JP5369024B2 - 作業車 - Google Patents

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Description

本発明は、車体に昇降自在に連結された作業装置を、作業レベルから所定の上限レベルまで上昇させる強制上昇制御と、この強制上昇制御の後に前記作業装置を元の作業レベルまで下降させる強制下降制御とを実現する強制昇降制御手段が備えられている作業車に関し、詳しくは、作業装置の強制上昇制御と強制下降制御とに連動してエンジンの回転速度を変更する技術の改良に関する。
上記のように構成された作業車として特許文献1には、車体の後端に昇降自在にロータリ耕耘装置(本発明の作業装置)が支持され、強制上昇スイッチの押し操作によってロータリ耕耘装置を所望の対車体レベルまで上昇させ、再度の押し操作によってロータリ耕耘装置を元のレベルまで下降させる制御系を備えたものが示されている。
この特許文献1の作業車では、強制上昇スイッチが押し操作された際には、ロータリ耕耘装置の上昇を行うと共に、アクセル機構の制御によりエンジンの回転数(回転速度)を低減し、変速機構の制御により走行速度を減速する制御が行われる。この後に、強制上昇スイッチが再度押し操作された際には、ロータリ耕耘装置の下降を行うと共に、エンジンの回転数(回転速度)を復元し、走行速度を復元する制御が行われる。
また、特許文献2には、車体の後端に昇降自在にロータリ耕耘装置(本発明の作業装置)が連結され、車体の後端に突設されたPTO軸からロータリ耕耘装置に駆動力を伝える伝動系が備えられ、ロータリ耕耘装置の耕深を維持するようにロータリ耕耘装置を昇降する自動耕深制御手段を備え、この自動耕深制御手段による自動耕深制御時に操作レバーが上向きに操作されることでロータリ耕耘装置を上昇限界位置まで上昇させ、操作レバーが下向きに操作されることでロータリ耕耘装置を自動耕深制御に復帰させる強制昇降制御手段が示されている。
この特許文献2では、ロータリ耕耘装置の強制上昇を開始した後に、上昇限界に達するまでにPTO軸の回転速度を低下させるようにエンジンの調速レバーをDCモータで操作する制御形態が記載されている。つまり、ロータリ耕耘装置を強制上昇させる際にロータリ耕耘装置によって土が勢い良く跳ね飛ばされ、覆土されず耕耘面に大きい穴が形成される不都合を解消できるようにしている。尚、この特許文献2では、ロータリ耕耘装置の上昇時にのみPTO軸の回転が低減するようにエンジンの回転速度を減じ、ロータリ耕耘装置が上昇限界に達すると元の回転速度でエンジンを駆動する制御形態が示されている。
特開平1‐195933号公報 特開平8‐214612号公報
圃場での耕耘作業では、車体を直進走行させながらロータリ耕耘装置で耕耘作業を行い、車体が枕地に達するとロータリ耕耘装置を上昇させて耕耘作業を一時中断する状態で車体の旋回により走行方向を反転させ、この後、ロータリ耕耘装置を下降させて耕耘作業を再開する作業形態となる。
このように耕耘作業では、車体が枕地に達する毎にロータリ耕耘装置の昇降を必要とするものであり、特許文献1や特許文献2に記載されるようにスイッチ等の簡単な操作でロータリ耕耘装置の上昇と下降とを行える制御系を備えるものではオペレータの操作の手間を省ける良好な面を現出する。
車体が枕地で旋回する際には燃費を向上させ、安定的な旋回を実現するために車速を減ずることも望まれている。このような理由から、特許文献1、特許文献2に記載されるもののようにロータリ耕耘装置を強制上昇する際にエンジンの回転速度を低減する制御を有効に活用することが望まれている。
しかしながら、例えば、自動耕深制御の目標耕深が深い場合や、土壌が硬質である場合には、エンジン負荷が大きいため、ロータリ耕耘装置の強制上昇時にエンジンの回転速度を低減するタイミングが早い場合には、エンジンストールに繋がることが考えられる。特に、エンジンで駆動される油圧ポンプの作動油によってロータリ耕耘装置の上昇を行うものでは、ロータリ耕耘装置の上昇速度の低下を招くことになる。また、強制上昇制御におけるロータリ耕耘装置の上限位置が低く設定されている場合や、強制上昇制御から強制下降制御に移行するまでの時間が短い場合にはエンジン回転速度を低減する必要がない場合もあり改善の余地がある。
本発明の目的は、作業装置の強制上昇時にはエンジンストールを招くことがなくエンジンの回転速度の低減が可能で、このエンジンの回転速度の低減の実行と非実行との選択も可能な作業車を合理的に構成する点にある。
本発明の特徴は、車体に昇降自在に連結された作業装置を、作業レベルから所定の上限レベルまで上昇させる強制上昇制御と、この強制上昇制御の後に前記作業装置を元の作業レベルまで下降させる強制下降制御とを実現する強制昇降制御手段が備えられている作業車であって、
前記車体に備えたエンジンの回転速度をメモリに記憶した目標回転速度に設定する回転速度制御手段が備えられ、前記強制上昇制御時には前記エンジンの回転速度を、人為的に設定されている指示回転速度まで減速する減速制御を行う回転速度変更手段が備えられ、この回転速度変更手段による減速制御の開始タイミングとして強制上昇制御の開始から上昇時の遅延時間を設定する遅延制御手段が備えられ、
前記強制上昇制御の開始時に前記回転速度変更手段による減速制御を許容する許容モードと、この減速制御を阻止する阻止モードとの選択を可能にする制御選択手段が備えられている点にある。
この構成によると、作業時には、回転速度制御手段が、エンジンの回転速度をメモリに記憶した目標回転速度に維持するように制御する。そして、作業装置の強制上昇制御を行う際に、制御選択手段によって許容モードが選択されている状態では、強制上昇制御によって作業装置が上昇することでエンジンに作用する負荷が低減した後に、回転速度変更手段が、エンジンの回転速度を人為的に設定されている指示回転速度まで減速する減速制御を行うことになり、エンジンストールを招くことがなく、しかも、エンジンの駆動力で作業装置の上昇を行うものでも作業装置の上昇速度を低下させることがない。
また、作業装置の上昇から下降までの時間が比較的短い場合のように減速制御を必要としない場合には、制御選択手段によって阻止モードを選択することにより、強制上昇制御時においてエンジンの回転速度が低速化する制御は行われない。つまり、減速制御を必要とする場合には許容モードを選択し、減速制御が不要である場合には阻止モードを選択することで済む。更に、許容モードにおける上昇時の遅延時間を作業形態や土壌等の作業環境に対応して任意に設定することも可能となる。
従って、作業装置の強制上昇時にはエンジンストールを招くことがなくエンジンの回転速度の低減が可能で、このエンジンの回転速度の低減の実行と非実行との選択も可能な作業車が構成された。
本発明は、前記指示回転速度が、アクセル操作具の設定位置に対応した回転速度に設定されても良い。
