JP2009195135A - 移植機 - Google Patents
移植機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009195135A JP2009195135A JP2008038599A JP2008038599A JP2009195135A JP 2009195135 A JP2009195135 A JP 2009195135A JP 2008038599 A JP2008038599 A JP 2008038599A JP 2008038599 A JP2008038599 A JP 2008038599A JP 2009195135 A JP2009195135 A JP 2009195135A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- planting
- work machine
- mode
- planting work
- tool
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Transplanting Machines (AREA)
- Lifting Devices For Agricultural Implements (AREA)
Abstract
【課題】往復植付けや廻り植え等における作業性を向上させる。
【解決手段】操向操作具12の近傍に設けた手を離すと元の位置に自動復帰する単一の操作具52によって、植付作業機5の昇降操作と植付クラッチの入切操作を可能にする共に、前記操作具52による植付作業機5の上昇操作に基づいて車速を自動的に減速させる自動減速制御手段60と、該自動減速制御手段60の作動を可能にする自動減速モードと作動を不能にする通常モードとに切換えるモード切換手段65を設け、前記自動減速モードのもとでは、植付作業中における単一の操作具52による一方向の操作によって、植付クラッチの切り操作を伴う植付作業機5の所定高さ位置までの自動上昇を実行し、植付作業機5が上昇固定位置にある時は、単一の操作具52による反対方向の操作によって、植付クラッチの入り操作を伴う植付作業機5の自動下降を実行するように構成した。
【選択図】図10
【解決手段】操向操作具12の近傍に設けた手を離すと元の位置に自動復帰する単一の操作具52によって、植付作業機5の昇降操作と植付クラッチの入切操作を可能にする共に、前記操作具52による植付作業機5の上昇操作に基づいて車速を自動的に減速させる自動減速制御手段60と、該自動減速制御手段60の作動を可能にする自動減速モードと作動を不能にする通常モードとに切換えるモード切換手段65を設け、前記自動減速モードのもとでは、植付作業中における単一の操作具52による一方向の操作によって、植付クラッチの切り操作を伴う植付作業機5の所定高さ位置までの自動上昇を実行し、植付作業機5が上昇固定位置にある時は、単一の操作具52による反対方向の操作によって、植付クラッチの入り操作を伴う植付作業機5の自動下降を実行するように構成した。
【選択図】図10
Description
本発明は、機体後部に植付作業機を昇降自在に連結してなる乗用型田植機等の移植機の技術分野に属し、詳しくは、植付作業機の昇降操作、植付クラッチの入切操作、及び左右の線引きマーカの振出し方向を選択操作することができる単一の操作具を備えた移植機に
関する。
関する。
従来、エンジンから植付作業機へ伝達される動力を断接する植付クラッチを備える乗用型田植機では、植付作業中の圃場端部(枕地)における機体の旋回操作を容易にして安全なUターン走行を可能にすべく、植付作業中に、植付作業機を昇降動作させる昇降装置が降下位置から中立位置に移行すると、エンジンの回転を植付作業時の回転数から予め設定した回転数まで自動的に低下させるように構成したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、植付作業機の昇降操作と植付クラッチの入切操作、及び左右の線引きマーカの振出し方向を選択操作することができる単一の操作レバーを設けると共に、植付作業機の昇降動作に連動させて左右の線引マーカを交互に自動振出しせしめるオートマーカ機能を備えた乗用型田植機が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−346513号公報(第3−4頁、図1,図3,図6)
特開2004−275065号公報(第3−7頁、図4−図11)
ところが、上述した特許文献1の乗用型田移植機では、座席の右側方に配設した植付クラッチ兼昇降操作レバーを操作することにより、植付作業機を昇降作動させる昇降装置が「下げ」位置から「上げ」位置に操作される際に必ず通過する「中立」位置において、エンジンの回転を植付作業時の回転数から予め設定した回転数まで自動的に低下させるものであり、その際オペレータは、両手で操縦しているステアリングハンドルから右手を離して、該ステアリングハンドルから離れた位置にある当該操作レバーを確実に操作しなければならず、操縦性と迅速性の面で改善の余地があった。
また、特許文献2のように、オートマーカ機能を備えた乗用型田植機で圃場の外側寄りで廻り植え等を行なう場合は、植付作業機の昇降動作に連動して左右の線引マーカの自動振出しが交互になされるので、所望の振出し方向と反対の方向に左右の線引マーカが自動振出しされた場合は、左右の線引きマーカの振出し方向を選択操作することができる操作レバーによって、左右の線引マーカの振出し方向を所望の方向に頻雑に切換えなければならないことがあった。
上記課題を解決することを目的とした本発明は、エンジンの動力により駆動する油圧ポンプと、該油圧ポンプから供給される圧油により機体後部に連結した植付作業機を昇降作動させる油圧シリンダと、該油圧シリンダの伸縮動作を制御する油圧コントロールバルブを備え、且つ操向操作具の近傍に設けた手を離すと元の位置に自動復帰する単一の操作具によって、植付作業機の昇降操作と植付クラッチの入切操作を可能にする共に、前記単一の操作具による植付作業機の上昇操作に基づいて車速を自動的に減速させる自動減速制御手段とを備えた移植機において、前記自動減速制御手段の作動を可能にする自動減速モードと作動を不能にする通常モードとに切換えることができるモード切換手段を設け、前記自動減速モードのもとでは、植付作業中における単一の操作具による一方向の操作によって、植付クラッチの切り操作を伴う植付作業機の所定高さ位置までの自動上昇を実行し、植付作業機が上昇固定位置にある時は、単一の操作具による反対方向の操作によって、植付クラッチの入り操作を伴う植付作業機の自動下降を実行すると共に、前記通常モードのもとでは、植付作業中における単一の操作具による一方向の操作によって植付クラッチを切り、更なる単一の操作具の同方向への操作によって植付作業機の自動上昇を実行し、植付作業機が上昇固定位置にある時は、単一の操作具による反対方向の操作によって植付作業機の自動下降を実行し、更なる単一の同方向への操作によって植付クラッチを入り状態とするように構成したことを第1の特徴としている。
