JP2009196501A - 位置調整式ステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】摩耗を防ぐために固定カム部材と可動カム部材のカム突起の間に介在させている潤滑剤の減少を防止し、操作レバーの操作トルクの増大を防止する。
【解決手段】ステアリングコラム2を支持する車体取付けブラケット22に橋架された軸杆25と、互いに対峙したカム突起部30,33を係合させて軸杆を互いに協働して軸方向に移動させる固定カム部材26及び可動カム部材27と、可動カム部材を可動させる操作レバー28とを有するクランプ機構を備えた位置調整式ステアリング装置である。固定カム部材及び可動カム部材のカム突起部に、カム突起部との間に介在させた潤滑剤を保持しつつ、カム突起部の係合する部位30a,33aに潤滑剤を供給する潤滑剤保持・供給部35,36を設けた。
【選択図】図3

Description

本発明は、ステアリングコラムを車体取付けブラケットにカムを利用したクランプ機構で支持するようにした位置調整式ステアリング装置に関する。
この種の位置調整式ステアリング装置としては、例えばチルトブラケットからチルトレバーにかけて挿通され、一端のねじ部をナットと螺合させたチルトボルトと、このチルトボルトの反ナット側にあって対峙するそれぞれのカム突起を共に係合させると共に、背面のそれぞれのボスを前記チルトブラケット及びチルトレバーと各々係合させた一対の固定カム及び可動カムとを備え、チルトレバーの操作でチルトボルト及びナット間に締付け力を生じさせてステアリングコラムのロック及びアンロックを行うようにしたチルト式ステアリングコラムのチルト固定装置が提案されている(特許文献1,特許文献2参照)。
ここで、固定カム及び可動カムのカム突起は、それぞれ平坦カム面と、この平坦カム面に対して周方向に下り傾斜を付けて連続する傾斜カムとを備えており、互いの平坦カム面同士が当接して噛み合うように可動カムを回動させることで、チルトボルトに軸力を与えてステアリングコラムのロック及びアンロックを行う。
特開2003−154944号公報(第2頁、第4頁、図2、図3) 特開2004−106672号公報(第1頁、図2、図3)
ところで、固定カム及び可動カムのカム突起の間には、噛み合いによる摩耗を防ぐためにグリースが塗布されている。しかし、チルトレバーの操作を繰り返すうちに、固定カム及び可動カムのカム突起の平坦カム面に塗布されているグリースが不足していき、チルトレバーの操作トルクが大きくなって滑らかな操作が困難になるという課題があった。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、摩耗を防ぐために固定カム部材と可動カム部材のカム突起の間に介在している潤滑剤の減少を防止し、操作レバーの操作トルクの増大を防止することができる位置調整式ステアリング装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1に係る位置調整式ステアリング装置は、ステアリングコラムを支持する車体取付けブラケットに橋架された軸杆と、互いに対峙したカム突起部を係合させて前記軸杆を互いに協働して軸方向に移動させる固定カム部材及び可動カム部材と、前記可動カム部材を可動させる操作レバーとを有するクランプ機構を備えた位置調整式ステアリング装置において、前記固定カム部材及び前記可動カム部材の少なくとも一方のカム突起部に、他方のカム突起部との間に介在させた潤滑剤を保持しつつ、一方及び他方のカム突起部の係合する部位に潤滑剤を供給する潤滑剤保持・供給部を設けている。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の位置調整式ステアリング装置において、前記固定カム部材及び前記可動カム部材は、互いが係合することで前記軸杆を軸方向に移動させる平坦カム面と、この平坦カム面に対して周方向に下り傾斜を付けて連続する傾斜カム面とをそれぞれ備えており、前記潤滑剤保持・供給部は、前記平坦カム面に形成されている。
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載の位置調整式ステアリング装置において、前記潤滑剤保持・供給部は、前記平坦カム面に同心円状に延在し、溝内に潤滑剤を保持している複数の線状溝である。
