増大し、半導体装置の高速化を実現することができる。ここで、素子分離領域の側面と埋め込みソース・ドレイン領域との間介在させるシリコン壁は、埋め込みソース・ドレイン領域を確実に形成するために貢献しており、形状異常の無いソース・ドレイン領域が実現している。
尚、埋め込みソース・ドレイン領域は、ゲート電極と素子分離領域との間のシリコン基板に設けられた開口部と、開口部の下に接続して設けられた溝部とを埋め込むように形成されており、シリコン壁は、溝部を埋め込む部分の埋め込みソース・ドレイン領域と、素子分離領域との間に介在していることが好ましい。
このようにすると、埋め込みソース・ドレイン領域がサイドウォールの下方においてチャネル方向に延伸していることにより大きな応力を印加することができると共に、素子分離領域の側面を覆うようにシリコン壁が介在している半導体装置となる。
また、溝部は、上方に向かって幅が広がるテーパー形状を有していることが好ましい。
このようにすると、埋め込みソース・ドレイン領域が更に確実に形成された半導体装置となる。
また、トランジスタはPチャネル型であっても良い。
この場合、埋め込みソース・ドレイン領域を構成する材料は、エピタキシャル成長されたSiGeであることが好ましい。
このようにすると、Pチャネル型トランジスタのチャネル領域に圧縮応力を印加して歪み生じさせることにより、キャリアとしてのホールの移動度を向上させることができる。
また、トランジスタはNチャネル型であっても良い。
この場合、埋め込みソース・ドレイン領域を構成する材料は、エピタキシャル成長されたSiCであることが好ましい。
このようにすると、Nチャネル型トランジスタのチャネル領域に引っ張り応力を印加して歪みを生じさせることにより、キャリアとしての電子の移動度を向上させることができる。
本発明の半導体装置及びその製造方法によると、チャネル領域に十分な応力を印加することが可能であり且つ形状異常の無い埋め込みソース・ドレイン領域をエピタキシャル成長により得ることができる。このため、チャネル領域に印加する応力を大きくして、トランジスタの駆動力を向上することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置とその製造方法について、図面を参照して説明する。図1(a)及び(b)、図2(a)及び(b)、図3(a)及び(b)、図4(a)及び(b)、図5は、本実施形態の半導体装置及びその製造方法を説明する模式的な断面図である。
まず、図1(a)に示すように、半導体基板101上に、酸化膜が深さ300nmに埋め込まれたSTI構造の素子分離領域104を形成し、NMOSトランジスタ及びPMOSトランジスタのそれぞれを形成するためのNMOS領域101N及びPMOS領域101Pを区画する。素子分離領域104は、一般的に下方に向かって幅の細くなるテーパー形状を有している。
次に、NMOS領域101Nに、ゲート絶縁膜102、ポリシリコンからなるゲート電極103N及び酸化膜114Nが下からこの順に積層したゲート電極構造を形成する。同様に、PMOS領域101Pにはゲート絶縁膜102、ゲート電極103P及び酸化膜114Pが積層したゲート電極構造を形成する。このためには、NMOS領域101N及びPMOS領域101Pに亘って厚さ2nmのゲート絶縁膜、厚さ100nmのポリシリコン及び厚さ50nmの酸化膜を順次形成した後、リソグラフィを利用してパターニングを実施すればよい。
更に、ゲート絶縁膜102、ゲート電極103N及び酸化膜114Nをマスクとしてイオン注入を行ない、NMOS領域101NにN型エクステンション領域105Nを形成する。この際の注入条件は、例えば、イオン種としてAs+ を用い、加速電圧1.5keV、ドーズ量1×1015cm-2とする。同様に、ゲート絶縁膜102、ゲート電極103P及び酸化膜114Pをマスクとしてイオン注入を行ない、P型エクステンション領域105Pを形成する。この際の注入条件は、例えば、イオン種としてBF2 +を用い、加速電圧3keV、ドーズ量5×1014cm-2とする。
次に、図1(b)に示す工程を行なう。ここでは、半導体基板101上に、ゲート電極103N及び103P、酸化膜114N及び114Pを被覆するように厚さ20nmのシリコン酸化膜と膜厚30nmのシリコン窒化膜とを順次堆積する。その後、全面エッチバックにより半導体基板101が露出するまでエッチングを行なう。これにより、NMOS領域101Nのゲート電極構造の側面にシリコン酸化膜106を介してサイドウォール107Nが形成されると共に、PMOS領域101Pのゲート電極構造の側面にシリコン酸化膜106を介してサイドウォール107Pが形成される。
