JP2008125357A - 移植機 - Google Patents
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Abstract
【課題】乗用型田植機の運転操作に不慣れなオペレータであっても、植付作業中における
圃場端部(枕地)での180度旋回(ターン)を容易に行えるようにする。
【解決手段】植付作業中における機体の旋回操作直前に、植付作業機5の昇降と植付クラッチの入切操作とを行う操作具52により、植付作業機5を植付位置から最上昇位置まで上昇させた後、その上昇が停止した時にエンジンEの回転を所定の回転数まで自動的に低下させ、その後、前記操作具52により植付作業機5を植付位置まで降下させ、且つ植付クラッチを入操作した時に、エンジンEの回転を植付作業中の回転数まで自動復帰させるように構成した。
【選択図】図8
圃場端部(枕地)での180度旋回(ターン)を容易に行えるようにする。
【解決手段】植付作業中における機体の旋回操作直前に、植付作業機5の昇降と植付クラッチの入切操作とを行う操作具52により、植付作業機5を植付位置から最上昇位置まで上昇させた後、その上昇が停止した時にエンジンEの回転を所定の回転数まで自動的に低下させ、その後、前記操作具52により植付作業機5を植付位置まで降下させ、且つ植付クラッチを入操作した時に、エンジンEの回転を植付作業中の回転数まで自動復帰させるように構成した。
【選択図】図8
Description
本発明は、機体後部に植付作業機を昇降自在に連結した乗用型田植機等の移植機に関する。
従来、エンジンから植付作業機へ伝達される動力を断接する植付クラッチを備える乗用型田植機では、植付作業中の圃場端部(枕地)における機体の旋回操作を容易にして、安全なUターン走行と迅速な植付作業の再開を可能にすべく、植付作業中に、植付作業機を昇降作動させる昇降装置が降下位置から中立位置に移行すると、エンジンの回転を植付作業時の回転数から予め設定した回転数まで自動的に低下させ、また昇降装置が中立位置から降下位置に移行すると、エンジンの回転を前記設定回転数から植付作業時の回転数まで自動的に上昇させるように構成したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−346513号公報(第3−4頁、図1,図3,図6)
ところが、上述した特許文献1のものは、植付作業機を昇降作動させる昇降装置が「下げ」位置から「上げ」位置に操作される際、及び「上げ」位置から「下げ」位置に操作される際に必ず通過する「中立」位置において、エンジンの回転を植付作業時の回転数から予め設定した回転数まで自動的に低下させるか、またはエンジンの回転を前記設定回転数から植付作業時の回転数まで自動的に上昇させるものであり、このようなエンジンの回転数を低下または上昇させるタイミング自体が、植付作業機の昇降作動が完全に完了しない比較的早いタイミングでなされることから、このタイミングで速やかに180度旋回(ターン)を行おうとすると、エンジンの回転数及び油圧ポンプの回転数が低下した状態で植付作業機を上昇させるため、油圧負荷によるエンジンドロップが起こり易く、また180度旋回を完了した後に既植条の植付終了位置に合わせて植付を開始する際は、エンジンの回転数が上昇して増速中、または増速された後の高速走行状態で植付クラッチを入操作することになり、特に乗用型田植機の運転操作に不慣れなオペレータは運転フィーリングに違和感を覚える場合があった。
上記課題を解決することを目的とした本発明は、エンジンの動力により駆動する油圧ポンプと、該油圧ポンプから供給される圧油により機体後部に連結した植付作業機を昇降作動させる油圧シリンダと、該油圧シリンダの伸縮動作を制御する油圧コントロールバルブを備えると共に、植付作業機の昇降と植付クラッチの入切操作とを行う操作具を設けた移植機において、植付作業中における機体の旋回操作直前に、前記操作具により植付作業機を上昇させた後、その上昇が停止した時にエンジンの回転を所定回転数まで自動的に低下させ、その後、前記操作具により植付作業機を植付位置まで降下させ、且つ植付クラッチを入操作した時に、エンジンの回転を植付作業中の回転数まで自動復帰させるように構成したことを特徴としている。
