JP2009196221A - 強酸ポリマーシート製造用フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】 高分子電解質からなる電解質膜などのシート状のポリマー構造体をキャスト成形するのに好適であり、非汚染性に優れるとともに、安価でかつ優れた耐熱性を同時に満足する強酸ポリマーシート製造用フィルムを提供する。
【解決手段】 共重合ポリオレフィンを含有する離型層を有するポリエチレンナフタレートフィルムであり、当該離型層表面の反射率の極大波長から換算される離型層の厚みが75〜150nmであることを特徴とする強酸ポリマーシート製造用フィルム。
【選択図】なし
【解決手段】 共重合ポリオレフィンを含有する離型層を有するポリエチレンナフタレートフィルムであり、当該離型層表面の反射率の極大波長から換算される離型層の厚みが75〜150nmであることを特徴とする強酸ポリマーシート製造用フィルム。
【選択図】なし
Description
本発明は、燃料電池などに使用される高分子電解質膜の製造用等において好適に使用されるポリエチレンナフタレートフィルムに関する。
環境負荷低減の観点より、二酸化炭素、窒素酸化物などを発生しないクリーンなエネルギー源として、燃料電池が近年注目されている。特に、その心臓部ともいえるイオン交換膜がパーフロロスルホン酸樹脂などの強酸高分子電解質である固体高分子形燃料電池は、小型化しやすく、かつ比較的低温で作動することから盛んに開発が進められている。
この高分子電解質からなる電解質膜、とりわけ白金触媒担持カーボンなどを電解質中に分散させた電極膜などは、その形成において電解質を溶媒でペースト状あるいはインク状としたものを、離型性を有する基材フィルム上へキャストすることで形成されることが多い。
ここで使用される離型フィルムとしては、例えば、特許文献1に記載されているように、(1)シリコーンコートされたポリエステルフィルム、(2)延伸ポリプロピレンフィルム、(3)フッ素樹脂フィルム、(4)フッ素樹脂がラミネートされたポリエステルフィルム、などが知られているが、剥離剤として使用されるシリコーンには、汚染の恐れがあり、フッ素樹脂は一般に高価であるため、それ単体、これを他基材へラミネートしたもの、これを他基材へコートしたもの、のいずれにせよ、消費材としての離型フィルムにはコスト上の制約があり、今後進められる電解質膜のコスト低減になじまない。ポリプロピレンなどのポリオレフィンあるいは長鎖アルキル側鎖を有するポリマーなどは、安価で一定の離型性を示す反面、必ずしも十分な離型性ではなく、またそれ単体では耐熱性に劣り、キャスト基材としての使用には制限がある。
そこで、耐熱性に優れたポリエチレンテレフタレートフィルムを基材とし、ポリオレフィンからなる離型層を設けたものなどが提案されている(特許文献2)。ところが、電解質膜製造速度向上などのためにキャスト成形温度を高くすると、離型層が融解状態となるため、一時的にチャネルが形成され、強酸電解質ポリマーが直に基材ポリエチレンテレフタレートフィルムに接触する可能性が高まり、ポリエチレンテレフタレートフィルムが侵されてしまい、欠陥となる場合がある。
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その解決課題は、電解質膜などシート状ポリマー構造体のキャスト成形に好適な、非汚染性・安価・優れた耐熱性を同時に満足する離型フィルムを提供することにある。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を重ねた結果、特定の構成を採用することによれば、上記課題を容易に解決できることを見いだし、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明の要旨は、共重合ポリオレフィンを含有する離型層を有するポリエチレンナフタレートフィルムであり、当該離型層表面の反射率の極大波長から換算される離型層の厚みが75〜150nmであることを特徴とする強酸ポリマーシート製造用フィルムに存する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は基材として、2,6−ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコールが縮合されたいわゆるポリエチレンナフタレートからなるフィルムを使用する。ポリエチレンナフタレートは、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートに比べ、被熱下で強酸ポリマーと接触しても、強酸ポリマーに侵されにくく、また耐熱性にも優れるため、強酸ポリマー製造用フィルムの基材素材として好適である。
