JP2009200206A - ディスプレイ用積層体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電磁波遮蔽性を有するディスプレイ用積層体における接続部を効率よく形成することができる、ディスプレイ用積層体の製造方法を提供する。
【解決手段】長尺基材の長手方向に、粘着材あるいは接着材からなる接着層を介さずに設けられた導電性メッシュ上に、ハードコート機能、反射防止機能および防眩機能の中から選ばれる少なくとも1つの機能を有する機能層が塗工形成された、ディスプレイ用積層体の製造方法であって、前記機能層を所定間隔で間欠塗工することを特徴とする、ディスプレイ用積層体の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、ディスプレイの前面に配置され、電磁波遮蔽層(導電性メッシュ)を有する前面フィルターに用いるディスプレイ用積層体の製造方法に関し、詳しくは、導電性メッシュに接地電極を容易に形成することができるディスプレイ用積層体の製造方法に関する。
近年汎く用いられるようになってきている液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、陰極管表示装置(CRT)、蛍光表示管、電界放射型ディスプレイのような画像表示装置には、その表示品位の向上を目的とする反射防止機能、防眩機能、ディスプレイ表示色の調整などを目的とする調色機能、画像表示装置からの不要な可視・不可視光遮蔽機能、画像表示装置からの電磁波の不要放射遮断を目的とした電磁波遮蔽機能、また、表示面の保護、すなわち外損防止・防汚機能を目的としたハードコート機能などを付与するフィルターが必要に応じて用いられている。
これらのそれぞれの表示装置がその必要に応じて使用するフィルターにおいて、特にプラズマディスプレイに用いられるフィルターに必要とされるフィルター機能のひとつとして電磁波遮蔽能が挙げられる。
現在、プラズマディスプレイにおいて汎く用いられている電磁波遮蔽手段には、表示部における透明性導電層の設置とその筐体構造を通した接地による電磁波漏洩防止がある。
上記特徴を備えるプラズマディスプレイ用フィルターの製造は、一般的には、基材と前述の電磁波遮蔽のための透明性導電層、反射防止、ハードコートなどの機能層、および色調整、近赤外線遮蔽などの調色層を備えるディスプレイ用積層体を用いて行われている。
例えば、透明性導電層として、透明基板に導電性の金属箔を接着材を用いて貼り合わせた後、金属箔をメッシュ状にパターン加工し、その上に活性化エネルギーで硬化する接着剤層を設けたものを用い、一方に透明基板に防眩・反射防止などの機能を設けた基材と合わせて流体加圧することにより、メッシュ上に予め設けておく活性化エネルギーで硬化した接着剤層によって貼り合わせる方法である(特許文献1)。
この時、前述の電磁波遮蔽能を提供するための導電層とそれを接地する地絡端子接続部の形成には、透明性導電層に反射防止、色調整、近赤外線遮蔽能などを備える基材から露出している部分を持たせることにより、透明性導電層に地絡端子接続部位となり得る箇所を形成する方法(特許文献2)、またこの接続部形成方法として、反射防止、色調整、近赤外線遮蔽能などを備える基材を導電層よりも小さく形成して貼り合わせる方法が提案されている(特許文献3)。
しかし、これら方法によるディスプレイ用積層体の製造は、材料であるシート状フィルムについて、その取り扱い性、取り扱うことによる生産性、また、シート状材料を取扱うことに起因する欠陥による品質の悪化など、満足できるものではなかった。
ディスプレイ用積層体製造におけるこれら要求を満足するため、例えば特許文献4には、従来からの製造方法である「枚葉法」が持つ、「シート状の2枚のフィルムを貼合せる」工程を含む製造工程において、シート状形成フィルムの枚葉取り扱い回避のため、それぞれのフィルムを連続ロール状で貼合せを行う「ロール・ツー・ロール貼合せ」方法が提案され、シート状形成フィルムの枚葉取り扱いに起因する生産性阻害の回避方法が提案されている。
しかし、特許文献4による「ロール・ツー・ロール貼合せ」方法により、貼合せ工程におけるフィルム取り扱い簡略化とそれに伴う生産性改善が実現できたとしても、この積層体を用いて作製したディスプレイ用フィルターは、得られる透明性導電層と地絡端子との接続部がそれぞれの連続ロールの幅を調整することによる高々2辺のみ、残る2辺では特許文献4に記載されている通り電磁波漏洩を生じる。これを回避するには、別途、貼合せ後あるいはシート状に成形後、透明性導電層に接続部を設ける必要がある。
この場合、透明性導電層の接続部形成は、例えば特許文献5、6に提案されている透明層を導電層上面から部分的に除去する方法を用いることにより可能である。
しかし、特許文献5,6による方法を用いて透明性導電層の接続部形成を可能としたとしても、新たに切り込み、エッチング加工などの工程、および対応する設備が必要とされる。さらに、新たに必要とされる製造工程において、例えばエッチングプロセスにおいてはエッチャー残留やエッチング残渣、またエッチング部材飛散などの懸念が持たれ、これらはフィルター表面汚損や透明性導電層腐食などの原因であり、新たに品位・歩留りを引き下げる要因をもたらすことが予想される。
これまで述べてきたフィルム貼合せによる方法とは別に、透明性導電層を備えるフィルム上に、直接、機能層を形成する方法が考えられる。これは、透明性導電層を備えるフィルム上に機能層を塗工形成することにより、2枚のフィルムを貼合せる工程・設備、また貼合せに必要な接着材などの省略を可能とするものである。さらに、副次的に「機能層を備えるフィルム」に要する基材フィルム、および製造工程間の移動・保管において必要とされる保護フィルム省略、更には製造工程の簡略化に伴う製造時の歩留り向上が期待出来る。
しかし、この方法によって塗工層を形成したディスプレイ用積層体は、「ロール・ツー・ロール貼合せ」方法によるディスプレイ用積層体と同様、透明性導電層と地絡端子との接続部が機能層塗工幅を調整することにより得られる高々2辺のみであり、別途、残る2辺への接続部の形成が必要とされる。
一方、導電性メッシュを有する透明性導電層のメッシュ部の凹凸を硬化性樹脂で埋めて平滑化し透明化する際に、硬化性樹脂をメッシュ部のみに選択的に間欠塗布することが提案されている(特許文献7)。
上記特許文献7は、メッシュ部とその周辺の金属ベタ部(銅ベタ部)からなる導電層上に、硬化性樹脂を塗工するに際して、メッシュ部のみに選択的に硬化性樹脂を塗工し、金属ベタ部には塗工せず、金属ベタ部をアース(本発明の接続部に相当する)として残すことを開示するものである。
しかしながら、特許文献7の導電層は、上記したようにメッシュ部とその周辺4辺の金属ベタ部から構成されているために、メッシュ部と金属ベタ部との境界部分では、剛度が極端に不連続的に変化する。このため、導電層の製造工程から硬化性樹脂の塗工工程、巻き取り工程、切断工程までの各工程において、上記境界部分に集中する応力によって、折れ曲がりや断線が発生する場合がある。
また、メッシュ部と金属ベタ部からなる透明性導電層の場合、その製造工程において、メッシュ部に重大欠陥が発生した場合は、その欠陥部分のみを除去することはできず、ディスプレイ用フィルター1枚分の透明性導電層が丸々欠陥品となり、歩留まりの低下を招くという不都合を抱えている。
また、同文献の導電性メッシュを有する導電層は、基材に接着剤を介して貼り合わされた金属箔をエッチングして製造されたものであり、基材と導電層との間に接着剤層が存在する。係る接着剤層は、通常、金属箔の粗化面が転写し、金属箔のエッチング後、メッシュの開口部に接着剤層の粗化面が露出して、硬化性樹脂の塗工性を低下させるという問題がある。
また更に、同文献の導電性メッシュの製造には、金属箔貼り合わせ精度等から、通常、厚みが10μm程度以上の金属箔(銅箔が一般的)が用いられており、必然的に導電性メッシュの厚みも10μm程度以上と大きくなるために、硬化性樹脂の塗工性が低下するという問題がある。
また、同文献における硬化性樹脂の塗工目的は、金属箔エッチング後の接着剤表面にできた金属箔表面の凹凸転写をフラットにするためであり、本発明が対象とする機能層を意図したものではない。
特開2003−168887号公報 特開2005−183742号公報 特開2004−206976号公報 特開2002−324431号公報 特開2004−327720号公報 特開平9−230797号公報 特開2004−39981号公報
以上のように、これまで提案されているディスプレイ用フィルターの種々の製造方法は、地絡端子接続部の形成を効率よく行う上で満足できるものではなかった。従って、本発明の目的は、上記した従来技術に鑑み、電磁波遮蔽性を有するディスプレイ用積層体における接続部を効率よく形成することができる、ディスプレイ用積層体の製造方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の発明によって基本的に達成された。
1)長尺基材の長手方向に、粘着材あるいは接着材からなる接着層を介さずに設けられた、連続的に形成された導電性メッシュ上に、ハードコート機能、反射防止機能および防眩機能の中から選ばれる少なくとも1つの機能を有する機能層が塗工形成された、ディスプレイ用積層体の製造方法であって、前記機能層を所定間隔で間欠塗工することを特徴とする、ディスプレイ用積層体の製造方法。