これによると、強制上昇制御によって作業装置が上昇した場合には、エンジンの回転速度がアクセル操作具で任意に設定されている指示回転速度に設定される。また、この指示回転速度は、アクセル操作具によって任意に調節が可能であるので、エンジンの回転速度を更に低下させたい場合にもアクセル操作具の操作で済み、走行速度を任意に低減して枕地旋回を安定して行うことも可能となる。この後に強制上昇制御に移行する際にもアクセル操作具を操作してエンジンの回転速度を増大する必要もない。
本発明は、前記回転速度変更手段が、前記強制昇降制御手段による前記強制下降制御と連係して前記エンジンの回転速度を前記目標回転速度に復帰させる復帰制御を行うと共に、
前記強制下降制御と前記復帰制御の連係形態として、
前記強制下降制御を開始するトリガー信号を取得したタイミングで前記復帰制御を開始し、この復帰制御の開始から下降時の遅延時間が経過したタイミングで前記強制下降制御を開始する、又は、前記強制下降制御を開始するトリガー信号を取得したタイミングで前記強制下降制御を開始し、この強制下降制御の開始から下降時の遅延時間が経過したタイミングで前記復帰制御を開始するように制御形態が設定されても良い。
これによると、強制下降制御を開始するトリガー信号を取得したタイミングで回転速度変更手段による復帰制御を開始することによりエンジンの回転速度を目標回転速度に復帰させ、この復帰制御の開始から下降時の遅延時間が経過したタイミングで強制下降制御を開始することにより、作業装置が接地するタイミングではエンジンの回転速度が充分に高まっておりエンジンストールを回避できる。特に、作業装置がロータリ耕耘装置である場合には、ロータリ耕耘装置の下降時にはロータリ耕耘装置が接地する以前にエンジンの回転速度を高めることで、ロータリ耕耘装置が接地した時点から耕耘を開始できるため、ロータリ耕耘装置が接地した状態でも耕耘が行われない空走距離を短縮できる。
また、強制下降制御を開始するトリガー信号を取得したタイミングで強制下降制御を開始し、この強制下降制御の開始から下降時の遅延時間が経過したタイミングで回転速度変更手段による復帰制御を行うことにより、エンジンを無駄に高速回転させることがなく燃料の無駄の低減を優先する制御が可能となる。
本発明は、前記制御選択手段での選択を実現する人為操作具が備えられ、前記人為操作具の操作により前記上昇時の遅延時間と前記下降時の遅延時間との変更が可能に構成されても良い。
これによると、人為操作具の兼用により上昇時の遅延時間と下降時の遅延時間とを設定するための専用の操作具を備えずに済む。
本発明は、前記人為操作具が、押し操作型のスイッチで構成され、押し操作時間が規定値未満である場合には押し操作毎に前記許容モードと阻止モードとを交互に選択し、押し操作時間が規定値を超える場合には前記上昇時の遅延時間又は前記下降時の遅延時間の変更が可能な変更モードに移行し、この変更モードにおいて前記スイッチの押し操作により前記上昇時の遅延時間又は前記下降時の遅延時間の変更を実現するものでも良い。
これによると、スイッチの押し操作と云う単純な操作により許容モードと阻止モードとの選択が可能になるばかりでなく、変更モードにおいて上昇時の遅延時間と下降時の遅延時間とを任意の値に設定することも可能となる。
本発明は、前記回転速度変更手段が、前記強制上昇制御を開始するトリガー信号に基づいて前記上昇時の遅延時間の計測を開始しても良い。
これによると、トリガー信号に基づき、人為操作を基準にした減速制御を実現する。
本発明は、前記エンジンから前記車体の走行装置に伝えられる動力をアクチュエータの作動によって変速する変速装置と、変速操作具の設定位置に対応する変速作動を実現するように前記アクチュエータを作動させる変速制御手段とが備えられると共に、
前記回転速度変更手段によって前記減速制御が行われる際には前記変速操作具で設定されている変速位置より低速の変速状態を現出し、この後、前記復帰制御が行われる際には前記変速操作具で設定されている変速位置に対応する変速状態を現出する走行速度変更手段が備えられても良い。
これによると、作業装置の強制上昇制御が行われる際には、エンジン回転速度を低減する減速制御と連係して、走行速度変更手段が走行速度を低減するので、枕地で車体を旋回させる場合に低速走行により車体の姿勢を安定化させることも可能となる。また、作業装置の強制下降制御が行われる際には、エンジンの回転速度を高める復帰制御と連係して、走行速度を元の速度に復帰させるので、元の走行速度で車体を走行させ耕耘作業を再開できる。
トラクタの全体側面図である。 ロータリ耕耘装置の昇降作動系を示す斜視図である。 トラクタの運転部の平面図である。 運転座席前方位置のパネル類を示す図である。 アクセル設定ダイヤル等を有するユニットの平面図である。 エンジンECUを主とする制御構成のブロック回路図である。 メインECUを主とする制御構成のブロック回路図である。 ロータリ耕耘装置の昇降制御系を示すブロック回路部である。 メモリーモードによる制御等を示すタイミングチャートである。 遅延時間設定制御を示すフローチャートである。 強制昇降制御を示すフローチャートである。 第2遅延時間が正である状態での車体旋回時の制御タイミングを模式的に示す平面図である。 第2遅延時間が正である状態での制御のタイミングチャートである。 第2遅延時間が負である状態での車体旋回時の制御タイミングを模式的に示す平面図である。 第2遅延時間が負である状態での制御のタイミングチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔全体構成〕
図1に示すように、走行装置として左右一対の前車輪1と左右一対の後車輪2とを備えた車体Aの中央位置に運転部Acを配置すると共に、この車体Aの後端に昇降自在、かつ、ローリング自在に作業装置の一例としてのロータリ耕耘装置Rを連結して作業車としてのトラクタが構成されている。本実施の形態では、作業装置としてロータリ耕耘装置Rを例に挙げて説明しているが、作業装置はプラウであっても良い。
このトラクタは、車体Aの前部位置のエンジンフード内に水冷式のディーゼルエンジンE(以下、エンジンEと略称する)を備え、車体Aの中央位置で運転部Acの下側から後端に亘る部位にミッションケースMを備えている。ミッションケースMは、エンジンEの駆動力を変速して前車輪1と後車輪2とに伝える機能を有した変速装置Mtを備え、エンジンEの駆動力は車体後端の出力軸としてのPTO軸3にも伝えられる。
図6に示すようにエンジンEには、燃料噴射量や噴射タイミングを電子制御するコモンレール式の燃料噴射装置を備えている。燃料噴射装置は、燃料タンク5に貯留した燃料を圧送するサプライポンプ6と、圧送した燃料を蓄圧するコモンレール7と、蓄圧した燃料を燃焼室(図示せず)に噴射する電子制御式の複数のインジェクタ8と、コモンレール7の内圧を検出する圧力センサ9と、エンジンEの回転速度(単位時間内の回転数)を計測するピックアップ式の回転センサ10とを備えている。
