JP2009200208A - 製造設備の診断装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】マハラノビス距離を利用して、複数の製造プロセスを経由して製造される製品の品質の評価及び製造設備の診断を適切に行うことができるようにする。
【解決手段】複数の製造プロセスを経由して製品を製造する製造設備の診断装置及び方法であり、マハラノビス距離を利用して製品の品質の評価及び製造設備の診断を行う。ここで、複数の製造プロセスにおける状態を示す計測値は、複数の計測手段によってそれぞれ所定の時間間隔で連続的に計測され、記憶手段に記憶される。この記憶手段に記憶された複数の計測値から診断用の一群の計測値を収集する場合に、実際の計測時刻に対して予め推定又は計測した遅れ時間ずつずらした各計測時刻に対応する計測値をそれぞれ収集する。この収集された一群の計測値と所定の基準空間(基準空間の作成元の複数群の計測値も遅れ時間分ずらす)とに基づいてマハラノビス距離を算出する。
【選択図】 図5

Description

本発明は製造設備の診断装置及び方法に係り、特にマハラノビス距離を利用した製造設備の診断装置及び方法に関する。
従来、マハラノビス距離を用いた評価システムとして、MTシステム(Mahalanobis-Taguchi System)が知られている。
このMTシステムでは、多次元の情報を総合し、一つの距離に対する誤差の評価よって、システムの有効性を総合判定することが可能なもので、まず、正常な集団に対する多次元情報を定義し、多次元情報間の全ての相関に基づいて相関行列を計算し、相関行列の逆行列を計算する。この逆行列がマハラノビス空間(基準空間)である。
続いて、診断対象に関する多次元情報を取得し、この多次元情報と基準空間とを用いて、診断対象のマハラノビス距離(Mahalanobis Distance,以下「MD」という)を求める。
このMDが小さい値の場合には、診断対象に関する多次元情報は、正常な集団に対する多次元情報の仲間(即ち、定常状態)であると判定し、MDが大きい値の場合には、診断対象は定常状態ではない(即ち、異常である)と判定する。
また、診断対象が異常であると判定された場合には、その原因が、多次元情報のうちのどの情報(複数の情報の組み合わせを含む)に基づくものであるかを、2水準系の直交表を用いて探索することができ、これにより異常原因を探索することができる。
特開2005−92466号公報 特開2005−327131号公報 特開2000-252179号公報
図13は、複数の製造プロセスを経由して製品(樹脂フィルム)を製造する製造設備において、所定の計測時刻毎に計測された各製造プロセスにおける状態を示す計測値(圧力、温度、テンション等)を示す図表である。
図13において、品質の良い樹脂フィルムが製造された期間(図13の太枠で示した期間)に計測された、各製造プロセスにおける状態を示す計測値(圧力、温度、テンション等)を正常な集団に対する多次元情報と定義し、これらの計測値に基づいてマハラノビス空間(基準空間)を算出した。
そして、任意の時刻(図13の例では、15時45分)に計測された評価対象(樹脂フィルム)に関連する一群の計測値と、前記基準空間とに基づいてMDを算出したところ、MDが比較的小さいにもかかわらず、不良品(樹脂フィルムの色付き、色ムラ等)が発生するという問題があった。
また、不良品が発生したときの一群の計測値のうち、どの計測値又は計測値の組み合わせが、不良品発生の原因になっているかを、2水準系の直交表を用いて診断することができないという問題があった。
尚、不良品が発生したときの各製造プロセスにおける状態を示す一群の計測値は、それぞれ許容範囲に入っており、不良品が発生したときの計測値からはその原因を探索することができなかった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、マハラノビス距離を利用して、複数の製造プロセスを経由して製造される製品の品質の評価及び製造設備の診断を適切に行うことができる製造設備の診断装置及び方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために請求項1に係る発明は、複数の製造プロセスを経由して製品を製造する製造設備の診断装置であって、マハラノビス距離を利用した製造設備の診断装置において、前記複数の製造プロセスにおける状態を示す計測値を所定の時間間隔で連続的に計測する複数の計測手段と、前記複数の計測手段によってそれぞれ計測された複数の計測値から診断用の一群の計測値を収集する計測値収集手段であって、実際の計測時刻に対して予め設定した時間ずつずらした各計測時刻に対応する計測値をそれぞれ収集する計測値収集手段と、前記計測値収集手段によって収集された一群の計測値と所定の基準空間とに基づいてマハラノビス距離を算出するマハラノビス距離算出手段と、を備えたことを特徴としている。
本発明者は、複数の製造プロセスを経由して製造される製品の場合、任意の時刻における製品(半製品を含む)に関わる各製造プロセスでの計測値は、前記任意の時刻に同時に計測されたものではなく、各製造プロセスでの処理時間等に応じてそれぞれ異なる時刻に計測されたものが真の計測値であることに着目した。
そこで、複数の計測手段によって各製造プロセスにおける状態を示す計測値は、所定の時間間隔で連続的に計測されるが、マハラノビス距離の算出に使用する一群の計測値としては、実際の計測時刻に対して予め設定した時間ずつずらした各計測時刻に対応する計測値を使用するようにしている。
これにより、マハラノビス距離を使用して製品の品質を評価する場合に、その製品の真の製造プロセスでの計測値群を使用したマハラノビス距離を算出することができ、より正しい製品の品質の評価を行うことができ、また、不良品が製造された場合又は不良品が製造されるおそれがある場合に、製造設備のどの製造プロセス(複数の製造プロセスの組み合わせを含む)に問題があるかを、2水準系の直交表等を用いて確実に探索することができる。
請求項2に示すように請求項1に記載の製造設備の診断装置において、前記所定の基準空間は、品質の良い製品が製造された期間内に前記計測値収集手段によって収集された複数群の計測値に基づいて算出されたマハラノビス空間であることを特徴としている。
即ち、前記所定の基準空間を算出する場合も、前記計測値収集手段によって収集された複数群の計測値(実際の計測時刻に対して予め設定した時間ずつずらした各計測時刻に対応する計測値群)を使用し、品質の良い製品に対応した正確な基準空間を算出するようにしている。