2)前記導電性メッシュの厚みが0.2〜6μmで、前記機能層の厚みが2〜18μmで、かつ機能層の厚みが導電性メッシュ厚みの110〜300%である、上記1)に記載のディスプレイ用積層体の製造方法。
3)前記導電性メッシュが、金属薄膜をエッチング加工する方法、印刷パターン上にメッキする方法、感光性銀塩を用いる方法、印刷パターン上に金属膜を積層後に現像する方法、及び金属薄膜をレーザーアブレーションする方法のいずれかの方法によって形成されたものである、上記1)または2)に記載のディスプレイ用積層体の製造方法。
本発明によれば、機能層を塗工する導電層表面の平滑化、フィルム取扱い性・作業性など品位・品質、生産性向上(およびそれに伴うコスト削減)を同時に実現でき、また、接続部形成のための追加プロセスおよび対応する製造設備を必要としないことから、該工程に起因した品質に関する問題のない、かつ、プラズマディスプレイ用フィルターに要求される電磁波遮蔽能を実現できる導電層と筺体間の接続部位を、簡単に形成できるディスプレイ用積層体を提供できる。
以下に本発明を実施するための好ましい形態を記述する。ただし、本発明の内容を以下の既述に限定するものではない。
本発明のディスプレイ用積層体の製造方法は、長尺基材の長手方向に粘着材あるいは接着材からなる接着層を介さずに、連続的に形成された導電性メッシュ上に、ハードコート機能、反射防止機能および防眩機能の中から選ばれる少なくとも1つの機能を有する機能層を塗工形成する際に、所定の幅及び所定の間隔の間欠塗工とすることにより、機能層形成が必要な領域の周辺部分に、機能層に覆われない導電性メッシュの露出部分を設けることができ、この機能層で覆われていない導電性メッシュの露出分が、導電性メッシュからなる透明性導電層と筺体に設けた地絡電位との接続パスとなる。
以下、本発明のディスプレイ用積層体を構成するそれぞれの要素について詳細に説明する。
(長尺基材)
本発明に係る長尺基材とは、単一のディスプレイ用フィルターが長手方向に少なくとも数十枚取れる程度の長さを有する基材であることを意味し、長尺基材の長手方向の長さとしては、例えば、30m以上が好ましく、50m以上がより好ましく、特に100m以上が好ましい。上限の長さは、重量や取り扱い性の観点から、3000m程度である。長尺基材の幅方向の長さは、42インチサイズのディスプレイ用フィルターの短辺側の長さ以上であることが好ましく、従って600mm以上が好ましい。長尺基材の幅方向長さの上限は、導電性メッシュの製造設備や機能層の塗工設備の許容幅を考慮し、2000mm程度が適当である。
長尺基材は、通常、ロール形態で供給及び加工されるために、ロール形態での取り扱いや製造に適するという観点からプラスチックフィルムが好ましい。
かかるプラスチックフィルムを構成する樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、トリアセチルセルロース等のセルロース樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン等のポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アートン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂およびセルロース樹脂が好ましく、特にポリエステル樹脂が好ましく用いられる。プラスチックフィルムの厚みとしては、50〜300μmの範囲が適当であるが、コストの観点およびディスプレイ用積層体の剛性を確保するという観点から90〜250μmの範囲が特に好ましい。
本発明に用いられるプラスチックフィルムは、導電性メッシュあるいは後述する近赤外線遮蔽層との密着性(接着強度)を強化のための下引き層(プライマー層)を設けておくことが好ましい。
(導電性メッシュ)
本発明に係る導電性メッシュは、ディスプレイから発生する電磁波を遮蔽するために設けられるものであり、導電性メッシュの表面抵抗値は、低い方が好ましく、表面抵抗値として3Ω/□以下が好ましく、1Ω/□以下がより好ましく、特に0.5Ω/□以下が好ましい。下限の表面抵抗値としては0.01Ω/□程度である。
導電性メッシュの表面抵抗値は、4端子法:例えば三菱化学社製ロレスタ(登録商標) シリーズ などにより測定することができる。
本発明に係る導電性メッシュは、長尺基材の長手方向に、粘着材あるいは接着材からなる接着層を介さずに、連続的に形成される。ここで、導電性メッシュが連続的に形成されるとは、導電性メッシュのメッシュパターンが途切れることなく連続に形成されていることを意味する。長尺基材の幅方向についても、同様に導電性メッシュのメッシュパターンが連続的に形成される。従って、本発明の導電性メッシュからなる導電層は、従来から一般的に用いられている、導電性メッシュ部とその周辺4辺の金属ベタ部(通常、幅5〜30mm)からなる導電層とは、基本的に異なり、本発明の導電性メッシュからなる導電層は、金属ベタ部は有しない。
本発明において、連続メッシュパターンからなる導電性メッシュを用いることの技術的意義は、導電性メッシュの製造工程でポイント欠陥が発生した場合、機能層塗工時に、そのポイント欠陥を避けて塗工することによって大幅な歩留まり向上が図られる。上記した従来の、導電性メッシュ部とその周辺4辺の金属ベタ部(通常、幅5〜30mm)からなる導電層は、その製造工程で導電性メッシュ部にポイント欠陥が発生した場合、ディスプレイ用フィルター1枚分に相当する導電層が欠陥となり、大きな歩留まり低下を招くこととなる。
また、連続メッシュパターンからなる導電性メッシュは、さまざまなサイズのディスプレイ用フィルターに対して容易に対応できるという利点がある。
本発明に係る導電性メッシュの製造方法としては、(A)金属薄膜をエッチング加工する方法、(B)印刷パターン上にメッキする方法、(C)感光性銀塩を用いる方法、および(D)印刷パターン上に金属膜を積層後に現像する方法、E)金属薄膜をレーザーアブレーションする方法が挙げられる。以下にそれぞれの方法を詳細に説明する。
(A)金属薄膜をエッチング加工する方法は、基材(例えばプラスチックフィルム)の上に金属薄膜を形成し、この金属薄膜をフォトリソグラフ法あるいはグラビア印刷やスクリーン印刷法等を利用してエッチングレジストパターンを作製した後、金属薄膜をエッチングする方法である。金属薄膜の形成は、金属(例えば銀、金、パラジウム、銅、インジウム、スズ、あるいは銀とそれ以外の金属の合金など)をスパッタリング、イオンプレーティング、真空蒸着、あるいはメッキ等の公知の方法を用いて行うことができる。
上記フォトリソグラフ法は、金属薄膜に紫外線等の照射により感光する感光層を設け、この感光層にフォトマスク露光あるいはレーザー露光を用いて像様に露光し、現像してレジスト像を形成し、次に、金属薄膜をエッチングして導電性メッシュを形成し、最後にレジストを剥離する方法である。
上記スクリーン印刷法は、金属薄膜表面にエッチングレジストインクをパターン印刷し、硬化させた後エッチング処理により導電性メッシュを形成し、この後レジストを剥離する方法である。
エッチングする方法としては、ケミカルエッチング法等が挙げられる。ケミカルエッチングとは、エッチングレジストで保護された部分以外の不要箇所をエッチング液で溶解し、除去する方法である。エッチング液としては、塩化第二鉄水溶液、塩化第二銅水溶液、アルカリエッチング液等がある。
フォトリソグラフ法によりパターンを形成する場合は、パターンエッジがシャープであることからポジ型フォトレジストを用いることが好ましい。
(B)印刷パターン上にメッキする方法は、基材に触媒インク等でメッシュパターンを印刷し、これに金属メッキを施す方法である。この1つの方法として、パラジウムコロイド含有ペーストからなる触媒インクを用いてメッシュパターンに印刷し、これを無電解銅メッキ液中に浸漬して無電解銅メッキを施し、続いて電解銅メッキを施し、さらにNi−Sn合金の電解メッキを施して導電性メッシュパターンを形成する方法がある。
(C)感光性銀塩を用いる方法は、ハロゲン化銀などの銀塩乳剤層を基材にコーティングし、フォトマスク露光あるいはレーザー露光の後、現像処理して銀のメッシュを形成する方法である。形成された銀メッシュは更に銅、ニッケル等の金属でメッキするのが好ましい。この方法は、特開2004−221564号、特開2006−12935号公報等に記載されており、参照することができる。
(D)印刷パターン上に金属膜形成後、現像する方法は、基材上に剥離可能な樹脂でメッシュパターンとは逆パターンの印刷を施し、その印刷パターン上に金属薄膜を上記1)と同様の方法で形成した後、現像して、樹脂とその上の金属膜を剥離して金属のメッシュパターンを形成する方法である。剥離可能な樹脂として、水、有機溶剤あるいはアルカリに可溶な樹脂やレジストを用いることができる。
(E)金属薄膜をレーザーアブレーションする方法は、上記1)と同様の方法で基材上に形成された金属薄膜をレーザーアブレーションにより部分的に除去することにより所定の形状の金属メッシュを作製する方法である。