次に、PMOS領域101Pをレジスト(図示せず)により覆い、ゲート電極103N、サイドウォール107N等をマスクとしてイオン注入を行なうことにより、NMOS領域101Nに、NMOSトランジスタのソース拡散層108SN及びドレイン拡散層108DNを形成する。この際のイオン注入条件は、例えば、イオン種としてAs+ を用い、加速電圧15keV、ドーズ量7×1014cm-2とする。続いて、PMOS領域101Pを覆うレジストを除去した後、NMOS領域101Nをレジスト(図示せず)により覆い、ゲート電極103P、サイドウォール107P等をマスクとしてイオン注入を行なうことにより、PMOS領域101Pに、PMOSトランジスタのソース拡散層108SP及びドレイン拡散層108DPを形成する。この際のイオン注入条件は、例えば、イオン種としてBF2 +を用い、加速電圧5keV、ドーズ量7×1014cm-2とする。この後、NMOS領域101Nを覆うレジストを除去する。
次に、図2(a)に示すように、NMOS領域101N及びPMOS領域101Pに亘って膜厚25nmにシリコン酸化膜110を堆積する。続いて、NMOS領域101Nを覆うようにレジスト111を形成する。その後、レジスト111をマスクとするエッチングにより、PMOS領域101Pのシリコン酸化膜110を除去する。
続いて、アッシング及び洗浄の工程を経てレジスト111を除去した後、表面に形成されたアッシング酸化膜をHF洗浄により除去する。この状態を図2(b)に示す。
次に、図3(a)に示す工程を行なう。つまり、ゲート電極103P、酸化膜114P及びサイドウォール107Pと、素子分離領域104とをマスクとして用い、PMOS領域101Pの半導体基板101に対してドライエッチングにより等方性エッチングを行なう。これにより、PMOS領域101Pにおいて、ソース拡散層108SP及びドレイン拡散層108DP、P型エクステンション領域105Pが形成されている部分の上部を除去し、ゲート電極103P下方のチャネル領域の中央方向にエッチングを進行させた深さ30nmの溝状の開口部112Bを形成する。つまり、開口部112Bは、等方性エッチングを用いて形成したことにより、サイドウォール107Pの下方にも延びている。
この際のドライエッチング方法の一例は、次の通りである。つまり、エッチングガスをCF4 /O2 =400/50sccm、エッチング雰囲気の圧力を20Paとし、基板温度を20℃に設定する。また、マイクロ波リモートプラズマ方式のエッチング装置を用い、RFパワーについては500Wとする。
次に、図3(b)に示す工程を行なう。ここでは、前記の等方性エッチングに続いて、異方性ドライエッチングを行ない、開口部112Bの下方に連続する深さ60nmの溝部112Cを形成する。この際、素子分離領域104が下方に向かって幅の狭くなるテーパー形状を有しているため、素子分離領域104が異方性エッチングに対するマスクとなる。この結果、素子分離領域104の側面を覆うシリコン壁115として半導体基板101の一部を残すことができる。
尚、このような異方性エッチングの具体例は、次の通りである。つまり、エッチングガスをHBr/CF4 =300/20sccm、エッチング雰囲気の圧力を0.5Paとし、基板温度を30℃に設定する。また、UHF−ECR(Ultra High Frequency - Electron Cyclotron Resonance )プラズマ方式のエッチング装置を用い、ソースパワーについては800W、RFバイアスについては40Wとする。
この後、フッ酸処理により開口部112B及び溝部112Cの底面、側面等の残渣物を除去する。また、異方性エッチングにより生じたダメージ層を除去するために、溝部112C形成後に等方性エッチングによるライトエッチ処理を行っても構わない。
尚、以上の例では図3(a)に示す工程の等方性エッチングと図3(b)に示す工程の異方性エッチングとを別々の装置によって実施しているが、これには限らない。例えば、UHF型又はICP(inductively coupled plasma)型のエッチング装置を用い、一括して処理しても何ら問題はない。