図面には示していないが、前述した変速装置Mtは、作業者の変速操作時に伝動系の油圧クラッチの切り作動を行い、次に、アクチュエータとしての油圧式のシフトシリンダの作動で変速ギヤのシフト作動を行い、次に、油圧クラッチの入り作動を行い、これらの作動を短時間のうちにシーケンシャルに実行することで作業者が主クラッチを人為的に切り操作せずとも円滑な変速を実現する。尚、この変速装置Mtでは、シフトシリンダの駆動力で作動するシフタを有したシンクロメッシュ式のギヤ変速系と、油圧によって作動するシフトシリンダと、油圧によって入り切り作動する油圧クラッチと、これらを連係させるパイロット油圧系等を備えている。
本発明のトラクタの変速装置Mtは、前述したようにシフトシリンダで変速作動を行うものに限るものではなく、伝動系のギヤ変速部毎に油圧クラッチ(アクチュエータとして機能する)を備え、作業者の変速操作時には複数の油圧クラッチのうちの何れかを選択的に入り作動させることで、そのギヤ変速部からの変速駆動力を取り出す変速構造を備えたものであっても良い。
図1及び図2に示すように、車体Aの後端でミッションケースMの上部位置には、リフトシリンダ11の作動により揺動端が昇降作動する左右一対のリフトアーム12を備え、このリフトアーム12の基端位置には揺動角を計測するリフトアームセンサ12Sを備えている。ロータリ耕耘装置Rは、単一のトップリンク13と左右一対のロアーリンク14とで成る3点式のリンク機構を介して車体Aの後端に連結している。左右のロアーリンク14と、左右のリフトアーム12とがリフトロッド15によって連結され、左右のリフトロッド15のうちの一方には複動型のローリングシリンダ15Cが介装され、これと平行する位置にローリングシリンダ15Cの伸縮量を計測するストロークセンサ15Sが備えられている。また、リフトシリンダ11は、エンジンEで駆動される油圧ポンプの作動油が昇降制御弁11V(図8を参照)を介して供給される。
このような構成から、リフトシリンダ11の作動によってロータリ耕耘装置Rの昇降が可能となり、ローリングシリンダ15Cの伸縮作動によってロータリ耕耘装置Rのローリングが可能となる。また、このトラクタでは、エンジンEで駆動される油圧ポンプからの作動油をリフトシリンダ11に供給する構成であるので、エンジンEの回転数が低下した場合にはロータリ耕耘装置Rの上昇速度も低下する。
ロータリ耕耘装置Rは、前述したPTO軸3からの駆動力がユニバーサルジョイントを有した伝動軸16を介して伝えられる横フレーム17と、この横フレーム17から動力が伝えられる伝動ケース18と、この伝動ケース18から動力が伝えられ横向き姿勢の駆動軸芯周りで回転するロータリ軸19とを備えている。このロータリ軸19には多数の耕耘爪20が備えられ、ロータリ耕耘装置Rの上部カバー21の後部位置には横向きの揺動軸芯周りで揺動自在に支持された後部カバー22が備えられている。
上部カバー21の上面には、後部カバー22の揺動量から耕深を検出する耕深検出手段としてのカバーセンサ23を備えている。また、車体Aの後端位置には車体Aのローリング角を検出するローリング角センサ24を備えている。カバーセンサ23はロータリ耕耘装置Rの対地高さを検出する対地高さ検出手段の一例であり、この対地高さ検出手段として超音波によってロータリ耕耘装置Rの対地高さを検出する超音波センサを用いることや、画像処理によってロータリ耕耘装置Rの対地高さを検出するようにカメラと画像処理装置とを用いることも可能である。
図1、図3、図4に示すように、運転部Acは、前面・側面のガラス壁と、上部のルーフとを有するキャビン30を備え、このキャビン30の内部に作業者が着座する運転座席31を備えている。運転座席31の前方位置には、前車輪1を操向操作するステアリングホイール32と、エンジンEの回転速度を設定するアクセル操作具としてのアクセルレバー33と、ロータリ耕耘装置Rの強制的な昇降を行う強制昇降レバー34と、車体Aの走行方向を前後に切り換える前後進切換レバー35が配置され、この下方位置にアクセル操作具としてのアクセルペダル36が配置されている。
図4に示すように、運転座席31の前方位置のパネルには、エンジンEの回転速度(単位時間あたりの回転数)を示すエンジン回転メータ37Aと、燃料タンク内の燃料の残量を示す燃料残量メータ37Bと、エンジン冷却水の温度を示す水温メータ37Cとを備えると共に、液晶ディスプレイで成るデータ表示部38を備えている。
また、パネルの近傍位置には後述する強制昇降制御にエンジンEの回転速度の切換を選択する人為操作具としての選択スイッチ39を備えている。この選択スイッチ39は押し操作毎にON状態に達するモーメンタリ型に構成され、後述する許容モードにおいて点灯し、阻止モードにおいて消灯する発光ダイオード型の選択ランプ39Lを内蔵している。
運転座席31の側方位置には、走行速度を多段に設定する変速操作具としての主変速レバー41Aと、走行速度を高低2段に変速する副変速レバー41Bと、走行速度の低速化を実現するクリープ変速レバー41Cとを備えると共に、ロータリ耕耘装置Rの昇降制御を行うポジションレバー42を備えている。尚、主変速レバー41Aと副変速レバー41Bとクリープ変速レバー41Cとを変速レバー41と総称する。
運転座席31の側方位置にはロータリ耕耘装置Rの自動耕深制御時の耕深を設定する耕深設定ダイヤル43と、ロータリ耕耘装置Rの目標ローリング角を設定するローリング角設定ダイヤル44と、強制上昇時におけるロータリ耕耘装置Rの目標上限位置(上昇レベル)を設定する上限設定ダイヤル45とを備えている。
更に、図3及び図5に示すように、運転座席31の側方位置には、エンジンEの上限の回転速度(以下、上限値と称する)を設定するアクセル設定ダイヤル46と、メモリモードでのエンジンEの回転速度を決めるためのメモリ値の増減を行うメモリ値変更スイッチ47と、メモリモードの実行又は停止を実現するメモリモードスイッチ48とをユニット化して備えている。また、前述したメモリモードとは、目標となるエンジン回転速度(目標回転速度)をメモリに記憶させ、そのエンジン回転速度で作業を行うモードのことである。
メモリ値変更スイッチ47は、押し操作毎にON状態に達するモーメンタリ型に構成され、押し操作毎にメモリ値増大させるものと、押し操作によってメモリ値を減少させるものとの2つを有している。メモリモードスイッチ48は押し操作毎にON状態に達するモーメンタリ型に構成され、メモリモードの実行時に点灯する発光ダイオード型のメモリモードランプ48Lを内蔵している。
〔操作系・設定系の機能の概要〕
アクセルレバー33は、前後方向への手動操作によりエンジンEの回転速度を任意に設定して保持するように摩擦保持構造を有している。アクセルペダル36は、踏み込み操作によりエンジンEの回転速度を任意に設定し、非操作時には低速回転側に復帰するようにバネ付勢構造を有している。
また、アクセルレバー33を任意の位置に設定した状態ではアクセルペダル36を踏み込み操作しても、アクセルレバー33の設定に対応する回転速度を超える場合にのみ、アクセルペダル36によるエンジンEの回転速度の調節が可能である。特に、このようにアクセル操作を行う場合でも、エンジンEの回転速度がアクセル設定ダイヤル46で設定される上限値を超えることのない制御が行われる。