レーザーアブレーションとは、レーザー光を吸収する固体表面へエネルギー密度の高いレーザー光を照射した場合、照射された部分の分子間の結合が切断され、蒸発することにより、照射された部分の固体表面が削られる現象である。この現象を利用することで固体表面を加工することが出来る。レーザーアブレーション法による加工は、レーザー光は直進性、集光性が高い為、アブレーションに用いるレーザー光の波長の約3倍程度の微細な面積を選択的に加工することが可能であり、高い加工精度を得ることが出来る。
かかるアブレーションに用いるレーザーは金属が吸収する波長のあらゆるレーザーを用いることが出来る。例えばガスレーザー、半導体レーザー、エキシマレーザー、または半導体レーザーを励起光源に用いた固体レーザーを用いることが出来る。また、これら固体レーザーと非線形光学結晶を組み合わせることにより得られる第二高調波光源(SHG)、第三高調波光源(THG)、第四高調波光源(FHG)を用いることが出来る。
かかる固体レーザーの中でも、基材を加工しないという観点から、波長が254nmから533nmの紫外線〜緑色レーザーを用いることが好ましい。中でも好ましくはNd:YAG(ネオジウム:イットリウム・アルミニウム・ガーネット)などの固体レーザーのSHG(波長533nm)、さらに好ましくはNd:YAG などの固体レーザーのTHG(波長355nm)の紫外線レーザーを用いることが好ましい。
かかるレーザーの発振方式としてはあらゆる方式のレーザーを用いることが出来るが,加工精度の点からパルスレーザーを用い,さらに望ましくはパルス幅がns以下のQスイッチ方式のパルスレーザーを用いることが好ましい。
金属薄膜の上(視認側)に更に0.01〜0.1μmの金属酸化物層を形成した後に、金属薄膜と金属酸化物層とをレーザーアブレーションするのが好ましい。金属酸化物としては銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、金、銀、ステンレス、クロム、チタン、すずなどの金属酸化物を用いることができるが、価格や膜の安定性などの点から銅酸化物が好ましい。金属酸化物の形成方法は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレート法、化学蒸着法、無電解および電解めっき法、酸化剤による酸化法等を用いることができる。
上記の導電性メッシュの製造方法は、厚みが比較的小さく、かつ低い表面抵抗値を有する導電性メッシュを製造することができるので、本発明には好適である。
これに対して、従来から一般的に用いられている導電性メッシュ、即ち、基材上に接着材を介して厚みが10μm程度の銅箔を貼り合わせた後に、銅箔をエッチング加工して形成する導電性メッシュでは、導電性メッシュ厚みを含む表面凹凸が大きくなるため、直接に機能層を塗工し、均一な塗工面を形成することは難しい。
本発明は、導電性メッシュ上に機能層を塗工するが、良好な塗工性を得るという観点から、導電性メッシュの厚みは小さい方が好ましい。本発明に係る導電性メッシュの厚みは6μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましく、特に4μm以下が好ましい。導電性メッシュの厚みが、上記範囲を超えて大きくなると導電層表面の凹凸が大きくなり平滑性が低下するので機能層の塗工性が悪化する。導電性メッシュの厚みの下限は電磁波遮蔽性能の観点から0.2μm以上が好ましく、0.3μm以上がより好ましい。
導電性メッシュのメッシュパターンとしては、例えば、正方形、長方形、菱形等からなる格子状メッシュパターン、三角形、5角形以上の多角形からなるメッシュパターン、円形、楕円形からなるメッシュパターン、前記の複合形状からなるメッシュパターン、及びランダムメッシュパターンが挙げられる。これらの中でも、生産性や製品管理の容易性から格子状メッシュパターンが好ましく、特に正方形からなる格子状メッシュパターンが好ましい。
本発明に係る導電性メッシュは、その線幅が、3〜30μmの範囲が適当であり、線ピッチは、50〜500μmの範囲が適当である。導電性メッシュの開口率は、70%以上が好ましく、特に80%以上が好ましい。開口率の上限は95%程度である。ここで、導電性メッシュの開口率とは、導電性メッシュの投影面積における開口部分が占める面積割合を意味する。
本発明の導電性メッシュは黒化処理されていることが好ましい。黒化処理は、酸化処理や黒色印刷により行うことができる。例えば、特開平10−41682号、2005−317703号公報等に記載の方法を用いることができる。黒化処理は、導電性メッシュの視認側の表面と両側面を行うのが好ましく、更に導電性メッシュの両面および両側面を黒化処理することが好ましい。
(機能層)
本発明において、機能層は、ハードコート機能、反射防止機能、及び防眩機能の中から選ばれる少なくとも1つの機能を有する。機能層は単一層であっても複数層で構成されていてもよく、また複数の機能を併せ持った層であってもよい。以下に機能層を構成するハードコート機能、反射防止機能、及び防眩機能を有する層について具体的に説明する。
(ハードコート層)
ハードコート機能を有する層(ハードコート層)は、傷防止のために設けられる。ハードコート層は、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、有機シリケート化合物、シリコーン系樹脂などで構成することができる。特に、硬度と耐久性などの点で、シリコーン系樹脂やアクリル系樹脂が好ましい。さらに、硬化性、可撓性および生産性の点で、活性エネルギー線硬化型のアクリル系樹脂、または熱硬化型のアクリル系樹脂からなるものが好ましい。
活性エネルギー線硬化型のアクリル系樹脂または熱硬化型のアクリル系樹脂とは、重合硬化成分として多官能アクリレート、アクリルオリゴマーあるいは反応性希釈剤を含む組成物である。その他に必要に応じて光開始剤、光増感剤、熱重合開始剤あるいは改質剤等を含有しているものを用いてもよい。
アクリルオリゴマーとは、アクリル系樹脂骨格に反応性のアクリル基が結合されたものを始めとして、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレートなどであり、また、メラミンやイソシアヌール酸などの剛直な骨格にアクリル基を結合したものなども用いられ得る。
また、反応性希釈剤とは、塗工剤の媒体として塗工工程での溶剤の機能を担うと共に、それ自体が一官能性あるいは多官能性のアクリルオリゴマーと反応する基を有し、塗膜の共重合成分となるものである。
市販されている多官能アクリル系硬化塗料としては、三菱レイヨン株式会社;(商品名“ダイヤビーム(登録商標)”シリーズなど)、長瀬産業株式会社;(商品名“デナコール(登録商標)”シリーズなど)、新中村株式会社;(商品名“NKエステル”シリーズなど)、大日本インキ化学工業株式会社;(商品名“UNIDIC(登録商標)”シリーズなど)、東亜合成化学工業株式会社;(商品名“アロニックス(登録商標)”シリーズなど)、日本油脂株式会社;(商品名“ブレンマー(登録商標)”シリーズなど)、日本化薬株式会社;(商品名“KAYARAD(登録商標)”シリーズなど)、共栄社化学株式会社;(商品名“ライトエステル”シリーズ、“ライトアクリレート”シリーズなど)などの製品を利用することができる。
本発明において、ハードコート層中には、本発明の効果が損なわれない範囲で、さらに各種の添加剤を必要に応じて配合することができる。例えば、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤などの安定剤、界面活性剤、レベリング剤および帯電防止剤などを用いることができる。レベリング剤は、特に機能層を塗工する際、下地となる導電性メッシュ厚みに起因する表面凹凸低減に効果的である。ただし、導電性メッシュ厚みが6μmを越えるような場合には、十分な効果を得られない。
シリコーン系レベリング剤としては、ポリジメチルシロキサンを基本骨格とし、ポリオキシアルキレン基が付加されたものが好ましく、ジメチルポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体(例えば東レダウコーニング(株)製SH190)が好適である。
またハードコート層上にさらに積層膜を設ける場合には、接着性を阻害しないアクリル系レベリング剤を適用するのが好ましい。このようなレベリング剤としては「ARUFON−UP1000シリーズ、UH2000シリーズ、UC3000シリーズ(商品名):東亜合成化学(株)製)などを好ましく用いることができる。レベリング剤の添加量はハードコート組成物100質量部に対し、0.01〜5質量部の範囲とするのが望ましい。
本発明の機能層は、既述のように塗工形成するのが好ましく、塗工方式としては、スリットダイコート法、グラビアコート法、リーバースコート法、ロッドコート法、バーコート法、スプレー法、ロールコーティング法等の公知のウェットコーティング法を用いることができる。
