JP2009192701A - 現像装置および画像形成装置 - Google Patents

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【課題】二成分現像剤を用いたトリクル方式の現像装置が傾斜状態になった場合に、簡単な構成によって現像剤が過剰に排出されることを防止することのできる現像装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】現像槽内現像剤を搬送・攪拌する攪拌部材と、現像剤担持体と、を備える現像装置であって、補給用現像剤を現像槽へ補給する現像剤補給タンクと、現像槽に設けられて余剰の現像槽内現像剤を現像槽外に排出する流出口と、余剰の現像剤を一時的に蓄える空間を有する現像剤溜まり部と、溜まり部内現像剤を流出口から排出口まで搬送する溜まり部内攪拌部材と、を備えてなり、現像槽内攪拌部材によって流出口に向けて搬送される現像槽内現像剤の単位時間当たりの搬送量が、溜まり部内攪拌部材によって排出口に向けて搬送される溜まり部内現像剤の単位時間当たりの搬送量よりも大きいように構成されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置に用いられる現像装置、及び当該現像装置を用いた画像形成装置に関する。本発明は、特に、新規現像剤を少しずつ供給するとともに劣化現像剤を少しずつ排出するというトリクル方式の現像装置、及び当該現像装置を用いた画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置に用いられる現像方式として、現像剤の主成分としてトナーを用いる一成分現像方式と、現像剤の主成分としてトナー及びキャリアを用いる二成分現像方式と、が知られている。
トナー及びキャリアを用いた二成分現像方式は、トナーとキャリアとを摩擦接触させることによって両者を所定の極性に荷電させるため、一成分現像剤を用いた一成分現像方式よりも、トナーの受けるストレスが少ないという特徴を有している。キャリアの表面積はトナーよりも大きいことから、トナーがキャリア表面に付着することによってキャリアが汚れることも少ない。しかし、長期間の使用により、キャリア表面に付着した汚れ(スペント)が増加し、そのためにトナーを帯電する能力が次第に低下する。その結果、かぶりやトナー飛散の問題が発生する。二成分現像装置の長寿命化を図るために、現像装置に収容するキャリアの量を増やすことも考えられるが、これは現像装置の大型化を招くために望ましくない。
二成分現像剤に係る上記問題を解消するため、特許文献1には、新規の現像剤を少しずつ現像装置内に補給するとともに、帯電性能の劣化した現像剤を少しずつ現像装置から排出することによって、劣化キャリアの増加を抑制するというトリクル方式の現像装置が開示されている。この現像装置は、現像剤の嵩変動を利用して、余剰となった劣化現像剤を排出して現像装置内の現像剤の嵩レベルを大略一定に保つ構成である。このトリクル方式の現像装置によれば、現像装置内の劣化キャリアが少しずつ新規キャリアに置換され、現像装置内のキャリアの帯電性能を大略一定に保つことが可能となる。
また、二成分現像剤を用いたトリクル方式の現像装置において、現像容器が傾斜することによって現像容器に含まれる現像剤の排出量が変動することを防止するために、特許文献2のような現像装置が提案されている。
すなわち、特許文献2の現像装置は、現像容器内の現像剤の上面高さより下方位置であって現像剤が常時存在する位置に現像剤排出口を備える現像容器と、一端に現像剤排出口と接続する排出口接続部が設けられ他端に回収容器連通部が設けられた現像剤排出筒と、現像剤排出口から排出されて排出口接続部を塞ぐ状態で現像剤排出筒内に蓄積されている現像剤を回収容器連通部に向けて搬送する排出用現像剤搬送部材と、を備えることを特徴としている。
特開昭59−100471号公報 特開平11−065279号公報
特許文献2に開示された現像装置は、現像剤排出筒内に排出された現像剤が排出口接続部を塞ぐことにより、それ以上の現像剤が排出されることを防ぎ、排出用現像剤搬送部材を駆動して、排出口接続部を塞いでいる現像剤を他端の回収容器連通部に向けて搬送することにより、搬送によって空いた空間に新たな現像剤が排出されるというものである。そして、現像容器内の現像剤の傾斜等によって現像容器内の現像剤量の分布に偏りが発生した場合に、排出用現像剤搬送部材の回転速度や回転作動時間等を調節することにより、現像容器内から現像剤排出筒への現像剤の排出量を制御しようとするものである。
特許文献2に開示された現像装置では、現像容器内の現像剤の傾斜等の情報に基づいて、排出用現像剤搬送部材の回転速度や回転作動時間等を調節することにより、現像容器内から現像剤排出筒への現像剤の排出量を制御しようとするものである。したがって、特許文献2の現像装置においては、現像容器内の現像剤の傾斜等に関する情報を得るための何らかの検知手段が必要であること、検知手段によって得られた情報に基づいて排出用現像剤搬送部材の回転速度や回転作動時間等を制御することが複雑であること、等の問題がある。
したがって、本発明の解決すべき技術的課題は、二成分現像剤を用いたトリクル方式の現像装置が傾斜状態になった場合に、簡単な構成によって現像剤が過剰に排出されることを防止することのできる現像装置及び画像形成装置を提供することである。
課題を解決するための手段および作用・効果
前記技術的課題を解決するために、本発明によれば、
トナー及びキャリアを含む現像槽内現像剤を現像槽内で搬送しながら攪拌する現像槽内攪拌部材と、該現像槽内攪拌部材に隣接配置されて攪拌された現像槽内現像剤を静電潜像担持体へ供給する現像剤担持体と、を備える現像装置であって、
トナー及びキャリアを現像槽へ補給する現像剤補給タンクと、
現像槽に設けられて、現像槽内攪拌部材によって搬送される現像槽内現像剤の量が所定量を上回ったときに、上回った現像槽内現像剤を現像槽外に排出する流出口と、