請求項3に示すように請求項1に記載の製造設備の診断装置において、前記製造設備によって製造された製品に対して所望の品質を満たしているか否かを判定する品質判定手段と、前記品質判定手段によって所望の品質を満たしていると判定された製品の製造期間内に、前記計測値収集手段によって収集された複数群の計測値に基づいてマハラノビス空間を算出する算出手段と、前記算出手段によって算出した最新のマハラノビス空間によって前記所定の基準空間を更新する更新手段と、を更に備えたことを特徴としている。
製品の製造設備においては、例えば、昼間と夜間、夏や冬の季節等に応じて各製造プロセスでの計測値が変動し、マハラノビス距離が大きくなる。その一方、マハラノビス距離が大きくなっても所望の品質を満たしていることが確認されている。この場合、上記のマハラノビス距離では、製品の品質を適正に評価することができない。そこで、所望の品質を満たしていると判定された製品の製造期間内に、前記計測値収集手段によって収集された複数群の計測値に基づいてマハラノビス空間を算出し、この算出した最新のマハラノビス空間によって前記所定の基準空間を更新するようにしている。
請求項4に示すように請求項3に記載の製造設備の診断装置において、前記品質判定手段は、前記製造設備によって製造された製品から1乃至複数の品質項目の品質を検査する品質検査手段を含み、この品質検査手段によって検査された検査結果に基づいて前記検査した製品が所望の品質を満たしているか否かを判定することを特徴としている。
例えば、製品が無色透明の樹脂フィルムの場合、前記品質検査手段は、樹脂フィルムの色付き、色ムラ、皺の発生、厚みや厚みムラ、屈折率などの項目を検査する。
請求項5に示すように請求項3に記載の製造設備の診断装置において、前記品質判定手段は、前記マハラノビス距離算出手段によって算出されたマハラノビス距離が所定の閾値以内か否かによって前記製品が所望の品質を満たしているか否かを判定することを特徴としている。
例えば、製品の品質(良否)を評価するためのマハラノビス距離として、予め所定の閾値を設定しておき、前記マハラノビス距離算出手段によって算出されたマハラノビス距離が、予め設定した所定の閾値以内の場合には、その製品は所望の品質を満たしていると判定する。
請求項6に示すように請求項1から5のいずれかに記載の製造設備の診断装置において、前記予め設定した時間は、複数の製造プロセスでの各処理時間に相当する時間であることを特徴としている。
請求項7に示すように請求項1から5のいずれかに記載の製造設備の診断装置において、前記予め設定した時間は、所定の被処理対象が前記複数の計測手段を順次通過するときの各通過時刻の時間差に相当する時間であることを特徴としている。
請求項8に示すように請求項1から7のいずれかに記載の製造設備の診断装置において、前記予め設定した時間を各測定値に関連づけて記憶する第1の記憶手段と、前記複数の計測手段によってそれぞれ計測された複数の計測値を、測定した時刻に関連付けて記憶する第2の記憶手段と、を備え、前記計測値収集手段は、前記第1の記憶手段に記憶された任意の時刻と、前記第2の記憶手段に記憶された各測定値毎の時間とを加算し、これらの加算した時刻に基づいて前記第1の記憶手段から任意の時刻の一群の計測値を読み出すことを特徴としている。
請求項9に示すように請求項1から8のいずれかに記載の製造設備の診断装置において、前記複数の計測手段は、計測する計測値の種類に応じて異なる時間間隔で計測し、前記計測値収集手段は、予め設定した基準の時間間隔で計測される計測値よりも短い間隔で計測される計測値に対しては、前記基準の時間間隔内に計測される複数の計測値の代表値を、前記基準の時間間隔で計測される計測値とすることを特徴としている。
例えば、温度と圧力とは変化する速度が異なり、温度は1分の時間間隔で計測し、圧力は10秒の時間間隔で計測すると、両者の計測値のデータ数が異なる。そこで、予め設定した基準の時間間隔(例えば、1分)で計測される計測値よりも短い間隔で計測される計測値に対しては、前記基準の前記基準の時間間隔内に計測される複数の計測値の代表値を、計測値とするようにしている。複数の計測値の代表値としては、平均値、中央値、最頻度値等を適用することができる。尚、基準の時間間隔よりも長い間隔で計測される計測値は、基準の時間間隔の間、同一の計測値が使用される。また、この基準の時間間隔は適宜変更することができる。
請求項10に係る発明は、複数の製造プロセスを経由して製品を製造する製造設備の診断方法であって、マハラノビス距離を利用した製造設備の診断方法において、前記複数の製造プロセスにおける状態を示す計測値を複数の計測手段によってそれぞれ所定の時間間隔で連続的に計測する計測ステップと、前記計測ステップによって計測された複数の計測値から診断用の一群の計測値を収集する収集ステップであって、実際の計測時刻に対して予め設定した時間ずつずらした各計測時刻に対応する計測値をそれぞれ収集する収集ステップと、前記収集ステップによって収集された一群の計測値と所定の基準空間とに基づいてマハラノビス距離を算出するマハラノビス距離算出ステップと、を含むことを特徴としている。
請求項11に示すように請求項10に記載の製造設備の診断方法において、前記所定の基準空間は、品質の良い製品が製造された期間内に前記収集ステップによって収集された複数群の計測値に基づいて算出されたマハラノビス空間であることを特徴としている。
請求項12に示すように請求項10に記載の製造設備の診断方法において、前記製造設備によって製造される製品に対して所望の品質を満たしているか否かを判定する品質判定ステップと、前記品質判定ステップによって所望の品質を満たしている期間内に、前記収集ステップによって収集された複数群の計測値に基づいてマハラノビス空間を算出する算出ステップと、前記算出ステップによって算出した最新のマハラノビス空間によって前記所定の基準空間を更新する更新ステップと、を更に含むことを特徴としている。
請求項13に示すように請求項12に記載の製造設備の診断方法において、前記品質判定ステップは、前記製造設備によって製造された製品から1乃至複数の品質項目の品質を検査する品質検査ステップを含み、この品質検査ステップによって検査された検査結果に基づいて前記検査した製品が所望の品質を満たしているか否かを判定することを特徴としている。
請求項14に示すように請求項12に記載の製造設備の診断方法において、前記品質判定ステップは、前記マハラノビス距離算出ステップによって算出されたマハラノビス距離が所定の閾値以内か否かによって前記製品が所望の品質を満たしているか否かを判定することを特徴としている。
請求項15に示すように請求項13に記載の製造設備の診断方法において、前記更新ステップは、前記検査した製品が所望の品質を満たしていると判定され、かつ前記マハラノビス距離算出ステップによって算出されたマハラノビス距離が所定の閾値を越えると、前記算出ステップによって算出した最新のマハラノビス空間によって前記所定の基準空間を更新することを特徴としている。