また、請求項4記載の発明は、請求項2又は3に記載の位置調整式ステアリング装置において、前記潤滑剤保持・供給部は、前記平坦カム面に形成され、内部に潤滑剤を保持している多数の微小凹部である。
さらに、請求項5記載の発明は、請求項3又は4記載の位置調整式ステアリング装置において、前記潤滑剤保持・供給部は、前記平坦カム面とともに前記傾斜カム面に連続して形成されている。
本発明の位置調整式ステアリング装置によると、固定カム部材及び可動カム部材の少なくとも一方のカム突起部に、他方のカム突起部との間に介在させた潤滑剤を保持しつつ、一方及び他方のカム突起部の係合する部位に潤滑剤を供給する潤滑剤保持・供給部を設けており、操作レバーのアンチロック操作及びロック操作を何度も繰り返し、固定カム部材及び可動カム部材のカム突起部の係合する部位の潤滑剤が押し退けられても、直ぐに、潤滑剤保持・供給部に溜まっている潤滑剤が前記係合する部位に流れ出て補給するので、操作レバーの操作トルクの増大を防止し、滑らかなレバー操作を行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示す全体構成図であって、図1の符号1は、位置調整式ステアリング装置である。この位置調整式ステアリング装置1は、円筒状のステアリングコラム2と、このステアリングコラム2の内部を貫通するステアリングシャフト3と、このステアリングシャフト3の上端に取付けられた運転者から操舵力が作用されるステアリングホイール4と、ステアリングシャフト3の下端にユニバーサルジョイント5を介して連結され他端がユニバーサルジョイント6を介して図示しないステアリングギヤに連結されたスプライン結合構造を有する中間シャフト7とを備えている。
ステアリングコラム2は、ユニバーサルジョイント5側端部に形成されたロアブラケット10と、軸方向の中央部に固定したチルト機構20とによって図示しない車体側部材に支持されている。
ロアブラケット10は、チルト動作の中心となるチルトピン11を有し、このチルトピン11を中心としてステアリングコラム2が回動するように構成されている。
また、チルト機構20は、図2に示すように、上部に形成された図示しない車体側部材に取付けられる車体側取付け部21aと中央部にステアリングコラム9を挿通し図2で見て略上下方向に延在する左右方向(車幅方向)に一対の締付け板部21bとが一対に形成されたチルトブラケット22と、ステアリングコラム2に取付けられて締付け板部21b間に摺動可能に保持されるディスタンスブラケット23と、チルトブラケット22内においてチルトブラケット22の締付け板部21bでディスタンスブラケット23を挟んでロック及びアンロックするクランプ機構24とを備えている。
ディスタンスブラケット23には、左右方向に貫通する貫通孔23aが形成されているとともに、チルトブラケット22の締付け板部21bには、貫通孔23aに対応する位置で長手方向が上下方向に延在する略長方形状のチルト孔22aが形成されている。
クランプ機構24は、チルトブラケット22及びディスタンスブラケット23をチルト孔とディスタンスブラケット23の孔をボルト軸部が貫通すると共に、頭部25cを有しチルトブラケット22の締付け板部21bから突出する雄ねじ部25aにナット25bが螺合されたチルトボルト25と、このチルトボルト25の回りで、頭部25cとチルトブラケット22との間に配設されたチルトボルト25に対して軸力を付与する固定カム部材26及び回動可能な可動カム部材27と、可動カム部材27と一体的に回動するチルトレバー28とを備えている。
(第1実施形態)
図3は第1実施形態の固定カム部材を示した図、図4は第1実施形態の可動カム部材を示した図、図5は第1実施形態の固定カム部材を拡大して示した図、図6は図5のA−A線矢視図である。
本実施形態の固定カム部材26は、図3(a)、(b)に示すように、略円板形状の部材の中心位置に形成されたチルトボルト25が挿通するボルト貫通孔29と、可動カム部材27と対面する面に同一円周上に並んで形成された複数のカム突起30と、カム突起30を形成した面に対して逆側の面に形成され、チルトブラケット22の締付け板部21bに形成したチルト孔22aに嵌入されるボス31とを備えている。