流出口から排出された現像剤を一時的に蓄える空間を有し、前記流出口から離れた位置に排出口を有する現像剤溜まり部と、
現像剤溜まり部において溜まり部内現像剤を流出口から排出口まで搬送する溜まり部内攪拌部材と、を備えてなり、
現像槽内攪拌部材によって流出口に向けて搬送される現像槽内現像剤の単位時間当たりの搬送量が、溜まり部内攪拌部材によって排出口に向けて搬送される溜まり部内現像剤の単位時間当たりの搬送量よりも大きいように構成されていることを特徴とする現像装置が提供される。
上記現像装置によれば、現像装置が水平状態に配設されたとき、現像槽内現像剤の単位時間当たりの搬送量が溜まり部内現像剤の単位時間当たりの搬送量よりも大きくなるように構成されているので、排出口から排出された溜まり部内現像剤が現像剤溜まり部内に少しずつ蓄積される。現像装置が傾斜状態に配設されたときには、現像剤の自重が付加されるので、現像槽内現像剤の単位時間当たりの搬送量が溜まり部内現像剤の単位時間当たりの搬送量よりもさらに大きくなる。そして、現像剤溜まり部内での溜まり部内現像剤の蓄積量が急激に増大するために、現像剤溜まり部内での溜まり部内現像剤が圧密状態になる。圧密状態になった溜まり部内現像剤はその流動性が大きく低下する結果、溜まり部内現像剤が排出されにくくなる。したがって、現像装置が傾斜した場合において、溜まり部内現像剤の排出量を抑制することができる。
現像槽と現像剤溜まり部との間で上述したような現像剤排出に関する所定の関係をもたらすために、現像槽内攪拌部材のスクリューのピッチは、溜まり部内攪拌部材のそれよりも大きい。スクリューのピッチが大きいほど、単位時間当たりの現像剤搬送量が多くなるからである。
同様に、現像槽と現像剤溜まり部との間で上述したような現像剤排出量に関する所定の関係をもたらすために、現像槽内攪拌部材のスクリューの直径は、溜まり部内攪拌部材のそれよりも大きい。スクリューの直径が大きいほど、単位時間当たりの現像剤搬送量が多くなるからである。
トリクル方式の現像装置は、余剰の現像槽内現像剤を排出するための排出機構を有し、当該排出機構を構成する流出口は、現像槽の下流側に位置する側壁の上部を部分的に切り欠くことにより形成されている。
前記現像槽内攪拌部材と溜まり部内攪拌部材とは、同じ攪拌部材から構成されている。
現像槽内現像剤が通常の循環状態にあるならば現像槽内現像剤をせき止めるとともに現像槽内現像剤が余剰状態にあるならば現像槽内現像剤を溢出させることができるように、前記現像槽内攪拌部材における流出口よりも手前側の位置には、逆スクリュー部が形成されている。
上述した現像装置は、周面に静電潜像を担持する回転可能な静電潜像担持体と、トナー及びキャリアを含む現像槽内現像剤を現像槽内で搬送しながら攪拌する攪拌部材と、該攪拌部材に隣接配置されて攪拌された現像槽内現像剤を静電潜像担持体へ供給する現像剤担持体と、を備える画像形成装置に組み込んで使用される。
以下に、添付図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。なお、以下の説明では、特定の方向を意味する用語(例えば、「上」、「下」、「左」、「右」、およびそれらを含む他の用語、「時計回り方向」、「反時計回り方向」)を使用するが、それらの使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明は限定的に解釈されるべきものでない。また、以下に説明する画像形成装置1及び現像装置34では、同一又は類似の構成部分には同一の符号を用いている。
図1乃至4を参照しながら、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1及び当該装置に使用される現像装置34について説明する。
〔画像形成装置〕
図1は、本発明に係る電子写真式画像形成装置1の画像形成に関連する部分を示す。画像形成装置1は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、およびそれらの機能を複合的に備えた複合機のいずれであってもよい。画像形成装置1は、静電潜像坦持体である感光体12を有する。実施形態において、感光体12は円筒体で構成されているが、本発明はそのような形態に限定されるものでなく、代わりに無端ベルト式の感光体も使用可能である。感光体12は、図示しないモータに駆動連結されており、モータの駆動に基づいて矢印方向に回転するようにしてある。感光体12の周囲には、感光体12の回転方向に沿って、帯電装置26、露光装置28、現像装置34、転写装置36、およびクリーニング装置40がそれぞれ配置されている。
帯電装置26は、感光体12の外周面である感光体層を所定の電位に帯電する。実施形態では、帯電装置26は円筒形状のローラとして表されているが、これに代えて他の形態の帯電装置(例えば、回転型又は固定型のブラシ式帯電装置、ワイヤ放電式帯電装置)も使用できる。感光体12の近傍又は感光体12から離れた場所に配置された露光装置28は、帯電された感光体12の外周面に向けて、画像光30を出射する。露光装置28を通過した感光体12の外周面には、画像光30が投射されて電位の減衰した部分とほぼ帯電電位を維持する部分とからなる静電潜像が形成される。実施形態では、電位の減衰した部分が静電潜像画像部、ほぼ帯電電位を維持する部分が静電潜像非画像部である。現像装置34は、後述する現像槽内現像剤3を用いて静電潜像を可視像化する。現像装置34の詳細は後に説明する。転写装置36は、感光体12の外周面に形成された可視像を紙やフィルムなどの用紙38に転写する。図1に示した実施形態では、転写装置36は円筒形状のローラとして図示されているが、他の形態の転写装置(例えば、ワイヤ放電式転写装置)も使用できる。クリーニング装置40は、転写装置36で用紙38に転写されることなく感光体12の外周面に残留する未転写トナーを感光体12の外周面から回収する。実施形態では、クリーニング装置40は板状のブレードとして図示されているが、代わりに他の形態のクリーニング装置(例えば、回転型又は固定型のブラシ式クリーニング装置)も使用できる。