請求項16に示すように請求項15に記載の製造設備の診断方法において、前記所定の閾値は100よりも大きいことを特徴としている。検査した製品が所望の品質を満たしており、かつマハラノビス距離が100を越える場合には、現在の基準空間が適正でないことが考えられるからである。尚、この閾値100は経験値である。実際の製造プロセスでは計測値が変動するため、上記閾値が小さい値では、実際の計測値を見たときに問題にならない程度であることが多く、その変化に寄与しているパラメータも多くてどの製造プロセスに問題があるかを絞り込めないからである。マハラノビス距離が100を越えたときの計測値を見ていくと問題となる変化が見つかり、ある程度のパラメータ数に絞り込むことができる。
請求項17に示すように請求項12から16のいずれかに記載の製造設備の診断方法において、前記更新ステップによって前記所定の基準空間を更新する間隔は、10時間から10日間であることを特徴としている。本発明の適用を想定している製膜機では、上流から樹脂が出てくるまで約10時間以上かかるため、前記基準空間を更新する間隔の下限値の10時間は、工程の変化を1サイクル待つという意味をもつ。また、前記基準空間を更新する間隔の上限値の10日間は、気候(外気)の変化の影響を1/3ヶ月毎に見直すという意味をもつ。
請求項18に示すように請求項10から17のいずれかに記載の製造設備の診断方法において、前記予め設定した時間は、複数の製造プロセスでの各処理時間に相当する時間であることを特徴としている。
請求項19に示すように請求項10から17のいずれかに記載の製造設備の診断方法において、前記予め設定した時間は、所定の被処理対象が前記複数の計測手段を順次通過するときの各通過時刻の時間差に相当する時間であることを特徴としている。
請求項20に示すように請求項19に記載の製造設備の診断方法において、前記所定の被処理対象はトレーサを含有したものであり、前記所定の被処理対象が前記複数の計測手段を順次通過するときの各通過時刻は、前記トレーサを追跡することによって測定することを特徴としている。
請求項21に示すように請求項10から20のいずれかに記載の製造設備の診断方法において、前記複数の計測手段は、計測する計測値の種類に応じて異なる時間間隔で計測し、前記収集ステップは、予め設定した基準の時間間隔で計測される計測値よりも短い間隔で計測される計測値に対しては、前記基準の時間間隔内に計測される複数の計測値の代表値を、前記基準の時間間隔で計測される計測値とすることを特徴としている。
本発明によれば、複数の製造プロセスを経由して製造される製品(半製品を含む)に関わる各製造プロセスでの計測値として、各製造プロセスでの処理時間等に応じてそれぞれ異なる時刻に計測された計測値(真の計測値)を使用し、また、基準空間も適正なものを使用するようにしたため、マハラノビス距離を利用した製品の品質の評価及び製造設備の診断を適切に行うことができる。
以下、添付図面に従って本発明に係る製造設備の診断装置及び方法の好ましい実施の形態について説明する。
<製造設備の構成>
図1は本発明に係る製造設備の診断装置を含む製造設備の全体構成を示す概略図であり、特に樹脂フィルムの製造設備に関して示している。
図1に示すように製造設備10は、主として延伸前のPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム12を製造する製膜プロセス部14と、製膜プロセス部14で製造されたPETフィルム12を縦延伸する縦延伸プロセス部16と、横延伸する横延伸プロセス部18と、延伸されたPETフィルム12を巻き取る巻取プロセス部20とで構成されている。
製膜プロセス部14では、押出機22で溶融されたPET樹脂がダイ24からシート状に吐出され、回転する冷却ドラム26上でキャストされて急冷固化され、PETフィルム12が得られる。このPETフィルム12は、冷却ドラム26から剥離された後、縦延伸プロセス部16、横延伸プロセス部18に順に送られて延伸され、巻取プロセス部20でロール状に巻き取られる。これにより、延伸されたPETフィルム12が製造される。以下、各プロセス部の詳細について説明する。
図2は製膜プロセス部14の押出機22の構成を示している。同図に示すように、押出機22は、単軸スクリュー型の押出機であり、シリンダ32内に単軸スクリュー38を備えている。単軸スクリュー38はスクリュー軸34にスクリュー羽根36が取りつけられて構成されており、回転自在に支持されるとともに、不図示のモータによって回転駆動される。
シリンダ32の外周部には、不図示のジャケットが取りつけられており、所望の温度に温度制御できるようになっている。
シリンダ32の供給口40には不図示のホッパーが取り付けられており、このホッパーからペレット化されたPET樹脂が供給口40を介してシリンダ32内に供給される。
シリンダ32内は供給口40側から順に、供給口40から供給されたPET樹脂を定量輸送する供給部(Aで示す領域)と、PET樹脂を混練・圧縮する圧縮部(Bで示す領域)と、混練・圧縮されたPET樹脂を吐出口42に搬送しながら吐出量を計量する搬送計量部(Cで示す領域)とで構成される。
押出機22のスクリュー圧縮比は、2〜5に設定され、L/Dは20〜50に設定される。ここで、スクリュー圧縮比とは、背圧をかけて混練するために成形材料を溶融状態で圧縮する程度をいい、供給部Aと搬送計量部Cとの容積比(すなわち供給部Aの単位長さ当たりの容積÷搬送計量部Cの単位長さ当たりの容積)で表され、供給部Aのスクリュー軸34の外径d1、搬送計量部Cのスクリュー軸34の外径d2、供給部Aの溝部径a1、及び搬送計量部Cの溝部径a2とを使用して算出される。また、L/Dとは、図2のシリンダ内径(D)に対するシリンダ長さ(L)の比である。また、押出機22の供給部Aの温度は160〜200℃に設定される。
尚、スクリュー圧縮比が2を下回って小さすぎると、十分に混練されず、未溶解部分が発生したり、剪断発熱が小さく結晶の融解が不十分となる。逆に、スクリュー圧縮比が5を上回って大きすぎると、剪断応力がかかり過ぎて発熱により樹脂が劣化したり、分子の切断が起こり分子量が低下してしまう。これにより、溶融樹脂が不均一となってしまい、押出機22の吐出圧の変動が大きくなってしまう。したがって、押出機22の吐出圧変動を小さくし、フィルムの厚みムラを小さくするためには、スクリュー圧縮比は2〜5の範囲が良く、より好ましくは2.5〜4.5の範囲、特に好ましくは3〜4の範囲である。
また、L/Dが20を下回って小さすぎると、溶融不足や混練不足となり、圧縮比が小さい場合と同様に微細な結晶が残存し易くなる。逆に、L/Dが50を上回って大きすぎると、押出機22内でのPET樹脂の滞留時間が長くなり過ぎ、樹脂の劣化を起こし易くなる。また、滞留時間が長くなると分子の切断が起こり分子量が低下してしまう。したがって、押出機22の吐出圧変動を小さくし、フィルムの厚みムラを小さくするためには、L/Dは20〜50の範囲が良く、好ましくは25〜45の範囲、特に好ましくは30〜40の範囲である。