そして、前記自動減速モードのもとでは、植付作業機の昇降動作に連動させて左右の線引マーカを交互に自動振出しする一方、通常モードのもとでは、前記操作具によって左右の線引きマーカの振出し方向を選択操作することを第2の特徴としている。
そして、前記自動減速モードのもとでは、植付作業機の昇降動作に連動させて左右の線引マーカを交互に自動振出しする一方、通常モードのもとでは、前記操作具によって左右の線引きマーカの振出し方向を選択操作することを第2の特徴としている。
請求項1の発明によれば、操向操作具の近傍に設けた手を離すと元に位置に自動復帰する単一の操作具によって、植付作業機の昇降操作と植付クラッチの入切操作を可能にする共に、前記単一の操作具による植付作業機の上昇操作に基づいて車速を自動的に減速させる自動減速制御手段とを備えた移植機において、前記自動減速制御手段の作動を可能にする自動減速モードと作動を不能にする通常モードとに切換えることができるモード切換手段を設け、前記自動減速モードのもとでは、前記自動減速制御手段の作動を可能にする自動減速モードと作動を不能にする通常モードとに切換えることができるモード切換手段を設け、前記自動減速モードのもとでは、植付作業中における単一の操作具による一方向の操作によって、植付クラッチの切り操作を伴う植付作業機の所定高さ位置までの自動上昇を実行し、植付作業機が上昇固定位置にある時は、単一の操作具による反対方向の操作によって、植付クラッチの入り操作を伴う植付作業機の自動下降を実行するので、操向操作具の近傍に設けた単一の操作具による1回の操作によって、植付クラッチの切り操作を伴う植付作業機の自動上昇、または植付クラッチの入り操作を伴う植付作業機の自動下降が迅速に行なえるようになり、しかる後にオペレータは、操向操作具を握っての枕地等における機体の旋回操作に専念することができるので操縦性が向上する。
また、前記通常モードのもとでは、植付作業中における単一の操作具による一方向の操作によって植付クラッチを切り、更なる単一の操作具の同方向への操作によって植付作業機の自動上昇を実行し、植付作業機が上昇固定位置にある時は、単一の操作具による反対方向の操作によって植付作業機の自動下降を実行し、更なる単一の操作具の同方向への操作によって植付クラッチを入り状態とするように構成しているので、例えば上述の自動減速モードは、迅速さが要求される圃場の内側での往復植付け作業に適用し、一方通常モードは、比較的正確性な位置合わせが必要な圃場の外側寄りで廻り植え等の植付け作業に適用するといった使い分けが簡単に行えるようになる。
そして、請求項2の発明によれば、前記自動減速モードのもとでは、植付作業機の昇降動作に連動させて左右の線引マーカを交互に自動振出しすることによって、圃場の内側での往復植付け作業における枕地旋回の際に左右の線引マーカの振出し方向の選択操作を不要にする一方、通常モードのもとでは、前記操作具によって左右の線引きマーカの振出し方向を選択操作することによって、圃場の外側寄りで廻り植え等の植付け作業を行なう際に左右の線引マーカの頻雑な振出し方向の選択操作を解消することができる。
また、前記通常モードのもとでは、植付作業中における単一の操作具による一方向の操作によって植付クラッチを切り、更なる単一の操作具の同方向への操作によって植付作業機の自動上昇を実行し、植付作業機が上昇固定位置にある時は、単一の操作具による反対方向の操作によって植付作業機の自動下降を実行し、更なる単一の操作具の同方向への操作によって植付クラッチを入り状態とするように構成しているので、例えば上述の自動減速モードは、迅速さが要求される圃場の内側での往復植付け作業に適用し、一方通常モードは、比較的正確性な位置合わせが必要な圃場の外側寄りで廻り植え等の植付け作業に適用するといった使い分けが簡単に行えるようになる。
そして、請求項2の発明によれば、前記自動減速モードのもとでは、植付作業機の昇降動作に連動させて左右の線引マーカを交互に自動振出しすることによって、圃場の内側での往復植付け作業における枕地旋回の際に左右の線引マーカの振出し方向の選択操作を不要にする一方、通常モードのもとでは、前記操作具によって左右の線引きマーカの振出し方向を選択操作することによって、圃場の外側寄りで廻り植え等の植付け作業を行なう際に左右の線引マーカの頻雑な振出し方向の選択操作を解消することができる。
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、移植機の一例である乗用型田植機1の側面図であって、該乗用型田植機1の機体フレーム2の後部には、アクチュエータとしての油圧シリンダ3を備える昇降リンク機構4が設けてあり、この昇降リンク機構4を介して作業機である植付作業機5を昇降作動可能に連結すると共に、機体フレーム2の下部には、左右一対の前輪6と後輪7を備えている。
そして、機体フレーム2の前部には、エンジンE等を覆うボンネット8を備えており、エンジンEから出力される動力を、静油圧式無段変速装置H(図2参照)とトランスミッションケースT内の動力伝達装置により、走行伝動系と植付伝動系とに分岐して左右一対の前輪6と後輪7、及び植付作業機5に伝達するように構成している。尚、トランスミッションケースTの左右一側には、エンジンEの動力により駆動する図示しない油圧ポンプが設けてあり、この油圧ポンプから供給される圧油により後述する油圧コントロールバルブ53(図6参照)を介して油圧シリンダ3の伸縮動作を制御している。
また、機体フレーム2の後部上方には、オペレータが着座する座席9が設けてあり、この座席9の前方には各種モニタを表示する操作パネル11を装備すると共に、該操作パネル11の上部に操向操作具であるステアリングハンドル12、該ステアリングハンドル12の下方には、操縦部13の床面を形成するステップ14を設けている。
更に詳しくは、昇降リンク機構4の後端には、リンクホルダ15が取付けてあり、このリンクホルダ15に備える図示しないローリング軸に、植付作業機5をローリング可能に支持する角パイプ状の植付フレーム16を横設している。そして、植付フレーム16に立設した左右一対の苗載台支持フレーム17によって、前高後低状の傾斜姿勢で左右往復動可能に苗載台18を支持している。