次に、図4(a)に示すように、溝部112C及び開口部112Bを埋め込むように、例えば以下に説明する方法を用いて、ゲルマニウムを含有するシリコンからなるエピタキシャル層113を形成する。
エピタキシャル成長の方法として、まず、800℃程度の水素雰囲気中にて、開口部112B及び溝部112Cの底面、側面等に付着した有機物及び自然酸化膜を除去する。これは、有機物や自然酸化膜が残っていると、ゲルマニウムを含有するシリコンからなるエピタキシャル層113の成長初期段階においてアモルファス層が形成され、エピタキシャル成長ができなくなる場合があるためである。つまり、エピタキシャル成長を開始する際に、シリコン結晶面が剥き出しの状態になっているのが望ましい。
次に、エピタキシャル層113の成長を促すために、ゲルマニウムを含まないシリコンからなるエピタキシャル層を膜厚1〜3nm形成しても良い。このためには、水素還元処理の温度である800℃からエピタキシャル成長の温度である700℃にまで温度を降下させるまでの間に、725℃にて温度を一定に保ち、シラン又はジクロロシランを用いてエピタキシャル成長を行なえばよい。
この後、開口部112B及び溝部112Cを充填するように、ゲルマニウムを含有するシリコンからなる結晶層として、膜厚60nmのエピタキシャル層113を成長させる。ここで、Siソースとしてはシラン系のガス、好ましくはジクロロシラン(SiH2 Cl2 )、モノシラン(SiH4 )又はトリシラン(Si3 8 )を用いる。また、ゲルマニウムソースとしてはゲルマン(GeH4 )を用いる。
尚、場合によっては、ボロンソースであるジボラン(B2 6 )を同時に流し、ボロンをドープしても良い。
ここで、シリコン結晶面が剥き出しになっている開口部112B及び溝部112C内にはエピタキシャル成長が起るが、サイドウォール等のアモルファス膜上にはアモルファスシリコンゲルマニウムが形成される。そこで、アモルファス膜を選択的に除去し、開口部112B及び溝部112C内にのみゲルマニウム含有シリコンの結晶膜を成長するため、前記のシリコンソース及びゲルマニウムソースに加えて、塩酸ガス(HCl)又は塩素ガス(Cl2 )を同時に流す。この際、処理を行なうチャンバー内を、アモルファスシリコンを塩素原子と反応させて気化することができる蒸気圧及び温度に設定する必要がある。また、エピタキシャル膜とアモルファス膜とのエッチング選択比は、1:10以上となることが必要である。温度及び圧力の具体例としては、チャンバー温度を700℃、チャンバー内圧力を1333Paに設定する。
以上のようにして、開口部112B及び溝部112Cを埋め込んで充填するように、P型SiGe混晶層であるエピタキシャル層113を形成する。
図4(b)には、図4(a)のPMOS領域101Pにおけるエピタキシャル層113の一方(ドレイン拡散層108DPの側)の周囲を拡大して示している。図4(b)示される通り、本実施形態に係る半導体装置の製造方法によると、図3(b)の工程において溝部112Cを形成する際、素子分離領域104を異方性エッチングのマスクとすることにより素子分離領域104の側面を覆うシリコン壁115を残している。このようなシリコン壁115を残していることにより、この部分からもゲルマニウム含有シリコン(SiGe)をエピタキシャル成長させることができ、エピタキシャル成長に異常が生じるのを防止できる。エピタキシャル成長は、矢印のように斜め上に向かって進行する。
このようなことから、開口部112B及び溝部112C内の全体にSiGeのエピタキシャル成長が進行し、形状異常無くエピタキシャル層113を形成することができる。エピタキシャル層113は、PMOS領域101Pに構成されるPMOSトランジスタの埋め込みソース領域及びドレイン領域として機能する。また、ゲート電極103Pの下方に位置するチャネル領域に対して圧縮応力を印加し、歪みを生じさせることによりキャリアの移動度を向上させる効果を有する。結果として、製造される半導体装置を高駆動力化することができる。更に、形状異常の発生を防止することができるため、半導体装置の製造歩留りを向上することにもなる。