そして、押出機22の圧縮部Bの長さは、圧縮部Bの長さを1としたときに、供給部Aと搬送計量部Cのそれぞれの長さは1.5倍〜5倍の長さに設定する。このように、圧縮部Bの長さを供給部Aや搬送計量部Cよりも短くして急圧縮・短時間溶融を行うことで発生する吐出圧変動を、圧縮部Bの前後における供給部Aと搬送計量部Cとの長さを長くすることで吸収することができる。圧縮部Bの長さを1としたときに、供給部Aと搬送計量部Cのそれぞれの長さが1.5倍未満では、急圧縮・短時間による吐出圧変動を吸収する効果が殆どなく、5倍を越えても吸収効果が変わらないからである。
このように、スクリュー圧縮比、L/D、及び圧縮部に対する供給部と搬送計量部との相対的な長さを、上記の如く設定することで、PET樹脂を熱分解させることなく溶融することでき、しかも単軸押出機の吐出圧変動を10%以内にすることができる。
また、押出機22の供給部Bの温度を270〜300℃の範囲にすることで、ペレット化されたPET樹脂を溶融しやすくする。押出機22の供給部Aの温度が160℃を下回って低すぎると、結晶の融解が不十分となり、溶融樹脂に微細な結晶が残存してしまう。逆に、押出機22の供給部Aの温度が300℃を越えて高すぎると、PET樹脂が供給部Aのスクリュー38部分に粘着してしまい、供給部Aのスクリュー38部分に粘着した樹脂は圧縮部Bに送られにくくなるため、熱により劣化してしまう。したがって、押出温度は270℃〜300℃が良く、好ましくは270℃〜290℃の範囲、特に好ましくは280℃〜285℃の範囲である。
上記の如く構成された押出機22によってPET樹脂が溶融され、その溶融樹脂が吐出口42からダイ24(図1参照)に10%以内の吐出圧変動で連続的に送られる。そして、押出機22によってダイ24に送られた溶融樹脂は、ダイ24からシート状に押し出され、冷却ドラム26上にキャストされて冷却固化され、PETフィルム12が製膜される。尚、ダイ24から押し出された際の溶融ポリマー温度は、熱劣化や着色を防止するために、Tg+70℃以上、Tg+120℃以下が好ましい。また、ダイ24のリップクリアランスをd、ダイ24から吐出される溶融樹脂の厚みをwとした際、リップクリアランス比d/wは1.5〜10の範囲に制御することが好ましい。さらに、ダイ24は、そのスリットが、鉛直方向と、冷却ドラム26の回転方向に45°で傾斜した方向との範囲で形成されることが好ましい。
以上のように製膜プロセス部14で製膜されたPETフィルム12は、押出機の吐出圧変動を10%以内にすることで、流れ方向の厚みムラの小さい、光学用途として優れた高品質の高機能性フィルムを提供することができる。尚、ここで厚みムラは、フィルム中央部分の厚みを、フィルム3mの長さを0.5mm間隔で測定した平均値であり、厚みムラは厚み測定した厚みと全体厚みとの差である。
製膜プロセス部14で製膜されたPETフィルム12は、縦延伸プロセス部16、横延伸プロセス部18で延伸される。
以下に、製膜プロセス部14で製膜したPETフィルム12を延伸し、延伸PETフィルム12を製造するまでの延伸プロセスについて説明する。
図1に示すように、PETフィルム12は、先ず、縦延伸プロセス部16で長手方向に縦延伸される。縦延伸プロセス部16では、PETフィルム12が予熱された後、PETフィルム12が加熱された状態で、二つのニップロール28、30に巻き掛けられる。出口側のニップロール30は、入口側のニップロール28よりも早い搬送速度でPETフィルム12を搬送しており、これによって、PETフィルム12が縦方向に延伸される。
縦延伸プロセス部16における予熱温度はTg−40℃以上、Tg+60℃以下が好ましく、Tg−20℃以上、Tg+40℃以下がより好ましく、Tg以上、Tg+30℃以下がさらに好ましい。また、縦延伸プロセス部16の延伸温度は、Tg以上、Tg+60℃以下が好ましく、Tg+2℃以上、Tg+40℃以下がより好ましく、Tg+5℃以上、Tg+30℃以下がさらに好ましい。縦方向の延伸倍率は1.0倍以上2.5倍以下が好ましく、1.1倍以上、2倍以下がさらに好ましい。
縦延伸されたPETフィルム12は、横延伸プロセス部18に送られ、幅方向に横延伸される。横延伸プロセス部18は、縦延伸PETフィルムを加熱しながらフィルム幅方向に張力を付与して横方向に延伸するプロセスであり、横延伸機としてはテンターが用いられる。テンターは、熱風などにより個々に温調可能で遮風カーテンで区分された多数のゾーンで構成し、入口より、予熱ゾーン、横延伸ゾーン、熱固定ゾーン、熱緩和ゾーン及び冷却ゾーンを配置することが好ましい。尚、熱緩和ゾーン及び冷却ゾーンは、必ずしも必要ではなく、必要に応じて設けるとよい。

このように構成された横延伸プロセス部18で横延伸が行われるが、横延伸プロセス部18は、縦延伸PETフィルムをテンター内に通し、横延伸ゾーンでガラス転移点(Tg)以上、ガラス転移点(Tg)+70℃以下の範囲で横延伸し、好ましくはガラス転移点(Tg)+25℃以上、ガラス転移点(Tg)+60℃以下の範囲で横延伸する。
横延伸温度がガラス転移点(Tg)未満の場合、横延伸中のPETフィルムに破れが生じ、一方、ガラス転移点(Tg)+70℃を超える場合、PETフィルム幅方向で伸びムラが生じる。また、横延伸ゾーンにおいて横延伸する倍率は3.0倍以上4.6倍以下が好ましい。横延伸倍率が3.0未満の場合も4.6倍を超える場合も、PETフィルムに段状ムラの改善効果が小さくなる。
横延伸されたPETフィルムは、その後、熱固定ゾーンで融点(Tm)−30℃以上、融点(Tm)−5℃以下の範囲で熱固定処理される。延伸後のPETフィルム12は、図1の巻取プロセス部20でロール状に巻き取られる。その際、PETフィルム12の巻取りテンションは、0.2kg/mm2 以下とすることが好ましい。巻取りテンションをこのような範囲に設定することによって、延伸PETフィルム12にシワ・ツレ・キズ等や搬送時の緩み・締りを発生させることなく巻き取ることができる。
<診断装置の構成>
図1に示す診断装置100は、主として診断装置本体110と、製造設備10の各プロセス部等に配設された各種の計測器150A,150B,150C,150D,150E,150F,…(以下、総称して「計測器群150」ともいう)と、PETフィルム12の品質を検査する品質検査装置152とで構成されている。
計測器150Aは、図2に示した押出機22の供給部A、圧縮部B、搬送計量部Cでの各スクリュー38の温度、圧力、シリンダ32の外周部に設けられた冷却機の冷却水温度、ヒーターの温度等をそれぞれ所定の周期で計測し、これらの計測結果を示す各種計測値を診断装置本体110に出力する。