そして、植付フレーム16の後側下部には、複数の植付伝動ケース19が所定の間隔を存して取り付けてあり、この植付伝動ケース19に内装した図示しないチェン伝動機構及び植付駆動軸等を介して、当該植付伝動ケース19の後端部に組付けられた植付装置21の両端部に備える左右一対の移植杆22が回転駆動する。即ち、植付装置21には、自らの回転に伴って移植杆22を所定の軌跡に沿って回転運動させることができる図示しない遊星ギヤ機構を内装しており、それによって苗載台18上に並置されているマット苗から一株分の苗を掻取って連続的に圃場に移植することができるようになっている。
また、植付伝動ケース19の下方には、植付作業機5を所望の高さに制御する油圧感知フロートとして作用すると共に、圃場面を整地する整地フロートを兼ねるセンターフロート23(図9参照)と、左右の前輪6と後輪7の車輪跡を消して圃場面を整地する整地フロートであるサイドフロート24を支持しており、これらセンターフロート23とサイドフロート24の下面が圃場面に接地して滑走する状態まで植付作業機5を下降させた後、機体を走行させながらの移植作業が行なえるようになっている。
そして、上述した後輪7とセンターフロート及びサイドフロート24との空間S、即ち植付作業機5の前方には、複数の整地ロータ25を植付作業機5の略全幅にわたってロータ軸26に軸支した整地装置27を配設してあり、当該整地ロータ25を圃場面に接地させた状態で回転駆動することによって、移植杆22による苗植え付け位置前方の荒れた圃場面や枕地等の荒れた圃場面を整地できるようになっている。
また、操作パネル11の左側には、図1及び図2に示すように、変速操作具である主変速レバー31をレバーガイド32に挿通して設けると共に、この主変速レバー31の下方にトランスミッションケースTを配置している。そして、トランスミッションケースTの左側面には、静油圧式無段変速装置Hが取り付けてあり、機体の走行速度は、静油圧式無段変速装置Hによる主変速と、トランスミッションケースT内に構成される副変速ギヤの切換え(副変速機構)による副変速とによって決定されるようになっている。尚、主変速レバー31は、左手でその把持部31aを持ちながら変速(揺動)操作することができる。
更に詳しくは、主変速レバー31の基端部には、該主変速レバー31の前進側〜後進側の変速操作位置を検出するための主変速レバーポテンショメータ33を設けると共に、この主変速レバーポテンショメータ33による主変速レバー31の変速操作位置の検出結果に基づいて、静油圧式無段変速装置Hの操作アーム34を連動して作動させるべく、該操作アーム34にロッド35を介して電動シリンダ36のロッド側36aを連結する一方、電動シリンダ36のモータユニット側36bを上述したレバーガイド32の取付部材37に支承している。尚、図中符号36cは、電動シリンダ36の伸縮ストロークを検出するストロークセンサである。
そして、図3に示すように、レバーガイド32に形成したガイド溝32aに沿って主変速レバー31を前後及び左右に揺動操作することによって、静油圧式無段変速装置Hの変速操作を行うことができるようになっている。即ち、主変速レバー31は、静油圧式無段変速装置Hをニュートラルとするニュートラルポジションから前方側に操作することにより、静油圧式無段変速装置Hの操作アーム34を前進側に操作して前進速度を増加させ、一方主変速レバー31をニュートラルポジションから後方側に操作することにより、静油圧式無段変速装置Hの操作アーム34を後進側に操作して後進速度を増加させるように設定してある。
したがって、レバーガイド32に形成したガイド溝32aは、主変速レバー31による機体の前進と後進操作とが連続した操作とならないように、ガイド溝32aの前進操作域Fと後進操作域Rとを左右方向にオフセットして設けると共に、両操作域F,Rをニュートラル域Nによって連結している。そして、主変速レバー31は、前記ニュートラル域Nにおいて静油圧式無段変速装置Hをニュートラル状態としたままで、レバーガイド32に沿って左右揺動させることができるようになっている。
また、操作パネル11の右側には、トランスミッションケースT内に内装した副変速機構を切換え操作するための副変速レバー38と、この副変速レバー38の外側方に平行に配置したエンジンEの回転数を調節するためのスロットルレバー39とを、レバーガイド41に形成したガイド溝41a,41bに挿通させた状態で突設してある。
そして、スロットルレバー39は、図4に示すように、操作パネル11の下方において前後揺動可能に軸支してあり、その基端部には、当該スロットルレバー39によるエンジン回転数の低回転から高回転範囲の調節位置を検出するためにスロットルレバーポテンショメータ42を設けてあり、このスロットルレバーポテンショメータ42によるスロットルレバー39のエンジン回転数調節位置の検出結果に基づいて、エンジンコントロールワイヤ43を介してエンジンEの調速アーム44を作動させるべく、当該スロットルレバー39の下方にスロットルモータ(電動モータ)45を配置すると共に、該スロットルモータ45の出力軸に固設したピニオンギヤ45aと歯合するセクタギヤ46を設け、更にこのセクタギヤ46の一側にエンジンコントロールワイヤ43の一端を連結する一方、該ワイヤ43の他端を調速アーム44の先端部と連結している。尚、図中符号47は、調速アーム44の回動角に代えてセクタギヤ46の回動角を検出するスロットルポテンショメータである。
また、本発明の乗用型田植機1は、図5に示すように、植付作業機5の昇降操作と植付クラッチの入切操作とを行うことができる上下及び前後揺動可能な単一の操作具として、ステアリングハンドル12の近傍(右側)に手を離すと元の位置(中立位置)に自動復帰するクイックアップレバー52を備えており、該クイックアップレバー52の上下方向の操作によって植付作業機5の昇降、及び図示しない植付クラッチの入切がなされると共に、前後方向の操作によって詳細は後述する左右の線引きマーカ71L,71R(図8参照)の振出し方向(作動開始順序)を選択できるようになっている。
そして、図6に示すように、植付作業機5を昇降させる油圧シリンダ3の伸縮動作を制御する油圧コントロールバルブ53の近傍には、上述したクイックアップレバー52の上方または下方への操作に基づいて回転駆動するリフタカムモータ54を配設してあり、このリフタカムモータ54の出力軸に固設したピニオンギヤ54aと、リフタカム55の一側に形成したセクタギヤ55aとを歯合させると共に、図示しないバルブ操作板の係合ピンと係合する第1カム部をリフタカム55に設け、この第1カム部がバルブ操作板の係合ピンに係合した状態で、リフタカム55がスリーブ軸56を中心として回動するように構成することによって、当該リフタカム55をリフタカムモータ54の回転駆動に応じて、上げ・固定・自動(下げ)・植付の4ポジションに移動制御できるように構成している。即ち、リフタカム55の各ポジションへの回動により、油圧コントロールバルブ53を上げ・固定・自動位置に制御すると共に、前記油圧コントロールバルブ53の下げ位置においてクイックアップレバー52による植付クラッチの入切作動を可能にしている。