本発明で用いられる活性エネルギー線としては、紫外線、電子線および放射線(α線、β線、γ線など)などアクリル系のビニル基を重合させる電磁波が挙げられ、実用的には、紫外線が簡便であり好ましい。紫外線源としては、紫外線蛍光灯、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン灯、炭素アーク灯などを用いることができる。また、活性線を照射するときに、低酸素濃度下で照射を行なうと、効率よく硬化させることができる。またさらに、電子線方式は、装置が高価で不活性気体下での操作が必要ではあるが、塗工層中に光重合開始剤や光増感剤などを含有させなくてもよい点で有利である。
本発明で用いられる熱硬化に必要な熱としては、スチームヒーター、電気ヒーター、赤外線ヒーターあるいは遠赤外線ヒーターなどを用いて温度を少なくとも140℃以上に加温された空気、不活性ガスを、スリットノズルを用いて基材、塗膜に吹きあてることにより与えられる熱が挙げられ、中でも200℃以上に加温された空気による熱が好ましく、さらに好ましくは200℃以上に加温された窒素による熱であることが、硬化速度が早いので好ましい。
ハードコート層の厚さは、0.5〜20μmが好ましく、より好ましくは1〜10μmであり、特に2〜8μmが好ましい。ハードコート層の厚さが0.5μm未満の場合には十分硬化していても薄すぎるために、表面硬度が十分でなく、傷が付きやすくなる傾向にある。一方、ハードコート層の厚さが20μmを超える場合には、乾燥・固化の際に基材フィルムの反りを生じたり、折り曲げなどの応力により硬化膜にクラックが入りやすくなる傾向にある。
ハードコート層には、反射防止層を構成する高屈折率層としての機能を付与することができる。ハードコート層の高屈折率化は、ハードコート層形成用樹脂組成物中に高屈折率の金属や金属酸化物の超微粒子を添加することにより、あるいは高屈折率成分の分子や原子を含んだ樹脂を用いることにより図られる。
前記高屈折率を有する超微粒子は、その粒径が5〜50nmで、屈折率が1.65〜2.7程度のものが好ましく、具体的には、例えば、ZnO(屈折率1.90)、TiO2(屈折率2.3〜2.7)、CeO2(屈折率1.95)、Sb2 O5(屈折率1.71)、SnO2、ITO(屈折率1.95)、Y2O3(屈折率1.87)、La2O3(屈折率1.95)、ZrO2(屈折率2.05)、Al2O3(屈折率1.63)等の微粉末が挙げられる。
前記屈折率を向上させる樹脂に含まれる分子および原子としては、F以外のハロゲン原子、S、N、Pの原子、芳香族環等が挙げられる。
また、ハードコート層の表面形状を所定の形状とすることにより、防眩機能を付与することができる。表面凹凸形状を示す指標である表面粗度Raを0.01〜0.1μmとすることにより、好ましいヘイズ値(JISK 7136;2000年)である0.5〜20%が実現できる。
(反射防止層)
反射防止層は、ディスプレイの画像表示に影響を与える蛍光灯などの外光の反射や映り込みを防止するものである。従って、表面の視感反射率が5%以下であることが好ましく、4%以下がより好ましく、特に3%以下であることが好ましい。ここで視感反射率は、分光光度計等を使用して可視領域波長(380〜780nm)の反射率を測定し、CIE1931システムに準じて計算された視感反射率(Y)である。
このような反射防止層としては、高屈折率層と低屈折率層とを低屈折率層が視認側になるように2層以上積層したものを用いることができる。高屈折率層の屈折率は1.5〜1.8の範囲が好ましく、特に1.6〜1.7の範囲が好ましい。低屈折率層の屈折率は1.25〜1.45の範囲が好ましく、特に1.3〜1.4の範囲が好ましい。
高屈折率層を形成する材料としては、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレートなどを重合硬化させたもの、あるいはシリコーン系、メラミン系、エポキシ系の架橋性樹脂原料を架橋硬化させたもの等の有機系材料、酸化インジウムを主成分としこれに二酸化チタンなどを少量含ませたもの、あるいはAl2 3 、MgO、TiO2 等の無機系材料が挙げられる。これらの中でも、有機系材料が好ましく用いられる。以下に本発明の高屈折率層の好ましい態様を説明する。
本発明において、高屈折率層は、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、有機シリケート化合物、シリコーン系樹脂、含リン系樹脂、含スルフィド樹脂、含ハロゲン樹脂などの樹脂成分を単体または混合系で用いることが出来るが、特に、硬度と耐久性などの点から、シリコーン系樹脂やアクリル系樹脂を用いるのが好ましい。さらに、硬化性、可撓性および生産性の点から、活性エネルギー線硬化型のアクリル系樹脂、または熱硬化型のアクリル系樹脂が好ましい。特に、(メタ)アクリレート系樹脂は、活性エネルギー線照射によって容易にラジカル重合が起こり、形成される膜の耐溶剤性や硬度が向上するので好ましい。かかる(メタ)アクリレート系樹脂として、例えばペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、エチレン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス−(2−ヒドロキシエチル)−イソシアヌル酸エステルトリ(メタ)アクリレート等の3官能(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の4官能以上の(メタ)アクリレート等が挙げられる。
高屈折率層には、更にカルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基等の酸性官能基を有する(メタ)アクリレート化合物(モノマー)を使用することができる。具体的には、酸性官能基含有モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸などの不飽和カルボン酸、モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、ジフェニル−2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート等のリン酸(メタ)アクリル酸エステル、2−スルホエステル(メタ)アクリレート等が挙げられる。その他、アミド結合、ウレタン結合、エーテル結合などの極性を持った結合を有する(メタ)アクリレート化合物を使用することができる。
高屈折率層には、塗布した樹脂成分の硬化を進めるために開始剤を使用してもよい。該開始剤としては、塗布したバインダー成分を、ラジカル反応、アニオン反応、カチオン反応等による重合および/または架橋反応を開始あるいは促進せしめるものであり、従来から公知の各種光重合開始剤が使用可能である。かかる光重合開始剤としては、具体的には、ソジウムメチルジチオカーバメイトサルファイド、ジフェニルモノサルファイド、ジベンゾチアゾイルモノサルファイド及びジサルファイド等のサルファイド類や、チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン誘導体や、ヒドラゾン、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物や、ベンゼンジアゾニウム塩等のジアゾ化合物や、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾフェノン、ジメチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジルアントラキノン、t−ブチルアントラキノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−クロロアントラキノン等の芳香族カルボニル化合物や、p−ジメチルアミノ安息香酸メチル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、D−ジメチルアミノ安息香酸ブチル、p−ジエチルアミノ安息香酸イソプロピル等のジアルキルアミノ安息香酸エステルや、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の過酸化物や、9−フェニルアクリジン、9−p−メトキシフェニルアクリジン、9−アセチルアミノアクリジン、ベンズアクリジン等のアクリジン誘導体や、9,10−ジメチルベンズフェナジン、9−メチルベンズフェナジン、10−メトキシベンズフェナジン等のフェナジン誘導体や、6,4’,4”−トリメトキシ−2、3−ジフェニルキノキサリン等のキノキサリン誘導体や、2,4,5−トリフェニルイミダゾイル二量体、2−ニトロフルオレン、2,4,6−トリフェニルピリリウム四弗化ホウ素塩、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、3,3’−カルボニルビスクマリン、チオミヒラーケトン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等が挙げられる。
また、高屈折率層には、上記開始剤の酸素阻害による感度の低下を防止するために、光重合開始剤にアミン化合物を共存させてもよい。このようなアミン化合物としては、例えば、脂肪族アミン化合物や、芳香族アミン化合物等の不揮発性のものであれば、特に限定されないが、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン等が適切である。