同様に、計測器150B,150C,150D,150E,150F,…は、成膜機のライン速度、各ゾーンテンション、予熱温度、ニップロール28、30の周速、巻取りテンション等の計測結果を示す計測値を診断装置本体110に出力する。
尚、PET樹脂のペレットは、ホッパーから供給されるが、このペレットの含水量、pH(ペーハー)等はロッド単位で計測され、その計測値は診断装置本体110に加えられるようになっている。
品質検査装置152は、前記製造設備10によって製造されたPETフィルム12の品質を検査するもので、無色透明であるべきPETフィルム12の色付き、色ムラ、皺の発生、厚みや厚みムラ、屈折率などの項目を所定の周期で連続的に検査し、この検査結果を診断装置本体110に出力する。
図3は診断装置本体110の概要を示すハードウエア構成図である。
この診断装置本体110は、例えば、ワークステーションによって構成されており、主として各構成要素の動作を制御する中央処理装置(CPU)112と、装置の制御プログラムが格納されたり、プログラム実行時の作業領域となる主メモリ114と、液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ等のモニタ装置130の表示を制御するグラフィックボード116と、品質検査装置152等と接続される外部インターフェース(外部I/F)118と、ワークステーションのオペレーティングシステム(OS)、本発明に係る診断用プログラムを含む各種のアプリケーションソフト、計測結果、検査結果、及び演算に必要な情報等が格納されるハードディスク装置120と、CD−ROMドライブ122と、キーボード132のキー操作を検出して指示入力としてCPU112に出力するキーボードコントローラ124と、位置入力装置としてのマウス134の状態を検出してモニタ装置130上のマウスポインタの位置やマウス134の状態等の信号をCPU112に出力するマウスコントローラ126と、計測器群150からの計測値を入力する計測値入力部128とから構成されている。
上記構成の診断装置本体110は、計測器群150から計測値入力部128を介して入力する計測結果、及び品質検査装置152から外部I/F118を介して入力する検査結果をハードディスク装置120に逐次保存するとともに、これらの保存された計測結果、及び検査結果に基づいてPETフィルム12の品質の評価及び製造設備の診断等を行い、その診断結果をモニタ装置130に出力したり、図示しないプリンタに出力する。
<診断装置本体の処理動作>
図4は、診断装置本体110による診断処理の流れを示すフローチャートである。
[一群の計測値の収集方法]
まず、ある時刻に製造された評価対象(PETフィルム12)に関連した、一群の計測値を、ハードディスク装置120から収集する(ステップS10)。
図5は、ハードディスク装置120に保存される各種の計測値の一覧を示す図表である。同図に示す例では、1分間隔の計測時刻毎に、計測器群150によって計測された各種の計測値(a,b,c,…,x,y,z,…)がハードディスク装置120に保存されている。
いま、図5の太枠で示すように、15時45分に製造された評価対象(PETフィルム12)に関連した、一群の計測値を収集する場合、同じ時刻に計測された計測値を収集するのではなく、15時45分を基準にして所定の時間差(遅れ時間)ずつ遡った時刻に計測された一群の計測値を収集する。
上記所定の時間差(遅れ時間)は、各製造プロセスでの処理時間に相当する時間差、又は各プロセス部等に配設された各種の計測器150A,150B,150C,150D,150E,150F,…(図1参照)を、評価対象が順次通過するときの各通過時刻の時間差に相当する時間差である。
上記時間差は、PET樹脂のペレットに赤外線吸収ピークが異なるトレーサを含有させ、赤外線の透過光量を検出する赤外線検出手段によって各計測器の位置での前記トレーサの検出時刻をそれぞれ計測し、この計測された時刻の時間差に基づいて求めることができる。
図6に上記のようにして求めた時間差の一例を示す。診断装置本体110のハードディスク装置120には、これらの時間差が計測値(計測器)に関連づけて記憶されている。
そして、任意に時刻に製造された評価対象(PETフィルム)に関連した、一群の計測値をハードディスク装置120から収集する場合には、その任意の時刻と、予め記憶された各計測値毎に設定された時間差(図6参照)とを加算し、これらの加算した各時刻に対応する計測値を、任意の時刻の一群の計測値として読み出す。
[基準空間]
次に、ハードディスク装置120に記憶されているマハラノビス空間(基準空間)を読み出す(図4のステップS20)。
基準空間は、図5に示すように品質の良い製品(PETフィルム)が製造されている期間に収集した複数群の計測値を収集し、これらの収集した計測値を用いて算出する。尚、図5に示すように基準空間を算出するための複数群の計測値を収集する場合も、上記評価対象の一群の計測値を収集する場合と同様に各計測器での計測時間差を考慮して収集する。
次に、基準空間の算出方法について説明する。
いま、上記のようにして収集した複数群の計測値を、マトリクス状の計測値(「列」は一群の各種の計測値の数(n個)、「行」は収集したサンプル数(P個))として、X(i=P,j=n)とする。
このX(i,j)を正規化し、次式によってマトリックスX’(i、j)を算出する。
[数1]
X’(i,j)=(X(i,j)−μj)/σj
ここで、μjは計測値毎のP個の平均値、σjは計測値毎のP個の標準偏差である。
続いて、X’(i,j)から各計測値間の相関行列Rを算出する。
この行列は計測値の数nのn×nの正方行列(相関行列)となる。
そして、この相関行列Rの逆行列R-1で表されるマハラノビス空間(基準空間)を求める。
このようにして算出された基準空間は、診断装置本体110のハードディスク装置120に記憶されており、図4のステップS20にて読み出される。
次に、マハラノビス距離(以下、「MD」という)を算出する(ステップS30)。
この場合、まず、ステップS10で収集した一群の計測値を、次式に示すようにベクトルで表す。
[数2]
y=[y1 y2 ・・・・・ yn]
続いて、ベクトルの各成分を次式に示すように正規化する。
[数3]
Yj=(yj−μj)/σj
尚、μj,σjは、[数1]式と同じものである。
この正規化した一群の計測値は、次式で表される。
[数4]
Y=[Y1 Y2 ・・・・・ Yn]
そして、診断対象のMDは、YT をYの転置行列とすると、次式によって算出することができる。
[数5]
MD=Y*R-1*YT/n
このようにして算出したMDは、モニタ装置130に出力され、図示しないプリンタに出力される(ステップS40)。また、図7に示すようにMDは、ハードディスク装置120に保存される。
更に、診断装置本体110は、MDが予め設定した閾値よりも小さい場合には良品、大きければ不良品と判定し、この判定結果等をモニタ装置130等に出力したり、ハードディスク装置120に記録する。