人為操作具としての選択スイッチ39は、作業者の押し操作により、強制昇降制御に連係したエンジンEの回転速度の低減を行う許容モードと、この低減を行わない阻止モードとを交互に選択するものであり、許容モードでは内蔵した選択ランプ39Lが点灯する。また、この選択スイッチ39は強制昇降制御時に連係したエンジンEの回転速度の低減時のおける遅延時間(後述する第1遅延時間T1と第2遅延時間T2)の設定にも兼用されている。
強制昇降レバー34は、中立位置を基準にして上側の上昇操作位置と、中立位置を基準にして下側の下降操作位置とに操作自在で、非操作状態で中立位置に保持されるようにバネ付勢されている。
この強制昇降レバー34は、自動耕深制御時に作業者によって上昇操作位置に短時間でも操作された場合に、自動耕深制御に優先してロータリ耕耘装置Rを上限設定ダイヤル45で設定される上限位置(目標上限位置)まで上昇させて停止させる強制上昇制御を実現する。更に、この上昇状態において作業者によって下降操作位置に短時間でも操作された場合にはロータリ耕耘装置Rを下降させて自動耕深制御へ移行させる強制下降制御を実現する。
主変速レバー41Aと副変速レバー41Bとクリープ変速レバー41Cとは、揺動操作型に構成され任意の変速位置に保持可能であり、変速位置に対応して変速装置Mtのシフトシリンダと油圧クラッチとを制御することにより変速位置に対応した変速段(変速状態)が作り出される。
ポジションレバー42は、揺動操作型で任意の操作位置に摩擦式に保持できる構造を有しており、車体後方側への操作でロータリ耕耘装置Rを上昇(リフトアーム12の揺動端を上昇)させ、車体後方側への操作でロータリ耕耘装置Rを下降(リフトアーム12の揺動端を下降)させ、その揺動位置に対応した対車体高さにロータリ耕耘装置Rの高さを設定するポジション制御を実現する。特に、ポジションレバー42を前方側の操作端(最下降側)に操作することで自動耕深制御への移行が実現する。
耕深設定ダイヤル43は、回転操作を行うことにより自動耕深制御における目標耕深(作業レベルの一例)を任意に設定する。自動耕深制御では、耕深設定ダイヤル43で設定される目標耕深にカバーセンサ23で検出されるロータリ耕耘装置Rの耕深が維持されるようにリフトシリンダ11の制御が行われる。
ローリング角設定ダイヤル44は、回転操作によりローリング制御における目標ローリング角を任意に設定する。ローリング制御では、ストロークセンサ15Sの計測結果とローリング角センサ24の計測結果とに基づいてロータリ耕耘装置Rの対地ローリング角が演算され、このように演算された対地ローリング角が、目標ローリング角に維持されるようにローリングシリンダ15Cを伸縮作動させる制御が行われる。
アクセル設定ダイヤル46は、回転操作によりエンジンEの上限値を任意に設定することが可能であり、この上限値が設定されている場合にはアクセル操作に拘わらずエンジンEの回転速度を上限値未満に維持する制御が行われる。
メモリモードスイッチ48の操作でメモリーモードが実行された状態(メモリモードランプ48Lが点灯する状態)でアクセル操作で設定されるエンジンEの回転速度がメモリ値未満である場合には、エンジンEの回転速度がメモリ値に維持される。また、メモリ値を超える位置にアクセル操作が行われた場合に、エンジンEの回転速度をメモリ値を超える値(前述した上限回転速度未満)に設定することが可能となる。
このメモリモードスイッチ48の操作によってメモリーモードが実行されない場合には、メモリ値に拘わらずアクセル操作で設定される回転速度にエンジンEの回転速度が設定される。
特に、このトラクタでは、枕地で車体Aを旋回させるため強制昇降レバー34の操作に基づき強制上昇制御によってロータリ耕耘装置Rを目標上限位置まで上昇させる際に、ロータリ耕耘装置Rが高速で駆動されることによる無駄な耕耘と無駄な燃料消費を抑制すると共に、ロータリ耕耘装置Rの上昇速度の低減により車体Aの安定化を図るため、この強制上昇制御時には、エンジンEの回転速度を減ずる減速制御が行われる。尚、この減速制御に伴って変速装置Mtの制御により走行速度を低速側に変速する減速制御が行われても良い。
更に、強制上昇制御によりロータリ耕耘装置Rが上限位置まで上昇した状態で車体Aの旋回を行い、強制昇降レバー34の操作に基づきロータリ耕耘装置Rを強制下降させる際には、エンジンEの回転速度を元の回転速度に復帰させる復帰制御が行われる。尚、前述したように減速制御に伴って変速装置Mtによる減速制御を行うものでは、この復帰制御とともに、変速装置Mtによる走行速度を元の走行速度に復帰させる復帰制御が行われても良い。また、この復帰制御に続いて自動耕深制御へ移行する制御が行われる。これらの制御を実現する制御構成と制御形態とを以下に説明する。
〔制御構成〕
図6及び図7に示すように、このトラクタにはエンジンEを制御するようにマイクロプロセッサやメモリ等を有したエンジンECU50と、ロータリ耕耘装置Rの昇降やローリングを制御し、変速装置Mtの変速制御を行うようにマイクロプロセッサやメモリ等を有したメインECU60とを備えている。この制御構成ではこのエンジンECU50とメインECU60との間ではCAN(Controller Area Network)通信などの車内通信により相互に情報のアクセスを行う信号系が構成されている。
エンジンECU50には、アクセルレバー33又はアクセルペダル36で設定される目標回転速度に対応した値を目標回転速度としてエンジンEの回転速度を制御する回転速度制御手段51と、既に設定されている目標回転速度に代えて新たに目標回転速度を設定してエンジンEの回転速度を制御する回転速度変更手段52と、EEPROM等の不揮発性メモリで成るメモリ53とを備えている。
メインECU60には、ポジション制御を実現するポジション制御手段61と、自動耕深制御を実現する自動耕深制御手段62と、ロータリ耕耘装置Rの強制昇降制御(強制上昇制御と強制下降制御)を実現する強制昇降制御手段63と、ロータリ耕耘装置Rのローリング制御を実現するローリング制御手段64と、ロータリ耕耘装置Rの強制上昇制御時に前述した減速制御の開始タイミングを設定し、この後のロータリ耕耘装置Rの強制下降制御時に前述した復帰制御の開始タイミングを設定する遅延制御手段65と、変速装置Mtの変速を実現する変速制御手段66と、強制昇降制御において減速制御及び復帰制御を許容する許容モード又は減速制御及び復帰制御を阻止する阻止モードの選択を可能にする制御選択手段68とを備えている。尚、図8に示すように遅延制御手段65は遅延制御を行う遅延制御部65Aと、この遅延制御部65Aに対して遅延時間の設定を行う遅延時間設定部65Bとで構成されている。また、強制上昇制御時において、既に設定されている変速段(変速状態)に代えて新たな変速段を設定して走行速度の減速を実現するように走行速度変更手段67を備えても良い。