本発明によれば、植付作業中における機体の旋回操作直前に、植付作業機の昇降と植付クラッチの入切操作とを行う操作具により植付作業機を上昇させた後、その上昇が停止した時にエンジンの回転を所定回転数まで自動的に低下させ、その後、前記操作具により植付作業機を植付位置まで降下させ、且つ植付クラッチを入操作した時に、エンジンの回転を植付作業中の回転数まで自動復帰させるように構成したことによって、植付作業機を植付位置から上昇させて、その上昇が停止した後に変速操作具を操作することなく自動的に車速が減速するので、乗用型田植機の運転操作に不慣れなオペレータであっても、圃場端部(枕地)における180度旋回(ターン)に専念することができ、次の植付作業行程(往路/復路)へ向けての機体の幅寄せや、既植条の植付終了位置に合わせた植付開始位置の調節を低速走行状態で容易に行うことができるようになる。そして、植付作業機を最上昇位置まで速やかに上昇させた後に低速での180度旋回がなされるので、圃場端部が高畦の場合にも植付作業機の下端と高畦との衝突を防ぎながら安全な旋回が行える。更に、上述の如く180度旋回を行う際は、植付作業機は既に所定の高さまで上昇して停止状態にあり、この時乗用型田植機のエンジンは、植付作業機を上昇作動させる際に油圧シリンダに圧油を供給する油圧ポンプの回転負荷を殆ど受けないので、180度旋回を行う際にエンジンドロップが起こることを的確なタイミングで防止することができる。また、圃場端部における180度旋回を行った後、前記操作具により植付作業機を植付位置まで降下させ、且つ植付クラッチを入操作した時は、エンジンの回転を180度旋回前の植付作業中の回転数まで自動復帰させることができ、それによって乗用型田植機の運転操作に不慣れなオペレータであっても、180度旋回を行った後に植付クラッチを入操作して速やかに植付作業を再開することができるので作業性が向上する。
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、移植機の一例である乗用型田植機1の側面図であって、該乗用型田植機1の機体フレーム2の後部には、油圧シリンダ3を備える昇降リンク機構4が設けてあり、この昇降リンク機構4を介して植付作業機5を昇降作動可能に連結すると共に、機体フレーム2の下部には、左右一対の前輪6と後輪7を備えている。
そして、機体フレーム2の前部には、エンジンE等を覆うボンネット8を備えており、エンジンから出力される動力を、油圧式無段変速装置H(図2参照)とトランスミッションケースT(図2参照)内の動力伝達装置により、走行伝動系と植付伝動系とに分岐して左右一対の前輪6と後輪7、及び植付作業機5に伝達するように構成している。尚、トランスミッションケースTの左右一側には、エンジンEの動力により駆動する図示しない油圧ポンプが設けてあり、この油圧ポンプから供給される圧油により後述する油圧コントロールバルブ53(図6参照)を介して油圧シリンダ3の伸縮動作を制御している。
また、機体フレーム2の後部上方には、オペレータが着座する座席9が設けてあり、この座席9の前方には各種モニタを表示する操作パネル11を装備すると共に、該操作パネル11の上部にステアリングハンドル12、該ステアリングハンドル12の下方には、操縦部13の床面を形成するステップ14を設けている。
更に詳しくは、昇降リンク機構4の後端には、リンクホルダ15が取付けてあり、このリンクホルダ15に備える図示しないローリング軸に、植付作業機5をローリング可能に支持する角パイプ状の植付フレーム16を横設している。そして、植付フレーム16に立設した左右一対の苗載台支持フレーム17によって、前高後低状の傾斜姿勢で左右往復動可能に苗載台18を支持している。
そして、植付フレーム16の後側下部には、複数の植付伝動ケース19が所定の間隔を存して取り付けてあり、この植付伝動ケース19に内装した図示しないチェン伝動機構及び植付駆動軸等を介して、当該植付伝動ケース19の後端部に組付けられた植付装置(ロータリケース)21の両端部に備える左右一対の移植杆22が回転駆動するようになっている。即ち、植付装置21には、自らの回転に伴って移植杆22を所定の軌跡に沿って回転運動させることができる図示しない遊星ギヤ機構を内装しており、それによって苗載台18上に並置されているマット苗から一株分の苗を掻取って連続的に圃場に移植することができるようになっている。