そして、乗用型田植機1には、上述したクイックアップレバー52による植付作業機5の上昇操作に基づいて車速を自動的に減速させる自動減速制御や、左右一対の線引マーカ71L,71Rの自動振り出し開始順序、及び油圧コントロールバルブ53を上げ・固定・自動位置に制御する制御手段として、図7に示すブロック図のような制御部60を備えている。この制御部60は、CPU、ROM、RAM等を備えるマイクロコンピュータによって構成されており、当該制御部60の入力側に接続される各種センサ及びスイッチ類、及び出力側に接続される出力装置について以下説明する。
制御部60の入力側には、上述したリフタカム55の回動角度を検出するリフタカムポテンショメータ61、植付作業機5の上昇高さを検出するリフト角ポテンショメータ62、クイックアップレバー52の上方または下方への操作を検出するクイックアップレバー上げスイッチ63とクイックアップレバー下げスイッチ64、植付作業中のクイックアップレバー52による植付作業機5の上昇操作に基づいて、車速を自動的に減速せしめる自動減速制御手段(制御部60)の作動を可能にする自動減速モードと作動を不能にする通常モードとに切替えるモード切換スイッチ65、図示しないオルタネータの出力パルスをカウントすることによりエンジンEの回転数を検知するエンジン回転パルスユニット66、主変速レバー31の前進側から後進側の変速操作位置を検出する主変速レバーポテンショメータ33、この主変速レバーポテンショメータ33の検出結果に基づいて静油圧式無段変速装置Hの操作アーム34を作動させる電動シリンダ36のストロークセンサ36c、スロットルレバー39によるエンジン回転数調節位置を検出するスロットルレバーポテンショメータ42、調速アーム44の回動角に代えてセクタギヤ46の回動角を検出するスロットルポテンショメータ47、植付作業機5へ動力を伝達する植付クラッチの入切操作を可能にする作業機準備スイッチ67、左右一対の線引マーカ71L,71Rの点灯式マーカ自動モニタを兼ねると共に、両線引マーカ71L,71Rの自動振り出しを可能にするマーカ自動スイッチ68を所定の入力インタフェース回路を介して接続している。
更に、図8に示すように、次の植付け行程の指標を圃場面に形成すべく植付フレーム16の左右両端に設けた左右一対の線引マーカ71L,71Rは、マーカ自動スイッチ68が入り状態の時、クイックアップレバー52の前後方向の操作に基づいて入り作動する左右のマーカ操作スイッチ72a,72bにより、機体フレーム2側に備えるマーカモータ74を左右何れかの方向に回転駆動させることによって、マーカモータ軸74aを支軸として回動するマーカ切り換えアーム75の姿勢を切り換え、この切り換えアーム75に連係する左右のロッド76L,76R、ロックアーム77L,77R、マーカ動作アーム78L,78R、及びワイヤ79L,79R等を介して両マーカ71L,71Rを選択的に作動制御することができるように構成している。そして、前記左右のマーカ操作スイッチ72a,72b、及び切り換えアーム75の姿勢位置を三段階(左・中立・右)に検出するマーカロック検出スイッチ81も制御部60の入力側に接続してある。
一方、制御部60の出力側には、クイックアップレバー上げスイッチ63とクイックアップレバー下げスイッチ64の入り作動に基づいて回転駆動するリフタカムモータ54、エンジンコントロールワイヤ43を介してエンジンEの調速アーム44を作動させるスロットルモータ45、静油圧式無段変速装置Hの操作アーム34を作動させる電動シリンダ36、左右のマーカ操作スイッチ72a,72bの入り作動に基づいて回転駆動するマーカモータ74を所定の出力インタフェース回路を介して接続している。
尚、座席9下方の機体フレーム2の一側に設けた油圧コントロールバルブ53の取付ブラケット82からは、プレート状のベース83が後方に延出してあって、このベース83に、リフタカムモータ54と、図3及び図9に示すように、油圧感度調節ダイヤル85の設定変更に連動してセンターフロート23(フロート感度調節ワイヤ86)の出量を調節する感知ワイヤモータ87を装着すると共に、該感知ワイヤモータ87に備えるピニオンギヤ88に歯合するセクタギヤ89を回動可能に軸着している。更にこのセクタギヤ89の回動方向の両端部にピン91,92を固設してあり、この後側のピン91から油圧コントロールバルブ連動ワイヤ93、連係リンク94、戻しスプリング95等を介して、油圧コントロールバルブ53の作動アーム96と接続すると共に、前側のピン92からはフロート感度調節ワイヤ86、感知プレート97等を介してセンターフロート23と接続することにより油圧感知機構Dを構成している。
更に詳しくは、上述した油圧コントロールバルブ53の自動位置において、圃場に追従して揺動するセンターフロート23に油圧感知機構Dを連動させて油圧コントロールバルブ53を操作することによって、当該センターフロート23の姿勢を一定に保つべく植付作業機5を昇降させることができるように構成している。つまり、油圧コントロールバルブ53が自動位置にあって、センターフロート23が圃場に接地していなければ、センターフロート23の前部は下方に揺動して植付作業機5は下降するようになっており、この植付作業機5の被接地状態からの下降は、前記油圧コントロールバルブ53の自動位置での下降動作を利用している。
次に、上述した制御部60による乗用型田植機1の植付作業中における自動減速制御を、図10に示すフローチャートに基づいて説明する。
先ず、ステップS1では、モード切換スイッチ65によって、車速を自動的に減速せしめる自動減速制御手段(制御部60)の作動を可能にする自動減速モード、または自動減速制御手段の作動を不能にする通常モードが選択されているか否かを確認し、自動減速モードが選択されていればステップS2に進み、通常モードが選択されていればステップS1に戻る。
ステップS2では、スロットルレバーポテンショメータ42の値が規定値以上にあるか否か、即ちスロットルレバー39によるエンジン回転数調節位置が、例えば当該エンジンEの高回転域側にあるか否かを判断し、高回転域側にあればステップS3に進み、高回転域側になければステップS1に戻る。