固定カム部材26の複数のカム突起30は全て同一形状であり、図3(a)に示すように、ボルト貫通孔29の軸方向から見て略長方形状をなし、面全体が同一高さで突出している平滑面形状の平坦カム面30aと、図3(a)の反時計回りの周方向に向かうに従い下り傾斜を付けて(突出高さが徐々に減少する方向に)平坦カム面30aから連続して形成された第1傾斜カム面30bと、反時計回りの周方向に向かうに従い下り傾斜を付けて平坦カム面30aから連続して形成された第2傾斜カム面30cと、反時計回りの周方向に向かうに従い下り傾斜を付けて第2傾斜カム面30cから連続して形成された第3傾斜カム面30dとを備えている。
また、本実施形態の可動カム部材27は、図4(a)、(b)に示すように、略円板形状の部材の中心位置に形成されたチルトボルト25が挿通するボルト貫通孔32と、固定カム部材26と対面する面に同一円周上に並んで形成された複数のカム突起33と、カム突起30を形成した面に対して逆側の面に形成され、チルトレバー28に形成した角孔28aに嵌入されるボス34とを備えている。
可動カム部材27の複数のカム突起33も全て同一形状であり、図4(a)に示すように、ボルト貫通孔32の軸方向から見て略長方形状をなし、面全体が同一高さで突出している平滑面形状の平坦カム面33aと、図4(a)の反時計回りの周方向に向かうに従い下り傾斜を付けて(突出高さが徐々に減少する方向に)平坦カム面33aから連続して形成された第1傾斜カム面33bと、反時計回りの周方向に向かうに従い下り傾斜を付けて第1傾斜カム面33bから連続して形成された第2傾斜カム面33cと、反時計回りの周方向に向かうに従い下り傾斜を付けて第2傾斜カム面33cから連続して形成された第3傾斜カム面33dとを備えている。
ここで、固定カム部材26の各カム突起30には、図5にも示すように、平坦カム面30a、第2傾斜カム面30c及び第3傾斜カム面30dに渡って同心円状に延在する複数の線状溝35が形成されている。
また、可動カム部材27の各カム突起33にも、固定カム部材26のカム突起30に形成した線状溝35と同様に、平坦カム面33a、第2傾斜カム面33c及び第3傾斜カム面30dに渡って同心円状に延在する複数の線状溝36が形成されている。
また、固定カム部材26及び可動カム部材27のカム突起30,33を設けた面には、摩耗防止のためのグリースが塗布されている。
そして、固定カム部材26の第3傾斜カム面30dに可動カム部材27の平坦カム面33aを対向し、同様に固定カム部材26の第2傾斜カム面30cに可動カム部材27の第2傾斜カム面33c、固定カム部材26の平坦カム面30aに可動カム部材27の第3傾斜カム面33dをそれぞれ対向した状態で、チルトレバー28を図1の1点鎖線で示す位置に係合し、チルトボルト25をチルトレバー28に形成した挿通孔28b、固定カム部材26のボルト貫通孔29、チルトブラケット22の締付け板部21bに形成したチルト孔22a、ディスタンスブラケット23の貫通孔23aに挿通する。そして、頭部25c側に挿通したスラストベアリング45を、ばね座金46を介してチルトレバー28の可動カム部材27とは反対側の端面に当接させた状態で、チルトボルト25のチルトブラケット22から突出した雄ねじ部にナット25bを螺合することでクランプ機構24を構成する。
なお、本発明の車体取付けブラケットがチルトブラケット22に対応し、本発明の軸杆がチルトボルト25に対応し、本発明の操作レバーがチルトレバー28に対応し、本発明の潤滑剤がグリースに対応し、本発明の潤滑剤保持・供給部が線状溝35,36に対応している。
次に、本実施形態の動作について説明する。
チルトレバー28が図1の1点鎖線位置に位置すると、固定カム部材26のカム突起30及び可動カム部材27のカム突起33が軽く接触することで(第3傾斜カム面30dと平坦カム面33a、第2傾斜カム面30cと第2傾斜カム面33c及び平坦カム面30aと第3傾斜カム面33dとが軽く接触することで)、チルトボルト25の軸力が減少するアンロック位置(アンクランプ位置)となる。
このアンロック位置では、固定カム部材26及び可動カム部材27によるチルトボルト25に対する軸力が発生していないので、チルトブラケット22の締付け板部21b,21bとディスタンスブラケット23との間に僅かな隙間が生じるか又は軽く接触し、ステアリングホイール4を把持して上下方向に移動させることにより、ステアリングコラム2がチルトピン13を中心にして上下方向に移動して、運転者の好みの位置に移動させる。
そして、チルトレバー28を図1の1点鎖線位置(アンロック位置)から反時計方向に回動し、図1の実線で示すロック位置まで回動させる。