本発明は基材として、2,6−ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコールが縮合されたいわゆるポリエチレンナフタレートからなるフィルムを使用する。ポリエチレンナフタレートは、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートに比べ、被熱下で強酸ポリマーと接触しても、強酸ポリマーに侵されにくく、また耐熱性にも優れるため、強酸ポリマー製造用フィルムの基材素材として好適である。
本発明の基材フィルムには、その特性を損なわない範囲で、ポリエチレンナフタレートホモポリマーに代えて少量の他成分を共重合した変性ポリエチレンナフタレートを使用したり、ポリエチレンナフタレートあるいは変性ポリエチレンナフタレートの他に別種のポリエステルや他のポリマーおよび種々の助剤類を含有したりしていてもよい。
本発明の離型層は、基材フィルムに、共重合ポリオレフィン、好ましくは共重合ポリエチレンを含有する塗布液を塗布することによって形成することができる。
ポリオレフィンは総じて低融点であるため、耐熱性に劣るものの耐酸性に優れ、しかも強酸ポリマーに対する離型性も有するため、強酸ポリマーシート製造フィルムのキャリア面を構成する素材として好適である。しかし、それ単体からなるシートを工程紙として使用する場合、耐熱性上の制約よりキャスト成形物の物性および生産性に制限が生じるため、耐熱性基材上にポリオレフィン層を積層したものが好適である。
ポリオレフィン層を耐熱性基材に積層する方法としては、ポリオレフィンフィルムを耐熱性基材に接着剤などを用いてラミネートする方法、ポリオレフィンを耐熱性基材上に押出ラミネートする方法、ポリオレフィンを溶液もしくは分散液として耐熱性基材上に塗布する方法、等を挙げられるができるが、ポリオレフィンを溶融押出する工程を有する場合、(1)高溶融粘性を緩和するための可塑剤などの添加が必要となる、(2)押出形成されたポリオレフィン層の厚み斑を一定水準以下として平坦なキャリア面を形成することが難しい、などの課題があるため、電子部材など精密さとクリーンさが求められる用途には適さないので、塗布法で離型層を形成することが好ましい。
ポリオレフィン塗布液としては、形成される強酸ポリマーシートのクリーンさを損ねない観点から、極力不純物となりうる成分を含まないことが望ましく、界面活性剤などを要する分散液よりも溶液を適用することが好ましい。
このため、低結晶性で溶媒への溶解性が比較的高く、かつ強酸ポリマーからの剥離性にも優れた共重合ポリエチレンを、離型層を構成する成分として使用することが好ましい。
離型層に適用する共重合ポリエチレンにおいて、ポリエチレンに共重合する成分としては、α−オレフィン、特にプロピレン、n−ブテン、n−ペンテン、n−ヘキセンなどが挙げられる。また一定水準の溶解性を確保する観点より、共重合成分のモル比は10モル%以上とすることが推奨される。
共重合ポリエチレン塗布液に使用する溶媒としては、ポリエチレンへの親和性の高いトルエン、キシレンなどが好適である。濡れ性や帯電防止性の改善のため、アルコール類・ケトン類・アルカンなどの各種有機溶媒を少量混合してもよい。
塗布方式としては、バーコート方式、グラビアコート方式、リバースロールコート方式など常法を使用することができる。
本発明の離型層は、離型面反射率の極大波長から換算される離型層の厚みが75〜150nmである。離型層厚みが75nmに満たないと、比較的耐酸性に優れるポリエチレンナフタレートといえども離型層による耐酸保護効果が不十分となり、基材が強酸ポリマーに侵される恐れがある。離型層厚みが150nmを超えると、強酸ポリマーからの剥離力が重くなりすぎる。剥離方式や強酸ポリマーシートの強度によっても剥離力の適正水準は異なるため一概には言えないものの、180°剥離において50dN/mを超えると総じて強酸ポリマーシート形成後の剥離工程において不具合を生じやすいので、離型層厚みの上限目安は150nmである。