尚、図5は、図3(b)の一部を拡大した図である。図5にも示す通り、異方性エッチングによりシリコン壁115を残存させて溝部112Cを形成する際、溝部112Cの形状を、上に向かって広くなるテーパー形状とする。ここで、半導体基板101の基板面に対して垂直な法線L1と、シリコン壁115側面の接線L2との成す角θは、0°よりも大きく且つ70°以下であるようにするのがよい。このようなテーパー形状とすると、シリコン壁115からSiGeが斜め上方にエピタキシャル成長する効果が高まり、より確実に素子分離領域104にもSiGeを成長させることができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置とその製造方法について、図面を参照して説明する。図6(a)及び(b)、図7(a)及び(b)、図8(a)及び(b)は、本実施形態の半導体装置の製造方法を説明する模式的な断面図である。
まず、第1の実施形態において図1(a)及び(b)を参照して説明したのと同様の工程により、図6(a)の構造を得る。つまり、半導体基板101に素子分離領域104によりNMOS領域101NとPMOS領域101Pとが区画され、それぞれにNMOS構造とPMOS構造とが構成された構造である。
次に、図6(b)に示すように、NMOS領域101N及びPMOS領域101Pに亘って膜厚25nmにシリコン酸化膜110を堆積する。続いて、シリコン酸化膜110上にレジスト111を形成する。レジスト111は、NMOS領域101Nを覆うと共に、素子分離領域104上からゲート電極103Pに向かって延び、PMOS領域101Pにおける半導体基板101の素子分離領域104と隣接する一部分を覆うように形成する。
次に、レジスト111をマスクとするエッチングにより、PMOS領域101Pにおいて露出している部分のシリコン酸化膜110を除去する。続いて、アッシング及び洗浄の工程を経てレジスト111を除去した後、表面に形成されたアッシング酸化膜をHF洗浄により除去する。この状態を図7(a)に示す。このとき、シリコン酸化膜110は、NMOS領域101Nに加えて、PMOS領域101Pにおける素子分離領域104に隣接する一部分を覆うように伸びて残されている。
次に、図7(b)の工程を行なう。つまり、ゲート電極103P、酸化膜114P及びサイドウォール107Pと、シリコン酸化膜110とをマスクとして用い、PMOS領域101Pの半導体基板101に対してドライエッチングにより等方性エッチングを行なう。これにより、PMOS領域101Pにおいて、ソース拡散層108SP及びドレイン拡散層108DP、P型エクステンション領域105Pが形成されている部分の上部を除去し、ゲート電極103P下方のチャネル領域の中央方向にエッチングを進行させた深さ30nmの溝状の開口部112Bを形成する。つまり、開口部112Bは、等方性エッチングを用いて形成したことにより、サイドウォール107Pの下方にも延びている。
ここで、半導体基板101の素子分離領域104と隣接する一部分はシリコン酸化膜110によって覆われているため、素子分離領域104の側面が露出するのを避けながらより長時間のエッチングを行なうことができる。これにより、チャネル領域の側への等方性エッチングによるエッチング量を(第1の実施形態の場合に比べても)大きくすることができる。
この際のドライエッチング方法の一例は、次の通りである。つまり、エッチングガスをCF4 /O2 =400/50sccm、エッチング雰囲気の圧力を20Paとし、基板温度を20℃に設定する。また、マイクロ波リモートプラズマ方式のエッチング装置を用い、RFパワーについては500Wとする。
次に、図8(a)の工程を行なう。ここでは、前記の等方性エッチングに続いて、異方性ドライエッチングを行ない、開口部112Bの下方に連続する深さ60nmの溝部112Cを形成する。この際、半導体基板101の素子分離領域104と隣接する一部分はシリコン酸化膜110によって覆われているため、素子分離領域104の側面が露出するのを避けながら溝部112Cを形成することが容易である。つまり、素子分離領域104の側面を覆うシリコン壁115を確実に残すためのマージンが大きく、より確実にシリコン壁115を残すことができる。
尚、このような異方性エッチングの具体例は、次の通りである。つまり、エッチングガスをHBr/CF4 =300/20sccm、エッチング雰囲気の圧力を0.5Paとし、基板温度を30℃に設定する。また、UHF−ECRプラズマ方式のエッチング装置を用い、ソースパワーについては800W、RFバイアスについては40Wとする。