ステップS3では、リフタカム55のポジションが植付位置にあるか否かをリフトカムポテンショメータ61によって判断し、リフタカム55のポジションが植付位置にあればステップS4に進み、リフタカム55のポジションが植付位置以外であればステップS1に戻る。
ステップS4では、静油圧式無段変速装置Hの操作アーム34を作動させる電動シリンダ36のストロークセンサ36cによって、主変速レバー31が前進側に操作されているか否かを判断し、主変速レバー31が前進側に操作されていればステップS5に進み、主変速レバー31が前進側に操作されていない状態、即ちニュートラル(停止)、または後進側に操作されていればステップS12に進む。
ステップS5では、クイックアップレバー52が上げ操作されたか否かをクイックアップレバー上げスイッチ63によって判断し、該クイックアップレバー上げスイッチ63が入り状態でクイックアップレバー52が上げ操作されていればステップS6に進み、クイックアップレバー52が上げ操作されていなければステップS1に戻る。
ステップS6では、リフタカム55の位置、即ちリフタカム55に連動する油圧コントロールバルブ53のポジションが上げ位置にあるか否かをリフトカムポテンショメータ61によって判断し、リフタカム55のポジションが上げ位置にあればステップS7に進み、リフタカム55のポジションが上げ位置以外であればステップS1に戻る。
そして、ステップS7では、植付作業機5の上昇高さを検出するリフト角ポテンショメータ62によって、植付作業機5が最上昇位置にあるか否かを判断し、植付作業機5が最上昇位置以外であればステップS8に進み、植付作業機5が最上昇位置にあればステップS9に進む。尚、植付作業機5が最上昇位置に達すると、上述した油圧コントロールバルブ53を固定するようにリフタカム55の移動制御が実行される。
ステップS8では、植付作業機5の上昇動作が停止しているか否かをリフトカムポテンショメータ61によって判断し、植付作業機5の上昇動作が停止していなければステップS7に戻り、植付作業機5の上昇動作が停止した状態、例えば植付作業機5の苗載台18にマット苗を補給する際のように、当該植付作業機5の上昇動作を最上昇位置よりも低い高さで停止させた時はステップS1に戻る。
一方、ステップS9では、エンジン回転数を約40〜60%程度低下させる方向(減速方向)にスロットルモータ45を作動させてステップS10に進む。更にこの時、主変速レバー31の操作位置と比例した遅延時間で減速を実行すれば急激な変速ショックの発生を回避することができる。即ち、ステップS9では、植付作業中における機体の旋回操作直前に、植付作業機5の昇降と植付クラッチの入切操作とを行うクイックアップレバー52によって、植付作業機5を植付位置から最上昇位置まで上昇させた時は、エンジンEの回転を所定の回転数まで自動的に低下させるものであり、この時、植付作業機5が植付位置から最上昇位置まで完全に上昇した後に主変速レバー31を操作することなく自動的に車速が減速するので、乗用型田植機1の運転操作に不慣れなオペレータであっても、圃場端部(枕地)における180度旋回(ターン)に専念することができ、次の植付作業行程(往路または復路)へ向けての機体の幅寄せや、既植条の植付終了位置に合わせた植付開始位置の調節を容易に行うことができるようになる。そして、植付作業機5を最上昇位置まで速やかに上昇させた後に低速での180度旋回がなされるので、圃場端部が高畦の場合にも植付作業機5の下端と高畦との衝突を防ぎながら安全な旋回が行える。更に、上述の如く180度旋回を行う際は、植付作業機5は既に最上昇位置まで上昇して停止状態にあり、この時乗用型田植機1のエンジンEは、植付作業機5を上昇作動させる際に油圧シリンダ3に圧油を供給する油圧ポンプの回転負荷を殆ど受けないので、180度旋回を行う際にエンジンドロップが起こることを的確なタイミングで防止することができる。
そして、ステップS10では、クイックアップレバー52が下げ操作されたか否かをクイックアップレバー下げスイッチ64によって判断し、該クイックアップレバー下げスイッチ64が入り状態でクイックアップレバー52が下げ操作されていればステップS11に進み、クイックアップレバー52の下げ操作以外、例えば上げ操作がなされていればステップS1に戻る。
ステップS11では、リフタカム55のポジションが下げ位置、植付位置、及び固定位置にあるか否かをリフトカムポテンショメータ61によって判断し、リフタカム55のポジションが下げ位置から植付位置になったならばステップS12に進み、リフタカム55のポジションが固定位置になったならばステップS1に戻る。
そして、ステップS12では、スロットルモータ45を増速方向に作動させて、ステップS2におけるスロットルレバーポテンショメータ42の値(規定値)までエンジン回転数を戻してステップS1に戻る制御を実行する。即ち、ステップS9の如く圃場端部(枕地)における180度旋回(ターン)が完了した後に、クイックアップレバー52の下げ操作により植付作業機5を最上昇位置から植付位置まで降下させ、且つ植付クラッチを入操作した時は、エンジンEの回転を180度旋回前の植付作業中の回転数まで自動復帰させることができ、それによって乗用型田植機1の運転操作に不慣れなオペレータであっても、180度旋回を行った後に植付クラッチを入操作して速やかに植付作業を再開することができるので作業性が向上する。
次に、上述した制御部60による植付作業機5の昇降(操作)制御を、図11に示すフローチャートに基づいて説明する。
先ず、ステップS1では、クイックアップレバー52が下げ操作されたか否かをクイックアップレバー下げスイッチ64によって判断し、該クイックアップレバー下げスイッチ64が入り状態でクイックアップレバー5が下げ操作されていればステップS15に進み、下げ操作されていなければステップS2に進む。
ステップS2では、クイックアップレバー52が上げ操作されたか否かをクイックアップレバー上げスイッチ63によって判断し、該クイックアップレバー上げスイッチ64が入り状態でクイックアップレバー5が上げ操作されていればステップS6進み、上げ操作されていなければステップS3に進む。
ステップS3では、植付クラッチが入待ち状態にあるか否かをリフタカムポテンショメータ61の単位時間当たりの動作量で判断し、入待ち状態であればステップS4に進み、入待ち状態になければステップS1に戻る。
ステップS4では、植付作業機5が下降動作を停止した否かを同じくリフタカムポテンショメータ61によって判断し、下降動作を停止したならばステップS5に進み、ステップS5では、リフタカムモータ54によってリフタカム55を植付位置まで回動させてステップS1に戻る。