前述した回転速度制御手段51と、回転速度変更手段52と、ポジション制御手段61と、自動耕深制御手段62と、強制昇降制御手段63と、ローリング制御手段64と、遅延制御手段65と、変速制御手段66と、走行速度変更手段67と、制御選択手段68とはソフトウエアで構成されているが、これらをソフトウエアとハードウエアとの組み合わせによって構成して良く、ハードウエアのみによって構成しても良い。
エンジンECU50には、アクセルレバー33によるアクセル設定位置を検出するポテンショメータ型等のレバーセンサ33Sと、アクセルペダル36によるアクセル設定位置を検出するポテンショメータ型等のペダルセンサ36Sと、アクセル設定ダイヤル46の操作位置を検出するポテンショメータ型のダイヤルセンサ46Sと、メモリ値変更スイッチ47と、メモリモードスイッチ48と、エンジンEの回転速度を計測するピックアップ型等の回転センサ10と、前述したコモンレール7の内圧を検出する圧力センサ9とからの信号が入力する。
更に、このエンジンECU50は、サプライポンプ6と、メモリモードスイッチ48に内蔵されたメモリモードランプ48Lとに制御信号を出力する。
メインECU60には、選択スイッチ39と、強制昇降レバー34の操作を検出する昇降スイッチ34Sと、変速レバー41の設定位置を検出するポテンショメータ型やロータリスイッチ型等の変速位置センサ41Sと、ポジションレバー42の操作位置を検出するポテンショメータ型等のポジションセンサ42Sと、耕深設定ダイヤル43の設定位置を検出するポテンショメータ型等の耕深設定器43Sと、ローリング角設定ダイヤル44の設定位置を検出するポテンショメータ型等のローリング角設定器44Sと、上限設定ダイヤル45の操作位置を検出するポテンショメータ型等の上限設定器45Sと、ポテンショメータ型等のリフトアームセンサ12Sと、ポテンショメータ型等のストロークセンサ15Sと、ポテンショメータ型等のカバーセンサ23とからの信号が入力する。尚、図面には示していないが、変速レバー41は、主変速レバー41Aと副変速レバー41Bとクリープ変速レバー41Cとの3つのレバーで構成されていることから、これに対応して変速位置センサ41Sも3つ備えられている。
更に、このメインECU60は、データ表示部38と、選択スイッチ39の選択ランプ39Lと、リフトシリンダ11への作動油の給排を行う電磁式の昇降制御弁11Vと、ローリングシリンダ15Cへの作動油の給排を行う電磁式のローリング制御弁15Vと、変速装置Mtとに制御信号を出力する。
〔エンジンECUの制御の概要〕
エンジンECU50は、レバーセンサ33Sの信号とペダルセンサ36Sの信号とからアクセル操作量を取得し、アクセル設定ダイヤル46で設定された上限値を取得し、メモリ53に記憶されているメモリ値を取得し、これらと回転センサ10とからの信号に基づいて回転速度制御手段51が、燃料噴射量や噴射タイミングを制御してエンジンEの回転速度を制御する。
また、回転速度制御手段51がメモリ53に記憶した目標回転速度となる制御の実行時にロータリ耕耘装置Rの強制上昇制御が行われた場合に、回転速度変更手段52は、ロータリ耕耘装置Rの強制上昇制御と連係して、メモリに記憶した目標回転速度に代えて、アクセルで設定されている指示回転速度に設定する。特に、指示回転速度とは、アクセルペダル36又はアクセルレバー33で設定された回転速度のうち高速の回転速度である。この後、ロータリ耕耘装置Rの強制下降制御と連係してエンジンEの回転速度を元の目標回転速度(メモリ53に記憶した回転速度)に復帰させる復帰制御を行う。
〔メモリモード〕
メモリモードスイッチ48の人為的な操作によりメモリーモードにある状態(メモリモードランプ48Lが点灯している状態)において回転速度制御手段51による制御形態を図9に示している。つまり、回転速度制御手段51は、メモリ53に記憶されているメモリ値(同図でも「メモリ値」と表記)を目標としてエンジンEの回転速度(単位時間あたりの回転数)の制御を行う。この制御をメモリモードと称しており、このメモリモードでは、アクセル操作量がアイドリング状態(同図では「アイドリング」と表記された領域より下側)にある場合には、メモリ値に従う制御を行わずにアクセル操作量に対応した回転速度となるようにエンジンEを制御する。
同図にはアクセル操作量を「アクセル」と表記し、エンジンEの回転速度を「実回転」と表記し、アクセル設定ダイヤル46で設定される上限の回転速度を「上限値」と表記している。
このメモリモードでは、アクセル操作量(図面では「アクセル」)がアイドリング状態を超える状況でメモリモードスイッチ48がON操作されることにより、メモリモードでの制御が開始される(ON時間が極めて短い場合にはメモリモードでの制御は開始されない)。そして、例えば、メモリ値が2000rpmであり、アクセル操作量が1500rpmに対応する場合には、データ表示部38に対して「M−2000」が表示されると共に、エンジンEの回転速度をメモリ値(2000rpm)に維持する制御が行われる。
次に、上限値が2500rpmに設定されている状態でアクセル操作量がメモリ値(2000rpm)を超え、上限値を超えない場合には、データ表示部38に対して「MP−2000」が表示されると共に、エンジンEの回転速度がアクセル操作量に対応した回転速度(2000〜2500rpmの範囲内)とする制御が行われる。
次に、アクセル操作量が上限値(2500rpm)を超える場合には、データ表示部38に対して「ML−2500」が表示されると共に、エンジンEの回転速度を上限値(2500rpm)に維持する制御が行われる。
次に、アクセル操作量がアイドリング域にある場合には、データ表示部38には回転数の表示は行わず、時刻や他の作業状況等の情報(図面ではアワメータと表記)が表示される共に、エンジンEの回転速度をアイドリング値に維持する制御が行われる。
このように、メモリーモードにある状況では、メモリ値と上限値との間の領域においてのみアクセル操作量に対応したエンジンEの回転速度を現出し、アクセル操作量がメモリ値未満である場合には、エンジンEの回転速度がメモリ値に維持され、アクセル操作量が上限値を超える場合にはエンジンEの回転速度が上限値に維持される。そして、データ表示部38に対して「M−2000」「MP−2000」「ML−2500」等、「M」「MP」「ML」を付した数値が表示されることによりメモリ値や上限値等に対するアクセル操作量の関係やエンジンEの回転速度の制御状態を認識できる。特に、アクセル操作量がアイドリング状態にある場合には、エンジンEの回転をアイドリングの回転速度まで低下させ、データ表示部38に対して時刻や他の作業状況等の情報(図面ではアワメータと表記)が表示されることにより、制御の状態を把握できるものとなる。
前述したメモリ値は、メモリ値変更スイッチ47の操作により段階的に増減を行えるものであり、この増減時にはデータ表示部38に対してメモリ値(単位はrpm)が数値として表示される。
〔メインECUの制御の概要〕