また、高屈折率層には、金属酸化物微粒子を含有してもよい。これによって帯電防止効果が得られる。金属酸化物微粒子としては錫含有酸化アンチモン粒子(ATO)、亜鉛含有酸化アンチモン粒子、錫含有酸化インジウム粒子(ITO)、酸化亜鉛/酸化アルミニウム粒子、酸化アンチモン粒子等が好ましく、より好ましくは錫含有酸化インジウム粒子(ITO)、錫含有酸化アンチモン粒子(ATO)である。
かかる金属酸化物粒子は、平均粒子径(JIS R1626に示されるBET法により測定される球相当径(JIS Z8819−1にて定義))が0.5μm以下の粒子が好適に使用されるが、より好ましくは、0.001〜0.3μm、更に好ましくは0.005〜0.2μmの粒子径のものが用いられる。該平均粒子径が、この範囲を超えると高屈折率層の透明性を低下させ、この範囲未満では、該粒子が凝集し易くヘイズ値が増大する場合がある。金属酸化物粒子の含有量は、樹脂成分に対して、0.1〜20質量%の範囲が好ましい。
更に、高屈折率層には、重合禁止剤、硬化触媒、酸化防止剤、分散剤等の各種添加剤を含有することができる。
高屈折率層の厚みは、0.01〜2μmの範囲が好ましく、0.05〜1μmの範囲がより好ましい。
反射防止層を構成する低屈折率層は、含フッ素ポリマー、(メタ)アクリル酸の部分または完全フッ素化アルキルエステル、含フッ素シリコーン等の有機系材料、MgF2 、CaF2 、SiO2 等の無機系材料で構成することができる。以下に低屈折率層の好ましい態様を例示する。
低屈折率層の1つの好ましい態様として、MgF2やSiO2等の薄膜を真空蒸着法やスパッタリング、プラズマCVD法等の気相法により形成する方法、或いはSiO2ゾルを含むゾル液からSiO2ゲル膜を形成する方法等が挙げられる。
低屈折率層の他の好ましい態様として、シリカ系微粒子と結合してなるシロキサンポリマーを主成分とする構成を採用することができる。なお、ここで言う「結合」とは、シリカ系微粒子のシリカ成分とマトリックスのシロキサンポリマーが反応して均質化している状態を意味する。シリカ系微粒子と結合してなるシロキサンポリマーは、該シリカ系微粒子の存在下、多官能性シラン化合物を溶剤中、酸触媒により、公知の加水分解反応によって、一旦シラノール化合物を形成し、公知の縮合反応を利用することによって得ることができる。
かかる多官能性シラン化合物としては、多官能性フッ素含有シラン化合物を含むことが低屈折率化、防汚性の点から好ましく、トリフルオロメチルメトキシシラン、トリフルオロメチルエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリエトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシランなどの3官能性フッ素含有シラン化合物、ヘプタデカフルオロデシルメチルジメトキシシランなどの2官能性フッ素含有シラン化合物などが挙げられ、いずれも好適に用いられるが、表面硬度の観点から、トリフルオロメチルメトキシシラン、トリフルオロメチルエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシランが、より好ましい。
かかる多官能性フッ素非含有シラン化合物としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−(N,N−ジグリシジル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシシプロピルトリメトキシシランなどの3官能性シラン化合物、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジメトキシシラン、オクタデシルメチルジメトキシシランなどの2官能性シラン化合物、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなどの4官能性シラン化合物などが挙げられ、いずれも好適に用いられるが、表面硬度の観点からビニルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシランが、より好ましい。
また、上述のシリカ系微粒子としては、平均粒子径1nm〜200nmのシリカ系微粒子であることが好ましく、特に好ましくは、平均粒子径1nm〜70nmである。平均粒子径が1nmを下回ると、マトリックス材料との結合が不十分となり、硬度が低下することがある。一方、平均粒子径が200nmを越えると、粒子を多く導入して生じる粒子間の空隙の発生が少なくなり、低屈折率化の効果が十分発現しないことがある。さらに、かかるシリカ系微粒子の中でも、内部に空洞を有する構造のものが、屈折率を低下させるために、特に好ましく使用される。
かかる内部に空洞を有するシリカ系微粒子とは、外殻によって包囲された空洞部を有するシリカ系微粒子、多数の空洞部を有する多孔質のシリカ系微粒子等が挙げられ、いずれも好適に用いられる。このような例としては例えば、特許第3272111号公報に開示されている方法によって製造でき、微粒子内部の空洞の占める体積、すなわち微粒子の空隙率としては、5%以上が好ましく、30%以上がさらに好ましい。また、該微粒子自体の屈折率は、1.20〜1.40であるのが好ましく、1.20〜1.35であるのがより好ましい。このようなシリカ系微粒子としては、例えば特開2001−233611号公報に開示されているものや、特許第3272111号公報等の一般に市販されているものを挙げることができる。
低屈折率層の厚みは、0.01〜0.4μmの範囲が好ましく、0.02〜0.2μmの範囲がより好ましい。
反射防止層による反射防止は、高屈折率層と低屈折率層と屈折率の違いを利用するものであるが、ハードコート層を高屈折率化することによって、ハードコート層に隣接して低屈折層を設けることができるのでコスト面で有利となる。
ハードコート層上に反射防止層を設ける場合は、接続部形成の妨げとならないよう、ハードコート層と同じ塗工幅、及び同じ塗工間隔で形成することが必要である。
(防眩層)
防眩機能を有する層(防眩層)は、画像のギラツキを防止するものであり、表面に微小な凹凸を有する膜が好ましく用いられる。防眩層としては、例えば、熱硬化型樹脂または光硬化型樹脂に粒子を分散させて支持体上に塗工および硬化させたもの、あるいは、熱硬化型樹脂または光硬化型樹脂を表面に塗工し、所望の表面状態を有する型を押し付けて凹凸を形成した後に硬化させたものなどが用いられる。防眩層は、ヘイズ値(JISK 7136;2000年)が0.5〜20%であることが好ましい。
本発明の機能層として、反射防止機能と防眩機能を併せ持つ層を用いることは好ましい態様の1つである。
ハードコート層上に防眩層を設ける場合は、接続部形成の妨げとならないよう、ハードコート層と同じ塗工幅、及び同じ塗工間隔で形成することが必要である。
(防汚層)
本発明のディスプレイ用積層体は、上記した機能層の上に更に防汚層を設けることができる。防汚層は、ディスプレイ用積層体に、人が指で触ることによって油脂性物質が付着するのを防止したり、大気中のごみや埃が付着するのを防止したり、あるいはこれらの付着物が付着しても除去しやすくするための層である。かかる防汚層としては、例えば、フッ素系コート剤、シリコーン系コート剤、シリコン・フッ素系コート剤等が用いられる。防汚層の厚さは、1〜10nmの範囲が好ましい。
防汚層を上記機能層の上に設ける場合は、接続部形成の妨げとならないよう、機能層と同じ塗工幅、及び同じ塗工間隔で形成することが必要である。
(機能層の構成)
前述したように、本発明の機能層は単一層であっても、複数層であってもよい。複数構成の機能層としては、a)ハードコート層/高屈折率層/低屈折率層、b)高屈折率ハードコート層/低屈折率層、c)ハードコート層/防眩層、d)ハードコート層/防眩性反射防止層、等が例示される。尚、上記a)〜d)の構成において、左に記載の層が導電性メッシュ側に配置される。防汚層を設ける場合は、視認側(右側の層)の最表面に設けるのが好ましい。
また、機能層が単一層の場合は、複数の機能を併せ持つのが好ましい。かかる単一層の例としては、e)反射防止性ハードコート層(反射防止機能とハードコート機能を有する単一層)、f)防眩性ハードコート層(防眩機能とハードコート機能を有する単一層、g)防眩性反射防止ハードコート層(防眩機能と反射防止機能とハードコート機能を有する単一層)、h)防眩性反射防止層(防眩機能と反射防止機能を有する単一層)、i)防汚性ハードコート層(防汚機能とハードコート機能を有する単一層)等が例示される。
本発明において、機能層は導電性メッシュに塗工形成されるので、生産効率の観点から、機能層は単一層であることが好ましく、この場合、少なくともハードコート機能を含む単一層であるのが好ましい。
本発明において、機能層の合計厚みは導電性メッシュの厚みより大きいことが好ましく、導電性メッシュの厚みに対して機能層の合計厚みは130%以上が好ましく、150%以上がより好ましい。上限は2000%程度である。導電性メッシュの厚みに対して機能層合計の厚みを大きくすることによって導電性メッシュの凹凸面を十分に埋めて均一化することができる。