この後、フッ酸処理により開口部112B及び溝部112Cの底面、側面等の残渣物を除去する。
尚、第1の実施形態の場合と同様、UHF型又はICP型のエッチング装置を用いて前記の等方性エッチング及び異方性エッチングを一括して処理しても良い。
次に、図8(b)に示すように、開口部112B及び溝部112Cを埋め込んで充填するように、ゲルマニウム含有シリコンからなるエピタキシャル層113を形成する。これは、第1の実施形態において説明したのと同様にして行なえばよい。
本実施形態の半導体装置の製造方法によると、第1の実施形態の場合と同様に、形状異常を発生することなく埋め込みソース・ドレイン領域を形成することができる。このため、チャネル領域に圧縮応力を印加して歪みを生じさせることによりキャリアの移動度を向上させる効果を有する。結果として、製造される半導体装置を高駆動力化することができる。
また、図7(b)の工程を説明する際に述べた通り、素子分離領域104から張り出すようにシリコン酸化膜110を設けていることから、チャネル領域の側への等方性エッチングによるエッチング量を大きくすることができる。このため、よりチャネル領域の中央方向に延伸した埋め込みソース・ドレイン領域を設けることができる。
また、図8(a)の工程を説明する際に述べた通り、素子分離領域104の側面を覆うシリコン壁115を確実に残すことができる。このため、シリコン壁115からSiGeをエピタキシャル成長させて溝部112C及び開口部112Bを充填することがより確実に可能になっている。
このようなことから、第1の実施形態の場合に比べて大きな応力を印加することができる。結果として、トランジスタの駆動力を向上させる効果も大きくなっている。
尚、第1の実施形態及び第2の実施形態において、いずれもSiGeのエピタキシャル成長により埋め込み型ソース・ドレイン領域を形成し、Pチャネル型トランジスタ(PMOSトランジスタ)を構成する場合を説明した。しかし、Nチャネル型トランジスタの更なる高速化を目的として、SiCのエピタキシャル成長により埋め込みソース・ドレイン領域を形成し、Nチャネル型トランジスタを構成することも可能である。SiCはSiに比べて格子定数が小さいため、Siからなる基板に対して埋め込むことにより周囲のSiを引っ張る作用がある。これにより、チャネル領域に引っ張り応力を印加し、Nチャネル型トランジスタの更なる高速化を実現することができる。
また、第1の実施形態及び第2の実施形態においては、いずれもイオン注入を行なってソース拡散層108SP及びドレイン拡散層108DPを形成した後に、開口部112B及び溝部112Cを形成し、そこに埋め込みソース・ドレイン領域となるエピタキシャル層113を形成している。しかし、ソース拡散層108SP及びドレイン拡散層108DPの形成されていない半導体基板101に対して開口部112B及び溝部112Cを形成し、そこにエピタキシャル層113を形成するという工程順を取ることも可能である。更に、エピタキシャル層113の形成後にイオン注入を行なっても良い。
本発明の半導体装置及びその製造方法によると、チャネル領域の中央方向に十分な応力を印加することが可能であり且つ形状異常のない埋め込みソース・ドレイン領域をエピタキシャル成長により得ることができ、特に、歪み技術を用いて動作速度を向上させた半導体装置及びその製造方法として有用である。
図1(a)及び(b)は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 図2(a)及び(b)は、図1(b)に続いて、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 図3(a)及び(b)は、図2(b)に続いて、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 図4(a)及び(b)は、図3(b)に続いて、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 図5は、第1の実施形態に係る半導体装置の素子分離領域側面に残すシリコン壁の形状について説明する図である。 