また、植付伝動ケース19の下方には、植付作業機5を所望の高さに制御する油圧感知フロートとして作用すると共に、圃場面を整地する整地フロートを兼ねるセンターフロート(不図示)と、左右の前輪6と後輪7の車輪跡を消して圃場面を整地する整地フロートであるサイドフロート24を支持しており、これらセンターフロートとサイドフロート24は、その下面が圃場面に接地して滑走する状態まで植付作業機5を下降させた後、機体を走行させながらの移植作業が行なえるようになっている。
そして、上述した後輪7とセンターフロート及びサイドフロート24との空間S、即ち植付作業機5の前方には、複数の整地ロータ(不図示)を植付作業機5の略全幅にわたってロータ軸26に軸支した整地装置27を配設してあり、当該整地ロータを圃場面に接地させた状態で回転駆動することによって、移植杆22による苗植え付け位置前方の荒れた圃場面や枕地等の荒れた圃場面を整地できるようになっている。
また、操作パネル11の左側には、図1及び図2に示すように、主変速レバー31をレバーガイド32に挿通して設けると共に、この主変速レバーの下方にトランスミッションケースTが配置されている。そして、トランスミッションケースTの左側面には、油圧式無段変速装置Hが取り付けてあり、機体の走行速度は油圧式無段変速装置Hによる主変速と、トランスミッションケースT内に構成される副変速ギヤの切換え(副変速機構)による副変速とによって決定されるようになっている。
更に詳しくは、主変速レバー31の基端部には、該主変速レバー31の前進側〜後進側の変速操作位置を検出するための主変速レバーポテンショメータ33を設けると共に、この主変速レバーポテンショメータ33による主変速レバー31の変速操作位置の検出結果に基づいて、油圧式無段変速装置Hの操作アーム34を連動して作動させるべく、該操作アーム34にロッド35を介して電動シリンダ36のロッド側36aを連結する一方、電動シリンダ36のモータユニット側36bを上述したレバーガイド32の取付部材37に支承している。
そして、図3に示すように、レバーガイド32に形成したガイド溝32aに沿って主変速レバー31を前後及び左右に揺動操作することによって、油圧式無段変速装置Hの変速操作を行うことができるようになっている。即ち、主変速レバー31は、油圧式無段変速装置Hをニュートラルとするニュートラルポジションから前方側に操作することにより、油圧式無段変速装置Hを前進側に操作して前進速度を増加させ、一方主変速レバー31をニュートラルポジションから後方側に操作することにより、油圧式無段変速装置Hを後進側に操作して後進速度を増加させるように設定してある。
したがって、レバーガイド32に形成したガイド溝32aは、主変速レバー31による機体の前進と後進操作とが連続した操作とならないように、ガイド溝32aの前進操作域Fと後進操作域Rとを左右方向にオフセットして設けると共に、両操作域F,Rをニュートラル域Nによって連結している。そして、主変速レバー31は、前記ニュートラル域Nにおいて油圧式無段変速装置Hをニュートラル状態としたままで、レバーガイド32に沿って左右揺動させることができるようになっている。
また、操作パネル11の右側には、トランスミッションケースT内に構成した副変速機構を切換え操作するための副変速レバー38と、この副変速レバー38と略並行の外側方に、エンジンEの回転数を調節するためのスロットルレバー39とをレバーガイド41を介して突設してある。
そして、スロットルレバー39は、図4に示すように、操作パネル11の下方において前後揺動可能に軸支してあり、その基端部には、当該スロットルレバー39によるエンジン回転数の低回転〜高回転範囲の調節位置を検出するためにスロットルレバーポテンショメータ42を設けてあり、このスロットルレバーポテンショメータ42によるスロットルレバー39のエンジン回転数調節位置の検出結果に基づいて、エンジンコントロールワイヤ43を介してエンジンEの調速アーム44を作動させるべく、当該スロットルレバー39の下方にスロットルモータ(電動モータ)45を配置すると共に、該スロットルモータ45の出力軸に固設したピニオンギヤ45aと歯合するセクタギヤ46を設け、更にこのセクタギヤ46の一側にエンジンコントロールワイヤ43の一端を連結する一方、該ワイヤ43の他端を調速アーム44の先端部と連結している。尚、図中符号47は、調速アーム44の回動角に代えてセクタギヤ46の回動角を検出するスロットルポテンショメータである。