そして、ステップS6では、植付作業機5が上昇状態、即ちリフタカム55(油圧コントロールバルブ53)が上げ(上昇)位置にあるか否かをリフタカムポテンショメータ61によって判断し、上げ位置にあればステップS1に戻り、上げ位置以外であればステップS7に進む。
ステップS7では、植付作業機5が固定状態、即ちリフタカム55が固定位置にあるか否かをリフタカムポテンショメータ61によって判断し、固定位置にあればステップS8に進み、固定位置以外であればステップS9に進む。
ステップS8では、リフタカムモータ54によってリフタカム55を上げ(上昇)位置まで回動動させてステップS1に戻る。
ステップS9では、植付作業機5が自動(下降)状態か植付作業状態にあるか否かをリフトカムポテンショメータ61によって判断し、リフタカム55が自動位置にあればステップS10に進み、植付位置にあればステップS12に進む。
ステップS10では、植付作業機5が下げ動作を停止したか否かを昇降リンク機構4に付設されているリフト角ポテンショメータ62によって判断し、下げ動作を停止していればステップS8に進み、下げ動作を停止していなければステップS11に進む。
ステップS11では、リフタカムモータ54によってリフタカム55を固定位置まで回動させてステップS1に戻る。
そして、ステップS12では、上述したモード切換スイッチ65によって、車速を自動的に減速せしめる自動減速制御手段(制御部60)の作動を可能にする自動減速モード、または自動減速制御手段の作動を不能にする通常モードが選択されているか否かを確認し、自動減速モードが選択されていればステップS13に進み、通常モードが選択されていればステップS14に進む。
ステップS13では、リフタカムモータ54によってリフタカム55を上げ(上昇)位置まで回動動させてステップS1に戻る。また、ステップS14では、リフタカムモータ54によってリフタカム55を自動(下降)位置まで回動させてステップS1に戻る。
一方、ステップS15では、植付作業機5へ動力を伝達する植付クラッチの入切操作を可能にする作業機準備スイッチ67が切り状態か入り状態にあるかを判断し、切り状態ならステップS16に進み、入り状態ならステップS20に進む。
ステップS16では、植付作業機5が上昇状態、即ちリフタカム55(油圧コントロールバルブ53)が上げ(上昇)位置にあるか否かをリフタカムポテンショメータ61によって判断し、上げ位置以外であればステップS17に進み、上げ位置にあればステップS19に進む。
ステップS15では、植付作業機5が固定、即ちリフタカム55の位置が固定位置にあるか否かをリフタカムポテンショメータ61によって判断し、固定位置にあればステップS18に進み、固定位置以外であればステップS1に戻る。
ステップS18では、リフタカムモータ54によってリフタカム55を自動位置まで回動させてステップS1に戻る。
また、ステップS19では、リフタカムモータ54によってリフタカム55を固定位置まで回動させてステップS1に戻る。
そして、ステップS20では、植付作業機5が上昇、即ちリフタカム55(油圧コントロールバルブ53)が上げ(上昇)位置にあるか否かをリフタカムポテンショメータ61によって判断し、上げ位置にあればステップS19に進み、上げ位置以外であればステップS21に進む。
ステップS21では、植付作業機5が自動(下降)状態にあるか否かをリフトカムポテンショメータ61によって判断し、リフタカム55が自動位置にあればステップS22に進み、自動位置以外であればステップS25に進む。
ステップS22では、植付作業機5が下げ動作を停止したか否かをリフトカムポテンショメータ61によって判断し、下げ動作を停止していなければステップS23に進み、下げ動作を停止していればステップS24に進む。
ステップS23では、植付クラッチの入待ち状態でステップS1に戻る。また、ステップS24では、リフタカムモータ54によってリフタカム55を植付位置まで回動させてステップS1に戻る。
ステップS25では、植付作業機5が植付作業状態にあるか、或いは植付作業機5が固定、即ちリフタカム55が固定位置にあるか否かをリフタカムポテンショメータ61によって判断し、植付作業状態にあればステップS1に戻り、リフタカム55が固定位置にあればステップS26に進む。
そして、ステップS26では、モード切換スイッチ65によって、車速を自動的に減速せしめる自動減速制御手段(制御部60)の作動を可能にする自動減速モード、または自動減速制御手段の作動を不能にする通常モードが選択されているか否かを確認し、自動減速モードが選択されていればステップS27に進み、通常モードが選択されていればステップS28に進む。
ステップS27では、リフタカムモータ54によってリフタカム55を植付位置まで回動させてステップS1に戻る。また、ステップS28では、リフタカムモータ54によってリフタカム55を自動位置まで回動させてステップS1に戻る制御を実行するようになっている。
次に、上述した制御部60による左右一対の線引マーカ71L,71Rの振出し制御を、図12に示すフローチャートに基づいて説明する。
先ず、ステップS1では、植付作業機5へ動力を伝達する植付クラッチの入切操作を可能にする作業機準備スイッチ67が入り状態か切り状態にあるかを判断し、入り状態ならステップS2に進み、入り状態なら元(ステップS1)に戻る。
ステップS2では、植付作業機5が下降動作中にあるか否かをリフト角ポテンショメータ62によって判断し、下降動作中であればステップS3に進み、下降動作中なければステップS10に進む。
ステップS3では、左右一対の線引マーカ71L,71Rの両落ちタイマの残り時間があるか否かを判断し、残り時間があればステップS4に進み、残り時間がなければステップS1に戻る。
ステップS4では、左側マーカ操作スイッチ72bの入・切によって左側の線引マーカ71Lの振出し操作が行われたか否かを判断し、振出し操作が行われていなければステップS5に進み、振出し操作が行われていればステップS8に進む。
ステップS5では、右側マーカ操作スイッチ72aの入・切によって右側の線引マーカ71Rの振出し操作が行われたか否かを判断し、振出し操作が行われていなければステップS1に戻り、振出し操作が行われていればステップS6に進む。
ステップS6では、線引マーカ(71L,71R)の振出しモードが右振出し以外のモードになっているか否かをマーカロック検出スイッチ81からの入力により判断し、右振出しモードになっていればステップS1に戻り、右振出し以外のモードになっている場合はステップS7に進む。
ステップS7では、線引マーカの振出しモードを右振出しモードに設定してステップS1に戻る。