このような構成を備えた画像形成装置1が画像を形成するとき、感光体12はモータ(図示せず)の駆動に基づいて例えば反時計周り方向に回転する。このとき、帯電装置26を通過する感光体12の外周部分は、帯電装置26で所定の電位に帯電される。帯電された感光体12の外周部分は、露光装置28で画像光30が露光されて静電潜像が形成される。静電潜像は、感光体12の回転と共に現像装置34のところまで搬送され、現像装置34によって可視像化される。可視像化されたトナー像は、感光体12の回転と共に転写装置36のところまで搬送され、転写装置36により用紙38に転写される。トナー像が転写された用紙38は定着装置20のところまで搬送され、用紙38にトナー像が固定される。転写装置36を通過した感光体12の外周部分はクリーニング装置40のところまで搬送され、用紙38に転写されることなく感光体12の外周面に残存するトナーが感光体12から掻き取られる。
〔現像装置〕
現像装置34は、非磁性トナー(以下、単にトナーという。)及び磁性キャリア(以下、単にキャリアという。)を含む2成分現像剤と、種々の部材を収容する現像槽66と、を備えている。現像槽66は感光体12に向けて開放された開口部を備えており、この開口部の近傍に形成された空間に現像ローラ48が設けられている。現像剤担持体としての現像ローラ48は、円筒状の部材であり、感光体12と平行に且つ感光体12の外周面と所定の現像ギャップを介して、回転可能に枢支されている。
現像ローラ48は、回転不能に固定された磁石体48aと、磁石体48aの周囲を回転可能に支持された円筒状のスリーブ48b(第一の回転円筒体)と、を有するいわゆるマグネットローラである。現像ローラ48のスリーブ48bの上方には、現像槽66に固定され、現像ローラ48のスリーブ48bの中心軸と平行に延在する規制板62が、所定の規制ギャップを介して対向配置されている。現像ローラ48の内側にある磁石体48aは、スリーブ48bの回転方向に沿って、N1、S2、N3、N2、S1という5個の磁極を有する。これらの磁極のうち、主磁極N1は、感光体12と対向するように配置されている。スリーブ48bの上の現像剤を剥離させるための反発磁界を発生させる同極のN2及びN3は、現像槽66の内部に対向配置されている。現像ローラ48のスリーブ48bは、感光体1の回転方向と逆向きに(カウンター方向に)回転する。
図2は、現像装置34を上から見た模式的断面図である。図2に示すように、現像ローラ48の背後には、現像剤攪拌搬送室67が形成されている。現像剤攪拌搬送室67は、現像ローラ48の近傍に形成された第二搬送路70と現像ローラ48から離れた第一搬送路68と、第一搬送路68及び第二搬送路70を間仕切る隔壁76と、を有する。第一搬送路68の搬送方向の上流側の上方には、現像剤補給タンク80が配設されていて、補給口82を介して第一搬送路68と連通している。現像剤補給タンク80には、トナーを主成分としてキャリアを含有する補給用現像剤2が充填されている。なお、現像剤補給タンク80により、トナーとキャリアとが別々に供給されるように構成されていてもよい。補給用現像剤2のキャリア比は、好ましくは5乃至40重量%であり、より好ましくは10乃至30重量%である。また、第二搬送路70の搬送方向の下流側の下方には、現像剤回収タンク90が配設されていて、排出口92を通じて第二搬送路70と連通している。
現像剤補給タンク80の底部には、制御部100によって駆動制御される現像剤供給ローラが配置されている。現像剤供給ローラが回転駆動されることによって、その駆動時間に応じた量の新規の補給用現像剤2が、流下して現像槽66の第一搬送路68に供給される。
第一搬送路68には、現像槽内現像剤3を攪拌しながら搬送する攪拌部材である第一スクリュー72が回転可能に枢支されている。第二搬送路70には、第一搬送路68からの現像槽内現像剤3を攪拌しながら現像ローラ48に搬送する第二スクリュー74が回転可能に枢支されている。この場合、第一搬送路68と第二搬送路70との両端部に位置する隔壁76の上部が切り欠かれることによって連絡通路が形成されている。第一搬送路68の搬送方向の下流側端部に到達した現像槽内現像剤3が連絡通路を介して第二搬送路70へ送り込まれ、第二搬送路70の搬送方向の下流側端部に到達した現像槽内現像剤3が連絡通路を介して第一搬送路68に送り込まれる。その結果、図2の矢印方向にしたがって、現像槽内現像剤3が現像剤攪拌搬送室67内を循環する。現像剤攪拌搬送室67の第二搬送路70の下流側(図2の右側)には現像剤溜まり部79が隣接配置されている。現像剤溜まり部79は、現像剤攪拌搬送室67と現像剤溜まり部79とを隔てる側壁の上部には流出口75を有し、現像剤溜まり部79の底壁には排出口92を有する、
第一スクリュー72及び第二スクリュー74は、シャフトに所定のピッチで螺旋状の羽根が固定されたスパイラルスクリューである。図4は、現像装置34の一部分を横から見た模式的断面図であり、図2の右端部に対応している。図4に示すように、第二スクリュー74は、図中の右側に延在して、排出口92の上まで延在している。
第二スクリュー74は、第二搬送路70に延在する搬送用正スクリュー部74aと、搬送方向の下流側端部(図2の右端部)に位置する現像剤溜まり部79に延在する排出用正スクリュー部74bと、を有する。搬送用正スクリュー部74aは、現像槽66の内部に存する現像槽内現像剤を現像剤攪拌搬送室67内で循環搬送する現像槽内攪拌部材に該当するが、さらに、現像槽66の内部に存する現像槽内現像剤を現像剤溜まり部79まで搬送する機能も有する。排出用正スクリュー部74bは、現像剤溜まり部79の内部に存する溜まり部内現像剤を排出口92まで搬送する溜まり部内攪拌部材に該当する。