このロック位置までチルトレバー28が回動すると、図6に示すように、チルトレバー28に連動する可動カム部材27の平坦カム面33aが固定カム部材26の平坦カム面30aに摺動して当接する。このように、固定カム部材26及び可動カム部材27の平坦カム面30a,33a同士が当接すると、チルトボルト25に対して軸力が発生する。このとき、図2に示すように、チルトボルト25は一端がナット25bによってチルトブラケット22の右端側に固定され、他端には頭部25cが形成されているので、反力によって固定カム部材26が右方に押圧されると共に、チルトブラケット22の右側の締付け板部21bが左方に押圧される。このため、チルトブラケット22の締付け板部21b間の間隔が狭められることにより、ディスタンスブラケット23を強固に挟持するロック状態となる。
ここで、固定カム部材26及び可動カム部材27のカム突起30,33を設けた面に塗布されているグリースは、カム突起30,33の摺動面の摩耗を防止するが、チルトレバー28のアンチロック操作及びロック操作を何度も繰り返すと、平坦カム面30a及び平坦カム面33aがチルトボルト25から反力が入力しながら密接に摺動するので、それら平坦カム面30a及び平坦カム面33aに存在しているグリースが押し退けられると(図6の符号Cで示す領域のグリースが押し退けられると)、チルトレバー28の操作トルクが増大するおそれがある。
そこで、本実施形態は、固定カム部材26のカム突起30に塗布したグリースが、カム突起30の平坦カム面30a、第2傾斜カム面30c及び第3傾斜カム面30dに形成した複数の線状溝35内に溜まっており、しかも、可動カム部材27のカム突起33に塗布したグリースも、カム突起33の平坦カム面33a、第2傾斜カム面33c及び第3傾斜カム面33dに形成した複数の線状溝36内に溜まっているので、平坦カム面33a及び平坦カム面30aの摺動面に存在するグリースが不足すると、チルトレバー28のアンチロック操作時に平坦カム面33a及び平坦カム面30aが密接に当接していないときに、平坦カム面30a,33aの線状溝35,36内に溜まっているグリースが摺動面に順次流れ出ていく。このように、平坦カム面33a及び平坦カム面30aの摺動面には、平坦カム面33a及び平坦カム面30aに形成されている線状溝35,36内からグリースが常に補給される。
また、平坦カム面30a,33aの線状溝35内に溜まっているグリースの量が不足してくると、これら平坦カム面30a,33aの線状溝35,36に連続している第2傾斜カム面30c,33c及び第3傾斜カム面30d,33dの線状溝35,36内に溜まっているグリースが、平坦カム面30a,33aの線状溝35,36に向けて順次流れていき、平坦カム面30a,33aの線状溝35,36内にグリースを補給し続ける。
したがって、チルトレバー28のアンチロック操作及びロック操作を何度も繰り返し、固定カム部材26の平坦カム面30a及び可動カム部材27の平坦カム面33aの互いの摺動面のグリースが押し退けられても、直ぐに、平坦カム面30a,33aの線状溝35,36内に溜まっているグリースが摺動面に向けて順次流れ出て補給するので、チルトレバー28の操作トルクの増大を防止し、滑らかなレバー操作を行うことができる。
また、平坦カム面30a,33aの線状溝35,36内のグリースは、これら平坦カム面30a,33aの線状溝35,36に連続している第2傾斜カム面30c,33c及び第3傾斜カム面30d,33dの線状溝35,36内に溜まっているグリースが、平坦カム面30a,33aの線状溝35,36に向けて順次流れていき、平坦カム面30a,33aの線状溝35,36内に溜まるグリースを長期に渡って補給することができる。
(第2実施形態)
次に、図7は第2実施形態の固定カム部材を示した図、図8は第2実施形態の可動カム部材を示した図である。なお、図1から図6で示した構成と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
図7(a)に示すように、本実施形態の固定カム部材26は、カム突起30を構成する平坦カム面30a、第2傾斜カム面30c及び第3傾斜カム面30dに、多数の微小凹部50が形成されている。各微小凹部50は独立して形成されており、平均面積が70μm2以下で、深さが1μm程度の凹部である。
また、図8(a)に示すように、本実施形態の可動カム部材27は、カム突起33を構成する平坦カム面33a、第2傾斜カム面33c及び第3傾斜カム面33dに、多数の微小凹部51が形成されている。各微小凹部51は独立して形成されており、平均面積が70μm2以下で、深さが1μm程度の凹部である。