機能層の合計厚みとしては、1〜20μmの範囲が好ましく、2〜10μmの範囲がより好ましく、特に2〜8μmの範囲が好ましい。機能層の厚みが上記範囲より小さくなると、均一な塗工面を得るのが難しくなり、また機能層としての本来の機能を発揮できなくなる場合がある。
また、機能層の厚みが上記範囲を超えて大きくなると、塗工速度、乾燥あるいは硬化速度が低下することによる生産効率ダウン、および原材料費の増大により、本発明の目的のひとつであるディスプレイ用積層体の低価格化を実現するのが難しくなる。また、層自体に亀裂が入りやすく、また、乾燥/固化に際して基材に反りを生じるなどの不都合が生じる場合がある。
(その他の機能層)
本発明のディスプレイ用積層体には、更に近赤外線遮蔽機能、色調調整機能、あるいは可視光透過率の調整機能を付与することが好ましい。
近赤外線遮蔽機能は、波長800〜1100nmの範囲における光線透過率の最大値が15%以下となるように調整するのが好ましい。
近赤外線遮蔽機能は、プラスチックフィルムに近赤外線吸収色素や顔料を混錬することによって付与してもよいし、近赤外線遮蔽層を新たに設けてもよい。あるいは、ディスプレイ用積層体をディスプレイに貼り付けるための接着層に近赤外線遮蔽機能を持たせてもよい。
近赤外線遮蔽機能は、近赤外線吸収色素や顔料を用いることによって、あるいは導電性薄膜のような金属の自由電子によって近赤外線を反射する層を設けることによって付与することができる。
本発明においては、近赤外線吸収色素や顔料を樹脂バインダー中に分散、もしくは溶解した塗料を塗工乾燥して形成した近赤外線遮蔽層を用いること、あるいは接着層に上記近赤外線吸収色素や顔料を含有させる態様が好ましく用いられる。
近赤外線吸収色素としては、フタロシアニン系化合物、アントラキノン系化合物、ジチオール系化合物、ジイモニウム系化合物等の公知の色素が挙げられる。上記した近赤外線遮蔽層を新たに設ける場合は、プラスチックフィルムと導電層との間、もしくはプラスチックフィルムに対して導電層とは反対面に設けるのが好ましく、特に後者が好ましい。
色調調整機能は、ディスプレイから発光される特定波長の光を吸収して色純度の向上やディスプレイの色調、たとえばホワイトバランスを調整するための機能である。色調調整機能は、上記した波長の光を吸収する色素を含有する層を新たに設けてもよいし、上述の近赤外線遮蔽層あるいは接着層に色素を含有させてもよい。
調色色素としては、例えば600nm近傍を吸収する色素としてフタロシアニン系色素が知られている。
特に赤色発光の色純度を低下させるオレンジ光を遮蔽することは好ましく、波長580〜620nmの範囲に吸収極大を有する色素を含有させるのが好ましい。更に、波長480〜500nmに吸収極大を有する色素を含有させることが好ましい。
上述した近赤外線遮蔽機能、および色調調整機能を有する層をそれぞれ新たに設ける場合、これらの層はプラスチックフィルムと導電層との間、もしくはプラスチックフィルムに対して導電層とは反対面に設けるのが好ましく、特に後者が好ましい。
(接着層)
基材に対して導電性メッシュとは反対面側の最表面に、接着層を設けられるのが好ましい。接着層には、前述したように近赤外線遮蔽機能、色調調整機能、あるいは可視光透過率調整機能を付与することができる。また、接着層に、ディスプレイを衝撃から保護するための衝撃緩和機能を付与することは好ましい態様である。接着層に衝撃緩和機能を付与するには、接着層の厚みを100μm以上にすることが好ましく、300μm以上がより好ましく、特に500μm以上が好ましい。上限の厚みは、接着層のコーティング適性を考慮して3000μm以下が好ましい。
接着層には、公知の接着材あるいは粘着材を用いることができる。粘着材としては、アクリル、シリコン、ウレタン、ポリビニルブチラール、エチレン−酢酸ビニルなどが挙げられる。接着材としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、テトラヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、ポリオレフィン型エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂、天然ゴム、ポリイソプレン、ポリ−1、2−ブタジエン、ポリイソブテン、ポリブテン、ポリ−2−ヘプチル−1、3−ブタジエン、ポリ−1、3−ブタジエンなどの(ジ)エン類、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリビニルエチルエーテル、ポリビニルヘキシルエーテルなどのポリエーテル類、ポリビニルアセテート、ポリビニルプロピオネートなどのポリエステル類、ポリウレタン、エチルセルロース、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリロニトリル、ポリスルフォン、フェノキシ樹脂などが挙げられる。
(接続部の形成方法)
本発明のディスプレイ用積層体は、長尺基材に導電性メッシュと機能層が形成され、更に必要に応じて上記したその他の機能層や接着層が積層されて製造され、更にこのディスプレイ用積層体を所定サイズに切断することによって、単一のディスプレイ用フィルターが得られる。
上記のようにして得られたディスプレイ用フィルターは、ディスプレイに装着し、筐体に組み立てたときに導電性メッシュと地絡端子とを電気的に接続するための接続部をディスプレイ用フィルターの周辺部に有する。係る接続部は、導電性メッシュの一部を露出させることによって形成される。上記の接続部(導電性メッシュの露出部)は、地絡端子または地絡端子に接続した筺体と接触させることで、ディスプレイから発生される電磁波を遮蔽する。
本発明において、ディスプレイ用フィルターの周辺部に配置された上記接続部は、ディスプレイ用積層体の製造工程において、導電性メッシュ上に機能層を所定間隔で間欠塗工することによって形成される。即ち、導電性メッシュ上に機能層を間欠塗工することによって形成された機能層の未塗工部分(導電性メッシュの露出部分)が接続部となる。
ディスプレイ用積層体を切断して得られる所定サイズのディスプレイ用フィルターは、それをディスプレイに装着したときの画像表示領域に相当する領域は少なくとも、機能層が塗工されている必要がある。従って、本発明の機能層を所定間隔で間欠塗工するとは、少なくとも画像表示領域に相当する領域は塗工され、続く接続部を形成するための領域は未塗工とされ、これらの塗工と未塗工が繰り返し行われることを意味する。
上記の間欠塗工について、1つの例に基づいて説明する。図1は、長尺基材上に形成された導電性メッシュ上に機能層が間欠塗工された状態の一例を示す模式平面図である。長手方向に連続的に導電性メッシュが形成された長尺基材1の導電性メッシュ上に機能層が間欠塗工され、機能層塗工領域2と機能層未塗工領域3が形成されている。機能層未塗工領域3は、導電性メッシュが露出しており、上記した接続部となる。矢印Yは、長尺基材1の長手方向であり、かつ機能層の塗工方向である。
図1において、機能層塗工領域2は、少なくとも上記した画像表示領域(通常、長方形)に相当するサイズを有するが、画像表示領域の4辺とも1mm以上大きいことが好ましい。
機能層未塗工領域3の中心線A−A’と中心線B−B’をそれぞれ切断することによって、1枚のディスプレイ用フィルターが得られる。また、機能層未塗工領域を広めに設定し、上記の中心線に沿って切断後、ディスプレイ用フィルターのサイズを調整するための打ち抜き加工を行ってもよい。このように、機能層未塗工領域3は、隣接する2枚のディスプレイ用フィルターの接続部をそれぞれ形成することになる。
ディスプレイ用フィルター1枚当たりの接続部の幅は、0.3mm以上が好ましく、0.5mm以上がより好ましく、特に1mm以上が好ましい。上記接続部の幅の上限は、ディスプレイ用フィルターをディスプレイに装着し、筐体を組み立てたときに筐体で覆われる部分の面積によって適宜設定されるが、通常20mm以下である。
上記したように、機能層未塗工領域3は、隣接するディスプレイ用フィルターの接続部をそれぞれ形成するが、実際の間欠塗工に際しては、切断代、間欠塗工の精度、最終のディスプレイ用フィルターのサイズ調整のための打ち抜き等を考慮し、予め設定された接続部の幅(ディスプレイ用フィルター2枚分の接続部)より大きくなるように、機能層未塗工領域3を設けることが好ましい。機能層未塗工領域3の幅としては、3〜60mmの範囲が適当であり、5〜50mmの範囲が好ましく、特に10〜40mmの範囲が好ましい。
上記したように、機能層を間欠塗工することによって、ディスプレイ用フィルターの対向する2辺(図1の場合は長辺側)に接続部を形成することができる。本発明に係るディスプレイ用フィルターは、4辺に接続部を設けることが好ましく、導電性メッシュが形成された長尺基材1の幅方向両端部(即ち、導電性メッシュの幅方向両端部)に機能層の未塗工領域4を設けることによって、残りの対向する2辺(図1の場合は短辺側)に接続部(導電性メッシュ露出部)を形成することができる。この未塗工領域4は、機能層の塗工幅を調整することによって形成することができる。未塗工領域4の幅は、上記の未塗工領域3と同様に、0.3mm以上が好ましく、0.5mm以上がより好ましく、特に1mm以上が好ましい。上限は20mm程度である。