また、診断装置本体110は、不良品の場合には、不良品が製造されたときの一群の計測値の、どの計測値又は計測値の組み合わせが、不良品発生の原因になっているかを、2水準系の直交表を用いて、特開2005−267474号公報に記載の方法等によって診断する。
尚、診断装置本体110は、品質不良と評価されるMDよりは低いMDであるが、MDがある程度大きくなる場合にはその原因を診断し、MDが大きくなる原因となっている製造プロセスでの制御にフィードバックするようにしてもよい。
[基準空間の更新]
次に、基準空間を更新する場合について説明する。
図8は基準空間の更新処理を示すフローチャートである。
同図に示すように、まず、サンプリング数nを0にセットする(ステップS100)。
続いて、ハードディスク装置120から一群の計測値を収集する(ステップS102)。この一群の計測値の収集は、図4のステップS10と同様に行われる。
また、一群の計測値の収集時(サンプリング時刻)に、品質検査装置152から診断対象(PETフィルム)の検査結果を入力する(ステップS104)。
検査結果から品質に問題がない場合(良製品)の場合(Yes)には、ステップS108に遷移し、問題がある場合(不良品)の場合(No)には、ステップS110に遷移する。
ステップS108では、ステップS102で収集した一群の計測値を、基準空間の演算に使用するために一時的に保持する。一方、ステップS110では、ステップS108で保持している計測値をクリアし、ステップS100に戻る。
ステップS108において、一群の計測値が保持されると、ステップS112に遷移し、ここで、サンプリング数nを1だけインクリメントする。
続いて、現在のサンプリング数nが設定数Nに達したか否かを判別し(ステップS114)、サンプリング数nが設定数Nに達していない場合(No)には、ステップS102に戻り、次の一群の計測値の収集(サンプリング)を行う。
一方、サンプリング数nが設定数Nに達した場合(Yes)には、収集した一群の計測値毎に算出したMDを入力する(ステップS116)。尚、前述したように一群の計測値を収集する毎にMDを算出し(図4参照)、このMDを記憶するようにしておくことにより(図7参照)、全サンプリング数N分のMDを入力することができる。
次に、全サンプリング数N分のMDの平均値(又はいずれか1つのMD)が、予め設定した閾値100よりも大きいか否かを判別する(ステップS118)。
MD>100(Yes)の場合には、現在の基準空間は不適切であると判断し、ステップS108で一時的に保持したサンプリング数N分の計測値に基づいて基準空間を再計算する(ステップS120)。
一方、MD≦100(No)の場合には、現在の基準空間は適切であると判断し、ステップS110を経由した後、ステップS100に戻る。
ステップS120で新たな基準空間が算出されると、この算出された基準空間によって現在の基準空間を更新する(ステップS122)。これにより、図4のステップS20で入力される基準空間は、更新された基準空間となる。
ところで、基準空間を更新する間隔は、10時間から10日間の範囲とすることが好ましい。
例えば、サンプリング周期を1分とし、サンプリング数Nを600にすると、良製品が10時間連続し、かつMD>100の場合に、10時間後に基準空間が更新されることになる。
尚、基準空間を更新する間隔が、10時間から10日間の範囲に入らない場合には、条件(サンプリング数N、MDの値)を変更すること考えられる。また、基準空間を更新した場合には、一定の時間、基準空間を更新するための処理を停止させるようにしてもよい。更に、この実施の形態では、MDが所定の閾値を越えたことを条件としたが、MDの大きさによる条件をつけないようにしてもよい。
[一群の計測値の収集方法の変形例]
図5に示した計測値は、説明を簡単にするために計測器群150が1分間隔で同時に計測した場合に関して示しているが、各計測器150A,150B,…は、種類の異なる計測値(圧力、温度、ライン速度、テンション等)を計測しているため、計測の時間間隔が異なる。即ち、温度と圧力とは変化速度が異なり、例えば、温度を1分の時間間隔で計測し、圧力を10秒の時間間隔で計測することが考えられる。
尚、最も計測時間の間隔が短い計測器に合わせて、全ての計測器の計測間隔を決定すると、無駄な計測、計測値の収集を行うことになり、一方、最も計測時間の間隔が長い計測器に合わせて、全ての計測器の計測間隔を決定すると、本来得られる計測値が得られなくなるという不具合がある。
図9(A)〜(C)に、予め推定又は計測した計測時間差(遅れ時間)ずつずらした計測値a,b,cの計測時刻を、時間軸方向に並べた場合の一例を示す。
この時系列の計測値a,b,cを、図9(D)に示す所定の周期Tのサンプリング時刻で収集する場合、例えば、時刻t1に収集する計測値は、時刻t1と同じ時刻の計測値b1,c1となる。一方、時刻t1と同じ時刻の計測値が存在しない計測値aに関しては、計測値a1,a2を時刻t1に基づいて補間した値とする。
同様に、時刻tに収集する計測値は、時刻tと同じ時刻の計測値a3 と、同じ時刻tの計測値が存在しない計測値b,cに関しては、計測値b1,b2を時刻tに基づいて補間した値、及び計測値c1,c2を補間した値とする。
尚、サンプリング時刻と同じ時刻の計測値が存在しない場合には、そのサンプリング時刻と最も近い時刻の計測値を収集するようにしてもよい。
図10(A)及び(B)に、予め推定又は計測した計測時間差(遅れ時間)ずつずらした計測値a,bの計測時刻を、時間軸方向に並べた場合の他の例を示す。
これらの計測値a,bは、計測する時間間隔が異なっており、計測値bの計測周期はTであるのに対し、計測値aの計測周期はT/6となっている。
ここで、時系列の計測値a,bを、図10(C)に示す所定の周期Tのサンプリング時刻で収集する場合、例えば、時刻tに収集する計測値bの計測値は、計測値bとなる。一方、計測値aの計測値は、時刻tの前後の時刻に計測された6つの計測値a5〜a10の代表値を使用する。計測値a5〜a10の代表値としては、平均値、中央値、又は最頻度値等を適用することができる。これにより、信頼性の高い計測値を収集することができる。
尚、一群の計測値を収集するサンプリング周期は、一定の周期Tに限らず、必要に応じて適宜変更することができる。例えば、図10の場合において、一群の計測値を収集するサンプリング周期をT/6にすると、計測値aは全ての計測値a1,a2,a3,…が使用され、計測値bは、同じ値を6回使用することになる。
<実施例1>
各計測値の計測時間差(遅れ時間)の対応を予め推定し、遅れ時間を考慮して一群の計測値を収集し、基準空間の作成及びMDの算出を行った。
<実施例2>