そして、本実施形態の固定カム部材26及び可動カム部材27のカム突起30,33を設けた面にも、摩耗防止のためのグリースが塗布されている。
なお、本発明の滑剤保持・供給部が微小凹部50,51に対応している。
次に、本実施形態の動作について説明する。
チルトレバー28のアンチロック操作及びロック操作を何度繰り返しても、本実施形態は、カム突起30の平坦カム面30a及びカム突起33の平坦カム面33aに形成した多数の微小凹部50,51内に溜まっているグリースが、平坦カム面33a及び平坦カム面30aの摺動面に順次流れ出ていくので、摺動面にはグリースが常に補給される。
また、チルトレバー28がアンロック操作及びロック操作を繰り返すと、固定カム部材26の平坦カム面30aと可動カム部材27の第3傾斜カム面33d及び第2傾斜カム面33cとが軽く接触しながら相対移動する際に、第3傾斜カム面33d及び第2傾斜カム面33cに形成した微小凹部51内に溜まっているグリースが、平坦カム面30a及び平坦カム面33aに形成した微小凹部50,51内に補給される。また、同様に、可動カム部材27の平坦カム面33aと固定カム部材26の第3傾斜カム面30d及び第2傾斜カム面30cとが軽く接触しながら相対移動する際に、第3傾斜カム面30d及び第2傾斜カム面30cに形成した微小凹部51内に溜まっているグリースが、平坦カム面30a及び平坦カム面33aに形成した微小凹部50,51内に補給される。
このように、チルトレバー28がアンロック操作及びロック操作を繰り返すと、固定カム部材26の第3傾斜カム面30d及び第2傾斜カム面30cの微小凹部50内に溜まっているグリースと、可動カム部材27の第3傾斜カム面33d及び第2傾斜カム面33cの微小凹部51内に溜まっているグリースが、平坦カム面30a,33aの微小凹部50,51内にグリースを補給し続ける。
したがって、本実施形態も、チルトレバー28のアンチロック操作及びロック操作を何度も繰り返し、固定カム部材26の平坦カム面30a及び可動カム部材27の平坦カム面33aの互いの摺動面のグリースが押し退けられても、直ぐに、平坦カム面30a,33aの微小凹部50,51内に溜まっているグリースが摺動面に向けて順次流れ出て補給するので、チルトレバー28の操作トルクの増大を防止し、滑らかなレバー操作を行うことができる。
また、平坦カム面30a,33aの微小凹部50,51内には、チルトレバー28がアンロック操作及びロック操作を繰り返す際に、固定カム部材26の第3傾斜カム面30d及び第2傾斜カム面30cの微小凹部50内に溜まっているグリースと、可動カム部材27の第3傾斜カム面33d及び第2傾斜カム面33cの微小凹部51内に溜まっているグリースを長期に渡って補給することができる。
なお、上述した第1実施形態においては、固定カム部材26のカム突起30及び可動カム部材27のカム突起33の両者に、同心円状に延在する複数の線状溝35,36を形成したが、固定カム部材26及び可動カム部材27の一方のカム突起に線状溝を形成する構造にしてもよい。
また、第1実施形態では、固定カム部材26の平坦カム面30a、第2傾斜カム面30c及び第3傾斜カム面30dに連続する線状溝35を形成したが、少なくとも平坦カム面30a、第2傾斜カム面30cに連続する線状溝35を形成すればよい。また、可動カム部材27の平坦カム面33a、第2傾斜カム面33c及び第3傾斜カム面33dに連続する線状溝36を形成したが、少なくとも平坦カム面33a、第2傾斜カム面33cに連続する線状溝36を形成すればよい。
また、第1実施形態の線状溝35,36は、溝幅が一定で同一曲率で延在する溝として形成されているが、途中で溝幅が変化し、波状に変化しながら円周方向に延在する形状であってもよい。
また、上述した第2実施形態においては、固定カム部材26のカム突起30及び可動カム部材27のカム突起33の両者に、多数の微小凹部50,51を形成したが、固定カム部材26及び可動カム部材27の一方のカム突起に微小凹部を形成する構造にしてもよい。
また、第2実施形態では、固定カム部材26の平坦カム面30a、第2傾斜カム面30c及び第3傾斜カム面30dに微小凹部50を形成したが、少なくとも平坦カム面30a、第2傾斜カム面30cに微小凹部50を形成すればよい。また、可動カム部材27の平坦カム面33a、第2傾斜カム面33c及び第3傾斜カム面33dに微小凹部51を形成したが、少なくとも平坦カム面33a、第2傾斜カム面33cに微小凹部51を形成すればよい。