また、第二スクリュー74は、第二搬送路70から第一搬送路68に向かう連絡通路及び第一搬送路68の下流側側端部に対応する位置において、スパイラルスクリューの螺旋の向きが他の部分とは逆向きに構成されている逆スクリュー部77を有する。第二スクリュー74が回転すると、逆スクリュー部77により、図4の左向きの矢印のように、現像槽内現像剤を現像剤溜まり部79から第二搬送路70に向かう逆向きの流れを発生させる。その結果、第二スクリュー74が回転すると、第二スクリュー74の搬送方向の下流側端部(右端部)での現像槽内現像剤3の高さが他の部分に比べて高くなる。すなわち、第二搬送路70の搬送方向の下流側端部(右端部)、すなわち逆スクリュー部77の部分において、現像槽内現像剤3の盛り上がりが形成される。
ここで、現像装置34は、いわゆるトリクル方式を採用したものであるから、余剰の現像槽内現像剤3を流出させるための流出口75を有している。すなわち、第二搬送路70の搬送方向の下流側端部(右端部)に位置する側壁の上部が部分的に切り欠かれた切欠75を設けることによって、流出口75が形成されている。第二スクリュー74によって搬送される現像剤は、通常の状態では逆スクリュー部77によってせき止められることにより、図2及び4の実線矢印のように、第二搬送路70から第一搬送路68へと搬送される。現像槽内における現像槽内現像剤3が増加して現像槽内の液面が上昇すると、逆スクリュー部77のせき止め作用に抗して側壁の上部に設けられた流出口75を現像槽内現像剤3が乗り越えて、隣接する現像剤溜まり部79に溢出する。現像剤溜まり部79は、第二搬送路70から排出された溜まり部内現像剤を一時的に蓄えることができるように、その内容積が比較的大容量に構成されている。現像剤溜まり部79に溢出した余剰の現像槽内現像剤3は、図4の点線矢印に従って排出口92まで搬送され、排出口92を通じて現像剤回収タンク90に回収(廃棄)される。
なお、排出口92の穴径が大きすぎると、溜まり部内現像剤を一時的に蓄えることなく現像剤回収タンク90に向けて一気に排出してしまう。逆に、排出口92の穴径が小さすぎると、目詰まりを起こしてしまう。そこで、水平状態においては、適量の溜まり部内現像剤が現像剤回収タンク90に排出されるように、言い換えれば溜まり部内現像剤がチョロチョロと排出されるように、排出口92の穴径が寸法構成されている。
図2に示すように、現像剤攪拌搬送室67には、現像剤攪拌搬送室67内でのトナー濃度を検出するトナー濃度検出センサ78が設けられている。トナー濃度検出センサ78は、例えば、コイルのインダクタンスの変化から、現像剤攪拌搬送室67内を搬送される現像槽内現像剤3の透磁率を検出する。トナー濃度検出センサ78により検出された透磁率から、現像槽内現像剤3に対するトナーの比率が求められる。例えば、現像槽内現像剤3に含まれるキャリア量が少ない場合は、トナー比率が高いと検出される。一方、現像槽内現像剤3に含まれるキャリア量が多い場合は、トナー比率が低いと検出される。そして、このトナー濃度検出センサ78から出力された電圧信号は、制御部100に入力され、この検出信号に基づいて、必要な補給量が算出されるとともに、現像剤補給タンク80の現像剤補給ローラが駆動され、所定量の補給用現像剤2が現像槽66内に補給される。
現像装置34において、印字動作により、循環している現像槽内現像剤3のトナー濃度が低下すると、トナーと少量のキャリアとを含有する補給用現像剤2が現像剤補給タンク80から補給される。補給された補給用現像剤2は、すでに存在する現像槽内現像剤3と混合・攪拌されながら、上記現像剤攪拌搬送室67の第一搬送路68及び第二搬送路70に沿って搬送される。基本的には、トナーは感光体12で消費されるのに対して、キャリアは現像装置34内に蓄積されるが、キャリアの帯電性能は次第に低下する。補給用現像剤2にはトナーよりも嵩高いキャリアが少量含まれているので、補給用現像剤2の補給に伴って、現像装置34内での現像槽内現像剤3の量が徐々に増加する。そして、嵩の増えた現像槽内現像剤3が現像剤攪拌搬送室67を循環する。現像剤攪拌搬送室67を循環しきれない余剰の現像槽内現像剤3は、逆スクリュー部77を乗り越えて、第二搬送路70の搬送方向の下流側端部(右端部)に設けられた流出口75から流出して、排出口92を通じて現像剤回収タンク90に回収される。
補給用現像剤2の補給量は、トナー濃度検出センサ78によって検出された現像槽内現像剤3のトナー濃度と、画像形成時の画像情報(ドットカウンタ)と、現像剤補給タンク80内での補給用現像剤2に対するキャリア比と、に基づいて決定される。現像剤補給タンク80内での補給用現像剤2に対するキャリア比は、現像装置34内でのキャリアの劣化を抑制するとともに、コストアップを招かない程度に調整される。トナーの補給動作に伴って、キャリアが少しずつ供給される。
図3は、画像形成装置1の現像装置34に係る制御ブロック図を示している。
制御手段としての制御部100は、CPU(Central Processing Unit)102、ROM(Read Only Memory)104、RAM(Random Access Memory)106等から構成される。ROM104内に格納されている各種処理プログラムやテーブルに従って、CPU102は画像形成装置1での各種動作を集中的に制御する。ROM104には、例えば、トナー濃度検出センサ78で検出された電圧から現像槽内現像剤3のトナー濃度に変換・算出するためのトナー濃度算出テーブルや、現実の現像槽内現像剤3のトナー濃度と基準トナー濃度との間の差異から補給すべき現像剤量を算出するための現像剤補給用テーブル等が格納されている。RAM106は、制御部100により実行される各種プログラム及びこれらプログラムに係るデータを一時的に記憶するワークエリアを形成している。