メインECU60において、ポジション制御手段61がポジション制御を実行する際には、ポジションレバー42の操作位置をポジションセンサ42Sで取得し、このように取得した操作位置を目標高さに設定し、リフトアームセンサ12Sでロータリ耕耘装置Rの対車体高さを検出し、この対車体高さを目標高さに合致させるように昇降制御弁11Vを操作してリフトアーム12を作動させる制御が行われる。
自動耕深制御手段62が自動耕深制御を実行する際には、耕深設定ダイヤル43の設定位置を耕深設定器43Sで取得して目標耕深に設定し、カバーセンサ23の検出情報からロータリ耕耘装置Rの耕深(実耕深)を取得する。そして、この耕深(実耕深)を目標耕深に合致させるように昇降制御弁11Vを操作してリフトアーム12を作動させる制御が行われる。
また、ローリング制御手段64がローリング制御を実行する際には、ローリング角設定ダイヤル44の設定位置をローリング角設定器44Sで取得して目標ローリング角に設定する。更に、ストロークセンサ15Sの計測結果とローリング角センサ24の計測結果とに基づいてロータリ耕耘装置Rの対地ローリング角を演算によって取得する。そして、この対地ローリング角を目標ローリング角に合致させるようにローリング制御弁15Vを操作してローリングシリンダ15Cを伸縮作動させる制御が行われる。
また、自動耕深制御の実行時に強制昇降レバー34が強制上昇位置に操作されたことを昇降スイッチ34Sで取得した場合には、強制昇降制御手段63が上限設定ダイヤル45の設定位置を上限設定器45Sで取得して目標上限位置に設定する。そして、リフトアームセンサ12Sで検出される対車体高さを目標上限位置に合致させるように昇降制御弁11Vを操作してリフトアーム12を作動させる形態の強制上昇制御が行われる。
このように強制上昇制御によってロータリ耕耘装置Rが上昇位置(目標上限位置)にある状態で強制昇降レバー34が強制下降位置に操作された場合には、強制昇降制御手段63がロータリ耕耘装置Rを下限まで下降させ、自動耕深制御に移行させて昇降制御弁11Vを操作する強制下降制御が行われる。
尚、強制下降制御を開始するタイミングでは後部カバー22の後端が垂れ下がる姿勢にあるので、この時点で自動耕深制御に移行することでロータリ耕耘装置Rが下降する制御が行われるため、強制昇降レバー34が強制下降位置に操作されたタイミングで自動耕深制御に移行して強制下降制御を実現しても良い。
特に、このトラクタでは、ロータリ耕耘装置Rの強制上昇制御と連係して走行速度変更手段67が変速装置Mtの変速段を変更して走行速度を低減する減速制御を行って良く、このような減速制御を行った後に、ロータリ耕耘装置Rの強制下降制御と連係して走行速度変更手段67が変速装置Mtの変速段を元の変速段に復帰させる復帰制御を行っても良い。
つまり、ロータリ耕耘装置Rの強制上昇制御時には前述したエンジンEの回転速度を低速化する減速制御が行われる。この後、ロータリ耕耘装置Rの強制下降制御時には前述したエンジンEの回転速度を元の回転速度に復帰させる復帰制御が行われる。更に、これらの制御時には遅延制御手段65に上昇時の遅延時間として設定された第1遅延時間T1と、下降時の遅延時間として設定された第2遅延時間T2とに基づくタイミングで制御が実行されることになり、この制御形態を以下に説明する。
〔制御形態〕
この制御形態のうち図10には遅延時間設定制御のフローチャートを示し、図11には強制昇降制御のフローチャートを示し、強制昇降制御における情報の流れを図8に示している。また、枕地で車体Aを旋回させる際において車体Aの走行経路Cと強制上昇、強制下降等のタイミングを図12及び図14に示し、図13と図15には制御時のロータリ耕耘装置Rの昇降作動軌跡Dと各制御とのタイミングチャートを示している。
〔制御形態−遅延時間設定制御〕
図10のフローチャートに示すように、選択スイッチ39の2秒程度(規定値の一例)未満の押し操作によって許容モードと阻止モードとの一方の切換(選択)が可能であり、許容モードにおいてのみ選択ランプ39Lを点灯させる。また、選択スイッチ39の2秒程度(規定値の一例)を超えて押し操作された場合には変更モードに移行する(#101〜#103ステップ)。
許容モードでは、ロータリ耕耘装置Rの強制昇降制御時のうち強制上昇制御に伴い減速制御を実現し、強制下降制御に伴い復帰制御を実現する。通常の作業時には許容モードを選択することになるが、例えば、ロータリ耕耘装置Rの目標上限位置が比較的低く設定され、車体Aの旋回も短時間で行われる場合には、阻止モードを選択しておくことにより減速制御も復帰制御も行われないので、エンジンストールを招くことなく耕耘作業を継続できる。
変更モードでは、最初に第1遅延時間T1(上昇時の遅延時間)の変更を実現するように、データ表示部38に対して「T1:+0.5」等の遅延制御部65Aに既に設定されている第1遅延時間T1が表示される。この数値の単位は秒であり、数値が+0.5である場合には強制上昇制御から減速制御を開始するまでの遅延時間(第1遅延時間T1)が0.5秒であることを示している。
この表示状態で選択スイッチ39が設定時間未満(例えば、2秒未満)だけ押し操作されることにより、この操作を遅延時間設定部65Bが取得し、データ表示部38に表示されている第1遅延時間T1を例えば、0.5単位で段階的に増大させる。この操作が連続して行われ、数値が3.0の最大値に達した後の押し操作で数値が初期値(0.0)に復帰し、この初期値(0.0)からの数値の増大が可能となる。また、選択スイッチ39が設定時間を超えて押し操作された場合には、データ表示部38に表示されている数値が第1遅延時間T1として遅延制御手段65の不揮発性メモリ等に記憶される(#104〜#108ステップ)。
このように第1遅延時間T1が記憶された後には、第2遅延時間T2(下降時の遅延時間)の変更を実現するようにデータ表示部38に対して「T2:+0.5」等、遅延制御部65Aに既に設定されている第2遅延時間T2が表示される。この数値の単位は秒であり、数値が+0.5等の正の値である場合には下降制御開始から復帰制御を開始するまでの遅延時間(第2遅延時間T2)が0.5秒であることを示している。また、この数値が−0.5等の負の値である場合には、強制昇降レバー34を下降位置に操作した場合には、この操作と略同時に復帰制御が開始され、この減速制御から0.5秒経過した時点でロータリ耕耘装置Rの強制下降制御が開始されることを示している。
この表示状態で選択スイッチ39が設定時間未満(例えば、2秒未満)だけ押し操作されることにより、この操作を遅延時間設定部65Bが取得し、データ表示部38に表示されている第2遅延時間T2を例えば、0.5単位で段階的に増大させる。この操作が連続して行われ、数値が+3.0等の最大値に達した後の押し操作で数値が初期値(−3.0)に復帰する。そして、この初期値(−3.0)からの数値の増大が可能となる。また、選択スイッチ39が設定時間を超えて押し操作された場合には、データ表示部38に表示されている数値が第2遅延時間T2として不揮発性メモリ等に記憶される(#109〜#113ステップ)。