また、本発明の乗用型田植機1は、図5に示すように、植付作業機5の昇降操作と植付クラッチの入切操作とを行う上下及び前後揺動可能な単一の操作具として、クイックアップレバー52を備えており、該クイックアップレバー52の上下方向の操作によって植付作業機5の昇降、及び図示しない植付クラッチの入・切がなされると共に、前後方向の操作によって図示しない左右の線引きマーカの作動開始順序が選択できるようになっている。
そして、図6に示すように、植付作業機5を昇降させる油圧シリンダ3の伸縮動作を制御する油圧コントロールバルブ53の近傍には、上述したクイックアップレバー52の上方または下方への操作に基づいて回転駆動するリフタカムモータ54を配設してあり、このリフタカムモータ54の出力軸に固設したピニオンギヤ54aと、リフタカム55の一側に形成したセクタギヤ55aとを歯合させると共に、図示しないバルブ操作板の係合ピンと係合する第1カム部をリフタカム55に設け、この第1カム部がバルブ操作板の係合ピンに係合した状態で、リフタカム55がスリーブ軸56を中心として回動するように構成することによって、当該リフタカム55をリフタカムモータ54の回転駆動に応じて、上げ・固定・下げ(自動)・植付の4ポジションに移動制御できるように構成している。そして、リフタカム55の各ポジションへの回動により、油圧コントロールバルブ53を上げ・固定・下げ(自動)位置に制御すると共に、前記油圧コントロールバルブ53の下げ位置においてクイックアップレバー52による植付クラッチの入切作動を可能にしている。
また、乗用型田植機1に備える制御部60は、図7に示すブロック図のように、CPU、ROM、RAM等を備えて構成されており、当該制御部60の入力側に接続される各種センサ及びスイッチ類、及び出力側に接続される出力装置について以下説明する。
制御部60の入力側には、上述したリフタカム55の回動角度を検出するリフタカムポテンショメータ61、植付作業機5の上昇高さを検出するリフト角ポテンショメータ62、クイックアップレバー52の上方または下方への操作を検出するクイックアップレバー上げスイッチ63とクイックアップレバー下げスイッチ64、本発明の植付作業中におけるエンジン回転数制御モードとエンジン回転数を制御しない通常作業モードとに切替えるモード切替スイッチ65、図示しないオルタネータの出力パルスをカウントすることによりエンジンEの回転数を検知するエンジン回転パルスユニット66、主変速レバー31の前進側〜後進側の変速操作位置を検出する主変速レバーポテンショメータ33、スロットルレバー39によるエンジン回転数調節位置を検出するスロットルレバーポテンショメータ42、調速アーム44の回動角に代えてセクタギヤ46の回動角を検出するスロットルポテンショメータ47を所定の入力インタフェース回路を介して接続している。
一方、制御部60の出力側には、クイックアップレバー52の上方または下方への操作に基づいて回転駆動するリフタカムモータ54、エンジンコントロールワイヤ43を介してエンジンEの調速アーム44を作動させるスロットルモータ45、及び油圧式無段変速装置Hの操作アーム34を作動させる電動シリンダ36を所定の出力インタフェース回路を介して接続している。
次に、上述した制御部60による植付作業中におけるエンジン回転数制御を、図8に示すフローチャートに基づいて説明する。
先ず、ステップS1では、モード切替スイッチ65がON状態、即ちエンジン回転数制御モードが選択されていればステップS2に進み、モード切替スイッチ65がOFFであれば元に戻る。
ステップS2では、スロットルレバーポテンショメータ42の値が規定値以上にあるか否か、即ちスロットルレバー39によるエンジン回転数調節位置が、例えば当該エンジンEの高回転域側にあるか否かを判断し、高回転域側にあればステップS3に進み、高回転域側になければステップS1に戻る。