そして、S8では、線引マーカの振出しモードが左振出し以外のモードになっているか否かをマーカロック検出スイッチ81からの入力により判断し、左振出しモードになっていればステップS1に戻り、左振出し以外のモードになっている場合はステップS9に進む。
ステップS9では、線引マーカの振出しモードを左振出しモードに設定してステップS1に戻る。
また、ステップS10では、両落ちタイマをセットしてステップS11に進み、このステップS11では、植付作業機5が最上昇位置にあるか否かをリフタカムポテンショメータ61によって判断し、最上昇位置になければステップS1に戻り、最上昇位置にあればステップS12に進む。
ステップS12では、上述したモード切換スイッチ65によって、車速を自動的に減速せしめる自動減速制御手段(制御部60)の作動を可能にする自動減速モード、または自動減速制御手段の作動を不能にする通常モードが選択されているか否かを確認し、通常モードが選択されていればステップS13に進み、自動減速モードが選択されていればステップS14に進む。
ステップS13では、線引マーカの振出しモード(振出し方向)をリセットしてステップS18に進む。
ステップS14では、植付クラッチフラグがセットされているか否かを判断し、セットされていればステップS15に進み、セットされていなければステップS18に進む。
ステップS15では、線引マーカの振出しモードがリセットされているか否かを判断し、リセットされていればステップS16に進み、リセットされずに何れか一方の振出しモードになっている場合はステップS17に進む。
ステップS16では、線引マーカの振出しモードを右振出しモードに設定してステップS18に進み、またステップS17では、マーカモードの振出し方向を反転してステップS18に進む。
そして、ステップS18では、植付クラッチフラグをリセットしてステップS19に進む。
ステップS19では、左側マーカ操作スイッチ72bの入・切によって左側の線引マーカ71Lの振出し操作が行われたか否かを判断し、振出し操作が行われていなければステップS20に進み、振出し操作が行われていればステップS23に進む。
ステップS20では、右側マーカ操作スイッチ72aの入・切によって右側の線引マーカ71Rの振出し操作が行われたか否かを判断し、振出し操作が行われていなければステップS1に戻り、振出し操作が行われていればステップS21に進む。
ステップS21では、線引マーカの振出しモードが右振出し以外のモードになっているか否かを判断し、右振出しモードになっていればステップS1に戻り、右振出し以外のモードになっている場合はステップS22に進む。
ステップS22では、線引マーカの振出しモードを右振出しモードに設定してステップS1に戻る。
また、ステップS23では、線引マーカの振出しモードが左振出し以外のモードになっているか否かを判断し、左振出しモードになっていればステップS1に戻に戻り、左振出し以外のモードになっている場合はステップS24に進む。
ステップS24では、線引マーカの振出しモードを左振出しモードに設定してステップS1に戻る制御を実行するようになっている。
以上説明した制御部60による乗用型田植機1の自動減速制御、植付作業機5の昇降制御、及び左右一対の線引マーカ71L,71Rの振出し制御によれば、操向操作具であるステアリングハンドル12の近傍に設けた手を離すと元に位置(中立位置)に自動復帰する単一の操作具であるクイックアップレバー52によって、植付作業機5の昇降操作と植付クラッチの入切操作、及び左右の線引きマーカ71L,71Rの振出し方向の選択操作を可能にする共に、前記クイックアップレバー52による植付作業機5の上昇操作に基づいて車速を自動的に減速させる自動減速制御手段としてマイクロコンピュータからなる制御部60とを備えた乗用型田植機1(移植機)において、前記自動減速制御手段(制御部60)の作動を可能にする自動減速モードと作動を不能にする通常モードとに切換えることができるモード切換手段としてのモード切換スイッチ65を設け、前記自動減速モードのもとでは、植付作業中におけるクイックアップレバー52による一方向の操作によって、植付クラッチの切り操作を伴う植付作業機5の所定高さ位置までの自動上昇を実行し、植付作業機5が上昇固定位置にある時は、クイックアップレバー52による反対方向の操作によって、植付クラッチの入り操作を伴う植付作業機5の自動下降を実行するので、ステアリングハンドル12の近傍に設けたクイックアップレバー52による1回の操作によって、植付クラッチの切り操作を伴う植付作業機5の自動上昇、または植付クラッチの入り操作を伴う植付作業機5の自動下降が迅速に行なえるようになり、しかる後にオペレータは、ステアリングハンドル12を握っての枕地等における機体の旋回操作に専念することができるので操縦性が向上する。
また、前記通常モードのもとでは、植付作業中におけるクイックアップレバー52による一方向の操作によって植付クラッチを切り、更なるクイックアップレバー52の同方向への操作によって植付作業機5の自動上昇を実行し、植付作業機5が上昇固定位置にある時は、クイックアップレバー52による反対方向の操作によって植付作業機5の自動下降を実行し、更なるクイックアップレバー52の同方向への操作によって植付クラッチを入り状態とするように構成しているので、例えば上述の自動減速モードは、迅速さが要求される圃場の内側での往復植付け作業に適用し、一方通常モードは、比較的正確性な位置合わせが必要な圃場の外側寄りで廻り植え等の植付け作業に適用するといった使い分けが簡単に行えるようになる。
そして、前記自動減速モードのもとでは、植付作業機5の昇降動作に連動させて左右の線引マーカ71L,71Rを交互に自動振出しすることによって、圃場の内側での往復植付け作業における枕地旋回の際に左右の線引マーカ71L,71Rの振出し方向の選択操作を不要にする一方、通常モードのもとでは、クイックアップレバー52によって左右の線引きマーカの71L,71Rの振出し方向を選択操作することによって、圃場の外側寄りで廻り植え等の植付け作業を行なう際に左右の線引マーカ71L,71Rの頻雑な振出し方向の選択操作を解消することができる。
3 油圧シリンダ
5 植付作業機
12 操向操作具
52 操作具
60 自動減速制御手段
65 モード切換手段
71L 線引きマーカ(左側)
71R 線引きマーカ(右側)
53 油圧コントロールバルブ
E エンジン
5 植付作業機
12 操向操作具
52 操作具
60 自動減速制御手段
65 モード切換手段
71L 線引きマーカ(左側)
71R 線引きマーカ(右側)
53 油圧コントロールバルブ
E エンジン
Claims (2)