上記の間欠塗工には、公知の間欠塗工装置や間欠塗工方法を用いることができる。例えば、特開平7−275786号、特開平9−108605号、特開平10−43656号、特開2001−38276号、特開2001−191005号公報等に記載されており参照することができる。例えば、間欠塗工装置としてスリットダイコーターを用いる場合は、塗液の吐出時間、タイミング、および吐出幅をコントロールすることにより、任意の位置に、任意の長さを持つ矩形状の形状になる機能層の形成が可能である。また、スリットダイコーターの口金を移動させる方法を用いて、さらに組合せてもよい。
間欠塗工方法によって塗工された機能層の塗工端(間欠塗工の塗工開始部及び塗工終了部)の形状については、必ずしも矩形を形成する直線である必要はなく、図2に示すように、隣接する2つの機能層塗工領域がすだれ状につながった状態であってもよい。
図2は、隣接する2つの機能層塗工領域2が、機能層の未塗工領域3において、すだれ部分5でつながった状態を示す。また、すだれ部分5は、必ずしも、隣接する2つの機能層塗工領域2をつなぐように形成されていなくてもよく、途中で切れた状態であってもよい。
上記のすだれ部分は、意図的に形成するものではなく、間欠塗工における各種条件、例えば、間欠塗工装置(間欠塗工方法)、機能層の塗工量、機能層の塗工速度、接続部の幅等製造条件によって形成される場合がある。本発明において、機能層未塗工領域(接続部)にすだれ部分が存在する場合であっても、電磁波遮蔽性能が十分に得られるように、ある程度以上の接続部の面積を確保することが重要である。
本発明の間欠塗工方法によって形成される接続部は、上記のすだれ部分が存在しない状態で形成されることが最も好ましいが、すだれ部分によって寸断された不連続な接続部が形成されていてもよい。
上記した不連続な接続部の場合は、ディスプレイ用フィルターの1辺当たりの接続部の合計長さは、1辺の長さに対して10%以上が好ましく、30%以上がより好ましく、特に60%以上が好ましい。上記比率は高い方が電磁波遮蔽性能の観点から好ましい。ディスプレイ用フィルター1辺当たりのすだれ部分の個数は、50個以下が好ましく、40個以下がより好ましい。
本発明は、生産効率を高めることを1つの目的としており、その意味において、長尺基材の幅(即ち、導電性メッシュの幅)を、ディスプレイ用フィルターが多面取りできるように大きくすることが好ましい。図3は、ディスプレイ用フィルター2面取りの場合の模式平面図である。導電性メッシュが連続的に形成された長尺基材1の幅方向に、2面のディスプレイ用フィルターが取れるように、画像表示領域に相当する機能層塗工領域2が配列されている。2つの機能層塗工領域2の間には、機能層未塗工領域6が存在する。この機能層未塗工領域6は、上記した機能層の未塗工領域3、4と同様に、ディスプレイ用フィルターの接続部となる。
上記の機能層未塗工領域6は、スリットダイコーターを用いる場合は、スリット部における開口位置を調整する等の手段によって形成することができる。機能層未塗工領域6の中心線(図示せず)に沿って切断することによって、2面のディスプレイ用フィルターが得られると同時に、機能層未塗工領域6がディスプレイ用フィルターの接続部となる。
また、上記の機能層未塗工領域6は、機能層塗工時に必ずしも形成する必要はなく、機能層未塗工領域6を形成せずに機能層を塗工後、2面のディスプレイ用フィルターを切断して取り出し、上記の機能層未塗工領域6によって形成されるべき接続部を、別の手段で形成してもよい。
上記の接続部を形成するための手段としては、機能層表面からレーザーを照射して、機能層を除去する方法が好適である。レーザーを照射する方法は、非接触で、かつ導電性メッシュにダメージを与えずに、導電性メッシュ上に塗工された機能層を除去することができるので好ましい。特に、炭酸ガスレーザーは、有機物で構成される機能層を蒸発、燃焼させて除去するが、金属で構成される導電性メッシュには破断等のダメージを与えることがないので好ましく用いられる。
上記のレーザーの照射で形成された接続部の幅は、0.3mm以上が好ましく、0.5mm以上がより好ましい。上限は、レーザーの走査回数を抑えるという観点から5mm程度が適当である。
上記は、基材の幅方向にディスプレイ用フィルターの多面取りの態様として、2面取りの例を説明したが、3面取り、あるいは4面取りであっても、上記した2面取りと同様にして製造することができる。
(導電性材料の配置)
上記のようにして、導電性メッシュを露出させることによって形成した接続部の保護のために、導電性材料を接続部の上に配置することができる。接続部に導電性材料を配置することによって、導電性メッシュの破断や剥離を防止することができる。
導電性材料を配置する1つの態様として、導電性ペーストやはんだ等の流動性の導電性材料を塗工する態様がある。導電性ペーストとしては、銀、金、パラジウム、銅、インジウム、スズ、あるいは銀とそれ以外の金属の合金などを含有する金属ペーストを用いることができる。
導電性材料を配置する他の態様として、導電性固体を配置する態様がある。導電性固体としては導電性金属あるいは非導電体の表面に導電性金属を被覆したものが用いられる。例えば、導電性粒子や非導電性の粒子を導電性金属で被覆した粒子である。
さらに導電性材料を配置する更に他の形態として、導電性粘着テープを接続部に貼り付ける様態がある。さらに、導電性粘着テープを貼り付けた後にヒートシーラー等で導電性粘着テープを加熱加圧することはより好ましい。
導電性粘着テープは、金属箔の一方の面に導電性粒子を分散させた粘着層を設けたものであって、この粘着層には、アクリル系、ゴム系、シリコン系粘着剤や、エポキシ系、フェノール系樹脂に硬化剤を配合したものを用いることができるが、特に架橋型導電粘着剤であるエチレン−酢酸ビニル系共重合体を主成分とするポリマーとその架橋剤とを含む後架橋型接着層であるものが好ましい。
(カバーフィルム)
本発明のディスプレイ用積層体は、機能層及び接続部の保護を目的として、カバーフィルムを、機能層塗工後に、機能層塗工面と接続部のほぼ前面を被覆するように積層することが好ましい。また、上記したレーザー照射によって接続部を形成する場合も、カバーフィルムの上からレーザーを照射することが好ましい。これによって、レーザー照射で発生した機能層等の蒸散物のディスプレイ用フィルターへの再付着を防止することができる。
本発明に用いられるカバーフィルムとしては、各種プラスチックフィルムを用いることができる。例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブチレンフィルム等のポリオレフィンフィルム、ポリアセチルセルロースフィルム、ポリアクリルフィルム、ポリカーボネートフィルム、エポキシ系フィルム、ポリウレタンフィルム等が挙げられ、これらの中でもポリエステルフィルムやポリオレフィンフィルムが好ましく用いられる。
カバーフィルムは、最終的にはディスプレイ用フィルターから剥離除去されるので、剥離可能な粘着材または接着材が用いる。あるいは、カバーフィルムとしての粘着性を単体で有するフィルムを用いる場合には、粘着材等は不要である。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
(実施例1)
<長尺基材>
長尺基材として、厚み100μm、幅1000mm、長さ100mのロール状PETフィルム(東レ(株)製 ルミラー(登録商標))を用いた。
<導電性メッシュの形成>
上記の長尺基材の片方の面の幅方向両端部各10mmを除く全面に、スパッタリング法によりニッケル層(厚み0.02μm)を形成し、更にその上に、厚みが2.5μmの銅層を真空蒸着法により形成した。次いで、この銅層の表面にアルカリ現像型高感度ポジ型レジストフィルムを積層し、波長405nm半導体レーザーを用いて露光し、炭酸ナトリウムを1質量%含有する現像液を用いて現像処理を行った。次いで、塩化第2鉄溶液によりエッチング処理を行った後、3質量%水酸化ナトリウム水溶液で処理してレジスト層を剥離して、線幅10μm、線ピッチ250μm、厚みが2.5μmの連続メッシュパターンからなる導電性メッシュが、長尺基材の幅方向に980mm、長手方向に90mに渡って形成された。次いで、酸化処理剤(メルテックス(株)製 エンプレート MB―438A/B/純水=8/13/79の割合で調整)を用いて、導電性メッシュを黒化処理した。
<機能層の間欠塗工>
上記の導電性メッシュが形成されたPETフィルムの導電性メッシュ上に、機能層として下記の防眩性ハードコート層を間欠塗工した。
間欠塗工は、スリットダイコーターを用いて図1に示すようなパターンで実施した。具体的には、塗工幅を960mm、間欠塗工の間隔を、塗工領域長さ560mm、未塗工領域長さ40mmにそれぞれ設定し、これを繰り返し実施した。長尺基材上に形成された導電性メッシュの幅方向両端部には、それぞれ10mmの未塗工領域を形成した。
間欠塗工は、塗液をスリットダイに供給するための給液系を間欠的に動作させることでおこなった。給液系の動作は、「塗工時間(分)=塗工長さ(mm)/フィルム送り速度(mm/分)」から求まる所定の時間毎に塗液の供給/停止をコントロールした。