また、第2実施形態の微小凹部50,51は、全てが同一の凹部面積、深さでなくてもよい。
また、固定カム部材26の少なくとも平坦カム面30aと、可動カム部材27の少なくとも平坦カム面33aの少なくとも一方に、第1実施形態で示した同心円状に延在する複数の線状溝と、第2実施形態で示した微小凹部を同時に形成してもよい。
また、固定カム部材26のカム突起30の形状及び可動カム部材27のカム突起33の形状は、第1及び第2実施形態で示した形状に限るものではない。
さらに、上記各実施形態におけるディスタンスブラケット23の貫通孔23aを、コラム軸方向に延びる長孔に変更することによって、テレスコピック方向の調整機構にも本発明を適用可能である。つまり、本発明は、チルト機構のみを備える場合、テレスコピック機構のみを備える場合の他、チルト機構及びテレスコピック機構の双方を備えた場合にも適用可能であり、要はチルト機能やテレスコピック機能等の位置調整機能を有するステアリングコラム装置に本発明を適用し得るものである。
本発明の位置調整式ステアリング装置を示す全体構成図である。 図1のA−A線断面図である。 本発明に係る第1実施形態の固定カム部材を示す図である。 本発明に係る第1実施形態の可動カム部材を示す図である。 第1実施形態の固定カム部材のカム突起を示す図である。 図5のB−B線断面図である。 本発明に係る第2実施形態の固定カム部材を示す図である。 本発明に係る第2実施形態の可動カム部材を示す図である。
符号の説明
1…位置調整式ステアリング装置、2…ステアリングコラム、3…ステアリングシャフト、4…ステアリングホイール、5…ユニバーサルジョイント、6…ユニバーサルジョイント、7…中間シャフト、9…ステアリングコラム、10…ロアブラケット、11…チルトピン、13…チルトピン、20…チルト機構、21a…車体側取付け部、21b…締付け板部、22…チルトブラケット、22a…チルト孔、23…ディスタンスブラケット、23a…貫通孔、24…クランプ機構、25…チルトボルト、25a…雄ねじ部、25b…ナット、25c…頭部、26…固定カム部材、27…可動カム部材、28…チルトレバー、28a…角孔、28b…挿通孔、29…ボルト貫通孔、30…カム突起、30a…平坦カム面、30b…第1傾斜カム面、30c…第2傾斜カム面、30d…第3傾斜カム面、31…ボス、32…ボルト貫通孔、33…カム突起、33a…平坦カム面、33b 第1傾斜カム面、33c…第2傾斜カム面、33d…第3傾斜カム面、34…ボス、35,36…線状溝、45…スラストベアリング、46…座金、50,51…微小凹部

Claims (5)

  1. ステアリングコラムを支持する車体取付けブラケットに橋架された軸杆と、互いに対峙したカム突起部を係合させて前記軸杆を互いに協働して軸方向に移動させる固定カム部材及び可動カム部材と、前記可動カム部材を可動させる操作レバーとを有するクランプ機構を備えた位置調整式ステアリング装置において、
    前記固定カム部材及び前記可動カム部材の少なくとも一方のカム突起部に、他方のカム突起部との間に介在させた潤滑剤を保持しつつ、一方及び他方のカム突起部の係合する部位に潤滑剤を供給する潤滑剤保持・供給部を設けたことを特徴とする位置調整式ステアリング装置。
  2. 前記固定カム部材及び前記可動カム部材は、互いが係合することで前記軸杆を軸方向に移動させる平坦カム面と、この平坦カム面に対して周方向に下り傾斜を付けて連続する傾斜カム面とをそれぞれ備えており、前記潤滑剤保持・供給部は、前記平坦カム面に形成されていることを特徴とする請求項1記載の位置調整式ステアリング装置。
  3. 前記潤滑剤保持・供給部は、前記平坦カム面に同心円状に延在し、溝内に潤滑剤を保持している複数の線状溝であることを特徴とする請求項2記載の位置調整式ステアリング装置。
  4. 前記潤滑剤保持・供給部は、前記平坦カム面に形成され、内部に潤滑剤を保持している多数の微小凹部であることを特徴とする請求項2又は3に記載の位置調整式ステアリング装置。
  5. 前記潤滑剤保持・供給部は、前記平坦カム面とともに前記傾斜カム面に連続して形成されていることを特徴とする請求項3又は4記載の位置調整式ステアリング装置。
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