図6(a)及び(b)は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 図7(a)及び(b)は、図6(b)に続いて、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 図8(a)及び(b)は、図7(b)に続いて、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 図9(a)は、埋め込み型ソース・ドレイン構造のチャネル領域へ加わる応力に関する模式図であり、図9(b)は、SiGeのゲート端からの距離と圧縮応力の関係をシミュレーションした結果を示すグラフであり、図9(c)は、SiGeのゲート端からの距離を示している。 図10(a)〜(c)は、従来の半導体装置の製造方法を例示する断面図である。 図11(a)及び(b)は、図10(c)に続いて、従来の半導体装置の製造方法を例示する断面図である。 図12(a)は、溝形状を形成する際に素子分離領域が露出することを説明する図であり、図12(b)は、素子分離領域が露出した場合において、SiGeエピタキシャル成長時に発生する形状不良を説明する図である。
符号の説明
101 半導体基板
101N NMOS領域
101P PMOS領域
102 ゲート絶縁膜
103N (NMOS)ゲート電極
103P (PMOS)ゲート電極
104 素子分離領域
105N N型エクステンション領域
105P P型エクステンション領域
106 シリコン酸化膜
107N (NMOS)サイドウォール
107P (PMOS)サイドウォール
108DN (NMOS)ドレイン拡散層
108DP (PMOS)ドレイン拡散層
108SN (NMOS)ソース拡散層
108SP (PMOS)ソース拡散層
110 シリコン酸化膜
111 レジスト
112B 開口部
112C 溝部
113 エピタキシャル層
114N (NMOSゲート電極上)酸化膜
114P (PMOSゲート電極上)酸化膜
115 シリコン壁

Claims (18)

  1. シリコン基板の上部に、絶縁膜を埋め込むことにより素子分離領域を形成して素子形成領域を区画する工程(a)と、
    前記素子形成領域内の前記シリコン基板上に、ゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記ゲート電極の側面を覆うサイドウォールとを形成する工程(b)と、
    前記素子分離領域、前記ゲート電極及び前記サイドウォールをマスクとして、前記ゲート電極と前記素子分離領域との間の前記シリコン基板の上部一部を等方性エッチングにより除去し、開口部を形成する工程(c)と、
    前記工程(c)の後に、前記素子分離領域、前記ゲート電極及び前記サイドウォールをマスクとして、前記開口部の下側の前記シリコン基板の一部を異方性エッチングにより除去し、前記開口部に接続する溝部を形成する工程(d)と、
    前記溝部及び前記開口部に半導体層を埋め込むことにより、埋め込みソース・ドレイン領域を形成する工程(e)とを備え、
    前記半導体層は、前記トランジスタのチャネル領域に応力を与える材料からなることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 請求項1において、
    前記工程(d)において、前記溝部の側面と前記素子分離領域の側面との間に、前記シリコン基板の材料からなるシリコン壁を残存させることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 請求項1又は2において、
    前記工程(b)において、前記ゲート電極と前記素子分離領域との間の前記シリコン基板にソース・ドレイン領域を形成してトランジスタを構成し、
    前記工程(c)において、前記シリコン基板の上部一部として前記ソース・ドレイン領域の上部一部を除去し、
    前記工程(d)において、前記シリコン基板の一部として前記ソース・ドレイン領域の一部を除去することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 請求項1又は2において、
    前記工程(e)では、前記溝部及び前記開口部に前記半導体層を埋め込んだ後に、前記半導体層に対して不純物の導入を行なって、前記埋め込みソース・ドレイン領域を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一つにおいて、