CPU102には、現像装置34や現像剤補給タンク80やカウンタ108が接続されている。現像装置34を構成する現像剤攪拌部材72,74、トナー濃度検出センサ78、及び現像ローラ48の各動作が、制御部100のCPU102によって制御される。そして、トナー濃度検出センサ78で検出された現像槽内現像剤3のトナー濃度や、画像形成時の画像情報や、現像剤補給タンク80内での補給用現像剤2に対するキャリア比等は、RAM106に一時的に記憶されている。
〔現像剤〕
2成分現像剤は、トナーと、トナーを帯電させるためのキャリアと、を含んでいる。本発明においては、画像形成装置1において従来から一般的に使用されている公知のトナーが使用可能である。トナーの粒径は、例えば約3乃至15μmである。バインダー樹脂中に着色剤を含有させたトナーや、荷電制御剤や離型剤を含有するトナーや、表面に添加剤を保持するトナーも使用可能である。
トナーは、例えば、粉砕法、乳化重合法、懸濁重合法等の公知の方法で製造される。
トナーに使用されるバインダー樹脂は、限定的ではないが、例えば、スチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、ポリエステル樹脂、エポキシ系樹脂、塩化ビニル樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、またはそれらの樹脂を任意に混ぜ合わせたものである。バインダー樹脂は、軟化温度が約80乃至160℃の範囲であり、ガラス転移点が約50乃至75℃の範囲であることが好ましい。
着色剤は、公知の材料、例えば、カーボンブラック、アニリンブラック、活性炭、マグネタイト、ベンジンイエロー、パーマネントイエロー、ナフトールイエロー、フタロシアニンブルー、ファーストスカイブルー、ウルトラマリンブルー、ローズベンガル、レーキーレッド等を用いることができる。着色剤の添加量は、一般に、バインダー樹脂100重量部に対して、2乃至20重量部であることが好ましい。
荷電制御剤は、従来から荷電制御剤として知られている材料が使用できる。具体的に、正極性に帯電するトナーには、例えばニグロシン系染料、4級アンモニウム塩系化合物、トリフェニルメタン系化合物、イミダゾール系化合物、ポリアミン樹脂が荷電制御剤として使用できる。負極性に帯電するトナーには、Cr、Co、Al、Fe等の金属含有アゾ系染料、サリチル酸金属化合物、アルキルサリチル酸金属化合物、カーリックスアレーン化合物が荷電制御剤として使用できる。荷電制御剤は、バインダー樹脂100重量部に対して、0.1乃至10重量部の割合で用いることが好ましい。
離型剤は、従来から離型剤として使用されている公知のものを使用できる。離型剤の材料には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、カルナバワックス、サゾールワックス、又はそれらを適宜組み合わせた混合物が用いられる。離型剤は、バインダー樹脂100重量部に対して、0.1乃至10重量部の割合で用いることが好ましい。
さらに、現像剤の流動化を促進する流動化剤を添加してもよい。流動化剤には、例えば、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム等の無機微粒子や、アクリル樹脂、スチレン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の樹脂微粒子が使用できる。特にシランカップリング剤、チタンカップリング剤、およびシリコンオイル等で疎水化した材料を用いるのが好ましい。流動化剤は、トナー100重量部に対して、0.1乃至5重量部の割合で添加することが好ましい。これら添加剤の個数平均一次粒径は、9乃至100nmであることが好ましい。
キャリアは、従来から一般に使用されている公知のキャリアを使用できる。バインダー型キャリアやコート型キャリアのいずれを用いてもよい。キャリア粒径は、限定的ではないが、約15乃至100μmであることが好ましい。
バインダー型キャリアは、磁性体微粒子をバインダー樹脂中に分散させたものであり、表面に正極性または負極性に帯電する微粒子又はコーティング層を有するものが使用できる。バインダー型キャリアの極性等の帯電特性は、バインダー樹脂の材質、帯電性微粒子、表面コーティング層の種類によって制御できる。
バインダー型キャリアに用いられるバインダー樹脂としては、ポリスチレン系樹脂に代表されるビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などの熱可塑性樹脂、フェノール樹脂等の硬化性樹脂が例示される。
バインダー型キャリアの磁性体微粒子としては、マグネタイト、ガンマ酸化鉄等のスピネルフェライト、鉄以外の金属(Mn、Ni、Mg、Cu等)を一種または二種以上含有するスピネルフェライト、バリウムフェライト等のマグネトプランバイト型フェライト、表面に酸化層を有する鉄や合金の粒子を用いることができる。キャリアの形状は、粒状、球状、針状のいずれであってもよい。特に高磁化を要する場合には、鉄系の強磁性微粒子を用いることが好ましい。化学的な安定性を考慮すると、マグネタイト、ガンマ酸化鉄を含むスピネルフェライトやバリウムフェライト等のマグネトプランバイト型フェライトの強磁性微粒子を用いることが好ましい。強磁性微粒子の種類及び含有量を適宜選択することにより、所望の磁化を有する磁性樹脂キャリアを得ることができる。磁性体微粒子は磁性樹脂キャリア中に50乃至90重量%の量で添加することが適切である。
バインダー型キャリアの表面コート材としては、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素系樹脂等が用いられる。これらの樹脂をキャリア表面にコートし硬化させてコート層を形成することにより、キャリアの電荷付与能力を向上できる。