このように第2遅延時間T2が記憶されることによって、遅延時間設定制御は終了する。尚、規定値と設定時間とは2秒に限るものではなく、夫々の時間が異なる値であっても良い。また、第1遅延時間T1と第2遅延時間T2との最大値も3秒に限るものではない。更に、選択スイッチ39の押し操作毎に増大する数値も0.5でなく、例えば、0.2や0.1のように小さい数値でも良い。
〔制御形態−強制昇降制御〕
図11のフローチャートに示すように、このトラクタでは、目標となるエンジン回転速度(目標回転速度)をメモリに記憶させ、そのエンジン回転速度で作業するメモリーモードにあり(メモリモードランプ48Lが点灯状態にあり)、選択スイッチ39で許容モードに設定されている状態(選択ランプ39Lが点灯する状態)にあり、自動耕深制御が実行されている状態において、強制昇降レバー34が強制上昇位置に操作されることで減速制御と復帰制御とを伴う強制昇降制御が可能となる(#201、#202ステップ)。
選択スイッチ39の操作で選択ランプ39Lが点灯しない状態が阻止モードであり、この阻止モードでの強制昇降制御のフローチャート等の具体例は示していないが、この阻止モードでは、ロータリ耕耘装置Rの強制上昇制御で減速制御が行われず、当然のことながら強制下降制御で復帰制御も行われない。
作業において、図12及び図13に示すように(図14、図15でも同じ)、走行経路Cの第1ポジションP1で強制昇降レバー34が強制上昇位置に操作されたことを昇降スイッチ34Sの情報から判別した(強制上昇制御を開始するトリガー信号を取得した)場合には、このトリガー信号の取得タイミングで強制昇降制御手段63が、上限設定ダイヤル45で設定される目標上限位置を目標としてリフトシリンダ11を制御してロータリ耕耘装置Rの強制上昇制御を開始する(#203、#204ステップ)。
この強制上昇制御では、トリガー信号の取得タイミングで遅延制御手段65がタイマでの時間経過の計測を開始し、経過時間が第1遅延時間T1に達したタイミング(第2ポジションP2)に達すると、遅延制御手段65の遅延制御部65Aがタイムアップ信号を回転速度変更手段52に出力する。このタイムアップ信号の出力により回転速度変更手段52はエンジンEの回転速度をアクセル操作具(アクセルペダル36又はアクセルレバー33)で設定された指示回転速度まで低速化させる減速制御を行う。これによりロータリ耕耘装置Rの耕耘爪20の回転速度が減じられる。また、強制昇降制御手段63は、ロータリ耕耘装置Rが目標上限位置まで上昇した時点で上昇制御を停止する(#205、#206ステップ)。
第1遅延時間T1は、強制上昇制御によりロータリ耕耘装置Rの耕耘爪20が地面から作用する抵抗が大きく減少するレベルに達するまでの時間を設定することが望ましく、土壌の状況や、エンジンEの回転速度や、車体Aの走行速度等の条件に対応して運転者が選択スイッチ39を操作することで前述したようにデータ表示部38で数値を確認しながら設定することが可能である。このように第1遅延時間T1を設定することによりロータリ耕耘装置Rの上昇速度が低減する不都合を抑制できる。尚、車体Aが第1ポジションP1から第2ポジションP2に到達するまでに走行する時間が第1遅延時間T1となる。
この減速制御では回転速度変更手段52がエンジンEの回転速度をアクセル操作具(アクセルペダル36又はアクセルレバー33)で設定された値まで直接的に低速化させているが、例えば、アクセルペダル36又はアクセルレバー33で設定された値まで設定された低速化率で低速化させる制御を行っても良い。
次に、車体Aの旋回終端近くの第3ポジションP3で強制昇降レバー34が強制下降位置に操作(強制下降操作)されたことを昇降スイッチ34Sの情報から判別し(強制下降制御を開始するトリガー信号を取得し)、第2遅延時間T2の値が「正」であることが判別された場合には、図12及び図13に示すように、トリガー信号の取得タイミングで遅延制御手段65の遅延制御部65Aがタイマでの時間経過の計測を開始すると共に、リフトシリンダ11を制御してロータリ耕耘装置Rの強制下降制御が開始される(#207〜#209ステップ)。
そして、タイマで計測される時間経過が第2遅延時間T2に達すると、このタイミングで(図12の第4ポジションP4で)遅延制御手段65の遅延制御部65Aがタイムアップ信号を出力し、回転速度変更手段52がエンジンEの回転速度をメモリ53に記憶されている目標回転速度に復帰させる復帰制御を開始する。この後、自動耕深制御への移行が実現する(#210〜#212ステップ)。
つまり、第4ポジションP4で復帰制御が開始され、車体Aが第3ポジションP3から第4ポジションP4に到達するまでに走行する時間が第2遅延時間T2となる。
また、#208ステップにおいて第2遅延時間T2の値が「負」であることが判別された場合には、図14及び図15に示すように、トリガー信号の取得タイミングで(第3ポジションP3で)遅延制御手段65の遅延制御部65Aがタイマでの時間経過の計測を開始し、回転速度変更手段52がエンジンEの回転速度を元の目標回転速度に復帰させる復帰制御を開始する復帰制御が開始される(#213ステップ)。
また、タイマで計測される時間経過が第2遅延時間T2に達すると、遅延制御手段65の遅延制御部65Aがタイムアップ信号を出力し、リフトシリンダ11を制御してロータリ耕耘装置Rの強制下降制御が開始され、この後、自動耕深制御への移行が実現する(#214、#215、#212ステップ)。
この制御では、車体Aが第3ポジションP3から第4ポジションP4に到達するまでに走行する時間が第2遅延時間T2となる。
〔実施の形態の作用・効果〕
このように本発明のトラクタでは、選択スイッチ39の操作によって許容モードを選択しておくことにより、自動耕深制御の実行時に強制昇降レバー34が強制上昇位置に操作された場合には、操作が検出されたタイミングでロータリ耕耘装置Rの強制上昇制御を開始すると共に、遅延制御手段65で計測される第1遅延時間T1が経過した時点で減速制御が行われる。この減速制御ではロータリ耕耘装置Rが上昇することでエンジンEに対する負荷が低下した状態でエンジンEの回転速度が低減され、走行速度が低減されることから、エンジンストールを招くことがなく、しかも、上昇状態のロータリ耕耘装置Rの耕耘爪20が高速で回転することに起因して土壌を飛散させて耕耘面に凹部を形成することや、燃料を無駄に消費することもない。また、強制上昇制御によってロータリ耕耘装置Rを上昇させるタイミングではエンジンEの回転速度が低減していないので、ロータリ耕耘装置Rの上昇速度が低下することがない。更に、エンジンEの回転速度の低下に伴い車体Aの走行速度も減じられることになり車体Aを小さい半径で旋回させる場合にも車体Aの姿勢を安定させることになる。
特に、選択スイッチ39の操作で第1遅延時間T1を作業者が任意に設定できるので、例えば、土壌が軽く軟質である場合には第1遅延時間T1を短く設定し、土壌が重く硬質である場合には第1遅延時間T1を長く設定することでエンジンストールを抑制して作業環境に対応した作業が実現する。