ステップS3では、リフタカム55のポジションが植付位置にあるか否かをリフトカムポテンショメータ61によって判断し、リフタカム55のポジションが植付位置にあればステップS4に進み、リフタカム55のポジションが植付位置以外であればステップS1に戻る。
ステップS4では、主変速レバー31が前進側に操作されているか否かを主変速レバーポテンショメータ33によって判断し、主変速レバー31が前進側に操作されていればステップS5に進み、主変速レバー31が前進側に操作されていない状態、即ちニュートラル(停止)、または後進側に操作されていればステップS12に進む。
ステップS5では、クイックアップレバー52が上げ操作されたか否かをクイックアップレバー上げスイッチ63によって判断し、クイックアップレバー52が上げ操作されたならばステップS6に進み、クイックアップレバー52が上げ操作されていなければステップS1に戻る。
ステップS6では、リフタカム55の位置、即ちリフタカム55に連動する油圧コントロールバルブ53のポジションが上げ位置にあるか否かをリフトカムポテンショメータ61によって判断し、リフタカム55のポジションが上げ位置にあればステップS7に進み、リフタカム55のポジションが上げ位置以外であればステップS1に戻る。
そして、ステップS7では、植付作業機5の上昇高さを検出するリフト角ポテンショメータ62によって、植付作業機5が最上昇位置にあるか否かを判断し、植付作業機5が最上昇位置以外であればステップS8に進み、植付作業機5が最上昇位置にあればステップS9に進む。尚、植付作業機5が最上昇位置に達すると、上述した油圧コントロールバルブ53を固定するようにリフタカム55の移動制御が実行される。
ステップS8では、植付作業機5の上昇動作が停止しているか否かをリフトカムポテンショメータ61によって判断し、植付作業機5の上昇動作が停止していなければステップS7に戻り、植付作業機5の上昇動作が停止した状態、例えば植付作業機5の苗載台18にマット苗を補給する際のように、当該植付作業機5の上昇動作を最上昇位置よりも低い高さで停止させた時はステップS1に戻る。
一方、ステップS9では、エンジン回転数を約40〜60%程度低下させる方向(減速方向)にスロットルモータ45を作動させてステップS10に進む。更にこの時、主変速レバー31の操作位置と比例した遅延時間で減速を実行すれば急激な変速ショックの発生を回避することができる。即ち、ステップS9では、植付作業中における機体の旋回操作直前に、植付作業機5の昇降と植付クラッチの入切操作とを行うクイックアップレバー52によって、植付作業機5を植付位置から最上昇位置まで上昇させた時は、エンジンEの回転を所定の回転数まで自動的に低下させるものであり、この時、植付作業機5が植付位置から最上昇位置まで完全に上昇した後に主変速レバー31を操作することなく自動的に車速が減速するので、乗用型田植機1の運転操作に不慣れなオペレータであっても、圃場端部(枕地)における180度旋回(ターン)に専念することができ、次の植付作業行程(往路または復路)へ向けての機体の幅寄せや、既植条の植付終了位置に合わせた植付開始位置の調節を容易に行うことができるようになる。そして、植付作業機5を最上昇位置まで速やかに上昇させた後に低速での180度旋回がなされるので、圃場端部が高畦の場合にも植付作業機5の下端と高畦との衝突を防ぎながら安全な旋回が行える。更に、上述の如く180度旋回を行う際は、植付作業機5は既に最上昇位置まで上昇して停止状態にあり、この時乗用型田植機1のエンジンEは、植付作業機5を上昇作動させる際に油圧シリンダ3に圧油を供給する油圧ポンプの回転負荷を殆ど受けないので、180度旋回を行う際にエンジンドロップが起こることを的確なタイミングで防止することができる。
尚、ステップS7及びステップS8に示した実施例では、植付作業機5が最上昇位置に達しなければステップS9に進めないようになっているが、植付作業機5の上昇高さを前記最上昇位置よりも低い高さに設定してもよく、また植付作業機5の上昇高さを検出するリフト角ポテンショメータ62の検出動作が停止した時、またはリフタカム55が固定位置に操作された時、即ち上昇動作中の植付作業機5が停止した時にエンジンEの回転を所定の回転数まで自動的に低下させるように構成してもよく、その場合は植付作業機5が最上昇位置まで上昇しなくても速やかに低速旋回に入ることができる。