バインダー型キャリアの表面への帯電性微粒子あるいは導電性微粒子の固着は、例えば、磁性樹脂キャリアと微粒子とを均一混合し、磁性樹脂キャリアの表面にこれら微粒子を付着させた後、機械的・熱的な衝撃力を与えることにより微粒子を磁性樹脂キャリア中に打ち込むことで行われる。この場合、微粒子は、磁性樹脂キャリア中に完全に埋設されるのではなく、その一部が磁性樹脂キャリア表面から突出するように固定される。帯電性微粒子には、有機、無機の絶縁性材料が用いられる。具体的に、有機系の絶縁性材料としては、ポリスチレン、スチレン系共重合物、アクリル樹脂、各種アクリル共重合物、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂およびこれらの架橋物などの有機絶縁性微粒子がある。電荷付与能力および帯電極性は、帯電性微粒子の素材、重合触媒、表面処理等に調整できる。無機系の絶縁性材料としては、シリカ、二酸化チタン等の負極性に帯電する無機微粒子や、チタン酸ストロンチウム、アルミナ等の正極性に帯電する無機微粒子が用いられる。
コート型キャリアは、磁性体からなるキャリアコア粒子を樹脂で被覆したキャリアであり、バインダー型キャリア同様に、キャリア表面に正極性または負極性に帯電する帯電性微粒子を固着することができる。コート型キャリアの極性等の帯電特性は、表面コーティング層の種類や帯電性微粒子の選択により調整できる。コーティング樹脂は、バインダー型キャリアのバインダー樹脂と同様の樹脂が使用可能である。
現像槽内現像剤3のトナー及びキャリアの混合比は、所望のトナー帯電量が得られるように調整される。現像槽内現像剤3のトナー比は、トナー及びキャリアの合計量に対して、好ましくは3乃至20重量%であり、より好ましくは4乃至15重量%である。また、現像剤補給タンク80に充填されている補給用現像剤2は、トナー及び少量のキャリアを含有したものであり、補給用現像剤2のキャリア比は、好ましくは1乃至50重量%であり、より好ましくは5乃至30重量%である。
このように構成された現像装置34の動作を説明する。
画像形成時、図示しないモータの駆動に基づいて、現像ローラ48のスリーブ48bは矢印方向(反時計回り)に回転する。第一スクリュー72の回転及び第二スクリュー74の回転により、現像剤攪拌搬送室67に存する現像槽内現像剤3は、第一搬送路68と第二搬送路70とを循環搬送されながら、攪拌される。その結果、現像剤に含まれるトナーとキャリアとが摩擦接触し、互いに逆の極性に帯電される。実施形態では、キャリアは正極性、トナーは負極性に帯電されるものとする。本発明に用いるトナー及びキャリアの帯電性は、このような組み合わせに限定されるものでない。キャリアの外形寸法は、トナーに比べて相当大きい。そのため、正極性に帯電したキャリアの周囲に、負極性に帯電したトナーが、主として両者の電気的な吸引力に基づいて付着している。
帯電された現像槽内現像剤3は、第二スクリュー74によって第二搬送路70に搬送される過程で現像ローラ48に供給される。この現像剤は、現像ローラ48内部の磁石体48aの磁力によってスリーブ48bの表面側に保持され、スリーブ48bと共に反時計周り方向に回転移動して、現像ローラ48に対向して設けられた規制板62で通過量を規制された後、感光体12と対向する現像領域へと搬送される。そして、現像領域において、磁石体48aの主磁極N1の磁力によって穂立ち(磁気ブラシ)が形成される。現像領域では、感光体12上の静電潜像と現像バイアスの印加された現像ローラ48との間に形成された電界(直流に交流が重畳された電界)がトナーに与える力により、トナーが感光体12上の静電潜像側へと移動して、この静電潜像が顕像へと現像される。現像領域でトナーを消費した現像剤は、現像槽66に向けて搬送され、現像槽66の第二搬送路70に対向して設けられた磁石体48aのN3,N2の反発磁界によって現像ローラ48上から剥離され、現像槽66内へと回収される。回収された現像剤は、第二搬送路70を搬送されている現像槽内現像剤3と混合される。
このような画像形成によって現像槽内現像剤3の中からトナーが強制消費されると、消費された量に見合う量のトナーが現像槽内現像剤3に補給されることが好ましい。そのために、現像装置34は、現像剤攪拌搬送室67に存する現像槽内現像剤3に対するトナーの比を測定するトナー濃度検出センサ78を備えている。また、第一搬送路68の上方には現像剤補給タンク80が設けてある。
次に、第一実施形態に係る現像装置34の特徴的な構成及びその動作を、図5を参照しながら説明する。
図5は、本発明の第一実施形態に係る現像装置34の特徴部分を模式的に説明する図である。(A)は、現像装置34が水平状態にある場合を示し、(B)は、現像装置34が傾斜状態にある場合を示している。
図5に示すように、現像装置34の第二搬送路70及び現像剤溜まり部79に延在する第二スクリュー74において、搬送用正スクリュー部74aのピッチ(m)は、排出用正スクリュー部74bのピッチ(n)に比べて大きく構成されている。例えば、搬送用正スクリュー部74aのピッチ(m)が30mmであり、排出用正スクリュー部74bのピッチ(n)が20mmである。スクリューのピッチが大きいほど、単位時間当たりの現像剤搬送量が多くなるので、搬送用正スクリュー部74aによる第一搬送量(Wa)の方が、排出用正スクリュー部74bによる第二搬送量(Wb)よりも多くなる。なお、搬送用正スクリュー部74a及び排出用正スクリュー部74bの直径は、大略同じに構成されている。
図5(A)のように現像装置34が水平状態にある場合において、切欠(流出口)75を介して第二搬送路70から現像剤溜まり部79に現像槽内現像剤3を搬送する単位時間当たりの搬送量を水平第一搬送量(Va)とする。単位時間当たりの水平第一搬送量(Va)は、単位時間当たりの第一搬送量(Wa)から逆スクリュー部77による単位時間当たりの戻し搬送量(Wc)を差し引いたものである。