このとき、塗液槽〜スリットダイに至る供給系を以下のように構成した。塗液は供給用のダイアフラムポンプによって塗液槽から供給される。供給ラインはスリットダイの手前で、供給ラインと戻りラインに分岐し、分岐後、それぞれに間欠供給用バルブを設ける。これは、塗液が、1.塗工中は塗液槽〜スリットダイのラインにより供給され塗工に供し、2.間欠動作時(非塗工時)は塗液槽〜塗液槽への循環ラインによりスリットダイへの供給は行われない。この2つのバルブの開閉をコントロールすることにより、塗液の供給/停止を行い、間欠塗工を行った。
<防眩性ハードコート層>
市販のハードコート剤(JSR製 オプスター(登録商標)Z7534)をメチルエチルケトンで固形分濃度が50質量%になるように希釈し、更に平均粒子径が1.5μmのアクリル系微粒子(綜研化学製 ケミスノー(登録商標)MXシリーズ)を上記ハードコート剤の固形分に対して1質量%添加して、防眩性ハードコート層用の塗料を調製した。
上記の塗料を塗工後、80℃で乾燥、さらに紫外線1.0J/cm2を照射して硬化させ、厚み6μmの防眩性ハードコート層を設けた。
<カバーフィルムの積層>
上記のようにして、導電性メッシュ上に機能層を形成した後、カバーフィルム(日東電工(株)製の「E−MASKIP300」38μmのPETフィルムに5μmの微粘着層を積層)を、機能層の塗工領域及び未塗工領域の全面に積層した。
<近赤外線遮蔽層の積層>
前記PETフィルムの導電性メッシュとは反対面に、近赤外線吸収色素としてフタロシアニン系色素とジイモニウム系色素、およびオレンジ光吸収色素としてテトラアザポルフィリン系色素をアクリル系樹脂に混合した塗料を、グラビアコーターで塗工し、80℃で乾燥・硬化させて、乾燥厚みが12μmの近赤外線遮蔽層を設けた。
<接着層の積層>
前記近赤外線遮蔽層上に、下記の接着層を積層した。
接着層は、あらかじめ下記のとおりセパレートフィルムにサンドイッチされた状態に作成したものを、上記近赤外線遮蔽層の上に、一方のセパレートフィルムを剥離しながら貼り合わせることにより積層した。
<接着層>
接着層は、セパレートフィルム上に紫外線硬化型ウレタンアクリレート樹脂(日立化成ポリマー(株)製のハイボン(登録商標))をスリットダイコーター塗工した後、UV照射装置を用いて塗工膜を硬化し、続いてセパレートフィルムを貼り付けて、セパレートフィルムにサンドウィッチされた厚みが300μmの接着層を得た。
<ディスプレイ用フィルターの作製>
上記のようにして作製されたディスプレイ用積層体を、図1の機能層未塗工領域2の中心線に沿って切断し、次いで、4辺にそれぞれ10mmの機能層未塗工領域(接続部)が形成されるように打ち抜き、580mm×980mmのディスプレイ用フィルターを作製した。
<ディスプレイ用フィルターの電磁波遮蔽性能の評価>
評価は、以下の方法によって行った。
市販のPDPテレビ:Panasonic社製TH−42PHD7 を用いて、セットされているプラズマディスプレイ用フィルターを上記方法により作成したプラズマディスプレイ用フィルターと交換し、電磁波遮蔽性能を3m法電波暗室:滋賀県工業技術センター によって測定した。
測定の結果、88Mzにおける垂直伝搬電磁波に対する遮蔽性能は、QP値23(dBμV/m)であり、市販のPDPテレビ:Panasonic社製TH−42PHD7 が備えるプラズマディスプレイ用フィルターの21(dBμV/m)と同等であった。
(実施例2)
実施例1と同様にして作製したディスプレイ用フィルターの4辺の接続部に、導電性ペースト(藤倉化成(株)製の銀ペースト「ドータイト」(登録商標))を、接続部を覆うように塗工した。
<ディスプレイ用フィルターの電磁波遮蔽性能の評価>
上記のようにして作製したディスプレイ用フィルターを実施例1と同様にして電磁波遮蔽性能を評価した。測定の結果、88Mzにおける垂直伝搬電磁波に対する遮蔽性能は、QP値20(dBμV/m)であり、市販のPDPテレビ:Panasonic社製TH−42PHD7 の21(dBμV/m)と同等であった。
また、導電性メッシュが露出している接続部が導電性ペーストによって覆われているため、引掻きなどのスクラッチ耐性が向上した。
(実施例3)
実施例1と同様にして作製したディスプレイ用フィルターの4辺の接続部に、導電性粘着テープを貼り付け、ヒートシーラーで加熱加圧した。
<ディスプレイ用フィルターの電磁波遮蔽性能の評価>
上記のようにして作製したディスプレイ用フィルターを実施例1と同様にして電磁波遮蔽性能を評価した。測定の結果、88Mzにおける垂直伝搬電磁波に対する遮蔽性能は、QP値21(dBμV/m)であり、市販のPDPテレビ:Panasonic社製TH−42PHD7 の21(dBμV/m)と同等であった。
また、導電性メッシュが露出している接続部が導電性粘着テープによって覆われているため、引掻きなどのスクラッチ耐性が向上した。
(実施例4)
<導電性メッシュの形成>
実施例1と同じ長尺基材を用い、長尺基材の片方の面の幅方向両端部各10mmを除く全面に、パラジウムコロイド含有ペーストを線幅20μm、線ピッチ300μmの格子状メッシュパターンをグラビア印刷し、これを無電解銅メッキ液中に浸漬して、無電解銅メッキを施し、続いて電解銅メッキを施し、さらにNi−Sn合金の電解メッキを施して、厚みが5μmの連続メッシュパターンからなる導電性メッシュを、長尺基材の幅方向に980mm、長手方向に90mに渡って形成した。
<ディスプレイ用フィルターの作製>
以降の工程は実施例1と同様にして、ディスプレイ用フィルターを得た。
<ディスプレイ用フィルターの電磁波遮蔽性能の評価>
上記のようにして作製したディスプレイ用フィルターを実施例1と同様にして電磁波遮蔽性能を評価した。測定の結果、88Mzにおける垂直伝搬電磁波に対する遮蔽性能は、QP値24(dBμV/m)であり、市販のPDPテレビ:Panasonic社製TH−42PHD7 の21(dBμV/m)と同等であった。
(比較例1)
導電性メッシュを以下の導電層に代える以外は、実施例1と同様にディスプレイ用積層体を作製した。
<導電層の形成>
実施例1と同じ長尺基材を用い、長尺基材の片方の面の幅方向両端部各10mmを除く全面に、厚み10μmの電解銅箔(日本電解(株)製、PBR10A)を、厚み20μmのポリエステル系接着剤(東洋紡績製のバイロンUR1350)を介して貼り合わせた。
次に、この銅箔にフォトリソグラフ法及びエッチング処理を施して、線幅10μm、線ピッチ250μmからなる導電性メッシュ部(560mm×960mm)とその周辺4辺に銅ベタ部(各10mm)を有する導電層を、3mmの間隔で、長尺基材の長手方向に繰り返し形成した。
<機能層の塗工>
実施例1と同じ防眩性ハードコート層を、上記で形成した導電層の導電性メッシュ部のみに選択的に間欠塗工し、硬化させた。防眩性ハードコート層の乾燥厚み(硬化後の厚み)が13μmとなるように、実施例1と同様のスリットダイコーターで間欠塗工した。
<ディスプレイ用フィルターの作製>
以降の工程は、実施例1と同様にしてディスプレイ用フィルターを作製した。
<ディスプレイ用フィルターの評価>
上記のようにして作製したディスプレイ用フィルターは、ハードコート層の一部に導電メッシュが所々露出しており、ディスプレイ用フィルターの表面が荒れ、正常に画像を表示できる状態ではなかった。
導電性メッシュ上に機能層が間欠塗工された状態の一例を示す模式平面図。 導電性メッシュ上に機能層が間欠塗工された接続部形状の一例を示す模式平面図。 ディスプレイ用フィルター2面取りの場合の模式平面図。
符号の説明
1 連続的に導電性メッシュが形成された長尺基材
2 機能層塗工領域
3 機能層未塗工領域
4 機能層未塗工領域
5 すだれ部分
6 機能層未塗工領域

Claims (3)

  1. 長尺基材の長手方向に、粘着材あるいは接着材からなる接着層を介さずに、連続的に形成された導電性メッシュ上に、ハードコート機能、反射防止機能および防眩機能の中から選ばれる少なくとも1つの機能を有する機能層が塗工形成された、ディスプレイ用積層体の製造方法であって、前記機能層を所定間隔で間欠塗工することを特徴とする、ディスプレイ用積層体の製造方法。
  2. 前記導電性メッシュの厚みが0.2〜6μmで、前記機能層の厚みが2〜18μmで、かつ機能層の厚みが導電性メッシュ厚みの110〜300%である、請求項1に記載のディスプレイ用積層体の製造方法。
  3. 前記導電性メッシュが、金属薄膜をエッチング加工する方法、印刷パターン上にメッキする方法、感光性銀塩を用いる方法、印刷パターン上に金属膜を積層後に現像する方法、及び金属薄膜をレーザーアブレーションする方法のいずれかの方法によって形成されたものである、請求項1または2に記載のディスプレイ用積層体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN117042350A (zh) * 2023-07-07 2023-11-10 荣耀终端有限公司 壳体组件及其加工方法、电子设备

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