本発明の離型層は、耐熱性を高めるため、架橋されていてもよい。架橋の方法としては、離型層を構成する共重合ポリエチレンに相溶する官能基含有ポリオレフィンを少量配合しこれを架橋する方法や、離型層を構成する共重合ポリエチレン主鎖に官能基を導入しこれを架橋する方法などが挙げられる。
特に、共重合ポリエチレン主鎖にヒドロキシル基を導入しこれを多官能イソシアネートで架橋する方法は、ポリオレフィン同士の架橋のみならず基材ポリエチレンナフタレートのヒドロキシル基末端との架橋も得られ離型層と基材との密着性が向上し、強酸ポリマーによる基材侵食を緩和する作用があるため特に推奨される。
本発明のフィルムによれば、高分子電解質からなる電解質膜などのシート状のポリマー構造体をキャスト成形するのに好適であり、非汚染性に優れるとともに、安価でかつ優れた耐熱性を同時に満足する強酸ポリマーシート製造用フィルムを提供することができ、その工業的価値は高い。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例中「部」とあるのは固形分としての「重量部」を示す。また、本発明で使用した評価方法は次のとおりである。
(1)強酸ポリマー耐性
デュポン社製強酸ポリマーの分散溶液ナフィオン(登録商標)分散溶液DE2021を試料離型面に2ml滴下し、ベーカー式アプリケータにて厚み10milのウェットシートを形成する。これを直ちに雰囲気温度160℃の熱風炉にて10分間乾燥し、試料離型面上に膜を形成する。引き続き、膜の背面に厚み25μmの粘着テープNo.31B(日東電工製)を貼り合わせ、剥離速度30m/分にて、膜ごと試料離型面よりNo.31Bを180°剥離する。膜を剥離した後の離型面を共焦点型レーザー顕微鏡にて観察し、深さが0.5μm以上の移行跡(窪み)の有無を確認する。移行跡が皆無であるもの強酸ポリマー耐性良好とする。
デュポン社製強酸ポリマーの分散溶液ナフィオン(登録商標)分散溶液DE2021を試料離型面に2ml滴下し、ベーカー式アプリケータにて厚み10milのウェットシートを形成する。これを直ちに雰囲気温度160℃の熱風炉にて10分間乾燥し、試料離型面上に膜を形成する。引き続き、膜の背面に厚み25μmの粘着テープNo.31B(日東電工製)を貼り合わせ、剥離速度30m/分にて、膜ごと試料離型面よりNo.31Bを180°剥離する。膜を剥離した後の離型面を共焦点型レーザー顕微鏡にて観察し、深さが0.5μm以上の移行跡(窪み)の有無を確認する。移行跡が皆無であるもの強酸ポリマー耐性良好とする。
(2)強酸ポリマーシートの剥離力(単位:dN/m)
デュポン社製強酸ポリマーの分散溶液ナフィオン(登録商標)分散溶液DE2021を試料離型面に2ml滴下し、ベーカー式アプリケータにて厚み10milのウェットシートを形成する。これを直ちに雰囲気温度160℃の熱風炉にて10分間乾燥し、試料離型面上に膜を形成する。引き続き、膜の背面に幅50mmの粘着テープNo.31B(日東電工製)を貼り合わせたのち、粘着テープサイズに合わせて離型フィルムおよび強酸ポリマー膜を50mm幅に切り出す。そして、剥離速度300mm/分にて、膜ごと試料離型面よりNo.31Bを180°剥離する。その際に計測される平均剥離荷重を幅50mmで除した値を剥離力とした。
デュポン社製強酸ポリマーの分散溶液ナフィオン(登録商標)分散溶液DE2021を試料離型面に2ml滴下し、ベーカー式アプリケータにて厚み10milのウェットシートを形成する。これを直ちに雰囲気温度160℃の熱風炉にて10分間乾燥し、試料離型面上に膜を形成する。引き続き、膜の背面に幅50mmの粘着テープNo.31B(日東電工製)を貼り合わせたのち、粘着テープサイズに合わせて離型フィルムおよび強酸ポリマー膜を50mm幅に切り出す。そして、剥離速度300mm/分にて、膜ごと試料離型面よりNo.31Bを180°剥離する。その際に計測される平均剥離荷重を幅50mmで除した値を剥離力とした。
(3)離型層厚み