また、現像装置34が水平状態にある場合において、排出口92を通じて現像剤溜まり部79から現像剤回収タンク90に溜まり部内現像剤を排出する単位時間当たりの排出量を水平第二搬送量(Vb)とする。単位時間における水平第二搬送量(Vb)は、単位時間における水平第一搬送量(Va)から現像剤溜まり部79内での単位時間における溜まり部内現像剤の蓄積量を差し引いたものである。現像剤溜まり部79内での溜まり部内現像剤の蓄積量は、排出用正スクリュー部74bによる第二搬送量(Wb)と、排出口92の穴径と、現像剤溜まり部79における現像剤の充填状態と、に依存する。
上述したように、水平状態においては、適量の溜まり部内現像剤が排出されるように、すなわち、溜まり部内現像剤が排出口92からチョロチョロと排出されるように、排出口92の穴径が寸法構成されている。単位時間当たりの水平第一搬送量(Va)が、単位時間当たりの水平第二搬送量(Vb)よりも大きくなる(Va>Vb)ように構成されているので、現像剤溜まり部79内において現像剤が少しずつ蓄積される。
さらにまた、現像剤溜まり部79内での現像剤が圧密状態になって流動性が悪くなったときには、現像剤溜まり部79内での現像剤の蓄積量がさらに多くなり、現像剤溜まり部79からの現像剤の搬送量がさらに低下することになる。
図5(B)のように現像装置34が傾斜状態にある場合では、搬送用正スクリュー部74aの第一搬送量(Wa)に対して傾斜による現像剤の自重付加作用による自重搬送量(Wag)も加わるために、搬送用正スクリュー部74aによる搬送量が多くなる。すなわち、傾斜状態にある搬送用正スクリュー部74aによる単位時間当たりの搬送量は、第一搬送量(Wa)+自重搬送量(Wag)になる。逆スクリュー部77による戻し搬送量(Wc)に対して、現像剤の自重付加作用による自重戻し搬送量(Wcg)が減殺されるために、逆スクリュー部77による搬送量が少なくなる。すなわち、傾斜状態における逆スクリュー部77による単位時間当たりの戻し搬送量は、戻し搬送量(Wc)−自重戻し搬送量(Wcg)になる。したがって、自重搬送量(Wag)+自重戻し搬送量(Wcg)だけ、傾斜第一搬送量(Va’)は、水平第一搬送量(Va)よりも大きくなる(Va’>Va)。
図5(B)のように現像装置34が傾斜状態にある場合では、排出用正スクリュー部74bの第二搬送量(Wb)に対して傾斜による現像剤の自重付加作用による自重搬送量(Wbg)も加わるために、排出用正スクリュー部74bによる単位時間当たりの搬送量が多くなる。すなわち、傾斜状態にある排出用正スクリュー部74bによる単位時間当たりの搬送量は、第二搬送量(Wb)+自重搬送量(Wbg)になる。排出用正スクリュー部74bによる搬送量は、自重搬送量(Wbg)だけ増加するものの、逆スクリュー部77による自重戻し搬送量(Wcg)に相当する減殺分が無いために、傾斜第一搬送量(Va’)における増加分よりも少なくなる。すなわち、傾斜状態にある排出用正スクリュー部74bにおいては、自重搬送量(Wbg)だけの搬送量が増えるだけである。したがって、傾斜状態にある現像剤溜まり部79においては、傾斜第一搬送量(Va’)で入ってくる現像剤の搬入量が大幅に増える一方で、現像剤を排出口92に導く搬出量が僅かしか増えないので、現像剤の蓄積量が増大する。
現像剤溜まり部79内での現像剤の蓄積量が多くなると、排出口92からの現像剤の排出量が低下することになる。すなわち、現像剤溜まり部79内における現像剤の蓄積量が多くなって現像剤溜まり部79内で現像剤が圧密状態になると現像剤の流動性が悪くなるために、現像剤が排出口92から排出されにくくなり、傾斜第二搬送量(Vb’)が水平第二搬送量(Vb)よりも小さくなる(Vb’<Vb)。現像剤溜まり部79内において圧密状態により流動性の低下した現像剤は、所定の口径を有する排出口92から排出されにくくなる。すなわち、圧密状態により流動性の低下した現像剤により、排出口92が堰き止められる。したがって、現像装置34が傾斜した場合において、現像剤溜まり部79からの現像剤の過剰排出を抑制することができる。
次に、第二実施形態に係る現像装置34の特徴的な構成及びその動作を、図6を参照しながら説明するが、上記第一実施形態に係る現像装置34との相違点を中心に説明し、重複する部分については省略する。
図6は、本発明の第二実施形態に係る現像装置34の特徴部分を模式的に説明する図である。(A)は、現像装置34が水平状態にある場合を示し、(B)は、現像装置34が傾斜状態にある場合を示している。
図6に示すように、現像装置34の第二搬送路70及び現像剤溜まり部79に延在する第二スクリュー74において、搬送用正スクリュー部74aの直径(s)は、排出用正スクリュー部74bの直径(r)に比べて大きく構成されている。例えば、搬送用正スクリュー部74aの直径(s)が25mmであり、排出用正スクリュー部74bの直径(r)が18mmである。スクリューの直径が大きいほど、単位時間当たりの現像剤搬送量が多くなるので、搬送用正スクリュー部74aによる第一搬送量(Wa)の方が、排出用正スクリュー部74bによる第二搬送量(Wb)よりも多くなる。なお、搬送用正スクリュー部74a及び排出用正スクリュー部74bのピッチは、大略同じに構成されている。
図6(A)のように現像装置34が水平状態にある場合において、単位時間当たりの水平第一搬送量(Va)が、単位時間当たりの水平第二搬送量(Vb)よりも大きくなる(Va>Vb)ように構成されているので、現像剤溜まり部79内において溜まり部内現像剤が少しずつ蓄積される。