また、ロータリ耕耘装置Rが強制上昇状態にある状況で強制昇降レバー34が強制下降位置に操作された場合には、第2遅延時間T2の値が「正」である場合には、ロータリ耕耘装置Rの下降を開始した後に第2遅延時間T2が経過したタイミングで復帰制御を開始する。これとは逆に、第2遅延時間T2の値が「負」である場合には、復帰制御を開始した後に第2遅延時間T2が経過したタイミングでロータリ耕耘装置Rの下降を開始する。そして、この後に自動耕深制御への移行が行われ耕耘作業の再開を実現する。
このようにロータリ耕耘装置Rの下降開始の後の第2遅延時間T2が経過したタイミングで復帰制御を行うものでは、燃料の無駄な消費を抑制できる。また、復帰制御を開始した後に第2遅延時間T2が経過したタイミングでロータリ耕耘装置Rの下降を開始するものでは、耕耘爪20が地面に接触する時点でエンジンEの回転速度は充分に高速化することが可能でありエンジンストールに繋がることがない。
このトラクタでは、第1遅延時間T1と第2遅延時間T2とを作業者が任意に設定できるものであり、この設定時には選択スイッチ39の操作により、第1遅延時間T1と第2遅延時間T2との値をデータ表示部38に表示して作業者が確認しながら夫々を独立して設定できる。これにより、この操作を行うためのスイッチ類を専用に備える必要がなく、数値を目視によって確認しながら設定でき、作業環境に対応した適切な数値を正確に設定できる。
また、メモリモードスイッチ48の操作によりエンジンEがメモリモードで制御されており、かつ、選択スイッチ39の操作により選択モードにある場合に強制上昇制御時に減速制御を行う際にエンジンEの回転速度をアクセル操作具で設定されている指示回転速度まで低減する制御が行われるため、このエンジンEの指示回転速度をアクセル操作具によって任意に設定して、走行速度の調節も可能となる。
〔別実施の形態〕
本発明は、上記した実施の形態以外に以下のように構成しても良い。
(a)強制昇降制御の強制上昇制御においてエンジンEの回転速度を低減する場合に、設定されたレートで低減する。つまり、エンジンEの回転速度を直接的に指示回転速度まで低減するのではなく、予めレートの情報を保存してテーブルデータや、演算式に基づいて減衰率を求め、この減衰率に従ってエンジンEの回転速度を減ずることで滑らかな減速を行わせる。
(b)前述した(a)と同様に、強制昇降制御の強制下降制御においてエンジンEの回転速度を目標回転速度まで復帰させる場合に、設定されたレートで回転速度を増大させる。つまり、エンジンEの回転速度を直接的にメモリに記憶した目標回転速度まで直接的に増大するのではなく、予めレートの情報を保存してテーブルデータや、演算式に基づいて増大率を求め、この増大率に従ってエンジンEの回転速度を増大することで滑らかな増速を行わせる。
(c)減速制御として、強制上昇制御時には、エンジンEの回転速度だけを低減するもので良く、また、復帰制御として、強制下降制御時には、エンジンEの回転速度だけを復帰するものでも良い。
(d)作業装置として、車体に苗植付装置を備えることで作業車を田植機として構成して良い。これと同様に作業装置として、車体に播種装置を備えることで作業車を播種機として構成しても良い。
本発明は、作業装置の強制昇降が可能に構成された作業車全般に利用することができる。
1・2 走行装置(前車輪・後車輪)
39 人為操作具・スイッチ(選択スイッチ)
41 変速操作具(変速レバー)
52 回転速度変更手段
53 メモリ
63 強制昇降制御手段
65 遅延制御手段
66 変速制御手段
67 走行速度変更手段
68 制御選択手段
A 車体
E エンジン
Mt 変速装置
R ロータリ耕耘装置
T1 上昇時の遅延時間(第1遅延時間)
T2 下降時の遅延時間(第2遅延時間)

Claims (7)

  1. 車体に昇降自在に連結された作業装置を、作業レベルから所定の上限レベルまで上昇させる強制上昇制御と、この強制上昇制御の後に前記作業装置を元の作業レベルまで下降させる強制下降制御とを実現する強制昇降制御手段が備えられている作業車であって、
    前記車体に備えたエンジンの回転速度をメモリに記憶した目標回転速度に設定する回転速度制御手段が備えられ、前記強制上昇制御時には前記エンジンの回転速度を、人為的に設定されている指示回転速度まで減速する減速制御を行う回転速度変更手段が備えられ、この回転速度変更手段による減速制御の開始タイミングとして強制上昇制御の開始から上昇時の遅延時間を設定する遅延制御手段が備えられ、
    前記強制上昇制御の開始時に前記回転速度変更手段による減速制御を許容する許容モードと、この減速制御を阻止する阻止モードとの選択を可能にする制御選択手段が備えられている作業車。
  2. 前記指示回転速度が、アクセル操作具の設定位置に対応した回転速度に設定される請求項1記載の作業車。
  3. 前記回転速度変更手段が、前記強制昇降制御手段による前記強制下降制御と連係して前記エンジンの回転速度を前記目標回転速度に復帰させる復帰制御を行うと共に、
    前記強制下降制御と前記復帰制御の連係形態として、
    前記強制下降制御を開始するトリガー信号を取得したタイミングで前記復帰制御を開始し、この復帰制御の開始から下降時の遅延時間が経過したタイミングで前記強制下降制御を開始する、又は、前記強制下降制御を開始するトリガー信号を取得したタイミングで前記強制下降制御を開始し、この強制下降制御の開始から下降時の遅延時間が経過したタイミングで前記復帰制御を開始するように制御形態が設定されている請求項1又は2記載の作業車。
  4. 前記制御選択手段での選択を実現する人為操作具が備えられ、前記人為操作具の操作により前記上昇時の遅延時間と前記下降時の遅延時間との変更が可能に構成されている請求項3記載の作業車。
  5. 前記人為操作具が、押し操作型のスイッチで構成され、押し操作時間が規定値未満である場合には押し操作毎に前記許容モードと阻止モードとを交互に選択し、押し操作時間が規定値を超える場合には前記上昇時の遅延時間又は前記下降時の遅延時間の変更が可能な変更モードに移行し、この変更モードにおいて前記スイッチの押し操作により前記上昇時の遅延時間又は前記下降時の遅延時間の変更を実現する請求項4記載の作業車。
  6. 前記回転速度変更手段が、前記強制上昇制御を開始するトリガー信号に基づいて前記上昇時の遅延時間の計測を開始する請求項1〜5のいずれか1項に記載の作業車。
  7. 前記エンジンから前記車体の走行装置に伝えられる動力をアクチュエータの作動によって変速する変速装置と、変速操作具の設定位置に対応する変速作動を実現するように前記アクチュエータを作動させる変速制御手段とが備えられると共に、
    前記回転速度変更手段によって前記減速制御が行われる際には前記変速操作具で設定されている変速位置より低速の変速状態を現出し、この後、前記復帰制御が行われる際には前記変速操作具で設定されている変速位置に対応する変速状態を現出する走行速度変更手段が備えられている請求項1〜6のいずれか1項に記載の作業車。
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