測定面の反対面に黒いビニールテープ(No.21;日東電工製)を貼り合わせ、分光光度計(UV−3100PC;島津製作所製)を用いて、200〜2000nmの波長域における測定面の5°絶対反射率を測定する。反射率の極大ピークのうち最も長波長側にある極大ピークのピーク波長を3.0で除した値を離型層厚みとした。なお、本換算では離型層を構成する共重合ポリエチレンの屈折率を1.5と仮定する。
測定面の反対面に黒いビニールテープ(No.21;日東電工製)を貼り合わせ、分光光度計(UV−3100PC;島津製作所製)を用いて、200〜2000nmの波長域における測定面の5°絶対反射率を測定する。反射率の極大ピークのうち最も長波長側にある極大ピークのピーク波長を3.0で除した値を離型層厚みとした。なお、本換算では離型層を構成する共重合ポリエチレンの屈折率を1.5と仮定する。
(共重合ポリエチレン塗布液の調製)
・塗布液A
メタクリル酸−2−ヒドロキシエチルとパーオキサイド(商品名パーヘキサ25;日本触媒製)とを混合したもの(重量比19:1)をエチレン・プロピレンゴム(商品名EP02P;JSR製)に加え200℃で混練し、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチルが1重量%グラフトされた変性共重合ポリエチレンを調製する。この変性共重合ポリエチレンをトルエンと混合し、5時間還流攪拌してポリオレフィン濃度3重量%の溶液を得た。塗布直前にこの溶解液に多官能イソシアネート(マイテックNY718A;三菱化学製)を共重合ポリエチレンに対して2.9重量%となるよう添加して塗布液Aとした。
・塗布液B
エチレン・プロピレンゴム(商品名EP02P;JSR製)99部とポリオレフィンポリオール(商品名ポリテールH;三菱化学製)1部とをトルエンに混合し5時間還流攪拌してポリオレフィン濃度3重量%の溶液を得た。塗布直前にこの溶解液に多官能イソシアネート(商品名マイテックNY718A;三菱化学製)とトリエチルジアミン(商品名1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン;和光純薬工業製)とをそれぞれポリオレフィン固形分に対して1重量%となるように添加して塗布液Bとした。
・塗布液A
メタクリル酸−2−ヒドロキシエチルとパーオキサイド(商品名パーヘキサ25;日本触媒製)とを混合したもの(重量比19:1)をエチレン・プロピレンゴム(商品名EP02P;JSR製)に加え200℃で混練し、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチルが1重量%グラフトされた変性共重合ポリエチレンを調製する。この変性共重合ポリエチレンをトルエンと混合し、5時間還流攪拌してポリオレフィン濃度3重量%の溶液を得た。塗布直前にこの溶解液に多官能イソシアネート(マイテックNY718A;三菱化学製)を共重合ポリエチレンに対して2.9重量%となるよう添加して塗布液Aとした。
・塗布液B
エチレン・プロピレンゴム(商品名EP02P;JSR製)99部とポリオレフィンポリオール(商品名ポリテールH;三菱化学製)1部とをトルエンに混合し5時間還流攪拌してポリオレフィン濃度3重量%の溶液を得た。塗布直前にこの溶解液に多官能イソシアネート(商品名マイテックNY718A;三菱化学製)とトリエチルジアミン(商品名1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン;和光純薬工業製)とをそれぞれポリオレフィン固形分に対して1重量%となるように添加して塗布液Bとした。
(ポリエチレンナフタレートフィルムの調製)
ジメチル−2,6−ナフタレート100部、エチレングリコール60部および酢酸マグネシウム0.08部を反応器にとり、エステル交換反応を行った。次に無定形シリカを0.15部添加し、さらにエチルアシッドホスフェートを0.04部、三酸化アンチモンを0.04部加えた後、常法に従って重合を行い、固有粘度0.55dl/gのポリエチレンナフタレートを得た。次いで固相重合を行い、固有粘度を0.60dl/gまで高めた。得られたポリエチレンナフタレートを二軸押出機にて300℃で溶融し、Tダイよりシート状にキャストドラム上へ押し出し、静電印加冷却法で急冷することで非晶質シートを得た。この非晶質シートを、130℃4.2倍の縦延伸を施し、続いて135℃4.4倍の横延伸を施し、最後に220℃で熱固定を施して、厚さ50μmのポリエチレンナフタレートフィルムを得た。