図6(B)のように現像装置34が傾斜状態にある場合では、単位時間当たりの傾斜第一搬送量(Va’)は、単位時間当たりの水平第一搬送量(Va)よりも大きくなる(Va’>Va)一方で、現像剤溜まり部79内での現像剤の流動性低下に起因して、傾斜第二搬送量(Vb’)が水平第二搬送量(Vb)よりも小さくなる(Vb’<Vb)。すなわち、圧密状態により流動性の低下した現像剤で排出口92が堰き止められることにより、現像剤が排出されにくくなるために、現像剤溜まり部79から現像剤の過剰排出を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。 図1に示した画像形成装置の現像装置を上から見た模式的断面図である。 図2に示した画像形成装置の現像装置に係るブロック図である。 図1に示した画像形成装置の現像装置の一部分を横から見た模式的断面図である。 本発明の第一実施形態に係る現像装置の特徴部分を模式的に説明する図である。(A)は、現像装置が水平状態にある場合を示し、(B)は、現像装置が傾斜状態にある場合を示している。 本発明の第二実施形態に係る現像装置の特徴部分を模式的に説明する図である。(A)は、現像装置が水平状態にある場合を示し、(B)は、現像装置が傾斜状態にある場合を示している。
符号の説明
1:画像形成装置
2:補給用現像剤
3:現像槽内現像剤
12:感光体
20:定着装置
22:定着ローラ
26:帯電装置
28:露光装置
30:画像光
34:現像装置
36:転写装置
38:用紙
40:クリーニング装置
48:現像ローラ(現像剤担持体)
48a:磁石体
48b:スリーブ
62:規制板
66:現像槽
67:現像剤攪拌搬送室
68:第一搬送路
70:第二搬送路
72:第一スクリュー(攪拌部材)
74:第二スクリュー(攪拌部材)
74a:搬送用正スクリュー部
74b:排出用正スクリュー部(溜まり部内攪拌部材)
75:切欠(流出口)
76:隔壁
77:逆スクリュー部
78:トナー濃度検出センサ
79:現像剤溜まり部
80:現像剤補給タンク
82:補給口
90:現像剤回収タンク
92:排出口
100:制御部
102:中央演算処理装置(CPU)
104:読み出し専用メモリ(ROM)
106:読み書き可能メモリ(RAM)
108:カウンタ
m:搬送用正スクリュー部のピッチ
n:排出用正スクリュー部のピッチ
r:搬送用正スクリュー部の直径
s:排出用正スクリュー部の直径
Va :単位時間当たりの水平第一搬送量
Va’:単位時間当たりの傾斜第一搬送量
Vb :単位時間当たりの水平第二搬送量
Vb’:単位時間当たりの傾斜第二搬送量

Claims (12)

  1. トナー及びキャリアを含む現像槽内現像剤を現像槽内で搬送しながら攪拌する現像槽内攪拌部材と、該現像槽内攪拌部材に隣接配置されて攪拌された現像槽内現像剤を静電潜像担持体へ供給する現像剤担持体と、を備える現像装置であって、
    トナー及びキャリアを現像槽へ補給する現像剤補給タンクと、
    現像槽に設けられて、現像槽内攪拌部材によって搬送される現像槽内現像剤の量が所定量を上回ったときに、上回った現像槽内現像剤を現像槽外に排出する流出口と、
    流出口から排出された現像剤を一時的に蓄える空間を有し、前記流出口から離れた位置に排出口を有する現像剤溜まり部と、
    現像剤溜まり部において溜まり部内現像剤を流出口から排出口まで搬送する溜まり部内攪拌部材と、を備えてなり、
    現像槽内攪拌部材によって流出口に向けて搬送される現像槽内現像剤の単位時間当たりの搬送量が、溜まり部内攪拌部材によって排出口に向けて搬送される溜まり部内現像剤の単位時間当たりの搬送量よりも大きいように構成されていることを特徴とする現像装置。
  2. 前記現像槽内攪拌部材のスクリューのピッチは、溜まり部内攪拌部材のそれよりも大きいことを特徴とする、請求項1記載の現像装置。
  3. 前記現像槽内攪拌部材のスクリューの直径は、溜まり部内攪拌部材のそれよりも大きいことを特徴とする、請求項1記載の現像装置。
  4. 前記流出口は、現像槽の下流側に位置する側壁の上部を部分的に切り欠くことにより形成されていることを特徴とする、請求項1記載の現像装置。
  5. 前記現像槽内攪拌部材と溜まり部内攪拌部材とは、同じ攪拌部材から構成されていることを特徴とする、請求項1記載の現像装置。
  6. 前記現像槽内攪拌部材における流出口よりも手前側の位置には、逆スクリュー部が形成されていることを特徴とする、請求項5記載の現像装置。
  7. 周面に静電潜像を担持する回転可能な静電潜像担持体と、トナー及びキャリアを含む現像槽内現像剤を現像槽内で搬送しながら攪拌する攪拌部材と、該攪拌部材に隣接配置されて攪拌された現像槽内現像剤を静電潜像担持体へ供給する現像剤担持体と、を備える画像形成装置であって、
    トナー及びキャリアを現像槽へ補給する現像剤補給タンクと、
    現像槽内攪拌部材によって搬送される現像槽内現像剤の量が所定量を上回ったときに、上回った現像槽内現像剤を第一搬送量で現像槽外に排出する排出機構と、
    排出機構から排出されたあと溜まり部内攪拌部材によって搬送される溜まり部内現像剤を一時的に蓄えることができ、溜まり部内現像剤を排出口から第二搬送量で排出する現像剤溜まり部と、を備えてなり、
    現像装置が水平状態に配設されたとき、水平第一搬送量が水平第二搬送量よりも大きくなるように構成されているとともに、
    現像装置が傾斜状態に配設されたとき、傾斜第一搬送量が水平第一搬送量よりも大きくなり、且つ傾斜第一搬送量が傾斜第二搬送量よりも大きくなるように構成されていることを特徴とする画像形成装置。
  8. 前記現像槽内攪拌部材のスクリューのピッチは、溜まり部内攪拌部材のそれよりも大きいことを特徴とする、請求項7記載の画像形成装置。
  9. 前記現像槽内攪拌部材のスクリューの直径は、溜まり部内攪拌部材のそれよりも大きいことを特徴とする、請求項7記載の画像形成装置。
  10. 前記流出口は、現像槽の下流側に位置する側壁の上部を部分的に切り欠くことにより形成されていることを特徴とする、請求項7記載の画像形成装置。
  11. 前記現像槽内攪拌部材と溜まり部内攪拌部材とは、同じ攪拌部材から構成されていることを特徴とする、請求項7記載の画像形成装置。
  12. 前記現像槽内攪拌部材における流出口よりも手前側の位置には、逆スクリュー部が形成されていることを特徴とする、請求項11記載の画像形成装置。
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