    前記工程(b)の後で且つ前記工程(c)の前に、前記素子分離領域上から前記ゲート電極に向かって延伸し、前記シリコン基板上の前記素子分離領域に隣接する一部を覆うマスク絶縁膜を形成する工程(f)を更に備え、
    前記工程(c)において、前記等方性エッチングを行なう際に前記マスク絶縁膜もマスクとして用いると共に、
    前記工程(d)において、前記異方性エッチングを行なう際に前記マスク絶縁膜もマスクとして用いることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一つにおいて、
    前記溝部は、上方に向かって幅が広がるテーパー形状に形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 請求項6において、
    前記テーパー形状は、前記溝部の前記素子分離領域側の側面が、前記シリコン基板に垂直な法線に対し、0°よりも大きく且つ70°以下の角度を取る形状であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか一つにおいて、
    前記工程(e)において、前記半導体層として前記チャネル領域に圧縮応力を印加する材料をエピタキシャル成長し、
    前記MOSトランジスタをPチャネル型とすることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 請求項8において、
    前記圧縮応力を印加する材料は、SiGeであることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  10. 請求項1〜7のいずれか一つにおいて、
    前記工程(e)において、前記半導体層として前記チャネル領域に引っ張り応力を印加する材料をエピタキシャル成長し、
    前記MOSトランジスタをNチャネル型とすることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  11. 請求項10において、
    前記引っ張り応力を印加する材料は、SiCであることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  12. シリコン基板上に素子形成領域を区画する素子分離領域と、
    前記素子形成領域内の前記シリコン基板上に形成され、ゲート絶縁膜を介して設けられたゲート電極、前記ゲート電極の側面を覆うサイドウォール、及び、前記ゲート電極と前記素子分離領域との間に設けられた埋め込みソース・ドレイン領域を有するトランジスタとを備え、
    前記埋め込みソース・ドレイン領域は、前記シリコン基板内において前記トランジスタのチャネル領域に応力を与える材料からなり、
    前記素子分離領域の側面と前記埋め込みソース・ドレイン領域との間に、シリコン壁が介在していることを特徴とする半導体装置。
  13. 請求項12において、
    前記埋め込みソース・ドレイン領域は、前記ゲート電極と前記素子分離領域との間の前記シリコン基板に設けられた開口部と、前記開口部の下に接続して設けられた溝部とを埋め込むように形成されており、
    前記シリコン壁は、前記溝部を埋め込む部分の前記埋め込みソース・ドレイン領域と、前記素子分離領域との間に介在していることを特徴とする半導体装置。
  14. 請求項13において、
    前記溝部は、上方に向かって幅が広がるテーパー形状を有していることを特徴とする半導体装置。
  15. 請求項12〜14のいずれか一つにおいて、
    前記トランジスタはPチャネル型であることを特徴とする半導体装置。
  16. 請求項15において、
    前記埋め込みソース・ドレイン領域を構成する材料は、エピタキシャル成長されたSiGeであることを特徴とする半導体装置。
  17. 請求項12〜14のいずれか一つにおいて、
    前記トランジスタはNチャネル型であることを特徴とする半導体装置。
  18. 請求項17において、
    前記埋め込みソース・ドレイン領域を構成する材料は、エピタキシャル成長されたSiCであることを特徴とする半導体装置。
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