ジメチル−2,6−ナフタレート100部、エチレングリコール60部および酢酸マグネシウム0.08部を反応器にとり、エステル交換反応を行った。次に無定形シリカを0.15部添加し、さらにエチルアシッドホスフェートを0.04部、三酸化アンチモンを0.04部加えた後、常法に従って重合を行い、固有粘度0.55dl/gのポリエチレンナフタレートを得た。次いで固相重合を行い、固有粘度を0.60dl/gまで高めた。得られたポリエチレンナフタレートを二軸押出機にて300℃で溶融し、Tダイよりシート状にキャストドラム上へ押し出し、静電印加冷却法で急冷することで非晶質シートを得た。この非晶質シートを、130℃4.2倍の縦延伸を施し、続いて135℃4.4倍の横延伸を施し、最後に220℃で熱固定を施して、厚さ50μmのポリエチレンナフタレートフィルムを得た。
実施例1:
塗布液Aを40℃のトルエンで希釈してポリオレフィン濃度0.75重量%とした塗布液をメイヤーバー#4を用いてポリエチレンナフタレートフィルム上に塗布した後、150℃で5秒間熱処理を行い、23℃で48時間保持して離型フィルムを得た。
塗布液Aを40℃のトルエンで希釈してポリオレフィン濃度0.75重量%とした塗布液をメイヤーバー#4を用いてポリエチレンナフタレートフィルム上に塗布した後、150℃で5秒間熱処理を行い、23℃で48時間保持して離型フィルムを得た。
実施例2:
塗布液Aを40℃のトルエンで希釈してポリオレフィン濃度1.6重量%とした塗布液をメイヤーバー#6を用いてポリエチレンナフタレートフィルム上に塗布した後、150℃で5秒間熱処理を行い、23℃で48時間保持して離型フィルムを得た。
塗布液Aを40℃のトルエンで希釈してポリオレフィン濃度1.6重量%とした塗布液をメイヤーバー#6を用いてポリエチレンナフタレートフィルム上に塗布した後、150℃で5秒間熱処理を行い、23℃で48時間保持して離型フィルムを得た。
実施例3:
塗布液Aを塗布液Bとしたほかは実施例2と同様にして離型フィルムを得た。
塗布液Aを塗布液Bとしたほかは実施例2と同様にして離型フィルムを得た。
比較例1:
塗布液Aを40℃のトルエンで希釈してポリオレフィン濃度0.5重量%とした塗布液をメイヤーバー#3を用いてポリエチレンナフタレートフィルム上に塗布した後、150℃で5秒間熱処理を行い、23℃で48時間保持して離型フィルムを得た。
塗布液Aを40℃のトルエンで希釈してポリオレフィン濃度0.5重量%とした塗布液をメイヤーバー#3を用いてポリエチレンナフタレートフィルム上に塗布した後、150℃で5秒間熱処理を行い、23℃で48時間保持して離型フィルムを得た。
比較例2:
塗布液Aをメイヤーバー#7を用いてポリエチレンナフタレートフィルム上に塗布した後、150℃で5秒間熱処理を行い、23℃48時間保持して離型フィルムを得た。
塗布液Aをメイヤーバー#7を用いてポリエチレンナフタレートフィルム上に塗布した後、150℃で5秒間熱処理を行い、23℃48時間保持して離型フィルムを得た。
比較例3:
基材フィルムをポリエチレンナフタレートフィルムからポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名ダイアホイルT100−50S;三菱化学ポリエステルフィルム社製)に代えたほかは実施例2と同様にして離型フィルムを得た。
基材フィルムをポリエチレンナフタレートフィルムからポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名ダイアホイルT100−50S;三菱化学ポリエステルフィルム社製)に代えたほかは実施例2と同様にして離型フィルムを得た。
本発明のフィルムは、例えば、燃料電池などに使用される高分子電解質膜の製造用等において好適に利用することができる。
Claims (1)
- 共重合ポリオレフィンを含有する離型層を有するポリエチレンナフタレートフィルムであり、当該離型層表面の反射率の極大波長から換算される離型層の厚みが75〜150nmであることを特徴とする強酸ポリマーシート製造用フィルム。
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2008
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