- エンジン(E)の動力により駆動する油圧ポンプと、該油圧ポンプから供給される圧油により機体後部に連結した植付作業機(5)を昇降作動させる油圧シリンダ(3)と、該油圧シリンダ(3)の伸縮動作を制御する油圧コントロールバルブ(53)を備え、且つ操向操作具(12)の近傍に設けた手を離すと元の位置に自動復帰する単一の操作具(52)によって、植付作業機(5)の昇降操作と植付クラッチの入切操作を可能にする共に、前記単一の操作具(52)による植付作業機(5)の上昇操作に基づいて車速を自動的に減速させる自動減速制御手段(60)とを備えた移植機において、前記自動減速制御手段(60)の作動を可能にする自動減速モードと作動を不能にする通常モードとに切換えることができるモード切換手段(65)を設け、前記自動減速モードのもとでは、植付作業中における単一の操作具(52)による一方向の操作によって、植付クラッチの切り操作を伴う植付作業機(5)の所定高さ位置までの自動上昇を実行し、植付作業機(5)が上昇固定位置にある時は、単一の操作具(52)による反対方向の操作によって、植付クラッチの入り操作を伴う植付作業機(5)の自動下降を実行すると共に、前記通常モードのもとでは、植付作業中における単一の操作具(52)による一方向の操作によって植付クラッチを切り、更なる単一の操作具(52)の同方向への操作によって植付作業機(5)の自動上昇を実行し、植付作業機(5)が上昇固定位置にある時は、単一の操作具(52)による反対方向の操作によって植付作業機の自動下降を実行し、更なる単一の操作具(52)の同方向への操作によって植付クラッチを入り状態とするように構成したことを特徴とする移植機。
- 前記自動減速モードのもとでは、植付作業機(5)の昇降動作に連動させて左右の線引マーカ(71L,71R)を交互に自動振出しする一方、通常モードのもとでは、前記操作具(52)によって左右の線引きマーカ(71L,71R)の振出し方向を選択操作することを特徴とする請求項1に記載の移植機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008038599A JP2009195135A (ja) | 2008-02-20 | 2008-02-20 | 移植機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008038599A JP2009195135A (ja) | 2008-02-20 | 2008-02-20 | 移植機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009195135A true JP2009195135A (ja) | 2009-09-03 |
Family
ID=41139383
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008038599A Pending JP2009195135A (ja) | 2008-02-20 | 2008-02-20 | 移植機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009195135A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011103802A (ja) * | 2009-11-16 | 2011-06-02 | Iseki & Co Ltd | 作業機 |
JP2017023106A (ja) * | 2015-07-28 | 2017-02-02 | 井関農機株式会社 | 作業車両 |
JP2021023240A (ja) * | 2019-08-07 | 2021-02-22 | 三菱マヒンドラ農機株式会社 | 移植機のステアリングコラム構造 |
WO2024203636A1 (ja) * | 2023-03-30 | 2024-10-03 | 株式会社クボタ | 作業車 |
-
2008
- 2008-02-20 JP JP2008038599A patent/JP2009195135A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011103802A (ja) * | 2009-11-16 | 2011-06-02 | Iseki & Co Ltd | 作業機 |
JP2017023106A (ja) * | 2015-07-28 | 2017-02-02 | 井関農機株式会社 | 作業車両 |
JP2021023240A (ja) * | 2019-08-07 | 2021-02-22 | 三菱マヒンドラ農機株式会社 | 移植機のステアリングコラム構造 |
WO2024203636A1 (ja) * | 2023-03-30 | 2024-10-03 | 株式会社クボタ | 作業車 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6126362B2 (ja) | 移植機 | |
JP4727466B2 (ja) | 移植機 | |
JP2009195135A (ja) | 移植機 | |
JP2008067656A (ja) | 苗移植機 | |
JP2006280271A (ja) | 移植機 | |
JP2008125357A (ja) | 移植機 | |
JP2005198594A (ja) | 苗植機の苗植昇降制御装置 | |
JP2007300827A (ja) | 水田作業機 | |
JP2013005770A (ja) | 苗移植機 | |
JP5149699B2 (ja) | 移植機 | |
JP3894348B2 (ja) | 田植機 | |
JP5174705B2 (ja) | 移植機 | |
JP2008092866A (ja) | 移植機 | |
JP5323235B2 (ja) | 移植機 | |
JP4471782B2 (ja) | 移植機 | |
JP5986824B2 (ja) | 移植機 | |
JP2008173054A (ja) | 移植機 | |
JP2013243949A5 (ja) | ||
JP2013243949A (ja) | 苗移植機 | |
JP5373684B2 (ja) | 作業車両 | |
JP2009124947A (ja) | 移植機 | |
JP5404011B2 (ja) | 移植機 | |
JP2010226987A (ja) | 移植機 | |
JP3844007B2 (ja) | トラクタの液晶表示装置 | |
JP6979835B2 (ja) | 移植機 |