各計測値の計測時間差(遅れ時間)の算出に当たり、押出機22の回転数を変化させ、各測定値の変動が出現するまでの時間を計測し、これを遅れ時間として採用した。そして、この採用した遅れ時間を考慮して一群の計測値を収集し、基準空間の作成及びMDの算出を行った。
<比較例1>
各計測値の遅れ時間を考慮せずに一群の計測値を収集し(図13参照)、基準空間の作成及びMDの算出を行った。
<評価1>
PETフィルムの膜厚変動の発生について検証した。膜厚変動が発生したときと、正常なときを10点ずつサンプリングし、それぞれMDをプロットして比較した。
図11(A)及び(B)は、それぞれ実施例1、2と比較例1との比較結果を示すグラフである。
同図に示すように実施例1、2はいずれもMDと評価結果の対応が明確であるのに対し、比較例1はOK部でMDが大きくなる場合、NGでMDが小さくなる場合が散見された。
<実施例3>
MDの算出を行いながら、PETフィルムの膜厚変動の評価結果との対照を行った。
MDが100を越えた時に膜厚変動の評価結果を参照し、評価結果がOKであった場合には基準空間にずれが生じたと判断し、基準空間の更新を行った。この場合、更新した新たな基準空間は、膜厚変動がOKであった最新の複数群の計測値を用いて作成した。
<実施例4>
MDの算出を行いながら、PETフィルムの膜厚変動の評価結果との対照を行った。
MDが100を越えた時に膜厚変動の評価結果を参照し、評価結果がOKであった場合には基準空間にずれが生じたと判断し、基準空間の更新を行った。この場合、更新した新たな基準空間は、現在の基準空間の算出に使用した複数群の計測値に、最新の複数群の計測値を加えて再計算した。
<比較例2>
基準空間を更新せずに、MDを算出した。
<評価2>
PETフィルムの膜厚変動の発生について検証した。膜厚変動が発生したときと、正常なときを10点ずつサンプリングし、それぞれMDをプロットして比較した。
図12(A)及び(B)は、それぞれ実施例3、4と比較例2との比較結果を示すグラフである。
同図に示すように実施例3、4はいずれもMDと評価結果の対応が明確であるのに対し、比較例はOK部でMDが大きくなる場合、NGでMDが小さくなる場合が散見された。
<変形例>
この実施の形態の製造設備10によって製造されるPETフィルムは、ベースフィルム(半製品)であり、このベースフィルム上に各種の機能性膜が塗布されて完成品となる。
この完成品を評価し、あるいは完成品を製造する製造設備の診断を行う場合には、機能性膜が塗布する製造プロセス等における各種の状態を計測し、上記と同様にして基準空間の作成、MDの計算を行う。この場合、半製品までの一群の計測値と、半製品から完成品までの一群の計測値とを統合して、基準空間の作成、及びMDの計算を行ってもよいし、別々の一群の計測値を使用して、それぞれ基準空間の作成、及びMDの計算を行ってもよい。
また、この実施の形態では、製品の品質判定手段として品質検査装置を設けるようにしたが、品質検査装置に代えて、図7に示したように時系列で測定したMDによって製品の品質を評価(判定)するようにしてもよい。この場合、良製品と判定するためのMDの閾値を適宜設定することが好ましい。
更に、基準空間を更新する場合の条件の1つとして、MDが所定の閾値(実施の形態では、100)を越えることを条件に入れたが、この条件は必ずしも必要ではない。例えば、MDが比較的小さい値であっても、良製品が連続して製造されている最新の期間に収集した複数群の計測値に基づいて基準空間を更新するようにしてもよい。
また、本発明はPETフィルム等の樹脂フィルムに限らず、複数の製造プロセスを経由して製造される製品であれば、如何なる製品も評価対象とすることができ、また、その製品を製造する製造設備の診断に適用することができる。
更に、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいことは言うまでもない。
図1は本発明に係る製造設備の診断装置を含む製造設備の全体構成を示す概略図である。 図2は製膜プロセス部の押出機の概略構成を示す断面図である。 図3は診断装置本体の概要を示すハードウエア構成図である。 図4は診断装置本体による診断処理の流れを示すフローチャートである。 図5はハードディスク装置に保存される各計測値の一覧を示す図表であり、本発明に係る一群の計測値の収集方法を示すために説明するために用いた図である。 図6は各計測値の計測時間差(遅れ時間)の一例を示す図表である。 図7は逐次計算されたマハラノビス距離(MD)の一例を示す図表である。 図8は基準空間の更新処理を示すフローチャートである。 図9は予め設定した計測時間差ずつずらした計測値a,b,cの時刻と、サンプリング時刻との関係の一例を示すタイミングチャートである。 図10は予め設定した計測時間差ずつずらした計測値a,bの時刻と、サンプリング時刻との関係の他の例を示すタイミングチャートである。 図11は本発明に係る実施例1、2と従来の比較例1とを対比して説明するために用いたグラフである。 図12は本発明に係る実施例3、4と従来の比較例2とを対比して説明するために用いたグラフである。 図13はハードディスク装置に保存される各計測値の一覧を示す図表であり、従来の一群の計測値の収集方法を示すために説明するために用いた図である。
符号の説明
10…製造設備、12…PETフィルム、14…製膜プロセス部、16…縦延伸プロセス部、18…横延伸プロセス部、20…巻取プロセス部、22…押出機、100…診断装置、110…診断装置本体、112…中央処理装置(CPU)、114…主メモリ、120…ハードディスク装置、計測値入力部128、モニタ装置130、150…計測器群、150A〜150F…計測器、152…品質検査装置

Claims (21)

  1. 複数の製造プロセスを経由して製品を製造する製造設備の診断装置であって、マハラノビス距離を利用した製造設備の診断装置において、
    前記複数の製造プロセスにおける状態を示す計測値を所定の時間間隔で連続的に計測する複数の計測手段と、
    前記複数の計測手段によってそれぞれ計測された複数の計測値から診断用の一群の計測値を収集する計測値収集手段であって、実際の計測時刻に対して予め設定した時間ずつずらした各計測時刻に対応する計測値をそれぞれ収集する計測値収集手段と、
    前記計測値収集手段によって収集された一群の計測値と所定の基準空間とに基づいてマハラノビス距離を算出するマハラノビス距離算出手段と、
    を備えたことを特徴とする製造設備の診断装置。
  2. 前記所定の基準空間は、品質の良い製品が製造された期間内に前記計測値収集手段によって収集された複数群の計測値に基づいて算出されたマハラノビス空間であることを特徴とする請求項1に記載の製造設備の診断装置。
  3. 前記製造設備によって製造された製品に対して所望の品質を満たしているか否かを判定する品質判定手段と、