そして、ステップS10では、クイックアップレバー52が下げ操作されたか否かをクイックアップレバー下げスイッチ64によって判断し、クイックアップレバー52が下げ操作されたならばステップS11に進み、クイックアップレバー52の下げ操作以外、例えば上げ操作がなされていればステップS1に戻る。
ステップS11では、リフタカム55のポジションが下げ位置、植付位置、及び固定位置にあるか否かをリフトカムポテンショメータ61によって判断し、リフタカム55のポジションが下げ位置から植付位置になったならばステップS12に進み、リフタカム55のポジションが固定位置になったならばステップS1に戻る。
そして、ステップS12では、ロットルモータ45を増速方向に作動させて、ステップS2におけるスロットルレバーポテンショメータ42の値(規定値)までエンジン回転数を戻してステップS1に戻る制御を実行するようになっている。即ち、ステップS9の如く圃場端部(枕地)における180度旋回(ターン)が完了した後に、クイックアップレバー52の下げ操作により植付作業機5を最上昇位置から植付位置まで降下させ、且つ植付クラッチを入操作した時は、エンジンEの回転を180度旋回前の植付作業中の回転数まで自動復帰させることができ、それによって乗用型田植機1の運転操作に不慣れなオペレータであっても、180度旋回を行った後に植付クラッチを入操作して速やかに植付作業を再開することができるので作業性が向上する。
3 油圧シリンダ
5 植付作業機
52 操作具
53 油圧コントロールバルブ
E エンジン
5 植付作業機
52 操作具
53 油圧コントロールバルブ
E エンジン
Claims (1)
- エンジン(E)の動力により駆動する油圧ポンプと、該油圧ポンプから供給される圧油により機体後部に連結した植付作業機(5)を昇降作動させる油圧シリンダ(3)と、該油圧シリンダ(3)の伸縮動作を制御する油圧コントロールバルブ(53)を備えると共に、植付作業機(5)の昇降と植付クラッチの入切操作とを行う操作具(52)を設けた移植機において、植付作業中における機体の旋回操作直前に、前記操作具(52)により植付作業機(5)を上昇させた後、その上昇が停止した時にエンジン(E)の回転を所定回転数まで自動的に低下させ、その後、前記操作具(52)により植付作業機(5)を植付位置まで降下させ、且つ植付クラッチを入操作した時に、エンジン(E)の回転を植付作業中の回転数まで自動復帰させるように構成したことを特徴とする移植機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006309933A JP2008125357A (ja) | 2006-11-16 | 2006-11-16 | 移植機 |
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Publications (1)
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Family Applications (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010022239A (ja) * | 2008-07-16 | 2010-02-04 | Yanmar Co Ltd | 作業用車両 |
JP2010029134A (ja) * | 2008-07-30 | 2010-02-12 | Iseki & Co Ltd | 苗植機 |
JP2010213620A (ja) * | 2009-03-16 | 2010-09-30 | Yanmar Co Ltd | 田植機における変速操作具の感度制御機構 |
-
2006
- 2006-11-16 JP JP2006309933A patent/JP2008125357A/ja active Pending
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