    前記品質判定手段によって所望の品質を満たしていると判定された製品の製造期間内に、前記計測値収集手段によって収集された複数群の計測値に基づいてマハラノビス空間を算出する算出手段と、
    前記算出手段によって算出した最新のマハラノビス空間によって前記所定の基準空間を更新する更新手段と、
    を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の製造設備の診断装置。
  4. 前記品質判定手段は、前記製造設備によって製造された製品から1乃至複数の品質項目の品質を検査する品質検査手段を含み、この品質検査手段によって検査された検査結果に基づいて前記検査した製品が所望の品質を満たしているか否かを判定することを特徴とする請求項3に記載の製造設備の診断装置。
  5. 前記品質判定手段は、前記マハラノビス距離算出手段によって算出されたマハラノビス距離が所定の閾値以内か否かによって前記製品が所望の品質を満たしているか否かを判定することを特徴とする請求項3に記載の製造設備の診断装置。
  6. 前記予め設定した時間は、複数の製造プロセスでの各処理時間に相当する時間であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の製造設備の診断装置。
  7. 前記予め設定した時間は、所定の被処理対象が前記複数の計測手段を順次通過するときの各通過時刻の時間差に相当する時間であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の製造設備の診断装置。
  8. 前記予め設定した時間を各測定値に関連づけて記憶する第1の記憶手段と、
    前記複数の計測手段によってそれぞれ計測された複数の計測値を、測定した時刻に関連付けて記憶する第2の記憶手段と、を備え、
    前記計測値収集手段は、前記第1の記憶手段に記憶された任意の時刻と、前記第2の記憶手段に記憶された各測定値毎の時間とを加算し、これらの加算した時刻に基づいて前記第1の記憶手段から任意の時刻の一群の計測値を読み出すことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の製造設備の診断装置。
  9. 前記複数の計測手段は、計測する計測値の種類に応じて異なる時間間隔で計測し、
    前記計測値収集手段は、予め設定した基準の時間間隔で計測される計測値よりも短い間隔で計測される計測値に対しては、前記基準の時間間隔内に計測される複数の計測値の代表値を、前記基準の時間間隔で計測される計測値とすることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の製造設備の診断装置。
  10. 複数の製造プロセスを経由して製品を製造する製造設備の診断方法であって、マハラノビス距離を利用した製造設備の診断方法において、
    前記複数の製造プロセスにおける状態を示す計測値を複数の計測手段によってそれぞれ所定の時間間隔で連続的に計測する計測ステップと、
    前記計測ステップによって計測された複数の計測値から診断用の一群の計測値を収集する収集ステップであって、実際の計測時刻に対して予め設定した時間ずつずらした各計測時刻に対応する計測値をそれぞれ収集する収集ステップと、
    前記収集ステップによって収集された一群の計測値と所定の基準空間とに基づいてマハラノビス距離を算出するマハラノビス距離算出ステップと、
    を含むことを特徴とする製造設備の診断方法。
  11. 前記所定の基準空間は、品質の良い製品が製造された期間内に前記収集ステップによって収集された複数群の計測値に基づいて算出されたマハラノビス空間であることを特徴とする請求項10に記載の製造設備の診断方法。
  12. 前記製造設備によって製造される製品に対して所望の品質を満たしているか否かを判定する品質判定ステップと、
    前記品質判定ステップによって所望の品質を満たしている期間内に、前記収集ステップによって収集された複数群の計測値に基づいてマハラノビス空間を算出する算出ステップと、
    前記算出ステップによって算出した最新のマハラノビス空間によって前記所定の基準空間を更新する更新ステップと、
    を更に含むことを特徴とする請求項10に記載の製造設備の診断方法。
  13. 前記品質判定ステップは、前記製造設備によって製造された製品から1乃至複数の品質項目の品質を検査する品質検査ステップを含み、この品質検査ステップによって検査された検査結果に基づいて前記検査した製品が所望の品質を満たしているか否かを判定することを特徴とする請求項12に記載の製造設備の診断方法。
  14. 前記品質判定ステップは、前記マハラノビス距離算出ステップによって算出されたマハラノビス距離が所定の閾値以内か否かによって前記製品が所望の品質を満たしているか否かを判定することを特徴とする請求項12に記載の製造設備の診断方法。
  15. 前記更新ステップは、前記検査した製品が所望の品質を満たしていると判定され、かつ前記マハラノビス距離算出ステップによって算出されたマハラノビス距離が所定の閾値を越えると、前記算出ステップによって算出した最新のマハラノビス空間によって前記所定の基準空間を更新することを特徴とする請求項13に記載の製造設備の診断方法。
  16. 前記所定の閾値は100よりも大きいことを特徴とする請求項15に記載の製造設備の診断方法。
  17. 前記更新ステップによって前記所定の基準空間を更新する間隔は、10時間から10日間であることを特徴とする請求項12から16のいずれかに記載の製造設備の診断方法。
  18. 前記予め設定した時間は、複数の製造プロセスでの各処理時間に相当する時間であることを特徴とする請求項10から17のいずれかに記載の製造設備の診断方法。
  19. 前記予め設定した時間は、所定の被処理対象が前記複数の計測手段を順次通過するときの各通過時刻の時間差に相当する時間であることを特徴とする請求項10から17のいずれかに記載の製造設備の診断方法。
  20. 前記所定の被処理対象はトレーサを含有したものであり、
    前記所定の被処理対象が前記複数の計測手段を順次通過するときの各通過時刻は、前記トレーサを追跡することによって測定することを特徴とする請求項19に記載の製造設備の診断方法。
  21. 前記複数の計測手段は、計測する計測値の種類に応じて異なる時間間隔で計測し、
    前記収集ステップは、予め設定した基準の時間間隔で計測される計測値よりも短い間隔で計測される計測値に対しては、前記基準の時間間隔内に計測される複数の計測値の代表値を、前記基準の時間間隔で計測される計測値とすることを特徴とする請求項10から20のいずれかに記載の製造設備の診断方法。
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